JP2012246790A - 排気熱回収装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジンの冷却系は何ら変更することなく、エンジンの排気熱を効率よく回収するようにして極低温環境での暖機時間の短縮、暖房性能の向上を図る。
【解決手段】ラジエータ8の後部を覆うシュラウド14にラジファン17とシャッタユニット15とを配設し、その下方に導風トンネル16を形成し、更にその下方に暖気還流通路19を形成する。制御ユニット21は、冷却水温Twが低水温判定値TWLのとき、ラジファン17を逆回転させると共にシャッタユニット15の各フラップ15aを閉動作させる。するとラジファン17によりラジエータ8側へ送られる空気は、循環口2bから暖気還流通路19に流入し、通気孔16cを経て導風トンネル16側へ導かれる。導風トンネル16に流入される空気はエンジン5の排気系を通過する際に予熱されているため、この予熱空気によりラジエータ8が加温される。
【選択図】図2

Description

本発明は、少なくともエンジン冷却用冷却水の温度が低下したときは、これを排気熱により昇温させるようにした排気熱回収装置に関する。
近年、筒内直噴エンジン(ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン)やリーンバーンエンジンのように燃焼効率を改善して燃費向上を実現したエンジンが搭載され、又、走行負荷を低下させて燃費向上を図るように設計された車両では、相対的にエンジンの冷却損失が低減されるため、冷却水温が上昇し難く、燃費の良い運転が可能な暖機完了状態に移行する迄に時間がかかる不具合がある。
同様に、冷却水温が上昇し難いため、冷却水温を利用した車両の暖房システムでは、暖機完了後であっても、運転環境(例えば、極低温環境での巡航走行)によっては冷却水温だけでは、暖房を得るために必要とする熱量を確保することが困難となってきている。
この対策として、例えば、特許文献1(特開2009−255739号公報)に開示されているように、ヒータコアの直下流、及び吹き出し口に電熱ヒータを補助熱源として配設し、或いは、エンジンを故意に低効率の状態で運転させて冷却水への放熱量を増やす等の技術も知られている。
更に、特許文献2(特開2010−163899号公報)に開示されているように、暖機運転時は排気熱回収システムに冷却水を導いて、冷却水にて排気熱を回収させることで暖機運転の早期完了を実現すると共に、暖房の熱源を確保する技術も知られている。
特開2009−255739号公報 特開2010−163899号公報
しかし、特許文献1に開示されている技術、及びエンジンを低効率で運転させる技術では、エネルギー消費が増加し燃費悪化を招く不都合がある。一方、特許文献2に開示されている技術では、冷却水通路を、排気管に設けた排気熱回収システムまで導く必要があり、冷却水通路の配管が複雑になるばかりでなく、製品コストが著しくアップしてしまう問題がある。
又、通常、車両に搭載されている空調装置は、常温環境での作動を前提としているため、極低温環境では効率的な冷凍サイクルが行われず車室内を除湿することができない。その結果、車室内のガラスを防曇させるために湿度の低い極低温外気を車室内に導入することとなり、暖房能力が更に低下してしまう不都合がある。
本発明は、上記事情に鑑み、エンジンの冷却系、及び空調装置の冷凍サイクルは何ら変更することなく、エンジンの排気熱を効率よく回収することができて、暖機時間を短縮して燃費改善を実現するばかりでなく、極低温環境での暖房性能の向上、及び除湿性能の確保を実現することのできる排気熱回収装置を提供することを目的とする。
本発明による排気熱回収装置は、エンジンルームの前方に配設されて少なくともエンジン冷却用冷却水を冷却する熱交換器と、前記熱交換器の後方に配設された逆回転可能なファンと、前記ファンと前記熱交換器を覆うシュラウドと、前記ファンの後方であって前記シュラウドの後部に配設された開閉自在な通気制限手段と、前記ファンの回転及び前記通気制限手段の開閉を制御する制御手段とを備え、前記シュラウドは前記エンジンの排気系に連通する導風トンネルを有し、前記制御手段は、前記エンジン冷却用冷却水の温度と予め設定した低水温判定値とを比較し、前記エンジン冷却用冷却水の温度が前記低水温判定値よりも低いと判定した場合は、前記ファンを逆回転させると共に前記通気制限手段を閉動作させる。
本発明によれば、エンジン冷却用冷却水の温度が低水温判定値よりも低いと判定した場合、ファンを逆回転させると共に通気制限手段を閉動作させることで、エンジンの排気系を通過して予熱された空気を前記熱交換器方向へ送風するようにしたので、エンジンの冷却系、及び空調装置の冷凍サイクルは何ら変更することなく、エンジンの排気熱を効率よく回収して熱交換器を加温することができる。その結果、暖機時間の短縮が実現されて、燃費改善が実現されるばかりでなく、極低温環境での暖房性能を向上させることができる。又、空調装置の熱交換器が搭載されている場合は、この熱交換器を予熱された空気で加温することで、熱交換器の熱交換能力を回復させて除湿性能を確保することができる。
排気熱回収装置を搭載する車両前部の断面側面図 シャッタユニットのフラップを閉動作させた状態の図1相当の断面側面図 排気熱回収装置の制御系の構成図 排気熱回収制御ルーチンを示すフローチャート ラジファンモータ逆転制御ルーチンを示すフローチャート 逆回転トルクテーブルの説明図
以下、図面に基づいて本発明の一実施形態を説明する。図1、図2に示すように、車両の一例である自家用自動車の車体前部1は、前部にフロントバンパ2が設けられ、このフロントバンパ2の上部にフロントグリル3が設けられ、内部にエンジンルームEが形成されている。更に、車体前部1の上部にフロントフード4が設けられ、このフロントフード4にて、エンジンルームEの上部が開閉自在に覆われている。
このエンジンルームEにはエンジン5等のパワーユニットが搭載されている。本実施形態で示すエンジン5は水平対向型4気筒エンジンであり、左右両バンクに設けたシリンダヘッド5aには、気筒毎の排気ポート(図示せず)が開口されており、左右のシリンダヘッド5aに開口されている排気ポートが排気マニホルド5bを介して集約されている。
又、左右の排気マニホルド5bがエンジン5の前下部側で更に集約されて排気管5dに連通され、この排気管5dが車体後部に延出されて、マフラ(図示せず)に連通されている。更に、排気管5dの上流側に触媒7が介装され、この触媒7がエンジン5の前下部に配設されている。尚、ターボ過給機を搭載する車両は、触媒7の上流に排気タービンが配設されている。本実施形態では、排気マニホルド5bと排気管5dに介装されている触媒7の下流端付近までを熱源として利用する。
又、エンジン5の前方に、熱交換器としてのラジエータ8とコンデンサ9とが配設されている。ラジエータ8はエンジン5内を循環するエンジン冷却用冷却水(以下、単に「冷却水」と称する)を冷却するものであり、このラジエータ8の前方にコンデンサ9が配設されている。コンデンサ9は、車両用空調装置の冷凍サイクルを構成している。冷凍サイクルは、図示しないコンプレッサで圧縮した高温高圧の気相冷媒をコンデンサ9に流入し、外気により冷却させて液相冷媒した後、膨張弁にて減圧し、車室側に配設されているエバポレータに流入させ、室内に供給する空気から吸熱して気相冷媒となってコンプレッサに送り込まれる冷媒循環回路を構成する。尚、エバポレータを通過した空気は除湿、および冷却されて車室内に送られる。従って、車室内の湿度が高い場合は除湿され、これにより窓ガラスが防曇される。
ラジエータ8、コンデンサ9は、その前方に配設されているラジエータパネル10に固設されている。このラジエータパネル10は略矩形枠状に形成されており、その車幅方向両側が、車幅方向に左右に配設されて車体の前後方向へ延出する一対のフロントサイドフレーム(図示せず)に固設されている。尚、符号10aはラジエータパネル10の車幅方向中央に配設されているステーであり、このステー10aによってラジエータパネル10の上部フレームと下部フレームとが連結されている。
又、ラジエータパネル10の上部に、空気ダクト11の前端に形成されている空気取入れ口11aが固設されている。この空気取入れ口11aは、ラジエータパネル10上に車幅方向に沿って細長く配設されており、エンジン5の吸気系、及び車室側に設けられている、図示しない空調ダクトの外気導入口に連通されている。又、フロントフード4が閉じられた状態では、このフロントフード4の前部が空気取入れ口11aの一部を兼用し、外気を主にフロントグリル3側から取入れられるように設定されている。
又、ラジエータパネル10の前部に、フロントグリル3と一体化されたフロントバンパ2が連結されている。このフロントバンパ2に下部外気導入口2aが開口され、又、フロントグリル3に上部外気導入口3aが形成されている。更に、このフロントバンパ2の下部外気導入口2aの底面に循環口2bが開口され、又、フロントバンパ2の底部後端2cにフロントアンダカバー12の前端が固設されており、この循環口2bがフロントアンダカバー12側に連通されている。
このフロントアンダカバー12はエンジンルームEに配設されているエンジン5等のパワーユニットの底面を保護すると共に、エンジンルームEの底部を通過する走行風を整流する機能を有しており、その後部の車幅方向両側がエンジンマウントクロスメンバ(図示せず)等に固定されている。
一方、ラジエータ8の後部にシュラウド14が配設されている。このシュラウド14の前部がラジエータ8の背面外周を覆う筒状に形成され、その先端部がラジエータパネル10に固設されている。このシュラウド14の後部はエンジン5の前面方向へ延出され、エンジン5に対峙する部位にシャッタユニット15が取付けられている。又、シュラウド14のシャッタユニット15の取付けられている部位の下方に導風トンネル16が形成されている。更に、シュラウド14の前部と後部との間にラジエータ冷却用電動ファン(以下「ラジファン」と称する)17が配設されている。このラジファン17のラジファンモータ17aは可逆モータであり、後述する制御ユニット21からの駆動信号により、正転、停止、逆転が動作される。
又、導風トンネル16は、前方がシャッタユニット15とラジファン17との間の空隙部13に連通されていると共に、後部がエンジン5の前下部に配設されている触媒7に近接されている。更に、この導風トンネル16の底面16aがエンジン5のオイルパン5cを跨いで左右に分岐されて、エンジン5の排気系の直下に臨まされており、この底面16aの後端16bとフロントアンダカバー12の後端12aとが溶接、或いはボルト等を介して互いに連結されている。又、導風トンネル16の底面16aであって、上述した排気系に対峙する面に多数の通気孔16cが穿設されている。
この導風トンネル16の底面16aとフロントアンダカバー12とで暖気還流通路19が形成されている。上述したように、フロントアンダカバー12の先端がフロントバンパ2の底部に固設され、又、このフロントバンパ2の下部外気導入口2aの底面に循環口2bが開口され、更に、底面16aとフロントアンダカバー12との後端16b,12aが接合されているため、循環口2bから暖気還流通路19内に導入された空気は、通気孔16cを経てエンジン5の排気系へ導かれる。尚、エンジン5の排気系としては、シリンダヘッドから延出されている排気マニホルド5b、この排気マニホルド5bに連通する排気管5dが含まれる。尚、この排気管5dに触媒7が介装されおり、又、ターボ過給機搭載車であれば、触媒7の上流に排気タービンが配設されている。
又、シュラウド14の後部に取付けられているシャッタユニット15は、車幅方向に延出する複数のフラップ15aを有し、この各フラップ15aが上下方向に配設されている。この各フラップ15aは略水平の開状態(図1参照)と、垂下された閉状態(図2参照)との2方向に開閉自在に設定されており、閉状態ではエンジン5の前面とラジファン17との間の空気流通が遮断される。
この各フラップ15aはフラップアクチュエータ15bにより開閉動作される。このフラップアクチュエータ15bは、後述する制御ユニット21からの駆動信号により、ラジファンモータ17aに同期して動作される。
図3に示すように、制御ユニット21は、入力側にエンジン5を冷却する冷却水の温度(冷却水温)Twを検出する水温センサ22、外気温度Toを検出する外気温センサ23、車両走行時の走行風により発生する動圧(ラム圧)Paを検出するラム圧センサ24等が接続され、又、出力側にラジファンモータ17a、フラップアクチュエータ15bが駆動回路(図示せず)を介して接続されている。尚、ラム圧センサ24は、コンデンサ9の直前に配設されて、コンデンサ9の前面にかかるラム圧Paが検出される。
制御ユニット21は、CPU、ROM、RAMなどを備えた周知のマイクロコンピュータにより構成されており、ROMにはラジファンモータ17a、及びフラップアクチュエータ15bの動作を実現するための制御プログラム、及び、後述する逆回転トルクテーブル等の各種固定データが記憶されている。
制御ユニット21は、入力されたパラメータに基づき、ラジファンモータ17aの正転、停止、逆転を制御すると共に、このラジファンモータ17aの正転、逆転の制御に同期して、シャッタユニット15に設けられているフラップアクチュエータ15bを駆動させて各フラップ15aを開閉動作させる。
このラジファンモータ17a、及びフラップアクチュエータ15bの動作は、具体的には、図4に示す排気熱回収制御ルーチンに従って行われる。
このルーチンは、イグニッションスイッチ(図示せず)がONされた後、所定演算周期毎に実行され、先ず、ステップS1で、水温センサ22で検出した冷却水温Twと予め設定した低水温判定値TWLとを比較する。この低水温判定値TWLは冷却水温Twが低く車室内を充分に暖房することのできない温度であり、本実施形態では、暖機完了判定温度(例えば65[℃])よりも高い温度(例えば75[℃])に設定されている。
そして、冷却水温Twが低水温判定値TWLを超過していると判定された場合は(Tw>TWL)、ステップS2へ進む。又、冷却水温Twが低水温判定値TWL以下と判定された場合は(Tw≦TWL)、ステップS3へ進む。尚、Tw≦TWLの状態は、冷態始動後の暖機運転のみならず、低負荷運転での長時間走行においても生じやすい。
ステップS2へ進むと、外気温センサ23で検出した外気温度Toと低外気温判定値TOLとを比較する。例えば、極寒冷地での走行等、冷却水温Twは高いが外気温度Toが低い状態では、コンデンサ9による熱交換能力が低下し、充分な除湿性能を得ることができなくなる。本実施形態では、コンデンサ9の熱交換能力が著しく低下する外気温度Toを実験などから求め、その値を低外気温判定値TOLとして設定している。具体的には、この低外気温判定値TOLを−15〜−20[℃]程度に設定している。
そして、To≦TOLのときは、コンデンサ9の熱交換能力が低下していると判定し、ステップS3へ進む。又、To>TOLのときはコンデンサ9による熱交換能力が確保されていると判定し、ステップS4へ進む。
ステップS1或いはステップS2からステップS3へ進むと、ラジファンモータ17aを逆転動作させる制御を実行してステップS5へ進む。ラジファンモータ17aの逆転動作は、図5に示すラジファンモータ逆転制御サブルーチンにおいて実行される。
このサブルーチンでは、先ず、ステップS11で、ラム圧センサ24で検出したラジエータ8前方にかかるラム圧Paを読込み、ステップS12で、ラム圧Paに基づきラジファンモータ17aを逆回転させる際のトルク(逆回転トルク)Tmをテーブル参照或いは計算式により可変設定する。
図6にラム圧Paとラジファンモータ17aの逆回転トルクTmとの関係を示す。逆回転トルクTmは、走行風によって生じるラム圧Paに抵抗する風力(風圧)をラジファン17によって発生させるに必要なトルクである。ラム圧Pa=ラジファンモータ17aの風圧とした場合、ラム圧Paを発生させるに必要な逆回転トルクTmは実験等から求めることができ、これに基づき、ラム圧Paと逆回転トルクTmとの関係をテーブル化し、或いは近似曲線式を設定する。そして、テーブル検索或いは近似曲線式からラジファンモータ17aの逆回転トルクTmを算出する。尚、図6に示すように、ラム圧Pa=0の場合、逆回転トルクTmは初期値αに設定される。この初期値αは、ラジファンモータ17aで発生する風圧が、ラジエータ8、及びコンデンサ9を通過する際の流路抵抗により減衰する分を補完するものである。
次いで、ステップS13へ進み、逆回転トルクTmに対応するラジファンモータ17aのモータ電圧Vaを求めて出力し、ルーチンを抜け、図4のステップS5へ進む。逆回転トルクはモータ電圧Vaの自乗にほぼ比例するため、逆回転トルクTmからモータ電圧Vaは、比較的容易に求めることができる。
そして、図4のステップS5へ進むと、シャッタユニット15のフラップ15aを開閉させるフラップアクチュエータ15bに閉信号を出力して、ルーチンを抜ける。
その結果、例えば冷態始動、及びその後の暖機運転、或いは極低温時の走行において冷却水温Twが低水温判定値TWL以下の場合は、シャッタユニット15の各フラップ15aが閉動作されて、ラジファン17とエンジン5との間が遮断される。同時に、ラジファンモータ17aがラム圧Paに対応する逆回転トルクTmで逆回転動作する。又、冷却水温Twが低水温判定値TWLを越えた状態であっても、外気温度Toが低外気温判定値TOL以下の走行時も、シャッタユニット15の各フラップ15aが閉動作されると共に、ラジファンモータ17aがラム圧Paに対応する逆回転トルクTmで逆回転動作する。
ラジファン17はシュラウド14に覆われており、シャッタユニット15の下方に導風トンネル16が形成されている。更に、この導風トンネル16の底面16aに多数の通気孔16cが穿設されており、この通気孔16cを介して導風トンネル16とその下方に形成されている暖気還流通路19とが連通されている。従って、ラジファン17が逆回転し、且つ、シャッタユニット15の各フラップ15aが閉動作すると、フロントバンパ2の下部外気導入口2aの底面に形成されている循環口2bから暖気還流通路19に流入した空気が、通気孔16cを経て導風トンネル16側に流入される。次いで、この空気が導風トンネル16から空隙部13へ流入されて、ラジファン17の方向へ導かれ、ラジファン17からの送風がラジエータ8、コンデンサ9を通り前方へ流出する循環経路が形成される。
通気孔16cの上方には排気マニホルド5b、排気管5d、触媒7等、排気熱により加熱されて放熱する排気系が配設されており、通気孔16cから吐出された空気は、この排気系を通過する際に、この排気系からの輻射熱により予熱されてラジファン17に吸い込まれる。このラジファン17に吸い込まれた空気は、その前方に対設されているラジエータ8、コンデンサ9を通過して前方へ送出され、その際、ラジエータ8、及びコンデンサ9が、予熱空気にて加温される。
そして、コンデンサ9から前方へ送出された空気は、走向時においては、車体前方から吹き込まれる走行風(図2の破線矢印)と衝突する。ラジファン17の稼働により発生する風圧は、ラム圧センサ24で検出したラム圧Paに基づいて設定されている。このラム圧センサ24はコンデンサ9の前面にかかるラム圧Paを検出するものであるため、走行風の風圧とラジファン17からコンデンサ9前方に送出される風圧とがほぼ同じとなり、衝突した空気は上下方向へ分散される。
その結果、コンデンサ9、及びラジエータ8が走行風により必要以上に冷却されることがなく、又、エンジンルームE内に走行風が流れ込み難くなるため、エンジンルームE内が必要以上に冷却されず、エンジン5、及びその周辺部品の過冷却を未然に防止することができる。
そして、上方へ分散された空気の一部は空気ダクト11の空気取入れ口11aからダクト内部に吸い込まれて、エンジン5の吸気系、及び車両用空調装置の空調ダクトに供給される。一方、下方へ分散された空気の一部は循環口2bから暖気還流通路19に流入し、再びラジファン17に吸い込まれて循環される。ラジファン17から車体前方へ送出され、暖気還流通路19、導風トンネル16を通りラジファン17に循環される空気は、その都度、排気系からの輻射熱により予熱されるため、ラジエータ8、及びコンデンサ9を効率よく加温することができる。
一方、ステップS2で外気温度Toが低外気温判定値TOLを越えていると判定されて(To>TOL)、ステップS4へ進むと、冷却水温Twと高水温判定値TWHとが比較される。この高水温判定値TWHは、通常走向時における冷却水の高温化を防止するためのものであり、例えば90±1.5[℃]のように、制御ハンチングを防止するためのヒステリシス付で設定されている。
そして、Tw≧TWHと判定されたときは、ステップS6へ進み、ラジファンモータ17aを正転動作させて、ステップS8へ進む。一方、Tw<TWHと判定されたときは、ステップS7へ分岐し、ラジファンモータ17aの動作を停止させてステップS8へ進む。そして、ステップS8で、フラップアクチュエータ15bに開信号を出力してルーチンを抜ける。フラップアクチュエータ15bに開信号が出力されると、シャッタユニット15の各フラップ15aが開動作する。すると、車体前方からの走行風がコンデンサ9、ラジエータ8を通過してシャッタユニット15を通り、エンジンルームE内に流入される。
このように、本実施形態によれば、エンジン5の冷却系、及び空調装置の冷凍サイクルは何ら変更することなく、冷却水温Twが低い場合は、ラジファン17を逆回転させると共に、シャッタユニット15の各フラップ15aを閉じて、空気の循環経路を形成し、空気を循環させるようにしたので、エンジン5の排気系からの輻射熱を効率よく回収して、ラジエータ8を加温することができる。その結果、暖機時間の短縮、及び燃費改善が実現されるばかりでなく、極低温環境での空調の内気循環率が高くなり、暖房効率を向上させることができる。又、ヒートポンプ式空調装置を搭載している場合は、低熱源温度を上げることができるため効率の良い暖房が可能となる。
特に、冷却水温Twが低水温判定値TWLを越えている運転状態であっても、極低温環境(To≦TWL)での走行時には、ラジファン17を逆回転させると共にシャッタユニット15の各フラップ15aを閉動作させるようにしたので、ラジファン17から送風された空気はラジエータ8を通過する際に加温されて暖められ、この暖められた空気でコンデンサ9が加温される。その結果、極低温時におけるコンデンサ9の熱交換能力が回復し、冷凍サイクルを効率よく動作させることができて除湿運転が可能となり、良好な防曇効果を得ることができる。
更に、ラジエータ8前方の空気は、ラジファン17の逆回転により加温されているため、空気ダクト11から取入れられてエンジン5の吸気系、及び車両用空調装置の空調ダクトに供給される空気は予熱空気となり、エンジン5の燃焼効率、及び空調装置の暖房性能を向上させることができる。
尚、本発明は、上述した実施形態に限るものではなく、例えばフラップアクチュエータ15bは、ON信号で各フラップ15aを閉動作させ、OFF信号で開動作させるようにしても良い。この場合、閉信号がON信号となり、開信号がOFF信号となる。
又、各フラップ15aを開閉動作させるフラップアクチュエータ15bを省略し、各フラップ15aを走行風の風圧で開動作させるようにしても良い。その結果、フラップアクチュエータ15b、及びフラップアクチュエータ15bを開閉制御するステップS5,S8の処理が不要となり、制御ユニット21の演算負荷を軽減することができるばかりでなく、部品点数の削減により製品コストを低減することができる。
更に、ラム圧Paを車速センサで検出した車速から推定するようにしても良い。車速センサは、車両に通常備えられているものであるため、特別なセンサが不要となり、部品点数の削減、及びコストの低減を実現することができる。
1…車体前部、
2b…循環口、
2…フロントバンパ、
3…フロントグリル、
5…エンジン、
5b…排気マニホルド、
5d…排気管、
7…触媒、
8…ラジエータ、
9…コンデンサ、
11…空気ダクト、
14…シュラウド、
15…シャッタユニット、
15a…フラップ、
15b…フラップアクチュエータ、
16…導風トンネル、
16c…通気孔、
17…ラジファン、
17a…ラジファンモータ、
19…暖気還流通路、
21…制御ユニット、
22…水温センサ、
23…外気温センサ、
24…ラム圧センサ24、

Claims (6)

  1. エンジンルームの前方に配設されて少なくともエンジン冷却用冷却水を冷却する熱交換器と、
    前記熱交換器の後方に配設された逆回転可能なファンと、
    前記ファンと前記熱交換器を覆うシュラウドと、
    前記ファンの後方であって前記シュラウドの後部に配設された開閉自在な通気制限手段と、
    前記ファンの回転及び前記通気制限手段の開閉を制御する制御手段とを備え、
    前記シュラウドは前記エンジンの排気系に連通する導風トンネルを有し、
    前記制御手段は、前記エンジン冷却用冷却水の温度と予め設定した低水温判定値とを比較し、前記エンジン冷却用冷却水の温度が前記低水温判定値よりも低いと判定した場合は、前記ファンを逆回転させると共に前記通気制限手段を閉動作させる
    ことを特徴とする排気熱回収装置。
  2. 前記熱交換器は前記エンジン冷却用冷却水を冷却するラジエータと空調装置のコンデンサとから成り、該コンデンサが前記ラジエータの前方に配設されている
    ことを特徴とする請求項1記載の排気熱回収装置。
  3. 前記導風トンネルの下方に暖気還流通路が設けられ、
    前記導風トンネルと前記暖機還流通路が前記排気系を介して連通されており、
    前記暖気還流通路の上流に前記熱交換器の前方に臨まされている循環口が開口されている
    ことを特徴とする請求項1或いは2記載の排気熱回収装置。
  4. 前記制御手段は、前記エンジン冷却用冷却水の温度が前記低水温判定値を越えていると判定した場合、外気温度と予め設定した低外気温判定値とを比較し、該外気温が該低外気温判定値よりも低いと判定した場合は、前記ファンを逆回転させると共に前記通気制限手段を閉動作させる
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の排気熱回収装置。
  5. 前記熱交換器の上方に少なくともエンジンの吸気系に連通する空気ダクトの空気取入れ口が開口されている
    ことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の排気熱回収装置。
  6. 前記制御手段は、前記ファンの逆回転トルクを走行風によって生じるラム圧に基づいて可変設定する
    ことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の排気熱回収装置。
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