JP2012242757A - 光学走査装置 - Google Patents

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貴之 水田
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Abstract

【課題】光学箱に蓋部材の取付作業を行うことで発生した走査線の傾きを、蓋部材の取付後の工程において簡単な構成で再調整することを可能とし、生産性やサービス性を低下させず、走査線の照射位置を高精度に調整する。
【解決手段】ビス締め部35で光学箱29と蓋部材40とが固定された状態で、折り返しミラー27を変位させて被走査面におけるレーザ光の結像位置を調整するために、ビス締め部35を支点として光学箱29が変形することで、折り返しミラー27が支持されている光学箱29の折り返しミラー載置部271,272が変位するように、対向している光学箱29と蓋部材40との領域のうちビス締め部35が設けられていない領域を相対的に接近又は離間させる方向に変位させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、複写機やレーザビームプリンタ等に用いられる光学走査装置に関するものである。
一般的に、光学走査装置は半導体レーザ、偏向器、結像手段、折り返しミラー等の光学部品、及びそれらを保持、内包する光学箱、光学箱を密閉する蓋部材で構成されている。従来、光学箱への蓋部材の取り付け方法としては、特許文献1に開示されるように、光学箱と蓋部材に位置決め手段を設け、ビス等の締結手段によって固定していた。
ここで、光学走査装置は感光体上での走査線の照射位置等の諸特性を満足するために、光学走査装置を構成している光学部品は光学箱に精度良く組み付けられている。しかし、光学箱に蓋部材の取り付け作業を行うことで、光学箱が変形し、光学部品の姿勢及び位置が狂い、走査線の傾きが発生してしまうことが懸念されている。特にカラー画像形成装置においては、走査線の傾きが各色間で発生すると色ずれとなり、画像欠陥となる。
そこで、特許文献2において、光学箱に蓋部材を取り付けた後に、蓋部材の開口部から工具を挿入し、光学箱内の光学部品を位置調整する構成が開示されている。また特許文献3において、光学箱を画像形成装置にある受台の固定部にくさび状のスペーサを介して固定し、スペーサを移動させることで、固定部の取り付け座面の高さを変化させ、光学箱を微少に変形させることで、走査線の傾きを調整する構成が開示されている。
特開平9−258129号公報 特開2000−10035号公報 特開2000−249953号公報
しかしながら、特許文献2においては、蓋部材に光学部品の位置を調整するための開口部が必要となり、開口部からの汚れの侵入によって、光量が低下し、画像品質の悪化が懸念される。開口部からの汚れの侵入を防ぐために、シール等の防塵手段を貼り付けることになるが、作業工程が増えてしまい、生産性の低下が懸念される。また、開口部から光学部品を調整するための工具が挿入されるため、感光体の鉛直方向下側に光学走査装置を配置した構成においては、調整工具によって走査線が遮断され、走査線の照射位置を測定することができなくなることが懸念される。
特許文献3においては、画像形成装置に光学走査装置を取り付けた状態で、走査線の傾き調整を行うことができるものの、光学走査装置単品において走査線の傾きを調整する構成については開示されていない。市場において光学走査装置の交換が必要になった場合は、ユーザ先等の場において走査線の傾きを調整しなければならず、作業が複雑で、光学走査装置の交換にかかる時間が長くなり、サービス性が低下することが懸念される。
本発明は、光学箱に蓋部材の取付作業を行うことで発生した走査線の傾きを、蓋部材の取付後の工程において簡単な構成で再調整することを可能とし、生産性やサービス性を低下させず、走査線の照射位置を高精度に調整することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明にあっては、
レーザ光を出射する光源と、
前記光源から出射されたレーザ光を偏向走査する偏向走査手段と、
前記偏向走査手段により偏向走査されたレーザ光を、装置本体外部の被走査面に結像させるための光学手段と、
前記光源、前記偏向走査手段及び前記光学手段が収容される光学箱と、
前記光学箱を閉塞する蓋部材と、
を備えた光学走査装置であって、
対向している前記光学箱と前記蓋部材との領域のうちの一部に、前記光学箱と前記蓋部材とを固定する固定部が設けられ、
前記固定部で前記光学箱と前記蓋部材とが固定された場合に、前記光学箱に変形が生じ得る光学走査装置において、
前記固定部で前記光学箱と前記蓋部材とが固定された状態で、
前記光学手段を変位させて、前記被走査面における前記レーザ光の結像位置を調整するために、
前記固定部を支点として前記光学箱が変形することで、前記光学手段が支持されている前記光学箱の支持部が変位するように、対向している前記光学箱と前記蓋部材との領域のうち前記固定部が設けられていない領域を相対的に接近又は離間させる方向に変位させる変位手段を備えることを特徴とする。
本発明によれば、光学箱に蓋部材の取付作業を行うことで発生した走査線の傾きを、蓋部材の取付後の工程において簡単な構成で再調整することを可能とし、生産性やサービス性を低下させず、走査線の照射位置を高精度に調整することができる。
実施形態の画像形成装置の概略構成を示す断面図 実施形態における光学走査装置の内部構成を説明するための概略斜視図 実施形態のビス締めによるトルクと位置決め部にかかる力の関係を示した図 実施形態の光学箱と走査線の様子を示した図 実施例1の調整部材について説明するための概略断面図 実施例1の調整部材の移動後の光学走査装置を説明する図 実施例1の光学箱の変形と走査線の傾きをシミュレートした結果を示す図 実施例1の調整部材の移動量と走査線の傾き量との関係を示す図 実施例2における光学走査装置の内部構成を示す概略斜視図 実施例2の調整手段を説明するための概略断面図 実施例2の光学箱の変形と走査線の傾きをシミュレートした結果を示す図 調整手段の変形例を示す概略斜視図 調整手段による隙間の調整量と走査線の傾き量との間の関係を示す図
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置等は、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
本発明はカラーレーザプリンタやデジタル複写機等の電子写真方式を用いた画像形成装置に関するものであって、更に詳しくは光源からのレーザ光を偏向して像担持体上を走査する光学走査装置に関するものである。
(画像形成装置)
図1は、本発明の実施形態における画像形成装置15の概略構成を示す断面図である。
同図において、16a,16bは後述する構成よりなる第1,第2の光学走査装置であって、画像形成装置15の鉛直方向下側に配置され、各々おおよそ同一の構成を有する光学走査装置である。本実施形態においては、画像情報に基づいて各々光変調された各レーザ光3C,3Y,3M,3Kが光学走査装置16a,16bから出射され、各々対応する像担持体としての感光体1C,1Y,1M,1K面上を照射することで、各感光体上に潜像が形成される。ここで、感光体1C,1Y,1M,1Kの表面はそれぞれ、光学走査装置の装置本体外部の被走査面に相当する。
この潜像は、1次帯電器2C,2Y,2M,2Kによって各々一様に帯電している感光体1C,1Y,1M,1K面上に形成されており、現像器4C,4Y,4M,4Kによって各々、シアン,イエロー,マゼンタ,ブラックのトナー像に可視像化される。トナー像は、転写ベルト7上を搬送されてくる記録材8に転写ローラ5C,5Y,5M,5Kによって順に転写される。このようにして、記録材8上にカラー画像が形成される。
記録材8は給送トレイ9上に積載されており、給送ローラ10によって1枚ずつ順に給送され、レジストローラ11によって画像の書き出しタイミングに同期をとって転写ベルト7上に送り出される。そして、転写ベルト7上を精度よく搬送されている間に感光体1C,1Y,1M,1K面上に形成されたシアンの画像、イエローの画像、マゼンタの画像、ブラックの画像が、順に記録材8上に転写されてカラー画像が形成される。
駆動ローラ12は転写ベルト7の送りを精度よく行っており、回転ムラの小さな図示しない駆動モータと接続している。記録材8上に形成されたカラー画像は定着器13によって熱定着された後、排出ローラ14等によって搬送されて装置外に排出される。
(光学走査装置)
図2は、本実施形態における光学走査装置16b(16aも同一構成)の内部構成を説明するための概略斜視図である。ここでは、光学走査装置16bについて説明するが、光学走査装置16aも同様の構成となっている。ここで、本実施例では、説明の便宜上、偏向走査手段としての回転多面鏡21の回転軸方向をZ方向とし、感光体1C,1Y,1M,1Kの回転軸方向をY方向とし、Y方向に直交し、かつZ方向に直交する方向をX方向とする。また、Y方向を左右方向とする場合もある。
Z方向に沿って配設された光源としての半導体レーザ30K,30Mから出射されたレーザ光3(3K,3M)は、コリメータレンズ31K,31M、シリンドリカルレンズ32を透過した後、回転多面鏡21に集光される。
回転多面鏡21は、スキャナモータ23によって高速に回転駆動され、入射したレーザ光3K,3Mを同方向に偏向する。偏向されたレーザ光3Kは、第1fθレンズ20を通過し、折り返しミラー25に反射された後、第2fθレンズ24Kを通過し、折り返しミラー26により反射され、防塵ガラス28Kを通過して、図1に示す感光体1K上に集光(結像)される。このように、レーザ光3Kが感光体1K上に偏向走査されることで、感光体1K上に静電潜像が形成される。
また、偏向された第2のレーザ光3Mは、第1fθレンズ20を通過し、第2fθレンズ24Mを通過した後、折り返しミラー27に反射され、防塵ガラス28Mを通過して、図1に示す感光体1M上に集光される。このように、レーザ光3Mが感光体1M上に偏向走査されることで、感光体1M上に静電潜像が形成される。ここで、折り返しミラー25、折り返しミラー26、折り返しミラー27は、光学手段を構成している。
上述した回転多面鏡やスキャナモータ、更に折り返しミラー、fθレンズ等の光学部品(光学手段)は、樹脂製の光学箱29に内包(収容)され、その光学箱29は蓋部材40
によって密閉(閉塞)される。
光学箱29には、画像形成装置15の枠体に高精度に取り付けられるために、3箇所の固定部51,52,53が設けられている。固定部51,52,53が、画像形成装置15の枠体にバネ等の弾性部材を用いて支持(固定)されることで、光学走査装置16bが画像形成装置15に取り付けられることになる。
なお、説明の便宜上、図2では光学部品を内包した光学箱29と蓋部材40とを分割して斜視図を示したが、実際には光学箱29と蓋部材40はビス等の取り付け手段によって締結された状態で、画像形成装置15内部に配設されることで使用されるものである。
そこで、光学箱29と蓋部材40とを取り付ける構成について、以下に説明する。
(蓋部材の取り付け)
図2に示すように、光学箱29を密閉する蓋部材40は、その前縁部71と後縁部70を取り付け手段により光学箱29に対して取り付けられている。
後縁部70においては、光学箱29と蓋部材40との位置決め手段(位置決め部)が設けられている。この位置決め手段は、光学箱に一体成形されたピン33,34と、蓋部材40に設けられた丸穴41、長穴42で構成されている。この位置決め手段によって蓋部材40が光学箱29に対し所定の位置に位置決め保持された状態で、ビス36によってビス締め部(固定部)35がビス締めされることで、蓋部材40が光学箱29に締結される(取り付けられる、固定される)。ここで、ビス締め部35は、対向している光学箱29と蓋部材40との領域のうちの一部に設けられている。
また、蓋部材40の前縁部71においては、蓋部材40や光学箱29に一体成形されたフック72a,72b等によって、蓋部材40と光学箱29とが緩く取り付けられている。その結果、蓋部材40と光学箱29とが接触する箇所は、光学箱29に設けられた受部61,62及び、蓋部材40と光学箱29との間に配設された後述の調整手段に設けられた受部63に限定される。
これにより、蓋部材40と光学箱29は、受部61,62,63の3点を結んでできる三角形73で形成される面で取り付けられることになる。このように、成形による反りが蓋部材40に発生し、蓋部材40と光学箱29との平面度に誤差が生じた場合であっても、蓋部材40と光学箱29との取り付け精度を悪化させないように構成されている。
しかし、蓋部材40と光学箱29は深さを有する形状であって、それぞれの周囲の壁がお互いにオーバラップして密閉されている。このため、受部61,62,63の3点以外にも、周囲の壁同士が接触することになり、蓋部材40と光学箱29とが取り付けられる場合、蓋部材40と光学箱29とが互いに歪みを発生させることが懸念される。このように、本実施形態における光学走査装置16bにおいては、ビス締め部35でビス締めされることで蓋部材40と光学箱29とが固定された場合に、光学箱29に変形が生じ得る。
図3は、ビス締めによるトルクと位置決め部にかかる力の関係を示した図である。
図3に示すように、蓋部材40はビス締めトルクTによって、光学箱29に対してビス締めトルクTの方向に連れ回ることとなる。このような場合には、蓋部材40の位置決め手段である丸穴41、長穴42が光学箱29側のピン33,34と突き当たってしまい、光学箱29のピン33,34に矢印方向の力F1,F2が加わることとなる。
このように、ピン33,34に力が働くことで、光学箱29が変形してしまうことが懸念される。さらに、図3の紙面鉛直方向におけるビス締めの推進力によっても、蓋部材40と光学箱29とが互いに力を及ぼし合い、各々が歪んでしまうことが懸念される。
図2に示すような略四角形を有した光学箱29に対して、蓋部材40と光学箱29との受部を前述した3点(受部61,62,63)とした構成においては、後縁部70側を主として支持することができる。しかし、3点目の受部63は前縁部71のY方向中央付近
にあり、前述した三角形73の領域からはみ出す領域(例えば領域74)が存在することになる。
このような領域74は外部からの力に対して弱く、蓋部材40や光学箱29が変形してしまう場合には、蓋部材40や光学箱29の変形がより大きくなる場所(領域)になってしまうことが懸念される。領域74付近には、折り返しミラー27が搭載されているため、蓋部材40や光学箱29の変形の影響を大きく受けてしまい、蓋部材40や光学箱29が変形した場合には、折り返しミラー27の姿勢が変動することになる。
さらに、光学走査装置16bは、光学走査装置の調整治具や画像形成装置に対しても、3箇所の固定部51,52,53に取り付けられており、前縁部71はY方向の略中央部に位置する固定部53のみでZ方向を支持されている。このため、蓋部材40や光学箱29が変形してしまう場合には、前述したように三角形73の領域からはみ出した箇所の歪みはより大きくなってしまうことが懸念される。
したがって、蓋部材無しで、光学部品の位置調整を行い走査線の傾き(被走査面におけるレーザ光の結像位置)を調整したとしても、蓋部材の取り付けによって走査線の傾きが変動し、画像品質が悪化してしまうことが懸念される。ここで、光学部品の位置調整は、光学走査装置と被走査面とを位置決めする調整治具を用いて行うか、光学走査装置を画像形成装置に装着した状態で行われる。
図4(a)は、蓋部材40の取り付け前の走査線の位置を示す図であり、図4(b)は、蓋部材40の取り付けによって発生する光学箱29の変形をシミュレーションした結果を示す図である。なお、これ以降説明するシミュレーションについては、前縁部側に有る折り返しミラー27及びその載置部(271,272)の変動についてのみ説明することとする。折り返しミラー26(図2)においては、折り返しミラー27と同様の変形が発生し、同様に走査線位置も変動するものであるため、説明を省略する。ここで、折り返しミラー載置部271,272は、光学箱の支持部に相当する。
折り返しミラー27は折り返しミラー載置部271,272に搭載され、蓋部材40の取り付け前の光学箱29は変形がほとんど無い。このときのレーザ光3Mは、図4(a)に示すように、所望の面上を走査する走査線L1(実線)として示すことができる。
これに対して、前述したように光学箱29は周囲を壁で囲われているため、ビス締めによる力F1,F2によって後縁部70に歪みが生じた場合、その歪は、前縁部71にも伝わり、前縁部71においても歪みが生じることになる(図4(b))。
これによって、光学箱29は左右で捩れて変形し、折り返しミラー載置部271,272が左右で逆方向に捩れている。折り返しミラー載置部271,272の変形は、図4(b)で+Z方向に特に大きく変動しており、走査線は−X方向に変動して、変形後のレーザ光3Mは、走査線L1’(実線)で示すような傾きが発生することになる。ここで、図4(b)において、変動前の走査線をL1(破線)で示している。
このような走査線傾きの調整方法について、以下の実施例1,2で詳細に説明する。なお、上述した構成と同様の構成部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。
(実施例1)
以下、蓋部材40の取り付けによって発生した走査線の変動を再調整するための調整手段について、実施例1として図2,5,6を用いて説明する。
本実施例では、前縁部71における蓋部材40と光学箱29との接触箇所を移動できるように構成したものである。前縁部71における蓋部材40と光学箱29との接触箇所を移動することで、対向している光学箱29と蓋部材40との領域のうちビス締め部35が設けられていない領域を相対的に接近又は離間させる方向に変位させている。
このような構成によって、互いの歪みの状態を変えることができるため、蓋部材40の取り付けによって走査線の位置が変動した場合でも、適当に前記接触箇所を移動させることで、走査線を元の位置に戻すことが可能となる。
図5は、本実施例の調整手段としての調整部材60について説明するための概略断面図である。図6は、調整部材60の移動後における光学走査装置について説明するための概略斜視図である。ここで、本実施例の調整手段は、変位手段に相当する。
蓋部材40の取り付け時において、蓋部材40は光学箱29にある少なくとも3箇所の受部(蓋受部)61,62,63に支持されている。このうち受部63は、調整部材60に設けられた蓋部材40の裏面と接触する接触部であって、調整部材60は光学箱29の外壁(側壁)29Wに取り付けられている。すなわち、調整部材60は光学箱29の外壁(側壁)29Wと蓋部材40とに挟持されるように配設されている。また、調整部材60は外壁29Wの幅に対応した溝形状64が設けられており、外壁29Wをガイドにして±Y方向への移動が可能になっている。
前述した蓋部材40の取り付けによって走査線の位置変動が発生して、所望の走査線の位置を得ることができなかった場合、調整部材60を用いて、走査線の位置の再調整を行う。
具体的には、図6に示すように調整部材60の取っ手66を工具又は作業者が保持して、調整部材60を±Y方向へ移動させることによって、受部63の位置を変化させる。すると、図示しない蓋部材は、光学箱29の新たな受部61,62,63’の3箇所で支えられることになる。ここで、蓋部材取り付け時の受部61,62,63(図2)と、調整部材移動時の受部61,62,63’(図6)とを比較すると、光学箱29に対する蓋部材から受ける荷重の位置が変化し、光学箱29の変形の様子も変化することになる。
蓋部材40の取り付け後に調整部材60を移動させ、調整部材60の移動可能範囲の一端にあるときの光学箱29の変形をシミュレーションした結果を図7に示す。
調整部材60が移動可能範囲の一端E1にあるとき、光学箱29は蓋部材40から荷重F3を受けることになる。荷重F3は、光学走査装置の画像形成装置への固定部51,52,53を結んで出来る三角形の領域の外側に有り、外部からの力によって発生する変形が大きくなる場所に位置している。このとき、図4(b)を用いて説明したように、ビス締めによる力F1,F2によって、光学箱29にある折り返しミラー載置部271,272が+Z方向に大きく変動しようとする。
しかし、本実施例では、図7に示すように、荷重F3によって光学箱29を−Y方向側において−Z方向に変形させ、結果として得られる光学箱29の変形を小さくできたことがわかる。
荷重F3によって、光学箱29の−Y方向側における変動と、+Y方向側における変動とに差を発生させることによって、光学箱29はX方向に左右で捩れて変形し、折り返しミラー27(図2)の載置部271,272が左右で逆方向に捩れることになる。これによって、光学箱29は蓋部材40取り付け時に発生した光学箱29の捩れた変形状態(図4(b))を相殺するように変形することになる。このことで、レーザ光3Mの走査線位置L11(実線)を得ることができ、蓋部材40の取り付け前に得られた走査線位置L1(破線)と同程度の走査線傾きを得ることができる。
つまり本実施例では、蓋部材40が後縁部70で取り付け固定された光学箱29において、前縁部71が歪み、折り返しミラー載置部の捩れによって走査線の傾きが生じた場合に、前縁部71において蓋部材40からの荷重点を適宜移動させることを特徴とする。このように前縁部71において蓋部材40からの荷重点を適当に移動させることで、ビス36によって締結されるビス締め部35を支点として光学箱29を変形させ、折り返しミラ
ー載置部271,272を変位させることができる。これにより、前縁部71の歪みを相殺することができるので、折り返しミラー27を変位させることができ、走査線の傾きを低減することが可能となる。
特に、調整部材60の位置は、光学走査装置の画像形成装置への固定部51,52,53を結んで出来る三角形73’(図7)の領域の外側に設けると、光学箱29の変形調整を効果的に行うことができる。固定部51,52,53は、外部からの応力に対して剛性が有り、光学箱29に発生する変形が最も小さい領域である。
その反面、三角形領域の外側は剛性が他よりも弱く、外部からの応力によって発生する光学箱29の変形が大きくなる領域である。このため、三角形領域の外側に蓋部材40からの荷重を加えることによって、走査線の傾き調整の敏感度を高くすることができ、走査線の傾きを調整しやすくすることができる。
上述したように本発明者は、鋭意検討の結果、調整部材60の移動量と走査線の傾き量との関係は、図8に示すように相関関係があることを確認した。すなわち、調整部材60を移動させる(図6記載の−Y方向)ことによって、走査線の傾きを変えることができ、蓋部材40を光学箱29にビス締結した後にも、走査線の傾きを調整することができることを確認した。
以上説明したように、本実施例によれば、光学箱29に蓋部材40を取り付けた後に、調整手段によって光学箱29と蓋部材40に応力を発生させ光学箱29と蓋部材40とに変形を発生させることで、走査線の傾きを再調整することができる。これにより、被走査面上のレーザ光の照射位置を高精度に得ることができる。このように、簡単な構成で走査線の再調整を行うことができるので、生産性やサービス性を低下させず、高精度な走査線を得ることが可能な光学走査装置を提供することができる。
なお、本実施例においては調整部材60を−Y方向側に移動させた場合について検討したが、これは図2記載の前縁部71に設けられたフック72a,72bによって、調整部材60の移動範囲が限定されるためである。フック72a,72b等の形状を最適化することによって、調整部材60の移動可能範囲は、+Y、−Y方向どちらの方向にも設けることが可能である。
(実施例2)
次に、実施例2について、図9,10を用いて説明する。図9は、本実施例における光学走査装置の内部構成を示す概略斜視図である。図10は、本実施例の調整手段を説明するための概略断面図であり、(a)は拡大図、(b)は調整手段としてのネジ部材を締め付け時の状態について説明するための図である。
本実施例では、光学箱29に蓋部材40を取り付けるために複数の受部(取り付け部)61,62,83,84が設けられている。受部61,62,83,84は、光学箱29と蓋部材40とが接触した受部61,62,83、及び、光学箱29と蓋部材40とが隙間88を有し非接触となる受部84から成る。なお、受部61,62の構成は実施例1と同様である。
受部84において、蓋部材40には貫通穴43が設けられると共に、光学箱29にはネジ部材86を取り付けるための取り付け部87が設けられている。ここで、ネジ部材86と取り付け部87は、変位手段(調整手段)を構成している。
このように、本実施例では調整手段としてネジ部材86を用いており、ネジ部材86は、貫通穴43を介して取り付け部87に取り付けられる。
そして、ネジ部材86を回転させて締め付けたり、緩めたりすることによって、隙間88の大きさ(量)が変化し、蓋部材40と光学箱29は共に変形することになる。ネジ部材86を回転させて締め付けたり、緩めたりすることによって、対向している光学箱29
と蓋部材40との領域のうちビス締め部35が設けられていない領域を相対的に接近又は離間させる方向に変位させている。
図10(b)に示すように、ネジ部材86の締め付けによって、光学箱29と蓋部材40とに荷重F4が発生する。荷重F4は、蓋部材40と光学箱29とを互いに引き付け合い、ビス締め部35を支点として、蓋部材40を矢印B方向に、光学箱29を矢印C方向にそれぞれ変形させる。これによって、光学箱29が変形することで、光学箱29にある折り返しミラー載置部271,272が変形することになる。
ここで蓋部材40の取り付け後に、調整手段の締め付けによって隙間88の量を小さくした場合の光学箱29の変形をシミュレーションした結果を図11に示す。
図4(b)を用いて説明したのと同様に、ビス締めによる力F1,F2によって、光学箱29にある折り返しミラー載置部271,272が+Z方向に大きく変動しようとする。しかし、本実施例では、図11に示すように、荷重F4によって光学箱29を−Y方向側において−Z方向に変形させることができ、結果として得られる光学箱29の変形を小さくできることがわかる。
荷重F4によって、光学箱29の−Y方向側における変動と、+Y方向側における変動とに差を発生させることによって、光学箱29にある折り返しミラー載置部271,272が左右非対称に変形することになる。これによって、光学箱29は蓋部材取り付け時に発生した光学箱29の変形状態(図4(b))を相殺するように変形することになる。これにより、レーザ光3Mの走査線位置L12(実線)を得ることができ、蓋部材40の取り付け前に得られた走査線位置L1’(破線)と同程度の走査線傾きを得ることができる。
つまり蓋部材40が後縁部70に取り付け固定された光学箱29において前縁部71が歪み、折り返しミラー載置部の捩れによって走査線の傾きが生じた場合に、本実施例では、蓋部材40の取り付け部において蓋部材40と光学箱29とに荷重を加えている。これにより、前縁部71の歪みを相殺する状態を作り出すことができるので、折り返しミラー27を変位させることができ、走査線の傾きを低減することが可能となる。
本実施例では、調整手段としてネジ部材を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。図12は、調整手段の変形例を示す概略斜視図である。例えば、図12(a)に示すような板状部材186を、光学箱29に備えられた調整手段保持部187に取り付け、板状部材186を回転させることで、蓋部材40と光学箱29とを変形させてもよい。
同様に、図12(b)に示すようなくさび形状をした調整部材286を、光学箱29に備えられた調整手段保持部287に取り付け、調整部材286を移動させることで、蓋部材40と光学箱29とを変形させてもよい。
本発明者は、鋭意検討の結果、調整手段による隙間の調整量と走査線の傾き量との間には、図13に示すような相関関係があることを確認した。すなわち、調整手段によって光学箱29と蓋部材40との間の隙間量を調整することによって、走査線の傾きを変化させることができ、蓋部材40を光学箱29にビス締結した後にも、走査線の傾きを再調整することができることを確認した。
以上説明したように、本実施例においても、実施例1同様の効果を得ることができる。
21…回転多面鏡、25…折り返しミラー、26…折り返しミラー、27…折り返しミラー、29…光学箱、30…半導体レーザ、40…蓋部材、60…調整部材、271,2
72…折り返しミラー載置部

Claims (1)

  1. レーザ光を出射する光源と、
    前記光源から出射されたレーザ光を偏向走査する偏向走査手段と、
    前記偏向走査手段により偏向走査されたレーザ光を、装置本体外部の被走査面に結像させるための光学手段と、
    前記光源、前記偏向走査手段及び前記光学手段が収容される光学箱と、
    前記光学箱を閉塞する蓋部材と、
    を備えた光学走査装置であって、
    対向している前記光学箱と前記蓋部材との領域のうちの一部に、前記光学箱と前記蓋部材とを固定する固定部が設けられ、
    前記固定部で前記光学箱と前記蓋部材とが固定された場合に、前記光学箱に変形が生じ得る光学走査装置において、
    前記固定部で前記光学箱と前記蓋部材とが固定された状態で、
    前記光学手段を変位させて、前記被走査面における前記レーザ光の結像位置を調整するために、
    前記固定部を支点として前記光学箱が変形することで、前記光学手段が支持されている前記光学箱の支持部が変位するように、対向している前記光学箱と前記蓋部材との領域のうち前記固定部が設けられていない領域を相対的に接近又は離間させる方向に変位させる変位手段を備えることを特徴とする光学走査装置。
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CN114647166A (zh) * 2020-12-17 2022-06-21 佳能株式会社 图像形成装置

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