JP2014109727A - 光学走査装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】板ばねを用いて光学部品の組付けを行う際に切削片が発生してしまうことを抑制し、画像スジの発生を抑制する。
【解決手段】第一基準面31aとばね支持体33との間に挿入されてばね支持体33と係合した薄板ばね32が、折り返しミラー26C1を第一基準面31aに向かって押圧することにより、折り返しミラー26C1がハウジング部材30に固定された光学走査装置S1において、薄板ばね32は、第一押圧部32bと基準面32aとの間隔が所定以上に広がらないよう第一押圧部32bを保持する保持部32dを備え、第一押圧部32bを保持部32dに保持した状態では、第一押圧部32bが折り返しミラー26C1の面Bの稜部Aに当接することなく、薄板ばね32を第一基準面31aとばね支持体33との間に挿入可能であることを特徴とする。
【選択図】図5
【解決手段】第一基準面31aとばね支持体33との間に挿入されてばね支持体33と係合した薄板ばね32が、折り返しミラー26C1を第一基準面31aに向かって押圧することにより、折り返しミラー26C1がハウジング部材30に固定された光学走査装置S1において、薄板ばね32は、第一押圧部32bと基準面32aとの間隔が所定以上に広がらないよう第一押圧部32bを保持する保持部32dを備え、第一押圧部32bを保持部32dに保持した状態では、第一押圧部32bが折り返しミラー26C1の面Bの稜部Aに当接することなく、薄板ばね32を第一基準面31aとばね支持体33との間に挿入可能であることを特徴とする。
【選択図】図5
Description
本発明は、レーザビームプリンタやデジタル複写機等に使用される光学走査装置に関するものである。
従来、光学走査装置は、画像信号に応じて光源から光変調されて出射した光束を、例えば回転多面鏡等の光偏向器によって、周期的に偏向走査させ、fθ特性を有する結像光学系によって、感光体上の結像面にスポット状に集束させる。光学走査装置を有する画像形成装置は、偏向器による主走査と、感光体の回転による副走査に伴って静電潜像を形成し、画像記録を行っている。
前記結像光学系は、fθ特性を有する結像レンズおよび、折り返しミラーが主たる構成要素であり、それぞれハウジング部材に固定されている。例えば特許文献1に記載のハウジング部材すなわち光学箱に対する折り返しミラーの組み付けは、次のように行われている。すなわち、光学箱に対する折り返しミラーの組み付けは、光学箱内に配設されたミラー支持体に、折り返しミラーの両端をそれぞれ当接させ、光学箱内に配設されたばね支持体と折り返しミラーの間に、ばね(板ばね)を挿入することによって行われる。このばねは、ばね支持体のばね当接面に一体成型された係止爪に係止させることで、光学箱に固定している。
ばねを用いて折り返しミラーを固定する理由は、光学箱と折り返しミラーの線膨張係数の差によって、折り返しミラーに歪が発生するのを回避するためである。
前記結像光学系は、fθ特性を有する結像レンズおよび、折り返しミラーが主たる構成要素であり、それぞれハウジング部材に固定されている。例えば特許文献1に記載のハウジング部材すなわち光学箱に対する折り返しミラーの組み付けは、次のように行われている。すなわち、光学箱に対する折り返しミラーの組み付けは、光学箱内に配設されたミラー支持体に、折り返しミラーの両端をそれぞれ当接させ、光学箱内に配設されたばね支持体と折り返しミラーの間に、ばね(板ばね)を挿入することによって行われる。このばねは、ばね支持体のばね当接面に一体成型された係止爪に係止させることで、光学箱に固定している。
ばねを用いて折り返しミラーを固定する理由は、光学箱と折り返しミラーの線膨張係数の差によって、折り返しミラーに歪が発生するのを回避するためである。
しかしながら、従来の技術には、次のような課題があった。
折り返しミラーの組み付け時においては、ばねを挿入する際、ばねが折り返しミラーからの反力を受け、強引に撓ませられながら挿入されるため、折り返しミラーの稜部にばねが強く接触し、折り返しミラーの切削片が発生することが懸念される。この切削片が、前記結像光学系を構成する光学部品に付着すると、その部分で光量の一様性が損なわれて、副走査方向に伸びた画像スジを引き起こす原因となる。なお、切削片の発生は折り返しミラーに限った事ではなく、同様の形態でその他の光学部品を固定する際も、固定される光学部品の切削片が発生し、この切削片も同様に、画像スジを引き起こす原因となる。
特許文献1と類似の構成においてはこのような切削片が発生することが懸念される。
折り返しミラーの組み付け時においては、ばねを挿入する際、ばねが折り返しミラーからの反力を受け、強引に撓ませられながら挿入されるため、折り返しミラーの稜部にばねが強く接触し、折り返しミラーの切削片が発生することが懸念される。この切削片が、前記結像光学系を構成する光学部品に付着すると、その部分で光量の一様性が損なわれて、副走査方向に伸びた画像スジを引き起こす原因となる。なお、切削片の発生は折り返しミラーに限った事ではなく、同様の形態でその他の光学部品を固定する際も、固定される光学部品の切削片が発生し、この切削片も同様に、画像スジを引き起こす原因となる。
特許文献1と類似の構成においてはこのような切削片が発生することが懸念される。
本発明は上記したような事情に鑑みてなされたものであり、板ばねを用いて光学部品の組付けを行う際に切削片が発生してしまうことを抑制し、画像スジの発生を抑制することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明にあっては、
ハウジング部材と、光学部品と、前記光学部品を押圧して前記ハウジング部材に固定する弾性部材と、を有し、
前記ハウジング部材は、前記光学部品の第一面が突き当たる第一支持部と、前記第一支持部に対向して設けられ、前記弾性部材と係合して支持する第二支持部とを備え、
前記弾性部材は、前記光学部品の前記第一面と対向する第二面を押圧する第一押圧部と、前記第二支持部と係合する基部と、を備え、
前記第一支持部と前記第二支持部との間に挿入されて前記第二支持部と係合した前記弾性部材が、前記光学部品を前記第一支持部に向かって押圧することにより、前記光学部品が前記ハウジングに固定された光学走査装置において、
前記弾性部材は、前記第一押圧部と前記基部との間隔が所定以上に広がらないよう前記第一押圧部を保持する保持部を備え、前記第一押圧部を前記保持部に保持した状態では、前記第一押圧部が前記光学部品の第二面の稜部に当接することなく、前記弾性部材を前記第一支持部と前記第二支持部との間に挿入可能であることを特徴とする。
ハウジング部材と、光学部品と、前記光学部品を押圧して前記ハウジング部材に固定する弾性部材と、を有し、
前記ハウジング部材は、前記光学部品の第一面が突き当たる第一支持部と、前記第一支持部に対向して設けられ、前記弾性部材と係合して支持する第二支持部とを備え、
前記弾性部材は、前記光学部品の前記第一面と対向する第二面を押圧する第一押圧部と、前記第二支持部と係合する基部と、を備え、
前記第一支持部と前記第二支持部との間に挿入されて前記第二支持部と係合した前記弾性部材が、前記光学部品を前記第一支持部に向かって押圧することにより、前記光学部品が前記ハウジングに固定された光学走査装置において、
前記弾性部材は、前記第一押圧部と前記基部との間隔が所定以上に広がらないよう前記第一押圧部を保持する保持部を備え、前記第一押圧部を前記保持部に保持した状態では、前記第一押圧部が前記光学部品の第二面の稜部に当接することなく、前記弾性部材を前記第一支持部と前記第二支持部との間に挿入可能であることを特徴とする。
本発明によれば、板ばねを用いて光学部品の組付けを行う際に切削片が発生してしまうことを抑制し、画像スジの発生を抑制することが可能となる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
以下、実施例1の光学走査装置及び画像形成装置について、図を用いて説明する。
(画像形成装置1)
図10は、本実施例の光学走査装置S1を具備した画像形成装置1の概略構成を示す断面図である。図10に示すように、本実施例の画像形成装置1は、光学走査装置S1を有するものである。以下に、画像形成動作について説明する。
画像情報に基づいて各々光変調された光束LY〜LKがハウジング部材30から出射され、各々対応する像担持体としての感光体40Y〜40Kの表面上を照射することで静電潜像が形成される。感光体40Y〜40Kの表面は、一次帯電器43Y〜43Kによって各々一様に帯電されている。
感光体40Y〜40Kの表面上に形成された静電潜像は、現像手段としての現像器44Y〜44Kによって各々イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のトナー像に可視像化される。
(画像形成装置1)
図10は、本実施例の光学走査装置S1を具備した画像形成装置1の概略構成を示す断面図である。図10に示すように、本実施例の画像形成装置1は、光学走査装置S1を有するものである。以下に、画像形成動作について説明する。
画像情報に基づいて各々光変調された光束LY〜LKがハウジング部材30から出射され、各々対応する像担持体としての感光体40Y〜40Kの表面上を照射することで静電潜像が形成される。感光体40Y〜40Kの表面は、一次帯電器43Y〜43Kによって各々一様に帯電されている。
感光体40Y〜40Kの表面上に形成された静電潜像は、現像手段としての現像器44Y〜44Kによって各々イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のトナー像に可視像化される。
一方、給送トレイに載置された記録材Pが給送ローラ45により給送され、転写ベルト49と感光体40Y〜40Kとのニップ部(転写部)へ順に搬送される。可視像化された
イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像は、各ニップ部において順に記録材P上に転写されてカラー画像が形成される。
駆動ローラ41は転写ベルト49の送りを精度良く行っており、回転ムラの小さな駆動モータ(図示せず)と接続している。記録材P上に形成されたカラー画像は、定着器47によって熱定着された後、排出ローラ48等によって画像形成装置1の外部に排出される。
イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像は、各ニップ部において順に記録材P上に転写されてカラー画像が形成される。
駆動ローラ41は転写ベルト49の送りを精度良く行っており、回転ムラの小さな駆動モータ(図示せず)と接続している。記録材P上に形成されたカラー画像は、定着器47によって熱定着された後、排出ローラ48等によって画像形成装置1の外部に排出される。
(光学走査装置S1)
以下、本実施例の光学走査装置S1について説明する。
図1は、本実施例の光学走査装置S1の内部の概略構成を示す斜視図である。図2は、本実施例において、偏向器20で偏向された光束の経路(光路)を説明するための図である。図3は、本実施例において、偏向器20に入射する光束の経路を示す概略断面図である。
図1〜図3に示すように、光学走査装置S1は、複数の光源(半導体レーザ11Y〜11K)と、前記光源を保持する光源保持部材13Y〜13Kと、前記光源から出射した光束を偏向走査する偏向器20とを有する。そして、光学走査装置S1は、偏向器20の回転軸20aに対し(偏向器20を挟むように)両側に配設され、偏向器20により偏向走査された光束LY〜LKを、各光束毎に別個の感光体40Y〜40K上に走査(導光)する複数の光学走査系を有する。
以下、本実施例の光学走査装置S1について説明する。
図1は、本実施例の光学走査装置S1の内部の概略構成を示す斜視図である。図2は、本実施例において、偏向器20で偏向された光束の経路(光路)を説明するための図である。図3は、本実施例において、偏向器20に入射する光束の経路を示す概略断面図である。
図1〜図3に示すように、光学走査装置S1は、複数の光源(半導体レーザ11Y〜11K)と、前記光源を保持する光源保持部材13Y〜13Kと、前記光源から出射した光束を偏向走査する偏向器20とを有する。そして、光学走査装置S1は、偏向器20の回転軸20aに対し(偏向器20を挟むように)両側に配設され、偏向器20により偏向走査された光束LY〜LKを、各光束毎に別個の感光体40Y〜40K上に走査(導光)する複数の光学走査系を有する。
また、光学走査装置S1は、光源保持部材13Y〜13Kと偏向器20と前記複数の光学走査系とを内包(収容)するハウジング部材30を有している。
本実施例では、ハウジング部材30の材質は、コストの観点からPC−ABS等の樹脂材料を使用している。ここで、PCはポリカーボネートであり、ABSはアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体である。
前記複数の光学走査系は、走査レンズ(光学部品)23,24,25Y,25M,25C,25Kと、光束を折り返すための折り返しミラー(光学部品)26Y1〜26K1,26M2,26C2を有している。折り返しミラーは、弾性部材として金属製の薄板ばね32により、ハウジング部材30に対し固定されている。
本実施例では、ハウジング部材30の材質は、コストの観点からPC−ABS等の樹脂材料を使用している。ここで、PCはポリカーボネートであり、ABSはアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体である。
前記複数の光学走査系は、走査レンズ(光学部品)23,24,25Y,25M,25C,25Kと、光束を折り返すための折り返しミラー(光学部品)26Y1〜26K1,26M2,26C2を有している。折り返しミラーは、弾性部材として金属製の薄板ばね32により、ハウジング部材30に対し固定されている。
図1に示す光学走査装置S1は、インライン方式の画像形成装置に搭載されるユニットである。光学走査装置S1は、イエロー、マゼンダ、シアン、ブラックの各色に対応した感光体40Y,40M,40C,40Kに対して光走査を行う。以下の説明においては、説明の便宜上、各色に対応した光学走査系について、Yステーション、Mステーション、Cステーション、Kステーションと呼ぶこととする。
光学走査装置S1は、光源ユニット10Y〜10K、偏向器20、ハウジング部材30を有する。図2において、光学走査装置S1は、偏向器20の回転軸20aに対して左側に第一光学走査系、右側に第二光学走査系を有する。
光源ユニット10Y,10M,10C,10Kは、半導体レーザ(光源)11Y,11M,11C,11K、コリメータレンズ(光学部品)12Y,12M,12C,12K、光源保持部材13Y,13M,13C,13Kを有する。
光源ユニット10Y,10M,10C,10Kは、半導体レーザ(光源)11Y,11M,11C,11K、コリメータレンズ(光学部品)12Y,12M,12C,12K、光源保持部材13Y,13M,13C,13Kを有する。
半導体レーザ11Y〜11Kは、画像情報に応じて独立して発光制御される4つの光源である。コリメータレンズ12Y〜12Kは、各々の半導体レーザ11Y〜11Kに対応している。光源保持部材13Y〜13Kは、半導体レーザ11Y〜11K、コリメータレンズ12Y〜12Kを精度よく保持する。
偏向器20は、半導体レーザ11Y〜11Kが出射した光束を走査レンズ側に反射する回転多面鏡21と、回転多面鏡21を回転させるモータ部20bを有する。ここで、偏向器20の回転軸20aは、回転多面鏡21の回転軸である。
偏向器20は、半導体レーザ11Y〜11Kが出射した光束を走査レンズ側に反射する回転多面鏡21と、回転多面鏡21を回転させるモータ部20bを有する。ここで、偏向器20の回転軸20aは、回転多面鏡21の回転軸である。
第一光学走査系、第二光学走査系は、第一走査レンズ23,24、第二走査レンズ25Y〜25K、折り返しミラー26Y1〜26K1,26M2,26C2、シリンドリカルレンズ(光学部品)27を有する。第一光学走査系(Yステーション、Mステーション)、第二光学走査系(Cステーション、Kステーション)は、それぞれ2つの独立した光束を走査する。
ハウジング部材30は、偏向器20、走査レンズ23,24,25Y〜25K、折り返しミラー26Y1〜26K1,26M2,26C2を収納可能に構成されている。
ハウジング部材30は、偏向器20、走査レンズ23,24,25Y〜25K、折り返しミラー26Y1〜26K1,26M2,26C2を収納可能に構成されている。
Yステーションにおいては、半導体レーザ11Yから出射された光束LYは、コリメータレンズ12Yにより略平行光化され、シリンドリカルレンズ27を通過し、偏向器20により偏向される。偏向された光束LYは、第一走査レンズ23、第二走査レンズ25Yを通過した後、平面鏡の折り返しミラー26Y1によって反射され(折り返され)、ハウジング部材30の底面に設けられた出射口を通過して感光体40Yに導かれ、走査線を描画する。
Mステーションにおいては、半導体レーザ11Mから出射された光束LMは、レンズ12Mにより略平行光化され、シリンドリカルレンズ27を通過して、偏向器20により偏向される。偏向された光束LMは、第一走査レンズ23を通過した後、折り返しミラー26M1によって方向を変えられ、第二走査レンズ25Mを通過し、折り返しミラー26M2によって反射され、ハウジング部材30の底面に設けられた出射口を通過する。このようにして光束LMは感光体40Mに導かれ、走査線を描画する。
Mステーションにおいては、半導体レーザ11Mから出射された光束LMは、レンズ12Mにより略平行光化され、シリンドリカルレンズ27を通過して、偏向器20により偏向される。偏向された光束LMは、第一走査レンズ23を通過した後、折り返しミラー26M1によって方向を変えられ、第二走査レンズ25Mを通過し、折り返しミラー26M2によって反射され、ハウジング部材30の底面に設けられた出射口を通過する。このようにして光束LMは感光体40Mに導かれ、走査線を描画する。
第一光学走査系と第二光学走査系は、偏向器20の回転軸20aに対してそれぞれ異なる側、すなわち、図2において偏向器20の回転軸20aに対して左右両側に光束が偏向走査される、いわゆる対面走査系をなすものである。ここで、図2において偏向器20の回転軸20aに対して左右両側とは、半導体レーザ11Y〜11Kから偏向器20を見た場合に、回転多面鏡21の回転軸20aに対して左右両側のことをいう。
したがって、CステーションはMステーションと類似の構成であり、KステーションはYステーションと類似の構成である。
ここで、半導体レーザ11Mから出射された光束LMは、第一光束を構成し、半導体レーザ11Cから出射された光束LCは、第二光束を構成している。また、折り返しミラー26M1は、偏向器20により偏向走査された光束LMの光軸方向において偏向器20に近づくように光束LMを折り返す第一折り返しミラーを構成している。折り返しミラー26M2は、折り返しミラー26M1により折り返された光束LMを第一像担持体としての感光体40Mに向けて折り返す第二折り返しミラーを構成している。折り返しミラー26C1は、偏向器20により偏向走査された光束LCの光軸方向において偏向器20に近づくように光束LCを折り返す第3折り返しミラーを構成している。折り返しミラー26C2は、折り返しミラー26C1により折り返された光束LCを第二像担持体としての感光体40Cに向けて折り返す第4折り返しミラーを構成している。
したがって、CステーションはMステーションと類似の構成であり、KステーションはYステーションと類似の構成である。
ここで、半導体レーザ11Mから出射された光束LMは、第一光束を構成し、半導体レーザ11Cから出射された光束LCは、第二光束を構成している。また、折り返しミラー26M1は、偏向器20により偏向走査された光束LMの光軸方向において偏向器20に近づくように光束LMを折り返す第一折り返しミラーを構成している。折り返しミラー26M2は、折り返しミラー26M1により折り返された光束LMを第一像担持体としての感光体40Mに向けて折り返す第二折り返しミラーを構成している。折り返しミラー26C1は、偏向器20により偏向走査された光束LCの光軸方向において偏向器20に近づくように光束LCを折り返す第3折り返しミラーを構成している。折り返しミラー26C2は、折り返しミラー26C1により折り返された光束LCを第二像担持体としての感光体40Cに向けて折り返す第4折り返しミラーを構成している。
画像形成装置1のフレーム(不図示)は対向して設けられており、光学走査装置S1は、対向するフレーム間に組み付けられる。そして、光学走査装置S1は、画像形成装置1のフレームに対し、ハウジング部材30の感光体配列方向(一方向)における両端部に設けられた固定部30a,30b,30cにて不図示の固定手段により固定されている。すなわち、固定部30a,30b,30cは、画像形成装置1のフレーム間に固定されるように、ハウジング部材30のうち一方向の両側に設けられている。ここで、前記固定手段としては、ビスや弾性部材が好ましい。
(薄板ばね32および折り返しミラー26C1の固定方法)
続いて、本実施例の特徴的な構成である、折り返しミラー固定用の薄板ばね32および
、折り返しミラーの固定方法について説明する。本実施例では、光学部品の固定方法の一形態として、折り返しミラー26C1の固定方法について説明する。
図4は、本実施例の薄板ばね32の形状を示す概略斜視図である。図5は、本実施例の折り返しミラー26C1の固定部を示す概略斜視図である。図6は、本実施例の薄板ばね32の組み付け過程について説明するための概略断面図である。図7は、本実施例の薄板ばね32と同様の有効性を有する別形態の薄板ばね35の形状を示す概略斜視図である。
続いて、本実施例の特徴的な構成である、折り返しミラー固定用の薄板ばね32および
、折り返しミラーの固定方法について説明する。本実施例では、光学部品の固定方法の一形態として、折り返しミラー26C1の固定方法について説明する。
図4は、本実施例の薄板ばね32の形状を示す概略斜視図である。図5は、本実施例の折り返しミラー26C1の固定部を示す概略斜視図である。図6は、本実施例の薄板ばね32の組み付け過程について説明するための概略断面図である。図7は、本実施例の薄板ばね32と同様の有効性を有する別形態の薄板ばね35の形状を示す概略斜視図である。
まず、図4を用いて薄板ばね32について説明する。図4(a)は、薄板ばね32の形状を示し、図4(b)は、薄板ばね32の第一押圧部32bを弾性力に抗して撓ませ、保持部32dが被保持部32eを当接保持している状態を示している。なお、以下の説明においては、図4(b)に示す薄板ばね32の状態を第一の状態とする。
薄板ばね32は、その弾性力によって折り返しミラー26C1をハウジング部材30に押し付けて固定するものである。
薄板ばね32は、板厚0.3mm程度の金属製の板状の部材で、基準面32a、第一押圧部32b、第二押圧部32c、保持部32d、被保持部32e、係合部32fから構成される。
ここで、基準面32aは基部に相当するもので、ハウジング部材30に設けられたばね支持体33の角柱部33aに当接するように取り付けられ、薄板ばね32の位置の基準となる面である。ばね支持体33は、薄板ばね32と係合して薄板ばね32を支持するための第二支持部に相当する。第一押圧部32bは、折り返しミラー26C1の面B(第二面)に当接し、折り返しミラー26C1の面C(第一面)を、ミラー支持体31の第一基準面31aに押圧するためのものである。面Bは、折り返しミラー26C1を構成する面のうち面Cとは反対側に位置する面(面Cと対向する面)である。ミラー支持体31は、折り返しミラー26C1を支持するための第一支持部であって、第二支持部と対向するように設けられた第一支持部に相当する。第二押圧部32cは、ミラー支持体31に配置された折り返しミラー26C1の面Bと、ばね支持体33との間の間隙(間隔)Dの挿入口側から、折り返しミラー26C1をミラー支持体31に向けて押圧するためのものである。保持部32dは、第二押圧部32c上に設けられ、ハウジング部材30への取り付けの際に、薄板ばね32の第一押圧部32bを撓ませた状態を維持するために、被保持部32eを当接保持するためのものである。換言すると、保持部32dは、第一押圧部32bと基準面32aとの間隔が所定以上に広がらないよう第一押圧部32bを保持するものである。ここで薄板ばね32の第一押圧部32bを撓ませた状態とは、ハウジング部材30への取り付けの際に、第一押圧部32bが折り返しミラー26C1の面Bの稜部Aに干渉しないように、第一押圧部32bを基準面32aに近づく方向に弾性変形させた状態である。被保持部32eは、第一押圧部32b上に設けられ、保持部32dにより当接保持されるものである。係合部32fは、基準面32a上に設けられ、ばね支持体33の係止部34に係合するものである。
薄板ばね32は、板厚0.3mm程度の金属製の板状の部材で、基準面32a、第一押圧部32b、第二押圧部32c、保持部32d、被保持部32e、係合部32fから構成される。
ここで、基準面32aは基部に相当するもので、ハウジング部材30に設けられたばね支持体33の角柱部33aに当接するように取り付けられ、薄板ばね32の位置の基準となる面である。ばね支持体33は、薄板ばね32と係合して薄板ばね32を支持するための第二支持部に相当する。第一押圧部32bは、折り返しミラー26C1の面B(第二面)に当接し、折り返しミラー26C1の面C(第一面)を、ミラー支持体31の第一基準面31aに押圧するためのものである。面Bは、折り返しミラー26C1を構成する面のうち面Cとは反対側に位置する面(面Cと対向する面)である。ミラー支持体31は、折り返しミラー26C1を支持するための第一支持部であって、第二支持部と対向するように設けられた第一支持部に相当する。第二押圧部32cは、ミラー支持体31に配置された折り返しミラー26C1の面Bと、ばね支持体33との間の間隙(間隔)Dの挿入口側から、折り返しミラー26C1をミラー支持体31に向けて押圧するためのものである。保持部32dは、第二押圧部32c上に設けられ、ハウジング部材30への取り付けの際に、薄板ばね32の第一押圧部32bを撓ませた状態を維持するために、被保持部32eを当接保持するためのものである。換言すると、保持部32dは、第一押圧部32bと基準面32aとの間隔が所定以上に広がらないよう第一押圧部32bを保持するものである。ここで薄板ばね32の第一押圧部32bを撓ませた状態とは、ハウジング部材30への取り付けの際に、第一押圧部32bが折り返しミラー26C1の面Bの稜部Aに干渉しないように、第一押圧部32bを基準面32aに近づく方向に弾性変形させた状態である。被保持部32eは、第一押圧部32b上に設けられ、保持部32dにより当接保持されるものである。係合部32fは、基準面32a上に設けられ、ばね支持体33の係止部34に係合するものである。
続いて図5を用いて、ハウジング部材30側の折り返しミラー固定部について説明する。
ハウジング部材30は、ミラー支持体31、ばね支持体33が配設されている。
ミラー支持体31には第一基準面(第一支持部)31a、第二基準面(第三支持部)31bが設けられており、折り返しミラー26C1は第一基準面31a、第二基準面31bに設置(配置)される。
ばね支持体(第二支持部)33は、折り返しミラー26C1の面Bと対向するように配設されており、主に角柱部33a、リブ33b、基準面33c、係止部34で構成されている。ここで、リブ33bは、角柱部33aの強度向上のために設けられている。基準面33cは、角柱部33aのうち、薄板ばね32の基準面32aと当接し、ばねの位置決めの基準となる面(領域)である。係止部34は、薄板ばね32を係止するためのものであ
る。薄板ばね32は、第一押圧部32bが保持部32dに保持された状態では、第一押圧部32bが折り返しミラー26C1の面Bの稜部Aに当接することなく、ミラー支持体31の第一基準面31aとばね支持体33との間に挿入可能に構成されている。
ハウジング部材30は、ミラー支持体31、ばね支持体33が配設されている。
ミラー支持体31には第一基準面(第一支持部)31a、第二基準面(第三支持部)31bが設けられており、折り返しミラー26C1は第一基準面31a、第二基準面31bに設置(配置)される。
ばね支持体(第二支持部)33は、折り返しミラー26C1の面Bと対向するように配設されており、主に角柱部33a、リブ33b、基準面33c、係止部34で構成されている。ここで、リブ33bは、角柱部33aの強度向上のために設けられている。基準面33cは、角柱部33aのうち、薄板ばね32の基準面32aと当接し、ばねの位置決めの基準となる面(領域)である。係止部34は、薄板ばね32を係止するためのものであ
る。薄板ばね32は、第一押圧部32bが保持部32dに保持された状態では、第一押圧部32bが折り返しミラー26C1の面Bの稜部Aに当接することなく、ミラー支持体31の第一基準面31aとばね支持体33との間に挿入可能に構成されている。
続いて図6を用いて、薄板ばね32の組み付け過程(工程)について説明する。
まず、折り返しミラー26C1は、面Cが第一基準面31aに突き当たり、面Cとは異なる面Gが第二基準面31bに突き当たることで、ミラー支持体31に配置される。このとき、薄板ばね32は、予め弾性力に抗して被保持部32eが保持部32dにより当接保持されているので、第一押圧部32bが折り返しミラー26C1の面Bの稜部(第二面の稜部)Aに接触しない程度まで撓んだ状態(第一の状態)である(図6(a))。
薄板ばね32が間隙Dに対して図6(a)の矢印方向に挿入されると、薄板ばね32の第一押圧部32bが、折り返しミラー26C1の面Bに当接する(図6(b))。このとき、折り返しミラー26C1からの反力により、薄板ばね32の基準面32aは、ばね支持体33の係止部34に当接する。
まず、折り返しミラー26C1は、面Cが第一基準面31aに突き当たり、面Cとは異なる面Gが第二基準面31bに突き当たることで、ミラー支持体31に配置される。このとき、薄板ばね32は、予め弾性力に抗して被保持部32eが保持部32dにより当接保持されているので、第一押圧部32bが折り返しミラー26C1の面Bの稜部(第二面の稜部)Aに接触しない程度まで撓んだ状態(第一の状態)である(図6(a))。
薄板ばね32が間隙Dに対して図6(a)の矢印方向に挿入されると、薄板ばね32の第一押圧部32bが、折り返しミラー26C1の面Bに当接する(図6(b))。このとき、折り返しミラー26C1からの反力により、薄板ばね32の基準面32aは、ばね支持体33の係止部34に当接する。
間隙Dに対して薄板ばね32がさらに挿入されると、薄板ばね32の第一押圧部32bは弾性力に抗して撓む(第一押圧部32bが基準面32aに近づく方向に弾性変形する)こととなる。このことで、薄板ばね32の第一押圧部32bは折り返しミラー26C1を、ミラー支持体31の第一基準面31aに向かって押圧し始める(図6(c))。このとき、薄板ばね32の保持部32dに当接保持されていた被保持部32eは、薄板ばね32の基準面32a方向に移動することで、保持部32dから離間する(保持部32dによる保持状態が解除される)。
さらに、薄板ばね32の基準面32aは、ばね支持体33の係止部34に沿って、薄板ばね32の第一押圧部32bは折り返しミラー26C1の面Bに沿って、それぞれ挿入され、薄板ばね32の第一押圧部32bはさらに弾性力に抗して撓み、押圧力も大きくなる。
さらに、薄板ばね32の基準面32aは、ばね支持体33の係止部34に沿って、薄板ばね32の第一押圧部32bは折り返しミラー26C1の面Bに沿って、それぞれ挿入され、薄板ばね32の第一押圧部32bはさらに弾性力に抗して撓み、押圧力も大きくなる。
挿入の過程で、薄板ばね32の第二押圧部32cは、まず折り返しミラー26C1の稜部Aに当接し、折り返しミラー26C1を、ミラー支持体31の第二基準面31bに向かって押圧する。その後、薄板ばね32の第二押圧部32cの撓み量が大きくなるに伴って、押圧力も大きくなる。
薄板ばね32の係合部32fが、ばね支持体33の係止部34の係止面34aを越えるまで挿入されると、薄板ばね32は復元し、薄板ばね32の係合部32fが、ばね支持体33の係止部34の係止面34aに係合される(図6(d))。
以上で薄板ばね32の組み付けは完了する。ここで、図6(d)に示す、組み付けが完了した状態の薄板ばね32においては、被保持部32eは保持部32dから離間して保持状態が解除されているが、これに限るものではない。すなわち、薄板ばね32が折り返しミラー26C1を押圧固定可能な状態となるものであれば、被保持部32eは保持部32dから離間していなくてもよい。
薄板ばね32の係合部32fが、ばね支持体33の係止部34の係止面34aを越えるまで挿入されると、薄板ばね32は復元し、薄板ばね32の係合部32fが、ばね支持体33の係止部34の係止面34aに係合される(図6(d))。
以上で薄板ばね32の組み付けは完了する。ここで、図6(d)に示す、組み付けが完了した状態の薄板ばね32においては、被保持部32eは保持部32dから離間して保持状態が解除されているが、これに限るものではない。すなわち、薄板ばね32が折り返しミラー26C1を押圧固定可能な状態となるものであれば、被保持部32eは保持部32dから離間していなくてもよい。
このように、薄板ばね32は、ハウジング部材30に取り付けられた場合に、第一押圧部32bが基準面32aに近づく方向に弾性変形し、その弾性復元力によって折り返しミラー26C1の面Bを押圧する構造となっている。以下、薄板ばね32の組み付けが完了し、折り返しミラー26C1を薄板ばね32が押圧固定している状態を第二の状態とする。
ここで、薄板ばね32の係合部32fは曲げ起こし面になっている。このため、係合時に係合部32fはばね支持体33の係止部34を滑らかに沿って乗り越えることができ、薄板ばね32がばね支持体33の係止部34を削ることは無く、ハウジング部材の切削片が発生するようなことは無い。
ここで、薄板ばね32の係合部32fは曲げ起こし面になっている。このため、係合時に係合部32fはばね支持体33の係止部34を滑らかに沿って乗り越えることができ、薄板ばね32がばね支持体33の係止部34を削ることは無く、ハウジング部材の切削片が発生するようなことは無い。
図11は、従来の薄板ばね50の形状の制約について説明するための概略図、図12は、従来の薄板ばね50による課題を説明するための概略図である。なお、図11,12においては、説明の便宜上、折り返しミラー26C1とハウジング部材30に関しては本実施例と同一の符号を付している。
従来の薄板ばね50には、本実施例の薄板ばね32の基準面32a、第一押圧部32bに対応する基準面50a、第一押圧部50bがそれぞれ設けられている。従来の薄板ばね50において、折り返しミラー26C1をミラー支持体31の第一基準面31aに対し、安定して押圧固定するためには、第一押圧部50bによる押圧力を安定させる必要がある。限られたスペースで押圧力を出すためには、板厚を厚くし、ばね定数を大きくし、僅かな撓み量で押圧力を確保することも考えられるが、薄板ばねやハウジング部材の精度により撓み量はばらつくため、ばね定数を大きくすることは望ましくない。
一方、ばね定数を小さくして、押圧力を出すためには、撓み量を確保する必要がある。撓み量を確保するには、図11に示すように、薄板ばね50の基準面50aと第一押圧部50bとの間の距離lを長くする必要がある。そのようにすると、距離lは、折り返しミラー26C1の稜部Aと、ばね支持体33の係止部34との間の距離hよりも長くなってしまう。
一方、ばね定数を小さくして、押圧力を出すためには、撓み量を確保する必要がある。撓み量を確保するには、図11に示すように、薄板ばね50の基準面50aと第一押圧部50bとの間の距離lを長くする必要がある。そのようにすると、距離lは、折り返しミラー26C1の稜部Aと、ばね支持体33の係止部34との間の距離hよりも長くなってしまう。
従来では、図12に示すように、第一押圧部50b付近が、折り返しミラー26C1の稜部Aに接触した後、第一押圧部50bの弾性力により、強く当接した状態で挿入されるため、稜部Aは欠けてしまい、切削片Fを発生させてしまうことが懸念されていた。切削片Fが発生してしまった場合、切削片Fはそのまま光学走査装置S1外に脱落する場合もあれば、光学走査装置S1内に留まる場合もあるが、このような切削片Fは、光学走査系を構成している光学部品に付着し、画像スジ等の問題を引き起こす可能性がある。このことは、特許文献1の構成においても同様である。
しかし、本実施例においては、薄板ばね32の保持部32dが被保持部32eを当接保持し、第一押圧部32bを予め撓ませた状態としている(h>lの状態にする、第一の状態)。このことにより、挿入の過程において、薄板ばね32の第一押圧部32bが、折り返しミラー26C1の稜部Aに接触することがないため、図12に示すような切削片Fを発生させることがない。
ここで、組み付け工程前に、薄板ばね32を、保持部32dが被保持部32eを当接保持した状態、すなわち、ばねが閉じた状態としておくとよい。このような状態とすることで、従来の薄板ばね50などに比べ、ばね単体の状態でばね同士が絡まり難くなり、組み付け作業を効率的に行うことができる。さらには、納品された(組み付け工程に搬入された)薄板ばねを取り出す際などに、不慮に変形してしまうことを防ぐことができる。
また、第二押圧部の強度の都合上、内部に穴形状の被保持部を設けられない場合は、図7に示す薄板ばね35のように、弾性変形した状態の第一押圧部35b上の被保持部35eが保持部35dに引っ掛かるような形態としてもよい。このような形態でも、第二押圧部の強度を確保することが出来る。図7において、薄板ばね35における各部35a〜35fはそれぞれ薄板ばね32における基準面32a、第一押圧部32b、第二押圧部32c、保持部32d、被保持部32e、係合部32fに相当する。したがって、保持部35dと被保持部35eはそれぞれ保持部32dと被保持部32e同様の働きをする。このため、薄板ばね35のような形態においても、薄板ばね32と同様の効果が得られる。
また、第二押圧部の強度の都合上、内部に穴形状の被保持部を設けられない場合は、図7に示す薄板ばね35のように、弾性変形した状態の第一押圧部35b上の被保持部35eが保持部35dに引っ掛かるような形態としてもよい。このような形態でも、第二押圧部の強度を確保することが出来る。図7において、薄板ばね35における各部35a〜35fはそれぞれ薄板ばね32における基準面32a、第一押圧部32b、第二押圧部32c、保持部32d、被保持部32e、係合部32fに相当する。したがって、保持部35dと被保持部35eはそれぞれ保持部32dと被保持部32e同様の働きをする。このため、薄板ばね35のような形態においても、薄板ばね32と同様の効果が得られる。
以上説明したように、本実施例によれば、第一押圧部を光学部品の稜部に触れさせずに薄板ばねを組み付けることが出来るので、光学部品の切削片の発生を抑制することができ、画像スジの発生を抑制することができる。
ここで、本実施例においては、折り返しミラーの固定部について例示したが、これに限
るものではなく、例えば走査レンズなど、その他の光学部品の固定においても、本発明を適用することで、本実施例同様の効果を得ることが可能である。
本発明に係る光学走査装置は、前述の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えてもよい。特に、本発明に係る保持部、被保持部は、本実施例の形態(形状)に限定されるものではない。
ここで、本実施例においては、折り返しミラーの固定部について例示したが、これに限
るものではなく、例えば走査レンズなど、その他の光学部品の固定においても、本発明を適用することで、本実施例同様の効果を得ることが可能である。
本発明に係る光学走査装置は、前述の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えてもよい。特に、本発明に係る保持部、被保持部は、本実施例の形態(形状)に限定されるものではない。
次に、実施例2について図8,9を用いて説明する。なお、本実施例の光学走査装置、画像形成装置の概略構成は、実施例1の光学走査装置、画像形成装置の概略構成と同様であり、同様の構成部分については同一の符号を付してその説明は省略する。
(薄板ばね60および折り返しミラー26C1の固定方法)
図8は、本実施例の折り返しミラー26C1の固定部を示す概略斜視図、図9は本実施例の薄板ばね60の組み付け過程について説明するための図である。
本実施例では、実施例1とは折り返しミラー26C1の設置角度が異なっている。このため、薄板ばね60が、挿入前の保持状態(第一の状態)よりも、ミラー固定状態(第二の状態)では、第一押圧部60bが折り返しミラー26C1側に復元している必要がある。ここで、挿入前の保持状態とは、薄板ばね60の保持部60dが被保持部60eを当接保持し、弾性力に抗して撓ませている状態をいう。また、薄板ばね60では、弾性変形した状態の第一押圧部60b上の被保持部60eが、保持部60dに引っ掛かるように構成されている。
本実施例では、図8に示すように、折り返しミラー26C1の面Bとばね支持体33の角柱部33aの基準面33cが略平行になっている。本実施例の薄板ばね60は、実施例1の薄板ばね32と同等の効果を得られる形状になっている。
図8は、本実施例の折り返しミラー26C1の固定部を示す概略斜視図、図9は本実施例の薄板ばね60の組み付け過程について説明するための図である。
本実施例では、実施例1とは折り返しミラー26C1の設置角度が異なっている。このため、薄板ばね60が、挿入前の保持状態(第一の状態)よりも、ミラー固定状態(第二の状態)では、第一押圧部60bが折り返しミラー26C1側に復元している必要がある。ここで、挿入前の保持状態とは、薄板ばね60の保持部60dが被保持部60eを当接保持し、弾性力に抗して撓ませている状態をいう。また、薄板ばね60では、弾性変形した状態の第一押圧部60b上の被保持部60eが、保持部60dに引っ掛かるように構成されている。
本実施例では、図8に示すように、折り返しミラー26C1の面Bとばね支持体33の角柱部33aの基準面33cが略平行になっている。本実施例の薄板ばね60は、実施例1の薄板ばね32と同等の効果を得られる形状になっている。
以下に、図9を用いて薄板ばね60の組み付け過程について説明する。
まず、折り返しミラー26C1をミラー支持体31に設置し、薄板ばね60を予め弾性力に抗して、第一押圧部60bが折り返しミラー26C1の稜部Aに接触しない程度まで撓ませた状態(第一の状態)にしておく(図9(a))。
次に、薄板ばね60を間隙Dに対して図9(a)に示す矢印方向に挿入すると、第二押圧部60cが折り返しミラー26C1の面Eなどに当接する(図9(b))。
まず、折り返しミラー26C1をミラー支持体31に設置し、薄板ばね60を予め弾性力に抗して、第一押圧部60bが折り返しミラー26C1の稜部Aに接触しない程度まで撓ませた状態(第一の状態)にしておく(図9(a))。
次に、薄板ばね60を間隙Dに対して図9(a)に示す矢印方向に挿入すると、第二押圧部60cが折り返しミラー26C1の面Eなどに当接する(図9(b))。
さらに薄板ばね60を挿入すると、第二押圧部60cは折り返しミラー26C1を、ミラー支持体31の第二基準面31bに押圧する。このとき、薄板ばね60の第二押圧部60cは折り返しミラー26C1からの反力により、弾性力に抗して撓む。薄板ばね60を挿入していくに従い、第二押圧部60cの撓み量が徐々に大きくなり、第二押圧部60cが第一押圧部60bから離れることで、被保持部60eが保持部60dから外れることとなる(保持部60dによる保持状態が解除される)。被保持部60eが保持部60dから外れると、第一押圧部60bは復元し(弾性変形の度合いが弱まり)、薄板ばね60の基準面60aは、ばね支持体33の係止部34に当接され、第一押圧部60bは、折り返しミラー26C1の面Bを押圧する(図9(c))。
薄板ばね60の係合部60fが、ばね支持体33の係止部34の係止面34aを越えるまで挿入されると、薄板ばね60はさらに復元する。このことで、薄板ばね60の係合部60fが、ばね支持体33の係止部34に、滑らかに沿いながら係止面34aに係合される(図9(d))。
以上で組み付けは完了する。
薄板ばね60の係合部60fが、ばね支持体33の係止部34の係止面34aを越えるまで挿入されると、薄板ばね60はさらに復元する。このことで、薄板ばね60の係合部60fが、ばね支持体33の係止部34に、滑らかに沿いながら係止面34aに係合される(図9(d))。
以上で組み付けは完了する。
本実施例においては、前述の実施例1と同様に、薄板ばね60を間隙Dに挿入する前に、保持部60dに被保持部60eを当接保持させ、薄板ばね60を予め撓ませている。このことによって、薄板ばね60の挿入過程において、薄板ばね60の第一押圧部60bが
、折り返しミラー26C1の稜部Aに接触することがなくなり、図12に示すような折り返しミラーの切削片Fが発生することを抑制することができる。
また、本実施例の薄板ばね60は、組み付け時に第二押圧部60cが折り返しミラー26C1から受ける反力により押圧力に抗して撓み、被保持部60eが保持部60dから外れることにより第一押圧部60bは復元される。
このように、第二の状態のときに、第一の状態に比べ、第一押圧部60bが折り返しミラー26C1側に復元している必要がある場合においても、特別な作業を行うことなく、光学部品を固定状態とするのに必要な押圧力を得ることが可能である。また、このような、第二の状態のときに、第一の状態に比べ、第一押圧部60bの撓み量が少なくなる必要がある形態においても、薄板ばね60の挿入時に、第一押圧部60bが、折り返しミラー26C1の稜部Aに接触することがなくなる。
さらに、薄板ばね60は、前述のように復元され、係合され、固定状態に至るまで、挿入という一つの動作のみで実現可能である形状をしているため、より効率的に組み付け作業をすることが可能である。
以上説明したように、本実施例においても、前述した実施例1同様の効果を得ることができる。
、折り返しミラー26C1の稜部Aに接触することがなくなり、図12に示すような折り返しミラーの切削片Fが発生することを抑制することができる。
また、本実施例の薄板ばね60は、組み付け時に第二押圧部60cが折り返しミラー26C1から受ける反力により押圧力に抗して撓み、被保持部60eが保持部60dから外れることにより第一押圧部60bは復元される。
このように、第二の状態のときに、第一の状態に比べ、第一押圧部60bが折り返しミラー26C1側に復元している必要がある場合においても、特別な作業を行うことなく、光学部品を固定状態とするのに必要な押圧力を得ることが可能である。また、このような、第二の状態のときに、第一の状態に比べ、第一押圧部60bの撓み量が少なくなる必要がある形態においても、薄板ばね60の挿入時に、第一押圧部60bが、折り返しミラー26C1の稜部Aに接触することがなくなる。
さらに、薄板ばね60は、前述のように復元され、係合され、固定状態に至るまで、挿入という一つの動作のみで実現可能である形状をしているため、より効率的に組み付け作業をすることが可能である。
以上説明したように、本実施例においても、前述した実施例1同様の効果を得ることができる。
26C1…折り返しミラー、30…ハウジング部材、31…ミラー支持体、32…薄板ばね、32a…基準面、32b…第一押圧部、32d…保持部、33…ばね支持体、A…稜部、B,C…面、S1…光学走査装置
Claims (8)
- ハウジング部材と、光学部品と、前記光学部品を押圧して前記ハウジング部材に固定する弾性部材と、を有し、
前記ハウジング部材は、前記光学部品の第一面が突き当たる第一支持部と、前記第一支持部に対向して設けられ、前記弾性部材と係合して支持する第二支持部とを備え、
前記弾性部材は、前記光学部品の前記第一面と対向する第二面を押圧する第一押圧部と、前記第二支持部と係合する基部と、を備え、
前記第一支持部と前記第二支持部との間に挿入されて前記第二支持部と係合した前記弾性部材が、前記光学部品を前記第一支持部に向かって押圧することにより、前記光学部品が前記ハウジングに固定された光学走査装置において、
前記弾性部材は、前記第一押圧部と前記基部との間隔が所定以上に広がらないよう前記第一押圧部を保持する保持部を備え、前記第一押圧部を前記保持部に保持した状態では、前記第一押圧部が前記光学部品の第二面の稜部に当接することなく、前記弾性部材を前記第一支持部と前記第二支持部との間に挿入可能であることを特徴とする光学走査装置。 - 前記弾性部材が前記第一支持部と前記第二支持部との間に取り付けられることで、前記保持部による前記第一押圧部の保持状態が解除されることを特徴とする請求項1に記載の光学走査装置。
- 前記保持部は、弾性変形した状態の前記第一押圧部が引っ掛かるように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学走査装置。
- 前記ハウジング部材は前記光学部品の前記第一面と異なる面が突き当たる第三支持部を備え、前記弾性部材は、前記光学部品を前記第三支持部に向けて押圧する第二押圧部を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光学走査装置。
- 前記保持部は、前記第二押圧部に配設されていることを特徴とする請求項4に記載の光学走査装置。
- 前記弾性部材が前記第一支持部と前記第二支持部との間に取り付けられる際、
前記第一押圧部が前記第二面に当接した後、前記第一押圧部をさらに前記基部に近づく方向に弾性変形させることで、前記保持部による前記第一押圧部の保持状態が解除されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光学走査装置。 - 前記弾性部材が前記第一支持部と前記第二支持部との間に取り付けられる際、
前記第二押圧部が前記光学部品を押して弾性変形し前記第一押圧部から離れることで、前記保持部による前記第一押圧部の保持状態が解除されることを特徴とする請求項5に記載の光学走査装置。 - 前記弾性部材は板ばねであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の光学走査装置。
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JP2012264627A JP2014109727A (ja) | 2012-12-03 | 2012-12-03 | 光学走査装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017090562A (ja) * | 2015-11-05 | 2017-05-25 | セイコーエプソン株式会社 | 光束径拡大素子および表示装置 |
CN110850545A (zh) * | 2019-11-28 | 2020-02-28 | 中国科学院长春光学精密机械与物理研究所 | 一种基于柔性结构的平面光学元件快速定位及拆装机构 |
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2012
- 2012-12-03 JP JP2012264627A patent/JP2014109727A/ja active Pending
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