JP2012242230A - 角速度センサ - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、角速度センサの周囲の温度が長時間上昇しても、圧電層の分極量が低下することにより、感度が低下してしまうということのない特性の向上した角速度センサを提供することを目的とするものである。
【解決手段】そして、この目的を達成するために、本発明の角速度センサは、接着剤89に無機化合物を含有させるとともに、ケース70内に水分ゲッター材90を設ける構成とした。これにより、角速度センサの出力信号の精度が向上する。
【選択図】図1
【解決手段】そして、この目的を達成するために、本発明の角速度センサは、接着剤89に無機化合物を含有させるとともに、ケース70内に水分ゲッター材90を設ける構成とした。これにより、角速度センサの出力信号の精度が向上する。
【選択図】図1
Description
本発明は、特に航空機・車両などの移動体の姿勢制御やナビゲーションシステム等に用いられる角速度センサに関するものである。
従来のこの種の角速度センサは、図6〜図10に示されるような構成を有していた。
図6は従来の角速度センサの分解斜視図、図7は同角速度センサの上面断面図、図8は同角速度センサにおける収納部を下側から見た斜視図、図9は同角速度センサにおけるケースを上側から見た斜視図、図10は同角速度センサにおけるケースを下側から見た斜視図である。
図6〜図10において、21は音叉形状の振動子で、この振動子21は、第1の腕部21a、第2の腕部21bおよび第1の腕部21aと第2の腕部21bの一端を接続する接続部21cとにより構成されている。また、振動子21は、Siからなる基材(図示せず)の上面の全面にわたってPtとTiの合金薄膜からなる共通基準電極(図示せず)を設け、さらにこの共通基準電極(図示せず)の上面にチタン酸ジルコン酸鉛[Pb(Zr,Ti)O3]からなる圧電層(図示せず)を設けている。30はセラミックからなるケースで、このケース30は内底面から外底面にわたってセラミックと配線用導体の層構造からなる多層回路基板31を設けており、そしてこの多層回路基板31の上面には、図9に示すように、第1の配線用電極32と第2の配線用電極33を設けている。また、多層回路基板31の上面には、前記第1の配線用電極32と金あるいはアルミニウムからなるワイヤー線34により電気的に接続されたIC35を設けるとともに、第2の配線用電極33と電気的に接続されたコンデンサ36を設けている。そして前記IC35はケース30の内側に収納されるとともに、振動子21から出力される出力信号を処理するものである。そして、IC35はケース30の内底面に接着剤(図示せず)により、接着されている。また、前記ケース30における多層回路基板31の外底面には図10に示すように、6つの銀からなるケース電極37を設けるとともに、図9に示すように、多層回路基板31の上面の外周にわたってセラミックからなる側壁38を設けており、そしてこの側壁38の上面にコバールからなる金属枠39を設けている。さらに、前記ケース30における内底面には図9に示すように、段差部40を設けており、かつこの段差部40には、図6に示す振動子21を固着するとともに、第3の配線用電極41を設けており、そしてこの第3の配線用電極41は、ワイヤー線34を介して振動子21と電気的に接続している。42は金属製の蓋で、この蓋42はケース30の開口部をケース30の内側にHeとO2との混合ガスを封入している。43は樹脂で構成した収納部で、この収納部43は角速度の被測定物である相手側基板(図示せず)と垂直の方向を角速度の検知軸とする向きとなるように構成されている。またこの収納部43には、前記ケース30が収納されるとともに、一端が前記振動子21と電気的に接続される少なくとも3つの端子44の他端を一体に埋設している。45は前記収納部43の略中央に位置して収納部43における角速度の検知軸と略平行に設けられ、かつ前記ケース30を載置する載置部で、この載置部45には前記端子44の一端側を埋設するとともに、この載置部45から前記端子44の一端側の先端部44aを露出させている。
またケース30を収納部43における載置部45に載置することにより、ケース30におけるケース電極37が載置部45における端子44の一端側の先端部44aに電気的に接続される。そしてまた端子44の一端側の先端部44aはケース30とも機械的に接続されているため、ケース30は収納部43に他端が一体に埋設された端子44により周囲から支持される構成となっているものである。
また、収納部43の外底面には、図8に示すように、6つの電極用凹部46を設けており、そしてこの電極用凹部46に、収納部43に一体に埋設した端子44の他端側の先端部を露出させることにより、電源電極47、GND電極48、出力電極49および3つの固定用電極50を設けている。そしてまた、前記6つの端子44には、図7に示すように、略中央にそれぞれZ形状の屈曲部44bを設け、さらに、この屈曲部44bによりY軸方向延出部51およびZ軸方向延出部52を設けることにより、ケース30が収納部43に対してX軸方向に変位するように構成している。さらに、収納部43の外底面には、図8に示すように、3つの凹部53を設けている。54は金属製のカバーで、このカバー54は、開口部側に3つの係止爪56を設け、かつこの係止爪56を収納部43における凹部53でかしめ固定することにより、GND電位接続部55を収納部43の外底面に設けている。
以上のように構成された本発明の一実施の形態における角速度センサについて、次に、その動作を説明する。
振動子21が固有振動数で屈曲運動している状態において、振動子21が長手方向の中心軸(検知軸)周りに角速度ωで回転すると、振動子21のアームにF=2mV×ωのコリオリ力が発生する。このコリオリ力により、圧電層(図示せず)に発生した電荷からなる出力信号をワイヤー線34、第3の配線用電極41、多層回路基板31、第1の配線用電極32およびワイヤー線34を介してIC35に入力し、波形処理をした後、第2の配線用電極33、コンデンサ36、ケース電極37、端子44における一端側の先端部44a、端子44、出力電極49を介して、相手側のコンピューター(図示せず)に入力することにより、角速度を検出するものである。
なお、この出願の発明に関する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
しかしながら、上記従来の構成においては、角速度センサが、長時間高温雰囲気中に置かれると、ケース54の内側に封入されたO2と有機接着剤とが反応しH2OとCO2とになるため、ケース54内部のO2が希薄になり、これにより、チタン酸ジルコン酸鉛[Pb(Zr,Ti)O3]からなる圧電層のO2が抜け欠陥となるから、圧電層の分極量が低下することとなり、角速度センサの感度が低下してしまうという課題を有していた。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、角速度センサの周囲の温度が長時間上昇しても、圧電層の分極量が低下することにより、感度が低下してしまうということのない特性の向上した角速度センサを提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を有するものである。
本発明の請求項1に記載の発明は、不活性ガスとO2との混合気体を封入するケースと、このケースの内側に固定部を固定されるとともにSiからなる基材の上面にチタン酸ジルコン酸鉛を含有する圧電層で構成された駆動電極および検出電極を設けた振動子と、前記ケースの内底面に下面を接合されるとともに前記振動子における駆動電極に駆動信号を入力しかつ振動子における検出電極から出力される検出信号を処理するICと、前記ケースの内底面とICの下面とを接合する接着剤とを備え、前記接着剤に無機化合物を含有させるとともに、前記ケース内に水分ゲッター材を設けたもので、この構成によれば、接着剤に無機化合物を含有させたため、角速度センサの周囲の温度が上昇しても、ケースの内側に封入されたO2と無機接着剤とは反応しないため、ケース内部のO2が希薄になることがなくなり、これにより、チタン酸ジルコン酸鉛[Pb(Zr,Ti)O3]からなる圧電層のO2が抜ける欠陥が生じないから、圧電層の分極量が低下を防止することとなり、さらに、ケース内に水分ゲッター材を設けたため、振動子の表面にH2Oが結合することを防止でき、振動子の質量バランスが安定するので、その結果、角速度センサの出力信号の精度が向上するという作用効果を有するものである。
本発明の角速度センサは、不活性ガスとO2との混合気体を封入するケースと、このケースの内側に固定部を固定されるとともにSiからなる基材の上面にチタン酸ジルコン酸鉛を含有する圧電層で構成された駆動電極および検出電極を設けた振動子と、前記ケースの内底面に下面を接合されるとともに前記振動子における駆動電極に駆動信号を入力しかつ振動子における検出電極から出力される検出信号を処理するICと、前記ケースの内底面とICの下面とを接合する接着剤とを備え、前記接着剤に無機化合物を含有させるとともに、前記ケース内に水分ゲッター材を設けたもので、この構成によれば、接着剤に無機化合物を含有させたため、角速度センサの周囲の温度が長時間上昇しても、ケースの内側に封入されたO2と無機接着剤とは反応しないため、ケース内部のO2が希薄になることがなくなり、これにより、チタン酸ジルコン酸鉛[Pb(Zr,Ti)O3]からなる圧電層のO2が抜ける欠陥が生じないから、圧電層の分極量が低下を防止することとなり、さらに、ケース内に水分ゲッター材を設けたため、振動子の表面にH2Oが結合することを防止でき、振動子の質量バランスが安定するので、その結果、角速度センサの出力信号の精度が向上するという効果を有するものである。
以下、本発明の一実施の形態における角速度センサについて、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の一実施の形態における角速度センサの分解斜視図、図2は同角速度センサの側断面図、図3は同角速度センサにおける振動子の斜視図、図4は同角速度センサにおける振動子の側断面図である。
図1〜図4において、61は音叉形状の振動子で、この振動子61は図3に示すように、第1の腕部61a、第2の腕部61bおよび第1の腕部61aと第2の腕部61bの一端を接続する支持部61cとにより構成されている。また、振動子61は図4に示すように、Siからなる基材62の上面の全面にわたってPtとTiの合金薄膜からなる共通基準電極63を設け、さらにこの共通基準電極63の上面にPZT薄膜からなる圧電層64を設けている。そしてまた、音叉形状の振動子61は、図3に示すように、上面の略中央の内側に位置して、圧電層64の上面に一対の第1の駆動電極65を設けるとともに、略中央の外側に位置して圧電層64の上面に一対の第2の駆動電極66を設けている。また、この振動子61は、上面の先端側に位置して、圧電層64の上面に一対の検出電極67を設けるとともに、第1の駆動電極65より根元側に位置して、圧電層64の上面にモニター電極68を設けている。そしてまた、振動子61における支持部61cの表面に位置して、圧電層64の表面にGND電極69を設けている。
70はセラミックからなるケースで、このケース70は内底面および内側面から外底面にわたってセラミックと配線用導体の層構造からなり、配線パターン(図示せず)を有する多層回路基板72を設けている。また、前記ケース70の側壁73の内側面に設けた段差部74に端子電極75を設けるとともに、外底面に電源電極76、GND電極77および出力電極78を設けており、前記端子電極75と、電源電極(図示せず)、GND電極(図示せず)および出力電極(図示せず)とを、配線パターン(図示せず)により電気的に接続している。そして、また、ケース70における側壁73の上面にコバールからなる金属枠79を設けている。88はICで、このIC88は前記ケース70の内底面に設けられるとともに、振動子61からの出力信号を処理している。そしてまた、前記ケース70の内底面と、IC88の下面とは、無機接着剤89により接着している。さらに、前記ケース70の段差部74には、水分ゲッター材90を設けている。91はコバールからなる上蓋で、この上蓋91は前記ケース70の開口部を閉塞している。そして、前記ケース70と上蓋91とにより密閉された空間には、O2と例えばHe等の不活性ガスとの混合気体92を封入している。
以上のように構成された本発明の一実施の形態における角速度センサについて、次に、その組立方法を説明する。
まず、予め準備した図5(a)に示すSiからなる基材62の上面に図5(b)に示すように、PtとTiの合金薄膜からなる共通基準電極63をスパッタにより形成し、その後、図5(c)に示すように、共通基準電極63の上面にPZT薄膜からなる圧電層64をスパッタにより形成する。
次に、図5(d)に示すように、圧電層64の上面にTiとAuの合金薄膜からなる形成途上電極65aをスパッタにより形成し、その後、図5(e)に示すように、所定の形状になるように、共通基準電極63、圧電層64および形成途上電極65aの不要な箇所を除去し、圧電層64の上面に第1の駆動電極65、第2の駆動電極66、検出電極67、モニター電極68およびGND電極69を形成する。
次に、共通基準電極63側に電圧を印加するとともに、第1の駆動電極65、第2の駆動電極66、検出電極67、モニター電極68およびGND電極69を接地することにより、圧電層64を分極する。
次に、基材62における不要な箇所を除去することにより、図5(f)に示すように、個片の振動子61を形成する。
次に、予め準備したセラミックからなる絶縁体(図示せず)と配線用導体(図示せず)からなる多層回路基板72の上面の外周にわたって、セラミックからなる側壁73および段差部74を形成した後、この段差部74の上面に、Auからなる端子電極75を形成し、さらに、側壁73の上面にコバールからなる金属枠79を固着する。
次に、IC88をケース70における多層回路基板72の上面に実装し、ディスペンサーで塗布した無機接着剤89により接着し、IC88と多層回路基板72とを電気的に接続する。
次に、ケース70の段差部74に水分ゲッター材90をディスペンサーで、塗布する。
次に、ケース70の開口部に、金属製の上蓋91をシーム溶接によりHeからなる不活性ガスとH2Oとの混合ガスの雰囲気中で固着する。
以上のように構成された本発明の一実施の形態における角速度センサについて、次に、その動作を説明する。
まず、音叉型の振動子61における第1の腕部61aおよび第1の腕部61aに設けた第1の駆動電極65に正電圧を印加するとともに、第2の駆動電極66に負電圧を印加すると、第1の駆動電極65の下側に位置する圧電層64が伸びるとともに、第2の駆動電極66の下側に位置する圧電層64が縮むため、振動子61における第1の腕部61aおよび第2の腕部61bが外側に向かって開かれる。
次に、音叉型の振動子61における第1の腕部61aおよび第1の腕部61aに設けた第1の駆動電極65に負電圧を印加するとともに、第2の駆動電極66に正電圧を印加すると、第1の駆動電極65の下側に位置する圧電層64が縮むとともに、第2の駆動電極66の下側に位置する圧電層64が伸びるため、振動子61における第1の腕部61aおよび第2の腕部61bが内側に向かって閉じられる。すなわち、音叉型の振動子61における第1の駆動電極65および第2の駆動電極66に交流電圧を印加すると、振動子61における第1の腕部61aおよび第2の腕部61bは面内方向の固有振動数で速度Vの屈曲運動をする。そして、振動子61の屈曲運動はモニター電極68から発生する出力信号が一定になるように、第1の駆動電極65および第2の駆動電極66に印加する電圧を調整することにより、屈曲振動の振幅を制御している。
そしてまた、振動子61における第1の腕部61aおよび第2の腕部61bが固有振動数で屈曲運動している状態において、振動子61が長手方向の中心軸(検知軸)周りに角速度ωで回転すると、振動子61における第1の腕部61aおよび第2の腕部61bのアームにF=2mV×ωのコリオリ力が発生する。このコリオリ力により、検出電極67の下側に位置する圧電層64に発生する電荷からなる出力信号を検出電極67、端子電極75、ケース70における配線パターン(図示せず)を介してIC88に入力し、波形処理をした後、ケース70における出力電極(図示せず)から外部に角速度の出力信号として出力するものである。
ここで、前記ケース70にIC88を有機接着剤(図示せず)で接着する場合と、無機接着剤89とで接着する場合とを比較して考える。
角速度センサの電源端子(図示せず)に5.25V印加し、155℃の雰囲気中で、約200時間放置した後、125℃での感度を比較した。初期と耐久後の感度の変化量は、従来の有機化合物含有の接着剤使用に比べて、無機化合物含有の接着剤89を使用した方が大幅に減少した。
すなわち、接着剤89に無機化合物を含有させたため、角速度センサの周囲の温度が長時間上昇しても、ケース70の内側に封入されたO2と接着剤89とは反応しないため、ケース70内部のO2が希薄になることがなくなり、これにより、チタン酸ジルコン酸鉛[Pb(Zr,Ti)O3]からなる圧電層64のO2が抜ける欠陥が生じないから、圧電層64の分極量の低下を防止することができることとなり、角速度センサの出力感度が安定するという作用効果を有するものである。
そして、本発明の一実施の形態における角速度センサにおいては、ケース70内に水分ゲッター材90を設けたため、振動子61の表面にH2Oが結合することを防止でき、振動子61の質量バランスが安定するので、その結果、角速度センサの出力信号の精度が向上するという作用効果を有するものである。
本発明にかかる角速度センサは、角速度センサの周囲の温度が上昇しても、圧電層の分極量が低下することにより、感度が低下してしまうということのない特性の向上した角速度センサを提供することができるという効果を有し、特に航空機・車両などの移動体の姿勢制御やナビゲーションシステム等に用いられる角速度センサとして有用である。
61 振動子
62 基材
64 圧電層
65,66 駆動電極
67 検出電極
70 ケース
88 IC
89 無機接着剤
90 水分ゲッター材
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90 水分ゲッター材
Claims (1)
- 不活性ガスとO2との混合気体を封入するケースと、このケースの内側に固定部を固定されるとともにSiからなる基材の上面にチタン酸ジルコン酸鉛を含有する圧電層で構成された駆動電極および検出電極を設けた振動子と、前記ケースの内底面に下面を接合されるとともに前記振動子における駆動電極に駆動信号を入力しかつ振動子における検出電極から出力される検出信号を処理するICと、前記ケースの内底面とICの下面とを接合する接着剤とを備え、前記接着剤に無機化合物を含有させるとともに、前記ケース内に水分ゲッター材を設けた角速度センサ。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20140805 |