JP2012241210A - 制振合金材の製造方法と制振合金材 - Google Patents

制振合金材の製造方法と制振合金材 Download PDF

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【課題】低歪振幅域、高周波数域において優れた制振性を有するFe−Cr−Al−Mn系の制振合金材の製造方法を提供する。
【解決手段】鋳塊を得る造塊工程と、該造塊工程により得られた鋳塊を、これの再結晶温度以上に加熱した状態で熱間圧延する熱間圧延工程と、該熱間圧延工程により得られた圧延材を、これの再結晶温度以上に加熱した後に徐冷する中間焼鈍工程と、該中間焼鈍工程後の圧延材を、これの再結晶温度未満の温度範囲で圧延する二次圧延工程と、該二次圧延工程により得られた圧延材を、これの再結晶温度以上に加熱した後に徐冷する焼鈍工程と、を含む。焼鈍工程では、目的とする焼鈍温度へ昇温する過程において、少なくとも1回以上600〜800℃で保持し、徐冷時には、制振合金材のキュリー点±10℃から冷却速度を速めることを特徴とする。
【選択図】図6

Description

本発明は、制振合金材の製造方法とこれにより得られた制振合金材に関し、特に低歪振幅域、高周波数域において優れた制振性を有する、Fe−Cr−Al−Mn系の制振合金材の製造方法と制振合金材に関する。
機械的に可動する可動部を有する各種装置や機器などでは、当該可動部が加振源となって振動を生じる。当該振動は、騒音や各構成部材の疲労強度劣化などの要因となる。そこで、このような振動を抑制する種々の制振合金材が開発されている。例えば自動車の構成部材など、機械的強度が要求されると共に、高温雰囲気に晒されるような部材には金属製の制振合金材が使用されることが多い。中でも、鉄系の制振合金材は、少なくとも300℃程度までは制振性が損なわれず、且つ安価であるというメリットがある。
このような鉄系の制振合金材としては、例えば下記特許文献1〜特許文献4が提案されている。特許文献1の制振合金材は、クロムを含有しないFe−Al−Mn系の鉄合金からなり、重量基準でFe−Al−Mn三元組成図の点A(87Fe−1Al−12Mn)、点B(82Fe−6Al−12Mn)、点C(64Fe−6Al−30Mn)、及び点D(69Fe−1Al−30Mn)を結ぶ四角形の内部で示される組成となっている。当該制振合金材の損失係数は、0.006〜0.0087となっている。
特許文献2の制振合金材は、重量基準で、C:0.01〜0.1%、Si:0.2〜2.0%、P:0.1%以下、S:0.06〜0.12%、Cr:9〜17%、Al:0.3〜1.4%、Mn:0.5〜1.0%、かつ、Mn、NiおよびCuの1種以上が合計で0.5〜1.5%含み、残部が実質的に鉄からなる。当該制振合金材の損失係数は、0.0002前後となっている。
特許文献3の制振合金材は、質量基準で、C:0〜0.10%、Si:0.01〜3.50%、Mn:0.01〜2.0%、Co:5.0〜26.0%、Al:0〜3.50%含み、残部が実質的に鉄からなる。当該制振合金材は、保磁力が200A/m以下であって、振動減衰能Q−1が0.01強となっている。
特許文献4では、1.0〜8.0質量%のCrと、3.0〜5.5質量%のAlと、0.2〜6.0質量%のMnとを含み、残部が鉄及び不可避的不純物からなるFe−Cr−Al−Mn系の制振合金材が開示されている。当該制振合金材は、1×10−6〜1×10−5の低歪振幅域、1,000〜15,000Hzの高周波数域において、制振性を指標する損失係数(η)が0.02前後となっている。
これら特許文献1〜特許文献4の制振合金材は、溶製により鋳塊を得る造塊工程と、該造塊工程により得られた鋳塊をこれの再結晶温度以上に加熱した状態で熱間圧延する熱間圧延工程と、該熱間圧延工程後の圧延板をこれの再結晶温度以上に加熱した後に徐冷する焼鈍工程を経て製造される。さらに、熱間圧延工程と焼鈍工程の間に、室温(常温)において冷間圧延することが好ましいとされている。なお、ここでの焼鈍工程は、従来から周知の焼鈍と同様に行っており、目的とする焼鈍温度まで一定の昇温速度で加熱し、焼鈍温度に所定時間保持した後、一定の冷却速度で徐冷している。
特開平4−63244号公報 特開2001−262279号公報 特開2005−226126号公報 国際公開WO2010/041532号公報
特許文献1では、制振性を大きく向上させるクロムを含有していない。そこで、マンガンを12〜30重量%と多量に配合しているため、材料コストが嵩む。また、双晶の移動と積層欠陥の擬弾性挙動を利用した制振メカニズムであるため、高温における制振性の低下が懸念される。同様に、特許文献2ではクロムを9〜17重量%と多量に含有しており、特許文献3ではコバルトを5〜26質量%と多量に含有しているため、やはり材料コストが嵩む。また、特許文献1〜特許文献3では損失係数の測定条件(周波数や歪振幅)が不明であり、使用環境に応じた制振性を担保できない可能性も有する。例えば自動車部材の使用環境は1×10−5以下の低歪振幅域、且つ1,000Hz以上の高周波数域であるため、このような領域において高い制振性が必要となる。しかし、鉄系の制振合金材は歪振幅依存性が強いので、特許文献1〜特許文献3の制振合金材は、特に低歪振幅域において高い制振性を担保できない可能性がある。
一方、特許文献4ではFe−Cr−Al−Mn系制振合金の組成を改良することで、材料コストを抑えながら、低歪振幅域、高周波数域おいて制振性を指標する損失係数(η)が0.02前後と比較的優れた制振性を有する。しかし、焼鈍工程における昇温・冷却条件を含めて製造方法は従来から公知の方法と同様なので、さらなる制振性の向上には限界がある。特許文献1〜特許文献3も、製造方法は従来から公知の方法と同様なので、損失係数は0.01にも満たず制振性に大きな課題を有する。
ここで、鉄をベースとする制振合金材は、磁壁(磁界の境界)の移動が作用する軟磁性合金の磁気−機械ヒステリシスにより振動を吸収する強磁性型の制振メカニズムが主となる。この場合、応力付与に伴う磁壁の移動によって磁歪が生じるので、応力増加に伴う機械的な歪と併せて磁歪が加わる。そのため、強磁性型制振合金材における弾性限内での応力−歪曲線は、フックの法則に従い直線的な応力−歪曲線となる一般的な金属とは異なり、直線関係からのずれが生じる。なお、磁歪が飽和すると、更に応力を高めても磁歪は変化しないので、機械的な歪だけが増加する。
一方、応力によって移動した磁壁は、応力をゼロに戻しても元の状態には戻らない。これは、磁場を印加することによって移動した磁壁が、磁場をゼロに戻しても元の状態に戻らず磁気的なヒステリシス現象を示すことと同じである。すなわち、強磁性体を外部磁場の中にいれて外部磁場(H)を大きくしていくと、強磁性体は着磁されて磁束密度(B)が上昇する。そこから外部磁場を減少させていっても、強磁性体に着いた磁力の強さ(磁束密度)は、着磁時のBHカーブに沿って減少することはなくヒステリシスをもつ。なお、ヒステリシス(Hysteresis)とは、ある系(主に物理系)の状態が、現在加えられている力だけでなく過去に加わった力にも依存して変化することを意味する。したがって、外部磁場がゼロになっても、強磁性体には残留磁化が残存している。そして、残留磁化をゼロにするために必要な逆向きの外部磁場の強さを保磁力(抗磁力)という。
このような強磁性体と同様に、強磁性型の制振メカニズムが主となる制振合金材においても、弾性限内の磁歪飽和点より高い応力から応力をゼロに戻しても、微小な歪みが残留し、磁気−機械ヒステリシスが生じる。当該磁気−機械ヒステリシスは、応力付与から応力除去の1サイクル中に材料が吸収したエネルギーであり、振動減衰量に相当する。
そこで本発明者らは、上記磁気−機械ヒステリシス、特にこれに直接影響する保磁力に着目して鋭意検討の結果、Fe−Cr−Al−Mn系の制振合金材の製造方法を改良することで、さらに制振性を向上できることを知見し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は上記課題を解決するものであって、低歪振幅域、高周波数域において優れた制振性を有するFe−Cr−Al−Mn系の制振合金材の製造方法と、これにより得られる制振合金材を提供することを目的とする。
そのための手段として、本発明はFe−Cr−Al−Mn系の制振合金材の製造方法であって、鋳塊を得る造塊工程と、該造塊工程により得られた前記鋳塊をこれの再結晶温度以上に加熱した状態で熱間圧延する熱間圧延工程と、該熱間圧延工程により得られた圧延材をこれの再結晶温度以上に加熱した後に徐冷する中間焼鈍工程と、該中間焼鈍工程後の圧延材をこれの再結晶温度未満の温度範囲で圧延する二次圧延工程と、該二次圧延工程により得られた圧延材をこれの再結晶温度以上に加熱した後に徐冷する焼鈍工程とを含む。そのうえで、前記焼鈍工程では、目的とする焼鈍温度へ昇温する過程において、少なくとも1回以上600〜800℃で保持し、徐冷時には、前記圧延材のキュリー点±10℃から冷却速度を速めることを特徴とする。なお、本発明において数値範囲を示す「○○〜××」とは、当該下限の数値(○○)及び上限の数値(××)を含む概念である。すなわち、正確に表現すれば、「○○以上××以下」となる。
上述のように、本発明の制振合金材は、磁壁の移動により振動を吸収する強磁性型の制振メカニズムが主となる。当該磁壁は、最終工程である焼鈍工程において主に形成される。しかし、従来のように熱間圧延後にそのまま冷間圧延(二次圧延)を行うと、残留歪によって磁壁が形成され難くなり、制振性の低下につながる。そこで、本発明では熱間圧延工程と二次圧延工程との間において中間焼鈍工程を経ている。これにより、熱間圧延工程における残留歪を開放することができるので、最終的に磁壁が形成され易くなり、制振性の低下を避けることができる。さらに、焼鈍工程の昇温過程において少なくとも1回以上600〜800℃で保持すれば、圧延に伴う加工歪や残留応力を段階的に開放することができる。これにより、徐冷時に磁壁が形成されて磁気変態し易くなり、制振性の向上に有利となる。
そのうえで本発明では、徐冷時に前記圧延材のキュリー点±10℃から冷却速度を速める点に最も大きな特徴を有する。これにより、制振合金材の組織に適度な磁区サイズで磁壁が生じることで、制振性を飛躍的に向上させることができる。磁区サイズとは、隣り合う磁壁間の距離であり、磁壁の動き易さの指標ともなる。基本的には、磁区サイズが大きければ磁壁が動きやすく、保磁力が低下する。これに伴い、損失係数が大きくなる傾向にある。
前記焼鈍工程の徐冷時に冷却速度を速める方法としては特に限定されないが、例えば焼鈍温度から前記キュリー点±10℃までは加熱炉内で炉冷し、前記キュリー点±10℃からはガス冷却することが好ましい。これによれば、ガスを導入するだけで冷却速度を速めることができるので、キュリー点±10℃という比較的狭い温度範囲において、容易かつ的確なタイミングで冷却速度を速めることができる。
前記熱間圧延工程では、1パス当たりの最大圧下率{(加工後の厚さの変化分/加工前の厚さ)×100}を20〜40%とし、且つ最終的な合計圧下率を80〜90%とすることが好ましい。これにより、制振合金材の欠損等を避けながら、的確に結晶粒の微細化と共に磁壁の移動性や転位密度を増加させることができる。
前記二次圧延工程では、前記圧延材を200〜400℃に加熱した状態で温間圧延することが好ましい。従来のように二次圧延を室温にて行う冷間圧延としても構わないが、冷間圧延の場合、制振合金材中に圧延方向に延在するファイバー状の組織が生成することがある。当該ファイバー状の組織は制振性を阻害する傾向にあるので、できるだけ生成させないことが好ましい。そこで、二次圧延工程を温間圧延としていれば、ファイバー状組織の生成を抑えながら圧延することができる。
当該二次圧延工程では、1パス当たりの最大圧下率を5〜25%とし、且つ最終的な合計圧下率を10〜40%とすることが好ましい。これにより、制振合金材の欠損等を避けながら的確に圧延することができる。
このような製造方法によれば、2.0〜6.0重量%のクロム(Cr)と、3.0〜5.5重量%のアルミニウム(Al)と、0.5〜1.5重量%のマンガン(Mn)とを含み、残部が鉄(Fe)及び不可避的不純物からなるFe−Cr−Al−Mn系の制振合金材の保磁力が、0.4〜0.65Oe(32〜52A/m)となる。このような配合バランスで、且つ保磁力が0.4〜0.65OeにあるFe−Cr−Al−Mn系の制振合金材であれば、クロム、アルミニウム、マンガンの含有量を抑えて材料コストを削減しながら、1×10−6〜1×10−5の低歪振幅域、1,000〜10,000Hzの高周波数域において、制振性(振動減衰能)を指標する損失係数(η)が0.03以上という極めて優れた制振性を有する。これにより、例えば自動車構造部品用として好適に使用することができる。また、このような配合バランスの制振合金材であれば延性も良好となり、圧延工程における欠損を避けることができる。なお、振動減衰能を示す指標として、本発明における損失係数(η)の他に、対数減衰率(δ)や比減衰能(W)がある。これらは相互に関係があり、δ=πη、W=2πηという関係式が成り立つ。
本発明によれば、低歪振幅域、高周波数域において損失係数(η)が0.03以上という優れた制振性を有するFe−Cr−Al−Mn系の制振合金材を得ることができる。
保磁力と損失係数との関係を示すグラフである。 ガス冷却開始温度と損失係数との関係を示すグラフである。 試験片(9)の磁区構造である。 試験片(4)の磁区構造である。 試験片(12)の磁区構造である。 低歪振幅域、高周波数域における制振性を示すグラフである。
<鉄合金>
以下に、本発明の実施の形態について具体的に説明する。先ず、本発明の制振合金材を構成する鉄合金について説明する。本発明の制振合金材は、Fe−Cr−Al−Mn系の鉄合金からなる。すなわち本発明の制振合金材は、主成分である鉄(Fe)に、添加元素としてクロム(Cr)、アルミニウム(Al)、及びマンガン(Mn)を特定のバランスで配合(添加)している。
[Cr]
クロムは磁気特性の高い元素であり、アルミニウム及びマンガンと共存することで制振性を飛躍的に向上する。本発明の制振合金材は、鉄をベースとしてクロムを含有することで、主として磁壁(磁界の境界)の移動により振動を吸収する強磁性型の制振合金材となる。当該クロムの含有量は、鉄合金(制振合金材)の全量基準で2.0〜6.0重量%、好ましくは2.0〜4.0重量%、より好ましくは2.5〜3.5重量%とする。クロムの含有量が過少では、磁気特性の向上効果が小さく優れた制振性が得られない。一方、クロムの含有量が過多であると、例えば750℃以上に加熱しても鉄合金中にオーステナイト(γ)相が生成せずフェライト(α)相が安定化する。そのため、熱間圧延時の高温環境下においてα相が粗大化することで、加工性や延性が低下してしまう。
[Al]
アルミニウムは、制振性及び軟磁気特性の向上に有効である一方、鉄合金のα相を安定化させる元素である。当該アルミニウムの含有量は、鉄合金の全量基準で3.0〜5.5重量%、好ましくは4.0〜5.0重量%とする。アルミニウムの含有量が過少では、優れた制振性が得られない。一方、アルミニウムの含有量が過多であるとα相が粗大化して延性が低下してしまい、圧延工程等において制振合金材が欠損してしまうおそれが高くなる。
[Mn]
マンガンは鉄合金のγ相安定化元素として知られており、室温(常温)ではα相の他にCrFeMn化合物からなるσ相が生成され、高温ではγ相が安定化する。これにより、アルミニウムに起因するα相の粗大化を抑制しながら、鉄合金の凝固組織が微細化されて延性が向上する。このとき、凝固組織の微細化には金属組織に占めるα相とγ相tの面積比が影響する。したがって、アルミニウムの含有量が同じ鉄合金であっても、マンガンの含有量によって制振性が異なってくる。そこで、マンガンの含有量は、鉄合金の全量基準で0.5〜1.5重量%、好ましくは0.7〜1.3重量%とする。マンガンとアルミニウムとをこのようなバランスで配合していることで、優れた制振性と加工性とを両立させることができる。すなわち、マンガンの含有量が過多では、鉄合金中の磁壁を移動し難くして振動の吸収能(減衰能)が低下する。一方、マンガンの含有量が過少では、延性が低下する。
なお、鉄合金中には、クロム、アルミニウム、マンガンの他に、極微量の不可避的不純物も含んでいる。当該不可避的不純物としては、元々各原料中に含まれている不純物や各処理工程時に混入する不純物もあり、コスト的又は技術的な理由等により除去困難な元素である。具体的には、炭素(C)、リン(P)、硫黄(S)などが挙げられる。
また、鉄合金には、本発明の作用効果を阻害しない範囲において、強度、靭性、高温安定性など、制振性や延性以外の特性の改善に有効なその他の改質元素をさらに添加することもできる。当該改質元素としては、例えば銅(Cu)やニッケル(Ni)などが挙げられる。
<製造方法>
次に、上記鉄合金からなる制振合金材の製造方法について説明する。本発明の制振合金材は、造塊工程と、熱間圧延工程と、中間焼鈍工程と、二次圧延工程と、焼鈍工程とを、この順で経て製造される。
[造塊工程]
造塊工程は、鉄合金の鋳塊を得る工程である。鋳塊は、代表的にはその名のごとく公知の方法でインゴット形状に鋳造溶製することができるが、溶製以外にも反応焼結により製造することもできる。溶製であれば、緻密で安定した品質の鋳塊を安価に得られる点で好ましい。なお、酸化物等の介在によって制振性が低下し得るので、不活性ガス雰囲気又は真空雰囲気下において溶製や焼結を行うことが好ましい。
鋳塊における結晶粒径はできるだけ小さいことが好ましい。結晶粒が微細であるほど延性に富むからである。したがって、鋳塊における結晶粒の平均粒径は200μm以下が好ましく、より好ましくは150μm以下である。その一方で、結晶粒径が大きい方が制振性には有利である。したがって、鋳塊における結晶粒の平均粒径は50μm以上が好ましく、より好ましくは100μm以上である。
[熱間圧延工程]
熱間圧延工程は、鋳塊(鉄合金)の再結晶温度以上に加熱した状態で圧延により塑性加工を施す工程である。具体的には、鉄合金の再結晶温度以上に予熱した状態で圧延する。その予熱温度は少なくとも750℃以上とし、好ましくは850〜1,300℃、より好ましくは1,000〜1,250℃である。予熱時間は、0.75〜1時間程度でよい。鋳塊を再結晶温度以上に加熱することでγ相が生成され、延性が向上する。また、制振合金材の室温(常温)における集合組織の配向が立方配向となることで、制振性も向上する。なお、熱間圧延工程における仕上げ温度は少なくとも750℃以上とし、好ましくは800℃以上とする。当該仕上げ温度が750℃未満となると、熱間圧延による上記作用効果が的確に得られないからである。
鋳塊は、圧延時の応力負荷により結晶粒が微細化すると共に、振動エネルギーを吸収する磁壁の移動性や転位密度が増加する。したがって、高温に加熱した状態で行う熱間圧延工程においては、できるだけ圧下率を大きくすることが好ましい。具体的には、最終的な圧下率{(加工前の厚さ−加工後の厚さ/加工前の厚さ)×100}を80〜90%とすることが好ましい。最終的な圧下率が80%未満では、結晶粒の微細化や、磁壁の移動性及び転位密度の増大が充分でなく、制振性や延性の低下につながる。また、1パス当たりの最大圧下率は20〜40%とすることが好ましく、30〜40%とすることがより好ましい。1パス当りの最大圧下率が大きすぎると、1パス毎に導入される加工歪が過大となり、欠損や延性低下の要因となる。一方、1パス当りの最大圧下率が小さくても技術的な問題はないが、生産性が低下する。
[中間焼鈍工程]
中間焼鈍工程は、熱間圧延工程により得られた圧延材を、二次圧延する前に時効処理する工程である。当該中間圧延工程では、圧延材(鉄合金)の再結晶温度以上に加熱した後に徐冷する。これにより、熱間圧延工程において導入された加工歪みや残留応力が開放されて除去ないし低減されることで、的確に磁壁が形成され易くなる。延いては、制振性の向上に有利となる。この意味において、中間焼鈍工程は焼きならし工程とも言える。中間焼鈍工程における焼鈍温度(加熱保持温度)は、少なくとも750℃以上とし、好ましくは850〜1300℃、より好ましくは1,000〜12500℃である。中間焼鈍工程では、このような焼鈍温度に0.5〜2時間程度保持した後に、徐冷すればよい。徐冷は、空冷でも加熱炉内における炉冷でも構わない。酸化防止には炉冷が好ましい。なお、中間焼鈍工程では、従来から一般的な焼鈍と同様に、一定速度で昇温・冷却すればよい。冷却速度としては、1〜10℃/分、好ましくは3〜6℃/分とすればよい。
[二次圧延工程]
二次圧延工程は、中間焼鈍工程後の圧延材を、これを構成する鉄合金の再結晶温度未満の温度範囲において圧延により塑性加工を施す工程である。このような条件を満たす二次圧延としては、従来から一般的に行われている室温にて圧延する冷間圧延の他、所定温度に加熱した状態で圧延する温間圧延も挙げられる。当該二次圧延工程を経ることで、最終的な製品(各種構造部材)の形状に近づけることができ、最終的な製品形状へのプレス加工等において製品の欠損防止やコスト削減などに有利となる。但し、冷間圧延工程では、鉄合金(制振合金材)中に加工方向に伸びるファイバー状の組織が生成し、これにより制振性が低下するおそれがある。したがって、二次圧延工程は、温間圧延とすることが好ましい。
温間圧延は、予め200〜400℃に加熱した状態、すなわち200〜400℃に予熱した状態で圧延する。予熱時間は0.5〜1時間程度でよい。これにより、制振性低下の要因となり得るファイバー状組織の生成を避けながら、二次圧延することができる。予熱温度が200℃未満では、上記作用効果を充分に得られ難い。一方、予熱温度が400℃を超えると、酸化膜の生成による表面荒れなどの問題が生じる。
冷間圧延の場合も含めて、二次圧延工程における最終的な合計圧下率は10〜40%とすることが好ましい。二次圧延工程における最終的な合計圧下率が10%未満では、二次圧延を行うメッリットが小さく、工程が増す分の手間の方が大きくなるので好ましくない。一方、二次圧延工程における最終的な合計圧下率が40%を超えると、圧下率が大き過ぎて素材自体が割れてしまうという問題が生じる。そのため、最終的な合計圧下率は、15〜35%がより好ましい。また、1パス当りの最大圧下率は5〜25%が好ましく、より好ましくは7〜15%である。1パス当りの最大圧下率が大きすぎると、1パス毎に導入される加工歪が過大となり、欠損や延性低下の要因となる。一方、1パス当りの最大圧下率が小さくても技術的な問題はないが、生産性が低下する。
[焼鈍工程]
焼鈍工程は、二次圧延工程により得られた圧延材を、これを構成する鉄合金の再結晶温度以上に加熱した後に徐冷する工程である。焼鈍工程における焼鈍温度(加熱保持温度)は、少なくとも900℃以上とし、好ましくは1,000〜1,300℃、より好ましくは1,050〜1,250℃である。焼鈍温度での保持時間は、0.5〜2時間程度でよい。これにより、それまでの処理工程において導入された加工歪や転位が除去ないし低減されて組織が軟化することで、延性や制振性が向上する。すなわち、焼鈍工程は焼きならしも兼ねている。
焼鈍工程では、目的とする焼鈍温度へ昇温する過程において、少なくとも1回以上600〜800℃で保持する。これにより、それまでの処理工程において導入された加工歪や残留応力を段階的に開放することができ、徐冷時に磁壁が形成され易くなる。なお、600〜800℃では鉄合金は殆ど再結晶しないので、時効効果による回復が生じる。一方、焼鈍温度では鉄合金に再結晶が生じる。保持回数は1回でも複数回でもよい。昇温過程において複数回所定温度で保持する場合は、各保持温度を段階的に上げていく。
一方、徐冷時には、圧延材(鉄合金)のキュリー点±10℃、好ましくはキュリー点+10℃、より好ましくはキュリー点±5℃、さらに好ましくはキュリー点+5℃の温度範囲を境として、冷却速度を速める。これにより、最適な磁区構造(磁区サイズ)で磁壁が形成されることによって、制振性が飛躍的に向上する。キュリー点±10℃より高い温度において冷却速度を速めても、磁区サイズが小さくなって保磁力が高くなるので、制振性の向上は図れない。一方、キュリー点±10℃より低い温度において冷却速度を速めると、的確に磁気変態させることができないので、制振性の向上は図れない。
冷却速度を速める方法としては、例えば、焼鈍温度で所定時間保温した後、キュリー点±10℃までは炉冷し、キュリー点±10℃からはガス冷却することができる。または、焼鈍温度からキュリー点±10℃までは加熱した炉内で炉冷し、キュリー点±10℃からは加熱には使用しなかった別の炉内に移し変えて炉冷することもできる。さらには、焼鈍温度からキュリー点±10℃までは相対的に高温のガスにて冷却し、キュリー点±10℃からは相対的に低温のガスにて冷却することもできる。効率的には、炉冷した後にガス冷却することが好ましい。ガス冷却は、大気中にて冷却ガスを吹きかけてもよいし、炉内に冷却ガスを導入することもできる。冷却ガスとしては、空気又はアルゴンガスを用いる。窒素ガスは制振合金材が窒化されるので不適である。
<制振合金材>
このような処理工程を経て得られたFe−Cr−Al−Mn系の制振合金材は、優れた制振性を有する。特に、上記配合バランスのFe−Cr−Al−Mn系の制振合金材であれば、保磁力が0.4〜0.65Oe(32〜52A/m)となり、低歪振幅域、高周波数域において優れた制振性を有する。具体的には、1×10−6〜1×10−5の低歪振幅域、1,000〜10,000Hzの高周波数域において、制振性を指標する損失係数(η)が0.03以上となる。保磁力が0.45〜0.6Oe(36〜48A/m)であれば、損失係数(η)はより高くなる。保磁力が0.57〜0.59Oe(約45〜47A/m)であれば損失係数(η)は最も高くなり、0.04を超える。
また、本発明の制振合金材は耐熱性(高温安定性)にも優れており、少なくとも300℃以下の使用環境であれば安定した制振性を有する。さらに、鉄を主体成分とするので、本来的に良好な剛性、機械的強度、靭性等も有する。このような特性を有する本発明の制振合金材は、機械的に可動する可動部を有する各種装置や機器用の制振合金材として広く使用することができる。中でも、1×10−5以下の低歪振幅域、且つ1,000Hz以上の高周波数域の使用環境に晒される自動車の構造部材用として好適である。さらには、優れた高温安定性により、内燃機関の構造部材用として特に好適である。
当該制振合金材の形状は特に制限されず、求められる最終製品(各種構造部材)形状への加工容易性に応じて、板状、バルク状、棒状などとすることができる。得られた制振合金材は、曲げ加工、深絞り加工、打ち抜き加工、半抜き加工などのプレス加工や、鍛造、更なる圧延などによって、各種構造部材として最終形状に加工される。なお、最終形状への加工は、室温において冷間加工する。
以下に、本発明の実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、これに限られることはない。
重量%でFe−3Cr−5Al−1Mnとなるように配合した純鉄、純クロム、純アルミニウム、純マンガンをアルミナ製坩堝に入れ、高周波真空溶解炉にて溶解した。溶解は、0.1〜0.5torr(13.322から66.661Pa)まで真空脱気した後、100torr(13332.2Pa)までアルゴンガスを導入した雰囲気で行った。溶解温度は1530℃とし、一度の溶解で5kgの溶湯を調製した。得られた鉄合金溶湯を、アルゴンガス雰囲気下で鋳鉄製の鋳型へ注湯し自然冷却により凝固させることで、実施例及び比較例用のφ70mm×130mmの円柱形の鋳塊を得た。
次に、得られた各鋳塊を表1に示す各条件及び工程を経て処理し、10mm×160mm×3mmの板状の試験片(1)〜(12)を得た。なお、焼鈍工程における徐冷時では、焼鈍温度からガス冷却開始温度までは炉冷し、ガス冷却開始温度からは大気開放して空冷した。また、表1に示す組成の試験片(1)〜(12)におけるキュリー点は、700℃である。
Figure 2012241210
上記のようにして得られた試験片(1)〜(7)について、制振性の指標となる損失係数(η)と保磁力の関係を評価した。その結果を図1に示す。
なお、損失係数(η)は、中央加振法により測定した。具体的には、各試験片の中央を三角治具で支持して、その三角治具に所定の振動を付与し、試験片に伝達された振動の周波数を測定する方法である。ここでは、測定周波数2〜6kHz(ランダムノイズ)、歪振幅は5.5×10−6とした。周波数を変化させて上記周波数域内における周波数応答関数を求め、その周波数応答関数から半値幅法により損失係数を算出した。
一方、保磁力は直流自記磁束計(東英工業社製、TRF−5)によって測定した。
図1の結果から、保磁力が0.4〜0.65Oeであれば、低歪振幅域、高周波数域において損失係数(η)が0.03以上となることが確認された。特に、保磁力が0.59Oeの試験片(4)は、損失係数(η)が0.04を超えていた。
次いで、制振性が最も優れていた試験片(4)の製造条件を基本として、ガス冷却開始温度のみを種々変更した試験片(8)〜(12)を使用して、ガス冷却開始温度と損失係数との関係について評価すると共に、試験片(4)・(10)・(12)の金属組織を観察した。なお、ここでの損失係数も、上記と同様の条件で中央加振法により測定した。ガス冷却開始温度と損失係数との関係を図2に示し、試験片(9)・(4)・(12)の磁気力顕微鏡で観察した磁区構造をそれぞれ図3〜5に示す。
図2の結果から、キュリー点から±10℃の範囲において冷却速度を速めた試験片(4)・(10)・(11)は、飛躍的に制振性が向上していた。特にこれらの関係から、キュリー点より若干低い温度から冷却速度を速めるよりは、キュリー点において冷却速度を速めることが好ましく、キュリー点より若干高い温度において冷却速度を速めることが最も好ましいことがわかった。これに対し試験片(8)は、一定速度で徐冷したことから、制振性のさらなる向上は確認されなかった。また、試験片(9)・(12)も、冷却速度を速めた温度がキュリー点から大きく外れていたので、制振性の向上は確認されなかった。但し、試験片(4)の製造条件は基本的に制振性の高い条件であるため、試験片(8)・(9)・(12)も損失係数は0.03を超えていた。
また、図3に示すように、試験片(9)の磁区サイズは0.8μmであった。また、図4に示すように、試験片(4)の磁区サイズは3μmであった。また、図5に示すように、試験片(12)では磁壁が形成されていなかった。これにより、磁区サイズが大きいほど(例えば2.5μm以上)制振性が優れ、磁区サイズが小さいか磁気変態していなければ、制振性の向上は図れないことが確認された。
最後に、これら試験片(8)〜(12)の低歪振幅域、高周波数域における制振性について評価した。ここでの損失係数(η)も、上記と同様の条件で中央加振法により測定したが、歪振幅は4.5×10−7、2.1×10−6、及び5.5×10−6においてそれぞれ測定した。その結果を図6に示す。
図6の結果から、キュリー点±10℃の範囲において冷却速度を速めた試験片(4)・(10)・(11)は、1×10−6〜1×10−5の低歪振幅域、1,000〜10,000Hzの高周波数域において損失係数(η)が0.03以上であった。これに対し、一定速度で冷却した試験片(8)、及びキュリー点±10℃の範囲外において冷却速度を速めた試験片(9)・(12)は、損失係数(η)が0.03に満たない歪振幅域があった。

Claims (7)

  1. Fe−Cr−Al−Mn系の制振合金材の製造方法であって、
    鋳塊を得る造塊工程と、
    該造塊工程により得られた前記鋳塊を、これの再結晶温度以上に加熱した状態で熱間圧延する熱間圧延工程と、
    該熱間圧延工程により得られた圧延材を、これの再結晶温度以上に加熱した後に徐冷する中間焼鈍工程と、
    該中間焼鈍工程後の圧延材を、これの再結晶温度未満の温度範囲で圧延する二次圧延工程と、
    該二次圧延工程により得られた圧延材を、これの再結晶温度以上に加熱した後に徐冷する焼鈍工程と、を含み、
    前記焼鈍工程では、目的とする焼鈍温度へ昇温する過程において、少なくとも1回以上600〜800℃で保持し、徐冷時には、前記圧延材のキュリー点±10℃から冷却速度を速めることを特徴とする、制振合金材の製造方法。
  2. 前記焼鈍工程の徐冷時には、前記焼鈍温度から前記キュリー点±10℃までは加熱炉内で炉冷し、
    前記キュリー点±10℃からはガス冷却する、請求項1に記載の制振合金材の製造方法。
  3. 前記熱間圧延工程では、1パス当たりの最大圧下率{(加工後の厚さの変化分/加工前の厚さ)×100}を20〜40%とし、且つ最終的な合計圧下率を80〜90%とする、請求項1または請求項2に記載の鉄合金製制振合金材の製造方法。
  4. 前記二次圧延工程では、前記圧延材を200〜400℃に加熱した状態で温間圧延する、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の鉄合金製制振合金材の製造方法。
  5. 前記二次圧延工程では、1パス当たりの最大圧下率を5〜25%とし、且つ最終的な合計圧下率を10〜40%とする、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の鉄合金製制振合金材の製造方法。
  6. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の製造方法によって製造されたFe−Cr−Al−Mn系の制振合金材であって、
    2.0〜6.0重量%のクロムと、3.0〜5.5重量%のアルミニウムと、0.5〜1.5重量%のマンガンとを含み、残部が鉄及び不可避的不純物からなり、
    保磁力が0.4〜0.65Oeであることを特徴とする、制振合金材。
  7. 1×10-6〜1×10-5の低歪振幅域、1,000〜10,000Hzの高周波数域において、制振性を指標する損失係数(η)が0.03以上である、請求項6に記載の制振合金材。

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