JP2012240425A - テールライトユニット及び自動二輪車 - Google Patents
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Abstract
【課題】テールライトのリフレクタの反射面の特徴が効果的に視認者に認識され得るテールライトユニットを提供する。
【解決手段】リフレクタ22は、バルブ21が設けられるリフレクタ中央部22aと、リフレクタ中央部22aの反射面とは光の反射態様が異なる反射面を有する左右のリフレクタ側部22gとを有している。テールライト20のレンズ25は、リフレクタ中央部22aと対向するレンズ中央部25aと、リフレクタ中央部25とリフレクタ側部22gとの境22jに向かって延びる左右のレンズ側壁部25gとを有している。
【選択図】図4
【解決手段】リフレクタ22は、バルブ21が設けられるリフレクタ中央部22aと、リフレクタ中央部22aの反射面とは光の反射態様が異なる反射面を有する左右のリフレクタ側部22gとを有している。テールライト20のレンズ25は、リフレクタ中央部22aと対向するレンズ中央部25aと、リフレクタ中央部25とリフレクタ側部22gとの境22jに向かって延びる左右のレンズ側壁部25gとを有している。
【選択図】図4
Description
本発明は、テールライトと、テールライトに隣接して配置される方向指示器とを備える、自動二輪車用のテールライトユニットに関する。
自動二輪車には、テールライトと、テールライトに隣接する左右の方向指示器とを含むテールライトユニットを備えるものがある(例えば、下記特許文献1)。従来のテールライトでは、リフレクタの全体がレンズによって覆われている。
デザイン上の理由などから、テールライトの光り方について工夫がなされる場合がある。テールライトの光り方を変える要素の1つに、リフレクタの反射面の形態がある。テールライトユニットでは、テールライトに隣接して方向指示器が配置されるため、テールライトの外形についてのデザインの自由度は限られる。そのため、テールライトユニットでは、リフレクタの反射面の特徴は特に重要である。しかしながら、従来のテールライトはレンズがリフレクタの全体を覆う構造であるため、リフレクタの反射面に部分的に特徴を持たせた場合であってもリフレクタの当該部分の特徴が視認者には認識されにくい。
本発明の目的は、テールライトのリフレクタの反射面の特徴が効果的に認識され得るテールライトユニット及び自動二輪車を提供することにある。
本発明に係るテールライトユニットは、テールライトと、前記テールライトの左右に配置される方向指示器とを備える。前記テールライトは、光源と、前記光源の光を後方に反射するリフレクタと、前記光源の光が透過するレンズとを備える。前記テールライトの前記リフレクタは、前記光源が設けられるリフレクタ中央部と、前記リフレクタ中央部の左側及び右側にそれぞれ位置し、前記リフレクタ中央部の反射面とは光の反射態様が異なる反射面を有する左右のリフレクタ側部とを有する。前記テールライトの前記レンズは、前記リフレクタ中央部と対向するレンズ中央部と、前記レンズ中央部の左右に形成され、前記リフレクタ中央部と前記左右のリフレクタ側部との境に向かって延びる左右のレンズ側壁部と、を有する。
また、本発明に係る自動二輪車は上記テールライトユニットを備える。
本発明では、レンズ側壁部はリフレクタ中央部とリフレクタ側部との境に向かって延びている。そのため、リフレクタ中央部とリフレクタ側部の双方をレンズで覆う構造に比べて、リフレクタ側部の存在が視認者にとって認識され易くなるため、リフレクタ側部の反射面についての特徴が認識され易くなる。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は本発明の実施形態に係るテールライトユニット10を備える自動二輪車の側面図である。なお、以下の説明では、図1に示すY1が前方であり、Y2が後方である。
図1に示すように、自動二輪車1の前輪2はフロントフォーク3の下端で支持されている。フロントフォーク3は、車体フレームの最前部において支持されたステアリングシャフト(不図示)によって、左右に回転可能に支持されている。フロントフォーク3の上部にはハンドル4が連結されている。ハンドル4の右端及び左端にはグリップ4aが設けられている。ハンドル4の前方にはヘッドライト12が配置されている。
自動二輪車1は、その後部に、エンジンユニット5を有している。エンジンユニット5はクランクケース5aと、クランクケース5aの前方に配置されるシリンダ部5bとを有している。また、エンジンユニット5は伝達ケース5cを有している。伝達ケース5cは、クランクケース5aに配置されたクランクシャフトの回転をベルトやチェーンなどを通して後輪6に伝達する伝達機構を収容している。この例では、後輪6は伝達ケース5cの最後部によって支持され、車両の走行時にはエンジンユニット5とともに上下に揺動できる。エンジンユニット5の上方にはシート7が配置されている。なお、この例の自動二輪車1は、前輪2とシート7との間にスペースSを有している。スペースSの底部には、ライダーが足を乗せることのできるステップボード8が設けられている。なお、本発明が適用される自動二輪車は、シート7の前方にスペースSを有する自動二輪車や、エンジンユニット5が後輪6とともに上下動できる自動二輪車に限られない。本発明は、シートの前方に燃料タンクなどの装置が配置された自動二輪車や、エンジンユニットが車体フレームに固定された自動二輪車など、種々のタイプの自動二輪車に適用されてよい。
テールライトユニット10は車体の最後部に配置されている。図2は車体の背面図であり、同図ではテールライトユニット10が示されている。図3はテールライトユニット10が備えるクリアカバー40を取り外した状態を示す背面図である。図4は図3に示すIV−IV線を切断面とするテールライトユニット10の断面図である。図5は図3に示すV−V線を切断面とするテールライトユニット10の断面図である。
図1及び図2に示すように、自動二輪車1は、その後部に、左右のサイドカバー9を有している。サイドカバー9は、車体の側面視において、シート7の下方に位置し、車体の右側及び左側をそれぞれ覆っている。テールライトユニット10の後面の左右の縁、すなわち、後述するクリアカバー40の左右の縁は、サイドカバー9の後縁9aと面一となっている。また、車体の背面視においては、テールライトユニット10の全体が、シート7の下方に位置している(図2参照)。図3に示すように、テールライトユニット10はテールライト20と、テールライト20の左右に配置される方向指示器30を有している。方向指示器30はテールライト20に隣接している。すなわち、テールライト20と方向指示器30との間には他の装置が配置されておらず、テールライト20と方向指示器30の双方が、左右のサイドカバー9の後縁9aの内側、且つ、シート7の下方に位置している。
図4に示すように、テールライト20は、光源であるバルブ21と、バルブ21の光を後方に反射するためのリフレクタ22とを有している。リフレクタ22はリフレクタ中央部22aを有している。バルブ21はリフレクタ中央部22aの左右方向の中央部に設けられている。この例では、リフレクタ中央部22aには開口が形成されており、この開口にバルブ21が嵌められている。
リフレクタ22は、リフレクタ中央部22aに加えて、リフレクタ中央部22aの左側及び右側に位置する左右のリフレクタ側部22gをさらに有している。左右のリフレクタ側部22gと、リフレクタ中央部22aの左側部分及び右側部分は、リフレクタ22が後方に開いた椀形状となるように、テールライトユニット10の中心線(車幅方向の中心線)Cに対してそれぞれ傾斜している。この例では、中心線Cからリフレクタ中央部22aの左右の縁22bまでの距離は、左右方向におけるリフレクタ側部22gの幅よりも大きい。換言すると、中心線Cに対する左側のリフレクタ側部22gの傾斜度は、中心線Cに対するリフレクタ中央部22aの左側部分の傾斜度よりも小さい。同様に、中心線Cに対する右側のリフレクタ側部22gの傾斜度は、中心線Cに対するリフレクタ中央部22aの右側部分の傾斜度よりも小さい。
リフレクタ側部22gの反射面は、リフレクタ中央部22aの反射面とは、バルブ21の光の反射態様が異なるように形成されている。この例では、図4に示すように、リフレクタ中央部22aの反射面は後方に向かって開いたパラボラ面を形成している。そのため、バルブ21の光は、図4のFで示すように、リフレクタ中央部22aによって後方に反射される。一方、リフレクタ側部22gの反射面は、左右方向の内方に向けて、すなわち中心線Cに向けて光を反射する面を含んでいる。
この例のリフレクタ側部22gは2種類の反射面22h,22iを含んでいる。第1反射面22hは左右方向の内方に向くよう形成され、図4のF1に示すように、左右方向の内方に向けて、すなわち中心線Cに向けて光を反射する。この例の第1反射面22hは、中心線Cを含み鉛直方向と平行な面に、沿って形成されている。第2反射面22iは、図4のF2で示すように、光を後方に反射するよう、中心線Cに対して斜めに形成されている。第2反射面22iは、例えば、リフレクタ中央部22aの反射面が形成するパラボラ面に含まれる曲面である。
リフレクタ側部22gは複数の第1反射面22hと複数の第2反射面22iとを含んでいる。この例では、リフレクタ側部22gは3つの第1反射面22hを有している。また、リフレクタ側部22gは3つの第2反射面22iを有している。これら第1反射面22hと第2反射面22iは左右方向において交互に配置されている。このような構造によれば、車体を後方から見た時に、リフレクタ側部22gにおいて明るい部分と暗い部分とが交互に並ぶこととなる。
図3に示すように、この例では、第1反射面22hと第2反射面22iは上下方向に細長い帯状に形成されている。そのため、車体を後方から見た時、リフレクタ側部22gで反射される光は縞状に見える。なお、この例では、第1反射面22hの上下方向の幅と第2反射面22iの上下方向の幅は、左右方向の外方に向かって徐々に小さくなっている。
図4に示すように、テールライト20は、テールライト20の発光色(すなわち赤)に着色されバルブ21の光が透過するレンズ25を有している。レンズ25は、リフレクタ中央部22aと向き合うレンズ中央部25aを有している。リフレクタ中央部22aは、レンズ中央部25aよりも大きな、左右方向の幅を有している。すなわち、レンズ中央部25aの左右方向の幅はリフレクタ中央部22aの左右方向の幅よりも小さい。そのため、レンズ中央部25aの全領域に、リフレクタ中央部22aで後方に向けて反射された光が当る。その結果、レンズ中央部25aの全領域が明るく光る。なお、この例では、図3に示すように、レンズ中央部25aの左右方向の幅W1は下方に向かって徐々に大きくなっており、レンズ中央部25aは背面視において台形である。
レンズ25はリフレクタ22に向かって開いた略箱状に形成されている。すなわち、レンズ25は、図4に示すように、レンズ中央部25aの左右にそれぞれ形成される左右のレンズ側壁部25gを有している。レンズ側壁部25gは左右のリフレクタ側部22gの内側に位置している。すなわち、レンズ側壁部25gは左右のリフレクタ側部22gよりも中心線C寄りに位置し、レンズ25はリフレクタ22よりも小さな左右方向の幅を有する略箱状となっている。本実施形態では、レンズ側壁部25gはレンズ中央部25aの左右の縁から、リフレクタ中央部22aとリフレクタ側部22gとの境22jに向かって延びている。このようなレンズ25の構造によれば、リフレクタ中央部22aとリフレクタ側部22gの双方をレンズで覆う構造に比べて、リフレクタ側部22gの存在が視認者に認識され易くなる。つまり、バルブ21からリフレクタ側部22gに向かう光の一部は、リフレクタ側部22gに達する前に、レンズ側壁部25gで内側に反射される。そのため、リフレクタ側部22gで反射される光量とリフレクタ中央部22aで反射される光量とが一様でなくなる。その結果、リフレクタ側部22gの存在が視認者に認識され易くなり、リフレクタ側部22gの反射面についての特徴が認識され易くなる。
また、この例の第1反射面22hは、上述したように、左右方向の内方に向けて光を反射する。第1反射面22hで反射されレンズ側壁部25gに向かう光(F1)の一部はレンズ側壁部25gを透過することなく、当該レンズ側壁部25gで反射されるため、レンズ側壁部25gが明るく見える。そのため、レンズ25の輪郭が明瞭になり、レンズ25の形状の特徴が認識され易くなる。
レンズ側壁部25gの前縁25iは、図4に示すように、リフレクタ中央部22aとリフレクタ側部22gの境22jに当っている。このような構造によれば、リフレクタ側部22gで反射させる光を、その反射の前にレンズ側壁部25gを確実に透過させることができる。なお、この例では、リフレクタ中央部22aとリフレクタ側部22gの境22jは溝状に形成されており、この溝にレンズ側壁部25gの前縁25iが嵌められている。これにより、レンズ25のリフレクタ22に対するがたつきを低減できる。
また、この例では、図3に示すように、レンズ側壁部25gにはリフレクタ22と前後方向において向き合う取付板部25kが形成されている。リフレクタ22には、当該取付板部25kと前後方向において向き合う取付部が形成されており、レンズ側壁部25gの取付板部25kがリフレクタ22の取付部に螺子やボルトなどの締結部材29によって固定される。
図4に示すように、左右のレンズ側壁部25gは、それぞれ中心線Cに対して傾斜している。具体的には、左右のレンズ側壁部25gはそれらの間隔が後向に向かって徐々に小さくなるように傾斜している。すなわち、各レンズ側壁部25gの後縁(レンズ中央部25aとの連結部分)25hは、当該レンズ側壁部25gの前縁25iよりも中心線C寄りに位置している。そのため、車体を後方から見た時に、レンズ側壁部25gが目立ち易くなる。
また、この例では、レンズ中央部25aは、図4に示すように、リフレクタ側部22gの後縁22kよりも後方に位置している。すなわち、レンズ側壁部25gの後縁25hはリフレクタ側部22gの後縁22kよりも後方に位置している。この構造によれば、第1反射面22hで左右方向の内方に反射された光がレンズ側壁部25gに当たり易くなり、レンズ側壁部25gがさらに目立ち易くなる。
上述したように、レンズ中央部25aの左右方向の幅は、リフレクタ中央部22aの左右方向の幅よりも小さい。そのため、レンズ側壁部25gの後縁25hはリフレクタ中央部22aの左右の縁22bよりも中心線C寄りに位置している。また、レンズ側壁部25gは、上述したように、中心線Cに対して傾斜している。そのため、リフレクタ中央部22aの左右方向における最外部で反射された光(図4においてF4)は、レンズ側壁部25gに当る。その結果、この光F4によってもレンズ側壁部25gが明るく光る。
図5に示すように、この例のバルブ21は、第1フィラメント21aと第2フィラメント21bとを含んでいる。第1フィラメント21aは例えばライダーのブレーキ操作に伴って点灯させるフィラメントである。第2フィラメント21bは、ヘッドライト12に連動して点灯させるフィラメントである。
レンズ側壁部25gの前縁25iはバルブ21の先端よりも前方に位置している。換言すると、レンズ側壁部25gの前縁25iは、図4に示すように、バルブ21の先端を通る左右方向の直線L1よりも僅かに前方に位置している。この構造によれば、レンズ側壁部25gの前縁25iが直線L1よりも後方に位置する構造に比べて、レンズ側壁部25gの面積が大きくなる。その結果、レンズ側壁部25gがさらに目立ち易くなる。
また、リフレクタ側部22gとリフレクタ中央部22aとの境22jは、前後方向におけるバルブ21の中心の側方に位置している。境22jの位置をこのような位置に設定することで、リフレクタ側部22gで反射される光量が、リフレクタ中央部22aで反射される光量に比べて過度に少なくなったり過度に多くなったりすることを抑えることができる。
図5に示すように、レンズ中央部25aはその下縁25cから後方且つ上方に延びるよう斜めに形成されている。下縁25cはリフレクタ22から後方に離れて位置しており、それらの間には開口Aが形成されている。図1及び図3に示すように、テールライトユニット10の下方にはリアフェンダ11が配置されている。バルブ21は、当該バルブ21から開口Aを通して下方に向かう光によって、リアフェンダ11に取り付けられたライセンスプレート等に照らす。なお、リフレクタ22は、リフレクタ中央部22aの下方に、凹部22dを有しており、リフレクタ中央部22aの下部(バルブ21よりも下方の部分)は、リフレクタ中央部22aの上部(バルブ21よりも上方の部分)よりも小さな上下方向の幅を有している。これにより、バルブ21から開口Aを通して下方に向かう光量を増すことができる。
図5に示すように、この例のリフレクタ22はリフレクタ中央部22aの上縁から後方に延びるリフレクタ上壁部22eを有している。バルブ21の光はこのリフレクタ上壁部22eの反射面によって後方に反射されたり、斜め下方に反射される。また、レンズ25はレンズ中央部25aの上縁からリフレクタ上壁部22eの後縁まで延びるレンズ上壁部25eを有している。
上述したように、テールライトユニット10は、テールライト20の左右に、方向指示器30を有している。図4に示すように、方向指示器30は、バルブ31と、リフレクタ32とを有している。この例では、バルブ31は、左右方向の外方且つ後方に向くように、斜めに配置されている。リフレクタ32は、テールライト20寄りに内壁部32aを有している。この内壁部32aは後方且つ左右方向の外方に斜めに向いている。
テールライトユニットの左右方向の幅は車体後部の幅に応じて決まる。そのため、方向指示器が車体から左右方向に離れて支持される構造に比べると、テールライトユニットでのテールライトはそのサイズが限定される。特に、方向指示器30のリフレクタ32の内壁部32aを斜めに配置する、本実施形態のような構造では、内壁部32aも左右方向の幅を有するため、テールライトのサイズはさらに限定される。そのため、テールライトのデザインの自由度が低く、例えば複数のバルブを用いて光り方を特徴的なものにするといった工夫は、テールライトユニットでは難しい。本実施形態では、レンズ25にレンズ側壁部25gを設けているので、テールライトを大型化することなく、テールライトの光り方に特徴を持たせることができる。
ここで説明する例では、テールライト20のリフレクタ22と方向指示器30のリフレクタ32は樹脂などによって一体的に成形されている。そのため、図4に示すように、リフレクタ側部22gの後縁22kは、リフレクタ32の内壁部32aの前縁と繋がっている。なお、リフレクタ22とリフレクタ32の構造はこれに限られない。例えば、リフレクタ22とリフレクタ32は別個に成形されてもよい。そして、リフレクタ22とリフレクタ32はボルトや螺子などの締結部材によって互いに固定されてもよい。
図4及び図5に示すように、テールライトユニット10は透明なクリアカバー40を有している。クリアカバー40は、テールライト20の後方に配置され、テールライト20を覆っている。クリアカバー40により、リフレクタ側部22gが汚れることを防ぐことができる。この例のクリアカバー40は、テールライト20と方向指示器30の双方を覆っている。すなわち、クリアカバー40は、テールライト20を覆うカバー中央部41と、方向指示器30を覆うカバー側部42とを有している。この例のクリアカバー40は一体的に成形された部材である。なお、カバー中央部41とカバー側部42は別個に成形されてもよい。
図4に示すように、レンズ中央部25aは、その左右方向の中央が、その左右の縁に比べて後方に位置するように湾曲している。カバー中央部41はレンズ中央部25aに沿って湾曲しており、レンズ中央部25aに近接して配置されている。
カバー中央部41は、その左右方向の中央から、リフレクタ側部22gの後縁22kに向かってレンズ中央部25aに沿って広がっている。より詳細には、カバー中央部41はレンズ中央部25よりも大きな左右方向の幅を有しており、カバー中央部41の中心からレンズ中央部25に沿って広がり、その後、レンズ中央部25の左右の縁の位置からリフレクタ側部22gの後縁22kに向かってさらに広がっている。そして、カバー中央部41の左右の縁41aは後方に屈曲して、カバー側部42に繋がっている。カバー中央部41のこのような形状により、左右の縁41aとリフレクタ側部22gの後縁22kとの距離が近くなる。左右の縁41aは、リフレクタ側部22gの後縁22kに沿って上下方向に形成されている(図2参照)。リフレクタ側部22gやリフレクタ中央部22aで反射された光には、カバー中央部41を透過することなく、カバー中央部41内で拡散する光が含まれる場合がある。そのような場合であって、カバー中央部41内で拡散する光がクリアカバー40内で反射しながらカバー側部42まで進むことを、縁41aの屈曲形状により抑えることができる。
なお、図3乃至図5に示すように、テールライトユニット10は、リフレクタ22とリフレクタ32の外周部に、これらの全体を囲む溝10aを有している。クリアカバー40の縁40aは溝10aに嵌っている。図2に示すように、テールライトユニット10は、リフレクタ22,32の下縁から下方に突出する取付部10bを有している。クリアカバー40はこの取付部10bに螺子49で取り付けられている。なお、この例では取付部10bもリフレクタ22,32と一体的に成形されている。
以上説明したように、テールライトユニット10では、レンズ25は、レンズ中央部25aの左右にそれぞれ形成され、リフレクタ中央部22aと左右のリフレクタ側部22gとの境22jに向かって延びる左右のレンズ側壁部25gを有している。このようなレンズ25の構造によれば、リフレクタ中央部とリフレクタ側部の双方をレンズで覆う構造に比べて、リフレクタ側部22gの存在が視認者に認識され易くなり、リフレクタ側部22gの反射面についての特徴が認識され易くなる。
また、リフレクタ側部22gは、左右方向の内方に向けてバルブ21の光を反射する第1反射面22hと、バルブ21の光を後方に向けて反射する第2反射面22iとを含んでいる。この構造によれば、レンズ側壁部25gの外面に光を照射できる。その結果、レンズ25の輪郭が明瞭になり、レンズ25の形状についての特徴が視認者に認識され易くなる。
また、リフレクタ側部22gは複数の第1反射面22hと複数の第2反射面22iとを有している。複数の第1反射面22hと複数の第2反射面22iは交互に配置されている。この構造によれば、リフレクタ側部22gの明るさを調整し易くなる。
また、レンズ中央部25aの左右の縁は左右のリフレクタ側部22gの後縁22kよりも後方に位置している。この構造によれば、第1反射面22hで左右方向の内方に反射された光がレンズ側壁部25gに当たり易くなり、レンズ側壁部25gがさらに目立つようになる。
また、リフレクタ側部22gとリフレクタ中央部22aとの境22jはバルブ21の前後方向における中心の側方に位置している。この構造によれば、リフレクタ側部22gで反射される光量が、リフレクタ中央部22aで反射される光量に比べて過度に少なくなったり過度に多くなったりすることを、抑えることができる。
また、左右のレンズ側壁部25gの前縁25iは、バルブ21の先端よりも前方に位置している。この構造によれば、レンズ側壁部25gの前縁25iがバルブ21の先端よりも後方に位置する構造に比べて、レンズ側壁部25gの面積が大きくなる。その結果、レンズ側壁部25gがさらに目立ち易くなる。
また、リフレクタ中央部22aは、レンズ中央部25aよりも大きな、左右方向の幅を有している。この構造によれば、レンズ中央部25aの全体を明るく光らせることができる。
また、左右のレンズ側壁部25gは、それらの間隔が後方に向かって徐々に小さくなるように傾斜している。この構造によれば、車体の後方からテールライトユニット10を見た時に、レンズ側壁部25gが見え易くなる。
また、テールライトユニット10は、テールライト20の後方に配置され、当該テールライト20を覆うクリアカバー40を備えている。この構造によれば、リフレクタ側部22gが汚れることを防ぐことができる。
また、クリアカバー40はレンズ中央部25aに沿って湾曲している。この構造によれば、テールライト20とクリアカバー40との隙間を小さくできる。その結果、テールライトユニット10の後方への張り出しを低減できる。
また、レンズ側壁部25gの前縁25iはリフレクタ側部22gとリフレクタ中央部22aとの境22jに当っている。この構造によれば、リフレクタ側部22gで反射される光を、その反射の前にレンズ25を確実に透過させることができる。
なお、本発明は、以上説明したテールライトユニット10に限られず、種々の変更が可能である。
例えば、以上の説明では、リフレクタ側部22gは光を左右方向における内方に向けて反射する第1反射面22hと光を後方に反射する第2反射面22iとを有していた。しかしながら、本発明では、リフレクタ側部22gの反射面とリフレクタ中央部22aの反射面はそれらの反射態様が異なっていれば足り、リフレクタ側部22gとリフレクタ中央部22aの反射面の形態には、種々の変更がなされてよい。例えば、リフレクタ側部22gの反射面の全体が左右方向の内方に光を反射する面であってもよい。また、リフレクタ中央部22aに光の反射方向の異なる複数の反射面が形成されてもよい。そして、これら複数の反射面が上下方向に細長い帯状に形成されてもよい。その場合、リフレクタ側部22gでは、光の反射方向の異なる複数の反射面が左右方向に細長い帯状に形成されてもよい。さらに、リフレクタ側部22gでは、以上説明した例と同様に、上下方向に細長い帯状の反射面が形成され、リフレクタ中央部22aでは左右方向に細長い帯状の反射面が形成されてもよい。
また、以上の説明では、レンズ側壁部25gは、レンズ中央部25aの左右の縁で屈曲していた。しかしながら、レンズ側壁部25gは湾曲しながら、レンズ中央部25aからリフレクタ側部22gとリフレクタ中央部22aとの境22jに向けて延びてもよい。
1 自動二輪車、10 テールライトユニット、20 テールライト、21 バルブ、21a 第1フィラメント、21b 第2フィラメント、22 リフレクタ、22a リフレクタ中央部、22g リフレクタ側部、22h 第1反射面、22i 第2反射面、22k 後縁、22j 境、25 レンズ、25 レンズ中央部、25g レンズ側壁部、30 方向指示器、40 クリアカバー、41 カバー中央部、42 カバー側部。
Claims (12)
- 光源と、前記光源の光を後方に反射するリフレクタと、前記光源の光が透過するレンズとを備えるテールライトと、
前記テールライトの左右に配置される方向指示器と、を備える、自動二輪車用テールライトユニットであって、
前記テールライトの前記リフレクタは、前記光源が設けられるリフレクタ中央部と、前記リフレクタ中央部の左側及び右側にそれぞれ位置し、前記リフレクタ中央部の反射面とは光の反射態様が異なる反射面を有する左右のリフレクタ側部とを有し、
前記テールライトの前記レンズは、前記リフレクタ中央部と対向するレンズ中央部と、前記レンズ中央部の左側及び右側にそれぞれ形成され、前記リフレクタ中央部と前記左右のリフレクタ側部との境に向かって延びる左右のレンズ側壁部と、を有する、
ことを特徴とするテールライトユニット。 - 請求項1に記載のテールライトユニットにおいて、
前記リフレクタ側部は、左右方向の内方に向けて前記光源の光を反射する第1の反射面と、前記光源の光を後方に向けて反射する第2の反射面とを含む、
ことを特徴とするテールライトユニット。 - 請求項2に記載のテールライトユニットにおいて、
前記リフレクタ側部は、それぞれ前記第1の反射面として機能する複数の第1の反射面と、それぞれ前記第2の反射面として機能する複数の第2の反射面とを有し、
前記複数の第1の反射面と前記複数の第2の反射面は交互に配置されている、
ことを特徴とするテールライトユニット。 - 請求項2又は3に記載のテールライトユニットにおいて、
前記レンズ中央部の左右の縁は前記左右のリフレクタ側部の後縁よりも後方に位置している、
ことを特徴とするテールライトユニット。 - 請求項1乃至4のいずれかに記載のテールライトユニットにおいて、
前記光源はバルブであり、
前記リフレクタ側部と前記リフレクタ中央部の前記境は前記バルブの前後方向における中心の側方に位置している、
ことを特徴とするテールライトユニット。 - 請求項1乃至4のいずれかに記載のテールライトユニットにおいて、
前記光源はバルブであり、
前記左右のレンズ側壁部の車両前方の縁は、前記バルブの先端よりも前方に位置している、
ことを特徴とするテールライトユニット。 - 請求項1乃至6のいずれかに記載のテールライトユニットにおいて、
前記リフレクタ中央部は、前記レンズ中央部よりも大きな、左右方向の幅を有している、
ことを特徴とするテールライトユニット。 - 請求項1乃至7のいずれかに記載のテールライトユニットにおいて、
前記左右のレンズ側壁部は、それらの間隔が後向に向かって徐々に小さくなるように傾斜している、
ことを特徴とするテールライトユニット。 - 請求項1乃至8のいずれかに記載のテールライトユニットにおいて、
前記テールライトの後方に配置され、当該テールライトを覆うカバーをさらに備える、
ことを特徴とするテールライトユニット。 - 請求項9に記載のテールライトユニットにおいて、
前記カバーは前記レンズ中央部に沿って湾曲している、
ことを特徴とするテールライトユニット。 - 請求項1乃至10のいずれかに記載のテールライトユニットにおいて、
前記レンズ側壁部の前方の縁は前記リフレクタ側部と前記リフレクタ中央部との境に当っている、
ことを特徴とするテールライトユニット。 - 請求項1乃至11のいずれかに記載のテールライトユニットを備える自動二輪車。
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---|---|---|---|
JP2011108729A JP2012240425A (ja) | 2011-05-13 | 2011-05-13 | テールライトユニット及び自動二輪車 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2011
- 2011-05-13 JP JP2011108729A patent/JP2012240425A/ja not_active Withdrawn
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