JP2012240103A - 圧延モデル最適化装置 - Google Patents

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【課題】隣接するモデルの予測値を段差なく接続できる圧延モデル最適化装置を提供する。
【解決手段】複数のモデルの境界を示す境界値を格納する境界値テーブル12と、境界値テーブルに格納されている境界値を圧延の実績値に応じて変更するモデル式接続境界値変更部21と、複数のモデルの優先順位を格納するモデル式優先順テーブル22と、入力された計算条件毎に、境界値テーブルから取得した境界値およびモデル式優先順テーブルから取得した優先順位に基づき圧延条件に適するモデルを決定する評価部11と、決定されたモデルに切り替えるモデル切替部13と、複数のモデルの各々について計算された予測値と実績値との差から学習係数を計算する学習計算部15と、モデル切替部によって切り替えられたモデルのモデル式および学習計算部によって計算された学習係数を用いて該モデルの予測値を計算するモデル計算部17を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、金属等を圧延するための圧延プロセスが表現された複数のモデルを圧延条件によって使い分ける圧延モデル最適化装置に関する。
圧延プロセスの制御を行う場合、通常、圧延現象を表すモデル式によって示される圧延モデル(以下、単に「モデル」という場合もある)を作成し、このモデルに圧延条件を与えて圧延荷重、材料温度および変形量などを予測し、圧延後の材料寸法および温度などが所望の値になるように、圧延機に設定する値を決定する。したがって、高精度で圧延を行うためには、圧延現象を正確に表すことができるモデル式が必要となる。
予測計算の対象となる領域の全てが単一の物理特性を有する場合は、1つのモデルを適用し、それを実際の圧延結果に合うように調整することにより安定した予測計算が可能である。しかしながら、予測計算の対象となる領域に異なる物理特性を有する部分が混在し、1つのモデルで表現できない場合が存在する。この場合は、圧延条件毎にモデルを準備することにより物理特性が異なる領域における予測精度の向上が図られている。領域毎に異なるモデルを適用する場合は、各モデルの境界を示す境界値を予め決めておき、この境界値によって示される境界で各モデルが段差なく、つまり連続的に接続できるようにモデルが調整される。また、複数のモデルの各々は学習機能を有し、各領域で学習することにより、予測精度の向上が図られている。
このような技術として、例えば、特許文献1は連続圧延機の板幅制御方法を開示している。この技術では、圧延機の出側板幅と入側張力の間に非線形な関係があることから、入側張力のレンジに対応させて幅予測を行う複数のモデルを準備し、各モデルの境界が、予め設定された境界値によって示される境界の張力で段差なく接続されている。そして、モデルが切り換えられた際にシステムが不安定になるのを低減するために、複数のモデルを、各予測時刻における出側板幅とその目標値との差の二乗をパラメータとする単一の評価関数を用いて評価し、これにより板幅制御を実施している。
特開2006−150371号公報
上記特許文献1に開示された連続圧延機の板幅制御方法では、非線形性の強い圧延プロセスを、幅予測を行う複数のモデルで表現するので、予測精度は向上するが、単一の圧延プロセスを複数のモデルで表現するに際して以下の問題がある。
すなわち、モデルを切り替えるための境界値を予め決めておくことは難しく、仮に一方のモデルの適用範囲外に境界値が設定されていると、その境界値の近傍で予測精度が低下する虞れがある。したがって、境界値を、実際の圧延結果を確認しながら適宜変更できるような機能が望まれている。
また、境界値を変更した場合に、境界値によって示される境界でモデルを自動的に接続できないため、境界値が変更されるたびに解析結果からモデルのパラメータを見直す必要があるという問題がある。
さらに、複数のモデルが学習を行う機能を有する場合であっても、境界値によって示される境界に対して一方のモデルの境界近傍の学習結果を他方のモデルに反映できないため、境界で予測値が不連続となる場合があるという問題がある。
本発明は、上述した課題を解消するとともに要請に応えるためになされたものであり、その目的は、最適なモデルの適用領域を設定して隣接するモデルの予測値を段差なく接続できる圧延モデル最適化装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明は、複数のモデルの境界を示す境界値を格納する境界値テーブルと、境界値テーブルに格納されている境界値を圧延の実績値に基づいて変更するモデル式接続境界値変更部と、複数のモデルの優先順位を格納するモデル式優先順テーブルと、入力された計算条件毎に、境界値テーブルから取得した境界値およびモデル式優先順テーブルから取得した優先順位に基づき圧延条件に適するモデルを決定する評価部と、評価部により決定されたモデルに切り替えるモデル切替部と、複数のモデルの各々について計算された予測値と実績値との差から学習係数を計算する学習計算部と、モデル切替部によって切り替えられたモデルのモデル式および学習計算部によって計算された学習係数を用いて該モデルの予測値を計算するモデル計算部とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、単一のプロセスを表現する複数のモデルの境界を変更可能としたので、最適なモデルの適用領域を設定でき、モデルの境界で予測値を段差なく接続させることができる。その結果、各モデルに適する領域を設定できることから、モデルの予測精度の向上を図ることができる。
本発明の実施例1に係る圧延モデル最適化装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施例1に係る圧延モデル最適化装置のモデル式接続補正係数演算部で行われる演算の概要を説明するための図である。 本発明の実施例2に係る圧延モデル最適化装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施例2に係る圧延モデル最適化装置のモデル式接続境界値変更部で行われる計算手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下では、本発明がシングル圧延機の圧延荷重の予測計算に適用される場合を例に挙げて説明する。
一般に、圧延荷重は、例えば、荷重モデルを式(1)で表し、摩擦係数モデルを式(2)で表すことにより予測することができる。
Figure 2012240103
ここで、
i :各領域の圧延モデルの番号(i=1,2,3,…)
i :荷重予測値[kN]
Pi :荷重学習係数
kmi :変形抵抗予測値[MPa]
i :接触弧長[mm]
W :圧延材の板幅[mm]
i :圧下力関数
H :圧延機の入側板厚[mm]
h :圧延機の出側板厚[mm]
μi :摩擦係数予測値
di :偏平ロール半径[mm]
r :圧下率
μi ORI :摩擦係数モデル予測値
Fi :摩擦係数学習係数
である。なお、式(1)の圧下力関数には摩擦係数が含まれており、荷重と摩擦係数の間には非線形な関係がある。
非線形特性を示す単一のプロセスを1つのモデルで表現した場合は、通常、非線形特性が現れる領域で予測精度が低下する。そのため、物理特性(圧延現象)が異なる領域については別のモデルを適用し、複数のモデルで単一のプロセスを表現する。ここでは簡単のため、1つの境界値によって示される境界を挟む2つの圧延モデルについて説明する。
この実施例1においては、圧延モデルを以下のように表現する。
Figure 2012240103
ここで、
αi :モデル式接続補正係数
である。
モデル式接続補正係数αiは、境界値によって示される境界において荷重予測値の段差をなくす、つまり、境界を挟む一方のモデルの荷重予測値と他方のモデルの荷重予測値を等しくするための補正係数である。本来、境界値によって示される境界では各荷重モデルの荷重予測値は同じでなければならず、境界で荷重予測値が異なるのは摩擦係数モデルの予測精度に起因すると考えられる。一方の摩擦係数モデルを式(4)で表し、これをモデル式接続補正係数で補正することにより荷重予測値を修正する。他方の荷重モデルは式(5)で表し、これを境界における基準とする。
基準となる圧延モデルの摩擦係数モデルを表す式(6)は、式(4)と同様に表現されているが、基準となる圧延モデルではモデル式接続補正係数を「1」とする。基準となる圧延モデルは、境界を挟んだ他方の圧延モデルの予測精度に影響を与えるため、操業上の圧延範囲を考慮して予め決められる。以下、本発明の特徴である境界値の変更方法、モデル式接続補正係数の求め方および使用方法を中心に説明する。
図1は、本発明の実施例1に係る圧延モデル最適化装置の構成を示すブロック図である。圧延モデル最適化装置は、計算条件入力装置1、モデル最適化装置2および制御装置3を備えている。
計算条件入力装置1は、次の圧延材の計算条件、例えば板厚などの圧延条件を入力するために使用される。この計算条件入力装置1から入力された計算条件は、モデル最適化装置2へ送られる。モデル最適化装置2は、計算条件入力装置1から入力された計算条件に従って荷重予測計算を実行し、計算結果を制御装置3に送る。このモデル最適化装置2の詳細については後述する。制御装置3は、モデル最適化装置2から送られてきた計算結果に従って、図示しない圧延機を制御する。
次に、モデル最適化装置2の詳細を説明する。モデル最適化装置2は、評価部11、境界値テーブル12、モデル切替部13、モデル式記憶部14、学習計算部15、学習係数記憶部16、モデル計算部17、モデル計算値保存部18、モデル式接続境界値変更部21、モデル式優先順テーブル22、モデル式接続補正係数演算部23およびモデル式接続補正係数記憶部24を備えている。
評価部11は、計算条件入力装置1から送られてきた計算条件に従って、境界値テーブル12から取得したモデルの境界値およびモデル式優先順テーブル22から取得した圧延モデルの優先順位に基づいて、圧延条件に適するモデルを決定する。評価部11で決定されたモデルに付されたモデル番号は、モデル切替部13およびモデル式接続補正係数演算部23に送られる。
モデル切替部13は、評価部11から送られてきたモデル番号を、モデル式記憶部14、学習係数記憶部16、モデル式接続補正係数記憶部24およびモデル計算部17に送ることにより、処理対象とするモデルを切り替える。
モデル式記憶部14は、モデル式で表現された複数の圧延モデルを領域毎に格納している。複数の圧延モデルには荷重モデル、変形抵抗モデルおよび摩擦係数モデルなどが含まれる。モデル式記憶部14は、モデル切替部13からモデル番号が送られてきた場合に、そのモデル番号に対応する圧延モデルをモデル計算部17へ送る。
学習計算部15は、毎回の圧延実績からモデルの予測値と実績値の誤差を埋めるように学習係数を計算する。学習計算部15による計算結果は、学習係数記憶部16に送られる。
学習係数記憶部16は、学習計算部15から送られてきた学習係数を、各領域のモデル毎に格納する。学習係数記憶部16は、モデル切替部13からモデル番号が送られてきた場合に、そのモデル番号に対応する学習係数をモデル計算部17へ送る。
モデル計算部17は、モデル切替部13からモデル番号を受け取った場合に、モデル式記憶部14から受け取った圧延モデル、学習係数記憶部16から受け取った学習係数およびモデル式接続補正係数記憶部24から受け取ったモデル式接続補正係数に基づいて荷重予測計算を実行する。モデル計算部17で得られた計算結果は、モデル計算値保存部18へ送られて保存されるとともに、制御装置3に送られる。これにより、制御装置3に接続された図示しない圧延機の各アクチュエータに初期値が設定される。
モデル式接続境界値変更部21は、図示しない入力装置の操作に応じて、境界値テーブル12に格納されている境界値を変更する。単一のプロセスに対して複数のモデルが適用される場合は、事前に圧延範囲を考慮することにより、モデルの大まかな境界を示す境界値を決めておくことができる。しかしながら、事前に最適な境界値を決めるのは困難であり、一方のモデルの適用範囲外に境界値が設定された場合は、その境界値によって示される境界の近傍でモデルの予測精度が低下する恐れがある。そのため、境界値は、圧延結果(実績値)を確認しながら、その実績値に応じて変更できる必要がある。モデル式接続境界値変更部21により、圧延結果から複数のモデルの予測精度を確認しながら境界値を調整できるので、最適な境界値の設定が可能となり、モデルの予測精度が向上する。
モデル式優先順テーブル22には、操業上の圧延範囲から基準とする圧延モデルの優先順位が予め格納されている。モデル式優先順テーブル22から読み出された優先順位は、評価部11へ送られる。評価部11は、上述したように、計算条件入力装置1から送られてきた計算条件に従って、境界値テーブル12から取得したモデルの境界値およびモデル式優先順テーブル13から取得した圧延モデルの優先順位に基づいて、基準とするモデルを決定する。基準とするモデルは圧延範囲から想定される使用頻度の高いモデルであり、その調整および学習が進んでいるため、境界で接続される他方の荷重モデルの精度も向上する。なお、3つ以上のモデルが存在する場合は、評価部11によりモデルの優先順位と境界値から、基準となる圧延モデルが決定され、各領域の荷重モデルが順次に接続される。
モデル式接続補正係数演算部23は、評価部11から受け取った基準とするモデルのモデル番号、境界値テーブル12から取得した境界値、モデル式記憶部14から取得したモデル式、学習係数記憶部16から取得した各モデルの学習係数、モデル計算値保存部18から取得した前回計算された予測値、および、モデル式接続補正係数記憶部24から受け取った前回計算されたモデル式接続補正係数に基づき、新しいモデル式接続補正係数と学習係数の修正値を計算する。
モデル式接続補正係数演算部23の機能の詳細を、図2を参照しながら説明する。図2は、モデル式接続補正係数演算部23で行われる演算の概要を示す図であり、横軸は圧下率、縦軸は荷重である。境界値によって示される境界を挟んでモデル1とモデル2の適用範囲が分かれており、実線は補正前の各モデルの荷重予測値である。図2は、モデル2を基準とする荷重モデルを示している。各モデルの境界値との接点は、モデル1がA点、モデル2がB点である。基準とする荷重モデルはモデル2であるため、境界で実線を連続的に接続するためには、モデル1の境界との接点をA点からB点に補正すればよく、この補正により破線で示すように接続される。
上述したモデルの補正を実現するモデル式接続補正係数の演算方法について説明する。モデル1のA点での摩擦係数の計算値をμ1Aとする。B点ではモデル2の荷重計算値を使用して、モデル1により摩擦係数を逆算し、これをμ1Bとする。そして、各摩擦係数値を用いて式(7)によってモデル式接続補正係数を求める。
Figure 2012240103
ここで、
μ1A :モデル1の境界値での摩擦係数
μ1B :モデル2の境界値での荷重予測値を使用して、モデル1により逆算した摩擦係数
である。式(7)によって摩擦係数モデルを修正することは、荷重計算値の精度不良が摩擦係数モデルの精度不良に起因すると考えることに他ならない。
次に、学習係数の修正値の演算方法について説明する。図2に示すB点は常に一定値とは限らず、モデル2の調整、学習または境界値の変更により変動する。B点が変動することによりモデル式接続補正係数が変わるため、前回の学習係数を用いて摩擦係数を演算した場合、摩擦係数の計算値に誤差が生じる。そのため、モデル式接続補正係数の変化量を式(8)に示す学習係数の修正により補償する。
Figure 2012240103
ここで、
F1 NEW :修正後の学習係数
α1 OLD :前回計算したモデル式接続補正係数
α1 ORIOLD :前回計算した摩擦係数モデルの予測値
F1 0LD :修正前の学習係数
である。
以上の機能により、モデル2の調整、学習または境界値が変化した場合であっても、学習係数の修正によりモデル式接続補正係数の変化による荷重予測の誤差を補正できる。その結果、モデルの予測精度が保たれる。
モデル式接続補正係数演算部23は、上述したモデル式接続補正係数と学習係数の修正値を計算した後に、モデル式接続補正係数をモデル式接続補正係数記憶部24に保存するとともに、修正した学習係数を用いて、学習係数記憶部16に記憶されている、対応する学習係数を更新する。また、モデル式接続補正係数記憶部24には、基準とするモデルのモデル式接続補正係数としては「1」が保存される。なお、学習係数記憶部16の学習係数が圧延モデルの誤差の生じやすい因子で層別化されている場合は、モデル式接続補正係数記憶部24およびモデル計算値保存部18の内容も学習係数と同様の層別化をする必要がある。
モデル式接続補正係数記憶部24は、モデル切替部13からモデル番号を受け取ると、そのモデル番号に対応するモデル式接続補正係数をモデル計算部17に送る。モデル計算部17は上述したように、モデル切替部13からモデル番号を受け取った場合に、モデル式記憶部14から受け取ったモデル番号に対応する圧延モデルのモデル式、学習係数記憶部16から受け取った学習係数およびモデル式接続補正係数記憶部24から受け取ったモデル式接続補正係数に基づき荷重予測計算を実行する。
上述したように、摩擦係数モデルを修正することは、荷重計算値の精度不良が摩擦係数モデルの予測誤差にあると考えることに他ならない。そのため、式(4)を用いて摩擦係数を演算することにより摩擦係数の予測精度が向上し、これを用いた他の圧延モデルの精度向上も図ることができる。
以上説明したように、実施例1に係る圧延モデル最適化装置によれば、複数のモデルの境界値を変更できるので、モデルの境界値で予測値を段差なく接続させる。その結果、各モデルに適する領域を設定できるので、モデルの予測精度を向上させることができる。
図3は、本発明の実施例2に係る圧延モデル最適化装置の構成を示すブロック図である。この実施例2に係る圧延モデル最適化装置の構成は、実施例1に係る圧延モデル最適化装置と同じであるが、モデル式接続境界値変更部21が境界値テーブル12から境界値を取得するとともに、学習係数記憶部16から学習係数を取得するように構成されている点で相違する。以下、実施例1と相違する部分を中心に説明する。
モデル式接続境界値変更部21は、境界値テーブル12から境界値を取得するとともに、学習係数記憶部16から学習係数を取得し、予め決められた領域内の学習係数の平均値を演算して比較することにより、境界値テーブル12に保存されている境界値を変更する。例えば、モデル最適化装置2は、境界値から−5%の領域について常に両モデルで荷重計算および学習を行う。つまり、モデル2の適用外に指定されている領域においてもモデル2の学習を行っておく。
図4は、モデル式接続境界値変更部21で行われる計算手順を示すフローチャートである。モデル式接続境界値変更部21は、まず、境界値から−5%の領域で荷重学習係数の絶対値の平均値を演算する(ステップS1)。次いで、モデル式接続境界値変更部21は、モデル1の学習係数の絶対値の平均値がモデル2の学習係数の絶対値の平均値以下であるかどうかを調べる。
ステップS2において、モデル1の学習係数の絶対値の平均値がモデル2の学習係数の絶対値の平均値以下であると判断されると、モデル式接続境界値変更部21は、学習係数の絶対値の平均値の高いモデルの領域に境界値を+1%だけ変更する(ステップS3)。一方、ステップS2において、モデル1の学習係数の絶対値の平均値がモデル2の学習係数の絶対値の平均値より大きいことが判断されると、モデル式接続境界値変更部21は、学習係数の絶対値の平均値の高いモデルの領域に境界値を−1%だけ変更する(ステップS4)。
すなわち、モデル式接続境界値変更部21は、平均値が低い方のモデルがより安定していると判断し、学習係数の平均値の高いモデルの領域に境界値を1%だけ変更する。これにより、常に最適な境界値となるように境界値が調整されるため、モデルの予測精度を向上させることができる。また、境界値は自動的に制御されるので、迅速なモデルの予測精度の向上が可能となり、調整作業を軽減できる。
以上説明したように、実施例2に係る圧延モデル最適化装置によれば、複数のモデルの境界値の近傍の学習係数を監視しながら境界値を変更することができるので、常に各領域に予測精度の高いモデルを適用でき、モデルの予測精度を向上させることができる。
なお、上述した実施の形態では、摩擦係数モデルのモデル式接続補正係数を乗算的な形で表したが、これに限定されるものではない。また、各荷重モデルの学習係数を乗算的な形で、各摩擦係数モデルの学習係数を加算的な形でそれぞれ表したが、これに限定されるものではない。
また、モデルを荷重モデルと摩擦係数モデルとして説明したが、その他の異なるモデル間、例えば変形抵抗モデルと摩擦係数モデル、トルクモデルと摩擦係数モデル等であってもよい。
また、本発明は、熱間圧延機、冷間圧延機またはタンデムミル等といったあらゆる圧延機に適用できる。さらに、本発明は、プロセスを圧延プロセスとしたが、これに限定されるものではなく、加熱・冷却プロセス等といったモデルを用いて制御しているプロセスであれば全て適用可能である。
1 計算条件入力装置
2 モデル最適化装置
3 制御装置
11 評価部
12 境界値テーブル
13 モデル切替部
14 モデル式記憶部
15 学習計算部
16 学習係数記憶部
17 モデル計算部
18 モデル計算値保存部
21 モデル式接続境界値変更部
22 モデル式優先順テーブル
23 モデル式接続補正係数演算部
24 モデル式接続補正係数記憶部

Claims (4)

  1. 複数のモデルの境界を示す境界値を格納する境界値テーブルと、
    前記境界値テーブルに格納されている境界値を圧延の実績値に応じて変更するモデル式接続境界値変更部と、
    前記複数のモデルの優先順位を格納するモデル式優先順テーブルと、
    入力された計算条件毎に、前記境界値テーブルから取得した境界値および前記モデル式優先順テーブルから取得した優先順位に基づき圧延条件に適するモデルを決定する評価部と、
    前記評価部により決定されたモデルに切り替えるモデル切替部と、
    前記複数のモデルの各々について計算された予測値と前記実績値との差から学習係数を計算する学習計算部と、
    前記モデル切替部によって切り替えられたモデルのモデル式および前記学習計算部によって計算された学習係数を用いて該モデルの予測値を計算するモデル計算部と、
    を備えることを特徴とする圧延モデル最適化装置。
  2. 隣接する2つのモデルの各予測値が、前記境界値テーブルから取得した境界値によって示される境界において連続するようにモデルを補正するモデル式接続補正係数を計算するモデル式接続補正係数演算部を備え、
    前記モデル計算部は、前記モデル切替部によって切り替えられたモデルのモデル式、前記学習計算部によって計算された学習係数、および、前記モデル式接続補正係数演算部で計算されたモデル式接続補正係数を用いてモデルの予測値を計算することを特徴とする請求項1記載の圧延モデル最適化装置。
  3. 前記モデル式接続補正係数演算部は、計算したモデル式接続補正係数が前回計算したモデル式接続補正係数から変化した場合に、前記学習計算部により計算された学習係数を修正することによりモデル式接続補正係数を補償することを特徴とする請求項2記載の圧延モデル最適化装置。
  4. 前記モデル式接続境界値変更部は、複数のモデルの境界値の近傍の決められた領域内の学習係数の平均値を演算して比較することにより、前記境界値テーブルに格納されている境界値を修正することを特徴とする請求項1記載の圧延モデル最適化装置。
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