JP7281958B2 - 特徴予測装置、製造条件最適化装置、特徴予測装置の制御方法、制御プログラム - Google Patents

特徴予測装置、製造条件最適化装置、特徴予測装置の制御方法、制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、工業プロセスによって製造される金属製品の特徴を予測する特徴予測装置、製造条件最適化装置、および特徴予測装置の制御方法に関する。
アルミニウム(Al)合金材および鋼材などの金属材料は、さまざまな用途に用いられている。金属材料を製造する場合、用途に応じた目標材質の金属材料を製造することが求められる。しかし、金属材料は多種の処理を含む複数の製造工程から成る工業プロセスによって製造されるため、所望の目標材質の金属材料を製造するために最適な製造条件を決定することは容易ではない。
近年、工業プロセスによって製造される金属材料の製造条件を検討するために、各製造工程における金属材料の特徴(例えば、組織、表面状態、および金属材料の特性など)およびその変化を予測する技術が提案されている。
特許文献1には、理論式に基づいてAl合金材の特徴を予測する方法が開示されている。特許文献1に開示されている方法では、Al合金板の製造工程においてAl合金材料に生成した析出物量増分およびその工程後の合金元素の固溶量を算出し、巻き取り後の熱延板の晶出物量、全析出量、固溶量、結晶粒径、および残留応力に基づいて材質を予測する。合金元素の固溶量は、鋳造組織計算、均熱組織計算、熱延組織計算、および巻取組織計算によって算出される。
また、特許文献2には、製造実績データに基づいて鋼材の材質を予測する方法が開示されている。特許文献2に開示されている方法では、過去に製造された鋼材の製造条件と材質とを関連付けた実績データに基づいて、予測対象の製造条件と鋼材の材質との関係を表す予測モデルを作成し、該予測モデルに予測対象の製造条件を入力することによって、予測対象の製造条件で鋼材を製造した場合の材質を予測する。
特開2002-224721号公報(2002年8月13日公開) 特開2014-38595号公報(2014年2月27日公開)
特許文献1に開示されている方法は、理論式に基づく予測方法であるため、製造条件が金属材料の材質にどのような影響を与え得るのかについて、物理法則などに基づいて理解することが可能である。予測結果から得られる知見は、より高度な工業プロセスを設計するために有益な情報となり得る。しかし、特許文献1に開示されている方法は、金属材料を製造した過去の実績に基づいた予測ではないため、定量的な精度は高くないという問題があった。また、複数の製造工程を含む工業プロセスを対象とする場合、材質を予測するための計算を行う工程の数が増大するという問題もあった。
一方、特許文献2に開示されている方法は、過去に金属材料を製造したときの実績データに基づいて予測するため、定量的な精度は高い。しかし、得られた予測結果から、製造条件が金属材料の材質にどのような影響を与え得るのかを理解することは容易ではない。
本発明の一態様は、定量的な予測精度が高く、かつ物理法則などに基づいて理解可能な予測結果を出力することが可能な特徴予測装置、特徴予測方法などを実現することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の態様1に係る特徴予測装置は、複数の製造工程によって製造される金属製品の特徴を予測する特徴予測装置であって、前記特徴予測装置は、少なくとも1つの記憶部と、少なくとも1つの制御部とを備え、前記制御部は、前記製造工程の各工程における製造条件として設定される設定パラメータのうちの少なくとも1つと、前記各工程を経た段階の中間製品の特徴を示す中間パラメータのうちの少なくとも1つとの間の関係性を表す数式、および、前記設定パラメータおよび前記中間パラメータのうちの少なくとも1つと、前記製造工程によって製造される金属製品の特徴を示す目的予測値との間の関係性を表す数式を含む数式群を決定し、過去に前記各工程において設定された実設定値と、該実設定値を適用したときに製造された金属製品の特徴を示す実績値とが対応付けられた実績データに基づいて、前記数式群に含まれる各数式の係数を決定し、係数が決定された前記数式群を用いて、前記中間パラメータおよび前記目的予測値を算出し、前記中間パラメータのうちの少なくとも1つ、および前記目的予測値を出力する。
上記の構成によれば、特徴予測装置は、金属製品を製造するための複数の製造工程の各工程を経た段階の中間製品の特徴および金属製品の特徴を、数式群を用いて算出して出力する。中間製品の特徴および金属製品の特徴を算出するための数式群は、(1)各工程における製造条件として設定される設定パラメータのうちの少なくとも1つと、各工程を経た段階の中間製品の特徴を示す中間パラメータのうちの少なくとも1つとの間の関係性を表す数式、および、(2)設定パラメータおよび中間パラメータのうちの少なくとも1つと、製造工程によって製造される金属製品の特徴を示す目的予測値との間の関係性を表す数式、を含んでいる。
ここで、上記(1)および(2)の数式の係数は、過去に各工程において設定された実設定値と、該実設定値を適用したときに製造された金属製品の特徴を示す実績値とが対応付けられた実績データに基づいて決定される。このように係数が決定された数式群を用いることにより、定量的な予測精度が高い中間パラメータおよび目的予測値を算出することができる。
また、数式群に含まれる各数式において、代入される変数の意味および各数式によって算出される値の意味が判っている場合、出力される中間製品の特徴および金属製品の特徴は、物理法則などに基づいて理解可能である。
さらに、本発明の一態様に係る特徴予測装置は、目的予測値に加えて、中間パラメータのうちの少なくとも1つを出力する。例えば、出力された目的予測値および中間パラメータをユーザに提示すれば、製造工程に含まれる各工程を経た中間製品の特徴をユーザに知らせることができる。ユーザは、各工程における中間製品の特徴の変遷を理解し検証して、将来の金属製品の製造条件の検討に活用することができる。
本発明の態様2に係る前記特徴予測装置は、上記態様1において、前記中間パラメータおよび前記目的予測値を算出するための1以上の数式を含む数式群データベースを格納する記憶部をさらに備え、前記制御部は、前記記憶部に格納されている前記数式群データベースに含まれる数式の中から前記数式群を決定してもよい。
これにより、特徴予測装置は、数式群データベースに含まれる数式の中から中間パラメータおよび目的予測値を算出するための数式群を決定することができる。
本発明の態様3に係る前記特徴予測装置では、上記態様1または2において、前記数式群は、前記金属製品の材料に関する材料工学の理論式または経験式を含む数式群であってもよい。
これにより、材料工学の理論または経験に矛盾しない中間パラメータおよび目的予測値を算出することができる。よって、ユーザは、算出された中間パラメータおよび目的予測値を、製造工程において生じ得る現象に関する物理法則などと関連付けて理解することができる。
本発明の態様4に係る前記特徴予測装置では、上記態様1から3のいずれかにおいて、前記制御部は、前記数式群に含まれる各数式の係数が異なる複数の数式群候補を生成し、生成された複数の前記数式群候補のそれぞれに対して、前記実設定値を適用して仮目的予測値を算出し、前記仮目的予測値と前記実績値との誤差が所定の閾値より小さくなるように、前記数式群に含まれる各数式の係数を決定してもよい。
上記の構成によれば、複数の数式群候補を生成し、数式群候補のそれぞれに対して、実設定値を適用して仮目的予測値を算出し、仮目的予測値と実績値との誤差が所定の閾値より小さくなるように、数式群に含まれる各数式の係数を決定する。これにより、予測精度が高い中間パラメータおよび目的予測値を算出することができる。
本発明の態様5に係る前記特徴予測装置では、上記態様1から4のいずれかにおいて、前記金属製品は、アルミニウム製品であり、前記製造工程は、原料配合工程、溶解工程、鋳造工程、均質化工程、熱間圧延工程、熱間押出工程、熱間鍛造工程、冷間圧延工程、箔圧延工程、矯正工程、溶体化工程、焼きなまし工程、時効工程のうちの少なくとも1つを含んでいてもよい。
上記の構成によれば、アルミニウム製品に関して、定量的な予測精度が高い中間パラメータおよび目的予測値を算出することができる。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る製造条件最適化システムは、前記金属製品を製造するための各工程を実施する製造機器群における製造条件として設定される設定パラメータを蓄積する製造実績蓄積装置と、前記各工程において、注目する現工程に対して、前段の工程を経た段階の中間製品の特徴を示す中間パラメータのうちの少なくとも1つ、および後段の工程における製造条件として設定される設定パラメータのうちの少なくとも1つに基づいて、前記現工程における最適な製造条件を決定する製造条件決定装置と、決定された最適な製造条件に基づいて前記現工程を実施する製造機器群を制御する制御装置と、を備える製造条件最適化システムであって、上記態様1から5のいずれかに係る前記特徴予測装置を前記製造条件決定装置として備える。
上記の構成によれば、製造条件最適化システムは、製造条件決定装置によって決定される最適な製造条件に基づいて現工程を実施することができる。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る特徴予測装置の制御方法は、複数の製造工程によって製造される金属製品の特徴を予測する特徴予測装置の制御方法であって、前記製造工程に含まれる各工程における製造条件として設定される設定パラメータのうちの少なくとも1つと、前記各工程を経た段階の中間製品の特徴を示す中間パラメータのうちの少なくとも1つとの間の関係性を表す数式、および、前記設定パラメータおよび前記中間パラメータのうちの少なくとも1つと、前記製造工程によって製造される金属製品の特徴を示す目的予測値との間の関係性を表す数式を含む数式群を決定する数式群決定工程と、過去に前記各工程において設定された実設定値と、該実設定値を適用したときに製造された金属製品の特徴を示す実績値とが対応付けられた実績データに基づいて、前記数式群に含まれる各数式の係数を決定する係数決定工程と、係数が決定された前記数式群を用いて、前記中間パラメータおよび前記目的予測値を算出する算出工程と、前記中間パラメータのうちの少なくとも1つ、および前記目的予測値を出力する出力工程と、を含んでいる。
上記の構成によれば、数式群を用いて算出された、金属製品を製造するための複数の製造工程の各工程を経た段階の中間製品の特徴および金属製品の特徴を出力する。中間製品の特徴および金属製品の特徴を算出するための数式群は、以下の(1)および(2)の数式を含んでいる。(1)各工程における製造条件として設定される設定パラメータのうちの少なくとも1つと、各工程を経た段階の中間製品の特徴を示す中間パラメータのうちの少なくとも1つとの間の関係性を表す数式。(2)設定パラメータおよび中間パラメータのうちの少なくとも1つと、製造工程によって製造される金属製品の特徴を示す目的予測値との間の関係性を表す数式。
ここで、上記(1)および(2)の数式群の係数は、過去に各工程において設定された実設定値と、該実設定値を適用したときに製造された金属製品の特徴を示す実績値とが対応付けられた実績データに基づいて決定される。このように係数が決定された数式群を用いることにより、定量的な予測精度が高い中間パラメータおよび目的予測値を算出することができる。
また、数式群に含まれる各数式において、代入される変数の意味および各数式によって算出される値の意味が判っている場合、出力される中間製品の特徴および金属製品の特徴は、物理法則などに基づいて理解可能である。
本発明の各態様に係る特徴予測装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記特徴予測装置が備える制御部(ソフトウェア要素)として動作させることにより上記特徴予測装置をコンピュータにて実現させる特徴予測装置の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明の一態様によれば、定量的な精度が高く、かつ物理法則などに基づいて理解可能な予測結果を出力することができる。
本発明の実施形態1に係る特徴予測装置の概略構成の一例を示すブロック図である。 特徴予測装置が行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。 (a)は数式の係数を決定する処理の一例を示すフローチャートであり、(b)は、確率密度関数を用いて、数式群の係数を決定する処理の流れの一例を示すフローチャートである。 実績データベースに記憶されている実績データの一例を示す図である。 単パスの冷間圧延工程を経た段階の金属製品の特徴を予測するために用いる数式群の一例を示す図である。 特徴予測装置が、冷間圧延工程の各工程において、中間パラメータおよび目的予測値を算出する処理の概略を模式的に示す模式図である。 画面表示例を示す図である。 特徴予測装置を製造条件決定装置として適用した製造条件最適化システムの概略構成を示すブロック図である。 (a)は、アルミニウム製品を製造する工業プロセスに含まれる製造工程の一例を示すフローチャートであり、(b)は、冷間圧延工程に含まれる工程の一例を示すフローチャートである。
〔実施形態1〕
以下、本発明の一実施形態について、詳細に説明する。本発明は、複数の工程を含む工業プロセスによって製造される任意の金属材料の特徴について、定量的な精度が高く、かつ物理法則などに基づいて理解可能な予測結果を出力することが可能である。なお、以下では、製造される金属製品の例として、アルミニウム製品を例に挙げて説明するが、これに限定されない。
(アルミニウム製品の製造工程)
まず、アルミニウム製品を製造する製造工程を、図9を用いて説明する。図9の(a)は、アルミニウム製品(金属材料)を製造する工業プロセスに含まれる製造工程の一例を示すフローチャートであり、(b)は冷間圧延工程に含まれる工程の一例を示すフローチャートである。
鋳造工程(ステップS1)では、まず、アルミニウム製品の原料となるアルミニウム地金(インゴット)およびその他の金属添加材を所望の成分比率になるように配合して溶解炉中にて高温で溶解し、アルミニウムの溶湯を準備する。次に、アルミニウムの溶湯に対して脱ガス処理、および介在物除去処理などを行った後、アルミニウムの溶湯を所望の製品に応じた様々な寸法の鋳型に流し込み、アルミニウムの塊(スラブ)を作成する。
熱間圧延工程(ステップS2)では、まず、スラブの内部組織を均質化するための均質化処理が行われる。次に、圧延機を用いて所望の板厚になるまで複数回の圧延処理を行い、コイルに巻き取る。なお、均質化処理の前に、スラブの端部および表面を切除してもよい。
冷間圧延工程(ステップS3)では、精度の高い圧延機を用いて、室温にて所望の厚さまで圧延処理を行う。冷間圧延工程を繰り返すことにより、板厚を高精度に調整してもよい。これに限定されるものではないが、例えば、図9の(b)に示すように、1パス目から3パス目まで冷間圧延を3回繰り返してもよい。なお、冷間圧延工程には、箔圧延処理も含まれる。
調質・矯正工程(ステップS4)では、後に行われる加工処理に適合するようにアルミニウム製品の材質を調整(調質)したり、平坦度を矯正したりするための処理である。調質処理としては、溶体化処理、焼きなまし(中間焼鈍)処理、時効処理などが含まれ得る。
表面処理・塗装工程(ステップS5)では、表面の脱脂などの化学的な表面処理を行ったり、耐食性を付与するための塗装を施したりするための処理を行う。
アルミニウム製品は、このように、複数の製造工程によって製造される金属製品である。アルミニウム製品の製造のための工業プロセスに含まれる製造工程は、原料配合工程、溶解工程、鋳造工程、均質化工程、熱間圧延工程、熱間押出工程、熱間鍛造工程、冷間圧延工程、箔圧延工程、矯正工程、溶体化工程、焼きなまし工程、時効工程のうちの少なくとも1つを含む工業プロセスによって製造される。
(特徴予測装置1の構成)
次に、実施形態1に係る特徴予測装置1の構成について、図1を用いて説明する。図1は、本発明の実施形態1に係る特徴予測装置1の概略構成の一例を示すブロック図である。
特徴予測装置1は、制御部10、記憶部20、および出力部30を備えている。また、特徴予測装置1は、図1に示すように、ユーザによる入力操作を受け付ける入力部31を備えていてもよい。
入力部31は、予測対象となる製造工程、算出する中間パラメータ、算出する目的予測値を指定するユーザからの入力を受け付ける。ここで、「中間パラメータ」とは、金属製品を製造するための工業プロセスの各製造工程を経た段階の中間製品または金属製品(最終製品)の特徴を示すパラメータであってもよいし、ある製造工程に含まれる各工程を経た段階の中間製品の特徴を示すパラメータであってもよい。また、「目的予測値」とは、金属製品を製造するための工業プロセスの全製造工程を経た段階の金属製品の特徴を示す値であってもよいし、ある製造工程に含まれる全工程を経た段階の中間製品または金属製品の特徴を示す値であってもよい。入力部31は、例えば、マウスおよびキーボードなどであってもよいし、表示画面に対するユーザによるタッチ操作を検出可能なタッチパネルであってもよい。あるいは、ユーザからの音声による指示入力を受け付けるマイクロフォンであってもよい。
<制御部10>
制御部10は、数式群決定部11、係数決定部12、予測部13、および表示制御部14を備えている。
数式群決定部11は、予測対象となる製造工程、算出する中間パラメータ、および算出する目的予測値の指定を取得し、記憶部20に格納されている数式群データベース21に含まれる数式の中から、以下の(1)および(2)の数式を含む数式群を決定する。
(1)製造工程の各工程における製造条件として設定される設定パラメータのうちの少なくとも1つと、各工程を経た段階の中間製品の特徴を示す中間パラメータのうちの少なくとも1つとの間の関係性を表す数式。
(2)設定パラメータおよび中間パラメータのうちの少なくとも1つと、製造工程によって製造される金属製品の特徴を示す目的予測値との間の関係性を表す数式。
数式群決定部11によって決定された数式群は、予測対象となる製造工程に含まれる各工程において設定され得る設定パラメータから、指定された中間パラメータを算出することが可能な数式群、および、各工程において設定され得る設定パラメータと算出した中間パラメータとから、指定された中間パラメータおよび目的予測値を算出することが可能な数式群である。
数式群データベース21は、中間パラメータおよび目的予測値を算出するための1以上の数式を含んでいる。これらの数式は、未確定の係数を含む数式である。これらの数式は、金属製品の材料に関する材料工学の理論式または経験式であることが望ましい。ここで、理論式とは、公知の文献などに記載されている一般的な物理法則に基づく理論式などである。経験式とは、製造工程において生じる冶金現象などを説明するためにユーザが自由に設計することができる式である。経験式の例としては、重回帰式が挙げられる。なお、理論式および経験式は、複数の未確定の係数を含んでいてもよい。
係数決定部12は、過去に各工程において設定された実設定値と、該実設定値を適用したときに製造された金属製品の特徴を示す実績値とが対応付けられた実績データに基づいて、数式群に含まれる各数式の係数を決定する。実績値は、過去において製造された金属製品の特徴について実測された実測値であり、記憶部20に実績データベース22として格納されている。実績データベース22には、このような実績データが複数含まれている。
係数決定部12は、係数抽出部121、係数値適用部122、および仮目的予測値評価部123をさらに備えている。
係数抽出部121は、数式群決定部11によって決定された数式群に含まれる数式の係数を抽出する。抽出される係数は、各数式において未確定の係数である。
係数値適用部122は、数式群に含まれる各数式の係数が異なる複数の数式群候補を生成する。複数の数式群候補は、数式群に含まれる各数式の未確定の係数に様々な数値をランダムに適用することによって生成される数式群である。係数値適用部122は、各数式の係数として様々な数値をランダムに適用する。係数値適用部122は、各数式によって算出される仮目的予測値と実績値との誤差に関する確率密度関数を参照して、係数抽出部121によって抽出された係数として適用され得る数値の組み合わせの各々に対応する数式群候補を生成してもよい。なお、仮目的予測値は、後述の仮目的予測値評価部123によって数式を用いて算出される値である。
仮目的予測値評価部123は、係数値適用部122によって生成された数式群候補のそれぞれに対して、実設定値を適用(代入)して仮目的予測値を算出するとともに、仮目的予測値と実績値との誤差(例えば、平均二乗誤差)を算出する。仮目的予測値評価部123は、仮目的予測値の算出に用いた数式群候補に含まれる各数式の係数と、算出された誤差とを関連付けて記憶する。仮目的予測値評価部123は、仮目的予測値と実績値との誤差が所定の閾値より小さくなる(あるいは最小となる)、数式群に含まれる各数式の係数を決定する。所定の閾値は、一定の予測精度が達成されるように任意に設定され得る。なお、仮目的予測値と実績値との誤差としては、仮目的予測値と実績値との差の絶対値を用いてもよいし、仮目的予測値と実績値との差の絶対値と実績値との比を用いてもよい。例えば、仮目的予測値が1種類である場合は、仮目的予測値と実績値との差の二乗を仮目的予測値と実績値との誤差として用いる。一方、仮目的予測値が複数種類である場合、個々の目的予測値の絶対値を平準化して上で誤差を評価するために、仮目的予測値と実績値との差の絶対値と実績値との比を仮目的予測値と実績値との誤差として用いる。
予測部13は、仮目的予測値評価部123によって係数が決定された数式群を用いて、中間パラメータおよび目的予測値を算出する。また、予測部13は、外部装置に対して算出した中間パラメータおよび目的予測値を送信するための通信部33を備えていてもよい。
表示制御部14は、表示部32を制御して、予測部13によって算出された中間パラメータおよび目的予測値を所定の表示画面に表示させる。
<出力部30>
出力部30は、中間パラメータのうちの少なくとも1つ、および目的予測値を出力する。表示部32に表示させる態様であってもよいし。外部機器に送信する態様であってもよい。外部機器としては、例えば、各製造工程における処理を実行する製造機器群を制御する制御装置などが挙げられる。
(中間パラメータおよび目的予測値を算出する処理)
次に、特徴予測装置1が中間パラメータおよび目的予測値を算出する処理について図2を用いて説明する。図2は、特徴予測装置1が行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。
まず、数式群決定部11は、予測対象となる製造工程、算出する中間パラメータ、および算出する目的予測値の指定を取得する(ステップS11)。また、数式群決定部11は、予測対象となる製造工程に含まれる各工程において設定され得る設定パラメータから、指定された中間パラメータを算出することが可能な数式群、および、各工程において設定され得る設定パラメータと算出した中間パラメータとから、指定された中間パラメータおよび目的予測値を算出することが可能な数式群を決定する(ステップS12:数式群決定工程)。
次に、係数決定部12は、過去に各工程において設定された実設定値と、該実設定値を適用したときに製造された金属製品の特徴を示す実績値とが対応付けられた実績データに基づいて、数式群に含まれる各数式の係数を決定する(ステップS13:係数決定工程)。
次に、予測部13は、係数が決定された数式群を用いて、中間パラメータおよび目的予測値を算出する(ステップS14:算出工程)。算出された中間パラメータおよび目的予測値は、出力部30から出力される(ステップS15:出力工程)。
このように、特徴予測装置1は、中間パラメータおよび目的予測値を算出するために用いる数式群を、予測対象となる製造工程、算出する中間パラメータ、および算出する目的予測値に応じて決定する。これにより、予測対象となる製造工程において生じ得る現象に関連する数式、および該現象を良く説明する経験則に基づく数式を適切に組み合わせて、中間パラメータおよび目的予測値を精度良く算出することができる。
また、特徴予測装置1は、実績データに基づいて係数が決定された数式群を用いため、定量的な予測精度が高い中間パラメータおよび目的予測値を算出することができる。
(数式群に含まれる各数式の係数を決定する処理)
続いて、係数決定部12が、数式群に含まれる各数式の係数を決定する処理について、図3の(a)を用いて説明する。図3の(a)は、数式の係数を決定する処理の一例を示すフローチャートである。
まず、係数抽出部121は、数式群決定部11によって決定された数式群に含まれる数式において1または複数の未確定の係数を抽出する(ステップS131)。なお、未確定の係数が含まれない数式が数式群に含まれていてもよい。
次に、係数値適用部122は、ステップS131において抽出された係数として適用され得る数値の組み合わせの各々に対応する数式群候補を生成する(ステップS132)。係数値適用部122は、未確定の係数として適用可能な数値をランダムに適用して全ての係数の組み合わせに対応する数式群候補を生成してもよい。あるいは、係数値適用部122は、マルコフ連鎖モンテカルロ法、およびベイズ最適化法などの公知の探索方法を適用して数式群候補を生成してもよい。
次に、仮目的予測値評価部123は、係数値適用部122によって生成された数式群候補のそれぞれに対して実設定値を代入して、仮目的予測値を算出する(ステップS133)。また、仮目的予測値評価部123は、算出された仮目的予測値と実績値との誤差を算出し、仮目的予測値の算出に用いた数式群候補に含まれる各数式の係数と関連付けて記憶する(ステップS134)。
すべての数式群候補について仮目的予測値および誤差の算出が完了していない場合(ステップS135にてNO)、ステップS132に戻る。一方、すべての数式群候補について仮目的予測値および誤差の算出が完了した場合(ステップS135にてYES)、仮目的予測値評価部123は、仮目的予測値を算出した数式群候補の中から、仮目的予測値と実績値との誤差が最小であった数式群候補を特定し、この数式群候補における各数式の係数を、予測部13にて用いる数式群の各数式の係数として決定する(ステップS136)。
このように、特徴予測装置1は、仮目的予測値と実績値との誤差が最小となる数式群を用いて、中間パラメータおよび目的予測値を算出する。これにより、特徴予測装置1は、予測精度が高い中間パラメータおよび目的予測値を算出することができる。
<変形例1>
ステップS132~ステップS135の各処理において、仮目的予測値と実績値との誤差の確率密度関数を用いて効率的に係数を決定してもよい。図3の(b)は、確率密度関数を用いて、数式群の係数を決定する処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、説明の便宜上、図3の(a)にて説明したステップと同じ処理を行うステップについては、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
ステップS132aにおいて、係数値適用部122は、仮目的予測値と実績値との誤差に関する確率密度関数を参照して、ステップS131において抽出された係数として適用され得る数値の組み合わせの各々に対応する数式群候補を生成する。
ステップS133において、仮目的予測値評価部123は、仮目的予測値を算出する。また、仮目的予測値評価部123は、算出した仮目的予測値と実績値との誤差も算出し、仮目的予測値の算出に用いた数式群候補に含まれる各数式の係数と関連付けて記憶する(ステップS134)。
さらに仮目的予測値評価部123は、ステップ134にて算出した仮目的予測値と実績値との誤差を用いて、確率密度関数を更新する(ステップS134a)。
すべての数式群候補について仮目的予測値および誤差の算出が完了していない場合(ステップS135にてNO)、ステップS132aに戻る。一方、すべての数式群候補について仮目的予測値および誤差の算出が完了した場合(ステップS135にてYES)、仮目的予測値評価部123は、ステップS134において仮目的予測値を算出した数式群候補の中から、仮目的予測値と実績値との誤差が最小であった数式群候補を特定し、この数式群候補における各数式の係数を、予測部13にて用いる数式群の各数式の係数として決定する(ステップS136)。
<変形例2>
予測対象となる製造工程に含まれる各工程において設定され得る設定パラメータから、指定された中間パラメータを算出することが可能な経験式が複数存在する可能性がある。図2のステップS13において、数式群決定部11によって決定される数式群には、同じ中間パラメータを算出することが可能な複数の経験式候補、および、同じ目的予測値を算出することが可能な複数の経験式候補が含まれていてもよい。すなわち、ステップS12において、数式群決定部11は、複数の経験式候補を含む数式群候補を決定してもよい。
この場合、図3のステップS136において、仮目的予測値の算出に用いた複数の経験式候補の中から、仮目的予測値と実績値との誤差が最小であった経験式を特定し、この経験式を採用することを決定すればよい。これにより、ある現象を表す経験式の候補が複数ある場合であっても、予測部13が中間パラメータおよび目的予測値を算出するために使用する数式群に含まれる数式の組み合わせを最適化することができる。
(実績データ)
次に、実績データについて図4を用いて説明する。図4は、実績データベース22に記憶されている実績データの項目の一部の一例を示す図である。なお、図4では、鋳造工程、熱間圧延工程、および冷間圧延工程を含む工業プロセスにより製造されるアルミニウム製品を例に挙げて説明する。
アルミニウム製品の特徴を示す実績値としては、引張強さ、耐力、および伸びが挙げられる。実績データは、鋳造工程、熱間圧延工程、および冷間圧延工程の各工程において設定された実設定値および実績値と、各実設定値を設定したときに製造されたアルミニウム製品の特徴を示す実績値とが対応付けられている。
例えば、図4に示す製品No「1」のアルミニウム製品において、x9~x11が実績値であり、x1~x8が実設定値である。なお、実設定値に対する実績値は、ここでは表示していないが、値は存在し、対応付けられている。すなわち、製品No1のアルミニウム製品の引張強さはx9(MPa)であり、耐力はx10(MPa)であり、伸びはx11(%)であることが実測されている。そして、この製品No1のアルミニウム製品を製造するとき、鋳造工程において、マグネシウム添加量はx1(mass%)、マンガン添加量はx2(mass%)、ケイ素添加量はx3(mass%)に実設定されている。次の熱間圧延工程では開始温度はx4(℃)、加工度はx5(%)に実設定されている。また、熱間圧延工程に続く冷間圧延工程では、加工度はx6(%)、圧延速度はx7(m/min)、待機時間はx8(h)に実設定されている。製品No「2」のアルミニウム製品についても同様である。
(冷間圧延工程における中間パラメータおよび目的予測値の算出例)
<単パスの冷間圧延工程>
冷間圧延工程を実行する場合、主たる冶金現象は、転位が導入されることによる加工硬化である。しかし、実際は加工発熱により、圧力が加えられる箇所では百数十度まで温度が上昇するため、析出強化や回復軟化など、熱に起因する冶金現象も同時に起きる。それゆえ、冷間圧延工程後に所望の強度を有するアルミニウム製品が得られるように制御することは容易ではない。
以下では、特徴予測装置1が、冷間圧延工程を1回(すなわち、単パスの冷間圧延工程)経た段階におけるアルミニウム製品(すなわち、中間製品)の特徴を示す中間パラメータを算出する例について、図5を用いて説明する。図5は、単パスの冷間圧延工程を経た段階の金属製品の特徴を予測するために用いる数式群の一例を示す図である。
母材強度をXmat、転位による強度Xdis、析出物による強度変化分をXpreとした場合、冷間圧延工程後の総合強度Xは、下記の式(1)
Figure 0007281958000001
で表される。
母材強度Xmatは、アルミニウムの摩擦応力(摩擦強度)X0に、固溶元素による加工硬化分を加味して、下記の式(2)
Figure 0007281958000002
で表される。式(2)は経験式である。図5に示すように、アルミニウムの摩擦応力X0がとり得る数値範囲としては、20~70MPaである。
ここで、Ciは各元素の固溶量、Eiは単位固溶量あたりの固溶強化量である。実績データからは固溶量が不明であるため、Ciは各元素の添加量で代用する。そして、Eiを未確定の係数として扱うことにより、Ciとして各元素の添加量を用いたことによる不正確さを解消する。また,元素iについては、例えば、アルミニウム合金で重要となるケイ素(Si)、鉄(Fe)、銅(Cu)、マンガン(Mn)、マグネシウム(Mg)、亜鉛(Zn)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)を用いる。
転位による加工硬化分(すなわち、転位起因の強度)は、歪量ε、温度T、気体定数Rgを用いて、下記の式(3)
Figure 0007281958000003
で表される。なお、D1~D3は未確定の係数である。
冷延による加工硬化の後、次の工程までの高温保持中に回復による軟化が起こる。このときの強度減少率(回復率)Rは、下記の式(4)
Figure 0007281958000004
により表される。ここで、tは保持時間であり、R1~R3は未確定の係数である。
一方、析出物による強度(すなわち、粒子起因の強度)Xpreを理論的に説明するための機構は、Cutting機構とOrowan機構とに大別される。析出物による強度Xpreを理論的に表す式は、下記の式(5)
Figure 0007281958000005
によって求められるrsの値に応じて異なる。
0<rs<0.32Gb/P1(Cutting機構)であれば、下記の式(6)
Figure 0007281958000006
で表され、0.32Gb/P1<rs<0.5Gb/P1(遷移条件)である場合、下記の式(7)
Figure 0007281958000007
で表され、0.5Gb/P1<rs(Orowan機構)である場合、下記の式(8)
Figure 0007281958000008
で表される。
上記の式において、いずれも粒子間距離Lが密接に関与している。P1は粒子のせん断強度であり、未確定の係数として扱う。
粒子間距離Lは、粒子の体積率fと平均粒子半径rとから、下記の式(9)
Figure 0007281958000009
により幾何学的に計算される。ここで、平均粒子半径rは、下記の式(10)
Figure 0007281958000010
で表される。ここで、tは保持時間、r0は初期粒子半径、P2およびP3は未確定の係数である。
析出物の体積率は、下記のJMAK(Johnson-Mehl-Avrami-Kolmogorov)型の式で表される。なお、JMAK型の式は、本来、時間に依存しない核生成頻度と成長速度によって新相が増加する挙動を数学的に定式化したものである。JMAK型の式は一般化されて、粒子サイズの分布を算出する場合などにも適用され得る。
Figure 0007281958000011
なお、t0.5は50%反応時間を意味し、
Figure 0007281958000012
で表される。ここで、P4~P7は未確定の係数である。
図5に示すように、式(3)~式(4)は転位による強度を予測するために用いられる数式であり、式(6)~式(12)は析出物による強度を予測するために用いられる数式である。
以上の数式群(すなわち、式(1)~式(12)の組み合わせ)を用いて、温度T、歪量εで冷間圧延し、その後に温度T、時間t保持したアルミニウム製品(中間製品)の総合強度Xを算出することが可能である。このように、特徴予測装置1は、冷間圧延工程における各パス後のアルミニウム製品の総合強度Xを、加工硬化、回復軟化、析出強化という冶金現象に関連する数式を組み合わせた数式群を用いて算出することができる。
ここでは、冷間圧延工程を複数回行う場合に、各冷間圧延工程を経た段階におけるアルミニウム製品(すなわち、中間製品)の特徴を示す中間パラメータ、および冷間圧延工程を経た段階のアルミニウム製品の特徴を示す目的予測値を算出する場合を例に挙げて説明する。
<複数パスの冷間圧延工程>
複数パスの冷間圧延工程を行う場合、1パス目と2パス目、および2パス目と3パス目との間の保持期間中に、発熱と冷却とが生じる。それゆえ、冷間圧延工程を複数回繰り返す場合、各パスを経た段階の中間製品の強度は複雑な挙動を示す。このことが、冷間圧延工程におけるアルミニウム製品の強度変化を正しく予測し、理解することを困難にしている。
以下では、特徴予測装置1が、複数パスの冷間圧延工程において、各パスを経た段階におけるアルミニウム製品の特徴を示す中間パラメータなどを算出する例について、図6を用いて説明する。図6は、特徴予測装置が、冷間圧延工程の各工程において、中間パラメータおよび目的予測値を算出する処理の概略を模式的に示す模式図である。
冷間圧延工程を複数回行う場合,前の冷間圧延工程における転位による強化量と、析出物による強化量とを、次の冷間圧延工程に引き継ぐ必要がある。
図6に示すように、まず、冷間圧延工程に供される熱延板の成分(成分添加量で代用した各元素の固溶量Ci)から、母材強度Xmatが算出される。
(n+1)パス後の転位による転位起因の強度Xdis(n+1)は、nパス目を経たときの転位起因の強度Xdis(n)および、nパス目における回復量R(n)を用いて、以下の式(13)
Figure 0007281958000013
で表される。これを、加工硬化を表す上記の式(3)に代入することによって、nパス後の転位強化量が、(n+1)パスにおける応力-歪み曲線(stress-strain curve;SSカーブ)のどの歪量εr(n)に相当するかが求められる。すなわち、(n+1)パスにおける転位起因の強度Xdis(n+1)は、以下に示す式(14)
Figure 0007281958000014
で表される。なお、上記の式(3)、(4)、(10)、(12)、および(14)の右辺のRgは気体定数である。
図6において、1パス目の冷間圧延工程における転位起因の強度Xdis(1)は、歪量ε(1)、温度(室温)T(1)、および回復率R(1)から算出される。なお、回復率R(1)は、次の工程までの高温保持中に回復による強度減少率である。同様に、2パス目の冷間圧延工程における転位起因の強度Xdis(2)は、歪量ε(2)、温度T(2)、および回復率R(2)から算出され、3パス目の冷間圧延工程における転位起因の強度Xdis(3)は、歪量ε(3)、温度T(3)、および回復率R(3)から算出される。
一方、粒子起因の強度Xpreに関しては、前の冷間圧延工程における析出物の体積率fと平均粒子半径rとを、次の冷間圧延工程に引き継ぐ必要がある。例えば、(n+1)パス目での体積率変化を求める場合、nパス後で既に析出反応が進んでいるため、析出反応は、tr(n)から始まると考えればよい。このときの時間tr(n)は、(n+1)パス目の式(11)に、nパス目の体積率f(n)を代入することで得られる。
(n+1)パス目の析出反応は、
Figure 0007281958000015
で表される。なお、平均粒子半径rについては、式(10)において、析出反応の開始時の初期粒子半径r0を、前パス後の平均粒子半径r(n)に代えるだけで良い。
図6において、1パス目の冷間圧延工程における粒子起因の強度Xpre(1)は、粒子の体積率f(1)と平均粒子半径r(1)から算出される。粒子の体積率f(1)および平均粒子半径r(1)はいずれも、1パス目の温度T(1)および保持時間t(1)を用いて算出される。
2パス目の冷間圧延工程における粒子起因の強度Xpre(2)は、粒子の体積率f(2)と平均粒子半径r(2)から算出される。粒子の体積率f(2)は、1パス目において算出された粒子の体積率f(1)、および2パス目の温度T(2)および保持時間t(2)を用いて算出される。平均粒子半径r(2)は、1パス目において算出された平均粒子半径r(1)、および2パス目の温度T(2)および保持時間t(2)を用いて算出される。3パス目の冷間圧延工程における粒子の強度Xpre(3)も、2パス目の冷間圧延工程における粒子起因の強度Xpre(2)と同様に算出される。
1パス終了後におけるアルミニウム製品の総合強度X(1)は、式(1)に、母材強度Xmat、1パスにおける転位起因の強度Xdis(1)、および1パスにおける粒子起因の強度Xpre(1)を適用することによって算出できる。2パス終了後におけるアルミニウム製品の総合強度X(2)、および3パス終了後におけるアルミニウム製品の総合強度X(3)についても同様である。
(表示画面例)
図7は、図6に示すような3パス構成の冷間圧延工程において、各パスにおける加工度、温度、および保持時間などの設定パラメータを用いて、目的予測値として製品強度を予測する特徴予測装置1が表示部32に表示させる表示画面の一例を示している。
特徴予測装置1は、冷間圧延工程終了後のアルミニウム製品の総合強度X(1)~X(3)の他に、総合強度X(1)~X(3)を算出する過程で利用された設定パラメータ、および算出された中間パラメータを表示させる。
図7に示す例では、中間パラメータとして、冷間圧延工程に供される熱延板が含む各元素の固溶量Ciから算出された母材強度Xmat、各パスにおけるアルミニウム製品の歪率ε、温度T(1)~T(3)、保持時間t(1)~t(3)、回復率R(1)~R(3)、粒子の体積率f(1)~f(3)、平均粒子半径r(1)~r(3)が表示されており、目的予測値として、総合強度X(1)~X(3)が表示されている。
また、目的予測値の算出に必要な設定パラメータがユーザによって入力されると、自動的に中間パラメータおよび目的予測値を算出し表示する。
これにより、冷間圧延工程における各パスを経た段階のアルミニウム製品の特徴をユーザに知らせることができる。ユーザは、各パスにおいてアルミニウム製品に起きている現象を理解することができる。
(応用例)
図5~図7では、アルミニウム製品を製造する工業プロセスのうち、冷間圧延工程を例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、特徴予測装置1は、以下に示す中間パラメータ、および目的予測値を算出することが可能である。
(A)熱延開始温度、パススケジュール、およびコイル重量などの設定パラメータを用いて、中間パラメータとして各パスでの入側温度と出側温度、および目的予測値として熱延上がり温度を算出。
(B)合金成分、熱間押出、および引抜きなどの設定パラメータを用いて、中間パラメータとして共晶融解温度、材料表面温度など、目的予測値として表面粗度を算出。
(C)鍛造条件、溶体化条件(温度、時間)、および製品形状などの設定パラメータを用いて、中間パラメータとして場所ごとの蓄積歪量、および目的予測値として粗大粒発生率を算出。
(D)溶体化処理における連続焼鈍炉の設定温度、およびライン速度などの設定パラメータを用いて、中間パラメータとして溶質元素の固溶量、目的予測値として製品強度を算出。
(E)鋳塊の合金成分、熱間加工条件、冷間加工条件、および中間焼鈍条件(温度、時間)などの設定パラメータを用いて、中間パラメータとして中間焼鈍前の蓄積歪量および中間焼鈍後の再結晶率、目的予測値として製品強度を算出。
(F)鋳塊の合金成分、熱間圧延の出側温度、および冷間圧延後の冷却速度などの設定パラメータを用いて、中間パラメータとして添加元素の析出量、目的予測値として製品強度を算出。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
(製造条件最適化システム100の構成)
図8は、特徴予測装置1を製造条件決定装置101として適用した製造条件最適化システム100の概略構成を示すブロック図である。製造条件最適化システム100は、製造実績蓄積装置102と、製造条件決定装置101と、制御装置110と、を備えている。
製造実績蓄積装置102は、金属製品を製造するための各工程を実施する製造装置群200における製造条件として設定される設定パラメータを実績データとして蓄積する。
製造条件決定装置101は、特徴予測装置1としても機能を備えている。製造条件決定装置101は、各工程において、注目する現工程に対して、前段の工程を経た段階の中間製品の特徴を示す中間パラメータのうちの少なくとも1つ、および後段の工程における製造条件として設定される設定パラメータのうちの少なくとも1つに基づいて、現工程における最適な製造条件を決定する。設定パラメータは、製造実績蓄積装置102において蓄積されている実績データを用いてもよい。
制御装置110は、制御信号生成部111および設定パラメータ決定部112を備えている。設定パラメータ決定部112は、製造条件決定装置101から取得した中間パラメータおよび目的予測に基づいて現工程において適用する設定パラメータを決定する。制御信号生成部111は、製造装置群200の各機器に対する、現工程において適用する設定パラメータを含む制御信号を生成して送信する。
例えば、製造条件決定装置101は、アルミニウム製品の製造工程において、鋳塊の合金成分、熱間加工条件、冷間加工条件、および中間焼鈍条件(温度、時間)などの設定パラメータを用いて、中間パラメータとして中間焼鈍前の蓄積歪量および中間焼鈍後の再結晶率、目的予測値として製品強度を算出する。これにより、製造条件最適化システム100は、鋳塊の合金成分、熱間加工条件、および冷間加工条件の実績値に応じて,目標の製品強度になるよう製造装置群200を制御し、中間焼鈍条件(温度、時間)をオンラインで調整することができる。
あるいは、製造条件決定装置101は、アルミニウム製品の製造工程において、鋳塊の合金成分、熱間圧延の出側温度、および冷間圧延後の冷却速度などの設定パラメータを用いて、中間パラメータとして添加元素の析出量、目的予測値として製品強度を算出する。これにより、製造条件最適化システム100は、鋳塊の合金成分、熱間圧延の出側温度の実績値に応じて,目標の製品強度になるよう製造装置群200を制御し、冷間圧延後の冷却速度をオンラインで調整することができる。
〔ソフトウェアによる実現例〕
特徴予測装置1の制御部10は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、特徴予測装置1は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するコンピュータを備えている。このコンピュータは、例えば1つ以上のプロセッサを備えていると共に、上記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を備えている。そして、上記コンピュータにおいて、上記プロセッサが上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記プロセッサとしては、例えばCPU(Central Processing Unit)を用いることができる。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ROM(Read Only Memory)等の他、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などをさらに備えていてもよい。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組合せて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1 特徴予測装置
10 制御部
21 数式群データベース
22 実績データベース
30 出力部
100 製造条件最適化システム
101 製造条件決定装置
102 製造実績蓄積装置
110 制御装置
S12 数式群決定工程
S13 係数決定工程
S14 算出工程
S15 出力工程

Claims (8)

  1. 複数の製造工程によって製造される金属製品の特徴を予測する特徴予測装置であって、
    前記特徴予測装置は、少なくとも1つの記憶部と、少なくとも1つの制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記製造工程の各工程における製造条件として設定される設定パラメータのうちの少なくとも1つと、前記各工程を経た段階の中間製品の特徴を示す中間パラメータのうちの少なくとも1つとの間の関係性を表す数式、および、前記設定パラメータおよび前記中間パラメータのうちの少なくとも1つと、前記製造工程によって製造される金属製品の特徴を示す目的予測値との間の関係性を表す数式を含む数式群を決定し、
    前記数式群に含まれる各数式において未確定の係数を抽出し、
    抽出された前記係数として適用され得る数値の組み合わせの各々に対応する数式群候補を生成し、
    生成された前記複数の数式群候補の各々に対して、過去に前記各工程において設定された実設定値を適用して仮目的予測値を算出し、
    前記実設定値と、該実設定値を適用したときに製造された金属製品の特徴を示す実績値とが対応付けられた実績データに基づいて、前記仮目的予測値と前記実績値との誤差が最小となる前記数式群を特定し、特定された前記数式群を用いて、前記中間パラメータおよび前記目的予測値を算出し、
    前記中間パラメータのうちの少なくとも1つ、および前記目的予測値を出力する
    ことを特徴とする特徴予測装置。
  2. 前記特徴予測装置は、前記中間パラメータおよび前記目的予測値を算出するための1以上の数式を含む数式群データベースを格納する記憶部をさらに備え、
    前記制御部は、
    前記記憶部に格納されている前記数式群データベースに含まれる数式の中から前記数式群を決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の特徴予測装置。
  3. 前記数式群は、前記金属製品の材料に関する材料工学の理論式または経験式を含む数式群である
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の特徴予測装置。
  4. 前記制御部は、
    前記数式群に含まれる各数式の係数が異なる複数の数式群候補を生成する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の特徴予測装置。
  5. 前記金属製品は、アルミニウム製品であり、
    前記製造工程は、原料配合工程、溶解工程、鋳造工程、均質化工程、熱間圧延工程、熱間押出工程、熱間鍛造工程、冷間圧延工程、箔圧延工程、矯正工程、溶体化工程、焼きなまし工程、時効工程のうちの少なくとも1つを含む
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の特徴予測装置。
  6. 前記金属製品を製造するための各工程を実施する製造機器群における製造条件として設定される設定パラメータを蓄積する製造実績蓄積装置と、
    前記各工程において、注目する現工程に対して、前段の工程を経た段階の中間製品の特徴を示す中間パラメータのうちの少なくとも1つ、および後段の工程における製造条件として設定される設定パラメータのうちの少なくとも1つに基づいて、前記現工程における最適な製造条件を決定する製造条件決定装置と、
    決定された最適な製造条件に基づいて前記現工程を実施する製造機器群を制御する制御装置と、
    を備える製造条件最適化システムであって、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の特徴予測装置を前記製造条件決定装置として備えることを特徴とする製造条件最適化システム。
  7. 複数の製造工程によって製造される金属製品の特徴を予測する特徴予測装置の制御方法であって、
    前記製造工程に含まれる各工程における製造条件として設定される設定パラメータのうちの少なくとも1つと、前記各工程を経た段階の中間製品の特徴を示す中間パラメータのうちの少なくとも1つとの間の関係性を表す数式、および、前記設定パラメータおよび前記中間パラメータのうちの少なくとも1つと、前記製造工程によって製造される金属製品の特徴を示す目的予測値との間の関係性を表す数式を含む数式群を決定する数式群決定工程と、
    前記数式群に含まれる各数式において未確定の係数を抽出し、抽出された前記係数として適用され得る数値の組み合わせの各々に対応する数式群候補を生成し、生成された前記複数の数式群候補の各々に対して、過去に前記各工程において設定された実設定値を適用して仮目的予測値を算出し、前記実設定値と、該実設定値を適用したときに製造された金属製品の特徴を示す実績値とが対応付けられた実績データに基づいて、前記仮目的予測値と前記実績値との誤差が最小となる前記数式群を特定し、特定された前記数式群を用いて、前記中間パラメータおよび前記目的予測値を算出する算出工程と、
    前記中間パラメータのうちの少なくとも1つ、および前記目的予測値を出力する出力工程と、
    を含むことを特徴とする特徴予測装置の制御方法。
  8. 請求項1から5のいずれか1項に記載の特徴予測装置としてコンピュータを機能させるための制御プログラムであって、前記制御部としてコンピュータを機能させるための制御プログラム。
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