JP5068637B2 - 製造プロセスにおける操業と品質の関連解析装置、解析方法、プログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

製造プロセスにおける操業と品質の関連解析装置、解析方法、プログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDF

Info

Publication number
JP5068637B2
JP5068637B2 JP2007326487A JP2007326487A JP5068637B2 JP 5068637 B2 JP5068637 B2 JP 5068637B2 JP 2007326487 A JP2007326487 A JP 2007326487A JP 2007326487 A JP2007326487 A JP 2007326487A JP 5068637 B2 JP5068637 B2 JP 5068637B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
quality
model
data
local
division
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007326487A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009151383A (ja
Inventor
潔 和嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP2007326487A priority Critical patent/JP5068637B2/ja
Publication of JP2009151383A publication Critical patent/JP2009151383A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5068637B2 publication Critical patent/JP5068637B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P90/00Enabling technologies with a potential contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02P90/02Total factory control, e.g. smart factories, flexible manufacturing systems [FMS] or integrated manufacturing systems [IMS]

Landscapes

  • General Factory Administration (AREA)
  • Metal Rolling (AREA)
  • Control Of Metal Rolling (AREA)

Description

本発明は、製造プロセスにおける操業と製品品質(以下「品質」と記す)の関連解析装置、解析方法、プログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関するものである。特に操業結果として品質が決まるプロセス全般において、複数の操業因子と品質の関連性を明らかにすることによって品質不合の要因を解明し、解明された要因に基づいて製品の品質予測や更には望ましい品質を得るための操業条件を操業オペレータにガイダンスを行うために用いて好適な技術に関する。
従来、操業結果として品質が決まるプロセスにおいて、操業条件が品質に与える影響を解析する操業分析手法としては、単一の操業因子と品質の相関係数を用いて評価する相関解析法や、複数の操業因子を入力とし品質を出力とする重回帰モデルを作成して評価する方法が良く知られている。
また、特許文献1に開示された手法では、鉄鋼プロセスにおける、鋳片のカーボン量等の物性値、鋳造巾等の操業値、及び冷却ゾーンの温度値等を操業因子とし、鋼板の表面欠陥を品質データとして多層神経回路網(multi layer neural network)を用いた品質予測装置で上記品質データと操業データの関連を学習させ品質制御診断を行っている。
更に、操業因子と品質の、より複雑な関連を人間が理解し易い形式で分析するためのモデルとしては、非特許文献1に述べられている決定木を用いる手法が知られている。
また、特許文献2に開示された手法では、操業データ及び品質データを基に、操業データを基底ベクトルとする操業因子空間を幾つかの局所領域に分割して、各局所領域における操業因子と品質の関連性を人間が直感的に理解し易い線形式でモデル化している。そして、各局所線形式が全体の品質に対して、どの程度影響しているかを示す寄与率を操業因子空間の座標の関数として表す活性度関数を操業データから求めて、全体の操業因子と品質の関連を表す数式モデルを導出することにより、複雑な非線形特性を有する多変量の操業因子と品質の関係を人間に理解し易い形式で提示する解析手法を実現している。
更に特許文献3に開示された手法では、特許文献2に開示された手法で操業因子空間を分割する場合に、実際に解析対象となっている操業データの偏りや疎密といったデータの分布状態に応じて適正な空間分割を自動的に行えるようにすることで、比較的少ない分割数で精度の高い品質と操業の関連モデルを構築し、製品の品質予測や望ましい品質を得るための操業ガイダンスを行う際に、その合理性を人間が解釈し易い関連モデルを抽出可能とする解析装置及び解析方法を実現している。
特開平6−304723号公報 特許第3875875号公報 特開2007−140694号公報 ジェイ・アール・キンラン(J.R Quinlan)著、"ラーニング・ウイズ・コンティニュアス・クラスイズ"(Learning with continuous classes)、 Proceedings of the 5th Australian Joint Conference on Artificial Intelligence. AI '92, 1992, Pages 343-348
上記の相関係数や重回帰モデルを用いた手法では、分析対象である操業及び品質データは全ての操業範囲において単一の線形モデルで表現できるとの前提条件に基づいて、相関係数や回帰モデルを導出して分析を行う。そのため、各々異なる特性を有する複数の品質不合要因が存在するプロセスから得られる、操業及び品質データを解析する場合には、両者の関係を正しく捉えることができない問題があった。
また、特許文献1に開示された手法では、多層神経回路網を用いて操業因子と品質の関係性を学習したモデルを作成し、品質制御診断に応用している。しかしながら、多層神経回路網は、その制御診断がどのような論理に基づいて成されたかを人間が読み取ることが極めて難しく、制御診断結果の合理性をオペレータが判断できないという問題があった。
更に、決定木を用いた手法では、操業データを基底ベクトルとする操業因子空間を、操業条件に基づいて分割し、各々の局所空間で操業因子と品質の線形モデルを導出する処理を行うことによって、複数の品質不合要因が存在するプロセスの操業データ解析を行っている。その際、局所領域の境界線を厳格に設定し、その両側で異なる線形方程式が成立するという前提を取っているため、複数不合原因が重畳して品質を決定している境界領域が存在するプロセスのデータについては、十分に精度の高い分析ができないという問題があった。
特許文献2に開示された手法では、上記の各手法における問題点を解決可能とするもので、操業データを基底ベクトルとする操業因子空間を幾つかの局所領域に分割し、各局所領域における操業因子と品質の関連性を人間が直感的に理解し易い線形式でモデル化することによって、操業範囲全体では複雑な特性を示す操業と品質の関連性を、精度良く且つ人間に理解し易い形式で捉えることが可能である。また、各局所線形式が、特定の操業条件下において、どの程度全体の品質特性に影響しているかを示す活性度関数を操業データから求めて、操業範囲全体と品質との関連を活性度関数を重みとする局所線形式の一次結合で表現している。これにより、複数不合原因が重畳して品質を決定している境界近傍も精度良く分析することを可能としている。しかしながら、当手法においては、前記局所領域の分割及び活性度関数導出を行う際に、解析対象の操業データが操業因子空間の中で、どのような偏りを有する分布をしているかを考慮せずに分割を行うため、現実の操業データの解析に適用した場合、局所領域内のデータの偏りに起因して局所線形式の精度が劣化する、或いは分割を人手で試行錯誤的に変更する作業が発生して迅速な品質不合要因解明が行えないという問題があった。
特許文献3に開示された手法では、特許文献2に開示された手法の欠点を解決可能とするもので、操業因子空間を分割する場合に、解析対象の操業データの偏りや疎密といったデータの分布状態に応じて適正な空間分割を自動的に行うようにすることで、比較的少ない分割数で精度の高い品質と操業の関連モデルを構築し、製品の品質予測や望ましい品質を得るための操業ガイダンスを行う際に、その合理性を人間が解釈し易い関連モデルを作成することを可能としている。しかしながら、現実の解析においては、「ある範囲の操業条件は、ほぼ同一の物理現象が支配しているとみなすのが適切である」といった操業オペレータやエンジニアの物理知識や経験則を反映させることで、一般性のあるモデルを構築したい場合が往々にしてあるが、当手法では分割点はデータ分布に応じて自動的に決定されるため、解析者の知識を反映させて分割点を決定することはできないという問題があった。また、操業ガイダンスや制御モデルを作成するに際して、その時々の生産や受注状況から、例えばあるレベル以上の予測誤差は深刻な障害となる可能性が高いため、予測誤差の平均値を多少劣化させても回避したい、といった志向を反映させたい場合があるが、当手法では全学習データに対する予測誤差の平均値が最小となるように領域分割点と局所線形式を算出するために、志向を反映させたモデルの構築はできないという問題があった。
本発明は、上記のような点に鑑みてなされたものであり、製造プロセスにおける複数の操業因子と品質の関連性を解析するにあたって、操業因子空間を分割する場合に、操業オペレータやエンジニアの物理知識や経験則を反映した分割モデルを作成することで、物理的に理解し易く一般性のあるモデルを構築し、品質不良要因の解析、製品の品質予測、及び高品質を得るための操業ガイダンスを行うことを目的とする。また、操業ガイダンスや制御に用いられるモデルを作成するに際し、解析者が設定した最適モデルの選択基準や、相対的に精度良く予測したい品質指標の閾値を反映したモデルを自動的に構築することで、生産性重視、或いは品質重視といった志向を反映したモデルを作成可能とすることを目的とする。
本発明の製造プロセスにおける操業と品質の関連解析装置は、製造プロセスにおける複数の操業データ、及び対応する複数の品質データについて、複数pの操業因子と品質の関連性を分析するために、前記品質データが前記複数の操業因子を基底ベクトルとする操業因子空間上に分布するとみなして、該操業因子空間全体上の操業データと品質データの関係を表す関係式である数式モデルyを、Mを正の整数とし、該操業因子空間をM分割した各局所領域i(i=1,2,・・・,M)における操業データと品質データの関係を表す局所関係式y i と、その寄与率を表す活性度関数Φiとの積yi・Φiの和である下式(101)
Figure 0005068637
で表して、前記関連性を解析し、更に、該数式モデルに基づいて製品の品質予測を行い、望ましい品質の製品を得るための操業と品質の関連解析装置であり、
(a)複数の操業データ及び品質データを入力しメモリに格納するデータ入力手段と、
(b)前記操業データを取り込み、前記操業因子空間を複数M個の局所領域iに分ける分割パターンを、複数p通り作成する操業因子空間分割手段と、
(c)前記分割パターンそれぞれについて、第1の関数系の局所関係式yiの、操業因子空間全体上の各点における関係式yへの寄与率を表す、第2の関数系の活性度関数Φiを算出しメモリに保持する活性度関数算出手段と、
(d)前記分割パターンそれぞれについて、各局所領域における操業データと品質データを基に、操業因子と品質との関連性を表現する、既定の関数系の局所関係式yiの未定係数を算出しメモリに保持する局所関係式算出手段と、
(e)前記活性度関数Φiと前記未定定数を取り込み、前記分割パターンそれぞれについて、各局所領域の局所関係式yiと活性度関数Φiの積yi・Φiを、M個全ての局所領域iに関して加算して関係式(101)を算出し、該操業因子空間全体における操業因子と品質の関連を表す数式モデルyを導出する全体数式モデル算出手段と、
(f)前記分割パターンそれぞれに対して、導出された前記数式モデルyに前記複数の操業データを入力して品質のモデル予測値を算出し、該モデル予測値と前記品質データとの差であるモデル誤差を算出し、該モデル誤差を最小にする最適な分割パターンを選択するモデル選択手段と、
(g)前記最適な分割パターンに対応するモデル誤差の値に基づいて、前記モデル予測値の収束を判定する収束判定手段と、
(h)前記操業因子空間内の最適な分割パターン、及び該分割パターンでの関係式yを出力し表示する解析結果表示手段と、
(i)現在製造中の製品のオンライン操業データを取り込み、全体数式モデルに基づいて、製造中の製品の品質予測値を算出し、品質を改善するために有効な操業因子を提示する品質予測・改善操業案提示手段と、を具備し、
前記収束が不十分なときには、前記最小誤差数式モデル選択手段で選択された分割パターンを基にして、前記複数Mを1増やして、前記(b)〜(g)の手段における一連の処理を繰り返すことによって、前記操業因子空間の最適な分割パターン、及び該分割パターンでの関係式yを導出する操業と品質の関連解析装置であって、
前記操業空間分割手段が、各操業因子に対して複数の空間分割候補点を用いて、最適な分割パターンの候補となる複数の最適分割パターン候補を作成する最適分割候補作成手段を備え、
更に前記モデル選択手段が、最適な全体数式モデルを選択するための基準を予め設定するモデル選択基準入力手段と、該基準に基づいて分割パターンを選択する最適モデル選択手段とを備え
前記局所関係式算出手段は、予め設定した品質データの値に基づく重み関数、若しくは重み係数テーブルに基づいて、局所関係式の未定係数を設定する重み付き局所関係式算出手段であることを特徴とする製造プロセスにおける操業と品質の関連解析装置。
また、本発明の製造プロセスにおける操業と品質の関連解析装置の他の特徴とするところは、前記局所関係式算出手段は、予め設定した品質データの値に基づく重み関数、若しくは重み係数テーブルに基づいて、局所関係式の未定係数を設定する重み付き局所関係式算出手段である点にある。
また、本発明の製造プロセスにおける操業と品質の関連解析装置の他の特徴とするところは、前記最適モデル選択手段は、予め設定した閾値以上のモデル誤差を有する品質データの個数が最小となる分割パターンを選択することを特徴と点にある。
また、本発明の製造プロセスにおける操業と品質の関連解析装置の他の特徴とするところは前記局所関係式は、前記複数の操業因子それぞれを変数とする線形多項式である点にある。
また、本発明の製造プロセスにおける操業と品質の関連解析装置の他の特徴とするところは、前記活性度関数が、前記局所領域の重心に中心を持つ正規分布関数で構成される正規メンバシップ関数である点にある。
また、本発明の製造プロセスにおける操業と品質の関連解析装置の他の特徴とするところは、鉄鋼プロセスに適用され、前記品質データは、製品の表面又は内部欠陥の個数、或いは鋼板の形状指標、或いは鋼材の材質指標である点にある。
本発明の製造プロセスにおける操業と品質の関連解析方法は、製造プロセスにおける複数の操業データ、及び対応する複数の品質データについて、複数pの操業因子と品質の関連性を分析するために、前記品質データが前記複数の操業因子を基底ベクトルとする操業因子空間上に分布するとみなして、該操業因子空間全体上の操業データと品質データの関係を表す関係式である数式モデルyを、Mを正の整数とし、該操業因子空間をM分割した各局所領域i(i=1,2,・・・,M)における操業データと品質データの関係を表す局所関係式y i と、その寄与率を表す活性度関数Φiとの積yi・Φiの和である下式(101)
Figure 0005068637
で表して、前記関連性を解析し、更に、該数式モデルに基づいて製品の品質予測を行い、望ましい品質の製品を得るための操業と品質の関連解析方法であり、
(a)複数の操業データ及び品質データを入力しメモリに格納するデータ入力工程と、
(b)前記操業データを取り込み、前記操業因子空間を複数M個の局所領域iに分ける分割パターンを、複数p通り作成する操業因子空間分割工程と、
(c)前記分割パターンそれぞれについて、第1の関数系の局所関係式yiの、操業因子空間全体上の各点における関係式yへの寄与率を表す、第2の関数系の活性度関数Φiを算出しメモリに保持する活性度関数算出工程と、
(d)前記分割パターンそれぞれについて、各局所領域における操業データと品質データを基に、操業因子と品質との関連性を表現する、既定の関数系の局所関係式yiの未定係数を算出しメモリに保持する局所関係式算出工程と、
(e)前記活性度関数Φiと前記未定定数を取り込み、前記分割パターンそれぞれについて、各局所領域の局所関係式yiと活性度関数Φiの積yi・Φiを、M個全ての局所領域iに関して加算して関係式(101)を算出し、該操業因子空間全体における操業因子と品質の関連を表す数式モデルyを導出する全体数式モデル算出工程と、
(f)前記分割パターンそれぞれに対して、導出された前記数式モデルyに前記複数の操業データを入力して品質のモデル予測値を算出し、該モデル予測値と前記品質データとの差であるモデル誤差を算出し、該モデル誤差を最小にする最適な分割パターンを選択するモデル選択工程と、
(g)前記最適な分割パターンに対応するモデル誤差の値に基づいて、前記モデル予測値の収束を判定する収束判定工程と、
(h)前記操業因子空間内の最適な分割パターン、及び該分割パターンでの関係式yを出力し表示する解析結果表示工程と、
(i)現在製造中の製品のオンライン操業データを取り込み、全体数式モデルに基づいて、製造中の製品の品質予測値を算出し、品質を改善するために有効な操業因子を提示する品質予測・改善操業案提示工程と、を有し、
前記収束が不十分なときには、前記最小誤差数式モデル選択工程で選択された分割パターンを基にして、前記複数Mを1増やして、前記(b)〜(g)の一連の工程を繰り返すことによって、前記操業因子空間の最適な分割パターン、及び該分割パターンでの関係式yを導出する操業と品質の関連解析方法であって、
前記操業空間分割工程が、各操業因子に対して複数の空間分割候補点を用いて、最適な分割パターンの候補となる複数の最適分割パターン候補を作成する最適分割候補作成工程を有し、
更に前記モデル選択工程が、最適な全体数式モデルを選択するための基準を予め設定するモデル選択基準入力工程と、該基準に基づいて分割パターンを選択する最適モデル選択工程とを有し、
前記局所関係式算出工程は、予め設定した品質データの値に基づく重み関数、若しくは重み係数テーブルに基づいて、局所関係式の未定係数を設定する重み付き局所関係式算出工程であることを特徴とする。
また、本発明の製造プロセスにおける操業と品質の関連解析方法の他の特徴とするところは、前記局所関係式算出工程は、予め設定した品質データの値に基づく重み関数、若しくは重み係数テーブルに基づいて、局所関係式の未定係数を設定する重み付き局所関係式算出工程である点にある。
また、本発明の製造プロセスにおける操業と品質の関連解析方法の他の特徴とするところは、前記最適モデル選択工程は、予め設定した閾値以上のモデル誤差を有する品質データの個数が最小となる分割パターンを選択する点にある。
また、本発明の製造プロセスにおける操業と品質の関連解析方法の他の特徴とするところは、前記局所関係式は、前記複数の操業因子それぞれを変数とする線形多項式である点にある。
また、本発明の製造プロセスにおける操業と品質の関連解析方法の他の特徴とするところは、前記活性度関数が、前記局所領域の重心に中心を持つ正規分布関数で構成される正規メンバシップ関数である点にある。
また、本発明の製造プロセスにおける操業と品質の関連解析方法の他の特徴とするところは、鉄鋼プロセスに適用され、前記品質データは、製品の表面及び内部欠陥の個数、或いは鋼板の形状指標、或いは鋼材の材質指標である点にある。
本発明のプログラムは、製造プロセスにおける複数の操業データ、及び対応する複数の品質データについて、複数pの操業因子と品質の関連性を分析するために、前記品質データが前記複数の操業因子を基底ベクトルとする操業因子空間上に分布するとみなして、該操業因子空間全体上の操業データと品質データの関係を表す関係式である数式モデルyを、Mを正の整数とし、該操業因子空間をM分割した各局所領域i(i=1,2,・・・,M)における操業データと品質データの関係を表す局所関係式y i と、その寄与率を表す活性度関数Φiとの積yi・Φiの和である下式(101)
Figure 0005068637
で表して、前記関連性を解析し、更に、該数式モデルに基づいて製品の品質予測を行い、望ましい品質の製品を得るための操業と品質の関連解析処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであり、
(a)複数の操業データ及び品質データを入力しメモリに格納するデータ入力処理と、
(b)前記操業データを取り込み、前記操業因子空間を複数M個の局所領域iに分ける分割パターンを、複数p通り作成する操業因子空間分割処理と、
(c)前記分割パターンそれぞれについて、第1の関数系の局所関係式yiの、操業因子空間全体上の各点における関係式yへの寄与率を表す、第2の関数系の活性度関数Φiを算出しメモリに保持する活性度関数算出処理と、
(d)前記分割パターンそれぞれについて、各局所領域における操業データと品質データを基に、操業因子と品質との関連性を表現する、既定の関数系の局所関係式yiの未定係数を算出しメモリに保持する局所関係式算出処理と、
(e)前記活性度関数Φiと前記未定定数を取り込み、前記分割パターンそれぞれについて、各局所領域の局所関係式yiと活性度関数Φiの積yi・Φiを、M個全ての局所領域iに関して加算して関係式(101)を算出し、該操業因子空間全体における操業因子と品質の関連を表す数式モデルyを導出する全体数式モデル算出処理と、
(f)前記分割パターンそれぞれに対して、導出された前記数式モデルyに前記複数の操業データを入力して品質のモデル予測値を算出し、該モデル予測値と前記品質データとの差であるモデル誤差を算出し、該モデル誤差を最小にする最適な分割パターンを選択するモデル選択処理と、
(g)前記最適な分割パターンに対応するモデル誤差の値に基づいて、前記モデル予測値の収束を判定する収束判定処理と、
(h)前記操業因子空間内の最適な分割パターン、及び該分割パターンでの関係式yを出力し表示する解析結果表示処理と、
(i)現在製造中の製品のオンライン操業データを取り込み、全体数式モデルに基づいて、製造中の製品の品質予測値を算出し、品質を改善するために有効な操業因子を提示する品質予測・改善操業案提示処理と、をコンピュータに実行させ、
前記収束が不十分なときには、前記最小誤差数式モデル選択処理で選択された分割パターンを基にして、前記複数Mを1増やして、前記(b)〜(g)の一連の処理を繰り返すことによって、前記操業因子空間の最適な分割パターン、及び該分割パターンでの関係式yを導出するプログラムであって、
前記操業空間分割処理が、各操業因子に対して複数の空間分割候補点を用いて、最適な分割パターンの候補となる複数の最適分割パターン候補を作成する最適分割候補作成処理を有し、
更に前記モデル選択処理が、最適な全体数式モデルを選択するための基準を予め設定するモデル選択基準入力処理と、該基準に基づいて分割パターンを選択する最適モデル選択処理とを有し、
前記局所関係式算出処理は、予め設定した品質データの値に基づく重み関数、若しくは重み係数テーブルに基づいて、局所関係式の未定係数を設定する重み付き局所関係式算出工程であることを特徴とする。
本発明のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、本発明のプログラムを記録したことを特徴とする。
なお、本発明で言うところの品質には、製造プロセスの途中段階における中間品質や品質を作りこむために制御されているプロセス変数も含まれる。従って、本手法は、製造プロセスに用いられる制御モデルを実績データから作成する技術であり、従来、良く利用される重回帰手法よりも高精度で、且つ操業オペレータやエンジニアといった解析者の知識や、品質重視或いは生産性重視といった解析者の志向を反映させたモデルを作成するために用いて好適な技術である。
本発明によれば、製造プロセスにおける複数の操業因子と品質の関連性を解析するにあたって、操業因子空間を分割する場合に、操業オペレータやエンジニアの物理知識や経験則を反映した分割モデルを作成することで、物理的に理解し易く一般性のあるモデルを構築し、品質不良要因の解析、製品の品質予測、及び高品質を得るための操業ガイダンスを行うことができる。また、操業ガイダンスや制御に用いられるモデルを作成するに際し、解析者が設定した最適モデルの選択基準や、相対的に精度良く予測したい品質指標の閾値を反映したモデルを自動的に構築することで、生産性重視、或いは品質重視といった志向を反映したモデルを作成可能とする。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る製造プロセスにおける操業と品質の関連解析装置の構成を示すブロック図である。また、図1における各ブロックをそれぞれ工程とみなした処理フローは、本発明の実施形態に係る製造プロセスにおける操業と品質の関連解析方法を示す例である。
図1において、101はデータ入力部であり、関連解析装置には、製造プロセスの操業データと当該操業に対応した品質データが入力される。この入力部101は、キーボード、データシートを読み込むOCR、工場内のLANとの接続部等により構成される。上記操業データは、例えば鉄鋼プロセスでは連続鋳造工程の湯面変動量や熱延工程の加熱炉温度等であり、連続値として与えられる。複数p個の操業因子u1,u2,…,upがN個の製品について与えられた場合、入力操業データはN行p列の行列となる。また、上記品質データとしては、例えば鉄鋼プロセスにて製造される鋼板コイル1本当りの表面欠陥の個数等であり、連続値として与えられる。操業データに対応してNケースの品質データが与えられた場合、入力品質データはN次元のベクトルとなる。N行p列の行列である入力操業データとN次元ベクトルである品質データが与えられた場合、線形代数理論より、前記操業データはu1〜upを基底とするp次元の操業因子空間に分布しているN個の点とみなすことができる。このとき、品質を記号yで表すとすると、操業データと品質は対応付けられるから、一般に写像関数f(・)を介した式(1)の関係にあるとみなすことができる。
Figure 0005068637
上記の写像関数f(・)は、操業領域全体では一般に非線形・多変量の複雑な関数であり、操業領域全体に渡る適正な関数式を見出すのは難しい。そこで、本発明では、操業領域を幾つかの局所領域に分割し、各局所領域において比較的簡単で理解が容易な関数で表す局所関係式モデルを構築して、それらを組み合わせて製造プロセス全体における操業データと品質の間の関係すなわち全体数式モデルを構築することによって、人間が理解し易い解析モデルを迅速に作成する装置を実現している。
102は初期分割作成部であり、操業と品質の関連解析を実行する際に、事前におおよその適正な操業領域の分割区分が判明している場合は、この時点で初期分割を行い、以降の処理は、この初期分割から開始する。おおよその適正分割が判らない場合は、全体の操業域を初期分割として、分割対象領域選択部103以降の処理を実行すれば良い。
103は分割対象領域選択部であり、初期分割作成部102で作成された局所領域の中で、更に分割(細分割)するべき局所領域を選択する処理を行う。細分割される局所領域の選択方法としては、例えば、各局所領域毎に局所関係式モデルを作成して、局所モデルによる予測品質と品質実績から算出されるモデル誤差を評価し、このモデル誤差とモデル選択基準入力部109より入力された基準に基づいて、最も基準から外れた局所領域を選択する方法がある。
図2に、二次元の操業因子空間を例として、分割対象領域を選択して、領域を細分割する過程を説明する図を示す。全ての操業データを含むu1,u2の二次元平面内の長方形を空間初期分割とし、後述する空間分割操作によってu2軸に平行な分割軸が設定される。次に細分割された領域2−1及び2−2の局所関係式モデルの誤差に基づいて、領域2−2が分割対象領域に選択され、以下同様に、細分割と領域選択を繰り返している。
104は最適分割候補作成部であり、分割対象領域を細分割するに際して、予め設定した分割点の内、前記分割対象領域に適用が可能な全ての分割点を適用した分割パターンを作成する。以降の活性度関数算出部105から全体数式モデル算出部107までの処理は、ここで作成された分割パターン全てに対して行う。
105は活性度関数算出部であり、操業因子空間分割部で算出した複数の分割パターンに対して活性度関数Φiを求める。実際の製造プロセスにおいては、複数の品質不合要因が操業範囲によってそれぞれの影響度を変えながら全体の品質特性を支配していると考えられる。この現象を適切にモデリングするためには、分割の境界近傍の操業データは、隣接する局所領域それぞれに属しており、品質特性も、それぞれの局所関係式モデルの影響を受けることを前提とした表現が適している。そこで、ファジー理論の研究から提案されたメンバシップ関数の概念を応用した活性度関数Φiを用い、操業データが複数の局所領域に所属している状態をモデリングする分割手法を適用する。このような分割法を、データを境界で厳格に分割するハード分割(hard partitioning)の対概念として、ソフト分割(soft partitioning)と呼ぶ場合があり、本発明でも以降は、この名称を使用する。
詳細な分割の手順を説明するにあたり、まず活性度関数による領域分割の概念を図3及び図4を用いて説明する。図3は、1次元の操業因子空間x上に存在する2つの操業データ点PとQを分離するよう領域をハード分割した例である。図に一点鎖線で示した分割境界Sによって、点Pは領域A、点Qは領域Bに属すると分離されている。これに対して、図4に示すソフト分割では、領域Aに属する割合を表す活性度関数ΦAと、領域Bに関する活性度関数ΦBが設定されており、点PはΦA=1、ΦB=0、点QはΦA=0.3、ΦB=0.7となっている。ここで、活性度関数は0から1の範囲の値をとり、Φi=1は完全に領域iに属し、Φi=0は領域iには属していないことを意味する。また、活性度関数が複数個存在する場合、空間内の任意の点xにおける活性度関数の値の総和は1となるように定義する。図4の例では、点Pは全て領域Aに属し、一方点Qは領域Aに属する割合が0.3、領域Bへの帰属割合は0.7であることを示す。このように境界近傍に位置するデータは、その両側の局所領域それぞれに属しており、その帰属割合は活性度関数にて定量的に表現されているのが、ソフト分割の基本的な概念である。図5には、二次元の例として、u1とu2からなる操業因子空間を3つの領域にソフト分割する活性度関数の例を示す。
次に、活性度関数Φを得るための具体的な手順を述べる。まず、操業因子空間をM個に分割した中のk番目の局所領域に対応する活性度関数は、操業因子空間の位置uに応じて0から1の範囲をとる関数でなければならない。そこで、活性度関数がuの関数であることを明示するために、式(2)のように表現する。
Figure 0005068637
活性度関数は、操業因子空間の任意の位置で各関数値の総和が1となる正規条件が必要であり、これは式(3)のように表現される。
Figure 0005068637
一般には、操業因子空間の位置u_(本明細書において、例えばu_はuの下に_が添えられているものとする)に応じて0から1の範囲をとり、式(3)を満たす任意の関数を活性度関数に採用することができる。本実施形態では、隣接する領域の境界を滑らかに接続する関数として、式(4)に示すp次元の正規分布関数を式(5)に代入して得られる正規メンバシップ関数を活性度関数とした。
Figure 0005068637
ここで、ck jは局所領域の重心点、σk jは正規分布関数の標準偏差を表す。また、図6には、1次元の操業因子空間を4つに分割する活性度関数を導出した例を示す。この例ではuが0.1、0.2、0.4及び0.8に重心点を有する正規分布関数を基にして、活性度関数を算出した。
106は局所関係式算出部であり、各局所領域について操業因子と品質の関連を数式で表現した関係式モデルを作成する。関係式モデルとしては、数値データである品質指標yi^(本明細書において、例えばyi^はyiの上に^が添えられているものとする)と操業因子uiの関連を表現できる任意のモデリング手法を採用することができるが、本実施形態では、モデリング結果が人間に読み取りやすい、式(6)の線形多項式による局所関係式モデルを用いた。ここで、wijは局所関係式モデルの未定係数を表している。
Figure 0005068637
次に、式(6)における未定係数wijを算出する方法について述べる。操業データがp行N列の行列データ、品質データがN次元のベクトルデータの場合、各局所関係式モデルは、式(7)の行列表現で表される。
Figure 0005068637
活性度関数を考慮して未定係数wijを求めるには、式(11)で表される活性度関数による重み付きの誤差評価関数が最小となるよう未定係数を決定すれば良い。
Figure 0005068637
このような未定係数は、式(12)を満たす係数に等しく、式(13)の行列演算にて算出することができる。ここで、添字−1は逆行列を表す。また、式(14)は、各データ点における活性度関数の値を対角成分に有するN行N列の行列である。以上の行列演算の行うことで、各局所領域について操業因子と品質の関連を数式で表現した関係式モデルの未定係数wijを設定することができる。
Figure 0005068637
次に、ある範囲の品質データを選択的に精度良く解析し、予測する全体数式モデルを作成するために、品質データの値に応じた重みを設定して、局所関係式の未定係数wijを求める関連解析装置の実施形態について述べる。実際の製造プロセスの品質管理においては、品質指標に対して閾値を設定し、この閾値を越える品質の製品は重大な品質障害として扱う管理がなされる場合がある。重大障害と判定する閾値は、製品の納入先である顧客の管理基準にも依存し、その時々の生産状況によっても変化するが、本実施形態によれば、解析者の判断・志向で重要視すべき品質指標のレベルを設定して、解析・予測モデルを構築することが可能である。本実施の形態では、品質指標yの関数である重み関数Ωを導入し、式(11)の代わりに式(15)の誤差評価関数が最小となるよう未定係数を算出する。
Figure 0005068637
ここで、Ωは非負値の値をとる任意の関数を使用することができる。また、Ωは必ずしも関数系である必要はなく、品質指標yに対応したΩの数値を格納したテーブルで実現された実施形態も、本発明の範疇である。品質指標yの変化に対して、Ωが滑らかに変化するような関数系としたい場合には、例えば以下に示すtanh関数による重み関数を使用する方法がある。式(16)は、品質指標yが小さい場合に高い重みを設定するための関数の一例である。
Figure 0005068637
また、式(17)は、品質指標yが大きい場合及び小さい場合の両者を重要視して、重みを設定したい場合の関数の例である。
Figure 0005068637
ここで、係数Ai、Bi、Ci(i=1、2、3)は、解析者が設定するもので、品質指標に設定された閾値等を参照して、設定すれば良い。
式(15)に示す誤差評価関数最小を満たす未定係数は、式(18)を満たす係数に等しく、式(19)の行列演算にて算出することができる。式(19)は、各品質データに対応するΩの値を対角成分に有するN行N列の行列である。以上の行列演算を行うことで、品質指標に対応した重みを考慮した上で、各局所領域の操業因子と品質の関連を数式で表現した関係式モデルの未定係数wijを設定することができる。
Figure 0005068637
107は全体数式モデル算出部であり、活性度関数算出部105で設定された活性度関数と、局所関係式yiを用いて、式(21)の線形結合式を作成し、操業範囲全体の品質特性を表す全体数式モデルを作成する。
Figure 0005068637
このようにして得られた全体数式モデルは、各局所関係式モデルが活性度関数を介して滑らかに接続された構成となっている。ある特定の操業条件において最も品質に大きな影響を及ぼす支配因子を抽出したい場合は、その操業条件での活性度関数値を評価して、最も大きな活性度関数値をとった領域の局所関係式モデルを分析し、その未定係数が一番大きな操業因子を支配因子と考えることができる。
図7に、二次元操業因子空間を3つの領域にソフト分割した場合の、全体数式モデル例を示す。操業因子空間は、重心座標を(u1,u2)で表現するとして、領域3−1(0.5,0.75)、領域3−2(0.25,0.25)、領域3−3(0.75,0.25)に重心を有する正規分布関数に基づく活性度関数でソフト分割されており、また各領域では以下の線形式で局所関係式モデルが表現されている。
領域3−1:y=7.65−1.56u1−5.57u2
領域3−2:y=13.7−12.5u1−12.0u2
領域3−3:y=9.27−12.3u1−1.50u2
全体の品質モデルは、式(21)に示すように活性度関数を重み関数として、各局所関係式モデルを線形結合することにより得られており、図7の境界領域においても滑らかな特性を示すモデリングが実現されている。
108は最適モデル選択部である。最適分割候補作成部104で作成された複数の分割パターン全てに対して、活性度関数算出部105から全体数式モデル算出部107までの処理が行われ、全体数式モデルが作成されていることから、各々の全体モデル数式について、モデル誤差に基づき最適と判断される全体数式モデルを採用する処理を行う。最適モデルの選択基準としては、一般的にはモデル学習誤差の合計値を指標とする方法が用いられる。この場合は、式(22)若しくは式(23)で学習誤差を評価し、最も誤差の小さいモデルを採用する。
Figure 0005068637
一方で、最適モデルの選択指標は、生産状況や顧客への納期までの逼迫度に応じて変化する場合があり、例えば、品質予測モデルの平均誤差よりも、ある閾値(=精度評価閾値)を超える精度の悪い学習誤差となるデータの個数を指標値とし、これを最小にする分割パターンを最適モデルとしたい場合もある。この場合は、各全体数式モデルに対して、モデル予測値と品質データとの差であるモデル誤差を算出し、モデル誤差と精度評価閾値とを比較して、精度の悪いデータ個数をカウントし、この個数が最も少ない全体数式モデルを最適モデルとして採用すれば良い。
109はモデル選択基準入力部であり、状況に応じて変化する最適モデル選択基準を解析に反映させるための情報を、解析者が入力するためのインターフェース装置である。入力方法としては、例えば、学習誤差合計値、或いは精度評価閾値以上のデータ個数最小、といったような予め想定しているモデルの最適指標をメニューとして提示し、解析者に選択させる方法が考えられる。また、精度評価閾値等の情報も必要な最適指標を選択した場合には、これら必要情報の入力を促すインターフェースを提示し、入力された情報を前記最適モデル選択部108に引き渡す処理を行う。
110は収束判定部であり、最適モデル選択部108で求めた最適モデルの指標値と、予め設定しておく評価基準値を比較して、十分な精度でデータを説明できる数式モデルが構築されたかを判定する。収束判定の方法としては、例えば、最適モデル指標値を収束判定因子と比較する方法、分割の増分に対する最適モデル指標の変化量を収束判定因子と比較する方法、分割数と最適モデル指標値を考慮した評価関数を算出し分割の増加に対して評価関数が増加した時点で分割を打ち切る方法等が用いられる。いずれの方法においても、収束が不十分と評価された場合には、分割対象領域選択部103以降の処理を反復実行する。
111は解析結果表示部であり、得られた全体数式モデルにおける領域分割パターン、各局所領域における局所関係式モデル式、更に活性度関数分布を表示することによって、操業範囲に応じて異なる品質に影響の高い操業因子と、品質を改善するための操業変更範囲を提示することができる。
112は品質予測・改善操業案提示部であり、全体数式モデルと現在製造中の製品のオンライン操業データに基づいて、製造中の製品の品質予測値を算出し、更に品質予測値が所定のレベルよりも不良であると予測される場合には、品質を改善するために有効な操業因子をオペレータにガイダンスとして提示する。
以上に述べた本実施の形態による操業と品質の関連解析装置によれば、関連性を解析するにあたって、操業因子空間を分割する場合に、操業オペレータやエンジニアの物理知識や経験則を反映した分割候補点に基づいて分割を行うことで、物理的に理解し易く一般性のあるモデルを構築することが可能となる。また、解析者が設定した最適モデルの選択基準や、相対的に精度良く予測したい品質指標の閾値を反映したモデルを自動的に構築することで、生産性重視、或いは品質重視といった志向を反映したモデルを作成可能とすることができる。
これにより、製造プロセスにおける複数の操業因子と製品品質の複雑な関連を、精度良く、且つ人間に理解し易い形式で解析しモデル化することができる。従って、解析結果やモデルを利用して、品質不合が発生した場合に、その原因を迅速に見出し、高品質な製品を得るよう適操業範囲を変更する等の対策アクションを早急に実行することで、不良品の発生が抑制できる。また、製造プロセスの制御モデルの作成に応用することで、制御精度の改善効果が得られ、製品の品質改善、歩留まり向上、更には設備稼働率を改善する効果を得ることができる。
なお、上記実施形態では、品質データは製品(鋼板コイル1本当りの)表面欠陥の個数としたが、鉄鋼プロセスに適用する場合、品質データは、製品の内部欠陥の個数、或いは鋼板の急峻率等の形状指標、或いは鋼材の抗張力や伸び率等の材質指標であっても良い。
以下では、鉄鋼プロセスにおける鋼板の板幅(X1)、板厚(X2)、添加元素成分量(X3)の3項目を操業因子とし、冷延材の材質強度を正規化した指標を品質データとした実施例について説明する。解析対象は、プロセスコンピュータを介して収集された10903本コイルのデータで、操業データは、各コイルの機械強度を測定した位置に対応する操業データを用いている。解析にあたっては、各操業因子に対して、表1に示す分割点を設定し、この組合せで分割パターンを作成するものとした。
Figure 0005068637
表2に、表1の分割点を用い、最適モデルの選択指標には学習の平均誤差を使用して本発明の実施形態に係る解析装置で作成した全体数式モデルによる予測精度を示す。予測精度は、品質指標の実績値から予測値を差し引いた差分量で定義される予測誤差の標準偏差、及び予測精度が著しく悪いと判断されるマイナス誤差4以上のコイルの本数、の2つの指標で評価している。表2には、一般的な統計解析の分野で利用される重回帰法による予測結果も合わせて示すが、本発明の結果をこれと比較すると、誤差の標準偏差、及びマイナス誤差4以上のコイル本数共に改善する結果であった。
Figure 0005068637
しかしながら、その後、重大な品質障害につながる品質指標が低い場合を精度良く予測し、更にマイナス誤差となるコイルの本数を少なくしたい、との状況となったことを受けて、式(16)でA1=1、B1=3、C1=0.2とした品質重みを設定し、更にマイナス誤差4mm以上のコイル本数が最小になるようなメッシュを選択するようモデル選択基準を変更してモデルの再作成を行った。表3に予測誤差の評価結果を示すが、表2の結果と比較して、誤差の標準偏差は、多少悪化しているものの、マイナス誤差4以上のコイル本数は、改善する効果が確認された。
Figure 0005068637
上記の結果に基づいて、全体数式モデルに基づく品質予測機能をプロセスコンピュータに実現し、オンライン操業データを取り込み、熱延操業が完了した時点で材質を予測し、その結果を下工程の操業オペレータに提示するシステムを構築して運用した結果、材質の改善、特に材質が所定のレベルに至らないために降格となる材質不良の発生率が低減し、歩留まり向上、製品手入れの省力化、納期遅れの回避等の効果を得ることができた。
上記の実施例では、鉄鋼製品の材質強度を品質指標としたが、本発明には、製造プロセスの途中段階における中間品質や品質を作りこむために制御されているプロセス変数も含まれる。従って、例えば精錬工程における元素成分量や圧延時の板厚・板幅の制御モデルの構築に上記の手法を適用したものも、本発明の範疇に入ることは言うまでもない。
なお、今回の実施例では、コンピュータ上のプログラムとして関連解析装置を実現したが、演算装置、メモリ等を組み合わせたハードウェアによって構成されるものであっても良い。
また、本発明の操業と品質の関連解析装置は、複数の機器から構成されるものであっても、一つの機器から構成されるものであっても良い。
また、上述した実施形態は、コンピュータのCPU或いはMPU、RAM、ROM等で構成されるものであり、RAMやROMに記録されたプログラムが動作することで実施される。従って、前記実施の形態の機能を実現するためのソフトウェアのプログラムコードをコンピュータに供給するための手段、例えばかかるプログラムコードを格納した記憶媒体は本発明の範疇に含まれる。
本発明の実施形態に係る製造プロセスにおける操業と品質の関連解析装置の構成を示すブロック図である。 二次元の操業因子空間を例としてu2軸に平行な線で分割した場合を説明する図である。 一次元空間上に存在する2つのデータ点を分離するよう領域をハード分割した例を説明する図である。 活性度関数による領域分割の概念を一次元空間上の2つのデータ点を例にして説明する図である。 二次元の操業因子空間を3つの領域にソフト分割する活性度関数の例を説明する図である。 一次元空間上の4つの正規分布関数を元に導出された活性度関数を説明する図である。 二次元操業因子空間を3領域にソフト分割した場合の、全体数式モデル例を説明する図である。
符号の説明
101:データ入力部
102:初期分割作成部
103:分割対象領域選択部
104:最適分割候補作成部
105:活性度関数算出部
106:局所関係式算出部/重み付き局所関係式算出部
107:全体数式モデル算出部
108:最適モデル選択部
109:モデル選択基準入力部
110:収束判定部
111:解析結果表示部
112:品質予測・改善操業案提示部

Claims (12)

  1. 製造プロセスにおける複数の操業データ、及び対応する複数の品質データについて、複数pの操業因子と品質の関連性を分析するために、前記品質データが前記複数の操業因子を基底ベクトルとする操業因子空間上に分布するとみなして、該操業因子空間全体上の操業データと品質データの関係を表す関係式である数式モデルyを、Mを正の整数とし、該操業因子空間をM分割した各局所領域i(i=1,2,・・・,M)における操業データと品質データの関係を表す局所関係式y i と、その寄与率を表す活性度関数Φiとの積yi・Φiの和である下式(101)
    Figure 0005068637
    で表して、前記関連性を解析し、更に、該数式モデルに基づいて製品の品質予測を行い、望ましい品質の製品を得るための操業と品質の関連解析装置であり、
    (a)複数の操業データ及び品質データを入力しメモリに格納するデータ入力手段と、
    (b)前記操業データを取り込み、前記操業因子空間を複数M個の局所領域iに分ける分割パターンを、複数p通り作成する操業因子空間分割手段と、
    (c)前記分割パターンそれぞれについて、第1の関数系の局所関係式yiの、操業因子空間全体上の各点における関係式yへの寄与率を表す、第2の関数系の活性度関数Φiを算出しメモリに保持する活性度関数算出手段と、
    (d)前記分割パターンそれぞれについて、各局所領域における操業データと品質データを基に、操業因子と品質との関連性を表現する、既定の関数系の局所関係式yiの未定係数を算出しメモリに保持する局所関係式算出手段と、
    (e)前記活性度関数Φiと前記未定定数を取り込み、前記分割パターンそれぞれについて、各局所領域の局所関係式yiと活性度関数Φiの積yi・Φiを、M個全ての局所領域iに関して加算して関係式(101)を算出し、該操業因子空間全体における操業因子と品質の関連を表す数式モデルyを導出する全体数式モデル算出手段と、
    (f)前記分割パターンそれぞれに対して、導出された前記数式モデルyに前記複数の操業データを入力して品質のモデル予測値を算出し、該モデル予測値と前記品質データとの差であるモデル誤差を算出し、該モデル誤差を最小にする最適な分割パターンを選択するモデル選択手段と、
    (g)前記最適な分割パターンに対応するモデル誤差の値に基づいて、前記モデル予測値の収束を判定する収束判定手段と、
    (h)前記操業因子空間内の最適な分割パターン、及び該分割パターンでの関係式yを出力し表示する解析結果表示手段と、
    (i)現在製造中の製品のオンライン操業データを取り込み、全体数式モデルに基づいて、製造中の製品の品質予測値を算出し、品質を改善するために有効な操業因子を提示する品質予測・改善操業案提示手段と、を具備し、
    前記収束が不十分なときには、前記最小誤差数式モデル選択手段で選択された分割パターンを基にして、前記複数Mを1増やして、前記(b)〜(g)の手段における一連の処理を繰り返すことによって、前記操業因子空間の最適な分割パターン、及び該分割パターンでの関係式yを導出する操業と品質の関連解析装置であって、
    前記操業空間分割手段が、各操業因子に対して複数の空間分割候補点を用いて、最適な分割パターンの候補となる複数の最適分割パターン候補を作成する最適分割候補作成手段を備え、
    更に前記モデル選択手段が、最適な全体数式モデルを選択するための基準を予め設定するモデル選択基準入力手段と、該基準に基づいて分割パターンを選択する最適モデル選択手段とを備え
    前記局所関係式算出手段は、予め設定した品質データの値に基づく重み関数、若しくは重み係数テーブルに基づいて、局所関係式の未定係数を設定する重み付き局所関係式算出手段であることを特徴とする製造プロセスにおける操業と品質の関連解析装置。
  2. 前記最適モデル選択手段は、予め設定した閾値以上のモデル誤差を有する品質データの個数が最小となる分割パターンを選択することを特徴とする請求項1に記載の製造プロセスにおける操業と品質の関連解析装置。
  3. 前記局所関係式は、前記複数の操業因子それぞれを変数とする線形多項式であることを特徴とする請求項1又は2に記載の製造プロセスにおける操業と品質の関連解析装置。
  4. 前記活性度関数が、前記局所領域の重心に中心を持つ正規分布関数で構成される正規メンバシップ関数であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の製造プロセスにおける操業と品質の関連解析装置。
  5. 鉄鋼プロセスに適用され、前記品質データは、製品の表面又は内部欠陥の個数、或いは鋼板の形状指標、或いは鋼材の材質指標であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の製造プロセスにおける操業と品質の関連解析装置。
  6. 製造プロセスにおける複数の操業データ、及び対応する複数の品質データについて、複数pの操業因子と品質の関連性を分析するために、前記品質データが前記複数の操業因子を基底ベクトルとする操業因子空間上に分布するとみなして、該操業因子空間全体上の操業データと品質データの関係を表す関係式である数式モデルyを、Mを正の整数とし、該操業因子空間をM分割した各局所領域i(i=1,2,・・・,M)における操業データと品質データの関係を表す局所関係式y i と、その寄与率を表す活性度関数Φiとの積yi・Φiの和である下式(101)
    Figure 0005068637
    で表して、前記関連性を解析し、更に、該数式モデルに基づいて製品の品質予測を行い、望ましい品質の製品を得るための操業と品質の関連解析方法であり、
    (a)複数の操業データ及び品質データを入力しメモリに格納するデータ入力工程と、
    (b)前記操業データを取り込み、前記操業因子空間を複数M個の局所領域iに分ける分割パターンを、複数p通り作成する操業因子空間分割工程と、
    (c)前記分割パターンそれぞれについて、第1の関数系の局所関係式yiの、操業因子空間全体上の各点における関係式yへの寄与率を表す、第2の関数系の活性度関数Φiを算出しメモリに保持する活性度関数算出工程と、
    (d)前記分割パターンそれぞれについて、各局所領域における操業データと品質データを基に、操業因子と品質との関連性を表現する、既定の関数系の局所関係式yiの未定係数を算出しメモリに保持する局所関係式算出工程と、
    (e)前記活性度関数Φiと前記未定定数を取り込み、前記分割パターンそれぞれについて、各局所領域の局所関係式yiと活性度関数Φiの積yi・Φiを、M個全ての局所領域iに関して加算して関係式(101)を算出し、該操業因子空間全体における操業因子と品質の関連を表す数式モデルyを導出する全体数式モデル算出工程と、
    (f)前記分割パターンそれぞれに対して、導出された前記数式モデルyに前記複数の操業データを入力して品質のモデル予測値を算出し、該モデル予測値と前記品質データとの差であるモデル誤差を算出し、該モデル誤差を最小にする最適な分割パターンを選択するモデル選択工程と、
    (g)前記最適な分割パターンに対応するモデル誤差の値に基づいて、前記モデル予測値の収束を判定する収束判定工程と、
    (h)前記操業因子空間内の最適な分割パターン、及び該分割パターンでの関係式yを出力し表示する解析結果表示工程と、
    (i)現在製造中の製品のオンライン操業データを取り込み、全体数式モデルに基づいて、製造中の製品の品質予測値を算出し、品質を改善するために有効な操業因子を提示する品質予測・改善操業案提示工程と、を有し、
    前記収束が不十分なときには、前記最小誤差数式モデル選択工程で選択された分割パターンを基にして、前記複数Mを1増やして、前記(b)〜(g)の一連の工程を繰り返すことによって、前記操業因子空間の最適な分割パターン、及び該分割パターンでの関係式yを導出する操業と品質の関連解析方法であって、
    前記操業空間分割工程が、各操業因子に対して複数の空間分割候補点を用いて、最適な分割パターンの候補となる複数の最適分割パターン候補を作成する最適分割候補作成工程を有し、
    更に前記モデル選択工程が、最適な全体数式モデルを選択するための基準を予め設定するモデル選択基準入力工程と、該基準に基づいて分割パターンを選択する最適モデル選択工程とを有し、
    前記局所関係式算出工程は、予め設定した品質データの値に基づく重み関数、若しくは重み係数テーブルに基づいて、局所関係式の未定係数を設定する重み付き局所関係式算出工程であることを特徴とする製造プロセスにおける操業と品質の関連解析方法。
  7. 前記最適モデル選択工程は、予め設定した閾値以上のモデル誤差を有する品質データの個数が最小となる分割パターンを選択することを特徴とする請求項6に記載の製造プロセスにおける操業と品質の関連解析方法。
  8. 前記局所関係式は、前記複数の操業因子それぞれを変数とする線形多項式であることを特徴とする請求項6又は7に記載の製造プロセスにおける操業と品質の関連解析方法。
  9. 前記活性度関数が、前記局所領域の重心に中心を持つ正規分布関数で構成される正規メンバシップ関数であることを特徴とする請求項のいずれか1項に記載の製造プロセスにおける操業と品質の関連解析方法。
  10. 鉄鋼プロセスに適用され、前記品質データは、製品の表面及び内部欠陥の個数、或いは鋼板の形状指標、或いは鋼材の材質指標であることを特徴とする請求項のいずれか1項に記載の製造プロセスにおける操業と品質の関連解析方法。
  11. 製造プロセスにおける複数の操業データ、及び対応する複数の品質データについて、複数pの操業因子と品質の関連性を分析するために、前記品質データが前記複数の操業因子を基底ベクトルとする操業因子空間上に分布するとみなして、該操業因子空間全体上の操業データと品質データの関係を表す関係式である数式モデルyを、Mを正の整数とし、該操業因子空間をM分割した各局所領域i(i=1,2,・・・,M)における操業データと品質データの関係を表す局所関係式y i と、その寄与率を表す活性度関数Φiとの積yi・Φiの和である下式(101)
    Figure 0005068637
    で表して、前記関連性を解析し、更に、該数式モデルに基づいて製品の品質予測を行い、望ましい品質の製品を得るための操業と品質の関連解析処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであり、
    (a)複数の操業データ及び品質データを入力しメモリに格納するデータ入力処理と、
    (b)前記操業データを取り込み、前記操業因子空間を複数M個の局所領域iに分ける分割パターンを、複数p通り作成する操業因子空間分割処理と、
    (c)前記分割パターンそれぞれについて、第1の関数系の局所関係式yiの、操業因子空間全体上の各点における関係式yへの寄与率を表す、第2の関数系の活性度関数Φiを算出しメモリに保持する活性度関数算出処理と、
    (d)前記分割パターンそれぞれについて、各局所領域における操業データと品質データを基に、操業因子と品質との関連性を表現する、既定の関数系の局所関係式yiの未定係数を算出しメモリに保持する局所関係式算出処理と、
    (e)前記活性度関数Φiと前記未定定数を取り込み、前記分割パターンそれぞれについて、各局所領域の局所関係式yiと活性度関数Φiの積yi・Φiを、M個全ての局所領域iに関して加算して関係式(101)を算出し、該操業因子空間全体における操業因子と品質の関連を表す数式モデルyを導出する全体数式モデル算出処理と、
    (f)前記分割パターンそれぞれに対して、導出された前記数式モデルyに前記複数の操業データを入力して品質のモデル予測値を算出し、該モデル予測値と前記品質データとの差であるモデル誤差を算出し、該モデル誤差を最小にする最適な分割パターンを選択するモデル選択処理と、
    (g)前記最適な分割パターンに対応するモデル誤差の値に基づいて、前記モデル予測値の収束を判定する収束判定処理と、
    (h)前記操業因子空間内の最適な分割パターン、及び該分割パターンでの関係式yを出力し表示する解析結果表示処理と、
    (i)現在製造中の製品のオンライン操業データを取り込み、全体数式モデルに基づいて、製造中の製品の品質予測値を算出し、品質を改善するために有効な操業因子を提示する品質予測・改善操業案提示処理と、をコンピュータに実行させ、
    前記収束が不十分なときには、前記最小誤差数式モデル選択処理で選択された分割パターンを基にして、前記複数Mを1増やして、前記(b)〜(g)の一連の処理を繰り返すことによって、前記操業因子空間の最適な分割パターン、及び該分割パターンでの関係式yを導出するプログラムであって、
    前記操業空間分割処理が、各操業因子に対して複数の空間分割候補点を用いて、最適な分割パターンの候補となる複数の最適分割パターン候補を作成する最適分割候補作成処理を有し、
    更に前記モデル選択処理が、最適な全体数式モデルを選択するための基準を予め設定するモデル選択基準入力処理と、該基準に基づいて分割パターンを選択する最適モデル選択処理とを有し、
    前記局所関係式算出処理は、予め設定した品質データの値に基づく重み関数、若しくは重み係数テーブルに基づいて、局所関係式の未定係数を設定する重み付き局所関係式算出工程であることを特徴とするプログラム。
  12. 請求項1に記載のプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
JP2007326487A 2007-12-18 2007-12-18 製造プロセスにおける操業と品質の関連解析装置、解析方法、プログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Expired - Fee Related JP5068637B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007326487A JP5068637B2 (ja) 2007-12-18 2007-12-18 製造プロセスにおける操業と品質の関連解析装置、解析方法、プログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007326487A JP5068637B2 (ja) 2007-12-18 2007-12-18 製造プロセスにおける操業と品質の関連解析装置、解析方法、プログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009151383A JP2009151383A (ja) 2009-07-09
JP5068637B2 true JP5068637B2 (ja) 2012-11-07

Family

ID=40920507

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007326487A Expired - Fee Related JP5068637B2 (ja) 2007-12-18 2007-12-18 製造プロセスにおける操業と品質の関連解析装置、解析方法、プログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5068637B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020184196A (ja) * 2019-05-08 2020-11-12 株式会社Uacj 特徴予測装置、製造条件最適化装置、特徴予測装置の制御方法、制御プログラム

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5195331B2 (ja) * 2008-11-13 2013-05-08 新日鐵住金株式会社 製造プロセスにおける品質予測装置、予測方法、プログラム及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP5375507B2 (ja) * 2009-10-13 2013-12-25 新日鐵住金株式会社 品質予測装置、品質予測方法、プログラムおよびコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP5375506B2 (ja) * 2009-10-13 2013-12-25 新日鐵住金株式会社 品質予測装置、品質予測方法、プログラムおよびコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP5434837B2 (ja) * 2010-07-23 2014-03-05 新日鐵住金株式会社 品質予測装置、品質予測方法、プログラムおよびコンピュータ読み取り可能な記録媒体
CN102999031B (zh) * 2012-11-22 2015-09-16 安徽省电力公司黄山供电公司 地县一体化分区统计、维护的状态监测方法
AT521422B1 (de) * 2018-06-21 2020-09-15 Avl List Gmbh Verfahren zur Kalibrierung eines technischen Systems
US20220284373A1 (en) * 2019-08-20 2022-09-08 Tata Consultancy Services Limited System and method for just in time characterization of raw materials
JP6856162B2 (ja) * 2019-09-24 2021-04-07 ダイキン工業株式会社 制御システム
CN111299318B (zh) * 2020-03-02 2022-04-12 马鞍山钢铁股份有限公司 一种热轧板带产品表面质量的自动判定方法
CN117147419B (zh) * 2023-08-30 2024-03-15 衡阳凯新特种材料科技有限公司 一种基于多维度检测的陶瓷发热管质检系统

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06149826A (ja) * 1992-11-12 1994-05-31 Kao Corp 工場運営のための支援装置
JP3508245B2 (ja) * 1994-11-04 2004-03-22 Jfeスチール株式会社 圧延条件推定モデルによる圧延条件の推定方法
JP3875875B2 (ja) * 2001-11-02 2007-01-31 新日本製鐵株式会社 製造プロセスにおける操業分析装置、方法、コンピュータプログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体
JP4230890B2 (ja) * 2003-11-26 2009-02-25 株式会社神戸製鋼所 モデル同定装置,モデル同定プログラム及びモデル同定装置の動作方法
JP4653547B2 (ja) * 2004-11-05 2011-03-16 新日本製鐵株式会社 製造プロセスにおける操業と品質の関連解析装置、方法、コンピュータプログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP4681426B2 (ja) * 2005-11-15 2011-05-11 新日本製鐵株式会社 製造プロセスにおける操業と品質の関連解析装置、方法、コンピュータプログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020184196A (ja) * 2019-05-08 2020-11-12 株式会社Uacj 特徴予測装置、製造条件最適化装置、特徴予測装置の制御方法、制御プログラム
JP7281958B2 (ja) 2019-05-08 2023-05-26 株式会社Uacj 特徴予測装置、製造条件最適化装置、特徴予測装置の制御方法、制御プログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009151383A (ja) 2009-07-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5068637B2 (ja) 製造プロセスにおける操業と品質の関連解析装置、解析方法、プログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP4681426B2 (ja) 製造プロセスにおける操業と品質の関連解析装置、方法、コンピュータプログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体
CN109870903B (zh) 参数优化方法、装置以及非瞬时计算机可读取介质
JP5516390B2 (ja) 品質予測装置、品質予測方法、プログラムおよびコンピュータ読み取り可能な記録媒体
CA2636898C (en) Apparatus and method for constructing prediction model
US20230125805A1 (en) Controller training based on historical data
Mirahadi et al. Simulation-based construction productivity forecast using neural-network-driven fuzzy reasoning
Solak et al. Derivative observations in Gaussian process models of dynamic systems
JP4764502B2 (ja) プロセスの分析に必要な評価を行うための方法および装置
JP5434837B2 (ja) 品質予測装置、品質予測方法、プログラムおよびコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP5604945B2 (ja) 品質予測装置、品質予測方法、コンピュータプログラム、およびコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP2008112288A (ja) 予測式作成装置、結果予測装置、品質設計装置、予測式作成方法及び製品の製造方法
JP4653547B2 (ja) 製造プロセスにおける操業と品質の関連解析装置、方法、コンピュータプログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体
CN113822499B (zh) 一种基于模型融合的列车备件损耗预测方法
JP5375507B2 (ja) 品質予測装置、品質予測方法、プログラムおよびコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JPH0765168A (ja) 関数近似装置及び方法
JP5195331B2 (ja) 製造プロセスにおける品質予測装置、予測方法、プログラム及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP3875875B2 (ja) 製造プロセスにおける操業分析装置、方法、コンピュータプログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体
Schuh et al. Concept for development project management by aid of predictive analytics
JP5682131B2 (ja) 鋼材の材質予測装置
JP5488140B2 (ja) 品質予測装置、品質予測方法、コンピュータプログラム、およびコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP5375506B2 (ja) 品質予測装置、品質予測方法、プログラムおよびコンピュータ読み取り可能な記録媒体
Araujo et al. Hybrid intelligent design of morphological-rank-linear perceptrons for software development cost estimation
JP6829271B2 (ja) 測定動作パラメータ調整装置、機械学習装置及びシステム
CN112182794A (zh) 一种基于样条曲线的拓扑优化后几何模型建模方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100209

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111220

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120214

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120724

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120815

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150824

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5068637

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150824

Year of fee payment: 3

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150824

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150824

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees