JP2012240001A - 液晶パネルの再資源化方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】廃液晶パネルから、少ない労力とエネルギーにて、大がかりな設備を使用せず、素材を分離し、有価物であるインジウムおよび重量の大半を占めるガラスを素材として再生利用することが可能となる液晶パネルの再資源化方法を提供する。
【解決手段】光学フィルムがガラス基板の片面に貼り合わされてなる液晶パネルを再資源化する方法であって、液晶パネルを酸化物半導体と混合し、加熱することによりガラス基板を回収する混合加熱工程と、混合加熱工程で得られたガラス基板を粉砕する粉砕工程を含むことを特徴とする液晶パネルの再資源化方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、液晶パネルの廃棄物(廃液晶パネル)の再資源化方法に関する。
近年、社会における生産・消費活動全般について一般廃棄物や産業廃棄物が増加し、不法投棄や埋立地逼迫などの地球環境問題が注目を集め、これまでの大量生産、大量消費、大量廃棄型の経済システムから資源循環型経済システムへの転換が社会的に重要な課題となってきている。
このような状況を受け、たとえば、2001年4月より家電リサイクル法が施行された。家電リサイクル法においては、2010年6月現在において、エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機の家電4品目のリサイクルが義務付けられ、また、それぞれの製品の再商品化率については、エアコン70%以上、ブラウン管式テレビ55%以上、薄型テレビ50%以上、冷蔵庫60%以上、洗濯機65%以上の法定基準値が定められている。
ところで、近年、表示部品として液晶パネル、プラズマディスプレイパネル(PDP)、有機ELパネル、電界放出型ディスプレイパネルなどの薄型パネルを搭載した薄型テレビの需要が、省電力、省スペース、軽量かつデジタル放送の受像に適するといった特性から、近年の地球環境問題への関心の高まり、ならびにテレビ放送のデジタル化と相俟って、急激に増加している。特に、大型の液晶パネルを搭載した大画面薄型テレビの需要が劇的に拡大している。これに伴い、薄型テレビの廃棄量も今後急激に増加していくことが予想され、リサイクル活動などの環境活動において、リサイクル性向上などの要求が高くなってきている。
現在、薄型テレビのパネル(液晶パネル)は、比較的新しい製品であること、また、廃棄物の量としては少ないこともあり、廃棄物の処理施設にて製品ごと破砕された後、プラスチックを多量に含むシュレッダーダストなどと共に、埋立処理あるいは焼却処理されている。
本発明に供される液晶パネルの典型的な構造について、説明する。図6は、典型的な一例の液晶パネル51を模式的に示す断面図である。図6には、TFT(Thin Film Transistor)などのアクティブ素子(図示せず)を備えた液晶パネル1を示している。図6に示す例の液晶パネル51は、たとえば、対向配置された厚み0.4〜1.1mm程度の2枚のガラス基板(カラーフィルタ側ガラス基板52a、TFT側ガラス基板52b)を備える。これらガラス基板(パネルガラス)52a,52bは、対向配置された側(内面側)に、周縁部に沿ってシール樹脂体(シール材)53が設けられ、互いに貼り合わされてなる。また、これらガラス基板52a,52bとシール樹脂体53とによって密封された領域には、液晶が封入され、厚み4〜6μm程度の液晶層54が形成されている。
また、典型的な液晶パネル51では、図6に示すように、各ガラス基板52a,52bの対向配置された側とは反対側(外面側)には、厚み0.2〜0.4mm程度の偏光板(偏光フィルターおよび位相差フィルムなどの光学フィルム)55が粘着剤により貼着されている。さらに、液晶パネルの周縁部には、液晶駆動用のドライバーICが接続され、周縁部の外側がベゼル・プラスチックで覆われている(図示せず)。
典型的な液晶パネル51では、図6に示すように、カラーフィルタ側ガラス基板52aの内面側に、カラーフィルタ56、反射防止膜57、透明導電膜58および配向膜59が形成されている。カラーフィルタ56は有機物を主体とした材料からなる。反射防止膜57は炭素を主成分とした薄膜などからなる。透明導電膜58はインジウムなどを含む薄膜からなる。配向膜59はポリイミドなどの有機物からなる。
また、典型的な液晶パネル51では、図6に示すように、TFT側ガラス基板52bの内面側に、画素電極60、バス電極61、絶縁膜62、透明導電膜58および配向膜59が形成されている。透明導電膜58は、インジウムなどを含む薄膜からなる。画素電極60およびバス電極61はタンタル、モリブデン、アルミニウム、チタンなどの金属を主成分とする薄膜からなる。前記カラーフィルタ56、反射防止膜57、透明導電膜58、配向膜59、画素電極60、バス電極61および絶縁膜62の膜厚は、前記2枚のガラス基板52a,52bの厚みと比較して、十分に薄い。
液晶パネルの製造工場から排出される不良の廃液晶パネルや家電製品および情報機器などの廃棄物に含まれる液晶表示装置や液晶パネルの処理方法として、たとえば、特開2000−84531号公報(特許文献1)には、液晶パネルの製造工場や廃棄物の処理施設にて製品ごと破砕後、非鉄精錬炉に投入し珪石の代替材料として処理する方法が開示されており、一部で実施されている。この特許文献1に開示された方法では、有機物は炉内で完全燃焼され、二酸化炭素や水素などに分解される。
液晶パネルには、通常、透明電極材料として有価物であるインジウムを含むITO(インジウム錫酸化物)が用いられる。インジウムはITO透明導電膜として液晶パネルやプラズマディスプレイパネルなどに使用されており、近年の薄型テレビの急激な普及により需要が増加し、供給が逼迫しており、原材料の確保が重要となっている。したがって、希少資源有効活用の観点から、インジウムについても、不要となった液晶パネルから高収率で回収することが望まれている。液晶パネルの重量の大半を占めるガラスについても、廃棄物の低減と資源を大切にする観点から、再生利用することが好ましい。また、ITOは微粉末状態で毒性が懸念されており、適切に回収することが望ましい。
液晶パネルから資源を回収し、有効に再利用するためには、液晶パネルを部材ごとに分離することが望まれる。また、液晶パネルの重量の大部分を占めるガラス基板をリサイクルするためには、ガラス基板を適切なサイズに破砕し、カレット化または粉体化することが望まれる。しかしながら、液晶パネルを破砕する際に、ガラス基板の外面に光学フィルムが付着したままであると、ガラス基板の外面に光学フィルムの弾性のため効率よく破砕することができない。また、光学フィルムが付着したまま液晶パネルを粉砕できたとしても光学フィルムが不純物として混入するため、ガラスをリサイクルする際に品位が低下してしまう。したがって、前記観点から、液晶パネルの有効な再資源化のためには、ガラス基板から光学フィルムを剥離することが望まれている。
液晶パネルの処理方法として、たとえば特開2001−296508号公報(特許文献2)には、液晶パネルを燃焼させて有機物を分解除去する燃焼工程と、ガラス基板を含む燃え残りを破砕する破砕工程と、ガラス基板上に残っている薄膜を機械的な方法で以て剥離(除去)した後、該薄膜(金属粉)とガラス片(ガラスカレット)とを各々別個に回収する薄膜除去工程とを備える方法が開示されている。
液晶パネルから光学フィルムを剥離する方法として、たとえば特開2002−159955号公報(特許文献3)には、光学フィルムをパネルに付いたままカットした後、カットした光学フィルムを粘着テープに粘着させ剥離する方法が開示されている。
また、液晶パネルに付着した光学フィルム、液晶、カラーフィルターなどの樹脂類を除去する方法として、たとえば特開2000−51829号公報(特許文献4)には、液晶表示装置の廃棄物を固体熱媒体が流動している流動層に投入し、樹脂類を酸化する流動化ガスにより加熱流動させることにより、液晶表示装置の廃棄物から純度の高くリサイクル可能なガラスを回収する方法が開示されている。
また、ガラス板をフィルムを介して接着してなる合わせガラスなどから、ガラスを分離する合わせガラスの分離方法として、たとえば特開2004−181321号公報(特許文献5)には、ロールクラッシャーにてフィルム上のガラスの一次破砕を行った後フィルムに引張り歪みを与えガラスを剥離する方法が開示されている。
さらに、合わせガラスなどから、ガラスを分離する合わせガラスの分離装置として、たとえば特開2002−186952号公報(特許文献6)には、ハンマーにて合わせガラスを破砕し、スリットから混合物を排出し、振動篩を用いてガラス片と中間膜を分離する装置が開示されている。
特開2000−84531号公報 特開2001−296508号公報 特開2002−159955号公報 特開2000−51829号公報 特開2004−181321号公報 特開2002−186952号公報
液晶パネルは、省電力・省資源に貢献できる表示装置であるので、今後、高度情報化社会の進展に伴って、急激に生産量が増大するとともに、その表示面積も大型化することが予測され、これに伴って、今後、液晶パネルの廃棄物(廃液晶パネル)も、数・量ともに急激に増大すると予想される。
従来は、適切な液晶パネルの処理方法が確立されておらず、CRT(Cathode Ray Tube)その他の家電製品や部品と比較して技術確立などが遅れているのが実情である。したがって、今後、廃液晶パネルの増加に備えた処理方法の確立が早急に要求される。
しかしながら上述した特許文献1に開示された方法は、液晶パネルの製造工場から排出される不良の廃液晶パネルや家電製品および情報機器などの廃棄物に含まれる液晶表示装置や液晶パネルを、液晶パネルの製造工場や廃棄物の処理施設にて製品ごと破砕後、非鉄精錬炉に投入し珪石の代替材料として処理する方法である。この特許文献1に開示された方法では、光学フィルムなどの有機物は炉内で完全燃焼され、二酸化炭素や水素などに分解される。また、液晶パネルのガラスはスラグとなりセメント材料として再利用することを意図しているため、ガラス自体として再生利用することはできない。さらに、インジウムはスラグに含まれ、インジウム材料として再生利用することはできない。
液晶パネルから有価物であるインジウムやガラスを回収し再資源化するためには、液晶パネルを構成する部材ごとに分離し、それぞれの素材ごとに適切に再資源化することが望ましい。液晶パネルを部材ごとに分離するためには、ガラス基板の外面に粘着剤を用いて貼り付けられている偏光板などの光学フィルムを除去する必要がある。光学フィルムは、粘着剤により広い面積にわたりガラス基板に貼り付けられており、手作業などにより引き剥がして除去することは非常に困難である。
また、最終製品として使用した液晶パネルの光学フィルムの粘着剤は、製品として使用中に熱や光により劣化しており、硬化している。また、光学フィルム自体も熱や光により劣化しており、力を加えた場合に裂けやすくなっている。これにより、最終製品として使用した液晶パネルの光学フィルムを引き剥がしてガラス基板から除去することは、さらに困難となるとともに、引き剥がし作業が危険となる。
また、一度最終製品として使用され不要となった液晶パネルや製造工程で排出される不良品などの液晶パネルの中には、ガラス基板が破損しているものがある。そのため、不要となった液晶パネルの再資源化のためには、ガラス基板が破損した状態の液晶パネルから光学フィルムを除去することも望まれている。
上述のように液晶パネルから光学フィルムを除去することにより、ガラスを資源として有効に利用することができるようになる。また、ガラス基板が破損した液晶パネルから光学フィルムを分離することにより、製造工程で排出されるガラス基板が破損した不良品などの液晶パネルを再資源化することが可能となる。
ここで、上述した特許文献2に開示された方法は、液晶パネルを燃焼させて有機物を分解除去した後、ガラス基板を含む燃え残りを破砕し、ガラス基板上に残っている薄膜を機械的な方法で以て剥離(除去)した後、薄膜(金属粉)とガラス片(ガラスカレット)とを各々別個に回収する方法である。このような特許文献2に開示された方法は、重油や燃料ガス等の可燃性の物質と共に燃焼させる方法や、ガスバーナーなどを補助的に用いて燃焼させる方法であり、火気を使用するため、エネルギー消費が多大となり、装置が大掛かりになり、作業の危険が伴うといった課題がある。燃焼後の工程では、ガラスを含む燃え残りを破砕しているため、有機物の炭化物残渣やガラスの微粉などが混合してしまい、ガラスを再資源化する際に分離回収することが困難となるといった課題がある。
また、上述した特許文献3に開示された方法は、液晶パネルに貼り付けられた光学フィルムをガラス基板に付いたままカットした後、カットした光学フィルムを粘着テープに粘着させ剥離する方法である。しかしながら、このような特許文献3に開示された方法は、光学フィルムをガラス基板に付いたままカットするため、ガラス基板が破損した液晶パネルに適用することは困難である。さらに、最終製品として使用した液晶パネルに適用した場合、光学フィルムの劣化により、剥離中に光学フィルムが裂けてしまうなどの危険がある。
また、上述した特許文献4に開示された方法は、液晶表示装置の廃棄物を固体熱媒体が流動している流動層に投入し、樹脂類を酸化する流動化ガスにより加熱流動させることにより、液晶表示装置の廃棄物から純度の高くリサイクル可能なガラスを回収する方法である。しかしながらこのような特許文献4に開示された方法は、光学フィルムなどの樹脂類が熱分解または酸化する温度まで熱媒体を加熱するため、多大なエネルギーを消費する。
また、上述した特許文献5に開示された方法においては、光学フィルム自体が熱や光によって劣化しており、力を加えた際には裂けやすくなっている。一次破砕を行った後の光学フィルムに引張歪みを与えた際には、光学フィルム自体の断裂または破損により所望の引張歪みを与えることが難しく、またガラス基板自体が破損している場合においても適用が困難である。また、特許文献5に開示された方法は、ガラス板をフィルムを介して接着してなる合わせガラスを対象としており、ガラス基板の片方に光学フィルムが貼付されたような構造の異なる液晶パネルにそのまま適用することはできない。
さらに、上述した特許文献6に開示された方法においては、厚みのある一対のガラス板をフィルムを介して接着してなる合わせガラスを対象としており、薄いガラス基板の片方に光学フィルムが貼付されたような構造の異なる液晶パネルにおいては、破砕片が小さくなるため振動篩では目詰まりの問題があり適用が困難である。
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、廃液晶パネルから、少ない労力とエネルギーにて、大がかりな設備を使用せず、素材を分離し、有価物であるインジウムおよび重量の大半を占めるガラスを素材として再生利用することが可能となる液晶パネルの再資源化方法を提供することである。
本発明は、光学フィルムがガラス基板の片面に貼り合わされてなる液晶パネルを再資源化する方法であって、液晶パネルを酸化物半導体と混合し、加熱することによりガラス基板の付着物を分解する混合加熱工程と、混合加熱工程を経たガラス基板を粉砕する粉砕工程を含むことを特徴とする液晶パネルの再資源化方法に関する。
本発明の液晶パネルの再資源化方法において、前記粉砕工程は、ガラス基板をガラスの厚み以下のサイズに粉砕することが好ましい。
本発明の液晶パネルの再資源化方法において、前記混合加熱工程における液晶パネルと酸化物半導体との混合物の加熱温度が300℃〜400℃の範囲であることが好ましい。
本発明の液晶パネルの再資源化方法において、前記混合加熱工程における液晶パネルと酸化物半導体との混合比が体積比で2:1〜1:10であることが好ましい。
本発明の液晶パネルの再資源化方法は、前記混合加熱工程の前に、液晶パネルをガラス基板の厚みより大きく、かつ、15mm以下であるサイズに破砕する予備破砕工程を含むことが好ましい。
本発明の液晶パネルの再資源化方法によれば、液晶パネルのガラス基板から光学フィルムを除去することができる。これにより、ガラスを粉砕するなどの加工処理が容易となり、高品位な用途への再資源化が可能となる。また、本発明の再資源化方法によれば、多大なエネルギーを消費せず、安全に重量の大半を占めるガラスなど、それぞれの素材を再生利用することが可能となる。
本発明の液晶パネルの再資源化方法の好ましい一例を模式的に示すフローチャートである。 本発明の液晶パネルの再資源化方法の希少金属回収工程におけるボールミル処理の一例を示す図である。 本発明の液晶パネルの再資源化方法の実施例において、偏光板除去工程後の液晶パネルの外観を示す図であり、図3(a)は325℃で加熱した場合、図3(b)は350℃で加熱した場合、図3(c)は400℃で加熱した場合をそれぞれ示している。 本発明の液晶パネルの再資源化方法の実施例において得られたガラス粉体の粒度分布の一例を示すグラフである。 本発明の液晶パネルの再資源化方法の比較例において得られたガラス粉体の粒度分布の一例を示すグラフである。 典型的な一例の液晶パネル51を模式的に示す断面図である。
図1は、本発明の液晶パネルの再資源化方法の好ましい一例を模式的に示すフローチャートである。本発明は、液晶パネルの再資源化方法であって、液晶パネルを酸化物半導体と混合し、加熱することにより偏光板を除去し、ガラス基板のみを回収する混合加熱工程と、得られたガラス基板を粉砕し、ガラス粉体を得る粉砕工程とを含むことを特徴としている。このような本発明の液晶パネルの再資源化方法によれば、液晶パネルから効率的に偏光板を除去することが可能となり、それにより、効率的なガラス基板の粉砕が可能となり、高付加価値な用途へガラスを再生利用することが可能となる。さらに希少金属の効率的な回収も可能となり。資源として有効に利用できる処理方法を提供することができる。
本発明の液晶パネルの再資源化方法には、上述した図6に示したTFT(Thin Film Transistor)などのアクティブ素子(図示せず)を備えた液晶パネル51のような従来公知の適宜の構造の液晶パネルを特に制限されることなく供することができ、図6に示した例の他にも、TN(Twisted Nematic)液晶パネル、STN(Super Twisted Nematic)液晶パネルなどのデューティ液晶パネルも勿論適用可能である。また、プラズマディスプレイパネル(PDP)、有機ELパネルも適用可能である。
また、本発明の液晶パネルの再資源化方法は、液晶テレビ、パソコン用モニター、ゲーム機、カーナビゲーションなどの液晶パネルを使用した製品を解体し、回収した液晶パネルに適用することもでき、液晶パネルの製造工場から排出される不良品などにも適用することができる。以下、図6に示した構造の液晶パネルを供する場合を例に挙げて、本発明の液晶パネルの再資源化方法の各工程について図1を参照しながら詳細に説明する。
本発明の液晶パネルの再資源化方法は、図1に示す例のように、液晶パネルを光学フィルムが貼付された状態で酸化物半導体と混合し、加熱する混合加熱工程(ステップS3)とガラス基板をガラス粉体へと粉砕する粉砕工程(ステップS5)を基本的に含むことが好ましい。また、図1に示す例のように、混合加熱工程(ステップS3)の前に、液晶パネルをガラス基板の品種ごとに選別するガラス品種選別工程(ステップS1)と、貼り合わされた2枚のガラス基板を破砕する予備破砕工程(ステップS2)とをさらに含むことが好ましい。また、図1に示す例のように、偏光板除去工程(ステップS3)の後に、ガラス基板からインジウムを回収する希少金属回収工程(ステップS4)をさらに含むことが好ましい。
上述したように、図1に示した手順には限定されず、混合加熱工程および粉砕工程が含まれていれば、一部が省略されていても順序が入れ替わっていてもよく、また本発明の効果を阻害しない範囲で適宜の他のステップが追加されていてもよいが、図1に示す手順にて行なわれることが好ましい。以下、図1に示す各ステップについて詳細に説明する。
〔1〕ガラス品種選別工程
図2に示す例では、まず、ガラス品種選別工程として、使用しているガラス基板の種類(品種)別に、液晶パネルを選別する(ステップS1)。ガラス基板は、ガラスメーカによって、あるいはガラス品種、品番などによって組成が異なる。したがって、回収したガラスをたとえばガラス基板用の材料として再利用するためには、多種多様なガラスを品種別に選別することが必要となる。また、回収したガラスをたとえば一般ガラス用の材料として再利用する場合にも、ある程度、ガラスを品種別に選別することが要求される場合がある。
本発明においては、蛍光X線装置を用いて、液晶パネルのガラス基板を品種別に選別するようにしてもよい。この場合、具体的には、エネルギー分散型蛍光X線分析装置を用い液晶パネルに軟X線を直接照射する。これにより、液晶パネルのガラス基板に含まれるそれぞれの元素に特有なエネルギーをもった蛍光X線が発せられる。この蛍光X線を蛍光X線センサにてエネルギーごとにカウントすることで、液晶パネルのガラス基板にどのような元素がどのような割合で含まれているかを測定(分析)する。ガラス基板の化学組成を品種ごとに予め調べておき、それらの値と液晶パネルのガラス基板での測定値とを比較することにより、ガラス基板をガラス品種ごとに短時間で、確実に、かつ経済的に選別することができる。また、液晶パネルのガラス基板にガラス品種の表示を予め設けておくようにしてもよい。
なお、複数の品種のガラス基板が混合していても問題ない用途に、ガラス基板を再生利用する場合には、当該ガラス品種選別工程は省略してもよい。
〔2〕予備破砕工程
続く予備破砕工程では、液晶パネルをガラス基板の厚みより大きく、かつ、15mm以下であるサイズに破砕する(ステップS2)。破砕の具体的な方法としては、ハンマーミル、ロールクラッシャーなどの従来公知の破砕機を使用し液晶パネルを破砕する。最終製品を解体するなどして回収された液晶パネルは、液晶表示画面サイズと同等のサイズをもっており、このままでは、後述の工程において処理効率が低下するため、後述の工程に好適なサイズに破砕を行う。弾性を持つ偏光板が付着した液晶パネルを破砕する際は、設備の摩耗それに伴うコンタミの混入が避けられるため、ロールクラッシャーなどの低速で動作する破砕機を使用することが好ましい。ロールクラッシャーのロール刃は、直径50mm〜500mmであることが好ましい。ロールクラッシャーのロール刃の直径が50mm未満である場合には、周速が遅くなり、破砕能力が低くなってしまう。またロールクラッシャーのロール刃の直径が500mmを超える場合には、トルクが小さくなり、破砕応力が得られ難くなってしまう。また、ロールクラッシャーのロール刃は、5mm〜15mmの高さの突起をそれぞれ突起の高さと同等の間隔をあけ備えていることがより好ましい。これにより5mm〜10mmのサイズの破砕物を効率的に得ることができる。
予備破砕工程における破砕のサイズとしては、上述のように、ガラス基板の厚みより大きくかつ15mm以下が好ましく、5mm〜10mmがより好ましい。このようなサイズに破砕することにより、後述の偏光板除去工程において、酸化物半導体と液晶パネルとの接触頻度が高くなり、反応効率が上がる。また、後述の希少金属回収工程において、ボールミルなどの撹拌手段において、表層への摩擦力の印加効率が高くなり、付着物の分離効率が高くなる。また、後述の希少金属回収工程において、ガラス基板から剥離したインジウムを含む粉体は、ガラス基板の厚み未満のサイズの粉体中、たとえば、ガラス基板の厚みが700μmであれば700μm未満のサイズの粉体中にインジウムが濃縮されるが、破砕工程における破砕サイズをガラス基板の厚みより大きくかつ15mm以下にすることにより、篩などの分級手段により容易にインジウムを含んだ粉体とガラス基板の破砕物とに分離することが可能となる。
〔3〕混合加熱工程
続く混合加熱工程では、前記液晶パネルの破砕物に付着している偏光板を酸化物半導体を用いて効率的に分解する(ステップS3)。これにより、多大なエネルギーや薬液を用いることなしに偏光板を完全に分解除去し、廃棄物の排出を防ぐとともに、後述の工程において、資源の回収効率が高くなるといった効果が得られる。また、液晶パネルの破砕物を酸化物半導体を用いて偏光板を酸化分解除去する際に、液晶パネルに付着しているその他の有機物成分である液晶、配向膜、シール樹脂体なども同時に酸化分解されるといった効果を得ることができる。
上記の酸化物半導体としては酸化チタン、酸化亜鉛、酸化タングステン、酸化鉄などの半導体材料を用いることができる。酸化物半導体のサイズは自由であるが、たとえば粒子径は1nm〜100μmの範囲であり、小さいほうが分解効率は良い。また、酸化物半導体のうち酸化チタン粉体としては、例えば石原産業製ST01が挙げられる。酸化物半導体と液晶パネルの破砕物の混合比(体積比)としては、酸化物半導体が液晶パネルの破砕物の表面を十分に覆う混合比とする。例えば、酸化物半導体と液晶パネルの破砕物の体積比で1:10〜100:1が好ましく、酸化物半導体と液晶パネルの破砕物の体積比で1:2〜10:1がより好ましい。この範囲にすることによって、酸化物半導体と液晶パネルが、十分に接触し、界面反応が生じ偏光板の分解反応が進行する。
偏光板除去の具体的な方法としては、偏光板、液晶、配向膜が付着したままの液晶パネルの破砕物と酸化物半導体を混合し、酸素が十分存在する雰囲気で攪拌、加熱することにより、偏光板を酸化分解する方法を用いる。
酸素が十分存在する雰囲気としては、空気中で加熱することでも可能であり、また、ブロワー、ファンなどにより、空気の流れを作り、加熱中に強制的に液晶パネルの破砕物と酸化物半導体の混合物に酸素を供給する方法でもよい。強制的に空気を流す場合は、1m/min〜100m/minの流速で供給することが好ましい。また、酸素ボンベなどから高濃度の酸素を供給し、酸素濃度を高くする方法をとることもできる。
また、加熱方法としては、市販のヒータ加熱式電気オーブンなどにより行うことができる。また、ロータリーキルン炉を用いて、加熱することもできる。電気式のヒータを用いることにより、火気を使用せずに加熱することができ、安全でかつエネルギー効率が高く加熱することができる。また、ボイラーなどの廃熱を利用した加熱方法も使用できる。
撹拌の方法としては、水平方向を回転軸として炉内容器を回転させることにより、混合物を撹拌することができる。また、加熱容器内に撹拌羽根を設け、羽根を回転させることにより混合物を撹拌することもできる。撹拌することにより、混合物と酸素との接触頻度が増加し酸化分解が促進される。また、液晶パネル同士の接触により偏光板の剥離が進行する。
酸化物半導体は加熱することにより、熱平衡キャリアを発生し付近の分子を酸化および分解する。酸化物半導体が偏光板と接触すると酸化物半導体の酸化作用により、偏光板が酸化分解される。このときの加熱温度は325℃〜400℃が好ましい。その理由は、有機物の分解に十分なキャリアが発生し、かつ燃焼反応が生じず分解効率が最大になるからである。また、偏光板の分解除去に燃焼反応を用いる場合は、500℃〜800℃の加熱が必要であった。500℃以上の加熱には、設備価格が高くなり、エネルギー消費量が多くなるといったデメリットがある。また、325℃〜400℃への加熱については、ボイラーの廃熱を利用することもでき、エネルギー消費が抑えられるといった効果もある。また、偏光板に使用されている熱可塑性樹脂は、加熱により融解状態となる。溶融状態の樹脂と酸化物半導体粉体の間で固体/液体界面の分解反応が起き、分解反応が加速される。
なお、偏光板を酸化分解除去する方法として液晶パネルの破砕物と酸化物半導体と混合し、紫外線を照射することで有機物を分解する方法もあるが、この場合には光が届かない部分は反応が進行しないため分解効率が悪く、光源ランプのランニングコストがかかるという問題がある。これに対して、本発明の混合加熱工程は加熱によりキャリアを励起するので光が照射されていない部分も温度が上昇すれば反応が進行するので分解効率が高くなり、光源ランプを用いないのでランニングコストも低くなる。
〔4〕希少金属回収工程
図1には、上述した混合加熱工程(ステップS3)で分離回収されたガラス基板を処理し、ガラス基板表面からインジウムを分離回収する希少金属回収工程(ステップS4)をさらに含む例が示されている。混合加熱工程(ステップS3)で分離回収されたガラス基板には、透明電極として希少金属であるインジウムを含むインジウムスズ酸化物(ITO)が付着している。このため、たとえば、ボールミルなどで撹拌し、ガラス基板表面に摩擦力を加えることでITOを剥離し、剥離したITOを分級などで分離回収することができる。
希少金属回収の具体的方法としては、たとえば、図2に示すように、円筒容器31に混合加熱工程で分離回収されたガラス基板を投入し、ボールを入れ、密封し円筒容器を2本のローラ32の上に載せ回転させることにより、ボールとガラス基板が円筒容器内で撹拌され、ガラス基板同士が擦り合わされることにより、ガラス基板表面のITOが剥離される。
剥離したITOは粉状となり、ガラス基板に付着している配線材料などとの混合物として得られる。ガラス基板の厚み未満のサイズの粉体、たとえば厚みが700μm未満のガラス基板であれば、700μm未満のサイズの粉体として濃縮物が得られる。
希少金属回収工程では、ガラス基板表面の配線材料は研磨され剥離するが、ガラス基板自体はほとんど粉砕されないように行う。もともと表面に配線材料などの付着物が付着しているため、応力が緩和され、ガラス基板の粉砕はほとんど進行しない。
得られた粉体を篩などを用いて分級し、ITOを高濃度で含んだ粉体とガラス基板とに分離する。分離された粉体は、ITOを高濃度で含むため、素材メーカーなどで精製し、ITO原料として再生利用することができる。ガラス基板は、表面の付着物が剥離されており、ガラス表面に配線材料などが何も付着していないため、応力緩和が発生せず、後述の粉砕工程において、ガラス基板の粉砕がはやく進行するため、効率的な粉砕が可能となる。
また、上述の混合加熱工程において、図6に示した液晶パネルのうち、ガラス基板とITOとの間に存在しているカラーフィルタなどの有機物が酸化分解されているため、ITOは剥離されやすくなっている。したがって、混合加熱工程を経ることにより、希少金属回収工程におけるITOの剥離効率が高くなり、効率的なインジウムの回収が可能となる。
〔5〕粉砕工程
上記工程で得られたガラス基板を、再資源化用途に適したサイズに調整するため、粉砕を行う。粉砕方法として、たとえば、ジェットミル、ボールミル、ハンマーミルなどによりガラス基板を粉体化することができる。ガラス基板の粉砕には各種方式の粉砕機を用いることができ、その種類は特に制限されるものではない。
上記希少金属回収工程においてITOが剥離されたガラス基板はサイズが、ガラス基板の厚み以上のサイズから15mm以下のものがほとんどである。前述の希少金属回収工程での処理により、若干粒径が小さくなる場合もあるが、たとえばガラス基板の厚み未満の粉体は、ITOの濃縮物として回収しているため、ガラス基板はガラス基板の厚みを超えるサイズに分布している。
このようなサイズに分布しているガラス基板を、さらに粒径を小さくすることにより、有効な再資源化用途が生まれるため、粉砕処理することでサイズをガラス基板の厚み以下にすることが好ましく、100μm以下にすることがより好ましい。
上記混合加熱工程において、ガラス基板に貼付されていた偏光板が剥離されているため、上記のようなボールミル、ハンマーミル、ジェットミルなどにより容易に粉砕が可能となる。
ガラス基板はガラス基板の厚み以下に粉砕することにより、煉瓦やタイルなどの建材用原料に使用することが可能となる。これは、ガラス基板の厚みを超えるサイズのガラス基板は、板状の扁平な形状をとるため、エッジ部分が鋭利となる危険性があるためである。ガラス基板の厚み以下のサイズに粉砕することにより、上記のような危険性が防げ、建材用原料としての用途が広がる。
また、100μm以下のガラス片においては、一般的に用いられている塗料に添加することで耐摩耗性、高耐久性といった効果を付与することができる。また、ガラス片を酸化物などの各種材料と混合し焼成することで各種セラミックスを作ることができる。
粉砕片の大きさに特に制限はないが、上述したように有効な用途に使用可能な700μm以下に粉砕することが好ましく、100μm以下に粉砕することがより好ましい。
また、希少金属を回収した後のガラス基板は、上述したガラス品種選別工程(ステップS1)を行なっている場合には、当該工程において既にガラス品種別に選別されている。このため、回収されたガラス基板は、単一の品種のガラスであり、ガラス基板を原料ガラスに添加混合することにより、または、原料ガラスに置き換えて、再使用(マテリアルリサイクル)することができる。すなわち、破砕片サイズに応じて分級し、粒径に応じて種々のガラスのリサイクル用途に再生利用することができる。
この方法によれば、燃焼などのように多大なエネルギーを消費せず、強酸や強アルカリなどの処理困難な薬液も使用しないため、低環境負荷の方法であり、家電リサイクルプラントなどにおいて実施可能であり、効率的な偏光板の除去が可能となる。また、希少金属であるインジウムや液晶パネルの重量の大半を占めるガラスなどを効率的に回収および再資源化することができ、資源有効利用が可能となる。
なお、本発明の液晶パネルの再資源化方法は、上述したように、偏光板除去工程(ステップS3)を少なくとも含んでいればよく、図1のフローチャートに示した手順に限定されるものではなく、図1に示したステップの一部が削除または置換されていてもよく、また、図1に示されていないステップが必要により付加されてもよい。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例>
ガラス厚み700μm、光学フィルム厚み200μmである、市販の32インチサイズの液晶パネルをロールクラッシャーにより破砕した。得られた破砕物を、目開き10mmのふるいを通過させ、さらに目開き5mmのふるい上に残ったものを、5〜10mmのサイズを持った液晶パネルサンプルとして準備した。
得られた液晶パネルに対して偏光板除去の処理を行った。液晶パネル100mL(かさ容積)を酸化チタン粉体200mLと混合し、円筒状の炉心管を持つ電気炉内で加熱した。加熱温度は、325℃、350℃、400℃とした。このとき、10m/minの流速で空気を流しながら加熱を行った。また、炉心管を1.5rpmの速度で回転させることにより、撹拌を行った。加熱時間は、15分とした。加熱後の液晶パネルの外観観察の結果を図3に示した。図3(a)は325℃で加熱した場合、図3(b)は350℃で加熱した場合、図3(c)は400℃で加熱した場合をそれぞれ示している。いずれの加熱温度に関しても、偏光板がガラス表面から除去されており、カラーフィルタの有機物が炭化されている。
得られたガラス基板に対して、ボールミル内にて撹拌することにより、希少金属剥離を行った。容量5Lの円筒状容器に液晶パネルを1.5kg、直径25mmのアルミナ製ボールを4kg投入し、密閉した後、ポットを70rpmの速度で回転させ、15分間希少金属回収処理を行った。処理が完了した液晶パネルとアルミナ製ボールの混合物から、ふるいを用いてアルミナ製ボールを取り除き、さらに目開き700μm角のふるいを用いて、ふるいを通過する粉体と通過しないカレットに分離した。粉体は、11g、カレットは89g得られた。それぞれのインジウム含有量を測定したところ、粉体のインジウム濃度は3600ppm、カレットのインジウム濃度は28ppmであった。
得られた粗粉に対して、ボールミルを用いて、ガラス基板の粉砕処理を行った。ボールミル粉砕の条件としては、容量5Lの円筒状容器に、液晶パネルを2kg、直径40mmのアルミナ製ボールを4kg投入し、密閉した後、ポットを70rpmの速度で回転させ、30分間粉砕処理を行った。粉砕処理後の粒度分布を図4に示した。ほとんどが2mm以下のサイズに粉砕されていることが判る。これにより長時間粉砕すれば、100μm以下に粉砕されることが判る。
<比較例>
実施例で用いたものと同様、ガラス厚み700μm、光学フィルム厚み200μmである、市販の32インチサイズの液晶パネルをロールクラッシャーにより破砕した。得られた破砕物を、目開き10mmのふるいを通過させ、さらに目開き5mmのふるい上に残ったものを、5〜10mmのサイズを持った液晶パネルサンプルとして準備した。
得られた液晶パネルに対して、ボールミルにより、粉砕処理を行った。ボールミル粉砕の条件としては、容量5Lの円筒状容器に、液晶パネルを2kg、直径40mmのアルミナ製ボールを4kg投入し、密閉した後、ポットを70rpmの速度で回転させ、30分間粉砕処理を行った。粉砕処理後の粒度分布を図5に示した。実施例の結果と比較し、ほとんど粉砕が進行していないことがわかる。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は前記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
31 円筒容器、32 ローラ、51 液晶パネル、52a カラーフィルタ側ガラス基板、52b TFT側ガラス基板、53 シール樹脂体、54 液晶層、55 偏光板、56 カラーフィルタ、57 反射防止膜、58 透明導電膜、59 配向膜、60 画素電極、61 バス電極、62 絶縁膜。

Claims (5)

  1. 光学フィルムがガラス基板の片面に貼り合わされてなる液晶パネルを再資源化する方法であって、
    液晶パネルを酸化物半導体と混合し、加熱することによりガラス基板の付着物を分解する混合加熱工程と、
    混合加熱工程を経たガラス基板を粉砕する粉砕工程を含むことを特徴とする液晶パネルの再資源化方法。
  2. 前記粉砕工程は、ガラス基板をガラスの厚み以下のサイズに粉砕することを特徴とする請求項1に記載の液晶パネルの再資源化方法。
  3. 前記混合加熱工程における液晶パネルと酸化物半導体との混合物の加熱温度が325℃〜400℃の範囲であることを特徴とする請求項1または2に記載の液晶パネルの再資源化方法。
  4. 前記混合加熱工程における液晶パネルと酸化物半導体との混合比が体積比で2:1〜1:10であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の液晶パネルの再資源化方法。
  5. 前記混合加熱工程の前に、液晶パネルをガラス基板の厚みより大きく、かつ、15mm以下であるサイズに破砕する予備破砕工程を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の液晶パネルの再資源化方法。
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