JP2012239337A - 電力変換装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】スイッチング素子を内蔵した半導体モジュール2と、半導体モジュール2を冷却するための冷却器3と、スイッチング素子を駆動制御するスイッチング駆動回路41とを備えた電力変換装置1。電力変換装置1は、冷却器3と外部の熱交換器との間で冷却媒体wを循環させるための循環ポンプ5を一体的に有している。循環ポンプ5を駆動制御するポンプ駆動回路42とスイッチング駆動回路41とは、一つの共有回路部4に形成されている。
【選択図】図3
Description
そして、上記のような冷却媒体wの循環は、その循環経路に設けられた循環ポンプ95によって行われる。つまり、電力変換装置9における冷却器93と、循環ポンプ95と、熱交換器94とは、互いの間を冷媒配管96によって連結されており、循環ポンプ95は電力変換装置9の外部に別体として設けられている。
すなわち、循環ポンプ95には、該循環ポンプ95を駆動制御するためのポンプ駆動回路951が接続される。一方、電力変換装置9は、スイッチング素子を駆動制御するスイッチング駆動回路91を備えている。そこで、これらの駆動回路を一つの回路基板等に集約してコストの低減等を図ることが考えられるが、上記のように循環ポンプ95が電力変換装置9と別体となっていると、これらの駆動回路を一体化することはできない。その結果、電力変換装置9とこれを冷却する冷却システム90のコスト低減を図ることが困難となる。
該電力変換装置は、上記冷却器と外部の熱交換器との間で冷却媒体を循環させるための循環ポンプを一体的に有しており、
該循環ポンプを駆動制御するポンプ駆動回路と上記スイッチング駆動回路とは、一つの共有回路部に形成されていることを特徴とする電力変換装置にある(請求項1)。
本発明の実施例にかかる電力変換装置につき、図1〜図3を用いて説明する。
本例の電力変換装置1は、図2、図3に示すごとく、スイッチング素子を内蔵した半導体モジュール2と、該半導体モジュール2を冷却するための冷却器3と、スイッチング素子を駆動制御するスイッチング駆動回路41とを備えている。
電力変換装置1は、図1に示すごとく、冷却器3と外部の熱交換器14との間で冷却媒体wを循環させるための循環ポンプ5を一体的に有している。
共有回路部4は、ポンプ駆動回路42とスイッチング駆動回路41とが形成された共有回路基板40からなる。また、共有回路部4は、ポンプ駆動回路42とスイッチング駆動回路41とに共通する一つのマイコン(マイクロコンピュータ)を備えている。つまり、ポンプ駆動回路42とスイッチング駆動回路41とが一つの共有回路基板40に形成されており、該共有回路基板40にマイコンが搭載され、上記二つの駆動回路の制御を行っている。
図2に示すごとく、冷却管31は、冷却媒体wの流通方向に長い長尺形状を有し、その両端部付近において積層方向に隣り合う冷却管31と、連結管32によって連結されている。また、積層方向の一端に配された冷却管31には、冷却媒体wを冷却器3に導入する冷媒導入管331と、冷却媒体wを冷却器3から排出する冷媒排出管332とが取り付けられている。
また、図2、図3に示すごとく、循環ポンプ5は、冷却器3における冷媒出口、すなわち冷媒排出管332に連結されている。循環ポンプ5の電極端子51も共有回路基板40に接続され、ポンプ駆動回路42に接続されている。
そして、図1に示すごとく、吐出配管52及び冷媒導入管331は、冷媒配管131、132によって、電力変換装置1の外部に設けられた熱交換器(ラジエータ)14に接続されている。熱交換器14は、例えば車両における電力変換装置1から離れた位置に配置され、空冷等によって冷却媒体wを冷却できるよう構成されている。
また、冷却媒体wとしては、例えば、水やアンモニア等の自然冷媒、エチレングリコール系の不凍液を混入した水、フロリナート等のフッ化炭素系冷媒、HCFC123、HFC134a等のフロン系冷媒、メタノール、アルコール等のアルコール系冷媒、アセトン等のケトン系冷媒等を用いることができる。
電力変換装置1は、循環ポンプ5を一体的に有しており、該循環ポンプ5を駆動制御するポンプ駆動回路42とスイッチング駆動回路41とが一つの共有回路部4に形成されている。すなわち、ポンプ駆動回路42とスイッチング駆動回路41とが一体化され、一つの共有回路部4に集約されるため、コストの低減を図ることできる。その結果、電力変換装置1とこれを冷却する冷却システム140のコスト低減を図ることができる。
すなわち、半導体モジュール2は、半導体モジュール2の温度を検出するモジュール温度センサを備え、共有回路部4におけるポンプ駆動回路42は、モジュール温度センサの検出信号を利用して循環ポンプ5の駆動制御を行うよう構成することができる。
この場合には、半導体モジュール2の駆動状況に応じて、すなわち、半導体モジュール2の発熱状態に応じて、循環ポンプ5を駆動制御することができる。
例えば、被制御電流が半導体モジュール2に流れるタイミングや時間に応じて、循環ポンプ5の出力を調整することができる。すなわち、半導体モジュール2に大きな被制御電流が流れるタイミングと同期して、或いはそのタイミングに先立って、冷却器3に冷却媒体wを多く供給するように制御することが可能となる。これによって、適切なタイミングで適切な量の冷却媒体wを冷却器3に供給することができ、効率的な電力変換装置1の冷却が可能となる。
この場合には、冷却媒体wの温度に応じて循環ポンプ5の駆動制御を行うことができる。また、冷媒温度センサが循環ポンプ5の内部もしくは出入口に配設されていることにより、冷媒温度センサとポンプ駆動回路42との距離を短くすることができ、両者間の配線を短くすることができる。
本例は、図4に示すごとく、電力変換装置1によって制御される被制御電力と、循環ポンプ5を駆動するポンプ駆動電力とを、同一の電圧となるように構成した例である。
電力変換装置1は、直流電源61から供給される直流電力を三相交流電力に変換して、三相交流の回転電機62へ供給するよう構成されている。すなわち、電力変換装置1の電力変換回路63は、直流電源61の正極に接続された高電位ライン631と、直流電源61の負極に接続された低電位ライン632との間に、2つの半導体モジュール(スイッチング素子)2を直列接続してなるアームを少なくとも3つ並列接続してなる。そして、各アームにおける一対の半導体モジュール2の間に、それぞれ出力ライン633が接続され、各接続ライン633は回転電機62に接続されている。
本例においては、直流電源61は車両に搭載された車載バッテリであり、回転電機62は車両駆動用のモータである。
これにより、直流電源61を用いて、車両駆動用のモータのみならず、循環ポンプ5のモータ620をも駆動することができる。
その他は、実施例1と同様である。
すなわち、被制御電力の電圧とポンプ駆動電力の電圧とが異なる場合、図5に示すごとく、循環ポンプ5のモータ620を駆動するための電力変換回路630と直流電源61との間にDC−DCコンバータ等の電圧変換器64を設ける必要がある。そうすると、電圧変換器64を設ける分、電力変換装置1および冷却媒体の循環システム14のコスト低減及びコンパクト化が困難となる。それゆえ、電力変換装置1の被制御電力と循環ポンプ5のポンプ駆動電力とを同一の電圧とすることにより、電力変換装置1および冷却媒体の循環システム14のコスト低減及びコンパクト化を容易にすることができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
例えば、循環ポンプ5のモータを、冷却媒体wが流通する冷媒流路に接触させるよう構成してもよい。この場合には、冷却媒体wによって循環ポンプ5のモータを冷却することができる。これにより、循環ポンプ5の耐久性を容易に向上させることができる。
14 熱交換器
2 半導体モジュール
3 冷却器
4 共有回路部
41 スイッチング駆動回路
42 ポンプ駆動回路
5 循環ポンプ
Claims (9)
- スイッチング素子を内蔵した半導体モジュールと、該半導体モジュールを冷却するための冷却器と、上記スイッチング素子を駆動制御するスイッチング駆動回路とを備えた電力変換装置であって、
該電力変換装置は、上記冷却器と外部の熱交換器との間で冷却媒体を循環させるための循環ポンプを一体的に有しており、
該循環ポンプを駆動制御するポンプ駆動回路と上記スイッチング駆動回路とは、一つの共有回路部に形成されていることを特徴とする電力変換装置。 - 請求項1に記載の電力変換装置において、上記共有回路部は、上記ポンプ駆動回路と上記スイッチング駆動回路とが形成された共有回路基板を備えていることを特徴とする電力変換装置。
- 請求項1又は2に記載の電力変換装置において、上記共有回路部は、上記ポンプ駆動回路と上記スイッチング駆動回路とに共通する一つのマイコンを備えていることを特徴とする電力変換装置。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の電力変換装置において、上記半導体モジュールは、該半導体モジュールの温度を検出するモジュール温度センサを備え、上記共有回路部における上記ポンプ駆動回路は、上記モジュール温度センサの検出信号を利用して上記循環ポンプの駆動制御を行うよう構成してあることを特徴とする電力変換装置。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載の電力変換装置において、上記ポンプ駆動回路は、上記スイッチング駆動回路におけるスイッチング制御信号を利用して、上記循環ポンプの駆動制御を行うよう構成してあることを特徴とする電力変換装置。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の電力変換装置において、上記循環ポンプの内部もしくは出入口に、上記冷却媒体の温度を検出するための冷媒温度センサが配設されており、該冷媒温度センサの検出信号を利用して、上記ポンプ駆動回路が上記循環ポンプを駆動制御するよう構成してあることを特徴とする電力変換装置。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の電力変換装置において、上記循環ポンプは、上記冷却器における冷媒出口に連結されていることを特徴とする電力変換装置。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載の電力変換装置において、上記循環ポンプのモータは、上記冷却媒体が流通する冷媒流路に接触していることを特徴とする電力変換装置。
- 請求項1〜8のいずれか一項に記載の電力変換装置において、該電力変換装置によって制御される被制御電力と、上記循環ポンプを駆動するポンプ駆動電力とは、同一の電圧であることを特徴とする電力変換装置。
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