JP2012237857A - 電子写真用ローラ - Google Patents

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Abstract

【課題】初期から表面電位が低く(電荷の減衰速度が速く)、かつ繰り返し使用しても電荷の減衰速度が低下することのない電子写真用ローラを提供することである。
【解決手段】軸芯体と、導電性シリコーンゴムを含有する弾性層とを有する電子写真用ローラにおいて、弾性層がアルキレングリコールモノビニルエーテルを含む混合物の硬化物であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は電子写真用ローラに関する。
近年、電子写真用画像形成装置のカラー化が一段と進んでグラフィックパターンの出力が多くなっており、さらなる画像の高濃度化や均一性が望まれている。このような課題を解決するために、現像ローラ上に担持する現像剤の量を規制するための現像ブレードに、現像ローラより高いバイアスを印加する画像形成プロセスが提案されている(特許文献1参照)。
現像ブレードにバイアスを印加する画像形成プロセスにおいては、現像ローラと現像ブレードに同じバイアスを印加する従来のプロセスと違って、現像ローラの表面電位の制御が非常に重要となってくる。すなわち、現像ブレードのバイアスによって現像ローラの表面電位が高くなると、現像ローラの表面にたまった電荷が現像ローラの軸芯体へ逃げにくくなる。このため、現像バイアスと感光ドラムの帯電電位との差が小さくなり、かぶりが発生しやすくなる。
現像ローラの帯電を防止するために、帯電防止剤としてイオン性界面活性剤や、親水性のポリエーテルやポリエステルなどの非イオン性界面活性剤を入れる手段が開示されている(特許文献2参照)。しかし、帯電防止剤は表面にブリードすることで帯電防止効果を発現するため、効果の発現までに時間を要するという課題を有する。また、ブリードによって現像剤担持体に含まれる帯電防止剤の量は減少していくため、長期間に亘る効果の持続に課題がある。
特開2000−112212号公報 特開平08−044149号公報
そこで、本発明の目的は、繰り返しの使用によっても表面電位が上昇しにくい、すなわち、電荷の減衰速度が低下しにくい電子写真用ローラを提供することである。
本発明は、軸芯体と、該軸芯体の上に設けられた、導電性シリコーンゴムを含有する弾性層とを有する電子写真用ローラにおいて、
該弾性層が、下記の(A)乃至(E)成分を含む混合物の硬化物であることを特徴とする電子写真用ローラに関する。
(A)2個または3個以上のアルケニル基を分子内に有するポリシロキサン
(B)2個または3個以上のヒドロシリル基を分子内に有するハイドロジェンポリシロキサン
(C)下式で示されるアルキレングリコールモノビニルエーテル
CH2=CH(OX)OH
(式中、Xは炭素数が2または3のアルキレン基であり、nはXが炭素数2のアルキレン基のときは1以上4以下、Xが炭素数3のアルキレン基のときは1である)
(D)導電性粒子
(E)触媒
本発明の電子写真用ローラによれば、電子写真用ローラの表面電位を初期から低く(電荷の減衰速度が速く)することができ、かつ長期にわたってその効果を持続することが可能である。
本発明の電子写真用ローラの一例を示す概略斜視図である。 本発明に係る電子写真用ローラの弾性層の形成用の塗工装置の構成図である。 本発明の電子写真用ローラを用いた画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
以下、好ましい実施の形態を挙げて、本発明を詳細に説明する。
本発明の電子写真用ローラは、図1に示すように、軸芯体1と、軸芯体1の外周上に同心円状に形成された弾性層2を有する積層構造を有する。また、弾性層2の外周上に樹脂層3を単層、または複層で形成しても良い。
軸芯体を構成する材料としては鉄、アルミニウム、チタン、銅およびニッケルの合金を挙げることができる。
弾性層は以下に説明する(A)、(B)、(C)、(D)および(E)成分を含む混合物の硬化物からなる。弾性層を構成する材料としては、以下の理由から導電性シリコーンゴムを使用する。
・他の汎用ゴムに比べて低硬度かつ低圧縮永久歪である。
・加工性に優れている。
・硬化後の物性が安定している。
特に付加型の導電性シリコーンゴムを用いると、上記の利点に加えて、硬化反応に伴う副生成物の発生がなく寸法安定性が良好であるという利点も得られるため、弾性層の材料として好ましい。
付加型の導電性シリコーンゴムは、(A)2個または3個以上のアルケニル基を1分子内に有するポリシロキサンと、(B)2個または3個以上のヒドロシリル基を1分子内に有するハイドロジェンポリシロキサンが、(E)触媒の存在下、付加反応して架橋することで硬化する。
(A)成分のポリシロキサンの分子量は、1万以上50万以下が好ましい。ポリシロキサンはアルケニル基を1分子中に2個または3個以上を有することが必要である。アルケニル基の種類は、活性水素との反応性が高いビニル基およびアリル基の少なくとも一方であることが好ましく、ビニル基が特に好ましい。
なお、本発明での分子量は、(A)成分、(B)成分ともにゲルパーミエーションクロマトグラフィー:「HLC−8120GPC」(商品名、東ソー社製)で測定したときの重量平均分子量である。すなわち、40℃のヒートチャンバー内で安定化させたカラム:「TSK−GEL SuperH1000、SuperH3000、SuperH4000」(商品名、東ソー社製)に、溶媒としてトルエンを毎分0.5mlの流速で流し、0.1〜0.3質量%に調整した試料溶液を50〜200μl注入する。そして、数種の単分散ポリスチレン標準試料で作成した検量線から試料の重量平均分子量を算出した。
(B)成分のハイドロジェンポリシロキサンは、硬化工程における付加反応の架橋剤として働く。1分子中のケイ素原子に結合する水素原子の数は2個または3個以上必要である。硬化反応を最適に行わせるためには3個以上が好ましい。ハイドロジェンポリシロキサンの分子量は、300以上30000以下が好ましい。
(A)成分に含まれるアルケニル基のモル数と、(C)成分のアルキレングリコールモノビニルエーテルに含まれるビニル基のモル数の和に対する、(B)成分のハイドロジェンポリシロキサンに含まれるヒドロシリル基のモル数の比(モル比)が、1.0倍以上3.0倍以下の範囲になるよう、(B)成分の配合量を調節することが好ましい。前記モル比を1.0倍以上にすると、シリコーンゴムの架橋が充分な量となり、圧縮永久歪を小さくすることができる。前記モル比を3.0倍以下にすると、化学的に不安定なヒドロシリル基が過剰に残ることがなくなるので経時での電子写真用ローラの硬度や電流の変化を小さくすることができる。
(E)成分の触媒は、(A)成分に含まれるアルケニル基と(B)成分に含まれるヒドロシリル基との付加反応および、(B)成分に含まれるヒドロシリル基と(C)成分に含まれるビニル基との付加反応において触媒作用を示す物質であれば良い。このような物質として、入手のし易さから白金触媒が好ましい。具体例としては、塩化白金酸、白金オレフィン錯体、白金ビニルシロキサン錯体、白金トリフェニルホスフィン錯体が挙げられる。
(A)成分と(B)成分の合計質量に対し、白金元素の質量が1ppm以上1000ppm以下となるように、(E)成分の配合量を調節することが好ましい。前記質量を1ppm以上にすることで硬化が十分に進み、1000ppm以下にすることで費用対効果に優れる。ただし、この範囲に限定されることはなく、目標とする可使時間、硬化時間、製品形状等により適宜選択される。
弾性層に導電性を付与する目的で添加する(D)成分の導電性粒子は、カーボンブラック、グラファイト、導電性金属酸化物、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄粉、アルカリ金属塩、およびアンモニウム塩の微粒子を用いることもができる。これらの内、カーボンブラックは容易に入手できるので好適である。
さらに、電子写真用ローラの具体的な用途に応じて、弾性層に非導電性充填剤を適宜配合することができる。非導電性充填剤としては、珪藻土、石英粉末、乾式シリカ、湿式シリカ、酸化チタン、酸化亜鉛、アルミノケイ酸、炭酸カルシウム、珪酸ジルコニウム、珪酸アルミニウム、タルク、アルミナ、酸化鉄を挙げることができる。
弾性層に(C)成分が含有されていない従来の導電性シリコーンゴムを用いると電子写真用ローラの表面電位が高くなりやすい。電子写真用ローラの表面電位が高くなるメカニズムを以下に説明する。
電子写真用ローラの表面電位が高くなるのは、弾性層の導電性シリコーンゴムに含まれるアルケニル基やヒドロシリル基を分子内に有するポリシロキサンに原因がある。導電性シリコーンゴムを軸芯体の表面に塗工した直後には、ポリシロキサンと導電性粒子が、偏りなくほぼ均一に分布している。しかし、ポリシロキサンは表面張力が小さく、表面に広がりやすい性質がある。このため、導電性シリコーンゴムの硬化が完了するまでの間に、該ポリシロキサンが、塗工面(表面)に移動しやすい。ポリシロキサンが表面に移動すると、結果的に表面近傍の導電性粒子が内部へと退けられることになり、表面近傍に存在する導電性粒子の量が少なくなる。この状態で硬化すると、弾性層の表面近傍には導電性粒子が少なく、抵抗が高い領域が形成されるため、表面にたまった電荷が弾性層を通じて、該電子写真用ローラの軸芯体へ逃げにくくなって、該電子写真用ローラの電荷の減衰速度が遅くなる。電荷の減衰速度が遅くなると、該電子写真用ローラ自身にかけられるバイアス、あるいは該電子写真用ローラと当接する部材にかけられるバイアスによって、該電子写真用ローラの表面電位が高くなる。
なお、ポリシロキサンの表面への移動は、気体と接しながら硬化させるときや、硬化が完了するまでの時間が長いと、移動速度が上がったり、移動時間が長くなったりして特に顕著になる。
本発明は、表面電位を低くするために、(C)成分のアルキレングリコールモノビニルエーテルを添加する点を特徴としている。(C)成分を添加すると電子写真用ローラの表面電位が低くなるメカニズムを以下に説明する。
(C)成分を添加すると、導電性シリコーンゴムの硬化、つまり(A)成分と(B)成分との付加反応が始まると同時に、(C)成分に含まれるビニル基と(B)成分に含まれるヒドロシリル基の付加反応が始まる。これら2つの付加反応は競合して起きるが、(C)成分は(A)成分と比較して立体的に小さい。このため(C)成分に含まれるビニル基が(B)成分に含まれるヒドロシリル基と接触する確率は、(A)成分に含まれるアルケニル基が(B)成分に含まれるヒドロシリル基と接触する確率よりも大きくなる。つまり、競合する2つの付加反応において、(A)成分と(B)成分の反応よりも、(B)成分と(C)成分の反応が優先的に生じる。(B)成分と(C)成分が反応すると、末端に水酸基を有する官能基で置換されたポリシロキサンが生成する。硬化反応中のポリシロキサンに水酸基が存在すると、他のポリシロキサンの水酸基と水素結合を形成してポリシロキサンの分子鎖の移動が制限される。このため、表面近傍の導電性粒子が内部へと退けられることがなくなって、弾性層の表面近傍に導電性粒子が少ない領域が形成されることがなくなる。このように、(C)成分を添加することで、導電性シリコーンゴムの弾性層を用いた電子写真用ローラの表面電位を低くすることができる。もちろん、ポリシロキサンの硬化が完了すれば、ポリシロキサンはそれ以上動くことはなくなるため、繰り返し使用しても、上記の効果が損なわれることはない。
(C)成分のアルキレングリコールモノビニルエーテルは、下式で示される化合物である。
CH2=CH(OX)OH
(式中、Xは炭素数が2または3のアルキレン基であり、nはXが炭素数2のアルキレン基のときは1以上4以下、Xが炭素数3のアルキレン基のときは1である)
ポリシロキサン間で水素結合が形成されても、その力が弱いとポリシロキサンの分子鎖の移動を制限できないため、強い水素結合力が必要となる。水素結合の力は分子内の電子密度の偏り(分極や極性)が大きいほど強くなる。電子密度の偏りは様々な要因で決まり、例えば、結合している原子間の電気陰性度の差が大きいほど分極は大きくなる。また、化合物の分子量にも依存し、分極の方向が一方向に揃いにくい高分子量の化合物より、低分子量の化合物の方が分極は大きくなる。
本発明では、Xを炭素数が2または3のアルキレン基にすることで、非極性の特性が強い炭化水素基を少なくして極性を大きくしている。同時に、ビニル基と水酸基の間を単にアルキレン基で結合させるのではなく、酸素原子を挿入してエーテル構造にすることで、さらに極性を増すようにしている。また、Xが炭素数2のアルキレン基のときはnを1以上4以下とし、Xが炭素数3のアルキレン基のときは、nを1にすることで、末端に水酸基を有する官能基の極性の低下を抑えている。
具体的には、エチレングリコールモノビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、トリエチレングリコールモノビニルエーテル、テトラエチレングリコールモノビニルエーテル、プロピレングリコールモノビニルエーテルである。これらは2種以上を使用しても良い。これらの中でも、エチレングリコールモノビニルエーテルは炭化水素基が少なく、分子量も小さいので水素結合力が強くなり、特に好ましい。
(C)成分の添加量は、(A)成分 1molに対して0.5mol以上1.5mol以下となるよう、予め(A)成分に添加しておくことが好ましい。0.5mol以上にすることで、ポリシロキサンが表面に移動するのを抑える効果が表れ始める一方、1.5mol以下にすると費用対効果に優れる。
軸芯体の表面に弾性層を形成する方法としては、環状の吐出口を有する塗工ヘッド(以下、単に塗工ヘッドと称する)を用いて導電性シリコーンゴム材料を軸芯体の周囲に塗工した後、加熱硬化させる方法が好適である。この方法は、金型に導電性シリコーンゴム材料を注入して加熱硬化させる方法に比べて装置が小型で済み、金型のメンテナンスや交換が必要ないため、安価に製造できる。
塗工ヘッドを用いた成形方法においては、導電性シリコーンゴム材料の粘度は5000Pa・s以上20000Pa・s以下であることが好ましい。導電性シリコーンゴム材料の粘度は粘弾性測定装置(Haake製Rheo Stress600)を使って次のようにして求められる。導電性シリコーンゴム材料が一液の場合はそのまま、二液の場合は使用する比率で二液を混合したものを準備する。導電性シリコーンゴム材料1gを採取して23℃に設定した試料台の上に載せ、φ35mm、傾斜角度1°のコーンプレートを試料台との間隔が52μmになるように上から押し付ける。試料台から押し出された試料を除去して3分間放置した後、試料にせん断速度を0.001(1/s)から1000(1/s)へ60秒かけて加えたときの0.01(1/s)のときの粘度である。粘度を500Pa・s以上にすることで、軸芯体の外周上に導電性シリコーンゴム材料の塗工層を形成した際に重力に対して形状を保持することができる。粘度を20000Pa・s以下にすることで、塗工ヘッドから吐出するときの高せん断速度域でも導電性シリコーンゴム材料の粘度低くすることができる。そのため、塗工ヘッドから均一に吐出することができ、導電性シリコーンゴム材料の塗工層の形状精度が良好となる。
本発明に好適に用いることができる塗工ヘッドを有する塗工装置の概略説明図を図2に示す。図2において、架台4の上に略垂直にコラム5が取り付けられ、さらにコラム5には精密ボールネジ6が略垂直に取り付けられている。また、ステージ7は、ガイド8および精密ボールネジ6と連結し、プーリ10を介してサーボモータ9により回転運動が伝達され昇降できるようになっている。コラム5には、円筒状の軸芯体の外周面に導電性シリコーンゴム材料を吐出する環状の吐出口を有する塗工ヘッド11が取り付けられている。ステージ7には一対のブラケット12が取り付けられ、上側のブラケット12に取り付けられた上支持軸13と、下側のブラケット12に取り付けられた下支持軸14によって、軸芯体1の両端部を保持する。
塗工ヘッド11の中心孔の中心と上支持軸13および下支持軸14の軸中心は、鉛直方向に沿って略同心になるように調節してある。
導電性シリコーンゴム材料の供給口15は、導電性シリコーンゴム材料を搬送するための配管16を介して供給弁17に接続されている。供給弁17の上流には、供給ポンプ、定量吐出装置、タンク等を備えている。導電性シリコーンゴム材料は、定量吐出装置によりタンクから一定量が計量され、供給ポンプにより、供給弁17から配管16を経由して、所定量の導電性シリコーンゴム材料が塗工ヘッド11へ送られる。なお、導電性シリコーンゴム材料が二液の場合は、定量吐出装置と供給ポンプの間に混合ミキサーを備えており、混合ミキサーで均一に混合された導電性シリコーンゴム材料が、塗工ヘッドへ送られるようになっている。
供給口15より送り込まれた導電性シリコーンゴム材料は、塗工ヘッド11内の流路を通り、塗工ヘッド11のノズルから吐出される。このとき、導電性シリコーンゴムの肉厚を一定にするために、塗工ヘッドのノズルからの吐出量と材料供給ポンプからの供給量は一定にする。保持されている軸芯体1を垂直方向に上方へ移動させることで、軸芯体1は塗工ヘッド11に対して相対的に軸方向に移動し、軸芯体1の外周上に円筒状の導電性シリコーンゴム材料の塗工層が形成される。
軸芯体の外周面に塗工された導電性シリコーンゴム材料は、硬化させることで弾性層となる。導電性シリコーンゴム材料の塗工層は粘着性を有しているため、非接触で加熱処理することが好ましい。非接触の加熱処理方法としては、赤外線加熱方法、熱風加熱方法、ニクロム熱加熱方法、誘導加熱方法を挙げることができる。特に、装置が簡易で塗工層を軸方向に均一に熱処理できる赤外線加熱が好ましい。塗工層表面の熱処理温度を調節するためには、加熱装置の出力や、風向き、風温、塗工層との距離等を調整すれば良い。上記の加熱処理を行った後に、弾性層の物性の安定化あるいは、弾性層中の反応残渣および未反応低分子分を除去する目的で、弾性層をさらに熱処理(二次硬化)しても良い。
本発明では上記のようにして形成された弾性層の外周上に、樹脂層を設けることもできる。樹脂層を形成する材料としては、ポリアミド樹脂、フッ素樹脂、水素添加スチレン−ブチレン樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、イミド樹脂、またはオレフィン樹脂を挙げることができる。
樹脂層には、電子写真用ローラの用途に合わせて、体積平均粒子径が1〜20μmの微粒子を分散させることもできる。このような微粒子としては、ポリメタクリル酸メチル微粒子、シリコーンゴム微粒子、ポリウレタン微粒子、ポリスチレン微粒子、アミノ樹脂微粒子、またはフェノール樹脂微粒子を挙げることができる。
樹脂層は、電子写真用ローラ全体の電気抵抗を調整するために導電剤を配合することができる。導電剤としては、カーボンブラック、グラファイト、導電性金属酸化物、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄粉、アルカリ金属塩、アンモニウム塩の微粒子等を用いることができる。
樹脂層を構成する材料は、サンドミル、ペイントシェーカー、ダイノミル、またはパールミルのビーズを利用した従来公知の分散装置を使用して分散させ、塗料化することができる。得られた塗料を塗工する方法は特に規定はないが、操作が簡便なことからスプレー塗工法やディッピング法が好適である。
次に、本発明の電子写真用ローラを有する画像形成装置の一例を、図3を用いて説明する。
図3に示す画像形成装置は、それぞれイエロー、シアン、マゼンタおよびブラックの画像を形成する電子写真カートリッジ18が各々1個、タンデム方式で設けられている。
現像装置19は、感光ドラム20と対向設置された現像ローラ21と現像剤22を収容した現像容器23を備えている。さらに、現像ローラ21に現像剤を供給すると共に現像に使用されずに現像ローラに残っている現像剤を掻き取るための現像剤供給ローラ24と、現像ローラ上の現像剤の担持量を規制すると共に摩擦帯電するための現像ブレード25が設けられている。
感光ドラム20は、帯電ローラ26により所定の極性、電位に一様に帯電される。ビーム27として画像情報が感光ドラム20の表面に照射され、静電潜像が形成される。次いで、現像ローラ21上にコートされた現像剤が、現像ローラから静電潜像上に供給され、感光ドラム表面に現像剤像が形成される。ここで、現像ブレード25に印加されるバイアスは、現像ローラ21のバイアスより数百V高い電圧が一般的である。
転写搬送ベルト28は、駆動ローラ29、テンションローラ30および従動ローラ31で張架され、転写搬送ベルト28の内側には感光ドラムと対向した位置に転写ローラ32が設置されている。そして、静電吸着ローラ33にバイアスを印加することで転写搬送ベルト28の外周面に転写材34を静電吸着させ、転写材を搬送する。転写材34が転写位置まで搬送されたら、現像剤像とは逆極性のバイアスを転写ローラ32に印加する。これによって、転写材34に現像剤像が転写される。
現像剤像が転写された転写材34は、転写搬送ベルト28から定着ローラ35へ送られ、現像剤像が転写材34に定着されて、画像形成が完了する。一方、現像剤像の転写が終わった感光ドラム20はさらに回転し、クリーニング装置36により感光ドラム20の表面がクリーニングされる。
本発明の電子写真用ローラは、上記の現像ローラ、帯電ローラ、転写ローラとして使うことができる。また、上記の画像形成装置以外に、中間転写方式の画像成形装置にも使うことができる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。本発明は下記実施例に制限されるものではない。
〔実施例1〕
[弾性層の形成]
直径6mm、長さ250mmのSUS304の軸芯体に、導電性シリコーンゴムとの接着性を向上させる目的で、プライマー:「XP81−405」(商品名、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)を塗付し、150℃で30分間焼付け、室温まで冷却した。
導電性シリコーンゴム材料は、一液型のものを準備した。(A)成分としての両末端ビニルポリジメチルシロキサン:「DMS−V31」(商品名、アヅマックス社製)99.53質量部と、(D)成分としてのカーボンブラック:「Raven890」(商品名、Columbian Chemical社製)10.00質量部を配合した。さらに(C)成分としてのエチレングリコールモノビニルエーテル(X=炭素数2のアルキレン基、n=1)を0.47質量部((A)成分 1molに対して、(C)成分が1.5molになる量。なお、GPCで測定した(A)成分の重量平均分子量を(A)成分の分子量と見なして(A)成分のモル数を計算した。他の実施例も同様である。)配合した。続いて、(B)成分としてのポリハイドロジェンメチルシロキサン:「HMS−151」(商品名、アヅマックス社製)を9.85質量部((A)成分のビニル基と(C)成分のビニル基の数の和に対して、(B)成分のヒドロシリル基の数が1.5倍になる量)を配合した。最後に、(E)成分として1(mMol/L)の塩化白金酸の2−プロパノール溶液を0.50質量部添加し、導電性シリコーンゴムの混合物とした。
図2に示す塗工ヘッドを有する塗工装置の上支持軸13と下支持軸14に、プライマーを焼き付けた前記の軸芯体をセットした。軸芯体保持軸を垂直に60mm/sで上昇させて軸芯体を移動させると同時に、導電性シリコーンゴム材料を吐出し、軸芯体の外周に長さ230mm、厚さ3mmの導電性シリコーンゴム材料の塗工層を形成した。
導電性シリコーンゴム材料の塗工層を60rpmで回転させながら、赤外線加熱ランプ:「HYL25」(商品名、ハイベック社製)を出力1000Wで4分間照射し、硬化させた。赤外線加熱ランプの照射終了直後の塗工層の表面温度は200℃であった。その後、硬化した導電性シリコーンゴムの反応残渣および未反応低分子を除去する目的で、200℃の熱風で4時間の加熱(2次加硫)を行ない、厚みが3mmの弾性層を得た。
[弾性層表面の観察]
得られた弾性層の表面を走査電子顕微鏡:「S−4800」(商品名、日立社製)を使って加速電圧1.0kV、倍率1万倍で撮影した。撮影した写真から、弾性層の表面状態を以下のように評価した。結果を表1に示す。
A:撮影した写真にカーボンブラック由来の凹凸が見える
B:撮影した写真にカーボンブラック由来の凹凸がなく、平坦である
[弾性層の初期と1週間後の表面電位]
表面電位計「DRA−2000L」(商品名、qea社製)を用いて、弾性層の表面電位を以下のように測定した。弾性層を形成した後、表面電位を測定する前に弾性層を温度23℃、相対湿度50%の環境下に一日放置し、測定も温度23℃、相対湿度50%の環境で行った。表面電位の測定は、弾性層が形成された軸芯体の両端部を把持し、表面電位計を弾性層の表面と0.76mmの間隙をおいて配置した。コロナ放電装置から8.0kVの電荷を弾性層へ与えながらコロナ放電装置を400mm/secの速度で弾性層の一端から他端まで移動させ、電荷を与えてから0.06秒後の弾性層の表面電位を表面電位計で測定した。弾性層の周方向に10度おきで36点で表面電位を測定し、その相加平均値を弾性層の初期の表面電位とした。
初期の表面電位を測定した弾性層を温度23℃、相対湿度50%の環境に1週間放置し、そのときの弾性層の表面電位を、上記の手順で測定した。
弾性層の初期と1週間後の表面電位は以下のように評価した。結果を表1に示す。
A:表面電位が5V未満である
B:表面電位が5V以上10V未満である
C:表面電位が10V以上15V未満である
D:表面電位が15V以上である
[表面電位の安定性]
繰り返し使用したときの弾性層の表面電位の安定性は、MEK(メチルエチルケトン)への浸漬と浸漬後の静置を繰り返したときの、表面電位の変化で評価した。すなわち、MEKへの浸漬と浸漬後の静置を繰り返すことで、弾性層からのブリードアウトを促進させ、弾性層を長期にわたって繰り返し使用した状態の促進テストとした。まず、弾性層を上記の手順で1週間後の表面電位を測定し、このときの測定値を測定1回目の表面電位とする。続いて、弾性層を500mlのMEKに全体が浸かるように浸漬させ、温度23℃、相対湿度50%の環境に1時間静置した。MEKから引き上げた弾性層を温度23℃、相対湿度50%の環境に1週間静置した。その後、再び同じ条件でMEKに浸漬させ、MEKから引き上げた弾性層を温度23℃、相対湿度50%の環境下で2日放置してMEKを乾燥させ、前記の手順で表面電位を測定した。この時の測定値を測定2回目の表面電位とする。弾性層の表面電位の安定性は、以下のように評価した。結果を表1に示す。
A:測定1回目の表面電位と測定2回目の表面電位の差が5V未満であり、かつ測定2回目の表面電位が5V未満である
B:測定1回目の表面電位と測定2回目の表面電位の差が5V未満であり、かつ測定2回目の表面電位が5V以上10V未満である
C:測定1回目の表面電位と測定2回目の表面電位の差が5V未満であり、かつ測定2回目の表面電位が10V以上15V未満である
D:測定1回目の表面電位と測定2回目の表面電位の差が5V未満であり、かつ測定2回目の表面電位が15V以上である
E:測定1回目の表面電位と測定2回目の表面電位の差が5V以上である
〔実施例2〕
実施例1の弾性層の形成手順において、(A)成分である両末端ビニルポリジメチルシロキサン:「DMS−V31」(商品名、アヅマックス社製)の配合量を99.68質量部に変更した。(C)成分であるエチレングリコールモノビニルエーテルの配合量を0.32質量部((A)成分 1molに対して(C)成分が1.0molになる量)に変更した。また、(B)成分であるポリハイドロジェンメチルシロキサン:「HMS−151」(商品名、アヅマックス社製)の配合量を8.52質量部((A)成分のビニル基と(C)成分のビニル基の数の和に対して、(B)成分のヒドロシリル基の数が1.5倍になる量)に変更した。それ以外は、実施例1と同様にして弾性層を得た。得た弾性層について、表面の観察、表面電位の測定、表面電位の安定性の評価を実施例1と同様に行った。その結果を表1に示す。
〔実施例3〕
実施例1の弾性層の形成手順において、(A)成分である両末端ビニルポリジメチルシロキサン:「DMS−V31」(商品名、アヅマックス社製)の配合量を99.84質量部に変更した。(C)成分であるエチレングリコールモノビニルエーテルの配合量を0.16質量部((A)成分 1molに対して(C)成分が0.5molになる量)に変更した。また、(B)成分であるポリハイドロジェンメチルシロキサン:「HMS−151」(商品名、アヅマックス社製)の配合量を7.21質量部((A)成分のビニル基と(C)成分のビニル基の数の和に対して、(B)成分のヒドロシリル基の数が1.5倍になる量)に変更した。それ以外は、実施例1と同様にして弾性層を得た。得た弾性層について、表面の観察、表面電位の測定、表面電位の安定性の評価を実施例1と同様に行った。その結果を表1に示す。
〔実施例4〕
実施例1の弾性層の形成手順において、(A)成分である両末端ビニルポリジメチルシロキサン:「DMS−V31」(商品名、アヅマックス社製)の配合量を99.87質量部に変更した。(C)成分であるエチレングリコールモノビニルエーテルの配合量を0.13質量部((A)成分 1molに対して(C)成分が0.4molになる量)に変更した。また、(B)成分であるポリハイドロジェンメチルシロキサン:「HMS−151」(商品名、アヅマックス社製)の配合量を6.81質量部((A)成分のビニル基と(C)成分のビニル基の数の和に対して、(B)成分のヒドロシリル基の数が1.5倍になる量)に変更した。それ以外は、実施例1と同様にして弾性層を得た。得た弾性層について、表面の観察、表面電位の測定、表面電位の安定性の評価を実施例1と同様に行った。その結果を表1に示す。
〔実施例5〕
実施例1の弾性層の形成手順において、(A)成分である両末端ビニルポリジメチルシロキサン:「DMS−V31」(商品名、アヅマックス社製)の配合量を99.30質量部に変更した。(C)成分であるエチレングリコールモノビニルエーテルを、ジエチレングリコールモノビニルエーテル(X=炭素数2のアルキレン基、n=2) 0.70質量部((A)成分 1molに対して(C)成分が1.5molになる量)に変更した。また、(B)成分であるポリハイドロジェンメチルシロキサン:「HMS−151」(商品名、アヅマックス社製)の配合量を9.80質量部((A)成分のビニル基と(C)成分のビニル基の数の和に対して、(B)成分のヒドロシリル基の数が1.5倍になる量)に変更した。それ以外は、実施例1と同様にして弾性層を得た。得た弾性層について、表面の観察、表面電位の測定、表面電位の安定性の評価を実施例1と同様に行った。その結果を表1に示す。
〔実施例6〕
実施例1の弾性層の形成手順において、(A)成分である両末端ビニルポリジメチルシロキサン:「DMS−V31」(商品名、アヅマックス社製)の配合量を99.53質量部に変更した。(C)成分であるジエチレングリコールモノビニルエーテルの配合量を0.47質量部((A)成分 1molに対して(C)成分が1.0molになる量)に変更した。また、(B)成分であるポリハイドロジェンメチルシロキサン:「HMS−151」(商品名、アヅマックス社製)の配合量を8.51質量部((A)成分のビニル基と(C)成分のビニル基の数の和に対して、(B)成分のヒドロシリル基の数が1.5倍になる量)に変更した。それ以外は、実施例1と同様にして弾性層を得た。得た弾性層について、表面の観察、表面電位の測定、表面電位の安定性の評価を実施例1と同様に行った。その結果を表1に示す。
〔実施例7〕
実施例1の弾性層の形成手順において、(A)成分である両末端ビニルポリジメチルシロキサン:「DMS−V31」(商品名、アヅマックス社製)の配合量を99.76質量部に変更した。(C)成分であるジエチレングリコールモノビニルエーテルの配合量を0.24質量部((A)成分 1molに対して(C)成分が0.5molになる量)に変更した。また、(B)成分であるポリハイドロジェンメチルシロキサン:「HMS−151」(商品名、アヅマックス社製)の配合量を7.21質量部((A)成分のビニル基と(C)成分のビニル基の数の和に対して、(B)成分のヒドロシリル基の数が1.5倍になる量)に変更した。それ以外は、実施例1と同様にして弾性層を得た。得た弾性層について、表面の観察、表面電位の測定、表面電位の安定性の評価を実施例1と同様に行った。その結果を表1に示す。
〔実施例8〕
実施例1の弾性層の形成手順において、(A)成分である両末端ビニルポリジメチルシロキサン:「DMS−V31」(商品名、アヅマックス社製)の配合量を99.81質量部に変更した。(C)成分であるジエチレングリコールモノビニルエーテルの配合量を0.19質量部((A)成分 1molに対して(C)成分が0.4molになる量)に変更した。また、(B)成分であるポリハイドロジェンメチルシロキサン:「HMS−151」(商品名、アヅマックス社製)の配合量を6.81質量部((A)成分のビニル基と(C)成分のビニル基の数の和に対して、(B)成分のヒドロシリル基の数が1.5倍になる量)に変更した。それ以外は、実施例1と同様にして弾性層を得た。得た弾性層について、表面の観察、表面電位の測定、表面電位の安定性の評価を実施例1と同様に行った。その結果を表1に示す。
〔実施例9〕
実施例1の弾性層の形成手順において、(A)成分である両末端ビニルポリジメチルシロキサン:「DMS−V31」(商品名、アヅマックス社製)の配合量を98.82質量部に変更した。(C)成分であるエチレングリコールモノビニルエーテルを、テトラエチレングリコールモノビニルエーテル(X=炭素数2のアルキレン基、n=4)を1.18質量部((A)成分 1molに対して(C)成分が1.5molになる量)に変更した。また、(B)成分であるポリハイドロジェンメチルシロキサン:「HMS−151」(商品名、アヅマックス社製)の配合量を9.75質量部((A)成分のビニル基と(C)成分のビニル基の数の和に対して、(B)成分のヒドロシリル基の数が1.5倍になる量)に変更した。それ以外は、実施例1と同様にして弾性層を得た。得た弾性層について、表面の観察、表面電位の測定、表面電位の安定性の評価を実施例1と同様に行った。その結果を表1に示す。
〔実施例10〕
実施例1の弾性層の形成手順において、(A)成分である両末端ビニルポリジメチルシロキサン:「DMS−V31」(商品名、アヅマックス社製)の配合量を99.22質量部に変更した。(C)成分であるテトラエチレングリコールモノビニルエーテルの配合量を0.78質量部((A)成分 1molに対して(C)成分が1.0molになる量)に変更した。また、(B)成分であるポリハイドロジェンメチルシロキサン:「HMS−151」(商品名、アヅマックス社製)の配合量を8.48質量部((A)成分のビニル基と(C)成分のビニル基の数の和に対して、(B)成分のヒドロシリル基の数が1.5倍になる量)に変更した。それ以外は、実施例1と同様にして弾性層を得た。得た弾性層について、表面の観察、表面電位の測定、表面電位の安定性の評価を実施例1と同様に行った。その結果を表1に示す。
〔実施例11〕
実施例1の弾性層の形成手順において、(A)成分である両末端ビニルポリジメチルシロキサン:「DMS−V31」(商品名、アヅマックス社製)の配合量を99.60質量部に変更した。(C)成分であるテトラエチレングリコールモノビニルエーテルの配合量を0.40質量部((A)成分 1molに対して(C)成分が0.5molになる量)に変更した。また、(B)成分であるポリハイドロジェンメチルシロキサン:「HMS−151」(商品名、アヅマックス社製)の配合量を7.20質量部((A)成分のビニル基と(C)成分のビニル基の数の和に対して、(B)成分のヒドロシリル基の数が1.5倍になる量)に変更した。それ以外は、実施例1と同様にして弾性層を得た。得た弾性層について、表面の観察、表面電位の測定、表面電位の安定性の評価を実施例1と同様に行った。その結果を表1に示す。
〔実施例12〕
実施例1の弾性層の形成手順において、(A)成分である両末端ビニルポリジメチルシロキサン:「DMS−V31」(商品名、アヅマックス社製)の配合量を99.38質量部に変更した。(C)成分であるエチレングリコールモノビニルエーテルをプロピレングリコールモノビニルエーテル(X=炭素数3のアルキレン基、n=1) 0.62質量部((A)成分 1molに対して(C)成分が1.5molになる量)に変更した。また、(B)成分であるポリハイドロジェンメチルシロキサン:「HMS−151」(商品名、アヅマックス社製)の配合量を9.81質量部((A)成分のビニル基と(C)成分のビニル基の数の和に対して、(B)成分のヒドロシリル基の数が1.5倍になる量)に変更した。それ以外は、実施例1と同様にして弾性層を得た。得た弾性層について、表面の観察、表面電位の測定、表面電位の安定性の評価を実施例1と同様に行った。その結果を表1に示す。
〔実施例13〕
実施例1の弾性層の形成手順において、(A)成分である両末端ビニルポリジメチルシロキサン:「DMS−V31」(商品名、アヅマックス社製)の配合量を99.59質量部に変更した。(C)成分であるプロピレングリコールモノビニルエーテルの配合量を0.41質量部((A)成分 1molに対して(C)成分が1.0molになる量)に変更した。また、(B)成分であるポリハイドロジェンメチルシロキサン:「HMS−151」(商品名、アヅマックス社製)の配合量を8.47質量部((A)成分のビニル基と(C)成分のビニル基の数の和に対して、(B)成分のヒドロシリル基の数が1.5倍になる量)に変更した。それ以外は、実施例6と同様にして弾性層を得た。得た弾性層について、表面の観察、表面電位の測定、表面電位の安定性の評価を実施例1と同様に行った。その結果を表1に示す。
〔実施例14〕
実施例1の弾性層の形成手順において、(A)成分である両末端ビニルポリジメチルシロキサン:「DMS−V31」(商品名、アヅマックス社製)の配合量を99.79質量部に変更した。(C)成分であるプロピレングリコールモノビニルエーテルの配合量を0.21質量部((A)成分 1molに対して(C)成分が0.5molになる量)に変更した。また、(B)成分であるポリハイドロジェンメチルシロキサン:「HMS−151」(商品名、アヅマックス社製)の配合量を7.21質量部((A)成分のビニル基と(C)成分のビニル基の数の和に対して、(B)成分のヒドロシリル基の数が1.5倍になる量)に変更した。それ以外は、実施例6と同様にして弾性層を得た。得た弾性層について、表面の観察、表面電位の測定、表面電位の安定性の評価を実施例1と同様に行った。その結果を表1に示す。
〔比較例1〕
導電性シリコーンゴム材料にエチレングリコールモノビニルエーテルを配合しなかった以外は、実施例1と同様にして弾性層を得た。得た弾性層について、表面の観察、表面電位の測定、表面電位の安定性の評価を実施例1と同様に行った。その結果を表1に示す。
〔比較例2〕
実施例1の弾性層の形成手順において、(A)成分である両末端ビニルポリジメチルシロキサン:「DMS−V31」(商品名、アヅマックス社製)の配合量を99.43質量部に変更した。(C)成分としてのエチレングリコールモノビニルエーテルを、ジエチレングリコール 0.57質量部((A)成分 1molに対して(C)成分が1.5molになる量)に変更した。また、(B)成分であるポリハイドロジェンメチルシロキサン:「HMS−151」(商品名、アヅマックス社製)の配合量を5.89質量部((A)成分のビニル基の数に対して、(B)成分のヒドロシリル基の数が1.5倍になる量)に変更した。それ以外は、実施例1と同様にして弾性層を得た。得た弾性層について、表面の観察、表面電位の測定、表面電位の安定性の評価を実施例1と同様に行った。その結果を表1に示す。
〔比較例3〕
(A)成分である両末端ビニルポリジメチルシロキサン:「DMS−V31」(商品名、アヅマックス社製)の配合量を99.00質量部に変更した。(C)成分としてのエチレングリコールモノビニルエーテルを、ポリエーテル変性シリコーンオイル:「KF−6012」(商品名、信越シリコーン社製) 1.00質量部に変更した。また、(B)成分であるポリハイドロジェンメチルシロキサン:「HMS−151」(商品名、アヅマックス社製)の配合量を5.86質量部((A)成分のビニル基の数に対して、(B)成分のヒドロシリル基の数が1.5倍になる量)に変更した以外は、実施例1と同様にして弾性層を得た。得た弾性層について、表面の観察、表面電位の測定、表面電位の安定性の評価を実施例1と同様に行った。その結果を表1に示す。
Figure 2012237857
1‥‥軸芯体
2‥‥弾性層
3‥‥樹脂層

Claims (2)

  1. 軸芯体と、該軸芯体の上に設けられた、導電性シリコーンゴムを含有する弾性層とを有する電子写真用ローラにおいて、
    該弾性層が、下記(A)乃至(E)成分を含む混合物の硬化物であることを特徴とする電子写真用ローラ。
    (A)2個または3個以上のアルケニル基を分子内に有するポリシロキサン
    (B)2個または3個以上のヒドロシリル基を分子内に有するハイドロジェンポリシロキサン
    (C)下式で示されるアルキレングリコールモノビニルエーテル
    CH2=CH(OX)OH
    (式中、Xは炭素数が2または3のアルキレン基であり、nはXが炭素数2のアルキレン基のときは1以上4以下、Xが炭素数3のアルキレン基のときは1である)
    (D)導電性粒子
    (E)触媒
  2. 前記(C)がエチレングリコールモノビニルエーテルであることを特徴とする請求項1に記載の電子写真用ローラ。
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