JP5391135B2 - 弾性ローラの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真装置に用いる弾性ローラの製造方法に関する。
近年、電子写真画像に対するより一層の高画質化の要求に対応するために、現像ローラや帯電ローラ等に使用される弾性ローラに対しても様々な観点からの高精度化が求められてきている。ところで、特許文献1には、電子写真用弾性ローラの製造方法の一つとして、内周に開口した環状スリットを有する環状塗工ヘッドの該環状スリットから弾性層材料を吐出させて軸芯体の周面に塗工し、該弾性層材料を硬化させて弾性層を形成する方法が開示されている。また、特許文献1には、弾性ローラの1本分の弾性層材料の吐出終了後に、該環状スリットの吐出口に付着した弾性層材料をリング状部材を用いて除去することが記載されている。
特開2007−130589号公報
しかしながら、本発明者等の検討によれば、環状スリットの吐出口に残留している弾性層材料を除去しても、環状スリットの内部に残留している弾性層材料が、次の吐出が開始されるまでの間の待機中に漏れ出してくることがあった。かかる漏れ出しは、次に弾性層材料が塗工される軸芯体や、該軸芯体の保持軸等に付着し、次に成形される弾性ローラの形状精度等を悪化させてしまうことがあった。
そこで、本発明の目的は、環状塗工ヘッドを用いて間欠的に弾性層材料を吐出させることで複数本の弾性ローラを製造する際の間欠吐出待機中における環状スリットからの弾性層材料の漏れ出しの抑制し、複数本の弾性ローラ間で品質にばらつきが生じることを抑制することのできる弾性ローラの製造方法を提供することにある。
本発明に係る弾性ローラの製造方法は、中心孔の内周面に環状スリットを有する環状塗工ヘッドと略同心に軸芯体を配置し、該環状スリットから未硬化のゴム混合物を吐出させつつ該軸芯体と該環状スリットを相対的に移動させて該軸芯体の外周面に該未硬化のゴム混合物の塗布層を形成した後、該塗布層を硬化させる工程を繰り返すことによって、軸芯体の外周に弾性層を有する電子写真用の弾性ローラの複数本を製造する弾性ローラの製造方法であって、
該工程は、該環状スリットのクリーニング工程を含み、
該クリーニング工程は該環状塗工ヘッドの中心孔の直径より大きな外径を有し、かつ該環状塗工ヘッドの中心孔に挿入可能な弾性材料で形成されたディスクと該環状塗工ヘッドとを相対的に移動させて該環状スリット近傍の該未硬化のゴム混合物を該ディスクで掻き取る工程を含むことを特徴とする。
本発明によれば、形状のバラツキの少ない複数本の弾性ローラを得ることができる。
本発明の塗布層の形成に適用した塗工装置の一例を示す概略構成図である。 本発明に用いることのできる環状塗工ヘッドの一例を示す概略断面図である。 軸芯体の外周面に塗布層を形成する従来の工程を説明する図である。 ワーク保持軸に未硬化のゴム混合物が付着することによって弾性ローラの形状精度が悪化する機構を説明する図である。 本発明に係るディスクを説明する図である。 本発明に係る弾性ローラの製造方法の説明図である。 画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
環状塗工ヘッドを有する塗工装置の構成の概略を図1に示す。図1に示す塗工装置においては、架台1の上に略垂直にコラム2が取り付けられ、さらにコラム2には精密ボールネジ3が略垂直に取り付けられている。また、精密ボールネジ3と平行に2本のリニアガイド4がコラム2に取り付けている。LMガイド5はリニアガイド4及び精密ボールネジ3と連結し、サーボモータ6よりプーリ7を介して回転運動が伝達され昇降できるようになっている。コラム2には、円筒状の軸芯体8の外周面に未硬化のゴム混合物を吐出する環状の塗工ヘッド9が取り付けられている。さらにLMガイド5にブラケット10が取り付けられ、このブラケット10には軸芯体8を保持するワーク下保持軸11とワーク上保持軸12が取り付けられている。
環状塗工ヘッド9の中心孔の中心とワーク下保持軸11及びワーク上保持軸12の軸中心は略同心になるように調節してあり、環状塗工ヘッドの内周面と軸芯体8の外周面との間に均一な隙間が形成されるようになっている。
未硬化のゴム混合物の供給口13は、未硬化のゴム混合物搬送用の配管14を介して材料供給弁15に接続されている。材料供給弁15は、その手前に混合ミキサー、材料供給ポンプ、材料定量吐出装置、材料タンク等を備え、定量の未硬化のゴム混合物を吐出できるようになっている。未硬化のゴム混合物は材料タンクから、材料定量吐出装置により一定量計量され、混合ミキサーで混合される。その後、未硬化のゴム混合物は材料供給ポンプにより、材料供給弁15から配管14を経由して、環状塗工ヘッド9に送られる。
図2は環状塗工ヘッドの一例の概略断面図である。環状塗工ヘッドは、中心孔16の内周面17に環状スリット18を有し、環状スリット18の開口部19から未硬化のゴム混合物が吐出される。環状スリットの幅は、通常は0.5以上2.0mm以下に設定される。
次に、環状塗工ヘッドを用いて軸芯体の外周面に塗布層を形成する従来の工程を図3を使って説明する。成形待機時においては、ワーク下保持軸が環状塗工ヘッドの移動方向(図3において白抜きの矢印で示す方向)後方から出ている状態で待機している(図3の(a))。そこにリング状部材の中心孔に通した軸芯体をワーク上保持軸とワーク下保持軸で保持した後(図3の(b))、軸芯体とワーク上保持軸とワーク下保持軸を移動方向前方に移動させる。そして、ワーク上保持軸でリング状部材を環状塗工ヘッドに押し込み、環状塗工ヘッドの内周面に開口した環状スリットの開口部より移動方向前方の位置にリング状部材20を装着する(図3の(c))。
なお、リング状部材の外径は、その外周面が環状塗工ヘッドの中心孔の内周面に接触可能であるように環状塗工ヘッドの中心孔の直径と同径にすることが好ましい。これにより、環状スリットから吐出されたゴム混合物の吐出圧力によってリング状部材が動くこともなくなり、リング状部材を環状スリットの開口部より移動方向前方の位置に強固に保持することができる。
塗工開始位置に軸芯体とワーク上保持軸とワーク下保持軸を移動させた後(図3の(d))、環状塗工ヘッドに送り込まれた未硬化のゴム混合物を環状スリットから吐出する。ゴム混合物の厚みを一定にするために、環状スリットからの吐出量と材料供給ポンプからの供給量は一定にする。未硬化のゴム混合物を吐出するとともに軸芯体とワーク上保持軸とワーク下保持軸を垂直方向に上方へ移動させることで軸芯体の外周面に未硬化のゴム混合物からなる円筒状の塗布層21が形成されていく(図3の(e))。未硬化のゴム混合物の吐出中は軸芯体だけが移動し、リング状部材は環状スリットの開口部より移動方向前方の位置に保持されているため、吐出された未硬化のゴム混合物が環状塗工ヘッドの移動方向前方から漏洩することを防止できる。図3では環状塗工ヘッドは固定されていて、軸芯体が垂直方向上方に移動しているが、軸芯体を固定して環状塗工ヘッドを移動させることもできる。つまり、環状塗工ヘッドを軸芯体に対して相対的に移動させることで、軸芯体の外周面に未硬化のゴム混合物からなる円筒形状の塗布層21を形成することができる。
塗布層が形成された軸芯体はそのままリング状部材とともに環状スリットより移動方向後方へとワーク下保持軸で押し出される(図3の(f))。この際、リング状部材の外径は環状塗工ヘッドの中心孔の直径と同径であるため、環状塗工ヘッド内周面の未硬化のゴム混合物は掻き取られる。
環状塗工ヘッドから押し出された塗布層が形成された軸芯体とリング状部材はワーク上保持軸とワーク下保持軸から取り外され、熱処理をして硬化させて弾性層となる。一方、塗工装置は次の成形に使う軸芯体とリング状部材が新たにワーク上保持軸とワーク下保持軸に保持されるまでワーク下保持軸が環状塗工ヘッドの移動方向後方から出ている状態で待機している(図3の(a))。
しかし、弾性ローラを複数本成形するような通常の製造では、この待機の間に環状スリット内の未硬化のゴム混合物は吐出時の圧縮から開放されて膨張したり、吐出終了後でも残留している未硬化のゴム混合物の流れによって環状スリットから漏れ出すことがある。その結果、環状スリットから漏れ出した未硬化のゴム混合物がワーク上保持軸とワーク下保持軸や軸芯体そのものに付着して次成形の弾性ローラの形状精度悪化を引き起こしている。ワーク上保持軸とワーク下保持軸に未硬化のゴム混合物が付着することによって弾性ローラの形状精度が悪化する機構を図4を用いて説明する。
塗布層が形成された軸芯体とリング状部材をワーク上保持軸とワーク下保持軸から取り外して次の成形が始まるまで待機している間、環状スリットの未硬化のゴム混合物が上記の要因で環状スリットから漏れ出す(図4の(a))。ワーク上保持軸でリング状部材を環状塗工ヘッドに押し込んで環状スリットの開口部より移動方向前方の位置にリング状部材を装着する際に、リング状部材が環状スリットから漏れ出した未硬化のゴム混合物を掻き取る(図4の(b))。塗布層が形成された軸芯体をリング状部材とともに環状スリットより移動方向後方へとワーク下保持軸で押し出すときに、図4の(b)の工程でリング状部材が掻き取った未硬化のゴム混合物を介してリング状部材とワーク下保持軸が密着する(図4の(c))。その状態で塗布層が形成された軸芯体とリング状部材をワーク下保持軸から取り外そうとすると、リング状部材とワーク下保持軸が未硬化のゴム混合物によって密着しているため、リング状部材付近の塗布層が下方に引っ張られて変形してしまう(図4の(d))。
本発明では、上記の課題を解決するために以上の一連の工程の間に環状スリットをクリーニングする工程を有する。また、クリーニング工程は、環状塗工ヘッドの中心孔の直径より大きな外径を有し、かつ環状塗工ヘッドの中心孔に挿入可能なように弾性材料で形成されたディスクと環状塗工ヘッドを相対的に移動させて環状スリット近傍の未硬化のゴム混合物を該ディスクで掻き取ることによって行なわれる。
本発明では、ディスクの外径を環状塗工ヘッドの中心孔の直径より大きくすることで、環状塗工ヘッドの内周面だけでなく、環状スリット内部の未硬化のゴム混合物まで掻き取ることができる。そして、たとえ次の成形ための待機中に未硬化のゴム混合物が膨張したり、残留の流れによって押し出されたりしても環状スリットから漏れ出すことがなくなる。ディスクの外径は、環状塗工ヘッドの中心孔の直径より0.2mm以上2.0mm以下大きいことが好ましい。環状塗工ヘッドの中心孔の直径より0.2mm未満大きい大きさになると、環状スリット内部の未硬化のゴム混合物を掻き取る量が少なくなり、成形待機時に環状スリットから未硬化のゴム混合物が少量ながらも漏れ出すことがある。一方、2.0mmより大きくなると、環状塗工ヘッドの中心孔に挿入するときにディスクが斜めに挿入されることがあり、ディスクの外周が環状塗工ヘッドの内周面に均一に接触しなくなることがある。
また、ディスクを弾性材料で形成することで、ディスクの外径が環状塗工ヘッドの中心孔の直径より大きくてもディスクが歪むことによって環状塗工ヘッドに挿入することができる。一方、環状スリット部のように周囲からの圧力から開放される所では再び元の形状に戻るため、環状スリットの内部まで未硬化のゴム混合物を掻き取ることができるようになる。
ディスクの材質は、弾性があれば特に限定されないが、環状塗工ヘッドを傷付けない合成樹脂が好ましい。合成樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリアミド、ポリカーボネイト、ポリイミド、フッ素樹脂が挙げられる。
クリーニング工程はどこの工程の間で行っても良いが、塗工装置が待機していて環状スリットから未硬化のゴム混合物が漏れ出す前、すなわち塗布層が形成された軸芯体とリング状部材をワーク上保持軸とワーク下保持軸から取り外した後に行うのが好ましい。
ディスクを環状塗工ヘッドの中心孔に挿入する方向は環状スリットの開口部を通過すれば良く、環状塗工ヘッドのどちらから挿入しても良い。また、ディスクを環状塗工ヘッドの中心孔に挿入する方法としては、ディスクを挿入する軸を新たに塗工装置に追加しても良いが、リング状部材を挿入するときにも使うワーク上保持軸またはワーク下保持軸を使用することもできる。
ディスクの形状としては、ディスクの外周部で環状塗工ヘッドの内周面や環状スリット内部の未硬化のゴム混合物を掻き取るので、ディスクの中心部は孔が空いていても良い。また、厚みが均等な円形で平坦なものでも良いが、中央部が盛り上がった椀状の反りがあるとより好ましい。椀状のディスクを使用する場合、中央部の盛り上がった部分が先に環状塗工ヘッドの中心孔に挿入されるようにすることで、その外周部が、平坦なディスクよりも環状塗工ヘッドの内周面に隙間なく均一に接触しやすくなる。図5に、中央部が盛り上がった椀状のディスクの一例を示す。図5の例では、椀状のディスクは、外周部半径がSR2、内周部半径がSR1の球体の一部を切り取った形状をしている。
また、ディスクの内周側より外周側を大きく歪ませるようにすると、ワーク上保持軸またはワーク下保持軸がディスクの内周側に円周方向に渡って均等に当接するようになり、ディスクが斜めに挿入されることを防止することができる。ディスクの内周側より外周側を歪ませるためには、ディスクの内周側と外周側で材質を変えて内周側の材質の方が外周側の材質より曲げ歪みを小さくすると良い。曲げ歪みはディスクの内周側と外周側で厚みが同じ場合は、それぞれの材質の曲げ弾性率から判断すれば良い。
椀状のディスクでも、図5の例でディスクの中心点Oから水平方向に半径r1の円の内側の部分を相対的に硬い材料で形成し、半径r1の円の外側で、半径r2の円の内側の部分を相対的に柔らかい材料で形成しても良い。内周側の材質を外周側の材質より曲げ歪みを小さくすれば、外周側が優先的に歪んでディスクが斜めに挿入されることを防止することができるので、r1とr2の範囲、またはr1とr2の比率は特に限定はされない。
また、本発明ではディスクをリング状部材としても使うことで新たにクリーニング工程を追加する必要がなくなる。したがって、本発明の成形工程は、(1)ディスクを環状塗工ヘッドの移動方向前方から環状塗工ヘッドの中心孔に挿入し、環状スリットの開口部より移動方向前方の位置に装着する工程、(2)環状スリットから未硬化のゴム混合物を吐出させつつ軸芯体と環状スリットを相対的に移動させて軸芯体の周面に未硬化のゴム混合物の塗布層を形成する工程、(3)ディスクを環状塗工ヘッドの移動方向後方に移動させて環状スリット近傍の未硬化のゴム混合物を掻き取らせ、環状塗工ヘッドの移動方向後方から取り出す工程、を順に繰り返すことで達成される。
ディスクをリング状部材としても使用したときの一連の工程を図6を使って詳細に説明する。(1)の工程では、リング状部材の替わりにディスク22を通した軸芯体をワーク上保持軸とワーク下保持軸でディスク22が環状塗工ヘッドの移動方向前方になるように保持する(図6の(a))。軸芯体とワーク上保持軸とワーク下保持軸を移動方向後方に移動させ、ワーク下保持軸を使って環状塗工ヘッドの中心孔の内周面に開口した環状スリットの開口部より移動方向前方の位置にディスク22を装着する(図6の(b))。塗工開始位置に軸芯体とワーク上保持軸とワーク下保持軸を移動させた後(図6の(c))、(2)の工程で環状塗工ヘッドに送り込まれた未硬化のゴム混合物を環状スリットから吐出する(図6の(d))。(3)の工程では、軸芯体の外周面への未硬化のゴム混合物の吐出終了後、塗布層が形成された軸芯体はディスク22とともに環状スリットより移動方向後方へとワーク下保持軸で押し上げられる(図6の(e))。ディスク22の外径は環状塗工ヘッドの中心孔の直径より大きく、また弾性材料で形成されているため、環状スリットの開口部では元の形状に戻ると同時に環状スリット内部の未硬化のゴム混合物を掻き取る。環状塗工ヘッドから押し出された塗布層が形成された軸芯体とリング状部材はワーク上保持軸とワーク下保持軸から取り外され(図6の(f))、熱処理をして硬化させて弾性層となる。
軸芯体の外周面に形成された塗布層は、硬化させることで弾性層となる。塗布層は粘着性を有しているため、熱処理する方法としては非接触の熱処理方法で行うことが好ましい。非接触の熱処理方法としては、赤外線加熱方法、熱風加熱方法、ニクロム熱加熱方法等が挙げられる。特に、装置が簡易で塗布層を軸方向に均一に熱処理できる赤外線加熱が好ましい。塗布層表面の熱処理温度は使用するゴム混合物によるが、赤外線加熱を行う場合にはその熱処理温度に応じて赤外線加熱装置の出力や塗布層との距離を調整すれば良い。また、熱風加熱を行う場合には熱風の温度や向きを調節すれば良い。さらに、弾性層の硬化後の物性安定化、弾性層中の反応残渣および未反応低分子分を除去する目的で硬化させて形成した弾性層を更に熱処理して二次硬化させても良い。
軸芯体を構成する材料としては以下の材料が挙げられる。鉄、鋼、アルミニウム、チタン、銅及びニッケルの合金やこれらの金属を含むステンレス、ジュラルミン、真鍮及び青銅の合金、さらにカーボンブラックや炭素繊維をプラスチックで固めた複合材料の剛直で導電性を示す公知の材料。また、形状としては円柱状でも中心部分を空洞とした円筒状でもよい。
弾性層を形成するゴム混合物に含有させるゴム成分としては特に限定はされないが、以下の理由から付加反応型のシリコーンゴムを使用するのが好ましい。
・他の汎用ゴムに比べて低硬度ながら低圧縮永久歪である。
・加工性に優れている。
・硬化反応に伴う副生成物の発生がないため寸法安定性が良好である。
・硬化後の物性が安定している。
付加型液状シリコーンゴムは、アルケニル基を含有するポリシロキサンとヒドロシリル基を含有するハイドロジェンポリシロキサンが白金触媒の存在下、付加反応して架橋することで硬化する。
アルケニル基を含有するポリシロキサンの分子量としては特に限定されないが、1万以上50万以下が好ましい。ポリシロキサンのアルケニル基は1分子中に少なくとも2個有ることが望ましい。アルケニル基の種類は特に限定されないが、活性水素との反応性が高い等の理由から、ビニル基及びアリル基の少なくとも一方であることが好ましく、ビニル基が特に好ましい。
なお、本発明での分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したときの重量平均分子量である。すなわち、40℃のヒートチャンバー内で安定化させたカラムに溶媒としてトルエンを毎分0.5mlの流速で流し、0.1〜0.3質量%に調整した試料溶液を50〜200μl注入した。そして、数種の単分散ポリスチレン標準試料で作成した検量線から試料の重量平均分子量を算出した。
ヒドロシリル基を含有するハイドロジェンポリシロキサンは、硬化工程における付加反応の架橋剤として働く。一分子中のケイ素原子結合水素原子の数は2個以上であり、硬化反応を最適に行わせるためには3個以上であることが好ましい。ハイドロジェンポリシロキサンの分子量は特に限定されないが、1000以上10000以下が好ましく、硬化反応を適切に行わせるためには比較的低分子量の1000以上5000以下が特に好ましい。
本発明における付加型液状シリコーンゴムのハイドロジェンポリシロキサンの配合量は、ポリシロキサン中のアルケニル基数に対してハイドロジェンポリシロキサン中のヒドロシリル基数が、1.0倍以上3.0倍以下の範囲内であることが好ましい。1.0倍未満だとシリコーンゴムの架橋が少なくなり、圧縮永久歪が悪化することがある。一方、3.0倍より大きくなると化学的に不安定なヒドロシリル基が過剰に残ることになるので経時的に電子写真用弾性ローラの硬度や電流が変化することがあり、好ましくない。
付加型液状シリコーンゴムの触媒としては、ポリシロキサンとハイドロジェンポリシロキサンの付加反応において触媒作用を示す白金触媒が使用できる。その具体例としては、塩化白金酸、白金オレフィン錯体、白金ビニルシロキサン錯体、白金トリフェニルホスフィン錯体が挙げられる。
触媒の配合量に関しては、ポリシロキサン100質量部に対し、白金元素量として1ppm以上1000ppm以下が好ましい。ただし、この範囲に限定されることはなく、目標とする可使時間、硬化時間、製品形状等により適宜選択される。
弾性層に導電性を付与する目的で添加する導電剤としては、カーボンブラック、グラファイト、導電性金属酸化物、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄粉、またはイオン導電剤であるアルカリ金属塩、及びアンモニウム塩の微粒子を用いることもできる。これらの内、カーボンブラックは比較的容易に入手できるので好適に利用できる。
更に、電子写真用弾性ローラの具体的な用途に応じて、弾性層自体に要求される機能に必要な成分として非導電性充填剤を適宜配合することができる。非導電性充填剤としては、珪藻土、石英粉末、乾式シリカ、湿式シリカ、酸化チタン、酸化亜鉛、アルミノケイ酸、炭酸カルシウム、珪酸ジルコニウム、珪酸アルミニウム、タルク、アルミナ、酸化鉄が挙げられる。
本発明では上記のようにして形成された弾性層の外周上に用途に応じた被覆層を設けることもできる。被覆層を形成する材料としては、各種のポリアミド、フッ素樹脂、水素添加スチレン−ブチレン樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、イミド樹脂、またはオレフィン樹脂が挙げられる。
被覆層には、個別的な用途に合わせて体積平均粒子径が1〜20μmの微粒子を分散させることもできる。このような微粒子としては、ポリメタクリル酸メチル微粒子、シリコーンゴム微粒子、ポリウレタン微粒子、ポリスチレン微粒子、アミノ樹脂微粒子、またはフェノール樹脂微粒子が挙げられる。
被覆層は、電子写真用弾性ローラ全体の電気抵抗を調整するために導電剤を配合することができる。導電剤としては、各種電子伝導機構を有する導電剤であるカーボンブラック、グラファイト、導電性金属酸化物、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄粉、またはイオン導電剤であるアルカリ金属塩、及びアンモニウム塩の微粒子を用いることができる。
これらの被覆層を構成する材料は、サンドミル、ペイントシェーカー、ダイノミル、またはパールミルのビーズを利用した従来公知の分散装置を使用して分散させることができる。得られた分散液を塗工する方法は特に限定されないが、操作が簡便なことからスプレー塗工法やディッピング法が好適である。
次に、本発明の電子写真用弾性ローラを有する画像形成装置の一例を図7を用いて説明する。
図7に示す画像形成装置は、それぞれイエロー、シアン、マゼンタ及びブラックの画像を形成する電子写真カートリッジ23が4個あり、タンデム方式で設けられている。
現像装置24は、感光ドラム25と対向設置された現像ローラ26と現像剤27を収容した現像容器28を備えている。さらに、現像ローラ26に現像剤27を供給すると共に現像に使用されずに現像ローラ26に残っている現像剤27を掻き取る現像剤供給ローラ29及び現像ローラ26上の現像剤27の担持量を規制すると共に摩擦帯電する現像ブレード30が設けられている。
感光ドラム25は、帯電ローラ31により所定の極性、電位に一様に帯電される。画像情報に従ってビーム32を帯電された感光ドラム25の表面に照射され、静電潜像が形成される。次いで、形成された静電潜像上に現像ブレード30に印加されたバイアスにより均一に現像ローラ26上にコートされた現像剤27が現像ローラ26から供給され、感光ドラム25表面に現像剤像が形成される。ここで、現像ブレード30に印加されるバイアスは、現像ローラ26のバイアスより数百V高い電圧が一般的である。
画像転写装置は、転写搬送ベルト33が駆動ローラ34、テンションローラ35及び従動ローラ36に張架され、転写搬送ベルト33の内側には感光ドラム25と対向した位置に転写ローラ37が設置されている。そして、静電吸着ローラ38にバイアスを印加することで転写搬送ベルト33の外周面に転写材39を静電吸着させて搬送する。転写材39が転写位置まで搬送されたら、転写ローラ37に感光ドラム25表面の現像剤像とは逆極性のバイアスを印加する。これによって、転写材39に現像剤像が転写される。現像剤像が転写された転写材39は、転写搬送ベルト33から定着装置40に送られ、現像剤像が転写材39に定着されて、印画が完了する。一方、現像剤像の転写材39への転写が終わった感光ドラム25はさらに回転し、クリーニング装置41により感光ドラム25表面がクリーニングされる。
本発明の電子写真用弾性ローラは、上記の現像ローラ、帯電ローラ、転写ローラに使うことができる。また、上記の画像形成装置以外に、中間転写方式の画像成形装置にも使うことができる。
以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。本発明は下記実施例に制限されるものではない。
<実施例1>
[弾性層の成形]
付加型液状シリコーンゴム(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製XE15−645)のA液およびB液の各100質量部にカーボンブラック(Columbian Chemical製Raven890)10質量部を配合した。A液およびB液を塗工装置に付随した材料タンクにセットし、材料供給ポンプを使用してスタティックミキサーに送り、A液およびB液を質量比1:1で混合した。これをゴム混合物とした。
弾性層の成形には図1に示す塗工装置を用いた。環状塗工ヘッドの中心孔の直径は12.60mm、環状スリットの幅は1.0mmとした。直径が6.0mm、長さが250.0mmのSUS304の軸芯体に、内径が6.2mm、外径が12.6mm、厚みが1.0mm、材質がポリテトラフルオロエチレンの中空円盤形のリング状部材を通し、リング状部材が環状塗工ヘッドの上になるように軸芯体をワーク上保持軸とワーク下保持軸で保持した。次に軸芯体とワーク上保持軸とワーク下保持軸を下に移動させ、ワーク上保持軸を使って環状スリットの開口部の下にリング状部材を装着した。
塗工開始位置に軸芯体とワーク上保持軸とワーク下保持軸を移動させた後、環状塗工ヘッドに送り込まれた未硬化のゴム混合物を環状スリットから840mm/secの流量で吐出すると同時に、ワーク上保持軸とワーク下保持軸を下から上に10mm/secの速度で上昇させ、軸芯体の外周面に塗布層を形成した。
未硬化のゴム混合物の吐出終了後もワーク上保持軸とワーク下保持軸を移動させ、塗布層が形成された軸芯体とリング状部材を環状塗工ヘッドの上まで押し出した。環状塗工ヘッドから押し出された塗布層が形成された軸芯体とリング状部材をワーク上保持軸とワーク下保持軸から取り外し、熱処理をして硬化させた。
塗布層の熱処理は、赤外線加熱ランプ(ハイベック製HYL25)を熱処理温度(被加熱体の表面温度)が130℃(出力780W、ランプと被硬化物の表面との距離60mm)となるように配置した。そして、塗布層が形成された軸芯体を周方向に60rpmで回転させながら5分間加熱し、塗布層を硬化させて弾性層を形成した。
塗工装置においては、塗布層が形成された軸芯体とリング状部材をワーク上保持軸とワーク下保持軸から取り外した後、外径が12.80mm、厚みが500μm、材質がポリアセタール(POM)の円形で平坦なディスクを環状塗工ヘッドの上からワーク上保持軸を使って挿入し、そのまま環状塗工ヘッドの下へと移動させて環状スリット近傍の未硬化のゴム混合物を掻き取った。
その後、再び軸芯体とリング状部材をワーク上保持軸とワーク下保持軸で保持し、上記の工程を繰り返し、合計で500本の弾性ローラを成形した。
[弾性ローラの長手方向の外径差の測定と評価]
弾性ローラの形状精度を評価するために、弾性ローラの長手方向の外径差を測定した。弾性ローラの長手方向の外径差は、軸芯体の中心軸を回転軸として弾性ローラを回転させ、回転軸と垂直に配置した非接触レーザー測長器(キーエンス製LS−5000)で弾性ローラの長手方向中央部とリング状部材と接した端部から1cm内側の2点の外径を測定する。測定した2点の外径差を弾性ローラの長手方向の外径差とし、以下のように評価した。
A:成形した500本の弾性ローラ全てが長手方向の外径差が50μm未満
B:成形した500本の弾性ローラの内、長手方向の外径差が50μm以上のものが2本以内
C:成形した500本の弾性ローラの内、長手方向の外径差が50μm以上のものが3本以上
その結果を表1に示す。
<実施例2>
ディスクの外径を13.60mmにした以外は実施例1と同様にして弾性ローラを作製し、評価した。
<実施例3>
ディスクの外径を14.60mm、厚みを100μmにした以外は実施例1と同様にして弾性ローラを作製し、評価した。
<実施例4>
軸芯体を内径が6.2mm、外径が12.80mm、厚みが500μm、材質がポリアセタールの中空円盤形のディスクに通し、ディスクが環状塗工ヘッドの下になるように軸芯体をワーク上保持軸とワーク下保持軸で保持した。次に軸芯体とワーク上保持軸とワーク下保持軸を上に移動させ、ワーク下保持軸を使って環状スリットの開口部の下にディスクを装着した。
塗工開始位置に軸芯体とワーク上保持軸とワーク下保持軸を移動させた後、未硬化のゴム混合物を環状スリットから吐出すると同時に、ワーク上保持軸とワーク下保持軸を下から上に上昇させ、軸芯体の外周面に塗布層を形成した。
未硬化のゴム混合物の吐出終了後もワーク上保持軸とワーク下保持軸を移動させ、塗布層が形成された軸芯体とディスクを環状塗工ヘッドの上まで押し出し、ディスクで環状スリット近傍の未硬化のゴム混合物を掻き取った。環状塗工ヘッドから押し出された塗布層が形成された軸芯体とディスクをワーク上保持軸とワーク下保持軸から取り外し、赤外線加熱ランプで熱処理をして硬化させた。
塗布層が形成された軸芯体とディスクをワーク上保持軸とワーク下保持軸から取り外した後、再び、新しい軸芯体に内径が6.2mm、外径が12.80mm、厚みが500μm、材質がポリアセタールの新しい中空円盤形のディスクを通し、次の成形へと移った。
上記以外は実施例1と同様にして弾性ローラを作製し、評価した。
<実施例5>
ディスクの外径を13.60mmにした以外は実施例4と同様にして弾性ローラを作製し、評価した。
<実施例6>
ディスクの外径を14.6mm、厚みを100μmにした以外は実施例4と同様にして弾性ローラを作製し、評価した。
<実施例7>
ディスクの外径を12.80mm、厚みを500μm、材質をディスクの中心から外周側へ4.30mmまで曲げ弾性率2500MPaのポリエチレンテレフタレート(PET)、4.30mmから6.40mmまで曲げ弾性率900MPaのポリエチレン(PE)とした以外は実施例1と同様にして弾性ローラを作製し、評価した。
<実施例8>
ディスクの外径を14.60mm、材質をディスクの中心から外周側へ4.90mmまで弾性率2500MPaのポリエチレンテレフタレート、4.90mmから7.30mmまで曲げ弾性率900MPaのポリエチレンとした以外は実施例1と同様にして弾性ローラを作製し、評価した。
<実施例9>
ディスクの外径を12.80mm、厚みを500μm、材質をディスクの中心から外周側へ3.10mmから4.30mmまで弾性率2500MPaのポリエチレンテレフタレート、4.30mmから6.40mmまで曲げ弾性率900MPaのポリエチレンとした以外は実施例4と同様にして弾性ローラを作製し、評価した。
<実施例10>
ディスクの外径を14.60mm、材質をディスクの中心から外周側へ3.10mmから以上4.90mmまで弾性率2500MPaのポリエチレンテレフタレート、4.90mmから7.30mmまで曲げ弾性率900MPaのポリエチレンとした以外は実施例4と同様にして弾性ローラを作製し、評価した。
<実施例11>
下記のディスクを使用した以外は実施例1と同様にして弾性ローラを作製し、評価した。
ディスクの形状が、図5においてSR1が20.5mm、SR2が21.0mm、ディスクの外径が12.80mmの椀状のディスクであり、リング状部材の機能を付与していないので、ディスクの中心部に孔は空いていない。また、図5において、r1が4.30mmであって、r2が6.40mmであり、半径r1の円内の部分が曲げ弾性率が2500MPaのポリエチレンテレフタレートからなり、半径r1の円の外側で、半径r2の円の内側の部分が曲げ弾性率が900MPaのポリエチレンからなっていた。
<実施例12>
下記のディスクを使用した以外は実施例1と同様にして弾性ローラを作製し、評価した。
ディスクの形状が、図5においてSR1が26.6mm、SR2が27.1mm、ディスクの外径が14.60mmの椀状のディスクであり、リング状部材の機能を付与していないので、ディスクの中心部に孔は空いていない。また、図5において、r1が4.90mmであって、r2が7.30mmであり、半径r1の円内の部分が曲げ弾性率が2500MPaのポリエチレンテレフタレートからなり、半径r1の円の外側で、半径r2の円の内側の部分が曲げ弾性率が900MPaのポリエチレンからなっていた。
<実施例13>
下記のディスクを使用した以外は実施例1と同様にして弾性ローラを作製し、評価した。
ディスクの形状が、図5においてSR1が20.5mm、SR2が21.0mm、ディスクの外径が12.80mmの椀状のディスクであり、ディスクの中心部には内径6.2mmの孔が空いている。また、図5において、r1が4.30mmであって、r2が6.40mmであり、半径r1の円内の部分が曲げ弾性率が2500MPaのポリエチレンテレフタレートからなり、半径r1の円の外側で、半径r2の円の内側の部分が曲げ弾性率が900MPaのポリエチレンからなっていた。
<実施例14>
下記のディスクを使用した以外は実施例1と同様にして弾性ローラを作製し、評価した。
ディスクの形状が、図5においてSR1が26.6mm、SR2が27.1mm、ディスクの外径が14.60mmの椀状のディスクであり、ディスクの中心部には内径6.2mmの孔が空いている。また、図5において、r1が4.90mmであって、r2が7.30mmであって、半径r1の円内の部分が曲げ弾性率が2500MPaのポリエチレンテレフタレートからなり、半径r1の円の外側で、半径r2の円の内側の部分が曲げ弾性率が900MPaのポリエチレンからなっていた。
<実施例15>
ディスクの形状が、図5においてSR1が20.5mm、SR2が21.0mm、ディスクの外径が12.80mmの椀状のディスクである以外は実施例1と同様にして弾性ローラを作製し、評価した。
<実施例16>
ディスクの形状が、図5においてSR1が26.6mm、SR2が27.1mm、ディスクの外径が14.60mmの椀状のディスクである以外は実施例1と同様にして弾性ローラを作製し、評価した。
<実施例17>
ディスクの形状が、図5においてSR1が20.5mm、SR2が21.0mm、ディスクの外径が12.80mmの椀状のディスクである以外は実施例4と同様にして弾性ローラを作製し、評価した。
<実施例18>
ディスクの形状が、図5においてSR1が26.6mm、SR2が27.1mm、ディスクの外径が14.60mmの椀状のディスクである以外は実施例1と同様にして弾性ローラを作製し、評価した。
<実施例19>
下記のディスクを使用した以外は実施例1と同様にして弾性ローラを作製し、評価した。
ディスクの形状が、図5においてSR1が23.8mm、SR2が24.3mm、ディスクの外径が13.80mmの椀状のディスクであり、ディスクの中心部には内径6.2mmの孔が空いている。また、図5において、r1が4.60mmであって、r2が6.90mmであり、半径r1の円内の部分が曲げ弾性率が2500MPaのポリエチレンテレフタレートからなり、半径r1の円の外側で、半径r2の円の内側の部分が曲げ弾性率が900MPaのポリエチレンからなっていた。
<実施例20>
ディスクの外径を12.68mmにした以外は実施例1と同様にして弾性ローラを作製し、評価した。
<実施例21>
ディスクの外径を15.10mm、厚みを100μmにした以外は実施例1と同様にして弾性ローラを作製し、評価した。
<実施例22>
ディスクの外径を12.68mmにした以外は実施例4と同様にして弾性ローラを作製し、評価した。
<実施例23>
ディスクの外径を15.10mm、厚みを100μmにした以外は実施例4と同様にして弾性ローラを作製し、評価した。
<実施例24>
ディスクの外径を12.80mm、厚みを500μm、材質をディスクの中心から外周側へ4.30mmまで曲げ弾性率3100MPaのポリメチルメタクリレート(PMMA)、4.30mmから6.40mmまで曲げ弾性率900MPaのポリエチレンとした以外は実施例1と同様にして弾性ローラを作製し、評価した。
<実施例25>
下記のディスクを使用した以外は実施例1と同様にして弾性ローラを作製し、評価した。
ディスクの形状が、図5においてSR1が26.6mm、SR2が27.1mm、ディスクの外径が14.60mmの椀状のディスクであり、リング状部材の機能を付与していないので、ディスクの中心部に孔は空いていない。また、図5において、r1が4.90mmであって、r2が7.30mmであり、半径r1の円内の部分が曲げ弾性率が3100MPaのポリメチルメタクリレートからなり、半径r1の円の外側で、半径r2の円の内側の部分が曲げ弾性率が900MPaのポリエチレンからなっていた。
<実施例26>
下記のディスクを使用した以外は実施例1と同様にして弾性ローラを作製し、評価した。
ディスクの形状が、図5においてSR1が20.5mm、SR2が21.0mm、ディスクの外径が12.80mmの椀状のディスクであり、ディスクの中心部には内径6.2mmの孔が空いている。また、図5において、r1が4.30mmであって、r2が6.40mmであり、半径r1の円内の部分の曲げ弾性率が3100MPaのポリメチルメタクリレートからなり、半径r1の円の外側で、半径r2の円の内側の部分が曲げ弾性率が900MPaのポリエチレンからなっていた。
<実施例27>
ディスクの外径を14.60mm、材質をディスクの中心から外周側へ3.10以上4.90mm未満が弾性率3100MPaのポリメチルメタクリレート、4.90以上7.30mm以下が曲げ弾性率900MPaのポリエチレンである以外は実施例4と同様にして弾性ローラを作製し、評価した。
<比較例1>
ディスクで環状塗工ヘッドをクリーニングする工程をしなかった以外は実施例1と同様にして弾性ローラを作製し、評価した。
<比較例2>
ディスクの外径を12.60mmにした以外は実施例1と同様にして弾性ローラを作製し、評価した。
<比較例3>
ディスクの外径を12.40mmにした以外は実施例1と同様にして弾性ローラを作製し、評価した。
<比較例4>
ディスクの外径を12.60mmにした以外は実施例4と同様にして弾性ローラを作製し、評価した。
<比較例5>
ディスクの外径を12.40mmにした以外は実施例4と同様にして弾性ローラを作製し、評価した。
上記実施例1〜27および比較例1〜5の結果を下記表1に示す。
Figure 0005391135

Claims (4)

  1. 中心孔の内周面に環状スリットを有する環状塗工ヘッドと略同心に軸芯体を配置し、該環状スリットから未硬化のゴム混合物を吐出させつつ該軸芯体と該環状スリットを相対的に移動させて該軸芯体の外周面に該未硬化のゴム混合物の塗布層を形成した後、該塗布層を硬化させる工程を繰り返すことによって、軸芯体の外周に弾性層を有する電子写真用の弾性ローラの複数本を製造する弾性ローラの製造方法であって、
    該工程は、該環状スリットのクリーニング工程を含み、
    該クリーニング工程は該環状塗工ヘッドの中心孔の直径より大きな外径を有し、かつ該環状塗工ヘッドの中心孔に挿入可能な弾性材料で形成されたディスクと該環状塗工ヘッドとを相対的に移動させて該環状スリット近傍の該未硬化のゴム混合物を該ディスクで掻き取る工程を含むことを特徴とする弾性ローラの製造方法。
  2. 少なくとも以下の工程を順に繰り返すことを特徴とする請求項1に記載の弾性ローラの製造方法:
    (1)該ディスクを該環状塗工ヘッドの移動方向前方から該環状塗工ヘッドの中心孔に挿入し、該環状スリットの開口部より移動方向前方の位置に装着する工程;
    (2)該環状スリットから該未硬化のゴム混合物を吐出させつつ該軸芯体と該環状スリットを相対的に移動させて該軸芯体の外周面に該未硬化のゴム混合物の塗布層を形成する工程;
    (3)該ディスクを該環状塗工ヘッドの移動方向後方に移動させて該環状スリット近傍の該未硬化のゴム混合物を掻き取らせ、該環状塗工ヘッドの移動方向後方から取り出す工程。
  3. 該ディスクは内周側と外周側で材質が異なっており、該内周側の材質の方が該外周側の材質より曲げ歪みが小さい請求項1または2に記載の弾性ローラの製造方法。
  4. 該ディスクが椀状の形状であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の弾性ローラの製造方法。
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