JP2012242735A - 現像ローラ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】カーボンブラックを含むシリコーンゴム混合物を硬化させてなる弾性層を有し、かつ、電子写真画像へのカブリの発生及びブレードバイアスリークの発生を抑制した現像ローラとその製造方法を提供する。
【解決手段】軸芯体と弾性層とを有する現像ローラであって、
該弾性層は下記(A)乃至(F)を含有する混合物を硬化させてなる導電性シリコーンゴムを含むことを特徴とする現像ローラ。(A)アルケニル変性ジメチルポリシロキサン、(B)アルコキシ基を有するアルケニル変性ジメチルポリシロキサン(アルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基から選択される何れか)、(C)1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有するハイドロジェンポリシロキサン、(D)中空フィラー、(E)カーボンブラック、(F)触媒。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真用現像装置に用いられる現像ローラ及びその製造方法に関する。詳しくは軸芯体の周りに弾性層を有する現像ローラ及びその製造方法に関する。
近年の電子写真装置には、本体の小型化、カラー化に伴い非磁性一成分接触現像方式を採用した装置が用いられることが多くなっている。非磁性一成分接触現像方式は非磁性一成分トナーを用い、現像ローラに当接したトナー供給ローラによって現像ローラ上にトナーを供給し、トナー規制部材である現像ブレードとトナーの摩擦及び現像ローラとトナーの摩擦によりトナーに電荷を与える。同時に現像ブレードにより現像ローラ上に薄くトナーを塗布する。現像ローラの回転により、トナーを現像ローラと感光ドラムとが接触対向した現像領域に搬送し、感光ドラム上の静電潜像を現像しトナー画像として顕像化する方法である。
上記のように、現像ローラは現像ブレード及び感光ドラムと一定の接触領域(ニップ幅)を保持しながら回転するため低硬度である必要があり、さらに現像電界を与えるためある程度の導電性が必要である。そこで、金属等の良導電性材料からなる軸芯体の外周面に導電性材料を混合したシリコーンゴムからなる現像ローラが提案されている(特許文献1参照)。また、シリコーンゴム組成物中に、中空フィラー、長鎖アルキル基及びアルコキシシリル基を有するシロキサンオリゴマーを含有した、電子写真用ロールに好適なシリコーンゴム組成物とその成型物が提案されている(特許文献2参照)。
一方、近年の画像形成装置に対する、さらなる画像の均一性、画像濃度の高濃度化の要求に対して、現像ブレードにバイアスを印加するブレードバイアス方式の画像形成装置が提案されている(特許文献3参照)。
特開2008−074913号公報 特開2007−063388号公報 特開2000−112212号公報
しかし、前記のようなブレードバイアス方式の画像形成装置に、前記特許文献1の現像ローラを組み込み連続して画像出力した場合、いわゆるカブリが発生する場合があることを本発明者等は知見した。
一方、前記特許文献2のシリコーンゴム組成物により成型した現像ローラを、ブレードバイアス方式の画像形成装置に組み込み画像出力した場合、いわゆるカブリは抑制されたが、ブレードバイアスリークが発生する場合があることを本発明者等は知見した。
そこで、本発明の目的は、カーボンブラックを含むシリコーンゴム混合物を硬化させてなる弾性層を有し、かつ、電子写真画像へのカブリの発生及びブレードバイアスリークの発生を抑制し得る現像ローラとその製造方法を提供することにある。
本発明は、軸芯体と、弾性層とを有する現像ローラであって、該弾性層は下記成分(A)乃至(F)を含有する混合物を硬化させてなる導電性シリコーンゴムを含むことを特徴とする現像ローラである。
(A)アルケニル変性ジメチルポリシロキサン、
(B)アルコキシ基を有するアルケニル変性ジメチルポリシロキサン
(アルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基及びプロポキシ基から選択される基である)、
(C)1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有するハイドロジェンポリシロキサン、
(D)中空フィラー、
(E)カーボンブラック、
(F)触媒。
また、本発明は、現像ローラの製造方法であって
(1)下記成分(A)乃至(F)を含む液状混合物の層を軸芯体の周面に形成する工程と、
(2)該液状混合物の層を、該液状混合物の層の表面側から加熱して硬化させ、弾性層を形成する工程と、を有することを特徴とする現像ローラの製造方法である。
(A)アルケニル変性ジメチルポリシロキサン、
(B)アルコキシ基を有するアルケニル変性ジメチルポリシロキサン
(アルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基及びプロポキシ基から選択される基である)、
(C)1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有するハイドロジェンポリシロキサン、
(D)中空フィラー、
(E)カーボンブラック、
(F)触媒。
本発明によれば弾性層表面への電荷の蓄積が抑制され、かつ耐リーク性に優れることから、いわゆるカブリやブレードバイアスリーク画像の発生が抑制された良好な画像の形成に資する現像ローラを得ることができる。
本発明の現像ローラの一例を示す軸方向の概略断面図である。 本発明の現像ローラを用いた電子写真画像形成装置の一例を示す概略断面図である。
本発明の現像ローラの構成として、図1に現像ローラの一例の断面の概略図を示す。図中の現像ローラは、軸芯体1の外周上に弾性層2を有しており、更にその外周上に表面層3を有している。
前記のように、ブレードバイアス方式の画像形成装置に、前記特許文献1の現像ローラを組み込み画像出力した場合、いわゆるカブリが発生する原因を本発明者等は検討した。その結果、軸芯体の周面に形成したシリコーンゴム組成物の層を硬化させて弾性層を形成する過程において、ポリシロキサンの表面張力が小さいため該シリコーンゴム組成物の層の表面側にポリシロキサンが移動する。その結果として弾性層の表面近傍に、カーボンブラックの含有量が少ない高抵抗領域が形成されていることが分かった。かかる領域が存在する現像ローラは、ブレードバイアスが印加された現像ブレードと摺擦される度にブレードバイアスからの電荷が現像ローラの表面近傍に蓄積し、それにより、現像ローラの表面電位の絶対値が上昇する。その結果、カブリが発生しているものと考えられる。
また前記のように、前記特許文献2のシリコーンゴム組成物により成型した現像ローラを、ブレードバイアスを印加する現像装置に組み込み画像出力した場合、いわゆるカブリは抑制されたが、ブレードバイアスリークが発生する原因を本発明者等は検討した。その結果、弾性層の表面近傍において、カーボンブラックの含有量が少ない高抵抗領域の形成は抑制されていた。一方、弾性層の表面から離れた領域で、カーボンブラックの存在状態に疎密が見られた。このことによりいわゆるカブリが抑制された一方でブレードバイアスリークが発生したと考えられる。
弾性層の表面近傍において、カーボンブラックの含有量が少ない高抵抗領域の形成が抑制された要因は以下が考えられる。シリコーンゴム組成物中に中空フィラーが含有されていることにより、弾性層形成過程における外部からの熱がシリコーンゴム組成物の層の全厚さ方向に拡散し難くなっている。そのことにより、弾性層の表面近傍においては、ポリシロキサンが表面側へ移行する前にシリコーンゴム組成物が硬化し、現像ローラの表面近傍での高抵抗領域の形成を抑制できたと考えられる。
また、弾性層の表面から離れた領域でカーボンブラックの存在状態に疎密が見られた理由としては以下が考えられる。中空フィラーを含有したことにより弾性層形成過程における外部からの熱がシリコーンゴム組成物の層の全厚さ方向に伝わり難くなり、当該層の表面から離れた領域では、シリコーンゴム組成物の硬化時間が長くなっている。また、シリコーンゴム組成物中に長鎖アルキル基及びアルコキシシリル基を有するシロキサンオリゴマー(以下シロキサンオリゴマーと記載する)を含有している。シロキサンオリゴマーのアルコキシ基の酸素原子と、カーボンブラックの表面官能基である水酸基やカルボキシル基との間で、水素結合等による相互作用が生じ、カーボンブラックはシロキサンオリゴマーに取り囲まれたような状態となる。しかし、シロキサンオリゴマーは長鎖のアルキル基を有していることからアルケニル変性ポリシロキサンとの相溶性が低く、上述のように硬化時間が長くなると、硬化する前にシロキサンオリゴマーがカーボンブラックと共にシリコーンゴム組成物中で凝集する。このような理由から、弾性層の表面から離れた領域でカーボンブラックの存在状態に疎密が発生し、カーボンブラックが密な部分が導電パスとなりブレードバイアスリークが発生したと考えられる。
そこで本発明者らは、現像ローラの弾性層の表面近傍における高抵抗領域の形成を抑制しつつ、カーボンブラックの分散状態を均一にすることにより、電子写真画像へのカブリ及びブレードバイアスリークの発生を抑制できると考え、鋭意検討した。その結果、現像ローラの弾性層を以下の構成にすることにより、現像ローラの弾性層の表面近傍での高抵抗領域の形成を抑制しつつ、カーボンブラックの分散状態を均一にすることが可能となった。その結果、電子写真画像へのカブリ及びブレードバイアスリークの発生を抑制できることとなった。
すなわち、本発明の現像ローラは、軸芯体と、該軸芯体の表面に弾性層が設けられた現像ローラであって、該弾性層は下記成分(A)乃至(F)を含有する混合物を硬化させてなる導電性シリコーンゴムを含むことを特徴とする。
(A)アルケニル変性ジメチルポリシロキサン、
(B)アルコキシ基を有するアルケニル変性ジメチルポリシロキサン
(アルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基及びプロポキシ基から選択される基である)、
(C)1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有するハイドロジェンポリシロキサン、
(D)中空フィラー、
(E)カーボンブラック、
(F)触媒。
[成分(A)アルケニル変性ジメチルポリシロキサン]
成分(A)は、弾性層を構成する主構成成分である。この成分(A)としては、後述の成分(B)との相溶性の観点から、ジメチルポリシロキサンを基本構造とする必要がある。
成分(A)の具体例としては、両末端ジメチルアルケニルシロキシ−ジメチルシロキサン、両末端トリメチルシロキシ−アルケニルメチルシロキサン−ジメチルシロキサン共重合体等が挙げられる。これらに含まれるもののうち、両末端ジメチルビニルシロキシ−ジメチルポリシロキサンが好ましい。成分(A)の分子構造としては直鎖状、分岐状のものなど特に制限することなく使用することができる。成分(A)の分子量としては、重量平均分子量で5000乃至1000000であることが好ましい。これらは、1種単独でも2種以上組み合わせても使用することができる。
この成分(A)は公知の方法によって得ることができる。一般的な製造方法を挙げると、ジメチルシクロポリシロキサン、メチルビニルシクロポリシロキサン等のオルガノシクロポリシロキサンと、ヘキサメチルジシロキサン、1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン等のヘキサオルガノジシロキサンとをアルカリ触媒又は酸触媒の存在下に平衡化反応を行うことによって得ることができる。
[成分(B)アルコキシ基を有するアルケニル変性ジメチルポリシロキサン]
成分(B)を含有させる目的は、成分(B)のアルコキシ基の酸素原子と、後述の成分(E)であるカーボンブラック表面の水酸基やカルボキシル基との間の水素結合等の相互作用により、カーボンブラックの分散を安定化することである。このような目的のために成分(B)の基本的な構造としては、ジメチルポリシロキサンである必要がある。ジメチルポリシロキサン等のジアルキルポリシロキサンは、アルキル基を外側にした螺旋状の分子構造をとる。成分(B)の基本構造が例えばジエチルポリシロキサン等の場合、ジメチルポリシロキサンの場合と比較して、アルコキシ基の酸素原子がエチル基中に埋もれたような構造をとる。その結果、カーボンブラック表面の水酸基やカルボキシル基と、成分(B)のアルコキシ基の酸素原子との相互作用が弱くなり、カーボンブラックの分散状態を十分安定化できない。
また、成分(B)は、上記成分(A)との相溶性を良くする観点から、分子内には長鎖のアルキル基を有しないことが好ましい。成分(A)および成分(B)との相溶性を向上させることで、特許文献2に係るシリコーンゴム硬化物において認められたようなカーボンブラックの存在状態の粗密の発生を抑制することができる。
また、成分(B)のアルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基又はプロポキシ基である。アルコキシ基部分のアルキル基をトキシ基、エトキシ基又はプロポキシ基とすることで、立体障害によりアルコキシ基の酸素原子とカーボンブラック表面にある水酸基やカルボキシル基が相互作用しにくくなることを抑制できる。その結果、カーボンブラックの分散状態を十分安定化することができる。
前記成分(B)の分子量としては、重量平均分子量で3000乃至10000であることが好ましい。重量平均分子量を3000以上とすることにより、上記成分(A)との分子の絡み合いにより、成分(A)と成分(B)の偏在を抑制できる。一方、重量平均分子量を10000以下とすることにより、上記成分(B)により、より安定的にカーボンブラック周囲を取り囲んだような状態とすることができ、カーボンブラックの分散状態をより安定化できる。また、成分(B)の添加量としては、成分(E)のカーボンブラック100質量部に対して20質量部乃至200質量部が好ましい。上記成分(B)の具体例としては、両末端ジメチルアルケニルシロキシ−メチルアルコキシシロキサン−ジメチルシロキサン共重合体、両末端ジメチルアルコキシシロキシ−アルケニルメチルシロキサン−ジメチルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ−メチルアルコキシシロキサン−アルケニルメチルシロキサン−ジメチルシロキサン共重合体、両末端ジメチルアルコキシシロキシ−メチルアルコキシシロキサン−アルケニルメチルシロキサン−ジメチルシロキサン共重合体等が挙げられる。これらに含まれるもののうち、両末端ジメチルビニルシロキシ−メチルメトキシシロキサン−ジメチルシロキサン共重合体、両末端ジメチルビニルシロキシ−メチルエトキシシロキサン−ジメチルシロキサン共重合体及び両末端ジメチルビニルシロキシ−メチルプロポキシシロキサン−ジメチルシロキサン共重合体が好ましい。ここで、ジメチルシロキサン構造を有する部分とメチルアルコキシシロキサン構造を有する部分の比である[ジメチルシロキサン]/[メチルアルコキシシロキサン]は120以下であることが好ましい。また、上記成分(B)の分子構造としては直鎖状、分岐状のものなど特に制限することなく使用することができる。これらは、1種単独でも2種以上組み合わせても使用することができる。
この成分(B)は公知の方法によって得ることができる。一般的な製造方法を挙げると、ジメチルシクロポリシロキサン、メチルビニルシクロポリシロキサン、メチルアルコキシシクロポリシロキサン等のオルガノシクロポリシロキサンと、ヘキサメチルジシロキサン、1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン、1,3-ジアルコキシ-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン等のヘキサオルガノジシロキサンとをアルカリ触媒又は酸触媒の存在下に平衡化反応を行うことによって得ることができる。
[成分(C)1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有するハイドロジェンポリシロキサン]
成分(C)は、上記成分(A)及び成分(B)の架橋剤であり、1分子中にヒドロシリル基を2個以上有するものである。上記成分(C)の具体例として、両末端トリメチルシロキシ−メチルハイドロジェンシロキサン、両末端トリメチルシロキシ−メチルハイドロジェンシロキサン−ジメチルシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ−メチルハイドロジェンシロキサン−ジメチルシロキサン共重合体等が挙げられる。上記成分(C)の分子構造としては直鎖状、分岐状、環状のものなど特に制限することなく使用することができる。また、平均分子量は300〜10000の範囲にあることが好ましい。上記成分(C)の配合量はSiH基のモル比と、上記成分(A)及び成分(B)のアルケニル基のモル比の関係が、(SiH基のモル比)/(アルケニル基のモル比)=0.8〜2.5となるようにするのが好ましい。
この成分(C)は公知の方法によって得ることができる。例えば、1,3,5,7-テトラメチル-1,3,5,7-テトラハイドロシクロテトラシロキサン(場合によっては、該シクロテトラシロキサンとオクタメチルシクロテトラシロキサンとの混合物)とヘキサメチルジシロキサン、1,3-ジハイドロ-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン等の末端基源となるシロキサン化合物とを、あるいは、オクタメチルシクロテトラシロキサンと1,3-ジハイドロ-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサンとを、硫酸、トリフルオロメタンスルホン酸、メタンスルホン酸等の触媒の存在下に−10〜+40℃程度の温度で平衡化させることによって容易に得ることができる。
[成分(D)中空フィラー]
本発明に使用される成分(D)の中空フィラーとしては以下のものを例示することができる。ガラスやセラミックス等の無機材料からなるシェルを有するもの、アクリル系ポリマーや塩化ビニリデン系ポリマー等の熱可塑性樹脂からなるシェルを有するものが挙げられるが、熱可塑性樹脂からなるシェルを有するものが好ましい。成分(D)の中空フィラーとして、熱可塑性樹脂からなるシェルを有するものを用いた場合、弾性層形成過程における外部からの熱のシリコーンゴム組成物の層の全厚さ方向への拡散を抑制する効果が高い。そのことにより、弾性層の表面近傍における高抵抗領域の形成を一層抑制することができる。成分(D)の粒径としては特に制限されるものではないが、体積平均粒径が30μm乃至200μmのものが好ましい。また、成分(D)がシリコーンゴム組成物中に占める割合としては、5体積%乃至40体積%が好ましい。
[成分(E)カーボンブラック]
本発明に使用される成分(E)のカーボンブラックとしては、通常導電性ゴム組成物に常用されているものを使用することができ、以下のものを例示することができる。アセチレンブラック、コンダクティブファーネスブラック(CF)、スーパーコンダクティブファーネスブラック(SCF)、エクストラコンダクティブファーネスブラック(XCF)、コンダクティブチャンネルブラック(CC)、1500℃程度の高温で熱処理されたファーネスブラックやチャンネルブラック等を挙げることができる。具体的に、アセチレンブラックとしては、デンカブラック(電気化学社製),シャウニガンアセチレンブラック(シャウニガンケミカル社製)等が、コンダクティブファーネスブラックとしては、コンチネックスCF(コンチネンタルカーボン社製)、バルカンC(キャボット社製)等が、スーパーコンダクティブファーネスブラックとしては、コンチネックスSCF(コンチネンタルカーボン社製)、バルカンSC(キャボット社製)等が、エクストラコンダクティブファーネスブラックとしては、旭HS−500(旭カーボン社製)、バルカンXC−72(キャボット社製)等が、コンダクティブチャンネルブラックとしては、コウラックスL(デグッサ社製)等が例示され、また、ファーネスブラックの一種であるケッチェンブラックEC及びケッチェンブラックEC−600JD(ライオン社製)を用いることもできる。
[成分(F)触媒]
本発明に使用される成分(F)の触媒としては、上記成分(A)及び成分(B)と成分(C)との付加反応を促進させるために用いられるものである。例えば、白金ブラック、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール変性物、塩化白金酸とオレフィン類、アルデヒド化合物、ビニルシロキサン類もしくはアセチレンアルコール類等との錯体等が挙げられる。成分(F)の添加量は、特に限定されず、有効量でよいが、成分(A)重量に対して白金金属の重量換算で、通常、0.1〜1000ppm、好ましくは1〜200ppmの範囲とすればよい。
[その他の成分]
弾性層を形成するためのシリコーンゴム組成物には、組成物の硬化を阻害しない範囲で上記成分(A)から成分(F)以外の成分を配合することができる。
例えば、ビニルメチルシクロテトラシロキサン、トリアリルイソシアヌレート、アルキルマレエート類、アセチレンアルコール類及びトリアリルイソシアヌレート;アセチレンアルコール類のシランもしくはシロキサン変性物;ハイドロパーオキサイド、テトラメチレンジアミン、ベンゾトリアゾール等の硬化抑制効果を有する化合物が挙げられる。これらは1種単独でも2種以上組み合わせても使用することができる。
また、例えば親水性シリカ、疎水性シリカ、石英、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化チタン等の補強剤等を必要に応じて添加してもよい。
本発明の現像ローラは、(1)前記成分(A)乃至成分(F)を含む液状混合物の層を軸芯体の周面に形成する工程と、(2)該液状混合物の層を、該液状混合物の層の表面側から加熱して硬化させ、弾性層を形成する工程と、を有する製造方法により得ることができる。具体的には、円筒状のパイプとパイプ両端に配設された軸芯体を保持するための駒を配設した金型に、前記成分(A)乃至成分(F)を含む液状混合物を注入し、円筒状のパイプを加熱することにより、液状混合物を加熱硬化する方法が例示できる。
なお、硬化するための加熱条件は適宜選択することができる。また、低分子成分の除去や反応を完結させるために、一度加熱硬化した後、さらに加熱することもできる。加熱は170℃〜230℃で30分〜8時間行うのが好ましい。
現像ローラの軸芯体は、導電性部材の電極及び支持する部材として機能するものであれば本発明に適用できる。その材質として、例えば、アルミニウム、銅、ステンレス鋼、鉄の如き金属又は合金、導電性合成樹脂の如き導電性の材質で構成される。これらの材質にクロムやニッケルで鍍金処理を施したものでも良い。なお、軸芯体とその周面に形成される弾性層を接着するために、プライマーを軸芯体に塗布することができる。通常使用されているプライマーとして、例えばシランカップリング系プライマーが挙げられる。
弾性層の周面上には、表面層を設けてもよい。表面層を形成するために用いる樹脂としては、硬化する前の状態で溶剤に可溶なものであれば、特に制限されることなく適宜用いることができる。具体的には、フッ素樹脂,ポリアミド樹脂,アクリルウレタン樹脂,フェノール樹脂,メラミン樹脂,シリコーン樹脂,ウレタン樹脂,ポリエステル樹脂,ポリビニルアセタール樹脂,エポキシ樹脂,ポリエーテル樹脂,アミノ樹脂,アクリル樹脂,尿素樹脂等及びこれらの混合物が挙げられる。
表面層を形成する樹脂には抵抗調整剤を添加することができる。抵抗調整剤としては、例えばアセチレンブラック等の導電性カーボンブラック、SAF,ISAF,HAF,FEF,GPF,SRF,FT,MT等のゴム用カーボンブラック、酸化処理等を施したカラー(インク)用カーボンブラック、銅、銀、ゲルマニウム等の金属及び金属酸化物等の導電性粉体が挙げられる。また、抵抗調整剤として用いられるイオン導電性物質を例示すれば、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸リチウム、過塩素酸カルシウム、塩化リチウム等の無機イオン性導電物質、更に変性脂肪族ジメチルアンモニウムエトサルフェート、ステアリルアンモニウムアセテートの有機イオン性導電物質などが用いられるが、少量で導電性を制御できることからカーボンブラックが好ましい。
本発明において、弾性層及び表面層を形成する材料の混練方法としては特に制限されるものではなく、ロール、バンバリーミキサー、加圧ニーダー、押出し機、サンドグラインダー、サンドミル、ボールミル等の公知の装置を用いる方法を挙げることができる。
表面層は、例えば前記樹脂とカーボンブラックと溶剤を混合、分散した塗工液を弾性層に塗工することによって形成することができる。
塗工液に用いる溶剤としては、表面層として用いる樹脂を溶解するものであれば適宜使用することができる。具体的には溶剤として以下のものが挙げられる。メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンに代表されるケトン類。ヘキサン、トルエン等に代表される炭化水素類。メタノール、イソプロパノールに代表されるアルコール類。他エステル類。水。特に好ましい溶剤は樹脂の溶解性、沸点からメチルエチルケトン、又はメチルイソブチルケトンである。
表面層の厚みは、4μm以上50μm以下が好ましく、特に5μm以上45μm以下が好ましい。厚みが4μmより薄いと、弾性層中の低分子量成分が染み出してきて潜像担持体を汚染しやすく、表面層が剥れる場合がある。また、50μmより厚いと、現像ローラの表面硬度が過度に高くなり、感光ドラム表面を削る場合がある。
図2は、本発明の現像ローラを具備した電子写真画像形成装置の概略構成の一例を示す断面図である。図2の画像形成装置には、現像ローラ4、トナー供給ローラ6、トナー7及びブレードバイアスを印加できるような機構を有する現像ブレード8からなる現像装置9を有している。また、感光ドラム5、クリーニングブレード13、廃トナー収容容器12、帯電装置11を有している。感光ドラム5は矢印方向に回転し、感光ドラム5を帯電処理するための帯電部材11によって一様に帯電され、感光ドラム5に静電潜像を書き込む露光手段であるレーザー光10により、その表面に静電潜像が形成される。上記静電潜像は、感光ドラム5に対して接触配置される現像装置9によってトナーを付与されることにより現像され、トナー像として可視化される。現像は露光部に負帯電性トナー像を形成する、いわゆる反転現像を行っている。一方、記録媒体である紙21は、給紙ローラ22により給紙された後、バイアス電源17から吸着ローラ23に供給されるバイアスにより転写搬送ベルト19上に吸着され、駆動ローラ15の駆動により矢印方向に搬送される。転写搬送ベルト19は、前記駆動ローラ15、従動ローラ20及びテンションローラ18に張架されている。可視化された感光ドラム5上のトナー像は、上記のように転写搬送ベルト19上に吸着された紙21上に転写部材である転写ローラ16によって転写される。トナー像を転写された紙21は、定着装置14により定着処理され、装置外に排紙されプリント動作が終了する。
一方、転写されずに感光ドラム上5上に残存した転写残トナーは、感光体表面をクリーニングするためのクリーニング部材であるクリーニングブレード13により掻き取られ廃トナー容器12に収納され、クリーニングされた感光ドラム5は上述作用を繰り返し行う。
現像装置9は、トナー7を収容した現像容器と、現像容器内の長手方向に延在する開口部に位置し感光ドラム5と対向設置された現像ローラ4とを備え、感光ドラム5上の静電潜像を現像して可視化するようになっている。
現像装置9における現像プロセスを以下に説明する。回転可能に支持されたトナー供給ローラ6により現像ローラ4上にトナーが塗布される。現像ローラ4上に塗布されたトナーは、現像ローラ4の回転により現像ブレード8と摺擦される。ここで、現像ブレード8に印加されたバイアスにより現像ローラ上のトナーは現像ローラ上に均一にコートされる。現像ローラ4は感光ドラム5と回転しながら接触し、感光ドラム5上に形成された静電潜像を現像ローラ4上にコートされたトナーにより現像することにより画像が形成される。ここで、現像ブレード8に印加されるバイアスの極性は、トナーの帯電極性と同極性の負極性であり、その電圧としては現像バイアスよりも絶対値で数十Vから数百V高い電圧が一般的である。このように現像ブレードにバイアスを印加する場合は、現像ブレードは導電性であることが好ましく、リン青銅やステンレス等の金属製であることがより好ましい。
トナー供給ローラ6の構造としては、発泡骨格状スポンジ構造や軸芯体上にレーヨン、ポリアミド等の繊維を植毛したファーブラシ構造のものが、現像ローラ4へのトナー7の供給及び未現像のトナーの剥ぎ取りの点から好ましい。例えば、軸芯体上にポリウレタンフォームを設けた弾性ローラを用いることができる。
このトナー供給ローラ6の現像ローラ4に対する当接幅としては、1〜8mmが好ましく、また、現像ローラ4に対してその当接部において相対速度をもたせることが好ましい。
以下に実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。
〔実施例1〕
軸芯体としてSUS製のΦ8芯金にニッケルメッキを施し、さらにプライマーDY35−051(商品名、東レダウコーニング社製)を塗布後、温度170℃で、20分間焼付けしたものを用いた。次に、内径16mmの円筒状のパイプと、その両端に、軸芯体を固定するための駒と軸芯体を組み、一端の駒から下記の内容で構成される材料を分散させた弾性層形成用の液状材料を注入し、130℃、20分加熱した。冷却後、金型から脱型することにより、軸芯体の周りに厚さ4.0mmの弾性層を有する一次硬化弾性ローラを得た。
弾性層を構成する成分
(A1)
両末端ジメチルビニルシロキシ−ジメチルポリシロキサン(重量平均分子量100000) 100.0質量部
(B1)
両末端ジメチルビニルシロキシ−メチルメトキシシロキサン−ジメチルシロキサン共重合体(重量平均分子量8000、[ジメチルシロキサン] /[メチルメトキシシロキサン]=50) 5.0質量部
(C1)
両末端トリメチルシロキシ−メチルハイドロジェンシロキサン−ジメチルシロキサン共重合体(重量平均分子量1000) 4.4質量部
(SiH基のモル数/ビニル基のモル数=2.0となる量)
(D1)体積平均粒径が100μmの熱可塑性樹脂からなるシェルを有する中空フィラー(商品名:マツモトマイクロスフィアーF−80DE、松本油脂製薬社製)
1.7質量部
(E1)カーボンブラック(商品名:デンカブラック粉状品、電気化学工業社製)
5.0質量部
(F1)白金触媒(Pt濃度1%) 0.1質量部
先の一次硬化弾性ローラを温度200℃で、2時間オーブンで加熱し、弾性ローラを得た。得られた弾性ローラに関して、以下の観察を行った。結果を表1に示す。
<弾性ローラの弾性層の表面近傍領域の観察>
弾性ローラの弾性層の長手方向中央部から、観察用サンプルを切り出した。そのサンプルの、弾性層の表面側における任意の点の5視野、及び弾性層の表面近傍の断面側における任意の点の5視野に関して、走査型電子顕微鏡(商品名:S−4800:日立製作所製、加速電圧1.5KV)を用いて観察した。ここで、中空フィラーが視野に入らない領域及び倍率を適宜選択する必要がある。得られた画像において、黒く観察された部分がカーボンブラックである。得られた画像データを画像処理アプリケーションにより2値化した。表面側から観察した画像において黒く観察された部分の割合をA、断面側から観察した画像において黒く観察された部分の割合をBとし、各5視野の平均値をそれぞれAave、Baveとした。Aave/Baveが0.70未満の場合、表面近傍にカーボンブラックが少ない高抵抗領域が形成されていると判断した。結果を表1に示す。
<弾性ローラの弾性層の厚み方向の中心領域の観察>
上記のようにして切り出した観察用サンプルの、弾性層の厚み方向の中心領域に関して、走査型電子顕微鏡(商品名:S−4800、日立製作所製、加速電圧1.5KV)を用いてカーボンブラックの分散状態を目視により評価した。結果を表1に示す。
上記のようにして作製した弾性ローラの周面上に以下のようにして表面層を設け、現像ローラを得た。すなわち、
・ポリオール(商品名:ニッポラン5120、日本ポリウレタン社製)
87.0質量部
・イソシアネート(商品名:コロネートL−55E、日本ポリウレタン社製)
13.0質量部
・カーボンブラック(商品名:MA100、三菱化学社製) 8.0質量部
・アクリル粒子(商品名:G−800透明、根上工業社製) 10.0質量部
を秤量し、MEK(エチルメチルケトン)を加え、よくかきまぜた混合物をオーバーフロー型循環式塗布装置に入れた。上記塗布装置に弾性層ローラを浸漬し、引き上げた後に、風乾60分、その後、140℃、2時間加熱し厚さ20μmの表面層を設けた。
<画像出力試験>
得られた現像ローラを、キヤノン社製プリンターLBP5500改造機(現像ブレードとして厚み80μmのステンレスブレードを用い、この現像ブレードにリード線を取り付けて外部の高圧電源からブレードバイアスを印加できるように改造したもの)に組み込んだ。外部高圧電源としては、TREK社製高圧電源Model610Cを用い、30℃/80%RHの環境において、現像ローラのブレードバイアスに対する耐リーク性の確認を行った。具体的には、現像バイアスを−300Vに設定し、その現像バイアスに対して絶対値で100Vから400V高いブレードバイアスを25V刻みで外部高圧電源から印加して画像出力試験を行った。各ブレードバイアス設定条件において、ベタ白及びハーフトーン画像をそれぞれ5枚ずつ出力し、ブレードバイアスリークに起因する横黒スジ(ブレードバイアスリーク画像)の有無を確認した。ここで、現像バイアスに対して絶対値で400V高いブレードバイアスを印加してもリーク画像が発生しなかったものは、400Vを超える耐リーク性を有していたとした。結果を表1に示す。
また、15℃/10%RHの環境で、現像バイアスに対して絶対値で200V高いブレードバイアス条件に設定して、印字率が1%の画像を20000枚出力した後、カブリの測定を行った。カブリについては、白ベタ画像を連続20枚出力し、20枚目のベタ白画像の反射濃度を10点測定し、その平均値をDs(%)とした。一方、プリント前の紙の反射濃度を10点測定し、その平均値をDr(%)としたときのDs−Drをかぶり量とした。 反射濃度は反射式濃度計(商品名:「REFLECTOMETER MODEL TC−6DS/A」、東京電色社製)を用いて測定した。カブリ測定を行うに際し、リーク画像が発生する場合はリーク画像発生領域以外の反射濃度を測定した。結果を表1に示す。
〔実施例2〕
実施例1において、成分(D1)を(D2)体積平均粒径が40μmの熱可塑性樹脂からなるシェルを有する中空フィラー(商品名:エクスパンセル551DE40d42、日本フェライト社製)に変更し、(D2)の配合量を1.0質量部とした以外は、実施例1と同様にして、弾性ローラを作製し、弾性ローラの周面上に表面層を設けて現像ローラを作製し、同様の評価を行った。結果を表1に示す。
〔実施例3〕
実施例1において、成分(B1)を(B2)両末端ジメチルビニルシロキシ−メチルエトキシシロキサン−ジメチルシロキサン共重合体(重量平均分子量3000、[ジメチルシロキサン] /[メチルエトキシシロキサン]=30)に変更し、(B2)の配合量を1.0質量部とした以外は実施例1と同様にして、弾性ローラを作製し、弾性ローラの周面上に表面層を設けて現像ローラを作製し、同様の評価を行った。結果を表1に示す。
〔実施例4〕
実施例2において、成分(B1)を(B3)両末端ジメチルビニルシロキシ−メチルプロポキシシロキサン−ジメチルシロキサン共重合体(重量平均分子量10000、[ジメチルシロキサン] /[メチルプロポキシシロキサン]=80)に変更し、(B3)の配合量を10.0質量部とした以外は実施例2と同様にして、弾性ローラを作製し、弾性ローラの周面上に表面層を設けて現像ローラを作製し、同様の評価を行った。結果を表1に示す。
〔実施例5〕
実施例3において成分(B2)の配合量を10質量部に変更し、成分(D1)を(D3)平均粒径が60μmのガラスからなるシェルを有する中空フィラー(商品名:Q−CEL5020、ポッターズ・バロティーニ社製)に変更し、(D3)の配合量を10.0質量部とした以外は実施例3と同様にして、弾性ローラを作製し、弾性ローラの周面上に表面層を設けて現像ローラを作製し、同様の評価を行った。結果を表1に示す。
〔実施例6〕
実施例4において成分(B3)の配合量を1質量部に変更し、成分(D1)を(D4)平均粒径が80μmのガラスからなるシェルを有する中空フィラー(商品名:Q−CEL7014、ポッターズ・バロティーニ社製)に変更し、(D4)の配合量を5.0質量部とした以外は実施例4と同様にして、弾性ローラを作製し、弾性ローラの周面上に表面層を設けて現像ローラを作製し、同様の評価を行った。結果を表1に示す。
〔実施例7〕
実施例1において成分(D1)を(D3)平均粒径が60μmのガラスからなるシェルを有する中空フィラー(商品名:Q−CEL5020、ポッターズ・バロティーニ社製)に変更し、(D3)の配合量を2.0質量部とした以外は実施例1と同様にして、弾性ローラを作製し、弾性ローラの周面上に表面層を設けて現像ローラを作製し、同様の評価を行った。結果を表1に示す。
〔実施例8〕
実施例1において成分(B1)を(B4)両末端ジメチルビニルシロキシ−メチルメトキシシロキサン−ジメチルシロキサン共重合体(重量平均分子量2000、[ジメチルシロキサン] /[メチルメトキシシロキサン]=25)に変更した以外は実施例1と同様にして、弾性ローラを作製し、弾性ローラの周面上に表面層を設けて現像ローラを作製し、同様の評価を行った。結果を表1に示す。
〔実施例9〕
実施例1において成分(B1)を(B5)両末端ジメチルビニルシロキシ−メチルメトキシシロキサン−ジメチルシロキサン共重合体(重量平均分子量12000、[ジメチルシロキサン] /[メチルメトキシシロキサン]=110)に変更した以外は実施例1と同様にして、弾性ローラを作製し、弾性ローラの周面上に表面層を設けて現像ローラを作製し、同様の評価を行った。結果を表1に示す。
〔実施例10〕
実施例2において成分(B1)を(B4)両末端ジメチルビニルシロキシ−メチルメトキシシロキサン−ジメチルシロキサン共重合体(重量平均分子量2000、[ジメチルシロキサン] /[メチルメトキシシロキサン]=25)に変更した以外は実施例2と同様にして、弾性ローラを作製し、弾性ローラの周面上に表面層を設けて現像ローラを作製し、同様の評価を行った。結果を表1に示す。
〔実施例11〕
実施例2において成分(B1)を(B5)両末端ジメチルビニルシロキシ−メチルメトキシシロキサン−ジメチルシロキサン共重合体(重量平均分子量12000、[ジメチルシロキサン] /[メチルメトキシシロキサン]=110)に変更した以外は実施例2と同様にして、弾性ローラを作製し、弾性ローラの周面上に表面層を設けて現像ローラを作製し、同様の評価を行った。結果を表1に示す。
〔実施例12〕
実施例9において成分(B5)の配合量を10.0質量部に変更した以外は実施例9と同様にして、弾性ローラを作製し、弾性ローラの周面上に表面層を設けて現像ローラを作製し、同様の評価を行った。結果を表1に示す。
〔実施例13〕
実施例10において成分(B4)の配合量を1.0質量部に変更した以外は実施例10と同様にして、弾性ローラを作製し、弾性ローラの周面上に表面層を設けて現像ローラを作製し、同様の評価を行った。結果を表1に示す。
〔実施例14〕
実施例8において成分(D1)を(D3)平均粒径が60μmのガラスからなるシェルを有する中空フィラー(商品名:Q−CEL5020、ポッターズ・バロティーニ社製)に変更し、(D3)の配合量を3.0質量部とした以外は実施例8と同様にして、弾性ローラを作製し、弾性ローラの周面上に表面層を設けて現像ローラを作製し、同様の評価を行った。結果を表1に示す。
〔実施例15〕
実施例9において成分(D1)を(D4)平均粒径が80μmのガラスからなるシェルを有する中空フィラー(商品名:Q−CEL7014、ポッターズ・バロティーニ社製)に変更し、(D4)の配合量を1.0質量部とした以外は実施例9と同様にして、弾性ローラを作製し、弾性ローラの周面上に表面層を設けて現像ローラを作製し、同様の評価を行った。結果を表1に示す。
〔実施例16〕
実施例14において、成分(B4)の配合量を1.0質量部に変更した以外は実施例14と同様にして、弾性ローラを作製し、弾性ローラの周面上に表面層を設けて現像ローラを作製し、同様の評価を行った。結果を表1に示す。
〔実施例17〕
実施例15において、成分(B5)の配合量を10.0質量部に変更した以外は実施例15と同様にして、弾性ローラを作製し、弾性ローラの周面上に表面層を設けて現像ローラを作製し、同様の評価を行った。結果を表1に示す。
〔比較例1〕
実施例1において、成分(B1)を配合しなかった以外は実施例1と同様にして、弾性ローラを作製し、弾性ローラの周面上に表面層を設けて現像ローラを作製し、同様の評価を行った。結果を表1に示す。
〔比較例2〕
実施例1において、成分(D1)を配合しなかった以外は実施例1と同様にして、弾性ローラを作製し、弾性ローラの周面上に表面層を設けて現像ローラを作製し、同様の評価を行った。結果を表1に示す。
〔比較例3〕
実施例1において、成分(B1)及び(D1)を配合しなかった以外は実施例1と同様にして、弾性ローラを作製し、弾性ローラの周面上に表面層を設けて現像ローラを作製し、同様の評価を行った。結果を表1に示す。
〔比較例4〕
実施例1において、成分(B1)を配合せず、以下の組成物を5質量部配合した以外は実施例1と同様にして、弾性ローラを作製し、弾性ローラの周面上に表面層を設けて現像ローラを作製し、同様の評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2012242735
Figure 2012242735
表1から判るように、実施例1から実施例17の現像ローラにおいては、弾性層の厚み方向の中心領域においてカーボンブラックの凝集は殆んどなく、ブレードバイアスリーク発生時のブレードバイアスと現像バイアスの電圧差の絶対値も325V以上となっていた。また、弾性層の表面近傍の観察において、Aave/Baveの値が0.81以上であり、カブリの値も2.6%以下となっていた。ここで、中空フィラーとして、樹脂からなるシェルを有する中空フィラーを用いた実施例1から実施例4及び実施例8から実施例13においては、弾性層の表面近傍の観察において、Aave/Baveの値が0.92以上であり、カブリの値が1.5%以下と、特に良好であった。また、成分(B)のアルコキシ基を有するアルケニル変性ジメチルポリシロキサンの重量平均分子量が3000乃至10000である実施例1から実施例7においては、弾性層の厚み方向の中心領域においてカーボンブラックの凝集が見られなかった。また、ブレードバイアスリーク発生時のブレードバイアスと現像バイアスの電圧差の絶対値も375V以上と、特に良好であった。
一方、本発明の成分(B)であるアルコキシ基を有するアルケニル変性ジメチルポリシロキサンを含有していない比較例1においては、弾性層の厚み方向の中心領域においてカーボンブラックが凝集していた。また、ブレードバイアスと現像バイアスの電圧差の絶対値が200Vで、ブレードバイアスリークが発生した。
本発明の成分(D)である中空フィラーを含有していない比較例2においては、弾性層の表面近傍の観察においてAave/Baveの値が0.65と低く、弾性層の表面近傍にカーボンブラック含有量が少ない高抵抗領域が形成されていた。また、それに伴ってカブリが5.2%と高くなっていた。
比較例3は本発明の成分(B)であるアルコキシ基を有するアルケニル変性ジメチルポリシロキサン及び、本発明の成分(D)である中空フィラーを含有していない。比較例3においては、中空フィラーを含有していないことから、弾性層の表面近傍の観察においてAave/Baveの値が0.52と低く、弾性層の表面近傍にカーボンブラック含有量が少ない高抵抗領域が形成されていた。また、それに伴ってカブリが6.5%と高くなっていた。また、成分(B)であるアルコキシ基を有するアルケニル変性ジメチルポリシロキサンを含有していないが、成分(D)である中空フィラーも含有していないことから、弾性層の厚み方向の中心領域においてカーボンブラックの凝集は殆んど見られなかった。そのことから、ブレードバイアスリーク発生時のブレードバイアスと現像バイアスの電圧差の絶対値も325Vとなっていた。
比較例4は、成分(B)の代わりに、長鎖アルキル基及びアルコキシシリル基を有するシロキサンオリゴマー(シロキサンオリゴマー)を含有している。比較例4において、弾性層の厚み方向の中心領域においてカーボンブラックが凝集しており、ブレードバイアスと現像バイアスの電圧差の絶対値が225Vで、ブレードバイアスリークが発生した。これは、シロキサンオリゴマーと成分(A)であるアルケニル変性ジメチルポリシロキサンとの相溶性が低く、硬化する前にシロキサンオリゴマーがカーボンブラックと共にシリコーンゴム組成物中で凝集したことによると考えられる。
1 軸芯体
2 弾性層
3 表面層
4 現像ローラ
5 感光ドラム
6 トナー供給ローラ
7 トナー
8 現像ブレード
9 現像装置
10 レーザー光
11 帯電部材
12 廃トナー収容容器
13 クリーニングブレード
14 定着装置
15 駆動ローラ
16 転写ローラ
17 バイアス電源
18 テンションローラ
19 転写搬送ベルト
20 従動ローラ
21 紙
22 給紙ローラ
23 吸着ローラ

Claims (4)

  1. 軸芯体と弾性層とを有する現像ローラであって、
    該弾性層が、下記成分(A)乃至(F)を含有する混合物を硬化させてなる導電性シリコーンゴムを含むことを特徴とする現像ローラ。
    (A)アルケニル変性ジメチルポリシロキサン、
    (B)アルコキシ基を有するアルケニル変性ジメチルポリシロキサン
    (アルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基及びプロポキシ基から選択される基である)、
    (C)1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有するハイドロジェンポリシロキサン、
    (D)中空フィラー、
    (E)カーボンブラック、
    (F)触媒。
  2. 前記成分(D)が、樹脂からなるシェルを有する中空フィラーである請求項1に記載の現像ローラ。
  3. 前記成分(B)の重量平均分子量が3000乃至10000である請求項1又は2に記載の現像ローラ。
  4. 請求項1に記載の現像ローラの製造方法であって
    (1)下記成分(A)乃至(F)を含む液状混合物の層を軸芯体の周面に形成する工程と、
    (2)該液状混合物の層を、該液状混合物の層の表面側から加熱して硬化させ、弾性層を形成する工程と、を有することを特徴とする現像ローラの製造方法:
    (A)アルケニル変性ジメチルポリシロキサン、
    (B)アルコキシ基を有するアルケニル変性ジメチルポリシロキサン
    (アルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基及びプロポキシ基から選択される基である)、
    (C)1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有するハイドロジェンポリシロキサン、
    (D)中空フィラー、
    (E)カーボンブラック、
    (F)触媒。
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