JP2012237771A - ヒンジ機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】 読み取り装置に取り付けた後から、取付位置の調整の作業性が良く、部品点数を抑えたヒンジ機構を提供すること。
【解決手段】 読み取り対象物を押さえる機能を備えた原稿搬送体Y側に固定する開閉体bと、この開閉体bと回動自在に連結するとともに読み取り装置側に取り付ける支持体とを備え、上記支持体は、上記読み取り装置側に固定する固定部dと、この固定部にスライド可能に取り付けたスライド部aとからなり、固定部dに対してスライド部aを相対移動させることによって上記読み取り装置Xと原稿搬送体Yとの相対位置を調整可能にしたヒンジ機構において、固定部dあるいはスライド部aのいずれか一方にピニオンpを設け、いずれか他方にラックLを設け、ピニオンpを回転するための操作部20aを支持体の側面外方に突出させ、この操作部20aとともにピニオンpを回すことによってスライド部aが前後に移動する構成にした。
【選択図】 図5

Description

この発明は、読み取り装置とそれに取り付ける支持体との位置調整を可能にしたヒンジ機構に関する。
コピー機などの読み取り装置にヒンジ機構を介して開閉可能に取り付けたカバーは、原稿を搬送する搬送機構を組み込んだものが知られている。このような読み取り装置では、カバーに内蔵された搬送機構によって上記カバーと読み取り装置との間に搬送された原稿を読み取るようにしている。
この種の装置では、図15のように、原稿搬送機構を有するカバーYを一対のヒンジ機構H1,H2によって読み取り装置Xに取り付けているが、このヒンジ機構H1,H2の取り付け位置によって原稿の搬送方向と原稿の読み取り方向との関係がずれてしまうことがある。
例えば、CCDなどの走査方向、すなわち原稿の読み取り方向Aに対し、原稿の搬送方向Bが異なる場合、読み取り方向に対して原稿が斜めに搬送されることになる。このように、原稿が読み取り方向に対して斜めに搬送されると、コピー画像が斜めになってしまう。
そのため、カバーYの位置を読み取り装置Xに対して正確に管理する必要がある。
しかし、ヒンジ機構H1,H2の取り付け部の位置を厳密に管理することは難しい。そのため、製造現場でも、一旦、読み取り装置Xに取り付けてからヒンジ機構H1,H2の位置を調整することが必要になる。また、ユーザー側で設置後に、何らかの原因でカバー位置がずれたり、原稿搬送機構がゆがんだりして、カバーYの位置調整が必要な場合がある。
この種の位置調整機能を有するヒンジ機構としては、特許文献1、3に記載されたものが従来から知られている。
これら特許文献1、2に記載された従来のヒンジ機構は、読み取り装置側に取り付ける支持体が、読み取り装置に固定する固定部材と、この固定部材に対してスライド可能にしたスライド部材とを備え、上記カバーをスライド部材側に連結したものである。
そして、一方のヒンジ機構H2をスライド方向αにわずかに移動させることによって、カバーYの傾きを調整し、原稿搬送方向を読み取り方向に合わせるようにしている。
特許文献1のヒンジ機構は、上記固定部材の背面よりスライド部材の背面を後方に位置させ、スライド部材の背面に形成した貫通孔に調整ネジ部材を貫通させ、固定部材の背面にはネジ孔を形成し、上記調整ネジをネジ結合している。上記調整ネジを固定部材に対して回転させることによって、スライド部材が固定部材に対して移動するようにしている。
しかし、この特許文献1の位置調整機構では、調整ネジの操作を読み取り装置の背面から行なわなければならない。位置調整のために、作業者が読み取り装置の背面側に回ったり、読み取り装置を移動させたりする必要があり、作業性が悪い。
また、上記調整ネジの操作部を前方に位置させることもできる。しかし、この場合には、カバーを開けた状態でその下方に頭を入れての作業となり、カバーが倒れて作業者にぶつかってしまう可能性がある。特に原稿搬送機構を備えたカバーYは重いので、それが頭などにぶつかることは危険である。
一方、特許文献2のヒンジ機構は、支持体のスライド部の側面外側に突出させた調整ネジを回すことによって、固定部材に対してスライド部材を移動させるように構成したものである。具体的には、スライド部材の両側面間に渡した調整ネジと、この調整ネジをスライド部材の側面に回転可能に保持するナットと、上記調整ネジに連結し、その回転に伴って調整ネジの軸方向に移動する作動体と、作動体に設けられた係合凸部と、固定部材に形成し、係合凸部を嵌める線状の係合凹部とを備えている。この係合凹部を、調整ネジの軸と交差する方向にすることによって、調整ネジの回転による軸方向の移動をそれに直交するスライド部材の移動に変換し、スライド部材に連結したカバー位置を調整するようにしている。この特許文献2のヒンジ機構なら、装置の側面側からの調整操作が可能である。
特許第3930267号公報 特開2006−201293号公報
特許文献2のヒンジの位置調整機構は、読み取り装置の側面側からの操作が可能で、特許文献1の位置調整機構と比べて作業性がよいし、カバーがぶつかってしまう心配もない。
しかし、この特許文献2のヒンジの位置調整機構は、部品点数が多く、構造が複雑であるという問題がある。
この発明の目的は、部品点数を少なくし、構造が単純で、しかも位置の調整のための作業性がよいヒンジ機構を提供することである。
この発明は、読み取り対象物を押さえる機能を備えた原稿搬送体側に固定する開閉体と、この開閉体と回動自在に連結するとともに読み取り装置側に取り付ける支持体とを備え、この支持体は、上記読み取り装置側に固定する固定部と、この固定部にスライド可能に取り付けたスライド部とからなり、上記固定部に対してスライド部を相対移動させることによって上記読み取り装置と原稿搬送体との相対位置を調整可能にしたヒンジ機構において、上記固定部あるいはスライド部のいずれか一方にピニオンを設け、いずれか他方にラックを設け、上記ピニオンを回転するための操作部を上記支持体の側面外方に突出させ、この操作部を操作することによってピニオンを回してスライド部が前後に移動する構成にしたことを特徴とする。
この発明によれば、従来のヒンジ機構と比べて、部品点数も少なく、構造も単純化できるとともに、支持体の側面から位置の調整操作ができるので操作がやり易く、作業性がよい。
また、原稿搬送体を開けて読み取り装置の前面から操作する場合のように、原稿搬送体が落ちてぶつかる心配もない。
この発明の実施形態を示すもので、支持部材とケース本体との角度を60度に保った状態の断面図である。 この発明の実施形態を示すもので、支持部材とケース本体との角度を60度に保った状態の正面図である。 この発明の実施形態を示すもので、支持部材とケース本体との角度を90度に保った状態の断面図である。 この発明の実施形態を示すもので、支持部材とケース本体との角度を90度に保った状態の正面図である。 この発明の実施形態の支持部材の斜視図である。 この発明の実施形態の支持部材に設けた作動体の取り付け状態を拡大した部分断面図である。 図5の部分拡大図である。 この発明の実施形態の支持部材の平面図である。 図8の部分拡大図である。 図9のZ-Z線断面図である。 この発明の実施形態の第1スライダーの斜視図である。 この発明の実施形態を後方から見た斜視図である。 この発明の実施形態のケース本体とリフト部材とを開いた状態の側面図である。 この発明の実施形態のケース本体とリフト部材とを開いた状態の断面図である。 読み取り装置とカバーとの関係を示した平面図である。
図1〜図14に示したこの発明の実施形態はコピー機に用いるヒンジ機構で、このヒンジ機構は、コピー機の読み取り装置X側(図1,13参照)に固定する支持部材aと、第1支持軸1を介して上記支持部材aと回動自在に支持されたケース本体bと、第2支持軸2を介して上記ケース本体bと回動自在に支持されたリフト部材cとからなる。
なお、上記支持部材aは、図13からも明らかなように、読み取り装置Xに形成した凹部に設置するものである。
上記支持部材aは、上記コピー機の読み取り装置X側に取り付けられる平板部a1の両側に一対の起立片a2,a2を設けるとともに、これら起立片a2,a2間に背側起立片a3を設けている(図5参照)。
そして、上記両側片a2,a2には軸孔a5,a5を形成し,この軸孔a5,a5に上記第1支持軸1が支持される構成にしている。
さらに、上記軸孔a5,a5よりもやや前方下側には、軸孔a6,a6を形成し、この軸孔a6,a6に、図5で省略している第1作動体としての一対の軸部材3,3を設けるとともに、これら軸部材3,3は互いの軸中心線を一致させるようにしている。
なお、図6からも明らかなように、軸部材3,3の基端にフランジ部を形成し、それら軸部材3,3の先端は図4に示すように間隔を保持して互いに対向させている。
上記起立片a2,a2間には、固定部材dを設けているが、この固定部材dは、上記平板部a1上に重ねた平板部d1と、上記起立片a2,a2のうち一方の起立片a2側に設けた起立片d2とからなり、ネジ部材13(図5,8参照)によって読み取り装置X側に固定している。なお、支持部材aの平板部a1には、図示していないが、上記ネジ部材13を貫通するとともに矢印α方向に長さを有する長孔を形成し、支持部材aが固定部材dに対してスライド可能にしている。
つまり、この実施形態においては支持部材aと固定部材dとによって、この発明の支持体を構成するとともに、支持部材aの平板部a1がこの発明のスライド部であり、固定部材dの平板部d1がこの発明の固定部である。
さらに、固定部材dの起立片d2には、その上端にラックLを形成している。
また、図5、7〜10に示すように、支持部材aの一方の起立片a2には、軸孔a7を形成し、起立片a2の外側から内側に貫通する軸部材20を回転可能に保持している。この軸部材20の、上記起立片a2の外側に位置する一方の端部にはドライバーなどの工具を挿入可能な操作部20aを備え、他方には雄ネジ部20bを形成している。
この雄ネジ部20bと上記起立片a2との間には、軸部材20と一体的に回転するピニオンpを設けている。なお、図5〜9中、符号21はナットであり、これを上記雄ネジ部20bに結合して軸部材20及びピニオンpの軸方向位置を保持している。
そして、上記ピニオンpを、上記固定部材dに形成したラックLにかみ合う位置に設けている。
従って、この発明の支持体である支持部材aの側面から、操作部20aを操作して上記軸部材20を回転させればピニオンpが回転しながら、ラックLに沿って移動する。その結果、固定部材dに対し、支持部材aが矢印α方向に移動する(図5参照)。すなわち、上記カバーYにおいてこのヒンジ機構に連結した側の位置を変更して、カバーY全体の角度を調整することができる。
さらに、軸孔a5,a5間に支持された第1支持軸1にはケース本体bが回動自在に支持されるが、このケース本体bはその上板b1の両側に垂下片b2、b2を形成するとともに、上記第1支持軸1はこれら垂下片b2,b2を貫通して、上記軸孔a5,a5に支持されている。
また、上記垂下片b2,b2であって、第1支持軸1で支持された側とは反対側に第2支持軸2を掛け渡しているが、図12に示すように、この第2支持軸2の両端を垂下片b2,b2から突出させるとともに、その突出端にリフト部材cを回動自在に連結している。つまり、リフト部材cは上記ケース本体bを覆う形状にし、上板c1の両側から垂下させた両側片c2を、ケース本体bの垂下片b2の外側に沿わせるとともに、この両側片c2に第2支持軸2の先端を貫通させて、このリフト部材cを回動自在に支持している。
そして、ケース本体bとリフト部材cとは、第1,2支持軸1,2を中心にして互いに反対方向に回動するものである。
上記のようにして第2支持軸2に支持されたリフト部材cであって、その両側片c2,c2間には第2作動体4を設けている。この第2作動体4は上記両側片c2,c2間に掛け渡した1本の軸部材4aと、この軸部材4aに回転自在に設けたローラ4bとからなるとともに、それを上記第2支持軸2よりも下方に位置させている。そして、ケース本体bであって第1支持軸1とは反対側である後ろ側には逃げ凹部b3を形成し(図12参照)、当該第2作動体4がリフト部材cとともに回動したとき、逃げ凹部b3によって第2作動体がケース本体bと干渉しないようにしている。
なお、符号c3,c3は、上記両側片c2,c2の下側に設けた取付片で、コピー機のカバーY(図13参照)に固定するものである。つまり、上記両側片c2,c2部分は、カバーYに埋め込んで取付片c3,c3をこのカバーYに固定するものである。
また、このカバーYには、原稿を読み取り装置Xの読み取り部へ搬送する原稿搬送機構を組み込んでいる。つまり、この実施形態では、カバーYがこの発明の原稿搬送体を構成する。そして、原稿搬送体であるカバーYをリフト部材cを介してケース本体bに取り付け、読み取り装置Xに対して開閉可能にしている。つまり、この実施形態では、上記ケース本体bとリフト部材cとによってこの発明の開閉体を構成している。
一方、ケース本体bの垂下片b2,b2の内側対向面であるガイド面間には、第1,2スライダー5,6を摺動自在に組み込んでいるが、これら第1,2スライダー5,6間には、圧縮時にばね力を発揮するコイルスプリング7を介在させている。
そして、上記コイルスプリング7のばね力の作用で、上記第1スライダー5は第1支持軸1に圧接し、第2スライダー6は第2作動体を構成するローラ4bに圧接して、これら第1,2スライダー5,6は、第1支持軸1と第2作動体を構成するローラ4bとの間に組み込まれている。このように第2スライダー6に第2作動体のローラ4bを圧接させるようにしたので、これら第2作動体と第2スライダーとの接触部にはグリスを塗布する必要がない。
そして、上記第1スライダー5には、図11に示すように、その前面に形成した凸部からなる挟み込み防止部材8を一体成形しているが、この挟み込み防止部材8の両側において当該挟み込み防止部材8と直角にしたカム面9,9を形成している。
そして、上記第1作動体である軸部材3、3は、ケース本体bが支持部材aに対して回動する過程で、第1支持軸1を中心に円弧運動をするとともに、0度〜60度の範囲で回動する過程で上記カム面9,9を押して、コイルスプリング7を撓ませながら第1スライダー5を押し、第1スライダー5を第1支持軸1から離間させる。
なお、支持部材aとケース本体bとの角度が設定角度以下の範囲、例えばこの実施形態では60度以下の範囲にあるとき、軸部材3,3がカム面9,9に接触する構成にし、60度以上90度の範囲では、第1作動体である軸部材3,3はカム面9,9から離れた状態を保つ構成にしている。
そして、ケース本体bが支持部材aに対して90度の位置を保っているときには、ケース本体bの上板b1の後端が支持部材aの背側起立片a3に当たって、90度以上回動しないようにしている(図3参照)。
また、上記のように第1スライダー5がコイルスプリング7に抗して移動することによってコイルスプリング7を撓ませるが、そのときのコイルスプリング7のばね力が、カバーYを押し上げる力、すなわちカバーYを開く方向のトルクとして作用する。したがって、例えばコピー機において、カバーYが閉まった状態からそれを開けるときには、コイルスプリング7のばね力がカバーYを開ける力に対してアシスト力となる。
反対に、開けた状態のカバーYを閉めるときには、コイルスプリング7のばね力が、カバーYの急激な落下を防止するための減衰力として作用する。
一方、カム面9,9に第1作動体である軸部材3,3を圧接させた状態において、上記挟み込み防止部材8が軸部材3,3の対向部間に突出する構成にしている。そして、ケース本体bと支持部材aとの回動方向における上記挟み込み防止部材8の長さは、ケース本体bと支持部材aとが回動する過程で軸部材3,3が接触する第1スライダー5の接触範囲とほぼ等しいか、あるいはそれ以上の長さを保持している。したがって、軸部材3,3と第1スライダー5との相対位置が変化する状況の中で、挟み込み防止部材8は軸部材3,3間に必ず位置することになる。
このように第1スライダー5に設けた挟み込み防止部材8が第1作動体である軸部材3,3間に突出しているので、例えば、読み取り対象物であるコピーの原稿が軸部材3,3と第1スライダー5との間に入り込もうとしても、上記挟み込み防止部材8が邪魔になって入り込むことができない。このことは人の指に対しても同じことが言える。
なお、上記コピーの原稿や人の指を挟み込まないためには、この実施形態では、上記軸部材3,3の対向部間に挟み込み防止部材8が突出していればよく、第1作動体の形態等は問わないものである。
第2支持軸2に回動自在に支持されたリフト部材cは、例えば厚い本の所定のページをコピーするときに、ケース本体bとは反対方向に回動させるものである。
つまり、厚い本をコピーするために、その本を読み取り装置Xに置くとともに、この状態でカバーYを閉じる方向に回動すると、カバーYが上記本に当たるまでは、ケース本体bとリフト部材cとが一体になって、第1支持軸1を中心に回動する。
そして、カバーYが上記本に当たると、ケース本体bはその回動をとめられて、その位置で停止するが、このようにケース本体bが停止した状態でさらにカバーYを回動すると、今度は、リフト部材cのみが第2支持軸2を中心に回動し、図13に示すように、支持部材aとリフト部材cとが、本の厚さ分の間隔を保って平行になる。
次に、ケース本体bとリフト部材cとが反対方向に回動するときのコイルスプリング7の撓み具合を詳しく説明する。
ケース本体bとリフト部材cとが、第1支持軸1を中心に一体的に回動しているときには、第1作動体である軸部材3,3が第1スライダー5を押すが、このときには第2スライダー6が第2作動体4に当たってその移動が阻止された状態にある。そのために、第1作動体である軸部材3,3で第1スライダー5を押せば、第1スライダー5のみが移動してコイルスプリング7を撓ませることになる。
また、リフト部材cが回動するときには、その前に第1スライダー5が移動してコイルスプリング7を撓ませた状態にしている。
そして、ケース本体bの回動が停止した状態、すなわちコイルスプリング7が撓んだ状態で、リフト部材cが第2支持軸2を中心に回動すると、第2作動体4であるローラ4bが、第2支持軸2を中心に円弧運動をするとともに、その過程で第2スライダー6を押して、コイルスプリング7をさらに撓ませる。
したがって、リフト部材cが回動したときには、ケース本体bとリフト部材cとが一体に回動したときよりも、コイルスプリング7の撓み量が大きくなる。
一方、上記第1スライダー5にはばね受け10を設けるとともに、このばね受け10には調整ボルト11の先端を回転自在にはめ合わせている。このようにした調整ボルト11は、第1スライダー5及び挟み込み防止部材8に形成したねじ孔12を介して、挟み込み防止部材8の外方に突出させている。
この調整ボルト11をねじ孔12に対して回転すれば、調整ボルト11がねじ孔12に対して軸方向に移動するとともに、上記ばね受け10を移動してコイルスプリング7を撓ませ、コイルスプリング7の荷重を調整できる。
そして、図1は、支持部材aに対するケース本体b及びリフト部材cの開度すなわち原稿搬送体であるカバーYの開度がほぼ60度に保たれた状態を示している。また、図3は、支持部材aに対するケース本体b及びリフト部材cの開度すなわちカバーYの開度がほぼ90度に保たれている。
上記カバーYが60度の位置にあるとき、第1,2スライダー5,6が初期位置を保持して、コイルスプリング7は最伸張状態を維持し、そのばね力が最小になる。また、上記60度から90度の範囲では、第1作動体である軸部材3,3が第1スライダー5のカム面9,9から離れる構成にしている。したがって、この状態すなわち60度から90度の範囲では、コイルスプリング7のばね力によるカバーYを開けようとするトルクがゼロになり、60度から90度の範囲では、カバーYはコイルスプリング7のばね力が作用しないフリー回動範囲にあることになる。
なお、コイルスプリング7のばね力が作用しない60度〜90度の範囲は、原稿をコピーする作業のときにはほとんど使用しない。しかし、コピー機の修理時などではカバーYを大きくあける必要があり、このときにはカバーYを90度まで開けることがある。
そして、カバーYを60度の開度に保った図1の状態から、それを閉じる方向に回動すると、そのときの状態を相対的に表現すれば、第1作動体である軸部材3,3が第1スライダー5を押して、この第1スライダー5をコイルスプリング7に抗して移動させる。なお、このときには、第2スライダー6は第2作動体4のローラ4bに押し付けられてそれ以上後退しないので、上記のように第1スライダー5が移動すれば、コイルスプリング7が撓んでばね力を発揮する。
また、第1スライダー5がコイルスプリング7に抗して移動すれば、第1支持軸1と第1作動体である軸部材3,3とが第1スライダー5に対してトルクを発揮するためのアーム長さが徐々に短くなる。
したがって、コイルスプリング7のばね力と上記トルクを発揮するアーム長さとの相対的な関係の中で、カバーYを開ける方向のトルクが変化していくが、この実施形態におけるトルクは、カバーYの開度が60度のときに最小で、カバーYを閉じていくにしたがって、当該トルクが大きくなるとともに、上記開度が10〜15度前後でそのトルクが最大になるように設定されている。
なお、上記トルクは、カバーYが自らの重さで、急激に閉まらないようにするための減衰力として作用する。
そして、上記10〜15度よりも開度が小さくなると、コイルスプリング7の撓み量が大きくなるが、上記したようにトルクを発揮するアーム長さが短くなることと、カバーYの重さによって決まる閉じ方向のモーメントが総体的に作用して、カバーYを開ける方向の力が急激に弱くなり、カバーYが完全に閉まった状態である開度ゼロのときには、コイルスプリング7の撓み量が最大になるが、第1スライダー5にトルクを作用させるための支持軸1と軸部材3,3との上記アーム長さが最小になって、カバーYを開けようとするトルクは最小になる。
このようにカバーを開けようとするトルクが最小の状態では、カバーYが閉じた状態を維持するとともに、カバーYの自重で原稿を押さえつけることになる。
この実施形態のヒンジ機構は、固定部材dに形成したラックLと、起立片a2に取り付けたピニオンpとによって、その側面側からヒンジの位置を調整することが可能である。しかも、上記ラックLを固定部材dと一体的に形成すれば、位置調整のために個別に必要な部品は、ピニオンpと、これを止める軸部材20及びナット21だけである。
したがって、上記特許文献2に記載の従来のヒンジ機構と比べて、部品点数を少なくし、構造を簡略化しながら作業性をよくすることができる。
なお、上記実施形態では、固定部側にラックLを形成し、スライド部側にピニオンpを取り付けているが、ラックLをスライド部側に設け、ピニオンを固定部側に設けてもよい。
また、この実施形態では、ケース本体bと相対回動するリフト部材を備え、このリフト部材に原稿搬送体であるカバーYを固定し、リフト部材cとケース本体bとによって開閉体を構成しているが、リフト部材を備えず、ケース本体bのみで開閉体を構成するヒンジ機構にも、上記ラックL及び上記ピニオンpを用いた位置調整機構を適用することは可能である。
さらに、上記コイルスプリング7によって、カバーYの急激な落下を防止する機構を備えていないものにも、上記ラックL及び上記ピニオンpを用いることはできる。要するに、読み取り装置Xに対しカバーYを開閉可能に取り付けるヒンジならば、どのようなものにも、この実施形態の支持体を採用することができる。
また、位置調整が可能なこの実施形態のヒンジ機構は、カバーYを取り付けるために複数のヒンジ機構を用いた場合、その全てに上記実施形態のヒンジ機構を用いる必要はない。
原稿搬送機構を備えたカバーを有する、コピー機のヒンジ機構として最適である。
X 読み取り装置
Y (原稿搬送体を構成する)カバー
a (支持体のスライド部を構成する)支持部材
b (開閉体を構成する)ケース本体
c (開閉体を構成する)リフト部材
d (支持体の固定部を構成する)固定部材
L ラック
p ピニオン
20 軸部材
20a 操作部

Claims (1)

  1. 読み取り対象物を押さえる機能を備えた原稿搬送体側に固定する開閉体と、この開閉体と回動自在に連結するとともに読み取り装置側に取り付ける支持体とを備え、この支持体は、上記読み取り装置側に固定する固定部と、この固定部にスライド可能に取り付けたスライド部とからなり、上記固定部に対してスライド部を相対移動させることによって上記読み取り装置と原稿搬送体との相対位置を調整可能にしたヒンジ機構において、上記固定部あるいはスライド部のいずれか一方にピニオンを設け、いずれか他方にラックを設け、上記ピニオンを回転するための操作部を上記支持体の側面外方に突出させ、この操作部を操作することによってピニオンを回してスライド部が前後に移動する構成にしたヒンジ機構。
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