JP2012236972A - 樹脂組成物 - Google Patents

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卓真 後藤
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Abstract

【課題】耐熱性に加え、柔軟性、金属等への接着性が優れ、硬化速度が速い樹脂組成物を提供する。
【解決手段】エポキシ樹脂(A)、オキセタン樹脂(B)およびアミン系硬化剤(C)を含有し、(A)/(B)=10/90〜90/10(質量比)である樹脂組成物、エポキシ樹脂(A)がジシクロペンタジエン骨格を有する前記樹脂組成物、さらに、無機粒子(D)を、(A)〜(C)の合計100質量部に対して40〜80質量部含有する前記樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、耐熱性に加え、柔軟性や金属等への接着性が高く、短時間で硬化可能な樹脂組成物に関するものである。
近年の電子制御機器の発展は目覚しく、電力、産業、鉄道分野等のインフラを支える電力変換装置にとって必要不可欠なものである。特に、電気自動車、ハイブリッド自動車といったモーターを動力とする自動車の制御基板での電子制御機器の存在は、重要である。車載用モーター駆動に使用される電子制御機器の素子が制御する電流は100〜150A程度であり、使用時には200℃以上の高温になる。
電子制御機器は、一般に素子と基板から構成され、その絶縁材、封止材としてエポキシ樹脂が用いられている。しかしながら、エポキシ樹脂は、200℃前後の温度域では耐熱性が低下し前記のような用途では特性を満たせないという問題があった。エポキシ樹脂の耐熱性を向上させるため、例えば、特許文献1では、エポキシ樹脂にオキセタン樹脂を添加し、酸無水物によって硬化させることが開示されている。
特開2001−187814号公報
しかしながら、特許文献1の樹脂組成物は、耐熱性の向上は見られるものの、硬化時間が長く、また、得られた硬化物は柔軟性に乏しく、さらに金属等への接着性が低いという問題があった。
本発明は上記課題を解決するものであって、耐熱性に加え、柔軟性、金属等への接着性に優れ、硬化速度が速い樹脂組成物を提供することである。
本発明者らは、このような課題を解決するために鋭意検討の結果、本発明に到達した。本発明の要旨は以下の通りである。
(1)エポキシ樹脂(A)、オキセタン樹脂(B)およびアミン系硬化剤(C)を含有し、(A)/(B)=10/90〜90/10(質量比)である樹脂組成物。
(2)エポキシ樹脂(A)がジシクロペンタジエン骨格を有する(1)記載の樹脂組成物。
(3)さらに、無機粒子(D)を、(A)〜(C)の合計100質量部に対して40〜80質量部含有する(1)または(2)記載の樹脂組成物。
(4)エポキシ樹脂(A)のエポキシ1当量に対して、アミン系硬化剤(C)の活性水素が0.8〜2.0当量となるように配合されている(1)〜(3)いずれかに記載の樹脂組成物。
(5)(1)〜(4)いずれかに記載の樹脂組成物を硬化してなる硬化物。
(6)(5)の硬化物からなるシート。
本発明によれば、耐熱性を維持しつつも、柔軟性や金属等への接着性が高く、しかも短時間で硬化可能な樹脂組成物を提供することができる。また、本発明の樹脂組成物に無機粒子を加えれば、熱伝導性樹脂組成物として用いることができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の樹脂組成物は、エポキシ樹脂(A)、オキセタン樹脂(B)およびアミン系硬化剤(C)を含有する。
エポキシ樹脂(A)はエポキシ基を有する樹脂であり、例えば、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンの重合体、ビスフェノールFとエピクロルヒドリンの重合体、ジシクロペンタジエンジメタノールとエピクロルヒドリンの重合体等が挙げられる。中でも、柔軟性や耐熱性が向上することから、ジシクロペンタジエンジメタノールとエピクロルヒドリンの重合体が好ましい。
本発明の樹脂組成物には、オキセタン樹脂(B)を含有させることが必要である。(B)を含有させることで、樹脂組成物の耐熱性や柔軟性が向上し、金属等への接着性を向上させることができる。オキセタン樹脂(B)におけるオキセタン基の数は、2つ以上であることが好ましい。オキセタン樹脂(B)としては、金属等への接着性が向上することから、ビスフェノール骨格を有するものが好ましい。
オキセタン樹脂(B)としては、4、4’−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル]ビフェニル、3−エチル−3−メトキシメチルオキセタン、3−メチル−3−メトキシメチルオキセタン等が挙げられる。これらは、ヒドロキシル化合物とのエーテル化合物であってもよい。ヒドロキシル化合物としては、n−ヘキサノール、2−エチルヘキサノール、ベンジルアルコール、フェノール、アリルアルコール、p−キシレングリコール、3−(トリエトキシシリル)プロパノール、フェノールノボラック樹脂等が挙げられる。市販品としては、宇部興産社製のエタナコールOXBP、OXMA、OXBP、EHO、キシリレンビスオキセタン、東亜合成社製のアロンオキセタンOXT−101 、OXT−201、OXT−211、OXT−221、OXT−212、OXT−610、PNOX−1009等が挙げられる。これらの中でも、より柔軟性が高くなることから、4、4’−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル]ビフェニル(宇部興産社製エタナコールOXBP)が好ましい。
エポキシ樹脂(A)とオキセタン樹脂(B)の含有比率は、(A)/(B)=10/90〜90/10(質量比)とすることが必要で、40/60〜90/10(質量比)とすることが好ましく、40/60〜60/40(質量比)とすることがより好ましい。(A)と(B)の合計に対する(B)の含有比率が10質量%未満である場合、柔軟性が低下するので好ましくない。一方、(A)と(B)の合計に対する(B)の含有比率が90質量%を超える場合、加熱しても樹脂組成物が硬化することができないので好ましくない。
本発明の樹脂組成物には、アミン系硬化剤(C)を含有させる必要がある。(C)を含有させることで、本発明の樹脂組成物を速やかに硬化させることができる。アミン系硬化剤(C)としては、ポリアミドアミン、ポリアリルアミン、脂肪族ポリアミン、脂環族ポリアミン、芳香族ポリアミン、変性ポリアミン化合物、ドデカメチレンジアミン、ダイアセトンアクリルアマイド等が挙げられる。中でも、金属等への接着性が向上することから、ポリアミドアミン、脂環族ポリアミン、芳香族ポリアミンが好ましい。
アミン系硬化剤(C)は、その活性水素が、エポキシ樹脂(A)のエポキシ1当量に対して、0.8〜2.0当量となるように配合されることが好ましく、0.9〜1.5当量となるように配合されることがより好ましい。アミン系硬化剤(C)の活性水素が、(A)のエポキシ0.8〜2.0当量の範囲で配合されることで速やかに硬化させることができる。
本発明の樹脂組成物において、接着性の指標である初期接着強度は、0.5N/mm以上とすることが好ましく、1.0N/mm以上とすることがより好ましい。耐熱性の指標である150℃×1000時間熱処理後の耐熱接着保持率は、50%以上とすることが好ましく、80%以上とすることがより好ましい。柔軟性の指標である弾性率は、60MPa以下とすることが好ましく、50MPa以下とすることがより好ましい。この値が低いほど、柔軟性は高いといえる。なお、それぞれの測定方法は後述する。
本発明の樹脂組成物には、必要に応じて、有機溶剤、熱可塑性樹脂、硬化触媒、繊維状補強材、可塑剤、分散剤、レベリング剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、難燃助剤、熱安定剤等を含んでいてもよい。
有機溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミド等のアミド化合物、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、アニソール、フェネトール等のエーテル化合物、o−ジクロロベンゼン、m−ジクロロベンゼン、3,4−ジクロロトルエン等のハロゲン化芳香族化合物、ニトロベンゼン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、テトラメチル尿素、N−メチル−2−ピロリドン等が挙げられる。中でも、エポキシ樹脂(A)、オキセタン樹脂(B)、アミン系硬化剤(C)との相溶性が高いことから、エーテル化合物が好ましい。有機溶媒は、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
熱可塑性樹脂としては、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリイミド、ベンゾオキサジン、ポリベンゾオキサゾールとベンゾオキサジンとの反応物等が挙げられる。
硬化触媒としては、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、トリスエチルヘキシル酸塩等が挙げられる。
繊維状補強材としては、ガラス繊維や炭素繊維等が挙げられる。
一般に、オキセタン樹脂は、酸無水物系硬化剤や紫外線照射により硬化させて使用されている。この硬化反応機構としては、触媒等の活性水素によりオキセタン環が開環して水酸基が発生し、さらに、その水酸基が直接あるいは酸無水物等を介して別のオキセタン環を連鎖的に開環させることにより硬化が進行することが知られている。前記の機構に基づければ、オキセタン樹脂は、水酸基を有しない化合物であるアミン系硬化剤と共に用いられることはない。また、仮に、酸無水物系硬化剤とアミン系硬化剤を併用した場合、酸無水物系硬化剤のみが反応し、アミン系硬化剤は反応せず、樹脂中に未反応物として残存する。それにもかかわらず、本発明においては、オキセタン樹脂(B)を、エポキシ樹脂(A)とアミン系硬化剤(C)と共に用いることで、エポキシ樹脂(A)だけではなく、オキセタン樹脂(B)をも硬化させることができる。また、その際の硬化時間も、短縮される。
また、エポキシ樹脂(A)とアミン系硬化剤(C)との樹脂組成物、オキセタン樹脂(B)と酸無水物系硬化剤との樹脂組成物、(A)と(B)と酸無水物系硬化剤との樹脂組成物は、いずれも弾性率が高く、接着力が低い。それにもかかわらず、本発明の樹脂組成物は、エポキシ樹脂(A)とオキセタン樹脂(B)の混合系に、アミン系硬化剤(C)を使用することによって、弾性率が低下し柔軟性が付与され、金属等の基材に対する接着力が高くなる。
本発明の樹脂組成物には、無機粒子(D)を含有させてもよい。無機粒子(D)を含有させることで、本発明の樹脂組成物に熱伝導性や絶縁破壊電圧特性を付与することができる。無機粒子(D)としては、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、タルク、シリカ、金属シリコン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、金、銀、銅、カーボンナノチューブ、グラフェン、黒鉛等が挙げられる。中でも、熱伝導性が高いことから、水酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、窒化ホウ素が好ましい。これらは、単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明の樹脂組成物に無機粒子(D)を加える場合、その含有比率は、エポキシ樹脂(A)とオキセタン樹脂(B)とアミン系硬化剤(C)の合計100質量部に対して、40〜80質量部とすることが好ましく、50〜60質量部とすることがより好ましい。(D)の含有比率を40〜80質量部の範囲とすることで、絶縁破壊電圧特性、熱伝導性をより一層向上させることができる。
本発明の樹脂組成物を熱伝導性樹脂組成物として用いる場合、その熱伝導率は、1W/(m・K)以上とすることが好ましく、3W/(m・K)以上とすることがより好ましい。また、絶縁破壊電圧は、15kV/mm以上とすることが好ましく、30kV/mm以上とすることがより好ましい。熱伝導率や絶縁破壊電圧は、無機粒子(D)の種類や量を変更することで調整することができる。
本発明の樹脂組成物の製造方法としては、原料が混合できれば、特に限定されない。例えば、原料を同時に混合してもよいし、一部の原料を混合した後、残りの原料を混合してもよい。
混合方法としては、攪拌翼、振動攪拌、ビーズミル、3本ロールミルによって攪拌する方法等が挙げられる。中でも、振動攪拌によってプレミックスをおこない、ビーズミルによってさらに攪拌する方法が、原料を均一に分散することができるので好ましい。
振動攪拌によって混合する場合、30〜50Hzの振動を与えることが好ましい。この範囲の振動を与えることで、攪拌熱による発熱を抑制しながら速やかに分散することができる。
また、ビーズミルによって混合する場合、攪拌熱による発熱を抑制するため、チラーを用いてもよい。発熱を抑制することで硬化を抑制することができ、流動性を保ちながら混合することができる。
本発明の樹脂組成物は、さらに、ハイブリッドミキサー等によって、攪拌脱泡することが好ましい。脱泡することで、これを硬化物とした際、その中の気泡を減らすことができる。
本発明の樹脂組成物は、基材に塗工し加熱硬化することで、被膜を形成させることができる。
塗工方法は、特に限定されないが、ワイヤーバーコーター塗り、フィルムアプリケーター塗り、はけ塗りやスプレー塗り、グラビアロールコーティング法、スクリーン印刷法、リバースロールコーティング法、リップコーティング、エアナイフコーティング法、カーテンフローコーティング法、浸漬コーティング法等が挙げられる。
被膜の厚みは、樹脂組成物の粘度や塗工方法により異なるが、例えば、アプリケーターを用いた場合、アプリケーターの隙間幅を変更することで調整でき、また、ワイヤーバーコーターの場合、バーコーターに巻きつけられた針金直径を変更することで調整することができる。
本発明の樹脂組成物は押出成形法または溶媒キャスト法によりシートとすることができる。
押出成形法とは、樹脂組成物を押出機に投入し、溶融樹脂をTダイから基材上に押出し、その後、加熱硬化してシートを得る方法である。一方、溶媒キャスト法とは、樹脂組成物を有機溶媒と混合した後、その溶液を基材に塗工し、加熱硬化してシートを得る方法である。
押出成形法、溶媒キャスト法において用いる基材としては、離型性のフィルムが好ましく、例えば、フッ素系樹脂フィルム、ポリアミドフィルム、シリコーンやフッ素化合物をコートしたフィルム等が挙げられる。溶媒キャスト法において用いられる有機溶媒としては、前述の有機溶媒が挙げられる。シートは、離型性のフィルムを剥がすことで得ることができる。なお、シートは両面に離型フィルムを貼り付けることで、長期間保存することができる。
被膜作製時、シート作製時いずれの場合においても、硬化温度は60〜180℃とすることが好ましい。硬化温度をこの範囲とすることで、それらの中の気泡を減らすことができる。硬化時間は30分〜5時間とすることが好ましい。3〜30分で半硬化状態になり、30分〜2時間で完全硬化状態となる。
なお、硬化の程度は、DSC(示差走査熱量計)測定によって算出される硬化度によって判断することができる。硬化度とは、25℃から300℃迄、昇温速度10℃/分で測定し、硬化前のサンプルの発熱量をQ(mJ/mg)、硬化後のサンプルの発熱量Q(mJ/mg)とした時の((Q−Q)/Q)×100で算出される値である。本発明においては、硬化度が70%以上の場合を完全に硬化した状態、硬化度が20%未満の場合を硬化していない状態と判断した。
シートの厚みは、特に限定されるものではないが、例えば、50〜200μmとすることができる。
本発明の樹脂組成物は、耐熱性が高く、柔軟性、金属等への接着性が高く、しかも硬化速度が速い。そのため、パワーデバイス、パソコン、家庭用ゲーム機等のコンピュータ類の部品、DVDプレーヤー、DVDレコーダーの部品、HDDレコーダーの部品、家庭用テレビ、プラズマディスプレイ、液晶テレビ等のディスプレイ電源ユニット等の部品、携帯電話、各種AV機器、OA機器等の部品、カーステレオ、カーナビゲーションシステム、インバーター、照明、自動車電装部材の部品に好適に用いることができる。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
1.測定方法
(1)接着強度
樹脂組成物を、安田精機製フィルムアプリケーター(No.542−A13)を用い、厚さが0.35μmの銅箔上に樹脂組成物を塗工した後、塗工面に、厚さが0.5μmのアルミ箔を積層し、銅箔/樹脂組成物/アルミ箔の積層体を作製した。その後、熱風乾燥機を用いて、150℃で2時間硬化させた。樹脂組成物層の厚みは200μmであった。なお、比較例5、10のみ、150℃で10時間硬化させた。
得られた積層体を、幅1cm×長さ10cmに切り出し、島津製作所社製オートグラフを用いて、23℃、湿度50%RHの環境下で、引張速度50mm/分の条件下、180度剥離試験をおこない接着強度を測定した。
また、前記積層体を150℃の乾燥機内で1000時間熱処理した積層体についても同様の測定をおこなった。
(2)耐熱接着保持率
熱処理前の接着強度を基準として、下記式により接着保持率を算出した。
耐熱接着保持率(%)=(熱処理後の接着強度/熱処理前の接着強度)×100
(3)弾性率
樹脂組成物を、安田精機製フィルムアプリケーター(No.542−A13)を用い、シリコーンコートしたPETフィルム上に塗工した後、熱風乾燥機を用いて、150℃で1時間硬化し、厚さが200μmのシートを作製した。
得られたシートを用いて、JIS K7128に準拠して測定した。
(4)絶縁破壊電圧
(3)で作製したシートを用いて、JIS C2110に準拠して測定した。
(5)熱伝導率(光交流法)
(3)と同様の操作をおこなって厚さ100μmのシートを作製し、アルバック理工社製LaserPITを用いて、以下の条件で熱拡散率を測定し、下記式により熱伝導率を求めた。なお、比熱は、パーキンエルマー社製ダイアモンドDSCを用いて、JIS K7123に準拠して測定した値を用い、密度は、JIS K0061に準拠して測定した値を用いた。
交流光の周波数:0.1Hz
雰囲気:減圧下(0.01Pa以下)
温度条件:25℃
熱伝導率(W/(m・K))=熱拡散率(m/s)×比熱(J/(g・K))×密度(g/m
(6)平均粒子径
第一測範製作所社製グラインドゲージを用いて、JIS K5600−2−5に準拠して測定した。
2.使用材料
<エポキシ樹脂>
(1)エポキシ樹脂A
アデカ社製 エポキシ樹脂 EP4088S、ジシクロペンタジエンジメタノールとエピクロルヒドリンの重合体、エポキシ当量:170g/当量
(2)エポキシ樹脂B
アデカ社製 エポキシ樹脂 EP4500A、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンの重合体、エポキシ当量:175g/当量
<オキセタン樹脂>
(1)オキセタン樹脂A
宇部興産社製 エタナコールOXBP、4、4’−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル]ビフェニル
(2)オキセタン樹脂B
宇部興産社製 エタナコールOXMA、3−エチルー3−メタクリロキシメチルオキセタン
<硬化剤>
(1)アミン系硬化剤A
アデカ社製 グランマイド GM−660、ポリアミドアミン、活性水素当量:76g/当量
(2)アミン系硬化剤B
アデカ社製 ハードナー EH−3885、脂環族ポリアミン、活性水素当量:31.5g/当量
(3)アミン系硬化剤C
アデカ社製 ハードナー EH−540−5、芳香族ポリアミン、活性水素当量:31.5g/当量
(4)酸無水物硬化剤
DIC社製 EPRICON B−570H、活性水素当量:166g/当量
<無機粒子>
(1)酸化アルミニウム
マイクロン社製 球状アルミナ、平均粒子径3μm
(2)窒化ホウ素
ESK Ceramics GmbH & Co. KG社製 窒化ホウ素、平均粒子径9μm
(3)水酸化マグネシウム
神島化学社製 水酸化マグネシウム、平均粒子径1μm
(4)炭酸マグネシウム
神島化学社製 炭酸マグネシウム、平均粒子径3μm
(5)酸化マグネシウム
神島化学社製 酸化マグネシウム、平均粒子径10μm
(6)タルク
日本タルク社製 タルク、平均粒子径7μm
(7)窒化アルミニウム
トクヤマ社製 窒化アルミニウム、平均粒子径1μm
実施例1
エポキシ樹脂A70質量部、オキセタン樹脂A30質量部、アミン系硬化剤A31.5質量部を、振動攪拌機を用いて、25℃で10分間浸盪させた。その後、ビーズミル(井上製作所社製KMC−3)を用いて、内温を30〜40℃に保ちながら、1時間攪拌をおこない、樹脂組成物を得た。
実施例2〜6、比較例1〜5
表1に示すように、エポキシ樹脂、オキセタン樹脂および硬化剤の種類と含有量を変更した以外は、実施例1と同様に樹脂組成物を作製した。
樹脂組成およびその特性値を表1に示す。
実施例7
エポキシ樹脂A40.5質量部、オキセタン樹脂A40.5質量部、窒化ホウ素25質量部、水酸化マグネシウム25質量部、アミン系硬化剤A19質量部を、振動攪拌機を用いて、25℃で10分間浸盪させた。その後、ビーズミル(井上製作所社製KMC−3)を用いて、内温を30〜40℃に保ちながら、1時間攪拌をおこない、樹脂組成物を得た。
実施例8〜23、比較例6〜10
表2、3に示すように、エポキシ樹脂、オキセタン樹脂、無機粒子およびアミン系硬化剤の種類と含有量を変更した以外は、実施例1と同様に樹脂組成物を作製した。
樹脂組成およびその特性値を、表2および3に示す。
実施例1〜10は、耐熱性が高く、金属等への接着性、柔軟性に優れていた。また、150℃で2時間加熱すれば、完全に硬化することができた。
実施例11〜23は、無機粒子が添加されていたため、耐熱性、金属等への接着性、柔軟性に加え、さらに熱伝導性、絶縁破壊電圧特性に優れていた。
実施例5と13は、ジシクロペンタジエン骨格を有していないエポキシ樹脂を用いたため、それぞれ実施例1と11よりも、耐熱性や柔軟性がやや劣っていた。
実施例19と20は、無機粒子の含有比率が本発明の好ましい範囲から外れていたため、絶縁破壊電圧特性がやや劣っていた。
比較例1、6は、アミン系硬化剤を用いていなかったため、150℃で2時間加熱するだけでは硬化することができなかった。
比較例2、7は、オキセタン樹脂の含有比率が低かったため、柔軟性が低かった。
比較例3、8は、オキセタン樹脂の含有比率が高かったため、硬化することができなかった。
比較例4、9は、オキセタン樹脂を用いていなかったため、柔軟性が低かった。
比較例5は、オキセタン樹脂のみを用いて、硬化時間を10時間として完全に硬化させたものであるが、柔軟性が低かった。
比較例10は、比較例6の硬化時間を10時間に変更して完全に硬化させたものであるが、柔軟性が低く、初期接着力が低かった。

Claims (6)

  1. エポキシ樹脂(A)、オキセタン樹脂(B)およびアミン系硬化剤(C)を含有し、(A)/(B)=10/90〜90/10(質量比)である樹脂組成物。
  2. エポキシ樹脂(A)がジシクロペンタジエン骨格を有する請求項1記載の樹脂組成物。
  3. さらに、無機粒子(D)を、(A)〜(C)の合計100質量部に対して40〜80質量部含有する請求項1または2記載の樹脂組成物。
  4. エポキシ樹脂(A)のエポキシ1当量に対して、アミン系硬化剤(C)の活性水素が0.8〜2.0当量となるように配合されている請求項1〜3いずれかに記載の樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4いずれかに記載の樹脂組成物を硬化してなる硬化物。
  6. 請求項5の硬化物からなるシート。
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