JP2012236488A - ワイヤーハーネス配索構造部 - Google Patents

ワイヤーハーネス配索構造部 Download PDF

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大樹 永易
Tsutomu Sakata
勉 坂田
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Abstract

【課題】異音の発生を抑制すること。
【解決手段】車両のボディ10とドア20との間でワイヤーハーネス1を配索する構成である。一部分がボディ10に固定され、ワイヤーハーネス1を含む配線部と、ドア20内に配置され、ボディ10側からドア20側に延びる配線部が挿入される挿入口部74を有し、配線部におけるワイヤーハーネス1を迂回可能な空間を有して収容するプロテクタ60と、配線部の外面及びプロテクタ60の内面の少なくとも一方における少なくとも一部分に緩衝素材を付着させて形成された緩衝部80とを備えている。
【選択図】図1

Description

ワイヤーハーネスをボディとドアとの間で配索する技術に関する。
自動車のドアに搭載される電気機器等に対して電源供給又は信号伝達するために、ボディとドアとの間にワイヤーハーネスが配索される。
特許文献1には、ドアからボディにワイヤーハーネスを配索するための車両用ドアハーネスの配索構造が開示されている。この配索構造では、ドアからボディにかけてワイヤーハーネスが挿通された柔軟性のハーネスプロテクタを設置し、該ハーネスプロテクタの後端部をドア内部のプロテクタケースにおけるスライドガイド内にスライド自在に収容している。また、プロテクタケースにおけるハーネス収容部には、ハーネスプロテクタから導出されたワイヤーハーネスが輪状に曲げられて配置される。そして、ドアの開閉に際して、ハーネスプロテクタがスライドガイドに対してスライド動作すると共に、そこから導出されるワイヤーハーネスがハーネス収容部内に出退する。
特許第3339347号公報
しかしながら、特許文献1の構成によると、ドアの開閉動作に伴うハーネスプロテクタ及びそこから導出されたワイヤーハーネスのプロテクタケース内における動作により、該ハーネスプロテクタ及びワイヤーハーネスとプロテクタケースとが接触して異音が発生する恐れがある。また、車両の走行時における振動によっても、ハーネスプロテクタ及びワイヤーハーネスとプロテクタケースとが接触して異音が発生する恐れがある。
そこで、本発明は、異音の発生を抑制することを目的とする。
第1の態様は、車両のボディとドアとの間でワイヤーハーネスを配索するワイヤーハーネス配索構造部であって、一部分が前記ボディに固定され、前記ワイヤーハーネスを含む配線部と、前記ドア内に配置され、前記ボディ側から前記ドア側に延びる前記配線部が挿入される挿入口部を有し、前記配線部における前記ワイヤーハーネスを迂回可能な空間を有して収容するプロテクタと、前記配線部の外面及びプロテクタの内面の少なくとも一方における少なくとも一部分に、緩衝素材を付着させて形成された緩衝部とを備えている。
第2の態様は、第1の態様に係るワイヤーハーネス配索構造部であって、前記配線部は、前記ワイヤーハーネスと、前記ワイヤーハーネスにおける前記ボディと前記ドアとの間に架け渡される部分の周囲を覆う外装部材とを有し、前記外装部材は、その前記ドア側の端部を含む一部分が前記挿入口部を通じて前記プロテクタ内に挿入され、前記緩衝部は、前記プロテクタにおける前記外装部材の挿入方向において前記外装部材が進入する範囲の内面及び前記外装部材の外面の少なくとも一方における少なくとも一部分に形成されている。
第3の態様は、第2の態様に係るワイヤーハーネス配索構造部であって、前記緩衝部は、前記プロテクタにおける前記外装部材の挿入方向において前記外装部材が進入する範囲全域に亘る内面に形成されている。
第4の態様は、第1〜第3のいずれか一態様に係るワイヤーハーネス配索構造部であって、前記緩衝部は、静電植毛により形成されている。
第5の態様は、第4の態様に係るワイヤーハーネス配索構造部であって、前記緩衝部は、前記緩衝素材としてナイロン短繊維を用いて形成されている。
第1の態様に係るワイヤーハーネス配索構造部によると、ワイヤーハーネスを含む配線部の一部分がボディに固定され、挿入口部を通じて挿入される配線部におけるワイヤーハーネスを迂回可能な空間を有して該プロテクタ内に収容するため、ボディとドアとの間で配索されるワイヤーハーネスを、ドアの開閉動作に伴ってプロテクタ内に進退動作させて余長吸収することができる。また、配線部の外面及びプロテクタの内面の少なくとも一方における少なくとも一部分に、緩衝素材を付着させて形成された緩衝部が設けられているため、異音の発生を抑制することができる。
第2の態様に係るワイヤーハーネス配索構造部によると、緩衝部が、プロテクタにおける外装部材の挿入方向において外装部材が進入する範囲の内面又は外装部材の外面のうちの一方における少なくとも一部分に形成されているため、ドアの開閉動作に伴うプロテクタに対する外装部材の進退動作による異音を抑制することができる。
第3の態様に係るワイヤーハーネス配索構造部によると、緩衝部が、プロテクタにおける外装部材の挿入方向において外装部材が進入する範囲全域に亘る内面に形成されているため、ドアの開閉動作に伴うプロテクタに対する外装部材の進退動作による異音をより効果的に抑制することができる。
第4の態様に係るワイヤーハーネス配索構造部によると、緩衝部が静電植毛により形成されているため、より小さい厚さ寸法に設定することができ、プロテクタの小型化に寄与する。
第5の態様に係るワイヤーハーネス配索構造部によると、緩衝部が緩衝素材としてナイロン短繊維を用いて形成されているため、耐久性、対向性、耐水性及び耐熱性等に優れる。
ワイヤーハーネス配索構造部の側面図である。 ドアの閉状態におけるワイヤーハーネス配索構造部の平面図である。 ボディ固定部の分解斜視図である。 プロテクタの側面図である。 外装部材と緩衝部との関係を示す拡大図である。 案内部の正面図である。
以下、実施形態に係るワイヤーハーネス配索構造部30について説明する(図1参照)。このワイヤーハーネス配索構造部30は、車両のボディ10とドア20との間でワイヤーハーネス1を配索するための構成である。
配索対象となるワイヤーハーネス1は、ドア20に搭載される電気機器に対して電源供給又は信号伝達するための複数の電線が、結束されて配索形態に形成されている。ドア20に搭載される電気機器としては、スピーカー、サイドミラーモータ、ドアロックモータ、パワーウインドウモータ、各種スイッチ等がある。ここで、ワイヤーハーネス1におけるボディ10からドア20に架け渡される部分は、複数の電線が1本に結束されて構成されている。そして、ワイヤーハーネス1は、ドア20内で分岐されて各種機器に接続される(図示省略)。
説明の便宜上、ボディ10及びドア20について説明しておく。ボディ10は、金属材料等により形成されるフレーム及びパネル等が溶接等されて構成された部分である。ボディ10の側部には、車両に乗り降りするための乗降口が形成されている。そして、ドア20は、ボディ10に対して、その乗降口を開閉可能にヒンジ部19等により連結されている。より具体的には、ドア20は、閉状態における車両前方側の端部が、ボディ10の乗降口における周縁部の車両前方側の部位を構成するフロントピラーに対して、略鉛直方向に沿った連結軸周りに開閉動作可能に連結される。また、ドア20は、金属板をプレス成型、打抜き等して形成されたドアインナーパネル22及びその車外側に設けられる外装部材としてのドアアウターパネル(図示省略)と、合成樹脂材料等で形成され、ドアインナーパネル22の車内側に取り付けられる内装部材としてのドアトリム26とを有している。以下、ドア20について、ボディ10に対して連結される端部側(閉状態における車両前方)を前方、その反対側(閉状態における車両後方)を後方として説明することがある。
本実施形態に係るワイヤーハーネス配索構造部30は、ワイヤーハーネス1を、ボディ10のフロントピラーに貫通して配索すると共に、ドア20のドアインナーパネル22とドアトリム26との間に配索する(図2参照)。このため、ボディ10におけるフロントピラー(より具体的には、そのうちの乗降口の内周側の表面をなす金属板)には、ワイヤーハーネス1を貫通配索するための貫通孔部11が形成されている。また、ドア20における前方の端部には、ドアインナーパネル22とドアトリム26との間にワイヤーハーネス1を通すための導入開口部21が形成されている。ここでは、導入開口部21は、ドアインナーパネル22に形成された車内側に開口する凹部23の前方側の端縁部と、ここに突き合わされるドアトリム26の前方側の端縁部の組合せにより形成されている。なお、前記凹部23は、ドア20内において後述するプロテクタ60が主として収容される部分であり、プロテクタ60を部分的又は全体的に収容可能な内部空間を有している。
上記ボディ10の貫通孔部11とドア20の導入開口部21とは、ドア20の閉状態において対向する部位に形成されている(図2参照)。すなわち、ドア20の閉状態において、ボディ10とドア20との間でワイヤーハーネス1を直線状或いは緩やかな曲線状に配索できるように設定されている。
また、ドア20には、周縁部に沿って防水用のウェザーストリップ28が設けられている。このウェザーストリップ28は、ドア20を閉めた状態で、ボディ10の乗降口の開口縁部に密着して車内外において水密状態を保持可能なゴム等の弾性材料で形成されている(図2参照)。そして、本ワイヤーハーネス配索構造部30は、ワイヤーハーネス1をウェザーストリップ28より車内側に配索するように構成されている。
ワイヤーハーネス配索構造部30は、上記ワイヤーハーネス1を含む配線部と、ボディ固定部50と、プロテクタ60と、緩衝部80とを備えている。
配線部は、ワイヤーハーネス1と、該ワイヤーハーネス1におけるボディ10とドア20との間に架け渡される部分を含む部分の周囲を覆う外装部材40とを有している。この外装部材40は、ワイヤーハーネス1を、外部から保護すると共にボディ10とドア20との間で支持する部材である。
外装部材40は、筒状の部材であり、その中空部に配設されるワイヤーハーネス1の周囲を覆っている。この外装部材40は、ドア20の開閉動作に連動してボディ10とドア20との間で曲げ変形可能、且つ、ワイヤーハーネス1をボディ10とドア20との間で屈曲、弛み及び垂れ下がりを抑制して支持可能に形成されている。
より具体的には、外装部材40は、ワイヤーハーネス1より剛性が高く設定されて形成されている。外装部材40の剛性は、材質及び形状により決定される。ここでは、外装部材40は、合成樹脂(例えば、PP(ポリプロピレン)、PA(ポリアミド)等)を筒状に押出成型すると共にブロー成型或いはバキューム成型して製造されたコルゲートチューブである。
コルゲートチューブは、周方向に沿った凸条の山部と凹条の谷部とが延在方向に交互に連続して設けられた筒状の部材である(図3参照)。そして、このコルゲートチューブは、中心軸を含む断面視において、山部の頂部とその両側の側壁部との内角、及び、谷部の底部とその両側の側壁部との内角が大小変化することにより、延在方向に伸縮する。つまり、コルゲートチューブは、曲げ方向に力が加えられると内周側の部分の各内角が小さくなるように変形すると共に、外周側の部分の各内角が大きくなるように変形して曲げられる。
また、外装部材40は、扁平な形状(ここでは、延在方向に直交する断面視において対向する一対の半円弧を一対の直線が結ぶ形状)に形成されている。すなわち、外装部材40は、断面視における長手方向に曲がり難く(剛性が高く)、短手方向に曲がりやすい(可撓性が高い)形状である。すなわち、コルゲートチューブの延在方向の伸縮可能量は通常周方向のどの部分でも変わらないため、内周部と外周部との距離が長いほど角度変化量が小さく曲がり難い。そして、この外装部材40は、断面視における長手方向が略鉛直方向(ヒンジ部19の連結軸方向)に沿う姿勢で設けられる。これにより、ヒンジ部19の連結軸に平行な方向に曲げ規制されると共に該連結軸に直交する平面上で曲げ変形し易く、該連結軸周りに開閉動作するドア20に対してよりスムーズに連動する。
ここで、外装部材40の内部に配設されるワイヤーハーネス1は、断面視円形に結束されていても、外装部材40の内部形状に対応した断面形状に形成されていてもよい。
もっとも、外装部材40は、ワイヤーハーネス1より高い剛性を有していればよく、上述したコルゲートチューブに限定されるものではない。例えば、外装部材は、比較的硬質なゴム(EPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)、エラストマー等)により扁平な筒状に形成されていてもよい。また、外装部材40は、扁平な形状に限られず、断面視円形等の形状に形成されていてもよい。
上記外装部材40は、ボディ10側の端部がワイヤーハーネス1におけるボディ10内に配索される部分に対してテープ90が巻き付けられる等して固定されると共に、該ボディ10側の端部寄りの一部分がボディ10に固定されている(図2参照)。これにより、ワイヤーハーネス1の一部分がボディ10に固定される。また、外装部材40のドア20側の端部は、ワイヤーハーネス1におけるドア20内(ここでは後述するプロテクタ60内)に配索される部分にテープ90が巻き付けられる等して固定され、該ワイヤーハーネス1と共にドア20内に進退移動可能とされている(図1参照)。
ボディ固定部50は、外装部材40のボディ10側の端部寄りの一部分をボディ10に固定する部分である。このボディ固定部50は、ボディ10の乗降口におけるフロントピラーを貫通する形態でワイヤーハーネス1の一部を該フロントピラーに固定する(図2、図3参照)。
ここでは、ボディ固定部50は、ワイヤーハーネス1の周囲を覆う外装部材40のボディ10側の端部寄りの一部分に装着され、フロントピラーに形成された貫通孔部11の開口縁部に固定される。また、このボディ固定部50は、貫通孔部11の開口縁部(エッジ)から外装部材40及びワイヤーハーネス1を保護する部分でもある(このことからエッジプロテクタとも呼ばれる)。
このボディ固定部50は、挿入部52と、複数の係止部53と、押え部54と、凹凸位置決め部56とを有している。
挿入部52は、貫通孔部11内に挿入可能であると共に、内側に外装部材40を配設可能な筒状に形成されている。そして、挿入部52は、貫通孔部11に対して、車両の略前方側に向けて挿入される。ここで、説明の便宜上、貫通孔部11について挿入部52を挿入する向きを挿入方向Sと称し、これをボディ固定部50自体の向きとしても用いる。
挿入部52の先端側の部位には、挿入部52を貫通孔部11に挿入した状態で貫通孔部11の開口縁部に対して挿入方向S前方側から係止可能な係止部53が設けられている。この係止部53は、挿入部52の周方向複数位置(ここでは等間隔に4箇所)から外周側に突出するように形成され、貫通孔部11の開口縁部に対して挿入方向S前方側から接触する係止面を有している。より具体的には、係止部53は、挿入部52の先端部で片持ち状に支持された板状に形成され、該挿入部52の先端側から基端側に向けて徐々に挿入部52の外周側への突出寸法が大きくなる姿勢で設けられている。この係止部53は、挿入部52の内周側に弾性変形可能である。
そして、各係止部53は、挿入部52が貫通孔部11に挿入される際に、係止部53が貫通孔部11の開口縁部に当接して挿入部52又は係止部53自身が挿入部52の内周側に弾性変形し、該開口縁部を乗り越えた位置で外周側に弾性復帰して開口縁部に係止する。
押え部54は、挿入部52の挿入方向S後端部に連続して設けられ、その外周側に張り出す鍔状に形成されている。この押え部54の外周形状は、貫通孔部11より大きく形成されている。そして、挿入部52が貫通孔部11に挿入された状態で、係止部53が貫通孔部11の開口縁部に対して挿入方向S前方側から係止すると共に、押え部54が貫通孔部11の周縁部に対して挿入方向S後方側から当接する。すなわち、貫通孔部11の開口縁部が係止部53と押え部54とで挟まれて、ボディ固定部50がドアインナーパネル22に対して固定される。
凹凸位置決め部56は、挿入部52(及び押え部54)内に配設される外装部材40に対して、該外装部材40の延在方向に相対移動不能に位置決めする部分である。ここでは、凹凸位置決め部56は、外装部材40としてのコルゲートチューブの凹凸状の外形に対して嵌合可能に形成されている。より具体的には、凹凸位置決め部56は、挿入部52の内周面から内周側に突出する周方向に沿った凸条に形成され、挿入部52の貫通方向において外装部材40の延在方向における谷部に対応した間隔(すなわち、同じ間隔又は1つ置きの間隔等)で複数設けられている。
上記ボディ固定部50は、一対の組合せ部材(ここでは略J字形状の部材)を合体させることにより構成される。すなわち、外装部材40を間に挟んだ状態で一対の組み合わせ部材を合体させることにより、凹凸位置決め部56が外装部材40の外周部に対して嵌合し、ボディ固定部50は、外装部材40に対して該外装部材40の軸方向に相対移動不能に装着される。このボディ固定部50が貫通孔部11の開口縁部に固定されることにより、外装部材40に覆われたワイヤーハーネス1が貫通孔部11に貫通した形態でボディ10に固定される。
ここでは、ボディ固定部50は、一対の組合せ部材の突き合わせ部分の各一方の端部から突出する係止部58と、各他方の端部に形成され、前記係止部58が係止可能な被係止部59とを有している。より具体的には、係止部58は、組合せ部材の一方の端部から突出する挿入部の先端部から組合せ部材の内周側に突出する係止爪を有する部分である。この係止爪は、先端側から基端側に向けて徐々に突出寸法が大きくなる断面視略三角形状に形成され、基端側に面する係止面を有している。また、被係止部59は、組合せ部材の他方の端面で開口すると共に奥側で内周側に屈曲した略L字形状の空間を有する凹形状に形成され、係止部58を挿入可能である。そして、係止部58が被係止部59に挿入されると、係止爪の係止面が被係止部59の一壁面に当接して係止する。これにより、一対の組合せ部材が合体された状態が維持される。
そして、ボディ固定部50は、外装部材40が鉛直方向に沿って扁平となる姿勢で貫通孔部11の開口縁部に対して固定される。これにより、外装部材40内に配設されているワイヤーハーネス1は、ヒンジ部19の連結軸に平行な方向に曲げ規制されると共に該連結軸に直交する平面上で曲げ変形し易く、該連結軸周りに開閉動作するドア20に対してよりスムーズに連動する。
もっとも、ボディ固定部50は、上記形状に限られるものではない。例えば、ボディ固定部は、一対の組合せ部材における片方の突き合せ端部同士でヒンジにより連結され、開閉可能に構成されていてもよい。また、ボディ固定部は、係止部58及び被係止部59が省略され、一対の組合せ部材が突き合わされた状態で貫通孔部11に固定されることにより合体状態を維持されるものでもよい。
また、ボディ固定部は、凹凸位置決め部56の代わりに、挿入方向S前方又は後方に突出する外装部材40又はワイヤーハーネス1固定用の突出片を設けてもよい。すなわち、外装部材40又はワイヤーハーネス1におけるボディ固定部の挿入方向S一方に延び出る部分を、前記突出片に対してテープ巻き又はタイバンドで締め付ける等して固定すればよい。なお、タイバンドとは、段階的に環状体の周方向寸法を調節し保持可能な部材をいう。このような突出片を採用する場合、ボディ固定部は、全体として射出成型により一体に形成されてもよい。
プロテクタ60は、ドア20の開閉動作に伴ってドア20内に導出入されるワイヤーハーネス1を余長吸収可能に収容する部分である。このプロテクタ60は、ドア20内に配置され、ボディ10側からドア20側に延びる配線部が挿入される挿入口部74を有し、ワイヤーハーネス1を迂回可能な空間を有して収容するように形成されている。より具体的には、プロテクタ60は、ワイヤーハーネス1を覆う外装部材40におけるドア20側の端部を含む一部分の進退経路を案内する案内部72と、外装部材40のドア20側の端部から延び出るワイヤーハーネス1を迂回可能な空間を有して収容する収容部62とを有する(図1、図4参照)。このプロテクタ60は、上記案内部72において挿入口部74を有すると共に、収容部62においてワイヤーハーネス1をその内部から外方に引き出す引出口部64とを有している。そして、プロテクタ60は、挿入口部74を通じて案内部72内に挿入される外装部材40のドア20側の端部を含む一部分を収容部62に向けて案内すると共に、該外装部材40のドア20側の端部から延び出るワイヤーハーネス1を収容部62内に収容して引出口部64を通じてその外方のドアインナーパネル22とドアトリム26との間の空間に引き出す。ここでは、プロテクタ60は、全体として側面視略L字形状に形成されている。
案内部72は、ボディ10側の端部に挿入口部74を有すると共に、ドア20側の端部が収容部62と連続する筒状に形成され、外装部材40におけるドア20側の端部を含む部分の変位経路を案内する。より具体的には、案内部72は、延在方向に直交する断面視において略長方形をなす筒状に形成されている。そして、案内部72は、挿入口部74を通じて挿入される外装部材40を、その外周部に接触することにより、外装部材40の中心軸に対する放射方向(主として断面視における短手方向すなわち車内外方向)において位置(経路)規制する。もっとも、案内部72は、外装部材40を主として断面視における短手方向に位置規制することができればよく、断面視楕円形、円形或いは多角形等の筒状に形成されていてもよい。
この案内部72は、略直線状に形成され、ドア20の閉状態において、挿入口部74がドア20の前端部で開口する導入開口部21の内側に配置されてボディ固定部50に対向すると共に車両の前後方向に沿って設けられている(図1、図2参照)。
案内部72と外装部材40との関係では、外装部材40は、ボディ固定部50によりボディ10に固定された状態で、ドア20の開状態において、少なくともドア20側の端部を含む一部分が案内部72内に挿入される程度に長い延在寸法に設定されている(図1参照)。一方、案内部72は、ドア20が開閉動作される際に、ドア20内で進退される外装部材40のドア20側の端部を含む部分を、収容部62に向けて案内できればよい。ここでは、ドア20の閉状態において、外装部材40のドア20側の端部を収容部62内に突出させる延在寸法に設定されている(図4参照)。
また、案内部72の挿入口部74は、周方向において少なくとも一部分が、開口端部に向けて徐々に(曲線状に)外周側に拡がる形状に形成されている。ここでは、挿入口部74は、全周において、開口端部に向けて拡がっている。また、挿入口部74は、その開口端部の周方向の少なくとも一部分(ここでは、外装部材40の車外側及び上下に位置する部位)における内周縁部及び外周縁部において丸められた形状に形成されているとよい。
収容部62は、案内部72の他端側(後方)に連なる部分であり、内部に案内部72により案内される外装部材40のドア20側の端部から延び出たワイヤーハーネス1を迂回可能な空間を有して収容可能な収容空間を有している。また、収容部62には、案内部72に対して収容空間を介した部位に引出口部64が設けられている。
この収容部62は、外装部材40のドア20側の端部から延び出たワイヤーハーネス1を、第1経路R1と、該第1経路R1に対して中間部が離間するように膨らんだ第2経路R2との間で曲げることにより迂回させて余長吸収可能に収容可能に形成されている(図1参照)。
より具体的には、収容部62は、側面視において、収容空間を挟んで対向する第1壁部66と第2壁部67とを有している。収容空間内に収容されるワイヤーハーネス1は、第1経路R1を通る際に第1壁部66に近接し、第2経路R2を通る際に第2壁部67に近接して配設される。すなわち、ワイヤーハーネス1が第1経路R1を通る状態で、該ワイヤーハーネス1の第2壁部67側に迂回可能な空間が存在する。この第1壁部66及び第2壁部67は、各一方(前方)の端部が案内部72の他方(後方)の端部に連続し、各他方の端部が引出口部64に連続している。より具体的には、第1壁部66は、側面視略L字形状のプロテクタ60の内周側で、案内部72の後方の端部と収容部62の引出口部64とを略直線状に結ぶ形状に延在している。また、第2壁部67は、第1壁部66に収容空間分の間隔をあけて、側面視略L字形状のプロテクタ60の外周側で、案内部72の後方の端部と引出口部64とを略L字状に結ぶ形状に延在している。換言すると、ここでは、収容部62は、側面視において第1壁部66を斜辺とする略直角三角形状に形成されている。なお、図1では、第2壁部67における案内部72の奥側の部位が、案内部72から離間する向きに僅かに膨らんだ形状に形成されている。
そして、収容部62は、ドア20の開状態では、外装部材40のドア20側の端部から延び出たワイヤーハーネス1を、第2壁部67側に迂回可能な空間をあけた第1経路R1を通る形態で収容する。また、収容部62は、ドア20の閉状態では、ワイヤーハーネス1を、第2経路R2を通る形態で収容する。すなわち、収容部62は、ドア20が開姿勢から閉姿勢に閉動作されることによりワイヤーハーネス1のうち収容空間内に押し込まれる部分を、その内部で曲げて第1経路R1から該第1経路R1より距離の長い第2経路R2に迂回させることにより、ドア20の閉動作に伴うワイヤーハーネス1の余長を吸収する。
ここでは、収容部62の引出口部64は、ドア20において比較的多くの電気機器が配置される上方側に向けて開口する。また、収容部62は、引出口部64でワイヤーハーネス1を固定可能な引出位置決め部65を有している。引出位置決め部65は、引出口部64の開口端部が部分的に(ここでは断面視L字状に)延出した形状に形成されている。そして、引出口部64を通じて引き出されるワイヤーハーネス1を、引出位置決め部65の内側に当接させた状態で、テープ90を巻き付け又はタイバンドで締付け(ここではテープ90を巻き付け)することにより、引出口部64においてプロテクタ60に対して位置決めすることができる。これにより、ドア20の開閉動作時に収容部62内にワイヤーハーネス1が進退しても、ボディ10内に配索されるワイヤーハーネス1に対して引張り又は弛みが発生することを抑制することができる。
ワイヤーハーネス1を収容部62に対して固定する構成は、上記引出位置決め部65に限られず、引出口部64から壁状に延出するドア内位置決め部にタイバンド挿通用の孔部が複数形成され、タイバンドを孔部に挿通してワイヤーハーネス1を締付け固定するものであってもよい。
このプロテクタ60は、ドア20内すなわちドアインナーパネル22とドアトリム26との間において、ドアインナーパネル22に形成されている凹部23内に部分的又は全体的に収容される。図2では、プロテクタ60が部分的に凹部23内に収容され、引出口部64の一部を含む部分が凹部23から張り出してドアインナーパネル22とドアトリム26との間のスペースに位置している態様を示している。
プロテクタ60は、前記凹部23内に配置された状態でドア20に固定される。このための構成として、プロテクタ60は、ドア20のドアインナーパネル22に形成される孔部に対して嵌合可能な固定部68を有している(図2、図4参照)。固定部68は、プロテクタ60をドアインナーパネル22に対して車外側に向けて押し付けることにより、前記孔部に嵌合する形状に形成されている。例えば、固定部68としては、プロテクタ60の外面から突出する基軸部と、その先端部からその外周側に拡がる形状に形成されて内周側に弾性変形可能な係止部とを有する構成を採用できる。ここでは、固定部68は、プロテクタ60の車外側の側面において、収容部62及び案内部72からそれぞれ突出するように2つ設けられている。そして、この固定部68をドアインナーパネル22に形成された孔部に挿入することにより、係止部が、孔部の開口縁部に当接して内周側に弾性変形し、孔部を越えた位置で外周側に弾性復帰して孔部の開口縁部に対して車外側から係止する。
もっとも、プロテクタ60をドア20に対して固定するための構成として、その他の固定構造が採用されてもよい。例えば、プロテクタ60は、ねじ止め、ボルト止め、スタッドボルト止め又はブラケット固定等によりドアインナーパネル22に対して固定可能な形状であってもよい。また、プロテクタ60は、内装部材としてのドアトリムに固定されてもよい。
上記プロテクタ60は、例えば、PP(ポリプロピレン)、PA(ポリアミド)等の合成樹脂材料を射出成型等することによりそれぞれ形成した凹状の第1部材76と蓋状の第2部材77とを合体させて構成することができる。もっとも、プロテクタは、凹状部材同士の組合せ等により構成されていてもよい。また、プロテクタ60は、凹状部材であって、その開口部をドアトリム26の一部分により塞ぐように構成されていてもよい。
上述したプロテクタ60の形状は、その一例であり、他の種々の形状を採用することができる。すなわち、プロテクタ60は、挿入口部74から挿入されるワイヤーハーネス1を収容部62により迂回可能な空間を有して収容できる構成であればよく、車種によるドア20の形状等を考慮して形成されるとよい。例えば、プロテクタ60は、挿入口部74の後方側に直接収容部62が連続する形状でもよい。他にも、ワイヤーハーネス1を輪状に巻いて収容し、輪部の径を変化させて迂回可能な収容部を有する形状等を採用してもよい。
緩衝部80は、ドア20内(プロテクタ60内)における異音を抑制すると共に配線部(及びプロテクタ60)を保護するための部分である。より具体的には、緩衝部80は、配線部の外面及びプロテクタ60の内面の少なくとも一方における少なくとも一部分に設けられ、衝突又は摺動による異音、磨耗及び傷付き等を抑制するように設けられている。
この緩衝部80は、対象面に対して緩衝素材を付着させて形成されている。ここでは、緩衝部80は、静電植毛により形成されている(図5参照)。静電植毛とは、対象面に接着剤84を塗布し、その上に吹き付け又はコーティングした緩衝素材としての短繊維86(フロック又はパイルともいう)を、数万ボルトの直流高電圧発生器により帯電させ、静電気の吸引力によって対象面上に略垂直に付着させる方法をいう。短繊維86としては、帯電可能なポリアミド系繊維等の合成繊維が用いられ、ここでは、ナイロン繊維を用いている。また、短繊維は、対象面より柔らかく弾性変形可能な材料であり、これが付着した対象面に対して他の物体が近接して該短繊維に押し付けられると、湾曲等の弾性変形をしてその衝撃を和らげると共に対象面に対する接触を抑制する。これにより、対象面と他の物体との接触による異音が吸収されると共にその両者の磨耗及び傷付きを抑制できる。
この静電植毛においては、短繊維86の長さ寸法を変更(例えば、0.3mm〜3.0mmの間で変更)することにより、形成する緩衝部80の厚さ寸法を変更することができる。また、静電植毛において、植毛が不要である部位にマスキング等して接着剤84の付着を防ぐことにより、その部位への植毛を避けることができる。
もっとも、緩衝部80は、静電植毛により形成されるものに限られない。例えば、対象面に対して緩衝素材としての吸音シートを貼り付けることにより形成されてもよい。吸音シートとしては、接触相手(ここでは外装部材40(及びワイヤーハーネス1))より柔らかい発泡ウレタンシート等の発泡樹脂シート、一般的にハーネス保護等の用途に用いられる布テープ(例えば、テサテープ株式会社製の粘着テープ)等を用いることができる。
ここでは、より異音、磨耗及び傷付きの発生が危惧される外装部材40の外面とプロテクタ60の内面との接触箇所において異音、磨耗及び傷付きの抑制を図る構成を例に説明する。外装部材40とプロテクタ60との接触箇所の異音、磨耗及び傷付きを抑制するためには、緩衝部80は、プロテクタ60における外装部材40の挿入方向において該外装部材40が進入する範囲の内面及び外装部材40の外面のうちの一方における少なくとも一部分に形成されていればよい。ここでは、緩衝部80は、ドア20の閉状態において、プロテクタ60における外装部材40の挿入方向において該外装部材40が進入する範囲全域に亘る内面に形成されている。緩衝部80がプロテクタ60における外装部材40の挿入方向において該外装部材40が進入する範囲全域に亘って形成される形態には、プロテクタ60の内面における前記範囲の全体に形成される形態は勿論、挿入口部74(案内部72)の周方向一部において前記範囲全域に亘る線条又は帯状等に形成される形態も含まれる。
ここでは、外装部材40は、ドア20の閉状態において、そのドア20側の端部を案内部72を越えて収容部62内に突出させる位置までプロテクタ60内に進入する。このため、緩衝部80は、案内部72の延在方向において、該案内部72の挿入口部74から収容部62における案内部72に隣接する一部分までの範囲に亘って形成されている(図4参照)。
また、ドア20の開閉動作においてヒンジ部19の連結軸に直交する平面上で(車内外方向に)外装部材40が曲げ変形されるため、緩衝部80は、上記範囲において外装部材40が接触しやすい車外側及び車内側の壁部に形成されることが好ましい。
ここでは、緩衝部80は、案内部72に設けられた固定部68の位置の内面を除いてプロテクタ60における外装部材40の進入範囲全体に設けられている(図4参照)。すなわち、緩衝部80は、案内部72の周方向において、固定部68の位置の内面における部分を除く範囲において外装部材40の進入範囲全域に亘って形成され、該固定部68の位置の内面の範囲において該部位を挟んで外装部材40の進入範囲で断続的に形成されている。この緩衝部80は、挿入口部74においては、その周方向全体に形成されている(図6参照)。また、緩衝部80は、挿入口部74の開口端部(特に内周縁部)にも形成されている。
なお、図4では第1部材76のみを示しているが、第2部材77についても、外装部材40の挿入方向における進入範囲全域においてプロテクタ60の内面全体に緩衝部80が形成されている。
他にも、緩衝部80は、プロテクタ60における外装部材40が進入する範囲において、外装部材40が特に接触しやすい箇所に、外装部材40の挿入方向において部分的に形成されてもよい。また、案内部72の延在方向に沿った帯状の緩衝部80が、案内部72の周方向に間隔をあけて複数並んで縞状に設けられていてもよい。さらに、緩衝部80は、プロテクタ60全体の内面に設けられてもよいし、収容部62の内面にだけ設けられてもよい。
もっとも、緩衝部80は、配線部の外面及びプロテクタ60の内面の少なくとも一方における少なくとも一部分に設けられていればよい。すなわち、緩衝部80は、車両走行時の振動及びドア20の開閉時の衝撃、外装部材40及びワイヤーハーネス1の進退動作により、プロテクタ60と外装部材40及びワイヤーハーネス1との接触が発生しやすい箇所に形成されればよい。
外装部材40の外面に緩衝部80を設ける場合、外装部材40のうち、ドア20の閉状態において、プロテクタ60内に進入する部分に設けられていることが好ましい。また、緩衝部80を、外装部材40の周方向全体又は一部に設けることができる。他にも、緩衝部80は、外装部材40としてのコルゲートチューブの複数の山部のみに設けられてもよい。外装部材40の外面に緩衝部80を設ける構成によると、ドア20の開閉動作に伴う外装部材40の進退動作等における外装部材40とプロテクタ60との接触による異音、磨耗及び傷付きを抑制することができる。
外装部材40のドア20側の端部から伸び出るワイヤーハーネス1の外面に緩衝部80を設ける場合、外装部材40のドア20側の端部に隣接する位置から、収容部62の引出位置決め部65に固定される位置までの部分に設けられるとよい。また、緩衝部80を、ワイヤーハーネス1の周方向全体又は一部に設けることができる。ワイヤーハーネス1の外面に緩衝部80を設ける構成によると、ワイヤーハーネス1とプロテクタ60との接触による異音、磨耗及び傷付きを抑制することができる。
上記ワイヤーハーネス配索構造部30は、ボディ10からドア20内に配索されるワイヤーハーネス1、外装部材40、ボディ固定部50及び緩衝部80が設けられたプロテクタ60をモジュール化して、車両組付け前に組み立てておくとよい。すなわち、ワイヤーハーネス1に外装部材40を被せるとともに、該外装部材40の一方の端部及び他方の端部を各部から延び出たワイヤーハーネス1にテープ90巻きして固定し、外装部材40の一方の端部寄りの一部分にボディ固定部50を装着する。そして、外装部材40の他方の端部を含む一部分をプロテクタ60の案内部72内に配設すると共に、外装部材40の他方の端部から延び出たワイヤーハーネス1を収容部62内に収容して引出口部64から引き出される部分を引出位置決め部65にテープ90巻き固定しておけばよい。
これまで、配線部についてワイヤーハーネス1に外装部材40が被されている例で説明したが、ワイヤーハーネス1自身が屈曲、弛み及び垂れ下がりを抑制可能な程度に高い剛性を有していれば、外装部材40は省略されてもよい。外装部材40が省略される場合には、ワイヤーハーネス1の外面又はプロテクタ60の内面に緩衝部80が設けられるとよく、これによっても異音、磨耗及び傷付きを抑制することができる。もっとも、ワイヤーハーネス1の保護及び曲げ方向規制の観点から言うと、外装部材40が被されていることが好ましい。
また、ワイヤーハーネス配索構造部30を、フロントサイドドアとしてのドア20に適用する例で説明したが、ボディ10とヒンジ部19で連結されるリアサイドドア等に適用してもよい。この場合、センターピラー(フロントサイドドアとリアサイドドアとの間のピラー)とリアサイドドアとの間にワイヤーハーネス1が架け渡される。すなわち、センターピラーに貫通孔部が形成され、ここにボディ固定部50が取り付けられる。
上記実施形態に係るワイヤーハーネス配索構造部30によると、一部分がボディ10に固定される配線部がワイヤーハーネス1におけるボディ10とドア20と間に架け渡される部分の周囲を外装部材40が覆う形態に構成され、ドア20内に配置されるプロテクタ60の案内部72により外装部材40におけるドア20側の端部を含む一部分の進退経路を案内すると共に、収容部62により外装部材40のドア20側の端部から延び出るワイヤーハーネス1を迂回可能な空間を有して収容するため、ボディ10とドア20との間で配索されるワイヤーハーネス1を、ドア20の開閉動作に伴ってスムーズにプロテクタ60内に進退動作させて余長吸収することができる。また、配線部の外面及びプロテクタ60の内面の少なくとも一方における少なくとも一部分に緩衝部80が設けられているため、ドア20の開閉動作及び車両の走行時の振動等によって生じる外装部材40又はワイヤーハーネス1とプロテクタ60との接触を和らげて磨耗及び傷付きの発生を抑制することができる。
また、緩衝部80が、ドア20の閉状態において、プロテクタ60における外装部材40の挿入方向において該外装部材40が進入する範囲全域に亘る内面に形成されているため、ドア20の開閉動作に伴うプロテクタ60に対する外装部材40の進退動作による異音をより効果的に抑制することができる。また、緩衝部80が設けられることにより、外装部材40とプロテクタ60との接触による両者の磨耗及び傷付きを抑制することができる。
また、緩衝部80が、挿入口部74において、その周方向全体に設けられているため、挿入口部74を通じてプロテクタ60内に砂、埃等が侵入することを抑制できる。また、緩衝部80は挿入口部74の開口端部における内周縁部にも設けられているため、ドア20の開閉動作に伴って曲げ変形される外装部材40が挿入口部74の開口端部に衝突及び摺動する際の異音、磨耗及び傷付きも抑制することができる。
また、緩衝部80が静電植毛により形成されているため、より小さい厚さ寸法に設定することができ、プロテクタ60の小型化に寄与する。さらに、緩衝部80がナイロンを短繊維として用いて形成されているため、耐久性、対向性、耐水性及び耐熱性等に優れる。また、この緩衝部80を設けた構成は、結露及びカビの発生の抑制にも寄与する。
また、ワイヤーハーネス配索構造部30は、ワイヤーハーネス1をウェザーストリップ28より車内側に配索しているため、グロメット等の止水用の部材を省略して、部品点数及び組立工数の削減、これに伴うコストダウン及び作業の効率化を図ることができる。なお、グロメットを用いない構成によれば、輸送時、梱包時のグロメットの変形を防止するためのカバーを用意することを省略することができる。また、ドア20の開閉動作の際に生じ得る、ボディ10又はドア20の取り付け面に対するグロメットの浮きに伴う水漏れ等も回避することができる。さらに、ボディ10とドア20との間におけるワイヤーハーネスの配索構造に係る部品の盗難防止にも寄与する。また、グロメットを用いる場合と比較して、ワイヤーハーネス1を通す際のグロメットの拡げ作業も省略することができ、ワイヤーハーネス1の組み付け性向上に寄与する。
また、ドア20側において、ワイヤーハーネス1は、プロテクタ60をドアインナーパネル22に固定してドアトリム26を取り付けることにより該ドアインナーパネル22とドアトリム26との間に配置される。このため、露出されたスペースで作業を行うことができ、ワイヤーハーネス1をドア20内に容易に配索することができる。
1 ワイヤーハーネス
10 ボディ
20 ドア
30 ワイヤーハーネス配索構造部
40 外装部材
50 ボディ固定部
60 プロテクタ
62 収容部
72 案内部
74 挿入口部
80 緩衝部

Claims (5)

  1. 車両のボディとドアとの間でワイヤーハーネスを配索するワイヤーハーネス配索構造部であって、
    一部分が前記ボディに固定され、前記ワイヤーハーネスを含む配線部と、
    前記ドア内に配置され、前記ボディ側から前記ドア側に延びる前記配線部が挿入される挿入口部を有し、前記配線部における前記ワイヤーハーネスを迂回可能な空間を有して収容するプロテクタと、
    前記配線部の外面及びプロテクタの内面の少なくとも一方における少なくとも一部分に、緩衝素材を付着させて形成された緩衝部と、
    を備えている、ワイヤーハーネス配索構造部。
  2. 請求項1に記載のワイヤーハーネス配索構造部であって、
    前記配線部は、前記ワイヤーハーネスと、前記ワイヤーハーネスにおける前記ボディと前記ドアとの間に架け渡される部分の周囲を覆う外装部材とを有し、
    前記外装部材は、その前記ドア側の端部を含む一部分が前記挿入口部を通じて前記プロテクタ内に挿入され、
    前記緩衝部は、前記プロテクタにおける前記外装部材の挿入方向において前記外装部材が進入する範囲の内面及び前記外装部材の外面の少なくとも一方における少なくとも一部分に形成されている、ワイヤーハーネス配索構造部。
  3. 請求項2に記載のワイヤーハーネス配索構造部であって、
    前記緩衝部は、前記プロテクタにおける前記外装部材の挿入方向において前記外装部材が進入する範囲全域に亘る内面に形成されている、ワイヤーハーネス配索構造部。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のワイヤーハーネス配索構造部であって、
    前記緩衝部は、静電植毛により形成されている、ワイヤーハーネス配索構造部。
  5. 請求項4に記載のワイヤーハーネス配索構造部であって、
    前記緩衝部は、前記緩衝素材としてナイロン短繊維を用いて形成されている、ワイヤーハーネス配索構造部。
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