JP2021068881A - ワイヤハーネス - Google Patents

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Abstract

【課題】異音の発生を抑制できるワイヤハーネスを提供する。【解決手段】ワイヤハーネス10は、電線20と、電線20を収容するコルゲートチューブ40と、電線20を収容し、電線20の長さ方向においてコルゲートチューブ40と離れて設けられたコルゲートチューブ60とを有する。ワイヤハーネス10は、電線20が貫通する貫通孔81を有し、電線20の長さ方向においてコルゲートチューブ40とコルゲートチューブ60との間に設けられた電磁波吸収部材80と、電磁波吸収部材80の外周を覆う多孔性の緩衝部材110とを有する。緩衝部材110は、コルゲートチューブ40の外周とコルゲートチューブ60の外周とに架け渡すように固定されている。【選択図】図2

Description

本開示は、ワイヤハーネスに関するものである。
従来、ハイブリッド車や電気自動車などの車両に搭載されるワイヤハーネスとしては、複数の電気機器間を電気的に接続する電線と、その電線から放射される電磁波(電磁ノイズ)を吸収する電磁波吸収部材とを備えたものが知られている。この種のワイヤハーネスでは、フェライトコア等からなる電磁波吸収部材の貫通孔に電線を貫通させることで、電線の外周に電磁波吸収部材が設けられている(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−130886号公報
ところが、上記ワイヤハーネスでは、例えば、車両の走行に伴う振動等に起因して、電磁波吸収部材が周辺部品に接触するおそれがある。電磁波吸収部材が周辺部品に接触すると、異音が発生するおそれがある。
本開示の目的は、異音の発生を抑制できるワイヤハーネスを提供することにある。
本開示のワイヤハーネスは、電線部材と、前記電線部材を収容する第1外装部材と、前記電線部材を収容し、前記電線部材の長さ方向において前記第1外装部材と離れて設けられた第2外装部材と、前記電線部材が貫通する貫通孔を有し、前記電線部材の長さ方向において前記第1外装部材と前記第2外装部材との間に設けられた電磁波吸収部材と、前記電磁波吸収部材の外周を覆う多孔性の緩衝部材と、を有し、前記緩衝部材は、前記第1外装部材の外周と前記第2外装部材の外周とに架け渡すように固定されている。
本開示のワイヤハーネスによれば、異音の発生を抑制できるという効果を奏する。
図1は、一実施形態のワイヤハーネスを示す概略構成図である。 図2は、一実施形態のワイヤハーネスを示す概略断面図である。 図3は、一実施形態のワイヤハーネスを示す概略横断面図(図2における3−3断面図)である。 図4は、一実施形態のワイヤハーネスを示す概略斜視図である。 図5は、一実施形態のワイヤハーネスの製造方法を示す概略側面図である。 図6は、一実施形態のワイヤハーネスの製造方法を示す概略側面図である。 図7は、一実施形態のワイヤハーネスの製造方法を示す概略側面図である。 図8は、一実施形態のワイヤハーネスの製造方法を示す概略側面図である。 図9は、一実施形態のワイヤハーネスの製造方法を示す概略側面図である。 図10は、変更例のワイヤハーネスを示す概略側面図である。 図11は、変更例のワイヤハーネスを示す概略横断面図である。 図12は、変更例のワイヤハーネスを示す概略断面図である。 図13は、変更例のワイヤハーネスを示す概略横断面図である。 図14は、変更例のワイヤハーネスを示す概略構成図である。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施形態を列挙して説明する。
[1]本開示のワイヤハーネスは、電線部材と、前記電線部材を収容する第1外装部材と、前記電線部材を収容し、前記電線部材の長さ方向において前記第1外装部材と離れて設けられた第2外装部材と、前記電線部材が貫通する貫通孔を有し、前記電線部材の長さ方向において前記第1外装部材と前記第2外装部材との間に設けられた電磁波吸収部材と、前記電磁波吸収部材の外周を覆う多孔性の緩衝部材と、を有し、前記緩衝部材は、前記第1外装部材の外周と前記第2外装部材の外周とに架け渡すように固定されている。
この構成によれば、多孔性の緩衝部材によって電磁波吸収部材の外周が覆われるため、電磁波吸収部材とその周辺部品との間に緩衝部材を介在させることができる。これにより、電磁波吸収部材と周辺部品とが直接接触することを抑制できるため、電磁波吸収部材と周辺部品との接触に起因した異音の発生を抑制できる。また、第1外装部材の外周と第2外装部材の外周とに架け渡すように緩衝部材が固定されるため、緩衝部材が電線部材自体に固定されずに、緩衝部材と電線部材との間に空間を設けることができる。これにより、緩衝部材の内部空間において電線部材の移動を許容することができ、電線部材の配策性を向上させることができる。
[2]前記緩衝部材は、前記電線部材の長さ方向に沿って延びるスリットを有するシート状に形成されており、前記緩衝部材は、前記電線部材の長さ方向と交差する第1方向における第1端部と、前記第1端部と前記第1方向において反対側に設けられた第2端部とを有しており、前記緩衝部材は、前記第1端部に前記第2端部を重ね合わせることにより、前記電磁波吸収部材の外周を周方向全周にわたって包囲する筒状をなしていることが好ましい。
この構成によれば、シート状の緩衝部材の第1端部に第2端部を重ね合わせることにより、緩衝部材を、電磁波吸収部材の外周を周方向全周にわたって包囲する筒状をなすように形成できる。このため、ワイヤハーネスに対して緩衝部材を後から容易に取り付けることができる。これにより、ワイヤハーネスの組立作業性を向上させることができる。
また、筒状をなすように形成された緩衝部材によって、電磁波吸収部材の外周を周方向全周にわたって包囲することができる。これにより、電磁波吸収部材の周方向全周にわたって、電磁波吸収部材と周辺部品との接触に起因した異音の発生を抑制できる。
[3]前記緩衝部材は、前記電線部材の長さ方向に沿って延びるスリットを有さずに、前記電磁波吸収部材の外周を周方向全周にわたって包囲する筒状をなしていることが好ましい。
この構成によれば、筒状をなす緩衝部材によって、電磁波吸収部材の外周を周方向全周にわたって包囲することができる。これにより、電磁波吸収部材の周方向全周にわたって、電磁波吸収部材と周辺部品との接触による異音の発生を抑制できる。
[4]前記電線部材は、電線と、前記第1外装部材と前記第2外装部材との間に設けられた前記電線の外周を被覆する被覆部材とを有し、前記被覆部材は、前記電線の外周を被覆した状態で前記貫通孔に貫通していることが好ましい。この構成によれば、被覆部材により被覆された状態で電線が電磁波吸収部材の貫通孔に貫通される。このため、貫通孔の内周面が電線の外周面に直接接触することを抑制できる。これにより、貫通孔の内周面との接触に起因して電線が損傷することを好適に抑制できる。
[5]前記被覆部材の長さ方向の一端部が前記第1外装部材の内部空間に収容されており、前記被覆部材の長さ方向の他端部が前記第2外装部材の内部空間に収容されていることが好ましい。この構成によれば、第1外装部材と第2外装部材との双方から露出される電線の全長を被覆部材によって保護することができる。
[6]前記電磁波吸収部材を前記電線部材に固定する固定部材を更に有することが好ましい。この構成によれば、固定部材によって、電磁波吸収部材を電線部材に固定することができる。これにより、電線部材に対して電磁波吸収部材が位置ずれすることを好適に抑制できる。
[7]前記電磁波吸収部材を前記電線部材に固定する固定部材を更に有し、前記被覆部材は、前記電線の長さ方向に沿って延びるスリットを有するシート状に形成されており、前記被覆部材は、前記電線の長さ方向と交差する第1方向における第3端部と、前記第3端部と前記第1方向において反対側に設けられた第4端部とを有しており、前記被覆部材は、前記第3端部に前記第4端部を重ね合わせることにより、前記電線の外周を周方向全周にわたって包囲する筒状をなすように形成されており、前記固定部材は、前記被覆部材の外周を周方向全周にわたって被覆していることが好ましい。
この構成によれば、シート状の被覆部材の第3端部に第4端部を重ね合わせることにより、被覆部材を、電線の外周を周方向全周にわたって包囲する筒状をなすように形成できる。このため、電線に対して被覆部材を後から容易に取り付けることができる。これにより、ワイヤハーネスの組立作業性を向上させることができる。
また、固定部材によって、電磁波吸収部材を電線に固定することができる。これにより、電線に対して電磁波吸収部材が位置ずれすることを好適に抑制できる。さらに、固定部材を被覆部材の外周を周方向全周にわたって被覆するように形成することによって、固定部材により被覆部材の筒状態を維持することができる。これにより、電磁波吸収部材を電線に固定する部材と、被覆部材の筒状態を維持する部材とを別に設ける場合に比べて、部品点数の増大を抑制することができる。
[8]前記貫通孔の内周面は、前記電線部材の外周面に対向しており、前記貫通孔の内周面は、第1部分と、前記第1部分と前記貫通孔の中心軸に対して点対称な位置に配置された第2部分とを有し、前記固定部材は、前記電線部材が前記第1部分と接触するとともに前記第2部分と離隔するように、前記電磁波吸収部材を前記電線部材に固定していることが好ましい。
この構成によれば、電磁波吸収部材の貫通孔の内部において、電線部材が第1部分に接触されて第1部分側に片寄って配置された状態で、電磁波吸収部材と電線部材とが固定(一体化)される。このため、車両走行等に伴って電磁波吸収部材が振動した場合であっても、その電磁波吸収部材の振動に起因して電線部材が貫通孔内で揺さぶられることを抑制できる。例えば、電磁波吸収部材の貫通孔の内周面に電線部材が接触しない状態で電磁波吸収部及び電線部材が固定される場合に比べて、電磁波吸収部材の振動に起因して電線部材が貫通孔内で移動することを抑制できる。これにより、貫通孔の内周面との接触に起因して電線部材が摩耗することを抑制でき、電磁波吸収部材の振動に起因して電線部材が損傷することを好適に抑制できる。
ここで、本明細書における「対向」とは、面同士又は部材同士が互いに正面の位置にあることを指し、互いが完全に正面の位置にある場合だけでなく、互いが部分的に正面の位置にある場合を含む。また、本明細書における「対向」とは、2つの部分の間に、2つの部分とは別の部材が介在している場合と、2つの部分の間に何も介在していない場合の両方を含む。
[9]前記固定部材は、1本のテープ部材が巻き回されて構成されており、前記固定部材は、前記貫通孔から前記第2外装部材側に導出された前記電線部材の外周に前記テープ部材が巻き回された第1領域と、前記第1領域から外方に引き出された前記テープ部材が、前記電磁波吸収部材の外周面に接着されるとともに、前記貫通孔から前記第1外装部材側に導出された前記電線部材まで延びるように形成された第2領域と、前記貫通孔から前記第1外装部材側に導出された前記電線部材の外周に前記テープ部材が巻き回された第3領域と、前記第3領域から外方に引き出された前記テープ部材が、前記電磁波吸収部材の外周面に接着されるとともに、前記第1領域まで延びるように形成された第4領域と、を有し、前記第4領域における前記テープ部材は、前記第2領域における前記テープ部材と交差して延びるように形成されており、前記テープ部材は、前記電磁波吸収部材の外周面のうち周方向の一部のみを覆うように形成されており、前記第1部分は、前記貫通孔の中心軸が延びる中心軸方向と交差する方向において、前記第2部分よりも、前記テープ部材によって覆われた前記電磁波吸収部材の外周面に近い位置に配置された部分であることが好ましい。
この構成によれば、電磁波吸収部材の外周面のうち周方向の一部のみを覆うようにテープ部材が形成される。これにより、例えば電磁波吸収部材の外周面を周方向全周にわたって覆うようにテープ部材を形成する場合に比べて、テープ部材の長さを短くすることができる。この結果、ワイヤハーネスの製造コストを低減することができる。
[10]前記電線部材の外周を包囲する編組部材を更に有し、前記編組部材は、前記電磁波吸収部材の外周を包囲するように設けられており、前記緩衝部材は、前記編組部材の外周を被覆するように設けられていることが好ましい。
この構成によれば、編組部材の外周を被覆するように緩衝部材が形成される。これにより、編組部材と周辺部品との間に緩衝部材を介在させることができるため、例えば編組部材と周辺部品との接触に起因して編組部材が断線することを好適に抑制できる。
[11]前記第1外装部材は、金属製のパイプであり、前記編組部材の長さ方向の端部を、前記第1外装部材の外周面に電気的に接続した状態で固定する接続部材を更に有し、前記緩衝部材は、前記接続部材を被覆するように設けられていることが好ましい。
この構成によれば、金属製のパイプと編組部材とを接続する接続部材を被覆するように緩衝部材が形成される。これにより、接続部材と周辺部品との間に緩衝部材を介在させることができるため、例えば接続部材と周辺部品との接触に起因した異音の発生を好適に抑制できる。
[12]防水の必要がある防水領域と防水の必要が無い非防水領域との間に設けられる車体パネルの装着孔に取り付けられるグロメットと、前記電線部材の端部と接続されたコネクタとを更に有し、前記コネクタは前記非防水領域に設けられるものであり、前記グロメットのうち前記非防水領域に配置される部分と前記コネクタとの間に、前記第1外装部材の端部と前記電磁波吸収部材と前記第2外装部材と前記緩衝部材とが設けられることが好ましい。
この構成によれば、電磁波吸収部材が非防水領域に配置される。このため、電磁波吸収部材及びその周辺領域を防水構造とする必要がない。これにより、防水構造とするための追加部材を設ける必要がないため、部品点数の増大を抑制することができる。
[本開示の実施形態の詳細]
本開示のワイヤハーネスの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。各図面では、説明の便宜上、構成の一部を誇張又は簡略化して示す場合がある。また、各部分の寸法比率については各図面で異なる場合がある。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
(ワイヤハーネス10の全体構成)
図1に示すワイヤハーネス10は、2個又は3個以上の電気機器(機器)を電気的に接続する。ワイヤハーネス10は、例えば、ハイブリッド車や電気自動車等の車両Vの前部に設置されたインバータ11と、そのインバータ11よりも車両の後方に設置された高圧バッテリ12とを電気的に接続する。ワイヤハーネス10は、例えば、車両Vの床下等を通るように配索される。例えば、ワイヤハーネス10の長さ方向の中間部が車両Vの床下等の車室外を通るように配策される。インバータ11は、車両走行の動力源となる車輪駆動用のモータ(図示略)と接続される。インバータ11は、高圧バッテリ12の直流電力から交流電力を生成し、その交流電力をモータに供給する。高圧バッテリ12は、例えば、数百ボルトの電圧を供給可能なバッテリである。
ワイヤハーネス10は、1本又は複数本(本実施形態では、2本)の電線20と、電線20の両端部に取り付けられた一対のコネクタC1と、複数の電線20を一括して包囲する外装部材30と、電磁波吸収部材80とを有している。
(電線20の構成)
各電線20の一端部はコネクタC1を介してインバータ11と接続され、各電線20の他端部はコネクタC1を介して高圧バッテリ12と接続されている。各電線20は、例えば、車両Vの前後方向に延びるように長尺状に形成されている。各電線20は、例えば、ワイヤハーネス10の配策経路に応じて、二次元状又は三次元状に曲げられるように形成されている。各電線20は、例えば、高電圧・大電流に対応可能な高圧電線である。各電線20は、例えば、自身に電磁シールド構造を有するシールド電線であってもよいし、自身に電磁シールド構造を有しないノンシールド電線であってもよい。本実施形態の各電線20は、ノンシールド電線である。
図2に示すように、電線20は、導体よりなる芯線21と、芯線21の外周を被覆する絶縁被覆22とを有する被覆電線である。芯線21としては、例えば、複数の金属素線を撚り合わせてなる撚り線、内部が中実構造をなす柱状の1本の金属棒からなる柱状導体や内部が中空構造をなす筒状導体などを用いることができる。芯線21としては、例えば、撚り線、柱状導体や筒状導体を組み合わせて用いてもよい。柱状導体としては、例えば、単芯線やバスバなどを挙げることができる。本実施形態の芯線21は、撚り線である。芯線21の材料としては、例えば、銅系やアルミニウム系などの金属材料を用いることができる。
(芯線21の構成)
芯線21の長さ方向と直交する平面によって芯線21を切断した断面形状(つまり、横断面形状)は、任意の形状にすることができる。芯線21の横断面形状は、例えば、円形状、半円状、多角形状、正方形状や扁平形状に形成されている。本実施形態の芯線21の横断面形状は、円形状に形成されている。
(絶縁被覆22の構成)
絶縁被覆22は、例えば、芯線21の外周面を周方向全周にわたって被覆している。絶縁被覆22は、例えば、合成樹脂などの絶縁材料によって構成されている。絶縁被覆22の材料としては、例えば、架橋ポリエチレンや架橋ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂を主成分とする合成樹脂を用いることができる。絶縁被覆22の材料としては、1種の材料を単独で、又は2種以上の材料を適宜組み合わせて用いることができる。絶縁被覆22は、例えば、芯線21に対する押出成形(押出被覆)によって形成することができる。
(外装部材30の構成)
図1に示した外装部材30は、全体として長尺の筒状をなしている。外装部材30の内部空間には、複数の電線20が挿通されている。外装部材30は、例えば、複数の電線20の外周を全周に亘って包囲するように形成されている。外装部材30は、例えば、飛翔物や水滴から電線20を保護する。外装部材30としては、例えば、金属製又は樹脂製のパイプや、樹脂製のプロテクタ、樹脂等からなり可撓性を有するコルゲートチューブやゴム製の防水カバー又はこれらを組み合わせて用いることができる。金属製のパイプの材料としては、銅系やアルミニウム系などの金属材料を用いることができる。樹脂製のプロテクタやコルゲートチューブの材料としては、例えば、導電性を有する樹脂材料や導電性を有さない樹脂材料を用いることができる。樹脂材料としては、例えば、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、ABS樹脂などの合成樹脂を用いることができる。
図2に示すように、外装部材30は、コルゲートチューブ40と、グロメット50と、コルゲートチューブ60と、被覆部材70とを有している。
(コルゲートチューブ40の構成)
コルゲートチューブ40は、例えば、全体として複数の電線20の外周を一括して包囲する筒状をなしている。コルゲートチューブ40は、例えば、複数の電線20の外周を周方向全周にわたって包囲するように設けられている。コルゲートチューブ40は、例えば、複数の電線20の長さ方向(軸線方向)の一部を包囲するように設けられている。コルゲートチューブ40は、その長さ方向に沿って環状凸部41と環状凹部42とが交互に連設された蛇腹構造を有している。コルゲートチューブ40は、芯線21よりも可撓性に優れている。本実施形態のコルゲートチューブ40は、円筒状に形成されている。本実施形態のコルゲートチューブ40の材料としては、導電性を有さない樹脂材料が用いられる。樹脂材料としては、例えば、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、ABS樹脂などの合成樹脂を用いることができる。
なお、以下の説明では、単に「長さ方向」と記載した場合には、電線20の中心軸線が延びる方向を意味するものとし、単に「周方向」と記載した場合には、電線20の中心軸線の周方向を意味するものとする。また、以下の説明では、単に「径方向」と記載した場合には、電線20の中心軸線の径方向を意味するものとする。
(グロメット50の構成)
グロメット50は、例えば、全体として複数の電線20の外周を一括して包囲する筒状をなしている。グロメット50は、例えば、全体として円筒状に形成されている。グロメット50は、例えば、車体パネル200に形成された装着孔200Xに取り付けられる。ここで、車体パネル200は、例えば、防水の必要がある防水領域(例えば、車室外)と防水の必要が無い非防水領域(例えば、車室内)との間に位置するものである。すなわち、車体パネル200は、防水領域である車室外と非防水領域である車室内とを仕切るように設けられている。装着孔200Xは、車体パネル200を厚さ方向に貫通するように形成されており、複数の電線20を挿通可能に形成されている。
グロメット50の材料としては、例えば、比較的硬度の高い弾性材料を用いることができる。弾性材料としては、例えば、エチレンプロピレンジエンゴム等のゴムやエラストマを用いることができる。グロメット50は、防水領域である車室外側から非防水領域である車室内側に水が浸入しないように装着孔200Xにおいて防水する機能と、複数の電線20を装着孔200Xに固定する機能とを有している。
グロメット50は、例えば、筒部51と、筒部51の端部に連結されたフランジ部52と、フランジ部52の筒部51に連結された端部とは反対側の端部に連結された筒部53とを有している。フランジ部52は、他の部分、つまり筒部51,53の外周よりも径方向外側に張り出して形成されている。フランジ部52は、例えば、筒部51,53の周方向の全周に亘って筒部51,53よりも径方向外側に突出するように形成されている。すなわち、フランジ部52の外径は、筒部51,53の外径よりも大径に形成されている。グロメット50は、例えば、筒部51とフランジ部52と筒部53とが連続して一体に形成された単一部品である。
グロメット50が車体パネル200の装着孔200Xに取り付けられた状態では、フランジ部52が装着孔200Xに嵌合され、筒部51が車室外に配置され、筒部53が車室内に配置される。筒部51は、コルゲートチューブ40の外周に嵌合されている。筒部51は、例えば、コルゲートチューブ40の外周に嵌合可能な大きさの筒状に形成されている。本実施形態の筒部51は、円筒状に形成されている。筒部51の端部の内周面には、例えば、コルゲートチューブ40に係止する1つ又は複数(ここでは、4つ)のリップ51Aが形成されている。各リップ51Aは、例えば、筒部51の内周面の全周にわたって連続して形成されており、閉環状に形成されている。各リップ51Aは、例えば、筒部51がコルゲートチューブ40の外周に嵌合したときに、そのコルゲートチューブ40の環状凹部42に入り込むように形成されている。
筒部51の外周面には、例えば、連結部材55が設けられている。連結部材55としては、例えば、樹脂製又は金属製の結束バンドやカシメリングなどを用いることができる。筒部51は、連結部材55によって外周側が締め付けられてコルゲートチューブ40に固着される。具体的には、筒部51は、コルゲートチューブ40に液密状に密着するまで、連結部材55によって外周側から締め付けられる。これにより、筒部51とコルゲートチューブ40との間からグロメット50の内部に水が浸入することを抑制できる。
ここで、コルゲートチューブ40は、例えば、グロメット50を貫通するように設けられている。コルゲートチューブ40は、例えば、グロメット50の内部空間を通じて、防水領域である車室外から非防水領域である車室内まで延びるように形成されている。コルゲートチューブ40は、グロメット50の軸線方向の両端部の双方から導出されている。
フランジ部52は、例えば、グロメット50が装着孔200Xに取り付けられた状態において、車体パネル200に弾性的に密着する構成になっている。フランジ部52は、例えば、全体として装着孔200Xに整合した形の環板状をなしている。フランジ部52は、筒部51に連結する外側フランジ52Aと、筒部53に連結する内側フランジ52Bとを有している。グロメット50が装着孔200Xに取り付けられた状態では、外側フランジ52Aが車室外に配置され、内側フランジ52Bが車室内に配置されている。
外側フランジ52Aと内側フランジ52Bとの間には、装着孔200Xの周縁部を構成する車体パネル200が嵌め込まれる溝部54が設けられている。溝部54に車体パネル200が嵌め込まれた状態では、車室外に向く車体パネル200の面に外側フランジ52Aが密着するとともに、車室内に向く車体パネル200の面に内側フランジ52Bが密着している。これにより、外側フランジ52Aと内側フランジ52Bとの間に車体パネル200が弾性的に挟持される。このため、溝部54に車体パネル200が嵌め込まれると、グロメット50の軸線方向への移動が規制される。
筒部53は、例えば、内側フランジ52Bに連結されている。筒部53は、例えば、コルゲートチューブ40を挿通可能な大きさの筒状に形成されている。本実施形態の筒部53は、円筒状に形成されている。
コルゲートチューブ40の端部は、例えば、グロメット50の筒部53から導出されている。例えば、筒部53から導出されたコルゲートチューブ40は、筒部53の外周とコルゲートチューブ40の外周とにわたって巻かれるテープ(図示略)によって筒部53に固定されている。
複数の電線20は、例えば、グロメット50の内部空間及びコルゲートチューブ40の内部空間を通じて、防水領域である車室外から非防水領域である車室内まで延びるように形成されている。複数の電線20は、例えば、車室内において、コルゲートチューブ40の端部から導出されている。コルゲートチューブ40から導出された電線20は、例えば、車室内においてコネクタC1に向かって延びるように形成されている。
(コルゲートチューブ60の構成)
コルゲートチューブ60は、例えば、各電線20の長さ方向において、コルゲートチューブ40と離れて設けられている。コルゲートチューブ60は、例えば、コルゲートチューブ40とコネクタC1との間に設けられている。コルゲートチューブ60の端部は、例えば、コネクタC1に接続されている。コルゲートチューブ60は、例えば、電線20の長さ方向の一部を覆うように形成されている。コルゲートチューブ60は、例えば、全体として複数の電線20の外周を一括して包囲する筒状をなしている。コルゲートチューブ60は、その長さ方向に沿って環状凸部61と環状凹部62とが交互に連設された蛇腹構造を有している。コルゲートチューブ60は、芯線21よりも可撓性に優れている。本実施形態のコルゲートチューブ60は、円筒状に形成されている。本実施形態のコルゲートチューブ60の材料としては、導電性を有さない樹脂材料が用いられる。樹脂材料としては、例えば、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、ABS樹脂などの合成樹脂を用いることができる。
(被覆部材70の構成)
被覆部材70は、例えば、コルゲートチューブ40とコルゲートチューブ60との間に位置する電線20の外周を包囲するように設けられている。被覆部材70は、例えば、コルゲートチューブ40,60の双方から露出された電線20を包囲するように設けられている。被覆部材70は、例えば、全体として複数の電線20の外周を一括して包囲する筒状をなしている。被覆部材70は、例えば、複数の電線20の外周を周方向全周にわたって包囲するように設けられている。被覆部材70は、例えば、電線20の長さ方向の両端が開口する筒状をなしている。被覆部材70は、例えば、電線20の長さ方向の一部を包囲するように設けられている。被覆部材70は、例えば、長さ方向の一端部がコルゲートチューブ40の内部空間に収容され、長さ方向の他端部がコルゲートチューブ60の内部空間に収容されている。すなわち、被覆部材70の一端部の外周がコルゲートチューブ40に包囲され、被覆部材70の他端部の外周がコルゲートチューブ60に包囲されている。換言すると、被覆部材70の端部とコルゲートチューブ40の端部とが電線20の径方向に重なるように設けられ、被覆部材70の端部とコルゲートチューブ60の端部とが電線20の径方向に重なるように設けられている。被覆部材70の外周寸法は、例えば、コルゲートチューブ40,60の内周寸法よりも小さく設定されている。例えば、被覆部材70と電線20とによって電線部材25が構成されている。
図3に示すように、被覆部材70は、例えば、電線20の長さ方向に沿って延びるスリット71を有するシート状に形成されている。被覆部材70は、例えば、可撓性を有する一枚の樹脂シートを周方向に巻くことによって筒状をなすように形成されている。被覆部材70は、例えば、電線20の長さ方向と交差する第1方向(図3では、電線20の周方向)における端部72と、端部72と第1方向において反対側の端部73とを有している。被覆部材70は、例えば、端部72と端部73とを電線20の径方向に重ね合わせることによって筒状をなすように形成されている。被覆部材70の内周寸法は、例えば、端部72と端部73との重なり幅を調整することにより、複数の電線20の外周寸法に合わせた寸法に調整することができる。被覆部材70は、例えば、電線20の外周を包囲可能な筒状態から、電線20の外周を包囲しないシート状態に戻ることが可能な弾性を有している。
被覆部材70の材料としては、導電性を有さない樹脂材料が用いられる。樹脂材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタラート、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、ABS樹脂などの合成樹脂を用いることができる。被覆部材70としては、例えば、ツイストチューブを用いることができる。ツイストチューブは、例えば、ポリエチレンテレフタラート製やポリエステル製の織布によって構成されている。ツイストチューブは、例えば、樹脂繊維が編み込まれて構成されており、網目を有している。
図2に示すように、ワイヤハーネス10は、例えば、電線20の長さ方向の一部に設けられた電磁波吸収部材80と、電磁波吸収部材80を電線20に固定する固定部材90とを有している。ワイヤハーネス10は、例えば、複数の電線20を一括して包囲する編組部材100と、電磁波吸収部材80の外周を覆う緩衝部材110とを有している。
(電磁波吸収部材80の構成)
電磁波吸収部材80は、例えば、コルゲートチューブ40とコルゲートチューブ60との間に位置する電線20の外周に設けられている。例えば、電線20の長さ方向において、電磁波吸収部材80の一方側にはコルゲートチューブ40が設けられ、電磁波吸収部材80の他方側にはコルゲートチューブ60が設けられている。電磁波吸収部材80は、例えば、電線20の長さ方向においてコルゲートチューブ40と離れて設けられている。電磁波吸収部材80は、例えば、電線20の長さ方向においてコルゲートチューブ60と離れて設けられている。電磁波吸収部材80は、例えば、複数の電線20の外周を一括して包囲するように設けられている。電磁波吸収部材80は、例えば、被覆部材70の外周を周方向全周にわたって包囲するように設けられている。電磁波吸収部材80は、例えば、電線20から放射される電磁波(電磁ノイズ)の一部を吸収する。
ここで、車室内に配置されたコルゲートチューブ40の端部は、例えば、グロメット50のうち非防水領域である車室内に配置された筒部53と電磁波吸収部材80との間に設けられている。コルゲートチューブ60は、例えば、電磁波吸収部材80と車室内に配置されたコネクタC1との間に設けられている。すなわち、グロメット50の筒部53とコネクタC1との間に、コルゲートチューブ40の端部と電磁波吸収部材80とコルゲートチューブ60とが設けられている。換言すると、本実施形態の電磁波吸収部材80は、非防水領域である車室内に設けられている。
電磁波吸収部材80は、例えば、複数の電線20が一括して貫通する貫通孔81を有している。電磁波吸収部材80は、例えば、貫通孔81を有することにより環状をなしている。貫通孔81は、例えば、電磁波吸収部材80を電線20の長さ方向に貫通するように形成されている。複数の電線20は、例えば、貫通孔81を貫通するように設けられている。被覆部材70は、例えば、複数の電線20の外周を一括して包囲した状態で貫通孔81を貫通するように設けられている。
ここで、本明細書における「環」は、外縁形状が円形の円環、外縁形状が楕円形や長円形の環、外縁形状が多角形の多角形環、外縁形状が角丸多角形の環を含み、外縁形状が直線又は曲線で結ばれる任意の閉じた形状からなるものを言う。「環」は、平面視において貫通孔を有する形状であり、外縁形状と貫通孔の内周形状とが同じ形状であるものや、外縁形状と貫通孔の内周形状とが異なる形状であるものを含む。「環」は、貫通孔の貫通方向に沿って延びる所定の長さを有するものを含み、その長さの大小は問わない。また、本明細書における「環状」は、全体として環と見做せればよく、C字状のように一部に切り欠き等を有するものを含む。電磁波吸収部材80は、例えば、電線20の長さ方向から見た平面視において貫通孔81を有し、その貫通孔81の貫通方向に沿って延びる所定の長さを有する環状に形成されている。
本実施形態の電磁波吸収部材80は、環状をなす磁性体コア82のみから構成されている。本実施形態の磁性体コア82は、円環状に形成されている。磁性体コア82は、例えば、電線20の周方向全周にわたって電線20に対して対向するように配置されることで、電線20から放射される電磁波を低減する機能を有している。磁性体コア82は、例えば、電線20から放射される電磁波を吸収し、この電磁波のエネルギーを振動等の力学的エネルギーや熱エネルギーに変換する。これにより、電線20から放射される電磁波が周辺の機器等に及ぼす悪影響が低減される。
ここで、本明細書における「対向」とは、面同士又は部材同士が互いに正面の位置にあることを指し、互いが完全に正面の位置にある場合だけでなく、互いが部分的に正面の位置にある場合を含む。また、本明細書における「対向」とは、2つの部分の間に、2つの部分とは別の部材が介在している場合と、2つの部分の間に何も介在していない場合の両方を含む。
磁性体コア82は、例えば、軟磁性材料を含む成形体である。軟磁性材料としては、例えば、鉄(Fe)、鉄合金やフェライトなどを挙げることができる。鉄合金としては、例えば、Fe−ケイ素(Si)合金やFe−ニッケル(Ni)合金などを挙げることができる。磁性体コア82としては、例えば、フェライトコア、アモルファスコア、パーマロイコアを用いることができる。フェライトコアは、例えば、軟磁性を示すソフトフェライトからなる。ソフトフェライトとしては、例えば、ニッケル(Ni)と亜鉛(Zn)を含むフェライトやマンガン(Mn)と亜鉛(Zn)を含むフェライトを挙げることができる。磁性体コア82の材料は、例えば、低減したい電磁ノイズの周波数帯に応じて適宜選択することができる。
図3に示すように、本実施形態の磁性体コア82は、周方向全周にわたって連続して形成されており、閉環状に形成されている。すなわち、本実施形態の磁性体コア82には、電線20の長さ方向に沿って延びるスリットが形成されていない。本実施形態の磁性体コア82は一部品によって構成されている。なお、本実施形態では、磁性体コア82を一部品で構成するようにしたが、複数のコア材を組み合わせて環状をなす磁性体コア82を構成するようにしてもよい。例えば、磁性体コア82を、横断面半円状の一対のコア材を組み合わせて円環状に構成するようにしてもよい。
図2に示すように、磁性体コア82は、例えば、周方向に沿って延びる外周面82Aと、径方向に沿って延び、コルゲートチューブ60側に向く側面82Bと、径方向に沿って延び、コルゲートチューブ40側に向く側面82Cとを有している。側面82B,82Cは、例えば、外周面82Aと貫通孔81の内周面との間に設けられている。磁性体コア82の外周寸法は、例えば、コルゲートチューブ40,60の外周寸法よりも大きく設定されている。このため、磁性体コア82の外周面82Aは、コルゲートチューブ40,60の外周面よりも径方向外側に突出した位置に設けられている。
(固定部材90の構成)
固定部材90は、例えば、電磁波吸収部材80を複数の電線20に固定するように設けられている。固定部材90は、例えば、電磁波吸収部材80を被覆部材70に固定するように設けられている。固定部材90は、例えば、電線20の長さ方向において電磁波吸収部材80が移動することを規制する機能を有している。
固定部材90は、例えば、1本のテープ部材91が電磁波吸収部材80及び被覆部材70に巻き回されて形成されている。テープ部材91は、例えば、一面に粘着層を有している。テープ部材91は、例えば、粘着層を径方向内側に向けた状態で、電磁波吸収部材80及び被覆部材70に対して巻き回されている。テープ部材91は、例えば、電磁波吸収部材80の外周面82Aを被覆するとともに、被覆部材70の外周面を被覆している。例えば、テープ部材91は、電磁波吸収部材80の外周面82Aを径方向内側に締め付けるように被覆するとともに、被覆部材70の外周面を径方向内側に締め付けるように被覆している。電磁波吸収部材80は、例えば、テープ部材91によって径方向内側に締め付けられることによって被覆部材70に固定されている。
固定部材90は、例えば、8つの領域A1〜A8を一体に有している。領域A1は、磁性体コア82の貫通孔81からコルゲートチューブ60側に導出された部分の電線20及び被覆部材70に対してテープ部材91が巻き回された領域である。領域A1では、例えば、複数の電線20の外周を一括して包囲する被覆部材70に対して周方向全周にわたって複数回巻き回されている。領域A1におけるテープ部材91は、例えば、被覆部材70がシート状態に戻ることを抑制する機能、つまり被覆部材70を筒状態に維持する機能を有している。領域A1におけるテープ部材91は、例えば、オーバーラップ巻きの構造を有している。ここで、オーバーラップ巻きの構造とは、テープ部材91の幅方向における所定部分同士が重なるようにテープ部材91を螺旋状に巻き回した構造である。オーバーラップ巻きの構造としては、例えば、ハーフラップ巻きの構造であることが好ましい。ここで、ハーフラップ巻きの構造とは、テープ部材91の幅方向において略半分となる部分同士が重なるようにテープ部材91を螺旋状に巻き回した構造である。領域A1におけるテープ部材91は、例えば、その一部がコルゲートチューブ60の内部空間に収容されている。
図4に示すように、領域A2は、領域A1に連結された領域である。領域A2は、例えば、被覆部材70の外周面から磁性体コア82の外周面82Aに向かってテープ部材91が張力を掛けられて張った状態で延びている領域である。領域A2におけるテープ部材91は、被覆部材70の外周面と磁性体コア82の外周面82Aとの間に架け渡されるように設けられている。領域A2におけるテープ部材91は、例えば、磁性体コア82の側面82Bに対向するように設けられている。
領域A3は、領域A2に連結された領域である。領域A3は、例えば、磁性体コア82の外周面82Aにテープ部材91が巻かれた領域である。領域A3におけるテープ部材91は、例えば、磁性体コア82の外周面82Aの一部を被覆している。領域A3におけるテープ部材91は、例えば、磁性体コア82の外周面82Aの一部に接着している。
図2に示すように、領域A4は、領域A3に連結された領域である。領域A4は、例えば、磁性体コア82の外周面82Aから、磁性体コア82の貫通孔81からコルゲートチューブ40側に導出された部分の被覆部材70の外周面に向かってテープ部材91が張力を掛けられて張った状態で延びている領域である。領域A4におけるテープ部材91は、磁性体コア82の外周面82Aと被覆部材70の外周面との間に架け渡されるように設けられている。領域A4におけるテープ部材91は、例えば、磁性体コア82の側面82Cに対向するように設けられている。
領域A2〜A4におけるテープ部材91は、例えば、磁性体コア82の周方向に交差するとともに、電線20の長さ方向に交差するように傾斜して延びるように形成されている。図2に示したテープ部材91では、領域A2の始端が図中上方側に位置し、その領域A2の始端から領域A4の終端に向かうに連れて図中下方に向かって傾斜して延びている。
領域A5は、領域A4に連結された領域である。領域A5は、磁性体コア82の貫通孔81からコルゲートチューブ40側に導出された部分の電線20及び被覆部材70に対してテープ部材91が巻き回された領域である。領域A5では、例えば、複数の電線20の外周を一括して包囲する被覆部材70に対して周方向全周にわたって複数回巻き回されている。領域A5におけるテープ部材91は、例えば、被覆部材70がシート状態に戻ることを抑制する機能、つまり被覆部材70を筒状態に維持する機能を有している。領域A5におけるテープ部材91は、例えば、オーバーラップ巻きの構造を有している。例えば、領域A5におけるテープ部材91は、ハーフラップ巻きの構造を有している。領域A5におけるテープ部材91は、例えば、その一部がコルゲートチューブ40の内部空間に収容されている。
領域A6は、領域A5に連結された領域である。領域A6は、例えば、被覆部材70の外周面から磁性体コア82の外周面82Aに向かってテープ部材91が張力を掛けられて張った状態で延びている領域である。領域A6におけるテープ部材91は、被覆部材70の外周面と磁性体コア82の外周面82Aとの間に架け渡されるように設けられている。領域A6におけるテープ部材91は、例えば、磁性体コア82の側面82Cに対向するように設けられている。
領域A7は、領域A6に連結された領域である。領域A7は、例えば、磁性体コア82の外周面82Aにテープ部材91が巻かれた領域である。領域A7におけるテープ部材91は、例えば、領域A3におけるテープ部材91と交差するように形成されている。領域A7におけるテープ部材91は、例えば、磁性体コア82の外周面82Aの一部を被覆している。領域A7におけるテープ部材91は、例えば、磁性体コア82の外周面82Aの一部に接着している。
領域A8は、領域A7に連結された領域である。領域A8は、例えば、磁性体コア82の外周面82Aから領域A1に向かってテープ部材91が張力を掛けられて張った状態で延びている領域である。領域A8におけるテープ部材91は、磁性体コア82の外周面82Aと被覆部材70の外周面との間に架け渡されるように設けられている。領域A8におけるテープ部材91は、例えば、磁性体コア82の側面82Bに対向するように設けられている。
領域A6〜A8におけるテープ部材91は、例えば、磁性体コア82の周方向に交差するとともに、電線20の長さ方向に交差するように傾斜して延びるように形成されている。領域A6〜A8におけるテープ部材91は、例えば、領域A2〜A4におけるテープ部材91と交差するように形成されている。図2に示したテープ部材91では、領域A6の始端が図中上方側に位置し、その領域A6の始端から領域A8の終端に向かうに連れて図中下方に向かって傾斜して延びている。
図3及び図4に示すように、テープ部材91は、例えば、磁性体コア82の外周面82Aに対して、その外周面82Aの一部のみに接着するように形成されている。テープ部材91は、例えば、磁性体コア82の外周面82A全体の1/2よりも小さい領域のみに接着するように形成されている。テープ部材91は、例えば、磁性体コア82の外周面82A全体の1/4よりも小さい領域のみに接着するように形成されている。テープ部材91は、例えば、磁性体コア82の外周面82Aの周方向全周の1/4よりも小さい領域のみに接着するように形成されている。その一方で、テープ部材91は、磁性体コア82の貫通孔81から導出された被覆部材70の外周面に対して周方向全周にわたって密着するように形成されている。
なお、図4では、図面の簡略化のために、コルゲートチューブ40,60、編組部材100及び緩衝部材110の図示を省略している。
(編組部材100の構成)
図2に示すように、編組部材100は、例えば、全体として複数の電線20の外周を一括して包囲する筒状をなしている。編組部材100は、例えば、電線20の長さ方向の略全長にわたって電線20の外周を包囲するように設けられている。編組部材100は、例えば、コルゲートチューブ40の内部空間において、複数の電線20の外周を一括して包囲するとともに、被覆部材70の端部の外周及び固定部材90の外周を包囲するように形成されている。編組部材100は、例えば、コルゲートチューブ60の内部空間において、複数の電線20の外周を一括して包囲するとともに、被覆部材70の端部の外周及び固定部材90の外周を包囲するように形成されている。編組部材100は、例えば、コルゲートチューブ40とコルゲートチューブ60との間において、電磁波吸収部材80の外周を包囲するように形成されている。編組部材100は、例えば、コルゲートチューブ40,60から露出された被覆部材70及び固定部材90の外周を包囲するように形成されている。編組部材100は、例えば、電磁波吸収部材80を被覆する部分の外形が他の部分の外形に比べて大きくなるように形成されている。
編組部材100としては、複数の金属素線が編成された編組部材や、金属素線と樹脂素線とを組み合わせて編成された編組部材を用いることができる。金属素線の材料としては、例えば、銅系やアルミニウム系などの金属材料を用いることができる。樹脂素線としては、例えば、パラ系アラミド繊維等の絶縁性及び耐剪断性に優れた強化繊維を用いることができる。なお、図示は省略するが、編組部材100の両端部は、例えば、コネクタC1等においてアース接続(アース接地)されている。
(緩衝部材110の構成)
緩衝部材110は、例えば、電磁波吸収部材80の外周を包囲するように設けられている。緩衝部材110は、例えば、電磁波吸収部材80の外周を周方向全周にわたって包囲するように筒状をなしている。緩衝部材110は、例えば、電線20の長さ方向の両端が開口する筒状をなしている。緩衝部材110は、例えば、多孔性を有している。緩衝部材110の材料としては、例えば、衝撃吸収性やクッション性に優れた材料を用いることができる。例えば、緩衝部材110の材料としては、コルゲートチューブ40,60よりも衝撃吸収性及びクッション性に優れた材料を用いることができる。緩衝部材110の材料としては、例えば、吸音性に優れた材料を用いることができる。例えば、緩衝部材110の材料としては、コルゲートチューブ40,60よりも吸音性に優れた材料を用いることができる。緩衝部材110の材料としては、例えば、発泡樹脂を用いることができる。発泡樹脂における気泡構造は、連続気泡構造であってもよいし、独立気泡構造であってもよい。緩衝部材110の材料としては、例えば、発泡ウレタン、発泡ポリエチレンや発泡エチレンプロピレンジエンゴムなどを用いることができる。
緩衝部材110は、例えば、コルゲートチューブ40の外周とコルゲートチューブ60の外周との間に架け渡されるように設けられている。緩衝部材110は、例えば、長さ方向の一端部がコルゲートチューブ40の外周面に固定部材120によって固定されており、長さ方向の他端部がコルゲートチューブ60の外周面に固定部材130によって固定されている。緩衝部材110は、例えば、コルゲートチューブ40,60から露出された電線20、被覆部材70、固定部材90、編組部材100及び電磁波吸収部材80を周方向全周にわたって包囲するように形成されている。すなわち、緩衝部材110の内部空間には、コルゲートチューブ40,60から露出された電線20、被覆部材70、固定部材90、編組部材100及び電磁波吸収部材80が収容されている。
図3に示すように、緩衝部材110は、例えば、電線20の長さ方向に沿って延びるスリット111を有している。緩衝部材110は、例えば、可撓性を有する一枚の多孔性シートを周方向に巻くことによって筒状をなすように形成されている。緩衝部材110は、例えば、電線20の長さ方向と交差する第1方向(図3では、電線20の周方向)における端部112と、端部112と第1方向において反対側の端部113とを有している。緩衝部材110は、例えば、端部112と端部113とを電磁波吸収部材80の径方向に重ね合わせることによって筒状をなすように形成されている。緩衝部材110の内周寸法は、例えば、端部112と端部113との重なり幅を調整することにより、電磁波吸収部材80の外周寸法に合わせた寸法に調整することができる。緩衝部材110は、例えば、電磁波吸収部材80の外周を包囲可能な筒状態から、電磁波吸収部材80の外周を包囲しないシート状態に戻ることが可能な弾性を有している。
本実施形態の緩衝部材110は、接着面又は粘着面を有していない。この緩衝部材110は、例えば、図2に示した固定部材120,130によってコルゲートチューブ40,60に固定されることにより、筒状態が維持されている。
(固定部材120,130の構成)
図2に示すように、固定部材120は、例えば、緩衝部材110の長さ方向の端部をコルゲートチューブ40の外周面に固定するように形成されている。固定部材130は、例えば、緩衝部材110の長さ方向の端部をコルゲートチューブ60の外周面に固定するように形成されている。固定部材120,130としては、例えば、テープ部材、結束バンドやカシメバンドなどを用いることができる。本実施形態の固定部材120,130は、一面に粘着層を有するテープ部材である。
固定部材120は、例えば、緩衝部材110の長さ方向の端部の外周面と、緩衝部材110から露出されたコルゲートチューブ40の外周面とにわたって巻かれている。固定部材120は、例えば、緩衝部材110の外周面からコルゲートチューブ40の外周面までの範囲に対して連続的に巻かれている。固定部材120は、例えば、オーバーラップ巻きの構造を有している。固定部材120は、例えば、ハーフラップ巻きの構造を有している。固定部材120は、例えば、緩衝部材110の筒状態が維持されるように、緩衝部材110の端部の外周に巻かれている。
固定部材130は、例えば、緩衝部材110の長さ方向の端部の外周面と、緩衝部材110から露出されたコルゲートチューブ60の外周面とにわたって巻かれている。固定部材130は、例えば、緩衝部材110の外周面からコルゲートチューブ60の外周面までの範囲に対して連続的に巻かれている。固定部材130は、例えば、オーバーラップ巻きの構造を有している。固定部材130は、例えば、ハーフラップ巻きの構造を有している。固定部材130は、例えば、緩衝部材110の筒状態が維持されるように、緩衝部材110の端部の外周に巻かれている。
(ワイヤハーネス10の製造方法)
次に、ワイヤハーネス10の製造方法について説明する。ここでは、固定部材90としてのテープ部材91の巻き方の一例について説明する。
図5に示す工程では、シート状の被覆部材70を周方向に巻くことによって、複数の電線20の外周を一括して包囲する筒状の被覆部材70を形成する。続いて、複数の電線20を包囲する被覆部材70を、磁性体コア82の貫通孔81に貫通させる。このとき、被覆部材70の端部72と端部73とは接着されていないため、被覆部材70がシート状態に戻ろうとする。但し、被覆部材70が筒状をなす状態で貫通孔81に貫通されているため、被覆部材70がシート状態に戻ろうとするときに、その被覆部材70を貫通孔81の内周面に接触させることができる。これにより、被覆部材70がシート状態に戻ることを抑制でき、被覆部材70を筒状態に維持することができる。
次に、図6に示す工程では、貫通孔81から導出された被覆部材70に対してテープ部材91が巻き回される。テープ部材91は、例えば、ハーフラップ巻きの構造により、被覆部材70に対して周方向全周にわたって複数回巻き回される。これにより、固定部材90の領域A1が形成される。また、テープ部材91が被覆部材70に巻き回されることによって、被覆部材70が筒状態に維持される。
続いて、図7に示す工程では、領域A1から外方に引き出されたテープ部材91を磁性体コア82の外周面82Aに貼り付けながら、貫通孔81から領域A1とは反対側に導出された被覆部材70の外周面まで張力をかけて延ばす。このときのテープ部材91は、電線20の長さ方向に対して傾斜するように延ばされる。これにより、固定部材90の領域A2と領域A3と領域A4とが形成される。
次いで、図8に示す工程では、貫通孔81から領域A1とは反対側に導出された被覆部材70に対してテープ部材91が巻き回される。テープ部材91は、例えば、ハーフラップ巻きの構造により、被覆部材70に対して周方向全周にわたって複数回巻き回される。これにより、固定部材90の領域A5が形成される。
次に、図9に示す工程では、領域A5から外方に引き出されたテープ部材91を磁性体コア82の外周面82Aに貼り付けながら、領域A1における被覆部材70の外周面まで張力をかけて延ばす。このときのテープ部材91は、電線20の長さ方向に対して傾斜するように延ばされるとともに、領域A2〜A4におけるテープ部材91と交差するように延ばされる。これにより、固定部材90の領域A6と領域A7と領域A8とが形成される。
以上の工程により、電磁波吸収部材80が電線20及び被覆部材70に対して固定される。これにより、電線20の長さ方向において電磁波吸収部材80が移動することを規制することができる。
次に、本実施形態の作用効果を説明する。
(1)ワイヤハーネス10は、電線20と、電線20を収容するコルゲートチューブ40と、電線20を収容し、電線20の長さ方向においてコルゲートチューブ40と離れて設けられたコルゲートチューブ60とを有する。ワイヤハーネス10は、電線20が貫通する貫通孔81を有し、電線20の長さ方向においてコルゲートチューブ40とコルゲートチューブ60との間に設けられた電磁波吸収部材80と、電磁波吸収部材80の外周を覆う多孔性の緩衝部材110とを有する。緩衝部材110は、コルゲートチューブ40の外周とコルゲートチューブ60の外周とに架け渡すように固定されている。
この構成によれば、多孔性の緩衝部材110によって電磁波吸収部材80が覆われるため、電磁波吸収部材80とその周辺部品との間に緩衝部材110を介在させることができる。これにより、電磁波吸収部材80と周辺部品との接触に起因した異音の発生を抑制できる。
(2)また、コルゲートチューブ40の外周とコルゲートチューブ60の外周とに架け渡すように緩衝部材110が固定されるため、緩衝部材110が電線20自体に固定されずに、緩衝部材110と電線20との間に空間を設けることができる。これにより、緩衝部材110の内部空間において電線20の移動を許容することができ、電線20の配策性を向上させることができる。
(3)シート状の緩衝部材110の端部112に端部113を重ね合わせることにより、緩衝部材110を、電磁波吸収部材80の外周を周方向全周にわたって包囲する筒状をなすように形成した。このため、ワイヤハーネス10に対して緩衝部材110を後から容易に取り付けることができる。これにより、ワイヤハーネス10の組立作業性を向上させることができる。
(4)また、筒状をなすように形成された緩衝部材110によって、電磁波吸収部材80の外周を周方向全周にわたって包囲するようにした。これにより、電磁波吸収部材80の周方向全周にわたって、電磁波吸収部材80と周辺部品との接触に起因した異音の発生を抑制できる。
(5)さらに、端部112と端部113との重なり幅を調整することにより、電磁波吸収部材80の外周寸法に合わせて緩衝部材110の内周寸法及び外周寸法を容易に調整することができる。これにより、緩衝部材110の外周寸法が大型化することを好適に抑制できる。
(6)コルゲートチューブ40とコルゲートチューブ60との間に設けられた電線20の外周を被覆する被覆部材70を設け、その被覆部材70により被覆された状態で電線20を電磁波吸収部材80の貫通孔81に貫通するようにした。このため、貫通孔81の内周面が電線20の外周面に直接接触することを抑制できる。これにより、貫通孔81の内周面との接触に起因して電線20が損傷することを好適に抑制できる。
(7)固定部材90によって、電磁波吸収部材80を電線20に固定するようにした。これにより、電線20に対して電磁波吸収部材80が位置ずれすることを好適に抑制できる。
(8)シート状の被覆部材70の端部72に端部73を重ね合わせることにより、被覆部材70を、電線20の外周を周方向全周にわたって包囲する筒状をなすように形成した。このため、電線20に対して被覆部材70を後から容易に取り付けることができる。これにより、ワイヤハーネス10の組立作業性を向上させることができる。
(9)固定部材90を被覆部材70の外周の周方向全周にわたって被覆するように形成することによって、固定部材90により被覆部材70の筒状態を維持することができる。これにより、電磁波吸収部材80を電線20に固定する部材と、被覆部材70の筒状態を維持する部材とを別に設ける場合に比べて、部品点数の増大を抑制することができる。
(10)電磁波吸収部材80の外周面のうち周方向の一部のみを覆うようにテープ部材91を形成するようにした。これにより、例えば電磁波吸収部材80の外周面を周方向全周にわたって覆うようにテープ部材を形成する場合に比べて、テープ部材91の長さを短くすることができる。この結果、ワイヤハーネス10の製造コストを低減することができる。
(11)電磁波吸収部材80の外周を包囲するように編組部材100を形成し、編組部材100の外周を被覆するように緩衝部材110を形成した。これにより、編組部材100と周辺部品との間に緩衝部材110を介在させることができるため、例えば編組部材100と周辺部品との接触に起因して編組部材100が断線することを好適に抑制できる。
(12)グロメット50のうち非防水領域に配置された筒部53とコネクタC1との間に、コルゲートチューブ40の端部と電磁波吸収部材80とコルゲートチューブ60と緩衝部材110とを設けるようにした。この構成によれば、電磁波吸収部材80が非防水領域に配置される。このため、電磁波吸収部材80及びその周辺領域を防水構造とする必要がない。これにより、防水構造とするための追加部材を設ける必要がないため、部品点数の増大を抑制することができる。
(他の実施形態)
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態では、被覆部材70の長さ方向の端部を露出するようにテープ部材91を巻き回すようにしたが、これに限定されない。
例えば図10に示すように、被覆部材70の長さ方向の端部まで被覆するようにテープ部材91を巻き回すようにしてもよい。この場合のテープ部材91は、例えば、被覆部材70の長さ方向の端部の外周面と、被覆部材70から露出された電線20の外周面とにわたって巻かれる。テープ部材91は、例えば、被覆部材70の外周面から電線20の外周面までの範囲に対して連続的に巻かれる。このような構成によれば、被覆部材70がシート状態に戻ることをより好適に抑制できる。
・例えば図11に示すように、電線部材25を、電磁波吸収部材80の貫通孔81の内部において、貫通孔81の内周面の一部に接触させて配置するようにしてもよい。例えば、テープ部材91は、貫通孔81の内部において、貫通孔81の内周面の一部に接触しつつ貫通孔81の周方向の一部に片寄って電線部材25が配置されるように、電磁波吸収部材80及び電線部材25の外周面に巻き回されている。ここで、貫通孔81の内周面は、第1部分81Aと、その第1部分81Aと貫通孔81の中心軸に対して点対称な位置に配置された第2部分81Bとを有している。このとき、電線部材25は、貫通孔81の内部において、第1部分81Aと接触するとともに、第2部分81Bと離隔している。例えば、被覆部材70の一部は、貫通孔81の内部において、第1部分81Aと接触するとともに、第2部分81Bと離隔している。ここで、電線部材25が接触する第1部分81Aは、貫通孔81の中心を通る中心軸が延びる中心軸方向と交差する方向において、第2部分81Bよりも、テープ部材91によって被覆された電磁波吸収部材80の外周面である領域84に近い位置に設けられている。第1部分81Aは、例えば、電磁波吸収部材80の周方向において、領域84に対応する部分の貫通孔81の内周面である。例えば、第1部分81Aは、磁性体コア82の周方向において、磁性体コア82の外周面82Aの領域84と同じ角度に位置する部分である。例えば、第1部分81Aは、貫通孔81の内周面のうち領域84の裏側に位置する部分である。本変更例のテープ部材91は、例えば、貫通孔81の内部において電線部材25が第1部分81Aに接触されて第1部分81A側(領域84側)に片寄って配置されるように、電磁波吸収部材80を電線部材25の外周に固定している。換言すると、電磁波吸収部材80は、貫通孔81の内部において電線部材25が第1部分81Aに接触して第1部分81A側に片寄った状態で、テープ部材91によって電線部材25の外周面(ここでは、被覆部材70の外周面)に固定されている。本変更例の複数の電線20は、例えば、第1部分81Aと第2部分81Bとを繋ぐ直線と交差する方向に並ぶように設けられている。なお、電線部材25は、例えば、貫通孔81の中心軸方向の全長にわたって同じ方向、つまり領域84側に片寄って配置されている。
この構成によれば、貫通孔81の内部において、電線部材25が第1部分81Aに接触されて第1部分81A側に片寄って配置された状態で、電磁波吸収部材80と電線部材25とが固定(一体化)される。このため、車両走行等に伴って電磁波吸収部材80が振動した場合であっても、その電磁波吸収部材80の振動に起因して電線部材25が貫通孔81内で揺さぶられることを抑制できる。例えば、貫通孔81の内周面に電線部材25が接触しない状態で電磁波吸収部材80及び電線部材25が固定される場合に比べて、電磁波吸収部材80の振動に起因して電線部材25が貫通孔81内で移動することを抑制できる。これにより、貫通孔81の内周面との接触に起因して電線部材25が摩耗することを抑制でき、電磁波吸収部材80の振動に起因して電線部材25が損傷することを好適に抑制できる。また、電線部材25が貫通孔81内で揺さぶられることを抑制できるため、電磁波吸収部材80と電線部材25との間で異音が発生することを抑制できる。
・上記実施形態では、電線20と被覆部材70とによって電線部材25を構成するようにしたが、これに限定されない。例えば、電線20のみによって電線部材25を構成するようにしてもよい。すなわち、被覆部材70を省略してもよい。図11に示した変更例において、被覆部材70を省略した場合には、例えば、電線20の外周面が貫通孔81の内周面の第1部分81Aに接触される。
・上記実施形態では、第1外装部材としてコルゲートチューブ40に具体化し、第2外装部材としてコルゲートチューブ60に具体化したが、これに限定されない。例えば、第1外装部材及び第2外装部材として、硬質の樹脂製パイプ、金属製パイプやゴム製の防水カバーを用いることができる。例えば、第1外装部材と第2外装部材とを、互いに異なる種類の外装部材に具体化してもよい。
例えば図12に示すように、第1外装部材を金属製のパイプ140に具体化し、第2外装部材をコルゲートチューブ60に具体化してもよい。
パイプ140は、例えば、全体として複数の電線20の外周を一括して包囲する筒状をなしている。パイプ140の外周面は、例えば、平滑面に形成されている。パイプ140の材料としては、例えば、銅系やアルミニウム系などの金属材料を用いることができる。パイプ140は、例えば、複数の電線20を一括して電磁シールドする機能と、飛翔物や水滴から複数の電線20を保護する機能とを有している。
パイプ140は、例えば、被覆部材70の端部の外周を包囲するように設けられている。パイプ140は、例えば、テープ部材91の一部の外周を包囲するように設けられている。
パイプ140の長さ方向の端部の外周面には、例えば、編組部材100の端部が接続されている。編組部材100の長さ方向の端部は、例えば、パイプ140の外周面に直接接触された状態で、編組部材100の外周側に設けられたカシメリング150によってパイプ140の外周面に接続されている。カシメリング150は、例えば、パイプ140の外周面との間に編組部材100の端部を挟む態様でパイプ140の外側に嵌合されている。そして、カシメリング150がパイプ140の径方向内側に締め付けられることで、編組部材100の端部がパイプ140の外周面に対して直接接触した状態で固着されている。これにより、編組部材100とパイプ140との電気的導通が安定的に確保される。
カシメリング150の材料としては、例えば、銅系、鉄系やアルミニウム系の金属材料を用いることができる。カシメリング150の材料としては、例えば、パイプ140を構成する金属材料と同種の金属材料であることが好ましい。
緩衝部材110は、例えば、パイプ140とコルゲートチューブ60との間に設けられた電磁波吸収部材80の外周を包囲するように設けられている。緩衝部材110は、例えば、パイプ140の外周とコルゲートチューブ60の外周との間に架け渡されるように設けられている。緩衝部材110は、例えば、長さ方向の一端部がパイプ140の外周面に固定部材120によって固定されており、長さ方向の他端部がコルゲートチューブ60の外周面に固定部材130によって固定されている。緩衝部材110は、例えば、カシメリング150の外周を被覆するように、パイプ140の外周に固定されている。換言すると、カシメリング150は、緩衝部材110の内部空間に収容されている。この構成によれば、カシメリング150が緩衝部材110によって被覆されるため、カシメリング150と周辺部品との接触に起因して異音が発生することを抑制できる。
・上記変更例では、パイプ140の外周面に編組部材100の端部を電気的に接続した状態で固定する接続部材としてカシメリング150を用いたが、これに限定されない。例えば、カシメリング150の代わりに、金属バンド、樹脂製の結束バンドや粘着テープ等を接続部材として用いてもよい。
・上記実施形態の緩衝部材110の一面に接着層又は粘着層を設けるようにしてもよい。例えば、緩衝部材110の端部113の一面に接着層又は粘着層を設けるようにしてもよい。この構成によれば、緩衝部材110の端部112に端部113を重ね合わせた場合に、端部113を端部112に接着させることができる。これにより、固定部材120,130によって固定される前の段階において、緩衝部材110がシート状態に戻ることを好適に抑制できる。
・上記実施形態では、緩衝部材110を、電線20の長さ方向に沿って延びるスリット111を有するシート状をなす構造に具体化したが、これに限定されない。
例えば図13に示すように、緩衝部材110を、電線20の長さ方向に沿って延びるスリットを有さない筒状をなす構造に具体化してもよい。本変更例の緩衝部材110は、電磁波吸収部材80の外周を周方向全周にわたって包囲するように形成されている。例えば、本変更例の緩衝部材110は、内部に電磁波吸収部材80が配置される前の状態からすでに筒体として形成されているものである。
・上記実施形態では、被覆部材70を、電線20の長さ方向に沿って延びるスリット71を有する構造に具体化したが、これに限定されない。
例えば図13に示すように、被覆部材70を、電線20の長さ方向に沿って延びるスリットを有さない筒状をなす構造に具体化してもよい。本変更例の被覆部材70は、複数の電線20の外周を周方向全周にわたって包囲するように形成されている。例えば、本変更例の被覆部材70は、内部に電線20が配置される前の状態からすでに筒体として形成されているものである。
・上記実施形態では、電磁波吸収部材80の外周を覆うように編組部材100を設けるようにしたが、これに限定されない。例えば、編組部材100を電磁波吸収部材80の貫通孔81に貫通させるようにしてもよい。
・上記実施形態の編組部材100の代わりに、金属箔などの他の電磁シールド部材に変更してもよい。
・上記実施形態における編組部材100を省略してもよい。
・上記実施形態の電線20をシールド電線に変更してもよい。
・上記実施形態では、電磁波吸収部材80を磁性体コア82のみで構成するようにしたが、これに限定されない。例えば、電磁波吸収部材80を、磁性体コア82と、その磁性体コア82を収容するケースとを含む構成としてもよい。
・上記実施形態における電磁波吸収部材80の数及び設置位置は特に限定されない。例えば、ワイヤハーネス10に対して2個以上の電磁波吸収部材80を設けてもよい。例えば、電磁波吸収部材80を防水領域である車室外に設けるようにしてもよい。
・上記実施形態のテープ部材91の巻き方は特に限定されない。例えば、電磁波吸収部材80の外周面全面を被覆するようにテープ部材91を形成してもよい。
・上記実施形態では、固定部材90をテープ部材91で構成するようにしたが、これに限定されない。例えば、固定部材90として、金属バンドや樹脂製の結束バンドを用いることができる。
・上記実施形態では、外装部材30の内部に収容される電線20が2本であったが、特に限定されるものではなく、車両Vの仕様に応じて電線20の本数は変更することができる。例えば、外装部材30の内部に収容される電線20は、1本であってもよいし、3本以上であってもよい。例えば、外装部材30に収容される電線として、低圧バッテリと各種低電圧機器(例えば、ランプ、カーオーディオ等)とを接続する低圧電線を追加した構成としてもよい。
・車両Vにおけるインバータ11と高圧バッテリ12の配置関係は、上記実施形態に限定されるものではなく、車両構成に応じて適宜変更してもよい。
例えば図14に示すように、高圧バッテリ12が車両Vの床の略全体に配置され、その高圧バッテリ12とインバータ11とを電気的に接続するワイヤハーネス10に具体化してもよい。
・上記実施形態では、ワイヤハーネス10によって接続される電気機器としてインバータ11及び高圧バッテリ12を採用したが、これに限定されない。例えば、インバータ11と車輪駆動用のモータとを接続する電線に採用してもよい。すなわち、車両Vに搭載される電気機器間を電気的に接続するものであれば適用可能である。
・今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
A1 領域(第1領域)
A2−A4 領域(第2領域)
A5 領域(第3領域)
A6−A8 領域(第4領域)
C1 コネクタ
V 車両
10 ワイヤハーネス
11 インバータ
12 高圧バッテリ
20 電線
21 芯線
22 絶縁被覆
25 電線部材
30 外装部材
40 コルゲートチューブ(第1外装部材)
41 環状凸部
42 環状凹部
50 グロメット
51 筒部
51A リップ
52 フランジ部
52A 外側フランジ
52B 内側フランジ
53 筒部
54 溝部
55 連結部材
60 コルゲートチューブ(第2外装部材)
61 環状凸部
62 環状凹部
70 被覆部材
71 スリット
72 端部(第3端部)
73 端部(第4端部)
80 電磁波吸収部材
81A 第1部分
81B 第2部分
81 貫通孔
82 磁性体コア
82A 外周面
82B 側面
82C 側面
84 領域
90 固定部材
91 テープ部材
100 編組部材
110 緩衝部材
111 スリット
112 端部(第1端部)
113 端部(第2端部)
120,130 固定部材
140 パイプ(第2外装部材)
150 カシメリング(接続部材)
200 車体パネル
200X 装着孔

Claims (12)

  1. 電線部材と、
    前記電線部材を収容する第1外装部材と、
    前記電線部材を収容し、前記電線部材の長さ方向において前記第1外装部材と離れて設けられた第2外装部材と、
    前記電線部材が貫通する貫通孔を有し、前記電線部材の長さ方向において前記第1外装部材と前記第2外装部材との間に設けられた電磁波吸収部材と、
    前記電磁波吸収部材の外周を覆う多孔性の緩衝部材と、を有し、
    前記緩衝部材は、前記第1外装部材の外周と前記第2外装部材の外周とに架け渡すように固定されているワイヤハーネス。
  2. 前記緩衝部材は、前記電線部材の長さ方向に沿って延びるスリットを有するシート状に形成されており、
    前記緩衝部材は、前記電線部材の長さ方向と交差する第1方向における第1端部と、前記第1端部と前記第1方向において反対側に設けられた第2端部とを有しており、
    前記緩衝部材は、前記第1端部に前記第2端部を重ね合わせることにより、前記電磁波吸収部材の外周を周方向全周にわたって包囲する筒状をなしている請求項1に記載のワイヤハーネス。
  3. 前記緩衝部材は、前記電線部材の長さ方向に沿って延びるスリットを有さずに、前記電磁波吸収部材の外周を周方向全周にわたって包囲する筒状をなしている請求項1に記載のワイヤハーネス。
  4. 前記電線部材は、電線と、前記第1外装部材と前記第2外装部材との間に設けられた前記電線の外周を被覆する被覆部材とを有し、
    前記被覆部材は、前記電線の外周を被覆した状態で前記貫通孔に貫通している請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のワイヤハーネス。
  5. 前記被覆部材の長さ方向の一端部が前記第1外装部材の内部空間に収容されており、前記被覆部材の長さ方向の他端部が前記第2外装部材の内部空間に収容されている請求項4に記載のワイヤハーネス。
  6. 前記電磁波吸収部材を前記電線部材に固定する固定部材を更に有する請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のワイヤハーネス。
  7. 前記電磁波吸収部材を前記電線部材に固定する固定部材を更に有し、
    前記被覆部材は、前記電線の長さ方向に沿って延びるスリットを有するシート状に形成されており、
    前記被覆部材は、前記電線の長さ方向と交差する第1方向における第3端部と、前記第3端部と前記第1方向において反対側に設けられた第4端部とを有しており、
    前記被覆部材は、前記第3端部に前記第4端部を重ね合わせることにより、前記電線の外周を周方向全周にわたって包囲する筒状をなすように形成されており、
    前記固定部材は、前記被覆部材の外周を周方向全周にわたって被覆している請求項4又は請求項5に記載のワイヤハーネス。
  8. 前記貫通孔の内周面は、前記電線部材の外周面に対向しており、
    前記貫通孔の内周面は、第1部分と、前記第1部分と前記貫通孔の中心軸に対して点対称な位置に配置された第2部分とを有し、
    前記固定部材は、前記電線部材が前記第1部分と接触するとともに前記第2部分と離隔するように、前記電磁波吸収部材を前記電線部材に固定している請求項6又は請求項7に記載のワイヤハーネス。
  9. 前記固定部材は、1本のテープ部材が巻き回されて構成されており、
    前記固定部材は、
    前記貫通孔から前記第2外装部材側に導出された前記電線部材の外周に前記テープ部材が巻き回された第1領域と、
    前記第1領域から外方に引き出された前記テープ部材が、前記電磁波吸収部材の外周面に接着されるとともに、前記貫通孔から前記第1外装部材側に導出された前記電線部材まで延びるように形成された第2領域と、
    前記貫通孔から前記第1外装部材側に導出された前記電線部材の外周に前記テープ部材が巻き回された第3領域と、
    前記第3領域から外方に引き出された前記テープ部材が、前記電磁波吸収部材の外周面に接着されるとともに、前記第1領域まで延びるように形成された第4領域と、を有し、
    前記第4領域における前記テープ部材は、前記第2領域における前記テープ部材と交差して延びるように形成されており、
    前記テープ部材は、前記電磁波吸収部材の外周面のうち周方向の一部のみを覆うように形成されており、
    前記第1部分は、前記貫通孔の中心軸が延びる中心軸方向と交差する方向において、前記第2部分よりも、前記テープ部材によって覆われた前記電磁波吸収部材の外周面に近い位置に配置された部分である請求項8に記載のワイヤハーネス。
  10. 前記電線部材の外周を包囲する編組部材を更に有し、
    前記編組部材は、前記電磁波吸収部材の外周を包囲するように設けられており、
    前記緩衝部材は、前記編組部材の外周を被覆するように設けられている請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のワイヤハーネス。
  11. 前記第1外装部材は、金属製のパイプであり、
    前記編組部材の長さ方向の端部を、前記第1外装部材の外周面に電気的に接続した状態で固定する接続部材を更に有し、
    前記緩衝部材は、前記接続部材を被覆するように設けられている請求項10に記載のワイヤハーネス。
  12. 防水の必要がある防水領域と防水の必要が無い非防水領域との間に設けられる車体パネルの装着孔に取り付けられるグロメットと、
    前記電線部材の端部と接続されたコネクタとを更に有し、
    前記コネクタは前記非防水領域に設けられるものであり、
    前記グロメットのうち前記非防水領域に配置される部分と前記コネクタとの間に、前記第1外装部材の端部と前記電磁波吸収部材と前記第2外装部材と前記緩衝部材とが設けられる請求項1から請求項11のいずれか1項に記載のワイヤハーネス。
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