JP2012235369A - 高周波発振器 - Google Patents

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稔正 津田
Tatsunori Onzuka
辰典 恩塚
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浩 星上
Junichiro Yamakawa
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Abstract

【課題】安定発振、コンパクトなパッケージを実現したSHF帯に好適な高周波発振器を提供する。
【解決手段】低誘電率、低損失の基板材料として水晶板等の耐熱材を最小限の厚さとした基板を主基板2とし、一次実装する能動素子7とIDT3やデスクリート部品8などを主基板2の表裏にそれぞれ配置し、貫通電極6で両面側の間を接続することで配線長を最短とした。LTCCなどの従来の本体基板に代えて薄い水晶等を要部構成部品を実装する主基板とすることにより、薄型化と小型化を実現した。外力・応力に対する脆弱性を、主面側の保護カバーに加えて裏面にも補強カバーを設け、あるいはモールド構造とすることで補強した。
【選択図】図1

Description

本発明は、高周波発振器にかかり、特に、発振・共振回路、周波数安定化回路および出力回路等の機能部を単一のパッケージに一体化して電子部品とした高周波発振器に関する。
SHF帯の発振周波数を発振する、所謂マイクロ波発振器などの電子部品は、携帯端末をはじめとした各種の電子機器の主要部品として多用されている。このようなSHF帯の高周波発振器に限らず、高周波回路を構成する回路部品と出力信号処理LSIを一体の電子部品としてパッケージする構造として多様な構造が提案され、実用されている。
この分野の実装構造には、大別して、複数の部品を搭載する本体基板(実装基板)の一方の面に回路部品やLSIを集約実装する片面実装構造、該基板の両面に分散実装する両面実装構造がある。近年の高周波発振器を構成する発振・共振回路は、電圧制御発振器(VCO)、櫛歯電極(IDT)で構成される容量(C)と基板面に印刷等で形成したインダクタンス(L)からなるLC共振部、およびPLL等で構成されるのが一般的であり、さらに、バッファアンプや分周回路などの出力信号処理回路(発振出力回路)を構成するLSIが本体基板に一次実装される。一次実装基板である本体基板には、一般には内装配線を設けたLTCC(Low Temperature Co-fired Ceramics:低温同時焼成セラミックス)が多く用いられる。両面実装構造では、各面に実装した回路部品とLSIの間を接続するビアホールや外部接続端子を実装基板に設けている。
本体基板に実装した部品の機能部を保護する蓋体で覆ってパッケージとした個々の部品は、該本体基板の裏面に設けた外部接続端子でモバイル端末等の電子機器のプリント基板に実装される。さらに、この部品をPOP(パッケージ・オン・パッケージ)、PIP(パッケージ・イン・パッケージ)、その他の複合パッケージとして実装するものもある。この場合の実装を、便宜上、二次実装、三次実装と称することもある。
なお、櫛歯電極を用いたVCOについては、例えば特許文献1に開示され、水晶板を本体基板である圧電基板として用いて高周波発振子を構成したものとして特許文献2を挙げることができる。
特開平10-209714号公報 特開2000-201772号公報
本体基板に片面実装構造を採用する高周波発振器では、LC共振方発振回路を構成する電子部品とLSI等の配線距離が長くなって配線引き回しに起因するインダクタンス成分や寄生容量が大きくなり、発振周波数が高くなるほど、この配線距離が問題となる。また、LSIをフリップチップ実装した場合に、素子の強度をアップして信頼性を向上するため、本体基板とLSIの間にエポキシ樹脂を主剤とする樹脂を充填してアンダーフィル処理している。しかし、このアンダーフィルは誘電体であるため、取り扱う発振周波数が高くなるほど周波数特性を劣化させる虞がある。
両面実装構造としたものでは、本体基板の一方の面(主面)にLSIなどの能動素子を実装し、他方の面(裏面)に共振回路を構成する容量(C)やインダクタンス(L)等の回路部品を実装している。表裏の接続には、基板を貫通して設けたビアホールを用いている。この場合、本体基板の厚みがビアホールのインダクタンスだけでなく、このビアホールを介して接続する配線のインダクタンスや容量に影響し、また、該基板が誘電体であることで、特にSHF帯以上の周波数を発振する高周波発振器では位相ノイズを抑制し安定して所定の周波数を発振することは困難となる。なお、ここでは、SHF帯を10GHz以上の高周波、所謂サブミリ波の帯域以上の周波数帯として説明する。
本体基板にLTCC(Low Temperature Co-fired Ceramics:低温同時焼成セラミックス)を用いたものでは、一般的にその誘電率が5.0以上であることから、該基板内に設けた内層配線の配置構成次第では位相ノイズが顕著となる。なお、両面実装構造には、本体基板の主面にLSIなどの能動素子と発振回路や共振回路を実装し、裏面にその他の回路部品(抵抗器やコンデンサ等の個別部品:ディスクリート・パーツ)を実装するものもある。
高周波回路をコンパクトにパッケージするためには、本体基板の面上にLSI等のチップを実装する電極を高精度にパターニングすることが要求される。これにはホトリソグラフィー技術が用いられるが、有機材料基板やLTCC等の焼成基板では限度がある。櫛歯電極を用いたIDT(Inter Digital Transformer)などの受動素子を有機材料基板や焼成基板の本体基板で形成することも難しい。また、有機材料基板や焼成基板にLSI等のチップを実装する際にシリコンのインターポーザーを介在させる方法がある。しかし、このインターポーザーは半導体であるため、高周波特性がよくなく、SHF帯の発振器への適用は困難である。
本発明の目的は、上記した従来技術の課題を解決して、安定発振でコンパクトなパッケージを実現したSHF帯に好適な高周波発振器を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、LTCCなどの本体基板を用いずに、低誘電率、低損失の基板材料として水晶板あるいはバイコール(製品名)などの高シリカの耐熱ガラスを最小限の厚さとした基板を主基板とし、一次実装する能動素子と受動素子を当該主基板の表裏にそれぞれ配置し、あるいは主面に近接させて配置し、両者の間の配線長を最短とした。IDTの基板となる薄い水晶あるいは高シリカの耐熱ガラスを他の要部構成部品を実装する主基板とすることにより、LTCCなどの従来の部品では必須とされていた本体基板が不用となる。また、薄い主基板であることによる外力・応力に対する脆弱性を、主面側の保護カバーに加えて裏面にも補強カバーを設け、あるいはモールド構造とすることで補強した。補強カバーは低熱膨張率のガラス材料が好適である。
なお、主面側の保護カバーを高シリカの耐熱ガラスとし、あるいは主面側を樹脂モールドとすることもできる。高シリカの耐熱ガラスを保護カバーとする場合には、その内面に金属薄膜を蒸着等で設けることで、シールド効果を持たせることができる。本発明による高周波発振器の代表的な構成を記述すると以下のとおりである。
本発明による高周波発振器は、主基板と、前記主基板に形成した発振・共振回路と、前記主基板に実装された能動素子と、前記主基板に実装した表面実装部品とを有する。前記主基板は、低熱膨張かつ高耐熱の珪酸系材料薄板であり、典型的には水晶板を用いる。前記発振・共振回路は、前記主基板の主面に形成したインダクタンスおよび容量で構成されると共に、前記能動素子は、前記主基板の主面に実装される。前記発振・共振回路は、前記主基板の前記主基板とは反対面である裏面に実装した可変容量ダイオードを含む表面実装部品から構成されており、前記主基板の前記主面を覆って密封固着した第1の蓋体と、前記主基板の前記裏面を覆い、外部接続端子を有して前記主基板に固着した第2の蓋体と、を具備する。
低誘電率、低損失の主基板を、加工限界と製造プロセスに耐える最小限の厚みとすることで、該基板の主面あるいは主面と裏面の両面に実装したLSIや発振回路と他の構成部品との間の配線接続長を最短とすることができ、配線によるインダクタンス、浮遊容量の影響を抑制することができる。
主基板に一次実装されるLSIの機械的な補強のためにアンダーフィルを設けたものでも、誘電体である当該アンダーフィルによる発振動作への影響を従来のものよりも大幅に低減することができる。
主基板、補強カバー(蓋体)を含めて、その表裏接続用の貫通孔や外部接端子用のキャステレーションの加工には、サンドブラストを用いるが、これに限らない。基板面での電極や配線の形成には、低誘電率の感光性有機材料(ホトレジスト)を用いたホトリソグラフィー手法を用いることで、部品の小型化に適用できる高精細の回路・電極のパターニングが可能となる。本発明による高周波発信器を複合パッケージに二次実装、三次実装することで、該複合パッケージ自体の小型化を図ることができる。
本発明による高周波発振器は、発振周波数が10MHz以上の、所謂サブミリ波帯からミリ波帯を発振する高周波発振器に好適であるが、このような発振器にかぎるものではなく、弾性表面波素子、櫛歯電極を用いた高周波フィルタ、その他の高周波電子部品にも同様に適用できることは言うまでもない。
高周波発振器の主機能部を構成する主要部品を両面実装した主基板の断面図である。 主基板の主面と裏面の周囲端にそれぞれ第1の接着剤、第2の接着剤をそれぞれ塗布した状態を示す主基板の断面図である。 主基板に第1の蓋体を第1の接着剤で接着した状態を示す主基板の断面図である。 主基板に第1の蓋体に加えて第2の蓋体を設けた状態を示す高周波発振の断面図である。 高周波発振器の主要部を構成する主要部品を両面実装した主基板の断面図である。 主基板の主面と裏面の周囲端にそれぞれ第1の接着剤、第2の接着剤をそれぞれ塗布した状態を示す主基板の断面図である。 主基板に第1の蓋体を第1の接着剤で接着した状態を示す主基板の断面図である。 主基板に第1の蓋体に加えて第2の蓋体を設けた状態を示す高周波発振器1の断面図である。 実施例1あるいは実施例2で説明した本発明による高周波発振器の外装を説明する外観図である。 本発明に係る高周波発振器の実際の内部部品配置の一例を示す断面図である。 図10で説明した高周波発振器を構成する主基板の表裏両面に形成される配線、実装される部品の配置例を説明する図である。 本発明に係る高周波発振器の実施例3を説明する断面図である。 本発明に係る高周波発振器の実施例4を説明する断面図である。 本発明に係る高周波発振器の実施例5を説明する断面図である。 本発明に係る高周波発振器の実施例6を説明する断面図である。 本発明に係る高周波発振器の回路構成例を説明する回路図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照した複数の実施例で詳細に説明する。
図1乃至図4は、本発明に係る高周波発振器の実施例1を説明する断面図である。図1は、高周波発振器の主機能部を構成する主要部品を両面実装した主基板の断面図である。本実施例の主基板2は水晶板で構成される。この水晶板からなる主基板の厚みdは、該基板の自立性と加工性を考慮した0.2mm乃至0.25mmである。しかし、この厚みの設定は、これに限らない。厚みを考慮する必要がない場合には、さらに厚い主基板を用いることもできる。主基板2の表面(主面)には、ホトリソグラフィー法でパターニングした主面配線4が形成されている。本実施例では、この主面には能動素子であるLSI7が面実装される。
主基板2の上記主面と反対面である裏面には、上記主面配線と同様の裏面配線5、櫛歯電極(IDT)で構成した容量3が形成されている。なお、発振・共振回路を構成するインダクタも裏面配線5のパターニングで同時形成できる。そして、主基板2の裏面には、発振・共振回路、周波数安定回路であるPLLを構成するディスクリート・パーツが表面実装部品8として実装される。主面のLSI7および配線4等と裏面に形成された容量3、表面実装部品8、および配線5とは主基板2に設けた貫通孔(ビアホール)にメッキ等で導電層を形成した電極6で接続される。発振・共振回路を構成する可変容量ダイオード(バリキャップ)等も裏面に実装されるが、回路設計の都合では、主面に実装されることもある。
図1で説明した主要部実装基板2は、その厚みが0.25mm以下(現実的には、0.2mm乃至0.25mm程度)であるため、外力や環境変化に起因する自身の応力に対しては脆弱である。本実施例では、まず、通常設けられるカバーが主面を覆って接着固定される。本実施例では、主面を覆って設置されるカバーを第1の蓋体とし、加えて裏面側の実装部品、回路等を覆う第2の蓋体を設け、主基板2をサンドイッチして機械的強度を上げている。
そのため、図2に示したように、主基板2の両端、かつ主面と裏面(両面)の周囲端にそれぞれ第1の接着剤14、第2の接着剤15を塗布する。この接着剤としては、熱硬化樹脂や、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、などに紫外線硬化剤を添加したもの、シリコンファイバーなどのフィラーを添加したものを用いることができる。これらの接着剤を用いることにより、主基板2と第1の蓋体、第2の蓋体間での応力や外力吸収の緩和効果が期待できる。特に、接着剤の熱膨張・収縮を抑制するためには、上記のフィラーを混入するのが望ましい。
図3は、主基板2に第1の蓋体9を第1の接着剤14で接着した状態を示す。この第1の蓋体9は、電磁シールド効果も有し、熱膨張率がガラスに近いコバルト合金(Co-Ni-Fe)で構成するのが好適であるが、熱膨張率が小さい他の適当な金属も使用可能である。
図4は、主基板2に第1の蓋体9に加えて第2の蓋体10を設けた状態を示す高周波発振器1の断面図である。第2の蓋体10は、接着剤14と同様の接着剤15で主基板2の周囲端に接着される。第2の蓋体10は耐熱ガラスであり、熱膨張が小さく、誘電率が5.0以下、誘電損失率tanδが0.001以下のテンパックス フロート ガラス(TEMPAX FLOAT glass:製品名)やパイレックス ガラス(製品名)などの既知の耐熱ガラス材を用いることができる。
第2の蓋体10の内面には、主基板の裏面に実装した配線パターンや部品などを保護する空間を確保する中空部(キャビティ:凹部)が形成されている。また、その周囲には、外部接続端子13と主基板の配線5を接続する第2の貫通電極12が設けられている。なお、主基板の最表面をは保護膜16で覆うのが望ましい。
本実施例に係る高周波発振器1は、配線長を最短に設計できることで、配線長に伴うインダクタンス増、寄生容量の増加を抑制できるため、安定発振、かつ位相ノイズが抑制された高品質のSHF波出力を得ることができる。また、その構成基板として厚さが0.25mm以下の薄い水晶等の主基板としたため、主基板表裏に設けた第1の蓋体および第2の蓋体を含めても、従来のLTCC等の本体基板を用いるものに比べて、極めて薄い超小型の部品を得ることができる。
図5乃至図8は、本発明に係る高周波発振器の実施例2を説明する断面図である。図5は、高周波発振器の主要部を構成する主要部品を両面実装した主基板の断面図である。本実施例の主基板2も実施例1と同様の厚みを持った水晶板である。この水晶板からなる主基板2の表面(主面)には、ホトリソグラフィー法でパターニングした主面配線4が形成されている。本実施例では、この主面には能動素子であるLSI7が実装され、またIDTで構成された発振・共振回路の容量3が形成されている。
主基板2の上記主面と反対面である裏面には、上記主面配線と同様の裏面配線5が形成されている。なお、発振・共振回路を構成するインダクタは主面配線で形成されているが、裏面配線5のパターニングで形成することもできる。そして、主基板2の裏面には、ディスクリート・パーツが表面実装部品8として実装される。主面のLSI7、容量3および配線4等と裏面に形成された表面実装部品8、および配線5とは主基板2に設けた貫通を介した電極6で接続される。発振・共振回路を構成する可変容量ダイオード(バリキャップ)も裏面に実装されるが、回路設計の都合では、主面に実装されることもある。
図5で説明した主要部実装基板である主基板2は、前記実施例1と同様に、その厚みが0.25mm以下(現実的には、0.2mm乃至0.25mm程度)であるため、外力や環境変化に起因する自身の応力に対しては脆弱である。本実施例でも、まず、通常設けられるカバーが主面を覆って接着固定され、この主面を覆って設置されるカバーを第1の蓋体とし、加えて裏面側の実装部品、回路等を覆う第2の蓋体を設け、主基板2をサンドイッチして機械的強度を上げている。
本実施例でも、図6に示したように、主基板2の両端、かつ主面と裏面(両面)の周囲端にそれぞれ第1の接着剤14、第2の接着剤15を塗布する。この接着剤は実施例1と同様である。なお、外部接続端子に、貫通電極に代えて既知のキャステレーションを用いることもできる。キャステレーションを用いた実施例については、特に発振器の機能として特殊は構成を要求されるものではないので、図面を用いた説明は省略する。これは、前記実施例についても同様である。
図7は、主基板2に第1の蓋体9を第1の接着剤14で接着した状態を示す。この第1の蓋体9は、電磁シールド効果も有し、熱膨張率がガラスに近いコバルト合金(特に、Co‐Ni‐Fe合金)が好適であるが、熱膨張率が小さい他の金属、あるいはフェライトなども使用可能である。
図8は、主基板2に第1の蓋体9に加えて第2の蓋体10を設けた状態を示す高周波発振器1の断面図である。第2の蓋体10は、接着剤14と同様の接着剤15で主基板2の周囲端に接着される。第2の蓋体10は耐熱ガラスであり、熱膨張が小さく、誘電率が5.0以下、誘電損失率tanδが0.001以下のテンパックス フロート ガラス(TEMPAX FLOAT glass:製品名)やパイレックス ガラス(製品名)を用いる。これも実施例1と同じである。
第2の蓋体10の内面には、主基板の裏面に実装した配線パターンや部品などを包囲する中空部(キャビティ:凹部)が形成されている。また、その周囲には、外部接続端子13と主基板の配線5を接続する第2の貫通電極12が設けられている。なお、主基板の最表面をは保護膜16で覆うのが望ましい。
本実施例に係る高周波発振器1も実施例1と同様に、配線長を最短に設計できることで、配線長に伴うインダクタンス増、寄生容量の増加を抑制できることから、位相ノイズが抑制された高品質のSHF波を得ることができる。本実施例では、発振・共振回路を構成する容量(C)をLSI7と同じように主基板の主面に設けたことで、製造時の品質検査が容易である。また、その構成基板として厚さが0.25mm以下の薄い水晶等の基板であるため、基板表裏に設けた第1の蓋体および第2の蓋体を含めても、極めて薄い超小型の部品を得ることができる。
図9は、実施例1あるいは実施例2で説明した本発明による高周波発振器の外装を説明する外観図である。同図(a)は上面図、同図(b)は側面図、同図(c)は底面図を示す。本発明に係る高周波発振を電子機器のプリント基板等に二次実装した状態での外観は図9(a)に示したようになる。二次実装のための外部接続端子は、図9(b)、(c)に示したように、高周波発振器の底面の周りに設けた外部接続端子を図示しないプリント基板に形成される端子パッドに面実装される。
図10は、本発明に係る高周波発振器の実際の内部部品配置の一例を示す断面図である。なお、図10に示す高周波発振器は前記した実施例1の両面実装型に対応する。図10において、前記実施例と同じ符号は同一部分に対応する。高周波発振器1は、主基板2の主面にLSI7と表面実装部品81が実装されている。この構成例では、LSI7はベアチップであり、その端子は半田ボール71で主基板2の主面配線4に接続されている。LSI7と主基板2の間にはアンダーフィル72が充填されている。アンダーフィル72は液状の硬化性樹脂であり、典型的にはエポキシ樹脂に硬化剤を混入し、さらに熱膨張係数を小さくするための酸化シリコン(SiOx)を添加したものを用いている。なお、第1の蓋体9の内面には中空部91が、第2の蓋体10の内面には中空部11を有する。この構成例では、主基板の最表面に保護膜16が形成されている。以下の実施例でも同様に、中空部を設けたものでは保護膜16を設けるのが望ましい。
なお、第2の蓋体として、上記の説明では単一の耐熱ガラス板を用いたが、これに代えてLTCC(Low Temperature Co-fired Ceramics)基板やHTCC(High Temperature Co-fired Ceramics)基板を用いることもできる。また、主基板2に設ける第1の貫通電極6や第2の蓋体10に設ける第2の貫通12の形成には、サンドブラスト法、フッ酸を用いたウエットエッチング、フッ化炭素(CF4)を用いたドライエッチング、あるいはこれらの方法の組み合わせで加工できる。
図11は、図10で説明した高周波発振器を構成する主基板2の表裏両面に形成される配線、実装される部品の配置例を説明する図である。なお、図11に示される配線や部品配置は図10に示された配線や配置例とは必ずしも一致するものではない。図11(a)は主基板2の主面の配線や部品配置の説明図であり、配線4のパターンにLSI7や表面実装部品81が実装される。図11(b)は主基板2の裏面における配線や部品配置の説明図で、裏面配線5のパターン5に表面実装部品8や櫛歯電極(IDT)3が実装あるいは形成される。
図12は、本発明に係る高周波発振器の実施例3を説明する断面図である。本実施例では、第1の蓋体9’として前記した実施例1および実施例2における第2の蓋体10と同様の蓋体を用いる。また、第1の蓋体9’の内面に金属膜を蒸着して電磁シールド効果を確保することが望ましい。本実施例は、第1の蓋体9’を除いて前記図10に示された構成と同様である。
実施例3の構成によれば、主基板2と第1の蓋体9’および第2の蓋体10が同種の材料であるため、熱膨張率、誘電率、誘電損失率に大きな差がないので、環境の変化に強く、超寿命で安定した発振が可能である。
図13は、本発明に係る高周波発振器の実施例4を説明する断面図である。本実施例は、図10または図12に示した実施例の高周波発振器の第1の蓋体を除去したものに相当し、上下逆にして示した。主基板2の補強は第2の蓋体10のみで行われるが、二次実装する相手実装機器あるいは部品との半田ボールでの固着により、さらに補強がなされる。すなわち、主基板2に外部接続端子13が設けられ、半田ボール17で実装機器の端子パッド等に接続するようにしたものである。他の構成は前記した実施例の構成と同様である。なお、本実施例の高周波発振器は、POP(パッケージ・オン・パッケージ)、PIP(パッケージ・イン・パッケージ)、その他の複合パッケージとしての実装に好適な構造と言える。
図14は、本発明に係る高周波発振器の実施例5を説明する断面図である。本実施例は、図10または図12に示した実施例の高周波発振器の第1の蓋体に代えて樹脂によるモールド方式を採用したものである。他の構成は前記した実施例の構成と同様である。本実施例は、主基板2の主面全体を樹脂で固めたことで、第2の蓋体10と共に強固な部品とすることができる。
図15は、本発明に係る高周波発振器の実施例6を説明する断面図である。本実施例は、所謂PIP(Package in Package)の一種で、図1に示したLSI7やIDT3、表面実装部品などを実装した主基板2を他の実装基板19に半田ボール22で二次実装している。他の実装基板19の背面には外部接続端子21が設けられており、貫通電極20で内側配線と接続している。他の実装基板19の主基板2搭載面は共通カバー23で封止される。また、本発明は、PIPに限るものではなく、POP(Package on Package)などの複合パッケージに好適である。複合パッケージでは、一般にインターポーザーを用いるが、図15では省略してある。
以上の各実施例3−6でも実施例1,2と同様に、外部接続端子を貫通電極を介して引き出しているが、本発明はこれに限るものではなく、貫通電極に代えてキャステレーションを用いることもできる。
図16は、本発明に係る高周波発振器の回路構成例を説明する回路図である。この高周波発振器は発振・共振部500、帰還部600、出力部700から構成される。発振・共振部500は、導電線路からなるインダクタ511と容量512で構成される直列共振回路からなる。なお、符号300は、トランジスタ721のバイアス回路を示し、VCCは電源電圧「である。インダクタ511には、第1の可変容量ダイオード(バリキャップダイオード)513、第2の可変容量ダイオード514および容量(C)515からなる直列回路が並列に接続されて並列共振回路を構成している。この発振・共振部500は、インダクタ511と容量512で構成される直列共振回路の直列共振周波数(共振点)と上記並列回路の並列共振回路の並列共振周波数(反共振点)とを有している。上記共振点の周波数により発振周波数が決まる。
この回路例では、共振点の周波数が反共振点の周波数よりも大きくなるように書く回路構成素子の定数が設定されている。このように反共振点の周波数を設定することにより、共振点付近の周波数特性を急峻なものとしている。
図16において、入力端子416には制御電圧が供給される。この制御電圧により、第1の可変容量ダイオード513と第2の可変容量ダイオード514の容量値が調整される。これにより、並列回路の反共振点が移動し、共振点も移動して発振周波数が調整される。可変容量ダイオードを二個用いることで、周波数の調整幅を大きくとることができる。なお、容量417は電圧安定化用、インダクタ418,519はバイアス用である。
発振・共振部500の後段には帰還部600が設けられている。この帰還部600は容量512にベースが接続されて増幅部を構成するNPN型のトランジスタ721、および容量512とトランジスタ721のベースとの接続点と接地との間に接続された帰還用の容量622,623の直列回路を備えている。トランジスタ721のエミッタは容量622,623の接続点に接続されインダクタ524と抵抗525を介して接地に接続されている。
トランジスタ721は図中に点線で示すIC回路部チップ(LSI)700のチップ内に設けられており、当該チップの端子部(電極)T1、T2を介してトランジスタ721のベース及びエミッタがそれぞれ容量622の両端に接続されている。LSI700は、前記した各実施例におけるLSI7に相当する。容量512,512は、前記実施例における櫛歯電極(IDT)で構成される容量に相当する。
図16に示した回路において、外部から制御電圧が入力端子416に入力されると、発振・共振部500及び帰還部600からなる発振ループ(PLL)により共振点の周波数、例えば10GHzで発振する。LSI700の内部には、トランジスタ721のコレクタに互いに並列に接続された二つのバッファアンプ731,732が設けられている。一方のバッファアンプ731からは発振出力が端子部T3から出力される。また、他方のバッファアンプ732からは分周回路733を通して分周された発振出力が端子部T4から出力される。
なお、本発明は、上記した実施例、回路構成のみに限定されるものではなく、本発明の思想を逸脱することなく種々の変更が可能である。
本発明は、水晶基板を圧電基板としたフィルタなど各種の電子素子に適用できる。また、部品の厚みを考慮する必要がない場合には、さらに板厚が厚い主基板を用いて構成することもできる。
1・・高周波発振器
2・・水晶基板
3・・櫛歯電極(IDT)
4・・主面配線(回路パターンを含む)
5・・裏面配線(回路パターンを含む)
6・・第1の貫通電極
7・・LSI
71・・半田ボール
72・・アンダーフィル
8,81・・表面実装部品
9・・第1の蓋体
91、11・・中空部(キャビティ)
10・・第2の蓋体
12・・第2の貫通電極
13・・外部端子
14・・第1の接着剤
15・・第2の接着剤
16・・保護膜
17・・半田ボール
19・・他の実装基板
20・・貫通電極
21・・外部接続端子
23・・共通カバー。

Claims (10)

  1. 主基板と、前記主基板に実装された能動素子と、前記主基板に実装した表面実装部品からなる発振回路と、前記主基板に形成した共振回路とを有する高周波発振器において、
    前記主基板は、低熱膨張かつ高耐熱の珪酸系材料薄板であり、
    前記共振回路は、前記主基板の主面に形成したインダクタンスおよび容量で構成され、
    前記能動素子は、前記主基板の主面に実装され、
    前記発振回路は、前記主基板の前記主基板とは反対面である裏面に実装した可変容量ダイオードを含む表面実装部品から構成されており、
    前記主基板の前記主面を覆って密封固着した第1の蓋体と、
    前記主基板の前記裏面を覆い、外部接続端子を有して前記主基板に固着した第2の蓋体と、
    を具備したことを特徴とする高周波発振器。
  2. 請求項1に記載の高周波発振器において、
    前記発振回路を構成する容量は、前記主基板の前記主基板の表面に直接形成された櫛歯電極で構成されていることを特徴とする高周波発振器。
  3. 請求項2に記載の高周波発振器において、
    前記主基板は、水晶板であることを特徴とする高周波発振器。
  4. 請求項2に記載の高周波発振器において、
    前記主基板は、バイコールガラス(商品名)であることを特徴とする高周波発振器。
  5. 請求項3又は4に記載の高周波発振器において、
    前記主基板を構成する前記水晶板又はバイコールガラス(商品名)の板厚は、2.0mm乃至2.5mmであることを特徴とする高周波発振器。
  6. 請求項1乃至5の何れかに記載の高周波発振器において、
    前記第2の蓋体に有する前記外部接続端子は、前記第2の蓋体を貫通する貫通電極を介して前記主基板側の配線に接続されていることを特徴とする高周波発振器。
  7. 請求項1乃至6の何れかに記載の高周波発振器において、
    前記第2の蓋体に有する前記外部接続端子は、前記第2の蓋体の周辺に形成したキャステレーションを介して前記主基板側の配線に接続されていることを特徴とする高周波発振器。
  8. 請求項1乃至7の何れかに記載の高周波発振器において、
    前記第1の蓋体が、低熱膨張率の金属板の成型体であることを特徴とする高周波発振器。
  9. 請求項1乃至7の何れかに記載の高周波発振器において、
    前記第1の蓋体が、高耐熱かつ低膨張率のガラス成型体であることを特徴とする高周波発振器。
  10. 請求項9に記載の高周波発振器において、
    前記第1の蓋体を形成する前記ガラス成型体の内壁に金属膜を有することを特徴とする高周波発振器。
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