JP2012233968A - パターン形成方法 - Google Patents

パターン形成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2012233968A
JP2012233968A JP2011101101A JP2011101101A JP2012233968A JP 2012233968 A JP2012233968 A JP 2012233968A JP 2011101101 A JP2011101101 A JP 2011101101A JP 2011101101 A JP2011101101 A JP 2011101101A JP 2012233968 A JP2012233968 A JP 2012233968A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
carbon atoms
branched
linear
cyclic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011101101A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5353943B2 (ja
Inventor
Tomohiro Kobayashi
知洋 小林
Jun Hatakeyama
畠山  潤
Takeshi Nagata
岳志 永田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP2011101101A priority Critical patent/JP5353943B2/ja
Priority to TW101114698A priority patent/TWI440976B/zh
Priority to US13/456,705 priority patent/US8691494B2/en
Publication of JP2012233968A publication Critical patent/JP2012233968A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5353943B2 publication Critical patent/JP5353943B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/004Photosensitive materials
    • G03F7/039Macromolecular compounds which are photodegradable, e.g. positive electron resists
    • G03F7/0392Macromolecular compounds which are photodegradable, e.g. positive electron resists the macromolecular compound being present in a chemically amplified positive photoresist composition
    • G03F7/0397Macromolecular compounds which are photodegradable, e.g. positive electron resists the macromolecular compound being present in a chemically amplified positive photoresist composition the macromolecular compound having an alicyclic moiety in a side chain

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

【解決手段】ベース樹脂として、特定の開環メタセシス重合体水素添加物[A]と、特定の(メタ)アクリル酸エステル樹脂[B]とを含有するレジスト組成物を基板上に塗布し、塗布後加熱処理をして作製したレジスト膜を高エネルギー線で露光し、露光後加熱処理を施した後に、有機溶剤を含有する現像液によりレジスト膜の未露光部分を選択的に溶解させることを特徴とするネガ型パターン形成方法。
【効果】本発明のレジスト組成物は、有機溶剤現像における溶解コントラストが高く、また、露光、加熱処理により酸不安定基が脱保護した状態においても高い耐ドライエッチング性を示す。このレジスト組成物を用いて有機溶剤現像によるネガ型パターン形成を行うことにより、微細トレンチパターンやホールパターンのマスク寸法忠実性や露光ショット内寸法均一性を向上させると共に、高い耐ドライエッチング性を発揮することが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、パターン形成方法に関し、特には、特定のレジスト組成物を用いて、成膜、露光後に加熱することにより、光酸発生剤より発生した酸を触媒とする脱保護反応を行い、未露光部分を溶解し、露光部分を溶解しない有機溶剤による現像を行うネガ型パターン形成方法に関する。
近年、LSIの高集積化と高速度化に伴い、パターンルールの微細化が求められている中、現在汎用技術として用いられている光露光では、光源の波長に由来する本質的な解像度の限界に近づきつつある。レジストパターン形成の際に使用する露光光として、1980年代には水銀灯のg線(436nm)又はi線(365nm)を光源とする光露光が広く用いられた。更なる微細化のための手段として、露光波長を短波長化する方法が有効とされ、1990年代の64Mビット(加工寸法が0.25μm以下)DRAM(ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリー)以降の量産プロセスには、露光光源としてi線(365nm)に代わって短波長のKrFエキシマレーザー(248nm)が利用された。しかし、更に微細な加工技術(加工寸法が0.2μm以下)を必要とする集積度256M及び1G以上のDRAMの製造には、より短波長の光源が必要とされ、10年ほど前からArFエキシマレーザー(193nm)を用いたフォトリソグラフィーが本格的に検討されてきた。当初ArFリソグラフィーは180nmノードのデバイス作製から適用されるはずであったが、KrFリソグラフィーは130nmノードデバイス量産まで延命され、ArFリソグラフィーの本格適用は90nmノードからであった。更に、NAを0.9にまで高めたレンズと組み合わせて65nmノードデバイスの検討が行われている。次の45nmノードデバイスには露光波長の短波長化が推し進められ、波長157nmのF2リソグラフィーが候補に挙がった。しかし、投影レンズに高価なCaF2単結晶を大量に用いることによるスキャナーのコストアップ、ソフトペリクルの耐久性が極めて低いためのハードペリクル導入に伴う光学系の変更、レジスト膜のエッチング耐性低下等の種々問題により、F2リソグラフィーの開発が中止され、ArF液浸リソグラフィーが導入された。
ArF液浸リソグラフィーにおいては、投影レンズとウエハーの間に屈折率1.44の水がパーシャルフィル方式によって挿入される。これによって高速スキャンが可能となり、NA1.3級のレンズによって45nmノードデバイスの量産が行われている。
32nmノードのリソグラフィー技術としては、波長13.5nmの極端紫外光(EUV)リソグラフィーが候補に挙げられている。EUVリソグラフィーの問題点としてはレーザーの高出力化、レジスト膜の高感度化、高解像度化、低エッジラフネス(LER、LWR)化、無欠陥MoSi積層マスク、反射ミラーの低収差化等が挙げられ、克服すべき問題が山積している。
32nmノードのもう一つの候補の高屈折率液浸リソグラフィーは、高屈折率レンズ候補であるLUAGの透過率が低いことと、液体の屈折率が目標の1.8に届かなかったことによって開発が中止された。
ここで最近注目を浴びているのは、1回目の露光と現像でパターンを形成し、2回目の露光で1回目のパターンの丁度間にパターンを形成するダブルパターニングプロセスである。ダブルパターニングの方法としては多くのプロセスが提案されている。例えば、1回目の露光と現像でラインとスペースが1:3の間隔のレジストパターンを形成し、ドライエッチングで下層のハードマスクを加工し、その上にハードマスクをもう1層敷いて1回目の露光のスペース部分にレジスト膜の露光と現像でラインパターンを形成してハードマスクをドライエッチングで加工し、初めのパターンのピッチの半分のラインアンドスペースパターンを形成する方法である。また、1回目の露光と現像でスペースとラインが1:3の間隔のレジストパターンを形成し、下層のハードマスクをドライエッチングで加工し、その上にレジスト膜を塗布してハードマスクが残っている部分に2回目のスペースパターンを露光し、ハードマスクをドライエッチングで加工する。いずれも2回のドライエッチングでハードマスクを加工する。
ラインパターンに比べてホールパターンは微細化が困難である。従来法で細かなホールを形成するために、ポジ型レジスト膜にホールパターンマスクを組み合わせてアンダー露光で形成しようとすると、露光マージンが極めて狭くなってしまう。そこで、大きなサイズのホールを形成し、サーマルフローやRELACSTM法等で現像後のホールをシュリンクする方法が提案されている。しかしながら、ホールシュリンク法ではホールのサイズは縮小可能であるがピッチを狭くすることはできない。
ポジ型レジスト膜を用いてダイポール照明によりX方向のラインパターンを形成し、レジストパターンを硬化させ、その上にもう一度レジスト組成物を塗布し、ダイポール照明でY方向のラインパターンを露光し、格子状ラインパターンの隙間よりホールパターンを形成する方法(非特許文献1:Proc. SPIE Vol. 5377, p.255 (2004))が提案されている。高コントラストなダイポール照明によるX、Yラインを組み合わせることによって広いマージンでホールパターンを形成できるが、上下に組み合わされたラインパターンを寸法精度高くエッチングすることは難しい。X方向ラインのレベンソン型位相シフトマスクとY方向ラインのレベンソン型位相シフトマスクを組み合わせてネガ型レジスト膜を露光してホールパターンを形成する方法が提案されている(非特許文献2:IEEE IEDM Tech. Digest 61 (1996))。但し、架橋型ネガ型レジスト膜においては、超微細ホールの限界解像度がブリッジマージンで決まるために、解像力がポジ型レジスト膜に比べて低い欠点がある。
X方向のラインとY方向のラインの2回露光を組み合わせて露光し、これを画像反転によってネガパターンにすることによって形成されるホールパターンは、高コントラストなラインパターンの光を用いることによって形成が可能であるために、従来の方法よりもより狭ピッチでかつ微細なホールを開口できる。
非特許文献3(Proc. SPIE Vol. 7274, p.72740N (2009))では、以下3つの方法による画像反転によるホールパターンの作製が報告されている。
即ち、ポジ型レジスト組成物のX、Yラインのダブルダイポールの2回露光によりドットパターンを作製し、この上にLPCVDでSiO2膜を形成し、O2−RIEでドットをホールに反転させる方法、加熱によってアルカリ可溶で溶剤不溶になる特性のレジスト組成物を用いて同じ方法でドットパターンを形成し、この上にフェノール系のオーバーコート膜を塗布してアルカリ現像によって画像反転させてホールパターンを形成する方法、ポジ型レジスト組成物を用いてダブルダイポール露光をし、有機溶剤現像による画像反転によってホールを形成する方法である。
ここで、有機溶剤現像によるネガパターンの作製は古くから用いられている手法である。環化ゴム系のレジスト組成物はキシレン等のアルケンを現像液として用いており、ポリ−tert−ブトキシカルボニルオキシスチレンベースの初期の化学増幅型レジスト組成物はアニソールを現像液としてネガパターンを得ていた。
近年、有機溶剤現像が再び脚光を浴びている。ポジティブトーンでは達成できない非常に微細なホールパターンをネガティブトーンの露光で解像するために、解像性の高いポジ型レジスト組成物を用いた有機溶剤現像でネガパターンを形成するのである。更に、アルカリ現像と有機溶剤現像の2回の現像を組み合わせることにより、2倍の解像力を得る検討も進められている。
有機溶剤によるネガティブトーン現像用のArFレジスト組成物としては、従来型のポジ型ArFレジスト組成物を用いることができ、特許文献1〜7(特開平07−199467号公報、特開2008−281974号公報、特開2008−281975号公報、特開2008−281980号公報、特開2009−53657号公報、特開2009−25707号公報、特開2009−25723号公報)にパターン形成方法が示されている。
上記特許文献において、ヒドロキシアダマンタンメタクリレートやノルボルナンラクトンメタクリレート、あるいはカルボキシル基、スルホ基、フェノール基、チオール基等の酸性基を酸不安定基で置換したメタクリレート等を共重合した高分子化合物をベース樹脂する有機溶剤現像用レジスト組成物及びこれを用いたパターン形成方法が提案されている。
しかし、上記のメタクリレート樹脂は主鎖部分の耐ドライエッチング性が不足しているため、レジスト膜をマスクとして基板をエッチング加工する際にパターン転写不良が発生する懸念がある。耐ドライエッチング性を向上させるためには脂環構造の導入が有効であることが知られている(非特許文献4:J.Photopolym.Sci.Technol.8[4],637(1995))。そのため、メタクリレート樹脂のペンダント側鎖に脂環構造を導入する試みが広く行われており、酸不安定基にもアルキルアダマンチル基に代表される脂環構造を導入することで、アルカリ現像によるポジ型パターン形成プロセスにおいては、一定の成果がみられた。
一方、有機溶剤現像によるネガ型パターン形成プロセスにおいては、現像時に不溶となる部分が脂環構造の酸不安定基が脱保護した部分に相当するため、再び耐ドライエッチング性が問題視されるようになった。
メタクリレート樹脂以外では、主鎖に脂環構造を有する特定の高分子化合物をベース樹脂として用いたレジスト組成物を有機溶剤現像と組み合わせるパターン形成方法が、特開2009−258586号公報(特許文献8)において提案されている。この公報において耐ドライエッチング性に関する記述は無いものの、メタクリレート樹脂よりは幾分耐ドライエッチングが向上することが期待できる。しかしながら、先端デバイス製造に必要な微細パターンの解像性やラフネスに関しては十分とは言えない。
一般に、アルカリによるポジ型現像に比べて、有機溶剤によるネガ型現像の溶解コントラストは低く、アルカリ現像液の場合は、未露光部と露光部のアルカリ溶解速度の割合は1,000倍以上の違いがあるが、有機溶剤現像の場合は10倍程度の違いしかない。溶解コントラストを高め、解像性を向上させるためには、酸不安的基の導入比率を高めることが効果的であるが、上記の事情により、ネガ型現像においては耐ドライエッチング性が一層深刻となるおそれがある。
特開平07−199467号公報 特開2008−281974号公報 特開2008−281975号公報 特開2008−281980号公報 特開2009−53657号公報 特開2009−25707号公報 特開2009−25723号公報 特開2009−258586号公報 特許第4497266号公報 特許第4013044号公報
Proc. SPIE Vol. 5377, p.255 (2004) IEEE IEDM Tech. Digest 61 (1996) Proc. SPIE Vol. 7274, p.72740N (2009) J.Photopolym.Sci.Technol.8[4],637(1995)
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、高い溶解コントラスト及び高い耐ドライエッチング性を有するレジスト組成物を有機溶剤現像プロセスと組み合わせることにより、微細なトレンチパターンやホールパターンの解像性を向上させると共に、良好な基板加工後形状を実現するための耐ドライエッチング性を確保できるパターン形成方法を提供することを目的とする。
本発明者らは上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、酸不安的基を有する特定の構造の開環メタセシス重合体水素添加物をベース樹脂として含むレジスト組成物が、有機溶剤現像における溶解コントラストが高く、また、露光、加熱処理により酸不安定基が脱保護した状態においても高い耐ドライエッチング性を示すことを見出した。その結果、当該レジスト組成物を用いて有機溶剤現像によるネガ型パターン形成を行うことにより、微細トレンチパターンやホールパターンのマスク寸法忠実性や露光ショット内寸法均一性を向上させることができると共に、耐ドライエッチング性も良好に保つことが可能であることを知見した。
即ち、本発明は、下記のパターン形成方法を提供する。
請求項1:
ベース樹脂として、下記一般式[1]で表される開環メタセシス重合体水素添加物[A]と、下記一般式[3]で表される(メタ)アクリル酸エステル樹脂[B]とを含有し、更に酸発生剤と有機溶剤を含むレジスト組成物を基板上に塗布し、
塗布後加熱処理(ポストアプライドベーク)をして作製したレジスト膜を高エネルギー線で露光し、
露光後加熱処理(ポストエクスポージャーベーク)を施した後に、有機溶剤を含有する現像液によりレジスト膜の未露光部分を選択的に溶解させることを特徴とするネガ型パターン形成方法。
[式中、R1〜R4のうち少なくとも一つは、下記一般式[2]
(式中、鎖線は結合手を表す。R5は水素原子、炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数2〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシアルキル基、又は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアシル基を表す。R6は酸不安定基を表す。W1は単結合又は炭素数1〜10のk+2価の炭化水素基を表す。kは0又は1を表す。)
で表される官能基であり、その他はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、ハロゲン原子、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシ基、炭素数2〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシアルキル基、炭素数2〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数6〜20のアリールカルボニルオキシ基、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキルスルホニルオキシ基、炭素数6〜20のアリールスルホニルオキシ基、炭素数2〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシカルボニル基、又は炭素数3〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシカルボニルアルキル基を表す。X11、X12はそれぞれ独立に−O−又はCR7 2−を表し、R7は水素原子、又は炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表す。jは0又は1〜3の整数を表す。
8〜R11はそれぞれ独立に水素原子、又は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を表す。X21、X22はそれぞれ独立に−O−又はCR12 2−を表し、R12は水素原子、又は炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表す。mは0又は1〜3の整数を表す。
13〜R16はそれぞれ独立に水素原子、又は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を表す。X31、X32はそれぞれ独立に−O−又はCR17 2−を表し、R17は水素原子、又は炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表す。Y1及びY2は、一方が−(C=O)−であり、他方は−CR18 2−である。R18は水素原子、又は炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表す。nは0又は1〜3の整数を表す。
一般式[1]中の各繰り返し単位はそれぞれ複数種存在してもよく、a1、a2、a3は各繰り返し単位合計の構成モル比を示し、0<a1<1、0≦a2≦0.8、0≦a3≦0.8、0<(a2+a3)≦0.8、0.5<(a1+a2+a3)≦1を同時に満たす。但し、開環メタセシス重合体水素添加物[A]に含まれる繰り返し単位の構成モル比の総計は1である。
また、a3=0の場合、X11、X12、X21、X22のうち1つ以上が−O−であり、a2=0の場合、X11、X12、X31、X32のうち1つ以上が−O−であり、a2、a3が共に0より大きい場合、X11、X12、X21、X22、X31、X32のうち1つ以上が−O−である。]
(式中、R32、R35はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を表す。R33、R34は酸不安定基を表す。k0は0又は1であり、k0が0の場合、k1は0であり、かつL1は単結合を表す。k0が1の場合、k1は0又は1であり、ここでk1が0の場合、L1はヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状の2価の炭化水素基を表し、k1が1の場合、L1はヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状の3価の炭化水素基を表す。R36は炭素数4〜15のエーテル、ケトン、エステル、カーボネート及びスルホン酸エステルから選ばれる少なくとも1つ以上の部分構造を有する1価の環状炭化水素基を表す。一般式[3]中の各繰り返し単位はそれぞれ複数種存在してもよく、b1、b2は各繰り返し単位合計の構成モル比を示し、0<b1<1、0<b2<1、0.5<(b1+b2)≦1を同時に満たす。但し、(メタ)アクリル酸エステル樹脂[B]に含まれる繰り返し単位の構成モル比の総計は1である。)
請求項2:
上記一般式[2]中の酸不安定基R6、及び上記一般式[3]中の酸不安定基R33及びR34が、それぞれ独立に下記一般式[5]〜[7]で表される基から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1に記載のパターン形成方法。
(式中、鎖線は結合手を表す。RL01〜RL03はそれぞれ独立に炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を表す。RL04は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を表す。Zは炭素数2〜15の2価の炭化水素基を表し、結合する炭素原子と共に単環又は架橋環を形成する。RL05は炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を表す。)
請求項3:
上記一般式[2]中の酸不安定基R6、及び上記一般式[3]中の酸不安定基R33及びR34が、それぞれ独立にtert−ブチル基、tert−アミル基、2−エチル−2−ブチル基、1−メチルシクロペンチル基、1−エチルシクロペンチル基、1−n−プロピルシクロペンチル基、1−iso−プロピルシクロペンチル基、1−tert−ブチルシクロペンチル基、1−シクロペンチルシクロペンチル基、1−シクロヘキシルシクロペンチル基、1−ノルボルニルシクロペンチル基、2−メチル−2−ノルボルニル基、2−エチル−2−ノルボルニル基、2−メチル−2−アダマンチル基、2−エチル−2−アダマンチル基、2−n−プロピル−2−アダマンチル基、2−iso−プロピル−2−アダマンチル基、メトキシメチル基、及び2−アダマンチルオキシメチル基から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1に記載のパターン形成方法。
請求項4:
上記開環メタセシス重合体水素添加物[A]が、上記一般式[1]中に示される繰り返し単位に加え、下記一般式[8]、[10]、[12]及び[13]で表される繰り返し単位から選ばれる1種以上を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
[式中、R19〜R22のうち少なくとも一つは、下記一般式[9]
(式中、鎖線は結合手を表す。R23は水素原子、炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数2〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシアルキル基、又は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアシル基を表す。W2は単結合又は炭素数1〜10のq+2価の炭化水素基を表す。qは0又は1を表す。)
で表されるカルボキシル基を有する官能基であり、その他はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、ハロゲン原子、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシ基、炭素数2〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシアルキル基、炭素数2〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数6〜20のアリールカルボニルオキシ基、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキルスルホニルオキシ基、炭素数6〜20のアリールスルホニルオキシ基、炭素数2〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシカルボニル基、又は炭素数3〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシカルボニルアルキル基を表す。X41、X42はそれぞれ独立に−O−又はCR24 2−を表し、R24は水素原子、又は炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表す。pは0又は1〜3の整数を表す。]
[式中、R25〜R28のうち少なくとも一つは、下記一般式[11]
(式中、鎖線は結合手を表す。R29は水素原子、炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数2〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシアルキル基、又は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアシル基を表す。R30は炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキル基、炭素数2〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシアルキル基、又は炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のハロゲン化アルキル基を表す。W3は単結合又は炭素数1〜10のs+2価の炭化水素基を表す。sは0又は1を表す。)
で表されるカルボン酸エステル基を有する官能基であり、その他はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、ハロゲン原子、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシ基、炭素数2〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシアルキル基、炭素数2〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数6〜20のアリールカルボニルオキシ基、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキルスルホニルオキシ基、炭素数6〜20のアリールスルホニルオキシ基、炭素数2〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシカルボニル基、又は炭素数3〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシカルボニルアルキル基を表す。X51、X52はそれぞれ独立に−O−又はCR31 2−を表し、R31は水素原子、又は炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表す。rは0又は1〜3の整数を表す。]
(式中、eは0又は1〜3の整数を表す。fは0又は1〜3の整数を表す。)
請求項5:
上記(メタ)アクリル酸エステル樹脂[B]が、上記一般式[3]中に示される繰り返し単位に加え、下記一般式[14]で表される繰り返し単位を1種以上含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
(式中、R37は水素原子又はメチル基を表す。k2は0又は1を表す。k2が0の場合、L2はヘテロ原子又はフッ素原子を含んでもよい炭素数2〜15の直鎖状、分岐状又は環状の2価の炭化水素基を表し、k2が1の場合、L2はヘテロ原子又はフッ素原子を含んでもよい炭素数3〜16の直鎖状、分岐状又は環状の3価の炭化水素基を表す。R38、R39は水素原子、又は炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、アルコキシアルキル基及びアシル基から選ばれる基を表す。)
請求項6:
現像液が、2−オクタノン、2−ノナノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、2−ヘキサノン、3−ヘキサノン、ジイソブチルケトン、2−メチルシクロヘキサノン、3−メチルシクロヘキサノン、4−メチルシクロヘキサノン、アセトフェノン、2'−メチルアセトフェノン、4'−メチルアセトフェノン、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸アミル、酢酸ブテニル、酢酸イソアミル、酢酸フェニル、蟻酸プロピル、蟻酸ブチル、蟻酸イソブチル、蟻酸アミル、蟻酸イソアミル、吉草酸メチル、ペンテン酸メチル、クロトン酸メチル、クロトン酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル、乳酸イソブチル、乳酸アミル、乳酸イソアミル、2−ヒドロキシイソ酪酸メチル、2−ヒドロキシイソ酪酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、酢酸フェニル、酢酸ベンジル、フェニル酢酸メチル、蟻酸ベンジル、蟻酸フェニルエチル、3−フェニルプロピオン酸メチル、プロピオン酸ベンジル、フェニル酢酸エチル、及び酢酸2−フェニルエチルから選ばれる1種以上の有機溶剤を含有し、これら有機溶剤の総量が、現像液総量の60質量%以上であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
請求項7:
高エネルギー線による露光が、波長193nmのArFエキシマレーザーによる液浸リソグラフィー、又は波長13.5nmのEUVリソグラフィーであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
請求項8:
現像後にトレンチパターンを形成することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
請求項9:
ドット状の遮光パターンが配置されたマスクを用い、ドット部分を現像後にホールパターンとすることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
請求項10:
格子状遮光パターンが配置されたマスクを用い、格子の交点を現像後にホールパターンとすることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
請求項11:
ライン状の遮光パターンが配置されたマスクを用いて2回の露光を行う方法であって、1回目の露光と2回目の露光のライン配列の向きを変えることでラインが交差するように重ねて露光し、ラインの交点を現像後にホールパターンとすることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
請求項12:
マスクが透過率3〜15%のハーフトーン位相シフトマスクであることを特徴とする請求項7乃至11のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
請求項13:
レジスト組成物を基板上に塗布してレジスト膜を形成し、加熱処理(ポストアプライドベーク)後にレジスト膜に保護膜を形成した後、高エネルギー線で上記レジスト膜を露光し、露光後加熱処理(ポストエクスポージャーベーク)を施した後に有機溶剤による現像液を用いて未露光部の保護膜とレジスト膜を溶解させることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
本発明の特定の開環メタセシス重合体水素添加物と特定の(メタ)アクリル酸エステル樹脂をベース樹脂として共に含むレジスト組成物は、有機溶剤現像における溶解コントラストが高く、また、露光、加熱処理により酸不安定基が脱保護した状態においても高い耐ドライエッチング性を示す特徴を有する。このレジスト組成物を用いて有機溶剤現像によるネガ型パターン形成を行うことにより、微細トレンチパターンやホールパターンのマスク寸法忠実性や露光ショット内寸法均一性を向上させると共に、高い耐ドライエッチング性を発揮することが可能となる。
本発明のパターン形成方法を示す説明図であり、(A)は基板上にレジスト膜を形成した状態の断面図、(B)はレジスト膜を露光した状態の断面図、(C)は有機溶剤で現像した状態の断面図である。 波長193nmのArFエキシマレーザーを用いたNA1.3レンズ、ダイポール照明、6%ハーフトーン位相シフトマスク、s偏光でのピッチ90nm、ラインサイズ45nmのX方向ラインの光学像を示す。 同Y方向ラインの光学像を示す。 図3のY方向ラインと図2のX方向ラインの光学像を重ねたコントラストイメージを示す。 格子状のパターンが配されたマスクを示す。 NA1.3レンズ、クロスポール照明、6%ハーフトーン位相シフトマスク、Azimuthally偏光照明でのピッチ90nm、幅30nmの格子状パターンの光学像である。 正四角形のドットパターンが配置されたマスクである。 NA1.3レンズ、クロスポール照明、6%ハーフトーン位相シフトマスク、Azimuthally偏光照明でのピッチ90nm、一辺の幅が60nmの正四角形のドットパターン光学像コントラストである。 ピッチ90nmで、20nmラインの格子状パターン上に、ドットを形成したい部分に十字の太い交差ラインを配置したマスクを示す。 NA1.3レンズ、クロスポール照明、6%ハーフトーン位相シフトマスク、Azimuthally偏光照明での図9のマスクにおける光学像のコントラストイメージを示す。 ピッチ90nmで、15nmラインの格子状パターン上に、ドットを形成したい部分に太いドットを配置したマスクを示す。 NA1.3レンズ、クロスポール照明、6%ハーフトーン位相シフトマスク、Azimuthally偏光照明での図11のマスクにおける光学像のコントラストイメージを示す。 格子状パターンが配列されていないマスクを示す。 NA1.3レンズ、クロスポール照明、6%ハーフトーン位相シフトマスク、Azimuthally偏光照明での図13のマスクにおける光学像のコントラストイメージを示す。 Y方向のラインのコントラストを向上させるダイポール照明の露光機のアパチャー形状を示す。 X方向のラインのコントラストを向上させるダイポール照明の露光機のアパチャー形状を示す。 X方向とY方向の両方のラインのコントラストを向上させるクロスポール照明の露光機のアパチャー形状を示す。
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、本明細書中の一般式において、エナンチオ異性体(enantiomer)やジアステレオ異性体(diastereomer)が存在し得る場合があるが、その場合、一つの平面式又は立体異性体の式で立体異性体の全てを代表して表す。これらの立体異性体は単独で用いてもよいし、混合物として用いてもよい。
本発明は、上述したように、特定の開環メタセシス重合体水素添加物と特定の(メタ)アクリル酸エステル樹脂をベース樹脂として共に含むレジスト組成物を塗布し、塗布後加熱処理(ポストアプライドベーク)により不要な溶剤を除去してレジスト膜を形成し、高エネルギー線を露光し、露光後加熱処理(ポストエクスポージャーベーク)を施した後、有機溶剤現像液で現像してネガ型パターンを得るパターン形成方法を提供する。
本発明のパターン形成方法に用いられるレジスト組成物に含まれる特定の開環メタセシス重合体水素添加物と同様の化合物を用いた例や、それらを(メタ)アクリル酸エステル樹脂と共に混合して用いた例は、アルカリ現像液によるポジ型パターン形成を目的とした先行の発明例がある(特許文献9:特許第4497266号公報、特許文献10:特許第4013044号公報)。しかし、有機溶剤を現像液とするネガ型のパターン形成に用いることにより、アルカリ現像では不可能であった微細なトレンチパターンやホールパターンを解像でき、更にこれら微細パターンのマスク寸法忠実性や露光ショット内寸法均一性が良好であることを、本発明者らは新たに知見するに至った。
本発明のパターン形成方法に用いられるレジスト組成物に含まれる開環メタセシス重合体水素添加物[A]は、酸不安定基によりカルボキシル基が保護された部分構造を有する下記一般式[1−1]で表される繰り返し単位を含有する。
ここで、上記式中R1〜R4のうち少なくとも一つは、下記一般式[2]
(式中、鎖線は結合手を表す。R5は水素原子、炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数2〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシアルキル基、又は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアシル基を表す。R6は酸不安定基を表す。W1は単結合又は炭素数1〜10のk+2価の炭化水素基を表す。kは0又は1を表す。)
で表される官能基であり、その他はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、ハロゲン原子、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシ基、炭素数2〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシアルキル基、炭素数2〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数6〜20のアリールカルボニルオキシ基、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキルスルホニルオキシ基、炭素数6〜20のアリールスルホニルオキシ基、炭素数2〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシカルボニル基、又は炭素数3〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシカルボニルアルキル基を表す。X11、X12はそれぞれ独立に−O−又はCR7 2−を表し、R7は水素原子、又は炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表す。jは0又は1〜3の整数を表す。
一般式[2]中のR5において、炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、1−エチルシクロペンチル基、1−エチルシクロヘキシル基等が挙げられる。炭素数2〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシアルキル基としては、例えばメトキシメチル基、1−エトキシエチル基、1−tert−ブトキシエチル基、1−シクロヘキシルオキシエチル基、1−エトキシプロピル基、1−エトキシ−1−メチルエチル基、テトラヒドロフラン−2−イル基、テトラヒドロピラン−2−イル基等が挙げられる。炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアシル基としては、例えばフォルミル基、アセチル基、ピバロイル基、シクロヘキシルカルボニル基等が挙げられる。これらのうち、炭素数1〜6の直鎖状又は分岐状のアルキル基、炭素数2〜7の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシアルキル基、及び炭素数2〜7の直鎖状又は分岐状のアシル基が好ましく、特に水素原子、メチル基、エチル基、メトキシメチル基、1−エトキシエチル基、テトラヒドロフラン−2−イル基、アセチル基等が好ましい。
一般式[2]中のW1において、炭素数1〜10のk+2価の炭化水素基としては、kが0の場合、炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状の2価の炭化水素基であり、例えばメチレン基、ジメチルメチレン基、エチリデン基、プロピリデン基、ブチリデン基、エチレン基、1−メチルエチレン基、2−メチルエチレン基、1−エチルエチレン基、2−エチルエチレン基、1,1−ジメチルエチレン基、1,2−ジメチルエチレン基、2,2−ジメチルエチレン基、1−エチル−2−メチルエチレン基、トリメチレン基、1−メチルトリメチレン基、2−メチルトリメチレン基、3−メチルトリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、1,1−シクロペンチレン基、1,2−シクロペンチレン基、1,3−シクロペンチレン基、1,1−シクロヘキシレン基、1,2−シクロヘキシレン基、1,3−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキシレン基等が挙げられる。これらのうち、メチレン基、エチリデン基、エチレン基、1−メチルエチレン基、2−メチルエチレン基、トリメチレン基、2−メチルトリメチレン基等が好ましい。kが1の場合、例えば上記kが0の場合で挙げた炭化水素基上の任意の位置の水素原子1個を除いて結合手としたものが挙げられる。最も好ましいW1は単結合である。
一般式[2]中の酸不安定基R6は、酸の作用により脱保護し、カルボン酸を発生させるものであればよく、構造は特に限定されないが、下記一般式[5]〜[7]のいずれかで表される基が、反応性が適度であり好ましい。酸不安定基は現像液に対する溶解コントラストを生み、レジストパターンを作るために必要である。
(式中、鎖線は結合手を表す。RL01〜RL03はそれぞれ独立に炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を表す。RL04は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を表す。Zは炭素数2〜15の2価の炭化水素基を表し、結合する炭素原子と共に単環又は架橋環を形成する。RL05は炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を表す。)
一般式[5]で表される基の具体例としては、tert−ブチル基、tert−アミル基、2−エチル−2−ブチル基、1,1−ジメチルブチル基、1−エチル−1−メチルプロピル基、1,1−ジメチルプロピル基、1−シクロペンチル−1−メチルエチル基、1−シクロヘキシル−1−メチルエチル基、1−(1−アダマンチル)−1−メチルエチル基等が挙げられる。
一般式[6]で表される基の具体例としては、1−メチルシクロプロピル基、1−メチルシクロブチル基、1−エチルシクロブチル基、1−メチルシクロペンチル基、1−エチルシクロペンチル基、1−n−プロピルシクロペンチル基、1−iso−プロピルシクロペンチル基、1−tert−ブチルシクロペンチル基、1−シクロペンチルシクロペンチル基、1−シクロヘキシルシクロペンチル基、1−ノルボルニルシクロペンチル基、1−メチルシクロヘキシル基、1−エチルシクロヘキシル基、1−メチルシクロヘキシル基、1−エチルシクロヘキシル基、1−メチルシクロヘプチル基、1−エチルシクロヘプチル基、1−メチルシクロオクチル基、1−メチルシクロノニル基、2−メチル−2−ノルボルニル基、2−エチル−2−ノルボルニル基、2−メチル−2−アダマンチル基、2−エチル−2−アダマンチル基、2−n−プロピル−2−アダマンチル基、2−iso−プロピル−2−アダマンチル基等が挙げられる。
一般式[7]で表される基の具体例としては、メトキシメチル基、エトキシメチル基、イソプロポキシメチル基、tert−ブトキシメチル基、tert−アミロキシメチル基、ネオペンチロキシメチル基、シクロペンチルオキシメチル基、シクロへキシルオキシメチル基、1−アダマンチルオキシメチル基、2−アダマンチルオキシメチル基、1−アダマンチルメチルオキシメチル基等が挙げられる。
これらのうち、一般式[2]中の酸不安定基R6としては、tert−ブチル基、tert−アミル基、2−エチル−2−ブチル基、1−メチルシクロペンチル基、1−エチルシクロペンチル基、1−n−プロピルシクロペンチル基、1−iso−プロピルシクロペンチル基、1−tert−ブチルシクロペンチル基、1−シクロペンチルシクロペンチル基、1−シクロヘキシルシクロペンチル基、1−ノルボルニルシクロペンチル基、2−メチル−2−ノルボルニル基、2−エチル−2−ノルボルニル基、2−メチル−2−アダマンチル基、2−エチル−2−アダマンチル基、2−n−プロピル−2−アダマンチル基、2−iso−プロピル−2−アダマンチル基、メトキシメチル基、2−アダマンチルオキシメチル基等が、解像性能の点において特に好ましい。
上記一般式[1−1]で表される繰り返し単位の具体例を以下に挙げるが、これらに限定されない。
本発明のパターン形成方法に用いられるレジスト組成物に含まれる開環メタセシス重合体水素添加物[A]は、上記繰り返し単位のほかに、ラクトン構造を有する下記一般式[1−2]及び/又は[1−3]で示される構造の繰り返し単位を1種以上含有する。ラクトン構造はシリコン基板のような被処理基板との密着性を発現するのに有効である。
ここで、上記式中、R8〜R11はそれぞれ独立に水素原子、又は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を表す。X21、X22はそれぞれ独立に−O−又はCR12 2−を表し、R12は水素原子、又は炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表す。mは0又は1〜3の整数を表す。R13〜R16はそれぞれ独立に水素原子、又は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を表す。X31、X32はそれぞれ独立に−O−又はCR17 2−を表し、R17は水素原子、又は炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表す。Y1及びY2は、一方が−(C=O)−であり、他方は−CR18 2−である。R18は水素原子、又は炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表す。nは0又は1〜3の整数を表す。
上記一般式[1−2]、[1−3]で表される繰り返し単位の具体例を以下に挙げるが、これらに限定されない。
本発明のパターン形成方法に用いられるレジスト組成物がベース樹脂として含有する開環メタセシス重合体水素添加物[A]に含まれる上記繰り返し単位[1−1]、[1−2]、[1−3]の各繰り返し単位は、それぞれ複数種存在してもよい。
下記一般式[1]中の各繰り返し単位はそれぞれ複数種存在してもよく、a1、a2、a3は各繰り返し単位合計の構成モル比を示し、0<a1<1、0≦a2≦0.8、0≦a3≦0.8、0<(a2+a3)≦0.8、0.5<(a1+a2+a3)≦1を同時に満たす。但し、樹脂を構成する繰り返し単位の構成モル比の総計は1である。
また、a3=0の場合、一般式[1]中のX11、X12、X21、X22のうち1つ以上が−O−であり、a2=0の場合、X11、X12、X31、X32のうち1つ以上が−O−であり、a2、a3が共に0より大きい場合、X11、X12、X21、X22、X31、X32のうち1つ以上が−O−である。
このように、主鎖に含まれる脂肪族環状化合物中に酸素原子が存在することにより、シリコン基板のような被処理基板への密着性や、レジスト組成物をシリコンウエハーに塗布する工程で使用されるケトン類、アルコール類等の極性有機溶剤に対する溶解性を向上させる効果があり、また、有機溶剤現像液に対する溶解コントラストを向上させることができる。
11、X12、X21、X22、X31、X32の全合計量における−O−の量は、1〜99モル%であり、好ましくは5〜95モル%であり、より好ましくは10〜80モル%であり、最も好ましくは20〜70モル%である。
上記レジスト組成物のベース樹脂としての開環メタセシス重合体水素添加物[A]は、上記繰り返し単位のほかに、更に下記一般式[8]、[10]、[12]及び[13]で表される繰り返し単位から選ばれる1種以上を含むことが好ましい。
[式中、R19〜R22のうち少なくとも一つは、下記一般式[9]
(式中、鎖線は結合手を表す。R23は水素原子、炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数2〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシアルキル基、又は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアシル基を表す。W2は単結合又は炭素数1〜10のq+2価の炭化水素基を表す。qは0又は1を表す。)
で表されるカルボキシル基を有する官能基であり、その他はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、ハロゲン原子、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシ基、炭素数2〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシアルキル基、炭素数2〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数6〜20のアリールカルボニルオキシ基、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキルスルホニルオキシ基、炭素数6〜20のアリールスルホニルオキシ基、炭素数2〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシカルボニル基、又は炭素数3〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシカルボニルアルキル基を表す。X41、X42はそれぞれ独立に−O−又はCR24 2−を表し、R24は水素原子、又は炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表す。pは0又は1〜3の整数を表す。]
[式中、R25〜R28のうち少なくとも一つは、下記一般式[11]
(式中、鎖線は結合手を表す。R29は水素原子、炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数2〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシアルキル基、又は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアシル基を表す。R30は炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキル基、炭素数2〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシアルキル基、又は炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のハロゲン化アルキル基を表す。W3は単結合又は炭素数1〜10のs+2価の炭化水素基を表す。sは0又は1を表す。)
で表されるカルボン酸エステル基を有する官能基であり、その他はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、ハロゲン原子、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシ基、炭素数2〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシアルキル基、炭素数2〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数6〜20のアリールカルボニルオキシ基、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキルスルホニルオキシ基、炭素数6〜20のアリールスルホニルオキシ基、炭素数2〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシカルボニル基、又は炭素数3〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシカルボニルアルキル基を表す。X51、X52はそれぞれ独立に−O−又はCR31 2−を表し、R31は水素原子、又は炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表す。rは0又は1〜3の整数を表す。]
(式中、eは0又は1〜3の整数を表す。fは0又は1〜3の整数を表す。)
上記一般式[8]で表される繰り返し単位の具体例を以下に挙げるが、これらに限定されない。
上記一般式[10]で表される繰り返し単位の具体例を以下に挙げるが、これらに限定されない。
上記一般式[12]で示される繰り返し単位は、以下のいずれかの構造に相当する。
上記一般式[13]で示される繰り返し単位は、以下のいずれかの構造に相当する。
また、樹脂を構成する繰り返し単位の構成モル比の総計を1とし、上記一般式[8]、[10]、[12]、[13]で示される繰り返し単位の構成モル比合計をa4とした場合、a4は0〜0.3であることが好ましい。これらの繰り返し単位は、現像液に対する溶解速度を調整するために有効であり、適量導入することにより、溶解コントラストを更に向上させることができる。
本発明で用いる開環メタセシス重合体水素添加物[A]において、重量平均分子量Mwと数平均分子量との比、即ち分散度(Mw/Mn)は特に制限されないが、1.0〜3.0の狭分散の場合、酸拡散が抑制され、解像度が向上するために好ましい。また、開環メタセシス重合体水素添加物[A]の重量平均分子量Mwは、通常、3,000〜50,000であり、好ましくは4,000〜20,000である。なお、本明細書において記載する数平均分子量及び重量平均分子量は、溶剤としてテトラヒドロフラン(THF)を用いたポリスチレン換算でのゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定した(以下、同様)。
本発明のパターン形成方法に用いられるレジスト組成物は、ベース樹脂として上記開環メタセシス重合体水素添加物[A]と共に、下記一般式[3]で示される繰り返し単位を有する(メタ)アクリル酸エステル樹脂[B]を含有する。
(式中、R32、R35はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を表す。R33、R34は酸不安定基を表す。k0は0又は1であり、k0が0の場合、k1は0であり、かつL1は単結合を表す。k0が1の場合、k1は0又は1であり、ここでk1が0の場合、L1はヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状の2価の炭化水素基を表し、k1が1の場合、L1はヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状の3価の炭化水素基を表す。R36は炭素数4〜15のエーテル、ケトン、エステル、カーボネート及びスルホン酸エステルから選ばれる少なくとも1つ以上の部分構造を有する1価の環状炭化水素基を表す。一般式[3]中の各繰り返し単位はそれぞれ複数種存在してもよく、b1、b2は各繰り返し単位合計の構成モル比を示し、0<b1<1、0<b2<1、0.5<(b1+b2)≦1を同時に満たす。但し、(メタ)アクリル酸エステル樹脂[B]に含まれる繰り返し単位の構成モル比の総計は1である。)
ここで、上記一般式[3]中の下記繰り返し単位[3−1]
が含有する酸不安定基R33、R34は、上記開環メタセシス重合体水素添加物[A]が含有する酸不安定基R6と同様に、酸の作用により脱保護し、カルボン酸を発生させるものであればよい。その構造は特に限定されないが、R6と同様に一般式[5]〜[7]のいずれかで示される構造を有するものは反応性が適度であり好ましい。
(式中、鎖線は結合手を表す。RL01〜RL03はそれぞれ独立に炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を表す。RL04は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を表す。Zは炭素数2〜15の2価の炭化水素基を表し、結合する炭素原子と共に単環又は架橋環を形成する。RL05は炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を表す。)
一般式[5]、[6]、[7]で表される基の具体例は、上記R6の具体例と同様のものが挙げられる。
上記一般式[3−1]で表される繰り返し単位の具体例を以下に挙げるが、これらに制限されるものではない。
本発明に係る(メタ)アクリル酸エステル樹脂[B]は、上記一般式[3]中の下記繰り返し単位[3−2]
も含有する。R36に含まれるエーテル、ケトン、エステル、カーボネート、スルホン酸エステル等の極性官能基が基板との密着性を向上させ、また、酸拡散を抑制するために有効である。
上記一般式[3−2]で表される繰り返し単位の具体例を以下に挙げるが、これらに制限されるものではない。
また、(メタ)アクリル酸エステル樹脂[B]が、上記一般式[3]に示される繰り返し単位のほかに、下記一般式[14]で示される繰り返し単位を1種以上含むことが好ましい。
(式中、R37は水素原子又はメチル基を表す。k2は0又は1を表す。k2が0の場合、L2はヘテロ原子又はフッ素原子を含んでもよい炭素数2〜15の直鎖状、分岐状又は環状の2価の炭化水素基を表し、k2が1の場合、L2はヘテロ原子又はフッ素原子を含んでもよい炭素数3〜16の直鎖状、分岐状又は環状の3価の炭化水素基を表す。R38、R39は水素原子、又は炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、アルコキシアルキル基及びアシル基から選ばれる基を表す。)
上記一般式[14]で表される繰り返し単位の具体例を以下に挙げるが、これらに制限されるものではない。
また、樹脂を構成する繰り返し単位の構成モル比の総計を1とし、上記一般式[14]で示される繰り返し単位の構成モル比合計をb3とした場合、0≦b3≦0.4、特に0<b3≦0.4であることが好ましい。これらの繰り返し単位は、水酸基や、水酸基をアルキル基、アルコキシアルキル基又はアシル基で保護した部分構造を有し、現像液の種類に応じ、樹脂の溶解性を調整し、溶解コントラストを高めるために有用である。
本発明で用いる(メタ)アクリル酸エステル樹脂[B]においては、重量平均分子量Mwと数平均分子量との比、即ち分散度(Mw/Mn)は特に制限されないが、1.0〜3.0の狭分散の場合、酸拡散が抑制され、解像度が向上するために好ましい。また、(メタ)アクリル酸エステル樹脂[B]の重量平均分子量Mwは、通常、2,000〜50,000であり、好ましくは4,000〜20,000である。
本発明のパターン形成方法に用いられるレジスト組成物は、ベース樹脂として上記の開環メタセシス重合体水素添加物[A]と上記の(メタ)アクリル酸エステル樹脂[B]とを共に含有するが、これら異種の樹脂を配合することで、有機溶剤ネガ現像で作製したパターンの耐エッチング性と寸法均一性を両立できることがわかった。耐エッチング性は開環メタセシス重合体水素添加物[A]の主鎖の脂環構造に由来すると考えられ、また、マスク寸法忠実性、露光ショット内寸法均一性は(メタ)アクリル酸エステル樹脂[B]の低酸拡散性に由来すると思われるが、これらを配合してもそれぞれの特長が劣化することはなく、また、それぞれを単独でベース樹脂として使用した場合よりもエッジラフネスは改善することがわかった。
本発明のパターン形成方法に用いられるレジスト組成物は、それぞれ組成や分子量の異なる複数種の開環メタセシス重合体水素添加物[A]及び(メタ)アクリル酸エステル樹脂[B]を含んでもよい。また、レジスト組成物に含まれる開環メタセシス重合体水素添加物[A]の総質量をAwとし、(メタ)アクリル酸エステル樹脂[B]の総質量をBwとした場合、配合比はAw/Bw=10/90〜90/10であり、好ましくはAw/Bw=30/70〜70/30である。
本発明のパターン形成方法に用いられるレジスト組成物は、上記ベース樹脂のほか、高エネルギー線に感応して酸を発生する化合物(光酸発生剤)及び有機溶剤を含有する。本発明に係るレジスト組成物は、更に、クエンチャー成分及び界面活性剤を含有することが好ましく、必要に応じて更に、溶解制御剤、アセチレンアルコール類等その他の成分を含有することができる。
光酸発生剤の配合量は、ベース樹脂100質量部に対し0.5〜30質量部、特に1〜20質量部とすることが好ましい。光酸発生剤の成分としては、高エネルギー線照射により酸を発生する化合物であればいずれでも構わない。好適な光酸発生剤としてはスルホニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニルジアゾメタン、N−スルホニルオキシイミド、オキシム−O−スルホネート型酸発生剤等があり、これらは単独又は2種以上混合して用いることができる。
酸発生剤の具体例としては、特開2008−111103号公報の段落[0123]〜[0138]に記載されているものが挙げられる。
有機溶剤の配合量は、ベース樹脂100質量部に対し100〜10,000質量部、特に300〜8,000質量部とすることが好ましい。
有機溶剤の具体例としては、特開2008−111103号公報の段落[0144]に記載のシクロヘキサノン、メチル−2−n−アミルケトン等のケトン類、3−メトキシブタノール、3−メチル−3−メトキシブタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール等のアルコール類、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、乳酸エチル、ピルビン酸エチル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸tert−ブチル、プロピオン酸tert−ブチル、プロピレングリコールモノtert−ブチルエーテルアセテート等のエステル類、γ−ブチロラクトン等のラクトン類、及びこれらの混合溶剤が挙げられる。
また、クエンチャー成分とは、酸発生剤より発生した酸を捕捉し失活させる機能を有する成分であり、適量加えることにより、感度を調整でき、また、溶解コントラストの向上及び未露光部への酸拡散抑制により解像度が向上することが知られている。
クエンチャー成分の例としては、塩基性化合物を挙げることができる。具体的には、特開2008−111103号公報の段落[0148]〜[0163]に記載の1級、2級、3級のアミン化合物、特にはヒドロキシ基、エーテル基、エステル基、ラクトン環、シアノ基、スルホン酸エステル基を有するアミン化合物、特許第3790649号公報記載のカルバメート基を有する含窒素有機化合物等を挙げることができる。含窒素化合物を配合する場合、その配合量は、ベース樹脂100質量部に対し0.01〜10質量部、特に0.1〜5質量部とすることが好ましい。
また、弱酸を共役酸とするアニオンを有するオニウム塩化合物をクエンチャーとして用いることができる。そのクエンチ機構は、酸発生剤より発生した強酸が塩交換反応によりオニウム塩に変わるという現象に基づく。塩交換により発生した弱酸ではベース樹脂に含まれる酸不安定基の脱保護反応は進行しないため、この系における弱酸オニウム塩化合物はクエンチャーとして機能することになる。オニウム塩クエンチャーとしては例えば、特開2008−158339号公報に記載されているα位がフッ素化されていないスルホン酸、及びカルボン酸のスルホニウム塩、ヨードニウム塩、アンモニウム塩等のオニウム塩をクエンチャーとして挙げることができ、これらはα位がフッ素化されたスルホン酸、イミド酸、メチド酸を発生する酸発生剤と併用した場合にクエンチャーとして機能し得る。また、オニウム塩クエンチャーがスルホニウム塩やヨードニウム塩のように光分解性を有する場合、光強度が強い部分のクエンチ能が低下し、これによって溶解コントラストが向上するため、有機溶剤現像によるネガ型パターン形成において、パターンの矩形性が向上する。オニウム塩化合物を配合する場合、その配合量は、ベース樹脂100質量部に対し0.05〜20質量部、特に0.2〜10質量部とすることが好ましい。
上記の含窒素有機化合物やオニウム塩化合物等のクエンチャー成分は、単独又は2種以上混合して用いることができる。
界面活性剤としては、特開2008−111103号公報の段落[0166]、溶解制御剤としては特開2008−122932号公報の段落[0155]〜[0178]、アセチレンアルコール類としては特開2008−122932号公報の段落[0179]〜[0182]に記載のものを用いることができる。界面活性剤を添加する場合、その添加量は、本発明の効果を妨げない範囲で任意とすることができる。
また、スピンコート後のレジスト表面の撥水性を向上させるための高分子化合物を添加することもできる。この添加剤は、トップコートを用いない液浸リソグラフィーに用いることができる。このような添加剤としては、特開2007−297590号公報及び特開2008−111103号公報に開示されているような、特定構造の1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール残基を有する高分子化合物等が挙げられる。レジスト組成物に添加される撥水性向上剤は、有機溶剤を含む現像液に溶解する必要がある。上記の特定の1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール残基を有する高分子化合物は、現像液への溶解性が良好である。撥水性向上剤として、アミノ基やアミン塩を繰り返し単位として共重合した高分子化合物は、露光後加熱処理(ポストエクスポージャーベーク:以下PEBと記す。)中の酸の蒸発を防いで現像後のホールパターンの開口不良を防止する効果が高い。撥水性向上剤を添加する場合、その添加量は、ベース樹脂100質量部に対して0.1〜20質量部、好ましくは0.5〜10質量部である。
本発明のパターン形成方法の説明図を図1に示す。この場合、図1(A)に示したように、本発明においては基板10上に形成した被加工層20に直接又は中間介在層30を介してレジスト組成物を基板上に塗布してレジスト膜40を形成する。レジスト膜の厚さは、10〜1,000nm、特に20〜500nmであることが好ましい。このレジスト膜は、塗布後露光前に加熱処理(ポストアプライドベーク:以下PABと記す。)されるが、この条件としては60〜180℃、特に70〜150℃で10〜300秒間、特に15〜200秒間行うことが好ましい。
なお、基板10としては、シリコン基板が一般的に用いられる。被加工層20としては、SiO2、SiN、SiON、SiOC、p−Si、α−Si、TiN、WSi、BPSG、SOG、Cr、CrO、CrON、MoSi、低誘電膜及びそのエッチングストッパー膜が挙げられる。中間介在層30としては、SiO2、SiN、SiON、p−Si等のハードマスク、カーボン膜による下層膜と珪素含有中間膜、有機反射防止膜等が挙げられる。
次いで、図1(B)に示すように露光50を行う。ここで、露光光としては波長140〜250nmの高エネルギー線、波長13.5nmのEUV等が挙げられるが、中でもArFエキシマレーザーによる193nmの露光光が最も好ましく用いられる。露光は大気中や窒素気流中のドライ雰囲気で行ってもよいし、水中の液浸露光であってもよい。ArF液浸リソグラフィーにおいては、液浸溶剤として純水、又はアルカン等の屈折率が1以上で露光波長に高透明の液体が用いられる。液浸リソグラフィーでは、PAB後のレジスト膜と投影レンズの間に、純水やその他の液体を挿入する。これによってNAが1.0以上のレンズ設計が可能となり、より微細なパターン形成が可能になる。
液浸リソグラフィーはArFリソグラフィーを45nmノードまで延命させるための重要な技術である。液浸露光の場合は、レジスト膜上に残った水滴残りを除去するために露光後の純水リンス(ポストソーク)を行ってもよいし、レジスト膜からの溶出物を防ぎ、膜表面の滑水性を上げるために、PAB後のレジスト膜上に保護膜を形成してもよい。
液浸リソグラフィーに用いられるレジスト保護膜形成用組成物としては、例えば、水に不溶でアルカリ現像液に溶解する1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール残基を有する繰り返し単位を含む高分子化合物をベース樹脂とし、これを炭素数4以上のアルコール系溶剤、炭素数8〜12のエーテル系溶剤又はこれらの混合溶剤に溶解させたものが好ましい。保護膜は有機溶剤を含む現像液に溶解する必要があるが、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール残基を有する繰り返し単位を含む高分子化合物は上記有機溶剤を含む現像液に溶解する。特に、特開2007−25634号公報、特開2008−3569号公報に開示された1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール残基を有する保護膜形成用組成物から形成された保護膜の有機溶剤現像液に対する溶解性は高い。
上記保護膜形成用組成物に、アミン化合物もしくはアミン塩を配合すること、又は上記1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール残基を有する繰り返し単位に更にアミノ基もしくはアミン塩を有する繰り返し単位を共重合した高分子化合物をベース樹脂として用いることは、レジスト膜の露光部から発生した酸の未露光部分への拡散を制御し、ホールの開口不良を防止する効果が高い。アミン化合物を添加した保護膜形成用組成物としては特開2008−3569号公報記載のもの、アミノ基又はアミン塩を共重合した保護膜形成用組成物としては特開2007−316448号公報記載のものを用いることができる。アミン化合物、アミン塩としては、上記レジスト組成物添加用の塩基性化合物として詳述したものの中から選定することができる。アミン化合物、アミン塩の配合量は、ベース樹脂100質量部に対して0.01〜10質量部、特に0.02〜8質量部が好ましい。
レジスト膜形成後に、純水リンス(ポストソーク)を行うことによって、レジスト膜表面からの酸発生剤等の抽出あるいはパーティクルの洗い流しを行ってもよいし、露光後に膜上に残った水を取り除くためのリンス(ポストソーク)を行ってもよい。PEB中に露光部から蒸発した酸が未露光部に付着し、未露光部分の表面の保護基を脱保護させると、現像後のホールの表面がブリッジして閉塞する可能性がある。特に、ネガティブ現像におけるホールの外側は、光が照射されて酸が発生している。PEB中にホールの外側の酸が蒸発し、ホールの内側に付着するとホールが開口しないことがある。酸の蒸発を防いでホールの開口不良を防ぐために保護膜を適用することは効果的である。更に、アミン化合物又はアミン塩を添加した保護膜は、酸の蒸発を効果的に防ぐことができる。
このように、保護膜形成用組成物としては、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール残基を有する高分子化合物及びアミノ基又はアミン塩を有する化合物を、炭素数4以上のアルコール系溶剤、炭素数8〜12のエーテル系溶剤又はこれらの混合溶剤に溶解させたもの、あるいは上記1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール残基を有する繰り返し単位に更にアミノ基もしくはアミン塩を有する繰り返し単位を共重合した高分子化合物をベース樹脂として用いて、これを炭素数4以上のアルコール系溶剤、炭素数8〜12のエーテル系溶剤又はこれらの混合溶剤に溶解させたものを用いることが好ましい。
上記炭素数4以上のアルコール系溶剤としては、1−ブチルアルコール、2−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、tert−アミルアルコール、ネオペンチルアルコール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、3−メチル−3−ペンタノール、シクロペンタノール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、2,3−ジメチル−2−ブタノール、3,3−ジメチル−1−ブタノール、3,3−ジメチル−2−ブタノール、2−エチル−1−ブタノール、2−メチル−1−ペンタノール、2−メチル−2−ペンタノール、2−メチル−3−ペンタノール、3−メチル−1−ペンタノール、3−メチル−2−ペンタノール、3−メチル−3−ペンタノール、4−メチル−1−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、4−メチル−3−ペンタノール、シクロヘキサノール、1−オクタノール等が挙げられる。
炭素数8〜12のエーテル系溶剤としては、ジ−n−ブチルエーテル、ジイソブチルエーテル、ジ−sec−ブチルエーテル、ジ−n−ペンチルエーテル、ジイソペンチルエーテル、ジ−sec−ペンチルエーテル、ジ−tert−アミルエーテル、ジ−n−ヘキシルエーテル等が挙げられる。
露光における露光量は、1〜200mJ/cm2程度、特に10〜100mJ/cm2程度とすることが好ましい。次に、ホットプレート上で60〜150℃で1〜5分間、好ましくは80〜120℃で1〜3分間PEBを施す。
更に、図1(C)に示されるように、有機溶剤を含む現像液を用い、0.1〜3分間、好ましくは0.5〜2分間、浸漬(dip)法、パドル(puddle)法、スプレー(spray)法等の常法により現像することにより未露光部分が溶解するネガティブパターンが基板上に形成される。
上記有機溶剤としては、2−オクタノン、2−ノナノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、2−ヘキサノン、3−ヘキサノン、ジイソブチルケトン、2−メチルシクロヘキサノン、3−メチルシクロヘキサノン、4−メチルシクロヘキサノン、アセトフェノン、2'−メチルアセトフェノン、4'−メチルアセトフェノン等のケトン類、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸アミル、酢酸ブテニル、酢酸イソアミル、酢酸フェニル、蟻酸プロピル、蟻酸ブチル、蟻酸イソブチル、蟻酸アミル、蟻酸イソアミル、吉草酸メチル、ペンテン酸メチル、クロトン酸メチル、クロトン酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル、乳酸イソブチル、乳酸アミル、乳酸イソアミル、2−ヒドロキシイソ酪酸メチル、2−ヒドロキシイソ酪酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、酢酸フェニル、酢酸ベンジル、フェニル酢酸メチル、蟻酸ベンジル、蟻酸フェニルエチル、3−フェニルプロピオン酸メチル、プロピオン酸ベンジル、フェニル酢酸エチル、酢酸2−フェニルエチル等のエステル類等を好ましく用いることができる。これらの有機溶剤は、1種単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
これらの有機溶剤の総量は、現像液総量の60質量%以上であることが好ましい。より好ましくは80〜100質量%である。
上記現像液は、その他の有機溶剤を含んでもよい。その他の有機溶剤としては、オクタン、デカン、ドデカン等のアルカン類、イソプロピルアルコール、1−ブタノール、1−ペンタノール、1−ヘキサノール、4−メチル−2−ペンタノール等のアルコール類等が挙げられる。また、上記現像液は界面活性剤を含んでもよく、その具体例としては、上述のレジスト組成物に添加してよい界面活性剤の具体例と同様のものが挙げられる。
現像の終了時には、リンスを行う。リンス液としては、現像液と混溶し、レジスト膜を溶解させない溶剤が好ましい。このような溶剤としては、炭素数3〜10のアルコール、炭素数8〜12のエーテル化合物、炭素数6〜12のアルカン、アルケン、アルキン、芳香族系の溶剤が好ましく用いられる。
具体的には、炭素数6〜12のアルカンとしては、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、メチルシクロペンタン、ジメチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロノナン等が挙げられる。炭素数6〜12のアルケンとしては、ヘキセン、ヘプテン、オクテン、シクロヘキセン、メチルシクロヘキセン、ジメチルシクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン等が挙げられる。炭素数6〜12のアルキンとしては、ヘキシン、ヘプチン、オクチン等が挙げられる。炭素数3〜10のアルコールとしては、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、1−ブチルアルコール、2−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、tert−アミルアルコール、ネオペンチルアルコール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、3−メチル−3−ペンタノール、シクロペンタノール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、2,3−ジメチル−2−ブタノール、3,3−ジメチル−1−ブタノール、3,3−ジメチル−2−ブタノール、2−エチル−1−ブタノール、2−メチル−1−ペンタノール、2−メチル−2−ペンタノール、2−メチル−3−ペンタノール、3−メチル−1−ペンタノール、3−メチル−2−ペンタノール、3−メチル−3−ペンタノール、4−メチル−1−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、4−メチル−3−ペンタノール、シクロヘキサノール、1−オクタノール等が挙げられる。炭素数8〜12のエーテル化合物としては、ジ−n−ブチルエーテル、ジイソブチルエーテル、ジ−sec−ブチルエーテル、ジ−n−ペンチルエーテル、ジイソペンチルエーテル、ジ−sec−ペンチルエーテル、ジ−tert−アミルエーテル、ジ−n−ヘキシルエーテル等が挙げられる。これらの溶剤は1種単独で又は2種以上を混合して使用することができる。これらの溶剤に加えて、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、tert−ブチルベンゼン、メシチレン等の芳香族系の溶剤を用いることもできる。
ネガティブトーン現像によってホールパターンを形成する方法は、マスクデザインによる分類により、以下の3通りの方法に集約される。
(i)ドット状の遮光パターンが配置されたマスクを用い、ドット部分をネガ現像後にホールパターンとする方法。
(ii)格子状遮光パターンが配置されたマスクを用い、格子の交点をネガ現像後にホールパターンとする方法。
(iii)ライン状の遮光パターンが配置されたマスクを用いて2回の露光を行う方法であって、1回目の露光と2回目の露光のライン配列の向きを変えることでラインが交差するように重ねて露光し、ラインの交点をネガ現像後にホールパターンとする方法。
上記(i)の方法について、ドット状の遮光パターンが配置されたマスクを図7に例示する。この方法において、露光時の照明条件は特に限定されないが、図17に示されるアパチャー形状のクロスポール照明(4重極照明)が狭ピッチ化のために好ましく、これにX−Y偏光照明又は円形偏光のAzimuthally偏光照明を組み合わせて更にコントラストを向上させることが可能である。
上記(ii)の方法について、格子状遮光パターンが配置されたマスクを図5に例示する。(i)の方法と同様、クロスポール照明及び偏光照明と組み合わせることが狭ピッチの解像性向上の点で好ましい。
図8にNA1.3レンズ、クロスポール照明、6%ハーフトーン位相シフトマスク、Azimuthally偏光照明でのピッチ90nm、一辺の幅が60nmの正四角形のドットパターンが配置されたマスクにおける光学像コントラストを示す。また、図6にNA1.3レンズ、クロスポール照明、6%ハーフトーン位相シフトマスク、Azimuthally偏光照明でのピッチ90nm、幅30nmの格子状ラインパターンの光学像を示す。前者のドットパターンを利用する場合よりも後者の格子状パターンを利用する場合の方が、光の強度が低下するためにレジストの感度が低下する欠点があるものの、光学コントラストが向上するという利点がある。
上記(ii)の方法において、更に透過率3〜15%のハーフトーン位相シフトマスクを用い、格子状のシフター格子の交点を現像後にホールパターンとする方法が、光学コントラストが向上することから好ましい。
上記(iii)の方法について、図15、図16に示されるアパチャー形状のダイポール照明(2重極照明)を用い、X、Y方向のラインパターンを2回に分けて露光し、光学像を重ねることにより、上記(i)及び(ii)の方法に比べて、更に高いコントラストを得ることができる。ダイポール照明に併せてs偏光照明を加えると、更にコントラストを上げることができる。
図2は、波長193nmのArFエキシマレーザーを用いたNA1.3レンズ、ダイポール照明、6%ハーフトーン位相シフトマスク、s偏光でのピッチ90nm、ラインサイズ45nmのX方向ラインの光学像を示す。また、図3は、波長193nmのArFエキシマレーザーを用いたNA1.3レンズ、ダイポール照明、6%ハーフトーン位相シフトマスク、s偏光でのピッチ90nm、ラインサイズ45nmのY方向ラインの光学像を示す。色が濃い方が遮光部分、白い方が光の強い領域であり、白と黒のコントラスト差がはっきりしており、特に強い遮光部分が存在することが示されている。図4は、Y方向ラインにX方向ラインの光学像を重ねたコントラストイメージである。XとYのラインの組み合わせで格子状のイメージができ上がるように思われるがそうではなく、光の弱い黒い部分のパターンは円形である。円形のサイズが大きい場合は菱形形状で隣のパターンとつながり易いが、円のサイズが小さいほど円形度合いが向上し、強く遮光された小さな円が存在することが示されている。
上記(iii)の2回露光する方法は、(i)や(ii)の1回露光による方法に比べてスループットが低下するものの、光学コントラストが高いことから、微細なパターンを寸法均一性よく形成でき、狭ピッチ化においても有利である。1回目のラインと2回目のラインの角度は直角が好ましいが、90度以外の角度でも構わなく、1回目のラインの寸法と2回目のラインの寸法やピッチが同じであっても異なってもよい。1回目のラインと、これと異なる位置に2回目のラインが1枚のマスクに有するマスクを用いて1回目の露光と2回目の露光を連続露光することも可能である。また、1枚のマスクを用いてX方向とY方向のコントラストを強調した2回の連続した露光は、現在の市販のスキャナーで行うことが可能である。
ピッチや位置がランダムに配列された微細なホールパターンの形成は困難である。密集パターンのコントラストは、ダイポール、クロスポール等の斜入射照明に位相シフトマスクと偏光を組み合わせた超解像技術によって向上させることができるが、孤立パターンのコントラストはそれほど向上しない。
密集の繰り返しパターンに対して超解像技術を用いた場合、孤立パターンとの粗密(プロキシミティー)バイアスが問題になる。強い超解像技術を使えば使うほど密集パターンの解像力が向上するが、孤立パターンの解像力は変わらないために、粗密バイアスが拡大する。微細化に伴うホールパターンにおける粗密バイアスの増加は深刻な問題である。粗密バイアスを抑えるために、一般的にはマスクパターンの寸法にバイアスを付けることが行われている。粗密バイアスはレジスト組成物の特性、即ち、溶解コントラストや酸拡散によっても変わるために、レジスト組成物の種類毎にマスクの粗密バイアスが変化する。レジスト組成物の種類毎に粗密バイアスを変えたマスクを用いることになり、マスク製作の負担が増している。
そこで、強い超解像照明で密集ホールパターンのみを解像させ、パターンの上に1回目のポジ型レジストパターンを溶解させないアルコール溶剤のネガ型レジスト膜を塗布し、不必要なホール部分を露光、現像することによって閉塞させて密集パターンと孤立パターンの両方を作製する方法(Pack and unpack;PAU法)が提案されている(Proc. SPIE Vol. 5753 p171 (2005))。この方法の問題点は、1回目の露光と2回目の露光の位置ずれが挙げられ、この点については文献の著者も指摘している。また、2回目の現像で塞がれないホールパターンは2回現像されることになり、これによる寸法変化も問題として挙げられる。
ランダムピッチのホールパターンをポジネガ反転の有機溶剤現像で形成するためには、格子状の遮光パターンが全面に配列され、ホールを形成する場所だけに格子の幅を太くしたマスクを用いることが有効である。
上記(ii)の方法において、図9に示すようなハーフピッチ以下のライン幅による格子状の第1のシフターと、第1のシフター上に第1のシフターの線幅よりもウエハー上の寸法で2〜30nm太い第2のシフターが配列された位相シフトマスクを用い、太いシフターが配列された点を現像後にホールパターンとする方法により、あるいは図11に示すようなハーフピッチ以下のライン幅による格子状の第1のシフターと、第1のシフター上に第1のシフターの線幅よりもウエハー上の寸法で2〜100nm太いドットパターンの第2のシフターが配列された位相シフトマスクを用い、太いシフターが配列された点を現像後にホールパターンとする方法により、ランダムピッチのホールパターンを形成することができる。
ピッチ90nmで、20nmラインの格子状パターン上に、図9に示すようにパターンを形成したい部分に十字の太い交差ラインを配置する。色の黒い部分がハーフトーンのシフター部分である。孤立性の所ほど太いライン(図9では幅40nm)、密集部分では幅30nmのラインが配置されている。密集パターンよりも孤立パターンの方が光の強度が弱くなるために、太いラインが用いられる。密集パターンの端の部分も光の強度がやや低下するために、密集部分の中心よりもやや幅広の32nmのラインが宛われている。
図9のマスクを用いて得られた光学像のコントラストイメージを図10に示す。黒い遮光部分にポジネガ反転によってホールが形成される。ホールが形成されるべき場所以外にも黒点が見られるが、黒点のサイズは小さいために、実際には殆ど転写されない。不必要な部分の格子ラインの幅を狭くしたりするなどの更なる最適化によって、不必要なホールの転写を防止することが可能である。
同じく格子状の遮光パターンを全面に配列し、ホールを形成する場所だけに太いドットを配置したマスクを用いることもできる。ピッチ90nmで、15nmラインの格子状パターン上に、図11に示すようにドットを形成したい部分に太いドットを配置する。色の黒い部分がハーフトーンのシフター部分である。孤立性の所ほど大きなドット(図11では一辺90nm)、密集部分では一辺55nmの四角状のドットが配置されている。ドットの形状は正四角形でも、長方形、菱形、5角形、6角形、7角形、8角形以上の多角形、円形でも構わない。図11のマスクを用いて得られた光学像のコントラストイメージを図12に示す。図10に比べてもほぼ同等の黒い遮光部分が存在し、ポジネガ反転によってホールが形成されることが示されている。
図13に示されるような格子状パターンが配列されていないマスクを用いた場合、図14に示されるように黒い遮光部分は現れない。この場合はホールの形成が困難であるか、もし形成できたとしても光学像のコントラストが低いために、マスク寸法のばらつきがホールの寸法のばらつきに大きく反映する結果となる。
上記方法により形成されたトレンチパターン又はホールパターンを現像後、サーマルフローを行うことにより、寸法を縮小することができる。具体的には、現像後に加熱処理(ポストデブロップメントベーク:以下PDBと記す。)を行う方法であり、これにより、広いリソグラフィーマージンを確保できる比較的大きな寸法のパターンを形成し、そのマージンをほぼ維持したまま微細化できる。サーマルフローを行うために必要なPDB温度はレジスト組成物により異なるが、本発明に係るレジスト組成物を用いてサーマルフローを行う場合は、PDB温度を140〜200℃とすることが好ましい。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例等に制限されるものではない。なお、下記例において、数平均分子量及び重量平均分子量は、溶剤としてテトラヒドロフラン(THF)を用いたポリスチレン換算でのゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定した。
レジスト組成物の調製
本発明のレジスト組成物を下記表1に示す組成で配合して溶解させ、0.2μmのテフロン(登録商標)フィルターで濾過したレジスト溶液を調製した。また、表1,2中のベース樹脂1及びベース樹脂2の構造、分子量(Mw)、分散度(Mw/Mn)をそれぞれ下記表3、表4に示す。表3、表4中のかっこ内の数値は各繰り返し単位の構成比率(モル%)を示す。なお、ベース樹脂1及びベース樹脂2はそれぞれ開環メタセシス重合体水素添加物、(メタ)アクリル酸エステル樹脂であり、そのうち、Polymer−A1〜A11が本発明の開環メタセシス重合体水素添加物[A]に相当し、及びPolymer−B1〜B12が本発明の(メタ)アクリル酸エステル樹脂[B]に相当する。また、表1,2中の光酸発生剤の構造を表5に、表1,2中のクエンチャー成分の構造を表6に示す。
表1中に示した溶剤は以下の通りである。
PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
CyHO:シクロヘキサノン
GBL:γ−ブチロラクトン
また、アルカリ可溶型界面活性剤SF−1(5.0質量部)と界面活性剤A(0.1質量部)を表1及び表2中に示したいずれのレジスト組成物にも添加した。アルカリ可溶型界面活性剤SF−1及び界面活性剤Aの構造を以下に示す。
アルカリ可溶型界面活性剤SF−1(特開2008−122932号公報記載の化合物):ポリ(メタクリル酸3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル−2−トリフルオロメチルプロピル・メタクリル酸1,1,1−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−6−メチル−2−トリフルオロメチルヘプタ−4−イル共重合物)(下記式)
界面活性剤A:3−メチル−3−(2,2,2−トリフルオロエトキシメチル)オキセタン・テトラヒドロフラン・2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール共重合物(オムノバ社製)(下記式)
アルカリ可溶性保護膜形成用組成物の調製
下記に示した組成で、樹脂(TC用ポリマー1)、有機溶剤を混合、溶解後にそれらをテフロン(登録商標)製フィルター(孔径0.2μm)で濾過し、保護膜形成用組成物(TC−1)を調製した。
TC−1
混合組成:TC用ポリマー1(100質量部)、イソアミルエーテル(2,600質量部)、2−メチル−1−ブタノール(260質量部)
[実施例1〜33、比較例1〜17]
耐エッチング性評価
[評価方法]
HMDS(ヘキサメチルジシラザン)気相中で表面処理(90℃、60秒間)したシリコンウエハー上に、上記表1,2に示したレジスト組成物をスピンコーティングし、ホットプレートを用いて100℃で60秒間ベーク(PAB)し、レジスト膜の厚みを100nmにした。その後、ArFエキシマレーザースキャナー((株)ニコン製、NSR−307E、NA0.85)にてウエハー全面をオープンフレーム露光した。その際の露光量は、脱保護反応に充分な酸が光酸発生剤から生じるように、50mJ/cm2とした。その後、120℃で60秒間ベーク(PEB)を施すことにより、レジスト膜を形成するベース樹脂を脱保護状態に変えた。ベース樹脂が脱保護された部分はネガ型現像における不溶部に相当する。次にこれをドライエッチャー(東京エレクトロン(株)製、CF4/CHF3ガス)を用いて耐エッチング性評価を行った。1分間当たりの膜厚変化量を求め、エッチレート(nm/min)とした。エッチレートが低いほど、基板加工後の寸法変化やラフネスが抑制されることを示す。
なお、比較例として、いくつかのレジスト組成物については、露光及びPEBを施さない状態でも耐エッチング性評価を行った。露光及びPEBを施さない場合は、ポジ型現像における不溶部の状態に相当する、ベース樹脂の溶解性基(カルボン酸)が保護された状態のレジスト膜を評価することになる。
[評価結果]
下記表7に、評価したレジスト組成物、露光及びPEBの有無、及びそれぞれの場合のエッチレートを記載した。
上記表7の結果の通り、本発明の開環メタセシス重合体水素添加物[A]と(メタ)アクリル酸エステル樹脂[B]を共に含有するレジスト組成物は、開環メタセシス重合体水素添加物[A]のみを含有するレジスト組成物と同様に、脱保護状態(露光、PEB処理膜)においても充分にエッチレートが低いことがわかった。一方、(メタ)アクリル酸エステル樹脂[B]のみをベース樹脂として含有するレジスト組成物は、保護状態(露光、PEB未処理膜)においてもエッチレートが高いが、脱保護状態においては更にエッチレートが高くなってしまうことがわかった。
[実施例34〜68、比較例18〜33]
パターニング評価(1)トレンチパターンの形成
[評価方法]
上記表1,2に示したレジスト組成物を、シリコンウエハーに信越化学工業(株)製スピンオンカーボン膜ODL−50(カーボンの含有量が80質量%)を200nm、その上に珪素含有スピンオンハードマスクSHB−A941(珪素の含有量が43質量%)を35nmの膜厚で成膜したトライレイヤープロセス用の基板上にスピンコーティングし、ホットプレートを用いて100℃で60秒間ベーク(PAB)し、レジスト膜の厚みを100nmにした。下記表8の実施例42、比較例18,20,30ではレジスト膜の上に更に保護膜形成用組成物TC−1をスピンコーティングし、90℃で60秒間ベークし、保護膜の厚みを50nmにした。
これをArFエキシマレーザー液浸スキャナー((株)ニコン製、NSR−610C、NA1.30、σ0.97/0.73、クロスポール開口60度、Azimuthally偏光照明、6%ハーフトーン位相シフトマスク)を用いて露光量及びフォーカスオフセット値を変化させながら露光を行い、その後任意の温度にて60秒間ベーク(PEB)し、その後現像したが、マスク上のデザイン及び現像条件について下記に記載の4種(Process−1〜4)の条件を用意した。
[Process−1]
マスク上デザイン(1/4倍縮小投影露光のためマスク上実寸法は4倍):60nmライン/160nmピッチ(ライン部分が遮光部)。
現像条件:酢酸ブチルを現像液とし、30秒間現像。その後ジイソアミルエーテルでリンス。
[Process−2]
マスク上デザイン(1/4倍縮小投影露光のためマスク上実寸法は4倍):60nmライン/160nmピッチ(ライン部分が遮光部)。
現像条件:2−ヘプタノンを現像液とし、30秒間現像。その後ジイソアミルエーテルでリンス。
[Process−3]
マスク上デザイン(1/4倍縮小投影露光のためマスク上実寸法は4倍):60nmライン/160nmピッチ(ライン部分が遮光部)。
現像条件:酢酸ブチル/安息香酸メチルの質量比1:1混合溶剤を現像液とし、30秒間現像。その後ジイソアミルエーテルでリンス。
[Process−4]
マスク上デザイン(1/4倍縮小投影露光のためマスク上実寸法は4倍):60nmトレンチ/160nmピッチ(トレンチ部分が光透過部)。
現像条件:2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を現像液とし、30秒間現像。その後純水でリンス。
上記Process−1〜3は本発明の有機溶剤ネガ現像ラインパターン反転によるトレンチ形成方法であり、Process−4は比較例として実施したアルカリ現像液によるトレンチ形成方法に相当する。
作製したレジストパターンを電子顕微鏡にて観察し、トレンチ寸法幅が50nmとなる露光量を最適露光量(Eop、mJ/cm2)とし、最適露光量においてマスク上デザインをトレンチ寸法58〜62nmの範囲で1nm刻みで変化させたとき(ピッチ160nm固定)のレジストパターン寸法の変化量を調べ、その線形近似の傾きよりマスク寸法忠実性(マスクエラーファクター:MEF)を求めた。また、最適露光量におけるパターンエッジ寸法ばらつきを測定(2nm間隔)し、その3σ値をエッジラフネス(nm)とした。
[評価結果]
各レジスト組成物を評価した際の条件及び評価結果を下記表8に示す。
上記表8の結果より、Process−1〜3に相当する有機溶剤ネガ現像により形成したトレンチパターンがProcess−4のアルカリ水溶液ポジ現像により形成したトレンチパターンに比べて、MEF及びエッジラフネスおいて優位であることが確認できた。
比較例18〜20及び24の開環メタセシス重合体水素添加物[A]のみをベース樹脂とするレジスト組成物に比べ、本発明の開環メタセシス重合体水素添加物[A]と(メタ)アクリル酸エステル樹脂[B]を共に含む実施例のレジスト組成物の方がMEFが優れ、(メタ)アクリル酸エステル樹脂[B]のみをベース樹脂とする比較例21〜23及び25のレジスト組成物と同等のMEF値を示すことがわかった。また、エッジラフネスについては、本発明の開環メタセシス重合体水素添加物[A]と(メタ)アクリル酸エステル樹脂[B]を共に含む実施例のレジスト組成物は、それぞれの樹脂を単独で適用した場合よりも優れることがわかった。
また、比較例26〜29の結果より、本発明と異なる構造の開環メタセシス重合体水素添加物又は(メタ)アクリル酸エステル樹脂を用いた場合は、MEFとラフネスが共に劣ることがわかった。
以上の結果より、特定のベース樹脂2種を共に含むレジスト組成物を用いて有機溶剤ネガ現像によりトレンチを作製する本発明のパターン形成方法は、耐エッチング性、マスク寸法忠実性、及びラフネスを両立できることが確認された。
[実施例69〜103、比較例34〜49]
パターニング評価(2)ホールパターンの形成
[評価方法]
上記表1,2に示したレジスト組成物を、シリコンウエハーに信越化学工業(株)製スピンオンカーボン膜ODL−50(カーボンの含有量が80質量%)を200nm、その上に珪素含有スピンオンハードマスクSHB−A941(珪素の含有量が43質量%)を35nmの膜厚で成膜したトライレイヤープロセス用の基板上にスピンコーティングし、ホットプレートを用いて100℃で60秒間ベーク(PAB)し、レジスト膜の厚みを100nmにした。下記表9の実施例77、比較例34,36,46ではレジスト膜の上に更に保護膜形成用組成物TC−1をスピンコーティングし、90℃で60秒間ベークし、保護膜の厚みを50nmにした。
これをArFエキシマレーザー液浸スキャナー((株)ニコン製、NSR−610C)により任意の照明条件にて1回もしくは連続の2回露光を行い、その後任意の温度にて60秒間ベーク(PEB)し、その後現像した。露光照明条件及び6%ハーフトーン位相シフトマスク上のデザイン及び現像条件について下記に記載の4種(Process−5〜8)の条件を用意した。
[Process−5]
露光照明条件:NA1.30、σ0.98/0.78、クロスポール開口20度、Azimuthally偏光。
マスク上デザイン(1/4倍縮小投影露光のためマスク上実寸法は4倍):60nmドット/90nmピッチ、及び55nmドット/80nmピッチ(ドット部分が遮光部)。
現像条件:酢酸ブチルを現像液とし、30秒間現像。その後ジイソアミルエーテルでリンス。ドット位置にホールパターンを形成。
[Process−6]
露光照明条件:NA1.30、σ0.98/0.78、クロスポール開口20度、Azimuthally偏光。
マスク上デザイン(1/4倍縮小投影露光のためマスク上実寸法は4倍):20nmライン/90nmピッチ、及び15nmライン/80nmピッチの格子状マスク(格子形成のライン部分が遮光部)。
現像条件:酢酸ブチルを現像液とし、30秒間現像。その後ジイソアミルエーテルでリンス。格子点にホールパターンを形成。
[Process−7]
露光照明条件:NA1.30、σ0.98/0.78、Azimuthally偏光での連続2回露光。露光1回目はXダイポール開口20度、露光2回目はYダイポール開口20度。ここでX方向とY方向は角度90度異なる。
マスク上デザイン(1/4倍縮小投影露光のためマスク上実寸法は4倍):露光1回目はX方向繰り返しライン、露光2回目はY方向繰り返しラインであり、それぞれ45nmライン/90nmピッチ及び40nmライン/80nmピッチ。露光1回目と2回目とでライン/ピッチの寸法が同一のパターンが交差するように露光。
現像条件:酢酸ブチルを現像液とし、30秒間現像。その後4−メチル−2−ペンタノールでリンス。2回の露光のラインの交差点にホールパターンを形成。
[Process−8]
露光照明条件:NA1.30、σ0.98/0.78、クロスポール開口20度、Azimuthally偏光。
マスク上デザイン(1/4倍縮小投影露光のためマスク上実寸法は4倍):60nmホール/90nmピッチ、及び55nmホール/80nmピッチ(四角ホール、ホール部分が光透過部)。
現像条件:2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を現像液とし、30秒間現像。その後純水でリンス。ホール位置にホールパターンを形成。
上記Process−5〜7は本発明の有機溶剤ネガ現像によるホールパターン形成方法であり、Process−5はドットパターンの反転による方法、Process−6は格子パターンの反転による方法、Process−7はライン交差2回露光による方法である。また、Process−8は比較例として実施したアルカリ現像液によるホールパターン形成方法に相当する。
作製したレジストパターンを電子顕微鏡にて観察、90nmピッチにおいてホール径45nmとなる露光量を最適露光量(Eop、mJ/cm2)とし、最適露光量において同一露光ショット内の異なる箇所50点のホール径を測定し、寸法ばらつきの3σ値を寸法均一性(CD Uniformity=CDU:nm)とした。CDUの値が小さいほど寸法制御性がよく、好ましい。
[評価結果]
各レジスト組成物を評価した際の条件及び評価結果を下記表9に示す。
上記表9の結果より、Process−5〜7の有機溶剤ネガ現像により形成したホールパターンがProcess−8のアルカリ水溶液ポジ現像により形成したホールパターンに比べて、寸法均一性の点で優位であることが確認できた。特にProcess−7の方法により形成したパターンの寸法均一性が最も良好であった。
比較例34〜36及び40の開環メタセシス重合体水素添加物[A]のみをベース樹脂とするレジスト組成物に比べ、本発明の開環メタセシス重合体水素添加物[A]と(メタ)アクリル酸エステル樹脂[B]を共に含む実施例のレジスト組成物の寸法均一性が優れ、(メタ)アクリル酸エステル樹脂[B]のみをベース樹脂とする比較例37〜39及び41のレジスト組成物と同等のCDU値を示すことがわかった。
また、比較例42〜45の結果より、本発明と異なる構造の開環メタセシス重合体水素添加物又は(メタ)アクリル酸エステル樹脂を用いた場合は、有機溶剤ネガ現像と組み合わせても寸法均一性が不十分であることがわかった。
以上の結果より、特定のレジスト組成物を用いて有機溶剤ネガ現像によりホールを作製する本発明のパターン形成方法が、耐エッチング性とショット内寸法均一性を両立できることが確認された。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
10 基板
20 被加工層
30 中間介在層
40 レジスト膜
50 露光

Claims (13)

  1. ベース樹脂として、下記一般式[1]で表される開環メタセシス重合体水素添加物[A]と、下記一般式[3]で表される(メタ)アクリル酸エステル樹脂[B]とを含有し、更に酸発生剤と有機溶剤を含むレジスト組成物を基板上に塗布し、
    塗布後加熱処理(ポストアプライドベーク)をして作製したレジスト膜を高エネルギー線で露光し、
    露光後加熱処理(ポストエクスポージャーベーク)を施した後に、有機溶剤を含有する現像液によりレジスト膜の未露光部分を選択的に溶解させることを特徴とするネガ型パターン形成方法。
    [式中、R1〜R4のうち少なくとも一つは、下記一般式[2]
    (式中、鎖線は結合手を表す。R5は水素原子、炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数2〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシアルキル基、又は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアシル基を表す。R6は酸不安定基を表す。W1は単結合又は炭素数1〜10のk+2価の炭化水素基を表す。kは0又は1を表す。)
    で表される官能基であり、その他はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、ハロゲン原子、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシ基、炭素数2〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシアルキル基、炭素数2〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数6〜20のアリールカルボニルオキシ基、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキルスルホニルオキシ基、炭素数6〜20のアリールスルホニルオキシ基、炭素数2〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシカルボニル基、又は炭素数3〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシカルボニルアルキル基を表す。X11、X12はそれぞれ独立に−O−又はCR7 2−を表し、R7は水素原子、又は炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表す。jは0又は1〜3の整数を表す。
    8〜R11はそれぞれ独立に水素原子、又は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を表す。X21、X22はそれぞれ独立に−O−又はCR12 2−を表し、R12は水素原子、又は炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表す。mは0又は1〜3の整数を表す。
    13〜R16はそれぞれ独立に水素原子、又は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を表す。X31、X32はそれぞれ独立に−O−又はCR17 2−を表し、R17は水素原子、又は炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表す。Y1及びY2は、一方が−(C=O)−であり、他方は−CR18 2−である。R18は水素原子、又は炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表す。nは0又は1〜3の整数を表す。
    一般式[1]中の各繰り返し単位はそれぞれ複数種存在してもよく、a1、a2、a3は各繰り返し単位合計の構成モル比を示し、0<a1<1、0≦a2≦0.8、0≦a3≦0.8、0<(a2+a3)≦0.8、0.5<(a1+a2+a3)≦1を同時に満たす。但し、開環メタセシス重合体水素添加物[A]に含まれる繰り返し単位の構成モル比の総計は1である。
    また、a3=0の場合、X11、X12、X21、X22のうち1つ以上が−O−であり、a2=0の場合、X11、X12、X31、X32のうち1つ以上が−O−であり、a2、a3が共に0より大きい場合、X11、X12、X21、X22、X31、X32のうち1つ以上が−O−である。]
    (式中、R32、R35はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基を表す。R33、R34は酸不安定基を表す。k0は0又は1であり、k0が0の場合、k1は0であり、かつL1は単結合を表す。k0が1の場合、k1は0又は1であり、ここでk1が0の場合、L1はヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状の2価の炭化水素基を表し、k1が1の場合、L1はヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状の3価の炭化水素基を表す。R36は炭素数4〜15のエーテル、ケトン、エステル、カーボネート及びスルホン酸エステルから選ばれる少なくとも1つ以上の部分構造を有する1価の環状炭化水素基を表す。一般式[3]中の各繰り返し単位はそれぞれ複数種存在してもよく、b1、b2は各繰り返し単位合計の構成モル比を示し、0<b1<1、0<b2<1、0.5<(b1+b2)≦1を同時に満たす。但し、(メタ)アクリル酸エステル樹脂[B]に含まれる繰り返し単位の構成モル比の総計は1である。)
  2. 上記一般式[2]中の酸不安定基R6、及び上記一般式[3]中の酸不安定基R33及びR34が、それぞれ独立に下記一般式[5]〜[7]で表される基から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1に記載のパターン形成方法。
    (式中、鎖線は結合手を表す。RL01〜RL03はそれぞれ独立に炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を表す。RL04は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を表す。Zは炭素数2〜15の2価の炭化水素基を表し、結合する炭素原子と共に単環又は架橋環を形成する。RL05は炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を表す。)
  3. 上記一般式[2]中の酸不安定基R6、及び上記一般式[3]中の酸不安定基R33及びR34が、それぞれ独立にtert−ブチル基、tert−アミル基、2−エチル−2−ブチル基、1−メチルシクロペンチル基、1−エチルシクロペンチル基、1−n−プロピルシクロペンチル基、1−iso−プロピルシクロペンチル基、1−tert−ブチルシクロペンチル基、1−シクロペンチルシクロペンチル基、1−シクロヘキシルシクロペンチル基、1−ノルボルニルシクロペンチル基、2−メチル−2−ノルボルニル基、2−エチル−2−ノルボルニル基、2−メチル−2−アダマンチル基、2−エチル−2−アダマンチル基、2−n−プロピル−2−アダマンチル基、2−iso−プロピル−2−アダマンチル基、メトキシメチル基、及び2−アダマンチルオキシメチル基から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1に記載のパターン形成方法。
  4. 上記開環メタセシス重合体水素添加物[A]が、上記一般式[1]中に示される繰り返し単位に加え、下記一般式[8]、[10]、[12]及び[13]で表される繰り返し単位から選ばれる1種以上を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
    [式中、R19〜R22のうち少なくとも一つは、下記一般式[9]
    (式中、鎖線は結合手を表す。R23は水素原子、炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数2〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシアルキル基、又は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアシル基を表す。W2は単結合又は炭素数1〜10のq+2価の炭化水素基を表す。qは0又は1を表す。)
    で表されるカルボキシル基を有する官能基であり、その他はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、ハロゲン原子、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシ基、炭素数2〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシアルキル基、炭素数2〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数6〜20のアリールカルボニルオキシ基、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキルスルホニルオキシ基、炭素数6〜20のアリールスルホニルオキシ基、炭素数2〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシカルボニル基、又は炭素数3〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシカルボニルアルキル基を表す。X41、X42はそれぞれ独立に−O−又はCR24 2−を表し、R24は水素原子、又は炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表す。pは0又は1〜3の整数を表す。]
    [式中、R25〜R28のうち少なくとも一つは、下記一般式[11]
    (式中、鎖線は結合手を表す。R29は水素原子、炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、炭素数2〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシアルキル基、又は炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアシル基を表す。R30は炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキル基、炭素数2〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシアルキル基、又は炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のハロゲン化アルキル基を表す。W3は単結合又は炭素数1〜10のs+2価の炭化水素基を表す。sは0又は1を表す。)
    で表されるカルボン酸エステル基を有する官能基であり、その他はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、ハロゲン原子、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシ基、炭素数2〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシアルキル基、炭素数2〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数6〜20のアリールカルボニルオキシ基、炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキルスルホニルオキシ基、炭素数6〜20のアリールスルホニルオキシ基、炭素数2〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシカルボニル基、又は炭素数3〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルコキシカルボニルアルキル基を表す。X51、X52はそれぞれ独立に−O−又はCR31 2−を表し、R31は水素原子、又は炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表す。rは0又は1〜3の整数を表す。]
    (式中、eは0又は1〜3の整数を表す。fは0又は1〜3の整数を表す。)
  5. 上記(メタ)アクリル酸エステル樹脂[B]が、上記一般式[3]中に示される繰り返し単位に加え、下記一般式[14]で表される繰り返し単位を1種以上含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
    (式中、R37は水素原子又はメチル基を表す。k2は0又は1を表す。k2が0の場合、L2はヘテロ原子又はフッ素原子を含んでもよい炭素数2〜15の直鎖状、分岐状又は環状の2価の炭化水素基を表し、k2が1の場合、L2はヘテロ原子又はフッ素原子を含んでもよい炭素数3〜16の直鎖状、分岐状又は環状の3価の炭化水素基を表す。R38、R39は水素原子、又は炭素数1〜12の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、アルコキシアルキル基及びアシル基から選ばれる基を表す。)
  6. 現像液が、2−オクタノン、2−ノナノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、2−ヘキサノン、3−ヘキサノン、ジイソブチルケトン、2−メチルシクロヘキサノン、3−メチルシクロヘキサノン、4−メチルシクロヘキサノン、アセトフェノン、2'−メチルアセトフェノン、4'−メチルアセトフェノン、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸アミル、酢酸ブテニル、酢酸イソアミル、酢酸フェニル、蟻酸プロピル、蟻酸ブチル、蟻酸イソブチル、蟻酸アミル、蟻酸イソアミル、吉草酸メチル、ペンテン酸メチル、クロトン酸メチル、クロトン酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル、乳酸イソブチル、乳酸アミル、乳酸イソアミル、2−ヒドロキシイソ酪酸メチル、2−ヒドロキシイソ酪酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、酢酸フェニル、酢酸ベンジル、フェニル酢酸メチル、蟻酸ベンジル、蟻酸フェニルエチル、3−フェニルプロピオン酸メチル、プロピオン酸ベンジル、フェニル酢酸エチル、及び酢酸2−フェニルエチルから選ばれる1種以上の有機溶剤を含有し、これら有機溶剤の総量が、現像液総量の60質量%以上であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
  7. 高エネルギー線による露光が、波長193nmのArFエキシマレーザーによる液浸リソグラフィー、又は波長13.5nmのEUVリソグラフィーであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
  8. 現像後にトレンチパターンを形成することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
  9. ドット状の遮光パターンが配置されたマスクを用い、ドット部分を現像後にホールパターンとすることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
  10. 格子状遮光パターンが配置されたマスクを用い、格子の交点を現像後にホールパターンとすることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
  11. ライン状の遮光パターンが配置されたマスクを用いて2回の露光を行う方法であって、1回目の露光と2回目の露光のライン配列の向きを変えることでラインが交差するように重ねて露光し、ラインの交点を現像後にホールパターンとすることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
  12. マスクが透過率3〜15%のハーフトーン位相シフトマスクであることを特徴とする請求項7乃至11のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
  13. レジスト組成物を基板上に塗布してレジスト膜を形成し、加熱処理(ポストアプライドベーク)後にレジスト膜に保護膜を形成した後、高エネルギー線で上記レジスト膜を露光し、露光後加熱処理(ポストエクスポージャーベーク)を施した後に有機溶剤による現像液を用いて未露光部の保護膜とレジスト膜を溶解させることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載のパターン形成方法。
JP2011101101A 2011-04-28 2011-04-28 パターン形成方法 Expired - Fee Related JP5353943B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011101101A JP5353943B2 (ja) 2011-04-28 2011-04-28 パターン形成方法
TW101114698A TWI440976B (zh) 2011-04-28 2012-04-25 圖案形成方法
US13/456,705 US8691494B2 (en) 2011-04-28 2012-04-26 Patterning process

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011101101A JP5353943B2 (ja) 2011-04-28 2011-04-28 パターン形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012233968A true JP2012233968A (ja) 2012-11-29
JP5353943B2 JP5353943B2 (ja) 2013-11-27

Family

ID=47068151

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011101101A Expired - Fee Related JP5353943B2 (ja) 2011-04-28 2011-04-28 パターン形成方法

Country Status (3)

Country Link
US (1) US8691494B2 (ja)
JP (1) JP5353943B2 (ja)
TW (1) TWI440976B (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013050545A (ja) * 2011-08-30 2013-03-14 Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd ポジ型レジスト組成物、レジストパターン形成方法
WO2013069811A1 (en) * 2011-11-09 2013-05-16 Fujifilm Corporation Pattern forming method, actinic ray-sensitive or radiation-sensitive resin composition, actinic ray-sensitive or radiation-sensitive film, manufacturing method of electronic device, and electronic device
JP2013127526A (ja) * 2011-12-16 2013-06-27 Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd レジストパターン形成方法及びレジスト組成物
JP2013178515A (ja) * 2012-02-09 2013-09-09 Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd レジストパターン形成方法及び溶剤現像ネガ型レジスト組成物
JP2014041325A (ja) * 2012-07-27 2014-03-06 Fujifilm Corp パターン形成方法、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、レジスト膜、これらを用いた電子デバイスの製造方法、及び、電子デバイス
JP2014056194A (ja) * 2012-09-13 2014-03-27 Jsr Corp 保護膜形成組成物及びネガ型レジストパターン形成方法
JP2014145809A (ja) * 2013-01-28 2014-08-14 Shin Etsu Chem Co Ltd パターン形成方法及びレジスト組成物
JP2017044872A (ja) * 2015-08-26 2017-03-02 Jsr株式会社 感放射線性樹脂組成物及びレジストパターン形成方法
JP2017201409A (ja) * 2013-06-05 2017-11-09 東京応化工業株式会社 レジスト組成物及びレジストパターン形成方法

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018128037A1 (ja) * 2017-01-05 2018-07-12 住友電工プリントサーキット株式会社 プリント配線板の製造方法
FR3092594B1 (fr) * 2019-02-12 2021-03-12 Seb Sa Appareil de traitement du linge a la vapeur comportant un dispositif support

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006098949A (ja) * 2004-09-30 2006-04-13 Sumitomo Bakelite Co Ltd 半導体装置
JP2006139284A (ja) * 2005-11-10 2006-06-01 Jsr Corp 半導体デバイス製造用感放射線性樹脂組成物
JP2008239918A (ja) * 2007-03-29 2008-10-09 Shin Etsu Chem Co Ltd レジスト材料及びこれを用いたパターン形成方法
JP2008310314A (ja) * 2007-05-15 2008-12-25 Fujifilm Corp パターン形成方法
JP2009276363A (ja) * 2008-05-12 2009-11-26 Shin Etsu Chem Co Ltd レジスト材料及びパターン形成方法
JP2010164958A (ja) * 2008-12-15 2010-07-29 Fujifilm Corp ネガ型現像用レジスト組成物、これを用いたパターン形成方法、レジスト膜、及び、パターン
JP2012226259A (ja) * 2011-04-22 2012-11-15 Shin Etsu Chem Co Ltd パターン形成方法

Family Cites Families (32)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2715881B2 (ja) 1993-12-28 1998-02-18 日本電気株式会社 感光性樹脂組成物およびパターン形成方法
US6358672B2 (en) 1998-02-05 2002-03-19 Samsung Electronics Co., Ltd. Method of forming semiconductor device pattern including cross-linking and flow baking a positive photoresist
JP3790649B2 (ja) 1999-12-10 2006-06-28 信越化学工業株式会社 レジスト材料
JP4497266B2 (ja) 2000-04-13 2010-07-07 信越化学工業株式会社 レジスト材料及びパターン形成方法
US6605408B2 (en) 2000-04-13 2003-08-12 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Resist composition and patterning process
KR100636068B1 (ko) 2001-06-15 2006-10-19 신에쓰 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 레지스트 재료 및 패턴 형성 방법
JP4013044B2 (ja) 2001-06-15 2007-11-28 信越化学工業株式会社 レジスト材料、及びパターン形成方法
US8323872B2 (en) 2005-06-15 2012-12-04 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Resist protective coating material and patterning process
JP4662062B2 (ja) 2005-06-15 2011-03-30 信越化学工業株式会社 レジスト保護膜材料及びパターン形成方法
JP4842844B2 (ja) 2006-04-04 2011-12-21 信越化学工業株式会社 レジスト材料及びこれを用いたパターン形成方法
US7771913B2 (en) 2006-04-04 2010-08-10 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Resist composition and patterning process using the same
JP4861237B2 (ja) 2006-05-26 2012-01-25 信越化学工業株式会社 レジスト保護膜材料及びパターン形成方法
JP4763511B2 (ja) 2006-05-26 2011-08-31 信越化学工業株式会社 レジスト保護膜材料及びパターン形成方法
US7759047B2 (en) 2006-05-26 2010-07-20 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Resist protective film composition and patterning process
JP4225427B2 (ja) 2006-09-28 2009-02-18 三井化学株式会社 開環メタセシス重合体水素添加物、それを含有するレジスト材料及びパターン形成方法
KR101116963B1 (ko) 2006-10-04 2012-03-14 신에쓰 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 고분자 화합물, 레지스트 재료, 및 패턴 형성 방법
JP4858714B2 (ja) 2006-10-04 2012-01-18 信越化学工業株式会社 高分子化合物、レジスト材料、及びパターン形成方法
KR101242332B1 (ko) 2006-10-17 2013-03-12 신에쓰 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 레지스트 재료 및 이것을 이용한 패턴 형성 방법
JP4849267B2 (ja) 2006-10-17 2012-01-11 信越化学工業株式会社 レジスト材料及びこれを用いたパターン形成方法
JP4355725B2 (ja) 2006-12-25 2009-11-04 信越化学工業株式会社 ポジ型レジスト材料及びパターン形成方法
JP4982288B2 (ja) 2007-04-13 2012-07-25 富士フイルム株式会社 パターン形成方法
JP5002379B2 (ja) 2007-04-13 2012-08-15 富士フイルム株式会社 パターン形成方法
JP5011018B2 (ja) 2007-04-13 2012-08-29 富士フイルム株式会社 パターン形成方法
US8034547B2 (en) 2007-04-13 2011-10-11 Fujifilm Corporation Pattern forming method, resist composition to be used in the pattern forming method, negative developing solution to be used in the pattern forming method and rinsing solution for negative development to be used in the pattern forming method
US8603733B2 (en) 2007-04-13 2013-12-10 Fujifilm Corporation Pattern forming method, and resist composition, developer and rinsing solution used in the pattern forming method
EP2138898B1 (en) 2007-04-13 2014-05-21 FUJIFILM Corporation Method for pattern formation, and use of resist composition in said method
JP4590431B2 (ja) 2007-06-12 2010-12-01 富士フイルム株式会社 パターン形成方法
JP2009025707A (ja) 2007-07-23 2009-02-05 Fujifilm Corp ネガ型現像用レジスト組成物及びこれを用いたパターン形成方法
JP2009025723A (ja) 2007-07-23 2009-02-05 Fujifilm Corp ネガ型現像用レジスト組成物及びこれを用いたパターン形成方法
JP5433181B2 (ja) 2008-03-28 2014-03-05 富士フイルム株式会社 ネガ型現像用レジスト組成物及びこれを用いたパターン形成方法
JP4826846B2 (ja) 2009-02-12 2011-11-30 信越化学工業株式会社 パターン形成方法
US20120122031A1 (en) 2010-11-15 2012-05-17 International Business Machines Corporation Photoresist composition for negative development and pattern forming method using thereof

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006098949A (ja) * 2004-09-30 2006-04-13 Sumitomo Bakelite Co Ltd 半導体装置
JP2006139284A (ja) * 2005-11-10 2006-06-01 Jsr Corp 半導体デバイス製造用感放射線性樹脂組成物
JP2008239918A (ja) * 2007-03-29 2008-10-09 Shin Etsu Chem Co Ltd レジスト材料及びこれを用いたパターン形成方法
JP2008310314A (ja) * 2007-05-15 2008-12-25 Fujifilm Corp パターン形成方法
JP2009276363A (ja) * 2008-05-12 2009-11-26 Shin Etsu Chem Co Ltd レジスト材料及びパターン形成方法
JP2010164958A (ja) * 2008-12-15 2010-07-29 Fujifilm Corp ネガ型現像用レジスト組成物、これを用いたパターン形成方法、レジスト膜、及び、パターン
JP2012226259A (ja) * 2011-04-22 2012-11-15 Shin Etsu Chem Co Ltd パターン形成方法

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013050545A (ja) * 2011-08-30 2013-03-14 Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd ポジ型レジスト組成物、レジストパターン形成方法
WO2013069811A1 (en) * 2011-11-09 2013-05-16 Fujifilm Corporation Pattern forming method, actinic ray-sensitive or radiation-sensitive resin composition, actinic ray-sensitive or radiation-sensitive film, manufacturing method of electronic device, and electronic device
JP2013101270A (ja) * 2011-11-09 2013-05-23 Fujifilm Corp パターン形成方法、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、感活性光線性又は感放射線性膜、電子デバイスの製造方法、及び、電子デバイス
JP2013127526A (ja) * 2011-12-16 2013-06-27 Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd レジストパターン形成方法及びレジスト組成物
JP2013178515A (ja) * 2012-02-09 2013-09-09 Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd レジストパターン形成方法及び溶剤現像ネガ型レジスト組成物
JP2014041325A (ja) * 2012-07-27 2014-03-06 Fujifilm Corp パターン形成方法、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、レジスト膜、これらを用いた電子デバイスの製造方法、及び、電子デバイス
JP2014056194A (ja) * 2012-09-13 2014-03-27 Jsr Corp 保護膜形成組成物及びネガ型レジストパターン形成方法
JP2014145809A (ja) * 2013-01-28 2014-08-14 Shin Etsu Chem Co Ltd パターン形成方法及びレジスト組成物
US9551932B2 (en) 2013-01-28 2017-01-24 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Patterning process and resist composition
KR101879903B1 (ko) * 2013-01-28 2018-07-18 신에쓰 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 패턴 형성 방법 및 레지스트 조성물
JP2017201409A (ja) * 2013-06-05 2017-11-09 東京応化工業株式会社 レジスト組成物及びレジストパターン形成方法
JP2017044872A (ja) * 2015-08-26 2017-03-02 Jsr株式会社 感放射線性樹脂組成物及びレジストパターン形成方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20120276485A1 (en) 2012-11-01
TW201312276A (zh) 2013-03-16
JP5353943B2 (ja) 2013-11-27
TWI440976B (zh) 2014-06-11
US8691494B2 (en) 2014-04-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5682542B2 (ja) ネガ型パターン形成方法
JP5737092B2 (ja) パターン形成方法及びレジスト組成物
JP5353943B2 (ja) パターン形成方法
JP5626124B2 (ja) パターン形成方法
JP5440468B2 (ja) パターン形成方法
JP5733167B2 (ja) ネガ型パターン形成方法及びネガ型レジスト組成物
JP5772717B2 (ja) パターン形成方法
JP5828325B2 (ja) パターン形成方法
JP5482722B2 (ja) パターン形成方法
JP5533821B2 (ja) パターン形成方法及びレジスト組成物
JP5807552B2 (ja) パターン形成方法及びレジスト組成物
JP5817650B2 (ja) パターン形成方法及びレジスト組成物
JP6131910B2 (ja) レジスト組成物及びパターン形成方法
JP2013076990A (ja) パターン形成方法及びレジスト組成物
JP5672161B2 (ja) パターン形成方法
KR20120122945A (ko) 패턴 형성 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130424

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130719

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130730

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130812

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5353943

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees