JP2012233546A - 金属製ベルト及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐久性を高めた金属製ベルトを安価に提供する。
【解決手段】金属製ベルト100は、バネ鋼線10を円環を繰り返す螺旋状に捲回したコイル状に構成し、コイル状をリング状に形成したリング構造体としてなる。これにより金属製ベルト100は、螺旋状に捲回したコイル状を形成させ、コイル状の部分が伸縮性を持ち合わせた引張コイルバネの特性が得られる。これで金属製ベルト100は、取付筐体に固定された駆動用モーターとプーリー又はプーリー間同士に、引き延ばしながら容易に取り付け設置することができる。さらに、金属製ベルト100は、駆動用モーターとプーリーの軸との位置変動に対しても、一定張力を保持し且つ恒久性を持ち合わせている。
【選択図】図5

Description

本発明は、駆動制御用モーターからの回転をプーリーへ伝導させるための金属製ベルトであって、例えばDVDやCD用のトレイ等の開閉駆動で利用する金属製ベルト及びその製造方法に関する。
従来からCDやDVD等のメディアを挿入するためのトレイ等が、開閉駆動制御用モーターからの回転を断面を矩形状とする回転伝達ベルトによりプーリー等を利用して開閉を実行している。このような回転伝達ベルトは板状であることから、捻れに弱く、破断が生じ易い。また樹脂製やゴム製のベルトの場合は、回転摩擦による熱や経年劣化により、撓みが生じ各プーリーとの摩擦係数が減少し、プーリーと回転伝達ベルトの空転現象を起こしトレイの開閉に支障を来すことがあった。
このような問題に対処するために、樹脂製やゴム製の回転伝達ベルトに金属体でもって補強する構造が知られている。例えば、特許文献1では複数本の金属線、或いは金属線と有機繊維との複合体のいずれかの撚り合わせからなるコードの一端と他端を結着し、リング状としている。
さらに、金属体のみで回転伝達ベルトとするリング状の無端金属ベルトも既に公開されている。例えば、特許文献2では、図9(a)、(b)に示される様に、環状金属コードC1は、第一の金属素線931の一部が所定の環状径のループとされ、当該ループに対し第一の金属素線931の余長が螺旋状に複数周巻き付けられ、第一の金属素線931の終端部が結合されて形成された環状コア部903と、第二の金属素線を複数本撚り合わせてなる1本のストランド材901が環状コア部903に対し螺旋状に複数周巻き付けられて環状コア部903の外周を覆い、ストランド材901の巻き付け始端部と巻き付け終端部が結合されて形成された外層部904を有する。
特開平6ー158567号公報 特開2008−240223号公報
いずれの特許文献に開示される回転伝達ベルトも、金属線をループ状に結着し一定環状径とした無端金属ベルトが基本となり、その周囲を有機繊維や金属線を複数撚り合わせする構成としている。これらは、駆動用モーターとプーリーとの設置位置が、定長の位置関係に保たれた場合に、回転伝達ベルトが優れた硬性を有し、摩耗に対した耐久性を維持させることができる。
しかしながら、無担金属ベルトが基本で伸縮性を伴わない回転伝達ベルトは、取付時に一定環状径とした回転伝達ベルトに一定張力を与える必要性があるために、駆動用モーターとプーリーの軸との位置を調整する必要性があった。これは、駆動用モーター又はプーリーの軸の取付部においては、取付筐体に調整幅を備えた取付口が必要となり、回転伝達ベルトを掛けた後に、位置調整し螺子止め等で固定されることになる。しかし、経年における使用や温度変化による熱膨張等により、取付筐体に固定された駆動用モーターとプーリーの軸との設置位置が、変化する可能性がある。これにより例えば、設置間隔が近接した場合は、回転伝達ベルトに掛けられた一定張力が減少し空転の可能性が発生する。さらに、設置間隔が遠心した場合には、回転伝達ベルトに掛けられた張力が増大し、駆動用モーター及びプーリーの軸に掛かる負荷が増大し、破損の可能性も否定できない。
本発明は、このような背景に鑑みてなされたものである。本発明の主な目的は、駆動用モーターとプーリーへの回転伝達ベルトの取り付け作業を容易とする伸縮性を備えつつ、駆動用モーターとプーリーの軸との位置変動に対しても、一定張力を保持し且つ恒久性を持ち合わせた回転伝達ベルトを実現可能な金属製ベルト及びその製造方法を提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
以上の目的を達成するため、本発明の第1の側面に係る金属製ベルトによれば、バネ鋼線10を円環を繰り返す螺旋状に捲回したコイル状に構成し、コイル状をリング状に形成したリング構造体としてなる。これにより金属製ベルトは、螺旋状に捲回したコイル状を形成させ、コイル状の部分が伸縮性を持ち合わせた引張コイルバネの特性が得られる。これで金属製ベルトは、取付筐体に固定された駆動用モーターとプーリー又はプーリー間同士に、引き延ばしながら容易に取り付け設置することができる。さらに、金属製ベルトは、駆動用モーターとプーリーの軸との位置変動に対しても、一定張力を保持し且つ恒久性を持ち合わせている。
また、本発明の第2の側面に係る金属製ベルトによれば、前記バネ鋼線10をコイル状に構成したしたコイル径CDを有するコイル状鋼線20とし、前記コイル状鋼線20がコイル始端部21とコイル終端部22とを有し、前記コイル始端部21が開口状とし、前記コイル終端部22の前記コイル径CDを所定の長さで減衰させた円錐形状とした螺合コイル長CLを有し、前記コイル始端部21と前記コイル終端部22とを螺合結合させている。これにより、レーザー溶接等でできる凹凸を防ぐことができ、さらにコイル状鋼線をコイルが有しているねじれ応力を利用し容易に、螺合結合させることができリング状のリング構造体を形成することができる。
さらに、本発明の第3の側面に係る金属製ベルトによれば、前記リング構造体が遠心方向への張力を有している。これにより、リング状構造体である金属製ベルトは、初張力以降の状態で、駆動用モーターとプーリー又はプーリー間同士に装着されるため、常に一定張力を保持することができる。ここで、初張力とは、引張コイルバネ特有の項目で、荷重がある値を超えた時点からバネ作用を発揮する臨界値を示す。
さらにまた、本発明の第4の側面に係る金属製ベルトによれば、前記リング構造体の無負荷状態でのコイル間は線間隙間CGを有せず、1組のプーリー間に懸架された際に、前記リング構造体のコイル間に線間隙間CGが形成され、各プーリー間の間隔変動が生じた際に線間隙間CGの間隔が追従する。これにより、金属製ベルトは、伸縮性を持たせた状態で設置されているため、経年における使用や温度変化による熱膨張等により、取付筐体に固定された駆動用モーターとプーリーの軸との設置距離が多少変化した場合でも、一定の張力で設置状態を保持することができる柔軟性を備えている。
さらにまた、本発明の第5の側面に係る金属製ベルトによれば、前記コイル状鋼線20の短軸での断面が略円形である。これにより、プーリーの溝(以下「プーリー溝」という。)に装着される略円形である金属製ベルトは、平ベルト等と比較した場合に、略円形を成しているためプーリー溝での偏りや脱落を防止することができる。
さらにまた、本発明の第6の側面に係る金属製ベルトによれば、前記バネ鋼線10を合金鋼線とする。これにより、金属製ベルトは、引張コイルバネの特性が可能な合金鋼線を選択可能とし、持ち合わせる伸縮性及び恒久性を有することで、経年による摩耗を防止することができる。
さらにまた、本発明の第7の側面に係る金属製ベルトによれば、オイルシール用バネを用いてなる。これにより、既存のオイルシール用のバネと同じ構造とすることで、部材を共通化して低コスト化を図ることができる。
さらにまた、本発明の第8の側面に係る金属製ベルトによれば、DVDドライブの開閉トレイを駆動するためのプーリーに用いられてなる。これにより金属製ベルトは、現行の回転伝達ベルトと容易に交換することができ、持ち合わせる伸縮性及び恒久性により、ベルト交換等のメンテナンスを減少させることができる。
さらにまた、本発明の第9の側面に係る金属製ベルトの製造方法によれば、前記バネ鋼線10を所定の前記コイル径CD、コイルピッチCP、コイル長LEとし、冷間成型した前記コイル状鋼線20を成型する工程と、前記コイル状鋼線20が前記コイル終端部22の前記コイル径CDを減衰させた円錐形状で所定の螺合コイル長CLとして形成し、前記コイル始端部21と前記コイル終端部22とを螺合結合させる工程と、で所定の前記環状径RDでリング状に形成した前記リング構造体としてなる。これにより、一本のバネ鋼線により製造される金属製ベルトは、冷間成形によりコイル状鋼線が成型される工程と、コイル終端部が所定長の円錐形状のコイル状鋼線を始端部と螺合結合する工程の二工程で、リング構造体とすることができるので、伸縮性と恒久性を兼ね備える金属製ベルトを少ない工数で製造することができる。
実施の形態1に係る無負荷状態の金属製ベルトの正面図及び一部の拡大図である。 実施の形態1に係るコイル状鋼線の拡大正面図である。 図2に係るコイル始端部とコイル終端部との接続に係る拡大正面図である。 図3に係るコイル始端部とコイル終端部の接続状態の拡大正面図である。 プーリー間に連結された金属製ベルトの概略正面図及び一部の拡大図である。 図5に係る連結された金属製ベルトとプーリーのVI−VI間に係る概略拡大断面図である。 実施例1に係るDVD用トレイに利用されている金属製ベルトの概略側面図である。 実施例2に係るターンテーブルに利用されている金属製ベルトの概略斜視図である。 従来技術に係る環状金属コードの(a)斜視図及び(b)断面斜視図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための金属製ベルト及びその製造方法を例示するものであって、本発明は金属製ベルト及びその製造方法を以下のものに特定しない。さらに、本明細書においては、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲」および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、本明細書は特許請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。特に実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。
実施の形態1に係る金属製ベルトは、駆動制御用モーターからの回転をプーリーへ伝導させるための金属製ベルトであって、例えばDVDやCD用のトレイ等の開閉駆動等の回転伝達ベルトに適用できる。このような用途においては、モーターからの回転運動を伝達し、可動させる搬送装置としての機能を持った機器に対しては適用することができる。例えば、金属製ベルトは、音響システムのターンテーブルとしての回転伝達ベルト、精密機器の検体サンプル抽出装置等の回転伝達ベルト、さらにプリンタ等をはじめとする印刷機の紙送り等の回転伝達ベルトとしても利用可能である。
(実施の形態1)
ここで図1〜図6に基づいて、実施形態に係る金属製ベルト100を示す。まず図1は、実施の形態1に係る無負荷状態の金属製ベルトの正面図及び一部の拡大正面図である。次に、図2〜図4は、金属製ベルト100の製造に係る詳細についてを説明する。さらに、図5及び図6は、金属製ベルト100の使用時の状態に関して説明をする。
まず金属製ベルト100は、駆動用モーターとプーリー又は各プーリー間の連結部材であるため、円周距離をその各プーリー等の半外円周を経由する距離を円周と略同等以下とする。前記略同等とした理由は、金属製ベルト100が引張コイルバネの特性を利用しているため、初張力を超えた状態で使用するためである。図1には、この金属製ベルト100は、その円周距離を補う円としての内径を環状径RDとしている。この実施の形態1では、環状径RDを約25mmとしている。ただ、この実施の形態1に係る各寸法は、取り付けられる各プーリー間の距離及び要求される張力を得るために、変更されることは言うまでもない。
さらに拡大図に示す金属製ベルト100は、材料であるバネ鋼線10の線径CHをコイル状に捲回した一定コイル径CDとし、各コイル間の間隔であるコイルピッチCPを有し、さらに各コイル間での傾きとしてコイル角度CAを有している。この金属製ベルト100は、引張コイルバネとしているため無負荷時の各コイル間の隙間である線間隙間CGは無い状態にある。この実施の形態1での無負荷状態の金属ベルト100は、線径CHを約0.1mm、コイル径CDを約1.0mm、コイルピッチCPを約0.1mm、コイル角度CAを約2.8°及び線間隙間CGを約0mmとしている。
ここで図2は、金属製ベルト100の基礎となるコイル状鋼線20の正面図である。このコイル状鋼線20は、コイル始端部21及びコイル終端部22を有し、さらに金属製ベルト100の環状径RDとなるようなコイル長LEを有している。さらに、コイル状鋼線20のコイル終端部22には、所定の長さの螺合コイル長CLを有している。この螺合コイル長CLは、コイル状鋼線20のコイル径CDを所定の長さで徐々に減衰させ円錐形状としている。この実施の形態1では、コイル長LEを約78.5mm及び螺合コイル長CLを約1.5mmとしている。
さらにまた、図3は、コイル始端部21とコイル終端部22との接続に係る拡大正面図である。これは、コイル状鋼線20をリング状に形成するために、引張コイルバネの特性である捻れを応用し、コイル終端部22の螺合コイル長24を捻りながら、コイル始端部21へ挿入する様子を示している。
さらにまた、図4は、コイル始端部21とコイル終端部22の接続状態の拡大正面図である。コイル状鋼線20は、コイル終端部22の螺合コイル長CLを捻った後に、戻る応力を利用しコイル始端部21へ挿入され螺合形成されることにより、リング状にリング構造体とした金属製ベルト100を形成する。これにより、金属製ベルト100は、接合工程が簡略化されると共に、コイル径CDの径より大きい、レーザー溶接等でできる凹凸を防ぐことができる。
(バネ鋼線)
ここでバネ鋼線10の素材として、合金鋼線とするために、実施の形態1では、炭素(C;0.08%以下)、ケイ素(Si;1.0%以下)、マンガン(Mn;2.0%以下)、ニッケル(Ni;7.0〜10.5%)、クロム(Cr;18.0〜20.0%)、モリブデン(Mo;2.0〜20.0%)等を含有した鋼線を使用しているが、この含有率に限るものではない。素材の含有より、目的とする金属製ベルトは、引張コイルバネの特性が可能な合金鋼線とし、持ち合わせる伸縮性及び恒久性を有することで、経年による摩耗を防止することができる。
さらに金属製ベルト100に利用されるバネ鋼線10の線材として、実施の形態1では上記素材が含有されたステンレス鋼線を使用しているが、これに限るものではない。そこで金属製ベルトは、引張コイルバネとして利用可能な、硬鋼線、ピアノ線、オイルテンパ線、銅合金線及びカラーステンレス鋼線等とすることもできる。
(プーリーとの組合せ)
ここで、図5は、プーリー間に連結された金属製ベルト100の概略正面図及び金属製ベルト100の一部の拡大正面図である。駆動用モーター30の回転軸60に取り付けられた第一プーリー31の回転は、実施の形態1の金属製ベルト100を経由し、回転軸61に装着された第二プーリー32に伝達される。この時点での金属製ベルト100は、初張力を脱した状態で、プーリー間同士に装着されるため、常に一定張力を保持することができる。これにより、金属製ベルト100は、伸縮性を持たせた状態で設置されているため、経年における使用や温度変化による熱膨張等により、取付筐体に固定された駆動用モーター30の回転軸60とプーリー32の回転軸61との設置距離が多少変化した場合でも、一定の張力で設置状態を保持することができる柔軟性を備えている。
さらに、拡大正面図で示される様に、金属製ベルト100は、初張力から脱した形状で一定張力を保持される。具体的には、金属製ベルト100のコイルピッチCPが無負荷状態より広がり、コイル間に生じる線間隙間CGに隙間が生じ、これにより安定張力を保持することとなる。ここでの具体的な寸法は、プーリー間の距離に依存されるため具体的表示はしない。
さらにまた、図6は、図5に係る連結された金属製ベルト100とプーリー32とのVI−VI間の概略断面図である。利用されるプーリーには、U字状又はV字状のプーリー溝の溝を設けてある。ここで、回転軸61には、プーリー溝42を有したプーリー32とプーリー溝43を有するプーリー33が設置されている。さらにプーリー溝42には、金属製ベルト100が装着されている様態の断面図である。このようにそのプーリー溝42に装着される略円形である金属製ベルト100は、平ベルト等と比較した場合に、プーリー溝42での偏りや脱落を防止することができる。
(実施例1)
図7には、実施例1に係るDVD用トレイに利用されている金属製ベルトの概略側面図である。ここでは、第一金属製ベルト201は、DVD用トレイ250を開閉するための駆動用モーター230の回転軸260に装着された第一プーリー231と回転軸261に装着された第二プーリー232とに連結されている。さらに第二金属製ベルト202が、第二プーリー232と同回転軸261に装着された第三プーリー233と回転軸262に装着された第四プーリー234とに連結されている。さらにまた、第四プーリー234と同回転軸262に装着された第五プーリー235からは、回転軸263に装着されたプーリー236へ、ワイヤーベルト251が装着されている。これはDVDトレイ250を移動させるためのワイヤーベルト251であって、DVDトレイ250とワイヤーベルト251は、ワイヤー固定部252にて連結されている。これにより、駆動用モーター230の回転が、第一プーリー231、第二プーリー232、第三プーリー233、第四プーリー234及び第五プーリー235へと伝達され、ワイヤー固定部252に固定されたDVDトレイ250を移動することにより、DVDトレイ250の開閉を可能としている。
これにより、リング構造体である第一金属製ベルト201及び第二金属製ベルト202は、伸縮性を持たせた状態で設置されているため、経年における使用や温度変化による熱膨張等により、取付筐体に固定された駆動用モーター230の回転軸260とプーリー232の回転軸261、又はプーリー233の回転軸261とプーリー234の回転軸262の設置距離が変化した場合でも、一定の張力で設置状態を保持することができる。
(実施例2)
さらに、図8の実施例2に係るターンテーブルに利用されている金属製ベルトの概略斜視図である。ここでは、レコードプレーヤの内部構造における駆動用モーター330とプーリー332との関連を概略斜視図としている。このように、金属製ベルト300は、駆動用モーター330に取り付けられた小型の第一プーリー331と回転軸361に固定された大型の第二プーリー332に連結されて、大きいトルクで回転軸361に固定されるターンテーブル(図示はせず)を回転させことができる。このようなレコードプレーヤ等のターンテーブルとして利用された回転伝達ベルトである金属製ベルト300は、ゴム製や革製のような経年劣化等による摩耗の可能性を回避することができる。
本発明に係る金属製ベルト及びその製造方法は、CDやDVD等のトレーの開閉装置に利用されるプーリー用の回転伝達ベルトとして利用できる。また金属製ベルトは、音響システムのターンテーブルとしての金属製ベルト、精密機器の検体サンプル抽出装置等の金属製ベルト、さらにプリンタをはじめとする印刷機の紙送り等の駆動を担う金属製ベルト、一軸ロボットの直行駆動を担う金属製ベルト、X−Yテーブル機構の駆動や三次元のキャリッジ駆動を担う金属製ベルト、光学機器や検査機、あるいは測定器内において精密駆動を担う金属製ベルト、自動車の無段変速機における駆動側プーリー及び被駆動側プーリーの間の動力伝達を担う金属製ベルト等にも適用可能である。
100、300…金属製ベルト
201…第一金属製ベルト
202…第二金属製ベルト
10…バネ鋼線
20…コイル状鋼線
21…コイル始端部
22…コイル終端部
30、230、330…駆動用モーター
31、231、331…第一プーリー
32、232、332…第二プーリー
33、233…第三プーリー
234…第四プーリー
235…第五プーリー
236…第六プーリー
42、43…プーリー溝
60、61、260、261、262、263、360、361…回転軸
250…DVD用トレイ
251…ワイヤーベルト
252…ワイヤー固定部
901…ストランド材
903…環状コア
904…外層部
931…金属素線
C1…環状金属コード
RD…環状径
CH…線径
CD…コイル径
CP…コイルピッチ
CA…コイル角度
CG…線間隙間
LE…コイル長
CL…螺合コイル長

Claims (9)

  1. 1組のプーリーの間に懸架して動力を伝達するための金属製ベルトであって、
    バネ鋼線(10)を円環を繰り返す螺旋状に捲回したコイル状に構成し、
    コイル状をリング状に形成したリング構造体としてなることを特徴とする金属製ベルト。
  2. 請求項1に係る金属製ベルトであって、
    前記バネ鋼線(10)をコイル状に構成したコイル径(CD)を有するコイル状鋼線(20)とし、
    前記コイル状鋼線(20)がコイル始端部(21)とコイル終端部(22)とを有し、
    前記コイル始端部(21)が開口状とし、
    前記コイル終端部(22)の前記コイル径(CD)を所定の長さで減衰させた円錐形状とした螺合コイル長(CL)を有し、
    前記コイル始端部(21)と前記コイル終端部(22)とを螺合結合させたことを特徴とする金属製ベルト。
  3. 請求項1又は2に記載の金属製ベルトであって、
    前記リング構造体が遠心方向への張力を有することを特徴とする金属製ベルト。
  4. 請求項1から3のいずれか一つに記載の金属製ベルトであって、
    前記リング構造体の無負荷状態でのコイル間は線間隙間(CG)を有せず、
    1組のプーリー間に懸架された際に、前記リング構造体のコイル間に線間隙間(CG)が形成され、
    各プーリー間の間隔変動が生じた際に線間隙間(CG)の間隔が追従することを特徴とする金属製ベルト。
  5. 請求項1から4のいずれか一つに記載の金属製ベルトであって、
    前記コイル状鋼線(20)の短軸での断面が略円形であることを特徴とする金属製ベルト。
  6. 請求項1から5のいずれか一つに記載の金属製ベルトであって、
    前記バネ鋼線(10)を合金鋼線とすることを特徴とする金属製ベルト。
  7. 請求項1から6のいずれか一に記載の金属製ベルトであって、
    オイルシール用バネを用いてなることを特徴とする金属製ベルト。
  8. 請求項1から7のいずれか一に記載の金属製ベルトであって、
    DVDドライブの開閉トレイを駆動するためのプーリーに用いられてなることを特徴とする金属製ベルト。
  9. 1組のプーリーの間に懸架して動力を伝達するための金属製ベルトの製造方法であって、
    前記バネ鋼線(10)を所定の前記コイル径(CD)、コイルピッチ(CP)、コイル長(LE)とし、冷間成型した前記コイル状鋼線(20)を成型する工程と、
    前記コイル状鋼線(20)が前記コイル終端部(22)の前記コイル径(CD)を減衰させた円錐形状で所定の螺合コイル長(CL)として形成し、前記コイル始端部(21)と前記コイル終端部(22)とを螺合結合させる工程と、
    で所定の前記環状径(RD)でリング状に形成した前記リング構造体としてなることを特徴とする金属製ベルトの製造方法。
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