JP2012233239A - 粉末圧延装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】粉末圧延装置1は、一対の圧延ロール2と、予備圧下ロール8と、第1変位センサ12と、第2変位センサ13と、制御部14とを備える。予備圧下ロール8は、圧延ロール2の周面に供給された粉末材料Yを圧延ロール2の周面に対して押し付けて、圧延ロール2の周面上に予備圧下粉末層Zを形成する。第1変位センサ12は、予備圧下粉末層Zの表面位置を検出する。第2変位センサ13は、予備圧下粉末層Zが形成された圧延ロール2の周面位置を検出する。制御部14は、第1変位センサ12の検出結果と第2変位センサ13の検出結果とから予備圧下粉末層Zの厚さを算出する。
【選択図】図1
Description
そして、圧延ロール間に供給される粉末材料の量によって最終製品となるクラッドシートのクラッド層の厚さが決まるので、さらに品質の高いクラッドシートを製造するためには、従来以上に圧延ロール間に供給される粉末材料を微調整して常に一定の量に維持する制御を行うことが必要となり、予備圧下粉末層の厚さをより正確に検出する必要がある。
例えば、圧延ロール表面位置を検出する変位計を設置し、この変位計の検出結果から圧延ロールの表面位置を差し引くことによって、予備圧下粉末層の厚さを計測することが考えられる。
ただし、1台の変位計で予備圧下粉末層の厚さを計測する場合には、予備圧下粉末層の表面位置の変位だけを逐次変位計で計測して予備圧下粉末層の厚さを求めているため、圧延ロールの回転角度によって圧延ロールの表面位置が変動しないことが前提となっている。しかし、実際には、圧延ロールは軸方向から見て完全なる真円ではなく、偏心していることもあり、また、圧延ロールを支持する軸受にもガタがある。そのため、圧延ロールの回転角度によって圧延ロールの表面位置が僅かながら変動しているので、上述の仮定は実際とは合っていない
したがって、上述のような1台の変位計を用いた計測では、予備圧下粉末層の厚さを精度高く計測することが困難であった。
そして、予備圧下粉末層が圧延ロールの周面上に形成された際は、予備圧下粉末層表面位置検出センサの検出結果と上記圧延ロール周面位置検出センサの検出結果との差分から、圧延ロールの回転角度に依存しない正確な予備圧下粉末層の厚さを得ることができる。
なお、図1に示されていないが、本実施形態の粉末圧延装置1は、帯状の基材Xが巻回されたコイルを支持すると共に基材Xを送り出す送出装置、基材Xを搬送する搬送装置、粉末材料Yを圧延ロールの周面に供給するための粉末材料供給装置等を備えている。
本実施形態の粉末圧延装置1においては、図1に示すように、2本の圧延ロール2A,2Bが一対とされており、これら2本の圧延ロール2A,2Bが周面を向かい合わせて対向配置されている。また、図1に示すように、2本の圧延ロール2A,2Bは、回転軸が平行となり、かつ同じ高さとなるように配置されている。
そして、本実施形態の粉末圧延装置1においては、2本の圧延ロール2A,2B間に上方から下方に向けて帯状の基材Xが通過され、これらの2本の圧延ロール2A,2Bのギャップにて粉末材料Yを帯状の基材Xの表面に圧着する。
この圧延ロール用軸箱3は、軸部2aに対して直接取り付けられる軸受を備えている。
そして、図1に示すように、ハウジングフレーム7は、ガイド4を介して圧延ロール用軸箱3を支持している。つまり、本実施形態においてハウジングフレーム7は、ガイド4を介することにより、圧延ロール用軸箱3をスライド可能に支持している。
また、圧延ロール用圧下シリンダ5は、ハウジングフレーム7に設置され、当該ハウジングフレーム7と圧延ロール用軸箱3との間に配置されている。
また、予備圧下ロール8は、その回転数によって、ギャップGに送り出す粉末材料Yの供給量を調節する。
この予備圧下ロール用軸箱9は、軸部8aに対して直接取り付けられる軸受を備えている。
つまり、本実施形態においては、圧延ロール2の周面における予備圧下粉末層Zの形成領域の幅方向の両端部の各々において、予備圧下粉末層Zの表面位置と圧延ロール2の周面位置とが検出される。
また、図1から分かるように、第1変位センサ12と第2変位センサ13とは、圧延ロール2A,2Bの各々に対して設けられている。
そして、本実施形態において制御部14は、第1変位センサ12と第2変位センサ13と電気的に接続されており、第1変位センサ12の検出結果と第2変位センサ13の検出結果とから予備圧下粉末層Zの厚さを算出する。
さらに、本実施形態の粉末圧延装置1において制御部14は、予備圧下粉末層Zの形成領域の幅方向の両端部で算出した二者の予備圧下粉末層Zの厚さに基づいて、予備圧下粉末層Zの幅方向の厚さ分布を求める。制御部14は、この厚さ分布が一定となるように、予備圧下粉末層Zの形成領域の幅方向の両端部に設置された2つの予備圧下ロール用圧下シリンダ10に予備圧下ロール8と圧延ロール2とのそれぞれの間隔を調節させる。
なお、予備圧下粉末層Zの幅方向の厚さ分布が均一であり、予備圧下粉末層Zの厚さを幅方向全域に渡り上下させれば良い場合には、制御部14は、予備圧下ロール用圧下シリンダ10を制御することなく、予備圧下ロール8の回転速度を調節することにより予備圧下粉末層Zの厚さを制御する。
そして、圧延ロール2の周面に供給された粉末材料Yは、予備圧下ロール8によって圧延ロール2の周面に押し付けられて圧下され、その後圧延ロール2によって帯状の基材Xの表面に圧着される。
そして、本実施形態の粉末圧延装置1及び粉末圧延方法において、予備圧下粉末層Zの厚さは、予備圧下粉末層Zの表面位置と圧延ロール2の周面位置との差分から算出される。このため、本実施形態の粉末圧延装置1及び粉末圧延方法によれば、圧延ロール2の偏心や軸受のガタの影響を受けずに、予備圧下粉末層Zの厚さを精度高く計測可能とすることが可能となる。
このため、第1変位センサ12と第2変位センサ13とが固定された基準位置が相対的に変化することがないので、より正確に予備圧下粉末層Zの表面位置及び圧延ロール2の周面位置を検出することができる。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、レーザ変位計ではない他の非接触センサや接触式センサを本発明の予備圧下粉末層表面位置検出センサや圧延ロール周面位置検出センサとして用いることも可能である。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、予備圧下粉末層表面位置検出センサである第1変位センサ12と本発明の圧延ロール周面位置検出センサである第2変位センサ13とは、片方の圧延ロール2に対してのみ設けられていてもよい。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、粉末だけをシート状に成形する粉末圧延法に対して用いることも可能である。
Claims (4)
- 一対の圧延ロールと、
前記圧延ロールの周面に供給された粉末材料を前記圧延ロールの周面に対して押し付けて、前記圧延ロールの周面上に予備圧下粉末層を形成する予備圧下ロールと、
前記予備圧下粉末層の表面位置を検出する予備圧下粉末層表面位置検出センサと、
前記予備圧下粉末層が形成された前記圧延ロールの周面位置を検出する圧延ロール周面位置検出センサと、
前記予備圧下粉末層表面位置検出センサの検出結果と前記圧延ロール周面位置検出センサの検出結果とから前記予備圧下粉末層の厚さを算出する信号処理部と
を備えることを特徴とする粉末圧延装置。 - 前記予備圧下粉末層表面位置検出センサは、前記圧延ロールの周面における前記予備圧下粉末層の形成領域に配置されており、
前記圧延ロール周面位置検出センサは、前記予備圧下粉末層表面位置検出センサから前記圧延ロールの回転軸方向に並んで配置されると共に、前記圧延ロールの周面における前記予備圧下粉末層が形成されない領域に配置されていることを特徴とする請求項1記載の粉末圧延装置。 - 前記予備圧下粉末層表面位置検出センサ及び前記圧延ロール周面位置検出センサが同じ支持部材に対して固定されている
ことを特徴とする請求項1または2記載の粉末圧延装置。 - 前記圧延ロールの周面における前記予備圧下粉末層の形成領域の幅方向の両端部の各々に対して、前記予備圧下粉末層表面位置検出センサ及び前記圧延ロール周面位置検出センサが設置されていることを特徴とする、請求項1〜3いずれかに記載の粉末圧延装置。
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JP2011103140A JP2012233239A (ja) | 2011-05-02 | 2011-05-02 | 粉末圧延装置 |
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