JP2012230071A - 水素ガスセンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】水素ガスの選択性が高く、小型・低消費電力・低コストな水素ガスセンサを構成する。
【解決手段】密閉キャビティ空間ESは真空または減圧環境である。水素ガスセンサ101の周囲に水素ガスがあれば、水素ガスは水素ガス透過性カバー4を透過してキャビティES内に浸入する。一方、水素ガス以外の窒素ガスや酸素ガスは透過しない。キャビティES内の振動子11は水素ガス分圧に応じてQ値が変化する。振動子駆動/検出回路によって振動子11は駆動されるとともにその振幅によってQ値が検出される。このQ値の変化によって水素ガス分圧が検知される。
【選択図】図1

Description

本発明は水素ガスを検知する水素ガスセンサに関し、特に振動子を備えた水素ガスセンサに関するものである。
従来、可燃性ガス漏れ警報器やガス濃度計に用いられる水素ガスセンサとして、触媒表面での接触燃焼による温度上昇を検知する接触燃焼式の水素ガスセンサが一般的に普及している。この種の水素ガスセンサは特許文献1に開示されているように、白金線コイル等の触媒表面で水素ガスを接触燃焼させ、それによる白金線コイルの温度上昇を抵抗変化として測定するものである。
また、NiO等の金属酸化物半導体表面での水素ガス吸着による電気伝導度の変化を抵抗変化として測定する半導体式の水素ガスセンサも用いられている。
また、パラジウムの水素貯蔵反応による重量変化を周波数変化として検出する水晶振動子水素ガスセンサも提案されている(特許文献2参照)。
特開平10−90210号公報 特開平2−110341号公報
現在普及している上記接触燃焼式の水素ガスセンサは、白金やパラジウム等の触媒を用いた化学反応を利用しているので、それに伴い次のような解決すべき課題があった。
(a)被検ガス中の各種ガスに反応してしまい、特定ガスに対する選択性が低い。
(b)ガスセンサの動作温度が一般的に200〜500℃と高温を必要とするために大きな消費電力が必要である。また、高温のためにセンサ素子の劣化(経時変化)が顕著である。
本発明はこれらの事情に鑑みてなされたものであり、その目的は水素ガスの選択性が高く、小型・低消費電力・低コストな水素ガスセンサを提供することにある。
本発明の水素ガスセンサは次のように構成される。
(1)内部空間を形成するキャビティと、このキャビティ内に配置された振動子と、を備え、
前記内部空間は真空または減圧されていて、前記キャビティの一部は水素ガス透過性材料で構成されていることを特徴とする。
(2)(1)において、前記水素ガス透過性材料はPd又はPd系合金であることが好ましい。
(3)(1)において、前記水素ガス透過性材料はPd/Cu合金であることが特に好ましい。
(4)(1)~(3)のいずれかにおいて、前記振動子はシリコン基板の加工により構成され、前記シリコン基板に前記振動子を駆動する駆動電極と、前記振動子の変位を検出する検出電極とが形成されることが好ましい。
(5)(1)~(4)のいずれかにおいて、前記振動子の共振Q値に相当する信号または共振Q値に応じて定まる信号を測定し、その測定結果を検知信号として出力する測定回路を備えることが好ましい。
(6)(5)において、前記測定回路は、前記振動子の共振周波数で発振させる自励発振回路と、前記自励発振回路中の少なくとも一か所の発振信号振幅を検出する発振信号振幅検出回路と、で構成されることが好ましい。
(7)(1)~(6)のいずれかにおいて、前記キャビティは、分散された複数の開口部を備え、それらの開口部は前記水素ガス透過性材料で密閉されることが好ましい。
本発明によれば、水素ガスの選択性が高く、使用温度を低くすることにより小型・低消費電力・低コストな水素センサが実現できる。
図1は、本発明の第1の実施形態の水素ガスセンサ101の主要部の断面図である。 図2は、振動子11を用いた、振動子駆動/検出回路のブロック図である。 図3は、振動子11の共振Q(Q値)と密閉キャビティ空間ES内の内圧Pとの関係を示す図である。 図4は、本発明の第2の実施形態である二種の水素ガスセンサの断面図である。 図5は、本発明の第3の実施形態の水素ガスセンサにおけるSi膜10Cの振動子11部分の平面図である。 図6は、振動子のメカニズムをモデル化した等価回路である。 図7は、本発明の第4の実施形態である二種の水素ガスセンサの断面図である。 図8は、本発明の第5の実施形態である三種の水素ガスセンサの断面図である。 図9は、本発明の第6の実施形態の振動子駆動/検出回路のブロック図である。 図10は、本発明の第6の実施形態の別の振動子駆動/検出回路のブロック図である。
《第1の実施形態》
図1は、第1の実施形態の水素ガスセンサ101の主要部の断面図である。水素ガスセンサ101は、セラミックパッケージ8と、水素ガスセンサチップ100と、水素ガス透過性カバー4とを有する。セラミックパッケージ8内に水素ガスセンサチップ100がダイボンド材を介して接合されている。そして、セラミックパッケージ8の開口部が水素ガス透過性カバー4で密閉されており、セラミックパッケージ内部には密閉キャビティ空間ESが形成されている。密閉キャビティ空間ES内は、真空又は減圧環境である。水素ガス透過性カバー4は水素ガス透過性材料からなり、例えばPd系合金が適用される。水素ガス透過性カバー4は、セラミックパッケージ8にろう付け、溶接固定等で接合される。水素ガスセンサチップ100は、SOI基板10から形成される。SOI基板10は、Si基板10Aの表面にSiO2膜10Bが形成され、SiO2膜10Bの表面にSi膜10Cが形成された基板で構成されている。表面のSi膜10CにはMEMS加工技術により振動子11が形成され、SiO2膜10Bにおける振動子11の下部エリアはエッチング除去により空間が形成される。水素ガスセンサチップ100の上面にはアルミ電極パッドが形成されていて、ワイヤーボンディングによりセラミックパッケージ8の電極に対して電気的に接続されている。
ここで水素ガスセンサとして重要な構成要件は下記の3点である。
(1)密閉キャビティ空間ES内に振動子が形成されること。
(2)密閉キャビティ空間ES内が真空又は減圧環境であること。
(3)密閉キャビティ空間ESと外部環境との間の仕切る部材が水素ガス透過性を有すること。
PdやPd系合金は水素ガスのみを透過する性能を有していることが一般的に知られており、高純度水素ガスを分離・精製するための材料として利用されている。水素ガス透過性カバー4を構成する水素ガス透過性材料としては、PdやPd/Ag合金、Pd/Cu合金を適用するのが好ましい。
また、Pd/Cu合金は固相変態のおこる480℃以下の温度領域において、水素ガス透過性を有するとともに、他のPd系合金と比較して材料強度が高く、本発明における水素ガスセンサにとって精度劣化要因となる水素ガス吸蔵反応も低いことから、特にPd/Cu合金で水素ガス透過性カバー4を構成することが好ましい。
図2は、振動子11を用いた、振動子駆動/検出回路のブロック図である。図2において、振動子11はMEMS素子であり、グランド電極(共通電極)と駆動電極との間に電圧が印加されると静電引力によって可動部が変位する。したがって、駆動電極に交流の駆動電圧が印加されることによって可動部は振動する。そして、この駆動電圧の周波数が可動部の共振周波数と一致したとき、可動部は効率良く大きな振幅で振動することになる。また、振動子11の検出電極とグランド電極との間には可動部の振動に応じた容量変化が発生する。
発振回路12は振動子11の検出電極に発生する容量変化を検出するとともに、その振動子検出信号に応じて駆動電極に振動子駆動信号を印加する。すなわち、振動子11と発振回路12とで自励発振回路を構成している。
発振信号振幅検出回路13は発振回路12の発振振幅を検出し、この発振振幅に応じて変化する電圧信号をセンサ出力信号として出力する。この発振回路12の発振振幅は振動子11の振動振幅に比例または強い相関関係があるので、センサ出力信号は振動子11の振幅に関する信号である。
水素ガス透過性カバー4を透過して密閉キャビティ空間ESに浸入する水素ガスの量は下記の式で表わされる。
q=K・S・t・(√p1−√p2)/d
ここで、
q:透過水素ガス量
K:透過係数
S:キャビティの表面積
d:水素ガス透過性カバーの厚さ
t:時間
p1:周辺雰囲気の水素ガス分圧
p2:密閉キャビティ空間ES内部の水素ガス分圧
である。
水素ガスの浸入に伴い、密閉キャビティ空間ES内の水素ガス分圧は上昇する。密閉キャビティ空間ES内の水素ガス分圧が水素ガスセンサ101周辺雰囲気の水素ガス分圧と同じになった時点で(p1=p2となったとき)、密閉キャビティ空間ESへの水素ガス浸入は止まる。
図3は、振動子11の共振Q(Q値)と密閉キャビティ空間ES内の内圧Pとの関係を示す図である。振動子11が受ける粘性抵抗は、密閉キャビティ空間ESの内圧の上昇にともない増大する。振動子11が受ける粘性抵抗が増大する程、図3に示すように振動子11のQ値が低下して発振振幅は減少する。したがって、センサ出力信号のレベルを確認することにより、水素ガスセンサ101の周辺雰囲気の水素ガス分圧を検出することができる。
密閉キャビティ空間ES内外の水素ガス分圧平方根差(√p1−√p2)がゼロになる方向に水素ガスが水素ガス透過性カバー4を透過するので、水素ガスセンサ101の周辺雰囲気の水素ガス分圧が密閉キャビティ空間ES内の水素ガス分圧より低下すれば、密閉キャビティ空間ES内の水素ガス分圧も低下する。すなわち、定常状態では密閉キャビティ空間ES内の水素ガス分圧は水素ガスセンサ101の周辺雰囲気の水素ガス分圧と等しくなり、水素ガスセンサ101は一定の応答性のもとで周辺雰囲気の水素ガス分圧に応じたセンサ出力信号が得られる。水素ガスセンサ101では、水素ガス透過性カバー4により、水素ガスに対する選択性が高い。また、水素ガスセンサ101では、触媒を用いた化学反応を利用していないために動作温度が低く、消費電力が低い。
《第2の実施形態》
図4は、第2の実施形態である二種の水素ガスセンサの断面図である。
図4(A)の例では、セラミックパッケージ8の開口部がPd系合金からなる水素ガス透過性窓4Wを有する金属カバー5で密閉されている。金属カバー5は例えばコバール材からなり、セラミックパッケージ8にろう付け、溶接固定等で接合される。
図4(B)の例では、セラミックパッケージ8の内部に水素ガスセンサチップ100だけでなく、信号処理回路チップ200が収納されている。信号処理回路チップ200は、水素ガスセンサチップ100の振動子11を駆動するとともに振幅を検出する振動子駆動/検出回路を備えている。この信号処理回路チップ200は、例えば水素ガス分圧に比例した電圧信号を外部へ出力する。
《第3の実施形態》
第3の実施形態では、振動子11の具体的な構造の例を示す。図5は、Si膜10Cの振動子11部分の平面図である。水素ガスセンサ全体の構造は、第1の実施形態で示したとおりである。
Si膜10Cのうち、クロスハッチングを施した部分は固定部であり、クロスハッチングを施していない部分は振動子部110である。振動子部110は、その中央部にある梁111で固定部に弾性保持されている。図5に示す向きで振動子部110は左右方向に変位する。振動子部110は、後述の駆動固定電極および検出固定電極と対向する位置に櫛歯状の電極を複数有している。
振動子部110の左右には駆動固定電極120および検出固定電極130が配置されている。駆動固定電極120および検出固定電極130は、それぞれ櫛歯状の電極である。駆動固定電極120には振動子駆動電圧Vdが印加される。この振動子駆動電圧Vdと振動子部110の電位Vcomとの差の電圧により駆動固定電極120と振動子部110の櫛歯状の電極間に静電引力が作用し、この静電引力が駆動力となる。そして、振動子部110の振動に応じて、検出固定電極130と振動子部110のそれぞれの櫛歯状の電極間の容量Cmが変化する。
図6は、上記のメカニズムをモデル化した等価回路である。振動子部110は駆動固定電極120に対する振動子駆動電圧Vdに応じて変位し、振動子部110と検出固定電極130との間の容量Cmが変化する。
密閉キャビティ空間ES内の内圧は振動子部110および梁111による振動子の共振特性に大きな影響を与える。密閉キャビティ空間ES内に存在する水素ガスの粘性が櫛歯状の電極間の粘性要因となり、この粘性が振動子部110の振動を阻害するからである。この特性が図3に示したP−Q相関曲線として現れる。振動子部110、駆動固定電極120および検出固定電極130の櫛歯状の電極によって、密閉キャビティ空間ES内の内圧の変化に対する水素ガスの粘性変化が大きくなるので、水素ガス検知感度を高めることができる。
《第4の実施形態》
第4の実施形態では他の形態の水素ガスセンサの例を示す。図7は、第4の実施形態である二種の水素ガスセンサの断面図である。
第1・第2の実施形態では、水素ガスセンサチップ100をセラミックパッケージ8内に収納し、セラミックパッケージ8内に密閉キャビティ空間ESを設けたものであったが、第4の実施形態は水素ガスセンサチップ内に密閉キャビティ空間を設けるものでる。
図7(A)の例は、SOI基板10の表面にPd系合金層3を貼り付けた例である。この例では、Si膜10Cの表面に凹部を形成している。この凹部により、上部密閉キャビティ空間ES1が形成されるとともに、振動子11の振動が可能となっている。また、SiO2膜10Bに貫通部を形成している。この貫通部により、下部密閉キャビティ空間ES2が形成される。これにより、振動子11の周辺には上部密閉キャビティ空間ES1および下部密閉キャビティ空間ES2ES2が構成される。なお、外部電極は、SOI基板10の下面から取り出す。
図7(B)の例では、SOI基板10の上に、更にSiO2膜9Bを介してSi層9Aが形成されたものである。上部のSi層9AおよびSiO2膜9Bには開口部が設けられ、その開口部は水素ガス透過性窓4Wで密閉されている。このようにして、上部密閉キャビティ空間ES1が形成される。水素ガス透過性窓4Wは、水素ガス透過性材料であるPd系合金からなる。また、SiO2膜10Bに貫通部を形成している。この貫通部により、下部密閉キャビティ空間ES2が形成される。これにより、振動子11の周辺には上部密閉キャビティ空間ES1および下部密閉キャビティ空間ES2が構成される。
《第5の実施形態》
第5の実施形態では更に他の形態の水素ガスセンサの例を示す。図8は、第5の実施形態である三種の水素ガスセンサの断面図である。
図8(A)は、第2の実施形態で図4(A)に示した水素ガスセンサの金属カバー5に複数の開口部(窓)Hを設け、これらの開口部Hを覆う位置に水素ガス透過性カバー4を接合したものである。
図8(B)は、第4の実施形態で図7(B)に示した水素ガスセンサの上部のSi層9AおよびSiO2膜9Bに複数の開口部Hを設け、これらの開口部Hを覆う位置に水素ガス透過性カバー4を接合したものである。
図8(C)は、第4の実施形態で図7(B)に示した水素ガスセンサの上部のSi層9Aに複数の開口部を設け、これらの開口部に水素ガス透過性材料(例えばPd系合金)を充填して複数の水素ガス透過性窓4Wを構成したものである。このように複数の水素ガス透過性窓4Wを備えたSi層9AとSOI基板10とで上部密閉キャビティ空間ES1および下部密閉キャビティ空間ES2が構成される。
水素ガスセンサの応答性や感度を高めるには、水素ガスの透過速度を速めることが重要である。このためには以下の手法が有効である。
・水素ガス透過層を薄くする。
・水素ガス透過層の面積を大きくする。
・動作温度を上げる。
しかし、水素ガス透過層を薄く、面積を広くした場合、水素ガスセンサ内の密閉キャビティ空間の真空/減圧環境と外気との圧力差から機械的強度を保てなくなる懸念がある。そこで、図8に示したような、水素ガス透過性の窓を分散配置することにより、強度を保ったまま水素ガス透過層を薄く、また面積を確保することができる。なお、水素ガス透過層は、水素ガス透過性カバー4や水素ガス透過性窓4Wなどを含むものである。
《第6の実施形態》
第6の実施形態では、振動子駆動/検出回路の具体的な二つの構成例を示す。
図9・図10は、第6の実施形態の振動子駆動/検出回路のブロック図である。図9・図10において、発振回路12の信号処理について説明する。両図において、振動子11の検出電極はCV変換回路12Aに接続され、CV変換回路12Aは振動子11の振動に伴う容量変化を電圧変化の信号に変換する。この電圧信号からフィルタ12B(LPF、HPF、BPF等)で必要な信号成分が抽出される。フィルタ12Bの出力信号は位相制御回路12Cで必要な位相調整が施され、AGC回路(Auto Gain Control Amp)12Dに入力される。AGC回路12Dでは自動利得制御された駆動信号が生成され、振動子11の駆動電極に入力される。これにより閉ループの自励振発振回路が構成され、振動子11は共振周波数で振動する。
図9と図10とでは、AGC回路の自動利得制御機能が異なる。
図9は駆動信号振幅一定型AGCであり、駆動信号の振幅が常に一定振幅となるよう自動利得制御する。この場合、振動子11の検出信号の振幅が、水素ガス分圧、つまり振動子11のQ値に応答する。従って、例えばCV変換回路12Aの出力信号の振幅を検出することにより水素ガス分圧を検知できる。
図10は検出信号振幅一定型AGCであり、検出信号の振幅が常に一定振幅となるよう自動利得制御する。この場合、振動子11の駆動信号の振幅が、水素ガス分圧、つまり振動子11のQ値に応答する。従って、例えばAGC回路12Dの出力信号の振幅を検出することにより水素ガス分圧を検知できる。
図9・図10において、発振信号振幅検出回路13の信号処理について説明する。発振回路12の出力信号は整流回路13Aで整流され、フィルタ回路(LPF)13Bで振幅に応じた直流信号に変換される。更に増幅回路13Cにより信号が必要なレベルにまで増幅され補正回路13Dに入力される。補正回路13Dでは温度特性等の補正が行われ、雰囲気ガス分圧に応じた直流電圧信号が出力される。
このように図9と図10とでは検出信号が異なるが、いずれも発振回路の特定個所の振幅を検出することにより、雰囲気ガス分圧に伴う振動子の共振におけるP-Qカーブの変化を検出することができる。
《他の実施形態》
水素ガス透過性材料としてPd、Pd系合金以外に、他の同様の水素ガス透過性を有する金属材料や高分子材料を用いてもよい。金属材料の他の例としてはバナジウム系合金やニオブ系合金が挙げられる。
ES…密閉キャビティ空間
ES1…上部密閉キャビティ空間
ES2…下部密閉キャビティ空間
H…開口部
3…Pd系合金層
4…水素ガス透過性カバー
4W…水素ガス透過性窓
5…金属カバー
8…セラミックパッケージ
9A… Si層
9B…SiO2
10…SOI基板
10A…Si基板
10B…SiO2
10C…Si膜
11…振動子
12…発振回路
12A…CV変換回路
12B…フィルタ
12C…位相制御回路
12D…AGC回路
13…発振信号振幅検出回路
13A…整流回路
13B…フィルタ回路
13C…増幅回路
13D…補正回路
100…水素ガスセンサチップ
101…水素ガスセンサ
110…振動子部
111…梁
120…駆動固定電極
130…検出固定電極
200…信号処理回路チップ

Claims (7)

  1. 内部空間を形成するキャビティと、このキャビティ内に配置された振動子と、を備え、
    前記内部空間は真空または減圧されていて、前記キャビティの一部は水素ガス透過性材料で構成されていることを特徴とする水素ガスセンサ。
  2. 前記水素ガス透過性材料は、PdまたはPd系合金である、請求項1に記載の水素ガスセンサ。
  3. 前記水素ガス透過性材料は、Pd/Cu合金である、請求項1に記載の水素ガスセンサ。
  4. 前記振動子はシリコン基板の加工により構成され、前記シリコン基板に前記振動子を駆動する駆動電極と、前記振動子の変位を検出する検出電極とが形成された、請求項1〜3のいずれかに記載の水素ガスセンサ。
  5. 前記振動子の共振Q値に相当する信号または共振Q値に応じて定まる信号を測定し、その測定結果を検知信号として出力する測定回路を備えた、請求項1〜4のいずれかに記載の水素ガスセンサ。
  6. 前記測定回路は、前記振動子の共振周波数で発振させる自励発振回路と、前記自励発振回路中の少なくとも一か所の発振信号振幅を検出する発振信号振幅検出回路と、で構成された、請求項5に記載の水素ガスセンサ。
  7. 前記キャビティは、分散された複数の開口部を備え、それらの開口部は前記水素ガス透過性材料で密閉された、請求項1〜6のいずれかに記載の水素ガスセンサ。
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