JP2012229410A - 両面粘着シート、剥離シート付き両面粘着シートおよび光学積層体 - Google Patents

両面粘着シート、剥離シート付き両面粘着シートおよび光学積層体 Download PDF

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Abstract

【課題】凹凸追従性を確保しやすい上に、金属に接着した際の金属の腐食を防止でき、しかも低コストで黄変を防ぐことができる両面粘着シートを提供する。
【解決手段】本発明の両面粘着シート10は、一対で、その少なくとも一方は表面に金属が露出している光学部材同士を接着する際に使用されるものであり、全厚が20μm以上で2層以上の粘着剤層からなり、両表面の少なくとも一方の粘着剤層にはカルボキシ基を有する粘着剤が含まれ、両表面の一方の粘着剤層には粘着剤100質量部と金属腐食防止剤5.0質量部以下が含まれ、それより金属腐食防止剤の濃度がさらに低い層が存在する。
【選択図】図1

Description

本発明は、少なくとも一方は表面に金属が露出している一対の部材同士を接着するのに適した両面粘着シートに関する。また、そのような両面粘着シートの両表面に剥離シートが形成された剥離シート付き両面粘着シートや、両面粘着シートを用いて光学部材を接着させた光学積層体にも関する。
近年、携帯情報端末に、タッチパネルが搭載された携帯情報端末が急速に普及しつつある。通常、タッチパネルは、液晶パネル上に、透明導電体が2層以上積層されている。透明導電体は、基材と、該基材の表面に設けられたスズドープ酸化インジウム膜(以下、「ITO膜」という。)、金属端子および金属配線とを備えている。
透明導電体同士の接着や、タッチパネルと液晶パネルとの接着には、アクリル系粘着剤により構成された1層の粘着剤層からなる両面粘着シートが使用されることがある(特許文献1)。アクリル系粘着剤に含まれる主剤には、架橋を容易にするためにカルボキシ基含有アクリル系単量体単位を有することがあるが、そのカルボキシ基は酸性質であるため、金属腐食性が強くなっている。そのため、両面粘着シートが透明導電体の金属端子や金属配線に接した場合には、金属端子および金属配線が腐食して導電性が低下することがあった。
金属腐食防止の方法としては、特許文献2には、粘着剤層に金属腐食防止剤を含有させることが開示されている。
特開2010−90344号公報 特開2006−015707号公報
タッチパネルおよび液晶パネルの表面や、タッチパネルを構成する透明導電体の表面には、端子、配線および枠印刷等によって凹凸が形成されていることがある。そのようなタッチパネルと液晶パネルとの接着、透明導電体同士の接着においては、凹凸に対する追従性を高めて、凹凸と接触する面と反対側の面を平坦化することができる両面粘着シートを使用することが望まれる。そのような凹凸追従性が高い両面粘着シートとするためには、粘着剤層をやや厚めにすることが好ましい。そこで、特許文献1に記載されるような両面粘着シートを厚くして金属腐食防止剤を含有させてみると、金属腐食防止剤の使用量が多くなって高コストになるとともに、長期間使用しているうちに両面粘着シート自体が黄変してくる傾向があることが判明した。このような黄変は製品の表示性能を落とすため、致命的な欠陥となりやすい。
そこで、本発明者らは、凹凸追従性を確保しやすい上に、金属に接着した際の金属の腐食を防止でき、しかも低コストで黄変を防ぐことができる両面粘着シートとその応用製品を提供することを目的として検討を重ねた。
鋭意検討を重ねた結果、本発明者らは、両面粘着シートを2層以上の粘着剤層から構成したうえで、さらにカルボキシ基を有する粘着剤や金属腐食防止剤の使用条件を制御する工夫をすることにより、上記の課題を解決しうることを見出した。本発明者らは、このような知見に基づいて、以下の構成を有する本発明を提供するに至った。
[1] 第1粘着剤と金属腐食防止剤を含有する第1最外粘着剤層と第2粘着剤を含有する第2最外粘着剤層からなる多層構造か、第1粘着剤と金属腐食防止剤を含有する第1最外粘着剤層と第3粘着剤を含有する少なくとも1層の中間粘着剤層と第2粘着剤を含有する第2最外粘着剤層から順に構成される多層構造を有していて、
全厚が20μm以上であって、
前記第1粘着剤および前記第2粘着剤の少なくとも一方は、カルボキシ基を有する粘着剤を含んでおり、
前記第1最外粘着剤層における第1粘着剤の含有量を100質量部としたとき、前記第1最外粘着剤層における金属腐食防止剤の含有量が5.0質量部以下であり、
前記両面粘着シートの前記第1最外粘着剤層以外の少なくとも1つの層の金属腐食防止剤濃度が、前記第1最外粘着剤層の金属腐食防止剤濃度よりも低く、
表面の少なくとも一部が金属である第1部材と前記第1最外粘着剤層を直接貼合し、第2部材と前記第2最外粘着剤層を直接貼合することにより、前記第1部材と前記第2部材を接着させるための両面粘着シート。
[2] 前記第1部材の表面に10〜60μmの範囲内の凹凸が存在することを特徴とする、[1]に記載の両面粘着シート。
[3] 前記第1部材と前記第2部材がいずれも光学部材であることを特徴とする、[1]または[2]に記載の両面粘着シート。
[4] 前記第1最外粘着剤層に含まれる金属腐食防止剤がベンゾトリアゾール化合物であることを特徴とする、[1]〜[3]のいずれか1項に記載の両面粘着シート。
[5] 前記第1最外粘着剤層および前記第2最外粘着剤層の少なくとも一方が酸化防止剤を含有することを特徴とする、[1]〜[4]のいずれか1項に記載の両面粘着シート。
[6] 前記酸化防止剤がヒンダードフェノール系酸化防止剤およびリン系酸化防止剤の少なくとも一方を含むことを特徴とする、[5]に記載の両面粘着シート。
[7] 第1粘着剤と金属腐食防止剤を含有する第1最外粘着剤層と第3粘着剤を含有する少なくとも1層の中間粘着剤層と第2粘着剤を含有する第2最外粘着剤層から順に構成される多層構造を有することを特徴とする、[1]〜[6]のいずれか1項に記載の両面粘着シート。
[8] 前記中間粘着剤層が、カルボキシル基含有モノマーと金属腐食防止剤を含有しないことを特徴とする[7]に記載の両面粘着シート。
[9] 前記中間粘着剤層の厚みが10μm以上であることを特徴とする[7]または[8]に記載の両面粘着シート。
[10] 前記第1粘着剤がカルボキシ基を含まない粘着剤であり、前記第1最外粘着剤層が金属腐食防止剤も酸化防止剤も含有せず、前記第2粘着剤がカルボキシ基を含む粘着剤であり、前記第2最外粘着剤層が金属腐食防止剤も酸化防止剤も含有しないことを特徴とする、[7]〜[9]のいずれか1項に記載の両面粘着シート。
[11] 前記第1粘着剤がカルボキシ基を含まない粘着剤であり、前記第1最外粘着剤層が金属腐食防止剤と酸化防止剤を含有し、前記第2粘着剤がカルボキシ基を含む粘着剤であり、前記第2最外粘着剤層が金属腐食防止剤も酸化防止剤も含有しないことを特徴とする、[7]〜[9]のいずれか1項に記載の両面粘着シート。
[12] 前記第1粘着剤がカルボキシ基を含まない粘着剤であり、前記第1最外粘着剤層が金属腐食防止剤と酸化防止剤を含有し、前記第2粘着剤がカルボキシ基を含む粘着剤であり、前記第2最外粘着剤層が金属腐食防止剤と酸化防止剤を含有することを特徴とする、[7]〜[9]のいずれか1項に記載の両面粘着シート。
[13] 第1粘着剤と金属腐食防止剤を含有する第1最外粘着剤層と第2粘着剤を含有する第2最外粘着剤層からなる多層構造を有することを特徴とする、[1]〜[6]のいずれか1項に記載の両面粘着シート。
[14] 前記第1粘着剤がカルボキシ基を含まない粘着剤であり、前記第1最外粘着剤層が金属腐食防止剤も酸化防止剤も含有せず、前記第2粘着剤がカルボキシ基を含む粘着剤であり、前記第2最外粘着剤層が金属腐食防止剤も酸化防止剤も含有しないことを特徴とする、[13]に記載の両面粘着シート。
[15] 前記第1粘着剤がカルボキシ基を含まない粘着剤であり、前記第1最外粘着剤層が金属腐食防止剤と酸化防止剤を含有し、前記第2粘着剤がカルボキシ基を含む粘着剤であり、前記第2最外粘着剤層が金属腐食防止剤も酸化防止剤も含有しないことを特徴とする、[13]に記載の両面粘着シート。
[16] [1]〜[15]のいずれか1項に記載の両面粘着シートの第1最外粘着剤層と第2最外粘着剤層の表面に剥離シートがそれぞれ形成されていることを特徴とする、剥離シート付き両面粘着シート。
[17] [1]〜[15]のいずれか1項に記載の両面粘着シートの第1最外粘着剤層が第1部材に貼合され、第2最外粘着剤層が第2部材に貼合されていることを特徴とする、積層体。
[18] [1]〜[15]のいずれか1項に記載の両面粘着シートの第1最外粘着剤層が第1光学部材に貼合され、第2最外粘着剤層が第2光学部材に貼合されていることを特徴とする、光学積層体。
[19] 前記第1光学部材の貼合表面に10〜60μmの範囲内の凹凸が存在することを特徴とする[18]に記載の光学積層体。
[20] 前記第1光学部材の貼合表面に、ガラス、ITO、金属端子および金属配線からなる群より選択される少なくとも1つが露出していることを特徴とする[18]または[19]に記載の光学積層体。
[21] 前記第2光学部材が液晶パネル、前面板、反射防止体、ITOフィルムまたはITOガラスであることを特徴とする[18]〜[20]のいずれか1項に記載の光学積層体。
本発明の両面粘着シートは、凹凸追従性を確保しやすい上に、金属に接着した際の金属の腐食を防止でき、しかも低コストで黄変を防ぐことができる。また、本発明の剥離シート付き両面粘着シートは、使用時まで両面粘着シートの粘着層を保護することができる。さらに、本発明の光学積層体は、低コストで製造可能で、光学部材の表面凹凸が粘着剤でよく埋められており、金属腐食や黄変が抑えられている。
本発明の両面粘着シートの第1〜3の実施形態を示す断面図である。 第1〜3の実施形態の両面粘着シートを備える剥離シート付き両面粘着シートを示す断面図である。 本発明の両面粘着シートの第4,5の実施形態を示す断面図である。 第4,5の実施形態の両面粘着シートを備える剥離シート付き両面粘着シートを示す断面図である。
以下において、本発明の両面粘着シートについて詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様や具体例に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本発明の特徴
本発明の両面粘着シートは、第1粘着剤と金属腐食防止剤を含有する第1最外粘着剤層と第2粘着剤を含有する第2最外粘着剤層からなる多層構造を有するか、あるいは、第1粘着剤と金属腐食防止剤を含有する第1最外粘着剤層と第3粘着剤を含有する少なくとも1層の中間粘着剤層と第2粘着剤を含有する第2最外粘着剤層から順に構成される多層構造を有するものである。本発明の両面粘着シートは、表面の少なくとも一部が金属である第1部材と第1最外粘着剤層を直接貼合し、第2部材と前記第2最外粘着剤層を直接貼合せるために効果的に使用することができる。
本発明の両面粘着シートは、凹凸追従性を持たせるために、全厚が20μm以上としている。また、接着性を向上させるために、第1粘着剤および第2粘着剤の少なくとも一方には、カルボキシ基を有する粘着剤を含有させている。さらに、第1最外粘着剤層には、第1最外粘着剤層が直接接する第1部材の金属の腐食を防止するために金属腐食防止剤を含有させている。その含有量は、第1粘着剤の含有量を100質量部としたとき、5.0質量部以下としている。また、本発明の両面粘着シートでは、第1最外粘着剤層以外の少なくとも1つの層(すなわち第2最外粘着剤層か中間粘着剤層)の金属腐食防止剤濃度を、第1最外粘着剤層の金属腐食防止剤濃度よりも低くすることにより、両面粘着シート全体の金属腐食防止剤の使用量を減らし、黄変を防いでいる。
以下において、本発明の両面粘着シートについて、第1〜第5の実施形態を挙げて具体的に説明する。以下では、説明をわかりやすくするために、両面粘着シートにより接着する部材を光学部材に限定して説明しているが、本発明の両面粘着シートは光学部材以外の部材の接着にも使用することが可能である。例えば、電磁波シールド膜などの不透明な部材への使用も可能である。
第1の実施形態
<両面粘着シート>
本発明の両面粘着シートの第1の実施形態について説明する。
図1に、本実施形態の両面粘着シートの断面図を示す。本実施形態の両面粘着シート10aは、第1光学部材と第2光学部材とを接着する際に使用されるものであり、第1最外粘着剤層11と中間粘着剤層12と第2最外粘着剤層13とからなっている。ここで、第1光学部材としては、例えば表面に金属が露出し且つITO膜が設けられた金属露出光学部材を例示することができる。第1光学部材の表面は金属のみからなるものであってもよいし、金属と金属以外の樹脂等からなるものであってもよい。接着対象となる第1光学部材の表面に露出している金属の面積割合が、例えば1%以上、5%以上、10%以上、30%以上であるものを採用することができる。
第1最外粘着剤層11の露出面には第1光学部材の金属露出面が接着され、第2最外粘着剤層13の露出面には第2光学部材が接着される。
両面粘着シート10a全体の厚さは20〜500μmであることが好ましく、50〜350μmであることがより好ましい。両面粘着シート10a全体の厚さが前記下限値以上であれば、第1光学部材の表面または第2光学部材の表面に凹凸が形成されていても、凹凸追従性を充分に確保できる。そのため、凹凸と接触する面と反対側の面をより平坦化しやすくなる。また、両面粘着シート10aに厚みがあると、第1光学部材および第2光学部材が共に可撓しにくい部材であっても、接着しやすくなる。一方、両面粘着シート10a全体の厚さが前記上限値以下であれば、両面粘着シート10aを容易に製造できる。
(第1最外粘着剤層)
本実施形態における第1最外粘着剤層11は、粘着剤と金属腐食防止剤と酸化防止剤とを含有する。
粘着剤としては、所望の粘着力を得ることができれば特に限定されず、例えば、天然ゴム系粘着剤、合成ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤などが使用される。また、溶剤系、エマルジョン系、水系のいずれであってもよい。これらの中でも、耐候性、透明性等に優れ、広範な用途に使用できることから、アクリル系粘着主剤および架橋剤を含有するアクリル系粘着剤が好ましい。
[アクリル系粘着主剤]
アクリル系粘着主剤は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単位を有するアクリル重合体からなる。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル単位は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来するものである。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ペンチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸n−ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸n−デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸n−ウンデシル、(メタ)アクリル酸n−ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジルが挙げられる。これらは1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルの中でも、粘着性が高くなることから、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルが好ましい。
なお、本発明において、「(メタ)アクリル酸」とは、「アクリル酸」及び「メタクリル酸」の両方を含むことを意味する。
また、アクリル系粘着主剤は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単位以外の他のアクリル系単量体単位(例えば、ヒドロキシ基含有アクリル系単量体単位、アミノ基含有アクリル系単量体単位、グリシジル基含有アクリル系単量体単位)を有してもよい。これら単量体単位は1種でもよいし、2種以上でもよい。
ヒドロキシ基含有アクリル系単量体単位は、ヒドロキシ基含有アクリル系単量体に由来するものである。ヒドロキシ基含有アクリル系単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピルなどの(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、(メタ)アクリル酸モノ(ジエチレングリコール)などの(メタ)アクリル酸[(モノ、ジ又はポリ)アルキレングリコール]、(メタ)アクリル酸モノカプロラクトンなどの(メタ)アクリル酸ラクトンが挙げられる。
アミノ基含有アクリル系単量体単位は、例えば、(メタ)アクリルアミド、アリルアミド等のアミノ基含有アクリル系単量体に由来するものが挙げられる。
グリシジル基含有アクリル系単量体単位は、(メタ)アクリル酸グリシジル等のグリシジル基含有アクリル系単量体に由来するものが挙げられる。
アクリル系粘着主剤が他のアクリル系単量体単位を有する場合、アクリル系粘着主剤における架橋性アクリル単量体単位の含有量は0.01〜20質量%であることが好ましく、0.5〜10質量%であることがより好ましい。架橋性アクリル単量体単位の含有量が前記下限値以上であれば、凝集力を充分に高めることができ、前記上限値以下であれば、充分な粘着力を確保できる。
本実施形態では、第1最外粘着剤層11に含まれるアクリル系粘着主剤が、カルボキシ基含有アクリル系単量体単位を含有しない。ここで、「カルボキシ基含有アクリル系単量体単位を含有しない」とは、第1最外粘着剤層11に含まれるアクリル系粘着主剤のカルボキシ基の含有割合が1質量%以下のことである。カルボキシ基の含有割合が1質量%以下であれば、架橋剤によってアクリル系粘着主剤を架橋する際にほぼ消費されるため、該粘着剤から形成される粘着剤層にはカルボキシ基がほぼ含まれない。第1最外粘着剤層11に含まれるアクリル系粘着主剤のカルボキシ基の含有割合は0〜0.5質量%であることが好ましい。
カルボキシ基含有アクリル系単量体単位としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、グラタコン酸などのα,β−不飽和カルボン酸またはその無水物に由来するものが挙げられる。
第1最外粘着剤層11を構成する粘着剤の重量平均分子量は、90万〜200万であることが好ましく、100万〜180万であることがより好ましい。
なお、粘着剤の重量平均分子量は、架橋剤で架橋される前の重合体の重量平均分子量であり、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定してポリスチレン基準で求めた値である。
[架橋剤]
架橋剤は、上記アクリル系粘着主剤を架橋させるものである。
架橋剤としては、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、オキサゾリン化合物、アジリジン化合物、金属キレート化合物、ブチル化メラミン化合物が挙げられる。
ここで、イソシアネート化合物は、ヒドロキシ基、アミノ基、カルボキシ基と反応する架橋剤である。
エポキシ化合物は、ヒドロキシ基、アミノ基、グリシジル基、カルボキシ基と反応する架橋剤である。
オキサゾリン化合物は、カルボキシ基と反応する架橋剤である。
アジリジン化合物は、ヒドロキシ基、カルボキシ基と反応する架橋剤である。
金属キレート化合物は、ヒドロキシ基、カルボキシ基と反応する架橋剤である。
ブチル化メラミン化合物は、ヒドロキシ基、カルボキシ基と反応する架橋剤である。
架橋剤は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。架橋剤の含有量は、所望とする粘着物性に応じて適宜選択することが好ましい。
上記架橋剤のうち、反応性が高い点では、イソシアネート化合物が好ましい。
イソシアネート化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどが挙げられる。
イソシアネート化合物系架橋剤を用いた場合には、架橋剤の反応を促進するために、触媒を含有することが好ましい。触媒としては、アミン触媒(例えば、トリエチレンジアミン、ノルマルエチルモルフォリン、エチレンジアミン等)、有機錫触媒(例えばジブチルチンジラウレート等)が挙げられる。
[金属腐食防止剤]
金属腐食防止剤は、金属と接触した際に金属錯体皮膜を形成可能な化合物である。具体的な金属腐食防止剤としては、ベンゾトリアゾール化合物、ベンズイミダゾール化合物、ベンゾチアゾール化合物、シランカップリング剤等が挙げられ、中でも、金属腐食防止効果が高いことから、ベンゾトリアゾール化合物が好ましい。
ベンゾトリアゾール化合物は、分子中にベンゾトリアゾール骨格を有する化合物である。ベンゾトリアゾール化合物の具体例としては、1,2,3−ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、ニトロベンゾトリアゾール、4−アミノ−1,2,4−トリアゾール、5−アミノ−1,2,4−トリアゾール−3−カルボン酸、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾールおよびこれらのアルカリ金属塩などが挙げられる。ベンゾトリアゾール化合物は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記ベンゾトリアゾール化合物の中でも、1,2,3−ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾールおよびベンゾトリアゾールのナトリウム塩が好適である。
第1最外粘着剤層11中の金属腐食防止剤の濃度は、金属腐食防止剤による金属腐食防止効果に影響を及ぼす。すなわち、金属腐食防止剤の濃度が高くなる程、金属腐食防止性が高くなる。
そのため、第1最外粘着剤層11における金属腐食防止剤の含有量は、アクリル系粘着主剤の固形分100質量部に対し、0.01〜5.0質量部であることが好ましく、0.05〜1.0質量部であることがより好ましい。金属腐食防止剤の含有量が前記下限値以上であれば、充分に高い金属腐食防止効果を得ることができ、前記上限値以下であれば、粘着力の低下を防止でき、かつ金属腐食防止剤が析出しない。第1最外粘着剤層11にカルボキシ基を有する粘着剤などの酸が含まれている場合、第1最外粘着剤層11における金属腐食防止剤の含有量は0.3〜1.0質量部であることがさらに好ましい。一方、第1最外粘着剤層11に酸が含まれていない場合、第1最外粘着剤層11における金属腐食防止剤の含有量は0.1〜0.5質量部であることがさらに好ましい。
[酸化防止剤]
酸化防止剤は、第1最外粘着剤層11が接着されるITO膜を保護して、ITO膜の導電性低下を防止できる。
酸化防止剤としては公知のものを特に制限なく使用できるが、ITO膜の導電性低下効果がより発揮されることから、ヒンダードフェノール系酸化防止剤およびリン系酸化防止剤を含有することが好ましい。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤は、フェノールのヒドロキシ基のオルトの位置に置換基を有する化合物からなる。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤の具体例としては、ペンタエリスリトール−テトラキス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、チオジエチレン−ビス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N’−ヘキサン−1,6−ジイルビス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナミド)、ジエチル((3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル)メチル)ホスフェート、3,3’,3’’,5,5’,5’’−ヘキサ−t−ブチル−a,a’,a’’−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール、エチレンビス(オキシエチレン)ビス(3−(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート)、ヘキサメチレン−ビス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、1,3,5−トリス((4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−キシリル)メチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、2,6−ジ−t−ブチル−4−(4,6−ビス(オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ)フェノール、3,9−ビス(2−(3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ)−1,1−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン等が挙げられる。これらは1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤の中でも、ITO膜の導電性低下をより抑制できることから、ペンタエリスリトール−テトラキス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)が好ましい。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤の含有量は、アクリル系粘着主剤の固形分100質量部に対し、0.01〜5.0質量部であることが好ましく、0.05〜1.0質量部であることがより好ましい。ヒンダードフェノール系酸化防止剤の含有量が前記下限値以上であれば、ITO膜の導電性低下をより抑制でき、前記上限値以下であれば、粘着力の調整が容易になる。一方、第1最外粘着剤層11中のヒンダードフェノール系酸化防止剤の含有量が多いと、ヒンダードフェノール系酸化防止剤が再結晶化して析出することがあるが、前記上限値以下であれば、再結晶化による析出は生じない。
リン系酸化防止剤は、リン酸、亜リン酸、またはこれらのエステル(ホスファイト、ホスフォナイト)からなる。
リン系酸化防止剤としては、例えば、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、ビス(2,4−ビス(1,1−ジメチルエチル)−6−メチルフェニル)エチルエステル亜リン酸、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)(1,1−ビフェニル)−4,4’−ジイルビスホスフォナイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトール−ジホスファイト、テトラキス(2,4−t−ブチルフェニル)(1,1−ビフェニル)−4,4’−ジイルビスホスフォナイト、ジ−t−ブチル−m−クレジル−ホスフォナイト等が挙げられる。これらは1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
リン系酸化防止剤の中でも、ITO膜の導電性低下をより抑制できることからトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトが好ましい。
リン系酸化防止剤の含有量は、アクリル系粘着主剤の固形分100質量部に対し0.01〜5.0質量部であることが好ましく、0.05〜1.0質量部であることがより好ましい。リン系酸化防止剤の含有量が前記下限値以上であれば、ITO膜の導電性低下をより抑制でき、前記上限値以下であれば、粘着力の調整が容易になる。一方、粘着剤層中のリン系酸化防止剤の含有量が多いと、リン系酸化防止剤が再結晶化して析出することがあるが、前記上限値以下であれば、再結晶化による析出は生じない。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤とリン系酸化防止剤との質量比率は1:1〜1:3であることが好ましい。ヒンダードフェノール系酸化防止剤とリン系酸化防止剤の質量比率が前記範囲であれば、ヒンダードフェノール系酸化防止剤とリン系酸化防止剤とを併用することによる相乗効果を充分に発揮して、ITO膜の導電性の低下をより抑制できる。第1最外粘着剤層における酸化防止剤の総含有量は、アクリル系粘着主剤の固形分100質量部に対し、0.01〜5.0質量部であることが好ましく、0.05〜1.0質量部であることがより好ましい。
[添加剤]
また、粘着剤には、必要に応じて、粘着付与剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系化合物等の光安定剤、充填剤などの他の添加剤が含まれてもよい。第1最外粘着剤層におけるこれらの添加剤の総含有量は、アクリル系粘着主剤の固形分100質量部に対し、例えば0.01〜5.0質量部にすることができ、0.05〜1.0質量部にすることができる。
粘着付与剤として、例えば、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、クマロンインデン系樹脂、スチレン系樹脂、キシレン系樹脂、フェノール系樹脂、石油樹脂などが挙げられる。
シランカップリング剤としては、例えば、メルカプトアルコキシシラン化合物(例えば、メルカプト基置換アルコキシオリゴマー等)などが挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系化合物などが挙げられる。
[厚さ]
第1最外粘着剤層11の厚さは5〜100μmであることが好ましく、10〜50μmであることがより好ましい。また、第1最外粘着剤層11の厚さは、両面粘着シート10a全体の厚さの5〜20%が好ましい。第1最外粘着剤層11の厚さが前記下限値以上であれば、より高い金属腐食防止効果が得られる。一方、第1最外粘着剤層11の厚さが前記上限値以下であれば、充分に低コストにできる。
(中間粘着剤層)
本実施形態における中間粘着剤層12は、粘着剤を含有し、金属腐食防止剤および酸化防止剤を含有しない層である。中間粘着剤層12を構成する粘着剤としては、第1最外粘着剤層11を構成する粘着剤と同様のものを使用することができる。すなわち、中間粘着剤層12を構成する粘着剤として、カルボキシ基含有アクリル系単量体単位を含有しないアクリル系粘着主剤を用いたものを使用することが可能である。中間粘着剤層12を構成する粘着剤の重量平均分子量は、第1最外粘着剤層11や第2最外粘着剤層13を構成する粘着剤の重量平均分子量よりも小さいことが好ましい。中間粘着剤層12を構成する粘着剤の重量平均分子量は、15万〜80万であることが好ましく、40万〜70万であることがより好ましい。
[厚さ]
中間粘着剤層12の厚さは10〜400μmであることが好ましく、30〜300μmであることがより好ましい。また、中間粘着剤層12の厚さは、両面粘着シート10a全体の厚さの60〜90%が好ましい。中間粘着剤層12の厚さが前記下限値以上であれば、両面粘着シート10aを充分に厚くできるため、凹凸追従性をより高くでき、前記上限値以下であれば、中間粘着剤層12を容易に形成できる。
(第2最外粘着剤層)
本実施形態における第2最外粘着剤層13は、粘着剤を含有し、金属腐食防止剤および酸化防止剤を含有しない層である。
本実施形態において、第2最外粘着剤層13を構成する粘着剤は、アクリル系粘着主剤がカルボキシ基含有アクリル系単量体単位を有すること以外は、第1最外粘着剤層11を構成する粘着剤と同様のものである。第2最外粘着剤層13を構成する粘着剤の重量平均分子量は、90万〜200万であることが好ましく、100万〜180万であることがより好ましい。
第2最外粘着剤層13に含まれるアクリル系粘着主剤のカルボキシ基の含有割合は1質量%を超え20質量%以下であることが好ましく、2〜15質量%であることがより好ましい。カルボキシ基の含有量が1質量%を超えると、第2光学部材との密着性がより高くなる。しかし、アクリル系粘着主剤におけるカルボキシ基の含有割合が20質量%を超えると、金属腐食性がより高くなるおそれがある。
[厚さ]
第2最外粘着剤層13の厚さは5〜100μmであることが好ましく、10〜50μmであることがより好ましい。また、第2最外粘着剤層13の厚さは、両面粘着シート10a全体の厚さの5〜20%が好ましい。第2最外粘着剤層13の厚さが前記下限値以上であれば、第2光学部材の接着性がより高くなり、前記上限値以下であれば、両面粘着シート10aにおけるカルボキシ基の量が少なくなるため、金属腐食性をより防止できる。
<剥離シート付き両面粘着シート>
上記両面粘着シート10aを用いた剥離シート付き両面粘着シートの実施形態について説明する。
図2に、本実施形態の剥離シート付き両面粘着シートの断面図を示す。本実施形態の剥離シート付き両面粘着シート1aは、上記両面粘着シート10aと、第1最外粘着剤層11の外側の面に積層された第1剥離シート20と、第2最外粘着剤層13の外側の面に積層された第2剥離シート30とを備える。
(第1剥離シートおよび第2剥離シート)
第1剥離シート20および第2剥離シート30は、少なくとも片面に離型性を有するシートである。
第1剥離シート20および第2剥離シート30としては、剥離シート用基材と該剥離シート用基材の片面に設けられた剥離剤層とを有する剥離性積層シート、あるいは、ポリエチレンフィルムやポリプロピレンフィルム等のポリオレフィンフィルムが挙げられる。
剥離性積層シートにおける剥離シート用基材としては、紙類、高分子フィルムが使用される。剥離剤層を構成する剥離剤としては、例えば、汎用の付加型もしくは縮合型のシリコーン系剥離剤や長鎖アルキル基含有化合物が用いられる。特に、反応性が高い付加型シリコーン系剥離剤が好ましく用いられる。
シリコーン系剥離剤としては、具体的には、東レ・ダウコーニング社製のBY24−4527、SD−7220等や、信越化学工業(株)製のKS−3600、KS−774、X62−2600などが挙げられる。また、シリコーン系剥離剤中にSiO2単位と(CH33SiO1/2単位あるいはCH2=CH(CH3)SiO1/2単位を有する有機珪素化合物であるシリコーンレジンを含有することが好ましい。シリコーンレジンの具体例としては、東レ・ダウコーニング社製のBY24−843、SD−7292、SHR−1404等や、信越化学工業(株)製のKS−3800、X92−183等が挙げられる。
第1剥離シート20と第2剥離シート30とは、剥離性が異なることが好ましい。第1剥離シート20と第2剥離シート30との剥離性が異なれば、一方の剥離シートから容易に剥離できるため、両面粘着シート10aによって第1光学部材と第2光学部材とを貼り合わせる作業を容易にできる。なお、剥離性は、剥離剤の種類によって調整される。
(接着方法)
上記両面粘着シート10aを用いた第1光学部材と第2光学部材との接着方法としては以下の方法が挙げられる。
すなわち、第1剥離シート20を剥離して第1最外粘着剤層11を露出させた後、第1最外粘着剤層11を第1光学部材の金属露出面に貼り合せる。次いで、第2剥離シート30を剥離して第2最外粘着剤層13を露出させ、その第2最外粘着剤層13に第2光学部材を貼り合せる。これにより、第1光学部材と第2光学部材とを接着する。
第1最外粘着剤層11に接着される第1光学部材としては、透明樹脂基材の表面に金属端子、金属配線およびITO膜が露出しているITOフィルム、ガラス板の表面に金属端子、金属配線およびITO膜が設けられたITOガラスが挙げられる。なお、ITOフィルムおよびITOガラスにおいて、表面に露出した金属は金属端子および金属配線である。
第2最外粘着剤層13に接着される第2光学部材は、第1光学部材と同様の金属露出光学部材であってもよいし、表面に金属が露出していない光学部材(以下、「金属非露出光学部材」という。)であってもよい。
金属非露出光学部材としては、例えば、液晶パネル、前面板(例えば、アクリル樹脂板、ポリカーボネート板、ガラス板等)、反射防止体等が挙げられる。
上記両面粘着シート10aを用いた接着方法の具体例としては、タッチパネルの内部におけるITOフィルム同士の接着、ITOガラス同士の接着、ITOフィルムとITOガラスとの接着、タッチパネルのITOフィルムあるいはITOガラスと液晶パネルとの接着などが挙げられるが、その中でも、ITOガラス同士の接着、ITOフィルムとITOガラスとの接着、タッチパネルのITOフィルムあるいはITOガラスと液晶パネルとの接着に用いることが好ましい。なお、ITOガラスにおいては、金属端子および金属配線の上に酸化ケイ素等からなる保護膜が設けられていることが多い。そのため、両面粘着シート10aを用いてITOフィルムとITOガラスとを接着する場合には、第1最外粘着剤層11にITOフィルムを接着し、第2最外粘着剤層13にITOガラスを接着することが好ましい。
(剥離シート付き両面粘着シートの製造方法)
前記剥離シート付き両面粘着シート1aの製造方法としては、例えば、以下の製造方法(1)、(2)等が挙げられる。本発明においては特に、少ない工程数で製造できることから、製造方法(2)が好ましい。
製造方法(1):第1剥離シート20上に第1最外粘着剤層11を形成して第1粘着シートを得る工程と、第2剥離シート30上に第2最外粘着剤層13を形成して第2粘着シートを得る工程と、第3剥離シート上に中間粘着剤層12を形成して第3粘着シートを得る工程と、第1粘着シートと第3粘着シートとを、中間粘着剤層12の露出面に第1最外粘着剤層11の露出面が接するように積層し、圧着する工程と、中間粘着剤層12から第3の剥離シートを剥離し、これにより露出した中間粘着剤層12の露出面に第2粘着シートを、第2最外粘着剤層13の露出面が接するように積層し、圧着する工程と、を有する製造方法。
上記製造方法(1)では、第1粘着シートと第3粘着シートとを積層した後に第2粘着シートを積層したが、第2粘着シートと第3粘着シートとを積層した後に第1粘着シートを積層する製造方法(1’)でもよい。すなわち、製造方法(1)と同様に、第1粘着シート、第2粘着シートおよび第3粘着シートを得た後、第2粘着シートと第3粘着シートとを、中間粘着剤層12の露出面に第2最外粘着剤層13の露出面が接するように積層し、圧着する工程と、中間粘着剤層12から第3の剥離シートを剥離し、これにより露出した中間粘着剤層12の露出面に第1粘着シートを、第1最外粘着剤層11の露出面が接するように積層し、圧着する工程と、を有する製造方法(1’)でもよい。
各粘着剤層を形成するには、各粘着剤層を形成する粘着剤を含有する塗工液を塗工し、加熱すればよい。塗工方法としては、ナイフコータ、マイクロバーコータ、エアナイフコータ、リバースロールコータ、リバースグラビアコータ、バリオグラビアコータ、ダイコータ、カーテンコータ等から適宜選択することができる。
粘着剤層を厚くする場合には、粘着剤層を形成した上に、同一の粘着剤層を重ねて形成すればよい。
塗工液には溶媒が含まれる。溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、トルエン、n−ヘキサン、n−ブチルアルコール、メチルイソブチルケトン、メチルブチルケトン、エチルブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、N−メチル−2−ピロリドンなどが使用される。これらは1種以上を単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
製造方法(2):第1剥離シート上に、第1最外粘着剤層を形成するための塗工液と、中間粘着剤層を形成するための塗工液と、第2最外粘着剤層を形成するための塗工液とを同時多層塗工し、加熱する工程と、形成された第2最外粘着剤層に第2剥離シートを積層する工程と、を有する製造方法。
同時多層塗工方法としては、ダイ塗工法、スライドビート塗工法、カーテン塗工法等が挙げられる。これらの中でも、塗工液の乾燥によって目詰まりしにくいこと、他の塗工法に比べて比較的厚い層を形成しやすいこと等から、ダイ塗工法が好ましい。
(作用効果)
上記実施形態における両面粘着シート10aにおいては、第1最外粘着剤層11に第1光学部材の金属露出面が貼り合わされた際に、第1最外粘着剤層11の第1光学部材との接触面に、金属と金属腐食防止剤との錯体の皮膜が形成される。この皮膜がバリア膜になるため、両面粘着シート10aの内部に含まれる腐食性成分(例えば、第2最外粘着剤層13のカルボキシ基含有単量体やそれを含む重合体から移行してくる酸成分等)が金属に接触しにくくなる。したがって、第1最外粘着剤層11が接着した際の第1光学部材の金属の腐食を防止できる。また、第1最外粘着剤層11がカルボキシ基を有さないから、金属腐食防止性がより高くなっている。
また、粘着剤層を3層とし、そのうちの第1最外粘着剤層11のみに金属腐食防止剤が充分な濃度で含まれているため、金属腐食防止剤の使用量を少なくでき、低コストである。さらに、粘着剤層が3層であることによって、両面粘着シート10aを容易に厚くできるため、凹凸追従性を確保しやすい。
また、第1最外粘着剤層11に酸化防止剤が含まれているため、ITO膜の導電性低下を防止できる。
また、両面粘着シート10aでは、第1最外粘着剤層11と第2最外粘着剤層13とが、各々異なる種類の粘着剤で構成されている。すなわち、第1最外粘着剤層11にはカルボキシ基含有アクリル系単量体単位を含まないアクリル系粘着剤が用いられ、第2最外粘着剤層13にはカルボキシ基含有アクリル系単量体単位を含むアクリル系粘着剤が用いられている。第1光学部材と第2光学部材とは全く異なる材質で構成され、1種の粘着剤で接着することが困難になることもあるが、第1最外粘着剤層11の粘着剤と第2最外粘着剤層13の粘着剤の種類を異なるものとすることによって、全く異なる材質で構成された第1光学部材と第2光学部材とを容易に接着できる。特に、カルボキシ基含有アクリル系単量体単位を含むアクリル系粘着剤が用いられた第2最外粘着剤層13は第2光学部材との密着性を高くすることができる。例えば、表面処理が施されて接着性が低くなっている液晶パネルの偏光板に対しても、第2最外粘着剤層13によれば、高い密着性で接着できる。特にポリオレフィン系樹脂(例えばポリプロピレン系樹脂やシクロオレフィン系樹脂)などの極性基を有しない樹脂からなる第2光学部材を用いる場合に密着性を高めることができる。このため、第2光学部材がアクリル樹脂板またはポリカーボネート板からなる前面板である場合にも、密着性を高めて膨れを防止することができる。
第2の実施形態
<両面粘着シート>
本発明の両面粘着シートの第2の実施形態について説明する。
本実施形態の両面粘着シート10bは、第1の実施形態と同様に、第1最外粘着剤層11と中間粘着剤層12と第2最外粘着剤層13とからなっている(図1参照)。本実施形態においても、第1最外粘着剤層11の露出面には第1光学部材の金属露出面が接着され、第2最外粘着剤層13の露出面には第2光学部材が接着される。
両面粘着シート10b全体の厚さ、第1最外粘着剤層11の厚さ、中間粘着剤層12の厚さ、第2最外粘着剤層13の厚さは、第1の実施形態の両面粘着シート10aと同様である。
(第1最外粘着剤層)
本実施形態における第1最外粘着剤層11は、粘着剤のアクリル系粘着主剤としてカルボキシ基含有アクリル系単量体単位を含有するものを用いる以外は第1の実施形態における第1最外粘着剤層11と同様である。すなわち、粘着剤と金属腐食防止剤と酸化防止剤とを含有し、粘着剤が、第1の実施形態における第2最外粘着剤層13の粘着剤と同様に、アクリル系粘着主剤がカルボキシ基含有アクリル系単量体単位を含有するものである。
(中間粘着剤層)
本実施形態における中間粘着剤層12は、第1の実施形態における中間粘着剤層12と同様である。すなわち、粘着剤を含有し、金属腐食防止剤および酸化防止剤を含有せず、粘着剤が、カルボキシ基含有アクリル系単量体単位を含有しないものである。
(第2最外粘着剤層)
本実施形態における第2最外粘着剤層13は、第1の実施形態における第2最外粘着剤層13と同様である。すなわち、粘着剤を含有し、金属腐食防止剤および酸化防止剤を含有せず、粘着剤が、カルボキシ基含有アクリル系単量体単位を含有するものである。
<剥離シート付き両面粘着シート>
第2の実施形態の両面粘着シート10bを用いた剥離シート付き両面粘着シート1bは、第1の実施形態と同様に、上記両面粘着シート10bと、第1最外粘着剤層11の外側の面に積層された第1剥離シート20と、第2最外粘着剤層13の外側の面に積層された第2剥離シート30とを備える(図2参照)。
本実施形態における第1剥離シート20および第2剥離シート30は、第1の実施形態における第1剥離シート20および第2剥離シート30と同様である。
本実施形態の剥離シート付き両面粘着シート1bの製造方法は、第1の実施形態の剥離シート付き両面粘着シート1aの製造方法と同様である。
(作用効果)
本実施形態の両面粘着シート10bにおいても、第1の実施形態の両面粘着シート10aと同様の理由により、第1最外粘着剤層11に接着される第1光学部材の金属の腐食を防止できる。また、凹凸追従性を確保しやすい上に、低コストである。
また、酸化防止剤によって、第1最外粘着剤層11に接着されるITO膜の導電性低下を防止できる。
さらに、本実施形態の両面粘着シート10bにおいては第1最外粘着剤層11および第2最外粘着剤層13が共に、カルボキシ基含有アクリル系単量体単位を有しており、接着する光学部材との密着性に優れる。
第3の実施形態
本発明の両面粘着シートの第3の実施形態について説明する。
本実施形態の両面粘着シート10cは、第1の実施形態と同様に、第1最外粘着剤層11と中間粘着剤層12と第2最外粘着剤層13とからなっている(図1参照)。本実施形態においても、第1最外粘着剤層11の露出面には第1光学部材の金属露出面が接着され、第2最外粘着剤層13の露出面には第2光学部材が接着される。
両面粘着シート10c全体の厚さ、第1最外粘着剤層11の厚さ、中間粘着剤層12の厚さ、第2最外粘着剤層13の厚さは、第1の実施形態の両面粘着シート10aと同様である。
(第1最外粘着剤層)
本実施形態における第1最外粘着剤層11は、粘着剤のアクリル系粘着主剤としてカルボキシ基含有アクリル系単量体単位を含有するものを用いる以外は第1の実施形態における第1最外粘着剤層11と同様である。すなわち、粘着剤と金属腐食防止剤と酸化防止剤とを含有し、粘着剤が、第1の実施形態における第2最外粘着剤層13の粘着剤と同様に、アクリル系粘着主剤がカルボキシ基含有アクリル系単量体単位を含有するものである。
(中間粘着剤層)
本実施形態における中間粘着剤層12は、第1の実施形態における中間粘着剤層12と同様である。すなわち、粘着剤を含有し、金属腐食防止剤および酸化防止剤を含有せず、粘着剤が、カルボキシ基含有アクリル系単量体単位を含有しないものである。
(第2最外粘着剤層)
本実施形態における第2最外粘着剤層13は、金属腐食防止剤および酸化防止剤を含有する以外は第1の実施形態における第2最外粘着剤層13と同様である。すなわち、粘着剤と金属腐食防止剤と酸化防止剤とを含有し、粘着剤が、カルボキシ基含有アクリル系単量体単位を含有するものである。
第2最外粘着剤層13における金属腐食防止剤の含有量は、許容できるコストの増加に収まるよう、少量とすることが好ましい。
<剥離シート付き両面粘着シート>
第3の実施形態の両面粘着シート10cを用いた剥離シート付き両面粘着シート1cは、第1の実施形態と同様に、上記両面粘着シート10cと、第1最外粘着剤層11の外側の面に積層された第1剥離シート20と、第2最外粘着剤層13の外側の面に積層された第2剥離シート30とを備える(図2参照)。
本実施形態における第1剥離シート20および第2剥離シート30は、第1の実施形態における第1剥離シート20および第2剥離シート30と同様である。
本実施形態の剥離シート付き両面粘着シート1cの製造方法は、第1の実施形態の剥離シート付き両面粘着シート1aの製造方法と同様である。
(作用効果)
本実施形態の両面粘着シート10cにおいても、第1の実施形態の両面粘着シート10aと同様の理由により、第1最外粘着剤層11に接着される第1光学部材の金属の腐食を防止できる。また、凹凸追従性を確保しやすい上に、低コストである。また、本実施形態では、第1最外粘着剤層11だけでなく第2最外粘着剤層13にも金属腐食防止剤が含まれている。そのため、第2最外粘着剤層13側にも金属露出光学部材を接着するのに適している。
また、酸化防止剤が第2最外粘着剤層13にも含まれるので、第2最外粘着剤層13にITOフィルムやITOガラス等の、ITO膜を備える光学部材を接着するのに適している。
さらに、本実施形態の両面粘着シート10cにおいても、第1最外粘着剤層11および第2最外粘着剤層13が共に、カルボキシ基含有アクリル系単量体単位を有しており、接着する光学部材との密着性に優れる。
第4の実施形態
<両面粘着シート>
本発明の両面粘着シートの第4の実施形態について説明する。
図3に、本実施形態の両面粘着シートの断面図を示す。本実施形態の両面粘着シート40aは、第1光学部材と第2光学部材とを接着する際に使用されるものであり、第1最外粘着剤層41と第2最外粘着剤層43からなっている。
第1最外粘着剤層41の露出面には第1光学部材の金属露出面が接着され、第2最外粘着剤層43の露出面には第2光学部材が接着される。
両面粘着シート40a全体の厚さは、第1の実施形態の両面粘着シート10aと同様に、20〜500μmであることが好ましく、50〜350μmであることがより好ましい。
(第1最外粘着剤層)
本実施形態における第1最外粘着剤層41は、第1の実施形態における第1最外粘着剤層11と同様である。すなわち、粘着剤と金属腐食防止剤と酸化防止剤とを含有し、粘着剤は、アクリル系粘着主剤がカルボキシ基含有アクリル系単量体単位を含有しないものである。
本実施形態においては、第1最外粘着剤層41の厚さは10〜250μmであることが好ましく、25〜175μmであることがより好ましい。また、第1最外粘着剤層41の厚さは、両面粘着シート40a全体の厚さの5〜50%の厚みであることが好ましい。第1最外粘着剤層41の厚さが前記下限値以上であれば、より高い金属腐食防止効果が得られ、前記上限値以下であれば、充分に低コストにできる。
(第2最外粘着剤層)
本実施形態における第2最外粘着剤層43は、第1の実施形態における第2最外粘着剤層13と同様である。すなわち、粘着剤を含有し、金属腐食防止剤および酸化防止剤を含有せず、粘着剤が、アクリル系粘着主剤がカルボキシ基含有アクリル系単量体単位を含有するものである。
第2最外粘着剤層43の厚さは10〜480μmであることが好ましく、25〜300μmであることがより好ましい。第2最外粘着剤層43の厚さが前記下限値以上であれば、両面粘着シート40aを充分に厚くでき、前記上限値以下であれば、第2最外粘着剤層43を容易に形成できる。
<剥離シート付き両面粘着シート>
上記両面粘着シート40aを用いた剥離シート付き両面粘着シートの実施形態について説明する。
図4に、本実施形態の剥離シート付き両面粘着シートの断面図を示す。本実施形態の剥離シート付き両面粘着シート2aは、上記両面粘着シート40aと、第1最外粘着剤層41の外側の面に積層された第1剥離シート20と、第2最外粘着剤層43の外側の面に積層された第2剥離シート30とを備える。
本実施形態における第1剥離シート20および第2剥離シート30は、第1の実施形態における第1剥離シート20および第2剥離シート30と同様である。
本実施形態の剥離シート付き両面粘着シート2aは、第1の実施形態と同様の方法で、第1光学部材と第2光学部材とを接着できる。
(剥離シート付き両面粘着シートの製造方法)
前記剥離シート付き両面粘着シート2aの製造方法としては、例えば、以下の製造方法(3)、(4)等が挙げられる。
製造方法(3):第1剥離シート20上に第1最外粘着剤層41を形成して第1粘着シートを得る工程と、第2剥離シート30上に第2最外粘着剤層43を形成して第2粘着シートを得る工程と、第1粘着シートと第2粘着シートとを、第1最外粘着剤層41の露出面に第2最外粘着剤層43の露出面が接するように積層し、圧着する工程と、を有する製造方法。
製造方法(4):第1剥離シート上に、第1最外粘着剤層を形成するための塗工液と、第2最外粘着剤層を形成するための塗工液とを同時多層塗工し、加熱する工程と、形成された第2最外粘着剤層に第2剥離シートを積層する工程と、を有する製造方法。
(作用効果)
本実施形態の両面粘着シート40aにおいても、第1最外粘着剤層41に金属腐食防止剤が含まれるため、第1最外粘着剤層41に接着される第1光学部材の金属の腐食を防止できる。
本実施形態においては、2層の粘着剤層からなり、容易に厚くできるため、凹凸追従性を確保しやすい上に、第1最外粘着剤層41のみに金属腐食防止剤が含まれているため、低コストである。
また、第1最外粘着剤層41に酸化防止剤が含まれているため、第1最外粘着剤層41に接着されるITO膜の導電性低下を防止できる。
本実施形態の両面粘着シート40aにおいて、第1最外粘着剤層41の粘着剤と第2最外粘着剤層43の粘着剤の種類を異なるものとすることによって、全く異なる材質で構成された光学部材同士を容易に接着できる。
第5の実施形態
<両面粘着シート>
本発明の両面粘着シートの第5の実施形態について説明する。
本実施形態の両面粘着シート40bは、第4の実施形態と同様に、第1最外粘着剤層41と第2最外粘着剤層43とからなっている(図3参照)。本実施形態においても、第1最外粘着剤層41の露出面には第1光学部材の金属露出面が接着され、第2最外粘着剤層43の露出面には第2光学部材が接着される。
両面粘着シート40b全体の厚さは、第1最外粘着剤層41の厚さ、第2最外粘着剤層43の厚さは、第4の実施形態の両面粘着シート40bと同様である。
(第1最外粘着剤層)
本実施形態における第1最外粘着剤層41は、粘着剤のアクリル系粘着主剤としてカルボキシ基含有アクリル系単量体単位を含有するものを用いる以外は第1の実施形態における第1最外粘着剤層11と同様である。すなわち、粘着剤と金属腐食防止剤と酸化防止剤とを含有し、粘着剤が、第1の実施形態における第2最外粘着剤層の粘着剤と同様に、アクリル系粘着主剤がカルボキシ基含有アクリル系単量体単位を含有するものである。
(第2最外粘着剤層)
本実施形態における第1最外粘着剤層41は、第1の実施形態における第2最外粘着剤層13と同様である。すなわち、粘着剤を含有し、金属腐食防止剤および酸化防止剤を含有せず、粘着剤が、アクリル系粘着主剤がカルボキシ基含有アクリル系単量体単位を含有するものである。
<剥離シート付き両面粘着シート>
第5の実施形態の両面粘着シート40bを用いた剥離シート付き両面粘着シート2bは、第4の実施形態と同様に、上記両面粘着シート40bと、第1最外粘着剤層41の外側の面に積層された第1剥離シート20と、第2最外粘着剤層43の外側の面に積層された第2剥離シート30とを備える(図4参照)。
本実施形態における第1剥離シート20および第2剥離シート30は、第1の実施形態における第1剥離シート20および第2剥離シート30と同様である。
本実施形態の剥離シート付き両面粘着シート2bの製造方法は、第4の実施形態の剥離シート付き両面粘着シート2aの製造方法と同様である。
(作用効果)
本実施形態の両面粘着シート40bにおいても、第4の実施形態の両面粘着シート40aと同様の理由により、第1最外粘着剤層41に接着される第1光学部材の金属の腐食を防止できる。また、凹凸追従性を確保しやすい上に、低コストである。
また、酸化防止剤によって、第1最外粘着剤層41に接着されるITO膜の導電性低下を防止できる。
さらに、本実施形態の両面粘着シート40bにおいては第1最外粘着剤層41および第2最外粘着剤層43が共に、カルボキシ基含有アクリル系単量体単位を有しており、接着する光学部材との密着性に優れる。
他の実施形態
なお、本発明は、上記実施形態に限定されない。
例えば、上記第1〜第5の実施形態において、第1最外粘着剤層11,41に酸化防止剤が含まれていなくてもよく、第3の実施形態において、第2最外粘着剤層13に酸化防止剤が含まれていなくてもよい。
また、第1の実施形態において、第2最外粘着剤層13に金属腐食防止剤を含有させてもよい。
また、第3の実施形態において、第1最外粘着剤層11を構成する粘着剤がカルボキシ基含有アクリル系単量体単位を含有しなくてもよい。
また、第2および第3の実施形態において、第2最外粘着剤層13を構成する粘着剤がカルボキシ基含有アクリル系単量体単位を含有しなくてもよい。
また、第1〜第3の実施形態において、中間粘着剤層12を構成する粘着剤がカルボキシ基含有アクリル系単量体単位を有しても構わない。また、中間粘着剤層12が第1最外粘着剤層11と同じ組成の層であってもよいし、中間粘着剤層12が第2最外粘着剤層13と同じ組成の層であってもよい。同じ組成の層が複数存在していることは、液体窒素で凍結した後に切断した断面を顕微鏡で観察する等の方法で層間界面を観察することにより確認することが可能である。例えば、第1最外粘着剤層11と中間粘着剤層12が、ともにカルボキシ基を有しない粘着剤と金属腐食防止剤と酸化防止剤とを同じ組成で含む層であり、第2最外粘着剤層13がカルボキシ基を有する粘着剤を含み、金属腐食防止剤と酸化防止剤を含まない層である両面粘着シートを挙げることができる。
また、第1〜第3の実施形態において、中間粘着剤層12が金属腐食防止剤、酸化防止剤を含有しても構わない。
第4および第5の実施形態において、第2最外粘着剤層43に酸化防止剤が含まれていてもよい。
また、本発明の両面粘着シートは4層以上の粘着剤層からなってもよい。
本発明の両面粘着シートに接着される第1光学部材は、表面に金属が露出し且つITO膜を有さないもの、例えば、金属メッシュを備えた電磁波シールド材等であってもよい。
本発明の両面粘着シートには、以下の態様も含まれる。
(1)一対で、その少なくとも一方は表面に金属が露出している光学部材同士を接着する際に使用される両面粘着シートであって、
2層以上の粘着剤層からなり、少なくとも1層の粘着剤層はカルボキシ基を有する粘着剤層により構成され、
両表面の少なくとも一方には金属腐食防止剤が含まれる粘着剤層を有し、金属腐食防止剤が含まれる粘着剤層以外の粘着剤層のうち、少なくとも1層には金属腐食防止剤が含まれないことを特徴とする両面粘着シート。
(2)第1最外粘着剤層に含まれる金属腐食防止剤がベンゾトリアゾール化合物である(1)に記載の両面粘着シート。
(3)第1最外粘着剤層が酸化防止剤を含有する(1)または(2)に記載の両面粘着シート。
(4)酸化防止剤がヒンダードフェノール系酸化防止剤およびリン系酸化防止剤を含む(3)に記載の両面粘着シート。
以下に実施例と比較例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。なお、「BA」はアクリル酸ブチル、「MA」はアクリル酸メチル、「AA」はアクリル酸、「2HEA」はアクリル酸2−ヒドロキシエチルを表す。
(使用材料)
以下の実施例および比較例で使用した各材料の詳細は以下の通りである。
第1粘着剤層に用いるカルボキシ基を有しない粘着剤A:BA/MA=60/40に対し、2HEA 2%(カルボキシ基の含有割合は0質量%、重量平均分子量150万)
第1粘着剤層および第2粘着剤層に用いるカルボキシ基を有する粘着剤B:BA/MA=6/4に対し、AA 2%(重量平均分子量150万)
中間粘着剤層用の粘着剤C:2EHA/BA=50/50(カルボキシ基の含有割合は0質量%、重量平均分子量70万)
架橋剤:コロネートL55E(日本ポリウレタン社製)
金属腐食防止剤:1,2,3-ベンゾトリアゾール(シプロ化成社製)
酸化防止剤:IRGANOX1010(BASF社製)
第1剥離シートおよび第2剥離シート:厚さ50μmのシリコン塗工PETフィルム(王子特殊紙社製RL07(L)、RL07(4))
ITO:厚さ50μm
印刷段差シート:ガラス上に両面粘着シートの厚みの1/10、1/5、2/5の段差がそれぞれ形成されるように印刷を行うことにより表面に段差を有する印刷段差シートを作成した。
(第1〜3の実施形態の製造工程)
表1〜3に記載される成分と溶媒(酢酸エチル、トルエン、メチルエチルケトン)を含む第1最外粘着剤層形成用塗工液、中間粘着剤層形成用塗工液、第2最外粘着剤層形成用塗工液をそれぞれ用意した。表1〜3には記載されていないが、各塗工液には粘着剤100質量部に対して0.5質量部の架橋剤が含まれている。
第1剥離シートの上に、第1最外粘着剤層形成用塗工液、中間粘着剤層形成用塗工液、第2最外粘着剤層形成用塗工液をアプリケーターでこの順に同時多層塗工し、100℃で 3分間乾燥した後に、さらに第2剥離シートを積層することにより第1〜3の実施形態の両面粘着剤を製造した。乾燥膜厚は、第1最外粘着剤層が25μm、中間粘着剤層が100μm、第2最外粘着剤層が25μmであった。
(第4〜5の実施形態の製造工程)
表4〜5に記載される成分と溶媒(酢酸エチル、トルエン、メチルエチルケトン)を含む第1最外粘着剤層形成用塗工液と第2最外粘着剤層形成用塗工液をそれぞれ用意した。表4〜5には記載されていないが、各塗工液には粘着剤100質量部に対して0.5質量部の架橋剤が含まれている。
第1剥離シートの上に、第1最外粘着剤層形成用塗工液と第2最外粘着剤層形成用塗工液をアプリケーターでこの順に同時多層塗工し、100℃で3分間乾燥した後に、さらに第2剥離シートを積層することにより第4〜5の実施形態の両面粘着剤を製造した。乾燥膜厚は、第1最外粘着剤層が25μm、第2最外粘着剤層が25μmであった。
(金属腐食防止性の評価)
製造した両面粘着シートの第1剥離シートを剥離して、露出した第1最外粘着剤層が銅板と密着するように貼合した。その後、第2剥離シートを剥離して、露出した第2最外粘着剤層がポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム:厚み100μm)と密着するように貼合し、40℃、0.5MPaのオートクレーブ中に30分間保持することにより、PET/両面粘着シート/銅板の積層体を作成した。
この積層体を85℃、相対湿度85%の条件下に500時間静置した後に金属腐食防止性を以下の基準で評価した。各両面粘着シートについて評価した結果を表1〜5に示す。
◎ 銅板の変色や腐食がなかった。
○ 銅板が若干変色していた。
× 銅板が変色しており、実用不可能であった。
(導電性低下防止性の評価)
製造した両面粘着シートの第1剥離シートを剥離して、露出した第1最外粘着剤層がPETフィルム(厚み100μm)と密着するように貼合した。その後、第2剥離シートを剥離して、露出した第2最外粘着剤層がITO(厚み100μm)と密着するように貼合し、40℃、0.5MPaのオートクレーブ中に30分間保持することにより、ITO/両面粘着シート/PETの積層体を作成した。
この積層体を85℃、相対湿度85%の条件下に500時間静置した後に導電性低下防止性を以下の基準で評価した。各両面粘着シートについて評価した結果を表1〜5に示す。
◎ 表面抵抗値の上昇がなかった。
○ 表面抵抗値が若干上昇したが、実用可能であった。
× 表面抵抗値が大きく上昇し、実用不可能であった。
(凹凸追従性の評価)
製造した両面粘着シートの第1剥離シートを剥離して、露出した第1最外粘着剤層が印刷段差シートの印刷面と密着するように貼合した。その後、第2剥離シートを剥離して、露出した第2最外粘着剤層がPETフィルム(厚み100μm)と密着するように貼合し、40℃、0.5MPaのオートクレーブ中に30分間保持することにより、PET/両面粘着シート/印刷段差シートの積層体を作成した。
この積層体を40℃、0.5MPaのオートクレーブ中に30分間静置した後に、段差が第1粘着剤により埋まっているか否かを確認し、凹凸追従性を以下の基準で評価した。各両面粘着シートについて評価した結果を表1〜5に示す。
◎ 粘着剤層厚みの1/5以下の段差も1/5以上の段差も埋まっていた。
○ 粘着剤層厚みの1/5以下の段差が埋まっていた。
× 粘着剤層厚みの1/10以下の段差が埋まっていなかった。
(黄変防止性の評価)
製造した両面粘着シートの第1剥離シートを剥離して、露出した第1最外粘着剤層がガラスと密着するように貼合した。その後、第2剥離シートを剥離して、露出した第2最外粘着剤層がITO(厚み100μm)と密着するように貼合し、40℃、0.5MPaのオートクレーブ中に30分間保持することにより、ITO/両面粘着シート/ガラスの積層体を作成した。
この積層体にキセノンウェザーメーター(60W/m2(300〜400nm)、BPT:63℃)で100時間照射した後の黄変の有無を確認し、以下の基準で黄変防止性を評価した。各両面粘着シートについて評価した結果を表1〜5に示す。
○ 黄変が認められなかった。
× 黄変が認められ、実用不可能であった。
(添加剤析出防止性の評価)
製造した両面粘着シートの第1剥離シートを剥離して、露出した第1最外粘着剤層がガラスと密着するように貼合した。その後、第2剥離シートを剥離して、露出した第2最外粘着剤層がITO(厚み100μm)と密着するように貼合し、40℃、0.5MPaのオートクレーブ中に30分間保持することにより、ITO/両面粘着シート/ガラスの積層体を作成した。
この積層体を−40℃の環境下に500時間静置した後の添加剤析出状況を確認し、以下の基準で添加剤析出防止性を評価した。各両面粘着シートについて評価した結果を表1〜5に示す。
○ 添加剤の析出が認められなかった。
× 添加剤の析出が認められ、実用不可能であった。
Figure 2012229410
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表1〜5より明らかなように、本発明の実施例の両面粘着シートは、金属腐食防止性、導電性低下防止性、凹凸追従性、黄変防止性、添加剤析出防止性のすべてが優れていた一方で、比較例の両面粘着シートはいずれかが劣っていた。
1a,1b,1c,2a,2b 剥離シート付き両面粘着シート
10a,10b,10c,40a,40b 両面粘着シート
11,41 第1最外粘着剤層
12 中間粘着剤層
13,43 第2最外粘着剤層
20 第1剥離シート
30 第2剥離シート

Claims (21)

  1. 第1粘着剤と金属腐食防止剤を含有する第1最外粘着剤層と第2粘着剤を含有する第2最外粘着剤層からなる多層構造か、第1粘着剤と金属腐食防止剤を含有する第1最外粘着剤層と第3粘着剤を含有する少なくとも1層の中間粘着剤層と第2粘着剤を含有する第2最外粘着剤層から順に構成される多層構造を有していて、
    全厚が20μm以上であって、
    前記第1粘着剤および前記第2粘着剤の少なくとも一方は、カルボキシ基を有する粘着剤を含んでおり、
    前記第1最外粘着剤層における第1粘着剤の含有量を100質量部としたとき、前記第1最外粘着剤層における金属腐食防止剤の含有量が5.0質量部以下であり、
    前記両面粘着シートの前記第1最外粘着剤層以外の少なくとも1つの層の金属腐食防止剤濃度が、前記第1最外粘着剤層の金属腐食防止剤濃度よりも低く、
    表面の少なくとも一部が金属である第1部材と前記第1最外粘着剤層を直接貼合し、第2部材と前記第2最外粘着剤層を直接貼合することにより、前記第1部材と前記第2部材を接着させるための両面粘着シート。
  2. 前記第1部材の表面に10〜60μmの範囲内の凹凸が存在することを特徴とする、請求項1に記載の両面粘着シート。
  3. 前記第1部材と前記第2部材がいずれも光学部材であることを特徴とする、請求項1または2に記載の両面粘着シート。
  4. 前記第1最外粘着剤層に含まれる金属腐食防止剤がベンゾトリアゾール化合物であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の両面粘着シート。
  5. 前記第1最外粘着剤層および前記第2最外粘着剤層の少なくとも一方が酸化防止剤を含有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の両面粘着シート。
  6. 前記酸化防止剤がヒンダードフェノール系酸化防止剤およびリン系酸化防止剤の少なくとも一方を含むことを特徴とする、請求項5に記載の両面粘着シート。
  7. 第1粘着剤と金属腐食防止剤を含有する第1最外粘着剤層と第3粘着剤を含有する少なくとも1層の中間粘着剤層と第2粘着剤を含有する第2最外粘着剤層から順に構成される多層構造を有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の両面粘着シート。
  8. 前記中間粘着剤層が、カルボキシル基含有モノマーと金属腐食防止剤を含有しないことを特徴とする請求項7に記載の両面粘着シート。
  9. 前記中間粘着剤層の厚みが10μm以上であることを特徴とする請求項7または8に記載の両面粘着シート。
  10. 前記第1粘着剤がカルボキシ基を含まない粘着剤であり、前記第1最外粘着剤層が金属腐食防止剤も酸化防止剤も含有せず、前記第2粘着剤がカルボキシ基を含む粘着剤であり、前記第2最外粘着剤層が金属腐食防止剤も酸化防止剤も含有しないことを特徴とする、請求項7〜9のいずれか1項に記載の両面粘着シート。
  11. 前記第1粘着剤がカルボキシ基を含まない粘着剤であり、前記第1最外粘着剤層が金属腐食防止剤と酸化防止剤を含有し、前記第2粘着剤がカルボキシ基を含む粘着剤であり、前記第2最外粘着剤層が金属腐食防止剤も酸化防止剤も含有しないことを特徴とする、請求項7〜9のいずれか1項に記載の両面粘着シート。
  12. 前記第1粘着剤がカルボキシ基を含まない粘着剤であり、前記第1最外粘着剤層が金属腐食防止剤と酸化防止剤を含有し、前記第2粘着剤がカルボキシ基を含む粘着剤であり、前記第2最外粘着剤層が金属腐食防止剤と酸化防止剤を含有することを特徴とする、請求項7〜9のいずれか1項に記載の両面粘着シート。
  13. 第1粘着剤と金属腐食防止剤を含有する第1最外粘着剤層と第2粘着剤を含有する第2最外粘着剤層からなる多層構造を有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の両面粘着シート。
  14. 前記第1粘着剤がカルボキシ基を含まない粘着剤であり、前記第1最外粘着剤層が金属腐食防止剤も酸化防止剤も含有せず、前記第2粘着剤がカルボキシ基を含む粘着剤であり、前記第2最外粘着剤層が金属腐食防止剤も酸化防止剤も含有しないことを特徴とする、請求項13に記載の両面粘着シート。
  15. 前記第1粘着剤がカルボキシ基を含まない粘着剤であり、前記第1最外粘着剤層が金属腐食防止剤と酸化防止剤を含有し、前記第2粘着剤がカルボキシ基を含む粘着剤であり、前記第2最外粘着剤層が金属腐食防止剤も酸化防止剤も含有しないことを特徴とする、請求項13に記載の両面粘着シート。
  16. 請求項1〜15のいずれか1項に記載の両面粘着シートの第1最外粘着剤層と第2最外粘着剤層の表面に剥離シートがそれぞれ形成されていることを特徴とする、剥離シート付き両面粘着シート。
  17. 請求項1〜15のいずれか1項に記載の両面粘着シートの第1最外粘着剤層が第1部材に貼合され、第2最外粘着剤層が第2部材に貼合されていることを特徴とする、積層体。
  18. 請求項1〜15のいずれか1項に記載の両面粘着シートの第1最外粘着剤層が第1光学部材に貼合され、第2最外粘着剤層が第2光学部材に貼合されていることを特徴とする、光学積層体。
  19. 前記第1光学部材の貼合表面に10〜60μmの範囲内の凹凸が存在することを特徴とする請求項18に記載の光学積層体。
  20. 前記第1光学部材の貼合表面に、ガラス、ITO、金属端子および金属配線からなる群より選択される少なくとも1つが露出していることを特徴とする請求項18または19に記載の光学積層体。
  21. 前記第2光学部材が液晶パネル、前面板、反射防止体、ITOフィルムまたはITOガラスであることを特徴とする請求項18〜20のいずれか1項に記載の光学積層体。
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