JP2012225665A - 原子力発電プラントの水質管理方法および水質管理装置並びに当該水質管理装置を具備した原子力発電プラント - Google Patents

原子力発電プラントの水質管理方法および水質管理装置並びに当該水質管理装置を具備した原子力発電プラント Download PDF

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Abstract

【課題】容易かつ安価な手段によって、プラントの起動に向けた昇温過程中と停止に向けた降温過程中における構造材の応力腐食割れの発生または発生した応力腐食割れの進展を抑制する原子力発電プラントの水質管理装置および水質管理方法並びに当該水質管理装置を具備した原子力発電プラントを提供する。
【解決手段】原子力発電プラントの水質管理方法は、原子炉20Aの起動に向けた原子炉水の昇温過程中および停止に向けた原子炉水の降温過程中に、原子炉水の中に窒素化合物を添加して触媒と接触させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、プラント構造材の応力腐食割れの発生または進展を抑制する原子力発電プラントの水質管理方法および水質管理装置並びに当該水質管理装置を具備した原子力発電プラントに関する。
高温高圧水を使用するプラント、特に水の放射線分解によって発生するOHラジカルや過酸化水素などの酸化種(特に過酸化水素の影響が大きい)を含む高温高圧水が循環する沸騰水型原子力発電プラント(以下、「BWR」と省略する。)では、炉内構造材料(主にステンレス鋼やニッケル基合金)の特異的な腐食事象として応力腐食割れ(以下、「SCC」と称する。)の発生が知られている。
各種の研究の成果からSCCは、応力、腐食環境、材料の三つの因子が重畳して発生する現象であると理解されている。そのため、SCCの発生を防止するため各発生因子への対策技術として、応力面からは残留応力を低減させる技術が、腐食環境面からは水質環境を改善させる技術が、材料面からは耐SCC特性を有する材料の採用や表面処理を施すといった対策等が提案されている。
SCCは、上記三つの因子のうち、いずれか一つを完全に対策処置することで抑制することができると考えられているが、より安全性を高めるといった観点から多くの対策を複合させているのが現状である。
残留応力低減によるSCC対策法の一例としては、例えば、特開平7−266230号公報(特許文献1)や特開平7−248397号公報(特許文献2)に開示されている。
特許文献1に開示される技術は、ショットピーニングによる残留応力改善方法であり、水中又は水中と同等な環境中で金属材料表面に金属小球を衝突させ、その衝撃エネルギにより金属材料表面に予め圧縮応力を付与する技術である。
特許文献2に開示される技術は、レーザーピーニングによる圧縮応力の付与方法であり、各種の手段により圧縮応力を付加することにより構造材料の溶接部位近傍に残留する引っ張り応力を解放させ、SCCの発生や亀裂の進展を防止することができると考えられている技術である。
腐食環境改善によるSCC対策法の一例としては、例えば、特開平5−256993号公報(特許文献3)に開示されている。特許文献3に開示される技術は、給水系等から冷却水中に注入した水素ガスと炉水中の酸素および過酸化水素とを結合させ、これら酸化種の濃度を低下させることによって、炉内構造材料の腐食電位を低下させて、SCCの発生および亀裂の進展を抑制させる技術である。また、塩化物イオンや硫酸イオンはSCCを発生させる有害イオンであることが報告されており、これらを炉内に持ち込まないような管理もSCC発生の抑制に有効な対策となり得る。
耐SCC特性を有する材料としては、例えば、オーステナイト系ステンレス鋼であれば、SUS316L鋼など、炭素の含有率を低下させた金属材料が有用であることが知られている。
一般に、SCCが起こるのは溶接や熱処理工程では不可避に受ける加熱がもたらした、いわゆる鋭敏化組織部分の割れである。その証左としてはSCC感受性が高いSUS304鋼では結晶粒界に炭化物(M23)の析出反応を起こしやすいことが確認されている。そこで、炭素含有量を低下させ炭化物の生成を抑制することが有効な対策となる。
一方、SCC対策を講じる上で、その対策の採用に伴って発生する副次的な影響を評価することは重要である。例えば、SCC対策技術のうち、腐食環境改善を目的とした水素注入技術は、炉水に注入される過剰の水素ガスにより放射性の窒素化合物が水溶性の硝酸イオンから揮発性のアンモニアに形態が変化し、タービン系の線量率が上昇する大きな課題を有している。
そこで、近年、タービン系の線量率があまり上昇しない程度の少量の水素注入で目的を達し得る技術として、例えば、特開平10−186085号公報(特許文献4)に開示されるような貴金属注入技術と称される技術が開発されている。このような貴金属注入技術によれば、炉水温度が低いプラント停止操作時や昇温操作時にプラチナやバナジウムといった貴金属を原子炉水に注入し、構造材の表面に付着させることによって、少量の水素で構造材の腐食電位を低下させることができる。
特開平7−266230号公報 特開平7−248397号公報 特開平5−256993号公報 特開平10−186085号公報
しかしながら、上述したように、水素注入によるSCC対策技術は、その有効性は顕著であるものの残された課題も多く環境緩和技術として完全に確立された技術とは依然として言い難い状況にある。加えて、水素注入によるSCC対策技術では、水素注入設備や余剰水素を再結合させる酸素注入設備など設備費がかさむ。また、貴金属注入によるSCC対策技術についても、多額の費用が必要となっている。
また、特許文献4に記載されるような従来のSCC対策技術の一例である貴金属注入技術では、燃料被覆管表面にも貴金属が付着することになり、燃料の健全性の観点からすると、必ずしも好ましいとはいえない状態を招来していた。
さらに、特許文献4に記載される貴金属注入技術では、貴金属が容易に溶解しない点に鑑み、アセチルアセトナートなどの有機金属化合物などとして添加することが提案されているが、これらの添加物は、その毒性等に十分配慮する必要があるのはもちろんのこと、構造材に何らかの影響を与える可能性を十分検討して注入する必要がある。
ところで、SCCの発生は、プラントの定常運転中に限定される事象ではなく、プラントの起動時または停止操作中に発生する場合もある。特に、プラントの起動時または停止操作中等における原子炉水の温度(以下、「炉水温度」と称する。)が過渡的な時期に発生するSCCは、短時間で事象が急速に進行する可能性があり注意が必要である。
例えば、原子炉の停止に向けた降温操作中においては、原子炉水中の過酸化水素濃度は数ppmを示し、定常運転中の数百ppbの約10倍にも達する。これは炉水温度降下にともなって過酸化水素の熱分解が抑制されることに起因する。炉水温度が定常運転中の288℃と比較して低下しているものの高濃度の過酸化水素が存在する状態はSCC発生や亀裂の進展に関して危険性が高まった水質環境である。また、炉水温度の変化に伴ってプラントの構造材自体にも温度分布が発生しており熱応力に伴う歪みもこの時期におけるSCCの発生要因として懸念される。
もちろん、プラントの起動時または停止操作中に発生するSCCについても水素注入などによる腐食環境緩和技術が有効となる。つまり、定常運転時のみならずこれらの期間中においても継続的な水素注入がSCC発生抑制に有効に作用する。ただし、上述したように水素注入設備などを有しない国内の大多数のプラントでは、定常運転中ばかりでなく、起動時や停止時といった炉水温度が過渡的な期間においても、腐食環境緩和技術としては未対策な状況にあるという課題がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、容易かつ安価な手段によって、プラントの起動に向けた昇温過程中と停止に向けた降温過程中における構造材の応力腐食割れの発生または発生した応力腐食割れの進展を抑制する原子力発電プラントの水質管理方法および水質管理装置並びに当該水質管理装置を具備した原子力発電プラントを提供することを目的とする。
本発明の実施形態に係る原子力発電プラントの水質管理方法は、上述した課題を解決するため、原子炉の起動に向けた原子炉水の昇温過程中および停止に向けた原子炉水の降温過程中の少なくとも一方の過程中に、前記原子炉水の中に窒素化合物を添加して触媒と接触させることを特徴とする。
本発明の実施形態に係る原子力発電プラントの水質管理装置は、上述した課題を解決するため、原子炉水中に窒素化合物を注入する窒素化合物注入装置と、触媒を保持する触媒塔と、原子炉水中の過酸化水素濃度を測定する過酸化水素濃度測定装置とを備える。
本発明の実施形態に係る原子力発電プラントは、上述した課題を解決するため、上記水質管理装置を具備したことを特徴とする。
本発明によれば、プラントの起動に向けた昇温過程中および停止に向けた降温過程中における構造材の応力腐食割れの発生または発生した応力腐食割れの進展を抑制することができる。
本発明の第1の実施形態に係る原子力発電プラントの水質管理方法を採用した水質管理装置を適用して構成される原子力発電プラントの構成例を示した概略図。 本発明の実施形態に係る原子力発電プラントの水質管理装置が備える窒素化合物注入装置の構成例を示した概略図。 過酸化水素とアンモニア水との反応性を確認するための反応試験装置の構成を示した概略図。 反応容器における滞留時間を変化させた際に計測されたアンモニア(NH)、亜硝酸イオン(NO )および硝酸イオン(NO )の濃度を示した試験結果の一例を示すグラフ。 本発明の第2の実施形態に係る原子力発電プラントの水質管理方法を採用した水質管理装置を適用して構成される原子力発電プラントの構成例を示した概略図。
以下、本発明の実施の形態に係る原子力発電プラントの水質管理方法および水質管理装置並びに当該水質管理装置を具備した原子力発電プラントについて、添付の図を参照して説明する。
[第1の実施形態]
(構成)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る原子力発電プラントの水質管理方法(以下、「第1の水質管理方法」と称する。)を採用した水質管理装置の一例である第1の水質管理装置10Aを適用して構成される原子力発電プラントの一例として沸騰水型原子力発電プラント20Aの構成例を示した概略図である。
沸騰水型原子力発電プラント20Aは、一般的な沸騰水型原子力発電プラントに対して、原子炉水に窒素化合物を注入する窒素化合物注入装置11と、触媒を保持する触媒塔12と、原子炉水中の過酸化水素濃度を測定する過酸化水素濃度測定装置13とを備える第1の水質管理装置10Aをさらに具備した構成である。
一般的な沸騰水型原子力発電プラントは、原子炉圧力容器21の内部に、核分裂反応時に生じる熱によって原子炉水を加熱して蒸気を発生させる炉心22を収容する。
原子炉水は、再循環系ライン23の再循環ポンプ24とジェットポンプ25で強制撹拌されている。また、再循環系ライン23は分岐しており、再循環系ライン23を流れる原子炉水の一部が炉水浄化系ライン26へ導かれ、炉水浄化系27で浄化される。炉水浄化系27で浄化された原子炉水は、給水系ライン28と合流している。
炉心22で発生した蒸気は、タービン30で仕事をした後、復水器31で水に戻る。水に戻った復水は、復水ポンプ32で送水され、復水浄化系33を通って浄化される。その後、復水は給水ポンプ34で加圧され、給水加熱器35で予備加熱された後、給水系ライン28を通って原子炉圧力容器21へ流入する。
沸騰水型原子力発電プラント20Aは、上述した一般的な沸騰水型原子力発電プラントの再循環系ライン23に、窒素化合物を注入する窒素化合物注入装置11と、触媒を保持する触媒塔12と、再循環系ライン23を流れる原子炉水の過酸化水素濃度を測定する過酸化水素濃度測定装置13とを設けて構成される。なお、触媒塔12は、金属スクリーンを用いて顆粒状酸化チタン粒子を触媒塔内に保持する等の構成である。
図2は、本発明の実施形態に係る原子力発電プラントの水質管理装置が備える窒素化合物注入装置11の構成例を示した概略図である。
窒素化合物注入装置11は、窒素化合物溶液を内部に貯留したタンク40を備え、タンク40内に貯留した窒素化合物溶液を高圧ポンプ41によって外部へ送出する。高圧ポンプ41の吐出側には窒素化合物溶液の逆流を防止する逆止弁42が設けられる。
タンク40には、タンク40内に貯留した窒素化合物溶液の水位を計測する水位計43と、予め定められた上限水位である「水位高」を検出するセンサ45と、予め定められた下限水位である「水位低」を検出するセンサ46とが取り付けられる。タンク40に取り付けた水位計43、センサ45,46によって、タンク40内に貯留した窒素化合物溶液の水位、水位高および水位低を検出することができる。
センサ46が、タンク40内の水位低を検知すると、純水ライン48の開閉弁49が開放して純水が供給され、タンク40内の水位が増加し、やがて、センサ45が水位高を検知すると、開閉弁49が閉まり供給が停止する。同時に、開閉弁50が開放し、窒素化合物タンク51から所定量の窒素化合物がタンク内に供給される。タンク40には撹拌のための撹拌機構53と、脱気のためのバブリングライン54が設けられており、アルゴンガスがアルゴンガスボンベ55から常時供給されている。また、過剰なアルゴンガスはシールポット56を介して系外に放出されている。
なお、アルゴンガスのバブリングは、窒素化合物溶液をプラントに注入した際、溶液中の溶存酸素濃度がプラントの水質に影響を与えることを懸念して実施するものであり、例えば、窒素化合物溶液注入量が系統の流量と比較して無視できる程僅かな場合などは省略できる。
また、図2に示される窒素化合物注入装置11の一例は、センサ45,46を取り付け、水位が所定範囲を超えて減少すると、所定の水位になるまでタンク40の内部に純水と窒素化合物とを自動的に供給するように構成されているが、必ずしも、センサ45,46を取り付けておくことを要せず、タンク40の水位を観察しながら、適宜、開閉弁49,50の開閉を行っても良い。
(原理)
次に、本発明の第1の実施形態に係る原子力発電プラントの水質管理方法および水質管理装置の原理について説明する。
本発明の実施形態に係る原子力発電プラントの水質管理方法および水質管理装置の原理は、プラントの起動時または停止操作中等の炉水温度が過渡的な時期において定常運転時よりも高まる原子炉水中の過酸化水素濃度を低下させることによって、腐食環境を改善して、炉水温度が過渡的な時期におけるSCCの発生を防止するものである。
過酸化水素は強力な酸化剤であり、酸化数の低い物質と共存させることによって、相手物質を酸化させ、自身は消費されて濃度が低下する。ところで、窒素は+5から−3と幅広い酸化数を取り得ることが知られている。そこで、原子炉水の中に存在する高濃度の過酸化水素を除去するため、酸化数の低い窒素化合物を原子炉水の中に添加して、原子炉水に含まれる過酸化水素と反応させる。この結果、過酸化水素が消費されると同時に添加された窒素の酸化数が増加することとなる。
窒素化合物の化学形態としては、酸化物と酸または塩基の形態とがある。窒素単体および酸化物形態としては、窒素原子の酸化数が0の窒素(N)、酸化数が+1の一酸化二窒素(NO)、酸化数が+2の一酸化窒素(NO)、酸化数が+3の三酸化二窒素(N)、酸化数が+4の二酸化窒素(NO)、四酸化二窒素(N)、酸化数が+5の五酸化二窒素(N)があるが、これらはガス状であったり、化学的に不安定であったりすることから濃度制御が困難である。
そこで、実際の添加を想定した場合には、液体状で容易に取り扱える酸または塩基の形態の窒素化合物が現実的な選択となる。酸または塩基の形態の窒素化合物としては、化合物中の窒素原子の酸化数が−3のアンモニア(NH)、酸化数が−2のヒドラジン(N)、酸化数が−1のヒドロキシルアミン(NHOH)、酸化数が+1の次亜硝酸(H)、酸化数が+3の亜硝酸(HNO)、酸化数が+5の硝酸(HNO)があるが、これらのうち窒素化合物の最終酸化形態である硝酸(HNO)以外の窒素化合物の添加が可能である。
さらに、この際、添加する窒素化合物は窒素の酸化数がもっとも低いアンモニア(NH)がもっとも効率的である。窒素化合物が過酸化水素と共存すると、定性的には過酸化水素を消費しながら次第に酸化されて亜硝酸イオン(NO )や硝酸イオン(NO )へと変化する反応が進む。この結果、系統中から過酸化水素が除去されることによって、構造材のSCCの発生や亀裂進展の危険性を防止することができる。
なお、本反応によって生成される亜硝酸イオン(NO )や硝酸イオン(NO )は硫酸イオンや塩化物イオンと比較してSCCの発生原因イオン種とは考えられておらず、極端な高濃度での場合を除いてその影響は無視し得る。
(反応試験)
本願発明者は、BWRの炉水温度以下の温度域において、過酸化水素とアンモニアとの反応が実際に生じるのか、さらに、その反応が現実的な時間内で起き得るのかを確認するため、以下のような反応試験を実施した。
図3は、過酸化水素とアンモニア水との反応性を確認するための反応試験装置60の構成を示した概略図である。
なお、反応試験装置60は、BWRを模擬した高温高圧水を循環させることのできる高温高圧ループ61などの高温部に接続することを想定して製作されている。図3は、高温高圧ループ61に接続した例を示す。
反応容器62は、圧力容器であり、反応容器62の入口側に接続される入口配管63および出口側に接続される出口配管64を介して高温高圧ループ61に接続される。反応容器62の内には過酸化水素とアンモニアとの反応を促進させるために触媒(図3において図示せず)が充填されている。なお、触媒には顆粒状酸化チタン粒子を用い、金属スクリーン(図3において図示せず)を用いて反応容器62の内に保持した。
反応容器62の入口直前には、過酸化水素溶液を注入する薬液注入ラインとアンモニア水を注入する薬液注入ラインとの二つの薬液注入ラインが接続されている。過酸化水素溶液は過酸化水素溶液タンク65から注入ポンプ66を用いて系統に注入される。また、アンモニア水はアンモニア水溶液タンク67から注入ポンプ68を用いて注入される。
また、反応容器62の出口直後には、冷却器69によって室温まで冷却された系統水を採水可能なサンプリング系統が設けられ、減圧弁70を開くことで、冷却器69で冷却された系統水を採水することができる。
なお、過酸化水素の熱分解を抑制するため、過酸化水素溶液を供給する薬液注入ラインには、例えば、テフロンチューブ(テフロンは登録商標)等の化学的に安定な(過酸化水素水と反応しない)材料の管状体を内挿した。また、反応容器62の内面には、ポリテトラフルオロエチレン(ポリ四フッ化エチレン)等の化学的に安定な材料を用いて内張を施し、金属材料と過酸化水素水との表面反応防止を図った。
反応試験では、高温高圧ループの運転条件を調整し、反応容器62に供給するループ水の温度と流量を変化させた。温度と流量が一定条件において注入ポンプ66,68から過酸化水素溶液とアンモニア水溶液とを注入した。過酸化水素濃度は実機での濃度を参考に3ppm一定とし、アンモニア濃度は過酸化水素過剰条件とするために、過酸化水素濃度(3ppm)よりもモル濃度の低い500ppbとした。
出口サンプリングラインに設けられた減圧弁70から適宜ループ水を採水し、ケルダール法を測定原理とする自動蒸留滴定装置でアンモニア濃度を、イオンクロマトグラフィで亜硝酸イオン、硝酸イオン濃度を計測した。
図4は、反応容器62における滞留時間を変化させた際に計測されたアンモニア(NH)、亜硝酸イオン(NO )および硝酸イオン(NO )の濃度を示した試験結果の一例を示すグラフである。
なお、図4に示される試験結果は、反応容器62の入口における水の温度が250℃の環境下で反応容器62へ流入する水の流量を調整することによって、反応容器62における滞留時間を変化させた際のアンモニア(NH)、亜硝酸イオン(NO )および硝酸イオン(NO )の各濃度を計測した結果である。
図4に示される試験結果によれば、アンモニア(NH)の濃度は、注入濃度500ppbに対して反応容器62での滞留時間が長くなるほど低下した。一方、亜硝酸イオン(NO )は滞留時間が1分以上で約20ppb一定、硝酸イオン(NO )は滞留時間が長くなるほど増加し滞留時間5分で最大約140ppb程度までに達した。
アンモニア濃度の低下したモル濃度が亜硝酸イオンと硝酸イオンとのモル濃度の和にほぼ等しいことから、アンモニアが触媒の共存下で過酸化水素の酸化作用によって亜硝酸イオンや硝酸イオンへと形態変化したものと解釈した。
また、アンモニア(NH)から発生した亜硝酸イオン(NO )や硝酸イオン(NO )は酸性イオンであり、pHを酸性側に移行させるので、プラント構造材の接液部には放射能を含む酸化皮膜が生成されたとしても、これを溶解することができる。すなわち、過酸化水素と反応させるべく添加させたアンモニアの反応生成物によって、酸化皮膜中の放射能が除去される、いわゆる、除染効果が期待できる。
さらに、酸化物の溶解度は、炉水温度で最高値を示すのではなく150〜200℃付近で最高値を示すことが知られている。そこで、炉水温度が過渡的な期間中であって、酸化皮膜が溶解する最適条件を目指した炉水温度150〜200℃付近に一旦保持するように炉水温度を制御することによって、除染効果をいっそう高めることができる。
続いて、本発明の実施形態に係る原子力発電プラントの水質管理方法および水質管理装置において、原子力発電プラントの原子炉水中の過酸化水素濃度を管理する時間(以下、「水質管理時間」と称する。)がどの程度必要となるかについて説明する。
水質管理時間を設定するに際しては、プラント内の炉水温度がどのように推移するのかと、炉水温度が何度以上で水質管理が必要なのかの二点が重要である。そこで、まず、一般的なBWRの停止操作、時間経過および炉水温度の関係について説明し、続いて、SCC発生と温度との関係について説明する。
原子炉の停止は、発電機解列の約8時間前から行われる再循環ポンプの流量低下による出力降下から始まる。その後、制御棒挿入による出力降下開始が発電機解列約6時間前に行われ、発電機出力が徐々に低下し、ゼロにおいて発電機解列に至る。その後、約24時間をかけてタービンバイパス弁の開度調整、残留熱除去系の運用などによって原子炉の冷却と減圧が行われる。停止曲線の炉水温度変化から推定すると、発電機解列から3〜4時間程度で炉水温度は約150℃まで低下する。
一方、SCC発生と温度との関係について説明すると、SCCの発生は環境温度に強く依存し、温度が高いほど確率は増す。SCC発生の閾値温度については明確な指標はないものの、150℃以下では起こり得ないというのが一般的な考え方である。
プラント内の炉水温度の時間推移と、SCCが起こり得ない炉水温度といわれる150℃以下とを考慮して、プラントの停止曲線をみると、停止操作開始(再循環ポンプ流量低下)から炉水温度が150℃以上の期間が約12時間程度存在することがわかる。すなわち、150℃以下ではSCCは起こり得ないという前提に立てば、炉水温度が150℃以上となるプラントの停止操作開始時から約12時間は水質管理を継続する必要がある。
そこで、本発明の実施形態に係る原子力発電プラントの水質管理方法および水質管理装置では、炉水温度が過渡的な期間のうちSCC発生の閾値温度(150℃)以上となる期間を、炉水の水質管理を行う水質管理時間として設定した。
一方、過酸化水素とアンモニアとの反応がプラントの停止操作中といった限定された時間内で生じ得るかについて検討すると、水質管理時間の一例である停止操作開始(再循環ポンプ流量低下)から約12時間に対して、図4に示される過酸化水素とアンモニアとの反応時間が数分と十分短いので、プラントの停止操作中といった限定された時間内でも十分に起き得る現実的な事象といえる。
故に、本願発明者は、BWRの炉水温度以下の温度域において、過酸化水素とアンモニアとの反応は実際に生じるものであって、その反応は水質管理時間内で生じ得ると結論付けた。
(作用)
本発明の第1の実施形態に係る原子力発電プラントの水質管理方法および水質管理装置の作用について説明する。
第1の実施形態に係る原子力発電プラントの水質管理方法および水質管理装置において行う窒素化合物の注入は、腐食環境を改善してSCCの発生を防止するため、原子炉の起動に向けた昇温過程中または停止に向けた降温過程中に行う。一例として、降温過程中に行う窒素化合物注入の具体的な実施手順を以下に説明する。
上述したように、一般的なBWRの停止操作は発電機解列約8時間前から行われる再循環ポンプの流量低下による出力降下から始まる。再循環ポンプの流量低下に伴う出力降下のタイミングで、窒素化合物注入装置11から酸または塩基形態の窒素化合物を原子炉水に注入する。
ここで、注入する窒素化合物として好ましくは液体状で容易に取り扱える酸または塩基形態の窒素化合物であり、より好ましくは酸または塩基形態の窒素化合物のうち、化合物中の窒素原子の酸化数が0よりも低い窒素化合物であり、さらに好ましくは化合物中の窒素原子の酸化数が−3となるアンモニア(NH)である。
窒素化合物が注入された原子炉水は、触媒塔12を通過し、そこで、過酸化水素と反応する。窒素化合物の注入量は、原子炉水中の過酸化水素濃度を連続的に測定する過酸化水素濃度測定装置13の測定結果から、モル濃度が同等になるように調整される。
プラントの停止操作は、その後、制御棒挿入による出力降下、発電機解列、原子炉の冷却と減圧と進むが、窒素化合物の注入は、炉水温度が約150℃以上を維持している期間、すなわち、プラントの停止操作開始から約12時間連続的に実施する。炉水温度が約150℃以上を維持している期間、窒素化合物の注入を連続的に実施することによって、原子炉水中の過酸化水素濃度はほぼゼロに維持される。なお、上述した例は、停止に向けた降温過程中におけるものであるが、昇温過程中においても、炉水温度を150〜200℃付近に一旦保持するように炉水温度を制御する点および当該制御よる作用は同様である。
(効果)
原子力発電プラントの第1の水質管理方法および第1の水質管理装置10A並びに第1の水質管理装置10Aを具備して構成される沸騰水型原子力発電プラント20Aによれば、起動に向けた昇温過程中および停止に向けた降温過程中といった炉水温度が過渡的な期間中におけるプラント構造材のSCC発生および発生したSCCの更なる進展を抑制することができる。
また、過酸化水素と反応させるべく添加した窒素化合物の反応生成物として酸性イオンが生成され、pHを酸性側に移行させることができる。例えば、窒素化合物としてアンモニア(NH)を添加した場合、アンモニア(NH)から発生した亜硝酸イオン(NO )や硝酸イオン(NO )といった酸性イオンが反応性生物として生成される。従って、プラント構造材の接液部に放射能を含む酸化皮膜が生成されたとしても、これを溶解させることができる。すなわち、酸化皮膜中の放射能が除去される、いわゆる除染効果が期待できる。
なお、窒素化合物の注入および炉水温度の制御は、昇温過程中および降温過程中の両過程で行う方が好ましいが、必ずしも、昇温過程中および降温過程中の両過程中で行うことを要するものではない。すなわち、昇温過程および降温過程の何れか一方の過程中に行えば、一定のSCC発生抑制、発生したSCCの更なる進展抑制および除染の効果が得られる。
[第2の実施形態]
図5は、本発明の第2の実施形態に係る原子力発電プラントの水質管理方法(以下、「第2の水質管理方法」と称する。)を採用した水質管理装置の一例である第2の水質管理装置10Bを適用して構成される原子力発電プラントの一例として沸騰水型原子力発電プラント20Bの構成例を示した概略図である。
ここで、沸騰水型原子力発電プラント20Bは、沸騰水型原子力発電プラント20Aに対して、第1の水質管理装置10Aの代わりに第2の水質管理装置10Bを具備する点で相違する。すなわち、沸騰水型原子力発電プラント20Bは、沸騰水型原子力発電プラント20Aの炉水浄化系ライン26に、さらに放射能濃度測定装置14を設けて構成される点で相違する。
そこで、本実施形態の説明では、当該相違点を中心に説明し、同じ構成要素については同じ符号を付して説明を省略する。なお、原理については、各実施形態について共通なので、第2の実施形態以降では説明を省略する。
(構成)
沸騰水型原子力発電プラント20Bは、窒素化合物注入装置11と、触媒塔12と、過酸化水素濃度測定装置13と、放射能濃度を測定する放射能濃度測定装置14とを備える第2の水質管理装置10Bを具備して構成される。沸騰水型原子力発電プラント20Bでは、窒素化合物注入装置11、触媒塔12および過酸化水素濃度測定装置13が再循環系ライン23に設けられる一方、放射能濃度測定装置14が炉水浄化系ライン26に設けられる。
(作用)
実施例1と同様な手順で過酸化水素濃度を計測しながら酸化チタンとアンモニア混合液の注入を行うがこの際に原子炉水中の放射能濃度を放射能濃度測定装置で連続的に監視する点に違いがある。放射能を含む酸化皮膜の溶解度は、上述したように、150〜200℃において極大値を迎えるため、原子炉水の放射能濃度は停止操作が進むに従って徐々に上昇し、その後、温度の低下によって一転して濃度が減少するトレンドを示す。
そこで、除染効果をいっそう高めるため、放射能濃度の推移を注意深く観察し、極大値を迎える直前の炉水温度条件(例えば、約200℃)で一旦原子炉停止操作を中断して炉水温度を保持するように制御する。このような炉水温度の保持制御を行うことによって、放射能を含む酸化皮膜の溶解度を、極大値近傍の高い状態で維持することができる。すなわち、放射能を含む酸化皮膜の溶解を加速状態で継続することができ、炉水温度の保持制御を行わない場合よりもさらに高い除染効果を得ることができる。
なお、炉水温度を保持する時間は、例えば、予め一定の時間を定めても良いが、作業員が受ける被ばくを効果的に低減するためには、原子炉水中の放射能濃度を監視し、原子炉水中の放射能濃度が所定値以下となるまでの時間とする方がより好ましい。
また、本発明の実施形態の適用によって除染効果を期待する場合、プラントの停止時にアンモニア注入を行うことがもっとも効果的である。これは原子力発電プラントの供用中における除染は主に定期検査時に作業員が受ける被ばくを低減する目的で実施されるためである。
(効果)
原子力発電プラントの第2の水質管理方法および第2の水質管理装置10B並びに第2の水質管理装置10Bを具備して構成される沸騰水型原子力発電プラント20Bによれば、起動に向けた昇温過程中および停止に向けた降温過程中といった炉水温度が過渡的な期間中におけるプラント構造材のSCC発生および発生したSCCの更なる進展を抑制することができることに加え、放射能を含む酸化皮膜を溶解させて除去することもできる。すなわち、除染効果も期待できる。
また、放射能濃度の推移を注意深く観察し、極大値を迎える直前の炉水温度条件(例えば、約200℃)で一旦原子炉停止操作を中断して炉水温度を保持するように制御することによって、放射能を含む酸化皮膜の溶解度を、極大値近傍の高い状態で維持することができるので、除染効果をよりいっそう高めることができる。
以上、本発明の実施の形態に係る原子力発電プラントの水質管理方法および水質管理装置並びに当該水質管理装置を具備した原子力発電プラントによれば、起動に向けた昇温過程中および停止に向けた降温過程中といった炉水温度が過渡的な期間中におけるプラント構造材のSCC発生および発生したSCCの更なる進展を抑制することができる。
また、原子炉水に窒素化合物を注入することにより、注入した窒素化合物の反応生成物として酸性イオンが生成され、pHを酸性側に移行するため、放射能を含む酸化皮膜を溶解させて除去することもできる。すなわち、除染効果も期待できる。
さらに、放射能濃度の推移を注意深く観察し、極大値を迎える直前の炉水温度条件(例えば、約200℃)で一旦原子炉停止操作を中断して炉水温度を保持するように制御することによって、放射能を含む酸化皮膜の溶解度を、極大値近傍の高い状態で維持することができるので、除染効果をよりいっそう高めることができる。
なお、本発明の幾つかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、組み合わせ、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10A,10B 水質管理装置
11 窒素化合物注入装置
12 触媒塔
13 過酸化水素濃度測定装置
14 放射能濃度測定装置
21 原子炉圧力容器
22 炉心
23 再循環系ライン
25 ジェットポンプ
26 炉水浄化系ライン
27 炉水浄化系
28 給水系ライン
30 タービン
31 復水器
32 復水ポンプ
33 復水浄化系
34 給水ポンプ
35 給水加熱器
40 タンク
43 水位計
45 (水位高)センサ
46 (水位低)センサ
49 開閉弁
50 開閉弁
51 窒素化合物タンク
53 撹拌機構
54 バブリングライン
55 アルゴンガスボンベ
56 シールポット
60 反応試験装置
61 高温高圧ループ
62 反応容器
63 入口配管
64 出口配管
65 過酸化水素溶液タンク
66 注入ポンプ
67 アンモニア水溶液タンク
68 注入ポンプ
69 冷却器
70 減圧弁

Claims (13)

  1. 原子炉の起動に向けた原子炉水の昇温過程中および停止に向けた原子炉水の降温過程中の少なくとも一方の過程中に、前記原子炉水の中に窒素化合物を添加して触媒と接触させることを特徴とする原子力発電プラントの水質管理方法。
  2. 前記触媒と接触させる原子炉水の温度を所定範囲内で一旦保持することを特徴とする請求項1記載の原子力発電プラントの水質管理方法。
  3. 前記所定範囲は、150〜200℃であることを特徴とする請求項2記載の原子力発電プラントの水質管理方法。
  4. 前記一旦保持する時間は、前記原子炉水中の放射能濃度が予め定めた所定値以下になるまでの時間であることを特徴とする請求項2又は3に記載の原子力発電プラントの水質管理方法。
  5. 前記窒素化合物は、前記原子炉水の中で酸および塩基の何れかの形態をとる窒素化合物であることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の原子力発電プラントの水質管理方法。
  6. 前記窒素化合物の量は、前記原子炉水の過酸化水素濃度に応じて調整することを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の原子力発電プラントの水質管理方法。
  7. 前記触媒は、酸化チタンであることを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の原子力発電プラントの水質管理方法。
  8. 原子炉水中に窒素化合物を注入する窒素化合物注入装置と、
    触媒を保持する触媒塔と、
    前記原子炉水中の過酸化水素濃度を測定する過酸化水素濃度測定装置と、を備えることを特徴とする原子力発電プラントの水質管理装置。
  9. 前記原子炉水中の放射能濃度を連続的に測定可能な放射能濃度測定装置をさらに備えることを特徴とする請求項8記載の原子力発電プラントの水質管理装置。
  10. 前記窒素化合物は、前記原子炉水の中で酸および塩基の何れかの形態をとる窒素化合物であることを特徴とする請求項8又は9記載の原子力発電プラントの水質管理装置。
  11. 前記窒素化合物の量は、前記原子炉水の過酸化水素濃度に応じて調整することを特徴とする請求項8から10の何れか1項に記載の原子力発電プラントの水質管理装置。
  12. 前記触媒は、酸化チタンであることを特徴とする請求項8から11の何れか1項に記載の原子力発電プラントの水質管理装置。
  13. 請求項8から12の何れか1項に記載の原子力発電プラントの水質管理装置を具備したことを特徴とする原子力発電プラント。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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