JP2016099159A - 炭素鋼部材への放射性核種の付着抑制方法及びその装置 - Google Patents

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利正 大橋
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秀幸 細川
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Takeshi Ito
剛 伊藤
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信之 太田
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Abstract

【課題】原子力プラントの構成部材である炭素鋼部材の表面に皮膜を形成する工程を短縮することができ、炭素鋼部材の表面への放射性核種の付着を抑制する効果を確実に得ることができる、炭素鋼部材への放射性核種の付着抑制方法とその装置を提供する。【解決手段】原子力プラントを構成する炭素鋼部材の表面に、pH調整剤と酸化剤とを含みpHの値が2〜7である皮膜形成液を接触させることで、炭素鋼部材の表面にヘマタイト皮膜を形成する。酸化剤は、例えば、六価クロム化合物を含むのが好ましい。【選択図】図1

Description

本発明は、炭素鋼部材への放射性核種の付着抑制方法とその装置に関し、より詳細には、原子力プラントを構成する炭素鋼配管への放射性核種の付着抑制方法とその装置に関する。
発電プラントとして、例えば、沸騰水型原子力発電プラント(以下、「BWRプラント」と称する)及び加圧水型原子力発電プラント(以下、「PWRプラント」と称する)が知られている。例えば、BWRプラントは、原子炉圧力容器(以下、「RPV」と称する)内に炉心を内蔵した原子炉を有する。再循環ポンプ(又はインターナルポンプ)によって炉心に供給された冷却水は、炉心内に装荷された燃料集合体内の核燃料物質の核分裂で発生する熱によって加熱され、一部が蒸気になる。この蒸気は、原子炉からタービンに導かれ、タービンを回転させる。タービンから排出された蒸気は、復水器で凝縮され、水になる。この水は、給水として原子炉に供給される。この給水からは、原子炉内での放射性腐食生成物の発生を抑制するために、給水配管に設けられたろ過脱塩装置で主として金属不純物が除去される。
BWRプラント及びPWRプラント等の発電プラントでは、原子炉圧力容器などの主要な構成部には、腐食を抑制するために、水が接触する接水部にステンレス鋼及びニッケル基合金などを用いている。また、原子炉冷却材浄化系、余熱除去系、原子炉隔離時冷却系、炉心スプレイ系、給水系及び復水系などの構成部には、プラントの製造所要コストを低減する観点、又は給水系や復水系を流れる高温水に起因するステンレス鋼の応力腐食割れを避ける観点などから、主として炭素鋼部材が用いられる。
また、放射性腐食生成物の元となる腐食生成物は、RPV及び再循環系配管等の接水部からも発生することから、主要な一次系の構成部材には、腐食の少ないステンレス鋼やニッケル基合金などの不銹鋼が使用されている。また、低合金鋼製のRPVには、内面にステンレス鋼の肉盛りが施され、低合金鋼が炉水(RPV内に存在する冷却水)と直接接触することを防いでいる。さらには、炉水の一部を炉水浄化系のろ過脱塩装置によって浄化し、炉水中に僅かに存在する金属不純物を積極的に除去している。
しかし、上述のような腐食対策を講じても、炉水中における極僅かな金属不純物の存在は避けられないため、一部の金属不純物が、金属酸化物として、燃料集合体に含まれる燃料棒の表面に付着する。燃料棒表面に付着した金属不純物に含まれる金属元素は、燃料棒内の核燃料から放出される中性子の照射により原子核反応を起こし、コバルト60、コバルト58、クロム51、及びマンガン54等の放射性核種になる。これらの放射性核種は、大部分が酸化物の形態で燃料棒表面に付着したままであるが、一部の放射性核種は、炉水中にイオンとして溶出したり、クラッドと呼ばれる不溶性固体として炉水中に再放出されたりする。炉水中の放射性物質は、炉水浄化系によって取り除かれる。しかし、除去されなかった放射性物質は、炉水とともに再循環系などを循環している間に、再循環系などの構成部材の炉水と接触する表面に蓄積される。この結果、構成部材の表面から放射線が放射され、定期検査の作業時に従事者が放射線被曝する原因となる。従業者の被曝線量は、各人毎に規定値を超えないように管理されている。近年この規定値が引き下げられ、各人の被曝線量を経済的に可能な限り低くする必要が生じている。
そこで、炉水中の放射性核種の配管への付着を低減する方法、及び炉水中の放射性核種の濃度を低減する方法が様々検討されている。例えば、特許文献1と特許文献2には、化学除染後の原子力プラントの構成部材の表面にフェライト皮膜としてマグネタイト(Fe)皮膜を形成し、形成後のフェライト皮膜に酸化剤を含む処理液を接触させて、フェライト皮膜の一部をより安定なヘマタイト(Fe)皮膜に変化させることで、プラントの構成部材の表面に放射性核種が付着することを抑制する方法が記載されている。ヘマタイト皮膜は、マグネタイト皮膜よりも安定なため、放射性核種の付着を抑制する効果がより大きい。
特開2011−111661号公報 特開2008−51530号公報
特許文献1と特許文献2に記載の方法は、原子力プラントの稼働前や運転停止中に行うが、ヘマタイト(Fe)皮膜を形成する前に一度マグネタイト(Fe)皮膜を形成する必要があるので、プラントの構成部材の表面に皮膜を形成する工程が長くなり、プラントの稼働や運転再開までに時間がかかるという課題がある。また、プラントの構成部材の表面にはマグネタイト皮膜とヘマタイト皮膜とが混在するので、構成部材の表面への放射性核種の付着を抑制する効果が十分に得られないという課題もある。
本発明は、原子力プラントの構成部材である炭素鋼部材の表面に皮膜を形成する工程を短縮することができ、炭素鋼部材の表面への放射性核種の付着を抑制する効果を確実に得ることができる、炭素鋼部材への放射性核種の付着抑制方法とその装置を提供することを目的とする。
本発明による炭素鋼部材への放射性核種の付着抑制方法は、次のような特徴を備える。原子力プラントを構成する炭素鋼部材の表面に、pH調整剤と酸化剤とを含みpHの値が2〜7である皮膜形成液を接触させることで、前記炭素鋼部材の表面にヘマタイト皮膜を形成する。
本発明によれば、原子力プラントの構成部材である炭素鋼部材の表面に皮膜を形成する工程を短縮することができ、炭素鋼部材の表面への放射性核種の付着を抑制する効果を確実に得ることができる、炭素鋼部材への放射性核種の付着抑制方法とその装置を提供することができる。
本発明の実施例1による炭素鋼部材への放射性核種の付着抑制方法の手順を示すフローチャートである。 試験片A〜CへのCo−60の付着試験の結果を示す図である 鉄系水酸化物の電位−pH図である。 鉄系酸化物の電位−pH図である。 炭素鋼試験片の表面に形成した皮膜のラマンスペクトルを示す図である。 実施例1による放射性核種の付着抑制装置を炉水浄化系に取り付けたBWRプラントの系統図である。 実施例1による放射性核種の付着抑制装置の機器系統構成を示す図である。 本発明の実施例2による炭素鋼部材への放射性核種の付着抑制方法の手順を示すフローチャートである。 実施例2による放射性核種の付着抑制装置の機器系統構成を示す図である。
本発明者らは、原子炉の運転条件を模擬した水質環境で、原子炉の構造材料へのCo−60(コバルト60)の付着に及ぼす水質や材料の影響を調べた。その結果、構造材料の表面へのCo−60の付着は、構造材料に形成される酸化皮膜にCo−60が取り込まれることによって生じることが分かり、これを抑制するためには酸化皮膜の形成の元となる腐食を抑制すること、及びCo−60を取り込み難い酸化皮膜を形成することが有効であると分かった。
この考察に基づき、本発明者らは、原子炉の運転条件における炭素鋼へのCo−60の付着抑制方法を検討し、Co−60の付着試験を実施した。試験では、未処理の炭素鋼からなる試験片Aと、マグネタイト(Fe)皮膜を炭素鋼の表面に形成した試験片Bと、ヘマタイト(Fe)皮膜を炭素鋼の表面に形成した試験片Cを作製した。BWRプラントの運転条件を反映した、Co−60を含み、温度280℃、圧力7MPaの高温高圧の純水(模擬炉水)中に、3種類の試験片A〜Cを設置して500時間浸漬した後、試験片A〜Cに付着したCo−60の量を測定した。
図2は、試験片A〜CへのCo−60の付着試験の結果を示す図であり、試験片A〜CへのCo−60の蓄積量を相対値で示した図である。図2より、Co−60の付着量は、未処理の炭素鋼の試験片Aに対し、Fe皮膜が形成された試験片Bでは約1/3に低減し、Fe皮膜が形成された試験片Cでは約1/9に低減したことがわかる。
なお、この付着試験はCo−60について行ったが、Co−60の同位体であるCo−58(コバルト58)に対しても同様の結果が得られることが期待でき、Fe皮膜が形成された試験片ではCo−58の付着量が低減することが期待できる。以下では、代表して、Co−60の付着について説明する。
そこで、本発明者らは、Co−60の付着抑制により有効と考えられるFeを炭素鋼の表面に形成する方法を検討した。Feの成分であるFeは炭素鋼に含まれているため、炭素鋼のFeを利用してFeを形成できると考えた。FeのイオンはFe2+及びFe3+が安定であり、Feを形成するためにはFeをFe3+に酸化する必要がある。また、鉄イオンは、Fe以外にFe、FeO、Fe(OH)、Fe(OH)などの酸化物や水酸化物を形成し、消費される可能性がある。そこで、Feの水酸化物及び酸化物の電位−pH図を参照し、炭素鋼の表面にFe皮膜が形成できる条件を検討した。
図3は、鉄系水酸化物の電位−pH図であり、図4は、鉄系酸化物の電位−pH図である。図3と図4を参照すると、図3と図4に記した斜線の領域は、鉄系の水酸化物が生成せず、鉄系の酸化物のみが生成する領域であり、鉄系の酸化物の中でFeが最も安定である領域であることが分かる。そこで、本発明者らは、炭素鋼の表面の電位E及びpHを図4に示した斜線の領域(Feが最も安定である領域)に制御することで、炭素鋼の表面にFe皮膜を形成できると考えた。具体的には、炭素鋼の表面の電位Eを−0.3〜1.4V(−0.3V以上、1.4V以下)にし、炭素鋼の表面のpHを2〜7(2以上、7以下)にすると、炭素鋼の表面にFe皮膜を形成できると考えた。
そこで発明者らは、炭素鋼の表面の電位とpHを前述のFeが最も安定である領域に制御する方法として、次のような方法を考え、皮膜形成試験を行った。
炭素鋼の表面の電位を前述のFeが最も安定である領域に制御するためには、この領域に酸化還元反応の電位がある酸化剤を用いることを考えた。皮膜形成試験では、このような酸化剤として、六価クロム化合物である二クロム酸(HCr)を用い、式(1)で表わされる二クロム酸イオン(Cr 2−)の酸化反応を利用することにした。
Cr 2−+14H+6e→2Cr3++7HO ・・・(1)
二クロム酸水溶液を用いると、炭素鋼の表面で式(1)の反応を起こすことができ、二クロム酸水溶液に含まれる六価クロムCr6+が三価クロムCr3+に還元され、炭素鋼の表面のpHが2〜7であれば炭素鋼の表面の電位が−0.3〜1.4Vになる。
炭素鋼の表面のpHを前述のFeが最も安定である領域に制御するためには、pH調整剤を用いる。皮膜形成試験では、このようなpH調整剤としてギ酸とアンモニアを用い、処理液(皮膜形成液)のpHが2〜7の範囲の値、例えば4となるように調整した。
皮膜形成試験では、上記の酸化剤及びpH調整剤を純水に添加して処理液を作製し、この処理液を90℃に加熱し、未処理の炭素鋼からなる試験片(炭素鋼試験片)を2時間処理液に浸漬して、皮膜形成処理を行った。皮膜形成処理後の炭素鋼試験片を取出した後、この炭素鋼試験片にラマン分光分析を行った。
図5は、炭素鋼試験片の表面に形成した皮膜のラマンスペクトルを示す図である。図5の最上部に、上述の皮膜形成処理(本発明による放射性核種の付着抑制方法で用いる皮膜形成方法)を行った炭素鋼試験片のラマンスペクトルを示した。図5には、参考のために、Fe、Fe、FeCr、Cr、及びCr(OH)のラマンスペクトルも併記した。図5から分かるように、皮膜形成処理後の炭素鋼試験片のラマンスペクトルには、Feのピークが見られた。つまり、皮膜形成処理後の炭素鋼試験片の表面には、Fe皮膜が形成されたことが分かった。また、他の鉄系酸化物のピークは現れず、Fe皮膜のみが形成されたことが分かった。
すなわち、酸化剤として六価クロム化合物である二クロム酸を用い、pH調整剤としてギ酸とアンモニアを用いて、酸化剤とpH調整剤を含みpHの値が2〜7である処理液(皮膜形成液)を炭素鋼の表面に接触させて炭素鋼の表面のpHの値を2〜7にすると、炭素鋼の表面の電位の値を−0.3〜1.4Vにすることができ、炭素鋼の表面にFe皮膜を形成できることが分かった。なお、酸化剤には、酸化還元反応の電位が−0.3〜1.4Vの範囲にあれば、二クロム酸以外の薬剤を用いることができる。例えば、酸化剤には六価クロム化合物を含む薬剤を用いることができる。また、pH調整剤には、炭素鋼の表面のpHを2〜7の範囲の値にすることができれば、ギ酸とアンモニア以外の薬剤を用いることができる。
炭素鋼の表面へのFe皮膜の形成自体は上記の方法で可能であるが、この方法を供用中の原子力発電プラントに適用した場合、炭素鋼の表面には既に酸化皮膜が形成されているため、この酸化皮膜が炭素鋼と処理液との反応を妨害する。このため、本発明で用いる皮膜形成処理は、原子力発電所で一般的に行われている化学除染の実施後に連続して行うことが望ましい。具体的には、除染工程の終了段階から原子力発電プラントの起動までの間に行うことが望ましい。
化学除染とは、原子炉の構成機器の表面に形成された酸化皮膜と構成機器の表面に付着した放射性核種とを溶解して除去する方法である。従って、化学除染によって原子炉構成機器を構成する金属の表面が露出した状態、又は放射性核種が取り込まれた酸化皮膜が除去された後に生じる薄い腐食皮膜しか構成機器の表面にない状態で、本発明による放射性核種の付着抑制方法を適用する。この結果、本発明によって、原子炉の構成部材である炭素鋼部材の炉水と接する表面(炭素鋼部材が炭素鋼配管の場合は、炭素鋼配管の内表面)にFe皮膜を形成でき、炭素鋼部材の表面への放射性核種(特にコバルト60とコバルト58)の付着を好適に抑制することができる。
本発明は、沸騰水型原子力発電所の炭素鋼配管を使用した炉水浄化系に使用するのが最も好適であるが、この限りではなく、炉水の接する原子炉構成部材のうち、低合金鋼などFeが含まれる金属の表面に適用することができる。また、本発明は、沸騰水型原子力発電所だけでなく、加圧水型原子力発電所の水に接する原子炉構成部材にも同様に適用することができる。
本発明による付着抑制方法は、原子力プラントの稼働前(供用の開始前、すなわち初めて運転する前)や運転停止中など、原子力プラントの運転が行われていない時期に実施することができる。以下では、一例として、原子力プラントの運転停止中に実施するものとして説明する。
本発明の実施例1による炭素鋼部材への放射性核種の付着抑制方法とその装置を、図6、図7、及び図1を用いて説明する。本実施例は、本発明をBWRプラントの炉水浄化系配管に適用した例であり、炭素鋼からなる浄化系配管の内表面にFe皮膜を形成して、炉水中の放射性核種(特にコバルト60とコバルト58)の付着を抑制する例である。
図6は、本実施例による放射性核種の付着抑制方法(皮膜形成処理方法)を適用するBWRプラントの系統図であり、本実施例による放射性核種の付着抑制装置を炉水浄化系に取り付けたBWRプラントの系統図である。
原子力発電プラントであるBWRプラントは、原子炉1、タービン3、復水器4、再循環系、炉水浄化系、及び給水系を備える。原子炉1は、原子炉建屋(図示せず)内に配置された原子炉格納容器11内に設置され、炉心13を内蔵する原子炉圧力容器(RPV)12を有し、RPV12内にジェットポンプ14を備える。炉心13には、多数の燃料集合体(図示せず)が装荷されている。燃料集合体は、核燃料物質で製造された複数の燃料ペレットが充填された複数の燃料棒を含む。
再循環系は、再循環系配管22、及び再循環系配管22に設置された再循環ポンプ21を有する。給水系は、復水ポンプ5、復水浄化装置(例えば、復水脱塩器)6、給水ポンプ7、低圧給水加熱器8、高圧給水加熱器9、及び復水器4とRPV12を接続する給水配管10を備える。復水ポンプ5、復水浄化装置6、給水ポンプ7、低圧給水加熱器8、及び高圧給水加熱器9は、復水器4からRPV12に向って、この順に給水配管10に設置される。炉水浄化系は、浄化系ポンプ24、再生熱交換器25、非再生熱交換器26、炉水浄化装置27、及び再循環系配管22と給水配管10を接続する浄化系配管20を備える。浄化系ポンプ24、再生熱交換器25、非再生熱交換器26、及び炉水浄化装置27は、この順に浄化系配管20に設置される。浄化系配管20は、再循環ポンプ21の上流で再循環系配管22に接続される。
RPV12内の冷却水は、再循環ポンプ21で昇圧され、再循環系配管22を通ってジェットポンプ14内に噴出される。ジェットポンプ14のノズルの周囲に存在する冷却水も、ジェットポンプ14内に吸引されて炉心13に供給される。炉心13に供給された冷却水は、燃料棒内の核燃料物質の核分裂で発生する熱によって加熱される。加熱された一部の冷却水が蒸気になる。この蒸気は、RPV12から主蒸気配管2を通ってタービン3に導かれ、タービン3を回転させる。タービン3に連結された発電機(図示せず)が回転して、電力が発生する。タービン3から排出された蒸気は、復水器4で凝縮されて水になる。この水は、給水として、給水配管10を通りRPV12内に供給される。給水配管10を流れる給水は、復水ポンプ5で昇圧され、復水浄化装置6で不純物が除去され、給水ポンプ7でさらに昇圧され、低圧給水加熱器8及び高圧給水加熱器9で加熱されてRPV12内に導かれる。抽気配管15でタービン3から抽気された抽気蒸気が、高圧給水加熱器9及び低圧給水加熱器8にそれぞれ供給され、給水の加熱源となる。
再循環系配管22内を流れる冷却水の一部は、浄化系ポンプ24によって炉水浄化系の浄化系配管20内に流入し、再生熱交換器25及び非再生熱交換器26で冷却された後、炉水浄化装置27で浄化される。浄化された冷却水は、再生熱交換器25で加熱されて浄化系配管20及び給水配管10を経て、RPV12内に戻される。
図6に示すように、本実施例による放射性核種の付着抑制装置30は、BWRプラントの炉水浄化系に、皮膜形成液を循環可能な循環配管35で接続される。原子炉1の運転を停止したときに、例えば、再循環系配管22から分岐している浄化系配管20に設けられた弁23のボンネットを開放し、循環配管35を浄化系配管20に弁23のフランジを用いて接続して、付着抑制装置30からの液体の流出路を形成する。また、浄化系配管20に設けられた弁101のボンネットを開放し、循環配管35を浄化系配管20に弁101のフランジを用いて接続して、付着抑制装置30への液体の流入路を形成する。なお、本実施例では付着抑制装置30を浄化系配管20に接続しているが、付着抑制装置30を接続する位置はこれに限らない。付着抑制装置30は、残留熱除去系統(図示せず)の配管など、プラントを構成する炭素鋼部材と水とが接触する部分へ通水する配管であれば、任意の配管に接続することができる。
本実施例による付着抑制装置30は、後述するように、付着抑制処理(皮膜形成処理)と化学除染処理とをともに実施できるように構成される。
図7は、本実施例による放射性核種の付着抑制装置30の機器系統構成を示す図である。図7を用いて、付着抑制装置30の構成を説明する。付着抑制装置30は、加熱器53を内蔵したサージタンク31、循環配管35、及びカチオン交換樹脂塔60を備える。循環配管35には、開閉弁47、循環ポンプ48、弁49、弁55、56及び57、サージタンク31、循環ポンプ32、弁33、及び開閉弁34が、上流から下流へ(弁101から弁23へ)この順に設けられる。
循環配管35には、弁49をバイパスする配管71が接続され、配管71には、弁50及びフィルタ51が設置される。さらに、循環配管35には、弁55をバイパスする配管66が接続され、配管66には、冷却器58及び弁59が設置される。さらに、循環配管35には、弁56をバイパスする配管67が接続され、配管67には、カチオン交換樹脂塔60及び弁61が設置される。配管67には、カチオン交換樹脂塔60及び弁61をバイパスする配管68が接続され、配管68には、混床樹脂塔62及び弁63が設置される。循環配管35には、弁57をバイパスする配管69が接続され、配管69には、弁65及び分解装置64が設置される。分解装置64は、内部に、例えば、ルテニウムを活性炭の表面に添着した活性炭触媒が充填されている。
サージタンク31は、弁57と循環ポンプ32の間で循環配管35に設置される。循環配管35には、循環ポンプ32と弁33の間とサージタンク31とを接続する配管70が接続される。配管70には、弁36及びエゼクタ37が設けられる。エゼクタ37には、シュウ酸をサージタンク31内に供給するためのホッパ(図示せず)が設けられている。シュウ酸は、還元除染剤であり、浄化系配管20の内表面に付着して放射性核種を取り込んだ酸化皮膜を還元溶解するために用いる。ホッパは、シュウ酸とともにヒドラジンをサージタンク31内に供給する場合がある。
本実施例による付着抑制装置30は、上述したように、付着抑制処理(皮膜形成処理)と化学除染処理とをともに実施できる。例えば、サージタンク31は、処理に用いる水が充填され、循環ポンプ32は、サージタンク31内の水を弁33、34を介して浄化系配管20(図6)に供給する。また、配管70により、循環ポンプ32の吐出側から弁36とエゼクタ37を介してサージタンク31に戻る流路が形成されている。エゼクタ37に設けられたホッパにより、還元除染剤であるシュウ酸をサージタンク31に注入できる。
ヘマタイト(Fe)皮膜を形成するのに用いる処理液(皮膜形成液)には、2種類の薬剤、すなわちpH調整剤と酸化剤とを用いる。本実施例では、pH調整剤(第1薬剤)としてアンモニア水及びギ酸水溶液を用い、酸化剤(第2薬剤)として二クロム酸水溶液を用いる。しかし、炭素鋼の表面のpHと電位を前述のFeが最も安定である領域に維持することができれば、他のpH調整剤と酸化剤を用いてもよい。例えばpH調整剤には、処理液のpHの値を2〜7の範囲の値にすることができ、炭素鋼の表面のpHを2〜7に調整可能なものであれば、任意のものを用いることができる。
ただし、pH調製剤と酸化剤が反応し消費されてしまうと、炭素鋼の表面のpHと電位を前述のFeが最も安定である領域に維持することが困難である。例えば、pH調整剤として還元性の強いシュウ酸やヒドラジンの水溶液を用い、酸化剤として二クロム酸水溶液を用いた場合には、シュウ酸やヒドラジンは、二クロム酸と即座に反応してしまう。一方、本実施例でpH調整剤として用いるギ酸は還元性が弱く、アンモニアは還元性がないため、pH調製剤と酸化剤との反応を抑え、炭素鋼の表面のpHと電位を前述のFeが最も安定である領域に維持することができる。
循環配管35には、アンモニア水を注入するアンモニア水注入装置85が接続される。アンモニア水注入装置85は、薬液タンク45、注入ポンプ43、弁41、及び注入配管72を備える。薬液タンク45は、注入ポンプ43及び弁41を備える注入配管72によって、循環配管35に接続される。薬液タンク45には、アンモニアを水に溶解して調製した薬剤(アンモニア水)が充填される。
循環配管35には、さらに、過酸化水素水溶液注入装置86が接続される。過酸化水素水溶液注入装置86は、薬液タンク46、注入ポンプ44、弁42、及び注入配管73を備える。薬液タンク46は、注入ポンプ44及び弁42を備える注入配管73によって、循環配管35に接続される。薬液タンク46には、過酸化水素水溶液が充填される。注入配管73と循環配管35との接続点を注入点79と呼ぶ。循環配管35には、注入点79から過酸化水素水溶液が注入される。また、過酸化水素水溶液注入装置86は、配管75によって配管69に接続される。配管75には、弁54が設けられる。
循環配管35には、さらに、ギ酸水溶液注入装置87が接続される。ギ酸水溶液注入装置87は、薬液タンク40、注入ポンプ39、弁38、及び注入配管74を備える。薬液タンク40は、注入ポンプ39及び弁38を備える注入配管74によって、循環配管35に接続される。薬液タンク40には、ギ酸水溶液が充填される。
循環配管35には、さらに、二クロム酸水溶液注入装置94が接続される。二クロム酸水溶液注入装置94は、薬液タンク93、注入ポンプ92、弁91、及び注入配管95を備える。薬液タンク93は、注入ポンプ92及び弁91を備える注入配管95によって、循環配管35に接続される。薬液タンク93には、二クロム酸水溶液が充填される。
循環配管35には、二クロム酸水溶液注入装置94と開閉弁34との間に、pH計76が設けられる。pH計76は、循環配管35を流れて浄化系配管20に供給される液体のpHの値を計測する。
図1は、本実施例による放射性核種の付着抑制方法の手順を示すフローチャートである。本実施例による付着抑制方法を、図1を用いて詳細に説明する。図1に示す手順は、炭素鋼配管の内表面にヘマタイト(Fe)皮膜を形成する手順だけでなく、化学除染処理の手順も含んでいる。
ステップS1で、放射性核種の付着抑制装置30を、皮膜を形成すべき炭素鋼配管からなる配管系に接続する。例えば、BWRプラントの運転停止期間(例えば、BWRプラントの定期検査中の期間)やBWRプラントの稼働前に、付着抑制装置30の循環配管35を、皮膜形成対象の炭素鋼配管である浄化系配管20に接続する。
ステップS2、S3で、皮膜形成対象の炭素鋼配管に化学除染を実施する。炉水と接触する配管の内表面には、酸化皮膜が形成されている。BWRプラントにおいては、この酸化皮膜が放射性核種を含んでいる。ステップS2、S3では、一例として、化学的な処理により、この酸化皮膜を浄化系配管20の内表面から取り除く。炭素鋼配管へのFe皮膜の形成は、その配管の内表面への放射性核種の付着の抑制を目的とするが、その形成に際しては、配管の線量率を下げるとともに形成する皮膜の密着性を良くするために、配管の内表面に既存する酸化皮膜を除去しておく方がよい。このため、皮膜形成対象の配管の内表面に対して予め化学除染を実施しておくことが好ましい。Fe皮膜を形成する前に皮膜形成対象の部材の表面が露出されていればよいので、本実施例で説明する化学除染の替りに、機械的な除染処理を実施することも可能である。
ステップS2、S3で実施する化学除染は、既存の方法(例えば、特開2000−105295号公報を参照)を用いることができる。以下、化学除染処理の一例を簡単に説明する。
まず、ステップS2で、付着抑制装置30から浄化系配管20の内部に還元除染液を供給する。弁47、49、55、56、57、33、34をそれぞれ開き、他の弁を閉じた状態で、循環ポンプ48、32を駆動する。これにより、浄化系配管20内にサージタンク31内の水を循環させる。加熱器53により循環する水を加熱し、この水の温度が90℃になったときに弁36を開く。すると、エゼクタ37に設けられたホッパから供給された必要量のシュウ酸が、配管70内を流れる水によりサージタンク31内に供給される。サージタンク31内では、シュウ酸が水に溶解して、シュウ酸水溶液が生成される。このシュウ酸水溶液は、循環ポンプ32の駆動によって、サージタンク31から循環配管35を流れて20に供給される。この時、エゼクタ37に設けられたホッパからサージタンク31内にヒドラジンを注入する。ヒドラジンの注入量は、pH計76で計測するシュウ酸水溶液のpHの値が予め定めた所定の値、例えば2.5を維持するように調整する。
ステップS3では、シュウ酸水溶液(還元除染液)により、化学除染を実施する。ヒドラジンを含んでpHが所定の値に調整されたシュウ酸水溶液は、弁34を通って付着抑制装置30から浄化系配管20の弁23に供給され、浄化系配管20を流れる。また、浄化系配管20を流れたシュウ酸水溶液は、弁101から付着抑制装置30の循環配管35に流れ込んで、弁47に到達する。続いて、シュウ酸水溶液は、ポンプ48で加圧されて循環配管35を流れ、弁49、55、56、57を通ってサージタンク31へ戻る。還元除染液であるシュウ酸水溶液をこのように循環させることにより、シュウ酸の酸化皮膜溶解力で炭素鋼配管の内表面に形成された酸化皮膜を溶解する。
以下では、上記のように付着抑制装置30と浄化系配管20を流れる液体のことを「循環液体」と称する。循環液体は、還元除染液の他に、以下で説明する、分解中の還元除染液、分解された還元除染液、及びFe皮膜を形成するための皮膜形成液のことも指す。
酸化皮膜の溶解が進むと還元除染液中の放射能濃度やFe濃度が上昇するため、還元除染液中の放射性核種と金属カチオンを除去する目的で、カチオン交換樹脂塔60を運用する。カチオン交換樹脂塔60は、弁61を開いて弁56を閉じて運用する。
炭素鋼のシュウ酸による除染の場合、炭素鋼配管の内表面に難溶解性のシュウ酸鉄(II)が形成され、酸化皮膜の溶解が抑制されることがある。この場合は、過酸化水素水溶液を還元除染液に注入し、過酸化水素によりシュウ酸鉄(II)を溶解する。ただし、この際には、カチオン交換樹脂の過酸化水素による劣化を防止するために、カチオン交換樹脂塔60の運用を止める必要がある。弁56を開いて弁61を閉じることでカチオン交換樹脂塔60の運用を止めてから、弁42を開いて注入ポンプ44を起動して、薬液タンク46内の過酸化水素水溶液を注入点79から循環配管35を流れる還元除染液に注入する。これにより、式(2)に示すように、シュウ酸鉄(II)中のFe2+は、Fe3+に酸化されて、シュウ酸鉄(III)錯体として溶解する。
2Fe(COO)+H+2(COOH)→2Fe[(COO) +2HO+2H ・・・(2)
過酸化水素水溶液の注入を停止し、炭素鋼配管の内表面のシュウ酸鉄(II)が溶解するとともに、還元除染液に注入した過酸化水素水溶液が反応によって消失したことを確認した後、再びカチオン交換樹脂塔60を運用して、還元除染液中の陽イオン性の放射性核種と金属カチオンを除去する。
ステップS4からステップS7では、還元除染液の成分であるシュウ酸とヒドラジンを分解する。
ステップS4では、炭素鋼配管の線量率が目標値まで低下した、又は還元除染時間が所定の時間に達したところで、シュウ酸とヒドラジンの分解を開始する。弁65と弁57の開度を調整して、循環している還元除染液の一部が分解装置64に流入するようにする。続いて、弁42が閉じているのを確認して弁54を開き、ポンプ44を起動して、薬液タンク46内の過酸化水素水溶液を、分解装置64に流入する還元除染液に注入する。
分解装置64は、内部に活性炭触媒が充填されており、この触媒の表面では、式(3)、(4)のように、過酸化水素とシュウ酸、過酸化水素とヒドラジンがそれぞれ反応する。
(COOH)+H→2CO+2HO ・・・(3)
+2H→N+4HO ・・・(4)
式(3)、(4)の反応により、シュウ酸とヒドラジンは、それぞれ分解される。注入した過酸化水素水溶液は、分解装置64で完全に分解されるように注入速度を調整し、分解装置64から流出する循環液体(分解装置64で分解された還元除染液)に過酸化水素が混じらないようにする。
ステップS5では、注入点79から循環液体に過酸化水素水溶液を添加する。シュウ酸とヒドラジンの分解工程でも、シュウ酸があると炭素鋼配管の内表面にシュウ酸鉄(II)が形成される可能性がある。そこで、分解工程がある程度進んだ段階で、循環液体に過酸化水素水溶液を添加して、炭素鋼配管の内表面のシュウ酸鉄(II)を除去する。弁61を閉じて弁56を開き、弁42の開度を調整して注入点79から循環液体に過酸化水素水溶液を注入することで、炭素鋼配管の内表面に過酸化水素を供給する。これにより、式(2)の反応によって、炭素鋼配管の内表面に形成されているシュウ酸鉄(II)のFe2+はFe3+に酸化され、シュウ酸鉄(II)を除去することができる。
ステップS6では、循環液体(還元除染液)にギ酸を添加する。分解工程が進んでいるため、シュウ酸が不足し、Fe3+の溶解状態を維持できなくなりFe(OH)が析出することが考えられる。このため、Fe3+の溶解状態を維持するために、ギ酸を循環液体に注入する。例えば、エゼクタ37に設けられたホッパ(図示せず)にギ酸を入れ、弁36を開いてホッパからサージタンク31へギ酸を注入する。このとき、循環液体には、濃度の低下したシュウ酸とヒドラジンに加え、新たに添加した過酸化水素とギ酸が存在する。そして、循環液体は、カチオン交換樹脂塔60をバイパスしながら流れ、分解装置64での分解が継続している。
ステップS7では、循環液体(還元除染液)に含まれるシュウ酸とヒドラジンの分解を終了する。シュウ酸とヒドラジンの分解工程を終了するため、循環液体中の過酸化水素の濃度を下げて、カチオン交換樹脂塔60を運用する。このため、過酸化水素水溶液の注入を止めるために弁42を閉じ、ギ酸の注入を止めるために弁36を閉じる。循環液体への過酸化水素とギ酸の注入がなくなると、これらの濃度が低下する。過酸化水素の濃度が予め定めた所定の値以下、例えば1ppm以下になったところで、カチオン交換樹脂塔60の運用を開始し、循環液体中のカチオン濃度を低下させる。シュウ酸、ヒドラジン、及びギ酸の分解は継続する。ただし、分解の容易さの関係から、これらのうちヒドラジンが先に分解され、次いでシュウ酸が分解され、ギ酸が残った状態が出現する。この状態で分解工程を終了する。
ステップS8からステップS12では、炭素鋼配管の内表面にヘマタイト(Fe)皮膜を形成する。Fe皮膜を形成するための薬剤には、酸化剤として二クロム酸水溶液を用い、pH調整剤としてアンモニア水及びギ酸水溶液を用いる。
ステップS8では、二クロム酸水溶液注入装置94を用い、酸化剤である二クロム酸水溶液を、循環配管35を流れる循環液体に添加する。弁91を開いてポンプ92を起動し、薬液タンク93から二クロム酸水溶液を循環液体に注入する。このとき、図示しない計測装置により循環液体中の二クロム酸濃度を計測し、二クロム酸濃度が予め定めた所定の値、例えば200ppmとなるように、二クロム酸水溶液の注入量を制御する。二クロム酸濃度が所定の値となるように二クロム酸水溶液を注入した後、ポンプ92を停止し、弁91を閉じる。この二クロム酸濃度の所定の値は、実験などで予め定めることができ、Fe皮膜が炭素鋼配管の内表面に形成できるのに十分な値であり、なるべく小さい値が好ましい。
ステップS9では、アンモニア水注入装置85とギ酸水溶液注入装置87を用い、pH調整剤であるアンモニア水とギ酸水溶液を、循環配管35を流れる循環液体に添加する。弁41を開いてポンプ43を起動し、薬液タンク45からアンモニア水を循環液体に注入するとともに、弁38を開いてポンプ39を起動し、薬液タンク40からギ酸水溶液を循環液体に注入する。pH計76により循環液体のpHを測定し、循環液体のpHの値が予め定めた所定の値になるように、アンモニア水とギ酸水溶液の注入速度を制御する。この所定のpHの値は、2〜7(図4に示したFeの安定領域でのpHの値)の範囲に含まれる値であり、例えば4にすることができる。pHの値が所定の値に到達したら、ポンプ43、39を停止し、弁41、38を閉じる。
ステップS10では、ステップS8とステップS9の処理により調製した皮膜形成液により、炭素鋼配管の内表面にFe皮膜が形成される。ステップS8とステップS9でFeが安定である領域の電位とpHとなるように調製した循環液体(皮膜形成液)が、炭素鋼配管の内表面に接触することで、炭素鋼配管の内表面にFe皮膜を形成することができる。このとき、Fe皮膜の形成を促進させるために、循環液体(皮膜形成液)の温度を50〜100℃(50℃以上、100℃以下)にするのが好ましい。循環配管35を流れる循環液体は、サージタンク31に内蔵された加熱器53で加熱することができ、循環配管35に設けられた温度計(図示せず)で温度を計測することができる。
Fe皮膜の形成量が予め定めた目標量に到達したら、循環液体の循環を停止し、Fe皮膜の形成を終了する。Fe皮膜の形成量は、実験などで事前に求めた皮膜の形成速度と、皮膜の形成に要した時間とから、推定することができる。また、目標とするFe皮膜の形成量は、予め任意に定めることができ、例えば、炭素鋼配管の内表面をほぼ全面的に被覆できる50μg/cmとすることができる。
ステップS11では、皮膜形成液(循環液体)を分解する。すなわち、皮膜形成液に含まれる薬剤を除去し、皮膜形成液を浄化する。弁61を開き、弁56を閉じて、Cr3+とNH4+イオンをカチオン交換樹脂塔60で除去する。続いて、弁65、57の開度を調整して、分解装置64に循環液体の一部が流入するようにする。そして、弁42が閉じているのを確認して弁54を開き、ポンプ44を起動して、過酸化水素水溶液を分解装置64へ流入する循環液体に注入する。これにより、過酸化水素とギ酸は、分解装置64内の触媒上で反応して分解される。過酸化水素とギ酸の分解終了後、循環液体の温度を60℃まで下げる。弁59を開いて弁55を閉じ、循環液体を冷却器58に流して循環液体の温度を下げる。循環液体の温度が60℃になったところで、循環液体中の不純物を除去するため、混床樹脂塔62に循環液体を流す。弁63を開いて弁56、61を閉じ、循環液体を混床樹脂塔62に流す。
ステップS12では、ステップS11の処理により循環液体が浄化されたので、皮膜形成処理を終了する。皮膜形成処理が終了したら、付着抑制装置30の循環配管35を浄化系配管20から取り外して、炉水浄化系を復旧する。
このように、本実施例による付着抑制方法と付着抑制装置を、炉水浄化系の炭素鋼配管へ化学除染後に適用すると、炭素鋼へのコバルト(Co−60とCo−58)の付着の抑制効果が大きいFe皮膜を炭素鋼配管の内表面に形成できる。このため、Fe皮膜を炭素鋼配管の内表面に形成する場合に比べて、炭素鋼配管の内表面へのコバルトの付着をさらに抑制できる。また、本実施例では、pH調整剤及び酸化剤を含む皮膜形成液を、対象の炭素鋼配管内を循環させることでFe皮膜を形成できる。このため、Fe皮膜を形成する前に一度Fe皮膜を形成する必要がなく、皮膜形成の工程を短くすることができる。さらに、本実施例で形成したFe皮膜はFeを含まないため、炭素鋼へのコバルトの付着の抑制効果が大きく、確実にコバルトの付着を抑制することができる。
本実施例では、Fe皮膜の形成に使用する皮膜形成液に塩化物イオンや硫酸イオンを含む薬剤を用いていないため、BWRプラントの構成部材の健全性(例えば、耐腐食性)を害することがない。また、本実施例による付着抑制装置30は、化学除染装置としての機能も有しており、本実施例で示した皮膜形成液に用いる薬剤であるギ酸を分解することが可能であり(図1のステップS11)、廃棄物量を低減することが可能である。
本発明の実施例2による炭素鋼部材への放射性核種の付着抑制方法とその装置を、図8及び図9を用いて説明する。本実施例は、本発明をBWRプラントの炉水浄化系配管に適用した例であり、炭素鋼配管の内表面にFe皮膜を形成して放射性核種(特にコバルト60とコバルト58)の付着を抑制する例である。本実施例では、シュウ酸鉄(II)の除去に酸素を利用する。
図9は、本実施例による放射性核種の付着抑制装置30の機器系統構成を示す図である。図9において、図7と同一の符号は、図7の付着抑制装置30と同一の又は対応する構成要素を示し、これらの構成要素についての説明は省略する。本実施例による付着抑制装置30は、酸素供給装置96と、酸素供給装置96とサージタンク31とを接続する配管97とを備え、過酸化水素水溶液注入装置86と、配管75と、弁54とを備えない点が実施例1による付着抑制装置30と異なる。本実施例による付着抑制装置30は、サージタンク31内に貯留された還元除染液(循環液体)に、酸素供給装置96から酸素をバブリングして供給する。
実施例1では、シュウ酸を用いた還元除染中に過酸化水素水溶液を注入し、過酸化水素により、炭素鋼配管の内表面に形成されたシュウ酸鉄(II)を溶解していた(図1のステップS3)。このとき、実施例1では、カチオン交換樹脂の過酸化水素による劣化を防止するため、還元除染液に注入した過酸化水素が分解するまでカチオン交換樹脂塔60に還元除染液が流れないようにして、カチオン交換樹脂塔60の運用を止めていた。
本実施例では、バブリングした酸素をサージタンク31に貯留された循環液体に供給し、この酸素を用いて炭素鋼配管の内表面に形成されているシュウ酸鉄(II)を溶解する。シュウ酸鉄(II)の溶解に過酸化水素を用いず酸素を用いるため、カチオン交換樹脂の劣化はごく僅かであり、カチオン交換樹脂塔60を運用したままシュウ酸鉄(II)を溶解することができる。
図8は、本実施例による放射性核種の付着抑制方法の手順を示すフローチャートである。図8において、図1と同一のステップ番号は、図1の処理と同一の又は対応する処理を示す。本実施例による付着抑制方法を、図8を用いて詳細に説明する。以下では、実施例1での処理と異なる処理について説明する。
ステップS1からステップS3までは、実施例1と同様である。ただし、ステップS3は、次の点(ステップS3−1)が実施例1と異なる。
ステップS3−1では、ステップS3での化学除染の実施中、サージタンク31内の還元除染液に、酸素供給装置96から配管97を通して酸素をバブリングして供給する。実施例1では、過酸化水素水溶液を注入する前に、弁56を開いて弁61を閉じることでカチオン交換樹脂塔60の運用を止めていた。実施例2では、実施例1と異なり、カチオン交換樹脂の劣化を考慮する必要がないので、カチオン交換樹脂塔60の運用を続けることができる。
サージタンク31内の還元除染液に供給された酸素は、還元除染液の循環に伴って炭素鋼配管の内表面に到達し、式(5)に示す反応により、炭素鋼配管の内表面に形成されているシュウ酸鉄(II)を酸化して溶解する。
2Fe(COO)+1/2O+2(COOH)→2Fe[(COO) +HO+2H ・・・(5)
このように、バブリングした酸素を用いても、過酸化水素を用いた場合と同様に、炭素鋼配管の内表面からシュウ酸鉄(II)を除去することができる。
実施例1では、還元除染液へ過酸化水素水溶液を注入するために、カチオン交換樹脂塔60の運用を止める必要がある。しかし、本実施例では、還元除染液へ過酸化水素水溶液を注入しないので、カチオン交換樹脂塔60の運用を継続して行うことができ、還元除染液中の放射性核種と金属カチオンを継続して除去することができる。
ステップS4では、化学除染が終了して、還元除染液の成分であるシュウ酸とヒドラジンの分解を開始する。本実施例では、実施例1と異なり、循環液体への過酸化水素水溶液の添加を行わず、バブリングした酸素をサージタンク31内の循環液体へ継続して供給することで、シュウ酸とヒドラジンを分解する。
なお、実施例1で実施した循環液体(還元除染液)への過酸化水素水溶液の添加(図1のステップS5)は、実施しない。
ステップS6では、循環液体(還元除染液)にギ酸を添加する。還元除染液の分解が進んでくると、炭素鋼配管の内表面にFe3+由来の腐食生成物が析出する可能性があるため、この析出を抑制する目的でギ酸を注入する。
ステップS7からステップS12までは、実施例1と同様の処理を行う。
以上の処理を実施することで、実施例1と同様に、炭素鋼へのコバルト(Co−60とCo−58)の付着の抑制効果が大きいFe皮膜を炭素鋼配管の内表面に形成でき、炭素鋼配管の内表面へのコバルトの付着を抑制できる。
また、本実施例では過酸化水素を用いないため、カチオン交換樹脂塔60を継続して運用することができ、化学除染にかかる時間を短縮することができる。
また、皮膜形成液に酸化性の強い過酸化水素が混入すると、炭素鋼の表面の電位が変化してしまうので、炭素鋼の表面の電位を前述のFeが最も安定である領域に維持するためには、酸化剤の添加量を調整する(減らす)必要がある。しかし、本実施例では、過酸化水素を用いないため、Fe皮膜の形成の際に、皮膜形成液に過酸化水素が混入する可能性がない。このため、本実施例では、酸化剤の添加量を調整せずにFe皮膜の形成が可能である。
なお、本発明は、上記の実施例に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、上記の実施例は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、本発明は、必ずしも説明した全ての構成を備える態様に限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能である。また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成を追加・置換したり、削除したりすることが可能である。
1…原子炉、2…主蒸気配管、3…タービン、4…復水器、5…復水ポンプ、6…復水浄化装置、7…給水ポンプ、8…低圧給水加熱器、9…高圧給水加熱器、10…給水配管、11…原子炉格納容器、12…原子炉圧力容器(RPV)、13…炉心、14…ジェットポンプ、15…抽気配管、20…浄化系配管、21…再循環ポンプ、22…再循環系配管、23、33、36、38、41、42、49、50、54、55、56、57、59、61、63、65、91、101…弁、24…浄化系ポンプ、25…再生熱交換器、26…非再生熱交換器、27…炉水浄化装置、30…放射性核種の付着抑制装置、31…サージタンク、32、48…循環ポンプ、34、47…開閉弁、35…循環配管、37…エゼクタ、39、43、44、92…注入ポンプ、40、45、46、93…薬液タンク、51…フィルタ、53…加熱器、58…冷却器、60…カチオン交換樹脂塔、62…混床樹脂塔、64…分解装置、66、67、68、69、70、71、75、97…配管、72、73、74、95…注入配管、76…pH計、79…注入点、85…アンモニア水注入装置、86…過酸化水素水溶液注入装置、87…ギ酸水溶液注入装置、94…二クロム酸水溶液注入装置、96…酸素供給装置。

Claims (9)

  1. 原子力プラントを構成する炭素鋼部材の表面に、pH調整剤と酸化剤とを含みpHの値が2〜7である皮膜形成液を接触させることで、前記炭素鋼部材の表面にヘマタイト皮膜を形成する、
    ことを特徴とする炭素鋼部材への放射性核種の付着抑制方法。
  2. 前記酸化剤は、六価クロム化合物を含む、請求項1に記載の炭素鋼部材への放射性核種の付着抑制方法。
  3. 前記皮膜形成液が接触した前記炭素鋼部材の表面の電位の値は、−0.3〜1.4Vである、請求項1又は2に記載の炭素鋼部材への放射性核種の付着抑制方法。
  4. 化学除染が実施された前記炭素鋼部材の表面に前記ヘマタイト皮膜を形成する、請求項1に記載の炭素鋼部材への放射性核種の付着抑制方法。
  5. 前記皮膜形成液は、温度が50〜100℃である、請求項1に記載の炭素鋼部材への放射性核種の付着抑制方法。
  6. 前記原子力プラントの運転停止中に、前記炭素鋼部材の表面に前記ヘマタイト皮膜を形成する、請求項1に記載の炭素鋼部材への放射性核種の付着抑制方法。
  7. 前記原子力プラントの稼働前に、前記炭素鋼部材の表面に前記ヘマタイト皮膜を形成する、請求項1に記載の炭素鋼部材への放射性核種の付着抑制方法。
  8. 原子力プラントを構成する炭素鋼配管に接続された付着抑制装置からシュウ酸を含む液体を前記炭素鋼配管に供給することで、前記炭素鋼配管の内表面の化学除染を実施するステップと、
    前記化学除染を実施するステップの後に、前記付着抑制装置において過酸化水素水溶液又は酸素を用いて前記液体に含まれるシュウ酸を分解するステップと、
    前記シュウ酸を分解するステップの後に、前記付着抑制装置において前記液体にギ酸を添加するステップと、
    前記ギ酸を添加するステップの後に、前記付着抑制装置において前記液体にpH調整剤と酸化剤を注入して前記液体のpHの値を2〜7とし、前記液体を前記付着抑制装置から前記炭素鋼配管に供給して前記液体を前記炭素鋼配管の内表面に接触させることで、前記炭素鋼配管の内表面にヘマタイト皮膜を形成するステップと、
    前記ヘマタイト皮膜を形成するステップの後に、前記付着抑制装置において過酸化水素水溶液を用いて前記液体に含まれるギ酸を分解するステップと、
    を有することを特徴とする炭素鋼部材への放射性核種の付着抑制方法。
  9. 液体が流れ、原子力プラントを構成する炭素鋼配管に接続可能な配管と、
    前記配管に接続され、前記配管を流れる前記液体にpH調整剤を注入する装置と、
    前記配管に接続され、前記配管を流れる前記液体に酸化剤を注入する装置と、を備え、
    前記pH調整剤と前記酸化剤とが注入された前記液体のpHの値は、2〜7である、
    ことを特徴とする炭素鋼部材への放射性核種の付着抑制装置。
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