JP2012225234A - 車両の出力制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】運転者が予期していない車両の出力制御が実行されることを正確かつ迅速に防止できるようにする。
【解決手段】アクセル操作とブレーキ操作とが同時に行われたときにエンジンの出力を低下させるエンジン出力低減手段4を備え、アクセル操作が行われたことを検出するアクセル検出手段1と、ブレーキ操作が行われたことを検出するブレーキ検出手段2と、運転者の制動要求意図を推定する制動要求推定手段5と、上記アクセル操作とブレーキ操作とが同時に行われたことが検出された時点から上記エンジン出力低減手段4を作動させてエンジン出力を低下させるまでの作動待機時間を上記制動要求意図に応じて設定する待機時間設定手段6とを有し、上記制動要求推定手段5により運転者の制動要求意図が弱いと推定された場合には、該制動要求意図が強いと推定された場合に比べて上記作動待機時間を長くするように構成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、アクセル操作とブレーキ操作とが同時に行われたときにエンジンの出力を低下させるエンジン出力低減手段を備えた車両の出力制御装置に関するものである。
従来、下記特許文献1に示されるように、運転者のアクセルペダルに対する誤操作を的確に判断し、不用意な自車両の挙動を防止することにより事故を未然に防止することを目的として、アクセルペダルに足が置かれているかどうかを検出するための足位置検出センサを設け、該足位置検出センサとアクセルペダル操作量センサのそれぞれの検出値の時間的な変化の様子に基づいて、アクセルペダルの誤操作が検出されたときには、アクセルペダル操作量センサの検出信号を排除して、不用意な自車両の挙動を防止することが行われている。
また、下記特許文献2に示されるように、ブレーキ検出部によって検出されるブレーキペダルの踏込量、またはブレーキ作動圧力が、意図的なアクセルペダルおよびブレーキペダルの同時踏込に対応した所定値以上であると演算部において判別されたときには、アクセル検出部によって検出されるアクセルペダルの踏込量に基づくエンジン制御信号に関わらずエンジンを強制的にアイドル状態にするエンジン制御信号を出力し、エンジン制御部が該エンジン制御信号に基づき該エンジンを制御することにより、運転者の意図的なアクセルペダルとブレーキペダルの同時踏込による走行を妨げることなく、運転者が間違えてアクセルペダルとブレーキペダルを同時に踏み込むことに起因する車両の暴走を回避するように構成された車両安全装置が知られている。
特開2006−233768号公報 特開2005−291030号公報
上記特許文献1に開示された発明は、例えば車庫入れや渋滞時等のように自車両の速度が低い状態で、アクセルペダルを踏み込んではいないが、直ぐに踏み込み得る状況下において、大きな踏み込み速度を持ってアクセルペダルが踏み込まれた場合に、運転者がブレーキペダルに足を置いているつもりで、アクセルペダルを勢いよく操作する誤操作が行われたと判定し、上記アクセルペダルの操作に応じた加速制御を排除するとともに、ブレーキ装置をスタンバイ状態とするものであり、上記状況下でアクセルペダルの急操作が行われたか否かを正確に検出することができないと、上記誤操作に基づく制御を適正に排除することができない。そして、上記誤操作を適正に検出するためのその判定時間を長くした場合には、迅速な制御を実行できないという問題があり、逆に上記判定時間を短くした場合には、上記誤操作を正確に検出することができず、適正な制御を迅速に行うことが困難であった。
また、上記特許文献2に開示された発明においても、アクセル検出部およびブレーキ検出部の出力信号に応じてアクセルペダルおよびブレーキペダルの同時踏込が検出された場合に、この同時踏込が意図的なものであるか否かを正確に判別するのに所定時間を要するため、車両の出力制御を正確かつ迅速に実行することは困難であり、この点で改良の余地があった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、運転者が予期していない車両の出力制御が実行されることを正確かつ迅速に防止できる車両の出力制御装置を提供することを目的としている。
請求項1に係る発明は、アクセル操作とブレーキ操作とが同時に行われたときにエンジンの出力を低下させるエンジン出力低減手段を備えた車両のエンジン出力制御装置において、アクセル操作が行われたことを検出するアクセル検出手段と、ブレーキ操作が行われたことを検出するブレーキ検出手段と、運転者の制動要求意図を推定する制動要求推定手段と、上記アクセル操作とブレーキ操作とが同時に行われたことが検出された時点から上記エンジン出力低減手段を作動させてエンジン出力を低下させるまでの作動待機時間を上記制動要求意図に応じて設定する待機時間設定手段とを有し、上記制動要求推定手段により運転者の制動要求意図が弱いと推定された場合には、該制動要求意図が強いと推定された場合に比べて上記作動待機時間を長くするように構成したものである。
請求項2に係る発明は、上記請求項1に記載の車両の出力制御装置において、上記制動要求推定手段は、ブレーキ検出手段の出力信号に応じてブレーキ操作に対応して車両に付与される制動力を測定し、該制動力の測定値が小さい場合に、該測定値が大きい場合に比べて運転者の制動要求意図が弱いと推定するように構成したものである。
請求項3に係る発明は、上記請求項1または2に記載の車両の出力制御装置において、車両の駆動力と走行抵抗とに基づいて設定された車両の運動モデルから車両の制動力を演算する制動力演算手段を有し、上記制動要求推定手段は、制動力演算手段により演算された制動力が小さい場合に、該制動力の演算値が大きい場合に比べて運転者の制動要求意図が弱いと推定するように構成したものである。
請求項4に係る発明は、上記請求項3に記載の車両の出力制御装置において、上記制動力演算手段に検出信号を入力する検出手段に故障が発生しているか否かを検出する故障検出手段を有し、該故障検出手段により検出手段に故障が発生していると判定された場合には、上記待機時間設定手段により作動待機時間を設定することなく、上記アクセル検出手段およびブレーキ検出手段の検出信号に応じてアクセルおよびブレーキの同時操作が検出されるとともに、ブレーキ操作量が一定値となったことが検出された時点で上記エンジン出力低減手段を作動させるように構成したものである。
請求項5に係る発明は、上記請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両の出力制御装置において、エンジン始動後の同一運転サイクルで、エンジン出力低減手段を作動させてエンジン出力を低下させる制御が実行された後に、再びアクセル操作とブレーキ操作とが同時に行われたことが検出された場合には、上記待機時間設定手段により設定される作動待機時間を、上記制動要求推定手段の推定値の如何に拘わらず最短時間に設定するように構成したものである。
請求項1に係る発明では、運転者の制動要求意図が弱いと推定された場合に、上記作動待機時間を長い値に設定するように構成したため、運転者がそのペダル操作足をブレーキペダルに載せた状態でそのままアクセルペダルに踏み換える等の癖を有し、その踏み換え操作が不適切になることに起因してアクセル操作とブレーキ操作とが同時に行われる等の誤操作が生じ易い場合に、アクセル操作とブレーキ操作とが同時に行われたことが検出された時点で直ちにエンジン出力を低下させる制御が実行されるのを防止して運転者が違和感を受けるのを防止することができるとともに、運転者が上記誤操作を行ったことに気付くことなく、上記作動待機時間が経過した場合には、エンジン出力の低下制御を実行することにより運転者に注意を促すことができる。また、運転者がブレーキペダルを大きく踏み込んで迅速に制動力を付与したいという強い意思を有していると上記制動要求推定手段において推定された場合には、上記作動待機時間を、運転者の制動要求意図が弱いと推定された場合に比べて短い値に設定することにより、運転者の意思に対応した出力制御を実行することができないという事態の発生を効果的に防止し、運転者の制動要求度合に適合した出力制御を実行できるという利点がある。
請求項2に係る発明では、ブレーキ検出手段の出力信号に応じてブレーキ操作に対応して車両に付与される制動力を測定し、該制動力の測定値が小さい場合に、該測定値が大きい場合に比べて運転者の制動要求意図が弱いと推定するように構成したため、簡単な構成で運転者の制動要求度合に適合した出力制御を適正に実行できるという利点がある。
請求項3に係る発明では、車両の駆動力と走行抵抗とに基づいて設定された車両の運動モデルから車両の制動力を演算する制動力演算手段を設け、該制動力演算手段により演算された制動力が小さい場合に、該制動力の演算値が大きい場合に比べて運転者の制動要求意図が弱いと上記制動要求推定手段において推定するように構成したため、車両の走行状態に適合したエンジンの出力制御を正確に実行することができる。
請求項4に係る発明では、故障検出手段により上記検出手段に故障が発生していると判定された場合には、上記待機時間設定手段により作動待機時間を設定することなく、上記アクセル検出手段およびブレーキ検出手段の検出信号に応じてアクセルおよびブレーキの同時操作が検出されるとともに、ブレーキ操作量が一定値となったことが検出された時点で上記エンジン出力低減手段を作動させるように構成したため、故障が生じた検出手段の検出値に基づく不正確な出力制御が実行されるのを防止して、運転者に違和感が与えるのを効果的に防止できるという利点がある。
請求項5に係る発明では、エンジン始動後の同一運転サイクルで、エンジン出力低減手段を作動させてエンジン出力を低下させる制御が実行された後に、再びアクセル操作とブレーキ操作とが同時に行われたことが検出された場合には、上記待機時間設定手段により設定される作動待機時間を、上記制動要求推定手段の推定値の如何に拘わらず最短時間に設定するように構成したため、運転者にそれ程強い違和感を与えることなく、上記癖に起因した誤操作を行ったことを運転者に対して迅速に認識させることにより、上記誤操作を早期に解消できるという利点がある。
本発明に係る車両の出力制御装置の実施形態を示すブロック図である。 上記車両の出力制御装置の制御動作を示すフローチャートである。 上記車両の出力制御装置の制御動作を示すタイムチャートである。 本発明に係る車両の出力制御装置の他の実施形態を示すブロック図である。 車両の駆動力と走行抵抗および制動力との関係を示す説明図である。 車速の演算制御の前半部を示すフローチャートである。 車速の演算制御の後半部を示すフローチャートである。
図1は、本発明に係る車両の出力制御装置の実施形態を示している。該車両の出力制御装置は、アクセル操作が行われたことを検出するアクセル検出手段1と、ブレーキ操作が行われたことを検出するブレーキ検出手段2と、エンジンの出力を制御するエンジンコントロールユニット3とを有している。
上記エンジンコントロールユニット3には、後述するようにアクセル操作とブレーキ操作とが同時に行われたことが確認された場合にエンジンの出力を低下させる制御を実行するエンジン出力低減手段4と、運転者の制動要求意図を推定する制動要求推定手段5と、上記アクセル操作とブレーキ操作とが同時に行われたことが検出された時点から上記エンジン出力低減手段4を作動させてエンジン出力を低下させる制御の開始時点までの作動待機時間を上記制動要求意図に応じて設定する待機時間設定手段6とが設けられている。
上記アクセル検出手段1は、運転者によりアクセルペダルが踏み込まれたことを検出して、その検出信号を上記エンジンコントロールユニット3に出力するように構成されている。また、上記ブレーキ検出手段2は、運転者によりブレーキペダルが踏み込まれたことを検出するとともに、ブレーキペダルの踏込量を検出し、その検出信号を上記エンジンコントロールユニット3に出力するように構成されている。
上記エンジン出力低減手段4は、アクセル検出手段1およびブレーキ検出手段2の出力信号に応じ、運転者によりアクセルとブレーキとが同時操作されたことが検出する機能と、この状態が検出された時点から上記待機時間設定手段6により設定された作動待機時間が経過したか否かを判定する機能とを有している。
そして、上記作動待機時間が経過した時点においても、アクセルおよびブレーキの同時操作状態が未だ解除していないことが上記エンジン出力低減手段4において確認された場合に、ガソリンエンジンのスロットル弁駆動装置7にスロットル弁を強制的に閉止状態とする制御信号を出力することにより、エンジン出力を低減する制御が実行されるようになっている。なお、ディーゼルエンジン車では、上記スロットル弁駆動装置7に代えて燃料ポンプに制御信号を出力し、該燃料ポンプから噴射される燃料の噴射量をアイドル運転時の噴射量に低下させることにより、エンジン出力を低減する制御を実行することが可能である。
上記制動要求推定手段5は、ブレーキ検出手段2の出力信号に応じてブレーキペダルの操作量およびブレーキペダルの踏込速度を検出し、その値と予め求められた実験データ等とに基づいてブレーキ操作に対応して車両に付与される制動力を測定する。そして、該制動力の測定値が、例えば0.3G以上の場合に運転者の制動要求意図が強いと推定し、0.003G〜0.3Gの範囲内である場合に制動要求意図が中程度であると推定し、かつ0.003G未満の場合に制動要求意図が弱いと推定して、その推定結果を上記待機時間設定手段6に出力するように構成されている。
上記待機時間設定手段6は、制動要求推定手段5により運転者の制動要求意図が弱いと推定された場合に、該制動要求意図が強いと推定された場合に比べて上記エンジン出力低減手段4の作動待機時間を長くするように構成されている。上記制動要求推定手段5において、例えば制動要求意図が弱いと推定された場合に、上記作動待機時間が最長時間である10秒に設定され、制動要求意図が強いと推定された場合に、作動待機時間が最短時間である0.6秒に設定され、かつ上記制動要求意図が中程度であると推定された場合に、作動待機時間が中間値、例えば3秒に設定されるようになっている。
また、上記待機時間設定手段6は、エンジン始動後の同一運転サイクル、つまりイグニッションスイッチのON操作後(詳しくは、イグニッションスイッチをON操作後にエンジン回転数が所定回転数を超えたエンジンの始動後)から、該イグニッションスイッチをOFF操作するまでの間に、上記ブレーキペダルおよびブレーキペダルの同時操作が検出されてエンジン出力低減手段4によりエンジンの出力を低下させる制御が実行された場合には、それ以降に設定される作動待機時間を、上記制動要求推定手段5により推定された制動要求意図の如何に拘わらず最短時間(例えば0.6秒)とするように構成されている。
次に、上記エンジンコントロールユニット3において実行されるエンジンの出力制御動作を、図2に示すフローチャートおよび図3に示すタイムチャートに基づいて説明する。上記制御動作がスタートすると、上記アクセル検出手段1の出力信号に応じてアクセルペダルが操作状態にあるか否かを判定し(ステップS1)、YESと判定された場合には、ブレーキ検出手段2の出力信号に応じてブレーキペダルが操作状態にあるか否かを判定する(ステップS2)。
上記ステップS2でYESと判定されてアクセル操作とブレーキ操作とが同時に行われたことが確認された場合には、この状態がエンジンの始動後における同一運転サイクルで二回以上発生したか否か、つまりイグニッションスイッチのON操作後に該イグニッションスイッチをOFF操作するまでの間に、上記エンジン出力低減手段4によりエンジンの出力を低下させる制御が既に実行された後に、再びアクセル操作とブレーキ操作とが同時に行われた状態が発生した状態にあるか否か判定する(ステップS3)。
該ステップS3でNOと判定されて同一の運転サイクルで初めてアクセルおよびブレーキの同時操作が行われたことが確認された場合には、上記待機時間設定手段6において作動待機時間Tを最長時間である10秒に設定する(ステップS4)。次いで、上記アクセルおよびブレーキの同時操作が行われたことが確認された時点t1から所定周期毎に、上記制動要求推定手段5において制動力の測定値が0.3G以上であるか否かを常時判定することにより運転者の制動要求意図が強いか否かを判定する(ステップS5)。
該ステップS5でYESと判定された場合には、まず現時点てのタイマーの値が0.6秒以下であるか否かを判断し(ステップS15)、NOの場合には、上記待機時間設定手段6において作動待機時間Tを最短時間である0.6秒に変更し(ステップS6)、YESの場合には、そのまま下記ステップS7に移行して上記作動待機時間Tとして最短時間である0.6秒以下の値を使用する。次にアクセルおよびブレーキの同時操作が解消されたか否かを判定し(ステップS7)、YESと判定された場合には、エンジン出力低減手段4によりエンジンの出力を低下させる制御を実行することなく、そのままリターンする。
上記ステップS7でNOと判定されてアクセルおよびブレーキの同時操作が継続していることが確認された場合には、上記作動待機時間Tが経過したか否かを判定し(ステップS8)、NOと判定された場合には、上記作動待機時間Tの初期値として最短時間である0.6秒が設定されているか否かを判定する(ステップS13)。該ステップS13でYESと判定された場合にはステップS7に戻って所定時間が経過するまで上記制御動作を繰り返し、NO判定された場合には上記ステップS5に戻る。
そして、上記ステップS8でYESと判定されてアクセルおよびブレーキの同時操作が継続した状態で上記作動待機時間T(0.6秒)が経過したことが確認された場合には、その時点t2で上記エンジン出力低減手段4においてエンジンの出力を低下させる制御を実行する(ステップS9)。例えば、上記時点t2で、図3の破線Aに示すようにスロットル弁の開度を0に低下させる制御信号を出力することにより、図3の線aに示すようにエンジン回転数をアイドル回転数に低下させる制御を実行する。
また、上記ステップS5でNOと判定されて運転者の制動要求意図が強いと推定された状態にないことが確認された場合には、上記制動要求推定手段5において制動力の測定値が0.003G未満であるか否かを判定することにより運転者の制動要求意図が弱いか否かを判定し(ステップS10)、NOと判定された場合には、前回の処理以前にステップS11の処理を経験して作動待機時間Tの初期値が3秒に設定されているか否かを判定し(ステップS14)、NO判定された場合には上記作動待機時間Tを最長時間および最短時間の中間値である3秒程度に変更した後(ステップS11)、上記ステップS7に移行してアクセルおよびブレーキの同時操作が解消されたか否かを判定する。そして、アクセルおよびブレーキの同時操作が継続した状態で上記作動待機時間T(3秒)が経過したことが確認された時点t3で、図3の破線Bに示すようにスロットル弁の開度Thを0に低下させる制御信号を出力することにより、図3の線bに示すようにエンジン回転数Neをアイドル回転数に低下させる制御を実行する。
また、上記ステップS14でYESと判定された場合には、前回処理以前に制動力が0.G未満0.003G以上を検出し、Tを3秒に設定しているので、そのままステップS7に移行して所定時間が経過するまで上記処理を繰り返す。
一方、上記ステップS10でYESと判定されて運転者の制動要求意図が通常の状態よりも弱いことが確認された場合には、上記作動待機時間Tを変更することなく、ステップS7に移行してアクセルおよびブレーキの同時操作が解消されたか否かを判定し、アクセルおよびブレーキの同時操作が継続した状態で上記作動待機時間T(10秒)が経過したことが確認された時点t4で、図3の破線Cに示すようにスロットル弁の開度Thを0に低下させる制御信号を出力することにより、図3の線cに示すようにエンジン回転数Neをアイドル回転数に低下させる制御を実行する。
つまり、作動待機時間Tの初期値は最長の10秒を代入するが、制動力の強さと経過時間に応じて最小の値で作動するように構成されている。
なお、運転者がその意図に範囲してアクセル操作とブレーキ操作とを同時に行う誤操作を行った後に、上記エンジン出力低減手段4によりエンジンの出力を低下させる制御が実行され、運転者が上記誤操作に気付いてブレーキペダルから足を離した場合には、ブレーキスイッチスイッチがOFF状態となったことが検出された時点t5で、図3の破線D,dに示すようにスロットル弁の開度Thおよびエンジン回転数Neをアクセルペダルの操作量に対応した値に復帰させる制御が実行されるようになっている。
また、上記ステップS3でYESと判定されてエンジン始動後の同一の運転サイクルで、エンジン出力低減手段4を作動させてエンジン出力を低下させる制御が実行された後に、再びアクセル操作とブレーキ操作とが同時に行われたことが検出された場合には、その時点T6で上記待機時間設定手段6において作動待機時間Tを最短時間である0.6秒に設定した後(ステップS12)、上記ステップS7に移行してアクセルおよびブレーキの同時操作が解消されたか否かを判定する。そして、アクセルおよびブレーキの同時操作が継続した状態で上記作動待機時間T(0.6秒)が経過したことが確認された時点t7で、図3の破線Eに示すようにスロットル弁の開度を0に低下させる制御信号を出力することにより、図3の線eに示すようにエンジン回転数をアイドル回転数に低下させる制御を実行する。
上記のようにアクセル操作とブレーキ操作とが同時に行われたときにエンジンの出力を低下させるエンジン出力低減手段4を備えた車両のエンジン出力制御装置において、アクセル操作が行われたことを検出するアクセル検出手段1と、ブレーキ操作が行われたことを検出するブレーキ検出手段2と、運転者の制動要求意図を推定する制動要求推定手段5と、上記アクセル操作とブレーキ操作とが同時に行われたことが検出された時点から上記エンジン出力低減手段4を作動させてエンジン出力を低下させるまでの作動待機時間Tを上記制動要求意図に応じて設定する待機時間設定手段6とを設け、上記制動要求推定手段5により運転者の制動要求意図が弱いと推定された場合には、該制動要求意図が強いと推定された場合に比べて上記作動待機時間Tを長くするように構成したため、運転者が予期していないエンジンの出力制御が実行されることを正確かつ迅速に防止できるという利点がある。
すなわち、上記実施形態では、制動要求推定手段5によりブレーキ検出手段2の出力信号に応じてブレーキ操作量等を検出し、該ブレーキ操作量が小さい場合には、該ブレーキ操作量が大きい場合に比べて運転者の制動要求意図が弱いと推定することにより、上記作動待機時間Tを例えば10秒に設定するように構成したため、運転者がそのペダル操作足(右足)をブレーキペダルに載せた状態でそのままアクセルペダルに踏み換える等の癖を有し、その踏み換え操作が不適切になることに起因してアクセル操作とブレーキ操作とが同時に行われる等の誤操作が生じ易い場合に、アクセル操作とブレーキ操作とが同時に行われたことが検出された時点で直ちに上記エンジン出力低減手段4によりエンジン出力を低下させる制御が実行されることはない。
したがって、運転者が上記誤操作を行ったことに直ぐに気が付いて、ブレーキペダルから足を離したような場合に、上記エンジン出力低減手段4によりエンジン出力の低下制御が実行されるのを防止して運転者が違和感を受けるのを防止することができる。また、運転者が上記誤操作に気付くことなく、上記作動待機時間Tが経過した場合には、エンジン出力低下手段3を作動させてエンジン出力を低下させることにより運転者に注意を促すことができる。
一方、運転者がブレーキペダルを大きく踏み込んで迅速に制動力を付与したいという強い意思を有していると、上記制動要求推定手段5において推定された場合には、上記作動待機時間Tを運転者の制動要求意図が弱いと推定された場合に比べて短い値(例えば0.6秒)に設定することにより、運転者が制動力を付与しようとしてブレーキペダルとアクセルペダルとを同時に踏み込むという誤操作が発生した際に、エンジンの出力を長時間に亘り低下させることができないという事態の発生を効果的に防止し、運転者の制動要求に適合した出力制御を実行することができる。
特に、上記実施形態では、ブレーキ検出手段2の出力信号に応じて車両に付与される制動力を測定し、該制動力の測定値が、例えば0.3G以上の場合に運転者の制動要求意図が強いと推定し、かつ0.003G未満の場合に制動要求意図が弱いと推定するとともに、0.003G〜0.3Gの範囲内にある場合に制動要求意図が中程度であると推定して、その推定結果を上記待機時間設定手段6に出力することにより、制動要求意図が中程度であると推定された場合に上記作動待機時間Tを通常時間である3秒程度に設定するにように構成したため、運転者の制動要求意図が弱いか強いかが不明確であるにも拘わらず、上記エンジン出力低減手段4によるエンジン出力の低下制御が直ちに実行されたり、該エンジン出力の低下制御が長期間に亘って実行されなかったりすることを効果的に防止し、運転者の制動要求度合に応じたエンジン出力の低下制御を、より正確かつ迅速に防止できるという利点がある。
また、上記実施形態では、エンジン始動後の同一運転サイクルで、エンジン出力低減手段4を作動させてエンジン出力を低下させる制御が実行された後に、再びアクセル操作とブレーキ操作とが同時に行われたことが検出された場合に、上記待機時間設定手段6により設定される作動待機時間Tを、上記制動要求推定手段5の推定値の如何に拘わらず最短時間、例えば0.6秒に設定するように構成したため、運転者がそのペダル操作足をブレーキペダルに載せた状態でそのままアクセルペダルに踏み換える等の癖を有していることを運転者に対して迅速かつ適正に認識させることができる。
すなわち、エンジン始動後の同一運転サイクルにおいて、最初にアクセルおよびブレーキの同時操作が行われたことが検出された時点でエンジン出力低減手段4を作動させてエンジン出力を低下させる制御を実行することにより、運転者に注意を促すことができる。したがって、再びアクセル操作とブレーキ操作とが同時に行われたことが検出された時点で直ちに上記エンジン出力低減手段4によりエンジン出力を低下させる制御を実行するように構成した場合においても、運転者にそれ程強い違和感を与えることなく、上記癖に起因した誤操作を行ったことを運転者に対して迅速に認識させることにより、上記誤操作を早期に解消できるという利点がある。
なお、上記ブレーキ検出手段2の出力信号に応じて検出されたブレーキペダルの操作量およびブレーキペダルの踏込速度と、予め求められた実験データ等に基づいてブレーキ操作に対応して車両に付与される制動力を算出し、該制動力の測定値に応じて運転者の制動要求意図を推定するように構成した上記実施形態に代え、図4に示すように、エンジンコントロールユニット3に設けられた制動力演算手段8により、車両の駆動力と走行抵抗とに基づいて設定された車両の運動モデルから車両の制動力を演算し、制動力演算手段8により演算された制動力が小さい場合に、該制動力の演算値が大きい場合に比べて運転者の制動要求意図が弱いと、上記制動要求推定手段5において推定するように構成してもよい。
すなわち、ブレーキ操作を行う前の走行状態では、車両の駆動力と走行抵抗とは等しく、該走行抵抗は、車両の転がり抵抗と、空気抵抗と、加速抵抗と、勾配抵抗とを加算した値となる。そして、車体重量をM(kg)、重力加速度をg(m/s)、車両の転がり抵抗係数をμR、空気抵抗係数をμ1、前面投影面積をA(m)、車速をV(km/h)、等価慣性重量をMr(kg)、車両の加速度をdV/dt(m/s)、路面の勾配角をθ(degree)とすると、上記車両の転がり抵抗はM・g・μRとなり、空気抵抗はμ1・A・Vとなり、加速抵抗は(M+Mr)・dV/dtとなり、勾配抵抗はM・g・sinθとなり、路面の勾配(sinθ)は(駆動力−空気抵抗−加速抵抗)/(M・g)−Urとなる。
一方、ブレーキ操作時における駆動力は、走行抵抗と制動力とを加算した値になるため、以下の式が成立し、上記車体重量M(kg)、重力加速度g(m/s)、車両の転がり抵抗係数μR、空気抵抗係数μ1、前面投影面積A(m)、車速V(km/h)、等価慣性重量Mr(kg)、車両の加速度dV/dt(m/s)および路面の勾配角θ(degree)に基づいて上記制動力を求めることができる(図5参照)。
制動力=駆動力−走行抵抗
=駆動力−車両の転がり抵抗−空気抵抗−加速抵抗−勾配抵抗
=駆動力−M・g・μR−μ1・A・V・−(M+Mr)・dV/dt−M・g・sinθ
したがって、エンジンから駆動輪に付与される車両の駆動力と、予め分かっている車体重量等からなる車両の特性と、その走行状態とに基づいて設定された上記式からなる車両の運動モデルから、車両の制動力を制動力演算手段8において演算し、該制動力の演算値が小さい場合に、該制動力の演算値が大きい場合に比べて運転者の制動要求意図が弱い状態にあると、上記制動要求推定手段5において推定することにより、運転者が予期していない車両の出力制御が実行されることを正確かつ迅速に防止できるという利点がある。
なお、上記式において、転がり抵抗係数、空気抵抗、係数加速抵抗および車速等には、様々なノイズが存在しており、該ノイズを除去する方法としては、制動力の一次応答遅れによりスパイク信号を除去する方法があるが、確実に精度を上げることができるのは車速信号である。例えば、図6および図7に示すフローチャートに基づいてノイズを除去した車速の演算方法を以下に説明する。
まず、各車輪に設けられた車輪速センサの出力信号に応じて、駆動輪の平均速度vdおよび従動輪の平均速度vfを算出するとともに(ステップS21)、駆動輪の平均加速度adおよび従動輪の平均加速度afを算出する(ステップS22)。その後に、左後輪、右前輪および右後輪からなる三輪の平均速度va1と、左後輪、左前輪、右後輪からなる三輪の平均速度va2と、左前輪、右後輪および右前輪からなる三輪の平均速度va3と、右後輪、左前輪、右前輪からなる三輪の平均速度va4とを算出する(ステップS23)。
次いで、上記駆動輪の平均速度vdが適正範囲外であるか否かを判定する(ステップS24)。具体的には、駆動輪の平均速度vdが、従動輪の平均速度vfに10%を掛け合わせた値よりも大きい場合、または小さい場合に、駆動輪の平均速度vdが適正範囲外にあると判定し、かつ駆動輪の平均加速度adが、予め設定された上限値よりも大きい場合、または予め設定された下限値よりも小さい場合に、駆動輪の平均速度vdが適正範囲外にあると判定する。上記ステップS24でYESと判定されて駆動輪の平均速度vdが適正範囲外にあることが確認された場合には、そのことを示す状態値x1を設定する(ステップS25)。
上記ステップS24でNOと判定された場合には、従動輪の平均速度vfが適正範囲外であるか否かを判定する(ステップS26)。具体的には、従動輪の平均速度vfが、駆動輪の平均速度vdに10%を掛け合わせた値よりも大きい場合、または小さい場合に、従動輪の平均速度vfが適正範囲外にあると判定し、かつ従動輪の平均加速度afが、予め設定された上限値よりも大きい場合、または予め設定された下限値よりも小さい場合に、従動輪の平均速度vfが適正範囲外にあると判定する。上記ステップS26でYESと判定されて従動輪の平均速度vfが適正範囲外にあることが確認された場合には、そのことを示す状態値x2を設定する(ステップS27)。
上記ステップS26でNOと判定された場合には、左前輪の回転速度が適正範囲外であるか否かを判定するとともに(ステップS28)、右前輪の回転速度が適正範囲外であるか否かを判定する(ステップS29)。具体的には、左前輪の回転速度が、上記三輪の平均速度va1に10%を掛け合わせた値よりも大きい場合、または小さい場合に、左前輪の回転速度が適正範囲外にあると判定し、かつ右前輪の回転速度が、上記三輪の平均速度va2に10%を掛け合わせた値よりも大きい場合、または小さい場合に、右前輪の回転速度が適正範囲外にあると判定する。上記ステップS28またはステップS29でYESと判定されて左前輪または右前輪の何れか一方の回転速度が適正範囲外にあることが確認された場合には、そのことを示す状態値x3を設定する(ステップS30)。
同様にして、左後輪の回転速度と上記三輪の平均速度va3に10%を掛け合わせた値とを比較することにより、左後輪の回転速度が適正範囲外であるか否かと判定するとともに(ステップS31)、右後輪の回転速度と上記三輪の平均速度va4に10%を掛け合わせた値とを比較することにより、右後輪の回転速度が適正範囲外であるか否かと判定する(ステップS32)。上記ステップS31またはステップS32でYESと判定されて左後輪または右後輪の何れか一方の回転速度が適正範囲外にあることが確認された場合には、そのことを示す状態値x4を設定する(ステップS33)。
その後、車輪の駆動方式が後輪駆動車FRであるか否かを判定し(ステップS35)、YESと判定されて後輪駆動車FRであることが確認された場合には、上記状態値としてx1が設定されているか否かを判定する(ステップS36)、該ステップS35でYESと判定されて駆動輪(後輪)の平均速度vdが適正範囲外にあることが確認された場合には、前輪の回転速度に基づいて車速Vを算出する(ステップS37)。
上記ステップS36の判定結果がNOであり、駆動輪(後輪)の平均速度vdが適正範囲外にあると判定されなかった場合には、上記状態値としてx2が設定されているか否かを判定する(ステップS38)、該ステップS38でYESと判定されて従動輪(前輪)の平均速度vfが適正範囲外にあることが確認された場合には、後輪の回転速度に基づいて車速Vを算出する(ステップS39)。
上記ステップS38の判定結果がNOであり、従動輪(前輪)の平均速度vfが適正範囲外にあると判定されなかった場合には、上記状態値としてx3が設定されているか否かを判定する(ステップS40)、該ステップS40でYESと判定されて左前輪または右前輪の回転速度が適正範囲外にあることが確認された場合には、上記ステップS39に移行して後輪の回転速度に基づいて車速Vを算出する。
上記ステップS40の判定結果がNOであり、左前輪および右前輪の回転速度が適正範囲外であると判定されなかった場合には、上記状態値としてx4が設定されているか否かを判定する(ステップS41)、該ステップS41でYESと判定されて左後輪または右後輪の回転速度が適正範囲外にあることが確認された場合には、上記ステップS37に移行して前輪の回転速度に基づいて車速Vを算出する。なお、上記ステップS41の判定結果がNOであり、左後輪および右後輪の回転速度が適正範囲外にあると判定されなかった場合には、駆動輪の平均速度Vdに車速Vを算出する(ステップS42)。
一方、上記ステップS35でNOと判定されて前輪駆動車FFであることが確認された場合には、上記状態値としてx1が設定されているか否かを判定する(ステップS43)、該ステップS43でYESと判定されて駆動輪(前輪)の平均速度vdが適正範囲外にあることが確認された場合には、ステップS39に移行して後輪の回転速度に基づいて車速Vを算出する。
上記ステップS43の判定結果がNOであり、駆動輪(前輪)の平均速度vdが適正範囲外にあると判定されなかった場合には、上記状態値としてx2が設定されているか否かを判定する(ステップS44)、該ステップS44でYESと判定されて従動輪(後輪)の平均速度vfが適正範囲外にあることが確認された場合には、ステップS37に移行して前輪の回転速度に基づいて車速Vを算出する。
上記ステップS44の判定結果がNOであり、従動輪(後輪)の平均速度vfが適正範囲外にあると判定されなかった場合には、上記状態値としてx3が設定されているか否かを判定する(ステップS45)、該ステップS45でYESと判定されて左前輪または右前輪の回転速度が適正範囲外にあることが確認された場合には、上記ステップS39に移行して後輪の回転速度に基づいて車速Vを算出する。
上記ステップS45の判定結果がNOであり、左前輪および右前輪の回転速度が適正範囲外にあると判定されなかった場合には、上記状態値としてx4が設定されているか否かを判定する(ステップS46)、該ステップS46でYESと判定されて左後輪または右後輪の回転速度が適正範囲外にあることが確認された場合には、上記ステップS37に移行して前輪の回転速度に基づいて車速Vを算出する。なお、上記ステップS46の判定結果がNOであり、左後輪および右後輪の回転速度が適正範囲外にあると判定されなかった場合には、ステップS42に移行して駆動輪の平均速度Vdに基づいて車速Vを算出する。
上記構成によれば、車両の走行時に特定の車輪が路面から離間したり、各車輪の回転速度を検出する車輪速センサの一つに故障が生じたりすることに起因して、当該車輪の回転速度を正確に検出することができなかった場合においても、他の車輪の回転速度等に基づいて車速Vを適正に検出することが可能である。したがって、当該車速Vに基づいて車両の制動力を制動力演算手段8において演算することができるとともに、運転者の制動要求意図を上記制動要求推定手段5において正確に推定することにより、運転者の予期しない車両の出力制御が実行されるのを効果的に防止できるという利点がある。
また、上記制動力演算手段8により演算された車両の制動力に基づいたエンジン出力の制御を実行する前に、上記制動力演算手段8に検出信号を入力する車輪速センサ等からなる検出手段に故障が発生しているか否かを検出する故障検出手段9を設け(図4参照)、該故障検出手段9により上記検出手段に故障が発生していると判定された場合には、上記待機時間設定手段6により作動待機時間を設定することなく、上記アクセル検出手段1およびブレーキ検出手段2の検出信号に応じて上記アクセルおよびブレーキの同時操作が検出されるとともに、ブレーキ操作量が一定値となったことが検出された時点で上記エンジン出力低減手段4を作動させることにより、エンジンの出力を低減するように構成してもよい。
上記のように構成した場合には、故障が生じた検出手段の検出値に基づく不正確な出力制御が実行されるのを防止して、運転者に違和感が与えるのを効果的に防止することができる。なお、上記ブレーキ検出手段2に故障が生じることに起因してアクセルペダルを操作した通常の運転時に、運転者の意図に反して上記エンジン出力低減手段4によりエンジンの出力を低減する制御が実行されるのを防止するため、故障検出手段9によりブレーキ検出手段2に故障が生じたことが検出された場合には、上記エンジン出力低減手段4によるエンジンの出力制御を禁止するように構成することが望ましい。
1 アクセル検出手段
2 ブレーキ検出手段
4 エンジン出力低減手段
5 制動要求推定手段
6 待機時間設定手段
8 制動力演算手段
9 故障検出手段

Claims (5)

  1. アクセル操作とブレーキ操作とが同時に行われたときにエンジンの出力を低下させるエンジン出力低減手段を備えた車両のエンジン出力制御装置において、アクセル操作が行われたことを検出するアクセル検出手段と、ブレーキ操作が行われたことを検出するブレーキ検出手段と、運転者の制動要求意図を推定する制動要求推定手段と、上記アクセル操作とブレーキ操作とが同時に行われたことが検出された時点から上記エンジン出力低減手段を作動させてエンジン出力を低下させるまでの作動待機時間を上記制動要求意図に応じて設定する待機時間設定手段とを有し、上記制動要求推定手段により運転者の制動要求意図が弱いと推定された場合には、該制動要求意図が強いと推定された場合に比べて上記作動待機時間を長くするように構成したことを特徴とする車両の出力制御装置。
  2. 上記制動要求推定手段は、ブレーキ検出手段の出力信号に応じてブレーキ操作に対応して車両に付与される制動力を測定し、該制動力の測定値が小さい場合に、該測定値が大きい場合に比べて運転者の制動要求意図が弱いと推定するように構成したことを特徴とする請求項1に記載の車両の出力制御装置。
  3. 車両の駆動力と走行抵抗とに基づいて設定された車両の運動モデルから車両の制動力を演算する制動力演算手段を有し、上記制動要求推定手段は、制動力演算手段により演算された制動力が小さい場合に、該制動力の演算値が大きい場合に比べて運転者の制動要求意図が弱いと推定するように構成したことを特徴とする請求項1または2に記載の車両の出力制御装置。
  4. 上記制動力演算手段に検出信号を入力する検出手段に故障が発生しているか否かを検出する故障検出手段を有し、該故障検出手段により検出手段に故障が発生していると判定された場合には、上記待機時間設定手段により作動待機時間を設定することなく、上記アクセル検出手段およびブレーキ検出手段の検出信号に応じてアクセルおよびブレーキの同時操作が検出されるとともに、ブレーキ操作量が一定値となったことが検出された時点で上記エンジン出力低減手段を作動させるように構成したことを特徴とする請求項3に記載の車両の出力制御装置。
  5. エンジン始動後の同一運転サイクルで、エンジン出力低減手段を作動させてエンジン出力を低下させる制御が実行された後に、再びアクセル操作とブレーキ操作とが同時に行われたことが検出された場合には、上記待機時間設定手段により設定される作動待機時間を、上記制動要求推定手段の推定値の如何に拘わらず最短時間に設定するように構成したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両の出力制御装置。
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