JP2012223205A - クリーナ - Google Patents

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Abstract

【課題】塵離れが良好なフィルタを備えたクリーナを提供する。
【解決手段】吸引風を発生させる電動送風機15が収容された本体ハウジング10と、粉塵吸引口22が形成されて内部に集塵室21を設け本体ハウジングの前方に装着される前側ハウジング20と、を備え、集塵室内に、吸引風によって粉塵吸引口から吸引した粉塵を捕捉する袋状のフィルタ25を設け、電動送風機の駆動モータMが充電可能なバッテリを電源として駆動されるクリーナ1であって、フィルタを導電性繊維を用いた織布によって形成し、集塵室内でフィルタよりも吸引風の下流側に、粉塵を吸引するときのフィルタの形状を保持する保持枠24を設けた。
【選択図】図1

Description

この発明は、粉塵を捕捉するフィルタを設けたクリーナに関する。
例えば特許文献1には、粉塵を捕捉するフィルタを設けた前側ハウジングを、本体ハウジングから離脱したときに、フィルタが外れて前側ハウジング内の粉塵が飛散することを防止したクリーナが開示されている。
特許文献1のクリーナでは、フィルタを支えるフィルタ枠を弾性部材によって構成し、フィルタ枠の外周部に一体形成したフランジ状の円筒壁を、前側ハウジング内に設けた円筒状保持部材の外側と前側ハウジングの内壁との間に挟み込んで弾性力により圧着させている。その結果、前側ハウジングに対するフィルタ枠の保持が確実になることで、フィルタ枠に支えられたフィルタが前側ハウジングから落下することがなく、前側ハウジングに集塵された粉塵が飛散することを防止できる。
実公昭61−12035号公報
ところで一般にクリーナに用いるフィルタは、高い集塵効率と高い通気性を維持し圧力損失の上昇を防ぐことができる不織布で形成されていた。しかしながら不織布で形成されたフィルタは集塵効率が高いことから塵離れが悪い。このため、例えばクリーナのユーザが前側ハウジングに集塵された粉塵を捨てるとき等にフィルタの表面に付着した粉塵に触れるおそれがあり、衛生面で好ましいフィルタであるとは言い難かった。
一方織布によってフィルタを形成することも考えられるが、一般に織布は静電気が帯電し易いことから、織布で形成されたフィルタは、表面が帯電することによって粉塵が吸着して塵離れが劣るという不具合を有するものであった。
この発明は、このような状況に鑑み提案されたものであって、塵離れが良好なフィルタを備えたクリーナを提供することを目的とする。
請求項1の発明に係るクリーナは、吸引風を発生させる電動送風機が収容された本体ハウジングと、粉塵吸引口が形成されて内部に集塵室を設け前記本体ハウジングの前方に装着される前側ハウジングと、を備え、前記集塵室内に、前記吸引風によって前記粉塵吸引口から吸引した粉塵を捕捉する袋状のフィルタを設け、前記電動送風機の駆動モータが充電可能なバッテリを電源として駆動されるクリーナであって、前記フィルタを導電性繊維を用いた織布によって形成し、前記集塵室内で前記フィルタよりも前記吸引風の下流側に、前記粉塵を吸引するときの前記フィルタの形状を保持する保持枠を設けたことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1において、前記本体ハウジングに、前記保持枠を前記集塵室内へ突出するように設けて、前記吸引風の停止状態では、前記集塵室の前後方向で、前記フィルタが前記保持枠に該保持枠の前方端から突出する形状で保持されて、前記フィルタが前記前方端から突出する長さを、前記前後方向における前記保持枠の長さの1/2〜1/3としたことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2において、前記保持枠を、前記粉塵吸引口の中心を通る中心線と略平行に前記前後方向へ延びる少なくとも3つの棒状部材で形成したことを特徴とする。
請求項1の発明に係るクリーナによれば、粉塵を捕捉するフィルタを導電性繊維を用いた織布によって形成することで、静電気がフィルタに帯電することを抑制できる。これにより、粉塵が静電気でフィルタに吸着することを抑えることができ、フィルタの塵離れが良好になる。さらに、吸引風によって保持枠に張り付いたフィルタが、吸引風の停止によって復元することにより、自動的にフィルタから粉塵を除去できる。
請求項2の発明によれば、フィルタの収縮時と復元時との形状の差を大きくできるため、フィルタから粉塵を振り払う力を大きくできる。これに伴って、粉塵がフィルタから剥がれ落ち易くなる。
請求項3の発明によれば、棒状部材で形成されたフィルタの保持枠は、吸引風の吸引方向と略平行に延設されることになり、吸引風の流れを妨げることを抑制できる。これにより、フィルタに対する吸引風の風量の低下を防ぐことができるため、フィルタの圧力損失の上昇を防ぐことができる。
本発明の実施形態1のクリーナの側断面図である。 フィルタと保持枠を突設させた本体ハウジングとの分解斜視図である。 吸引風発生時における同クリーナの要部縦断面図である。 実施形態2のクリーナの側断面図である。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図3を参照しつつ説明する。図1に示すようにクリーナ1は、本体ハウジング10とダストハウジング20とを備えている。
図2に示すように本体ハウジング10は、左右に二つ割り形状となる一対のハウジング形成部材10L、10Rを組み付けて形成されている。本体ハウジング10の前端部(図1中の右側)は筒状に形成されている。この前端部の内部は、仕切り板11によって、本体ハウジング10の前後方向に隣接する電動送風機収容室12とファン収容室13とに区画されている。
電動送風機収容室12には、吸引風を発生させる電動送風機15が収容されている。仕切り板11には、電動送風機収容室12とファン収容室13とを連通させる連通孔16が形成されている。電動送風機15の駆動モータMの出力軸15Aは、連通孔16を通じてファン収容室13内に進入する。図2に示すようにハウジング形成部材10Rの側面には、ハウジング形成部材10Rの外部とファン収容室13とを連通させる複数の空気排気口17が開設されている。加えてハウジング形成部材10Lの側面にも、ハウジング形成部材10Lの外部とファン収容室13とを連通させる複数の空気排気口(図示せず。)が開設されている。ファン収容室13では、出力軸15AにファンFが嵌着されている。本体ハウジング10におけるファン収容室13の前方側内面には、本体ハウジング10内に突出するリブ13Aが一体に形成されている。加えてファン収容室13の前方側には通気孔13Bが開設されている。
また本体ハウジング10の後端部(図1中の左側)には、本体ハウジング10と一体になってハンドル18が設けられている。この後端部の下方部にはバッテリ装着部19が形成されて、バッテリはバッテリ装着部19に固定可能とされている。このバッテリは、充電可能なものであり駆動モータMを駆動させるために用いられる。
ダストハウジング20は、図1に示すように本体ハウジング10の前方(図1中の右側)に装着されるもので、内部に集塵室21を設けて筒状に形成されている。このダストハウジング20は、周知のバイヨネット結合により本体ハウジング10の前端縁に連結されている。ダストハウジング20の前方中央部には、粉塵吸引口22が開設されている。本体ハウジング10にダストハウジング20を連結すると、粉塵吸引口22は、上記の通気孔13Bと対向して配置される。なお、ダストハウジング20は本発明の前側ハウジングの一例である。
さらに集塵室21内には、保持枠24とフィルタ25とが収容されている。保持枠24は、フィルタ25よりも吸引風の下流側(図1中の左側)に設けられてフィルタ25を保持するもので図1及び図2に示すように8つの棒状部材24Aで形成されている。各棒状部材24Aは、粉塵吸引口22の中心を通る中心線Lと略平行に集塵室21の前後方向Xへ延設されている。
図1及び図2に示すように、各棒状部材24Aにおける前後方向Xの後方端部は第1の環状部材24Bに結合されている。一方、各棒状部材24Aにおける前後方向Xの前方端部は、第1の環状部材24Bよりも小径の第2の環状部材24Cに結合されている。第1の環状部材24Bは、本体ハウジング10の前方側内面に配置した環状溝13C(図1参照。)に嵌められている。これにより、保持枠24は、第1の環状部材24Bを介して本体ハウジング10に固定されて集塵室21内へ突出する。
フィルタ25は、図1及び図2に示すように本体ハウジング10側を開口させダストハウジング20側を閉塞した袋状で、ポリエステル繊維製の織布と共に導電性繊維を用いて形成されている。フィルタ25の開口縁部には、図2に示すように枠部材26が取り付けられている。この枠部材26の外周には、2つの係止用突部26Aが設けられている。図1に示すように各係止用突部26Aをリブ13Aに係止させることで、フィルタ25は、集塵室21内で第2の環状部材24Cよりも前後方向Xの前方側へ突出し張設状態で各棒状部材24Aに保持される。また、電動送風機15が停止した吸引風の停止状態では、フィルタ25が第2の環状部材24Cから前後方向Xの前方側へ突出する長さL1が、前後方向Xにおける保持枠24(棒状部材24A)の長さの1/2〜1/3に設定されている。
次にクリーナ1の動作を説明する。バッテリ装着部19に固定したバッテリによって駆動モータMを駆動させて出力軸15Aが回転すると、ファンFが回転して吸引風が発生する。この吸引風は、粉塵吸引口22からダストハウジング20内を通過して、フィルタ25、保持枠24内、通気孔13B、ファンFのブレード同士の間、ファン収容室13内、各空気排気口17へと順次向かう。このときフィルタ25は、図3に示すように吸引風で弾性変形して各棒状部材24Aに張り付いて収縮した状態で、吸引風と共にダストハウジング20内に吸い込まれた粉塵を外周に捕捉する。ここでは各棒状部材24Aは、中心線L(図1参照。)と略平行に前後方向Xへ延設されている。このため吸引風の発生時には、各棒状部材24Aは吸引風の流れを妨げることを抑制する。
一方駆動モータMを停止させると吸引風が停止する。これに伴ってフィルタ25が張設状態に復元すると共に、フィルタ25の外周に捕捉された粉塵は、復元力でフィルタ25から集塵室21内に剥がれ落ちて除去される。本実施形態では、フィルタ25が第2の環状部材24Cから突出する長さL1を、保持枠24(棒状部材24A)の長さの1/2〜1/3に設定したことで、フィルタ25の収縮時と復元時との形状の差を大きくできる。よって、フィルタ25から粉塵を振り払う復元力が大きくなる。
加えて本実施形態では、フィルタ25がポリエステル繊維と共に導電性繊維で形成されているため、フィルタ25の除電が可能となる。このため、静電気がフィルタ25に帯電することを抑制できる。これに伴って、粉塵が静電気でフィルタ25の外面に吸着することを抑えることができる。
<実施形態1の効果>
本実施形態のクリーナ1では、粉塵を捕捉するフィルタ25を、ポリエステル繊維製の織布と共に導電性繊維を用いて形成することで、静電気がフィルタ25に帯電することを抑制できる。これにより、粉塵が静電気でフィルタ25に吸着することを抑えることができ、フィルタ25の塵離れが良好になる。さらに、吸引風によって保持枠24を形成する各棒状部材24Aに張り付いたフィルタ25が、吸引風の停止によって復元することにより、復元力で粉塵を自動的にフィルタ25から除去できる。
また、フィルタ25が保持枠24の前方端に位置する第2の環状部材24Cから突出する長さL1を、保持枠24(棒状部材24A)の長さの1/2〜1/3に設定したことで、フィルタ25の収縮時の形状と復元時の形状との差を大きくできる。このため、フィルタ25から粉塵を振り払う復元力を大きくでき、粉塵がフィルタ25から剥がれ落ち易くなる。
さらに、8つの棒状部材24Aで形成された保持枠24は、吸引風の吸引方向と略平行に延設されることになり、吸引風の流れを妨げることを抑制できる。これにより、フィルタ25に対する吸引風の風量の低下を防ぐことができるため、フィルタ25の圧力損失の上昇を防ぐことができる。
<実施形態2>
本発明の実施形態2を図4を参照しつつ説明する。ここでは実施形態1と同一の構成は同一の符号を付しその説明を省略する。本実施形態のクリーナ1Aは、集塵室21内に保持枠30とフィルタ40とを収容している。保持枠30は、フィルタ40よりも吸引風の下流側に設けられて、前側キャップ31と、2つの棒状部材32と、後側キャップ33とを備えている。前側キャップ31の外面には、前側キャップ31の内部と連筒する筒部31Aが設けられている。この筒部31Aは、粉塵吸引口22に連結可能とされている。後側キャップ33は、前側キャップ31から吸引風の下流側へ離れて前側キャップ31と正対配置されている。2つの棒状部材32は、前側キャップ31と後側キャップ33との間を中心線Lと略平行に前後方向Xへ延設された上で、集塵室21の上下方向(図4中の上下方向)で対向するように配置されている。各棒状部材32の前方端部は前側キャップ31の外面に結合され、各棒状部材32の後方端部は後側キャップ33の外面に結合されている。
フィルタ40は、ダストハウジング20側を開口させ本体ハウジング10側を閉塞した袋状で、ポリエステル繊維製の織布と共に導電性繊維を用いて形成されている。このフィルタ40は、開口側を粉塵吸引口22と連結させた上で、両キャップ31、33と両棒状部材32、32とで囲まれた保持枠30の内部空間に装着されている。
次にクリーナ1Aの動作を説明する。粉塵は吸引風と共に粉塵吸引口22からフィルタ40に吸い込まれる。このフィルタ40は、吸引風で膨らんで外面が両キャップ31、33に張り付いて両棒状部材32、32からはみ出した状態で内部に粉塵を集塵する。そして粉塵が分離された吸引風は、フィルタ40を通過した後にダストハウジング20内、通気孔13B、ファンFのブレード同士の間、ファン収容室13内を通過して、実施形態1と同様の空気排気口から排出される。本実施形態でも、実施形態1と同様に静電気がフィルタ40に帯電することを抑制できる。よって吸引風が停止したときに、粉塵がフィルタ40の内面に吸着することを抑えることができる。加えて、フィルタ40が膨らんだ状態から膨らむ前の状態へ復元するときに、フィルタ40の内面に捕捉された粉塵は、復元力でフィルタ40の内部に剥がれ落ちる。
<実施形態2の効果>
本実施形態のクリーナ1Aでは、粉塵を捕捉するフィルタ40を、ポリエステル繊維製の織布と共に導電性繊維を用いて形成することで、静電気がフィルタ40に帯電することを抑制できる。これにより、粉塵が静電気でフィルタ40に吸着することを抑えることができ、フィルタ40の塵離れが良好になる。さらに、吸引風によって膨らんで、外面が両キャップ31、33に張り付いて両棒状部材32、32からはみ出したフィルタ40が、吸引風の停止によって膨らむ前の状態に復元することにより、復元力で粉塵を自動的にフィルタ40の内面から除去できる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において構成の一部を適宜変更して実施できる。例えば実施形態1とは異なり、保持枠を3つ以上の適宜の数の棒状部材24Aで形成して、この保持枠が吸引風の発生時にフィルタ25を収縮状態で保持するようにしてもよい。
1・・クリーナ、10・・本体ハウジング、15・・電動送風機、20・・ダストハウジング、21・・集塵室、22・・粉塵吸引口、24、30・・保持枠、24A・・棒状部材、25、40・・フィルタ、L・・粉塵吸引口の中心を通る中心線、L1・・フィルタの突出長さ、M・・駆動モータ、X・・集塵室の前後方向。

Claims (3)

  1. 吸引風を発生させる電動送風機が収容された本体ハウジングと、粉塵吸引口が形成されて内部に集塵室を設け前記本体ハウジングの前方に装着される前側ハウジングと、を備え、前記集塵室内に、前記吸引風によって前記粉塵吸引口から吸引した粉塵を捕捉する袋状のフィルタを設け、前記電動送風機の駆動モータが充電可能なバッテリを電源として駆動されるクリーナであって、
    前記フィルタを導電性繊維を用いた織布によって形成し、前記集塵室内で前記フィルタよりも前記吸引風の下流側に、前記粉塵を吸引するときの前記フィルタの形状を保持する保持枠を設けたことを特徴とするクリーナ。
  2. 前記本体ハウジングに、前記保持枠を前記集塵室内へ突出するように設けて、
    前記吸引風の停止状態では、前記集塵室の前後方向で、前記フィルタが前記保持枠に該保持枠の前方端から突出する形状で保持されて、前記フィルタが前記前方端から突出する長さを、前記前後方向における前記保持枠の長さの1/2〜1/3としたことを特徴とする請求項1に記載のクリーナ。
  3. 前記保持枠を、前記粉塵吸引口の中心を通る中心線と略平行に前記前後方向へ延びる少なくとも3つの棒状部材で形成したことを特徴とする請求項2に記載のクリーナ。
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