JP2012221657A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】オフガスからのエネルギーの回収量を増加させて、運転効率を高めることができる燃料電池システムを提供する。
【解決手段】酸化剤供給路11に酸化剤ガスを送出するコンプレッサ40と、酸化剤排出路12から排気されるオフガスにより駆動され、コンプレッサ40に動力を伝達するエキスパンダ42とを備えた燃料電池システムにおいて、酸化剤供給路11及び酸化剤排出路12の途中に接続されて、酸化剤供給路11を流通する酸化剤ガスからの熱により、酸化剤排出路12を流通するオフガスを加熱する熱交換器30と、熱交換器30と燃料電池10との間の酸化剤供給路11及び酸化剤排出路12の途中に接続され、酸化剤排出路12を流通するオフガス中の水分により酸化剤供給路11を流通する酸化剤ガスを加湿する加湿器20とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、燃料電池のオフガスからエネルギーを回収するエキスパンダを備えた燃料電池システムに関する。
従来より、燃料電池システムにおいて、燃料電池から排出されるオフガスにより駆動されるエキスパンダを、燃料電池に空気(酸化剤ガス)を送出するコンプレッサと同軸に設けることにより、オフガスのエネルギーを回収するようにした構成が提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
こうした構成によれば、燃料電池システムとしてのエネルギー効率が向上する。また、コンプレッサから送出されて燃料電池に導入される前の空気から熱を得て、エキスパンダ前のオフガスに熱を与えることにより、高温過ぎる空気が燃料電池に供給されるのを防ぐと共に、エネルギー回収をより進める構成が提案されている(例えば、特許文献3参照)。一方、燃料電池が適切に加湿されていることは、燃料電池を効率的に作動させる上で重要である。そこで、加湿器を設ける際には、その機能を常に発揮できるよう配慮して配置する必要がある。
特許第2743147号公報 特開2001−351659号公報 米国特許第7276308号公報
上述した従来の燃料電池システムによれば、オフガスのエネルギーを回収することによって、燃料電池システムの運転効率を高めることができるが、エネルギーの回収量をさらに高めることが要望されている。
本発明はかかる背景を鑑みてなされたものであり、オフガスからのエネルギーの回収量を増加させると共に、継続して適切に加湿することで効率的に運転することができる燃料電池システムを提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するためになされたものであり、燃料電池と、燃料電池のカソード極に接続されて、カソード極に酸化剤ガスを供給する酸化剤供給路と、燃料電池のカソード極に接続されて、カソード極からオフガスが排出される酸化剤排出路と、前記酸化剤供給路に酸化剤ガスを送出するコンプレッサと、前記酸化剤排出路から排気されるオフガスにより駆動され、前記コンプレッサに動力を伝達するエキスパンダとを備えた燃料電池システムの改良に関する。
そして、前記酸化剤供給路及び前記酸化剤排出路の途中に架け渡されて接続され、前記酸化剤供給路を流通する酸化剤ガスからの熱により、前記酸化剤排出路を流通するオフガスを加熱する熱交換器と、前記熱交換器と前記カソード極間の前記酸化剤供給路及び前記酸化剤排出路の途中に架け渡されて接続され、前記酸化剤排出路を流通するオフガス中の水分により、前記酸化剤供給路を流通する酸化剤ガスを加湿する加湿器とを備えたことを特徴とする(第1発明)。
第1発明によれば、前記熱交換器により、前記コンプレッサでの加圧に伴い温度が上昇した酸化剤ガスからの熱によって、前記酸化剤排出路を流通するオフガスを加熱することにより、前記酸化剤排出部から前記エキスパンダへのオフガスの供給圧力が上昇する。そのため、前記エキスパンダで回収されるエネルギーを増加させて、前記燃料電池の運転効率を高めることができる。また、前記熱交換器によって、前記酸化剤供給路を流通する酸化剤ガスが吸熱されて温度が低下したのち、前記加湿器を通り、燃料電池に供給される。これにより、前記加湿器及び燃料電池に高温過ぎる酸化剤ガス供給されることを防止でき、継続して加湿器の機能を指示しつつ適切に燃料電池加湿して効率の良い運転を続けることができる。また、供給する酸化剤ガス用の冷却器を別途設ける必要もない。
また、第1発明において、前記酸化剤供給路において前記熱交換器をバイパスする熱交換バイパス路と、前記熱交換バイパス路を開閉する熱交換バイパス弁と、前記燃料電池の運転状況に応じて、前記熱交換バイパス弁を開閉するバイパス制御部とを備えたことを特徴とする(第2発明)。
第2発明によれば、前記燃料電池の運転状況に応じて、前記熱交換バイパス弁を開閉することにより、前記燃料電池のカソード極に供給される酸化剤ガスの温度を調節することができ、より効率的な燃料電池の運転状況を設定することができる。
また、第2発明において、前記熱交換バイパス路の前記熱交換バイパス弁の下流側の箇所と、前記酸化剤供給路の前記加湿器の下流側の箇所とを連通する加湿バイパス路と、前記加湿バイパス路を開閉する加湿バイパス弁とを備え、前記バイパス制御部は、前記燃料電池の運転状況に応じて、前記加湿バイパス弁を開閉することを特徴とする(第3発明)。
第3発明によれば、前記燃料電池の運転状況に応じて、前記加湿バイパス弁を開閉することにより、前記燃料電池のカソード極に供給される酸化剤ガスの温度を調節することができ、より効率的な燃料電池の運転方法を設定することができる。。
また、第3発明において、前記燃料電池の温度を検出する燃料電池温度センサと、前記加湿器から前記酸化剤供給路を介して前記カソード極に供給される酸化剤ガスの温度を検出する酸化剤ガス温度センサとを備え、前記バイパス制御部は、前記燃料電池が発電運転を開始したときに、前記燃料電池温度センサの検出温度が第1所定温度以下であるときは、前記燃料電池温度センサの検出温度が、該第1所定温度以上に設定された第2所定温度を越えるまで、前記熱交換バイパス弁及び前記加湿バイパス弁を開弁状態に維持して、前記燃料電池温度センサの検出温度が該第2所定温度を超えたときに前記加湿バイパス弁を閉弁し、その後、前記酸化剤ガス温度センサの検出温度が第3所定温度を超えたときに前記熱交換バイパス弁を閉弁することを特徴とする(第4発明)。
第4発明によれば、前記燃料電池温度センサの検出温度が前記第1所定温度以下である低温状態下で、前記燃料電池の発電運転が開始されたときに、前記バイパス制御部により、前記熱交換バイパス弁と前記加湿バイパス弁を開弁することにより、前記熱交換器及び前記加湿器での酸化剤ガスの放熱を減少させて、前記燃料電池のカソード極に供給される酸化剤ガスの温度低下を抑制することができる。そして、これにより、前記燃料電池の温度を速やかに上昇させて、前記燃料電池の発電能力を高めることができる。
また、前記燃料電池の温度が上昇して、前記燃料電池の温度が前記第2所定温度を超えたときには前記加湿バイパス弁を閉弁し、さらに、前記酸化剤ガス温度センサの検出温度が前記第3所定温度を超えたときに、前記熱交換バイパス弁を閉弁することにより、前記燃料電池の温度上昇に従って、前記加湿器での酸化剤ガスの加湿と前記熱交換器でのオフガスの加熱の程度を高めることができる。これらにより、効率的な燃料電池の運転を継続して実施することができる。
第1実施形態における燃料電池システムの構成図。 熱交換器を設けたことによる効果の説明図。 第2実施形態における燃料電池システムの構成図。 第3実施形態における燃料電池システムの構成図。 第3実施形態におけるバイパス制御部の作動フローチャート。
本発明の実施形態について、図1〜図5を参照して説明する。
[第1実施形態]
先ず、図1及び図2を参照して、第1実施形態の燃料電池システムについて説明する。図1を参照して、第1実施形態の燃料電池システムは、例えば燃料電池自動車に搭載されるものであり、燃料電池10、燃料電池10のカソード極(空気極)に接続されて空気(酸化剤ガス)を供給する酸化剤供給路11、燃料電池10のカソード極に接続されて反応後のオフガスが排出される酸化剤排出路12、燃料電池10のアノード極(燃料極)に接続されて水素(燃料ガス)を供給する燃料供給路13、図示しない水素ガスタンクからの水素を燃料供給路13に送出するイジェクタ50、及び、燃料電池10のアノード極に接続されて残留水素を燃料供給路13に戻す燃料ガス排出路14を備えている。
また、燃料電池システムは、酸化剤供給路11に空気を送出するコンプレッサ40を駆動するモータ41、コンプレッサ40と同軸でモータ41に連結され、酸化剤排出路を流通するオフガスによりタービン(図示しない)が回転するエキスパンダ42、酸化剤供給路11及び酸化剤排出路12の途中に架け渡されて接続された加湿器20と熱交換器30、燃料電池10の冷却水路(図示しない)中を流れる冷却水の温度を検出する冷却水温度センサ15、及び、燃料電池システムの全体的な作動を制御するコントローラ60を備えている。
加湿器20は、例えば中空糸膜や平膜等の、流体中の水分のみを移動させる構成を備えており、酸化剤排出路12を流通するオフガス中の水分を用いて、酸化剤供給路11を流通する空気を加湿する水分透過型の加湿器である。熱交換器30は、例えば、ステンレス製の複数のプレートをろう材(銅、ニッケル等)を介して重ね合わせて高温加熱により一体化した伝熱部材に、酸化剤供給路11が接続される空気の流路と酸化剤排出路12が接続されるオフガスの流路とを形成した、プレート式熱交換器である。
コントローラ60は、CPU、メモリ等により構成された電子ユニットであり、メモリに保持された燃料電池システムの制御用プログラムをCPUで実行することにより、燃料電池システムの作動を制御する機能を果す。
コントローラ60には、冷却水温度センサ15の温度検出信号が入力される。また、コントローラ60から出力される制御信号によって、モータ41の作動が制御される。コントローラ60は、冷却水温度センサ15の温度検出信号によって燃料電池10の温度を認識しつつ、モータ41の回転速度により燃料電池10への空気の供給流量を調節して、燃料電池10の出力(発電量)を制御する。
ここで、コンプレッサ40から酸化剤供給路11に送出される空気は、コンプレッサ40で圧縮されて温度が上昇している。そして、このように、温度が上昇した空気は、酸化剤供給路11の途中に設けられた熱交換器30を流通する際に放熱し、この熱が熱交換器30のオフガスの流路側に伝わって、酸化剤排出路12を流通するオフガスが加熱される。
熱交換器30での加熱により、酸化剤排出路12からエキスパンダ42に供給されるオフガスの圧力が増大し、エキスパンダ42でオフガスから回収されるエネルギーが増加する。そのため、燃料電池システムの運転効率を高めることができる。
ここで、図2は、熱交換器30を設けることによるエキスパンダ42でのエネルギー回収量の向上率(熱交換器30が設けられていない構成と比較したときのエネルギー回収量の向上率)を、縦軸をエネルギー回収量の向上率に設定し、横軸を燃料電池10の出力に設定して示したグラフである。このグラフでは、燃料電池10の出力が増大するに従って、エネルギー回収量の向上率が25%付近まで上昇している。
さらに熱交換器30により温度が下げられた空気は、酸化剤供給路11を通って加湿器20に供給される。このとき加湿器20の構成部材は、供給される空気の温度が高過ぎることがないため、機能可能な温度を超えることなく、加湿器20は正常に機能し続けることができる。これにより、適切に燃料電池への供給空気を加湿して効率の良い運転を継続させることができる。
[第2実施形態]
次に、図3を参照して、第2実施形態の燃料電池システムについて説明する。第2実施形態の燃料電池システムは、酸化剤供給路11において熱交換器30をバイパスする熱交換バイパス路70と、熱交換バイパス路70の途中に設けられて熱交換バイパス路70を開閉する熱交換バイパス弁71とを備えている点が、図1に示した第1実施形態の燃料電池システムと相違する。なお、第1実施形態の燃料電池システムと同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
熱交換バイパス弁71は、コントローラ60から出力される制御信号によって、開弁状態と閉弁状態に切り替えられる。また、コントローラ60は、CPUがメモリに保持された燃料電池システムの制御用プログラムを実行することにより実現される機能の一部である、燃料電池10の運転状況に応じて熱交換バイパス弁71の開閉を制御するバイパス制御部61として機能する。
バイパス制御部61は、燃料電池10の起動時(発電運転の開始時)に、冷却水温度センサ15の検出温度Twが、所定の低温判定温度(例えば0度)以下であるか否かを判断する。そして、冷却水温度センサの検出温度Twが低温判定温度以下であるときには、熱交換バイパス弁71を開弁する。
熱交換バイパス弁71を開弁することによって、コンプレッサ40から酸化剤供給路11に送出される空気の一部が、熱交換器30を経由せずに熱交換バイパス路70を経由して加湿器20へと流通する。そのため、コンプレッサ40から加湿器20を経由して燃料電池10に供給される空気の温度を上昇させて、燃料電池10を速やかに暖機することができ、早期に効率の良い運転状態に導くことができる。
[第3実施形態]
次に、図4及び図5を参照して、第3実施形態の燃料電池システムについて説明する。第3実施形態の燃料電池システムは、熱交換バイパス路70の熱交換バイパス弁71の下流箇所と、酸化剤供給路11の加湿器20と燃料電池10間の途中箇所とを連通する加湿バイパス路80と、加湿バイパス路80の途中に設けられて加湿バイパス路80を開閉する加湿バイパス弁81と、酸化剤供給路11から燃料電池11に供給される空気の温度を検出する酸化剤ガス温度センサ16とを備えている点が、図3に示した第2実施形態の燃料電池システムと相違する。なお、第2実施形態の燃料電池システムと同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
加湿バイパス弁81は、コントローラ60から出力される制御信号によって、開弁状態と閉弁状態に切り替えられる。また、酸化剤ガス温度センサ16の温度検出信号がコントローラ60に入力される。
以下、図5に示したフローチャートに従って、コントローラ60のバイパス制御部62による熱交換バイパス弁71と加湿バイパス弁81の開閉制御について説明する。バイパス制御部62は、燃料電池10が起動(発電運転の開始)されたときに、図5のフローチャートによる処理を実行する。
図5のSTEP1で、バイパス制御部62は、冷却水温度センサ15による冷却水の検出温度Twが、第1所定温度Tth1(例えば、0度に設定される)以下であるか否かを判断する。そして、冷却水の検出温度Twが第1所定温度Tth1以下であるとき(低温起動時)はSTEP2に進み、冷却水の検出温度Twが第1所定温度Tth1を超えているときにはSTEP10に分岐する。
STEP2で、バイパス制御部62は、加湿バイパス弁81を開弁し、続くSTEP3で熱交換バイパス弁71を開弁する。加湿バイパス弁81と熱交換バイパス弁71を開弁することによって、コンプレッサ40から酸化剤供給路11に供給される空気の一部を、熱交換バイパス路70及び加湿バイパス80を経由して、熱交換器30及び加湿器20での放熱を回避して燃料電池10に供給することができる。そして、これにより、燃料電池10に供給される空気の温度を高くして、燃料電池10の暖機を促進することができ、早期に効率の良い運転状態に導くことができる。
一方、STEP10では、冷却水の検出温度Twが第1所定温度Tth1が超えていて、燃料電池10の暖機を促進する必要がない。そこで、バイパス制御部62は、熱交換バイパス弁71と加湿バイパス弁81を閉弁状態に維持して、エアコンプレッサ40から酸化剤供給路11に供給される空気を、全て熱交換器30及び加湿器20を経由して燃料電池10に供給する「通常始動処理」を実行し、STEP8に進む。
STEP4で、バイパス制御部62は、冷却水の検出温度Twが第2所定温度Tth2(≧Tth1)を超えるのを待って、STEP5に進む。STEP5で、バイパス制御部62は、加湿バイパス弁81を閉弁する。加湿バイパス弁81を閉弁することによって、全ての空気が加湿器20を経由して燃料電池10に供給されることになるため、燃料電池10の発電量の増加に伴って電解質膜の加湿を促進することができ、発電量に見合う適切な加湿を実施して燃料電池10を効率良く運転し続けることができる。
続くSTEP6で、バイパス制御部62は、酸化剤ガス温度センサ16の検出温度Taが第3所定温度Tth3(>Tth1)を超えるのを待ってSTEP7に進む。STEP7で、バイパス制御部62は、熱交換バイパス弁71を閉弁する。熱交換バイパス弁71を閉弁することによって、コンプレッサ40から酸化剤供給路11に供給される空気の全てが、熱交換器30を経由して加湿器20に供給されるようになる。
そのため、熱交換器30における空気の放熱によるオフガスの加熱量が多くなり、エキスパンダ42によるオフガスからのエネルギーの回収量を増加させることができる。そして、STEP8に進み、バイパス制御部62は熱交換バイパス弁71と加湿バイパス弁81を共に閉弁状態とした通常発電モードとする。
なお、図1に示した第1実施形態、及び図3に示した第2実施形態で、オフガス中の水分により酸化剤供給路11を流通する空気を加湿する水透過膜型の加湿器20を備えた燃料電池システムを示したが、このような水透過膜型の加湿器20を備えていない燃料電池システムに対しても、本発明を適用してその効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、本発明の燃料電池温度センサとして、燃料電池10の冷却水路を流れる冷却水の温度を検出する冷却水温度センサ15を備えて、冷却水温度センサ15の検出温度により燃料電池10の温度を間接的に検出したが、燃料電池温度センサとして、燃料電池10の温度を直接検出する温度センサを備えてもよい。
或いは、燃料電池10の周囲温度を検出するセンサを、本発明の燃料電池温度センサとして備え、これらのセンサの検出温度から、燃料電池10の温度を間接的に検出するようにしてもよい。
10…燃料電池、11…酸化剤供給路、12…酸化剤排出路、15…冷却水温度センサ、16…酸化剤ガス温度センサ、20…加湿器、30…熱交換器、40…コンプレッサ、41…モータ、42…エキスパンダ、60…コントローラ、61,62…バイパス制御部、70…熱交換器バイパス路、71…熱交換バイパス弁、80…加湿バイパス路、81…加湿バイパス弁。

Claims (4)

  1. 燃料電池と、
    燃料電池のカソード極に接続されて、カソード極に酸化剤ガスを供給する酸化剤供給路と、
    燃料電池のカソード極に接続されて、カソード極からオフガスが排出される酸化剤排出路と、
    前記酸化剤供給路に酸化剤ガスを送出するコンプレッサと、
    前記酸化剤排出路から排気されるオフガスにより駆動され、前記コンプレッサに動力を伝達するエキスパンダと
    を備えた燃料電池システムにおいて、
    前記酸化剤供給路及び前記酸化剤排出路の途中に架け渡されて接続されて、前記酸化剤供給路を流通する酸化剤ガスからの熱により、前記酸化剤排出路を流通するオフガスを加熱する熱交換器と、
    前記熱交換器と前記カソード極間の前記酸化剤供給路及び前記酸化剤排出路の途中に架け渡されて接続されて、前記酸化剤排出路を流通するオフガス中の水分を用いて、前記酸化剤供給路を流通する酸化剤ガスを加湿する加湿器と
    を備えたことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記酸化剤供給路において前記熱交換器をバイパスする熱交換バイパス路と、
    前記熱交換バイパス路を開閉する熱交換バイパス弁と、
    前記燃料電池の運転状況に応じて、前記熱交換バイパス弁を開閉するバイパス制御部と
    を備えたことを特徴とする燃料電池システム。
  3. 請求項2に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記熱交換バイパス路の前記熱交換バイパス弁の下流側の箇所と、前記酸化剤供給路の前記加湿器の下流側の箇所とを連通する加湿バイパス路と、
    前記加湿バイパス路を開閉する加湿バイパス弁とを備え、
    前記バイパス制御部は、前記燃料電池の運転状況に応じて、前記加湿バイパス弁を開閉することを特徴とする燃料電池システム。
  4. 請求項3に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記燃料電池の温度を検出する燃料電池温度センサと、
    前記加湿器から前記酸化剤供給路を介して前記カソード極に供給される酸化剤ガスの温度を検出する酸化剤ガス温度センサとを備え、
    前記バイパス制御部は、前記燃料電池が発電運転を開始したときに、前記燃料電池温度センサの検出温度が第1所定温度以下であるときは、前記燃料電池温度センサの検出温度が、該第1所定温度以上に設定された第2所定温度を越えるまで、前記熱交換バイパス弁及び前記加湿バイパス弁を開弁状態に維持して、前記燃料電池温度センサの検出温度が該第2所定温度を超えたときに前記加湿バイパス弁を閉弁し、その後、前記酸化剤ガス温度センサの検出温度が第3所定温度を超えたときに前記熱交換バイパス弁を閉弁することを特徴とする燃料電池システム。
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