JP2012217462A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】モード演出の自由度を高めて遊技の興趣を向上させる。
【解決手段】主制御手段(遊技制御装置100)は、変動パターン決定手段によって、変動パターンテーブル選択手段により選択された変動パターンテーブルに複数設定されている変動パターンの中から一の変動パターンを決定する。従属制御手段(演出制御装置300)は、複数の変動パターンテーブルの各々に対応して設けた複数の演出パターンテーブルの中から、モード状態に基づき一の演出パターンテーブルを選択し、当該演出パターンテーブルに複数設定されている演出パターンの中から、前記変動パターンに対応した一の演出パターンを決定する。また、第1はずれ変動パターンテーブルに複数設定されている変動パターンの時間値には、第2はずれ変動パターンテーブルに複数設定されている変動パターンの時間値よりも大きくなるように設定された時間値が含まれるようにする。
【選択図】図98

Description

本発明は、始動入賞領域への遊技球の入賞に基づいて、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示可能な変動表示装置を備え、変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に、変動入賞装置を閉状態から開状態に状態変換して遊技者に所定の遊技価値を付与可能な特別遊技状態を発生する遊技機に関する。
従来のパチンコ機には、図柄によって複数の大当り状態を有し、この大当り状態が終了した後は、確変や時短、潜伏状態と云った特殊な遊技状態に突入するように構成されているものがある。また、これらの遊技状態によって、複数保持される変動パターン選択テーブルから一の変動パターンテーブルを選択して、遊技状態に対応して遊技を進行させ、演出制御側においても、この変動パターンテーブルと遊技状態に対応したモード演出を行うようにしているものがある。例えば、特許文献1には、大当りの種類によって特殊な変動パターンテーブルを用いて遊技を行うゲーム数を特定し、この特定されたゲーム数の間は、演出状態も特殊モード演出とすることで、ゲーム制御と演出制御は対応するように構成したものが開示されている。
特開2010−234005号公報
上記特許文献1のような遊技機では、変動パターンテーブルとモード演出状態が1対1で対応しており、複数のモード移行を複雑に実行しようとすると、変動パターンテーブルを所定条件によって頻繁に切り替える必要があり、主基板のデータ量、制御負担を増大させなければ複雑なモード演出が行えず、自由度の高いモード演出を行うことが困難であった。
本発明の目的は、始動入賞領域への遊技球の入賞に基づいて、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示可能な変動表示装置を備え、変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に、変動入賞装置を閉状態から開状態に状態変換して遊技者に所定の遊技価値を付与可能な特別遊技状態を発生する遊技機において、モード演出の自由度を高めて遊技の興趣を向上させることにある。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、始動入賞領域への遊技球の入賞に基づいて、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示可能な変動表示装置を備え、前記変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に、変動入賞装置を閉状態から開状態に状態変換して遊技者に所定の遊技価値を付与可能な特別遊技状態を発生する遊技機において、
前記変動表示ゲームには、第1変動表示ゲームと、第2変動表示ゲームとが含まれ、
前記始動入賞領域には、前記第1変動表示ゲームの始動契機となる第1始動入賞領域と、前記第2変動表示ゲームの始動契機となる第2始動入賞領域とが含まれ、
前記第2始動入賞領域は、遊技球が入賞し得ない第1状態と、遊技球が入賞し得る第2状態と、に状態変換可能な始動入賞装置であり、
遊技を統括的に制御する主制御手段と、
該主制御手段からの制御情報に基づき、前記変動表示ゲームの表示制御を行う従属制御手段と、を備え、
前記主制御手段は、
前記変動表示ゲームの変動パターンを決定するための複数の変動パターンテーブルの中から、遊技状態に対応して一の変動パターンテーブルを選択する変動パターンテーブル選択手段と、
該変動パターンテーブル選択手段によって選択された変動パターンテーブルに複数設定されている変動パターンの中から一の変動パターンを決定する変動パターン決定手段と、
該変動パターン決定手段によって決定された変動パターンに基づいて前記変動表示ゲームを実行制御するゲーム実行制御手段と、を備え、
前記従属制御手段は、
前記遊技状態に対応するモード状態の設定を行うモード状態設定手段と、
前記変動表示ゲームの演出パターンを決定するための演出パターンテーブルを、前記複数の変動パターンテーブルの各々に対応して設けた複数の演出パターンテーブルの中から、前記モード状態に基づき選択する演出パターンテーブル選択手段と、
該演出パターンテーブル選択手段によって選択された演出パターンテーブルに複数設定されている演出パターンの中から、前記変動パターンテーブル決定手段によって決定された変動パターンに対応した一の演出パターンを決定する演出パターン決定手段と、を備え、
前記複数の変動パターンテーブルには、前記第1変動表示ゲームの結果が特別結果とならない場合に選択される第1はずれ変動パターンテーブルと、前記第2変動表示ゲームの結果が特別結果とならない場合に選択される第2はずれ変動パターンテーブルとが含まれ、
前記第1はずれ変動パターンテーブルに複数設定されている変動パターンの時間値には、前記第2はずれ変動パターンテーブルに複数設定されている変動パターンの時間値よりも大きくなるように設定された時間値が含まれることを特徴とする。
ここで、遊技状態とは、変動表示ゲームが特別結果となる確率の状態や、普通変動入賞装置の動作状態、演出の状態などである。
請求項1に記載の発明によれば、主制御手段が変動パターンテーブル選択手段によって選択された変動パターンテーブルに基づき変動パターンを決定する一方で、従属制御手段が演出パターンテーブル選択手段によって選択された演出パターンテーブルに基づき演出パターンを決定するようにしているので、演出の自由度を高めることが可能となる。また、第1はずれ変動パターンテーブルに複数設定される変動パターンの時間値は、第2はずれ変動パターンテーブルに複数設定される変動パターンの時間値よりも大きく設定されているので、より一層演出の自由度を高め、多彩な演出を行うことができるようになる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機であって、
前記モード状態設定手段は、
所定条件の成立に基づいて、前記遊技状態に対応しない前記モード状態を設定可能であり、
前記演出パターンテーブル選択手段は、
前記モード状態設定手段によって前記遊技状態に対応しない前記モード状態が設定されたことによって、前記変動パターンテーブル選択手段によって選択された変動パターンテーブルに基づき決定された変動パターンと、前記演出パターンテーブル選択手段によって選択された演出パターンテーブルに基づき決定された演出パターンと、が対応しない場合に、所定の演出を挿入する演出挿入手段を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、モード演出の自由度を高めて遊技の興趣を向上させるとともに、主制御手段と従属制御手段との間で変動表示ゲームの実行時間にズレが生じたとしても当該ズレが分かり難いようにすることができる。すなわち、モード状態設定手段は、所定条件の成立に基づいて、遊技状態に対応しないモード状態を設定可能であるので、遊技状態に関係なくモード状態を移行でき、モード状態の遷移による演出の自由度が高まり多彩な演出を行うことができる。また、演出挿入手段を備えるので、主制御手段の変動パターンと従属制御手段の演出パターンとの時間値が対応しない場合に制御のつじつまが合わなくなり制御不能となることを防止できる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の遊技機であって、
前記演出パターンテーブル選択手段は、前記モード状態設定手段によって前記遊技状態に対応しない前記モード状態が設定されたとき、前記変動パターンテーブル選択手段によって選択された変動パターンテーブルに基づき決定された変動パターンの時間値が、前記演出パターンテーブル選択手段によって選択された演出パターンテーブルに基づき決定された演出パターンの時間値よりも大きいか否かを判定する時間値判定手段を備え、
前記演出挿入手段は、
前記時間値判定手段によって、前記変動パターンの時間値が前記演出パターンの時間値よりも大きいと判定された場合、前記変動パターンの時間値と前記演出パターンの時間値との差分値の期間内において、前記所定の演出を挿入することを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、時間値判定手段により変動パターンの時間値が演出パターンの時間値よりも大きいと判定された場合、演出挿入手段によって、当該変動パターンの時間値と当該演出パターンの時間値との差分値の期間内において、所定の演出を挿入することができる。
従って、所定の演出を挿入することで、当該変動パターンの時間値と当該演出パターンの時間値との帳尻を合わせることができることとなり、主制御手段と従属制御手段との間で変動表示ゲームの実行時間にズレが生じたとしても当該ズレが分かり難いようにすることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の遊技機であって、
前記特別遊技状態の終了後の所定期間に亘り、前記始動入賞装置が第1状態から第2状態に状態変換する期間を通常よりも延長する状態変換延長状態を発生可能に構成され、
前記モード状態設定手段は、
前記状態変換延長状態が発生したことに基づいて、前記遊技状態に対応しない前記モード状態を設定可能であり、
前記演出パターンテーブル選択手段は、
当該変動パターンテーブル選択手段によって選択された前記第2はずれ変動パターンテーブルに基づき決定された変動パターンの停止時間の時間値が、前記所定の演出の挿入時間値よりも大きいか否かを判定する停止時間値判定手段を備え、
前記演出挿入手段は、
前記停止時間値判定手段によって、前記第2はずれ変動パターンテーブルに基づき決定された変動パターンの停止時間の時間値が前記所定の演出の挿入時間値よりも大きいと判定された場合、当該停止時間内において、前記所定の演出を挿入可能とすることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、停止時間値判定手段により第2はずれ変動パターンテーブルに基づき決定された変動パターンの停止時間の時間値が前記所定の演出の挿入時間値よりも大きいと判定された場合、当該停止時間内において、前記所定の演出を挿入することができる。
従って、主制御手段のモードと従属制御手段のモードが同一で時間値のズレが生じていない場合であっても、第2はずれ変動パターンテーブルに基づき決定された変動パターンの停止時間内において、所定の演出を挿入することができるので、当該所定の演出の表示に基づいたモードの判別をし難くすることができるようになる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の遊技機であって、
前記変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶に関する始動記憶情報、及び、現在実行中の変動表示ゲームの実行権利である始動記憶に関する消化始動記憶情報を前記変動表示装置に表示させる始動記憶表示制御手段を備え、
前記始動記憶表示制御手段は、
前記時間値判定手段によって、前記変動パターンの時間値が前記演出パターンの時間値よりも大きいと判定された場合、当該判定がなされた変動表示ゲームの前記始動記憶情報を、当該変動表示ゲームの開始から前記変動パターンの時間値と前記演出パターンの時間値との差分値の時間が経過した後、前記消化始動記憶情報として表示させることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、時間値判定手段により変動パターンの時間値が演出パターンの時間値よりも大きいと判定された場合、当該判定がなされた変動表示ゲームの始動記憶情報を、当該変動表示ゲームの開始から当該変動パターンの時間値と当該演出パターンの時間値との差分値の時間が経過した後、消化始動記憶情報として表示させることができるので、変動表示装置にて当該演出パターンによる演出表示を開始するタイミングと、当該演出表示が行われる変動表示ゲームの消化始動記憶情報の表示を開始するタイミングを合わせることができるようになる。
従って、変動表示ゲームの消化始動記憶情報の表示が演出パターンによる演出表示の開始に先駆けて行われることを防止して、当該変動表示ゲームの実行時間の矛盾を遊技者に感じさせないようにすることができる。
本発明によれば、主制御手段が変動パターンテーブル選択手段によって選択された変動パターンテーブルに基づき変動パターンを決定する一方で、従属制御手段が演出パターンテーブル選択手段によって選択された演出パターンテーブルに基づき演出パターンを決定するようにしているので、演出の自由度を高めることが可能となる。また、第1はずれ変動パターンテーブルに複数設定される変動パターンの時間値は、第2はずれ変動パターンテーブルに複数設定される変動パターンの時間値よりも大きく設定されているので、より一層演出の自由度を高め、多彩な演出を行うことができるようになる。
本発明の一実施形態の遊技機を前面側から見た斜視図である。 遊技盤の正面図である。 遊技機の制御系の構成例を示すブロック図である。 遊技機の制御系の構成例を示すブロック図である。 特別結果、特定結果の種類を説明する図である。 モード状態の遷移を説明する図である。 遊技状態とモード状態の変化を説明する図である。 変動パターンテーブルを説明する図である。 演出パターンテーブルを説明する図である。 特別演出パターンテーブルを説明する図である。 表示装置での演出例を示す図である。 表示装置での演出例を示す図である。 表示装置での演出例を示す図である。 表示装置での演出例を示す図である。 メイン処理を説明するためのフローチャートである。 メイン処理を説明するためのフローチャートである。 タイマ割込み処理を説明するためのフローチャートである。 特図ゲーム処理を説明するためのフローチャートである。 始動口スイッチ監視処理を説明するためのフローチャートである。 特図始動口スイッチ共通処理を説明するためのフローチャートである。 特図保留情報判定処理を説明するためのフローチャートである。 特図普段処理を説明するためのフローチャートである。 特図1変動開始処理を説明するためのフローチャートである。 特図2変動開始処理を説明するためのフローチャートである。 特図1停止図柄設定処理を説明するためのフローチャートである。 小当り時設定処理を説明するためのフローチャートである。 特図2停止図柄設定処理を説明するためのフローチャートである。 特図変動中処理を説明するためのフローチャートである。 特図表示中処理を説明するためのフローチャートである。 特図表示中処理を説明するためのフローチャートである。 変動回数更新処理を説明するためのフローチャートである。 時短終了時情報設定処理を説明するためのフローチャートである。 大当り終了処理を説明するためのフローチャートである。 大当り終了設定処理1を説明するためのフローチャートである。 大当り終了設定処理2を説明するためのフローチャートである。 大当り終了設定処理3を説明するためのフローチャートである。 小当り終了処理を説明するためのフローチャートである。 停電復旧時送信コマンドを説明する図である。 1stメイン処理を説明するためのフローチャートである。 2ndメイン処理を説明するためのフローチャートである。 通常ゲーム処理を説明するためのフローチャートである。 1stシーン制御処理を説明するためのフローチャートである。 変動中処理を説明するためのフローチャートである。 変動回数管理処理を説明するためのフローチャートである。 変動パターン情報設定処理を説明するためのフローチャートである。 モード状態設定処理を説明するためのフローチャートである。 エンディング処理を説明するためのフローチャートである。 小当り時エンディング処理を説明するためのフローチャートである。 第1実施形態の第1変形例における先読みコマンド受信処理を説明するためのフローチャートである。 第1実施形態の第2変形例における変動パターン情報設定処理を説明するためのフローチャートである。 第1実施形態の第2変形例における特別演出パターンテーブルを説明する図である。 第1実施形態の第3変形例における先読みコマンド受信処理を説明するためのフローチャートである。 第1実施形態の第3変形例におけるモード状態設定処理を説明するためのフローチャートである。 第1実施形態の第3変形例における特別演出パターンテーブル2を説明する図である。 第1実施形態の第3変形例における遊技状態とモード状態の変化を説明するタイムチャートである。 第1実施形態の第3変形例における表示装置での演出例を示す図である。 第1実施形態の第4変形例における遊技状態とモード状態の変化を説明するタイムチャートである。 第1実施形態の第4変形例における遊技状態とモード状態の変化を説明するタイムチャートである。 第1実施形態の第4変形例における表示装置での演出例を示す図である。 第1実施形態の第5変形例における通常大当り、小当り変動パターンテーブルを説明する図である。 第1実施形態の第6変形例における変動パターンテーブルを説明する図である。 第1実施形態の第6変形例における演出パターンテーブルを説明する図である。 第1実施形態の第6変形例における表示装置での演出例を示す図である。 第1実施形態の第6変形例における表示装置での演出例を示す図である。 第1実施形態の第6変形例における表示領域の表示の変化を説明するタイムチャートである。 第2実施形態における特別結果、特定結果の種類を説明する図である。 第2実施形態における表示装置での演出例を示す図である。 第2実施形態における遊技状態とモード状態の変化を説明するタイムチャートである。 第2実施形態における遊技状態とモード状態の変化を説明するタイムチャートである。 第2実施形態における遊技状態とモード状態の変化を説明するタイムチャートである。 第2実施形態における表示装置出の演出例を示す図である。 第2実施形態における遊技状態とモード状態の変化を説明するタイムチャートである。 第2実施形態における遊技状態とモード状態の変化を説明するタイムチャートである。 第2実施形態における遊技状態とモード状態の変化を説明するタイムチャートである。 第2実施形態における特図始動口スイッチ共通処理を説明するためのフローチャートである。 第2実施形態における特図保留情報判定処理を説明するためのフローチャートである。 第2実施形態における転落判定処理を説明するためのフローチャートである。 第2実施形態における転落抽選処理を説明するためのフローチャートである。 第2実施形態における転落時情報設定処理を説明するためのフローチャートである。 第2実施形態における変動回数更新処理を説明するためのフローチャートである。 第2実施形態における大当り終了処理を説明するためのフローチャートである。 第2実施形態における大当り終了設定処理1を説明するためのフローチャートである。 第2実施形態における大当り終了設定処理2を説明するためのフローチャートである。 第2実施形態における保留数コマンド受信処理を説明するためのフローチャートである。 第2実施形態における変動中処理を説明するためのフローチャートである。 第2実施形態におけるモード転落判定処理を説明するためのフローチャートである。 第2実施形態における変動回数管理処理を説明するためのフローチャートである。 第2実施形態における変動パターン情報設定処理を説明するためのフローチャートである。 第2実施形態におけるモード状態設定処理を説明するためのフローチャートである。 第2実施形態におけるエンディング処理を説明するためのフローチャートである。 第2実施形態における小当り時エンディング処理を説明するためのフローチャートである。 第2実施形態の第1変形例におけるモード転落判定処理を説明するためのフローチャートである。 第2実施形態の第2変形例における遊技状態とモード状態の変化を説明するタイムチャートである。 第2実施形態の第2変形例における特図保留情報判定処理を説明するためのフローチャートである。 第2実施形態の第2変形例における転落判定処理2を説明するためのフローチャートである。 第2実施形態の第2変形例におけるモード転落判定処理を説明するためのフローチャートである。 第3実施形態における大当り(特別結果)の種類について説明する図である。 第3実施形態におけるはずれリーチなし変動パターンの変動時間及び停止時間の時間値について説明する図である。 第3実施形態における大当りの種類に応じて当該大当りの終了後に設定される遊技モードの態様について説明する図である。 第3実施形態におけるはずれリーチなし変動パターンとはずれリーチなし演出パターンの時間値にズレが生じたときの特定演出の挿入タイミングについて説明する図である。 第3実施形態における特定演出のその他の挿入タイミングについて説明する図である。 第3実施形態における15R確変C大当りの終了後、遊技制御装置及び演出制御装置によってそれぞれ設定される遊技モード、及び当該遊技モードにおける表示装置の表示状態について説明する図である。 第3実施形態における15R確変C大当りの終了後、遊技制御装置及び演出制御装置によってそれぞれ設定される遊技モードにおける表示装置の表示例について説明する図である。 第3実施形態における特図保留情報判定処理を説明するためのフローチャートである。 第3実施形態における特図普段処理を説明するためのフローチャートである。 第3実施形態における変動中処理を説明するためのフローチャートである。 第3実施形態における変動パターン情報設定処理を説明するためのフローチャートである。 第3実施形態における特定演出設定処理を説明するためのフローチャートである。 第3実施形態における先読みコマンド受信処理を説明するためのフローチャートである。 第3実施形態におけるはずれリーチなし変動パターンとはずれリーチなし演出パターンの時間値にズレが生じたときの特定演出の挿入タイミングについて説明する図である。 第3実施形態における保留記憶領域に記憶された保留記憶情報と対応する保留記憶画像を表示装置に表示させたときの表示例を示す図である。 第3実施形態における15R確変C大当りの終了後、遊技制御装置及び演出制御装置によってそれぞれ設定される遊技モード、及び当該遊技モードにおける表示装置の表示状態について説明する図である。 第3実施形態の変形例における先読みコマンド受信処理2を説明するためのフローチャートである。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態の遊技機の説明図である。
本実施形態の遊技機10は前面枠12を備え、該前面枠12は本体枠(外枠)11にヒンジ13を介して開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(内枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠15が取り付けられている。
また、ガラス枠15の上部には、内部にランプ及びモータを内蔵した照明装置(ムービングライト)16や払出異常報知用のランプ(LED)17が設けられている。また、ガラス枠15の左右には内部にランプ等を内蔵し装飾や演出のための発光をする枠装飾装置18や、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21、遊技機10の裏面側に設けられている球払出装置から払い出された遊技球が流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿23及び打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付けるための操作スイッチを内蔵した演出ボタン25が設けられている。さらに、前面枠12下部右側には、前面枠12を開放したり施錠したりするための鍵26が設けられている。
この実施形態の遊技機10においては、遊技者が上記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が、上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域32に向かって発射する。また、遊技者が演出ボタン25を操作することによって、表示装置41(図2参照)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)において、遊技者の操作を介入させた演出等を行わせることができる。さらに、上皿21上方のガラス枠15の前面には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略)等が設けられている。
次に、図2を用いて遊技盤30の一例について説明する。図2は、本実施形態の遊技盤30の正面図である。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成されている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33及びガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示装置41を備えたセンターケース40が配置されている。表示装置41は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の前面より奥まった位置に取り付けられている。即ち、センターケース40は表示装置41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出するように形成されている。
表示装置41は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等が表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが行われる。また、表示画面には遊技の進行に基づく演出のための画像(例えば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
遊技領域32のセンターケース40の左側には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。センターケース40の左下側には、三つの一般入賞口35が配置され、センターケース40の右下側には、一つの一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35、…には、各一般入賞口35に入った遊技球を検出するための入賞口スイッチ35a〜35n(図3参照)が配設されている。
また、センターケース40の下方には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える始動入賞口36(第1始動入賞口)が設けられ、その直下には上部に逆「ハ」の字状に開いて遊技球が流入し易い状態に変換する一対の可動部材37b、37bを備えるとともに内部に第2始動入賞口を有する普通変動入賞装置(普電)37(始動入賞装置)が配設されている。
普通変動入賞装置37の一対の可動部材37b,37bは、常時は遊技球の直径程度の間隔をおいた閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。ただし、普通変動入賞装置37の上方には、始動入賞口36が設けられているので、閉じた状態では遊技球が入賞できないようになっている。そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図3参照)によって、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。
さらに、普通変動入賞装置37の下方には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口)38が配設されている。
特別変動入賞装置38は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉38cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。即ち、特別変動入賞装置38は、例えば、駆動装置としての大入賞口ソレノイド38b(図3参照)により駆動される開閉扉38cによって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としてのカウントスイッチ38a(図3参照)が配設されている。特別変動入賞装置38の下方には、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口39が設けられている。
また、遊技領域32の外側(例えば、遊技盤30の上部)には、特図変動表示ゲームをなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲーム及び普図始動ゲート34への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームを一箇所で実行する一括表示装置50が設けられている。
一括表示装置50は、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された第1特図変動表示ゲーム用の第1特図変動表示部(特図1表示器)51及び第2特図変動表示ゲーム用の第2特図変動表示部(特図2表示器)52と、LEDランプで構成された普図変動表示ゲーム用の変動表示部(普図表示器)と、同じくLEDランプで構成された各変動表示ゲームの始動記憶数報知用の記憶表示部を備える。また、一括表示装置50には、大当りが発生すると点灯して大当り発生を報知する第1遊技状態表示部(第1遊技状態表示器)、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第2遊技状態表示部(第2遊技状態表示器)、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっているエラーを表示するエラー表示部(第3遊技状態表示器)、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置38の開閉回数)を表示するラウンド表示部が設けられている。
特図1表示器51と特図2表示器52における特図変動表示ゲームは、例えば変動表示ゲームの実行中、即ち、表示装置41において飾り特図変動表示ゲームを行っている間は、中央のセグメントを点滅駆動させて変動中であることを表示する。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、はずれの結果態様として例えば中央のセグメントを点灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときは、当りの結果態様(特別結果態様)としてはずれの結果態様以外の結果態様(例えば「3」や「7」の数字)を点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
普図表示器は、変動中はランプを点滅させて変動中であることを表示する。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、例えばランプを消灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときはランプを点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
特図1保留表示器は、特図1表示器51の変動開始条件となる始動入賞口36への入賞球数のうち未消化の球数(始動記憶数=保留数)を表示する。具体的には、保留数が「0」のときは4つのランプを全て消灯状態にし、保留数が「1」のときはランプ1のみを点灯状態にする。また、保留数が「2」のときはランプ1と2を点灯状態にし、保留数が「3」のときはランプ1と2と3を点灯状態にし、保留数が「4」のときは4つのランプ1〜4をすべて点灯状態にする。特図2保留表示器は、特図2表示器52の変動開始条件となる第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)の始動記憶数(=保留数)を、特図1保留表示器と同様にして表示する。
普図保留表示器は、普図表示器の変動開始条件となる普図始動ゲート34の始動記憶数(=保留数)を表示する。例えば保留数が「0」のときはランプ1と2を消灯状態にし、保留数が「1」のときはランプ1のみを点灯状態にする。また、保留数が「2」のときはランプ1と2を点灯状態にし、保留数が「3」のときはランプ1を点滅、ランプ2を点灯状態にし、保留数が「4」のときはランプ1と2を点滅状態にする。
第1遊技状態表示器は、例えば通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、大当りが発生している場合にはランプを点灯状態にする。第2遊技状態表示器は、例えば通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、時短状態が発生している場合にはランプを点灯状態にする。
エラー表示器は、例えば遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が低確率状態の場合にはランプを消灯状態にし、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態の場合にはランプを点灯状態にする。
ラウンド表示部は、例えば、通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、大当りが発生した場合にはその大当りのラウンド数に対応するランプを点灯状態にする。なお、ラウンド表示部は7セグメント型の表示器で構成してもよい。
本実施形態の遊技機10では、図示しない発射装置から遊技領域32に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口39へ流入し遊技領域から排出される。そして、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が、払出制御装置200によって制御される払出ユニットから、前面枠12の上皿21又は下皿23に排出される。
一方、普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するための非接触型のスイッチなどからなるゲートスイッチ34a(図3参照)が設けられており、遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、ゲートスイッチ34aにより検出されて普図変動表示ゲームが行われる。また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37が開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数未満でならば、普図始動記憶数が加算(+1)されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。この普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置50の普図保留表示器に表示される。また、普図始動記憶には、普図変動表示ゲームの当りはずれを決定するための当り判定用乱数値が記憶されるようになっていて、この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(普図特定結果)が導出されることとなる。
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられた変動表示部(普図表示器)で実行されるようになっている。普図表示器は、普通識別情報(普図、普通図柄)として点灯状態の場合に当たりを示し、消灯状態の場合にはずれを示すLEDから構成され、このLEDを点滅表示することで普通識別情報の変動表示を行い、所定の変動表示時間の経過後、LEDを点灯又は消灯することで結果を表示するようになっている。なお、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うように構成しても良い。この普図変動表示ゲームの停止表示が普図特定結果となれば、普図の当りとなって、普通変動入賞装置37の一対の可動部材37bが所定時間(例えば、0.3秒間)開放される開状態となる。これにより、普通変動入賞装置37の内部の第2始動入賞口へ遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームが実行される回数が多くなる。
普図始動ゲート34への通過検出時に抽出した普図乱数値が当たり値であるときには、普図表示器に表示される普通図柄が当り状態で停止し、当り状態となる。このとき、普通変動入賞装置37は、内蔵されている普電ソレノイド37c(図3参照)が駆動されることにより、可動部材37bが所定の時間(例えば、0.3秒間)だけ開放する状態に変換され、遊技球の入賞が許容される。
始動入賞口36への入賞球及び普通変動入賞装置37への入賞球は、それぞれは内部に設けられた始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aによって検出される。始動入賞口36へ入賞した遊技球は第1特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、第1始動記憶として4個を限度に記憶されるとともに、普通変動入賞装置37へ入賞した遊技球は第2特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、第2始動記憶として4個を限度に記憶される。また、この始動入賞球の検出時にそれぞれ大当り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出され、抽出された乱数値は、遊技制御装置100(図3参照)内の特図記憶領域(RAMの一部)に特図始動記憶として各々所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特図始動記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の記憶表示部(特図1保留表示器、特図2保留表示器)に表示されるとともに、センターケース40の表示装置41においても飾り特図始動記憶表示41aとして表示される。
遊技制御装置100は、始動入賞口36若しくは普通変動入賞装置37への入賞、又はそれらの始動記憶に基づいて、特図表示器(変動表示装置)51又は52で第1又は第2特図変動表示ゲームを行う。第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームは、複数の特別図柄(特図、識別情報)を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置41(変動表示装置)にて各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。そして、特図変動表示ゲームの結果として、特図1表示器51若しくは特図2表示器52の表示態様が特別結果態様(特別結果)となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(いわゆる、大当り状態)となる。また、これに対応して表示装置41の表示態様(停止結果態様)も特別結果態様となる。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームは、例えば、まず前述した数字等で構成される飾り特別図柄(識別情報)を左変動表示領域(第一特別図柄)、右変動表示領域(第二特別図柄)、中変動表示領域(第三特別図柄)のそれぞれにおいて各図柄を識別困難な速さで変動表示(高速変動)する。そして、所定時間後に変動している図柄を左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の順に順次停止させて、左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の各々で停止表示された識別情報により構成される停止結果態様により特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表示装置41では、特図始動記憶数に対応する飾り特別図柄による変動表示ゲームを行うとともに、興趣向上のためにキャラクタの出現など多様な演出表示が行われる。
なお、特図1表示器51、特図2表示器52は、別々の表示器でも良いし同一の表示器でも良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように各特図変動表示ゲームが表示される。また、表示装置41も、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームで別々の表示装置や別々の表示領域を使用するとしても良いし、同一の表示装置や表示領域を使用するとしても良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように飾り特図変動表示ゲームが表示される。また、遊技機10に特図1表示器51、特図2表示器52を備えずに、表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。また、第2特図変動表示ゲームは、第1特図変動表示ゲームよりも優先して実行されるようになっている。即ち、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームの始動記憶がある場合であって、特図変動表示ゲームの実行が可能となった場合は、第2特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。
また、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態で、且つ、始動記憶数が0の状態で、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って始動記憶が記憶されて、始動記憶数が1加算されるととともに、直ちに始動記憶に基づいて、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始され、この際に始動記憶数が1減算される。一方、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が直ちに開始できない状態、例えば、既に第1若しくは第2特図変動表示ゲームが行われ、その特図変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動記憶数が上限数未満ならば、始動記憶数が1加算されて始動記憶が1つ記憶されることになる。そして、始動記憶数が1以上となった状態で、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態(前回の特図変動表示ゲームの終了若しくは特別遊技状態の終了)となると、始動記憶数が1減算されるとともに、記憶された始動記憶に基づいて第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始される。以下の説明においては、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
なお、特に限定されるわけではないが、上記始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aには、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。遊技機10のガラス枠15等に設けられた前枠開放検出スイッチ63や前面枠(遊技枠)12等に設けられた遊技枠開放検出スイッチ64には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
図3は、本実施形態のパチンコ遊技機10の制御システムのブロック図である。遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
上記CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)111と、入力部120内の近接スイッチ用のインタフェースチップ(近接I/F)121からの信号(始動入賞検出信号)を論理反転して遊技用マイコン111に入力させるインバータなどからなる反転回路112と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路や初期化スイッチを有し遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
この実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、即ち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、実施例のように、電源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
上記バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
初期化スイッチ信号は初期化スイッチがオン状態にされたときに生成される信号で、遊技用マイコン111内のRAM111C及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111B及び随時読出し書込み可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)111Cを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111B又はRAM111Cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111Bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パターンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が大当りや小当りとなる場合に選択される大当り、小当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、後半変動パターンテーブル、前半変動パターンテーブルが含まれている。
また、リーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしても良い。そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(信頼度が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペシャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3リーチ(SP3リーチ)、プレミアリーチが設定されている。なお、信頼度は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチ<プレミアリーチの順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。即ち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄用乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当り判定用乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111Aは、後述する特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(ステップA1)や特図普段処理(ステップA9)にて、ROM111Bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当り或いははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態或いは高確率状態)、現在の遊技状態としての普通変動入賞装置37の動作状態(通常動作状態或いは時短動作状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CPU111Aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111Bに記憶された複数の変動パターンテーブルのうち、何れか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り分け情報取得手段をなす。
払出制御装置200は、図示しないが、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技用マイコン111の入力部120には、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121が設けられている。近接I/F121は、入力の範囲が7V−11Vとされることで、近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、スイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
近接I/F121の出力はすべて第2入力ポート122へ供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれるとともに、主基板100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へ供給されるようになっている。また、近接I/F121の出力のうち始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aの検出信号は、第2入力ポート122の他、反転回路112を介して遊技用マイコン111へ入力されるように構成されている。反転回路112を設けているのは、遊技用マイコン111の信号入力端子が、マイクロスイッチなどからの信号が入力されることを想定し、かつ負論理、即ち、ロウレベル(0V)を有効レベルとして検知するように設計されているためである。
従って、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aとしてマイクロスイッチを使用する場合には、反転回路112を設けずに直接遊技用マイコン111へ検出信号を入力させるように構成することができる。つまり、始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aからの負論理の信号を直接遊技用マイコン111へ入力させたい場合には、近接スイッチを使用することはできない。上記のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
また、入力部120には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサスイッチ61及び振動センサスイッチ62からの信号及び上記近接I/F121により変換された始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、カウントスイッチ38aからの信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第2入力ポート122が設けられている。第2入力ポート122が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポート122に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE1をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。後述の他のポートも同様である。
さらに、入力部120には、遊技機10のガラス枠15等に設けられた前枠開放検出スイッチ63及び前面枠(遊技枠)12等に設けられた遊技枠開放検出スイッチ64からの信号及び払出制御装置200からの払出異常を示すステータス信号や払出し前の遊技球の不足を示すシュート球切れスイッチ信号、オーバーフローを示すオーバーフロースイッチ信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート123が設けられている。オーバーフロースイッチ信号は、下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号である。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号や初期化スイッチ信号、リセット信号などの信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットトリガ回路124が設けられており、シュミットトリガ回路124はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの信号のうち停電監視信号と初期化スイッチ信号は、一旦第1入力ポート123に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットトリガ回路124によりノイズ除去されたリセット信号RSTは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RSTは出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RSTを中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RSTは入力部120の各ポート122,123には供給されない。リセット信号RSTが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RSTが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130は、データバス140に接続され払出制御装置200へ出力する4ビットのデータ信号とデータの有効/無効を示す制御信号(データストローブ信号)及び演出制御装置300へ出力するデータストローブ信号SSTBを生成する第1出力ポート131と、演出制御装置300へ出力する8ビットのデータ信号を生成する第2出力ポート132とを備える。遊技制御装置100から払出制御装置200及び演出制御装置300へは、パラレル通信でデータが送信される。また、出力部130には、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにするため、即ち、片方向通信を担保するために第1出力ポート131からの上記データストローブ信号SSTB及び第2出力ポート132からの8ビットのデータ信号を出力する単方向のバッファ133が設けられている。なお、第1出力ポート131から払出制御装置200へ出力する信号に対してもバッファを設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板70を介して出力するバッファ134が実装可能に構成されている。このバッファ134は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、前記近接I/F121から出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ134を通さずに中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサスイッチ61や振動センサスイッチ62のようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ134、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板70には、上記バッファ134から出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され特別変動入賞装置38を開成させるソレノイド(大入賞口ソレノイド)38bや普通変動入賞装置37の可動部材37bを開成させるソレノイド(普電ソレノイド)37cの開閉データと、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子71へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子71から出力された遊技機10に関する情報は、例えば遊技店に設置された情報収集端末や遊技場内部管理装置(図示省略)に供給される。
さらに、出力部130には、第3出力ポート135から出力される大入賞口ソレノイド38bの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号や普電ソレノイド37cの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子71へ出力する第4ドライバ138dが設けられている。
上記第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第3ドライバ138cには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第2ドライバ138bは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。12Vを出力する第3ドライバ138cによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第2ドライバ138bによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子71へ出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ134や第3出力ポート135、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、即ち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用して行われるため、入力ポート122,123のようなポートは設けられていない。
次に、図4を用いて、演出制御装置300の構成について説明する。演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(1stCPU)311と、該1stCPU311の制御下でもっぱら映像制御を行う映像制御用マイコン(2ndCPU)312と、該2ndCPU312からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)313と、各種のメロディや効果音などをスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
上記主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312には、各CPUが実行するプログラムを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、322がそれぞれ接続され、VDP313にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM323が接続され、音源LSI314には音声データが記憶された音ROM324が接続されている。主制御用マイコン(1stCPU)311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定して映像制御用マイコン312へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312の作業領域を提供するRAMは、それぞれのチップ内部に設けられている。なお、作業領域を提供するRAMはチップの外部に設けるようにしてもよい。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312との間、主制御用マイコン(1stCPU)311と音源LSI314との間は、それぞれシリアル方式でデータの送受信が行われ、映像制御用マイコン(2ndCPU)312との間、主制御用マイコン(1stCPU)311とVDP313との間は、パラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。VDP313には、画像ROM323から読み出されたキャラクタなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)313aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ313b、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41へ送信する映像信号を生成する信号変換回路313cなどが設けられている。
VDP313から主制御用マイコン311へは表示装置41の映像と前面枠12や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるために垂直同期信号VSYNCが入力される。さらに、VDP313から映像制御用マイコン312へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜n及び映像制御用マイコン312からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITが入力される。また、映像制御用マイコン312から主制御用マイコン311へは、映像制御用マイコン312が正常に動作していることを知らせるとともにコマンドの送信タイミングを与える同期信号SYNCが入力される。主制御用マイコン311と音源LSI314との間は、ハンドシェイク方式でコマンドやデータの送受信を行うために、呼び掛け(コール)信号CTSと応答(レスポンス)信号RTSが交換される。
なお、映像制御用マイコン(2ndCPU)312には、主制御用マイコン(1stCPU)311よりも高速なつまり高価なCPUが使用されている。主制御用マイコン(1stCPU)311とは別に映像制御用マイコン(2ndCPU)312を設けて処理を分担させることによって、主制御用マイコン(1stCPU)311のみでは実現困難な大画面で動きの速い映像を表示装置41に表示させることが可能となるとともに、映像制御用マイコン(2ndCPU)312と同等な処理能力を有するCPUを2個使用する場合に比べてコストの上昇を抑制することができる。また、CPUを2つ設けることによって、2つのCPUの制御プログラムを別々に並行して開発することが可能となり、これによって新機種の開発期間を短縮することができる。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された変動開始コマンド、客待ちデモコマンド、ファンファーレコマンド、確率情報コマンド、及びエラー指定コマンド等を、演出制御指令信号として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン(1stCPU)311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置42を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、前面枠12に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(例えば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(例えば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演出モータ/SOL制御回路334、前面枠12に設けられているモータ(例えば前記ムービングライト16を動作させるモータ等)45を駆動制御する枠演出モータ制御回路335が設けられている。なお、ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332〜335は、アドレス/データバス304を介して主制御用マイコン(1stCPU)311と接続されている。
さらに、演出制御装置300には、前面枠12に設けられた演出ボタン25に内蔵されているスイッチ25aや上記盤演出装置44内のモータの初期位置を検出する演出モータスイッチのオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン(1stCPU)311へ検出信号を入力するスイッチ入力回路336、前面枠12に設けられた上スピーカ19aを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路337a、前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するアンプ回路337bが設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41を駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、LEDやスピーカを駆動するためのDC18Vやこれらの直流電圧の基準としたり電源モニタランプを点灯させるのに使用するNDC24Vの電圧を生成するように構成されている。さらに、主制御用マイコン(1stCPU)311や映像制御用マイコン(2ndCPU)312として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号RSTは、主制御用マイコン311、映像制御用マイコン312、VDP313、音源LSI314、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路332〜335、スピーカを駆動するアンプ回路337a、337bに供給され、これらをリセット状態にする。また、この実施例においては、映像制御用マイコン312の有する汎用のポートを利用して、VDP313に対するリセット信号を生成して供給する機能を有するように構成されている。これにより、映像制御用マイコン312とVDP313の動作の連携性を向上させることができる。
次に、これらの制御回路において行われる遊技制御について説明する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。そして、普図表示器に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器に特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材37b、37bを所定時間(例えば、0.3秒間)上述のように開放する制御を行う。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動入賞(始動記憶)を記憶し、この始動記憶に基づき、第1特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第1特図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。また、普通変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動記憶を記憶し、この始動記憶に基づき、第2特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第2特図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、上記の第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置300に出力する。そして、特図1表示器51や特図2表示器52に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、演出状態(モード状態)の設定や、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。すなわち、演出制御装置300が、主制御手段(遊技制御装置100)からの制御情報に基づき、変動表示ゲームの表示制御を行う従属制御手段をなす。また、演出制御装置300が、遊技(変動表示ゲーム等)に関する演出を制御する演出制御手段をなす。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52に特別結果態様を表示するとともに、特別遊技状態を発生させる処理を行う。特別遊技状態を発生させる処理においては、CPU111Aは、例えば、大入賞口ソレノイド38bにより特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。そして、大入賞口に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定の開放可能時間(例えば、25秒又は0.5秒)が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数(例えば、15回又は2回)継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として高確率状態を発生可能となっている。この高確率状態は、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態である。また、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき高確率状態となっても、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの両方が高確率状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として時短状態を発生可能となっている。この時短状態においては、普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御を行い、普通変動入賞装置37が通常動作状態である場合よりも、単位時間当りの普通変動入賞装置37の開放時間が実質的に多くなるように制御するようになっている。
例えば、時短状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間(普図変動時間)を第1変動表示時間よりも短い第2変動表示時間となるように制御することが可能である(例えば、10000msが600ms)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間を第1停止時間(例えば1604ms)よりも短い第2停止時間(例えば704ms)となるように制御することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、開放時間(普電開放時間)が通常状態の第1開放時間(例えば300ms)よりも長い第2開放時間(例えば1400ms)となるように制御することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数(普電開放回数)を1回の第1開放回数ではなく、2回以上の複数回(例えば、4回)の第2開放回数に設定することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図確率)を通常動作状態である場合の通常確率(低確率)よりも高い高確率とすることが可能である。
時短状態においては、普図変動時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間、普図確率の何れか一つ又は複数を変化させることで普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する時間を通常よりも延長するようにする。また、高確率状態と時短状態は、それぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし一方のみを発生させることも可能である。なお、以下の説明や図中では時短状態を普電サポート又はサポ、状態変換延長状態と称することがある。
図5(a)に示すように、特別結果には、特別遊技状態の実行態様や特別遊技状態の終了後に遊技者に付与される付加遊技価値が異なる複数種類が設定されており、遊技制御装置100では大当り図柄乱数に基づき特別結果を選択する。すなわち、大当り図柄乱数に基づき特別遊技状態の実行態様や付加遊技価値の量が決定されるといえる。なお、本実施形態の遊技機における特別遊技状態の実行態様とは、実行可能なラウンド数や大入賞口の開放時間である。また、付加遊技価値とは特別遊技状態の終了後に次回の特別結果態様の導出まで遊技状態を高確率状態とすることや、特別遊技状態の終了後に所定回数の特図変動表示ゲームを実行するまで時短状態(普電サポート状態)とすることである。
特別結果には、15R確変(図柄)、15R通常(図柄)、2R確変A(図柄)、2R確変B(図柄)の4種類が設定されている。15R確変(図柄)及び15R通常(図柄)は、何れも特別遊技状態でのラウンド数が15ラウンドで、各ラウンドにおける特別変動入賞装置38の開放可能時間は第1開放可能時間(25秒)である。そして、15R確変(図柄)は、特別遊技状態の終了後に遊技状態が確変遊技状態となり確率状態が高確率状態となるとともに次回の大当りまで時短状態となる。また、15R通常(図柄)は、特別遊技状態の終了後に遊技状態が時短遊技状態となり確率状態が通常確率状態(低確率)となるとともに時短状態となる。そして、時短遊技状態となってから100回の特図変動表示ゲームを実行した後に遊技状態が通常遊技状態となって普通変動入賞装置37の動作状態が通常動作状態となる。
2R確変A(図柄)、2R確変B(図柄)は、何れも特別遊技状態でのラウンド数が2ラウンドで、各ラウンドにおける特別変動入賞装置38の開放可能時間は第2開放可能時間(0.5秒)である。また、何れも特別遊技状態の終了後に確率状態が高確率状態となる。そして、2R確変A(図柄)は、特別遊技状態の終了後に遊技状態が確変遊技状態となり、次回の大当りまで時短状態となる。また、2R確変B(図柄)は、特別遊技状態の終了後、普通変動入賞装置37の動作状態が通常動作状態となる。また、30回の特図変動表示ゲームを実行するまで遊技状態が特殊遊技状態となり、その後、遊技状態が通常遊技状態となる。また、演出制御装置300で設定されるモード状態が20、30又は40回の特図変動表示ゲームを実行するまで特殊モードとなる。
また、所定の確率で小当りを発生可能に構成されている。小当りが発生した場合は特定結果が表示されて特定遊技状態となる。特定遊技状態では、2R大当りと同様にラウンド数が2ラウンドで大入賞口の開放時間が第2開放時間(0.5秒)とされる。なお、特定遊技状態の終了後の確率状態や普通変動入賞装置37の動作状態は小当り発生前の状態と同じ状態となる。なお、遊技状態が確変遊技状態又は時短遊技状態である場合に小当りが発生した場合は、遊技状態は変化しない。また、遊技状態が特殊遊技状態又は通常遊技状態である場合に小当りが発生した場合は、特定遊技状態の終了後、30回の特図変動表示ゲームを実行するまで遊技状態が特殊遊技状態となる。図5(b)に示すように、小当りには小当り1から3の3種類があり、何れの小当りであっても特定遊技状態の終了後、30回の特図変動表示ゲームを実行するまで遊技状態は特殊遊技状態とされ、その後通常遊技状態となるが、小当りの種類により特定遊技状態の終了後、演出制御装置300で設定されるモード状態が特殊モードとなる特図変動表示ゲームの実行回数が20、30又は40回と異なるようになっている。
すなわち、15R確変及び15R通常が第1特別遊技状態を発生させる第1特別結果をなし、2R確変A、2R確変Bが、第1特別遊技状態よりも遊技者に付与される遊技価値が低く、特定遊技状態と同等の遊技価値を付与する第2特別遊技状態を発生させる第2特別結果をなす。なお、2R確変Bとなる飾り特図変動表示ゲームの実行態様や特別結果とその後の特別遊技状態と、小当りとなる飾り特図変動表示ゲームの実行態様や特定結果とその後の特定遊技状態では、同一の演出が行われるので、遊技者は何れの当りであったのかを判別することが困難である。ただし、特図1表示器51での特別結果と特定結果は異なる図柄である。
ここで、大当りとは条件装置の作動を伴う特別結果であり、小当りとは条件装置の作動を伴わない特別結果である。条件装置とは、特図変動表示ゲームで大当りが発生(大当り図柄の停止表示)した場合に作動するもので、条件装置が作動するとは、例えば大当り状態が発生して特別電動役物としての特別変動入賞装置38を連続して作動させるための特定のフラグがセットされることを意味する。条件装置が作動しないとは、例えば小当り抽選に当選したような場合のように上述のフラグはセットされないことを意味する。なお、「条件装置」は上記のようなソフトウェア的にオンオフされるフラグのようなソフトウェア手段であっても良いし、電気的にオンオフされるスイッチのようなハードウェア手段であっても良い。また、「条件装置」は、その作動が電動役物の連続作動に必要条件とされる装置として、パチンコ遊技機の分野においては一般的に使用されている用語であり、本明細書においても同様な意味を有する用語として使用している。
図6には、モード状態(演出状態)の種類と遷移の条件を示した。演出状態の種類には、通常モード、確変モード、時短モード、特殊モードがある。各モード状態は、表示される背景の種類やキャラクタの種類、変動表示ゲームの実行態様等が異なり、各モード状態は遊技者が何れのモード状態であるかを認識可能な程度に異なっている。このモード状態は基本的には遊技制御装置100の遊技状態に対応して設定される。
上述したように、遊技制御装置100で設定される遊技状態には、確変遊技状態、時短遊技状態、特殊遊技状態及び通常遊技状態の4種類がある。なお、遊技状態は、特図変動表示ゲームが特別結果となる確率の状態や、普通変動入賞装置37の動作状態、演出の状態などにより決定される。15R確変又は2R確変Aが発生して遊技状態が確変遊技状態となると確変モードが設定される。確変モードは、高確率状態かつ時短状態(サポあり)であることが明確に報知される状態である。また、15R通常が発生して遊技状態が時短遊技状態となると時短モードが設定される。時短モードは、通常確率状態(低確率)かつ時短状態であることが明確に報知される状態である。この時短モードで特別結果や特定結果が発生せずに所定回数(ここでは100回)の特図変動表示ゲームを実行すると、遊技状態が通常遊技状態となり通常モードが設定される。
2R確変Bが発生して特殊遊技状態となると特殊モードが設定される。また、遊技状態が通常遊技状態又は特殊遊技状態である場合に小当りが発生した場合も特殊遊技状態となり特殊モードが設定される。そして、この特殊モードで特別結果や特定結果が発生せずに規定回数(ここでは20、30又は40回)の特図変動表示ゲームを実行すると通常モードが設定される。特殊遊技状態及び通常遊技状態は、通常確率状態又は高確率状態かつ通常動作状態である状態であるが、特殊モード及び通常モードでは確率状態を明確に報知しない。ただし、確変モードや時短モードから特殊モードとなった場合や、その後通常モードとなった場合は高確率状態であることが明らかである。これに対して、通常モードと特殊モードで2R確変B又は小当りが発生することにより、これらのモード状態を遷移している場合は、通常確率状態であるか高確率状態であるかは明確に認識できない。
ここで、図7に示すように、遊技制御装置100では特殊遊技状態の設定後、30回の特図変動表示ゲームを実行すると通常遊技状態に移行するのに対して、演出制御装置300では特殊モードの設定後、20、30又は40回の特図変動表示ゲームを実行すると通常モードに移行する。よって、特殊遊技状態であるが通常モードが設定される場合や、通常遊技状態であるが特殊モードが設定される場合もある。すなわち、演出制御装置300は、基本的には遊技制御装置100の遊技状態に対応してモード状態を設定するが、遊技制御装置100での遊技状態の設定と演出制御装置300でのモード状態の設定はそれぞれ独立した制御となっており、演出制御装置300が遊技状態に対応しないモード状態を設定することも可能となっている。
また、図7に示すように、遊技制御装置100では、遊技状態に応じて特図変動表示ゲームの変動パターンを決定するための変動パターンテーブルを選択するようになっており、特殊遊技状態では特殊変動パターンテーブルを選択し、通常遊技状態では通常変動パターンテーブルを選択する。なお、確変遊技状態では確変変動パターンテーブルを選択し、時短遊技状態では時短変動パターンテーブルを選択する。また、演出制御装置300では、モード状態に応じて飾り特図変動表示ゲームの演出パターンを決定するための演出パターンテーブルを選択するようになっており、特殊モードでは特殊演出パターンテーブルを選択し、通常モードでは通常演出パターンテーブルを選択する。なお、確変モードでは確変演出パターンテーブルを選択し、時短モードでは時短演出パターンテーブルを選択する。
図8には、遊技制御装置100で用いられる通常変動パターンテーブル及び特殊変動パターンテーブルを示した。遊技制御装置100では、通常変動パターンテーブルとして、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合に図8(a)に示す通常はずれ変動パターンテーブルを選択し、結果が大当り又は小当りの場合に図8(b)に示す通常大当り、小当り変動パターンテーブルを選択する。また、遊技制御装置100では、特殊変動パターンテーブルとして、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合に図8(c)に示す特殊はずれ変動パターンテーブルを選択し、結果が大当り又は小当りの場合に図8(d)に示す特殊大当り、小当り変動パターンテーブルを選択する。これらの変動パターンテーブルでは、リーチの種類(リーチなしを含む)が選択率に応じて選択され、選択されたリーチの種類のうちから変動時間が選択割合に応じて選択される。この変動パターンテーブルに従い選択された変動パターンは、演出制御装置300に送信される。
図9には、演出制御装置300で用いられる通常演出パターンテーブル及び特殊演出パターンテーブルを示した。演出制御装置300では、通常演出パターンテーブルとして、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合に図9(a)に示す通常はずれ演出パターンテーブルを選択し、結果が大当り又は小当りの場合に図9(b)に示す通常大当り、小当り演出パターンテーブルを選択する。通常はずれ演出パターンテーブルは、通常はずれ変動パターンテーブルに対応した演出パターンテーブルであり、通常はずれ変動パターンテーブルで選択可能な変動パターン(リーチの種類、変動時間)に対応する演出パターンが設定されている。また、通常大当り、小当り演出パターンテーブルは、通常大当り、小当り変動パターンテーブルに対応した演出パターンテーブルであり、通常大当り、小当り変動パターンテーブルで選択可能な変動パターン(リーチの種類、変動時間)に対応する演出パターンが設定されている。
また、演出制御装置300では、特殊演出パターンテーブルとして、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合に図9(c)に示す特殊はずれ演出パターンテーブルを選択し、結果が大当り又は小当りの場合に図9(d)に示す特殊大当り、小当り演出パターンテーブルを選択する。特殊はずれ演出パターンテーブルは、特殊はずれ変動パターンテーブルに対応した演出パターンテーブルであり、特殊はずれ変動パターンテーブルで選択可能な変動パターン(リーチの種類、変動時間)に対応する演出パターンが設定されている。また、特殊大当り、小当り演出パターンテーブルは、特殊大当り、小当り変動パターンテーブルに対応した演出パターンテーブルであり、特殊大当り、小当り変動パターンテーブルで選択可能な変動パターン(リーチの種類、変動時間)に対応する演出パターンが設定されている。
遊技制御装置100で特殊遊技状態が設定され、演出制御装置300で特殊モードが設定されている場合や、遊技制御装置100で通常遊技状態が設定され、演出制御装置300で通常モードが設定されている場合は、変動パターンテーブルに基づき選択された変動パターンに対応する演出パターンが選択されるようになっている。これに対して、遊技制御装置100の遊技状態と演出制御装置300の演出状態が対応しない場合、すなわち、遊技制御装置100で特殊遊技状態が設定され、演出制御装置300で通常モードが設定されている場合や、遊技制御装置100で通常遊技状態が設定され、演出制御装置300で特殊モードが設定されている場合は、変動パターンテーブルに基づき選択された変動パターンに対応する演出パターンが選択できない場合がある。
つまり、遊技制御装置100の遊技状態と演出制御装置300のモード状態が対応しない場合に、図8に示す変動パターンテーブルで網掛けとした変動パターンが選択された場合は、図9に示す演出パターンテーブルに対応する演出パターンが存在しない。例えば、遊技制御装置100で特殊遊技状態が設定され、演出制御装置300で通常モードが設定されている場合、図8(c)に示す変動パターンテーブルからNリーチ24秒の変動パターンが選択されても、図9(a)に示す演出パターンテーブルには対応する演出パターンが存在しない。
このような場合には、図10に示す特別演出パターンテーブルを用いる。図10(a)は、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合に選択されるはずれ時の特別演出パターンテーブルであり、図10(b)は、結果が大当り又は小当りの場合に選択される大当り、小当り時の特別演出パターンテーブルである。この特別演出パターンテーブルには、遊技制御装置100の遊技状態と演出制御装置300のモード状態が対応せず、対応する演出パターンが存在しない場合の演出パターンが規定されている。例えば、遊技制御装置100で特殊遊技状態が設定され、演出制御装置300で通常モードが設定されている場合において、図8(c)に示す変動パターンテーブルからNリーチ24秒の変動パターンが選択された場合の演出パターンが規定されている。
また、演出内容についても規定されており、遊技制御装置100で特殊遊技状態が設定され、演出制御装置300で通常モードが設定されている場合に選択される演出パターンでは、当該特図変動表示ゲームのみ特殊モードに復活する演出を行う。また、遊技制御装置100で通常遊技状態が設定され、演出制御装置300で特殊モードが設定されている場合に選択される演出パターンでは、当該特図変動表示ゲームのみ通常モードに転落する演出を行うように規定されている。図10(b)に示す大当り、小当り時の特別演出パターンテーブルでは、特殊モードに復活または特殊モードが継続するような演出を行うように規定されている。これにより、特殊モードが大当りや小当りとなる可能性の高い状態であることを印象付け、特殊モードにおける興趣を向上するようにしている。
図11から図14には表示装置41での演出の例を示した。図11には、特殊モードが終了する可能性がある20、30又は40回目の特図変動表示ゲームでの演出を示した。図11(a)、(b)に示すように、特殊モードでは背景表示として炎を模した表示がなされるとともに特殊モード中である旨の文字表示がなされ、遊技者が特殊モードであることを認識できるようにしている。
そして、特殊モードが終了する可能性がある20、30又は40回目の特図変動表示ゲームでは、まず、図11(c)に示すように演出ボタン25の操作を指示する表示がなされる。遊技者が演出ボタン25を操作する(押下する)と、特殊モードが終了する場合は図11(d)に示すように特殊モードが終了する旨の報知がなされ、図11(e)に示すように、次の特図変動表示ゲームから通常モードとなる。一方、特殊モードが継続する場合は、図11(f)に示すように特殊モードが継続する旨の報知がなされ、図11(g)に示すように次の特図変動表示ゲームでも特殊モードとなる。なお、遊技者が演出ボタンを操作しない場合であっても特図変動表示ゲームの終了時には図11(d)又は(f)の表示がなされる。
図12には、特殊遊技状態が設定されているが通常モードが設定されている場合に、変動パターンに対応する演出パターンがなく、特別演出パターンテーブルが選択された場合の演出を示した。すなわち、特殊モードが20回の特図変動表示ゲームの実行により終了し、21回目から30回目までの特図変動表示ゲームにおいて特別演出パターンテーブルが選択され、特殊モード復活演出が行われる場合である。
図12(a)、(b)に示すように通常モードで遊技が行われている状態で、特別演出パターンが選択された特図変動表示ゲームが開始されると、まず、図12(c)に示すように、ドラゴンが炎を吐くことにより特殊モードの背景表示である炎を模した表示がなされる。そして、図12(d)に示すように、特殊モードが復活した旨の報知がなされるが、図12(e)に示すように、特殊モードが継続するか不明である旨の報知がなされ、図12(f)に示すように演出ボタン25の操作を指示する表示がなされる。遊技者が演出ボタン25を操作すると、図12(g)に示すように特殊モードが終了する旨の報知がなされ、図12(h)に示すように次の特図変動表示ゲームで通常モードに戻る。
図13には、図12に示したような特殊モード復活演出の別例を示した。図13(a)から(e)の例は、遊技者による演出ボタン25の操作を要求しない点が異なる。また、図13(f)から(j)の例は、遊技者による演出ボタン25の複数回の操作(連打)を要求する表示がなされる点が異なる。遊技者が演出ボタン25を複数回操作すると、図13(g)から(h)に示すように、炎を模した背景表示における炎の勢いが徐々に強まる。しかし、特図変動表示ゲームの終了時には図13(i)に示すように炎の勢いが弱まり、特殊モードにならない旨の報知がなされ、図13(j)に示すように次の特図変動表示ゲームで通常モードに戻る。特殊モード復活演出は大当りとなることの示唆になる場合もあり、このような特殊モード復活演出を行うことで、遊技者の期待感を高め遊技の興趣を向上することができる。
図14には、通常遊技状態が設定されているが特殊モードが設定されている場合に、変動パターンに対応する演出パターンがなく、特別演出パターンテーブルが選択された場合の演出を示した。すなわち、特殊遊技状態が30回の特図変動表示ゲームの実行により終了したが、特殊モードが40回の特図変動表示ゲームの実行まで継続する場合であって、31回目から40回目までの特図変動表示ゲームにおいて特別演出パターンテーブルが選択され、通常モード転落演出が行われる場合である。
図14(a)に示すように特殊モードで遊技が行われている状態で、特別演出パターンが選択された特図変動表示ゲームが開始されると、まず、図14(b)に示すように特殊モードが終了する可能性があることが報知されるとともに、演出ボタン25の操作を指示する表示がなされる。そして、遊技者が演出ボタン25を操作した場合や、操作せずに特図変動表示ゲームが終了するタイミングとなると、図14(d)に示すように、特殊モードが終了する旨の報知がなされる。その後、次の特図変動表示ゲームでは、図14(e)から(g)に示すように特殊モード復活演出が行われ、図14(h)に示すように特殊モードに戻る。
このような演出を行うことで、モード演出の自由度を高めて遊技の興趣を向上させるとともに、モードが異なることによる時間値のズレを防止することができる。すなわち、所定条件の成立に基づいて、遊技状態に対応しないモード状態を設定可能であるので、遊技状態に関係なくモード状態を移行でき、モード状態の遷移による演出の自由度が高まり多彩な演出を行うことができる。また、遊技制御装置100で選択された変動パターンと演出制御装置300で選択可能な演出パターンが対応しない場合に、特別演出パターンテーブルを選択するので、制御のつじつまが合わなくなり制御不能となることを防止できる。また、特別の演出パターンが選択可能であるので、遊技状態に対応しないモード状態を設定した際の演出を多彩なものとすることができる。
さらに、特殊遊技状態である期間と特殊モードである期間を独立して設定できるので、遊技状態とモード状態とが異なる状態を発生でき、この状態では変動パターンに対応する演出パターンがない場合が発生して特別の演出パターンが選択されるので、多彩な演出を行うことができる。また、特殊モード状態とする期間を直近の特別結果や特定結果の種類により設定するので、遊技進行がランダムになり遊技の興趣を向上することができる。
また、特別演出パターンテーブルが選択される変動表示ゲームにおいて、モード状態に関する所定の演出を実行可能であるので、遊技状態とモード状態が異なる状態での演出を興趣の高いものにすることができる。すなわち、遊技状態とモード状態が異なる状態において、変動パターンと演出パターンが対応しない状態となればモード状態に関する所定の演出が行われて遊技状態とモード状態が異なることが示唆、報知されるので、遊技状態とモード状態が異なる状態での演出を興趣の高いものにすることができる。
以下、このような遊技を行う遊技機の制御について説明する。まず、上記遊技制御装置100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に図15及び図16に示すメイン処理と、所定時間周期(例えば4msec)で行われる図17に示すタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理〕
先ず、メイン処理について説明する。メイン処理は、電源が投入されることで開始される。このメイン処理においては、図15に示すように、まず、割込み禁止する処理(ステップS1)を行ってから、割込みが発生したときに実行するジャンプ先のベクタアドレスを設定する割込みベクタ設定処理(ステップS2)、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップS3)、割込み処理のモードを設定する割込みモード設定処理(ステップS4)を行う。
次に、払出制御装置(払出基板)200のプログラムが正常に起動するのを待つため例えば4msecの時間待ちを行う(ステップS5)。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって払出制御装置200が立ち上がる前にコマンドを払出制御装置200へ送ってしまい、払出制御装置200がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。その後、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセス許可をし、全出力ポートをオフ(出力が無い状態)に設定する(ステップS6,S7)。また、シリアルポート((遊技用マイコン111に予め搭載されているポート)この実施例では、払出制御装置200や演出制御装置300とパラレル通信を行っているため使用しない)を使用しない状態に設定する処理を行う(ステップS8)。
続いて、電源装置400内の初期化スイッチがオンしているか否か判定する(ステップS9)。ここで、初期化スイッチがオフ(ステップS9;No)と判定すると、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータであるかをチェックし(ステップS10)、正常であれば(ステップS11;Yes)、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータであるかをチェックする(ステップS12)。次に、停電検査領域2の値が正常であれば(ステップS13;Yes)、RWM内の所定領域のチェックサムを算出し(ステップS14)、算出されたチェックサムと電源断時のチェックサムを比較して(ステップS15)、一致するかを判定する(ステップS16)。そして、一致する場合(ステップS16;Yes)は、図16のステップS17へ移行し、停電から正常に復旧した場合の処理を行う。
また、初期化スイッチがオン(ステップS9;Yes)と判定された場合や、停電検査領域のチェックデータが正常なデータでないと判定された場合(ステップS11;NoもしくはステップS13;No)、チェックサムが正常でない(ステップS16;No)と判定された場合は、図16のステップS24へ移行して初期化の処理を行う。
図16のステップS17では全ての停電検査領域をクリアし、チェックサム領域をクリアして(ステップS18)、エラーや不正監視に係る領域をリセットする(ステップS19)。次に、RWM内の遊技状態を記憶する領域を調べて遊技状態が高確率状態であるか否かを判定する(ステップS20)。ここで、高確率でない(ステップS20;No)と判定した場合は、ステップS21,S22をスキップしてステップS23へ移行する。
また、ステップS20で高確率である(ステップS20;Yes)と判定した場合は、高確率報知フラグ領域にON情報をセーブし(ステップS21)、例えば一括表示装置50に設けられる高確率報知LED(エラー表示器)のON(点灯)データをセグメント領域にセーブする(ステップS22)。そして、後述の特図ゲーム処理を合理的に実行するために用意されている処理番号に対応する電源復旧時のコマンドを演出制御装置300へ送信する処理(ステップS23)を行ってステップS29へ進む。
一方、ステップS9、S11、S13、S16からステップS24へジャンプした場合には、アクセス禁止領域より前の全作業領域をクリアし(ステップS24)、アクセス禁止領域より後の全スタック領域をクリアして(ステップS25)、初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(ステップS26)。そして、RWMクリアに関する外部情報を出力する期間の時間値を設定し(ステップS27)、電源投入時のコマンドを演出制御装置300へ送信して(ステップS28)、ステップS29へ進む。ステップS29では、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動する処理を行う。
なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、水晶発振器113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111Aに対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路へ供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
上記ステップS29のCTC起動処理の後は、乱数生成回路を起動設定する処理を行う(ステップS30)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)へ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU111Aによって行われる。それから、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を、対応する各種初期値乱数(大当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数1、大当り図柄乱数2)、普図の当たりを決定する乱数(当り乱数))の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブしてから(ステップS31)、割込みを許可する(ステップS32)。本実施例で使用するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投入毎にソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップS33)を行う。なお、本実施形態においては、特に限定されるわけではないが、大当り乱数は乱数生成回路において生成される乱数(大当り乱数)を使用して生成するように構成されている。つまり、大当り乱数はハードウェアで生成されるハード乱数であり、大当り図柄乱数、当り乱数はソフトウェアで生成されるソフト乱数である。
上記ステップS33の初期値乱数更新処理の後、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数を設定し(ステップS34)、停電監視信号がONであるかの判定を行う(ステップS35)。停電監視信号がONでない場合(ステップS35;No)は、初期値乱数更新処理(ステップS33)に戻る。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(ステップS33)の前に割り込みを許可する(ステップS32)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
なお、上記ステップS33での初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した場合には両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要があるが、本実施例のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみにした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
また、停電監視信号がONである場合(ステップS35;Yes)は、ステップS34で設定したチェック回数分停電監視信号のON状態が継続しているかを判定する(ステップS36)。そして、チェック回数分停電監視信号のON状態が継続していない場合(ステップS36;No)は、停電監視信号がONであるかの判定(ステップS35;Yes)に戻る。また、チェック回数分停電監視信号のON状態が継続している場合(ステップS36;Yes)、すなわち、停電が発生していると判定した場合は、一旦割込みを禁止する処理(ステップS37)、全出力ポートにOFFデータを出力する処理(ステップS38)を行う。
その後、停電復旧検査領域1に停電復旧検査領域チェックデータ1をセーブし(ステップS39)、停電復旧検査領域2に停電復旧検査領域チェックデータ2をセーブする(ステップS40)。さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出する処理(ステップS41)、チェックサムをセーブする処理(ステップS42)を行った後、RWMへのアクセスを禁止する処理(ステップS43)を行ってから、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電復旧検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判断することができる。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。図17に示すように、タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。遊技用マイコン111Aにおいてタイマ割込みが発生すると、図17のタイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、まず所定のレジスタに保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理(ステップS51)を行う。なお、本実施例において遊技用マイコンとして使用しているZ80系のマイコンでは、当該処理を表レジスタに保持されている値を裏レジスタに退避することで置き換えることができる。次に、各種センサ(始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、カウントスイッチ38aなど)からの入力の取込み、即ち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップS52)を行う。それから、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口SOL38b、普電SOL37c)等のアクチュエータの駆動制御などを行うための出力処理(ステップS53)を行う。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを演出制御装置300や払出制御装置200等に出力するコマンド送信処理(ステップS54)、乱数更新処理1(ステップS55)、乱数更新処理2(ステップS56)を行う。その後、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a…35n、カウントスイッチ38aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が開放されていないかなど)を行う入賞口スイッチ/エラー監視処理(ステップS57)を行う。また、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理(ステップS58)、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップS59)を行う。
次に、遊技機10に設けられ、特図変動ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップS60)、磁気センサスイッチ61や振動センサスイッチ62からの検出信号をチェックして異常がないか判定する磁石不正監視処理(ステップS61)を行う。それから、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理(ステップS62)を行う。続いて、割込み要求をクリアして割込みの終了を宣言する処理(ステップS63)を行い、ステップS51で退避したレジスタのデータを復帰する処理(ステップS64)を行った後、割込みを許可する処理(ステップS65)を行って、タイマ割込み処理を終了する。
〔特図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(ステップS58)の詳細について説明する。特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
図18に示すように、特図ゲーム処理では、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入賞を監視する始動スイッチ監視処理(ステップA1)を行う。始動口スイッチ監視処理では、始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。なお、始動口スイッチ監視処理(ステップA1)の詳細については後述する。
次に、カウントスイッチ監視処理(ステップA2)を行う。このカウントスイッチ監視処理では、特別変動入賞装置38内に設けられたカウントスイッチ38aのカウント数を監視する処理を行う。
次に、特図ゲーム処理タイマを更新(−1)して、当該ゲーム処理タイマがすでにタイムアップしているか又は更新によりタイムアップしたか否かをチェックして(ステップA3)、特図ゲーム処理タイマがタイムアップした(ステップA4;Yes)と判定すると、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する処理(ステップA5)を行って、当該テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する処理(ステップA6)を行う。そして、分岐処理終了後のリターンアドレスをスタック領域に退避させる処理(ステップA7)を行った後、ゲーム処理番号に応じてゲーム分岐処理(ステップA8)を行う。
ステップA8にて、ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理(ステップA9)を行う。なお、特図普段処理(ステップA9)の詳細については後述する。
ステップA8にて、ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図変動中処理(ステップA10)を行う。ステップA8にて、ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理(ステップA11)を行う。
ステップA8にて、ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理(ステップA12)を行う。ステップA8にて、ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理(ステップA13)を行う。
ステップA8にて、ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理(ステップA14)を行う。ステップA8にて、ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図普段処理(ステップA9)を行うために必要な情報の設定等を行う大当り終了処理(ステップA15)を行う。
また、ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「7」の場合は、小当りが発生した際の大入賞口の開放時間・開放パターンの設定、ファンファーレコマンドの設定、小当り中処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当りファンファーレ中処理(ステップA16)を行う。また、ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「8」の場合は、エンディングコマンドの設定や小当り残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り中処理(ステップA17)を行う。
また、ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「9」の場合は、小当り中処理の際に大入賞口内に入賞した残存球が排出されるための時間を設定する処理や、小当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り残存球処理(ステップA18)を行う。また、ステップA8にて、特図ゲーム処理番号が「10」の場合は、特図普段処理(ステップA9)を行うために必要な情報の設定等を行う小当り終了処理(ステップA19)を行う。
その後、特図1表示器51の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA20)、特図1表示器51に係る図柄変動制御処理(ステップA21)を行う。そして、特図2表示器52の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA22)、特図2表示器52に係る図柄変動制御処理(ステップA23)を行う。一方、ステップA4にて、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしていない(ステップA4;No)と判定すると、処理をステップA20に移行して、それ以降の処理を行う。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理の詳細について説明する。図19に示すように、始動口スイッチ監視処理では、先ず、第1始動口(始動入賞口36)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA111)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA112)を行う。なお、ステップA112における特図始動口スイッチ共通処理の詳細については、ステップA117における特図始動口スイッチ共通処理とともに後述する。
次に、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中である、即ち、普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かをチェックして、普通電動役物が作動中である(ステップA113;Yes)と判定すると、処理をステップA116に移行して、それ以降の処理を行う。一方、ステップA113にて、普通電動役物が作動中でない(ステップA113;No)と判定すると、普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生判定個数以上であるかをチェックして(ステップA114)、不正入賞数が不正発生判定個数以上であるか否かを判定する処理(ステップA115)を行う。普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上であるかが判定される。
ステップA115にて、不正入賞数が不正判定個数以上でない(ステップA115;No)と判定すると、第2始動口(普通変動入賞装置37)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA116)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA117)を行って、始動口スイッチ監視処理を終了する。また、ステップA115にて、不正入賞数が不正判定個数以上であると判定された場合は(ステップA115;Yes)、始動口スイッチ監視処理を終了する。即ち、第2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(ステップA112、A117)の詳細について説明する。特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
図20に示すように、特図始動口スイッチ共通処理では、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)に入力があるか否かをチェックして(ステップA201)、監視対象の始動口スイッチに入力がない(ステップA202;No)と判定すると、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。一方、ステップA202にて、監視対象の始動口スイッチに入力がある(ステップA202;Yes)と判定すると、当該監視対象の始動口スイッチの始動口入賞フラグをセーブした後(ステップA203)、当該監視対象のハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードし、準備する(ステップA204)。
続けて、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)への入賞の回数に関する情報が遊技機10の外部の管理装置に対して出力された回数(始動口信号出力回数)を更新(+1)し、出力回数がオーバーフローするか否かをチェックして(ステップA205)、出力回数がオーバーフローしない(ステップA206;No)と判定すると、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブして(ステップA207)、処理をステップA208に移行する。一方、ステップA206にて、出力回数がオーバーフローすると判定された場合は(ステップA206;Yes)、処理をステップA208に移行する。
そして、ステップA208にて、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)に対応する更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値未満か否かをチェックして(ステップA208)、特図保留数が上限値未満か否かを判定する処理(ステップA209)を行う。
ステップA209にて、特図保留数が上限値未満である(ステップA209;Yes)と判定すると、更新対象の特図保留数(例えば、特図1保留数等)を更新(+1)する処理(ステップA214)を行う。そして、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)の飾り特図保留数コマンド(MODE)を準備した後(ステップA215)、特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンド(ACTION)を準備して(ステップA216)、コマンド設定処理(ステップA217)を行う。続けて、特図保留数に対応する乱数セーブ領域のアドレスを算出する処理(ステップA218)を行い、大当り乱数をRWMの大当り乱数セーブ領域にセーブする(ステップA219)。
次に、当該監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出して準備し(ステップA220)、RWMの大当り図柄乱数セーブ領域にセーブする(ステップA221)。次に、小当り図柄乱数を抽出してRWMの小当り図柄乱数セーブ領域にセーブし(ステップA222)、さらに対応する変動パターン乱数1から3を抽出してRWMの各乱数のセーブ領域にセーブする(ステップA223、A224、A225)。そして、特図保留情報判定処理(ステップA226)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。ここで、遊技制御装置100(RAM111C)は、始動入賞口36や普通変動入賞装置37の始動領域への遊技球の流入に基づき、変動表示ゲームを実行する権利を始動記憶として所定の上限数まで記憶可能であるとともに、該始動記憶毎に特別結果となるか否かを決定するための乱数を抽出して記憶する始動記憶手段をなす。また、始動記憶手段(遊技制御装置100)は、第1始動入賞口(始動入賞口36)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第1始動記憶として記憶し、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第2始動記憶として記憶する。
一方、ステップA209にて、特図保留数が上限値未満でない(ステップA209;No)と判定すると、ステップA202に係る始動口スイッチの入力が始動口1スイッチ36aの入力であるか否かをチェックして(ステップA210)、始動口1スイッチ36aの入力である(ステップA211;Yes)と判定すると、飾り特図保留数コマンド(オーバーフローコマンド)を準備し(ステップA212)、コマンド設定処理(ステップA213)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。一方、ステップA211にて、始動口1スイッチ36aの入力でないと判定された場合(ステップA211;No)は、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、上述の始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(ステップA226)の詳細について説明する。特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理である。
図21に示すように、まず、先読み演出を実行してよい条件を満たしているかチェック(ステップA231)を行い、満たしていない場合(ステップA232;No)は、特図保留情報判定処理を終了する。また、満たしている場合(ステップA232;Yes)は、以下の先読み演出に関する処理を行う。
ここで、先読み演出を実行してよい条件を満たしている場合とは、特図始動口スイッチ共通処理のステップA202に係る始動口スイッチの入力が始動口2スイッチ37aの入力である場合である。また、特図始動口スイッチ共通処理のステップA202に係る始動口スイッチの入力が始動口1スイッチ36aの入力である場合は、普通変動入賞装置37の開放延長機能が作動中でない場合、即ち、時短状態中でない場合であり、大当り(特別遊技状態)中でもない場合である。
先読み演出を実行してよい条件を満たしている場合(ステップA232;Yes)に行われる先読み演出に関する処理では、まず、大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かにより大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA233)を行う。そして、判定結果が大当りである場合(ステップA234;Yes)は、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップA235)、大当り図柄乱数をチェックして対応する大当り情報ポインタを取得して準備する(ステップA236)。その後、設定した情報テーブルから図柄情報を取得し、図柄情報(作業用)領域にセーブする処理(ステップA242)を行う。
一方、判定結果が大当りでない場合(ステップA234;No)は、大当り乱数値が小当り判定値と一致するか否かにより小当りであるか否かを判定する小当り判定処理(ステップA237)を行う。そして、判定結果が小当りでない場合(ステップA238;No)は、はずれ情報テーブルを設定し(ステップA239)、設定した情報テーブルから図柄情報を取得し、図柄情報(作業用)領域にセーブする処理(ステップA242)を行う。また、判定結果が小当りである場合(ステップA238;Yes)は、対象の始動口スイッチに対応する小当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップA240)、小当り図柄乱数をチェックして対応する小当り情報ポインタを取得して準備する(ステップA241)。そして、設定した情報テーブルから図柄情報を取得し、図柄情報(作業用)領域にセーブする処理(ステップA242)を行う。
設定した情報テーブルから図柄情報を取得し、図柄情報(作業用)領域にセーブする処理(ステップA242)を行った後、設定した情報テーブルから始動口入賞演出図柄コマンドを取得し、当該始動口入賞演出図柄コマンドをRWMの入賞演出図柄コマンド領域にセーブする(ステップA243)。次に、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチの始動口入賞フラグを準備した後(ステップA244)、対象の始動口入賞演出コマンド設定テーブルを準備する(ステップA245)。そして、当該監視対象の始動口に関して設定された特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA246)を行う。
続けて、特図変動表示ゲームにおける変動態様のうち、後半変動パターンを設定する後半変動パターン設定処理(ステップA247)を行った後、特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理(ステップA248)を行う。なお、ステップA246における特図情報設定処理、ステップA247における後半変動パターン設定処理、ステップA248における変動パターン設定処理の各々は、特図普段処理における特図情報設定処理、後半変動パターン設定処理、変動パターン設定処理と同様である。
そして、設定された変動パターンの前半変動番号に対応する始動口入賞演出コマンド(MODE)を算出して準備する(ステップA249)とともに、後半変動番号の値を始動口入賞演出コマンド(ACTION)として準備し(ステップA250)、コマンド設定処理(ステップA251)を行う。続けて、入賞演出図柄コマンド領域から始動口入賞演出図柄コマンドをロードして準備し(ステップA252)、コマンド設定処理(ステップA253)を行って、特図保留情報判定処理を終了する。すなわち、ステップA249、A250にて始動口入賞演出コマンドが準備され、ステップA252にて始動口入賞演出図柄コマンドが準備されることで、始動記憶に対応した結果関連情報の判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に演出制御装置300に対して知らせることができ、特に表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示41aを変化させるなどして、その特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶された各種の乱数値の判定を行う判定手段をなす。また、遊技制御装置100が、始動記憶として記憶された乱数値を、当該始動記憶に対応する変動表示ゲームの実行前に事前に判定する(特別結果となるか否か等を判定)事前判定手段をなす。なお、始動記憶に対応して記憶された乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけではなく、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが行われる前であればいつでもよい。また、遊技制御装置100が、事前判定手段(遊技制御装置100)による判定結果に関する情報を従制御手段(演出制御装置300)に送信する結果情報送信手段をなす。
〔特図普段処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図普段処理(ステップA9)の詳細について説明する。図22に示すように、特図普段処理では、先ず、第2特図保留数(第2始動記憶数)が0であるか否かをチェックする(ステップA301)。そして、第2特図保留数が0である(ステップA302;Yes)と判定すると、第1始動記憶数(第1特図保留数)が0であるか否かをチェックする(ステップA303)。そして、第1特図保留数が0である(ステップA304;Yes)と判定すると、既に客待ちデモが開始されているか否かをチェックして(ステップA305)、客待ちデモを開始していない、即ち、開始済みでない(ステップA306;No)と判定すると、客待ちデモフラグを客待ちデモ中に設定する処理(ステップA307)を行う。
続けて、客待ちデモコマンドを準備して(ステップA308)、コマンド設定処理(ステップA309)を行う。一方、ステップA305にて、既に客待ちデモが開始されている(ステップA306;Yes)と判定すると、既に客待ちデモフラグは客待ちデモ中に設定(ステップA307)され、客待ちデモコマンドも準備(ステップA308)され、コマンド設定処理(ステップA309)も実行されているため、これらの処理を行わずに特図普段処理移行設定処理1(ステップA310)を行い、特図普段処理を終了する。特図普段処理移行設定処理1(ステップA310)では、特図普段処理に係る処理番号「0」、大入賞口不正監視期間を規定するフラグ(大入賞口不正監視情報)等を設定する処理を行う。
一方、ステップA302にて、第2特図保留数が0でない(ステップA302;No)と判定すると、特図2変動開始処理(ステップA311)を行い、特図変動中処理移行設定処理(特図2)(ステップA312)を行う。特図変動中処理移行設定処理(特図2)(ステップA312)では、特図変動中処理に係る処理番号「1」、客待ちデモの終了に係る情報、第2特図の変動中に係る試験信号、特図2表示器52における第2特図変動表示ゲームの制御用の情報(例えば、特図2表示器52の変動中に係るフラグ、特図2表示器52の点滅の周期のタイマの初期値など)等を設定する処理を行って、特図普段処理を終了する。
また、ステップA304にて、第1特図保留数が0でない(ステップA304;No)と判定すると、特図1変動開始処理(ステップA313)を行い、特図変動中処理移行設定処理(特図1)(ステップA314)を行う。特図変動中処理移行設定処理(特図1)(ステップA314)では、特図変動中処理に係る処理番号「1」、客待ちデモの終了に係る情報、第1特図の変動中に係る試験信号、特図1表示器51における第1特図変動表示ゲームの制御用の情報(例えば、特図1表示器51の変動中に係るフラグ、特図1表示器51の点滅の周期のタイマの初期値など)等を設定する処理を行って、特図普段処理を終了する。
このように、ステップA301とステップA302における第2特図保留数のチェックを、ステップA303とステップA304における第1特図保留数のチェックよりも先に行うことで、第2特図保留数が0でない場合には、特図2変動開始処理(ステップA311)が実行されることとなる。すなわち、第2特図変動表示ゲームが第1特図変動表示ゲームに優先して実行されることとなる。すなわち、遊技制御装置100が、第2始動記憶手段(遊技制御装置100)に第2始動記憶がある場合には、当該第2始動記憶に基づく変動表示ゲームを、第1始動記憶に基づく変動表示ゲームよりも優先的に実行する優先制御手段をなす。
〔特図1変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図1変動開始処理(ステップA313)の詳細について説明する。特図1変動開始処理は、第1特図変動表示ゲームの開始時に行う処理であり、具体的には、図23に示すように、まず、第1特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判定するための大当りフラグ1にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理(ステップA320)を行う。その後、第1特図変動表示ゲームが小当りであるか否かを判定するための小当りフラグ1にはずれ情報や小当り情報を設定する小当りフラグ1設定処理(ステップA321)を行う。
次に、特図1停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図1停止図柄設定処理(ステップA322)を行った後、設定された特図1停止図柄の特図1停止図柄番号に対応する試験信号をセーブする(ステップA323)。続けて、図柄情報領域から特図1停止図柄設定処理にて設定された停止図柄パターン情報(図柄情報)をロードし、RWMの作業用の図柄情報領域にセーブする(ステップA324)。
次に、特図1変動フラグをロードして準備し(ステップA325)、特図1変動フラグをRWMの変動図柄判別フラグ領域にセーブする(ステップA326)。続けて、変動パターンに関する情報を設定する対象のテーブル(特図1用)を準備して(ステップA327)、特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA328)を行う。続けて、第1特図変動表示ゲームにおける変動態様のうち、後半変動パターンを設定する後半変動パターン設定処理(ステップA329)を行った後、第1特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理(ステップA330)を行う。
変動パターンに関する情報を設定する対象のテーブル(特図1用)を準備する処理(ステップA327)では、遊技状態に応じた変動パターンテーブルの設定を行う。すなわち、遊技状態が通常遊技状態であれば通常変動パターンテーブルを設定し、特殊遊技状態であれば特殊変動パターンテーブルを設定する。また、確変遊技状態であれば確変変動パターンテーブルを設定し、時短遊技状態であれば時短変動パターンテーブルを設定する。また、特図情報設定処理(ステップA328)、後半変動パターン設定処理(ステップA329)及び変動パターン設定処理(ステップA330)では、設定された変動パターンテーブルを用いて変動パターン乱数に基づき変動パターンを決定する。
その後、第1特図の変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA331)を行って、特図1変動開始処理を終了する。変動開始情報設定処理(ステップA331)では、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動パターンコマンド、飾り特図変動表示ゲームに係る停止図柄パターン(停止結果態様)情報に対応する飾り特図コマンド、表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示41aに係る飾り特図1保留数コマンド(飾り特図保留数コマンド)を準備する。これらのコマンドは後に演出制御装置300に送信される。
〔特図2変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図2変動開始処理(ステップA311)の詳細について説明する。特図2変動開始処理は、第2特図変動表示ゲームの開始時に行う処理であり、上述の特図1変動開始処理と同様の処理である。具体的には、図24に示すように、まず、第2特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判定するための大当りフラグ2にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理(ステップA370)を行う。その後、第2特図変動表示ゲームが小当りであるか否かを判定するための小当りフラグ2にはずれ情報や小当り情報を設定する小当りフラグ2設定処理(ステップA371)を行う。
次に、特図2停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図2停止図柄設定処理(ステップA372)を行った後、設定された特図2停止図柄の特図2停止図柄番号に対応する試験信号をセーブする(ステップA373)。続けて、特図2停止図柄設定処理にて設定された停止図柄パターン情報(図柄情報)をロードし、RWMの作業用の図柄情報領域にセーブする(ステップA374)。
次に、特図2変動フラグをロードして準備し(ステップA375)、特図2変動フラグをRWMの変動図柄判別フラグ領域にセーブする(ステップA376)。続けて、変動パターンに関する情報を設定する対象のテーブル(特図2用)を準備して(ステップA377)、特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA378)を行う。続けて、第2特図変動表示ゲームにおける変動態様のうち、後半変動パターンを設定する後半変動パターン設定処理(ステップA379)を行った後、第2特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理(ステップA380)を行う。
変動パターンに関する情報を設定する対象のテーブル(特図2用)を準備する処理(ステップA377)では、遊技状態に応じた変動パターンテーブルの設定を行う。すなわち、遊技状態が通常遊技状態であれば通常変動パターンテーブルを設定し、特殊遊技状態であれば特殊変動パターンテーブルを設定する。また、確変遊技状態であれば確変変動パターンテーブルを設定し、時短遊技状態であれば時短変動パターンテーブルを設定する。また、特図情報設定処理(ステップA378)、後半変動パターン設定処理(ステップA379)及び変動パターン設定処理(ステップA380)では、設定された変動パターンテーブルを用いて変動パターン乱数に基づき変動パターンを決定する。
その後、第2特図の変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA381)を行って、特図2変動開始処理を終了する。変動開始情報設定処理(ステップA381)では、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動パターンコマンド、飾り特図変動表示ゲームに係る停止図柄パターン(停止結果態様)情報に対応する飾り特図コマンド、表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示41aに係る飾り特図2保留数コマンド(飾り特図保留数コマンド)を準備する。これらのコマンドは後に演出制御装置300に送信される。
〔特図1停止図柄設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理における特図1停止図柄設定処理(ステップA322)の詳細について説明する。図25に示すように、特図1停止図柄設定処理では、まず、第1特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判定するための大当りフラグ1が大当りであるかをチェックする(ステップA391)。そして、大当りである場合(ステップA392;Yes)は、大当り時停止図柄情報テーブル設定処理を行う(ステップA397)。この処理では、大当り時停止図柄情報テーブルに大当り図柄乱数を参照し、対応する停止図柄番号を取得して特図1停止図柄領域にセーブする処理を行う。この処理により特別結果の種類が選択される。
そして、停止図柄を設定する停止図柄情報設定処理を行う(ステップA398)。この処理では、特図表示器に表示する停止図柄や、特別遊技状態でのラウンド数、特別遊技状態の終了後の確率状態、普通変動入賞装置37の動作状態及び遊技状態を設定するための確率変動判定フラグの設定等の処理を行う。その後、飾り特図コマンドテーブルを設定して(ステップA399)、図柄情報に対応する飾り特図コマンド(ACTION)を取得する(ステップA401)。
一方、大当りでない場合(ステップA392;No)は、第1特図変動表示ゲームが小当りであるか否かを判定するための小当りフラグ1が小当りかをチェックする(ステップA393)。そして、小当りでない場合(ステップA394;No)は、はずれ時の停止図柄番号を特図1停止図柄領域にセーブし(ステップA395)、はずれ時の図柄情報を図柄情報領域にセーブして、(ステップA396)、図柄情報に対応する飾り特図コマンド(ACTION)を取得する(ステップA401)。
また、小当りである場合(ステップA394;Yes)は、小当り時設定処理(ステップA400)を行い、図柄情報に対応する飾り特図コマンド(ACTION)を取得する(ステップA401)。図26に示すように小当り時設定処理では、まず、対象の始動口スイッチに対応する小当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップA411)、小当り図柄乱数をチェックして対応する小当り情報ポインタを取得して準備する(ステップA412)。次に滞在遊技状態情報を取得して(ステップA413)、通常遊技状態中又は特殊遊技状態中であるかをチェックする(ステップA414)。そして、通常遊技状態中又は特殊遊技状態中でない場合(ステップA415;No)は小当り時設定処理を終了する。また、通常遊技状態中又は特殊遊技状態中である場合(ステップA415;Yes)は、特殊遊技状態移行フラグをセットし(ステップA416)、小当り時設定処理を終了する。この処理により特定結果(小当り)の種類が決定され、小当りの発生が通常遊技状態中又は特殊遊技状態中であれば特定遊技状態の終了後に特殊遊技状態となるように設定される。
図25に戻り、図柄情報に対応する飾り特図コマンド(ACTION)を取得した後(ステップA401)、飾り特図コマンド(MODE)を設定し(ステップA402)、飾り特図コマンド領域にコマンドをセーブする(ステップA403)。そして、大当り図柄乱数セーブ領域(特図1用)を0クリアし(ステップA404)、特図1停止図柄設定処理を終了する。
図27には、上述の特図2変動開始処理における特図2停止図柄設定処理(ステップA372)を示した。この特図2停止図柄設定処理では、特図1停止図柄設定処理の対象を第2特図変動表示ゲームとして同様の処理を行う。
すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶された各種の乱数値の判定を行う判定手段をなす。また、遊技制御装置100が、第1始動入賞口(始動入賞口36)での遊技球の検出に基づいて変動表示ゲームとして第1変動表示ゲームを実行し、第2始動入賞口(普通変動入賞装置38)での遊技球の検出に基づいて変動表示ゲームとして第2変動表示ゲームを実行する変動表示ゲーム実行手段をなす。また、遊技制御装置100が、判定手段(遊技制御装置100)による判定結果に基づき変動表示ゲームの実行を制御する変動表示ゲーム実行制御手段をなす。また、遊技制御装置100が、変動表示ゲームの開始時に当該変動表示ゲームの停止結果態様を設定する停止結果設定手段をなす。また、遊技制御装置100が、始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶された始動記憶に基づく変動表示ゲームの開始時に、当該始動記憶に対応する乱数に基づいて特別結果を発生するか否かの判定を行う開始時判定手段をなす。
また、遊技制御装置100が、変動表示ゲームの結果が特別結果となる場合に、複数種類の特別結果から一の特別結果を選択する特別結果選択手段をなす。また、特別結果選択手段は、変動表示ゲームの結果が特別結果となる場合に、第1特別遊技状態を発生させる第1特別結果(15R大当り)と、第1特別遊技状態よりも遊技者に付与される遊技価値が低く、特定遊技状態と同等の遊技価値を付与する第2特別遊技状態を発生させる第2特別結果(2R大当り)と、の何れかを選択するともいえる。また、特別結果が決定されることにより普通変動入賞装置37の動作状態も決定されることから、遊技制御装置100が、該特別結果選択手段によって選択された特別結果に基づいて、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)の動作状態を設定する動作状態選択手段をなす。
また、遊技制御装置100が、変動表示ゲームの変動パターンを決定するための複数の変動パターンテーブルのうちから、遊技状態に対応して一の変動パターンテーブルを選択する変動パターンテーブル選択手段をなす。また、遊技制御装置100が、変動パターンテーブル選択手段によって選択された変動パターンテーブルに複数設定される変動パターンのうちから一の変動パターンを決定する変動パターン決定手段をなす。また、遊技制御装置100が、変動パターン決定手段によって決定された変動パターンに基づいて変動表示ゲームを実行制御するゲーム実行制御手段をなす。
〔特図変動中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図変動中処理(ステップA10)の詳細について説明する。図28に示すように、特図変動中処理では、まず、特図1又は特図2停止図柄設定処理にて設定された図柄情報(停止図柄パターン情報)が、はずれ図柄パターンであるかをチェックする(ステップA521)。
そして、図柄情報がはずれ図柄である場合(ステップA522;Yes)は、後半変動パターン設定処理にて設定された後半変動番号がリーチなしの番号であるか否かをチェックする(ステップA523)。後半変動番号がリーチなしの番号である場合(ステップA524;Yes)は、はずれ時の特図表示時間ポインタを設定し(ステップA525)、特図表示時間テーブルを設定する処理(ステップA528)を行う。また、後半変動番号がリーチなしの番号でない場合(ステップA524;No)、すなわちリーチありの場合は、特図変動表示ゲームにて特別結果態様が導出されず、はずれとなる場合であってリーチ状態となる場合であるはずれリーチ時の特図表示時間ポインタを設定し(ステップA526)、特図表示時間テーブルを設定する処理(ステップA528)を行う。
一方、図柄情報がはずれ図柄でない場合(ステップA522;No)、すなわち大当り又は小当りである場合は、大当り時又は小当り時の特図表示時間ポインタを設定し(ステップA527)、特図表示時間テーブルを設定する処理(ステップA528)を行う。
特図表示時間テーブルを設定する処理(ステップA528)を行った後、特図停止時間ポインタに対応する停止時間を取得する処理(ステップA529)を行う。この処理では、ステップA525にて設定されたはずれ時(リーチ発生無しのはずれ時)の特図停止時間ポインタ、ステップA526にて設定されたリーチはずれ時の特図停止時間ポインタ、ステップA527にて設定された大当り時又は小当り時の特図停止時間ポインタの何れかに対応する停止時間を取得する。
そして、取得した特図表示時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA530)、特図表示中処理移行設定処理(ステップA531)を行って、特図変動中処理を終了する。特図表示中処理移行設定処理(ステップA531)では、特図表示中処理に係る処理番号「2」、第1特図や第2特図の変動停止に係る試験信号、外部情報端子に出力用の特図変動表示ゲームの実行回数に係る図柄確定回数信号、特図1表示器51や特図2表示器52における第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームの制御用の情報(例えば、特図1表示器51や特図2表示器52の変動停止に係るフラグ等)等を設定する処理を行う。すなわち、遊技制御装置100が、変動表示ゲームの停止結果態様を表示する停止時間を設定する停止時間設定手段をなす。また、遊技制御装置100が、変動表示ゲームの実行時間を設定する実行時間設定手段をなす。
〔特図表示中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図表示中処理(ステップA11)の詳細について説明する。図29に示すように、特図表示中処理では、まず、特図2変動開始処理における小当りフラグ2設定処理にて設定された小当りフラグ2をロードして(ステップA541)、RWMの小当りフラグ2領域をクリアする(ステップA542)。次に、特図1変動開始処理における小当りフラグ1設定処理にて設定された小当りフラグ1をロードして(ステップA543)、RWMの小当りフラグ1領域をクリアする(ステップA544)。
その後、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理にて設定された大当りフラグ2をロードして(ステップA545)、RWMの大当りフラグ2領域をクリアする処理(ステップA546)を行う。そして、ロードされた大当りフラグ2をチェックして(ステップA547)、大当りである(ステップA548;Yes)と判定すると、RWMの大当りフラグ1領域をクリアする処理(ステップA554)を行う。次に、第2特図変動表示ゲームの大当り(特図2大当り)の開始に関する試験信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA555)、ラウンド数上限値テーブルを設定する処理(ステップA556)を行う。
一方、ステップA548にて、大当りフラグ2のチェックの結果、大当りでない(ステップA548;No)と判定すると、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理にて設定された大当りフラグ1をロードして(ステップA549)、RWMの大当りフラグ1領域をクリアする処理(ステップA550)を行う。続けて、ロードされた大当りフラグ1をチェックして(ステップA551)、大当りである(ステップA552;Yes)と判定すると、第1特図変動表示ゲームの大当り(特図1大当り)の開始に関する試験信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA553)、ラウンド数上限値テーブルを設定する処理(ステップA556)を行う。
ラウンド数上限値テーブルを設定する処理(ステップA556)を行った後、ラウンド数上限値情報に対応するラウンド数上限値を取得してRWMのラウンド数上限値領域にセーブする(ステップA557)。続けて、ラウンド数上限値情報対応するラウンドLEDポインタを取得してRWMのラウンドLEDポインタ領域にセーブする(ステップA558)。
次に、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率を通常確率状態(低確率状態)とする情報に係る確率情報コマンドを準備して(ステップA559)、コマンド設定処理(ステップA560)を行う。続けて、停止図柄情報設定処理にて設定された図柄情報(停止図柄パターン番号)に対応するファンファーレコマンドを準備して(ステップA561)、コマンド設定処理(ステップA562)を行う。その後、飾り特図変動表示ゲームに係る図柄情報(停止図柄パターン情報)に対応する飾り特図コマンドをRWMの飾り特図コマンド領域からロードして準備し(ステップA563)、コマンド設定処理(ステップA564)を行う。
次に、大入賞口開放情報に対応する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA565)、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率の状態に対応する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA566)。その後、大入賞口開放情報に対応するファンファーレ時間を設定し(ステップA567)、ファンファーレ時間を特図ゲーム処理タイマにセーブする(ステップA568)。そして、大入賞口への不正入賞数をリセットした後(ステップA569)、大入賞口不正監視期間フラグに不正監視期間外フラグをセーブする(ステップA570)。
そして、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理(ステップA571)を行い、特図表示中処理を終了する。この処理では、ファンファーレ/インターバル中処理に係る処理番号「3」の設定や、各種状態の切り替えに係る情報を設定する処理等を行う。ここで、各種状態が切り替わるための情報としては、例えば、外部情報端子に出力用の遊技状態が特別遊技状態(大当り状態)であることを示す信号、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が通常確率状態(低確率状態)であることを示す試験信号、大入賞口不正監視期間における大入賞口への入賞数のクリアに係る情報、特別遊技状態のラウンド数のクリアに係る情報、高確率状態の表示に係る遊技状態表示LED(エラー表示器)を消灯させる情報、普図変動表示ゲームにて当り結果となる確率を通常確率状態(低確率状態)とする情報、停電復旧時に点灯した高確率状態の表示に係る遊技状態表示LED(エラー表示器)を消灯させる情報、特図変動表示ゲームの制御用の情報(例えば、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率を通常確率状態(低確率状態)とする情報や、停電復旧時に演出制御装置300に出力される、普図変動表示ゲームや特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が通常確率状態(低確率状態)であることを示す情報や、大当り後の残り時間短縮変動回数のクリアに係る情報など)等が挙げられる。
一方、ステップA552にて、大当りフラグ1のチェックの結果、大当りでない(ステップA552;No)と判定すると、図30に示すように、小当りフラグ1が小当りかをチェックし(ステップA572)、小当りでない場合(ステップS573;No)は、小当りフラグ2が小当りかをチェックする(ステップA574)。そして、小当りでない場合(ステップS575;No)、すなわち、はずれである場合は、変動回数更新処理(ステップA585)を行い、特図普段処理移行設定処理1(ステップA586)を行って、特図表示中処理を終了する。特図普段処理移行設定処理1(ステップA586)では、特図普段処理に係る処理番号「0」、大入賞口不正監視期間を規定するフラグ(大入賞口不正監視情報)等を設定する処理を行う。
一方、小当りフラグ1をチェックした結果、小当りである場合(ステップS573;Yes)又は小当りフラグ2をチェックした結果、小当りである場合(ステップS575;Yes)は、変動回数更新処理(ステップA576)を行う。そして、ファンファーレコマンドを準備し(ステップA577)、コマンド設定処理を行う(ステップA578)。その後、飾り特図変動表示ゲームに係る図柄情報(停止図柄パターン情報)に対応する飾り特図コマンドをRWMの飾り特図コマンド領域からロードして準備し(ステップA579)、コマンド設定処理(ステップA580)を行う。
そして、小当り大入賞口開放情報が特図1小当り開放情報かをチェックし(ステップA581)、特図1小当り開放情報である場合(ステップA582;Yes)、すなわち、特図1の小当り当選である場合は、小当りファンファーレ中処理移行設定処理1(ステップA583)を行い、特図表示中処理を終了する。また、特図1小当り開放情報でない場合(ステップA582;No)、すなわち、特図2の小当り当選である場合は、小当りファンファーレ中処理移行設定処理2(ステップA584)を行い、特図表示中処理を終了する。ステップA583、ステップA584では、小当りファンファーレ中処理に係る処理番号「7」の設定や、各種状態の切り替えに係る情報を設定する処理等を行う。このとき、小当りの当選が特図1であるか特図2であるかによって設定する情報を異ならせることができるので、小当りの開始時の演出をそれぞれ異なるものとすることができる。
〔変動回数更新処理〕
図31には、上述の特図表示中処理において、特殊遊技状態や時短状態における特図変動表示ゲームの実行回数を管理するための変動回数更新処理(ステップA585、A576)を示した。この変動回数更新処理では、まず、特殊遊技状態である場合に設定される特定変動フラグがあるかをチェックする(ステップA591)。この特定変動フラグがない場合(ステップA592;No)は、時短時(時短状態)であるかを判定する(ステップA600)。また、特定変動フラグがある場合(ステップA592;Yes)は、特定変動回数を−1更新し(ステップA593)、特定変動回数が0であるかを判定する(ステップA594)。なお、特定変動回数は、後述するように所定の特別結果態様の導出に基づく特別遊技状態の終了時や、特定結果態様の導出に基づく特定遊技状態の終了時に特殊遊技状態とする特図変動表示ゲームの実行回数(ここでは30)が初期値として設定される。
特定変動回数が0でない場合(ステップA594;No)、すなわち次の特図変動表示ゲームでも特殊遊技状態が継続する場合は、時短時(時短状態)であるかを判定する(ステップA600)。また、特定変動回数が0である場合(ステップA594;Yes)、すなわち今回の特図変動表示ゲームで特殊遊技状態が終了する場合は、特定変動フラグをクリアする(ステップA595)。そして、滞在遊技状態情報として通常遊技状態を設定し(ステップA596)、滞在遊技状態情報に基づいて特殊遊技状態の終了に関する確率情報コマンドを準備し(ステップA597)、コマンド設定処理を行う(ステップA598)。
ここで準備される確率情報コマンドの種類は確率状態により異なり、高確率状態である場合は確率情報コマンド(潜伏確変2)が準備され、低確率状態である場合は確率情報コマンド(低確率1)が準備される。この特殊遊技状態の終了に関する確率情報コマンドは後に演出制御装置300に送信される。これらの処理により、遊技状態が特殊遊技状態から通常遊技状態になる。その後、停電復旧時送信コマンド領域に対応する確率情報コマンドをセーブする(ステップA599)。ここでセーブされる確率情報コマンドは、上述のステップA597で準備された確率情報コマンドである。
そして、時短時(時短状態)であるかを判定し(ステップA600)、時短時でない場合(ステップA600;No)は、変動回数更新処理を終了する。また、時短時である場合(ステップA600;Yes)は、高確率状態中であるかを判定する(ステップA601)。そして、高確率状態中である場合(ステップA601;Yes)は、変動回数更新処理を終了する。また、高確率状態中でない場合(ステップA601;No)は、普通変動入賞装置37の動作状態を時短動作状態とする特図変動表示ゲームの実行回数を管理するための時間短縮変動回数を−1更新する(ステップA602)。なお、時間短縮変動回数は、後述するように所定の特別結果態様の導出に基づく特別遊技状態の終了時に普通変動入賞装置37の動作状態を時短動作状態とする特図変動表示ゲームの実行回数(ここでは100)が初期値として設定される。
その後、時間短縮変動回数が0であるかを判定し(ステップA603)、時間短縮変動回数が0である場合(ステップA603;Yes)、すなわち今回の特図変動表示ゲームで普通変動入賞装置37の動作状態を時短動作状態とする期間が終了する場合は、時短終了時情報設定処理(ステップA604)を行い、変動回数更新処理を終了する。一方、時間短縮変動回数が0でない場合(ステップA603;No)、すなわち次の特図変動表示ゲームでも普通変動入賞装置37の動作状態を時短動作状態のままとする場合は、変動回数更新処理を終了する。
〔時短終了時情報設定処理〕
図32には、上述の変動回数更新処理における時短終了時情報設定処理(ステップA604)を示した。この時短終了時情報設定処理では、まず、時短終了時の確率情報コマンドを準備し(ステップA611)、コマンド設定処理を行う(ステップA612)。そして、時短の終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA613)、時短の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA614)。次に、遊技状態表示番号領域に低確率時の番号をセーブし(ステップA615)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率、普電サポートなしフラグをセーブする(ステップA616)。
さらに、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率、時短なしフラグをセーブし(ステップA617)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率1)をセーブして(ステップA618)、時短終了時情報設定処理を終了する。これらの処理により、普通変動入賞装置37の時短動作状態と、特図変動表示ゲームの時短動作状態中の動作が終了し、普通変動入賞装置37が通常動作状態となり、特図変動表示ゲームの実行態様が、通常動作状態(普電サポートなし)における実行態様となる。また、遊技状態が時短遊技状態から通常遊技状態となる。
〔大当り終了処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大当り終了処理(ステップA15)の詳細について説明する。図33に示すように、大当り終了処理では、まず、今回の特別遊技状態を実行する契機となった特別結果態様の種類に基づき設定される確率変動判定フラグをロードし(ステップA621)、確率変動判定フラグによる分岐処理(ステップA622)を行う。
確率変動判定フラグが71である場合は大当り終了設定処理1(ステップA623)を行う。この場合は特別結果態様が15R確変又は2R確変Aであった場合で、特別遊技状態の終了後に高確率状態となるとともに、次回の特別結果態様の導出まで時短状態となる場合である。また、確率変動判定フラグが72である場合は大当り終了設定処理2(ステップA624)を行う。この場合は特別結果態様が15R通常であった場合で、特別遊技状態の終了後に通常確率状態となるとともに、特別遊技状態の終了後100回の特図変動表示ゲームを実行するまで時短状態となる場合である。
また、確率変動判定フラグが73である場合は大当り終了設定処理3(ステップA625)を行う。この場合は特別結果態様が2R確変Bであった場合で、特別遊技状態の終了後に高確率状態となり、時短状態とはならない。また、特別遊技状態の終了後30回の特図変動表示ゲームを実行するまで特殊遊技状態となる。
大当り終了設定処理1から3の何れかを行った後、確率変動判定フラグに対応する確率情報コマンドを準備し(ステップA626)、コマンド設定処理(ステップA627)を行う。そして、特図普段処理移行設定処理を行い(ステップA628)、大当り終了処理を終了する。特図普段処理移行設定処理(ステップA628)では、特図普段処理に係る処理番号「0」、大入賞口不正監視期間を規定するフラグ(大入賞口不正監視情報)等を設定する処理を行う。
〔大当り終了設定処理1〕
図34には、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理1(ステップA623)を示した。この大当り終了設定処理1では、まず、高確率時の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA631)、高確率時の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA632)。
次に、遊技状態表示番号領域に高確率時の番号をセーブし(ステップA633)、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率、普電サポートフラグをセーブする(ステップA634)。そして、特図ゲームモードフラグ領域に高確率、時短フラグをセーブし(ステップA635)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(高確率)をセーブする(ステップA636)。その後、時間短縮変動回数領域をリセットし(ステップA637)、大当り終了設定処理1を終了する。以上の処理により、特別遊技状態の終了後、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態となるとともに時短状態となる。また、遊技状態が確変遊技状態となる。
〔大当り終了設定処理2〕
図35には、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理2(ステップA624)を示した。この大当り終了設定処理2では、まず、時短時の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA641)、時短時の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA642)。
次に、遊技状態表示番号領域に時短時の番号をセーブし(ステップA643)、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率、普電サポートフラグをセーブする(ステップA644)。そして、特図ゲームモードフラグ領域に低確率、時短フラグをセーブし(ステップA645)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(時短)をセーブする(ステップA646)。その後、時間短縮変動回数領域に時間短縮変動回数初期値(100)をセーブし(ステップA647)、大当り終了設定処理2を終了する。
以上の処理により、特別遊技状態の終了後、特図変動表示ゲームの確率状態が通常確率状態となるとともに時短状態となる。また、時短変動回数領域に時短変動回数初期値(100)をセットすることで、所定回数(100回)の特図変動表示ゲームの実行により時短状態が終了するようになる。また、遊技状態が時短遊技状態となる。
〔大当り終了設定処理3〕
図36には、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理3(ステップA625)を示した。この大当り終了設定処理3では、まず、潜伏確変時の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA651)、潜伏確変時の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA652)。
次に、遊技状態表示番号領域に潜伏確変時の番号をセーブし(ステップA653)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率、普電サポートなしフラグをセーブする(ステップA654)。そして、特図ゲームモードフラグ領域に高確率、時短なしフラグをセーブし(ステップA655)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(潜伏確変1)をセーブする(ステップA656)。その後、特定変動回数領域に特定変動回数初期値(30)をセーブし(ステップA657)、特定変動フラグをセーブする(ステップA658)。さらに、時間短縮変動回数領域をリセットして(ステップA659)、大当り終了設定処理3を終了する。以上の処理により、特別遊技状態の終了後、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態となるが時短状態にはならないようになる。また、遊技状態が特殊遊技状態となる。
以上のことから、遊技制御装置100が、特別結果の種類に基づき、特別遊技状態の終了後に変動表示ゲームの実行結果が特別結果となる確率の状態である確率状態として通常確率状態よりも高めた高確率状態を発生可能な確率設定手段をなす。また、遊技制御装置100が、特別遊技状態の終了後、予め定められた所定期間に亘り、始動入賞装置(普通変動入賞装置37)が開状態に状態変換される時間を延長する状態変換延長状態手段をなす。
〔小当り終了処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における小当り終了処理(ステップA19)の詳細について説明する。図37に示すように、小当り終了処理では、まず、特殊遊技状態移行フラグがあるかをチェックする(ステップA661)。特殊遊技状態移行フラグは、小当りの発生が通常遊技状態中又は特殊遊技状態中であれる場合に設定されるフラグであり、特定遊技状態の終了後に特殊遊技状態となる場合に設定されるフラグである。この特殊遊技状態移行フラグがない場合(ステップA662;No)は、処理番号として特図普段処理の「0」を設定する(ステップA669)。また、特殊遊技状態移行フラグがある場合(ステップA662;Yes)は、特定変動回数領域に特定変動回数初期値(30)をセーブし(ステップA663)、特定変動フラグをセーブする(ステップA664)。
その後、特殊遊技状態移行フラグをクリアし(ステップA665)、滞在遊技状態情報として特殊遊技状態を設定する(ステップA666)。そして、滞在遊技状態情報に基づいて特殊遊技状態の開始に関する確率情報コマンドを準備し(ステップA667)、コマンド設定処理(ステップA668)を行って、処理番号として特図普段処理の「0」を設定する(ステップA669)。この特殊遊技状態の開始に関する確率情報コマンドは後に演出制御装置300に送信される。これらの処理により遊技状態が特殊遊技状態となる。
処理番号として特図普段処理の「0」を設定する処理(ステップA669)を行った後、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA670)。次に、小当り終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA671)、小当り終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA672)。その後、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブする(ステップA673)。そして、ラウンドLEDポインタ領域をリセットし(ステップA674)、停電復旧時送信コマンド領域に対応する確率情報コマンドをセーブして(ステップA675)、小当り終了処理を終了する。ここでセーブされる確率情報コマンドの種類は確率状態により異なり、高確率状態である場合は確率情報コマンド(潜伏確変1)がセーブされ、低確率状態である場合は確率情報コマンド(低確率2)がセーブされる。
図38には、上述の大当り終了処理や小当り終了処理及び遊技状態が変化する際に、停電復旧時送信コマンド領域にセーブされる確率情報コマンドを示した。確率状態が低確率状態である場合に遊技状態が通常遊技状態に移行する際には、低確率時情報かつ変動時間短縮未作動情報(低確率1)が設定される。また、確率状態が確変遊技状態に移行する場合は高確率時情報かつ変動時間短縮作動時情報(高確率)が設定され、時短遊技状態に移行する際には低確率時情報かつ変動時間短縮作動情報(時短)が設定される。さらに、特殊遊技状態に移行する場合であって高確率状態である場合は、高確率時情報かつ変動時間短縮未作動情報(潜伏確変1)が設定され、確率状態が高確率状態である場合に遊技状態が通常遊技状態に移行する際には、高確率時情報かつ変動時間短縮未作動情報(潜伏確変2)が設定される。また、特殊遊技状態に移行する場合であって低確率状態である場合は、低確率時情報かつ変動時間短縮未作動情報(低確率2)が設定される。
さらに図38の下段に示すように、停電復旧時には上述のコマンドと併せて遊技状態の変化までの特図変動表示ゲームの実行回数を指示するコマンドが同時に送信される(図16のステップS23)。例えば時短遊技状態や特殊遊技状態での残りゲーム数に対応するコマンドが送信されるようになっている。これにより、停電の復旧後に停電前の状態を継続して実行することができる。
次に、演出制御装置300での制御について説明する。上述したように演出制御装置300は、主制御用マイコン(1stCPU)311と、該主制御用マイコン311の制御下で映像制御を行う映像制御用マイコン(2ndCPU)312とを備えている。
〔1stメイン処理〕
主制御用マイコン(1stCPU)311では、図39に示す1stメイン処理を行う。この1stメイン処理においては、はじめにプログラム開始時の処理を行う。このプログラム開始時の処理として、まず、割込みを禁止し(ステップB11)、RAMを0クリアして(ステップB12)、CPUを初期化するCPU初期化処理(ステップB13)を行う。次に、RAMの初期値を設定し(ステップB14)、乱数を初期化する乱数初期化処理(ステップB15)を行い、各種割込みのタイマを起動して(ステップB16)、割込みを許可する(ステップB17)。
次に、メインループ処理としてループの処理を行う。このループの処理では、まず、WDT(watchdog timer)をクリアし(ステップB18)、演出ボタン25の操作に基づく入力信号(立ち上がりエッジ)から入力情報を作成する演出ボタン入力処理(ステップB19)を行う。その後、遊技制御コマンド解析処理(ステップB20)を行う。この遊技制御コマンド解析処理(ステップB20)では、遊技制御装置100から送信される遊技に関するコマンドを正しく受信したかを判定し、正しく受信していた場合にはコマンドを確定して、後述するシーン制御処理のためのコマンドの区分けをする処理を行う。
次に、表示装置41や装飾装置、演出装置等のテストを行うためのテストモードに関する処理であるテストモード処理(ステップB21)を行う。このテストモード処理(ステップB21)によりテストモードとなった場合は、以降の遊技に関する処理は行わない。ただし、テストモードにおいて表示装置41での表示やスピーカからの音声の出力、装飾装置のLEDの発光、演出装置の動作等を行う場合は、これらを制御するための処理において制御を行う。なお、テストモードは遊技機の電源を遮断することで終了するようになっている。
そして、遊技の演出の制御に関する1stシーン制御処理(ステップB22)を行う。この1stシーン制御処理(ステップB22)の詳細については後述する。次に、遊技機でエラーが発生した場合に遊技制御装置100から送信されるエラー報知コマンドに基づき、対応する報知を行う遊技機エラー監視処理(ステップB23)を行う。なお、対応する報知を行うための表示装置41での表示やスピーカからの音声の出力、装飾装置のLEDの発光、演出装置の動作等は、これらを制御するための処理において制御を行う。
その後、映像制御用マイコン(2ndCPU)312に出力するコマンドを編集する演出コマンド編集処理(ステップB24)を行い、スピーカ(上スピーカ19a、下スピーカ19b)からの音声の出力に関する制御を行うサウンド制御処理(ステップB25)を行う。次に、盤装飾装置42、枠装飾装置18のLEDの制御を行う装飾制御処理(ステップB26)、盤演出装置44、枠演出装置45のモータやソレノイドの制御を行うモータ/SOL制御処理(ステップB27)を行う。そして、飾り特図変動表示ゲームの変動態様の詳細を決定する乱数を更新する乱数更新処理(ステップB28)を行って、WDTをクリアする処理(ステップB18)に戻る。
〔2ndメイン処理〕
映像制御用マイコン(2ndCPU)312では、図40に示す2ndメイン処理を行う。この2ndメイン処理においては、はじめにプログラム開始時の処理を行う。このプログラム開始時の処理として、まず、CPUを初期化するCPU初期化処理(ステップB31)を行い、RAMを0クリアして(ステップB32)、RAMの初期値を設定する(ステップB33)。次に、VDPを初期化するVDP初期化処理(ステップB34)を行い、各種割込みを許可する(ステップB35)。さらに、各種制御装置の初期化処理(ステップB36)を行い、画面描画を許可する(ステップB37)。
次に、メインループ処理としてループの処理を行う。このループの処理では、まず、システム周期待ちフラグをクリアし(ステップB38)、システム周期待ちフラグが1であるか否かの判定を行う(ステップB39)。システム周期とは、画像データを一時的に格納する二つのバッファを切り替える周期であって、切り替えが可能な状態となるとシステム周期フラグが「1」となる。このシステム周期待ちフラグが1となるまでは、システム周期待ちフラグが1であるか否かの判定(ステップB39)を繰り返し、システム周期待ちフラグが1となると(ステップB39;Yes)、WDT(watchdog timer)をクリアし(ステップB40)、通常ゲーム処理(ステップB41)を行って、システム周期待ちフラグをクリアする処理(ステップB38)に戻る。
〔通常ゲーム処理〕
図41には、図40に示した2ndメイン処理における通常ゲーム処理(ステップB41)を示した。この通常ゲーム処理では、まず、受信コマンドチェック処理(ステップB51)を行う。この受信コマンドチェック処理(ステップB51)では、1stCPUから送信されるコマンドを正しく受信したかを判定し、正しく受信していた場合にはコマンドを確定して、後述する2ndシーン制御処理のためのコマンドの区分けをする処理を行う。次に、受信したコマンドに基づき、表示内容を決定する2ndシーン制御処理(ステップB52)を行う。この2ndシーン制御処理(ステップB52)では、予告キャラクタ等の設定や表示優先順位の設定を行う。
その後、背景の設定を行う背景処理(ステップB53)を行い、飾り特図変動表示ゲームにおける識別情報の変動に関する表示制御処理であるリール制御/表示処理(ステップB54)を行う。さらに、特図1保留表示器及び特図2保留表示器の表示に連動して表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示41aの設定を行う保留表示処理(ステップB55)を行い、客待ちデモの表示に関する客待ちデモ処理(ステップB56)を行う。そして、ROMのデータをRAMに設定されたバッファに転送し、実際に表示をさせる処理を行う表示システム処理(ステップB57)を行って、通常ゲーム処理を終了する。すなわち、表示装置41が始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶された始動記憶を表示する始動記憶表示手段をなし、演出制御装置300が、始動記憶表示手段の表示態様を制御する始動記憶表示制御手段をなす。
〔1stシーン制御処理〕
図42には、図39に示した1stメイン処理における1stシーン制御処理(ステップB22)を示した。この1stシーン制御処理では、まず、テストモード中であるかを判定し(ステップB61)、テストモード中である場合(ステップB61;Yes)は、1stシーン制御処理を終了する。また、テストモード中でない場合(ステップB61;No)は、シーン変更コマンドを受信したか否かを判定する(ステップB62)。
シーン変更コマンドは、遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される遊技に関する各種のコマンドである。このシーン変更コマンドを受信した場合(ステップB62;Yes)は、更新する遊技状態(現在の遊技状態)を取得し(ステップB63)、有効なコマンドであるかを判定する(ステップB64)。有効なコマンドであるかの判定(ステップB64)では、受信したシーン変更コマンドが取得した現在の遊技状態に対して有効なものであるかを判定する。そして、有効なコマンドである場合(ステップB64;Yes)は、受信コマンドをセーブし(ステップB65)、演出リクエストフラグをセットして(ステップB66)、受信したコマンドのコマンド識別子による分岐処理(ステップB67)を行う。
一方、シーン変更コマンドを受信していない場合(ステップB62;No)や、有効なコマンドでなかった場合(ステップB64;No)は、受信したコマンドのコマンド識別子による分岐処理(ステップB67)を行う。この場合、直近の有効であったコマンドの識別子による分岐を行う。
コマンド識別子による分岐処理(ステップB67)では、受信したコマンドに基づき実行する処理を選択する。電源投入コマンドを受信した場合は電源投入時に必要な処理を行う電源投入処理(ステップB68)を行う。また、停電復旧コマンドを受信した場合は停電復旧時に必要な処理を行う停電復旧(客待ち以外)処理(ステップB69)を行う。また、客待ちデモコマンドを受信した場合は客待ちデモの表示に関する処理等を行う客待ち処理(ステップB70)を行う。
また、変動パターンコマンドを受信した場合は飾り特図変動表示ゲームの実行に関する処理等を行う変動中処理(ステップB71)を行う。この変動中処理(ステップB71)では、飾り特図変動表示ゲームを行うために必要な情報の設定を行う。この飾り特図変動表示ゲームを行うために必要な情報の設定では、例えば、遊技制御装置100から送信された変動パターンコマンドに含まれる情報(大当りか否かや変動パターン情報など)に基づき演出(演出パターンや演出時間など)の設定を行う。また、特図変動表示ゲームの変動時間が終了した場合には、飾り特図変動表示ゲームにおける識別情報の変動表示の停止や停止表示時間の設定等を行う。
また、ファンファーレコマンドを受信した場合は特別遊技状態又は特定遊技状態の開始に関する処理であるファンファーレ処理(ステップB72)を行う。また、大入開放n回目コマンドを受信した場合はラウンド遊技に関する処理であるラウンド中処理(ステップB73)を行う。また、インターバルコマンドを受信した場合はラウンド間のインターバルに関する処理であるインターバル処理(ステップB74)を行う。また、エンディングコマンドを受信した場合は特別遊技状態又は特定遊技状態の終了に関する処理であるエンディング処理(ステップB75)を行う。
コマンド識別子による分岐処理(ステップB67)により選択された上述の各処理を行った後、即座に映像に反映されないコマンドに基づく処理を行う。この処理として、まず、特図変動表示ゲームの停止図柄に関する情報を含む飾り特図コマンドに基づく処理を行う図柄コマンド受信処理(ステップB76)を行い、始動記憶の増減に関する情報を含む保留数コマンド(特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド)に基づく処理を行う保留数コマンド受信処理(ステップB77)を行う。
さらに、始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果等を当該特図変動表示ゲームの実行前に事前に判定する先読み処理の結果を含む先読みコマンド(始動口入賞演出コマンド、入賞演出図柄コマンド)に基づく処理を行う先読みコマンド受信処理(ステップB78)を行う。すなわち、演出制御装置300が、結果情報送信手段(遊技制御装置100)によって送信された事前判定手段(遊技制御装置100)の判定結果に関する情報を受信する結果情報受信手段をなす。また、演出制御装置300が、結果情報受信手段(演出制御装置300)によって受信した事前判定手段(遊技制御装置100)の判定結果に関する情報に基づいて、演出制御情報を設定する演出制御情報設定手段をなす。
その後、確率状態に関する情報を含む確率情報コマンドに基づく処理を行う確率情報コマンド受信処理(ステップB79)を行う。なお、確率情報コマンド受信処理(ステップB79)では、確率情報コマンドとして、時短状態の開始、終了に関する情報や、特殊遊技状態の開始、終了に関する情報、大当りや小当り終了時の遊技状態に関する情報などを受信する。
〔変動中処理〕
図43には、図42に示す1stシーン制御処理における変動中処理(ステップB71)を示した。この変動中処理では、まず、演出リクエストフラグがあるか否かを判定する(ステップB91)。演出リクエストフラグは、有効なコマンドを受信した場合に設定されるフラグであって、このフラグがある場合は受信したコマンドに基づく処理を行う。
この演出リクエストフラグがある場合(ステップB91;Yes)は、演出ボタン25の入力に関する情報であるPB情報をクリアし(ステップB92)、可動体リクエストセット処理(ステップB93)を行う。次に、各種期間を演出制御装置300で管理する変動回数管理処理(ステップB94)を行い、飾り特図変動表示ゲームの実行態様を設定するための変動パターン情報設定処理(ステップB95)を行う。そして、乱数シード初期化処理(ステップB96)を行って、設定された変動パターンに対応するシーンシーケンステーブルを設定する(ステップB97)。
シーンシーケンステーブルは、飾り特図変動表示ゲームにおける変動表示の開始や停止、演出用キャラクタの表示等の各種表示の実行タイミングや時間を管理するテーブルである。シーンシーケンステーブルには、実行内容と時間とが定義された複数のシーンの実行順序が設定されており、このシーンシーケンステーブルに従い順次シーンを実行することで飾り特図変動表示ゲームが実行される。なお、モード状態についても遊技制御装置100から送信された情報に基づきシーンシーケンステーブルに設定される。ただし、演出制御装置300が単独で演出状態を決定して設定する場合もある。その後、飾り特図変動表示ゲームの変動時間(演出時間)を設定する変動時間設定処理(ステップB98)を行い、演出リクエストフラグをクリアして(ステップB99)変動中処理を終了する。
一方、演出リクエストフラグがない場合(ステップB91;No)は、更新タイマの値が0であるかを判定する(ステップB100)。この場合、更新タイマはシーンシーケンステーブルに従い管理されるシーンの実行時間を計時しており、この更新タイマの値が0であるとは、実行されていたシーンが終了したことを示す。この更新タイマの値が0でない場合(ステップB100;No)は、変動中処理を終了する。また、この更新タイマの値が0である場合(ステップB100;Yes)は、次シーンデータの設定処理(ステップB101)を行う。これにより、新たなシーンが開始されるとともに更新タイマにシーンに応じた所定の値が設定される。
その後、最終シーンであるかを判定し(ステップB102)、最終シーンでない場合(ステップB102;No)は変動中処理を終了する。また、最終シーンである場合(ステップB102;Yes)は、飾り特図変動表示ゲームの終了を設定し(ステップB103)、モード状態設定処理(ステップB104)を行って変動中処理を終了する。
〔変動回数管理処理〕
図44には、図43に示す変動中処理における変動回数管理処理(ステップB94)を示した。この変動回数管理処理では、まず、特殊モードである場合に設定される特定演出フラグがあるかを判定する(ステップB111)。この特定演出フラグがない場合(ステップB112;No)は、時短状態である場合に設定される時短フラグがあるかを判定する(ステップB118)。また、特定演出フラグがある場合(ステップB112;Yes)は、特定演出回数を−1更新し(ステップB113)、特定演出回数が0であるかを判定する(ステップB114)。なお、特定演出回数は、後述するように所定の特別結果態様の導出に基づく特別遊技状態の終了時や、特定結果態様の導出に基づく特定遊技状態の終了時に特殊モードとする特図変動表示ゲームの実行回数(ここでは20、30又は40)が初期値として設定される。
この特定演出回数が0でない場合(ステップB114;No)、すなわち次の特図変動表示ゲームでも特殊モードが継続する場合は、時短フラグがあるかを判定する(ステップB118)。また、特定演出回数が0である場合(ステップB114;Yes)、すなわち今回の特図変動表示ゲームで特殊モードが終了する場合は、特定演出回数領域をリセットし(ステップB115)、特定演出フラグをクリアする(ステップB116)。そして、モード終了フラグをセットし(ステップB117)、時短フラグがあるかを判定する(ステップB118)。
そして、時短フラグがない場合(ステップB118;No)は変動回数管理処理を終了する。また、時短フラグがある場合(ステップB118;Yes)は、時短変動回数を−1更新し(ステップB119)、時短変動回数が0であるかを判定する(ステップB120)。時短変動回数は、時短状態とする特図変動表示ゲームの回数を演出制御装置300で管理するためのものであり、後述するように所定の特別結果態様(15R通常)の導出に基づく特別遊技状態の終了時に普通変動入賞装置37の動作状態を時短動作状態とする特図変動表示ゲームの実行回数(ここでは100)が初期値として設定される。なお、次回の特別結果態様の導出まで時短状態が継続する場合は初期値として0がセットされる。
この時短変動回数が0でない場合(ステップB120;No)、すなわち次回の特図変動表示ゲームでも時短状態が継続する場合は変動回数管理処理を終了する。また、時短変動回数が0である場合(ステップB120;Yes)、すなわち今回の特図変動表示ゲームで時短状態が終了する場合は、時短終了に関する演出を設定し(ステップB121)、時短フラグをクリアして(ステップB122)、変動回数管理処理を終了する。この変動回数管理処理により、演出制御装置300において特殊モードとする期間や時短状態とする期間を管理でき、興趣の高い演出を行うことが可能となる。
〔変動パターン情報設定処理〕
図45には、図43に示す変動中処理における変動パターン情報設定処理(ステップB95)を示した。この変動パターン情報設定処理では、まず、特図変動表示ゲームの停止図柄情報を取得し(ステップB131)、始動記憶に関する情報である保留情報をセーブする(ステップB132)。次に、演出制御装置300で設定しているモード状態に関する情報である滞在モード情報を取得し(ステップB133)、始動記憶領域に記憶されている演出情報を取得する(ステップB134)。演出情報とは先読み情報に基づく連続的な演出(連続予告演出)である先読み演出を実行する際に、当該連続的な演出の対象となる始動記憶について設定される情報である。
その後、飾り特図変動表示ゲームの停止図柄を設定し(ステップB135)、滞在モード情報に対応する演出パターンテーブルをセットする(ステップB136)。この処理によりモード状態に応じた演出パターンテーブルが選択される。すなわち、特殊モードでは特殊演出パターンテーブルが選択され、通常モードでは通常演出パターンテーブルが選択される。また、確変モードでは確変演出パターンテーブルが選択され、時短モードでは時短演出パターンテーブルが選択される。
次に、特定演出回数が規定数であるかの判定(ステップB137)を行う。この特定演出回数が規定数であるかの判定(ステップB137)では、特図変動表示ゲームの実行回数が、特殊モードが終了する可能性がある回数であるかを判定する。よって規定数である場合とは、特殊モードとする特図変動表示ゲームの実行回数が30回である場合は特定演出回数が10の場合であり、特殊モードとする特図変動表示ゲームの実行回数が40回である場合は特定演出回数が20と10の場合である。特定演出回数が規定数でない場合(ステップB137;No)は、コマンドに対応する演出パターンがあるかをチェックする(ステップB139)。また、特定演出回数が規定数である場合(ステップB137;Yes)は、規定回数時演出パターンテーブルをセットし(ステップB138)、コマンドに対応する演出パターンがあるかをチェックする(ステップB139)。これにより、図11に示すような特殊モードが継続するか否かの演出が実行可能となる。なお、規定回数時演出パターンテーブルには、通常変動パターンテーブルと特殊変動パターンテーブルで選択可能な変動パターンのすべてに対応する演出パターンが設定されている。
コマンド(変動パターンコマンド)に対応する演出パターンがあるかをチェックする処理(ステップB139)では、遊技制御装置100で選択された変動パターンに対応する演出パターンがあるかをチェックする。すなわち、図7から図9で説明したように、遊技制御装置100の遊技状態と演出制御装置300のモード状態が対応しない場合には、変動パターンテーブルに基づき選択された変動パターンに対応する演出パターンが選択できない場合があるためチェックを行う。
コマンドに対応する演出パターンがある場合(ステップB140;Yes)は、滞在モード情報と演出情報をもとにコマンドに対応する演出パターンを決定し(ステップB144)、変動パターン情報設定処理を終了する。また、コマンドに対応する演出パターンがない場合(ステップB140;No)、すなわち遊技制御装置100の遊技状態と演出制御装置300のモード状態が対応しない場合に、図8に示す変動パターンテーブルで網掛けとした変動パターンが選択された場合は、図10に示した特別演出パターンテーブルに切り替える処理を行う(ステップB141)。そして、滞在モード情報として対応するモード表示(特別モード表示)を設定し(ステップB142)、強制切替フラグをセットする(ステップB143)。その後、滞在モード情報と演出情報をもとにコマンドに対応する演出パターンを決定し(ステップB144)、変動パターン情報設定処理を終了する。この処理により、特別演出パターンテーブルが選択された特図変動表示ゲームでは特別モードとなる。この特別モードでは、図12から14に示したような特殊モード復活演出や通常モード転落演出が行われる。
すなわち、演出制御装置300が、変動表示ゲームの演出パターンを決定するための演出パターンテーブルを、複数の変動パターンテーブルの各々に対応した複数の演出パターンテーブルのうちから、モード状態に基づき選択する演出パターンテーブル選択手段をなす。また、演出制御装置300が、演出パターンテーブル選択手段によって選択された演出パターンテーブルに複数設定される演出パターンのうちから、変動パターンテーブル決定手段によって決定された変動パターンに対応した一の演出パターンを決定する演出パターン決定手段をなす。また、演出制御装置300が、遊技状態に対応しないモード状態が設定されたことによって、変動パターンテーブル選択手段によって選択された変動パターンテーブルに基づき決定された変動パターンと、演出パターンテーブル選択手段によって選択された演出パターンテーブルに基づき決定された演出パターンと、が対応しない場合に、演出パターンを調整する演出パターン調整手段をなす。
〔モード状態設定処理〕
図46には、図43に示す変動中処理におけるモード状態設定処理(ステップB104)を示した。このモード状態設定処理では、まず、特殊モードが終了する場合に設定されるモード終了フラグがあるかをチェックし(ステップB151)、モード終了フラグがない場合(ステップB152;No)は、強制切替フラグがあるかをチェックする(ステップB155)。また、モード終了フラグがある場合(ステップB152;Yes)は、滞在モード情報として通常モード表示を設定し(ステップB153)、モード終了フラグをクリアして(ステップB154)、強制切替フラグがあるかをチェックする(ステップB155)。この処理により、特殊モードから通常モードに移行する。
強制切替フラグは、特別演出パターンテーブルが設定された場合に設定されるフラグである。この強制切替フラグがない場合(ステップB156;No)は、モード状態設定処理を終了する。また、強制切替フラグがある場合(ステップB156;Yes)は、滞在モード情報として対応するモード表示を設定し(ステップB157)、強制切替フラグをクリアして(ステップB158)、モード状態設定処理を終了する。滞在モード情報として対応するモード表示を設定する処理(ステップB157)では、今回の特図変動表示ゲームの前の特図変動表示ゲームでのモード状態(通常モード又は特殊モード)に対応する滞在モード情報が設定される。これにより、図12から14に示したような特殊モード復活演出や通常モード転落演出の後に元のモード状態に戻るようになる。
〔エンディング処理〕
図47には、図42に示す1stシーン制御処理におけるエンディング処理(ステップB75)を示した。このエンディング処理では、まず、演出リクエストフラグがあるかを判定し(ステップB161)、演出リクエストフラグがある場合(ステップB161;Yes)は、小当りに基づく特定遊技状態のエンディングであるかを判定する(ステップB162)。
小当りに基づく特定遊技状態のエンディングでない場合(ステップB162;No)は、大当りエンディングのシーケンステーブルを設定し(ステップB163)、確率情報コマンドに基づき大当りに関する情報(大当りの種類)を取得する(ステップB164)。そして、特殊遊技状態が設定される特定変動大当り(2R確変B)であるかを判定し(ステップB165)、特定変動大当りでない場合(ステップB165;No)は、時短状態となる時短あり大当り(15R確変、15R通常、2R確変A)であるかを判定する(ステップB169)。また、特定変動大当りである場合(ステップB165;Yes)は、特定演出回数領域に対応する特定演出回数をセットする(ステップB166)。
特定演出回数領域に対応する特定演出回数をセットする処理(ステップB166)では、特殊モードとする特図変動表示ゲームの実行回数として、20、30又は40の何れかを設定する。その後、特定演出フラグをセットして(ステップB167)、滞在モード情報として特殊モード表示を設定し(ステップB168)、時短状態となる時短あり大当り(15R確変、15R通常、2R確変A)であるかを判定する(ステップB169)。
時短あり大当りでない場合(ステップB169;No)は、滞在モード情報に対応する演出パターンテーブルをセットし(ステップB173)、演出リクエストフラグをクリアして(ステップB174)、エンディング処理を終了する。また、時短あり大当りである場合(ステップB169;Yes)は、時短フラグをセットし(ステップB170)、時短変動回数をセットする(ステップB171)。時短変動回数をセットする処理(ステップB171)では、特別結果の種類が15R通常である場合は100をセットし、15R確変又は2R確変Aである場合は0をセットする。
そして、滞在モード情報として対応するモード表示を設定する(ステップB172)。この処理では、特別結果の種類が15R通常である場合は時短モード表示を設定し、15R確変又は2R確変Aである場合は確変モード表示を設定する。その後、滞在モード情報に対応する演出パターンテーブルをセットし(ステップB173)、演出リクエストフラグをクリアして(ステップB174)、エンディング処理を終了する。
一方、演出リクエストフラグがない場合(ステップB161;No)は、更新タイマが0であるかを判定する(ステップB176)。この更新タイマの値が0でない場合(ステップB176;No)は、エンディング処理を終了する。また、この更新タイマの値が0である場合(ステップB176;Yes)は、次シーンテータの設定を行い(ステップB177)、最終シーンであるかを判定する(ステップB178)。そして、最終シーンでない場合(ステップB178;No)は、エンディング処理を終了する。また、最終シーンである場合(ステップB178;Yes)は、エンディング終了を設定し(ステップB179)、エンディング処理を終了する。
また、小当りに基づく特定遊技状態のエンディングである場合(ステップB162;Yes)は、小当り時エンディング処理を行う(ステップB175)。その後、滞在モード情報に対応する演出パターンテーブルをセットし(ステップB173)、演出リクエストフラグをクリアして(ステップB174)エンディング処理を終了する。
〔小当り時エンディング処理〕
図48には、図47に示すエンディング処理における小当り時エンディング処理(ステップB175)を示した。この小当り時エンディング処理では、まず、通常モード又は特殊モードでの小当りかを判定(ステップB181)、通常モード又は特殊モードでの小当りである場合(ステップB181;Yes)は、停止図柄情報(小当りの種類)を取得する(ステップB182)。なお、特別変動パターンテーブルが設定されることにより特別モード表示が設定されている場合における小当りも通常モード又は特殊モードでの小当りに含むものとする。
そして、取得した停止図柄情報に対応する特定演出回数(20、30又は40)をセットし(ステップB183)、特定演出フラグをセットする(ステップB184)。その後、滞在モード情報として対応するモード表示を設定し(ステップB185)、小当りエンディングのシーケンステーブルを設定して(ステップB186)、小当り時エンディング処理を終了する。この場合は滞在モード情報として特殊モード表示が設定される。
一方、通常モード又は特殊モードでの小当りでない場合(ステップB181;No)、すなわち時短モード又は確変モードでの小当りである場合は、滞在モード情報として対応するモード表示を設定し(ステップB185)、小当りエンディングのシーケンステーブルを設定して(ステップB186)、小当り時エンディング処理を終了する。この場合は小当りの発生が確変モードであれば滞在モード情報として確変モード表示が設定され、小当りの発生が時短モードであれば滞在モード情報として時短モード表示が設定される。
以上の処理により、特別結果や特定結果の発生により特別結果や特定結果の種類に基づき遊技制御装置100で設定される遊技状態に対応したモード状態が設定される。すなわち、演出制御手段300が、遊技状態に対応するモード状態の設定を行うモード状態設定手段をなす。また、特殊モードとなってから所定回数の特図変動表示ゲームを実行した場合は、遊技状態に関係なく通常モードに移行するようになる。
以上のことから、始動入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づいて、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示可能な変動表示装置(特図1表示器51、特図2表示器52、表示装置41)を備え、変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に、変動入賞装置(特別変動入賞装置38)を閉状態から開状態に状態変換して遊技者に所定の遊技価値を付与可能な特別遊技状態を発生する遊技機において、遊技を統括的に制御する主制御手段(遊技制御装置100)と、該主制御手段からの制御情報に基づき、変動表示ゲームの表示制御を行う従属制御手段(演出制御装置300)と、を備え、主制御手段は、変動表示ゲームの変動パターンを決定するための複数の変動パターンテーブルのうちから、遊技状態に対応して一の変動パターンテーブルを選択する変動パターンテーブル選択手段(遊技制御装置100)と、該変動パターンテーブル選択手段によって選択された変動パターンテーブルに複数設定される変動パターンのうちから一の変動パターンを決定する変動パターン決定手段(遊技制御装置100)と、該変動パターン決定手段によって決定された変動パターンに基づいて変動表示ゲームを実行制御するゲーム実行制御手段(遊技制御装置100)と、を備え、従属制御手段は、遊技状態に対応するモード状態の設定を行うモード状態設定手段(演出制御装置300)と、変動表示ゲームの演出パターンを決定するための演出パターンテーブルを、複数の変動パターンテーブルの各々に対応した複数の演出パターンテーブルのうちから、モード状態に基づき選択する演出パターンテーブル選択手段(演出制御装置300)と、該演出パターンテーブル選択手段によって選択された演出パターンテーブルに複数設定される演出パターンのうちから、変動パターンテーブル決定手段によって決定された変動パターンに対応した一の演出パターンを決定する演出パターン決定手段(演出制御装置300)と、を備え、モード状態設定手段は、所定条件の成立に基づいて、遊技状態に対応しないモード状態を設定可能であり、演出パターンテーブル選択手段は、モード状態設定手段によって遊技状態に対応しないモード状態が設定されたことによって、変動パターンテーブル選択手段によって選択された変動パターンテーブルに基づき決定された変動パターンと、演出パターンテーブル選択手段によって選択された演出パターンテーブルに基づき決定された演出パターンと、が対応しない場合に、演出パターンを調整する演出パターン調整手段(演出制御装置300)を備えていることとなる。
また、遊技の演出制御を行う演出制御手段(演出制御装置300)を備え、演出制御手段は、モード状態設定手段(演出制御装置300)によって遊技状態に対応しないモード状態が設定されたことによって、変動パターンテーブル選択手段(遊技制御装置100)によって選択された変動パターンテーブルに基づき決定された変動パターンと、演出パターンテーブル選択手段(演出制御装置300)によって選択された演出パターンテーブルに基づき決定された演出パターンと、が対応しない場合に、演出パターン調整手段(演出制御装置300)によって調整された演出パターンに基づく変動表示ゲームにおいて、モード状態に関する所定の演出を実行可能であることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)の変動パターンテーブル選択手段(遊技制御装置100)によって選択される複数の変動パターンテーブルには、通常遊技状態において選択される通常変動パターンを有する通常変動パターンテーブルと、所定期間に亘って設定される特殊遊技状態において選択され、通常変動パターンテーブルに設定される通常変動パターンと異なる時間値が設定された特殊変動パターンを有する特殊変動パターンテーブルと、が含まれ、従属制御手段(演出制御装置300)の演出パターンテーブル選択手段(演出制御装置300)によって選択される複数の演出パターンテーブルには、通常遊技状態に対応する通常モード状態において選択され、通常変動パターンテーブルに設定される通常変動パターンの時間値に対応する通常演出パターンを有する通常演出パターンテーブルと、特殊遊技状態に対応する特殊モード状態において選択され、特殊変動パターンテーブルに設定される特殊変動パターンの時間値に対応する特殊演出パターンを有する特殊演出パターンテーブルと、通常演出パターンテーブルまたは特殊演出パターンテーブルの何れかにのみ設定される時間値を有する特別演出パターンが設定される特別演出パターンテーブルと、が含まれ、演出パターン調整手段(演出制御装置300)は、モード状態設定手段(演出制御装置300)によって遊技状態に対応しないモード状態が設定されたことによって、変動パターンテーブル選択手段によって選択された変動パターンテーブルに基づき決定された変動パターンと、演出パターンテーブル選択手段によって選択された演出パターンテーブルに基づき決定された演出パターンと、が対応しない場合に、特別演出パターンテーブルを選択するようにしたこととなる。
また、特殊遊技状態は、所定の特別結果に基づく特別遊技状態の終了後から所定回数の変動表示ゲームが実行されるまでの間に亘って実行され、モード状態設定手段(演出制御装置300)は、当該所定の特別結果に基づく特別遊技状態の終了後から、当該所定の特別結果の種類に基づいて決定される回数の変動表示ゲームを実行するまでの期間に亘り特殊モード状態を設定するようにしたこととなる。
また、遊技の演出制御を行う演出制御手段(演出制御装置300)を備え、演出制御手段は演出パターン調整手段(演出制御装置300)によって特別演出パターンテーブルが選択される変動表示ゲームにおいて、モード状態に関する所定の演出を実行可能であることとなる。
なお、遊技制御装置100でリーチの種類と変動時間を決定し、詳細な演出内容については演出制御装置300で行うようにしたが、遊技制御装置100では変動時間のみを決定し、その他は演出制御装置300で決定するようにしても良い。また、小当りの種類により特殊モードとする特図変動表示ゲームの実行回数を決定するようにしたが、乱数等によりランダムに決定するようにしても良い。また、特殊モードが終了する可能性がある回数を予め規定したが、特殊モードである場合に特図変動表示ゲームの実行毎に通常モードへ移行するか否かの抽選を行い、当該抽選に当選した場合に通常モードへ移行するようにしても良い。
また、モード状態の移行を上述した場合以外にも行うようにしても良い。例えば、所定数の始動記憶の発生や所定回数の小当りの発生により行うようにしても良い。さらに、図11から図14に示すような演出において演出ボタンの操作の有無によりその後のモード状態を異ならせるようにしても良い。例えば図12に示す演出では、図12(f)に示す状態で遊技者が演出ボタン25を操作した場合は特殊モードが継続し、遊技者が演出ボタン25を操作しなかった場合は通常モードに戻るようにしても良い。この他にモード移行のためのゲームを行い、そのゲームでの演出ボタン25による遊技者からの操作入力(入力の有無や操作態様)に基づき、移行するモードを演出制御装置300で設定するようにしても良い。
〔第1実施形態の第1変形例〕
次に、上述した第1実施形態の遊技機の第1変形例について説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、先読み処理の結果、特別演出パターンテーブルが選択される始動記憶がある場合に、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームまでの期間においてモード状態に関する所定の演出を実行可能としている。
〔先読みコマンド受信処理〕
本変形例の遊技機では、図42に示す1stシーン制御処理における先読みコマンド受信処理(ステップB78)において、図49に示す処理を行う。この先読みコマンド受信処理では、まず、先読みコマンド(始動口入賞演出コマンド、入賞演出図柄コマンド)を受信したかを判定し(ステップB191)、受信していない場合(ステップB191;No)は先読みコマンド受信処理を終了する。また、受信している場合(ステップB191;Yes)は、先読み情報を対応する保留記憶領域にセーブする(ステップB192)。
そして、滞在モード情報を取得し(ステップB193)、先読み特殊モード中であるかを判定する(ステップB194)。後述するように先読み特殊モードは、特殊モード復活演出が行われる始動記憶がある場合に、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームまでの期間においてモード状態に関する所定の演出を実行している際に設定されるモード状態である。この先読み特殊モード中である場合(ステップB194;Yes)は、先読みコマンド受信処理を終了する。また、先読み特殊モード中でない場合(ステップB194;No)は、通常モード中であるかを判定する(ステップB195)。
通常モード中でない場合(ステップB195;No)は、通常先読み演出設定処理を行い(ステップB200)、先読みコマンド受信処理を終了する。通常先読み演出設定処理では、先読みコマンドの情報に基づき特別結果や特定結果となる始動記憶や、特定の変動パターン(リーチ状態等)となる始動記憶についての先読み演出を設定する。この先読み演出は例えば、表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示41aの表示態様を変化させることにより行う。
また、通常モード中である場合(ステップB195;Yes)は、先読み情報を取得し(ステップB196)、特定保留かをチェックする(ステップB197)。特定保留とは、先読み処理の結果、遊技制御装置100で選択される変動パターンが、通常演出パターンテーブルには対応する演出パターンがない変動パターンであり、特別演出パターンテーブルが選択されて特殊モード復活演出が設定されることが明らかとなった始動記憶である。この特定保留がない場合(ステップB198;No)は、通常先読み演出設定処理(ステップB200)を行い、先読みコマンド受信処理を終了する。また、特定保留がある場合(ステップB198;Yes)は、先読み特殊モード移行フラグをセットし(ステップB199)、先読みコマンド受信処理を終了する。
先読み特殊モード移行フラグがセットされた場合は、図46に示すモード状態設定処理において、滞在モード情報として先読み特殊モード表示を設定するようにする。これにより次の特図変動表示ゲームから先読み特殊モードとなる。この先読み特殊モードでは、モード状態に関する所定の演出として、例えば、特殊モードが復活することを示唆する演出が行われる。この他に、特殊モードを復活させるためのゲームを表示するようにしても良い。なお、先読み特殊モード中は演出パターンテーブルとして通常演出パターンテーブルを選択するようにする。
このような演出を実行可能であることで、遊技状態とモード状態が異なる状態での演出を興趣の高いものにすることができる。すなわち、遊技状態とモード状態が異なる状態において、変動パターンと演出パターンが対応しない状態となることが明らかな場合に、それまでの変動表示ゲームにおいてモード状態に関する所定の演出が行われて遊技状態とモード状態が異なることが示唆、報知されるので、遊技状態とモード状態が異なる状態での演出を興趣の高いものにすることができる。
以上のことから、主制御手段(遊技制御装置100)は、始動入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づき、所定の乱数を抽出し変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶として所定数を上限に記憶する始動記憶手段(遊技制御装置100)と、始動記憶手段に始動記憶として記憶される各種の乱数値所定の乱数を、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが実行されるよりも前に判定する事前判定手段(遊技制御装置100)と、を備え、演出制御手段(演出制御装置300)は、事前判定手段により、演出パターン調整手段(演出制御装置300)によって特別演出パターンテーブルが選択されると判定された始動記憶があった場合には、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームまでの期間において、モード状態に関する所定の演出を実行可能であることとなる。
〔第1実施形態の第2変形例〕
次に、上述した第1実施形態の遊技機の第2変形例について説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態の第1変形例の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、先読み処理の結果、特別演出パターンテーブルが選択される始動記憶がある場合に、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームまでの期間において先読み特殊モードを設定し、先読み特殊モードにおいて大当りとなる場合に特別変動パターンテーブルを選択するようにしている。
〔変動パターン情報設定処理〕
本変形例の遊技機では、図45に示す変動パターン情報設定処理に替えて図50に示す変動パターン情報設定処理を行う。この変動パターン情報設定処理では、変動パターンコマンドに対応する演出パターンがある場合(ステップB140;Yes)に、先読み特殊モード中であるかをチェックする(ステップB211)。
そして、先読み特殊モード中でない場合(ステップB212;No)は、滞在モード情報と演出情報を元にコマンドに対応する演出パターンを決定して(ステップB144)、変動パターン情報設定処理を終了する。また、先読み特殊モード中である場合(ステップB212;Yes)は、結果が大当りであるかを判定する(ステップB213)。結果が大当りでない場合(ステップB213;No)は、滞在モード情報と演出情報を元にコマンドに対応する演出パターンを決定して(ステップB144)、変動パターン情報設定処理を終了する。また、結果が大当りである場合(ステップB213;Yes)は、特別演出パターンテーブルに切り替え(ステップB214)、滞在モード情報と演出情報を元にコマンドに対応する演出パターンを決定して(ステップB144)、変動パターン情報設定処理を終了する。
本変形例での大当り時の特別演出パターンテーブルは、図51に示すように、大当り時の通常変動パターンテーブルで選択可能な変動パターンの全てに対応する演出パターンが規定されている。よって、先読み特殊モード中に実行される結果が大当りとなる特図変動表示ゲームで特別演出パターンテーブルを選択することで特殊モード復活演出が行われるようになる。これにより、特殊モードが大当りとなる可能性の高いモード状態であることを印象付けることができ、特別遊技状態や特定遊技状態の後の特殊モードである状態での興趣を向上することができる。
〔第1実施形態の第3変形例〕
次に、上述した第1実施形態の遊技機の第3変形例について説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、先読み処理の結果、特別結果又は特定結果となる始動記憶がある場合に特殊モードを設定するようにしている。
〔先読みコマンド受信処理〕
本変形例の遊技機では、図42に示す1stシーン制御処理における先読みコマンド受信処理(ステップB78)において、図52に示す処理を行う。この先読みコマンド受信処理では、まず、先読みコマンド(始動口入賞演出コマンド、入賞演出図柄コマンド)を受信したかを判定し(ステップB221)、受信していない場合(ステップB221;No)は先読みコマンド受信処理を終了する。また、受信している場合(ステップB221;Yes)は、先読み情報を対応する保留記憶領域にセーブする(ステップB222)。
そして、滞在モード情報を取得し(ステップB223)、特殊モード中であるかを判定する(ステップB224)。特殊モード中である場合(ステップB224;Yes)は、先読みコマンド受信処理を終了する。また、特殊モード中でない場合(ステップB224;No)は、通常遊技状態かつ通常モード中であるかを判定する(ステップB225)。
通常遊技状態かつ通常モード中でない場合(ステップB225;No)は、通常先読み演出設定処理を行い(ステップB230)、先読みコマンド受信処理を終了する。通常先読み演出設定処理では、先読みコマンドの情報に基づき特別結果や特定結果となる始動記憶や、特定の変動パターン(リーチ状態等)となる始動記憶についての先読み演出を設定する。この先読み演出は例えば、表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示41aの表示態様を変化させることにより行う。
また、通常遊技状態かつ通常モード中である場合(ステップB225;Yes)は、先読み情報を取得し(ステップB226)、特定保留かをチェックする(ステップB227)。特定保留とは、結果が特別結果又は特定結果となる始動記憶である。この特定保留がない場合(ステップB228;No)は、通常先読み演出設定処理(ステップB230)を行い、先読みコマンド受信処理を終了する。また、特定保留がある場合(ステップB228;Yes)は、特別モード2移行フラグをセットし(ステップB229)、先読みコマンド受信処理を終了する。
〔モード状態設定処理〕
また、図46に示すモード状態設定処理に替えて図53に示すモード状態設定処理を行う。このモード状態設定処理では、特殊モード移行フラグがあるかを判定し(ステップB241)、特殊モード移行フラグがない場合(ステップB241;No)は、特別モード2移行フラグがあるかを判定する(ステップB244)。また、特殊モード移行フラグがある場合(ステップB241;Yes)は、滞在モード情報として特殊モード表示を設定する(ステップB242)。これにより特殊モードが設定される。その後、特殊モード移行フラグをクリアし(ステップB243)、特別モード2移行フラグがあるかを判定する(ステップB244)。
特別モード2移行フラグがない場合(ステップB244;No)は、モード状態設定処理を終了する。また、特別モード2移行フラグがある場合(ステップB244;Yes)は、滞在モード情報として特別モード2表示を設定する(ステップB245)。これにより、次の特図変動表示ゲームでは特別モード2となる。特別モード2は特別演出パターンテーブルが用いられる場合と同様に、モード状態に関する演出として特殊モード復活演出が行われるモード状態である。
図54には特別モード2で選択される特別演出パターンテーブル2を示した。この特別演出パターンテーブル2は、通常遊技状態で選択される通常変動パターンテーブルで選択可能な変動パターンのすべてに対応する演出パターンが規定されている。そして、何れの演出パターンでも特殊モード復活演出が行われる。
図55、図56には、先読み処理の結果、特別結果又は特定結果となる始動記憶がある場合の遊技の例を示した。この例では、図56(a)、(b)に示すように、通常モードで実行される特図変動表示ゲーム(図55のt1からt3)において、3番目に消化される始動記憶(図中で斜線で示す始動記憶)として大当りとなる始動記憶(特定保留)が発生している。なお、図55、図56では、特定保留に対応する飾り特図始動記憶表示41aを他の飾り特図始動記憶表示41aとは異なる表示態様としているが、他と同じ表示態様として特定保留の存在を報知しなくても良い。
この場合、図56(c)、(d)に示すように、次の特図変動表示ゲームではモード状態が特別モード2となり、特殊モード復活演出が行われる(図55のt3からt4)。そして、図56(e)、(f)に示すように、次の特図変動表示ゲームからはモード状態が特殊モードとなり(図55のt4からt5)、図56(g)から(i)に示すように、特定保留に基づく特図変動表示ゲームで特別結果が導出される(図55のt5からt6)。
このように、先読み処理の結果、特別結果又は特定結果となる始動記憶がある場合に特殊モードとすることで、特殊モードが大当りの可能性が高いモードであることを印象付け、特殊モードでの遊技の興趣を向上することができる。なお、所定の割合で特定保留がない場合にも特殊モードに移行するようにしても良い。この場合は、所定回数の特図変動表示ゲームを実行した後、通常モードに戻るようにする。
〔第1実施形態の第4変形例〕
次に、上述した第1実施形態の遊技機の第4変形例について説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、特別演出パターンテーブルが選択されたことを契機にモード状態を変更するようにしている。
図57、図58には、特別演出パターンテーブルが選択されたことを契機にモード状態を変更する例を示した。図57に示す例では特別遊技状態又は特定遊技状態の終了後、20回の特図変動表示ゲームを実行するまで特殊モードとする場合の例を示した。特別遊技状態又は特定遊技状態の終了後20回の特図変動表示ゲームを実行するまでは特殊モードとなり(t11からt12)、その後通常モードとなる。
そして、遊技状態が特殊遊技状態である状態で特定演出パターンテーブルが選択される特図変動表示ゲームが行われると、当該特図変動表示ゲームにおいて特殊モード復活演出が行われる(t13からt14)。この特定演出パターンテーブルが選択される特図変動表示ゲームを契機として、その後のモード状態が特殊モードとなり、遊技状態が通常遊技状態となる30回目の特図変動表示ゲームまで継続し(t14からt15)、通常モードに戻るようになっている。なお、特定演出パターンテーブルが選択される特図変動表示ゲームの実行により特殊モードとなった後、再度特定演出パターンテーブルが選択される特図変動表示ゲームが行われて通常モード転落演出が行われた場合は、これを契機に通常モードとなる。
図58に示す例では特別遊技状態又は特定遊技状態の終了後、40回の特図変動表示ゲームを実行するまで特殊モードとする場合の例を示した。特別遊技状態又は特定遊技状態の終了後、遊技状態が特殊遊技状態である状態では特殊モードとなる(t21からt22)。そして、遊技状態が通常遊技状態となった後、40回の特図変動表示ゲームを実行する前に特定演出パターンテーブルが選択される特図変動表示ゲームが行われると、当該特図変動表示ゲームにおいて通常モード転落演出が行われる(t23からt24)。この特定演出パターンテーブルが選択される特図変動表示ゲームを契機として、その後のモード状態が通常モードとなる(t24以降)。
このような演出を行うため、図46に示すモード状態設定処理における滞在モード情報として対応するモード表示を設定する処理(ステップB157)では、今回の特図変動表示ゲームの前の特図変動表示ゲームでのモード状態(通常モード又は特殊モード)と異なるモード状態の滞在モード情報を設定するようにする。これにより、特殊モード復活演出が行われた後は特殊モードとなり、通常モード転落演出が行われた後は通常モードとなるようになる。また、特殊モードである状態は、40回目の特図変動表示ゲームの開始時にモード終了フラグを設定し、40回目の特図変動表示ゲームの終了により通常モードへ戻るようにする。
このような演出を行うことにより、遊技状態とモード状態が異なる状態において、変動パターンと演出パターンが対応しない状態となればモード状態に関する所定の演出が行われて遊技状態とモード状態が異なることが示唆、報知され、さらにモード状態が移行するので、遊技状態とモード状態が異なる状態での演出を興趣の高いものにすることができる。
以上のことから、演出制御手段(演出制御装置300)は、特殊遊技状態であり通常モード状態が設定されている場合であって、演出パターン調整手段(演出制御装置300)によって特別演出パターンテーブルが選択される変動表示ゲームにおいて、モード状態に関する所定の演出として、特殊モード状態に移行する演出を実行可能であり、モード状態設定手段(演出制御装置300)は、当該特殊モード状態に移行する演出を実行した後に、モード状態を特殊モード状態に設定するようにしたこととなる。
また、演出制御手段(演出制御装置300)は、通常遊技状態であり特殊モード状態が設定されている場合であって、演出パターン調整手段(演出制御装置300)によって特別演出パターンテーブルが選択される変動表示ゲームにおいて、モード状態に関する所定の演出として、特殊モード状態が終了する演出を実行可能であり、モード状態設定手段(演出制御装置300)は、当該特殊モード状態が終了する演出を実行した後に、モード状態を通常モード状態に設定するようにしたこととなる。
なお、本変形例のように特別演出パターンテーブルが選択されたことを契機にモード状態を変更することを、特別結果や特定結果となる始動記憶がある場合にのみ行うようにしてもよい。図59には、遊技状態が通常遊技状態でありモード状態が特殊モードである場合に特別演出パターンテーブルが選択される特図変動表示ゲームが行われる場合であって、特別結果となる始動記憶がある場合の例を示した。なお、図59では特定保留に対応する飾り特図始動記憶表示41aを他の飾り特図始動記憶表示41aとは異なる表示態様としているが、他と同じ表示態様として特定保留の存在を報知しなくても良い。
図59(a)、(b)に示すように、特別演出パターンテーブルが選択される特図変動表示ゲームでは通常モード転落演出が行われる。特別結果となる特図変動表示ゲームがなければ、次の特図変動表示ゲームでは特殊モードに戻るはずであるが、図59(c)、(d)に示すように次の特図変動表示ゲームでは通常モードのままとなっている。これにより、遊技者は特別結果が発生することを認識できる。すなわち、モード状態が戻らないことが大当り確定報知をなしている。その後、遊技が進行して図59(e)、(f)に示すように特別結果となる特図変動表示ゲームが行われる。
このような演出とすることで、モード状態の遷移と遊技の結果が関連するようになり、モード状態の遷移に対する興趣が向上する。なお、特別結果となる始動記憶がない場合にも所定の割合で特別演出パターンテーブルが選択されたことを契機にモード状態を変更するようにしても良い。
また、図58や図59に示すように、遊技状態が通常遊技状態でありモード状態が特殊モードである場合に特別演出パターンテーブルが選択される特図変動表示ゲームが行われる場合であって、特別結果となる始動記憶がある場合に、通常モード転落演出の実行を規制するようにしても良い。このようにすることで、特殊モードが維持されることとなり、特殊モードが特別結果となる可能性が高い状態であることを印象付けることができる。
以上のことから、演出制御手段(演出制御装置300)は、通常遊技状態であり特殊モード状態が設定されている場合であって、事前判定手段(遊技制御装置100)により結果が特別結果となると判定された始動記憶がある場合には、モード状態に関する所定の演出を規制するようにしたこととなる。
〔第1実施形態の第5変形例〕
次に、上述した第1実施形態の遊技機の第5変形例について説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、特別遊技状態や特定遊技状態の終了後、特殊モードとなる特図変動表示ゲームの実行回数の最大回数を経過した後でも、特別結果や特定結果となる場合に特別演出パターンテーブルが選択可能としている。
本変形例の遊技機では、図8(b)に示す通常大当り、小当り変動パターンテーブルに替えて図60に示す通常大当り、小当り変動パターンテーブルを用いる。この通常大当り、小当り変動パターンテーブルでは、図9(b)に示す通常大当り、小当り演出パターンテーブルに対応する演出パターンがない変動パターン(図60中網掛けで示す変動パターン)を選択可能となっている。この対応する演出パターンがない変動パターンが選択されることで、図10(b)に示す大当り、小当り時の特別変動パターンテーブルが選択され、特殊モード復活演出が行われる。
このようにすることで、特別結果や特定結果となる特図変動表示ゲームで特殊モード復活演出が実行可能となり、遊技状態とモード状態が異なる状態において選択可能な特別の演出パターンが特別結果や特定結果の導出に関する演出も兼ねるようになり、特別の演出パターンや特殊モードが期待感の高い演出である印象を与えることができる。
以上のことから、通常変動パターンテーブルには、結果が特別結果となる場合に選択される第1通常変動パターンテーブル(通常大当り、小当り変動パターンテーブル)が含まれ、演出パターンテーブルには、通常モード状態で選択され、第1通常変動パターンテーブルと対応する第1通常演出パターンテーブル(通常大当り、小当り演出パターンテーブル)が含まれ、第1変動パターンテーブルで選択可能な変動パターンには、第1通常演出パターンテーブルに対応する演出パターンがない変動パターンが含まれていることとなる。
また、変動パターンテーブル選択手段(遊技制御装置100)によって選択される通常変動パターンテーブルには、結果が特別結果となる場合に選択される第1通常変動パターンテーブル(通常大当り、小当り変動パターンテーブル)と、結果が特別結果とならない場合に選択される第2通常変動パターンテーブル(通常はずれ変動パターンテーブル)と、が含まれ、変動パターンテーブル選択手段によって選択される特殊変動パターンテーブルには、結果が特別結果となる場合に選択される第1特殊変動パターンテーブル(特殊大当り、小当り変動パターンテーブル)と、結果が特別結果とならない場合に選択される第2特殊変動パターンテーブル(特殊はずれ変動パターンテーブル)と、が含まれ、第1通常変動パターンテーブルには、第2特殊変動パターンテーブルに設定される、当該第1通常変動パターンテーブルに設定されている変動パターンとは異なる時間値を有する変動パターンが所定の確率で設定されていることとなる。
〔第1実施形態の第6変形例〕
次に、上述した第1実施形態の遊技機の第6変形例について説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、遊技状態とモード状態が異なる場合に、演出パターンが変動パターンに対応するように仮停止時間を含む停止時間を選択可能となっている。
本変形例の遊技機では、図8に示す変動パターンテーブルに替えて図61に示す変動パターンテーブルを用いる。また、図9に示す演出パターンテーブルに替えて図62に示す演出パターンテーブルを用いる。
遊技制御装置100が制御し、図61に示す変動パターンテーブルにより変動パターンが設定される特図変動表示ゲームでは、停止時間は何れも0.6秒となっている。これに対して、演出制御装置300が制御し、図62に示す演出パターンテーブルで演出パターンが選択される飾り特図変動表示ゲームでは、停止時間1と停止時間2の二種類の停止時間が設定されている。
停止時間1は遊技状態とモード状態が同じ場合に選択される停止時間であり、停止時間2は仮停止時間と停止時間とから構成され、遊技状態とモード状態が異なる場合に選択される停止時間である。例えば、遊技状態が特殊遊技状態でありモード状態が通常モードである場合、図61(c)に示す変動パターンテーブルからNリーチの変動時間16秒の変動パターンが選択された場合、図62(a)に示す演出パターンテーブルからNリーチの演出時間8秒及び仮停止時間8秒の演出パターンが選択される。これにより特図変動表示ゲームの実行時間と飾り特図変動表示ゲームの実行時間が対応するようになる。
なお、遊技状態が通常遊技状態でありモード状態が特殊モード状態である場合に、図61(a)、(b)に網掛けで示す変動時間が選択された場合は、図62(c)、(d)には対応する演出パターンがない。この場合は、図10に示す特別演出パターンテーブルから演出パターンが選択される。この特別演出パターンテーブルから選択された演出パターンは、前半の所定時間が演出時間とされ、残りの後半の所定時間が仮停止時間とされる。そして、図62に示す演出パターンテーブルでの仮停止時間又は特別演出パターンテーブルから選択された演出パターンにおける仮停止時間において特図変動表示ゲームの結果に関する演出が行われるようになっている。
図63から図65には、遊技状態とモード状態が異なり、仮停止時間において特図変動表示ゲームの結果に関する演出が行われる場合の遊技の例を示した。図63(a)に示すように、本変形例の遊技機における表示装置41での表示領域は、識別情報を変動表示する第1表示領域41bと、先読み演出等の演出表示を行う第2表示領域41cとに分かれている。
仮停止時間が0秒である演出パターンが選択された場合は、図63(a)に示すように、第1表示領域41bでは特図変動表示ゲームの変動時間に亘り変動表示が行われ、第2表示領域41cでは特図変動表示ゲームの変動時間に亘り通常演出が行われる(図65のt31からt32)。そして、変動時間が終了すると、図63(b)に示すように結果態様が表示される(図65のt32からt33)。
これに対して、仮停止時間が0秒でない演出パターンが選択された場合は、図63(c)に示すように、まず、第1表示領域41bでは飾り特図変動表示ゲームの演出時間に亘り変動表示が行われ、第2表示領域41cでは飾り特図変動表示ゲーム演出時間に亘り通常演出が行われる(図65のt33からt34)。その後、飾り特図変動表示ゲーム演出時間が終了すると、図63(d)に示すように、第1表示領域41bでは飾り特図変動表示ゲームの仮停止時間に亘り識別情報が揺れるように表示される揺れ変動表示となる(図65のt34からt35)。なお、特図変動表示ゲームはこの期間も変動時間であり、飾り特図変動表示ゲームを揺れ変動表示とすることで変動時間中であることを示している。
この飾り特図変動表示ゲームの仮停止時間において第2表示領域41cでは様々な演出が行われる。例えば、図64(a)、(b)に示すように、第2表示領域41cに識別情報が表示され、第1表示領域41bで仮停止している識別情報と合わせて結果態様を表示する演出(図柄変動(図65の第2表示領域1))が行われる。この演出では、第1表示領域41bの中央及び右側の2つの識別情報と第2表示領域41cに表示される1つの識別情報の3つの識別情報で結果態様を表示するようになっている。このような演出を行う場合は、仮停止している第1表示領域41bの中央及び右側の識別情報が同一の識別情報(リーチ状態)となっていることが望ましい。
また、図64(c)から(e)に示すように、第2表示領域41cのキャラクタの働きかけにより、第1表示領域41bで仮停止している識別情報の一部又は全部が再度変動表示する演出(特殊演出(図65の第2表示領域2))を行うことも可能である。さらに、図64(f)に示すように第2表示領域41cが第1表示領域41bへ移動して、図64(g)に示すように仮停止している識別情報の何れかを隠蔽し、図64(h)に示すように隠蔽が解除されると識別情報が変化するような演出(可動演出(図65の第2表示領域3))を行うことも可能である。この場合、第1表示領域41bの3つの識別情報のうち、2つが同一の識別情報である状態から、これらとは異なる識別情報を第2表示領域41cが隠蔽して識別情報が変化するようにすることが望ましい。
以上のことから、表示装置41の表示領域には、第1表示領域41bと第2表示領域41cが設定され、演出パターン調整手段(演出制御装置300)は、遊技状態とモード状態が対応する場合には第1表示領域41bのみにより変動表示ゲームを実行する演出パターンを設定し、遊技状態とモード状態が対応しない場合には第1表示領域41bと第2表示領域41cの両方により変動表示ゲームを実行する演出パターンを設定可能であることとなる。
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態の遊技機について説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本実施形態の遊技機は、特別遊技状態の終了後に高確率状態となり、高確率状態である場合に特図変動表示ゲームの実行毎に通常確率状態へ転落するか否かの転落抽選を行うようになっている。
図66に示すように、本実施形態の遊技機における特別結果には、15R大当り(図柄)、10R大当りA(図柄)、10R大当りB(図柄)、2R大当り(図柄)の4種類が設定されている。15R大当り(図柄)は、特別遊技状態でのラウンド数が15ラウンドで、各ラウンドにおける特別変動入賞装置38の開放可能時間は第1開放可能時間(25秒)である。そして、特別遊技状態の終了後に確率状態が高確率状態となる。この高確率状態は、特図変動表示ゲームの実行毎に行われる転落抽選に当選するまで継続され、転落抽選に当選した後は通常確率状態となる。また、特別遊技状態の終了後、100回の特図変動表示ゲームを実行するまで普通変動入賞装置37の動作状態が時短動作状態となる。
10R大当りA(図柄)、10R大当りB(図柄)は、何れも特別遊技状態でのラウンド数が10ラウンドで、各ラウンドにおける特別変動入賞装置38の開放可能時間は第1開放可能時間(25秒)である。また、何れも特別遊技状態の終了後に確率状態が高確率状態となり、転落抽選に当選するまで継続する。そして、10R大当りA(図柄)は、特別遊技状態の終了後100回の特図変動表示ゲームを実行するまで普通変動入賞装置37の動作状態が時短動作状態となり、10R大当りB(図柄)は、特別遊技状態の終了後50回の特図変動表示ゲームを実行するまで普通変動入賞装置37の動作状態が時短動作状態となる。
2R大当り(図柄)は、特別遊技状態でのラウンド数が2ラウンドで、各ラウンドにおける特別変動入賞装置38の開放可能時間は第2開放可能時間(0.5秒)である。また、特別遊技状態の終了後に確率状態が高確率状態となり、転落抽選に当選するまで継続する。そして、特別遊技状態の終了後、普通変動入賞装置37の動作状態が通常動作状態となる。
また、所定の確率で小当りを発生可能に構成されている。小当りが発生した場合は特定結果が表示されて特定遊技状態となる。特定遊技状態では、2R大当りと同様にラウンド数が2ラウンドで大入賞口の開放時間が第2開放時間(0.5秒)とされる。なお、特定遊技状態の終了後の確率状態や普通変動入賞装置37の動作状態は小当り発生前の状態と同じ状態となる。
遊技制御装置100で設定される遊技状態は、第1実施形態と同様に確変遊技状態、時短遊技状態、特殊遊技状態、通常遊技状態の4種類がある。遊技状態は、特図変動表示ゲームが特別結果となる確率の状態や、普通変動入賞装置37の動作状態、演出の状態などにより決定される。また、演出制御装置300で設定されるモード状態も、第1実施形態と同様に通常モード、確変モード、時短モード、特殊モードの4種類がある。図67には各モード状態での表示態様を示した。図67(a)に示すように、確変モード及び時短モードでは炎を模した背景画像における炎の勢いが最も強く表示される。なお、第1実施形態と異なり、確変モードと時短モードは同じ表示態様であるので、見た目上区別することは困難である。
また、図67(b)、(c)に示すように特殊モードでは炎の勢いが中程度又は炎の勢いが弱く表示される。この二種類の表示は確率状態に基づき選択されるようになっており、確率状態が通常確率状態である場合は炎の勢いが弱い表示が選択される確率が高くなっている。そして、図67(d)に示すように通常モードでは炎を模した背景画像が表示されない。モード状態は基本的には遊技制御装置100の遊技状態に対応して設定される。
図68から図73には、特別遊技状態や特定遊技状態の終了後の遊技状態及びモード状態の遷移の例を示した。図68に示すように、15R大当り、10R大当りに基づく特別遊技状態の終了後は確率状態が高確率状態となり時短状態(電サポあり)となる。また、遊技状態は確変遊技状態が設定され、モード状態は確変モードが設定される(t41)。図68に示す例では、時短状態(電サポ)の終了前に転落抽選に当選しており、これにより確率状態が通常確率状態となって遊技状態が時短遊技状態となり、モード状態が時短モードとなる(t42)。その後、時短状態が終了すると遊技状態が特殊遊技状態となり、モード状態が特殊モードとなる(t43)。この場合図67(c)の表示が選択される確率が高い。そして、時短状態の終了から10回の特図変動表示ゲームを実行すると遊技状態が通常遊技状態となり、モード状態が通常モードとなる(t44)。
また、図69に示すように、時短状態(電サポ)の終了前に転落抽選に当選しなかった場合は、時短状態の終了により遊技状態が特殊遊技状態となりモード状態が特殊モードとなる(t52)。この場合は図67の(b)の表示が選択される確率が高い。モード状態が特殊モードである場合は、演出制御装置300において特図変動表示ゲームの実行毎に通常モードに転落するか否かのモード転落抽選が行われるようになっている。図69に示す例では、モード転落抽選に当選する前に転落抽選に当選しており、これにより確率状態が通常確率状態となり遊技状態が通常遊技状態となるがモード状態は特殊モードのままとなる(t53)。その後、モード転落抽選に当選するとモード状態が通常モードに移行する(t54)。
また、図70に示すように、時短状態(電サポ)の終了前に転落抽選に当選せず、時短状態の終了により遊技状態が特殊遊技状態となりモード状態が特殊モードとなった場合に(t52)、転落抽選の当選よりも先にモード転落抽選に当選すると、遊技状態は特殊遊技状態のままモード状態が通常モードに移行する(t63)。その後、転落抽選に当選すると、確率状態が通常確率状態となり遊技状態が通常遊技状態となる(t64)。
図71には、図70に示す例における表示装置41での表示例を示した。特別遊技状態の終了から時短状態の終了まで(t61からt62)は、図71(a)に示すように確変・時短モードの表示態様で遊技が進行する。そして、時短状態が終了する際(t62)に、図71(b)に示すように確変・時短モードが終了する旨が報知されるとともに、図71(c)に示すように特殊モードとなる旨が報知される。
その後、モード転落抽選に当選するまで(t62からt63)は、図71(d)に示すように特殊モードの表示態様で遊技が進行し、モード転落判定に当選した特図変動表示ゲームでは通常モード転落演出が行われる。この通常モード転落演出では、図71(e)に示すように特殊モードが終了する可能性があることが報知されるとともに演出ボタン25の操作を指示する表示がなされる。そして、遊技者が演出ボタン25を操作した場合や、操作せずに特図変動表示ゲームが終了するタイミングとなると、図71(f)に示すように、特殊モードが終了する旨の報知がなされる。その後、図71(g)に示すように、次の特図変動表示ゲームから通常モードの表示態様となる。
また、図72に示すように、遊技状態が特殊遊技状態でありモード状態が通常モードである場合に、対応する演出パターンがない変動パターンが選択された場合は、第1実施形態と同様に特別演出パターンとして特殊モード復活演出が行われる(t72からt74)。この特殊モード復活演出の後は、次の特図変動表示ゲームから通常モードに戻るようになっている(t73からt74)。なお、特殊モード復活演出の後に、次の特図変動表示ゲームから特殊モードとなるようにしても良い。発生演出が行われる(t72からt74)。この特殊モード発生演出の後は、次の特図変動表示ゲームから通常モードに戻るようになっている(t73からt74)。なお、特殊モード発生演出の後に、次の特図変動表示ゲームから特殊モードとなるようにしても良い。この場合は、転落抽選の当選に伴い通常モードに戻るようにする(t74)。
また、図73に示すように、2R大当りに基づく特別遊技状態の終了後は確率状態が高確率状態となるが時短状態にはならない(電サポなし)。また、遊技状態は特殊遊技状態が設定され、モード状態は特殊モードが設定される(t81)。この場合は図67(b)の表示が選択される確率が高い。この場合も特図変動表示ゲームの実行毎に通常モードに転落するか否かのモード転落抽選が行われるようになっており、モード転落抽選に先に当選すると、遊技状態は特殊遊技状態のままモード状態が通常モードに移行する(t82)。その後、転落抽選に当選すると、確率状態が通常確率状態となり遊技状態が通常遊技状態となる(t83)。
また、図74に示すように、通常確率状態かつ時短状態でない状態で発生した小当りに基づく特定遊技状態の終了後は、遊技状態として通常遊技状態が設定され、モード状態として特殊モードが設定される(t91)。この場合は図67(c)の表示が選択される確率が高い。そして、特定遊技状態の終了から10回の特図変動表示ゲームを実行すると、モード状態が通常モードとなる(t92)。なお、小当りの発生が高確率状態かつ時短状態でない状態であった場合も同様である。また、小当りの発生が時短状態である状態であった場合は、小当り発生前の遊技状態及びモード状態となる。
以上のように、特殊モードを高確率状態である可能性があるモード状態として位置づけ、演出制御装置300でモード転落演出を行うことで、モード状態の遷移による演出の自由度が高まり多彩な演出を行うことができる。すなわち、確率状態が何れの状態であるのかを判別しにくくなり、遊技の興趣を向上することができる。また、通常モードになっても高確率状態である可能性は完全に否定されるものではなく、依然高確率状態であることに対する期待感をもって遊技を行わせることができる。また、確率状態に対応しないモード状態になることで変動パターンと演出パターンが対応しない状態となれば特別の演出パターンが選択されるようになり、このことから確率状態が示唆、報知されるので、演出を興趣の高いものにすることができる。また、特殊モードが設定されるのは時短状態が終了した後であり、遊技者にとって有利な時短状態が終了した後の興趣を高め、遊技を継続する意欲を与えることができる。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
このような制御を行うため、図20に示す特図始動口スイッチ共通処理に替えて図75に示す特図始動口スイッチ共通処理を行う。この特図始動口スイッチ共通処理では、小当り図柄乱数を抽出する処理(ステップA222)を行わない。また、転落抽選を行うために、転落抽選乱数を抽出して転落抽選乱数セーブ領域にセーブする処理(ステップA681)を行う。
〔特図保留情報判定処理〕
また、図21に示す特図保留情報判定処理に替えて図76に示す特図保留情報判定処理を行う。この特図保留情報判定処理では、先読み演出を実行してよい条件を満たしている場合(ステップA232;Yes)に、転落判定処理を行う(ステップA691)。この転落判定処理の詳細については後述するが、先読み対象となっている始動記憶に基づく特図変動表示ゲームが転落抽選に当選するかを判定し、当選する場合には転落情報を設定する。この転落情報は当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームが開始されるまで設定される。
この転落情報が設定されていない場合(ステップA692;No)は、大当り判定処理(ステップA233)以下の処理を行う。また、転落情報が設定されている場合(ステップA692;Yes)は、特図保留情報判定処理を終了する。すなわち、転落抽選への当選により確率状態が通常確率状態となるため、現在の確率状態である高確率状態で先読み判定を行うと実際の結果と矛盾を生じる虞があるため、転落抽選に当選する始動記憶がある場合は先読み判定を行わないようにしている。
また、判定結果が小当りである場合(ステップA238;Yes)には、小当り情報テーブルを設定(ステップA693)し、設定した情報テーブルから図柄情報を取得し、図柄情報(作業用)領域にセーブする処理(ステップA242)を行うようにしている。
〔転落判定処理〕
図77には、図76の特図保留情報判定処理における転落判定処理(ステップA691)を示した。この転落判定処理では、まず、高確率時(高確率状態)であるか否かを判定し(ステップA701)、高確率時でない場合(ステップA701;No)は、転落判定処理を終了する。また、高確率時である場合(ステップA701;Yes)は、下限判定値を設定し(ステップA702)、転落抽選乱数の値が下限判定値未満かチェックする(ステップA703)。なお、転落抽選に当選するとは転落抽選乱数が転落判定値と一致することである。転落判定値は連続する複数の値であり、転落抽選乱数が、転落判定値の下限の値である下限判定値以上で、かつ、転落判定値の上限の値である上限判定値以下である場合に、転落抽選に当選すると判定される。
転落抽選乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップA704;Yes)、すなわち当選でない場合は転落判定処理を終了する。また、下限判定値未満でない場合(ステップA704;No)は、上限判定値を設定し(ステップA705)、転落抽選乱数の値が上限判定値以下かチェックする(ステップA706)。
転落抽選乱数の値が上限判定値以下でない場合(ステップA707;No)、すなわち当選でない場合は転落判定処理を終了する。また、上限判定値以下である場合(ステップA707;Yes)、すなわち当選である場合は、転落情報を作業用の設定情報領域にセーブし(ステップA708)、転落情報コマンドを準備する(ステップA709)。その後、コマンド設定処理(ステップA710)を行い、転落判定処理を終了する。転落情報コマンドは後に演出制御装置300に送信される。なお、この転落判定処理で設定される転落情報コマンドは、転落抽選に当選する始動記憶があるという情報を送信するものであり、この時点では実際の確率状態の更新は行われない。すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶された始動記憶に基づく変動表示ゲームに対応する転落抽選の結果を、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームの実行前に事前に判定する事前転落抽選手段をなす。
この転落判定処理において転落情報がセーブされることにより、上述したように所定条件が成立するまで始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理を行わないようになる。これにより、矛盾のない演出を行うことができる。すなわち、特別結果となるか否かの判定を行う時は高確率状態であるが、変動表示ゲームの実行時は通常確率状態である始動記憶については、判定時には特別結果となると判定されても特別結果にならない可能性があり、このような始動記憶について連続的な演出を行うと演出と結果に矛盾が生じる可能性がある。よって、このような可能性がある始動記憶について特別結果となるか否かの判定を行わないようにすることで、当該始動記憶についての結果が特別結果となる旨の先読み演出が実行されないこととなり、矛盾が生じることがないようにすることができる。
以上のことから、事前判定手段(遊技制御装置100)は、始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶されている始動記憶のうち、事前転落抽選手段(遊技制御装置100)が転落抽選に当選すると判定した始動記憶よりも後に変動表示ゲームを実行する始動記憶について、所定条件が成立するまで特別結果となるか否かの判定を行わないようにしていることとなる。
〔転落抽選処理〕
図78には転落抽選を行う転落抽選処理を示した。この転落抽選処理は、図23に示す特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理(ステップA320)の前及び図24に示す特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理(ステップA370)の前に行われる。この転落抽選処理では、まず、乱数セーブ領域から転落抽選乱数をロードして準備し(ステップA711)、高確率時(高確率状態)であるかを判定する(ステップA712)。この高確率時(高確率状態)であるか否かの判定から上限判定値以下であるか否かの判定まで(ステップA712からA718)の処理は、図77に示す転落判定処理におけるステップA701からA707までの処理と同じ処理である。そして、上限判定値以下である場合(ステップA718;Yes)は、転落時情報設定処理を行い(ステップA719)、転落抽選乱数の乱数セーブ領域を0クリアして(ステップA720)、転落抽選処理を終了する。
〔転落時情報設定処理〕
図79には、図78に示す転落抽選処理における転落時情報設定処理(ステップA719)を示した。この転落時情報設定処理では、まず、遊技状態表示番号領域に低確率時(通常確率状態時)の番号をセーブし(ステップA721)、特図ゲームモードフラグ領域に低確率、時短ありフラグをセーブする(ステップA722)。そして、高確率継続フラグがあるかをチェックする(ステップA724)。高確率継続フラグは、時短状態の終了後も高確率状態が継続している場合に設定されるフラグである。この高確率継続フラグがない場合(ステップA724;No)は、対応する確率情報コマンドを準備する(ステップA729)。この場合、遊技状態が確変遊技状態から時短遊技状態となる。
一方、高確率継続フラグがある場合(ステップA724;Yes)は、特図ゲームモードフラグ領域に低確率、時短なしフラグをセーブし(ステップA725)、高確率継続フラグをクリアする(ステップA726)。この場合、遊技状態が特殊遊技状態から通常遊技状態となる。そして、変動図柄判別フラグ領域をリセットし(ステップA726)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報(低確率1)をセーブして(ステップA728)、対応する確率情報コマンドを準備する(ステップA729)。その後、コマンド設定処理を行い(ステップA730)、転落変動フラグをセットして(ステップA731)、転落時情報設定処理を終了する。すなわち、遊技制御装置100が、高確率状態である場合に、変動表示ゲームの実行毎に通常確率状態へ移行させるための転落抽選を行う転落抽選手段をなす。
〔変動回数更新処理〕
また、図31に示した変動回数更新処理に替えて図80に示す変動回数更新処理を行う。この変動回数更新処理では、まず、時短時(時短状態)であるかを判定し(ステップA741)、時短時でない場合(ステップA741;No)は、変動回数更新処理を終了する。また、時短時である場合(ステップA741;Yes)は、時間短縮変動回数を−1更新する(ステップA742)。その後、時間短縮変動回数が0であるかを判定し(ステップA743)、時間短縮変動回数が0である場合(ステップA743;No)、すなわち次の特図変動表示ゲームでも普通変動入賞装置37の動作状態を時短動作状態のままとする場合は変動回数更新処理を終了する。また、時間短縮変動回数が0でない場合(ステップA743;Yes)、すなわち今回の特図変動表示ゲームで普通変動入賞装置37の動作状態を時短動作状態とする期間が終了する場合は、確率情報を取得し(ステップA744)、低確率(通常確率状態)であるかを判定する(ステップA745)。
そして、低確率である場合(ステップA745;Yes)は、特図ゲームモードフラグ領域に低確率、時短なしフラグをセーブし(ステップA748)、時短の終了に関する信号を外部出力データ領域にセーブする(ステップA749)。この場合、遊技状態が時短遊技状態から通常遊技状態となる。また、低確率でない場合(ステップA745;No)は、高確率継続フラグをセットし(ステップA746)、特図ゲームモードフラグ領域に高確率、時短なしフラグをセーブし(ステップA747)、時短の終了に関する信号を外部出力データ領域にセーブする(ステップA749)。この場合、遊技状態が確変遊技状態から特殊遊技状態となる。
時短の終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする処理(ステップA749)を行った後、時短の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA750)。次に、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率、普電サポートなしフラグをセーブし(ステップA751)、停電復旧時送信コマンド領域に対応する確率情報コマンドをセーブする(ステップA752)。そして、変動図柄判別フラグ領域をリセットし(ステップA753)、変動回数更新処理を終了する。
〔大当り終了処理〕
また、図33に示した大当り終了処理に替えて図81に示す大当り終了処理を行う。この大当り終了処理では、確率変動判定フラグが71である場合は大当り終了設定処理1(ステップA781)を行う。この場合は特別結果態様が15R大当り、10R大当りA、10R大当りBであった場合で、特別遊技状態の終了後に高確率状態となるとともに、特別遊技状態の終了後に所定回数の特図変動表示ゲームを実行するまで時短状態となる場合である。また、確率変動判定フラグが72である場合は大当り終了設定処理2(ステップA782)を行う。この場合は特別結果態様が2R大当りであった場合で、特別遊技状態の終了後に高確率状態となり、時短状態とはならない。
〔大当り終了設定処理1〕
上述の大当り終了設定処理1では、図34に示す大当り終了設定処理1に替えて図82に示す大当り終了設定処理1を行う。この大当り終了設定処理1では、大当り時の停止図柄情報をロードし(ステップA791)、時間短縮変動回数領域に時間短縮変動回数初期値をセーブするようにしている(ステップA792)。この処理では、特別結果が15R大当り又は10R大当りAであった場合は時間短縮変動回数初期値として100をセーブし、特別結果が10R大当りBであった場合は時間短縮変動回数初期値として50をセーブする。
〔大当り終了設定処理2〕
上述の大当り終了設定処理2では、図35に示す大当り終了設定処理2に替えて図83に示す大当り終了設定処理2を行う。なお、この大当り終了設定処理2は、図35に示す大当り終了設定処理3とほぼ同様の処理であり、特定変動回数領域に特定変動回数初期値をセーブする処理(ステップA657)及び特定変動フラグをセーブする処理(ステップA658)を行わない点が異なる。
また、小当りに関する処理として、図26に示す小当り時設定処理は行わない。さらに、図37に示す小当り終了処理では、ステップA661からA668の処理に替えて、時短状態でない状態での小当りの発生の場合は通常遊技状態を設定し、時短状態である状態での小当りの発生の場合は小当り発生前の遊技状態を設定するようにする。
〔保留数コマンド受信処理〕
演出制御装置300では、図42に示す1stシーン制御処理における保留数コマンド受信処理(ステップB77)において、図84に示す処理を行う。この保留数コマンド受信処理では、まず、飾り特図保留数コマンドを確認し(ステップB251)、飾り特図保留数コマンドを受信したかを判定する(ステップB252)。そして、飾り特図保留数コマンドを受信していない場合(ステップB252;No)は、保留数コマンド受信処理を終了する。また、飾り特図保留数コマンドを受信した場合(ステップB252;Yes)は、オーバーフローコマンドであるかを判定する(ステップB253)。
そして、オーバーフローコマンドである場合(ステップB253;Yes)は、保留数コマンド受信処理を終了する。また、オーバーフローコマンドでない場合(ステップB253;No)は、転落判定用乱数を抽出して対応する転落判定用乱数セーブ領域にセーブする(ステップB254)。転落判定用乱数は、特殊モードである場合に通常モードへ転落するか否かを抽選するモード転落抽選に用いる乱数である。
その後、飾り保留数コマンドの対象が特図1である場合(ステップB255;Yes)、すなわち第1始動記憶の増減に基づき送信された飾り保留数コマンドである場合は、現状の特図1保留数記憶領域の値を取得し(ステップB256)、今回受信した飾り特図保留数コマンドに基づく値を取得する(ステップB257)。次に、差分を算出して特図1保留数記憶領域の値を更新し(ステップB258)、更新内容に基づき特図1保留数表示データを設定して(ステップB259)、保留数コマンド受信処理を終了する。
一方、飾り保留数コマンドの対象が特図2である場合(ステップB255;No)、すなわち第2始動記憶の増減に基づき送信された飾り保留数コマンドである場合は、現状の特図2保留数記憶領域の値を取得し(ステップB260)、今回受信した飾り特図保留数コマンドに基づく値を取得する(ステップB261)。次に、差分を算出して特図2保留数記憶領域の値を更新し(ステップB262)、更新内容に基づき特図2保留数表示データを設定して(ステップB263)、保留数コマンド受信処理を終了する。
〔変動中処理〕
また、図43に示す変動中処理に替えて図85に示す変動中処理を行う。この変動中処理では、モード転落判定処理(ステップB271)を行う点が異なる。図86に示すようにモード転落判定処理では、まず、高確率状態であって特殊モードである場合に設定される特殊変動フラグがあるかをチェックし(ステップB281)、特殊変動フラグがない場合(ステップB282;No)は、対応する転落判定用乱数セーブ領域を0クリアして(ステップB286)、モード転落判定処理を終了する。また、特殊変動フラグがある場合(ステップB282;Yes)は、転落判定用乱数セーブ領域からモード転落判定用乱数をロードし(ステップB283)、乱数が転落判定値と一致するかを判定する(ステップB284)。
乱数が転落判定値と一致しない場合(ステップB284;No)、すなわちモード転落抽選に当選しなかった場合は、対応する転落判定用乱数セーブ領域を0クリアして(ステップB286)、モード転落判定処理を終了する。また、乱数が転落判定値と一致した場合(ステップB284;Yes)、すなわちモード転落抽選に当選した場合は、モード転落フラグをセットし(ステップB285)、対応する転落判定用乱数セーブ領域を0クリアして(ステップB286)、モード転落判定処理を終了する。後述するように、このモード転落フラグの設定により次の特図変動表示ゲームから通常モードとなる。すなわち、演出制御装置300が、所定条件の成立(高確率状態であって特殊モードである場合)に基づいて、変動表示ゲームの結果が特別結果となる確率に対応しないモード状態へ移行させるためのモード転落判定を行う転落判定手段をなす。
また、図44に示す変動回数管理処理に替えて図87に示す変動回数管理処理を行う。この変動回数管理処理では、時短フラグをクリアする処理(ステップB122)を行った後、確率情報格納領域の情報を取得する(ステップB291)。そして、滞在モード情報として特殊モード表示を設定し(ステップB293)、高確率状態であるかを判定する(ステップB292)。
そして、高確率状態でない場合(ステップB293;No)、すなわち時短状態の終了が転落抽選の当選後である場合は、特定演出変動回数領域に特定演出変動回数(ここでは10)をセットし(ステップB294)、特定演出フラグをセットして(ステップB295)、変動回数管理処理を終了する。これにより、図68に示すように、10回の特図変動表示ゲームを実行するまで特殊モードとなる。また、高確率状態である場合(ステップB292;Yes)、すなわち時短状態の終了が転落抽選の当選前である場合は、特殊変動フラグをセットして(ステップB296)、変動回数管理処理を終了する。これにより、図69に示すようにモード転落判定に当選するまで特殊モードとなる。
〔変動パターン情報設定処理〕
また、図45に示す変動パターン情報設定処理に替えて図88に示す変動パターン情報設定処理を行う。この変動パターン情報設定処理では、ステップB137及びB138の処理を行わない。
〔モード状態設定処理〕
また、図46に示すモード状態設定処理に替えて図89に示すモード状態設定処理を行う。このモード状態設定処理では、まず、モード転落判定に当選した場合に設定されるモード転落フラグがあるかをチェックし(ステップB301)、モード転落フラグがない場合(ステップB302;No)は、モード終了フラグがあるかチェックする処理(ステップB151)以下の処理を行う。
また、モード転落フラグがある場合(ステップB302;Yes)は、特殊変動フラグをクリアし(ステップB303)、滞在モード情報として通常モード表示を設定する(ステップB304)。そして、モード転落フラグをクリアし(ステップB305)、モード終了フラグがあるかチェックする処理(ステップB151)以下の処理を行う。この処理により、モード転落判定に当選した次の特図変動表示ゲームから通常モードとなる。
〔エンディング処理〕
また、図47に示すエンディング処理に替えて図90に示すエンディング処理を行う。このエンディング処理では、確率情報コマンドに基づき大当りに関する情報(大当りの種類)を取得し(ステップB164)、2R大当りであるかを判定する(ステップB311)。そして、2R大当りでない場合(ステップB311;No)は、時短フラグをセットし(ステップB312)、時短変動回数をセットする(ステップB313)。なお、特別結果が15R大当り又は10R大当りAである場合は時短変動回数として100をセットし、特別結果が10R大当りBである場合は時短変動回数として50をセットする。
その後、滞在モード情報として確変モード表示を設定し(ステップB314)、対応する演出パターンテーブルをセットする(ステップB173)。一方、2R大当りである場合(ステップB311;Yes)は、特殊変動フラグをセットし(ステップB315)、滞在モード情報として特殊モード表示を設定し(ステップB316)、対応する演出パターンテーブルをセットする(ステップB173)。
〔小当りエンディング処理〕
また、図48に示す小当りエンディング処理に替えて図91に示す小当りエンディング処理を行う。この小当りエンディング処理では、ます、時短状態での小当りであるかを判定する(ステップB321)。そして、時短状態での小当りでない場合(ステップB321;No)は、特定演出変動回数領域に特定演出変動回数(10)をセットし(ステップB322)、特定演出フラグをセットする(ステップB184)。その後、滞在モード情報として対応するモード表示を設定し(ステップB185)、小当りエンディングのシーケンステーブルを設定して(ステップB186)、小当り時エンディング処理を終了する。この場合は、滞在モード情報として特殊モード表示が設定される。これにより、図74に示したように、特定遊技状態の終了後10回の特図変動表示ゲームを実行するまで特殊モードとなる。
一方、時短状態での小当りである場合(ステップB321;Yes)は、滞在モード情報として対応するモード表示を設定し(ステップB185)、小当りエンディングのシーケンステーブルを設定して(ステップB186)、小当り時エンディング処理を終了する。この場合は、滞在モード情報として小当り発生前のモード表示(確変モード表示又は時短モード表示)が設定される。
以上のことから、主制御手段(遊技制御装置100)は、特別遊技状態の終了後に、変動表示ゲームの結果が特別結果となる確率を通常確率状態よりも高めた高確率状態を発生可能な確率設定手段(遊技制御装置100)と、高確率状態である場合に、変動表示ゲームの実行毎に通常確率状態へ移行させるための転落抽選を行う転落抽選手段(遊技制御装置100)と、を備え、変動パターンテーブル選択手段(遊技制御装置100)は、変動表示ゲームの結果が特別結果となる確率に基づき変動パターンテーブルを選択し、モード状態設定手段(演出制御装置300)は、変動表示ゲームの結果が特別結果となる確率に基づきモード状態を設定するように構成され、所定条件の成立に基づいて、変動表示ゲームの結果が特別結果となる確率に対応しないモード状態へモード状態を移行させるためのモード転落判定を行う転落判定手段(演出制御装置300)を備えていることとなる。
また、始動入賞領域には、遊技球が入賞し得ない第1状態(閉状態)と、遊技球が入賞し得る第2状態(開状態)と、に状態変換可能な始動入賞装置(普通変動入賞装置37)を含み、特別遊技状態の終了後の所定期間に亘り、始動入賞装置が第1状態から第2状態に状態変換する期間を通常よりも延長する状態変換延長状態(時短状態、普電サポート状態)を発生可能に構成され、特殊遊技状態は、状態変換延長状態の終了後、高確率状態である期間において設定され、転落判定手段(演出制御装置300)は、状態変換延長状態において通常確率状態へ移行していない場合に、当該状態変換延長状態が終了した後、モード状態設定手段(演出制御装置300)は、状態変換延長状態において通常確率状態へ移行していない場合に、当該状態変換延長状態が終了した後、特殊遊技状態に対応する特殊モード状態を設定し、転落判定手段(演出制御装置300)は、状態変換延長状態が終了した後、特殊モード状態が設定されている場合に、当該特殊モード状態から通常モード状態へ移行させるためのモード転落判定を行うようにしていることとなる。
なお、転落抽選の当選、モード転落判定の当選又は特別結果や特定結果の導出が重複した場合には通常では選択されない特別な演出(プレミア演出)を行うようにしても良い。また、確変モードと時短モードの表示態様を同一としたが異なる表示態様として時短状態の終了前に転落抽選に当選した場合はその旨が認識できるようにしても良い。
なお、モード転落判定における特殊モードからの転落確率は転落抽選の当選確率と同等の確率としても良いし、それよりも高くてもよい。また、通常遊技状態かつ通常モードである場合に、所定条件の成立(例えば抽選に当選)により強制的に特殊モード移行するようにしても良く、さらに所定条件の成立により通常モードへ移行するようにしても良い。
この場合の特殊モードへの移行確率は、例えば特別結果の発生確率と同等とし、通常モードへの転落確率はこれよりも高く設定する。
〔第2実施形態の第1変形例〕
次に、上述した第2実施形態の遊技機の第1変形例について説明する。なお、基本的には、上述の第2実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、モード転落判定に当選した場合であっても、特別結果となる始動記憶がある場合にはモード状態の移行を規制するようにしている。
本変形例の遊技機では、図86に示すモード転落判定処理に替えて図92に示すモード転落判定処理を行う。このモード転落判定処理では、モード転落判定に当選した場合(ステップB284;Yes)に、大当りとなる始動記憶があるかを判定する(ステップB331)。そして、大当りとなる始動記憶がない場合(ステップB331;No)は、モード転落フラグをセットし(ステップB285)、対応する転落判定用乱数セーブ領域を0クリアして(ステップB286)、モード転落判定処理を終了する。また、大当りとなる始動記憶がある場合(ステップB331;Yes)は、対応する転落判定用乱数セーブ領域を0クリアして(ステップB286)、モード転落判定処理を終了する。
これにより、大当りとなる始動記憶がある場合は通常モードに転落せずに特殊モードのままとなり、特殊モード状態であることが遊技者にとって有利な状態であることを印象付けることができ、遊技者にとって有利な状態変換延長状態が終了した後の興趣を高めることができ、遊技を継続する意欲を与えることができる。
なお、通常モードへの転落を規制したが、モード転落判定自体を規制するようにしても良い。また、転落の規制条件は上述したものに限られず、例えば、転落抽選に当選する始動記憶がある場合に当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始まで通常モードへの転落を規制するようにしても良い。
以上のことから、転落判定手段(演出制御装置300)は、特殊モード状態において、事前判定手段(遊技制御装置100)による判定結果が所定の判定結果となる始動記憶が存在する場合には、当該モード転落判定を規制するようにしたこととなる。
〔第2実施形態の第2変形例〕
次に、上述した第2実施形態の遊技機の第2変形例について説明する。なお、基本的には、上述の第2実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、転落抽選の当選に伴う確率状態の変化に応じた先読み処理を行うようにしている。また、特殊モードにおいて所定の条件を満たす場合に、モード転落判定の結果にかかわらず強制的に通常モードに移行させるようにしている。
図93には本変形例の遊技機における遊技の一例を示した。この例では転落抽選に当選した場合に特別結果となる始動記憶がある場合には強制的に通常モードへ移行させるようにしている。
2R大当りに基づく特別遊技状態が終了すると、遊技状態が特殊遊技状態となりモード状態が特殊モードとなる(t101)。そして、転落抽選に当選する始動記憶が発生すると(t102)、当該始動記憶の後に記憶される始動記憶からは通常確率状態での判定値で先読み処理が行われる(t103)。その後、転落抽選に当選する特図変動表示ゲームが実行される前に大当りとなる始動記憶が記憶され(t104)、転落抽選に当選する特図変動表示ゲームが開始されると(t105)、モード状態が強制的に通常モードへ移行される。
このように、モードの転落判定に当選していない(特殊モードから転落していない)場合でも、特別結果となる始動記憶がある場合に強制的に通常モードへ移行させるようにすることで、モード転落判定に当選して通常モードへ転落した場合でも特別結果の発生に対する期待感を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
以上のような制御を行うために、遊技制御装置100では、図76に示す特図保留情報判定処理に替えて図94に示す特図保留情報判定処理を行う。この特図保留情報判定処理では、先読み演出を実行してよい条件を満たしている場合(ステップA232;Yes)に、転落判定処理2を行う。
図95に示すように、転落判定処理2は、図77に示した転落判定処理とほぼ同じ処理であるが、転落情報を作業用の設定情報領域にセーブする処理(ステップA708)に替えて事前判定確率フラグ領域から高確率フラグをクリアする処理(ステップA811)を行う。事前判定確率フラグは事前判定時の確率状態を設定するためのフラグであり、特別結果の終了時に高確率フラグが設定されるようになっている。
図94に戻り、転落判定処理2(ステップA801)を行った後、事前判定確率フラグ領域から事前判定確率判定フラグを取得し(ステップA802)、高確率フラグがあるかを判定する(ステップA803)。そして、高確率フラグがある場合(ステップA803;Yes)は、高確率時(高確率状態)の大当り判定値を設定し(ステップA804)、大当り判定処理(ステップA233)を行う。また、高確率フラグがない場合(ステップA803;No)は、低確率時(通常確率状態)の大当り判定値を設定し(ステップA805)、大当り判定処理(ステップA233)を行う。これにより、転落抽選に当選する始動記憶が発生するまでは高確率状態の判定値で先読み処理が行なわれ、転落抽選に当選する始動記憶が発生した後は通常確率状態の判定値により先読み処理が行われるようになる。
また、演出制御装置300では、図86に示すモード転落判定処理に替えて図96に示すモード転落判定処理を行う。この処理では、転落判定に当選しなかった場合(ステップB284;No)に、今回実行される特図変動表示ゲームが転落抽選に当選する特図変動表示ゲームであり(ステップB341;Yes)かつ大当りとなる始動記憶がある場合(ステップB342)に、滞在モード情報として通常モード表示を設定し(ステップB343)、特殊変動フラグをクリアする(ステップB344)。これにより、モード転落判定の結果にかかわらずモード状態が強制的に通常モードとなる。
なお、強制的な通常モードへの移行タイミングは上述したものに限られず、例えば、転落抽選に当選する始動記憶が発生した後に実行される特図変動表示ゲームの開始時に通常モードに強制的に移行させるようにしても良い。また、転落抽選に当選する特図変動表示ゲームの開始や転落抽選に当選する始動記憶の発生により通常モードに強制的に移行させた後、特別結果となる始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始までに特殊モードに復活するようにしても良い。さらに複数個の特別結果となる始動記憶がある場合は、通常では選択されない特別な演出パターンを選択するようにしても良い。
以上のことから、事前判定手段(遊技制御装置100)は、事前転落抽選手段(遊技制御装置100)が転落抽選に当選すると判定した始動記憶よりも後に変動表示ゲームを実行する始動記憶について通常確率状態の判定値を用いて判定を行うようにしたこととなる。また、モード状態設定手段(演出制御装置300)は、所定条件の成立に基づき転落判定手段(演出制御装置300)の判定結果にかかわらずモード状態を変更可能であることとなる。また、モード状態設定手段(演出制御装置300)は、転落抽選に当選する変動表示ゲームの開始時に事前判定手段(遊技制御装置100)により特別結果となると判定された始動記憶がある場合に、転落判定手段(演出制御装置300)の判定結果にかかわらずモード状態を変更可能であることとなる。
〔第3実施形態〕
次に、第3実施形態の遊技機について説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
本実施形態の遊技機は、特図1及び特図2変動表示ゲームの始動記憶がある場合、これらの始動記憶が発生した順に当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームを実行していくようになっている。つまり、当該遊技機は、特図1及び特図2の始動記憶がある場合でも、特図1の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームに優先して特図2の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームを実行する、所謂優先消化を行わないようになっている。
図97は、本実施形態の遊技機における大当り(特別結果)の種類について説明する図である。
図97に示すように、本実施形態の遊技機は、特図変動表示ゲームの結果が大当り(特別結果)となった場合、15R大当り又は5R大当りの何れかが発生するようになっている。また、本実施形態の遊技機は、大当りの種類に応じて当該大当りの終了後の遊技モードをモードA若しくはモードBの何れかに設定するようになっている。なお、遊技モードの設定の詳細については後述する。
15R大当りには、当該大当り後、確率状態が高確率状態に設定される15R確変大当りと、確率状態が低確率状態に設定される15R通常大当りとがある。また、15R確変大当りには、当該大当り後、次回の大当り発生まで普電サポートが付与される15R確変A大当り及び15R確変B大当りと、当該大当り後、100回の特図変動表示ゲームが消化されるまで普電サポートが付与される15R確変C大当り及び15R確変D大当りとがある(図99参照)。
また、15R通常大当りは、当該大当り後、100回の特図変動表示ゲームが消化されるまで普電サポートが付与されるようになっており、具体的には、15R通常A大当り及び15R通常B大当りとがある(図99参照)。
また、5R大当りには、当該大当り後、確率状態が高確率状態に設定される5R確変大当りと、確率状態が低確率状態に設定される5R通常大当りとがある。また、5R確変大当りには、当該大当り後、次回の大当り発生まで普電サポートが付与される5R確変A大当り及び5R確変B大当りと、当該大当り後、70回の特図変動表示ゲームが消化されるまで普電サポートが付与される5R確変C大当り及び5R確変D大当りとがある(図99参照)。
また、5R通常大当りは、当該大当り後、70回の特図変動表示ゲームが消化されるまで普電サポートが付与されるようになっており、具体的には、5R通常A大当り及び5R通常B大当りとがある(図99参照)。
図98は、特図変動表示ゲームの結果がはずれとなるときに遊技制御装置100により選択されるはずれ変動パターンテーブルに複数設定されているはずれリーチなし変動パターンの変動時間及び停止時間の時間値について説明する図である。
図98(a)に示すように、遊技モードがモードAに設定されている場合、特図1変動表示ゲームにおけるはずれリーチなし変動パターンの変動時間は6秒で、停止時間は0.6秒に設定されるようになっている。また、モードBに設定されている場合、特図1変動表示ゲームにおけるはずれリーチなし変動パターンの変動時間は4秒で、停止時間は0.6秒又は2.6秒の何れかに設定されるようになっている。
また、図98(b)に示すように、遊技モードがモードAに設定されている場合、特図2変動表示ゲームにおけるはずれリーチなし変動パターンの変動時間は4秒で、停止時間は0.6秒又は2.6秒の何れかに設定されるようになっている。また、モードBに設定されている場合、モードAの場合と同様に、特図2変動表示ゲームにおけるはずれリーチなし変動パターンの変動時間は4秒で、停止時間は0.6秒又は2.6秒の何れかに設定されるようになっている。
このように、遊技モードAが設定されているときにおける特図1変動表示ゲームのはずれリーチなし変動パターンの変動時間(6秒)を特図2変動表示ゲームのはずれリーチなし変動パターンの変動時間(4秒)よりも長くすることによって、特図1変動表示ゲームの実行中に始動記憶がたまり易くなる。
また、飾り特図変動表示ゲームの演出パターンを決定するための演出パターンテーブルは、複数の変動パターンテーブルの各々に対応して設けた複数の演出パターンテーブルの中から、遊技モードに基づき演出制御装置300により選択するようになっている。そして、上記演出パターンは、選択された演出パターンテーブルに複数設定されている演出パターンの中から、遊技制御装置100によって決定された変動パターンに対応した一の演出パターンを決定するようになっている。
つまり、遊技制御装置100によって決定された変動パターンがはずれリーチなし変動パターンである場合、演出制御装置300によって決定される演出パターンは遊技モードに基づいたはずれリーチなし演出パターンとなる。
図示は省略するが、遊技モードがモードAに設定されている場合、特図1変動表示ゲームにおけるはずれリーチなし演出パターンの変動時間は6秒で、停止時間は0.6秒に設定されるようになっている。また、モードBに設定されている場合、特図1変動表示ゲームにおけるはずれリーチなし演出パターンの変動時間は4秒で、停止時間は0.6秒又は2.6秒の何れかに設定されるようになっている。
また、遊技モードがモードAに設定されている場合、特図2変動表示ゲームにおけるはずれリーチなし演出パターンの変動時間は4秒で、停止時間は0.6秒又は2.6秒の何れかに設定されるようになっている。また、モードBに設定されている場合、モードAの場合と同様に、特図2変動表示ゲームにおけるはずれリーチなし演出パターンの変動時間は4秒で、停止時間は0.6秒又は2.6秒の何れかに設定されるようになっている。
図99は、大当りの種類に応じて当該大当りの終了後に設定される遊技モードの態様について説明する図である。
図99に示すように、15R確変A大当りが発生した場合、当該大当りの終了後、遊技制御装置(主基板)100では、次回の大当りが発生するまで遊技モードはモードAに設定されることとなる。また、演出制御装置(サブ基板)300についても、次回の大当りが発生するまでモードAに設定されることとなる。つまり、遊技制御装置100と演出制御装置300とではそれぞれ設定される遊技モードがモードAで同じとなり、遊技制御装置100によってはずれ変動パターンテーブルが選択され、その中からはずれリーチなし変動パターンが選択された場合、演出制御装置300でも、モードAの対応するはずれ演出パターンテーブルが選択され、その中からモードAの対応するはずれリーチなし演出パターンが選択されることとなる。従って、このとき遊技制御装置100により決定されるはずれリーチなし変動パターンと演出制御装置300により決定されるはずれリーチなし演出パターンの変動時間の時間値は同一となる。
また、15R確変B大当りが発生した場合、当該大当りの終了後、遊技制御装置100では、次回の大当りが発生するまで遊技モードはモードAに設定されることとなる。
一方、演出制御装置300では、当該大当りの終了後、普電サポート中の1〜50回目の特図変動表示ゲームが消化されるまでは、モードAに設定される。また、普電サポート中の51〜100回目まではモードBに設定され、101回目以降は再びモードAに設定されることとなる。
つまり、普電サポート中の51〜100回目までの特図変動表示ゲームでは、遊技制御装置100により設定される遊技モードはモードAであり、演出制御装置300により設定される遊技モードはモードBであり、それぞれ設定される遊技モードが異なることとなる。従って、このとき遊技制御装置100により決定される特図1変動表示ゲームのはずれリーチなし変動パターンと演出制御装置300により決定されるはずれリーチなし演出パターンの変動時間の時間値は異なることとなる。
また、15R確変C大当りが発生した場合、15R確変B大当りが発生した場合と同様、当該大当りの終了後、遊技制御装置100では、次回の大当りが発生するまで遊技モードはモードAに設定されることとなる。
一方、演出制御装置300では、当該大当りの終了後、普電サポート中の1〜50回目の特図変動表示ゲームが消化されるまでは、モードAに設定される。また、普電サポート中の51〜70回目まではモードBに設定され、普電サポート中の71〜100回目までは再びモードAに設定される。そして、普電サポート終了後(当該大当り終了後101回目以降)の特図変動表示ゲームではモードBに設定されることとなる。
つまり、普電サポート中の51〜70回目までの特図変動表示ゲーム、及び、普電サポート終了後である当該大当り終了後101回目以降の特図変動表示ゲームでは、遊技制御装置100により設定される遊技モードはモードAであり、演出制御装置300により設定される遊技モードはモードBであり、それぞれ設定される遊技モードが異なることとなる。従って、このとき遊技制御装置100により決定される特図1変動表示ゲームのはずれリーチなし変動パターンと演出制御装置300により決定されるはずれリーチなし演出パターンの変動時間の時間値は異なることとなる。
また、15R確変D大当りが発生した場合、15R確変A大当りが発生した場合と同様、当該大当りの終了後、遊技制御装置100では、次回の大当りが発生するまで遊技モードはモードAに設定されることとなる。また、演出制御装置300についても、次回の大当りが発生するまで遊技モードはモードAに設定されることとなる。つまり、遊技制御装置100と演出制御装置300とではそれぞれ設定される遊技モードがモードAで同じとなり、15R確変A大当りが発生した場合と同様、このとき遊技制御装置100により決定されるはずれリーチなし変動パターンと演出制御装置300により決定されるはずれリーチなし演出パターンの変動時間の時間値は同一となる。
また、15R通常A大当りが発生した場合、当該大当りの終了後、遊技制御装置100では、次回の大当りが発生するまで遊技モードはモードBに設定されることとなる。
一方、演出制御装置300では、当該大当りの終了後、普電サポート中の1〜50回目の特図変動表示ゲームが消化されるまでは、遊技モードはモードBに設定される。また、普電サポート中の51〜100回目まではモードAに設定され、普電サポート終了後(当該大当り終了後101回目以降)の特図変動表示ゲームでは再びモードBに設定されることとなる。
つまり、普電サポート中の51〜100回目までの特図変動表示ゲームでは、遊技制御装置100により設定される遊技モードはモードBであり、演出制御装置300により設定される遊技モードはモードAであり、それぞれ設定される遊技モードが異なることとなる。従って、このとき遊技制御装置100により決定される特図1変動表示ゲームのはずれリーチなし変動パターンと演出制御装置300により決定されるはずれリーチなし演出パターンの変動時間の時間値は異なることとなる。
また、15R通常B大当りが発生した場合、当該大当りの終了後、遊技制御装置100では、次回の大当りが発生するまで遊技モードはモードBに設定されることとなる。また、演出制御装置300についても、次回の大当りが発生するまで遊技モードはモードBに設定されることとなる。つまり、遊技制御装置100と演出制御装置300とではそれぞれ設定される遊技モードがモードBで同じとなり、遊技制御装置100によってはずれ変動パターンテーブルが選択され、その中からはずれリーチなし変動パターンが選択された場合、演出制御装置300でも、モードBの対応するはずれ演出パターンテーブルが選択され、その中からモードBの対応するはずれリーチなし演出パターンが選択されることとなる。従って、このとき遊技制御装置100により決定されるはずれリーチなし変動パターンと演出制御装置300により決定されるはずれリーチなし演出パターンの変動時間の時間値は同一となる。
また、5R確変C大当りが発生した場合、当該大当りの終了後、遊技制御装置100では、次回の大当りが発生するまで遊技モードはモードAに設定されることとなる。
一方、演出制御装置300では、当該大当りの終了後、普電サポート中の1〜50回目の特図変動表示ゲームが消化されるまでは、遊技モードはモードAに設定される。また、普電サポート中の51〜70回目まで、及び、普電サポート終了後である当該大当り終了後71〜100回目までの特図変動表示ゲームでは遊技モードはモードBに設定され、それ以降の特図変動表示ゲームでは再びモードAに設定されることとなる。
つまり、普電サポート中の51〜70回目までの特図変動表示ゲーム、及び、普電サポート終了後である当該大当り終了後71〜100回目までの特図変動表示ゲームでは、遊技制御装置100により設定される遊技モードはモードAであり、演出制御装置300により設定される遊技モードはモードBであり、それぞれ設定される遊技モードが異なることとなる。従って、このとき遊技制御装置100により決定される特図1変動表示ゲームのはずれリーチなし変動パターンと演出制御装置300により決定されるはずれリーチなし演出パターンの変動時間の時間値は異なることとなる。
また、5R確変D大当りが発生した場合、当該大当りの終了後、遊技制御装置100では、次回の大当りが発生するまで遊技モードはモードAに設定されることとなる。
一方、演出制御装置300では、当該大当りの終了後、普電サポート中の1〜70回目の特図変動表示ゲームが消化されるまでは、遊技モードはモードBに設定される。また、普電サポート終了後である当該大当り終了後71回目以降の特図変動表示ゲームでは遊技モードはモードAに設定されることとなる。
つまり、普電サポート中の1〜70回目までの特図変動表示ゲームでは、遊技制御装置100により設定される遊技モードはモードAであり、演出制御装置300により設定される遊技モードはモードBであり、それぞれ設定される遊技モードが異なることとなる。従って、このとき遊技制御装置100により決定される特図1変動表示ゲームのはずれリーチなし変動パターンと演出制御装置300により決定されるはずれリーチなし演出パターンの変動時間の時間値は異なることとなる。
また、5R通常B大当りが発生した場合、当該大当りの終了後、遊技制御装置100では、次回の大当りが発生するまで遊技モードはモードBに設定されることとなる。
一方、演出制御装置300では、当該大当りの終了後、普電サポート中の1〜50回目の特図変動表示ゲームが消化されるまでは、遊技モードはモードAに設定される。また、普電サポート中の51〜70回目まで、及び、普電サポート終了後である当該大当り終了後71回目以降の特図変動表示ゲームでは遊技モードはモードBに設定されることとなる。
つまり、普電サポート中の1〜50回目までの特図変動表示ゲームでは、遊技制御装置100により設定される遊技モードはモードBであり、演出制御装置300により設定される遊技モードはモードAであり、それぞれ設定される遊技モードが異なることとなる。従って、このとき遊技制御装置100により決定される特図1変動表示ゲームのはずれリーチなし変動パターンと演出制御装置300により決定されるはずれリーチなし演出パターンの変動時間の時間値は異なることとなる。
なお、5R確変A大当りについては、15R確変A大当りの場合と同様に遊技モードが設定され、また、5R確変B大当りについては、15R確変B大当りの場合と同様に、そして5R通常A大当りについては、15R通常B大当りの場合と同様に遊技モードが設定されるため、その説明については省略する。
上記のように、大当りの終了後、遊技制御装置100により設定される遊技モードがモードAであり、演出制御装置300により設定される遊技モードがモードBである場合、遊技制御装置100により決定される特図1変動表示ゲームのはずれリーチなし変動パターンの時間値は6秒であり、演出制御装置300により決定される飾り特図1変動表示ゲームのはずれリーチなし演出パターンの時間値は4秒であり(図98(a)参照)、互いの時間値にズレが生じてしまうこととなる。
そこで、本実施形態の遊技機は、上記のように時間値にズレが生じた場合に、飾り特図1変動表示ゲームにおける変動表示演出の実行時において、表示装置41にて2秒間の特定演出(所定の演出)を挿入することによって、特図1表示器51に表示されるはずれリーチなし変動パターンの変動時間(6秒)と、表示装置41に表示されるはずれリーチなし演出パターンの変動表示演出時間(4秒)にズレが生じていることを分り難くする制御を行っている。以下、当該制御の内容について説明する。
図100は、遊技制御装置100により決定されるはずれリーチなし変動パターンと演出制御装置300により決定されるはずれリーチなし演出パターンの時間値にズレが生じたときの特定演出の挿入タイミングについて説明する図である。
図100に示すように、特図1表示器51に表示される特図1変動表示ゲームのはずれリーチなし変動パターンの変動時間がt0からt2の6秒で、表示装置41に表示される飾り特図1変動表示ゲームのはずれリーチなし演出パターンの変動表示演出時間が4秒である場合、t0からt1の2秒の時間に表示装置41において特定演出を挿入することによって、当該はずれリーチなし変動パターン及び当該はずれリーチなし飾り特図変動パターンの終了タイミングを合わせ、はずれリーチなし変動パターンの変動時間(6秒)と、表示装置41に表示されるはずれリーチなし演出パターンの変動表示演出時間(4秒)にズレが生じていることを分り難くすることができる。
また、特図2表示器52に表示される特図2変動表示ゲームのはずれリーチなし変動パターンによる変動時間がt3からt4の4秒で、表示装置41に表示される飾り特図2変動表示ゲームのはずれリーチなし演出パターンの変動表示演出時間も4秒である場合は時間値にズレが生じていないため、原則として特定演出の挿入は行わないようになっている。
なお、特図1表示器51にはずれリーチなし変動パターンの変動表示を開始するタイミングで表示装置41にて特定演出も開始するように当該特定演出の挿入を行う場合の他、例えば、図100に示すように、特図1表示器51にはずれリーチなし変動パターンの変動表示を開始するタイミングt6の前のタイミングt5から特定演出を開始するように当該特定演出の挿入を行うようにしても良い。また、図示は省略するが、はずれリーチなし演出パターンによる変動表示演出の終了後に特定演出を挿入することで、はずれリーチなし変動パターンの変動時間の時間値とのズレが分かり難くするようにしても良い。
また、特図2変動表示ゲームのはずれリーチなし変動パターンによる変動時間がt7からt8の4秒で、飾り特図2変動表示ゲームのはずれリーチなし演出パターンによる変動表示演出時間も4秒であり、且つ、当該はずれリーチなし演出パターンの停止表示時間が2.6秒(図98(b)参照)である場合、当該停止表示時間(t8からt9)に特定演出を挿入可能となっている。
これにより、遊技制御装置100と演出制御装置300とで設定される遊技モードが異なる場合に限らず、遊技モードが同一である場合にも特定演出を行うことが可能となるので、遊技制御装置100及び演出制御装置300によってそれぞれ設定されている遊技モードを特定し難くすることができる。
また、図101に示すように、はずれリーチなし演出パターンの2.6秒の停止表示時間に特定演出を挿入する特図2変動表示ゲームが連続し、その直後にはずれリーチなし変動パターンとはずれリーチなし演出パターンとに時間値のズレが生じる特図1変動表示ゲームが実行される場合、当該特図1変動表示ゲームでは、はずれリーチなし演出パターンによる変動表示演出の終了後に特定演出を挿入することで、特定演出の開始タイミングを統一させるようにしても良い。
さらに、先読み判定処理(特図保留情報判定処理)の結果、当該判定処理の保留記憶が特定保留(例えば、大当り結果を導出させる保留)であると判定された場合、当該判定時に当該保留記憶の前に記憶されている全ての保留記憶が、特図変動表示ゲームにて特定演出を行う保留記憶であるときは各特定演出を大当りへの期待度を段階的に増加させるステップアップ予告演出に切り替えるようにしても良い。
具体的には、図101に示すように、消化順序が1番目の特図2変動表示ゲームにて1番目のステップアップ予告1を実行し、消化順序が2番目の特図2変動表示ゲームにて2番目のステップアップ予告2を実行し、そして、消化順序が3番目の特図1変動表示ゲームにて3番目のステップアップ予告3を実行するようにする。
図102は、15R確変C大当りの終了後、遊技制御装置100及び演出制御装置300によってそれぞれ設定される遊技モード、及び当該遊技モードにおける表示装置41の表示状態について説明する図である。なお、同図は、当該大当り後、1〜70回目までの特図変動表示ゲームが実行される期間を例示したものであり、当該1〜70回目までの特図変動表示ゲームの結果は何れもはずれ結果であるものとする。
図102に示すように、15R確変C大当りの終了後、遊技制御装置100によって次の大当りが発生するまで遊技モードはモードAに設定されることとなる(図99参照)。また、演出制御装置300によって、当該大当りの終了後、普電サポート中の1〜50回目までの特図変動表示ゲームが実行される間はモードAに設定され、普電サポート中の51〜70回目までの特図変動表示ゲームが実行される間はモードBに設定されることとなる。
ここで、モードAは、本実施形態の遊技機の確率状態が高確率状態にあることを示唆するモードである。また、モードBは、確率状態が低確率状態にあることを示唆するモードである。なお、モードBに設定されているとき、表示装41における表示状態は確率状態を明確には報知しない曖昧モード表示としても良い。
図102に示すように、演出制御装置(サブ基板)300によってモードAに設定されたタイミングt10〜t11の期間は、表示装置41に確率状態が高確率状態にあることを示唆する表示がなされる。
具体的には、タイミングt10で、演出制御装置300によってモードAに設定されると、図103(a)に示すように、表示装置41には「激熱モード開始!!」の文字表示がなされ、高確率状態にあることを示唆するモードAとしての激熱モードが開始されることとなる。そして、演出制御装置300によってモードAが設定されたt10〜t11の期間中は、図103(b)〜(e)に示すように、高確率状態にあることを示唆する「!激熱モード中!」の文字表示がなされるようになっている。当該期間中、遊技制御装置100及び演出制御装置300によってそれぞれ設定される遊技モードは同じ(モードA)であり、このとき遊技制御装置100により決定されるはずれリーチなし変動パターンと演出制御装置300により決定されるはずれリーチなし演出パターンの変動時間の時間値は同一となる。従って、このときはずれリーチなし変動パターンとはずれリーチなし演出パターンとの変動時間の時間値にズレが生じることはない。
なお、図103(b)〜(h)に示すように、表示装置41の左下部に表示された丸印の画像は特図1変動表示ゲームの保留記憶を表すものであり、四角印の画像は特図2変動表示ゲームの保留記憶を表すものである。
次いで、タイミングt11で、大当り終了後50回目の特図変動表示ゲームが終了すると、演出制御装置300によってモードBに設定されることとなる。
具体的には、演出制御装置300によってモードBに設定されると、図103(f)に示すように、表示装置41には「激熱モード終了・・・寒々モード突入・・」の文字表示がなされ、低確率状態にあることを示唆するモードBとしての寒々モードが開始されることとなる。そして、演出制御装置300によってモードBに設定されたt11〜t14の期間中は、図103(g)、(h)に示すように、低確率状態にあることを示唆する「寒々モード中・・」の文字表示がなされるようになっている。
また、当該期間中、遊技制御装置100によって設定される遊技モードはモードAであり、演出制御装置300によって設定される遊技モードはモードBであるので、それぞれ設定される遊技モードが異なることとなる。従って、このとき遊技制御装置100により決定される特図1変動表示ゲームのはずれリーチなし変動パターンと演出制御装置300により決定されるはずれリーチなし演出パターンの変動時間の時間値は異なることとなる。
具体的には、図102に示すように、タイミングt12では特図1変動表示ゲームが開始されることとなるが、このとき遊技制御装置100側ではモードAに設定されているため、変動パターンがはずれリーチなし変動パターンに決定された場合、当該変動パターンの変動時間は6秒となる。一方、演出制御装置300側ではモードBに設定されているため、変動時間が4秒のはずれリーチなし演出パターンに決定されることとなる(図98(a)参照)。
そこで、本実施形態の遊技機は、はずれリーチなし変動パターンによる変動時間が6秒で、はずれリーチなし演出パターンによる変動表示演出時間が4秒となった場合、当該はずれリーチなし演出パターンによる変動表示演出時間が6秒であるかのように見せかけるため、2秒間の特定演出を挿入することで、はずれリーチなし変動パターンの変動時間(6秒)と、はずれリーチなし演出パターンの変動表示演出時間(4秒)にズレが生じていることを分り難くすることができる。
また、はずれリーチなし変動パターンによる変動時間が6秒で、はずれリーチなし演出パターンによる変動表示演出時間が4秒となった場合にのみ特定演出を挿入するようにすると、遊技制御装置100と演出制御装置300とでそれぞれ設定されている遊技モードが異なることがわかってしまい、遊技制御装置100によって設定されている遊技モードを特定し易くなってしまう。
そこで、本実施形態の遊技機は、図102に示すように、停止時間が2.6秒(図98(b)参照)の特図2変動表示ゲームが実行される場合(タイミングt13参照)、この停止時間を利用して特定演出を挿入することで、遊技制御装置100によって設定されている遊技モードを特定し難くしている。
〔特図保留情報判定処理〕
本実施形態の遊技機では、図21に示した特図保留情報判定処理に替えて図104に示した特図保留情報判定処理を行う。この特図保留情報判定処理では、ステップA234にて判定結果が大当りでないと判定された場合(ステップA234;No)は、はずれ情報テーブルを設定し(ステップA239)、ステップA242へ移行するようになっている。その他のステップ処理については、図21に示した特図保留情報判定処理と同様であり、その説明は省略する。
〔特図普段処理〕
本実施形態の遊技機では、図22に示した特図普段処理に替えて図105に示した特図普段処理を行う。この特図普段処理では、まず、特図1保留数(第1始動記憶数)と特図2保留数(第2始動記憶数)が0であるか否かをチェックする(ステップA901)。
そして、特図1保留数と特図2保留数が0である(ステップA902;Yes)と判定すると、既に客待ちデモを開始しているか否かをチェックして(ステップA903)、客待ちデモを開始していない、即ち、開始済みでない(ステップA904;No)と判定すると、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグをセーブする処理(ステップA905)を行う。
続けて、客待ちデモコマンドを準備して(ステップA906)、コマンド設定処理(ステップA907)を行い、特図普段処理を終了する。
一方、ステップA904にて、既に客待ちデモが開始されている(ステップA904;Yes)と判定すると、既に客待ちデモフラグは客待ちデモ中に設定(ステップA905)され、客待ちデモコマンドも準備(ステップA906)され、コマンド設定処理(ステップA907)も実行されているため、これらの処理を行わずに特図普段処理を終了する。
また、ステップA902にて、特図1保留数と特図2保留数が0でない(ステップA902;No)と判定すると、変動順序フラグセーブ領域から特図1又は特図2の何れの特図変動表示ゲームを開始するかを決定するための変動順序フラグをロードし(ステップA908)、変動順序フラグが特図1の変動開始を示すフラグであるか否かをチェックする(ステップA909)。変動順序フラグには、特図1の変動開始を示すフラグと、特図2の変動開始を示すフラグがあり、当該フラグは、始動入賞口36又は普通変動入賞装置37への遊技機の入賞がある毎に、対応するフラグが当該入賞順に変動順序フラグセーブ領域にセーブされるようになっている。
そして、特図1の変動開始を示すフラグであると判定された場合(ステップA910;Yes)は、特図1変動開始処理(ステップA911)を行い、特図普段処理を終了する。一方、特図1の変動開始を示すフラグでないと判定された場合(ステップA910;No)は、特図2変動開始処理(ステップA912)を行い、特図普段処理を終了する。
このように、ステップA908で変動順序フラグをロードし、ステップA909で当該変動順序フラグをチェックすることで、特図2変動表示ゲームが特図1変動表示ゲームに優先して実行されることなく、始動入賞口36又は普通変動入賞装置37への遊技球の入賞順に対応する特図変動表示ゲームが実行されることとなる。
〔変動中処理〕
本実施形態の遊技機では、図43に示した変動中処理に替えて図106に示した変動中処理を行う。この変動中処理では、ステップB100にて更新タイマが0であると判定された場合(ステップB100;No)は、次シーンデータの設定処理(ステップB101)を行った後、特定演出設定処理(ステップB401)を行う。そして、最終シーンであると判定された場合(ステップB102;Yes)は、変動表示ゲームの終了を設定し(ステップB103)、変動中処理を終了する。
〔変動パターン情報設定処理〕
図107には、図106に示す変動中処理における変動パターン情報設定処理(ステップB95)を示した。この変動パターン情報設定処理では、まず、停止図柄情報を取得する(ステップB411)。そして、保留情報をセーブし(ステップB412)、遊技状態情報を取得する(ステップB413)。
続けて、始動記憶領域(保留記憶領域)に記憶されている演出情報を取得し(ステップB414)、停止図柄を設定する(ステップB415)。そして、コマンドに対応する変動パターンがあるか、すなわち遊技制御装置100により決定される変動パターンと演出制御装置300により決定される演出パターンの時間値にズレが生じているかをチェックする(ステップB416)。
ここで、対応する変動パターンがないと判定された場合(ステップB417;No)は、飾り特図変動表示ゲームにおける変動表示演出の開始前に特定演出を挿入することを示す変動開始規制フラグがあるかチェックする(ステップB418)。そして、変動開始規制フラグがあると判定された場合(ステップB419;Yes)は、対応する特定演出を設定し(ステップB420)、遊技状態と演出情報とに基づきコマンドに対応する変動パターンを決定し(ステップB421)、変動パターン情報設定処理を終了する。一方、変動開始規制フラグがないと判定された場合(ステップB419;No)は、ステップB420をスキップして、遊技状態と演出情報とに基づきコマンドに対応する変動パターンを決定し(ステップB421)、変動パターン情報設定処理を終了する。
また、ステップB417にて対応する変動パターンがあると判定された場合(ステップB417;Yes)は、かかる場合の変動パターンの停止時間の時間値が特定演出を挿入可能な時間値であれば、対応する特定演出を設定し(ステップB420)、遊技状態と演出情報とに基づきコマンドに対応する変動パターンを決定し(ステップB421)、変動パターン情報設定処理を終了する。
〔特定演出設定処理〕
図108には、図106に示す変動中処理における特定演出設定処理(ステップB401)を示した。この特定演出設定処理では、まず、事前開始規制フラグがあるかチェックする(ステップB431)。
ここで、事前開始規制フラグがあると判定された場合(ステップB432;Yes)は、変動開始タイミングであるかチェックし(ステップB433)、変動開始タイミングであると判定された場合(ステップB434;Yes)は、対応する変動パターンのシーンデータを設定し(ステップB435)、変動開始規制フラグをクリアして(ステップB436)、ステップB437へ移行する。
また、ステップB432にて変動開始規制フラグがないと判定された場合(ステップB432;No)、又は、ステップB434にて変動開始タイミングでないと判定された場合(ステップB434;No)は、ステップB437へ移行する。
ステップB437では、飾り特図変動表示ゲームにおける変動表示演出の終了後に特定演出を挿入することを示す特定演出待機フラグがあるかチェックする(ステップB437)。
ここで、特定演出待機フラグがあると判定された場合(ステップB438;Yes)は、特定演出開始タイミングであるかチェックし(ステップB439)、特定演出開始タイミングであると判定された場合(ステップB440;Yes)は、特定演出待機フラグをクリアして(ステップB441)、対応する特定演出のシーンデータの設定を行い(ステップB442)、ステップB443へ移行する。
また、ステップB438にて特定演出待機フラグがないと判定された場合(ステップB438;No)、又は、ステップB440にて特定演出開始タイミングでないと判定された場合(ステップB440;No)は、ステップB443へ移行する。
ステップB443では、直前に行われた飾り特図変動表示ゲームの停止表示時間中に特定演出を挿入することを示す事前演出開始フラグがあるかチェックする(ステップB443)。
ここで、事前演出開始フラグがあると判定された場合(ステップB444;Yes)は、事前演出開始タイミングであるかチェックし(ステップB445)、事前演出開始タイミングであると判定された場合(ステップB446;Yes)は、対応する特定演出のシーンデータの設定を行い(ステップB447)、特定演出設定処理を終了する。
また、ステップB444にて事前演出開始フラグがないと判定された場合(ステップB444;No)、又は、ステップB446にて事前演出開始タイミングでないと判定された場合(ステップB446;No)は、特定演出設定処理を終了する。
〔先読みコマンド受信処理〕
本実施形態の遊技機では、図49に示した先読みコマンド受信処理に替えて図109に示した先読みコマンド受信処理を行う。この先読みコマンド受信処理では、まず、先読みコマンドを受信したか否かを判定する(ステップB451)。
ここで、先読みコマンドを受信していないと判定された場合(ステップB451;No)は、先読みコマンド受信処理を終了する。一方、先読みコマンドを受信したと判定された場合(ステップB451;Yes)は、先読み情報を対応する保留記憶領域にセーブする(ステップB452)。そして、連続予告実行中フラグがあるか否かを判定する(ステップB454)。
ここで、連続予告実行中フラグがあると判定された場合(ステップB454;Yes)は、先読みコマンド受信処理を終了する。一方、連続予告実行中フラグがないと判定された場合(ステップB454;No)は、現在のモード状態情報を取得し(ステップB455)、保留記憶領域内の変動パターン情報領域の情報を取得する(ステップB456)。そして、取得した変動パターン情報に基づく変動パターンの時間値が現在のモード状態に応じて決定される演出パターンの時間値と対応する(同一である)かチェックする(ステップB457)。
ここで、現在のモード状態に応じて決定される演出パターンの時間値と対応する(同一である)と判定された場合(ステップB458;Yes)は、通常先読み演出設定処理(ステップB459)を行い、先読みコマンド受信処理を終了する。
一方、現在のモード状態に応じて決定される演出パターンの時間値と対応しない(同一でない)と判定された場合(ステップB458;No)は、上記変動パターンと演出パターンは、特定演出が必要な対応関係か、すなわち変動パターンの時間値が演出パターンの時間値よりも大きく、且つ、変動パターンの時間値と演出パターンの時間値との差分値が特定演出の時間値よりも大きいかチェックする(ステップB460)。
ここで、特定演出が必要な対応関係でないと判定された場合(ステップB461;No)は、当該保留記憶領域に時間値に対応する変動パターン情報をセーブして(ステップB462)、先読みコマンド受信処理を終了する。
また、特定演出が必要な対応関係であると判定された場合(ステップB461;Yes)は、演出パターンの開始前又は終了後に特定演出の挿入を行う挿入タイミングを決定するための特定演出挿入タイミング決定用乱数を取得し(ステップB463)、対応する保留記憶領域に特定演出に関するフラグをセーブする(ステップB464)。
具体的には、特定演出挿入タイミング決定用乱数による抽選の結果、挿入タイミングを特図1表示器51における識別図柄の変動開始タイミングと合わせる場合は、特定演出に関するフラグとして、変動開始規制フラグをセーブする。また、挿入タイミングを特図1表示器51における識別図柄の変動終了タイミングと合わせる場合は、特定演出に関するフラグとして、特定演出待機フラグをセーブする。また、挿入タイミングを直前に行われた特図変動表示ゲームの停止表示時間(後半)に合わせる場合は、特定演出に関するフラグとして、事前演出開始フラグ及び変動開始規制フラグをセーブする。そして、当該保留記憶領域に時間値に対応する変動パターン情報をセーブして(ステップB465)、先読みコマンド受信処理を終了する。
図110は、演出制御装置300のCPU311内の保留記憶領域(RAM)の構造を示す図である。
図110に示すように、保留記憶領域は、保留1領域から保留8領域の8つの領域に区分けされている。これにより、始動入賞口36又は普通変動入賞装置37へ遊技球の入賞があった場合、最大8つまで保留記憶が可能となっている。
本実施形態の遊技機では、特図変動表示ゲームの実行中に保留1領域に保留記憶がある場合、当該ゲームの終了後、当該保留1領域に記憶されていた保留記憶に基づく特図変動表示ゲームが開始されることとなる。そして、このとき保留1領域の保留記憶は消化され、それまで保留2領域に記憶されていた保留記憶が保留1領域へ、保留3領域に記憶されていた保留記憶が保留2領域へ、…というように各領域の保留記憶が番号の1つ若い保留領域へ移行することとなる。
このように、本実施形態の遊技機は、始動入賞口36又は普通変動入賞装置37への遊技球の入賞順に特図変動表示ゲームを消化することができるようになっている。
保留1領域から保留8領域はそれぞれ、図柄情報領域、変動パターン情報領域、予告演出領域、及び図柄判別情報領域の4つの領域を有している。
図柄情報領域は、対応する保留記憶に基づく特図変動表示ゲームの停止図柄に関する情報を格納する領域である。
変動パターン情報領域は、対応する保留記憶に基づく特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を格納する領域である。
予告演出領域は、特図保留情報判定処理に基づき決定された各種予告演出に関する情報を格納する領域である。
図柄判別情報領域は、変動する特図に関する情報(例えば当該変動が特図1によるものか特図2によるものかを判別する情報)を格納する領域である。
図111は、上記した保留記憶領域に記憶された保留記憶情報と対応する保留記憶画像を表示装置41に表示させたときの表示例を示す図である。
図111に示すように、表示装置41は、当該表示装置41の左下部に、現在実行中の特図変動表示ゲームに係る消化された保留記憶の消化保留記憶画像を表示させる消化保留表示領域を有するとともに、当該消化保留表示領域の右方に、消化されずに待機された状態の保留記憶の保留記憶画像を表示させる待機保留表示領域を有している。
図111(a)は、現在実行中の特図変動表示ゲームが終了(消化)した直後の状態を示す図である。図111(a)に示すように、現在実行中の特図変動表示ゲームが終了すると、それに伴い消化保留表示領域に表示されていた消化保留記憶画像が消された状態となり、待機保留表示領域の左端に表示されている消化順序が1番目の保留記憶画像が消化保留表示領域に移動して表示されることとなる。なお、待機保留表示領域に表示されている保留記憶画像は左端の画像から順に消化されるようになっている。また、丸印の保留記憶画像は特図1変動表示ゲームの保留記憶を表すものであり、四角印の保留記憶画像は特図2変動表示ゲームの保留記憶を表すものである。また、ハッチングされた丸印の保留記憶画像は、特図1表示器51における変動パターンの時間値が6秒で、表示装置41における演出パターンの時間値が4秒と、互いの時間値にズレがあることを示すものである。そして、当該保留記憶に係る特図1変動表示ゲームの変動パターンは、はずれリーチなし変動パターンとなっている。
図111(b)に示すように、表示装置41にて飾り特図2変動表示ゲームが開始されると、待機保留表示領域の左端に表示されていた消化順序が1番目の保留記憶画像が消化保留表示領域に移動して表示されることとなる。
そして、図111(c)に示すように、この飾り特図2変動表示ゲームが終了すると、図111(d)に示すように、次のゲームである飾り特図1変動表示ゲームが開始され、このとき待機保留表示領域の左端に表示されていた消化順序が1番目の保留記憶画像(丸印の保留記憶画像)が消化保留表示領域に移動して表示されることとなる。
そして、待機保留表示領域の保留記憶画像が消化されていき、図111(e)に示すように、上記のハッチングされた丸印の保留記憶画像が消化されるとき、特図1表示器51では、はずれリーチなし変動パターンに基づき識別情報の変動表示が開始される。また、当該開始タイミングに合わせて、表示装置41では、特定演出(所定の演出)として識別情報の揺れ変動表示が2秒間行われることとなる。なお、このときハッチングされた丸印の保留記憶画像は消化保留表示領域に移動させず、「?」マークを付した画像を消化保留表示領域に表示させるようにする。
そして、表示装置41にて揺れ変動表示が開始されてから2秒が経過し当該揺れ変動表示が終了すると、図111(f)に示すように、演出制御装置300により決定された演出パターンに基づく変動表示演出が開始されることとなり、上記のハッチングされた丸印の保留記憶画像が黒塗り丸印の保留記憶画像に変更されて消化保留表示領域に移動して表示されることとなる。なお、このとき特図1表示器51では、続けて識別情報の変動表示が行われている状態にある。
そして、上記の演出パターンに基づく変動表示演出が開始されてから4秒が経過(揺れ変動表示が開始されてから6秒が経過)すると、図111(g)に示すように、特図1表示器51では識別情報が停止表示され、表示装置41では変動表示演出が終了し、識別情報(「2」「6」「7」)が停止表示されることとなる。これにより、飾り特図変動表示ゲームにおける消化保留記憶情報の表示が演出制御装置300により決定された演出パターンによる変動表示演出の開始に先駆けて行われることを防止して、当該飾り特図変動表示ゲームの実行時間の矛盾を遊技者に感じさせないようにすることができる。
〔第3実施形態の変形例〕
次に、第3実施形態の遊技機の変形例について説明する。なお、基本的には、上述の実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
図112に示すように、普電サポートの終了(例えば15R確変C大当りの終了後100回の特図変動表示ゲームを消化)後、遊技制御装置100によって設定される遊技モードがモードAのままであり、演出制御装置300によって設定される遊技モードがモードBとなった場合、普通変動入賞装置37への遊技球の入賞頻度が低くなるため、特図1変動表示ゲームが続けて実行される割合が高くなる。そして、このとき特図1変動表示ゲームの変動パターンがはずれリーチなしパターンである場合は、各飾り特図1変動表示ゲームにて特定演出が挿入されることとなるが、当該特定演出の発生によりゲーム結果がはずれであることが特定されてしまい、遊技者の遊技意欲を減退させてしまうこととなる。
そこで、本変形例の遊技機は、先読み判定処理(特図保留情報判定処理)の結果、大当りが発生すると判定された場合、当該先読み判定処理時に当該大当りを発生させる保留記憶よりも前に記憶されていた全ての保留記憶に基づく特図変動表示ゲームにおいて特定演出を行う設定がなされていた場合には、当該特定演出を挿入するタイミングを変更して統一させることによって、遊技者に対して通常の特定演出とは異なることに気付かせ、大当り結果に期待を持たせる予告演出を行うことが可能な制御を行っている。以下、当該制御の内容について説明する。
〔先読みコマンド受信処理2〕
先読みコマンド受信処理2は、図109に示した先読みコマンド受信処理と同様、1stシーン制御処理(図42)において実行される処理である。
図113に示すように、先読みコマンド受信処理2では、まず、先読みコマンドを受信したか否かを判定する(ステップB501)。
ここで、先読みコマンドを受信していないと判定された場合(ステップB501;No)は、先読みコマンド受信処理2を終了する。一方、先読みコマンドを受信したと判定された場合(ステップB501;Yes)は、先読み情報を対応する保留記憶領域にセーブする(ステップB502)。そして、連続予告実行中フラグがあるかチェックして(ステップB503)、連続予告実行中フラグがあると判定された場合(ステップB504;Yes)は、先読みコマンド受信処理2を終了する。また、連続予告実行中フラグがないと判定された場合(ステップB504;No)は、当該処理対象である保留記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果が大当りであるかチェックする(ステップB505)。
ここで、当該ゲームの結果が大当りでないと判定された場合(ステップB506;No)は、特定演出を挿入する処理(ステップB507)を行い、当該保留記憶領域に時間値に対応する変動パターン情報をセーブして(ステップB512)、先読みコマンド受信処理2を終了する。一方、当該ゲームの結果が大当りであると判定された場合(ステップB506;Yes)は、当該処理対象である保留記憶より前の保留記憶領域の情報を取得する(ステップB508)。そして、当該保留記憶より前の保留記憶領域には、飾り特図変動表示ゲームにおける変動表示演出にて特定演出を挿入する保留記憶のみが記憶されているか、すなわち、当該保留記憶より前の保留記憶領域に記憶された保留記憶に基づく飾り特図変動表示ゲームでは何れも特定演出を実行するかチェックする(ステップB509)。
ここで、特定演出を挿入する保留記憶のみではないと判定された場合(ステップB510;No)は、先読みコマンド受信処理2を終了する。一方、特定演出を挿入する保留記憶のみであると判定された場合(ステップB510;Yes)は、当該保留記憶より前の保留記憶領域の特定演出に関するフラグを変更する(ステップB511)。具体的には、例えば、特図1表示器51における識別情報の変動開始タイミングに合わせて表示装置41にて特定演出を実行するため、各保留記憶領域の予告演出領域に変動開始規制フラグを設定するようにする。
そして、当該保留記憶に係る保留記憶領域に時間値に対応する変動パターン情報をセーブして(ステップB512)、先読みコマンド受信処理2を終了する。
以上のように、第3実施形態の遊技機10は、始動入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づいて、複数の識別情報を変動表示する特図変動表示ゲームを表示可能な変動表示装置(表示装置41)を備え、特図変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に、変動入賞装置(特別変動入賞装置38)を閉状態から開状態に状態変換して遊技者に所定の遊技価値を付与可能な特別遊技状態を発生する遊技機において、特図変動表示ゲームには、第1特図変動表示ゲームと、第2特図変動表示ゲームとが含まれ、始動入賞領域には、第1特図変動表示ゲームの始動契機となる第1始動入賞領域(始動入賞口36)と、第2特図変動表示ゲームの始動契機となる第2始動入賞領域(普通変動入賞装置37)とが含まれ、当該第2始動入賞領域は、遊技球が入賞し得ない第1状態と、遊技球が入賞し得る第2状態と、に状態変換可能な始動入賞装置(普通変動入賞装置37)であり、遊技を統括的に制御する主制御手段(遊技制御装置100)と、該主制御手段(遊技制御装置100)からの制御情報に基づき、特図変動表示ゲームの表示制御を行う従属制御手段(演出制御装置300)と、を備え、主制御手段(遊技制御装置100)は、特図変動表示ゲームの変動パターンを決定するための複数の変動パターンテーブルの中から、遊技状態に対応して一の変動パターンテーブルを選択する変動パターンテーブル選択手段(遊技制御装置100)と、該変動パターンテーブル選択手段によって選択された変動パターンテーブルに複数設定されている変動パターンの中から一の変動パターンを決定する変動パターン決定手段(遊技制御装置100)と、該変動パターン決定手段によって決定された変動パターンに基づいて特図変動表示ゲームを実行制御するゲーム実行制御手段(遊技制御装置100)と、を備え、複数の変動パターンテーブルには、第1特図変動表示ゲームの結果が特別結果とならない場合に選択される第1はずれ変動パターンテーブルと、第2特図変動表示ゲームの結果が特別結果とならない場合に選択される第2はずれ変動パターンテーブルとが含まれ、第1はずれ変動パターンテーブルに複数設定されている変動パターンの時間値は、第2はずれ変動パターンテーブルに複数設定されている変動パターンの時間値よりも大きくなるように設定され、従属制御手段(演出制御装置300)は、遊技状態に対応するモード状態の設定を行うモード状態設定手段(演出制御装置300)と、飾り特図変動表示ゲームの演出パターンを決定するための演出パターンテーブルを、複数の変動パターンテーブルの各々に対応して設けた複数の演出パターンテーブルの中から、モード状態に基づき選択する演出パターンテーブル選択手段(演出制御装置300)と、該演出パターンテーブル選択手段によって選択された演出パターンテーブルに複数設定されている演出パターンの中から、変動パターンテーブル決定手段によって決定された変動パターンに対応した一の演出パターンを決定する演出パターン決定手段(演出制御装置300)と、を備え、複数の変動パターンテーブルには、第1特図変動表示ゲームの結果が特別結果とならない場合に選択される第1はずれ変動パターンテーブルと、第2特図変動表示ゲームの結果が特別結果とならない場合に選択される第2はずれ変動パターンテーブルとが含まれ、第1はずれ変動パターンテーブルに複数設定されている変動パターンの時間値には、第2はずれ変動パターンテーブルに複数設定されている変動パターンの時間値よりも大きくなるように設定された時間値が含まれることとなる。
当該遊技機によれば、主制御手段(遊技制御装置100)が変動パターンテーブル選択手段(遊技制御装置100)によって選択された変動パターンテーブルに基づき変動パターンを決定する一方で、従属制御手段(演出制御装置300)が演出パターンテーブル選択手段(演出制御装置300)によって選択された演出パターンテーブルに基づき演出パターンを決定するようにしているので、演出の自由度を高めることが可能となる。また、第1はずれ変動パターンテーブルに複数設定される変動パターンの時間値は、第2はずれ変動パターンテーブルに複数設定される変動パターンの時間値よりも大きく設定されているので、より一層演出の自由度を高め、多彩な演出を行うことができるようになる。
また、本実施形態の遊技機にあっては、モード状態設定手段(演出制御装置300)は、所定条件の成立に基づいて、遊技状態に対応しないモード状態を設定可能であり、演出パターンテーブル選択手段(演出制御装置300)は、モード状態設定手段(演出制御装置300)によって遊技状態に対応しないモード状態が設定されたことによって、変動パターンテーブル選択手段(遊技制御装置100)によって選択された変動パターンテーブルに基づき決定された変動パターンと、演出パターンテーブル選択手段(演出制御装置300)によって選択された演出パターンテーブルに基づき決定された演出パターンと、が対応しない場合に、所定の演出(特定演出)を挿入する演出挿入手段(演出制御装置300)を備えたこととなる。
当該遊技機によれば、モード演出の自由度を高めて遊技の興趣を向上させるとともに、遊技制御装置100と演出制御装置300との間で特図変動表示ゲームの実行時間にズレが生じたとしても当該ズレが分かり難いようにすることができる。すなわち、モード状態設定手段は、所定条件の成立に基づいて、遊技状態に対応しないモード状態を設定可能であるので、遊技状態に関係なくモード状態を移行でき、モード状態の遷移による演出の自由度が高まり多彩な演出を行うことができる。また、演出挿入手段を備えるので、遊技制御装置100の変動パターンと演出制御装置300の演出パターンとの時間値が対応しない場合に制御のつじつまが合わなくなり制御不能となることを防止できる。
また、本実施形態の遊技機にあっては、演出パターンテーブル選択手段(演出制御装置300)は、モード状態設定手段(演出制御装置300)によって遊技状態に対応しないモード状態が設定されたとき、変動パターンテーブル選択手段(遊技制御装置100)によって選択された変動パターンテーブルに基づき決定された変動パターンの時間値が、演出パターンテーブル選択手段(演出制御装置300)によって選択された演出パターンテーブルに基づき決定された演出パターンの時間値よりも大きいか否かを判定する時間値判定手段(演出制御装置300)を備え、演出挿入手段(演出制御装置300)は、時間値判定手段(演出制御装置300)によって、変動パターンの時間値が演出パターンの時間値よりも大きいと判定された場合、変動パターンの時間値と演出パターンの時間値との差分値の期間内において、所定の演出(特定演出)を挿入したこととなる。
当該遊技機によれば、時間値判定手段(演出制御装置300)により変動パターンの時間値が演出パターンの時間値よりも大きいと判定された場合、演出挿入手段(演出制御装置300)によって、当該変動パターンの時間値と当該演出パターンの時間値との差分値の期間内において、所定の演出(特定演出)を挿入することができる。
従って、所定の演出(特定演出)を挿入することで、当該変動パターンの時間値と当該演出パターンの時間値との帳尻を合わせることができることとなり、遊技制御装置100と演出制御装置300との間で特図変動表示ゲームの実行時間にズレが生じたとしても当該ズレが分かり難いようにすることができる。
また、本実施形態の遊技機にあっては、特別遊技状態の終了後の所定期間(普電サポート期間)に亘り、始動入賞装置(普通変動入賞装置37)が第1状態から第2状態に状態変換する期間を通常よりも延長する状態変換延長状態を発生可能に構成され、モード状態設定手段(演出制御装置300)は、状態変換延長状態が発生したことに基づいて、遊技状態に対応しないモード状態を設定可能であり、演出パターンテーブル選択手段(演出制御装置300)は、当該変動パターンテーブル選択手段によって選択された第2はずれ変動パターンテーブルに基づき決定された変動パターンの停止時間の時間値が、所定の演出(特定演出)の挿入時間値よりも大きいか否かを判定する停止時間値判定手段(演出制御装置300)を備え、演出挿入手段(演出制御装置300)は、停止時間値判定手段(演出制御装置300)によって、第2はずれ変動パターンテーブルに基づき決定された変動パターンの停止時間の時間値が所定の演出(特定演出)の挿入時間値よりも大きいと判定された場合、当該停止時間内において、所定の演出(特定演出)を挿入可能としたこととなる。
当該遊技機によれば、停止時間値判定手段(演出制御装置300)により第2はずれ変動パターンテーブルに基づき決定された変動パターンの停止時間の時間値が所定の演出(特定演出)の挿入時間値よりも大きいと判定された場合、当該停止時間内において、所定の演出(特定演出)を挿入することができる。
従って、遊技制御装置100のモードと演出制御装置300のモードが同一で時間値のズレが生じていない場合であっても、第2はずれ変動パターンテーブルに基づき決定された変動パターンの停止時間内において、所定の演出(特定演出)を挿入することができるので、当該所定の演出(特定演出)の表示に基づいたモードの判別をし難くすることができるようになる。
また、本実施形態の遊技機にあっては、特図変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶に関する始動記憶情報、及び、現在実行中の特図変動表示ゲームの実行権利である始動記憶に関する消化始動記憶情報を変動表示装置(表示装置41)に表示させる始動記憶表示制御手段(演出制御装置300)を備え、始動記憶表示制御手段(演出制御装置300)は、時間値判定手段(演出制御装置300)によって、変動パターンの時間値が演出パターンの時間値よりも大きいと判定された場合、当該判定がなされた特図変動表示ゲームの始動記憶情報を、当該特図変動表示ゲームの開始から変動パターンの時間値と演出パターンの時間値との差分値の時間が経過した後、消化始動記憶情報として表示させたこととなる。
当該遊技機によれば、時間値判定手段(演出制御装置300)により変動パターンの時間値が演出パターンの時間値よりも大きいと判定された場合、当該判定がなされた特図変動表示ゲームの始動記憶情報を、当該特図変動表示ゲームの開始から当該変動パターンの時間値と当該演出パターンの時間値との差分値の時間が経過した後、消化始動記憶情報として表示させることができるので、変動表示装置(表示装置41)にて当該演出パターンによる演出表示を開始するタイミングと、当該演出表示が行われる特図変動表示ゲームの消化始動記憶情報の表示を開始するタイミングを合わせることができるようになる。
従って、特図変動表示ゲームの消化始動記憶情報の表示が演出パターンによる演出表示の開始に先駆けて行われることを防止して、当該特図変動表示ゲームの実行時間の矛盾を遊技者に感じさせないようにすることができる。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、前記実施の形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 遊技機
36 始動入賞口(始動入賞領域、第1始動入賞領域)
37 普通変動入賞装置(始動入賞領域、第2始動入賞領域、始動入賞装置)
38 特別変動入賞装置(変動入賞装置)
41 表示装置(変動表示装置)
51 特図1表示器(変動表示装置)
52 特図2表示器(変動表示装置)
100 遊技制御装置(主制御手段、変動パターンテーブル選択手段、変動パターン決定手段、ゲーム実行制御手段)
300 演出制御装置(従属制御手段、モード状態設定手段、演出パターンテーブル選択手段、演出パターン決定手段、演出挿入手段、時間値判定手段、停止時間値判定手段、始動記憶表示制御手段)

Claims (5)

  1. 始動入賞領域への遊技球の入賞に基づいて、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示可能な変動表示装置を備え、前記変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に、変動入賞装置を閉状態から開状態に状態変換して遊技者に所定の遊技価値を付与可能な特別遊技状態を発生する遊技機において、
    前記変動表示ゲームには、第1変動表示ゲームと、第2変動表示ゲームとが含まれ、
    前記始動入賞領域には、前記第1変動表示ゲームの始動契機となる第1始動入賞領域と、前記第2変動表示ゲームの始動契機となる第2始動入賞領域とが含まれ、
    前記第2始動入賞領域は、遊技球が入賞し得ない第1状態と、遊技球が入賞し得る第2状態と、に状態変換可能な始動入賞装置であり、
    遊技を統括的に制御する主制御手段と、
    該主制御手段からの制御情報に基づき、前記変動表示ゲームの表示制御を行う従属制御手段と、を備え、
    前記主制御手段は、
    前記変動表示ゲームの変動パターンを決定するための複数の変動パターンテーブルの中から、遊技状態に対応して一の変動パターンテーブルを選択する変動パターンテーブル選択手段と、
    該変動パターンテーブル選択手段によって選択された変動パターンテーブルに複数設定されている変動パターンの中から一の変動パターンを決定する変動パターン決定手段と、
    該変動パターン決定手段によって決定された変動パターンに基づいて前記変動表示ゲームを実行制御するゲーム実行制御手段と、を備え、
    前記従属制御手段は、
    前記遊技状態に対応するモード状態の設定を行うモード状態設定手段と、
    前記変動表示ゲームの演出パターンを決定するための演出パターンテーブルを、前記複数の変動パターンテーブルの各々に対応して設けた複数の演出パターンテーブルの中から、前記モード状態に基づき選択する演出パターンテーブル選択手段と、
    該演出パターンテーブル選択手段によって選択された演出パターンテーブルに複数設定されている演出パターンの中から、前記変動パターンテーブル決定手段によって決定された変動パターンに対応した一の演出パターンを決定する演出パターン決定手段と、を備え、
    前記複数の変動パターンテーブルには、前記第1変動表示ゲームの結果が特別結果とならない場合に選択される第1はずれ変動パターンテーブルと、前記第2変動表示ゲームの結果が特別結果とならない場合に選択される第2はずれ変動パターンテーブルとが含まれ、
    前記第1はずれ変動パターンテーブルに複数設定されている変動パターンの時間値には、前記第2はずれ変動パターンテーブルに複数設定されている変動パターンの時間値よりも大きくなるように設定された時間値が含まれることを特徴とする遊技機。
  2. 前記モード状態設定手段は、
    所定条件の成立に基づいて、前記遊技状態に対応しない前記モード状態を設定可能であり、
    前記演出パターンテーブル選択手段は、
    前記モード状態設定手段によって前記遊技状態に対応しない前記モード状態が設定されたことによって、前記変動パターンテーブル選択手段によって選択された変動パターンテーブルに基づき決定された変動パターンと、前記演出パターンテーブル選択手段によって選択された演出パターンテーブルに基づき決定された演出パターンと、が対応しない場合に、所定の演出を挿入する演出挿入手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記演出パターンテーブル選択手段は、前記モード状態設定手段によって前記遊技状態に対応しない前記モード状態が設定されたとき、前記変動パターンテーブル選択手段によって選択された変動パターンテーブルに基づき決定された変動パターンの時間値が、前記演出パターンテーブル選択手段によって選択された演出パターンテーブルに基づき決定された演出パターンの時間値よりも大きいか否かを判定する時間値判定手段を備え、
    前記演出挿入手段は、
    前記時間値判定手段によって、前記変動パターンの時間値が前記演出パターンの時間値よりも大きいと判定された場合、前記変動パターンの時間値と前記演出パターンの時間値との差分値の期間内において、前記所定の演出を挿入することを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記特別遊技状態の終了後の所定期間に亘り、前記始動入賞装置が第1状態から第2状態に状態変換する期間を通常よりも延長する状態変換延長状態を発生可能に構成され、
    前記モード状態設定手段は、
    前記状態変換延長状態が発生したことに基づいて、前記遊技状態に対応しない前記モード状態を設定可能であり、
    前記演出パターンテーブル選択手段は、
    当該変動パターンテーブル選択手段によって選択された前記第2はずれ変動パターンテーブルに基づき決定された変動パターンの停止時間の時間値が、前記所定の演出の挿入時間値よりも大きいか否かを判定する停止時間値判定手段を備え、
    前記演出挿入手段は、
    前記停止時間値判定手段によって、前記第2はずれ変動パターンテーブルに基づき決定された変動パターンの停止時間の時間値が前記所定の演出の挿入時間値よりも大きいと判定された場合、当該停止時間内において、前記所定の演出を挿入可能とすることを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
  5. 前記変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶に関する始動記憶情報、及び、現在実行中の変動表示ゲームの実行権利である始動記憶に関する消化始動記憶情報を前記変動表示装置に表示させる始動記憶表示制御手段を備え、
    前記始動記憶表示制御手段は、
    前記時間値判定手段によって、前記変動パターンの時間値が前記演出パターンの時間値よりも大きいと判定された場合、当該判定がなされた変動表示ゲームの前記始動記憶情報を、当該変動表示ゲームの開始から前記変動パターンの時間値と前記演出パターンの時間値との差分値の時間が経過した後、前記消化始動記憶情報として表示させることを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
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