JP2005007091A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】短縮変動態様で図柄の変動表示が行われた場合にも、図柄の変動停止によって示される遊技の当否判定結果に対する期待感が損なわれず、また図柄の変動態様が単調になり難い遊技機の提供を目的とする。
【解決手段】図柄を変動表示した後停止表示して停止表示図柄で当否判定手段による当否判定結果を表示する表示装置を備え、表示制御手段により変動態様記憶手段から読み出される変動態様が、少なくとも第1の変動態様群と第2の変動態様群の両方から読み出されるようにする第2の遊技状態に決定され、かつ第1の変動態様群変動態様決定手段により短縮変動態様に決定された場合には、変動時間選択手段により選択された変動時間内で余る変動時間の間、図柄の変動表示を行う調整演出制御手段を設けた。
【選択図】 図16
【解決手段】図柄を変動表示した後停止表示して停止表示図柄で当否判定手段による当否判定結果を表示する表示装置を備え、表示制御手段により変動態様記憶手段から読み出される変動態様が、少なくとも第1の変動態様群と第2の変動態様群の両方から読み出されるようにする第2の遊技状態に決定され、かつ第1の変動態様群変動態様決定手段により短縮変動態様に決定された場合には、変動時間選択手段により選択された変動時間内で余る変動時間の間、図柄の変動表示を行う調整演出制御手段を設けた。
【選択図】 図16
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機等に代表される遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、パチンコ遊技機等のような遊技機においては、遊技球が入球可能な入球可能領域と、図柄の変動表示後停止表示を行う表示装置と、前記入球可能領域に入球した遊技球の数を記憶し保留する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された保留球数と等しい回数、前記図柄の変動開始を保留し、図柄の変動開始により前記保留球数を減らす変動開始保留手段とを備え、前記保留球数によって前記図柄の変動時間を変更させる遊技機が提案されている。また、従来の遊技機においては、遊技に対する判定結果が外れの場合には、保留球数の数によって変動時間を短縮することが行われている。さらにまた、従来の遊技機では、図柄の変動時間を示す図柄制御コマンドを主制御手段から図柄制御手段へ送信し、前記図柄制御手段は受信した図柄制御コマンドが示す変動時間の間、前記表示装置で図柄の変動を行うようにしている(特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−369921号公報(段落0041〜0043)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の遊技機においては、変動時間が短縮される条件時であっても、例えば当たりの可能性を示す特殊な変動態様(例えばリーチ態様)で図柄の変動表示を行う場合には、通常の変動時間図柄が変動した後に特殊な変動態様となるのに合わせた時間を指定するコマンドが送信されており、このような場合に、変動時間が短縮された変動を行うと、特殊な変動態様になるまで、あるいは特殊な変動態様となった後に、図柄の変動が行われない空白な時間を生じるため、その空白時間を生じないように、通常の変動時間図柄が変動した後に特殊な変動態様となるよう、すなわち短縮が行われない条件時と同一の変動を行うようにしていた。その結果、変動時間の短い短縮変動態様で図柄の変動表示が行われた場合には、特殊な変動態様が行われない場合であるため、外れであることが遊技者に早くから察知されて当否判定結果の表示に対する期待感が損なわれることがあった。また、特殊な変動態様を行う際には、変動時間短縮時の図柄変動データは利用されることがなく、特殊な変動態様に至るまでの図柄変動による演出が単調になりがちであった。
【0005】
本発明は、前記の点に鑑みなされたもので、短縮変動態様で図柄の変動表示が行われた場合にも、図柄の変動停止によって示される遊技の当否判定結果に対する期待感が損なわれず、また図柄の変動による演出が単調になり難い遊技機の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、遊技の当否を判定する当否判定手段と、図柄を変動表示した後停止表示して前記停止表示図柄で前記当否判定手段による当否判定結果を表示する表示装置と、前記図柄の変動時間を複数種類記憶している変動時間記憶手段と、前記図柄の変動態様を複数種類記憶している変動態様記憶手段と、図柄変動契機の成立に起因して前記変動時間記憶手段に記憶されている複数の変動時間から一つの変動時間を選択する変動時間選択手段と、前記変動態様記憶手段から変動態様を読み出し、前記読み出した変動態様に基づき前記図柄の変動表示を制御する表示制御手段とを備え、前記表示制御手段が、前記変動時間選択手段により選択された一つの変動時間内に行われる図柄の変動表示を、前記変動態様記憶手段から読み出した一つの変動態様又は複数の変動態様の組合せにより構成して前記図柄の変動表示を制御する遊技機において、前記変動態様記憶手段に記憶されている複数の変動態様は、少なくとも第1の変動態様群と第2の変動態様群との2つの変動態様群に区分され、前記第1の変動態様群には前記図柄が通常変動時間変動する通常変動態様と、前記通常変動時間よりも短い短縮変動時間前記図柄が変動する短縮変動態様とが含まれ、前記第2の変動態様群には、前記第1の変動態様群に含まれる変動態様とは異なる変動態様が含まれており、前記表示制御手段により前記変動態様記憶手段から読み出される前記変動態様を、前記第1の変動態様群のみから読み出されるようにする第1の遊技状態と、少なくとも前記第1の変動態様群と前記第2の変動態様群の両方から読み出されるようにする第2の遊技状態との何れかに決定する遊技状態選択手段と、前記表示制御手段により前記第1の変動態様群から読み出される前記変動態様を、前記通常変動態様と前記短縮変動態様の何れかに決定する第1の変動態様群変動態様決定手段と、前記遊技状態選択手段により第2の遊技状態に決定され、かつ前記第1の変動態様群変動態様決定手段により前記短縮変動態様に決定された場合には、前記変動時間選択手段により選択された前記変動時間内で余る変動時間の間、前記図柄の変動表示を行う調整演出制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1において、前記第1の変動態様群には、遊技者に前記当否判定結果が当たりの可能性があると思わせる図柄態様で前記図柄が停止又は仮停止してリーチ図柄成立となる前のリーチ図柄成立前変動態様が含まれ、前記第2の変動態様群には、前記リーチ図柄成立後から前記図柄が確定停止するまでのリーチ図柄成立後変動態様が含まれることを特徴とする。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1又は2において、遊技球を打ち込むための遊技領域を備え、前記遊技領域内には前記遊技球が入球可能な入球可能領域が設けられ、前記入球可能領域への入球に起因して前記図柄変動契機の成立を設定最大個数まで記憶する図柄変動契機成立個数記憶手段を備え、前記第1の変動態様群変動態様決定手段による前記通常変動態様と前記短縮変動態様の何れかの決定が、前記図柄変動契機成立個数記憶手段に記憶されている記憶個数に基づいて行われることを特徴とする。
【0009】
請求項4の発明は、請求項3において、前記図柄変動契機成立個数記憶手段の記憶個数が設定基準個数以上の場合に、前記第1の変動態様群変動態様決定手段により前記短縮変動態様に決定されることを特徴とする。
【0010】
請求項5の発明は、請求項1から4の何れか一項において、前記表示制御手段とは異なる遊技の制御を行う遊技制御手段を備え、前記遊技制御手段には、前記当否判定手段と、前記変動時間記憶手段と、前記変動時間選択手段と、前記変動時間選択手段によって選択された変動時間を示すコマンドを出力可能な出力手段とを備え、前記表示制御手段には、前記コマンドを入力可能な入力手段を備え、前記表示制御手段が前記コマンドに基づいて前記図柄の変動態様を決定することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面に基づき本発明の好適な実施形態を説明する。図1は本発明の一実施例に係る遊技機全体について遊技盤の釘を省略して示す正面図、図2は同遊技機の電気制御を簡略に示すブロック図、図3は同遊技機の表示制御回路のブロック図である。
【0012】
図1に示すこの実施例の遊技機1は、遊技媒体として遊技球を用いるパチンコ遊技機であって、遊技盤3の縁に遊技球の外側ガイドレール4及び内側ガイドレール5が略円形に立設され、前記内側ガイドレール5によって囲まれた遊技領域6の中心線上にその上部から下部に向かって順に表示装置9、始動口10、特別電動役物である大入賞口15、アウト口17が配設され、また上方両側にはランプ風車18a,18b、その下方に普通図柄変動開始用左ゲート19及び普通図柄変動開始用右ゲート21、その下方に左袖入賞口23と右袖入賞口25、さらには前記大入賞口15の両側に左落とし入賞口27と右落とし入賞口29が配設されている。前記種々の入賞口(始動口10を含む。)に遊技球が入賞(入球)すると所定数の遊技球が賞品球として払い出される。なお、後に詳述する遊技に関する大当たりの当否判定結果(本発明における当否判定結果)が当たり(大当たり)となると大入賞口15が開き、大入賞口15に遊技球を入賞(入球)し易くする特典の付与された特別遊技が実行される。符号22a,22bは風車、F1は外枠、F2は外枠F1に取り付けられた前枠、Gは前枠F2に開閉可能にヒンジで取り付けられたガラス枠である。
【0013】
また、前記遊技機1の前面側には、枠飾り上ランプ35a、枠飾り右ランプ35b及び枠飾り左ランプ35cからなるランプ表示器35、払い出された遊技球を受けるための上側球受け皿36、該上側球受け皿36の飽和時に遊技球を受けるための下側球受け皿37、効果音等を発するスピーカ38、遊技者の発射操作に応じて遊技球を遊技領域6に向けて弾発発射する発射装置64等がそれぞれ組み付けられている。以下、所要の各部についてさらに詳述する。
【0014】
前記表示装置9は、大当たりの当否判定結果を表示する特別図柄表示部42と、左下に組み込まれた小当たり判定表示用の普通図柄表示部45とよりなる。前記特別図柄表示部42は、液晶,ドットマトリックス若しくはLED表示装置等の表示装置からなる。本実施例では、液晶表示器(TFT−LCDモジュール)で構成される。前記普通図柄表示部45は、液晶表示器の一部を表示領域としている。
【0015】
前記特別図柄表示部42は、左右に並ぶ左側表示領域、中央表示領域、右側表示領域の3つに分割された特別図柄表示領域を有し、前記特別図柄表示領域に大当たりの当否判定結果用の特別図柄(本発明の図柄に相当する。)が表示される。前記左側表示領域には左特別図柄が、中央表示領域には中特別図柄が、右側表示領域には右特別図柄が変動表示及び停止表示可能とされ、停止表示された図柄態様(組合せ)によって当否判定結果が表示される。本実施例における前記左側表示領域、中央表示領域、右側表示領域にそれぞれ表示される特別図柄は、『0,1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11』の12種類の図柄とされている。また、前記特別図柄表示部42には、前記特別図柄とは異なる画像、例えば前記特別図柄とは異なる他の図柄、キャラクター画像、背景画像、文字画像等が前記特別図柄に加えて表示可能とされ、前記他の図柄、キャラクター画像、背景画像、文字画像等が特別図柄の変動開始等の所定条件に起因して変動表示可能となっている。
【0016】
前記特別図柄の変動時間は変動時間記憶手段に複数種類記憶され、また、変動の仕方などの変動態様は、変動態様記憶手段に複数種類記憶されている。そして、変動時間選択手段により前記複数の変動時間から一つの変動時間が選択され、また変動態様選択手段により前記複数の変動態様から一つ又は複数の変動態様が選択されて、前記選択された変動時間及び変動態様に基づいて、前記特別図柄表示部42で、特別図柄の変動表示及び停止表示が行われる。
【0017】
本実施例において前記変動時間選択手段により選択される変動時間として、3秒、7秒、11秒、16秒、18秒、19秒の6種類設設けられている。また、前記複数種類の変動態様は、第1の変動態様群に含まれるものと、第2の変動態様群に含まれるものと、第3の変動態様群に含まれるものとに区分される。前記第1の変動態様群には、前記特別図柄が通常変動時間(所定時間)変動する通常変動態様と、前記通常変動時間よりも短い短縮変動時間変動する短縮変動態様が含まれ、一方、前記第2の変動態様群には、前記第1の変動態様群に含まれる変動態様とは変動の仕方あるいは変動時間の少なくとも一方が異なる変動態様が含まれ、前記第3の変動態様群には前記第1の変動態様群の短縮変動態様と前記第2の変動態様群の変動態様の両方が選択される場合に選択される調整変動態様が含まれる。
【0018】
本実施例において前記第1の変動態様群に含まれる通常変動態様には、通常変動時間として11秒が設定され、特別図柄の変動の仕方として上から下へのスクロール変動が設定されている。また、前記第1の変動態様群に含まれる短縮変動態様には、3秒の短縮変動時間を有する第1短縮変動態様と、前記第1短縮変動態様よりも長い7秒の短縮変動時間を有する第2短縮変動態様の2種類設けられ、第1及び第2短縮変動態様の何れも、前記特別図柄の変動の仕方として上から下へのスクロール変動が設定されている。
【0019】
一方、前記第2の変動態様群に含まれる変動態様には、前記特別図柄が鋭角的に向きを変えるジグザグ形状に上から下へ5秒間変動するジグザグ変動態様、前記特別図柄が回転しながら上から下へ5秒間変動する回転変動態様、前記特別図柄が光りながら上から下へ8秒間スクロール変動する発光変動態様が設定されている。
【0020】
それに対し前記第3の変動態様群に含まれる調整変動態様には、前記特別図柄が波打ちながら上から下へ8秒間変動する第1調整変動態様(第1波打ち変動態様)と、前記特別図柄が波打ちながら上から下へ4秒間変動する第2調整変動態様(第2波打ち動態様)が設定されている。
【0021】
図4の(A)は前記上から下へのスクロール変動、図4の(B)は前記波打ち変動、図4の(C)は前記回転変動、図4の(D)は前記ジグザグ変動、図4の(E)は前記発光変動を示す。
【0022】
さらに、前記第1の変動態様群には、大当たりの当否判定結果が当たりの可能性があると遊技者に思わせる図柄態様(図柄組合せ)で前記特別図柄が停止又は仮停止してリーチ図柄成立となる前のリーチ図柄成立前変動態様が含まれ、他方、前記第2の変動態様群には、前記リーチ図柄成立後から前記図柄が確定停止するまでのリーチ図柄成立後変動態様が含まれている。本実施例では、前記第1の変動態様群に含まれる前記通常変動態様及び前記短縮変動態様は、前記リーチ図柄が成立する場合のリーチ図柄成立前と、前記リーチ図柄が成立することなく特別図柄が停止する場合のいずれにも使用されるように設定されている。それに対し、前記第2の変動態様群に含まれる変動態様は、本実施例では、前記リーチ図柄成立後から前記特別図柄が全て停止するまでの変動態様としてのみ用いられる。また、前記第3の変動態様群に含まれる調整変動態様は、前記第1の変動態様群の短縮変動態様と前記第2の変動態様群の変動態様との間で図柄を変動表示するための変動態様として用いられる。
【0023】
前記リーチ図柄成立として、本実施例では、図4の(C)〜(E)のように、前記特別図柄表示部42で中央表示領域だけを残して、残りの2つの表示領域で特別図柄が特定の組合せ(例えば同一図柄)となるように仮停止または停止表示するリーチ状態の場合が設定されている。なお、図中、ZLは左特別図柄、ZMは中特別図柄、ZRは右特別図柄を示す。
【0024】
また、前記変動態様群については、前記第1の変動態様群のみから前記変動態様が読み出されるようにする第1の遊技状態と、少なくとも前記第1の変動態様群と前記第2の変動態様群の両方から前記変動態様が読み出されるようにする第2の遊技状態の何れかに、遊技状態選択手段によって決定される。なお、本実施例では、前記第1の遊技状態の際には特別図柄がリーチ状態にならず、必ず外れになるよう設定されている。
【0025】
前記普通図柄表示部45は、小当たり判定図柄として記号或いは絵等からなる普通図柄を変動表示及び停止表示可能とされている。本実施例における前記普通図柄表示部45に変動及び停止表示される普通図柄(小当たり判定図柄)は、『0,1,2,3,4,5,6,7,8,9』の10通りの図柄とされており、所定条件に起因して変動及び停止表示される。
【0026】
前記始動口10は大当たり用始動口に相当するものであって、表示装置9の真下に設けられ、2つの可動片10a,10bの先端間が遊技球の入球可能な入球可能領域とされ、前記可動片10a,10bが背面の始動口用ソレノイドにより略垂直にされて入球(入賞)のし難い入球可能領域狭小状態と、略V字形(逆ハの字形)に拡開されて入球(入賞)のし易い入球可能領域拡大状態間を変化可能に制御されている。前記始動口10の入球可能領域拡大は、前記普通図柄表示部45の普通図柄(小当たり判定図柄)が変動した後に予め決められた特定の図柄で確定停止表示されて小当たり(普通図柄当たり)が成立した時に行われている。
【0027】
また、前記遊技盤3の背面には、前記始動口10の入球可能領域に入球(入賞)した遊技球を検出する特別図柄変動開始スイッチ(始動口センサー)が入球遊技球(入賞球)用通路に設けられ、該入球遊技球(入賞球)を検出するようになっている。そして、前記始動口10の入球可能領域へ遊技球が入球し、その入球検出が検出されたことが図柄変動契機の成立とされ、前記図柄変動契機の成立に起因して、大当たりの当否判定(本発明における遊技の当否判定)用乱数値の取得や、前記複数の変動時間から一つの変動時間の選択等が行われると共に、前記特別図柄表示部42で特別図柄の変動を開始し演出を行うようになっている。その際、前記始動口10の入球可能領域に遊技球が入球して検出されることにより発生した前記図柄変動契機の成立については、設定最大個数まで、本実施例では4個まで図柄変動契機成立個数記憶手段に記憶され、前記表示装置9外周の窓枠部41に設けられているLED等からなる特別図柄変動用保留数表示器51に表示され、前記記憶された図柄変動契機成立個数に応じた回数だけ、前記大当たりの当否判定、前記特別図柄の変動及び停止に関する条件の選択、決定(例えば、前記変動時間選択手段による変動時間の選択や、前記遊技状態選択手段による第1の遊技状態あるいは第2の遊技状態の何れかの決定、前記特別図柄の変動開始等)等が保留される。
【0028】
前記記憶された図柄変動契機成立個数は、前記大当たりの当否判定や前記特別図柄の変動及び停止に関する条件の選択、決定等が行われる毎に1個減算され、それに応じて前記特別図柄変動用保留数表示器51の表示数も減らされる。
【0029】
前記普通図柄変動開始用左ゲート19及び普通図柄変動開始用右ゲート21は小当たり用始動口に相当するものであって、該両ゲート19,21を通過する遊技球を検出する普通図柄変動開始スイッチを備え、該普通図柄変動開始スイッチで遊技球を検出することによって遊技の小当たりを判定するための乱数を取得し、小当たりの判定及び前記普通図柄表示部45における普通図柄変動を開始させるようになっている。前記普通図柄変動開始用左ゲート19及び普通図柄変動開始用右ゲート21を遊技球が通過することによって発生する小当たり判定及び普通図柄変動開始の数は、最高4回小当たり判定用保留回数記憶手段に記憶される。前記記憶された回数は、小当たり判定用保留回数とされて、前記遊技盤3の右下に位置する小当たり判定保留回数記憶表示器47で表示され、前記小当たり判定用保留回数に応じた回数だけ小当たりに関する当否判定と普通図柄の変動開始が保留され、前記小当たり当否判定及び普通図柄の変動開始による前記小当たり判定用保留回数の減少によって、前記小当たり判定用保留回数憶表示器47の表示数を減らすようになっている。また、前記左袖入賞口23と右袖入賞口25には入賞球(入球遊技球)を検出する左袖入賞口用検出スイッチと右袖入賞口用検出スイッチが、他方前記左落とし入賞口27と右落とし入賞口29には入賞球(入球遊技球)を検出する左落とし入賞口用検出スイッチと右落とし入賞口用検出スイッチが、それぞれ対応する遊技盤背面に設けられている。
【0030】
前記大入賞口15は、遊技盤背面の大入賞口開放用ソレノイドによって開閉する開閉板61を備えている。この大入賞口15は、通常は開閉板61が閉じた状態とされ、当該大入賞口15の一部には、該大入賞口15が開いた際に開口して入賞(入球)可能にする特定領域入賞口63を有する。さらに、前記特定領域入賞口63には、所定条件時に特定領域開放用ソレノイドにより開閉される開閉扉(図示せず)が設けられている。また、前記特定領域入賞口63には特定領域入賞口63への入賞球(入球遊技球)を検出する特定入賞球検出スイッチ(特定領域センサー)が設けられ、該入賞球の検出により大入賞口15を再度開ける継続権利が成立するようにされている。前記大入賞口15内の略中央には、前記大入賞口15に入賞し、かつ前記特定領域入賞口63に入賞しなかった入賞球を検出する入賞球数カウントスイッチ(カウントセンサー)が設けられている。
【0031】
前記発射装置64は、操作レバー65の操作により遊技機内側の発射モータが作動して遊技球を弾発発射するようになっている。前記発射装置64により発射された発射球は、前記遊技盤面に立設された外側誘導レール4と内側誘導レール5間で構成される発射球誘導路を介して遊技領域6に誘導されるようになっている。前記発射球誘導路により遊技領域6に誘導された遊技球は、転動しつつ下方へ落下し、前記始動口10や各入賞口に入賞(入球)するか、或いは何処にも入賞(入球)しなければ前記アウト口17から遊技盤3の裏側へ排出されるように構成されている。なお、この例の遊技機1はプレイペイドカードユニット66が接続され、前記遊技機1の前面中央下部の球貸操作部67で球貸し操作を行うようになっている。
【0032】
また、前記遊技機1の裏側には、遊技を制御するための複数の制御回路や装置が設けられている。図2のブロック図は同遊技機の電気制御を簡略に示すものであり、前記制御回路として、主制御回路70、表示制御回路90、発光体制御回路88、払出制御回路110、音声制御回路120等が示されている。
【0033】
前記主制御回路70は、遊技制御手段に相当し、プログラムに従って制御動作を行うCPU72、該CPU72のワーク用メモリとして機能するRAM73、遊技制御用プログラムを記憶するROM74を備えたワンチップマイクロコンピュータ71、該ワンチップコンピュータ71と表示制御回路90等を結ぶI/O(入出力)バス75,76、出力ポート77、ドライバ78、バッファゲート79、インターフェイス80等により構成され、大当たり当否判定手段(本発明の当否判定手段に相当する。)、変動時間記憶手段、変動時間選択手段、遊技状態選択手段、図柄変動契機成立個数記憶手段、出力手段を備え、小当たり判定用保留回数記憶手段を備える。
【0034】
前記CPU72は、制御部、演算部、各種レジスタ、各種フラグ等を備え、演算制御を行う他、遊技の制御に使用する乱数値の生成、例えば、特別図柄による大当たり(特別遊技状態)の発生や普通図柄による小当たり(始動口10の入球可能領域拡大)の発生を定める乱数、さらには表示制御回路90等のサブ制御回路や他の制御装置に対する制御信号(コマンド)等をプログラムに従って生成し、本発明における当否判定手段(大当たり当否判定手段)、変動時間選択手段、遊技状態選択手段としても機能する。
【0035】
前記RAM73は、前記図柄変動契機成立個数記憶手段、前記小当たり判定用保留回数記憶手段等として機能し、前記特別図柄変動開始スイッチで検出された前記図柄変動契機の成立を記憶する領域や、前記普通図柄変動開始スイッチで検出された回数を小当たり判定用保留回数として記憶する領域の他に、前記CPU72で生成される各種乱数用の記憶領域、各種データを一時的に記憶する記憶領域やフラグ、並びに前記CPU72の作業領域を備える。また、前記ROM74には、遊技上の制御プログラムや、制御データ、制御信号(コマンド)が書き込まれている他、大当たり及び小当たりの判定値等が書き込まれ、本発明における前記複数の変動時間を記憶する変動時間記憶手段としても機能する。
【0036】
その他、前記ワンチップマイクロコンピュータ71には、遊技機1の電源投入時に各種制御情報を初期化する初期リセット回路と、ワンチップマイクロコンピュータ71のROM74に記憶されている遊技制御用プログラムを定期的(この例では2msec毎)に実行させる定期リセット回路が設けられている。
【0037】
前記主制御回路70から出力される制御信号(コマンド)は、前記I/Oバス75や出力ポート77、ドライバ78を介して種々のサブ制御回路や装置を制御する。すなわち、前記ドライバ78には始動口10、大入賞口15、情報出力回路83等が接続され、前記出力ポート77には表示制御回路90、発光体制御回路88、前記I/Oバス75には音声制御回路120が接続されている。なお、前記情報出力回路83には、ホストコンピュータであるホール用の管理装置84が接続され、大当たり情報や図柄確定情報、確率変動情報等の各種遊技情報が出力される。
【0038】
前記表示制御回路90は、表示制御手段に相当し、前記主制御回路70から変動時間を示すコマンド(変動時間コマンド)、図柄変動契機成立記憶個数コマンド、停止図柄コマンド、図柄停止コマンド、その他各種遊技状態のコマンド(制御信号)を受信し、受信したコマンドに基づいて所定の表示制御処理を行うサブ制御回路(サブ制御手段)であって、変動態様記憶手段、第1の変動態様群変動態様決定手段、調整演出制御手段を備えており、この表示制御回路90に接続されている前記特別図柄表示部42、前記普通図柄表示部45、前記小当たり判定用保留回数記憶表示器47、特別図柄変動用保留数記憶表示器51の制御を行う。
【0039】
前記表示制御回路90は、図3に示す構成からなり、前記特別図柄表示部42で特別図柄を変動表示及び停止表示させたり、他の画像を表示させたり、前記普通図柄表示部45で普通図柄を変動表示及び停止表示させたりするための表示制御プログラム(変動態様データを含む。)等の制御データを記憶する制御データROM(本発明における複数の変動態様を記憶する変動態様記憶手段としても機能する。)92、主制御回路70から送られた変動時間コマンドや図柄変動契機成立記憶個数コマンドさらには前記コマンドに基づくデータを一時記憶する制御データRAM93、遊技画像(特別図柄、他の図柄、他の画像(文字、キャラクター、背景等を含む))データ等を記憶する画像データROM96、前記主制御回路70からのコマンドにより、前記制御データROM92及び制御データRAM93の制御データに従って演算及び制御等する表示制御用CPU(制御部、演算部、各種制御部、演算部、各種レジスタ、各種フラグ等を備え、演算制御を行う他に遊技の制御に使用する乱数の生成を行う共に、受信データの判断手段及び第1の変動態様群変動態様決定手段及び調整演出制御手段として機能する。)91、前記表示制御用CPU91からの指令に基づいて画像データROM96から必要な画像データ等を読み出し、前記特別図柄や背景等のマップデータを生成するVDP94、該VDP94で生成したデータを格納するVRAM95及び初期リセット回路98からなる。前記表示制御回路90のVDP94からのRGB制御データは、前記特別図柄表示部42や普通図柄表示部45等へ送信(出力)され、前記特別図柄表示部42や普通図柄表示部45では画像や特別図柄あるいは普通図柄の変動及び停止表示を行う。なお、前記主制御回路70から送られた図柄変動契機成立記憶個数コマンドに基づき前記制御データRAM93に記憶されるデータは、前記主制御回路70のRAM(図柄変動契機成立個数記憶手段)73に記憶されている図柄変動契機成立記憶個数とされる。
【0040】
前記発光体制御回路88は発光体制御手段に相当し、前記ランプ表示器35(枠飾り上ランプ35a、枠飾り右ランプ35b、枠飾り左ランプ35c)が接続され、前記主制御回路70から受信した発光制御信号(コマンド)に基づいて前記ランプ表示器35の発光が制御される。また、前記払出制御回路110では、遊技媒体払出装置(図示せず)による遊技媒体(賞品球や貸球)の払い出しを制御する。
【0041】
前記音声制御回路120は、音声制御手段に相当し、音声発生手段としてのスピーカ38が接続され、前記主制御回路70から受信した音声制御信号(コマンド)に基づいて前記スピーカ38からの音声発生を制御する。
【0042】
また、前記主制御回路70のインターフェィス80には、特別図柄変動開始スイッチ、普通図柄変動開始スイッチ、特定入賞球検出スイッチ、入賞球数カウントスイッチ、その他の入賞口用検出スイッチ等が接続され、各検出スィッチ等から出力される検出信号が前記インターフェイス80を介してワンチップマイクロコンピュータ71に送信されるようになっている。
【0043】
その他、前記主制御回路70には、電源回路87と、前記発射装置64による遊技球の発射を制御するための発射制御回路100が接続されている。
【0044】
前記主制御回路70に設けられる複数の乱数用カウンタ(乱数)として、この実施例では表1に示すものがある。なお、乱数用カウンタは、表1のものに限定されることなく、適宜の乱数用カウンタを設けてもよい。表1の乱数用カウンタの内容について次に示す。
【0045】
【表1】
【0046】
ラベル−TRND−Aは、遊技者に有利な特典を与える特別遊技(大当たり遊技)への移行となる大当たりの当否を判定する大当たり当否判定手段(本発明の当否判定手段に相当する。)に用いられる。このラベル−TRND−Aの数値Q1は、遊技機1の電源投入時、‘0’から始まり、所定時間(この例では2msec)ごとに1ずつ加算され、数値が‘629’に至ると、次に‘0’に書き換えられて前記加算を繰り返すようになっている。前記ラベル−TRND−Aの数値Q1は、前記RAM73(図柄変動契機成立個数記憶手段)に前記図柄変動契機成立の記憶が有り、かつ判定条件が成立したときに取得され、予め設定されている大当たり数値、この実施例では通常確率状態時(低確率状態時)には‘5’,‘500’と対比され、高確率状態時(確率変動状態時)には‘5’,‘50’,‘100’,‘200’,‘300’,‘350’,400’,‘450’,‘500’,‘600’と対比されて大当たりか否か判断される。前記判定条件が成立しているとは、前記特別図柄表示部42で現在特別図柄が変動中でなく、かつ大当たり遊技(特別遊技)中ではない状態をいう。
【0047】
ラベル−TRND−R1は、前記ラベル−TRND−Aによる大当たり判定結果が外れとなる場合において、前記リーチ状態となるか否かを決めるリーチ有無決定用のものである。
【0048】
前記ラベル−TRND−R1は、遊技機1の電源投入時、‘0’から始まり、所定時間(2msec)ごとに1ずつ加算され、数値が‘49’に至ると、次に‘0’に書き換えられて前記加算を繰り返すようになっている。当該ラベル−TRND−R1の数値Q2は、前記RAM73(図柄変動契機成立個数記憶手段)に前記図柄変動契機成立の記憶が有り、かつ前記判定条件が成立したときに取得され、大当たり判定結果が外れの場合に、その数値が予め設定されているリーチ成立数値と対比されてリーチ変動有無が判断される。なお、この実施例では、前記ラベル−TRND−Aによる大当たり判定結果が大当たりとなる場合には、必ずリーチ状態が成立するようになっているので、このラベル−TRND−R1は使用されない。
【0049】
ラベル−TRND−T1は、前記変動時間を選択するのに利用される。前記ラベル−TRND−T1の数値Q3は、遊技機1の電源投入時、‘0’から始まり、所定時間(2msec)ごとに1ずつ加算され、数値が‘35’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び前記加算を繰り返すようになっている。前記ラベル−TRND−T1の数値は、前記RAM73(図柄変動契機成立個数記憶手段)に前記図柄変動契機成立の記憶が有り、かつ前記判定条件が成立したときに取得される。
【0050】
ラベル−TRND−AZ1は、大当たり成立時、前記特別図柄表示部42の左側表示領域、中央表示領域、右側表示領域に確定停止して揃う確定大当たり停止図柄組合せ(大当たり表示態様)を決定するものである。このラベル−TRND−AZ1の数値Q4は、電源投入時に‘0’から始まって所定時間(2msec)ごとに‘1’ずつ加算され、‘11’に至ると、次に‘0’に書き換えられて前記加算を繰り返すようになっている。ラベル−TRND−AZ1の数値は、前記RAM73(図柄変動契機成立個数記憶手段)に前記図柄変動契機成立の記憶が有り、かつ前記判定条件が成立したときに取得される。前記ラベル−TRND−AZ1の数値には、各数値に対応する大当たり停止図柄組合せが予め割り当てられている。実施例においては、前記ラベル−TRND−AZ1の数値が‘0’の場合には‘0,0,0’となる0のぞろ目、‘1’の場合には‘1,1,1’となる1のぞろ目、‘2’の場合には‘2,2,2’となる2のぞろ目、‘3’の場合には‘3,3,3’となる3のぞろ目というように、各数値のぞろ目が大当たり停止図柄組合せとなっている。
【0051】
なお、この実施例の遊技機1は確率変動機能を備えた機種であり、大当たり成立時における大当たり停止図柄組合せが確変図柄である‘1’、‘3’、‘5’、‘7’、‘9’、‘11’の何れかの奇数のぞろ目であるときには、大当たり(特別遊技)の発生に加えて、大当たり終了後に確率変動が生じ、次回の大当たり発生確率が平常時における通常遊技状態(低確率状態、1/315)よりも高い確率変動状態(高確率状態、5/315)に移行し、次回の大当たりまで高確率状態が継続するようになっている。また、大当たり成立時における大当たり停止図柄組合せが通常図柄である‘0’、‘2’、‘4’、‘6’、‘8’、‘10’の何れかの偶数のぞろ目であるときには、大当たり終了後、通常遊技状態(低確率状態、1/315)とされ、次回の大当たりまで低確率状態が継続するようになっている。
【0052】
ラベル−TRND−B1〜B3は、前記ラベル−TRND−Aによる大当たり判定結果が外れとなる場合において、前記特別図柄表示部42に確定停止表示する外れ図柄組合せ(外れ表示態様)の決定に用いられるものである。前記ラベル−TRND−B1の数値Q5は左側表示領域の左特別図柄、ラベル−TRND−B2の数値Q6は右側表示領域の右特別図柄、ラベル−TRND−B3の数値Q7は中央表示領域(最終停止図柄表示領域)の中特別図柄(最終停止特別図柄)にそれぞれ対応する。
【0053】
前記ラベル−TRND−B1の数値は、電源投入時に‘0’から始まって所定時間(2msec)ごとに‘1’ずつ加算され、‘11’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び前記加算が繰り返される。また、前記ラベル−TRND−B2の数値は、電源投入時に‘0’から始まって、前記ラベル−TRND−B1の数値が‘0’に書き換えられる際に‘1’ずつ加算され、‘11’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び前記加算が繰り返される。さらに、前記ラベル−TRND−B3は、電源投入時に‘0’から始まって、前記ラベル−TRND−B2の数値が‘0’に書き換えられる際に‘1’ずつ加算され、‘11’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び前記加算が繰り返される。これによって、ラベル−TRND−B1〜B3の各数値範囲が同一であっても、当該ラベル−TRND−B1〜B3の数値が同期(同一の組合せで加算)するのを避けることができる。
【0054】
前記ラベル−TRND−B1〜B3の各数値が‘0’の場合には0、‘1’の場合には1、‘2’の場合には2というように、前記ラベル−TRND−B1〜B3の各数値が、遊技の外れ時に前記特別図柄表示部42の左側表示領域、右側表示領域、中央表示領域に表示される確定停止表示図柄として設定されている。そして、前記RAM73(図柄変動契機成立個数記憶手段)に前記図柄変動契機成立の記憶が有り、かつ前記判定条件が成立したときにラベル−TRND−B1〜B3から取得される数値の組合せによって、外れ時に前記特別図柄表示部42の左側表示領域、中央表示領域、右側表示領域に表示される確定停止図柄が定まる。
【0055】
前記取得されたQ1〜Q7の乱数値については、それぞれ最大4個、前記主制御回路70のRAM73における該当領域に格納され、順次使用される。
【0056】
ラベル−TRND−Hは、前記普通図柄表示部45に停止表示する普通図柄(小当たり判定図柄)を決定するとともに小当たり(普通図柄の当たり)を判定するもので、遊技機1の電源投入時、‘0’から始まって所定時間(2msec)ごとに‘1’ずつ加算され、‘9’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び前記加算が繰り返される。このラベル−TRND−Hの数値Q8は、前記小当たり判定用保留回数記憶手段としても機能する前記RAM73に前記小当たり判定用保留回数の記憶が有り、かつ前記普通図柄表示部45で普通図柄が変動表示中でないときに取得される。
【0057】
また、前記ラベル−TRND−Hの数値Q8には、各数値に対応する普通図柄(小当たり判定図柄)が予め割り当てられている。実施例においては、ラベル−TRND−Hの取得乱数値が‘1’のときは普通図柄表示部45に停止表示する普通図柄(小当たり判定図柄)が‘1’となる等、ラベル−TRND−Hの取得乱数値がそのまま普通図柄表示部45に停止表示する普通図柄(小当たり判定図柄)として割り当てられている。
【0058】
なお、この実施例では、普通図柄の当たり確率は1/2となっており、具体的には、前記ラベル−TRND−Hの取得乱数値Q8が奇数である場合、小当たりを形成し、普通図柄も当たり図柄で停止させ、通常遊技状態時には0.5秒間の始動口10の入球可能領域拡大を1回、高確率遊技状態時には1.7秒間の始動口10の入球可能領域拡大を3回行うようになっている。また、前記ラベル−TRND−Hの取得乱数値Q8がその他の場合には小当たりとならず、普通図柄も外れで停止して、前記始動口10が前記入球可能領域狭小状態のままとされる。
【0059】
また、前記主制御回路70に設けられる主なフラグとして、この実施例では大当たり(特別遊技)フラグA、リーチフラグR、確率変動フラグB、特別遊技実行中フラグD等が挙げられる。これらのフラグは、初期設定時には全て0にセットされる。
【0060】
ここで、前記遊技機1が行う遊技について説明する。前記発射装置64により遊技領域6へ向けて発射された遊技球が、前記種々の入賞口(始動口10を含む。)に入賞(入球)すると所定数の遊技球が賞球として上側球受け皿36に払い出される。
【0061】
前記普通図柄変動開始用左ゲート19及び普通図柄変動開始用右ゲート21の何れかを遊技球が通過し、前記普通図柄変動開始スイッチで遊技球が検出されると、前記主制御回路70へ入球信号が送られ、前記RAM73の該当する領域に小当たり判定用保留回数として記憶される。そして、前記小当たり判定用保留回数の記憶(1〜4の回数の記憶)が有り、かつ前記普通図柄表示部45で普通図柄が変動表示中ではないときに、前記主制御回路70のラベル−TRND−Hの数値(Q8)が取得され、その取得乱数値が主制御回路70のRAM73の普通図柄数値記憶領域に一旦格納される。そして、当該格納された数値に基づいて小当たり(普通図柄の当たり)の判定が行われ、その判定に基づき前記主制御回路70から前記表示制御回路90へコマンドが送信される。さらに、前記送信された制御信号に基づいて前記普通図柄表示部45で普通図柄が変動を開始し、前記小当たり(普通図柄当たり)の場合には前記普通図柄表示部45で普通図柄が小当たり図柄で停止、この例では奇数で停止し、始動口10の可動片10a、10bが拡開して、前記入球可能領域拡大状態になり、遊技球が入球し易くなる。そして、前記始動口10の入球可能領域に遊技球が入球すると、所定数の遊技球が賞球として払い出される。
【0062】
また、前記始動口10の入球可能領域に遊技球が入球し、前記特別図柄変動開始スイッチによって入球遊技球(入賞球)が検出されて前記図柄変動契機が成立すると、前記主制御回路70へ入球(入賞)信号が送られ、前記RAM(図柄変動契機成立個数記憶手段)73の該当する領域に前記図柄変動契機の成立が最大設定個数、本実施例では4個まで記憶される。そして、前記RAM(図柄変動契機成立個数記憶手段)73に前記図柄変動契機成立の記憶(1〜4個の記憶)が有り、かつ前記判定条件が成立しているときに、前記主制御回路70のラベル−TRND−A,ラベル−TRND−R1,ラベル−TRND−T1,ラベル−TRND−AZ1,ラベル−TRND−B1〜B3等の各種数値(Q1〜Q7等)が取得され、その取得乱数値が前記主制御回路70におけるRAM73の該当する記憶領域に一旦格納される。そして、当該格納された各数値に基づいて大当たりの当否判定、リーチ変動の有無決定、変動時間の選択、停止図柄組合せの決定等が行われ、また、前記主制御回路70から送信された変動時間を示すコマンド(変動時間コマンド)、図柄変動契機成立記憶個数コマンドを受信した前記表示制御回路90において、前記受信したコマンドに基づき変動態様が選択され、前記主制御回路70において選択された変動時間及び前記表示制御回路90で選択された変動態様に基づき、前記特別図柄表示部42で左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄が変動する。また、前記特別図柄表示部42には、前記変動態様の種類に応じたキャラクターや背景図柄等も表示される。
【0063】
前記変動態様の選択に際して前記主制御回路70のRAM(図柄変動契機成立個数記憶手段)73に記憶されている図柄変動契機成立の記憶個数が、設定基準個数、本実施例では3個以上の場合には前記第1の変動態様群から短縮変動態様が選択される。より具体的には、前記図柄変動契機成立の記憶個数が3個の場合には変動時間7秒の第2短縮変動態様が選択され、前記図柄変動契機成立の記憶個数が4個の場合には変動時間3秒の第1短縮変動態様が選択される。また、前記第1変動態様群から前記短縮変動態様が選択され、かつ前記第2変動態様群から変動態様が選択される場合には、さらに前記第3の変動態様群から前記調整変動態様が選択される。
【0064】
なお、前記図柄変動契機成立数及び前記小当たり判定用保留数は、それぞれ前記主制御回路70のRAM73に設定最大個数(本実施例で4個)まで記憶され、前記記憶されている図柄変動契機成立の記憶個数と小当たり判定用保留回数に応じた数だけ前記特別図柄変動用保留数表示器51と前記小当たり判定用保留回数記憶表示器47に点灯表示される。
【0065】
前記特別図柄表示部42では、前記選択された変動態様に基づき前記特別図柄が変動し、前記選択された変動時間の経過後に停止して、停止図柄が確定表示される。この例では、前記特別図柄表示部42の左表示領域、中央表示領域、右表示領域で前記特別図柄が同時に変動を開始し、前記左表示領域、右表示領域、中央表示領域の順で特別図柄が変動停止して、停止図柄が確定表示される。その際、前記第1の変動態様群の短縮変動態様と前記第2変動態様群の変動態様と前記第3の調整変動態様が選択されている場合、まず、前記第1変動態様群の短縮変動態様に基づく変動が行われ、続いて前記第3変動態様群の調整変動態様に基づく変動態様が行われ、その後に前記リーチ図柄成立状態を経て前記第2変動態様群の変動態様に基づく変動が行われ、前記選択された変動時間終了によって前記特別図柄が停止表示される。
【0066】
また、前記第1の変動態様群からのみ変動態様が選択された場合、あるいは第1の変動態様群から通常変動態様が選択されると共に前記第2の変動態様群から変動態様が選択された場合のいずれの場合にも、前記第3の変動態様群の調整変動態様に基づく変動は行われない。
【0067】
前記特別図柄表示部42で確定停止表示された特別図柄が、前記ラベル−TRND−AZ1の取得乱数値に従う特定の組合せである大当たり停止図柄組合せ、この例ではぞろ目であると、前記大当たりの当否判定結果が当たりであり、遊技者に特典を与える特別遊技が開始される。初期設定時における大当たりの確率は、通常確率状態(低確率状態)時の1/315に設定されている。前記特別遊技では、前記大入賞口15の開閉板61が開いて前記遊技領域6の表面を落下してくる遊技球を受け止め、前記大入賞口15へ入賞(入球)可能にし、該大入賞口15への入賞があると、賞球払出装置(図示せず)により所定数の遊技球が賞球として払い出される。前記開閉板61は、所定時間(例えば29.5秒)経過後、或いは前記入賞球数カウントスイッチで検出された入賞球数が所定個数(例えば10個)となった時点で閉じるようにされている。このように、前記大入賞口15が開いて遊技球を入賞し易くする一連の状態が特別遊技状態の特典とされている。なお、前記入賞球数カウントスイッチで検出された入賞球数は、前記特別図柄表示部42に、0〜10までの数字又は棒グラフのように表示されるようになっている。
【0068】
また、前記大入賞口15の開放中又は大入賞口15が閉じてから約2秒以内に、前記特定領域入賞口への入賞球を特定入賞球検出スイッチが検出すると、前記大当たりを再度繰り返す継続権利が発生し、所定最高回数(例えば最高15回又は13回)、前記開閉板61の開放を繰り返すようになっている。
【0069】
前記大当たりの際に、前記大当たり停止図柄組合せが確変図柄である‘1’、‘3’、‘5’、‘7’、‘9’、‘11’の何れかの奇数のぞろ目であるときには、大当たり終了後に、前記高確率状態が発生し、次回の大当たり発生時まで、大当たり発生確率が通常確率(低確率状態、1/315)よりも高い高確率状態(確変状態、5/315)に移行する。
【0070】
また、前記確率変動状態(高確率状態)時に普通図柄が当たりとなると、前記始動口10の入賞領域拡大回数を通常の1回から3回に増大させると共に、入賞領域拡大時間を通常の0.3秒から1.7秒に増加させる。
【0071】
次に、前記遊技を制御する主制御回路70が実行する処理について詳述する。前記主制御回路70のCPU72は、所定の割り込み時間(この例では2msec)ごとに、前記主制御回路70のROM74に記憶されている各プログラムに従いメイン処理Mを行う。図5及び図6はメイン処理Mのフローチャートである。
【0072】
メイン処理Mでは、まず今回電源が投入されたか否か判断され(S10)、今回電源が投入された場合には、初期設定処理(S20)が行われる。
【0073】
初期設定処理(S20)では、スタックの設定、割り込み時間(この例では2msec)の設定、CPUの設定、SIO、PIO、CTCの設定等が行われる。このメイン処理Mは割り込み時間ごとに繰り返し行われるが、初期設定処理(S20)については、電源投入時のみに必要な処理であり、最初の1巡目のみに実行され、2巡目以後は実行されずに次の始動口入賞確認(S30)にジャンプする。
【0074】
始動口入賞確認(S30)では、前記始動口10の入球可能領域への入賞(入球)が前記特別図柄変動開始スイッチにより検出されたか否か、すなわち図柄変動契機が成立したか否か確認される(S30)。前記始動口10の入球可能領域に入賞(入球)した場合、前記主制御回路70のRAM(図柄変動契機成立個数記憶手段)73に記憶されている前記図柄変動契機成立記憶個数に1加算する処理が行われ(S40)、その後に乱数更新処理(S50)が行われる。また、前記始動口10の入球可能領域に入賞(入球)していない場合は、前記図柄変動契機成立記憶個数に1加算する処理(S40)が行われることなく、次の乱数更新処理(S50)へジャンプする。
【0075】
乱数更新処理(S50)では、前記ラベル−TRND−A、ラベル−TRND−R1、ラベル−TRND−T1、ラベル−TRND−AZ1、ラベル−TRND−B1〜B3、ラベル−TRND−Hの各数値Q1〜Q8に対して更新が繰り返される。この乱数更新処理(S50)は、前記メイン処理Mの実行時間毎(2msec毎)に必ず1回行われる。
【0076】
図7は、前記乱数更新処理(S50)のフローチャートである。この乱数更新処理(S50)では、まず、各カウンタ(ラベル−TRND−B2及びラベル−TRND−B3を除く。)の各数値Qn(n=1〜5,8)が前記所定時間(2msec)ごとに1ずつ加算され(S51)、前記各数値Qnが前記所定最大値Xに至ると、次に再び‘0’に戻る繰り返しを行う(S52,S53)。そして、各カウンタの更新数値が主制御回路70のRAM73の各カウンタと対応する乱数記憶エリアにそれぞれ一旦記憶される(S54)。なお、図7中における『Qn’』は、加算される前の各カウンタの数値を意味する。また、ラベル−TRND−B2及びラベル−TRND−B3については、前記したようにラベル−TRND−B1と関連したタイミングで数値が加算され、前記RAM73の乱数記憶エリアにそれぞれ記憶されるようになっている。
【0077】
次に前記図柄変動契機成立記憶個数が1以上か否か、すなわち前記主制御回路70のRAM(図柄変動契機成立個数記憶手段)73に前記図柄変動契機成立が記憶されているか否か判断され(S60)、前記図柄変動契機成立記憶個数が1以上の場合、次に前記判定条件が成立しているか否か、すなわち、前記特別図柄表示部42で現在特別図柄が変動中でなく、かつ大当たり遊技(特別遊技)中でない状態か否か判断される(S70)。前記判定条件が成立していれば、乱数取得処理が行われる(S80)。また、前記S60で前記図柄変動契機成立記憶個数が0と判断された場合にはその時点で後記の特別遊技実行処理(S240)へジャンプし、また前記S70で判定条件不成立と判断された場合にはその時点で後記の図柄変動契機成立記憶個数コマンド送信処理(S230)へジャンプする。
【0078】
乱数取得処理(S80)では、前記主制御回路70のRAM73に記憶されている前記各種更新乱数値Q1〜Q7が読み出されて取得され、前記主制御回路70のRAM73に記憶される。なお、前記普通図柄当たり判定・普通図柄決定用のラベル−TRND−Hの数値Q8については、前記のように前記主制御回路70のRAM73に前記小当たり判定用保留回数の記憶が有り、かつ前記普通図柄表示部45で普通図柄が変動表示中でないときに取得され、前記主制御回路70のRAM73における該当領域に記憶される。
【0079】
大当たり当否判定処理(S90)では、図8に示すように、まず、確率変動フラグBが1か否か確認され(S91)、該確率変動フラグBが1ではなく0の場合、すなわち通常確率状態(低確率状態)時(1/315)では、前記ラベル−TRND−Aの取得乱数値Q1が大当たり数値である‘5’,‘500’と対比され(S92)、前記取得乱数値Q1が前記大当たり数値の何れかであれば大当たりとなり、大当たりフラグAが1にセットされると共に、該大当たりフラグA(=1)が主制御回路70のRAM73内に格納される(S93)。一方、前記確率変動フラグBが1の場合、すなわち高確率状態時(5/315)では、前記取得乱数値Q1が大当たり数値である‘5’,‘50’,‘100’,‘200’,‘300’,‘350’,‘400’,‘450’,‘500’,‘600’と対比され(S94)、前記取得乱数値Q1が前記大当たり数値の何れかと一致すれば大当たりとなり、大当たりフラグAが1にセットされると共に、該大当たりフラグA(=1)が主制御回路70のRAM73内に記憶される(S93)。前記大当たり当否判定処理は、本発明における当否判定手段で行われる処理に相当する。
【0080】
リーチ有無決定処理(S100)では、前記特別図柄表示部42で特別図柄がリーチ状態となるか否かの決定がなされる。図9に示すように、このリーチ有無決定処理(S100)では、大当たりフラグAが1か否か確認され(S101)、大当たりフラグAが1ではなく0、つまり大当たり不成立となる場合、前記ラベル−TRND−R1の記憶取得乱数値Q2が読み出され、その取得乱数値Q2が‘24’又は‘49’であるか否か判断される(S102)。そして、取得乱数値Q2が‘24’又は‘49’ではない場合、リーチ無しに決まる。一方、前記取得乱数値Q2が‘24’又は‘49’である場合、リーチ有りに決定され、リーチフラグRが1にセットされると共に、該リーチフラグR(=1)が主制御回路70のRAM73内に格納される(S103)。また、前記S101で大当たりフラグAが1の場合、つまり大当たり(特別遊技実行可)となる場合にも、リーチ有りとなることが決定し、リーチフラグRが1にセットされると共に、該リーチフラグR(=1)が主制御回路70のRAM73内に格納される(S103)。
【0081】
確定停止特別図柄決定処理(S110)では、前記大当たり当否判定処理(S90)に基づき特別図柄表示部42に確定停止表示する特別図柄の組合せ(確定停止特別図柄)が決定される。図10に示すように、この確定停止特別図柄決定処理(S110)では、まず、前記大当たりフラグAの値が1か否か確認される(S111)。大当たりフラグAの値が1の場合、すなわち大当たり(特別遊技実行可)となる場合、前記ラベル−TRND−AZ1の記憶取得乱数値Q4が読み出され、その取得乱数値Q4に対して予め決められている図柄の組合せが、特別図柄表示部42に確定停止表示される確定大当たり図柄組合せとして決定される(S112)。
【0082】
それに対して、前記S111で大当たりフラグAの値が1でない、すなわち前記値が0と確認され、外れと判定された場合には、前記ラベル−TRND−B1〜B3の記憶取得乱数値Q5〜Q7が読み出され、その取得乱数値Q5〜Q7が一致するか否か判断され(S113)、取得乱数値Q5〜Q7が一致する場合、続いてリーチ有り(リーチ外れ)か否か、ここでは前記リーチフラグRが1か否か確認される(S114)。そして、リーチ無しの場合、前記ラベル−TRND−B2(右特別図柄用)の取得乱数値Q6を1加算し、その値とラベル−TRND−B1,B3の取得乱数値Q5,Q7に対して予め決められている図柄が、特別図柄表示部42の左側表示領域、中央表示領域、右側表示領域に確定停止表示される外れ図柄として決定される(S115)。一方、前記S114で、リーチ有りと判断された場合、前記ラベル−TRND−B3(中特別図柄用)の取得乱数値Q7を1加算し、その値とラベル−TRND−B1,B2の取得乱数値Q5,Q6に対して予め決められている図柄が各表示領域に確定停止表示される外れ図柄として決定される(S116)。
【0083】
また、前記S113で、ラベル−TRND−B1〜B3の取得乱数値Q5〜Q7の内、少なくとも1つが異なる数値となる場合には、ラベル−TRND−B1の取得乱数値Q5とラベル−TRND−B2の取得乱数値Q6が一致するか否か判断され(S117)、両値が一致する場合、さらにリーチ有りか否か判断される(S118)。そして、リーチ無しの場合、前記ラベル−TRND−B2の取得乱数値Q6を1加算し、その値とラベル−TRND−B1,B3の取得乱数値Q5,Q7に対して予め決められている図柄が各表示領域に確定停止表示される外れ図柄として決定される(S115)。一方、リーチ有りの場合、ラベル−TRND−B1〜B3の取得乱数値Q5〜Q7に対して予め決められている図柄が各表示領域に確定停止表示される外れ図柄として決定される(S119)。
【0084】
さらに、前記S117でラベル−TRND−B1の取得乱数値Q5とラベル−TRND−B2の取得乱数値Q6が一致しない場合、続いてリーチ有りか否か判断される(S120)。そして、リーチ有りと判断された場合には、ラベル−TRND−B2の取得乱数値Q6を強制的にラベル−TRND−B1の取得乱数値Q5と同一数値に変更し、かつラベル−TRND−B3の取得乱数値Q7を強制的に前記ラベル−TRND−B1の取得乱数値Q5に1加算した数値に変更し、それらの数値とラベル−TRND−B1の取得乱数値Q5に対して予め決められている図柄が各表示領域に確定停止表示される外れ図柄として決定される(S121)。一方、前記S120で、リーチ無しと判断された場合、ラベル−TRND−B1〜B3の取得乱数値Q5〜Q7に対して予め決められている図柄が各表示領域に確定停止表示される外れ図柄として決定される(S119)。その後、前記のようにして決定された確定停止特別図柄に対する停止図柄コマンドが前記主制御回路70のコマンドバッファに格納される(S122)。
【0085】
次に前記確定停止特別図柄決定処理(S110)に続いて、前記リーチフラグRが1か否か判断され(S130)、リーチフラグRが1の場合には、少なくとも前記第1の変動態様群と前記第2の変動態群の両方から変動態様が選択されるようにする第2の遊技状態にされ、第2の遊技状態の変動時間選択処理(S140)が行われる。それに対して前記リーチフラグRが1ではない場合、すなわち0の場合には、前記第1の変動態様群のみから変動態様が選択されるようにする第1の遊技状態にされ、第1の遊技状態の変動時間選択処理(S160〜S200のステップに相当する。)が行われる。なお、前記リーチフラグRが1か否かの判断に基づく遊技状態の振り分け(S130)は、本発明における遊技状態選択手段として機能する。また、前記第2の遊技状態の変動時間選択処理(S140)及び前記第1の遊技状態の変動時間選択処理(S160〜S200)は、本発明における変動時間選択手段として機能する。
【0086】
前記第2の遊技状態の変動時間選択処理(S140)では、図11に示すように、まず大当たりフラグAが1か否か、すなわち前記大当たりの当否判定結果が当たりか否か確認され、大当たりフラグAが1ではない、すなわち外れの場合には、次に変動時間決定用カウンタであるラベル−TRND−T1の取得乱数値Q3が、‘0’〜‘20’,‘21’〜‘30’,‘31’〜‘35’の何れの範囲に属するかが判断される(S142,S143)。前記取得乱数値Q3が‘0’〜‘20’の範囲に属する場合には(S142)、変動時間16秒が選択され、その変動時間16秒を示す変動時間コマンドA04が前記主制御回路70のコマンドバッファに格納される(S146)。また、前記取得乱数値Q3が‘21’〜‘30’の範囲に属する場合には(S143)、変動時間18秒が選択され、その変動時間18秒を示す変動時間コマンドA05が前記主制御回路70のコマンドバッファに格納される(S147)。さらに、前記取得乱数値Q3が‘31’〜‘35’の範囲に属する場合には(S143)、変動時間19秒が選択され、その変動時間19秒を示す変動時間コマンドA06が前記主制御回路70のコマンドバッファに格納され(S148)、その後に前記リーチフラグRが0にセットされて(S152)、この第2の遊技状態の変動時間決定処理(S140)が終了する。
【0087】
一方、前記S141において、前記大当たりフラグAが1の場合、すなわち大当たりの場合には、次に変動時間決定用カウンタであるラベル−TRND−T1の取得乱数値Q3が、‘0’〜‘2’,‘3’〜‘15’,‘16’〜‘35’の何れの範囲に属するかが判断される(S144,S145)。前記取得乱数値Q3が‘0’〜‘2’の範囲に属する場合には(S144)、変動時間16秒が選択され、その変動時間16秒を示す変動時間コマンドA07が前記主制御回路70のコマンドバッファに格納される(S149)。
【0088】
また、前記取得乱数値Q3が‘3’〜‘15’の範囲に属する場合には(S145)、変動時間18秒が選択され、その変動時間18秒を示す変動時間コマンドA08が前記主制御回路70のコマンドバッファに格納される(S150)。さらに、前記取得乱数値Q3が‘16’〜‘35’の範囲に属する場合には(S145)、変動時間19秒が選択され、その変動時間19秒を示す変動時間コマンドA09が前記主制御回路70のコマンドバッファに格納され(S151)、その後に前記リーチフラグRが0にセットされて(S152)、この第2の遊技状態の変動時間決定処理(S140)が終了する。
【0089】
それに対して、前記第1の遊技状態の変動時間選択処理(S160〜S200)では、まず、前記図柄変動契機成立記憶個数が4個、3個、又は2〜1個の何れか確認される(S160,S170)。前記図柄変動契機成立記憶個数が4個の場合(S160)、変動時間3秒が選択され、その変動時間を示すコマンドA01が前記主制御回路70のコマンドバッファに格納される(S180)。また、前記図柄変動契機成立記憶個数が3個の場合(S170)、変動時間7秒が選択され、その変動時間を示すコマンドA02が前記主制御回路70のコマンドバッファに格納される(S190)。それに対して、前記図柄変動契機成立記憶個数が2〜1個の場合(S170)、変動時間11秒が選択され、その変動時間を示すコマンドA03が前記主制御回路70のコマンドバッファに格納される(S200)。
【0090】
前記第2の遊技状態の変動時間選択処理(S140)又は前記第1の遊技状態の変動時間選択処理(S160〜S200)の後、前記主制御回路70のRAM(図柄変動契機成立個数記憶手段)73における前記図柄変動契機成立記憶個数が1減算され、減算後の図柄変動契機成立記憶個数が前記主制御回路70のコマンドバッファに格納される(S210)。
【0091】
次に前記第2の遊技状態の変動時間選択処理(S140)又は前記第1の遊技状態の変動時間選択処理(S160〜S200)によって前記主制御回路70のコマンドバッファに格納された前記変動時間コマンドが、前記表示制御回路90に送信され(S220)、続いて前記S210において前記主制御回路70のコマンドバッファに格納された前記図柄変動契機成立記憶個数コマンドが、前記表示制御回路90へ送信される(S230)。
【0092】
特別遊技実行処理(S240)では、図12に示すように、まず特別遊技実行中フラグDが1か否か判断され(S241)、特別遊技実行中フラグDが1ではない、すなわち特別遊技実行中ではないと判断されると、大当たりフラグAが1か否か判断される(S242)。大当たりフラグAが1、すなわち大当たりであると判断されると、次に前記特別図柄表示部42の左側表示領域、中央表示領域、右側表示領域で特別図柄の変動が終了して大当たり図柄組合せで停止表示されたか、すなわち大当たり表示が完了したか否か判断され(S243)、表示が完了していると判断されると前記特別遊技実行中フラグDが1にセットされ(S244)、さらに前記大当たりフラグAが0にセットされ(S245)、続いて特別遊技が実行される(S246)。
【0093】
前記特別遊技の実行(S246)により、前記大入賞口15の開閉板61が開放されて遊技領域6表面を落下してくる遊技球を受け止め、大入賞口15内へ入賞可能にする。その後、特別遊技終了条件が成立しているか否か判断される(S247)。この特別遊技終了条件成立判断は、前記開閉板61の開放から所定時間(例えば29.5秒)経過した場合、あるいは前記入賞球数カウントスイッチで検出された入賞球数が所定個数(例えば10個)となった場合に前記特定領域入賞口63への入賞を検出できなかったか、または前記特定領域入賞口63への入賞球を特定入賞球検出スイッチが検出するごとに発生する継続権利に基づく設定回数に前記開閉板61の開放回数が到達したかが判断される。そして、特別遊技終了条件が成立している場合には、停止特別図柄が確変図柄(本実施例では奇数のぞろ目)か否か判断され(S248)、停止特別図柄が確変図柄ではなく通常図柄(本実施例では偶数のぞろ目)である場合には、前記確率変動フラグBが0にセットされ(S249)、また、停止特別図柄が確変図柄(本実施例では奇数のぞろ目)である場合には、前記確率変動フラグBが1にセットされる(S250)。その後、特別遊技が終了し、特別遊技実行中フラグDが0にセットされ(S251)、この特別遊技実行処理(S240)が終了する。なお、前記S241で特別遊技中と判断された場合には大当たりフラグAが1か否かを判断することなく、特別遊技実行(S246)にジャンプする。また、前記S242で大当たりフラグAが1ではないと判断された場合や、S243で表示が完了していないと判断された場合、あるいはS247で特別遊技終了条件が成立していないと判断された場合、直ちにこの特別遊技実行処理(S240)は終了する。
【0094】
その他の処理(S260)においては、その他のコマンドが前記主制御回路70のコマンドバッファにある場合、そのコマンドと対応するサブ制御回路(表示制御回路90、発光体制御回路88、音声制御回路120等)等へコマンドを出力する処理、小当たりに関する処理、始動口の入賞領域を拡大するための始動口入賞拡大処理やエラーの処理等の遊技状態時に必要となる処理などが行われる。それらの処理は本発明の特徴とは直接関係しないため、詳細な説明を省略する。
【0095】
次に、前記主制御回路70に対してサブ制御回路として機能する表示制御回路90が行う処理について詳述する。前記表示制御回路90のCPU91は、所定の割り込み時間(この例では2msec)ごとに、前記表示制御回路90の制御データROM92に記憶されている各プログラムに従いサブ処理である表示制御処理を行う。図13は表示制御処理300のフローチャートである。
【0096】
表示制御処理300では、前記主制御回路70からの受信コマンドが前記変動時間コマンドであるか(S301)、前記図柄変動契機成立記憶個数コマンドであるか(S302)の判断が行われる。受信コマンドが前記図柄変動契機成立記憶個数コマンドである場合(S302)、受信した図柄変動契機成立記憶個数コマンドにしたがって、前記表示制御回路90の制御データRAM93に前記図柄変動契機成立記憶個数が設定記憶される(S303)。
【0097】
それに対して、受信コマンドが前記変動時間コマンドである場合(S301)、続いて前記受信した変動時間コマンドがA01〜A03あるいはA04〜A09の何れか確認される(S304)。
【0098】
そして、受信した変動時間コマンドが前記S304においてA01〜A03であると確認されると、前記第1の遊技状態であると判断されて、第1の遊技状態のための変動態様処理、すなわち、前記第1の変動態様群のみから変動態様を選択する外れ態様選択処理(S305)が行われる。
【0099】
外れ態様選択処理(S305)では、図14に示すように、受信した変動時間コマンドがA01〜A03の何れか判断され(S306,307)、前記受信した変動時間コマンドに対して前記表示制御回路90側で割り振られた変動態様が、前記表示制御回路90の制御データROM(変動態様記憶手段)92に記憶されている第1の変動態様群から読み出される。具体的には、前記受信した変動時間コマンドがA01の場合には、上から下へ特別図柄が3秒間スクロール変動する前記第1短縮変動態様が前記第1の変動態様群から選択され(S308)、前記受信した変動時間コマンドがA02の場合には、上から下へ特別図柄が7秒間スクロール変動する前記第2短縮変動態様が前記第1の変動態様群から選択され(S309)、前記受信した変動時間コマンドがA03の場合には、上から下へ特別図柄が11秒間スクロール変動する前記通常変動態様が前記第1の変動態様群から選択される(S310)。
【0100】
それに対して、前記受信した変動時間コマンドが前記S304においてA04〜A09であると確認されると、前記第2の遊技状態であると判断されて、前記第2の遊技状態に対する変動態様の選択処理(S311〜S329に相当する。)が行われる。すなわち、前記表示制御回路90の制御データROM(変動態様記憶手段)93に記憶されている、すくなくとも前記第1の変動態様群と前記第2の変動態様群の両方から、本実施例ではさらに前記第3の変動態様群からも変動態様の読み出し選択が行われる。
【0101】
前記第2の遊技状態に対する変動態様の選択処理(S311〜S329)では、前記リーチ図柄成立前変動態様選択のための処理(S311〜S317)と、前記リーチ図柄成立後変動態様選択のためのリーチ態様選択処理(S318)が行われる。
【0102】
前記リーチ図柄成立前変動態様選択のための処理(S311〜S317)においては、まず前記表示制御回路の制御データRAM93に設定されている前記図柄変動契機成立記憶個数が4か(S311)、3か(S312)、あるいは3未満か確認される(S312)。本実施例では、前記図柄変動契機成立記憶個数に関して設定基準個数が3個と設定されており、前記図柄変動契機成立記憶個数が設定基準個数(3個)以上の場合には、前記第1の変動態様群から短縮変動態様が選択され、それに対して前記図柄変動契機成立記憶個数が設定基準個数の3未満の場合には、前記第1の変動態様群から通常変動態様が選択されるようになっている。
【0103】
具体的には、前記制御データRAM93の図柄変動契機成立記憶個数が4の場合(S311)、上から下へ特別図柄が3秒間スクロール変動する前記第1短縮変動態様が前記第1の変動態様群から選択されると共に(S313)、前記特別図柄が波打ちながら上から下へ8秒間変動する第1調整変動態様(第1波打ち変動態様)が選択される(S314)。
【0104】
それに対し、前記制御データRAM93の図柄変動契機成立記憶個数が3の場合(S312)、上から下へ特別図柄が7秒間スクロール変動する前記第2短縮変動態様が前記第1の変動態様群から選択されると共に(S315)、前記特別図柄が波打ちながら上から下へ4秒間変動する第2調整変動態様(第2波打ち変動態様)が選択される(S316)。
【0105】
前記制御データRAM93の図柄変動契機成立記憶個数が3未満である2〜1の場合(S312)、上から下へ特別図柄が11秒間スクロール変動する前記通常変動態様が前記第1の変動態様群から選択される(S317)。
なお、前記受信した変動時間コマンドがA01〜A03の場合の外れ態様選択処理におけるS306及びS307と、前記受信した変動時間コマンドがA04〜A09の場合におけるS311〜S313,S315,S317は、本発明における第1の変動態様群変動態様決定手段として機能し、また前記S314及びS316は本発明における調整演出制御手段として機能する。
【0106】
前記リーチ態様選択処理(S318)では、図15に示すように、前記受信した変動時間コマンドがA04〜A09の何れか確認される(S319〜S323)。前記受信した変動時間コマンドがA04の場合(S319)、変動時間5秒の前記ジグザグ変動態様が選択され(S324)、前記受信した変動時間コマンドがA05の場合(S320)、変動時間7秒の前記回転変動態様が選択され(S325)、前記受信した変動時間コマンドがA06の場合(S321)、変動時間8秒の前記発光変動態様が選択され(S326)、前記受信した変動時間コマンドがA07の場合(S322)、変動時間5秒の前記ジグザグ変動態様が選択され(S327)、前記受信した変動時間コマンドがA08の場合(S323)、変動時間7秒の前記回転変動態様が選択され(S328)、前記受信した変動時間コマンドがA09の場合(S323)、変動時間8秒の前記発光変動態様が選択される(S329)。
【0107】
前記外れ態様選択処理(S305)あるいは前記リーチ態様選択処理(S318)後、演出パターン設定処理(S330)が行われる。前記演出パターン設定処理(S330)においては、前記表示装置9の特別図柄表示部42における演出態様の設定が行われる。具体的には、選択された変動態様が1つの場合、すなわち前記第1の変動態様群のみから変動態様が選択された場合(前記外れ態様選択処理(S305)で選択された場合)には、その選択された変動態様が、そのまま前記表示制御回路90のバッファに格納され、それに対して、選択された変動態様が複数の場合、すなわち前記第1の変動態様群と第2の変動態様群、場合によっては第3の変動態様群から変動態様が選択された場合(S311〜317,リーチ態様選択処理(S318)で選択された場合)には、選択された複数の変動態様が演出順に組み合わされて1つの演出パターンが設定され、その設定された演出パターンが前記表示制御回路90のバッファに格納される。表2に、変動時間コマンド、変動時間、図柄変動契機成立記憶個数、演出パターンの内容を示す。
【0108】
前記演出パターン設定処理(S330)後に、あるいは前記図柄変動契機成立記憶個数設定処理(S303)が行われた後に、図柄変動処理(S331)が行われる。前記図柄変動処理(S331)では、前記演出パターン設定処理(S330)で設定された演出パターンのデータに基づいて、前記特別図柄表示部42で表示する画像が前記表示制御回路90の画像データROM96から順次読み出され、前記表示制御回路90のバッファに格納される。なお、前記演出パターンが設定されていなければ、この図柄変動処理(S331)は行われることなく、その他の処理(S332)が行われる。
【0109】
その他の処理(S333)では、表示制御に必要なその他様々な処理が実行される。
【0110】
【表2】
【0111】
図16は、前記変動時間コマンド、前記変動時間並びに前記変動態様の関係を、一部のの変動パターンについて示したタイミングチャートである。図16のタイミングチャートにも示すように、本発明では、リーチ図柄が成立してリーチ状態となる場合において、リーチ図柄成立前の変動態様として短縮変動態様が選択された場合には、リーチ図柄成立前に調整変動態様を行うことによって、前記変動時間内の全期間に渡って特別図柄の変動が行われるようにし、特別図柄変動が行われない空白の余り時間を変動時間内に生じないようにしている。
【0112】
なお、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において構成の一部を適宜に変更して実施することができる。例えば、通常変動態様、短縮変動態様、調整変動態様、リーチ図柄成立後の変動態様等は前記の例に限られない。さらに、図柄変動契機成立に関係する入球可能領域は始動口の入球可能領域に限られるものではなく、他の入賞口等の入球可能領域としてもよい。
【0113】
【発明の効果】
以上図示し説明したように、請求項1の発明によれば、第1の変動態様群から短縮変動態様が選択された場合、短縮変動によって余ることになる変動時間の穴埋めとして変動表示を行う調整演出制御手段変動態様を備えたため、短縮変動態様に基づく変動表示を行った場合にも第2の変動態様群から選択した変動態様に基づく変動表示を行うことができる。そのため、表示装置における演出の自由度を増すことが可能になる。
【0114】
請求項2の発明によれば、遊技者に当否判定結果が当たりの可能性があると思わせるリーチ図柄成立が、通常変動態様と短縮変動態様の何れからも起こりうるため、遊技者は適度な緊張感を持って遊技を続けることが可能になる。
【0115】
請求項3の発明によれば、遊技球が入球可能領域に入球し、図柄変動契機の成立記憶個数が変化することにより図柄の変動態様を変化させることが可能となり、入球可能領域への遊技球の入球に対する楽しみを増すことが可能となる。
【0116】
請求項4の発明によれば、図柄変動契機成立記憶個数が設定基準個数以上の場合に前記短縮変動態様に決定されるため、記憶個数が多いときには変動時間を短縮させることが可能になり、遊技球の入球率が高ければ遊技をスピーディに進行させることが可能になる。
【0117】
請求項5の発明によれば、当否の判定等を行う遊技制御手段から変動時間を示すコマンドを送信し、前記コマンドを表示制御手段で受信して変動態様の選択決定を行うため、遊技の当否などの重要部分を担う遊技制御手段における制御上の負担を軽減させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る遊技機全体について釘を省略して示す正面図である。
【図2】同遊技機の電気制御を簡略に示すブロック図である。
【図3】同遊技機の表示制御を簡略に示すブロック図である。
【図4】同遊技機の変動態様に基づく図柄の変動を示す図である。
【図5】同遊技機におけるメイン処理に関する第一フローチャートである。
【図6】同遊技機におけるメイン処理に関する第二フローチャートである。
【図7】同遊技機における乱数更新処理に関するフローチャートである。
【図8】同遊技機における大当たり当否判定処理に関するフローチャートである。
【図9】同遊技機におけるリーチ有無決定処理に関するフローチャートである。
【図10】同遊技機における確定停止特別図柄決定処理に関するフローチャートである。
【図11】同遊技機における第2の遊技状態の変動時間決定処理に関するフローチャートである。
【図12】同遊技機における特別遊技実行処理に関するフローチャートである。
【図13】同遊技機における表示制御処理に関するフローチャートである。
【図14】同遊技機における表示制御処理の外れ態様選択処理に関するフローチャートである。
【図15】同遊技機における表示制御処理のリーチ態様選択処理に関するフローチャートである。
【図16】導遊技機における、変動時間コマンド、変動時間並びに変動態様の関係を、一部の変動パターンについて示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 遊技機
3 遊技盤
6 遊技領域
9 表示装置
10 始動口
42 特別図柄表示部
70 主制御回路
90 表示制御回路
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機等に代表される遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、パチンコ遊技機等のような遊技機においては、遊技球が入球可能な入球可能領域と、図柄の変動表示後停止表示を行う表示装置と、前記入球可能領域に入球した遊技球の数を記憶し保留する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された保留球数と等しい回数、前記図柄の変動開始を保留し、図柄の変動開始により前記保留球数を減らす変動開始保留手段とを備え、前記保留球数によって前記図柄の変動時間を変更させる遊技機が提案されている。また、従来の遊技機においては、遊技に対する判定結果が外れの場合には、保留球数の数によって変動時間を短縮することが行われている。さらにまた、従来の遊技機では、図柄の変動時間を示す図柄制御コマンドを主制御手段から図柄制御手段へ送信し、前記図柄制御手段は受信した図柄制御コマンドが示す変動時間の間、前記表示装置で図柄の変動を行うようにしている(特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−369921号公報(段落0041〜0043)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の遊技機においては、変動時間が短縮される条件時であっても、例えば当たりの可能性を示す特殊な変動態様(例えばリーチ態様)で図柄の変動表示を行う場合には、通常の変動時間図柄が変動した後に特殊な変動態様となるのに合わせた時間を指定するコマンドが送信されており、このような場合に、変動時間が短縮された変動を行うと、特殊な変動態様になるまで、あるいは特殊な変動態様となった後に、図柄の変動が行われない空白な時間を生じるため、その空白時間を生じないように、通常の変動時間図柄が変動した後に特殊な変動態様となるよう、すなわち短縮が行われない条件時と同一の変動を行うようにしていた。その結果、変動時間の短い短縮変動態様で図柄の変動表示が行われた場合には、特殊な変動態様が行われない場合であるため、外れであることが遊技者に早くから察知されて当否判定結果の表示に対する期待感が損なわれることがあった。また、特殊な変動態様を行う際には、変動時間短縮時の図柄変動データは利用されることがなく、特殊な変動態様に至るまでの図柄変動による演出が単調になりがちであった。
【0005】
本発明は、前記の点に鑑みなされたもので、短縮変動態様で図柄の変動表示が行われた場合にも、図柄の変動停止によって示される遊技の当否判定結果に対する期待感が損なわれず、また図柄の変動による演出が単調になり難い遊技機の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、遊技の当否を判定する当否判定手段と、図柄を変動表示した後停止表示して前記停止表示図柄で前記当否判定手段による当否判定結果を表示する表示装置と、前記図柄の変動時間を複数種類記憶している変動時間記憶手段と、前記図柄の変動態様を複数種類記憶している変動態様記憶手段と、図柄変動契機の成立に起因して前記変動時間記憶手段に記憶されている複数の変動時間から一つの変動時間を選択する変動時間選択手段と、前記変動態様記憶手段から変動態様を読み出し、前記読み出した変動態様に基づき前記図柄の変動表示を制御する表示制御手段とを備え、前記表示制御手段が、前記変動時間選択手段により選択された一つの変動時間内に行われる図柄の変動表示を、前記変動態様記憶手段から読み出した一つの変動態様又は複数の変動態様の組合せにより構成して前記図柄の変動表示を制御する遊技機において、前記変動態様記憶手段に記憶されている複数の変動態様は、少なくとも第1の変動態様群と第2の変動態様群との2つの変動態様群に区分され、前記第1の変動態様群には前記図柄が通常変動時間変動する通常変動態様と、前記通常変動時間よりも短い短縮変動時間前記図柄が変動する短縮変動態様とが含まれ、前記第2の変動態様群には、前記第1の変動態様群に含まれる変動態様とは異なる変動態様が含まれており、前記表示制御手段により前記変動態様記憶手段から読み出される前記変動態様を、前記第1の変動態様群のみから読み出されるようにする第1の遊技状態と、少なくとも前記第1の変動態様群と前記第2の変動態様群の両方から読み出されるようにする第2の遊技状態との何れかに決定する遊技状態選択手段と、前記表示制御手段により前記第1の変動態様群から読み出される前記変動態様を、前記通常変動態様と前記短縮変動態様の何れかに決定する第1の変動態様群変動態様決定手段と、前記遊技状態選択手段により第2の遊技状態に決定され、かつ前記第1の変動態様群変動態様決定手段により前記短縮変動態様に決定された場合には、前記変動時間選択手段により選択された前記変動時間内で余る変動時間の間、前記図柄の変動表示を行う調整演出制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1において、前記第1の変動態様群には、遊技者に前記当否判定結果が当たりの可能性があると思わせる図柄態様で前記図柄が停止又は仮停止してリーチ図柄成立となる前のリーチ図柄成立前変動態様が含まれ、前記第2の変動態様群には、前記リーチ図柄成立後から前記図柄が確定停止するまでのリーチ図柄成立後変動態様が含まれることを特徴とする。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1又は2において、遊技球を打ち込むための遊技領域を備え、前記遊技領域内には前記遊技球が入球可能な入球可能領域が設けられ、前記入球可能領域への入球に起因して前記図柄変動契機の成立を設定最大個数まで記憶する図柄変動契機成立個数記憶手段を備え、前記第1の変動態様群変動態様決定手段による前記通常変動態様と前記短縮変動態様の何れかの決定が、前記図柄変動契機成立個数記憶手段に記憶されている記憶個数に基づいて行われることを特徴とする。
【0009】
請求項4の発明は、請求項3において、前記図柄変動契機成立個数記憶手段の記憶個数が設定基準個数以上の場合に、前記第1の変動態様群変動態様決定手段により前記短縮変動態様に決定されることを特徴とする。
【0010】
請求項5の発明は、請求項1から4の何れか一項において、前記表示制御手段とは異なる遊技の制御を行う遊技制御手段を備え、前記遊技制御手段には、前記当否判定手段と、前記変動時間記憶手段と、前記変動時間選択手段と、前記変動時間選択手段によって選択された変動時間を示すコマンドを出力可能な出力手段とを備え、前記表示制御手段には、前記コマンドを入力可能な入力手段を備え、前記表示制御手段が前記コマンドに基づいて前記図柄の変動態様を決定することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面に基づき本発明の好適な実施形態を説明する。図1は本発明の一実施例に係る遊技機全体について遊技盤の釘を省略して示す正面図、図2は同遊技機の電気制御を簡略に示すブロック図、図3は同遊技機の表示制御回路のブロック図である。
【0012】
図1に示すこの実施例の遊技機1は、遊技媒体として遊技球を用いるパチンコ遊技機であって、遊技盤3の縁に遊技球の外側ガイドレール4及び内側ガイドレール5が略円形に立設され、前記内側ガイドレール5によって囲まれた遊技領域6の中心線上にその上部から下部に向かって順に表示装置9、始動口10、特別電動役物である大入賞口15、アウト口17が配設され、また上方両側にはランプ風車18a,18b、その下方に普通図柄変動開始用左ゲート19及び普通図柄変動開始用右ゲート21、その下方に左袖入賞口23と右袖入賞口25、さらには前記大入賞口15の両側に左落とし入賞口27と右落とし入賞口29が配設されている。前記種々の入賞口(始動口10を含む。)に遊技球が入賞(入球)すると所定数の遊技球が賞品球として払い出される。なお、後に詳述する遊技に関する大当たりの当否判定結果(本発明における当否判定結果)が当たり(大当たり)となると大入賞口15が開き、大入賞口15に遊技球を入賞(入球)し易くする特典の付与された特別遊技が実行される。符号22a,22bは風車、F1は外枠、F2は外枠F1に取り付けられた前枠、Gは前枠F2に開閉可能にヒンジで取り付けられたガラス枠である。
【0013】
また、前記遊技機1の前面側には、枠飾り上ランプ35a、枠飾り右ランプ35b及び枠飾り左ランプ35cからなるランプ表示器35、払い出された遊技球を受けるための上側球受け皿36、該上側球受け皿36の飽和時に遊技球を受けるための下側球受け皿37、効果音等を発するスピーカ38、遊技者の発射操作に応じて遊技球を遊技領域6に向けて弾発発射する発射装置64等がそれぞれ組み付けられている。以下、所要の各部についてさらに詳述する。
【0014】
前記表示装置9は、大当たりの当否判定結果を表示する特別図柄表示部42と、左下に組み込まれた小当たり判定表示用の普通図柄表示部45とよりなる。前記特別図柄表示部42は、液晶,ドットマトリックス若しくはLED表示装置等の表示装置からなる。本実施例では、液晶表示器(TFT−LCDモジュール)で構成される。前記普通図柄表示部45は、液晶表示器の一部を表示領域としている。
【0015】
前記特別図柄表示部42は、左右に並ぶ左側表示領域、中央表示領域、右側表示領域の3つに分割された特別図柄表示領域を有し、前記特別図柄表示領域に大当たりの当否判定結果用の特別図柄(本発明の図柄に相当する。)が表示される。前記左側表示領域には左特別図柄が、中央表示領域には中特別図柄が、右側表示領域には右特別図柄が変動表示及び停止表示可能とされ、停止表示された図柄態様(組合せ)によって当否判定結果が表示される。本実施例における前記左側表示領域、中央表示領域、右側表示領域にそれぞれ表示される特別図柄は、『0,1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11』の12種類の図柄とされている。また、前記特別図柄表示部42には、前記特別図柄とは異なる画像、例えば前記特別図柄とは異なる他の図柄、キャラクター画像、背景画像、文字画像等が前記特別図柄に加えて表示可能とされ、前記他の図柄、キャラクター画像、背景画像、文字画像等が特別図柄の変動開始等の所定条件に起因して変動表示可能となっている。
【0016】
前記特別図柄の変動時間は変動時間記憶手段に複数種類記憶され、また、変動の仕方などの変動態様は、変動態様記憶手段に複数種類記憶されている。そして、変動時間選択手段により前記複数の変動時間から一つの変動時間が選択され、また変動態様選択手段により前記複数の変動態様から一つ又は複数の変動態様が選択されて、前記選択された変動時間及び変動態様に基づいて、前記特別図柄表示部42で、特別図柄の変動表示及び停止表示が行われる。
【0017】
本実施例において前記変動時間選択手段により選択される変動時間として、3秒、7秒、11秒、16秒、18秒、19秒の6種類設設けられている。また、前記複数種類の変動態様は、第1の変動態様群に含まれるものと、第2の変動態様群に含まれるものと、第3の変動態様群に含まれるものとに区分される。前記第1の変動態様群には、前記特別図柄が通常変動時間(所定時間)変動する通常変動態様と、前記通常変動時間よりも短い短縮変動時間変動する短縮変動態様が含まれ、一方、前記第2の変動態様群には、前記第1の変動態様群に含まれる変動態様とは変動の仕方あるいは変動時間の少なくとも一方が異なる変動態様が含まれ、前記第3の変動態様群には前記第1の変動態様群の短縮変動態様と前記第2の変動態様群の変動態様の両方が選択される場合に選択される調整変動態様が含まれる。
【0018】
本実施例において前記第1の変動態様群に含まれる通常変動態様には、通常変動時間として11秒が設定され、特別図柄の変動の仕方として上から下へのスクロール変動が設定されている。また、前記第1の変動態様群に含まれる短縮変動態様には、3秒の短縮変動時間を有する第1短縮変動態様と、前記第1短縮変動態様よりも長い7秒の短縮変動時間を有する第2短縮変動態様の2種類設けられ、第1及び第2短縮変動態様の何れも、前記特別図柄の変動の仕方として上から下へのスクロール変動が設定されている。
【0019】
一方、前記第2の変動態様群に含まれる変動態様には、前記特別図柄が鋭角的に向きを変えるジグザグ形状に上から下へ5秒間変動するジグザグ変動態様、前記特別図柄が回転しながら上から下へ5秒間変動する回転変動態様、前記特別図柄が光りながら上から下へ8秒間スクロール変動する発光変動態様が設定されている。
【0020】
それに対し前記第3の変動態様群に含まれる調整変動態様には、前記特別図柄が波打ちながら上から下へ8秒間変動する第1調整変動態様(第1波打ち変動態様)と、前記特別図柄が波打ちながら上から下へ4秒間変動する第2調整変動態様(第2波打ち動態様)が設定されている。
【0021】
図4の(A)は前記上から下へのスクロール変動、図4の(B)は前記波打ち変動、図4の(C)は前記回転変動、図4の(D)は前記ジグザグ変動、図4の(E)は前記発光変動を示す。
【0022】
さらに、前記第1の変動態様群には、大当たりの当否判定結果が当たりの可能性があると遊技者に思わせる図柄態様(図柄組合せ)で前記特別図柄が停止又は仮停止してリーチ図柄成立となる前のリーチ図柄成立前変動態様が含まれ、他方、前記第2の変動態様群には、前記リーチ図柄成立後から前記図柄が確定停止するまでのリーチ図柄成立後変動態様が含まれている。本実施例では、前記第1の変動態様群に含まれる前記通常変動態様及び前記短縮変動態様は、前記リーチ図柄が成立する場合のリーチ図柄成立前と、前記リーチ図柄が成立することなく特別図柄が停止する場合のいずれにも使用されるように設定されている。それに対し、前記第2の変動態様群に含まれる変動態様は、本実施例では、前記リーチ図柄成立後から前記特別図柄が全て停止するまでの変動態様としてのみ用いられる。また、前記第3の変動態様群に含まれる調整変動態様は、前記第1の変動態様群の短縮変動態様と前記第2の変動態様群の変動態様との間で図柄を変動表示するための変動態様として用いられる。
【0023】
前記リーチ図柄成立として、本実施例では、図4の(C)〜(E)のように、前記特別図柄表示部42で中央表示領域だけを残して、残りの2つの表示領域で特別図柄が特定の組合せ(例えば同一図柄)となるように仮停止または停止表示するリーチ状態の場合が設定されている。なお、図中、ZLは左特別図柄、ZMは中特別図柄、ZRは右特別図柄を示す。
【0024】
また、前記変動態様群については、前記第1の変動態様群のみから前記変動態様が読み出されるようにする第1の遊技状態と、少なくとも前記第1の変動態様群と前記第2の変動態様群の両方から前記変動態様が読み出されるようにする第2の遊技状態の何れかに、遊技状態選択手段によって決定される。なお、本実施例では、前記第1の遊技状態の際には特別図柄がリーチ状態にならず、必ず外れになるよう設定されている。
【0025】
前記普通図柄表示部45は、小当たり判定図柄として記号或いは絵等からなる普通図柄を変動表示及び停止表示可能とされている。本実施例における前記普通図柄表示部45に変動及び停止表示される普通図柄(小当たり判定図柄)は、『0,1,2,3,4,5,6,7,8,9』の10通りの図柄とされており、所定条件に起因して変動及び停止表示される。
【0026】
前記始動口10は大当たり用始動口に相当するものであって、表示装置9の真下に設けられ、2つの可動片10a,10bの先端間が遊技球の入球可能な入球可能領域とされ、前記可動片10a,10bが背面の始動口用ソレノイドにより略垂直にされて入球(入賞)のし難い入球可能領域狭小状態と、略V字形(逆ハの字形)に拡開されて入球(入賞)のし易い入球可能領域拡大状態間を変化可能に制御されている。前記始動口10の入球可能領域拡大は、前記普通図柄表示部45の普通図柄(小当たり判定図柄)が変動した後に予め決められた特定の図柄で確定停止表示されて小当たり(普通図柄当たり)が成立した時に行われている。
【0027】
また、前記遊技盤3の背面には、前記始動口10の入球可能領域に入球(入賞)した遊技球を検出する特別図柄変動開始スイッチ(始動口センサー)が入球遊技球(入賞球)用通路に設けられ、該入球遊技球(入賞球)を検出するようになっている。そして、前記始動口10の入球可能領域へ遊技球が入球し、その入球検出が検出されたことが図柄変動契機の成立とされ、前記図柄変動契機の成立に起因して、大当たりの当否判定(本発明における遊技の当否判定)用乱数値の取得や、前記複数の変動時間から一つの変動時間の選択等が行われると共に、前記特別図柄表示部42で特別図柄の変動を開始し演出を行うようになっている。その際、前記始動口10の入球可能領域に遊技球が入球して検出されることにより発生した前記図柄変動契機の成立については、設定最大個数まで、本実施例では4個まで図柄変動契機成立個数記憶手段に記憶され、前記表示装置9外周の窓枠部41に設けられているLED等からなる特別図柄変動用保留数表示器51に表示され、前記記憶された図柄変動契機成立個数に応じた回数だけ、前記大当たりの当否判定、前記特別図柄の変動及び停止に関する条件の選択、決定(例えば、前記変動時間選択手段による変動時間の選択や、前記遊技状態選択手段による第1の遊技状態あるいは第2の遊技状態の何れかの決定、前記特別図柄の変動開始等)等が保留される。
【0028】
前記記憶された図柄変動契機成立個数は、前記大当たりの当否判定や前記特別図柄の変動及び停止に関する条件の選択、決定等が行われる毎に1個減算され、それに応じて前記特別図柄変動用保留数表示器51の表示数も減らされる。
【0029】
前記普通図柄変動開始用左ゲート19及び普通図柄変動開始用右ゲート21は小当たり用始動口に相当するものであって、該両ゲート19,21を通過する遊技球を検出する普通図柄変動開始スイッチを備え、該普通図柄変動開始スイッチで遊技球を検出することによって遊技の小当たりを判定するための乱数を取得し、小当たりの判定及び前記普通図柄表示部45における普通図柄変動を開始させるようになっている。前記普通図柄変動開始用左ゲート19及び普通図柄変動開始用右ゲート21を遊技球が通過することによって発生する小当たり判定及び普通図柄変動開始の数は、最高4回小当たり判定用保留回数記憶手段に記憶される。前記記憶された回数は、小当たり判定用保留回数とされて、前記遊技盤3の右下に位置する小当たり判定保留回数記憶表示器47で表示され、前記小当たり判定用保留回数に応じた回数だけ小当たりに関する当否判定と普通図柄の変動開始が保留され、前記小当たり当否判定及び普通図柄の変動開始による前記小当たり判定用保留回数の減少によって、前記小当たり判定用保留回数憶表示器47の表示数を減らすようになっている。また、前記左袖入賞口23と右袖入賞口25には入賞球(入球遊技球)を検出する左袖入賞口用検出スイッチと右袖入賞口用検出スイッチが、他方前記左落とし入賞口27と右落とし入賞口29には入賞球(入球遊技球)を検出する左落とし入賞口用検出スイッチと右落とし入賞口用検出スイッチが、それぞれ対応する遊技盤背面に設けられている。
【0030】
前記大入賞口15は、遊技盤背面の大入賞口開放用ソレノイドによって開閉する開閉板61を備えている。この大入賞口15は、通常は開閉板61が閉じた状態とされ、当該大入賞口15の一部には、該大入賞口15が開いた際に開口して入賞(入球)可能にする特定領域入賞口63を有する。さらに、前記特定領域入賞口63には、所定条件時に特定領域開放用ソレノイドにより開閉される開閉扉(図示せず)が設けられている。また、前記特定領域入賞口63には特定領域入賞口63への入賞球(入球遊技球)を検出する特定入賞球検出スイッチ(特定領域センサー)が設けられ、該入賞球の検出により大入賞口15を再度開ける継続権利が成立するようにされている。前記大入賞口15内の略中央には、前記大入賞口15に入賞し、かつ前記特定領域入賞口63に入賞しなかった入賞球を検出する入賞球数カウントスイッチ(カウントセンサー)が設けられている。
【0031】
前記発射装置64は、操作レバー65の操作により遊技機内側の発射モータが作動して遊技球を弾発発射するようになっている。前記発射装置64により発射された発射球は、前記遊技盤面に立設された外側誘導レール4と内側誘導レール5間で構成される発射球誘導路を介して遊技領域6に誘導されるようになっている。前記発射球誘導路により遊技領域6に誘導された遊技球は、転動しつつ下方へ落下し、前記始動口10や各入賞口に入賞(入球)するか、或いは何処にも入賞(入球)しなければ前記アウト口17から遊技盤3の裏側へ排出されるように構成されている。なお、この例の遊技機1はプレイペイドカードユニット66が接続され、前記遊技機1の前面中央下部の球貸操作部67で球貸し操作を行うようになっている。
【0032】
また、前記遊技機1の裏側には、遊技を制御するための複数の制御回路や装置が設けられている。図2のブロック図は同遊技機の電気制御を簡略に示すものであり、前記制御回路として、主制御回路70、表示制御回路90、発光体制御回路88、払出制御回路110、音声制御回路120等が示されている。
【0033】
前記主制御回路70は、遊技制御手段に相当し、プログラムに従って制御動作を行うCPU72、該CPU72のワーク用メモリとして機能するRAM73、遊技制御用プログラムを記憶するROM74を備えたワンチップマイクロコンピュータ71、該ワンチップコンピュータ71と表示制御回路90等を結ぶI/O(入出力)バス75,76、出力ポート77、ドライバ78、バッファゲート79、インターフェイス80等により構成され、大当たり当否判定手段(本発明の当否判定手段に相当する。)、変動時間記憶手段、変動時間選択手段、遊技状態選択手段、図柄変動契機成立個数記憶手段、出力手段を備え、小当たり判定用保留回数記憶手段を備える。
【0034】
前記CPU72は、制御部、演算部、各種レジスタ、各種フラグ等を備え、演算制御を行う他、遊技の制御に使用する乱数値の生成、例えば、特別図柄による大当たり(特別遊技状態)の発生や普通図柄による小当たり(始動口10の入球可能領域拡大)の発生を定める乱数、さらには表示制御回路90等のサブ制御回路や他の制御装置に対する制御信号(コマンド)等をプログラムに従って生成し、本発明における当否判定手段(大当たり当否判定手段)、変動時間選択手段、遊技状態選択手段としても機能する。
【0035】
前記RAM73は、前記図柄変動契機成立個数記憶手段、前記小当たり判定用保留回数記憶手段等として機能し、前記特別図柄変動開始スイッチで検出された前記図柄変動契機の成立を記憶する領域や、前記普通図柄変動開始スイッチで検出された回数を小当たり判定用保留回数として記憶する領域の他に、前記CPU72で生成される各種乱数用の記憶領域、各種データを一時的に記憶する記憶領域やフラグ、並びに前記CPU72の作業領域を備える。また、前記ROM74には、遊技上の制御プログラムや、制御データ、制御信号(コマンド)が書き込まれている他、大当たり及び小当たりの判定値等が書き込まれ、本発明における前記複数の変動時間を記憶する変動時間記憶手段としても機能する。
【0036】
その他、前記ワンチップマイクロコンピュータ71には、遊技機1の電源投入時に各種制御情報を初期化する初期リセット回路と、ワンチップマイクロコンピュータ71のROM74に記憶されている遊技制御用プログラムを定期的(この例では2msec毎)に実行させる定期リセット回路が設けられている。
【0037】
前記主制御回路70から出力される制御信号(コマンド)は、前記I/Oバス75や出力ポート77、ドライバ78を介して種々のサブ制御回路や装置を制御する。すなわち、前記ドライバ78には始動口10、大入賞口15、情報出力回路83等が接続され、前記出力ポート77には表示制御回路90、発光体制御回路88、前記I/Oバス75には音声制御回路120が接続されている。なお、前記情報出力回路83には、ホストコンピュータであるホール用の管理装置84が接続され、大当たり情報や図柄確定情報、確率変動情報等の各種遊技情報が出力される。
【0038】
前記表示制御回路90は、表示制御手段に相当し、前記主制御回路70から変動時間を示すコマンド(変動時間コマンド)、図柄変動契機成立記憶個数コマンド、停止図柄コマンド、図柄停止コマンド、その他各種遊技状態のコマンド(制御信号)を受信し、受信したコマンドに基づいて所定の表示制御処理を行うサブ制御回路(サブ制御手段)であって、変動態様記憶手段、第1の変動態様群変動態様決定手段、調整演出制御手段を備えており、この表示制御回路90に接続されている前記特別図柄表示部42、前記普通図柄表示部45、前記小当たり判定用保留回数記憶表示器47、特別図柄変動用保留数記憶表示器51の制御を行う。
【0039】
前記表示制御回路90は、図3に示す構成からなり、前記特別図柄表示部42で特別図柄を変動表示及び停止表示させたり、他の画像を表示させたり、前記普通図柄表示部45で普通図柄を変動表示及び停止表示させたりするための表示制御プログラム(変動態様データを含む。)等の制御データを記憶する制御データROM(本発明における複数の変動態様を記憶する変動態様記憶手段としても機能する。)92、主制御回路70から送られた変動時間コマンドや図柄変動契機成立記憶個数コマンドさらには前記コマンドに基づくデータを一時記憶する制御データRAM93、遊技画像(特別図柄、他の図柄、他の画像(文字、キャラクター、背景等を含む))データ等を記憶する画像データROM96、前記主制御回路70からのコマンドにより、前記制御データROM92及び制御データRAM93の制御データに従って演算及び制御等する表示制御用CPU(制御部、演算部、各種制御部、演算部、各種レジスタ、各種フラグ等を備え、演算制御を行う他に遊技の制御に使用する乱数の生成を行う共に、受信データの判断手段及び第1の変動態様群変動態様決定手段及び調整演出制御手段として機能する。)91、前記表示制御用CPU91からの指令に基づいて画像データROM96から必要な画像データ等を読み出し、前記特別図柄や背景等のマップデータを生成するVDP94、該VDP94で生成したデータを格納するVRAM95及び初期リセット回路98からなる。前記表示制御回路90のVDP94からのRGB制御データは、前記特別図柄表示部42や普通図柄表示部45等へ送信(出力)され、前記特別図柄表示部42や普通図柄表示部45では画像や特別図柄あるいは普通図柄の変動及び停止表示を行う。なお、前記主制御回路70から送られた図柄変動契機成立記憶個数コマンドに基づき前記制御データRAM93に記憶されるデータは、前記主制御回路70のRAM(図柄変動契機成立個数記憶手段)73に記憶されている図柄変動契機成立記憶個数とされる。
【0040】
前記発光体制御回路88は発光体制御手段に相当し、前記ランプ表示器35(枠飾り上ランプ35a、枠飾り右ランプ35b、枠飾り左ランプ35c)が接続され、前記主制御回路70から受信した発光制御信号(コマンド)に基づいて前記ランプ表示器35の発光が制御される。また、前記払出制御回路110では、遊技媒体払出装置(図示せず)による遊技媒体(賞品球や貸球)の払い出しを制御する。
【0041】
前記音声制御回路120は、音声制御手段に相当し、音声発生手段としてのスピーカ38が接続され、前記主制御回路70から受信した音声制御信号(コマンド)に基づいて前記スピーカ38からの音声発生を制御する。
【0042】
また、前記主制御回路70のインターフェィス80には、特別図柄変動開始スイッチ、普通図柄変動開始スイッチ、特定入賞球検出スイッチ、入賞球数カウントスイッチ、その他の入賞口用検出スイッチ等が接続され、各検出スィッチ等から出力される検出信号が前記インターフェイス80を介してワンチップマイクロコンピュータ71に送信されるようになっている。
【0043】
その他、前記主制御回路70には、電源回路87と、前記発射装置64による遊技球の発射を制御するための発射制御回路100が接続されている。
【0044】
前記主制御回路70に設けられる複数の乱数用カウンタ(乱数)として、この実施例では表1に示すものがある。なお、乱数用カウンタは、表1のものに限定されることなく、適宜の乱数用カウンタを設けてもよい。表1の乱数用カウンタの内容について次に示す。
【0045】
【表1】
【0046】
ラベル−TRND−Aは、遊技者に有利な特典を与える特別遊技(大当たり遊技)への移行となる大当たりの当否を判定する大当たり当否判定手段(本発明の当否判定手段に相当する。)に用いられる。このラベル−TRND−Aの数値Q1は、遊技機1の電源投入時、‘0’から始まり、所定時間(この例では2msec)ごとに1ずつ加算され、数値が‘629’に至ると、次に‘0’に書き換えられて前記加算を繰り返すようになっている。前記ラベル−TRND−Aの数値Q1は、前記RAM73(図柄変動契機成立個数記憶手段)に前記図柄変動契機成立の記憶が有り、かつ判定条件が成立したときに取得され、予め設定されている大当たり数値、この実施例では通常確率状態時(低確率状態時)には‘5’,‘500’と対比され、高確率状態時(確率変動状態時)には‘5’,‘50’,‘100’,‘200’,‘300’,‘350’,400’,‘450’,‘500’,‘600’と対比されて大当たりか否か判断される。前記判定条件が成立しているとは、前記特別図柄表示部42で現在特別図柄が変動中でなく、かつ大当たり遊技(特別遊技)中ではない状態をいう。
【0047】
ラベル−TRND−R1は、前記ラベル−TRND−Aによる大当たり判定結果が外れとなる場合において、前記リーチ状態となるか否かを決めるリーチ有無決定用のものである。
【0048】
前記ラベル−TRND−R1は、遊技機1の電源投入時、‘0’から始まり、所定時間(2msec)ごとに1ずつ加算され、数値が‘49’に至ると、次に‘0’に書き換えられて前記加算を繰り返すようになっている。当該ラベル−TRND−R1の数値Q2は、前記RAM73(図柄変動契機成立個数記憶手段)に前記図柄変動契機成立の記憶が有り、かつ前記判定条件が成立したときに取得され、大当たり判定結果が外れの場合に、その数値が予め設定されているリーチ成立数値と対比されてリーチ変動有無が判断される。なお、この実施例では、前記ラベル−TRND−Aによる大当たり判定結果が大当たりとなる場合には、必ずリーチ状態が成立するようになっているので、このラベル−TRND−R1は使用されない。
【0049】
ラベル−TRND−T1は、前記変動時間を選択するのに利用される。前記ラベル−TRND−T1の数値Q3は、遊技機1の電源投入時、‘0’から始まり、所定時間(2msec)ごとに1ずつ加算され、数値が‘35’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び前記加算を繰り返すようになっている。前記ラベル−TRND−T1の数値は、前記RAM73(図柄変動契機成立個数記憶手段)に前記図柄変動契機成立の記憶が有り、かつ前記判定条件が成立したときに取得される。
【0050】
ラベル−TRND−AZ1は、大当たり成立時、前記特別図柄表示部42の左側表示領域、中央表示領域、右側表示領域に確定停止して揃う確定大当たり停止図柄組合せ(大当たり表示態様)を決定するものである。このラベル−TRND−AZ1の数値Q4は、電源投入時に‘0’から始まって所定時間(2msec)ごとに‘1’ずつ加算され、‘11’に至ると、次に‘0’に書き換えられて前記加算を繰り返すようになっている。ラベル−TRND−AZ1の数値は、前記RAM73(図柄変動契機成立個数記憶手段)に前記図柄変動契機成立の記憶が有り、かつ前記判定条件が成立したときに取得される。前記ラベル−TRND−AZ1の数値には、各数値に対応する大当たり停止図柄組合せが予め割り当てられている。実施例においては、前記ラベル−TRND−AZ1の数値が‘0’の場合には‘0,0,0’となる0のぞろ目、‘1’の場合には‘1,1,1’となる1のぞろ目、‘2’の場合には‘2,2,2’となる2のぞろ目、‘3’の場合には‘3,3,3’となる3のぞろ目というように、各数値のぞろ目が大当たり停止図柄組合せとなっている。
【0051】
なお、この実施例の遊技機1は確率変動機能を備えた機種であり、大当たり成立時における大当たり停止図柄組合せが確変図柄である‘1’、‘3’、‘5’、‘7’、‘9’、‘11’の何れかの奇数のぞろ目であるときには、大当たり(特別遊技)の発生に加えて、大当たり終了後に確率変動が生じ、次回の大当たり発生確率が平常時における通常遊技状態(低確率状態、1/315)よりも高い確率変動状態(高確率状態、5/315)に移行し、次回の大当たりまで高確率状態が継続するようになっている。また、大当たり成立時における大当たり停止図柄組合せが通常図柄である‘0’、‘2’、‘4’、‘6’、‘8’、‘10’の何れかの偶数のぞろ目であるときには、大当たり終了後、通常遊技状態(低確率状態、1/315)とされ、次回の大当たりまで低確率状態が継続するようになっている。
【0052】
ラベル−TRND−B1〜B3は、前記ラベル−TRND−Aによる大当たり判定結果が外れとなる場合において、前記特別図柄表示部42に確定停止表示する外れ図柄組合せ(外れ表示態様)の決定に用いられるものである。前記ラベル−TRND−B1の数値Q5は左側表示領域の左特別図柄、ラベル−TRND−B2の数値Q6は右側表示領域の右特別図柄、ラベル−TRND−B3の数値Q7は中央表示領域(最終停止図柄表示領域)の中特別図柄(最終停止特別図柄)にそれぞれ対応する。
【0053】
前記ラベル−TRND−B1の数値は、電源投入時に‘0’から始まって所定時間(2msec)ごとに‘1’ずつ加算され、‘11’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び前記加算が繰り返される。また、前記ラベル−TRND−B2の数値は、電源投入時に‘0’から始まって、前記ラベル−TRND−B1の数値が‘0’に書き換えられる際に‘1’ずつ加算され、‘11’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び前記加算が繰り返される。さらに、前記ラベル−TRND−B3は、電源投入時に‘0’から始まって、前記ラベル−TRND−B2の数値が‘0’に書き換えられる際に‘1’ずつ加算され、‘11’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び前記加算が繰り返される。これによって、ラベル−TRND−B1〜B3の各数値範囲が同一であっても、当該ラベル−TRND−B1〜B3の数値が同期(同一の組合せで加算)するのを避けることができる。
【0054】
前記ラベル−TRND−B1〜B3の各数値が‘0’の場合には0、‘1’の場合には1、‘2’の場合には2というように、前記ラベル−TRND−B1〜B3の各数値が、遊技の外れ時に前記特別図柄表示部42の左側表示領域、右側表示領域、中央表示領域に表示される確定停止表示図柄として設定されている。そして、前記RAM73(図柄変動契機成立個数記憶手段)に前記図柄変動契機成立の記憶が有り、かつ前記判定条件が成立したときにラベル−TRND−B1〜B3から取得される数値の組合せによって、外れ時に前記特別図柄表示部42の左側表示領域、中央表示領域、右側表示領域に表示される確定停止図柄が定まる。
【0055】
前記取得されたQ1〜Q7の乱数値については、それぞれ最大4個、前記主制御回路70のRAM73における該当領域に格納され、順次使用される。
【0056】
ラベル−TRND−Hは、前記普通図柄表示部45に停止表示する普通図柄(小当たり判定図柄)を決定するとともに小当たり(普通図柄の当たり)を判定するもので、遊技機1の電源投入時、‘0’から始まって所定時間(2msec)ごとに‘1’ずつ加算され、‘9’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び前記加算が繰り返される。このラベル−TRND−Hの数値Q8は、前記小当たり判定用保留回数記憶手段としても機能する前記RAM73に前記小当たり判定用保留回数の記憶が有り、かつ前記普通図柄表示部45で普通図柄が変動表示中でないときに取得される。
【0057】
また、前記ラベル−TRND−Hの数値Q8には、各数値に対応する普通図柄(小当たり判定図柄)が予め割り当てられている。実施例においては、ラベル−TRND−Hの取得乱数値が‘1’のときは普通図柄表示部45に停止表示する普通図柄(小当たり判定図柄)が‘1’となる等、ラベル−TRND−Hの取得乱数値がそのまま普通図柄表示部45に停止表示する普通図柄(小当たり判定図柄)として割り当てられている。
【0058】
なお、この実施例では、普通図柄の当たり確率は1/2となっており、具体的には、前記ラベル−TRND−Hの取得乱数値Q8が奇数である場合、小当たりを形成し、普通図柄も当たり図柄で停止させ、通常遊技状態時には0.5秒間の始動口10の入球可能領域拡大を1回、高確率遊技状態時には1.7秒間の始動口10の入球可能領域拡大を3回行うようになっている。また、前記ラベル−TRND−Hの取得乱数値Q8がその他の場合には小当たりとならず、普通図柄も外れで停止して、前記始動口10が前記入球可能領域狭小状態のままとされる。
【0059】
また、前記主制御回路70に設けられる主なフラグとして、この実施例では大当たり(特別遊技)フラグA、リーチフラグR、確率変動フラグB、特別遊技実行中フラグD等が挙げられる。これらのフラグは、初期設定時には全て0にセットされる。
【0060】
ここで、前記遊技機1が行う遊技について説明する。前記発射装置64により遊技領域6へ向けて発射された遊技球が、前記種々の入賞口(始動口10を含む。)に入賞(入球)すると所定数の遊技球が賞球として上側球受け皿36に払い出される。
【0061】
前記普通図柄変動開始用左ゲート19及び普通図柄変動開始用右ゲート21の何れかを遊技球が通過し、前記普通図柄変動開始スイッチで遊技球が検出されると、前記主制御回路70へ入球信号が送られ、前記RAM73の該当する領域に小当たり判定用保留回数として記憶される。そして、前記小当たり判定用保留回数の記憶(1〜4の回数の記憶)が有り、かつ前記普通図柄表示部45で普通図柄が変動表示中ではないときに、前記主制御回路70のラベル−TRND−Hの数値(Q8)が取得され、その取得乱数値が主制御回路70のRAM73の普通図柄数値記憶領域に一旦格納される。そして、当該格納された数値に基づいて小当たり(普通図柄の当たり)の判定が行われ、その判定に基づき前記主制御回路70から前記表示制御回路90へコマンドが送信される。さらに、前記送信された制御信号に基づいて前記普通図柄表示部45で普通図柄が変動を開始し、前記小当たり(普通図柄当たり)の場合には前記普通図柄表示部45で普通図柄が小当たり図柄で停止、この例では奇数で停止し、始動口10の可動片10a、10bが拡開して、前記入球可能領域拡大状態になり、遊技球が入球し易くなる。そして、前記始動口10の入球可能領域に遊技球が入球すると、所定数の遊技球が賞球として払い出される。
【0062】
また、前記始動口10の入球可能領域に遊技球が入球し、前記特別図柄変動開始スイッチによって入球遊技球(入賞球)が検出されて前記図柄変動契機が成立すると、前記主制御回路70へ入球(入賞)信号が送られ、前記RAM(図柄変動契機成立個数記憶手段)73の該当する領域に前記図柄変動契機の成立が最大設定個数、本実施例では4個まで記憶される。そして、前記RAM(図柄変動契機成立個数記憶手段)73に前記図柄変動契機成立の記憶(1〜4個の記憶)が有り、かつ前記判定条件が成立しているときに、前記主制御回路70のラベル−TRND−A,ラベル−TRND−R1,ラベル−TRND−T1,ラベル−TRND−AZ1,ラベル−TRND−B1〜B3等の各種数値(Q1〜Q7等)が取得され、その取得乱数値が前記主制御回路70におけるRAM73の該当する記憶領域に一旦格納される。そして、当該格納された各数値に基づいて大当たりの当否判定、リーチ変動の有無決定、変動時間の選択、停止図柄組合せの決定等が行われ、また、前記主制御回路70から送信された変動時間を示すコマンド(変動時間コマンド)、図柄変動契機成立記憶個数コマンドを受信した前記表示制御回路90において、前記受信したコマンドに基づき変動態様が選択され、前記主制御回路70において選択された変動時間及び前記表示制御回路90で選択された変動態様に基づき、前記特別図柄表示部42で左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄が変動する。また、前記特別図柄表示部42には、前記変動態様の種類に応じたキャラクターや背景図柄等も表示される。
【0063】
前記変動態様の選択に際して前記主制御回路70のRAM(図柄変動契機成立個数記憶手段)73に記憶されている図柄変動契機成立の記憶個数が、設定基準個数、本実施例では3個以上の場合には前記第1の変動態様群から短縮変動態様が選択される。より具体的には、前記図柄変動契機成立の記憶個数が3個の場合には変動時間7秒の第2短縮変動態様が選択され、前記図柄変動契機成立の記憶個数が4個の場合には変動時間3秒の第1短縮変動態様が選択される。また、前記第1変動態様群から前記短縮変動態様が選択され、かつ前記第2変動態様群から変動態様が選択される場合には、さらに前記第3の変動態様群から前記調整変動態様が選択される。
【0064】
なお、前記図柄変動契機成立数及び前記小当たり判定用保留数は、それぞれ前記主制御回路70のRAM73に設定最大個数(本実施例で4個)まで記憶され、前記記憶されている図柄変動契機成立の記憶個数と小当たり判定用保留回数に応じた数だけ前記特別図柄変動用保留数表示器51と前記小当たり判定用保留回数記憶表示器47に点灯表示される。
【0065】
前記特別図柄表示部42では、前記選択された変動態様に基づき前記特別図柄が変動し、前記選択された変動時間の経過後に停止して、停止図柄が確定表示される。この例では、前記特別図柄表示部42の左表示領域、中央表示領域、右表示領域で前記特別図柄が同時に変動を開始し、前記左表示領域、右表示領域、中央表示領域の順で特別図柄が変動停止して、停止図柄が確定表示される。その際、前記第1の変動態様群の短縮変動態様と前記第2変動態様群の変動態様と前記第3の調整変動態様が選択されている場合、まず、前記第1変動態様群の短縮変動態様に基づく変動が行われ、続いて前記第3変動態様群の調整変動態様に基づく変動態様が行われ、その後に前記リーチ図柄成立状態を経て前記第2変動態様群の変動態様に基づく変動が行われ、前記選択された変動時間終了によって前記特別図柄が停止表示される。
【0066】
また、前記第1の変動態様群からのみ変動態様が選択された場合、あるいは第1の変動態様群から通常変動態様が選択されると共に前記第2の変動態様群から変動態様が選択された場合のいずれの場合にも、前記第3の変動態様群の調整変動態様に基づく変動は行われない。
【0067】
前記特別図柄表示部42で確定停止表示された特別図柄が、前記ラベル−TRND−AZ1の取得乱数値に従う特定の組合せである大当たり停止図柄組合せ、この例ではぞろ目であると、前記大当たりの当否判定結果が当たりであり、遊技者に特典を与える特別遊技が開始される。初期設定時における大当たりの確率は、通常確率状態(低確率状態)時の1/315に設定されている。前記特別遊技では、前記大入賞口15の開閉板61が開いて前記遊技領域6の表面を落下してくる遊技球を受け止め、前記大入賞口15へ入賞(入球)可能にし、該大入賞口15への入賞があると、賞球払出装置(図示せず)により所定数の遊技球が賞球として払い出される。前記開閉板61は、所定時間(例えば29.5秒)経過後、或いは前記入賞球数カウントスイッチで検出された入賞球数が所定個数(例えば10個)となった時点で閉じるようにされている。このように、前記大入賞口15が開いて遊技球を入賞し易くする一連の状態が特別遊技状態の特典とされている。なお、前記入賞球数カウントスイッチで検出された入賞球数は、前記特別図柄表示部42に、0〜10までの数字又は棒グラフのように表示されるようになっている。
【0068】
また、前記大入賞口15の開放中又は大入賞口15が閉じてから約2秒以内に、前記特定領域入賞口への入賞球を特定入賞球検出スイッチが検出すると、前記大当たりを再度繰り返す継続権利が発生し、所定最高回数(例えば最高15回又は13回)、前記開閉板61の開放を繰り返すようになっている。
【0069】
前記大当たりの際に、前記大当たり停止図柄組合せが確変図柄である‘1’、‘3’、‘5’、‘7’、‘9’、‘11’の何れかの奇数のぞろ目であるときには、大当たり終了後に、前記高確率状態が発生し、次回の大当たり発生時まで、大当たり発生確率が通常確率(低確率状態、1/315)よりも高い高確率状態(確変状態、5/315)に移行する。
【0070】
また、前記確率変動状態(高確率状態)時に普通図柄が当たりとなると、前記始動口10の入賞領域拡大回数を通常の1回から3回に増大させると共に、入賞領域拡大時間を通常の0.3秒から1.7秒に増加させる。
【0071】
次に、前記遊技を制御する主制御回路70が実行する処理について詳述する。前記主制御回路70のCPU72は、所定の割り込み時間(この例では2msec)ごとに、前記主制御回路70のROM74に記憶されている各プログラムに従いメイン処理Mを行う。図5及び図6はメイン処理Mのフローチャートである。
【0072】
メイン処理Mでは、まず今回電源が投入されたか否か判断され(S10)、今回電源が投入された場合には、初期設定処理(S20)が行われる。
【0073】
初期設定処理(S20)では、スタックの設定、割り込み時間(この例では2msec)の設定、CPUの設定、SIO、PIO、CTCの設定等が行われる。このメイン処理Mは割り込み時間ごとに繰り返し行われるが、初期設定処理(S20)については、電源投入時のみに必要な処理であり、最初の1巡目のみに実行され、2巡目以後は実行されずに次の始動口入賞確認(S30)にジャンプする。
【0074】
始動口入賞確認(S30)では、前記始動口10の入球可能領域への入賞(入球)が前記特別図柄変動開始スイッチにより検出されたか否か、すなわち図柄変動契機が成立したか否か確認される(S30)。前記始動口10の入球可能領域に入賞(入球)した場合、前記主制御回路70のRAM(図柄変動契機成立個数記憶手段)73に記憶されている前記図柄変動契機成立記憶個数に1加算する処理が行われ(S40)、その後に乱数更新処理(S50)が行われる。また、前記始動口10の入球可能領域に入賞(入球)していない場合は、前記図柄変動契機成立記憶個数に1加算する処理(S40)が行われることなく、次の乱数更新処理(S50)へジャンプする。
【0075】
乱数更新処理(S50)では、前記ラベル−TRND−A、ラベル−TRND−R1、ラベル−TRND−T1、ラベル−TRND−AZ1、ラベル−TRND−B1〜B3、ラベル−TRND−Hの各数値Q1〜Q8に対して更新が繰り返される。この乱数更新処理(S50)は、前記メイン処理Mの実行時間毎(2msec毎)に必ず1回行われる。
【0076】
図7は、前記乱数更新処理(S50)のフローチャートである。この乱数更新処理(S50)では、まず、各カウンタ(ラベル−TRND−B2及びラベル−TRND−B3を除く。)の各数値Qn(n=1〜5,8)が前記所定時間(2msec)ごとに1ずつ加算され(S51)、前記各数値Qnが前記所定最大値Xに至ると、次に再び‘0’に戻る繰り返しを行う(S52,S53)。そして、各カウンタの更新数値が主制御回路70のRAM73の各カウンタと対応する乱数記憶エリアにそれぞれ一旦記憶される(S54)。なお、図7中における『Qn’』は、加算される前の各カウンタの数値を意味する。また、ラベル−TRND−B2及びラベル−TRND−B3については、前記したようにラベル−TRND−B1と関連したタイミングで数値が加算され、前記RAM73の乱数記憶エリアにそれぞれ記憶されるようになっている。
【0077】
次に前記図柄変動契機成立記憶個数が1以上か否か、すなわち前記主制御回路70のRAM(図柄変動契機成立個数記憶手段)73に前記図柄変動契機成立が記憶されているか否か判断され(S60)、前記図柄変動契機成立記憶個数が1以上の場合、次に前記判定条件が成立しているか否か、すなわち、前記特別図柄表示部42で現在特別図柄が変動中でなく、かつ大当たり遊技(特別遊技)中でない状態か否か判断される(S70)。前記判定条件が成立していれば、乱数取得処理が行われる(S80)。また、前記S60で前記図柄変動契機成立記憶個数が0と判断された場合にはその時点で後記の特別遊技実行処理(S240)へジャンプし、また前記S70で判定条件不成立と判断された場合にはその時点で後記の図柄変動契機成立記憶個数コマンド送信処理(S230)へジャンプする。
【0078】
乱数取得処理(S80)では、前記主制御回路70のRAM73に記憶されている前記各種更新乱数値Q1〜Q7が読み出されて取得され、前記主制御回路70のRAM73に記憶される。なお、前記普通図柄当たり判定・普通図柄決定用のラベル−TRND−Hの数値Q8については、前記のように前記主制御回路70のRAM73に前記小当たり判定用保留回数の記憶が有り、かつ前記普通図柄表示部45で普通図柄が変動表示中でないときに取得され、前記主制御回路70のRAM73における該当領域に記憶される。
【0079】
大当たり当否判定処理(S90)では、図8に示すように、まず、確率変動フラグBが1か否か確認され(S91)、該確率変動フラグBが1ではなく0の場合、すなわち通常確率状態(低確率状態)時(1/315)では、前記ラベル−TRND−Aの取得乱数値Q1が大当たり数値である‘5’,‘500’と対比され(S92)、前記取得乱数値Q1が前記大当たり数値の何れかであれば大当たりとなり、大当たりフラグAが1にセットされると共に、該大当たりフラグA(=1)が主制御回路70のRAM73内に格納される(S93)。一方、前記確率変動フラグBが1の場合、すなわち高確率状態時(5/315)では、前記取得乱数値Q1が大当たり数値である‘5’,‘50’,‘100’,‘200’,‘300’,‘350’,‘400’,‘450’,‘500’,‘600’と対比され(S94)、前記取得乱数値Q1が前記大当たり数値の何れかと一致すれば大当たりとなり、大当たりフラグAが1にセットされると共に、該大当たりフラグA(=1)が主制御回路70のRAM73内に記憶される(S93)。前記大当たり当否判定処理は、本発明における当否判定手段で行われる処理に相当する。
【0080】
リーチ有無決定処理(S100)では、前記特別図柄表示部42で特別図柄がリーチ状態となるか否かの決定がなされる。図9に示すように、このリーチ有無決定処理(S100)では、大当たりフラグAが1か否か確認され(S101)、大当たりフラグAが1ではなく0、つまり大当たり不成立となる場合、前記ラベル−TRND−R1の記憶取得乱数値Q2が読み出され、その取得乱数値Q2が‘24’又は‘49’であるか否か判断される(S102)。そして、取得乱数値Q2が‘24’又は‘49’ではない場合、リーチ無しに決まる。一方、前記取得乱数値Q2が‘24’又は‘49’である場合、リーチ有りに決定され、リーチフラグRが1にセットされると共に、該リーチフラグR(=1)が主制御回路70のRAM73内に格納される(S103)。また、前記S101で大当たりフラグAが1の場合、つまり大当たり(特別遊技実行可)となる場合にも、リーチ有りとなることが決定し、リーチフラグRが1にセットされると共に、該リーチフラグR(=1)が主制御回路70のRAM73内に格納される(S103)。
【0081】
確定停止特別図柄決定処理(S110)では、前記大当たり当否判定処理(S90)に基づき特別図柄表示部42に確定停止表示する特別図柄の組合せ(確定停止特別図柄)が決定される。図10に示すように、この確定停止特別図柄決定処理(S110)では、まず、前記大当たりフラグAの値が1か否か確認される(S111)。大当たりフラグAの値が1の場合、すなわち大当たり(特別遊技実行可)となる場合、前記ラベル−TRND−AZ1の記憶取得乱数値Q4が読み出され、その取得乱数値Q4に対して予め決められている図柄の組合せが、特別図柄表示部42に確定停止表示される確定大当たり図柄組合せとして決定される(S112)。
【0082】
それに対して、前記S111で大当たりフラグAの値が1でない、すなわち前記値が0と確認され、外れと判定された場合には、前記ラベル−TRND−B1〜B3の記憶取得乱数値Q5〜Q7が読み出され、その取得乱数値Q5〜Q7が一致するか否か判断され(S113)、取得乱数値Q5〜Q7が一致する場合、続いてリーチ有り(リーチ外れ)か否か、ここでは前記リーチフラグRが1か否か確認される(S114)。そして、リーチ無しの場合、前記ラベル−TRND−B2(右特別図柄用)の取得乱数値Q6を1加算し、その値とラベル−TRND−B1,B3の取得乱数値Q5,Q7に対して予め決められている図柄が、特別図柄表示部42の左側表示領域、中央表示領域、右側表示領域に確定停止表示される外れ図柄として決定される(S115)。一方、前記S114で、リーチ有りと判断された場合、前記ラベル−TRND−B3(中特別図柄用)の取得乱数値Q7を1加算し、その値とラベル−TRND−B1,B2の取得乱数値Q5,Q6に対して予め決められている図柄が各表示領域に確定停止表示される外れ図柄として決定される(S116)。
【0083】
また、前記S113で、ラベル−TRND−B1〜B3の取得乱数値Q5〜Q7の内、少なくとも1つが異なる数値となる場合には、ラベル−TRND−B1の取得乱数値Q5とラベル−TRND−B2の取得乱数値Q6が一致するか否か判断され(S117)、両値が一致する場合、さらにリーチ有りか否か判断される(S118)。そして、リーチ無しの場合、前記ラベル−TRND−B2の取得乱数値Q6を1加算し、その値とラベル−TRND−B1,B3の取得乱数値Q5,Q7に対して予め決められている図柄が各表示領域に確定停止表示される外れ図柄として決定される(S115)。一方、リーチ有りの場合、ラベル−TRND−B1〜B3の取得乱数値Q5〜Q7に対して予め決められている図柄が各表示領域に確定停止表示される外れ図柄として決定される(S119)。
【0084】
さらに、前記S117でラベル−TRND−B1の取得乱数値Q5とラベル−TRND−B2の取得乱数値Q6が一致しない場合、続いてリーチ有りか否か判断される(S120)。そして、リーチ有りと判断された場合には、ラベル−TRND−B2の取得乱数値Q6を強制的にラベル−TRND−B1の取得乱数値Q5と同一数値に変更し、かつラベル−TRND−B3の取得乱数値Q7を強制的に前記ラベル−TRND−B1の取得乱数値Q5に1加算した数値に変更し、それらの数値とラベル−TRND−B1の取得乱数値Q5に対して予め決められている図柄が各表示領域に確定停止表示される外れ図柄として決定される(S121)。一方、前記S120で、リーチ無しと判断された場合、ラベル−TRND−B1〜B3の取得乱数値Q5〜Q7に対して予め決められている図柄が各表示領域に確定停止表示される外れ図柄として決定される(S119)。その後、前記のようにして決定された確定停止特別図柄に対する停止図柄コマンドが前記主制御回路70のコマンドバッファに格納される(S122)。
【0085】
次に前記確定停止特別図柄決定処理(S110)に続いて、前記リーチフラグRが1か否か判断され(S130)、リーチフラグRが1の場合には、少なくとも前記第1の変動態様群と前記第2の変動態群の両方から変動態様が選択されるようにする第2の遊技状態にされ、第2の遊技状態の変動時間選択処理(S140)が行われる。それに対して前記リーチフラグRが1ではない場合、すなわち0の場合には、前記第1の変動態様群のみから変動態様が選択されるようにする第1の遊技状態にされ、第1の遊技状態の変動時間選択処理(S160〜S200のステップに相当する。)が行われる。なお、前記リーチフラグRが1か否かの判断に基づく遊技状態の振り分け(S130)は、本発明における遊技状態選択手段として機能する。また、前記第2の遊技状態の変動時間選択処理(S140)及び前記第1の遊技状態の変動時間選択処理(S160〜S200)は、本発明における変動時間選択手段として機能する。
【0086】
前記第2の遊技状態の変動時間選択処理(S140)では、図11に示すように、まず大当たりフラグAが1か否か、すなわち前記大当たりの当否判定結果が当たりか否か確認され、大当たりフラグAが1ではない、すなわち外れの場合には、次に変動時間決定用カウンタであるラベル−TRND−T1の取得乱数値Q3が、‘0’〜‘20’,‘21’〜‘30’,‘31’〜‘35’の何れの範囲に属するかが判断される(S142,S143)。前記取得乱数値Q3が‘0’〜‘20’の範囲に属する場合には(S142)、変動時間16秒が選択され、その変動時間16秒を示す変動時間コマンドA04が前記主制御回路70のコマンドバッファに格納される(S146)。また、前記取得乱数値Q3が‘21’〜‘30’の範囲に属する場合には(S143)、変動時間18秒が選択され、その変動時間18秒を示す変動時間コマンドA05が前記主制御回路70のコマンドバッファに格納される(S147)。さらに、前記取得乱数値Q3が‘31’〜‘35’の範囲に属する場合には(S143)、変動時間19秒が選択され、その変動時間19秒を示す変動時間コマンドA06が前記主制御回路70のコマンドバッファに格納され(S148)、その後に前記リーチフラグRが0にセットされて(S152)、この第2の遊技状態の変動時間決定処理(S140)が終了する。
【0087】
一方、前記S141において、前記大当たりフラグAが1の場合、すなわち大当たりの場合には、次に変動時間決定用カウンタであるラベル−TRND−T1の取得乱数値Q3が、‘0’〜‘2’,‘3’〜‘15’,‘16’〜‘35’の何れの範囲に属するかが判断される(S144,S145)。前記取得乱数値Q3が‘0’〜‘2’の範囲に属する場合には(S144)、変動時間16秒が選択され、その変動時間16秒を示す変動時間コマンドA07が前記主制御回路70のコマンドバッファに格納される(S149)。
【0088】
また、前記取得乱数値Q3が‘3’〜‘15’の範囲に属する場合には(S145)、変動時間18秒が選択され、その変動時間18秒を示す変動時間コマンドA08が前記主制御回路70のコマンドバッファに格納される(S150)。さらに、前記取得乱数値Q3が‘16’〜‘35’の範囲に属する場合には(S145)、変動時間19秒が選択され、その変動時間19秒を示す変動時間コマンドA09が前記主制御回路70のコマンドバッファに格納され(S151)、その後に前記リーチフラグRが0にセットされて(S152)、この第2の遊技状態の変動時間決定処理(S140)が終了する。
【0089】
それに対して、前記第1の遊技状態の変動時間選択処理(S160〜S200)では、まず、前記図柄変動契機成立記憶個数が4個、3個、又は2〜1個の何れか確認される(S160,S170)。前記図柄変動契機成立記憶個数が4個の場合(S160)、変動時間3秒が選択され、その変動時間を示すコマンドA01が前記主制御回路70のコマンドバッファに格納される(S180)。また、前記図柄変動契機成立記憶個数が3個の場合(S170)、変動時間7秒が選択され、その変動時間を示すコマンドA02が前記主制御回路70のコマンドバッファに格納される(S190)。それに対して、前記図柄変動契機成立記憶個数が2〜1個の場合(S170)、変動時間11秒が選択され、その変動時間を示すコマンドA03が前記主制御回路70のコマンドバッファに格納される(S200)。
【0090】
前記第2の遊技状態の変動時間選択処理(S140)又は前記第1の遊技状態の変動時間選択処理(S160〜S200)の後、前記主制御回路70のRAM(図柄変動契機成立個数記憶手段)73における前記図柄変動契機成立記憶個数が1減算され、減算後の図柄変動契機成立記憶個数が前記主制御回路70のコマンドバッファに格納される(S210)。
【0091】
次に前記第2の遊技状態の変動時間選択処理(S140)又は前記第1の遊技状態の変動時間選択処理(S160〜S200)によって前記主制御回路70のコマンドバッファに格納された前記変動時間コマンドが、前記表示制御回路90に送信され(S220)、続いて前記S210において前記主制御回路70のコマンドバッファに格納された前記図柄変動契機成立記憶個数コマンドが、前記表示制御回路90へ送信される(S230)。
【0092】
特別遊技実行処理(S240)では、図12に示すように、まず特別遊技実行中フラグDが1か否か判断され(S241)、特別遊技実行中フラグDが1ではない、すなわち特別遊技実行中ではないと判断されると、大当たりフラグAが1か否か判断される(S242)。大当たりフラグAが1、すなわち大当たりであると判断されると、次に前記特別図柄表示部42の左側表示領域、中央表示領域、右側表示領域で特別図柄の変動が終了して大当たり図柄組合せで停止表示されたか、すなわち大当たり表示が完了したか否か判断され(S243)、表示が完了していると判断されると前記特別遊技実行中フラグDが1にセットされ(S244)、さらに前記大当たりフラグAが0にセットされ(S245)、続いて特別遊技が実行される(S246)。
【0093】
前記特別遊技の実行(S246)により、前記大入賞口15の開閉板61が開放されて遊技領域6表面を落下してくる遊技球を受け止め、大入賞口15内へ入賞可能にする。その後、特別遊技終了条件が成立しているか否か判断される(S247)。この特別遊技終了条件成立判断は、前記開閉板61の開放から所定時間(例えば29.5秒)経過した場合、あるいは前記入賞球数カウントスイッチで検出された入賞球数が所定個数(例えば10個)となった場合に前記特定領域入賞口63への入賞を検出できなかったか、または前記特定領域入賞口63への入賞球を特定入賞球検出スイッチが検出するごとに発生する継続権利に基づく設定回数に前記開閉板61の開放回数が到達したかが判断される。そして、特別遊技終了条件が成立している場合には、停止特別図柄が確変図柄(本実施例では奇数のぞろ目)か否か判断され(S248)、停止特別図柄が確変図柄ではなく通常図柄(本実施例では偶数のぞろ目)である場合には、前記確率変動フラグBが0にセットされ(S249)、また、停止特別図柄が確変図柄(本実施例では奇数のぞろ目)である場合には、前記確率変動フラグBが1にセットされる(S250)。その後、特別遊技が終了し、特別遊技実行中フラグDが0にセットされ(S251)、この特別遊技実行処理(S240)が終了する。なお、前記S241で特別遊技中と判断された場合には大当たりフラグAが1か否かを判断することなく、特別遊技実行(S246)にジャンプする。また、前記S242で大当たりフラグAが1ではないと判断された場合や、S243で表示が完了していないと判断された場合、あるいはS247で特別遊技終了条件が成立していないと判断された場合、直ちにこの特別遊技実行処理(S240)は終了する。
【0094】
その他の処理(S260)においては、その他のコマンドが前記主制御回路70のコマンドバッファにある場合、そのコマンドと対応するサブ制御回路(表示制御回路90、発光体制御回路88、音声制御回路120等)等へコマンドを出力する処理、小当たりに関する処理、始動口の入賞領域を拡大するための始動口入賞拡大処理やエラーの処理等の遊技状態時に必要となる処理などが行われる。それらの処理は本発明の特徴とは直接関係しないため、詳細な説明を省略する。
【0095】
次に、前記主制御回路70に対してサブ制御回路として機能する表示制御回路90が行う処理について詳述する。前記表示制御回路90のCPU91は、所定の割り込み時間(この例では2msec)ごとに、前記表示制御回路90の制御データROM92に記憶されている各プログラムに従いサブ処理である表示制御処理を行う。図13は表示制御処理300のフローチャートである。
【0096】
表示制御処理300では、前記主制御回路70からの受信コマンドが前記変動時間コマンドであるか(S301)、前記図柄変動契機成立記憶個数コマンドであるか(S302)の判断が行われる。受信コマンドが前記図柄変動契機成立記憶個数コマンドである場合(S302)、受信した図柄変動契機成立記憶個数コマンドにしたがって、前記表示制御回路90の制御データRAM93に前記図柄変動契機成立記憶個数が設定記憶される(S303)。
【0097】
それに対して、受信コマンドが前記変動時間コマンドである場合(S301)、続いて前記受信した変動時間コマンドがA01〜A03あるいはA04〜A09の何れか確認される(S304)。
【0098】
そして、受信した変動時間コマンドが前記S304においてA01〜A03であると確認されると、前記第1の遊技状態であると判断されて、第1の遊技状態のための変動態様処理、すなわち、前記第1の変動態様群のみから変動態様を選択する外れ態様選択処理(S305)が行われる。
【0099】
外れ態様選択処理(S305)では、図14に示すように、受信した変動時間コマンドがA01〜A03の何れか判断され(S306,307)、前記受信した変動時間コマンドに対して前記表示制御回路90側で割り振られた変動態様が、前記表示制御回路90の制御データROM(変動態様記憶手段)92に記憶されている第1の変動態様群から読み出される。具体的には、前記受信した変動時間コマンドがA01の場合には、上から下へ特別図柄が3秒間スクロール変動する前記第1短縮変動態様が前記第1の変動態様群から選択され(S308)、前記受信した変動時間コマンドがA02の場合には、上から下へ特別図柄が7秒間スクロール変動する前記第2短縮変動態様が前記第1の変動態様群から選択され(S309)、前記受信した変動時間コマンドがA03の場合には、上から下へ特別図柄が11秒間スクロール変動する前記通常変動態様が前記第1の変動態様群から選択される(S310)。
【0100】
それに対して、前記受信した変動時間コマンドが前記S304においてA04〜A09であると確認されると、前記第2の遊技状態であると判断されて、前記第2の遊技状態に対する変動態様の選択処理(S311〜S329に相当する。)が行われる。すなわち、前記表示制御回路90の制御データROM(変動態様記憶手段)93に記憶されている、すくなくとも前記第1の変動態様群と前記第2の変動態様群の両方から、本実施例ではさらに前記第3の変動態様群からも変動態様の読み出し選択が行われる。
【0101】
前記第2の遊技状態に対する変動態様の選択処理(S311〜S329)では、前記リーチ図柄成立前変動態様選択のための処理(S311〜S317)と、前記リーチ図柄成立後変動態様選択のためのリーチ態様選択処理(S318)が行われる。
【0102】
前記リーチ図柄成立前変動態様選択のための処理(S311〜S317)においては、まず前記表示制御回路の制御データRAM93に設定されている前記図柄変動契機成立記憶個数が4か(S311)、3か(S312)、あるいは3未満か確認される(S312)。本実施例では、前記図柄変動契機成立記憶個数に関して設定基準個数が3個と設定されており、前記図柄変動契機成立記憶個数が設定基準個数(3個)以上の場合には、前記第1の変動態様群から短縮変動態様が選択され、それに対して前記図柄変動契機成立記憶個数が設定基準個数の3未満の場合には、前記第1の変動態様群から通常変動態様が選択されるようになっている。
【0103】
具体的には、前記制御データRAM93の図柄変動契機成立記憶個数が4の場合(S311)、上から下へ特別図柄が3秒間スクロール変動する前記第1短縮変動態様が前記第1の変動態様群から選択されると共に(S313)、前記特別図柄が波打ちながら上から下へ8秒間変動する第1調整変動態様(第1波打ち変動態様)が選択される(S314)。
【0104】
それに対し、前記制御データRAM93の図柄変動契機成立記憶個数が3の場合(S312)、上から下へ特別図柄が7秒間スクロール変動する前記第2短縮変動態様が前記第1の変動態様群から選択されると共に(S315)、前記特別図柄が波打ちながら上から下へ4秒間変動する第2調整変動態様(第2波打ち変動態様)が選択される(S316)。
【0105】
前記制御データRAM93の図柄変動契機成立記憶個数が3未満である2〜1の場合(S312)、上から下へ特別図柄が11秒間スクロール変動する前記通常変動態様が前記第1の変動態様群から選択される(S317)。
なお、前記受信した変動時間コマンドがA01〜A03の場合の外れ態様選択処理におけるS306及びS307と、前記受信した変動時間コマンドがA04〜A09の場合におけるS311〜S313,S315,S317は、本発明における第1の変動態様群変動態様決定手段として機能し、また前記S314及びS316は本発明における調整演出制御手段として機能する。
【0106】
前記リーチ態様選択処理(S318)では、図15に示すように、前記受信した変動時間コマンドがA04〜A09の何れか確認される(S319〜S323)。前記受信した変動時間コマンドがA04の場合(S319)、変動時間5秒の前記ジグザグ変動態様が選択され(S324)、前記受信した変動時間コマンドがA05の場合(S320)、変動時間7秒の前記回転変動態様が選択され(S325)、前記受信した変動時間コマンドがA06の場合(S321)、変動時間8秒の前記発光変動態様が選択され(S326)、前記受信した変動時間コマンドがA07の場合(S322)、変動時間5秒の前記ジグザグ変動態様が選択され(S327)、前記受信した変動時間コマンドがA08の場合(S323)、変動時間7秒の前記回転変動態様が選択され(S328)、前記受信した変動時間コマンドがA09の場合(S323)、変動時間8秒の前記発光変動態様が選択される(S329)。
【0107】
前記外れ態様選択処理(S305)あるいは前記リーチ態様選択処理(S318)後、演出パターン設定処理(S330)が行われる。前記演出パターン設定処理(S330)においては、前記表示装置9の特別図柄表示部42における演出態様の設定が行われる。具体的には、選択された変動態様が1つの場合、すなわち前記第1の変動態様群のみから変動態様が選択された場合(前記外れ態様選択処理(S305)で選択された場合)には、その選択された変動態様が、そのまま前記表示制御回路90のバッファに格納され、それに対して、選択された変動態様が複数の場合、すなわち前記第1の変動態様群と第2の変動態様群、場合によっては第3の変動態様群から変動態様が選択された場合(S311〜317,リーチ態様選択処理(S318)で選択された場合)には、選択された複数の変動態様が演出順に組み合わされて1つの演出パターンが設定され、その設定された演出パターンが前記表示制御回路90のバッファに格納される。表2に、変動時間コマンド、変動時間、図柄変動契機成立記憶個数、演出パターンの内容を示す。
【0108】
前記演出パターン設定処理(S330)後に、あるいは前記図柄変動契機成立記憶個数設定処理(S303)が行われた後に、図柄変動処理(S331)が行われる。前記図柄変動処理(S331)では、前記演出パターン設定処理(S330)で設定された演出パターンのデータに基づいて、前記特別図柄表示部42で表示する画像が前記表示制御回路90の画像データROM96から順次読み出され、前記表示制御回路90のバッファに格納される。なお、前記演出パターンが設定されていなければ、この図柄変動処理(S331)は行われることなく、その他の処理(S332)が行われる。
【0109】
その他の処理(S333)では、表示制御に必要なその他様々な処理が実行される。
【0110】
【表2】
【0111】
図16は、前記変動時間コマンド、前記変動時間並びに前記変動態様の関係を、一部のの変動パターンについて示したタイミングチャートである。図16のタイミングチャートにも示すように、本発明では、リーチ図柄が成立してリーチ状態となる場合において、リーチ図柄成立前の変動態様として短縮変動態様が選択された場合には、リーチ図柄成立前に調整変動態様を行うことによって、前記変動時間内の全期間に渡って特別図柄の変動が行われるようにし、特別図柄変動が行われない空白の余り時間を変動時間内に生じないようにしている。
【0112】
なお、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において構成の一部を適宜に変更して実施することができる。例えば、通常変動態様、短縮変動態様、調整変動態様、リーチ図柄成立後の変動態様等は前記の例に限られない。さらに、図柄変動契機成立に関係する入球可能領域は始動口の入球可能領域に限られるものではなく、他の入賞口等の入球可能領域としてもよい。
【0113】
【発明の効果】
以上図示し説明したように、請求項1の発明によれば、第1の変動態様群から短縮変動態様が選択された場合、短縮変動によって余ることになる変動時間の穴埋めとして変動表示を行う調整演出制御手段変動態様を備えたため、短縮変動態様に基づく変動表示を行った場合にも第2の変動態様群から選択した変動態様に基づく変動表示を行うことができる。そのため、表示装置における演出の自由度を増すことが可能になる。
【0114】
請求項2の発明によれば、遊技者に当否判定結果が当たりの可能性があると思わせるリーチ図柄成立が、通常変動態様と短縮変動態様の何れからも起こりうるため、遊技者は適度な緊張感を持って遊技を続けることが可能になる。
【0115】
請求項3の発明によれば、遊技球が入球可能領域に入球し、図柄変動契機の成立記憶個数が変化することにより図柄の変動態様を変化させることが可能となり、入球可能領域への遊技球の入球に対する楽しみを増すことが可能となる。
【0116】
請求項4の発明によれば、図柄変動契機成立記憶個数が設定基準個数以上の場合に前記短縮変動態様に決定されるため、記憶個数が多いときには変動時間を短縮させることが可能になり、遊技球の入球率が高ければ遊技をスピーディに進行させることが可能になる。
【0117】
請求項5の発明によれば、当否の判定等を行う遊技制御手段から変動時間を示すコマンドを送信し、前記コマンドを表示制御手段で受信して変動態様の選択決定を行うため、遊技の当否などの重要部分を担う遊技制御手段における制御上の負担を軽減させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る遊技機全体について釘を省略して示す正面図である。
【図2】同遊技機の電気制御を簡略に示すブロック図である。
【図3】同遊技機の表示制御を簡略に示すブロック図である。
【図4】同遊技機の変動態様に基づく図柄の変動を示す図である。
【図5】同遊技機におけるメイン処理に関する第一フローチャートである。
【図6】同遊技機におけるメイン処理に関する第二フローチャートである。
【図7】同遊技機における乱数更新処理に関するフローチャートである。
【図8】同遊技機における大当たり当否判定処理に関するフローチャートである。
【図9】同遊技機におけるリーチ有無決定処理に関するフローチャートである。
【図10】同遊技機における確定停止特別図柄決定処理に関するフローチャートである。
【図11】同遊技機における第2の遊技状態の変動時間決定処理に関するフローチャートである。
【図12】同遊技機における特別遊技実行処理に関するフローチャートである。
【図13】同遊技機における表示制御処理に関するフローチャートである。
【図14】同遊技機における表示制御処理の外れ態様選択処理に関するフローチャートである。
【図15】同遊技機における表示制御処理のリーチ態様選択処理に関するフローチャートである。
【図16】導遊技機における、変動時間コマンド、変動時間並びに変動態様の関係を、一部の変動パターンについて示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 遊技機
3 遊技盤
6 遊技領域
9 表示装置
10 始動口
42 特別図柄表示部
70 主制御回路
90 表示制御回路
Claims (5)
- 遊技の当否を判定する当否判定手段と、
図柄を変動表示した後停止表示して前記停止表示図柄で前記当否判定手段による当否判定結果を表示する表示装置と、
前記図柄の変動時間を複数種類記憶している変動時間記憶手段と、
前記図柄の変動態様を複数種類記憶している変動態様記憶手段と、
図柄変動契機の成立に起因して前記変動時間記憶手段に記憶されている複数の変動時間から一つの変動時間を選択する変動時間選択手段と、
前記変動態様記憶手段から変動態様を読み出し、前記読み出した変動態様に基づき前記図柄の変動表示を制御する表示制御手段と、
を備え、
前記表示制御手段が、前記変動時間選択手段により選択された一つの変動時間内に行われる図柄の変動表示を、前記変動態様記憶手段から読み出した一つの変動態様又は複数の変動態様の組合せにより構成して前記図柄の変動表示を制御する遊技機において、
前記変動態様記憶手段に記憶されている複数の変動態様は、少なくとも第1の変動態様群と第2の変動態様群との2つの変動態様群に区分され、前記第1の変動態様群には前記図柄が通常変動時間変動する通常変動態様と、前記通常変動時間よりも短い短縮変動時間前記図柄が変動する短縮変動態様とが含まれ、前記第2の変動態様群には、前記第1の変動態様群に含まれる変動態様とは異なる変動態様が含まれており、
前記表示制御手段により前記変動態様記憶手段から読み出される前記変動態様を、前記第1の変動態様群のみから読み出されるようにする第1の遊技状態と、
少なくとも前記第1の変動態様群と前記第2の変動態様群の両方から読み出されるようにする第2の遊技状態との何れかに決定する遊技状態選択手段と、
前記表示制御手段により前記第1の変動態様群から読み出される前記変動態様を、前記通常変動態様と前記短縮変動態様の何れかに決定する第1の変動態様群変動態様決定手段と、
前記遊技状態選択手段により第2の遊技状態に決定され、かつ前記第1の変動態様群変動態様決定手段により前記短縮変動態様に決定された場合には、前記変動時間選択手段により選択された前記変動時間内で余る変動時間の間、前記図柄の変動表示を行う調整演出制御手段と、
を備えたことを特徴とする遊技機。 - 前記第1の変動態様群には、遊技者に前記当否判定結果が当たりの可能性があると思わせる図柄態様で前記図柄が停止又は仮停止してリーチ図柄成立となる前のリーチ図柄成立前変動態様が含まれ、前記第2の変動態様群には、前記リーチ図柄成立後から前記図柄が確定停止するまでのリーチ図柄成立後変動態様が含まれることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
- 遊技球を打ち込むための遊技領域を備え、前記遊技領域内には前記遊技球が入球可能な入球可能領域が設けられ、
前記入球可能領域への入球に起因して前記図柄変動契機の成立を設定最大個数まで記憶する図柄変動契機成立個数記憶手段を備え、
前記第1の変動態様群変動態様決定手段による前記通常変動態様と前記短縮変動態様の何れかの決定が、前記図柄変動契機成立個数記憶手段に記憶されている記憶個数に基づいて行われることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。 - 前記図柄変動契機成立個数記憶手段の記憶個数が設定基準個数以上の場合に、前記第1の変動態様群変動態様決定手段により前記短縮変動態様に決定されることを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
- 前記表示制御手段とは異なる遊技の制御を行う遊技制御手段を備え、
前記遊技制御手段には、前記当否判定手段と、前記変動時間記憶手段と、前記変動時間選択手段と、前記変動時間選択手段によって選択された変動時間を示すコマンドを出力可能な出力手段とを備え、
前記表示制御手段には、前記コマンドを入力可能な入力手段を備え、
前記表示制御手段が前記コマンドに基づいて前記図柄の変動態様を決定することを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の遊技機。
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- 2003-06-23 JP JP2003177589A patent/JP2005007091A/ja active Pending
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