JP2012216804A - R−t−b系永久磁石の製造方法 - Google Patents

R−t−b系永久磁石の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】HDDR法を用いて良好な角型性と高い保磁力を有するR−T−B系永久磁石を提供する。
【解決手段】 50%体積中心粒径が1μm以上10μm未満であり、R214B相を含むR−T−B系合金(RはNdおよび/またはPrを50原子%以上含む希土類元素、TはFe、またはFeとCo)の粉末を用意する。この粉末を成型して圧粉体を作製する。圧粉体を250℃以上600℃以下の温度の水素雰囲気中で熱処理を施す第一熱処理工程と、圧粉体に対し、650℃以上1000℃以下の水素雰囲気中で熱処理を施す第二熱処理工程と、圧粉体に対し、650℃以上1000℃以下の真空または不活性雰囲気中で熱処理を施す第三熱処理工程とを実行する。第一熱処理工程終了時から第二熱処理工程の開始時までの昇温は、真空または不活性雰囲気中で行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、HDDR法によって作製される多孔質構造を有するR−T−B系永久磁石、および前記R−T−B系永久磁石を熱間圧縮することによって作製されるR−T−B系高密度磁石の製造方法に関する。
高性能永久磁石として代表的なR−T−B系永久磁石(RはNdおよび/またはPrを50原子%以上含む希土類元素、TはFe、またはFeとCo)は、三元系正方晶化合物であるR214B相を主相として含む組織を有し、優れた磁気特性を発揮する。R−T−B系永久磁石においては、主相であるR214B相の結晶粒径を小さくすることにより保磁力が向上することが知られている。1μm以下の平均結晶粒径を有するR−T−B系永久磁石を得る方法として、HDDR(Hydrogenation−Disproportionation−Desorption−Recombination)処理法が知られている。
「HDDR」は水素化(Hydrogenation)および不均化(Disproportionation)と、脱水素(Desorption)および再結合(Recombination)とを順次実行するプロセスを意味している。公知のHDDR処理は、例えば、R−T−B系合金のインゴットまたは粉末を、水素雰囲気または水素ガスと不活性ガスとの混合雰囲気中で温度500℃〜1000℃に保持し、それによって上記インゴットまたは粉末に水素を吸蔵(水素吸蔵処理)させた後、例えば水素圧力が13Pa以下の真空雰囲気、または水素分圧が13Pa以下の不活性雰囲気になるまで温度500℃〜1000℃で脱水素処理し、次いで冷却する。
上記処理において、典型的には次のような反応が進行する。すなわち、前記水素吸蔵処理によって、水素化ならびに不均化反応(双方を合わせて「HD反応」と呼ぶ。反応式の例:Nd2Fe14B+2H2→2NdH2+12Fe+Fe2B)が進行し、微細組織が形成される。次いで脱水素処理を行うことにより、脱水素ならびに再結合反応(双方をあわせて「DR反応」と呼ぶ。反応式の例:2NdH2+12Fe+Fe2B→Nd2Fe14B+2H2)が起こり、微細なR2Fe14B相を含む合金が得られる。
HDDR処理を施して製造されたR−T−B系合金粉末は、大きな保磁力を有し、磁気的異方性を有している。HDDR処理によってR−T−B系合金粉末を製造する方法は、例えば、特許文献1や特許文献2に開示されている。HDDR処理によれば、0.1μm〜1μmの非常に微細な結晶粒径を有する永久磁石粉末が得られる。
さらに、近年、平均粒径10μm未満に微粉砕したR−T−B系合金粉末を成型して圧粉体を作製し、その圧粉体に対してHDDR処理を施すことにより作製した多孔質のバルク磁石(以下、多孔質磁石と称する)が開発され、特許文献3に開示されている。この多孔質磁石は、平均粒径が10μm未満の微粉末に対してHDDR処理を施しているために、HDDR反応を短時間で進行させることができ、結果としてHDDR反応を均一に進行させることができるため、減磁曲線の角型性に優れている。特許文献3では、HDDR処理において、昇温時の反応速度制御の困難性に起因する磁気特性低下を抑制するために、HD反応のための昇温工程を真空または不活性雰囲気で行うことが望ましいと記載されている。
また、特許文献4には、HDDR処理によって得られた永久磁石粉末をホットプレスなどの熱間成型法によって、バルク化することができることが開示されている。
特許文献5には、HDDR処理によって磁石粉末を得る際、R−T−B系合金粉末に対してHD処理を行う前に、30kPa(0.3atm)以上100kPa(1.0atm)以下の水素雰囲気下で、600℃以下の温度で保持することが開示されている。この方法によれば、HD反応が起きない温度で、R214B相中に水素を含有させてR2Fe14BHx(xは水素量を表す)とし、その後、20kPa(0.2atm)以上60kPa(0.6atm)以下の水素雰囲気下でHD反応温度まで昇温され、その状態に保持される。このとき、水素化および不均化させることによって、その後のDR反応後に高い異方化度を有する永久磁石粉末が得られる。
特開平1−132106号公報 特開平2−4901号公報 国際公開第2007/135981号公報 特開平4−253304号公報 特開2001−76917号公報
特許文献3の記載によれば、磁界を印加しながら成型した圧粉体に対しHDDR処理を施すことによって、異方性の多孔質磁石が作製される。しかしながら、その配向度は十分大きいとは言えない。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の主たる目的は、従来の多孔質磁石に比べて高い配向度および残留磁束密度を有するR−T−B系永久磁石を提供することにある。
本発明のR−T−B系永久磁石の製造方法は、50%体積中心粒径が1μm以上10μm未満であり、R214B相を含むR−T−B系合金(RはNdおよび/またはPrを50原子%以上含む希土類元素、TはFe、またはFeとCo)の粉末を用意する工程と、前記粉末を成型して圧粉体を作製する工程と、前記圧粉体を250℃以上600℃以下の温度の水素雰囲気中で熱処理を施す第一熱処理工程と、前記第一熱処理工程の後、前記圧粉体に対し、650℃以上1000℃以下の水素雰囲気中で熱処理を施す第二熱処理工程と、前記第二熱処理工程の後、前記圧粉体に対し、650℃以上1000℃以下の真空または不活性雰囲気中で熱処理を施す第三熱処理工程とを含み、前記第一熱処理工程終了時から前記第二熱処理工程の開始時までの昇温を真空または不活性雰囲気中で行う。
ある好ましい実施形態において、前記第一熱処理工程における水素雰囲気の水素分圧は10kPa以上500kPa以下である。
ある好ましい実施形態において、前記第一熱処理工程終了後、前記第二熱処理工程の開始までの時間を60分以下とする。
ある好ましい実施形態において、前記第二熱処理工程における水素雰囲気の水素分圧は20kPa以上500kPa以下である。
ある好ましい実施形態において、前記第二熱処理工程および前記第三熱処理工程における熱処理の温度は950℃以下である。
ある好ましい実施形態において、前記第一熱処理工程、前記第二熱処理工程、および、前記第三熱処理工程の間、前記圧粉体は成形容器内に保持されている。
本発明によるR−T−B系高密度磁石の製造方法は、上記いずれかに記載の製造方法によって製造されたR−T−B系永久磁石を準備する工程と、熱間圧縮成型によって前記R−T−B系永久磁石の密度を高める工程とを含む。
本発明によれば、50%体積中心粒径1μm以上10μm未満のR−T−B系合金粉末を成型した圧粉体に対して、まず600℃以下の水素雰囲気で熱処理を行ってR−T−B系合金中の希土類リッチ相に水素吸蔵させ、その後、雰囲気を真空または不活性雰囲気に切り替えてHD反応温度まで昇温する。こうすることにより、後のHDDR処理における反応の不均一性に伴う配向度および角型性の低下を抑制し、優れた磁気特性を有する磁石を製造することが可能となる。
本発明の実施形態で好適に使用され得るホットプレス装置を示す図である。 第一熱処理工程の温度T1と残留磁束密度Brとの関係を示すグラフである。 第一熱処理工程の温度T1と保磁力HcJとの関係を示すグラフである。 第一熱処理工程の温度T1と配向度(Br/Jmax)との関係を示すグラフである。 第一熱処理工程の温度T1と角型比(Hk/HcJ)との関係を示すグラフである。 第一熱処理工程の温度T1と最大エネルギー積((BH)max)との関係を示すグラフである。 本発明の実施例において、T1=600℃で作製したサンプルの破断面を示す電子顕微鏡像を示す図である。 実施例および比較例の減磁曲線を示すグラフである。 多孔質磁石および高密度磁石の減磁曲線を示すグラフである。 圧粉体の作製に使用され得る成形容器およびプレス治具の例を示す図である。
本発明者らは、特許文献3の多孔質磁石の配向度が劣る原因について詳細な考察を行った結果、50%体積中心粒径10μm未満のR−T−B系合金粉末の圧粉体において、以下に示すような点を考慮する必要がある、ということに想到した。
HDDR処理によって磁気的異方性が得られたR−T−B系磁石においてR214B相の磁化容易軸であるc軸は、HDDR処理前のR214B相のc軸とほぼ同一の方位となることが知られている。このようなR214B相の方位を記憶するメカニズムについては、さまざまな考察がなされている。HD処理後に得られる組織中には、典型的にはRH2相やα−Fe相、Fe2B相などが存在する。この組織を、以下「不均化組織」と呼ぶ。この組織に、HDDR処理前のR214B相のc軸の向きを伝承している領域が存在すると考えられる。これは、特許文献3の多孔質磁石でも同様であると考えられる。
上述したように、特許文献3には、R−T−B系合金粉末を成型して圧粉体を作製し、その圧粉体に対して施すHDDR処理において、昇温時の反応速度制御の困難性に起因する磁気特性低下を抑制するために、HD反応のための昇温工程を真空または不活性雰囲気で行うことが望ましいと記載されている。しかしながら、圧粉体を真空または不活性雰囲気中で昇温させると、R−T−B系合金粉末中における希土類リッチ相(R214B相の粒界部分に存在し、Rが50原子%以上の相)の溶解温度(たとえばNd−Fe−B三元系においては、共晶温度である680℃で希土類リッチ相が溶解する。)以上になると液相が生成し、R214B相の一部を溶解する可能性がある。
その後、従来技術における通常のHD反応においては、R214B相、液相のいずれも水素と反応し、RH2相、α−Fe相、Fe2B相に分解するなどして不均化組織を形成する。このとき、液相中の少なくとも昇温中にR214B相が溶解した成分と、水素との反応で生成する組織は、磁界中成型によりR214B相のc軸方向を揃えた方向とは無関係な方向に生成するため、次いで行うDR反応によって再結合したR214B相のc軸方向は、磁界中成型によってR214B相のc軸方向を揃えた方向とは無関係な方向に向いてしまい、全体としてHDDR処理前の状態よりも配向度が低下してしまう可能性がある。
また、このようにR214B相、液相のいずれからもRH2相、α−Fe相、Fe2B相が分解して生成すると、HD反応により形成した組織は不均一なものとなり、結果として保磁力のばらつきが大きくなって角型性が悪化するのではないかと考えられる。
そこで本発明者らは、R−T−B系合金粉末の圧粉体をHDDR処理することによって生じる配向度および角型性の悪化は、HD反応前の昇温過程において生成した液相がR214B相の一部を溶解することが主原因であり、この液相の生成を抑制することができれば、配向度、角型性の悪化は阻止できると考え、その解決方法として、R−T−B系合金中の希土類リッチ相に水素を吸蔵させ、HDDR処理温度よりも高い融点を有する希土類水素化物(RHx:xは水素量を表す)とすることで、昇温過程における液相生成を抑制できると考え、R−T−B系合金の圧粉体を、600℃以下の水素雰囲気下で水素化させ、そのままHD反応の水素雰囲気下でHD処理温度まで昇温、保持し、HD反応させた後にDR処理を施し、多孔質磁石の作製を試みた。しかしながら、予想に反して得られた磁石の配向度および角型性は、逆に悪化してしまった。
本発明者らは上記HD反応の前に600℃以下の温度で水素化工程を施した多孔質磁石の配向度および角型性が悪化した原因について考察したところ、多孔質磁石の製造工程で採用される50%体積中心粒径10μm未満のR−T−B系合金粉末の圧粉体においては、水素ガスと接する粉末の個々の粒子の表面積が従来のHDDR磁粉を作製するための合金粉末粒子(50μm〜10mm程度)に対して100倍以上大きく、上記600℃以下の低温での水素化工程からHD工程までの昇温工程をHD工程と同じ水素雰囲気で行うことにより昇温中に起こるHD反応の進行が、従来のHDDR磁粉の製造過程に比べて顕著であり、これが当初の予想に反して配向度の悪化を招いてしまう一つの要因ではないかと考えた。
上述したことを鑑み、本発明者らは、上記昇温工程における不適切なHD反応を抑制するために、昇温工程の雰囲気を真空または不活性雰囲気とすることにより、配向度および角型性に優れるR−T−B系多孔質磁石が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
以下、本発明によるR−T−B系永久磁石の製造方法について、望ましい実施形態を詳細に説明する。
<原料合金>
まず、主たる相として硬磁性相であるR214B相を含むR−T−B系合金(原料合金)を用意する。ここで、「R」は希土類元素であり、Ndおよび/またはPrを50原子%以上含む。本明細書における希土類元素Rはイットリウム(Y)を含んでもよい。TはFeまたはFeとCoである。このR−T−B系合金(原料合金)は、R214B相を体積比率で50%以上含んでいることが望ましい。原料合金に含まれる希土類元素Rの大部分は、R214B相および希土類リッチ相を構成しているが、一部はR23やその他の相を構成している。
希土類元素Rの組成比率は原料合金全体の12原子%以上30原子%以下であることが望ましく、13原子%以上18原子%以下であることがより望ましい。また、Rの一部をDyおよび/またはTbとすることで、保磁力を向上させることができる。また、希土類元素Rの組成比率が15原子%以下であると、ホットプレス後に金型から取り出しやすいのでより望ましい。
Bの組成比率は原料合金全体の3原子%以上15原子%以下が望ましく、5原子%以上8原子%以下がより望ましく、5.5原子%以上7.5原子%以下がさらに望ましい。Bはその一部をCで置換してもよいが、その置換量は置換前のBの量に対して10原子%以下であることが望ましい。
「T」は残余を占め、Fe、またはFeおよびFeの一部を置換したCoである。その置換量はT全体の50原子%以下であることが望ましい。また、原料合金全体に対するCoの総量は、コストなどの観点から、20原子%以下であることが望ましく、5原子%以下であることがさらに望ましい。Coを全く含有しない場合でも高い磁気特性は得られるが、0.5原子%以上のCoを含有すると、より安定した磁気特性を得ることができる。
磁気特性向上などの効果を得るため、Al、Ti、V、Cr、Ga、Nb、Mo、In、Sn、Hf、Ta、W、Cu、Si、Zr、Niなどの元素を適宜添加してもよい。ただし、添加量の増加は、特に飽和磁化の低下を招くため、総量で全体の10原子%以下とすることが望ましい。原料合金には不可避の不純物を含有していてもよい。
原料合金は、磁気特性に悪影響を及ぼすα−Fe相の量を低減することのできるストリップキャスト法により作製することが望ましいが、ブックモールド法、遠心鋳造法、アトマイズ法などによっても作製することができる。原料合金における組織均質化などを目的として、粉砕前の原料合金に対して熱処理を施してもよい。このような熱処理は、真空または不活性雰囲気において、典型的には1000℃以上の温度で実行され得る。
<粉砕>
次に、原料合金を公知の方法で粉砕することにより、原料粉末を作製する。本実施形態では、まずジョークラッシャーなどの機械的粉砕法や水素吸蔵粉砕法などを用いて原料合金を粗粉砕し、大きさ50μm〜1000μm程度の粗粉砕粉末を作製する。この粗粉砕粉末に対してジェットミルなどによる微粉砕を行い、典型的には50%体積中心粒径が1μm以上10μm未満の原料粉末を作製する。なお、50%体積中心粒径(D50)は気流分散型レーザー回折法により測定できる。
取扱いの観点から、原料粉末の50%体積中心粒径は1μm以上であることが好ましい。50%体積中心粒径が1μm未満になると、原料粉末が大気雰囲気中の酸素と反応しやすくなり、酸化による発熱・発火の危険性が高まるからである。取扱いをより容易にするためには、50%体積中心粒径を3μm以上に設定することが好ましい。成型体の機械的強度向上という観点から、50%体積中心粒径の好ましい上限は9μmであり、さらに好ましい上限は8μmである。
<圧粉体>
次に、上記の原料合金粉末を成型し、圧粉体を作製する。圧粉体を成型する工程は、10MPa〜200MPaの圧力を付加し、0.4MA/m〜16MA/mの磁界中(静磁界、パルス磁界など)で行うことが望ましい。成型は公知の粉末プレス装置によって行うことができる。粉末プレス装置から取り出し時の圧粉体密度(成型体密度)は、3.5g/cm3〜5.2g/cm3程度である。
また、成形は例えば図10や特開平7−153612号公報に記載のような容器内に原料合金粉末を充填した後に、0.05MPa〜10MPaの圧力を付加して圧粉体を作製してもよい。この場合は、容器に圧粉体を入れたままHDDR処理を行う。容器内で成形することによって、圧粉体密度が低い場合においても取り扱いが容易となる。圧粉体密度を低くすることにより、後のHDDR処理において、水素吸蔵に伴う体積膨張によって生じる内部応力を圧粉体内部で緩和することができるため、クラックの発生を抑制することができる。この場合の圧粉体密度は3.0g/cm3〜4.0g/cm3程度である。
上記の成型工程は、磁界を印加することなく実行してもよい。磁界配向を行わない場合、最終的には等方性の多孔質磁石が得られることになる。しかし、より高い磁気特性を得るためには、磁界配向を行いながら成型工程を実行し、最終的に異方性の多孔質磁石を得ることが望ましい。
原料合金の粉砕工程および上記圧粉体の成型工程は、原料粉末の酸化を抑制しながら行うことが望ましい。原料粉末の酸化を抑制するには、各工程および各工程間のハンドリングをできる限り酸素量を抑制した不活性雰囲気で行うことが望ましい。DR処理前の圧粉体の酸素量は1質量%以下に抑制することが望ましく、0.6質量%以下に抑制することがより望ましい。
<HDDR処理>
次に上記成型工程によって得られた圧粉体に対し、HDDR処理を施す。本実施形態において、HDDR処理は第一熱処理工程、第二熱処理工程、第三熱処理工程の3工程を含む。
第一熱処理工程は、原料粉末を用いて成型した圧粉体に対し、水素雰囲気中で250℃以上600℃以下の温度において熱処理を施す工程である。第一熱処理工程では、R214B相のHD反応は起こらないが、R214B相の結晶格子間に水素が吸蔵される。また、R214B相の結晶粒間に存在する希土類リッチ相は水素化され、主にRの水素化物として存在する。水素化した希土類リッチ相は、主に希土類水素化物RHxとして存在し、その融点は第二熱処理工程(HD工程)における熱処理温度よりも高い。そのため、第一熱処理工程を行うことにより、第二熱処理工程の前に液相が生成して、R214B相を溶解し、磁気特性、特に配向度および角型性が悪化することを抑制する。
第一熱処理工程においては、R214B相の結晶格子間に水素が吸蔵され、R214B相の体積が約2%膨張することを、粉末X線回折測定より求めた格子定数から確認している。このことから、圧粉体の寸法や形状によっては、体積膨張によって生じる内部応力により圧粉体にクラックが生じてしまう可能性がある。このクラックの抑制のため、例えば、水素が通気可能な程度に密閉された容器など、圧粉体の体積膨張を抑制する拘束治具を用いてHDDR処理を行ってもよい。
第一熱処理工程の熱処理温度は、R214B相のHD反応が起こってしまうと、反応速度制御の困難性から配向度が悪化するため、R214B相のHD反応が起こる温度以下で行う必要がある。
R−T−B系合金粉末の圧粉体を100kPaの水素雰囲気中で昇温しながら水素吸収挙動を調査したところ、610℃〜700℃において急激に水素を吸収することが確認された。そこで、700℃においてR−T−B系合金粉末の圧粉体を水素化させた後にX線回折測定によって構成相を調査したところ、R214B相は不均化し、RHx相とα−Fe相とFe2B相に分解していることが確認された。したがって、この水素の吸収はR214B相のHD反応によるものと考えられる。また、前記反応温度より低い600℃においてR−T−B系合金粉末の圧粉体を水素化させた後にX線回折測定によって構成相を調査したところ、R214B相のHD反応は起こっておらず、希土類リッチ相は主にRHx相となっていることが確認された。したがって、R214B相を不均化させることなく、希土類リッチ相を高融点化合物である希土類水素化物RHxとするための第一熱処理工程の熱処理温度は、600℃以下である。
希土類リッチ相の水素化の反応速度を向上させるため、熱処理温度は250℃以上であり、400℃以上であることが望ましい。また、水素化を十分進行させるために、600℃以下の所定の温度まで昇温した後に所定時間保持してもよく、その保持時間は120分以下であることが望ましい。120分を超えて熱処理を行っても、それ以上の効果は見られず、生産性の悪化を招く。
また、第一熱処理工程における雰囲気の水素分圧は、10kPa以上である。また、50kPa以上であれば希土類リッチ相の水素化が十分に進行するので好ましい。また、500kPaを超える水素分圧では、処理に特殊な装置が必要となるため、500kPa以下であることが望ましい。より好ましい水素分圧は150kPa以下である。水素分圧が150kPaを超えると水素吸蔵が急激に起こってしまい、水素吸蔵に伴う体積膨張によって圧粉体にクラックが入ってしまう可能性がある。
次に、雰囲気を真空(1.3Pa以下)または不活性雰囲気に切り替えて、第二熱処理工程の熱処理温度まで昇温する。昇温中の雰囲気に水素ガスが存在すると、R214B相の水素化、不均化反応が進行してしまうため、反応速度制御が困難となり、結果として磁気特性の低下を招く可能性があるが、特許文献5などの従来のHDDR磁粉(原料合金粉末の平均粒子径が50μm〜10mm)の製造においては、水素ガスが存在することによって生じるHD反応で不均化する領域はごく一部であり、適切な昇温速度の下では、一定量の水素が存在しても表面のごくわずかな領域のみが昇温中に水素化および不均化するにとどまり、HDDR処理後の配向度への影響はそれほど顕在化しない。一方、本発明の製造方法では、50%体積中心粒径が10μm未満の微粉末を対象としており、表面積は従来のHDDR磁粉よりも100倍以上も大きく、昇温中の雰囲気に水素が存在することによって起こるHD反応の進行が、従来のHDDR磁粉の製造に比べて顕著であり、結果HDDR処理後の配向度の低下が顕在化する。なお、本明細書において、不活性ガスとはアルゴンおよび/またはヘリウムなどの希土類元素と反応しないガスを意味する。昇温工程を窒素雰囲気で行うと、R−T−B系合金粉末が窒化する可能性があるので好ましくない。
また、昇温の時間が長すぎると、第一熱処理工程により一旦生成したRHx相の脱水素反応が生じ、その結果液相が生成されて、主相であるR214B相と反応し、得られる磁石の配向度および角型性を悪化させる可能性があるため、昇温の時間(第一熱処理工程終了時から、第二熱処理工程の開始時までの時間)は60分以下とすることが望ましく、30分以下とすることがより望ましく、10分以下とすることがさらに望ましい。なお、雰囲気ガスの置換に要する時間や装置の昇温能力等を考慮すると、昇温時間は通常1分以上である。
次いで行う第二熱処理工程は、水素雰囲気中においてR214B相をHD反応させて不均化組織を得る工程である。この時、第二熱処理工程の温度および水素分圧を適正に制御することによって最終的に得られる磁石の磁気的異方性を高めることができる。
第二熱処理工程の温度は650℃以上1000℃以下である。650℃未満では不均化が完了するまでに時間がかかりすぎる。また、1000℃を超えると不均化組織が粗大化するため、後の第三熱処理工程によって得られるR214B相の集合組織が粗大となり、磁気特性、特に保磁力の低下を招く。粒成長を抑制するという観点から、第二処理工程の温度を950℃以下に設定することが好ましく、900℃以下に設定することがより好ましい。
第二熱処理工程の水素分圧は20kPa以上であることが望ましい。水素分圧が20kPa未満ではR214B相の不均化が十分に進むまでに時間がかかりすぎるため、生産性の低下を招く可能性がある。また、500kPaを超える水素分圧では、処理に特殊な装置が必要となるため、500kPa以下であることが望ましい。なお、より好ましい水素分圧は150kPa以下である。水素分圧が150kPaを超えると水素吸蔵が急激に起こってしまい、水素吸蔵に伴う体積膨張によって圧粉体にクラックが入ってしまう可能性がある。
第二熱処理工程に要する時間は、10分以上5時間以下であることが望ましい。10分未満では、R214B相の不均化が十分に進まない可能性がある。また、5時間を超えると不均化組織が粗大化するため、第三熱処理工程後の再結合組織が粗大となり、磁気特性、特に保磁力の低下を招く可能性がある。より望ましくは15分以上2時間以下である。
次いで行う第三熱処理工程では、真空(1.3Pa以下)または不活性雰囲気において650℃以上1000℃以下で保持することにより、RHx相の脱水素反応を起こし、R214B相を再結合反応により生成させる。なお、第三熱処理工程の雰囲気を段階的に変化させることで脱水素反応の過程を制御することもできる。例えば、絶対圧または水素分圧が1kPa〜20kPaの雰囲気に5分以上5時間以下の時間で制御したのち、真空または不活性雰囲気において650℃以上1000℃以下で保持することでHcJを制御することができる。
第三熱処理工程で生成したR214B相は典型的には0.1μm以上1.0μm以下の平均結晶粒径を有する集合組織を形成する。また、再結合に使用されなかったRHxからの脱水素反応が起こるとともに、Rに富む液相が生成する。この液相に、HD処理時において残存していたR’−M化合物が溶解し、R214B相の結晶粒界に侵入する。その結果、非磁性の粒界相(希土類リッチ相)が形成され、個々のR214B相を磁気的に孤立化させるため、保磁力が発現する。また、M元素の一部がR214B相内へ拡散することによって、保磁力が向上する。このとき、焼結反応も同時に起こり、多孔質の永久磁石となる。粒成長を抑制するという観点から、第三処理工程の温度を950℃以下に設定することが好ましく、900℃以下に設定してもよい。
第三熱処理工程の温度は650℃以上1000℃以下である。650℃未満では脱水素が完了するまでに時間がかかりすぎる。また、1000℃を超えると再結合したR214
B相が結晶粒成長してしまうため、磁気特性、特に保磁力の低下を招く。また、第三熱処理工程に要する時間は、5分以上10時間以下が望ましく、10分以上2時間以下がより望ましい。
<多孔質磁石>
上記HDDR処理によって、3.5g/cm3以上7.0g/cm3以下の密度を有する多孔質磁石が得られる。この多孔質磁石においては、第二熱処理工程より前に粉末粒子の磁化容易軸を所定方向に配向させておくことにより、HDDR処理で形成する集合組織内の微細なNd2Fe14B型結晶相の磁化容易軸を磁石全体にわたって所定方向に配向することができる。
この多孔質磁石には、HDDR処理工程で相互に結合した粉末粒子の間に、三次元網状に連通する長径10μm程度の空隙が存在している。圧粉体を構成していた個々の粉末粒子は、HDDR処理により隣接する粉末粒子と結合し、剛性を発揮する三次元構造を形成するとともに、個々の粉末粒子内では微細なNd2Fe14B型結晶相の集合組織が形成さ
れている。
本発明のR−T−B系多孔質磁石の密度は、3.5g/cm3以上7.0g/cm3以下であるが、粉末粒子間の隙間が存在した状態でも、粒子同士が結合し、十分な機械的強度と優れた磁気特性とを発揮する。
本実施形態では、成型工程後に圧粉体に対してHDDR処理を施すため、HDDR処理後には粉末成型を行わない。このため、成型のための加圧によって磁粉が粉砕されて磁気特性が劣化するるようなことがHDDR処理後に生じず、HDDR粉末を圧縮するボンド磁石に比べて高い磁気特性を得ることができる。
<多孔質磁石の熱間圧縮成型>
上記の方法によって得られた多孔質磁石は、そのままの状態でバルク永久磁石として利用することができるが、さらにホットプレス法などの熱間圧縮成型を用いることによって、高密度化を行い、平均結晶粒径0.1μm以上1μm以下のR214B相の集合組織を有する高密度磁石を得ることができる。
以下に熱間圧縮成型による高密度化について、具体的な実施形態の一例を示す。多孔質磁石に対する熱間圧縮は、公知の熱間圧縮技術を用いて行うことができる。例えば、ホットプレス、SPS(spark plasma sintering)、HIP、熱間圧延などの熱間圧縮成型を行うことが可能である。なかでも、所望の形状を得やすいホットプレスやSPSが好適に用いられ得る。以下、ホットプレスを行う手順について説明する。
本実施形態では、図1に示す構成を有するホットプレス装置を用いる。この装置は、中央に開口部を有する金型(ダイ)27と多孔質磁石を加圧するための上パンチ28aおよび下パンチ28bと、これらのパンチ28a、28bを昇降する駆動部30a、30bとを備えている。
上述した方法によって作製した多孔質磁石(図1では参照符号「10」と付している)を、図1に示す金型27に装填する。このとき、配向方向とプレス方向とが一致するように装填を行うことが望ましい。金型27およびパンチ28a、28bは、使用する雰囲気ガス中で加熱温度および印加圧力に耐えうる材料から形成される。このような材料としては、カーボンや、タングステンカーバイドなどの超硬合金が望ましい。なお、多孔質磁石10の外形寸法は金型27の開口部寸法よりも小さく設定しておくことにより、異方性を高められる。次に、多孔質磁石10を装填した金型27をホットプレス装置にセットする。ホットプレス装置は、真空(1.3Pa以下)または不活性雰囲気に制御することが可能なチャンバ26を備えていることが望ましい。チャンバ26内には、例えば抵抗加熱によるカーボンヒーターなどの加熱装置と、多孔質磁石を加圧して圧縮するためのシリンダーとが備え付けられている。
チャンバ26内を真空または不活性雰囲気で満たした後、加熱装置により金型27を加熱し、金型27に装填された多孔質磁石10の温度を600℃〜900℃に高め、9.8〜294MPaの圧力Pで多孔質磁石10を加圧する。多孔質磁石10に対する加圧は、金型27の温度が設定レベルに到達してから開始することが望ましい。金型の温度が十分に高くない場合には、加圧時に多孔質磁石に割れが生じたり、得られる高密度磁石の配向度が悪化してしまう可能性がある。加圧しながら600℃〜900℃の温度で10分以上保持した後、冷却する。加熱圧縮により高密度化された磁石が大気と接触して酸化しない程度の低い温度(100℃以下程度)まで冷却が進んだ後、本実施例の磁石をチャンバから取り出す。こうして、上記の多孔質磁石から本実施形態のR−T−B系高密度磁石を得ることができる。
こうして得られた磁石の密度は真密度の90%以上に達する。また、本実施形態によれば、最終的な結晶相集合組織において、個々の結晶粒の最短粒径aと最長粒径bの比b/aが2未満である結晶粒が全結晶粒の50体積%以上存在する。この点において、本実施形態の磁石は、例えば特開平02−39503号公報などに記載の従来の熱間塑性加工による異方性バルク磁石と大きく異なっている。このような磁石の結晶組織においては最短粒径aと最長粒径bの比b/aが2を超えた扁平な結晶粒が支配的である。
(実験例1)
原料合金の粉末として、下の表1に示す組成の合金粉末を用意し、上述した実施形態の製造方法により、多孔質磁石を作製した。以下、本実験例における多孔質磁石の作製方法を説明する。
まず、表1の組成を有する急冷凝固合金をストリップキャスト法で作製した。得られた急冷凝固合金を水素吸蔵崩壊法によって粒径425μm以下の粉末に粗粉砕した後、ジェットミルを用いて粗粉末を微粉砕し、50%体積中心粒径4.2〜4.5μmの微粉末を得た。なお、50%体積中心粒径は、気流分散型レーザー回折式粒度分布測定装置(Sympatec社製、HEROS/RODOS、以下本実施例の50%体積中心粒径はすべて同じ装置で測定)によって測定した。
次に、この粉末をプレス装置の金型に充填し、0.64MA/mの磁界中において、磁界と平行方向に76MPaの圧力を印加して圧粉体を作製した。圧粉体の密度は、寸法と重量に基づいて計算すると、4.2〜4.5g/cm3であった。
次に、圧粉体に対してHDDR処理を行った。具体的には、圧粉体を100kPaの水素流気中で温度T1=200、250、300、400、600、700(℃)まで14℃/minの昇温速度で昇温し、30分間保持し、第一熱処理工程を行った。その後、雰囲気を100kPaのアルゴン流気に切り替えた後、840℃まで14℃/minの昇温速度で昇温し、次いで雰囲気を100kPaの水素流気に切り替えた後、840℃を2時間保持して第二熱処理工程を行った。その後、840℃のまま5.3kPaに減圧したアルゴン流気中で1時間保持し、第三熱処理工程を行った。次に、100kPaのアルゴン流気中で室温まで冷却し、サンプルを作製した。
作製したサンプルの寸法と重量から密度を計算すると、5.4〜6.2g/cm3であった。
作製したサンプルに対して3.2MA/mのパルス磁界で着磁した後、磁気特性をBHトレーサー(装置名:MTR−1412(メトロン技研社製))で測定した。図2は温度T1と残留磁束密度Br、図3はT1と保磁力HcJ、図4はT1と配向度(Br/Jmax)、図5はT1と角型比(Hk/HcJ)、図6はT1と最大エネルギー積((BH)max)の関係を示す。なお、Jmaxは、着磁したサンプルの着磁方向に1.6MA/mまで外部磁界を印加した時のサンプルの磁化の最大測定値であり、Br/Jmaxが大きいほど配向度に優れている。また、Hkは磁化がBr×0.9となる時の外部磁界の値であり、Hk/HcJが大きいほど減磁曲線の角型性に優れている。
図2〜6には、比較例として第一熱処理工程無しの結果も示している。なお、第一熱処理工程無しのサンプルは、100kPaのアルゴン流気中で840℃まで14℃/minで昇温した後に、雰囲気を100kPaの水素流気に切り替えて840℃で2時間保持して第二熱処理工程を行い、次いで雰囲気を100kPaのアルゴン流気中で840℃を1時間保持して第三熱処理工程を行い、100kPaのアルゴン流気中で室温まで冷却して作製した。
図4および図5より明らかなように、T1が250℃以上600℃以下のサンプルは、第一熱処理工程無しのサンプルに比べて、配向度および角型性に優れており、T1が400℃以上600℃以下で作製したサンプルにおいては、配向度および角型性に特に優れている。T1が700℃で作製したサンプルでは、水素流気中における700℃までの昇温過程でR214B相の水素化・不均化反応が進行してしまうため、配向度および角型性のいずれも小さな値を示している。
図7は、合金A3について、T1=600℃の条件で作製したサンプルの破断面を示すSEM写真である。図7において見られる、サンプル内に存在する細孔は、HDDR処理工程で相互に結合した粉末粒子の間に存在する空隙であり、三次元網状に連通している。圧粉体を構成していた個々の粉末粒子は、HDDR処理により、隣接する粉末粒子と結合し、剛性を発揮する三次元構造を形成するとともに、個々の粉末粒子内では、微細なR214B相の集合組織が形成されている。
また、作製したサンプルの減磁曲線の一例として、A2について、上記作製方法においてT1=600℃で作製したサンプルの減磁曲線を図8に示す。また、比較例として、上記作製方法で作製した第一熱処理工程無しのサンプルの減磁曲線もあわせて示す。図8から明らかなように、比較例のサンプルの減磁曲線は角型性が非常に悪いが、本発明の第一熱処理工程を行うことにより、減磁曲線の角型性に優れる磁石を作製することができる。
(実験例2)
実験例1で説明した方法と同一の方法で合金A2、A5の粉末の圧粉体を作製した。次に、圧粉体に対してHDDR処理を行った。具体的には、圧粉体を100kPaの水素流気中で600℃まで14℃/minの昇温速度で昇温し、30分間保持し、第一熱処理工程を行った。その後、雰囲気を表2に記載の雰囲気ガス流気(全圧が100kPaのアルゴンガス流気、または全圧が100kPaで水素分圧が50kPaの水素/アルゴン混合ガス流気)に切り替えた後、840℃まで14℃/minの昇温速度で昇温した。次いで雰囲気を全圧が100kPaの水素流気に切り替えた後840℃を2時間保持して第二熱処理工程を行った。また、第一熱処理工程終了時から第二熱処理工程開始時までの雰囲気を水素分圧が50kPaの水素/アルゴン混合ガス流気で行ったものについては、そのままの雰囲気で第二熱処理工程を行うサンプルも作製した。その後、840℃のまま5.3kPaに減圧したアルゴン流気中で1時間保持し、第三熱処理工程を行った。次に、100kPaのアルゴン流気中で室温まで冷却し、サンプルを作製した。
作製したサンプルに対して3.2MA/mのパルス磁界で着磁した後、磁気特性をBHトレーサー(装置名:MTR−1412(メトロン技研社製))で測定した。測定結果および作製したサンプルの寸法と重量から計算した密度を表2に示す。表2からわかるように、第一熱処理工程終了時から第二熱処理工程開始時までにおいて流気するガスの水素分圧P2が0kPaにおいては良好な磁気特性が得られるが、P2が50kPaでは配向度および角型性が悪化する。これは、第一熱処理工程終了時から第二熱処理工程開始時までの昇温中において一部HD反応が起こっているためであると考えられる。
ここで、P2は、第一熱処理工程終了時から第二熱処理工程開始時までにおいて流気するガスの水素分圧であり、P3は、第二熱処理工程における水素分圧である。
[参考例]
また、参考例として、従来のHDDR磁粉の製造工程で用いられる、粗粉砕した原料合金粉末に対し、上記と同じく第一熱処理工程終了時から第二熱処理工程開始時までの雰囲気の影響を調査した。
原料合金として表3に示す合金を遠心鋳造法で作製し、水素吸蔵崩壊法によって粒径300μm以下に粗粉砕した粉末に対し、実験例2と同様のHDDR処理を行った。
HDDR処理後の粉末を、円筒型のホルダに投入し、800kA/mの磁界中で配向しながらパラフィンで固定した。得られたサンプルを4.8MA/mのパルス磁界で着磁した後、磁気特性を振動試料型磁束計(VSM:装置名VSM5(東英工業社製))で測定した。なお、反磁界補正は行っていない。測定結果を表4に示す。
表中のBrおよびJmaxは、サンプルの真密度が7.6g/cm3であるとして計算によって求めた。なお、Jmaxは、着磁したサンプルの着磁方向に1.6MA/mまで外部磁界を印加した時のサンプルの磁化の測定値を、VSM測定における鏡像効果を考慮して補正した値である。
表4よりわかるように、粒径300μm以下に粗粉砕した粉末に対しては、第一熱処理工程終了時から第二熱処理工程開始時までの昇温中における水素分圧が0kPaおよび50kPaのいずれにおいてもほぼ同程度の配向度を有しており、原料合金の50%体積中心粒径が10μm未満である本発明の実施例の傾向とは異なる。これは、前述したように、本発明におけるR−T−B系合金粉末の50%体積中心粒径が10μm未満と小さいために、表面積が大きくなり、結果として昇温中に生じるHD反応の影響が顕在化したものと考えられる。
(実験例3)
実験例1で説明した方法と同一の方法で合金A2、A5の粉末の圧粉体を作製した。次に、圧粉体に対してHDDR処理を行った。具体的には、圧粉体を全圧が100kPaで、水素分圧がP1=0、10、20、50、100kPaである水素/アルゴン混合ガス流気雰囲気中で600℃まで14℃/minの昇温速度で昇温し、30分間保持して、第一熱処理工程を行った。
その後、雰囲気を100kPaのアルゴンガス流気に切り替え、840℃まで14℃/minの昇温速度で昇温した。次いで雰囲気を100kPaの水素ガス流気に切り替えた後840℃を2時間保持して第二熱処理工程を行った。その後、840℃のまま5.3kPaに減圧したアルゴン流気中で1時間保持し、第三熱処理工程を行った。次に、100kPaのアルゴン流気中で室温まで冷却し、サンプルを作製した。
作製したサンプルに対して3.2MA/mのパルス磁界で着磁した後、磁気特性をBHトレーサー(装置名:MTR−1412(メトロン技研社製))で測定した。測定結果を表5に示す。表5からわかるように、第一熱処理工程において流気するガスの水素分圧P1が10kPa以上において良好な磁気特性が得られる。
(実験例4)
表6の組成を有する急冷凝固合金をストリップキャスト法で作製した。得られた急冷凝固合金を水素吸蔵崩壊法によって粒径425μm以下の粉末に粗粉砕した後、ジェットミルを用いて粗粉末を微粉砕し、50%体積中心粒径4.2〜4.5μmの微粉末を得た。
次に、この粉末をプレス装置の金型に充填し、1.2MA/mの磁界中において、磁界と直角方向に72MPaの圧力を印加して圧粉体を作製した。圧粉体の密度は、寸法と重量に基づいて計算すると、4.0〜4.2g/cm3であった。
次に、圧粉体に対してHDDR処理を行った。具体的には、圧粉体を100kPaの水素流気中で600℃まで14℃/minの昇温速度で昇温し、30分間保持し、第一熱処理工程を行った。その後、雰囲気を100kPaのアルゴン流気に切り替えた後、860℃まで14℃/minの昇温速度で昇温し、次いで雰囲気を100kPaの水素流気に切り替えた後、860℃を2時間保持して第二熱処理工程を行った。その後、860℃のまま5.3kPaに減圧したアルゴン流気中で1時間保持し、第三熱処理工程を行った。次に、100kPaのアルゴン流気中で室温まで冷却し、サンプルを作製した。
また、比較例として第一熱処理工程無しの結果のサンプルも作製した。なお、第一熱処理工程無しのサンプルは、100kPaのアルゴン流気中で840℃まで14℃/minで昇温した後に、雰囲気を100kPaの水素流気に切り替えて840℃で2時間保持して第二熱処理工程を行い、次いで雰囲気を100kPaのアルゴン流気中で840℃を1時間保持して第三熱処理工程を行い、100kPaのアルゴン流気中で室温まで冷却して作製した。
作製したサンプルに対して3.2MA/mのパルス磁界で着磁した後、磁気特性をBHトレーサー(装置名:MTR−1412(メトロン技研社製))で測定した。測定結果を表7に示す。
表7よりわかるように、第一熱処理工程を導入することにより、配向度および角型性が向上した。
(実験例5)
実験例4で作製したA6組成の実施例の多孔質磁石を超硬合金製の金型中で800℃に加熱し、50MPaの圧力で30分間の熱間圧縮処理(ホットプレス)を行うことにより、密度が7.58g/cm3の高密度磁石を得た。
作製したサンプルに対して3.2MA/mのパルス磁界で着磁した後、磁気特性をBHトレーサー(装置名:MTR−1412(メトロン技研社製))で測定した。得られた結果を図9に示す。図からわかるように、多孔質磁石および高密度磁石ともに、良好な磁気特性が得られた。また、ホットプレスによって保磁力はほとんど変化しないのに対し、減磁曲線の角型性が改善していることも確認された。
(実験例6)
まず、表6の組成を有する合金A10を遠心鋳造法で作製した。得られた合金Aを4.2kPaのアルゴン減圧雰囲気で1110℃、480分の均質化熱処理を行った。その後、水素吸蔵崩壊法によって粒径425μm以下に粗粉砕した後、ジェットミルを用いて粗粉末を微粉砕し、50%体積中心粒径5.1μmの微粉末を得た。次に、この微粉末をプレス装置の金型に充填し、1.2MA/mの磁界中において、磁界と直角方向に32MPaの圧力を印加して圧粉体を作製した。圧粉体の密度は、寸法と重量に基づいて計算すると、4.2g/cm3であった。
次に、圧粉体に対して前述のHDDR処理を行った。具体的には、圧粉体を100kPaの水素流気中で温度T1=600℃まで14℃/minの昇温速度で昇温し、30分間保持し、第一熱処理工程を行った。その後、雰囲気を100kPaのアルゴン流気に切り替えた後、860℃まで14℃/minの昇温速度で昇温し、次いで雰囲気を100kPaの水素流気に切り替えた後、860℃を120分保持して第二熱処理工程を行った。その後、860℃のまま5.3kPaに減圧したアルゴン流気中で60分保持し、第三熱処理工程を行った。次に、100kPaのアルゴン流気中で室温まで冷却し、サンプルを作製した。
作製したサンプルの寸法と重量から密度を計算すると、5.67g/cm3であった。
作製したサンプルに対して3.2MA/mのパルス磁界で着磁した後、磁気特性をBHトレーサー(装置名:MTR−1412(メトロン技研社製))で測定した。結果を表8に示す。
さらにHDDR処理後のサンプルを超硬合金製の金型中で800℃に加熱し、50MPaの圧力で20分間の熱間圧縮処理(ホットプレス)を行うことにより、密度7.57g/cm3の高密度磁石を得た。作製した高密度磁石に対して3.2MA/mのパルス磁界で着磁した後、磁気特性をBHトレーサー(装置名:MTR−1412(メトロン技研社製))で測定した。結果を表8に示す。表8からわかるようにいずれのサンプルも良好な磁気特性が得られ、特にホットプレスによってHDDR処理後に比べさらに良好な磁気特性が得られている。
(実験例7)
実験例4で説明した方法と同一の方法で合金A6の粉末を作製した。次に、図10に示すような成形容器2およびプレス治具3を用意した。この実験例における成形容器2は、非磁性ステンレスから形成されている。作製した粉末1を、内側の寸法が12mm×20mmで高さが20mmの角型の成形容器2に充填した。次に、成形容器2の内側寸法よりもわずかに小さい角型の押し棒(プレス治具)3で成形容器2の解放面に蓋をした。プレス方向と垂直方向(20mmの方向)に1.2MA/mの磁界を印加しながら、押し棒3を手で押しつけた。このとき、約0.1MPaの圧力を付加して成形容器2内の粉末1を成形して圧粉体を作製した。圧粉体の密度はおよそ3.5g/cm3であった。
その後、押し棒3を成形容器2から取り外し、成形容器2ごとHDDR処理を行った。具体的には、圧粉体を100kPaの水素流気中で600℃まで14℃/minの昇温速度で昇温した。そして、第一熱処理工程を行い、600℃で保持することなく雰囲気を100kPaのアルゴン流気に切り替え、860℃まで14℃/minの昇温速度で昇温した。次に雰囲気を100kPaの水素流気に切り替えた後、860℃を2時間保持して第二熱処理工程を行った。次に860℃のまま100kPaのアルゴン流気中で1時間保持し、第三熱処理工程を行った後、室温まで冷却し、多孔質磁石を作製した。作製した多孔質磁石の密度は約4.3g/cm3であった。
このように、本明細書における「圧粉体」とは、低圧の圧縮に起因して密度が低いために、それ自体では機械的強度が足りず、自立できない状態の粉末を含むものとする。なお、成形容器2は、図示される形状を有する容器に限定されない。特開平7−153612号公報に開示されている充填容器およびその改変例を、圧粉体の形成行程および/またはHDDR処理工程において成形容器として使用することもできる。
次に、多孔質磁石を超硬合金製の金型中で800℃に加熱し、表9に記載の圧力で15分間の熱間圧縮処理(ホットプレス)を行うことにより、密度が7.54〜7.58g/cm3の高密度磁石を作製した。
作製したサンプルに対して3.2MA/mのパルス磁界で着磁した後、磁気特性をBHトレーサー(装置名:MTR−1412(メトロン技研社製))で測定した。得られた結果を表9に示す。表9からわかるように、成形容器を用いて成形し,成形容器ごとHDDR処理を行っても、良好な磁気特性が得られる。
(実験例8)
まず、実験例4で作製した原料合金A6の原料合金粉末をプレス装置の金型に充填し、1.2MA/mの磁界中において、磁界と直角方向に32MPaの圧力を印加して圧粉体を作製した。圧粉体の密度は、寸法と重量に基づいて計算すると、4.3g/cm3であった。
次に、圧粉体に対して前述のHDDR処理を行った。具体的には、圧粉体を100kPaの水素流気中で温度T1=600℃まで14℃/minの昇温速度で昇温し、30分間保持し、第一熱処理工程を行った。その後、雰囲気を100kPaのアルゴン流気に切り替えた後、860℃まで14℃/minの昇温速度で昇温し、次いで雰囲気を100kPaの水素流気に切り替えた後、860℃を120分保持して第二熱処理工程を行った。その後、860℃に保持したまま表10に示すように炉内の水素分圧を2.0〜10.0kPaに調整しながら60分保持し、次いで860℃のまま5.3kPaに減圧したアルゴン流気中で60分保持し、第三熱処理工程を行った。その後、100kPaのアルゴン流気中で室温まで冷却し、サンプルを作製した。
作製したサンプルの寸法と重量から密度を計算すると、5.7〜6.0g/cm3であった。
作製したサンプルに対して3.2MA/mのパルス磁界で着磁した後、磁気特性をBHトレーサー(装置名:MTR−1412(メトロン技研社製))で測定した。結果を表11に示す。表11からわかるようにいずれのサンプルも良好な磁気特性が得られている。特に、条件S2〜S5のように第3熱処理工程の1段目に水素分圧2kPa〜6kPaで処理した場合に高いHcJが得られていることがわかる。
本発明で作製した磁石は、従来の多孔質磁石に比べて高い配向度および残留磁束密度を有するため、これらの特性が求められる様々な用途に好適に用いられる。
10 多孔質磁石
27 金型(ダイ)
28a 上パンチ
28b 下パンチ
30a 駆動部
30b 駆動部
26 チャンバ

Claims (7)

  1. 50%体積中心粒径が1μm以上10μm未満であり、R214B相を含むR−T−B系合金(RはNdおよび/またはPrを50原子%以上含む希土類元素、TはFe、またはFeとCo)の粉末を用意する工程と、
    前記粉末を成型して圧粉体を作製する工程と、
    前記圧粉体を250℃以上600℃以下の温度の水素雰囲気中で熱処理を施す第一熱処理工程と、
    前記第一熱処理工程の後、前記圧粉体に対し、650℃以上1000℃以下の水素雰囲気中で熱処理を施す第二熱処理工程と、
    前記第二熱処理工程の後、前記圧粉体に対し、650℃以上1000℃以下の真空または不活性雰囲気中で熱処理を施す第三熱処理工程と、
    を含み、
    前記第一熱処理工程終了時から前記第二熱処理工程の開始時までの昇温を真空または不活性雰囲気中で行う、R−T−B系永久磁石の製造方法。
  2. 前記第一熱処理工程における水素雰囲気の水素分圧は10kPa以上500kPa以下である、請求項1に記載のR−T−B系永久磁石の製造方法。
  3. 前記第一熱処理工程終了後、前記第二熱処理工程の開始までの時間を60分以下とする、請求項1に記載のR−T−B系永久磁石の製造方法。
  4. 前記第二熱処理工程における水素雰囲気の水素分圧は20kPa以上500kPa以下である、請求項1に記載のR−T−B系永久磁石の製造方法。
  5. 前記第二熱処理工程および前記第三熱処理工程における熱処理の温度は950℃以下である、請求項1から4のいずれかに記載のR−T−B系永久磁石の製造方法。
  6. 前記第一熱処理工程、前記第二熱処理工程、および、前記第三熱処理工程の間、前記圧粉体は成形容器内に保持されている、請求項1から4のいずれかに記載のR−T−B系永久磁石の製造方法。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の製造方法によって製造されたR−T−B系永久磁石を準備する工程と、
    熱間圧縮成型によって前記R−T−B系永久磁石の密度を高める工程と、
    を含む、R−T−B系高密度磁石の製造方法。
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