JP2012215576A - 特に計時器ムーブメント用の脱進機機構体 - Google Patents

特に計時器ムーブメント用の脱進機機構体 Download PDF

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Abstract

【課題】嵩張っておらず部品数の少ない計時器ムーブメント用定力脱進機機構体を提供する。
【解決手段】本発明は、ひげぜんまい及び輪列によって香箱に連結された脱進機装置を有する特に計時器ムーブメント用の定力脱進機機構体が定力補助スプリング(11)を有する。脱進機機構体は、一方において脱進機装置(1)と協働し、他方においてひげぜんまいの軸に固定された制御部材と協働する衝撃レバー(8)を有する。定力補助スプリング(11)は、その両端部のうちの一方が計時器ムーブメントのフレームの一部に固定され、その他方の端部は、衝撃レバー(8)に固定されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、特に計時器ムーブメント用の脱進機機構体に関し、特に、定力脱進機機構体に関する。
計時器ムーブメント用の定力脱進機の目的は、ムーブメントのひげぜんまい(スプリングバランス)の振動を、連続して生じる同一の衝撃によって維持し、即ち、ひげぜんまいに計時器ムーブメントの香箱の巻回状態とは無関係に同一の大きさのエネルギーを提供することにある。
かかる定力脱進機機構体が知られており、かかる定力脱進機機構体は、典型的には、ムーブメントの香箱をムーブメントのガンギ車に連結する運動輪列中に挿入された補助スプリングを有する。例えば、スイス国特許第120028号明細書では、補助スプリングは、ひげぜんまいの5回の振動ごとにしか巻き直されず、したがって、各衝撃に関してひげぜんまいに伝達されるトルクは、厳密には一定ではない。というのは、補助スプリングは、最初の衝撃と5回目の衝撃との間で弛緩するからである。
補助スプリングがガンギ車を作動させる手段としてのレバーアームの長さを変える機構体を用いた例えば欧州特許第1319997号明細書に記載された装置によってこの欠点を解決する試みがなされた。かかる機構体は、極めて複雑であって扱いにくく且つコスト高である。
欧州特許第1528443号明細書、スイス国特許第13248号明細書又は独国特許第619433号明細書からも定力脱進機機構体が知られており、かかる定力脱進機機構体では、一定のトルクをガンギ車に伝達することができる補助スプリングはムーブメントの最終の歯車には挿入されておらず、ムーブメントに固定されて歯車列に作用する。これら機構体も又、極めて扱いにくい。というのは、これら機構体では、典型的には従来型脱進機機構体、パレットフォーク‐ガンギ車により占められる空間内に組み込むことができない歯車が必要だからである。
スイス国特許第120028号明細書 欧州特許第1319997号明細書 欧州特許第1528443号明細書 スイス国特許第13248号明細書 独国特許第619433号明細書
本発明の目的は、ひげぜんまいが、連続して生じる同一の衝撃によって効果的に維持されるようにすると共にムーブメントの香箱をそのガンギ車に連結するムーブメントの最終歯車を設計変更することがなく、しかもそれほど嵩張ってはおらず、僅かな部品を有する定力脱進機機構体を提供することにある。本発明のもう1つの目的は、定力脱進機機構体の補助スプリングをガンギ車の心棒とひげぜんまいの心棒との間の空間内に組み込んで極めてコンパクトな定力脱進機機構体を得ることにある。本発明の更にもう1つの目的は、既存の定力脱進機機構体よりも良好な性能を有すると共に特にひげぜんまいへのトルクの伝達中における伝動チェーンの慣性を減少させた定力脱進機機構体を提供することにある。最後に、本発明の一目的は又、このようにして組み込まれた計時器ムーブメントの時刻測定を向上させることにある。
本発明は、ひげぜんまい及び輪列によって香箱に連結された脱進機歯車装置を有する特に計時器ムーブメント用の定力脱進機機構体であって、脱進機機構体は、定力補助スプリングを有する、脱進機機構体において、脱進機機構体は、計時器ムーブメントのフレームの一部に枢着されていて、一方において脱進機歯車装置と協働し、他方においてひげぜんまいの心棒に固定された制御部材と協働する衝撃レバーを有し、定力補助スプリングは、その両端部のうちの一方が計時器ムーブメントのフレームの一部に固定され、その他方の端部は、衝撃レバーに角度をなして固定されていることを特徴とする機構体に関する。
本発明は又、計時器ムーブメント又はムーブメントがかかる定力脱進機機構体を備えた計時器に関する。
本発明の計時器ムーブメント用の定力脱進機機構体の特定の実施形態が添付の図面に概略的に且つ例示として示されている。
本発明の計時器ムーブメント用の機構体の第1の実施形態の全体的斜視図である。 第1の機構体をその初期位置で示す平面図である。 第1の機構体をその初期位置で示す側面図である。 衝撃レバーを解除したときの機構体の平面図である。 衝撃レバーを解除したときの機構体の側面図である。 衝撃レバーの回転の終わりにおける機構体の平面図である。 衝撃レバーの回転の終わりにおける機構体の側面図である。 衝撃レバーがガンギ車と係合しているときの機構体の平面図である。 衝撃レバーがガンギ車と係合しているときの機構体の側面図である。 衝撃レバーの第1の巻き戻し段階の終わりにおける機構体の平面図である。 衝撃レバーの第1の巻き戻し段階の終わりにおける機構体の側面図である。 衝撃レバーの第2の巻き戻し段階中における機構体の平面図である。 衝撃レバーの第2の巻き戻し段階中における機構体の側面図である。 初期位置に戻っている際の機構体の平面図である。 初期位置に戻っている際の機構体の側面図である。
図は、定力補助スプリング(ぜんまい)を有すると共にひげぜんまい及び輪列(時方輪列とも言う)によって香箱に連結された脱進機歯車装置を有する計時器ムーブメント内に組み込まれるようになった本発明の定力脱進機機構体を示している。この定力脱進機機構体の、他と区別される又は新規な特徴は、この定力脱進機機構体が一方において脱進機歯車装置及び他方においてひげぜんまいの心棒に固定された制御部材と協働するムーブメントのフレームの一部に枢着された衝撃レバーを有していること及び定力補助スプリングの両端部のうちの一方がムーブメントのフレームの一部に固定され、その他方の端部が衝撃レバーの軸に固定されていることにある。
例示として示された実施形態では、定力脱進機機構体は、脱進機装置1を有し、この脱進機装置1は、軸1.1に取り付けられていて、輪列又は時輪列(図示せず)により計時器ムーブメントの香箱(バレル)(図示せず)に運動学的に連結されたガンギカナ1.2を有する。
この脱進機装置1は、下側ガンギ車1.3、中間ガンギ車1.4及び上側ガンギ車1.5を更に有し、これら3つのガンギ車は全て、軸1.1に固定的に取り付けられている。この脱進機装置1は、計時器ムーブメントのフレームの一部、例えばこの計時器ムーブメントの底板、ブリッジ又はツールビロンケースに枢着されている。
この脱進機機構体は、計時器ムーブメントのフレームの一部に枢着されているひげぜんまい(図示せず)の軸2に固定された制御部材を更に有している。図示の例では、ひげぜんまいのこの軸2は、切欠き3.1を備えたガードピン安全ローラ3と、ピン4.1を備えていて、ガードピン案内ローラ3の下に配置されたピン安全ローラ4と、上側カム6.1を下面に備えた上側制御案内ローラ6と、下側カム7.1を上側制御安全ローラ6に向いている上面に備えた下側制御安全ローラ7と、衝撃フィンガ5.1を備えていて、上側制御安全ローラ6と下側制御安全ローラ7との間に配置された衝撃安全ローラ5とを有している。これら種々の安全ローラ及びこれらによって支持され又はこれらに取り付けられた要素は、以下に説明する脱進機機構体の1組の制御部材を構成する。
定力脱進機機構体は、計時器ムーブメントのフレームの一部に枢着された状態でこれに沿って長手方向に摺動することができるよう設けられた衝撃レバー8を更に有している。レバー8は、衝撃レバー8の回動平面に垂直にロック軸9に固定的に取り付けられている。このロック軸9は、好ましくは、ひげぜんまいの軸2及び脱進機装置1の回転軸1.1に平行に延びている。このロック軸9は、ひげ玉10に角度をなして固定され、このひげ玉は、それ自体、定力補助スプリング(ぜんまい)11の内側端部に固定的に取り付けられ、このスプリングの外側端部11.1は、計時器ムーブメントのフレームの一部に固定されるよう設けられている。
図示の例では、ひげ玉10は、ロック軸9に対して角度的に固定された状態でロック軸9上でこれに沿って摺動することができるよう設けられている(即ち、これらは、回転的に互いに固定され、即ち、一緒に回転可能である)。変形実施形態では、ひげ玉10は、ロック軸9又は衝撃レバー8に固定されても良い。
衝撃レバー8は、下側ガンギ車1.3の衝撃歯付き構造体の歯と協働するようになった第1の歯形端部8.1を有している。この衝撃レバー8は、ひげぜんまいの軸に固定されている上側制御安全ローラ6と下側制御安全ローラ7との間に延びる第2の端部8.2を有し、この第2の端部は、上側カム6.1及び下側カム7.1と協働するようになっている。計時器ムーブメントのフレームの一部に固定された第1のピン12が衝撃レバー8のための停止部として用いられる。定力補助スプリング11は、衝撃レバー8を第2のピン13の方向に変位させる傾向がある。
衝撃レバー8を支持したロック軸9は、そのロック端部9.1が上側ガンギ車1.5の第1のロック歯付き構造体と協働し、その回転を阻止する上位置と、上側ガンギ車1.5がこのロック軸9のロック端部9.1から解除される下位置との間で長手方向に変位可能である。
定力脱進機機構体は、計時器ムーブメントのフレームの一部に枢着されたロックレバー軸14.1に固定されている4本のアームを備えたロックレバー14を更に有している。このロックレバー14は、第3のピン15及び第4のピン16と協働してロックレバー14の角変位を制限する第1のアーム14.2を有している。
ロックレバーは、第2のアーム14.3を更に有し、この第2のアームの端部は、ロックレバー14の角変位を制御する従来型スイスレバー脱進機のようにピン4.1又はガードピン安全ローラ3とそれぞれ協働するようになった二又部14.4及びガードピン14.5を有し、このロックレバー14は、第3のアーム14.6を更に有し、この第3のアームの自由端部は、衝撃レバー8を巻回位置において第1のピン12に当てて保持する保持ストップとして用いられる。
最後に、このロックレバー14は、第4のアーム14.7を有し、この第4のアームの端部は、中間ガンギ車1.4の第2のロック歯付き構造体と協働するようになったフック14.8を有している。
以下において、図2及び図2aに示されている第1の実施形態のこの脱進機機構体の初期位置から始まって、この機構体の作動について説明する。
図2及び図2aに示された初期位置では、脱進機装置1は、上位置にあるロック心棒9の端部9.1によってロックされている。衝撃レバー8も又、その第1の端部8.1が下側ガンギ車1.3の平面の上方に配置され、したがって、これとは協働しない上位置にある。
衝撃レバー8は、衝撃レバーを時計回りの方向(図で見て)に回転させる傾向のある定力補助スプリング11のトルクの作用を受ける。衝撃レバー8は、ロックレバーの第3のアーム14.6の端部によってロックされる。定力補助スプリング11の作用を受けた衝撃レバー8は、これを第2のアーム14.2によって第3のピン15と当接関係をなして保持しているロックレバー14の第3のアーム14.6の端部を押す。ガードピン14.5及びガードピン安全ローラ3は、機構体の不時のロック解除を阻止する。
ひげぜんまいは、反時計回りの方向に回転してピン安全ローラ4のピン4.1をロックレバー14の二又部14.4中に駆動し、それにより時計回りの方向におけるこのロックレバーの変位を生じさせ、ついには、その第2のアーム14.2は、第4のピン16(図3及び図4)に当接するようになる。衝撃レバー8は、解除されるが、脱進機装置1は、ロック軸9によって依然としてロックされている。
解除された衝撃レバー8は、定力補助スプリング11の作用を受けて時計回りの方向に変位する。衝撃安全ローラ5の高さ位置にある衝撃レバーの第2の端部8.2は、衝撃フィンガ5.1に接触し、エネルギーをひげぜんまいに伝達し、ついには、衝撃レバー8が第2のピン13に達するようになる。かくして、エネルギーは、衝撃レバー8が停止し、したがって、衝撃レバーの一部にから動きが生じないようになるまで伝えられる。
上側安全ローラ6の上側カム6.1の平面が傾斜していることにより、レバー8の下降が生じ、このレバーの第1の端部8.1は、下側ガンギ車1.3の衝撃歯付き構造体の2つの歯相互間に収容されている。下降中、衝撃レバーは、ロック軸9を駆動し、ついには、ロック軸がその下位置に達し、それによりロック軸の端部9.1が上側ガンギ車1.5(図5)の第1のロック歯付き構造体から逃げ出るやいなや脱進機装置1が解除される。
図示の実施形態では、ひげ玉10は、軸9の上昇/下降中に用いられるスプリング11のエネルギーがそれほど大きくないので軸9と一緒に動くことができる。しかしながら、一変形実施形態では、ひげ玉は、軸9との摺動リンクを用いて同一平面内に位置したままであっても良い。
脱進機装置1は、解除されると、反時計回りの方向に回転し、これを行う際、下側ガンギ車1.3の衝撃歯付き構造体は、衝撃レバー8を定力補助スプリング11の作用に抗して時計回りの方向に駆動し、ついには、脱進機装置は、中間ガンギ車1.4(図6)の第2のロック歯付き構造体の経路内に位置するロックレバーの第4のアーム14.7のフック14.8によってロックされる。かくして、輪列及び脱進機装置1は、ロックレバー14及び中間ガンギ車1.4によってロックされる。また、衝撃レバー8は、下側ガンギ車1.3によって回転するのが阻止される。ロックレバー14は、このロックレバー14の第4のアーム14.7に加わる中間ガンギ車1.4の力によりピン15に当てて保持される(力の向きは、レバーと脱進機との間の従来型スイスレバー脱進機の場合と同様であると考えられる)。ガードピン14.5及びガイドピン安全ローラ3は、不時のロック解除を阻止する。ひげぜんまいは、その経路の半分を完了する。
次に、ひげぜんまいは、その回転方向を逆にする。ピン安全ローラのピン4.1は、脱進機装置1を解除するロックレバーの第2のアーム14.3の二又部と協働し(従来型スイスレバー脱進機の場合と同様)、ロックレバーの第4のアームフック14.8は、中間ガンギ車1.4(図7)の歯付き構造体から逃げ出る。
このようにして解除された脱進機装置1は、その時計回りの回転を再開し、下側ガンギ車1.3の衝撃歯付き構造体は、衝撃レバーの第1の端部8.1を駆動して定力補助スプリング11を巻き戻し、ついには、衝撃レバーが第1のピン12(図8)に当接するようになる。
下側制御安全ローラ7の下側カム7.1の平面が傾斜しているので、衝撃レバー8は、再び上昇し、衝撃レバーが下側ガンギ車1.3から離脱する。このようにする際、ロック軸9も又持ち上げられ、そのロック端部9.1は、上側ガンギ車1.5のロック歯付き構造体の2つの歯相互間に収容され、脱進機装置1及び輪列(図8)をロックする。ロックレバー14の第3のアーム14.6の端部は、衝撃レバー8をロックし、機構体は、その初期位置に戻る(図2)。
この新規な定力脱進機機構体は、単純であり、多くの部品を備えておらず、特に、既存の定力脱進機よりも部品数が少ない。定力脱進機機構体の扱いにくさは、その部品数が少なく且つ補助スプリングがひげぜんまいの軸2と脱進機装置の軸1.1との間に収容され、即ち、組み込まれているので減少している。
上述の実施形態では、定力脱進機機構体は、ロックレバーのロック軸9及び第4のアーム14.7により実行される脱進機装置1のロック機能と衝撃レバー8及び定力補助スプリング11を用いて実行される衝撃機能を分けているという特徴を有する。この特定の実施形態(これは、本出願人により同日に特許出願として出願された別の特許出願の内容でもある)は、衝撃段階中、脱進機装置1及びかくしてムーブメントの輪列全体は、衝撃の際の可動部品の慣性が極めて小さいようにロックされ、かくして、脱進機装置1の反動が阻止されるので別の利点を有する。さらに、衝撃レバーの角度運動全体が、この実施形態では無駄な動きがなく、効果的に能動的である。これらの構成により、脱進機機構体の性能は、この脱進機機構体を備えたムーブメントの時刻測定の精度と同様大幅に向上する。最後に、各衝撃の際にひげぜんまいに伝達されるエネルギーは、厳密に一定である。というのは、このエネルギーは、各衝撃相互間で巻き戻る補助スプリングでのみ決まるからである。
図示の実施形態では、ロック軸9により形成される調節部材は、衝撃レバー8に固定的に取り付けられ、このロック軸は、その回動軸として用いられる。変形実施形態では、調節部材は、衝撃レバー8とは別個独立であっても良く、この調節部材は、ひげぜんまいの軸2に固定されている下側制御安全ローラ7及び上側制御安全ローラ6により支持された別の1対のカムによって制御される。
図示の例では、脱進機装置1は、各々が歯付き構造体を備えた3つのガンギ車1.3,1.4,1.5を有している。
衝撃歯付き構造体は、下側ガンギ車1.3によって支持されていて、この衝撃歯付き構造体は、衝撃レバー8と協働し、第2のロック歯付き構造体は、中間ガンギ車1.4によって支持され、この第2のロック歯付き構造体は、ロックレバー14の第4のアーム14.7と協働し、第1のロック歯付き構造体は、上側ガンギ車1.5によって支持され、この第1のロック歯付き構造体は、ロック軸9と協働する。ガンギ車の個数を脱進機装置1が衝撃レバー8、ロックレバー14及びロック軸9とそれぞれ協働する3つの歯付き構造体を有する限り、減少させることができる。これら3つの歯付き構造体は、事実、歯車1つだけ又は2つで支持することができる。
定力脱進機機構体のこの実施形態の別の変形例では、ロックレバーが設けられず、この場合、脱進機装置は、衝撃レバーに固定されたロック心棒だけでロックされる。この場合、ロック軸は、ひげぜんまい軸によって支持された3つのカムにより制御される3つの別々の軸方向位置を有する。
一般的に言って、本発明の定力脱進機機構体は、種々の他の形態を取ることができ、例えば、衝撃レバー及び調節部材が同一平面内で又は互いに平行な平面内で動く、より従来型の脱進機の形態を取ることができる。本発明の必要不可欠な特徴は、脱進機機構体が計時器ムーブメントのフレームの一部に枢着されていて、一方において脱進機装置と協働し、他方においてひげぜんまいの心棒に固定された制御部材と協働する衝撃レバー並びに定力補助スプリングを有し、この定力補助スプリングがその両端部のうちの一方が計時器ムーブメントのフレームの一部に固定され、その他方の端部が衝撃レバーに角度をなして固定されていることにある。
1 脱進機機構体
1.1 軸
1.2 ガンギカナ
1.3 下側ガンギ車
1.5 上側ガンギ車
2 軸
3 ガードピン案内ローラ
4 ピン案内ローラ
4.1 ピン
5 衝撃安全ローラ
5.1 衝撃フィンガ
6 上側制御安全ローラ
6.1 上側カム
7 下側制御安全ローラ
7.1 下側カム
8 衝撃レバー
9 ロック軸又は調節部材
11 定力補助スプリング

Claims (7)

  1. 特にひげぜんまい及び輪列によって香箱に連結された脱進機装置を有する計時器ムーブメント用であり、定力補助スプリング(11)を有する脱進機機構体であって、前記計時器ムーブメントのフレームの一部に枢着され、一方において前記脱進機装置(1)と協働し、他方において前記ひげぜんまいの心棒に固定された制御部材と協働する衝撃レバー(8)を有し、前記定力補助スプリング(11)は、その両端部のうちの一方において前記計時器ムーブメントの前記フレームの一部に固定され、その他方の端部は、前記衝撃レバー(8)に角度をなして固定されている、機構体。
  2. 前記衝撃レバー(8)は、前記計時器ムーブメントの前記フレームに対して角度的に及び軸方向に変位可能であるよう前記計時器ムーブメントに取り付けられている、請求項1記載の機構体。
  3. 前記定力補助スプリング(11)は、コイルスプリングである、請求項1又は2記載の機構体。
  4. 前記コイルスプリングの内側端部は、前記衝撃レバー(8)に対して角度をなして固定されたひげ玉(10)に固定され、その外側端部は、前記計時器ムーブメントの前記フレームの一部に固定されている、請求項3記載の機構体。
  5. 前記衝撃レバーの回転軸は、前記脱進機装置と協働するロック軸(9)を形成している、請求項4記載の機構体。
  6. 前記ひげ玉(10)は、前記ロック軸(9)の軸方向変位中、前記ロック軸(9)と一緒に動く、請求項5記載の機構体。
  7. 前記ひげ玉(10)は、前記ロック軸(9)上を摺動することができるよう設けられている、請求項5記載の機構体。
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