JP2022134098A - 時計のムーブメントのための自然脱進機と、そのような脱進機を備える時計のムーブメント - Google Patents

時計のムーブメントのための自然脱進機と、そのような脱進機を備える時計のムーブメント Download PDF

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Abstract

【課題】時計のムーブメントのための自然脱進機と、そのような脱進機を備える時計のムーブメントを提供する。【解決手段】テンププレート18が調節された軸16上にテン輪14を備えるテンプ12の、第1および第2のオルタネーションからおのおの構成される一連の動作サイクルを実行する自然脱進機1に関し、この自然脱進機は、第2の可動部2によって駆動されるように構成された第1のガンギ車8は、同じ平面に構成された第2のガンギ車10を駆動し、第1および第2のガンギ車は、運動力学的チェーンを形成し、その後、180°未満の角度αの外側に配置され、一方の直線は、テン輪の軸を通過して、第1のガンギ車の旋回軸を通過し、他方の直線は、テン輪の軸を通過して、第2のガンギ車の旋回軸を通過する2つの直線で区切られたアンカーロッド28の周りを旋回できるアンカー26が配置される。【選択図】図1

Description

本発明は、接線方向インパルス脱進機というその名前でも知られている時計のムーブメントのための自然脱進機に関する。
自然脱進機の原理は、19世紀初頭にアブラアム・ルイ・ブレゲによって考案された。ブレゲの自然脱進機の利点は、特に、振動のごく一部での脱進機の動作によってしかテンプが乱されない限り、自由脱進機であるということである。ブレゲの自然脱進機の利点は、テンプに対し直接的な接線方向のインパルスを各オルタネーションに与えることでもある。言い換えれば、エネルギは、アンカーを通ることなく、ガンギ車からテンプに直接伝達される。さらに、エネルギは接線方向にのみ伝達されるため、この脱進機の動作によって生成される摩擦は制限される。戻り止め脱進機のテンプとは異なり、自然脱進機のテンプにはcoup perduがなく、対称的でより均一な方式で、各オルタネーションで同様のインパルスを受け取るので、coup perduあたりの機械的エネルギの損失が抑制される。これらすべての特質が、自然脱進機を、潜在的に、最も効率的な脱進機にする。
それにも関わらず、ブレゲはその後、彼が考えた自然脱進機には特定の欠点があることを発見した。その中で最も重要なものは、第1のガンギ車が衝撃を与えるとき、または静止しているとき、最後のガンギ車には、歯車列の圧力がかかっていないという事実からなり得る。したがって、ブレゲの自然脱進機の構成に使用される様々な歯車列のセットと、様々な構成要素の製造品質とにより、最後のガンギ車の位置が不正確になり、その結果、寄生ノイズを伴う脱進機の誤動作を発生させる可能性がある。また、ガンギ車は自由であるため、その位置が不安定であり、そのような自然脱進機の動作上の安全性は低い。
もちろん、上記の不利な点を克服するために、元のブレゲの自然脱進機に多くの改良が加えられてきた。それにも関わらず、歴代の腕時計製造業者の努力にも関わらず、困難は残っている。したがって、一部の腕時計職人は、2つのガンギ車を重ね合わせる提案をした。これは、もちろん、ムーブメントの厚みを増し、そのようなムーブメントを腕時計ケースに組み込むことを困難にするソリューションである。次に、他の腕時計製造業者は、2つのガンギ車の間の、ガンギ車の平面にアンカーを配置することを提案した。今回は、ムーブメントの平面上であるが、そのようなソリューションもまたかさばる。それに加えて、ガンギ車が重ね合わされるか、または、2つのガンギ車の間にアンカーが配置されるかに関わらず、特に、アンカーの入口アンクルおよび出口アンクルを備えた第2のガンギ車の歯の貫通の深さを調節する際に、腕時計職人が、脱進機の様々な構成要素にアクセスするのが困難であるということが、実際に認識されている。
本発明の目的は、特に、かさばらない時計のムーブメントのために、自然脱進機を提供することによって、上記の問題および他の問題を克服することである。
この目的のために、本発明は、テンププレートが調節された軸上にテン輪を備えるテンプの、第1および第2のオルタネーションからおのおの構成される一連の動作サイクルを実行する、時計のムーブメントのための自然脱進機に関し、この自然脱進機は、第2の可動部によって駆動されるように構成された第1のガンギ車を備え、この第1のガンギ車は、第1のガンギ車と同じ平面に構成された第2のガンギ車を駆動し、第1および第2のガンギ車は、運動力学的チェーンを形成し、その後、180°未満の角度の外側に配置され、一方の直線は、テン輪の軸を通過して、第1のガンギ車の旋回軸を通過し、他方の直線は、テン輪の軸を通過して、第2のガンギ車の旋回軸を通過する2つの直線で区切られたアンカーロッドの周りを旋回できるアンカーが配置される。
本発明の特別な実施形態によれば、
- テンププレートは、テンプピンを動かし、これによって、このテンププレートは、第1および第2のオルタネーションのおのおのにおいてアンカーを旋回させ、テンププレートはまた、第2のインパルスアンクルおよび第1のインパルスアンクルを動かし、このテンププレートは、第2のインパルスアンクルを介して、第1のオルタネーション中に、第1のガンギ車から直接的な接線方向の駆動インパルスを受け、このテンププレートは、第1のインパルスアンクルを介して、第2のオルタネーション中に、第2のガンギ車から直接的な接線方向の駆動インパルスを受け、テンプピンは、テン輪の軸を通過し、さらに、第1のインパルスアンクルおよび第2のインパルスアンクルをそれぞれ通過する2本の直線で区切られた鋭角の外側に配置され、
- 第1のガンギ車は、第1のオルタネーション中に、単一平面に伸び、単一平面を通過して、この第1のガンギ車が、第2のガンギ車と噛み合い、直接的な接線方向の駆動インパルスをテンププレートへ提供する歯部を備え、
- 第2のガンギ車は、第2のオルタネーション中に、単一平面に伸び、単一平面を通過して、この第2のガンギ車が、第1のガンギ車と噛み合い、直接的な接線方向の駆動インパルスをテンププレートへ提供する歯部を備え、
- アンカーは、第1のオルタネーション中に、第2のガンギ車を一時的にロックするための手段と、第2のオルタネーション中に、第2のガンギ車を一時的にロックするための手段とを備え、
- アンカーは、第2のオルタネーション中に、第2のガンギ車を一時的にロックするための出口アンクルと、第1のオルタネーション中に、第2のガンギ車を一時的にロックするための入口アンクルとを備え、
- アンカーは、第1および第2のホーンで形成されたフォークを備え、テンププレートは、フォークの第2のホーンに対してテンプピンで隣接し、第1のオルタネーション中に、第1の方向に、このアンカーを旋回させ、第2のオルタネーション中に、第1のホーンに対して、第1の方向と反対の第2の方向に、アンカーを旋回させ、
- フォークはダーツを動かし、ダーツがテンププレートと連動して、フォークの偶発的な動きを防ぎ、
- 第1および第2のガンギ車はおのおの、1つの部品で作られ、おのおのが単一レベルの歯部を備える。
本発明はまた、上記のタイプの脱進機を備える時計のムーブメントに関する。
これらの特徴のおかげで、本発明は、第1および第2のガンギ車が、運動力学的チェーンを形成し、その後、アンカーが配置される自然脱進機を提供する。このソリューションは、2つのガンギ車の間にアンカーが配置されている場合よりもはるかにかさばらず、したがって、時計のムーブメントに収納しやすく、腕時計職人が容易にアクセスでき、アンカーの入口アンクルおよび出口アンクルで、第2のガンギ車の歯の貫通深さをより容易に調節できるようになる。さらに、第1および第2のガンギ車は、1つの部品で作られ、おのおのが単一レベルを備える。言い換えれば、これらの第1および第2のガンギ車は、2つの異なる段階的なレベルではアクティブではない。したがって、これらガンギ車はかさばらず、機械加工が容易である。それに加えて、2つの重ね合わされたガンギ車を使用するときに、駆動インパルスをテンププレートに伝達するために使用される歯の必要なインデクシングが回避される。実際、本発明の場合、第1および第2のガンギ車の単一の歯部のインデクシングは、これらの2つの駆動ホイールの相互の係合およびテンププレートへの駆動インパルスの伝達との両方が、まさにこの歯部の形状に起因することを保証する。
本発明の他の特徴および利点は、本発明による自然脱進機の実施形態の以下の詳細な説明からより明確に明らかになり、この例は単に、添付図面と連携された純粋に例示的かつ非限定的な方式で与えられる。
図1は、本発明による自然脱進機の概要を示す図である。 図2Aは、サイクル開始時の第1の極限位置にある自然脱進機の図である。 図2Bは、第1のオルタネーション中に、テンププレートがアンカーを旋回させようとしているとき、静止位置にある自然脱進機の図である。 図2Cは、第2のガンギ車が出口アンクルとの係合から解放され、これにより、第2の可動部は、第1のガンギ車を介して、この第2のガンギ車を駆動でき、第1のガンギ車はさらに、そのインパルス歯を介して、テンププレートのインパルスアンクルに対し直接的な接線方向と呼ばれる駆動インパルスを与える自然脱進機の図である。 図2Dは、アンカーの旋回の影響下で、この第2のガンギ車が入口アンクルに押し付けられたときに、第2のガンギ車の旋回が、再び中断されたときの自然脱進機の図である。 図2Eは、自然脱進機の動作の第1のオルタネーションの終了を示す静止位置から、テンププレートが、完全に移った第2の極限位置にある自然脱進機の図である。 図2Fは、第2のオルタネーション中に、テンププレートが静止位置に戻り、アンカーを再び回転させようとしているときの自然脱進機の図である。 図2Gは、第2の脱進機が、入口アンクルとの係合から解放され、これにより、第2の可動部が、第1のガンギ車を介してこの第2のガンギ車を駆動できるようにする、自然脱進機の図である。 図2Hは、第2のガンギ車が、第2のインパルスアンクルを駆動する歯のうちの1つの歯を介して、直接的な接線方向と呼ばれる駆動インパルスをテンププレートに与えるときの自然脱進機の図である。 図2Iは、アンカーの旋回の影響下で、この第2のガンギ車が出口アンクルに押し付けられたときに、第2のガンギ車の旋回が再び中断されたときの自然脱進機の図である。 図2Jは、本発明による自然脱進機の動作サイクルの終了を示す第1の極限位置に、自然脱進機が戻る様子を示す図である。 図3は、第1および第2の橋台の機能が、出口アンクルおよび入口アンクルとインパルス歯との特定の形状によって提供される特別な実施形態を示す図である。
本発明は、第1のガンギ車と第2のガンギ車との間ではなく、これらの第1のガンギ車および第2のガンギ車によって形成される運動力学的チェーンに続いて接線方向のインパルス脱進機という名前によっても知られている自然脱進機のアンカーを配置することからなる一般的な発明的なアイデアから開始する。自然脱進機のアンカーが、ガンギ車間に配置されている場合よりもはるかにかさばらないそのような構成は、腕時計職人が、アンカーの入口アンクルおよび出口アンクルに簡単にアクセスできるようにし、したがって、第2のガンギ車の歯へのこれらのアンクルの貫通深さを測定および調節することをより便利にする。同様に、第1および第2のガンギ車は、単一レベルでのみアクティブになるため、より薄く、かさばらず、機械加工が容易になる。さらに、インパルス歯のインデクシングは、2つの重ね合わされたガンギ車の面倒なアセンブリからではなく、まさにこの歯部の形状に起因する。
全体として、一般に参照番号1によって示されるように、本発明による自然脱進機は、第1のガンギ車8の軸6に固定的に取り付けられたピニオン4と噛み合う第2の可動部2によって駆動されるように構成される。この第1のガンギ車8は、次に、歯部9を介して、軸11を中心に旋回する第2のガンギ車10と噛み合う。
自然脱進機1はまた、軸16上にテンププレート18が調節されたテン輪14を備えたテンプ12を備える。このテンププレート18は、テンプピン20のみならず、第1のインパルスアンクル22および第2のインパルスアンクル24を動かし、それらのそれぞれの役割を以下に説明する。
本発明による自然脱進機1は、最終的に、アンカーロッド28の周りを旋回し、出口アンクル30および入口アンクル32を動かすアンカー26を備える。第2のガンギ車10の歯部34に貫通するこれら出口アンクル30および入口アンクル32のおかげで、アンカー26は、この第2のガンギ車10を交互にロックおよび解放できる。アンカー26はまた、第1のホーン38aおよび第2のホーン38bから形成され、ダーツ40を動かすフォーク36を備える。このダーツ40は、テンププレート18と連動し、テンププレート18が静止位置にある期間外のフォーク36の偶発的な動きを防止する機能を有する。本発明によれば、アンカー26は、第2のガンギ車10の後に、第1のガンギ車8および第2のガンギ車10によって形成される運動力学的チェーンの出口に配置される。より具体的には、アンカーロッド28によって実現されるアンカー26の旋回点は、180°未満の角度αの外側に位置され、一方の直線は、テン輪14の軸16および第1のガンギ車8の軸6を通過し、他方の直線は、テン輪14の軸16および第2のガンギ車10の軸11を通過する2本の直線によって区切られる。したがって、本発明による自然脱進機1は、アンカーが通常、第1および第2のガンギ車の間および上に配置される従来技術の自然脱進機よりもかさばらない。したがって、本発明による自然脱進機1は、時計のムーブメントに収納することがより容易であり、前記時計のムーブメントの動作を規定する。同様に、第1のガンギ車8および第2のガンギ車10によって形成される運動力学的チェーンの端部にアンカー26を配置することにより、特に、出口アンクル30および入口アンクル32の、第2のガンギ車10の歯部34への貫通深さの測定および調節に関して、腕時計職人の介入をより困難でないようにする。自然脱進機1は、アンカー26の旋回変位を制限する第1の橋台42aおよび第2の橋台42bによって完成される。
図面に示す本発明による自然脱進機1の実施形態では、自然脱進機1に、その動作に必要なエネルギを供給する第2の可動部2が、反時計回り方向に回転すると仮定する。その結果、第2の可動部2は、ピニオン4を時計回り方向に固定し、第2のガンギ車10を反時計回り方向に固定する軸6上で、ピニオン4および第1のガンギ車8を回転させる傾向を有する。
本発明による自然脱進機1の動作サイクルは、2つのオルタネーションを備え、その間、テンププレート18は、第1の極限位置から、中央の静止位置を通過して第2の極限位置まで、その後、その第2の極限位置から、再び中央の静止位置を通過して、その第1の極限位置まで、連続的に進む。したがって、サイクルの開始時(図2Aを参照)に、第2のガンギ車10が出口アンクル30に押し付けられ、アンカー26を第2の橋台42bに対して押し付けることによって自然脱進機1がロックされる。実際、出口アンクル30上の第2のガンギ車10の歯の先端を押し付けることによって形成される引き込み角度は、このアンカー26を、第2の橋台42bに対して反時計回り方向に旋回させる傾向を有することによって、アンカー26の解放に対する抵抗に対抗する。テンププレート18のオルタネーションの自由部分の間に、第2のガンギ車10によって第2の橋台42b上のアンカー26を引き込むこの機能は、スイスのレバー脱進機の機能と同様である。その後、テンププレート18は、反時計回り方向に回転することによって、この第1の極限位置を離れる。第1のオルタネーション(図2Bを参照)中に、その変位の所与の瞬間において、テンププレート18は、その中央の静止位置に到達する。この位置に到達する直前に、テンププレート18は、フォーク36の第2のホーン38bに対して、そのテンプピン20に隣接し、アンカー26を時計回り方向に回転させる。アンカー26の時計回りの旋回は、第2のガンギ車10を出口アンクル30との係合から解放する効果を有し、これにより、第2の可動部2は、第1のガンギ車8を介して、反時計回り方向に、第2のガンギ車10を駆動することができる(図2Cを参照)。第2のガンギ車10の旋回は、アンカー26の旋回の影響下で、この第2のガンギ車10が入口アンクル32に押し付けられたときに再び中断され、この位置は、アンカー26を第1の橋台42aに対して押し付けることによって保持される(図2Dを参照)。実際、第2のガンギ車10の歯の先端を入口アンクル32に押し付けることによって形成される引き込み角度は、このアンカー26を、第1の橋台42aに対して時計回り方向に旋回させる傾向を有することによって、アンカー26の解放に対する抵抗に対抗する。テンププレート18のオルタネーションの自由部分の間に、第2のガンギ車10によって第1の橋台42aにアンカー26を引き込むこの機能は、スイスのレバー脱進機の機能と同様である。
第1のガンギ車8が、第2のガンギ車10を反時計回り方向に旋回させると同時に、第1のガンギ車8はまた、インパルス歯と呼ばれ、第2のインパルスアンクル24を駆動する歯44の1つを介してテンププレート18に駆動インパルスを与えることに留意されたい(図2Cを参照)。この駆動インパルスは、第1のガンギ車8によってテンププレート18に直接与えられ、インパルス歯44の経路は、テンププレート18の第2のインパルスアンクル24の経路を接線方向に捕捉し、これによって、摩擦のない、ほぼ時間通りのコンタクトを可能にすることから、直接的な接線方向な接線方向のインパルスと呼ばれる。したがって、テンププレート18は、自然脱進機1の動作の第1のオルタネーションの終了を示す静止位置から完全に移る第2の極限位置に移動する(図2Eを参照)。
自然脱進機1の動作の第2のオルタネーションの開始時に、テンプのヒゲゼンマイ(図では見えない)によって想起されるテンププレート18は、テンプピン20によって接触するまで、フォーク36の第1のホーン38aに対して、時計回り方向に回転し始め、アンカー26を反時計回り方向に旋回させる(図2Fを参照)。アンカー26の反時計回りの旋回は、第2のガンギ車10を入口アンクル32との係合から解放する効果を有し、これにより、第2の可動部2は、第1のガンギ車8を介して第2のガンギ車10を反時計回り方向に駆動することができる(図2Gを参照)。第2のガンギ車10の旋回は、アンカー26の旋回の影響下で、この第2のガンギ車10が出口アンクル30に押し付けられたときに再び中断され、この位置は、アンカー26を第2の橋台42bに対して押し付けたおかげで保持される(図2Iを参照)。
第1のガンギ車8が、第2のガンギ車10を反時計回り方向に旋回させるのと同時に、第2のガンギ車10もまた、インパルス歯と呼ばれるその歯46のうちの1つの歯を介して、テンププレート18に対して、直接的な接線方向と呼ばれる駆動インパルスを与え、これが、第1のインパルスアンクル22を駆動することに留意されたい(図2Hを参照)。インパルスは、第2のガンギ車10によってテンププレート18に直接与えられ、インパルス歯46の経路は、テンププレート18の第2のインパルスアンクル24の経路を接線方向に捕捉し、これによって、摩擦のない、ほぼ時間通りのコンタクトを可能にすることから、そのように命名された。したがって、テンププレート18は、自然脱進機1の動作サイクルの終了を示す、その第1の極限位置に戻る(図2Jを参照)。
言うまでもなく、本発明は、ここで説明した実施形態に限定されず、様々な修正および単純な変形が、本特許出願に添付された特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲から逸脱することなく、当業者によって考慮され得る。特に、第1の橋台42aおよび第2の橋台42bの機能は、図3に示されるように、出口アンクル30および入口アンクル32ならびにインパルス歯44、46の特定の形状によっても提供され得ることに留意されたい。テンプピン20は、テン輪14の軸16を通り、第1のインパルスアンクル22および第2のインパルスアンクル24をそれぞれ通る2本の直線によって区切られる鋭角βの外側に位置することにも留意されたい。
1 自然脱進機
2 第2の可動部
4 ピニオン
6 軸
8 第1のガンギ車
9 歯部
10 第2のガンギ車
11 軸
12 テンプ
14 テン輪
16 軸
18 テンププレート
20 テンプピン
22 第1のインパルスアンクル
24 第2のインパルスアンクル
26 アンカー
28 アンカーロッド
30 出口アンクル
32 入口アンクル
34 歯部
36 フォーク
38a、38b ホーン
40 ダーツ
42a 第1の橋台
42b 第2の橋台
44 インパルス歯
46 インパルス歯

Claims (12)

  1. テンププレート(18)が調節された軸(16)上にテン輪(14)を備えるテンプ(12)の、第1および第2のオルタネーションからおのおの構成される一連の動作サイクルを実行する、時計のムーブメントのための自然脱進機(1)であって、この自然脱進機(1)は、第2の可動部(2)によって駆動されるように構成された第1のガンギ車(8)を備え、この第1のガンギ車(8)は、前記第1のガンギ車(8)と同じ平面に構成された第2のガンギ車(10)を駆動し、前記第1のガンギ車(8)および前記第2のガンギ車(10)は、運動力学的チェーンを形成し、その後、180°未満の角度(α)の外側に配置され、一方の直線は、前記テン輪(14)の前記軸(16)を通過して、前記第1のガンギ車(8)の旋回軸(6)を通過し、他方の直線は、前記テン輪(14)の前記軸(16)を通過して、前記第2のガンギ車(10)の旋回軸(11)を通過する2つの直線で区切られたアンカーロッド(28)の周りを旋回できるアンカー(26)が配置された、自然脱進機(1)。
  2. 前記テンププレート(18)は、テンプピン(20)を動かし、これによって、このテンププレート(18)は、前記第1および第2のオルタネーションのおのおのにおいて前記アンカー(26)を旋回させ、前記テンププレート(18)はまた、第2のインパルスアンクル(24)および第1のインパルスアンクル(22)を動かし、前記第2のインパルスアンクル(24)を介して、このテンププレート(18)は、前記第1のオルタネーション中に、前記第1のガンギ車(8)から直線的な接線方向の駆動インパルスを受け、前記第1のインパルスアンクル(22)を介して、このテンププレート(18)は、前記第2のオルタネーション中に、前記第2のガンギ車(10)から直線的な接線方向の駆動インパルスを受け、前記テンプピン(20)は、一方の直線が、前記テン輪(14)の前記軸(16)を通過して、前記第1のインパルスアンクル(22)を通過し、他方の直線が、前記テン輪(14)の前記軸(16)を通過して、前記第2のインパルスアンクル(24)を通過する2つの直線で区切られた鋭角(β)の外側に配置されたことを特徴とする、請求項1に記載の自然脱進機(1)。
  3. 前記第1のガンギ車(8)は、前記第1のオルタネーション中に、単一平面に伸び、前記単一平面を通過して、この第1のガンギ車(8)が、前記第2のガンギ車(10)と噛み合い、前記直線的な接線方向の駆動インパルスを前記テンププレート(18)へ提供する歯部(9)を備えたことを特徴とする、請求項2に記載の自然脱進機(1)。
  4. 前記第2のガンギ車(10)は、前記第2のオルタネーション中に、単一平面に伸び、前記単一平面を通過して、この第2のガンギ車が、前記第1のガンギ車(8)と噛み合い、前記直線的な接線方向の駆動インパルスを前記テンププレート(18)へ提供する歯部(34)を備えたことを特徴とする、請求項3に記載の自然脱進機(1)。
  5. 前記アンカー(26)は、前記第2のオルタネーション中に、前記第2のガンギ車(10)を一時的にロックするための手段と、前記第1のオルタネーション中に、前記第2のガンギ車(10)を一時的にロックするための手段とを備えたことを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の自然脱進機(1)。
  6. 前記アンカー(26)は、前記第1のオルタネーション中に、前記第2のガンギ車(10)を一時的にロックするための出口アンクル(30)と、前記第2のオルタネーション中に前記第2のガンギ車(10)を一時的にロックするための入口アンクル(32)とを備えたことを特徴とする、請求項5に記載の自然脱進機(1)。
  7. 前記アンカー(26)は、第1のホーン(38a)および第2のホーン(38b)で形成されたフォーク(36)を備え、前記テンププレート(18)は、前記フォーク(36)の前記第2のホーン(38b)に対してそのテンプピン(20)で隣接し、前記第1のオルタネーション中、第1の方向に、このアンカー(26)を旋回させ、前記第2のオルタネーション中、前記第1のホーン(38a)に対して、前記第1の方向と反対の第2の方向に、前記アンカー(26)を旋回させることを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の自然脱進機(1)。
  8. 前記フォーク(36)はダーツ(40)を動かし、前記ダーツが前記テンププレート(18)と連動して、前記フォーク(36)の偶発的な動きを防ぐことを特徴とする、請求項7に記載の自然脱進機(1)。
  9. 前記第1のガンギ車(8)および前記第2のガンギ車(10)はおのおの、1つの部品で作られ、おのおのが単一レベルの歯部を備えることを特徴とする、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の自然脱進機(1)。
  10. 前記アンカー(26)の旋回変位は、第1の橋台(42a)および第2の橋台(42b)によって制限されることを特徴とする、請求項6から請求項9のいずれか一項に記載の自然脱進機(1)。
  11. 前記アンカー(26)の変位の制限は、前記出口アンクル(30)および前記入口アンクル(32)と、前記インパルス歯(44、46)との特定の形状によって提供されることを特徴とする、請求項6から請求項9のいずれか一項に記載の自然脱進機(1)。
  12. 請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の自然脱進機(1)を備える、時計のムーブメント。
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