JP2012215166A - 排ガス浄化システム及び排ガス浄化方法 - Google Patents

排ガス浄化システム及び排ガス浄化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、NOxの浄化性能を維持しながら、排ガス浄化装置の配置スペースを小さくすることが可能な排ガス浄化システム及び該排ガス浄化システムを用いる排ガス浄化方法を提供することを目的とする。
【解決手段】排ガス浄化システム100は、ディーゼルエンジンの排気経路の排ガスの流れる方向に対して、DOC111、DPF121及びSCR触媒131が順次設けられていると共に、DOC111及びDPF121の間に、アンモニアを供給する手段として、噴射ノズル141が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、排ガス浄化システム及び排ガス浄化方法に関する。
従来、自動車の排ガスを浄化するシステムの一つとして、アンモニアを用いて、NOxを窒素と水に還元するSCR(選択触媒還元)システムが知られている。
また、SCRシステムにおいて、アンモニアを吸着する材料として、ゼオライトが知られている。
特許文献1には、ディーゼルエンジンの排気通路に、NOxを還元浄化するSCR触媒を配設すると共に、SCR触媒の上流側に、上流側から順にDOC(酸化触媒)と、DPF(ディーゼルパーティキュレートフィルタ)を直列に配設し、DPFとSCR触媒との間の排気通路に還元剤を供給及び噴射する装置を配置した排ガス浄化装置が開示されている。
特開2000−303826号公報
しかしながら、排ガス中に含まれるNOxを十分に浄化するためには、DPFとSCR触媒との間の距離を確保してアンモニアをSCR触媒の径方向、即ち、外周部に拡散させる必要があり、排ガス浄化装置の配置スペースを小さくすることができないという問題がある。
本発明は、上記の従来技術が有する問題に鑑み、NOxの浄化性能を維持しながら、排ガス浄化装置の配置スペースを小さくすることが可能な排ガス浄化システム及び該排ガス浄化システムを用いる排ガス浄化方法を提供することを目的とする。
本発明の排ガス浄化システムは、ディーゼルエンジンの排気経路の排ガスの流れる方向に対して、酸化触媒、ディーゼルパーティキュレートフィルタ及び選択触媒還元触媒が順次設けられていると共に、前記酸化触媒及び前記ディーゼルパーティキュレートフィルタの間にアンモニアを供給する手段が設けられている。
前記ディーゼルパーティキュレートフィルタは、複数の貫通孔が隔壁を隔てて長手方向に並設されていると共に、該貫通孔の一端が目封じされているハニカムユニットを有するハニカム構造体であることが望ましい。
前記ディーゼルパーティキュレートフィルタは、触媒が担持されていないことが望ましい。
前記ハニカムユニットは、炭化ケイ素又はケイ素結合炭化ケイ素を含むことが望ましい。
前記ハニカムユニットは、隔壁の厚さが0.10mm以上0.18mm以下であることが望ましい。
前記選択触媒還元触媒は、複数の貫通孔が隔壁を隔てて長手方向に並設されているハニカムユニットを有するハニカム構造体であり、該ハニカムユニットは、ゼオライト及び無機バインダを含むことが望ましい。
前記選択触媒還元触媒に含まれるハニカムユニットは、無機繊維、鱗片状物質、テトラポット状物質及び三次元針状物質からなる群より選択される一種以上をさらに含むことが望ましい。
前記ゼオライトは、リン酸塩系ゼオライトであることが望ましい。
前記ディーゼルパーティキュレートフィルタ及び前記選択触媒還元触媒は、一つの金属容器内に設けられていることが望ましい。
本発明の排ガス浄化方法は、本発明の排ガス浄化システムを用いて排ガスを浄化する。
本発明によれば、NOxの浄化性能を維持しながら、排ガス浄化装置の配置スペースを小さくすることが可能な排ガス浄化システム及び該排ガス浄化システムを用いる排ガス浄化方法を提供することができる。
本発明の排ガス浄化システムの一例を示す図である。 図1のSCR触媒の一例を示す斜視図である。 図1のSCR触媒の他の例を示す斜視図である。 図3のSCR触媒を構成するハニカムユニットを示す斜視図である。 本発明の排ガス浄化システムの他の例を示す図である。
次に、本発明を実施するための形態を図面と共に説明する。
図1に、本発明の排ガス浄化システムの一例を示す。排ガス浄化システム100は、排ガス浄化装置110、120及び130が配管140及び150を介して接続されている。このとき、排ガス浄化装置110は、DOC(酸化触媒)111の外周部に保持シール材112を配置した状態で、金属容器(シェル)113にキャニングすることにより作製することができる。また、排ガス浄化装置120は、DPF(ディーゼルパーティキュレートフィルタ)121の外周部に保持シール材122を配置した状態で、金属容器123にキャニングすることにより作製することができる。さらに、排ガス浄化装置130は、SCR(選択触媒還元)触媒131の外周部に保持シール材132を配置した状態で、金属容器133にキャニングすることにより作製することができる。このため、排ガス浄化システム100は、ディーゼルエンジンの排ガスを浄化することができる。
さらに、排ガス浄化システム100には、排ガス浄化装置110と排ガス浄化装置120の間の配管140内に、アンモニアを供給する手段として、アンモニア又は分解してアンモニアを発生させる化合物を噴射する噴射ノズル141が設けられている。これにより、配管140内にアンモニアが供給されるため、SCR触媒131により、排ガス中に含まれるNOxが還元される。
分解してアンモニアを発生させる化合物としては、配管140内で排ガスにより加熱されて、アンモニアを発生させることが可能であれば、特に限定されないが、貯蔵安定性に優れるため、尿素水が好ましい。
なお、尿素水は、配管140内で排ガスにより加熱されて、加水分解し、アンモニアが発生する。
排ガス浄化システム100では、配管140内にアンモニアが供給されるため、DPF121とSCR触媒131との間の距離を確保しなくても、アンモニアをSCR触媒131の径方向、即ち、外周部に拡散させることができる。その結果、NOxの浄化性能を維持しながら、排ガス浄化装置120及び130の配置スペースを小さくすることができる。このとき、配管150を省略して、排ガス浄化装置120と排ガス浄化装置130を直接接続してもよい。
これに対して、従来の排ガス浄化システムでは、配管150内にアンモニアが供給されるため、排ガス中に含まれるNOxを十分に浄化するためには、DPF121とSCR触媒131との間の距離を確保してアンモニアをSCR触媒131の径方向、即ち、外周部に拡散させる必要がある。その結果、排ガス浄化装置120及び130の配置スペースを小さくすることができない。
DOC111は、複数の貫通孔が隔壁を隔てて長手方向に並設されていると共に、触媒が担持されているハニカムユニットを有するハニカム構造体である。
DOC111に含まれるハニカムユニットを構成する材料としては、特に限定されないが、コージェライト等が挙げられる。
DOC111に含まれるハニカムユニットに担持されている触媒としては、特に限定されないが、白金、パラジウム、ロジウム等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
DOC111に含まれるハニカムユニットは、触媒を担持する触媒担持層が形成されていてもよい。
DOC111に含まれるハニカムユニットに形成されている触媒担持層を構成する材料としては、特に限定されないが、アルミナ等が挙げられる。
保持シール材112、122及び132としては、特に限定されないが、無機繊維を含むマットが好ましい。
DPF121は、複数の貫通孔が隔壁を隔てて長手方向に並設されていると共に、貫通孔の一端が目封じされているハニカムユニットを有するハニカム構造体である。
DPF121に含まれるハニカムユニットを構成する材料としては、特に限定されないが、炭化ケイ素(SiC)、ケイ素結合炭化ケイ素(SiSiC)、コージェライト、チタン酸アルミニウム等が挙げられるが、DPF121に溜まった煤を大量に燃焼させてもクラックが発生しにくいことから、炭化ケイ素(SiC)又はケイ素結合炭化ケイ素(SiSiC)が好ましい。
DPF121に含まれるハニカムユニットは、白金、パラジウム、ロジウム等の触媒が担持されていない。これにより、配管140内に供給されたアンモニアの酸化を抑制することができる。また、触媒が担持されていないハニカムユニットを有するDPF121は、触媒反応に伴って温度が上昇しないため、ハニカムユニットの隔壁の厚さを小さくしても、ハニカムユニットの強度を維持することができる。
DPF121に含まれるハニカムユニットは、隔壁の厚さが0.10〜0.18mmであることが好ましい。DPF121に含まれるハニカムユニットの隔壁の厚さが0.10mm未満であると、DPF121の強度が低下する。一方、DPF121に含まれるハニカムユニットの隔壁の厚さが0.18mmを超えると、DPF121の圧力損失が増大するため、排ガス浄化装置120の配置スペースを小さくすることができない。
SCR触媒131は、複数の貫通孔が隔壁を隔てて長手方向に並設されているハニカムユニットを有するハニカム構造体である。
図2に、SCR触媒131の一例として、ハニカム構造体10を示す。ハニカム構造体10は、ゼオライト及び無機バインダを含み、複数の貫通孔11aが隔壁11bを隔てて長手方向に並設されている単一のハニカムユニット11を有する。また、ハニカムユニット11の両端面を除く外周面に外周コート層12が形成されている。
ハニカムユニット11に含まれるゼオライトとしては、特に限定されないが、β型ゼオライト、ZSM−5型ゼオライト、リン酸塩系ゼオライト等が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、NOxの浄化性能に優れるため、リン酸塩系ゼオライトが好ましい。
リン酸塩系ゼオライトとしては、SAPO−5、SAPO−11、SAPO−34等のSAPO(シリコアルミノホスフェート);MeAPO(メタロアルミノホスフェート);MeAPSO(金属骨格置換シリコアルミノホスフェート)等が挙げられる。
ゼオライトは、NOxの浄化性能が向上するため、銅イオン及び/又は鉄イオンによりイオン交換されていることが好ましく、銅イオンによりイオン交換されていることがより好ましい。
銅イオン及び/又は鉄イオンによりイオン交換されているゼオライトは、イオン交換量が1.0〜5.0質量%であることが好ましい。
なお、ゼオライトをイオン交換する金属イオンとしては、銅イオン及び/又は鉄イオンに限定されず、NOxの浄化性能を向上させることが可能な遷移金属イオン等が挙げられる。
ゼオライトの一次粒子又は二次粒子の平均粒径は、0.5〜10μmであることが好ましく、1〜5μmがより好ましい。ゼオライトの一次粒子又は二次粒子の平均粒径が0.5μm未満であると、ハニカムユニット11の隔壁11bの内部まで排ガスが侵入しにくくなって、ゼオライトがNOxの浄化に有効に利用されなくなる。一方、ゼオライトの一次粒子又は二次粒子の平均粒径が10μmを超えると、ハニカムユニット11中の気孔の数が少なくなるため、ハニカムユニット11の隔壁11bの内部まで排ガスが侵入しにくくなり、ゼオライトがNOxの浄化に有効に利用されなくなる。
ハニカムユニット11は、見掛けの体積当たりのゼオライトの含有量が230〜400g/Lであることが好ましい。ハニカムユニット11の見掛けの体積当たりのゼオライトの含有量が230g/L未満であると、NOxの浄化性能を向上させるためにハニカムユニット11の見掛けの体積を大きくする必要がある。一方、ハニカムユニット11の見掛けの体積当たりのゼオライトの含有量が400g/Lを超えると、ハニカムユニット11の強度が不十分になったり、ハニカムユニット11の開口率が小さくなったりする。
ハニカムユニット11に含まれる無機バインダとしては、特に限定されないが、アルミナゾル、シリカゾル、チタニアゾル、水ガラス、セピオライト、アタパルジャイト、ベーマイト等に含まれる固形分が挙げられ、二種以上併用してもよい。
ハニカムユニット11中の無機バインダの含有量は、5〜30質量%であることが好ましく、10〜20質量%がより好ましい。ハニカムユニット11中の無機バインダの含有量が5質量%未満であると、ハニカムユニット11の強度が低下する。一方、ハニカムユニット11中の無機バインダの含有量が30質量%を超えると、ハニカムユニット11の押出成形が困難になる。
ハニカムユニット11は、強度を向上させるために、無機繊維、鱗片状物質、テトラポット状物質及び三次元針状物質からなる群より選択される一種以上をさらに含むことが好ましい。
ハニカムユニット11に含まれる無機繊維としては、特に限定されないが、アルミナ繊維、シリカ繊維、炭化ケイ素繊維、シリカアルミナ繊維、ガラス繊維、チタン酸カリウム繊維、ホウ酸アルミニウム繊維等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
ハニカムユニット11に含まれる無機繊維のアスペクト比は、2〜1000であることが好ましく、5〜800がより好ましく、10〜500がさらに好ましい。ハニカムユニット11に含まれる無機繊維のアスペクト比が2未満であると、ハニカムユニット11の強度を向上させる効果が小さくなる。一方、ハニカムユニット11に含まれる無機繊維のアスペクト比が1000を超えると、ハニカムユニット11を押出成形する際に金型に目詰まり等が発生したり、無機繊維が折れて、ハニカムユニット11の強度を向上させる効果が小さくなったりする。
鱗片状物質は、平たい物質を意味し、厚さが0.2〜5.0μmであることが好ましく、最大長さが10〜160μmであることが好ましく、厚さに対する最大長さの比が3〜250であることが好ましい。
ハニカムユニット11に含まれる鱗片状物質としては、特に限定されないが、鱗片状ガラス、鱗片状白雲母、鱗片状アルミナ、鱗片状シリカ等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
テトラポット状物質は、針状部が三次元に延びている物質を意味し、針状部の平均針状長さが5〜30μmであることが好ましく、針状部の平均径が0.5〜5.0μmであることが好ましい。
ハニカムユニット11に含まれるテトラポット状物質としては、特に限定されないが、テトラポット状酸化亜鉛等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
三次元針状物質は、針状部同士がそれぞれの針状部の中央付近でガラス等の無機化合物により結合されている物質を意味し、針状部の平均針状長さが5〜30μmであることが好ましく、針状部の平均径が0.5〜5.0μmであることが好ましい。
また、三次元針状物質は、複数の針状部が三次元に連なっていてもよく、針状部の直径が0.1〜5.0μmであることが好ましく、長さが0.3〜30.0μmであることが好ましく、直径に対する長さの比が1.4〜50.0であることが好ましい。
ハニカムユニット11に含まれる三次元針状物質としては、特に限定されないが、三次元針状アルミナ、三次元針状シリカ、三次元針状炭化ケイ素、三次元針状シリカアルミナ、三次元針状ガラス、三次元針状チタン酸カリウム、三次元針状ホウ酸アルミニウム、三次元針状ベーマイト等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
ハニカムユニット11中の無機繊維、鱗片状物質、テトラポット状物質及び三次元針状物質の含有量は、3〜50質量%であることが好ましく、3〜30質量%がより好ましく、5〜20質量%がさらに好ましい。ハニカムユニット11中の無機繊維、鱗片状物質、テトラポット状物質及び三次元針状物質の含有量が3質量%未満であると、ハニカムユニット11の強度を向上させる効果が小さくなる。一方、ハニカムユニット11中の無機繊維、鱗片状物質、テトラポット状物質及び三次元針状物質の含有量が50質量%を超えると、ハニカムユニット11中のゼオライトの含有量が低下して、NOxの浄化性能が低下する。
ハニカムユニット11は、気孔率が20〜50%であることが好ましい。ハニカムユニット11の気孔率が20%未満であると、ハニカムユニット11の隔壁11bの内部まで排ガスが侵入しにくくなって、ゼオライトがNOxの浄化に有効に利用されなくなる。一方、ハニカムユニット11の気孔率が50%を超えると、ハニカムユニット11の強度が不十分となる。
なお、ハニカムユニット11の気孔率は、水銀圧入法を用いて測定することができる。
ハニカムユニット11は、開口率が50〜75%であることが好ましい。ハニカムユニット11の開口率が50%未満であると、ゼオライトがNOxの浄化に有効に利用されなくなる。一方、ハニカムユニット11の開口率が75%を超えると、ハニカムユニット11の強度が不十分となる。
ハニカムユニット11は、貫通孔11aの密度が31〜155個/cmであることが好ましい。ハニカムユニット11の貫通孔11aの密度が31個/cm未満であると、排ガスとゼオライトが接触しにくくなって、NOxの浄化性能が低下する。一方、ハニカムユニット11の貫通孔11aの密度が155個/cmを超えると、ハニカム構造体10の圧力損失が増大する。
ハニカムユニット11の隔壁11bの厚さは、0.1〜0.4mmであることが好ましく、0.1〜0.3mmがより好ましい。ハニカムユニット11の隔壁11bの厚さが0.1mm未満であると、ハニカムユニット11の強度が低下する。一方、ハニカムユニット11の隔壁11bの厚さが0.4mmを超えると、ハニカムユニット11の隔壁11bの内部まで排ガスが侵入しにくくなって、ゼオライトがNOxの浄化に有効に利用されなくなる。
外周コート層12は、厚さが0.1〜2.0mmであることが好ましい。外周コート層12の厚さが0.1mm未満であると、ハニカム構造体10の強度を向上させる効果が不十分になる。一方、外周コート層12の厚さが2.0mmを超えると、ハニカム構造体10の単位体積当たりのゼオライトの含有量が低下して、NOxの浄化性能が低下する。
ハニカム構造体10の形状としては、円柱状に限定されず、角柱状、楕円柱状、長円柱状、丸面取りされている角柱状(例えば、丸面取りされている三角柱状)等が挙げられる。
貫通孔11aの形状としては、四角柱状に限定されず、三角柱状、六角柱状等が挙げられる。
次に、ハニカム構造体10の製造方法の一例について説明する。まず、ゼオライト及び無機バインダを含み、必要に応じて、無機繊維、鱗片状物質、テトラポット状物質及び三次元針状物質からなる群より選択される一種以上をさらに含む原料ペーストを用いて押出成形し、複数の貫通孔が隔壁を隔てて長手方向に並設されている円柱状のハニカム成形体を作製する。
なお、原料ペーストに含まれる無機バインダは、特に限定されないが、アルミナゾル、シリカゾル、チタニアゾル、水ガラス、セピオライト、アタパルジャイト、ベーマイト等として添加されており、二種以上併用されていてもよい。
また、原料ペーストには、有機バインダ、分散媒、成形助剤等を、必要に応じて、適宜添加してもよい。
有機バインダとしては、特に限定されないが、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリエチレングリコール、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられ、二種以上併用してもよい。なお、有機バインダの添加量は、ゼオライト、無機バインダ、無機繊維、鱗片状物質、テトラポット状物質及び三次元針状物質の総質量に対して、1〜10%であることが好ましい。
分散媒としては、特に限定されないが、水、ベンゼン等の有機溶媒、メタノール等のアルコール等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
成形助剤としては、特に限定されないが、エチレングリコール、デキストリン、脂肪酸、脂肪酸石鹸、ポリアルコール等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
原料ペーストを調製する際には、混合混練することが好ましく、ミキサー、アトライタ等を用いて混合してもよく、ニーダー等を用いて混練してもよい。
次に、マイクロ波乾燥機、熱風乾燥機、誘電乾燥機、減圧乾燥機、真空乾燥機、凍結乾燥機等の乾燥機を用いて、ハニカム乾燥体を作製する。
さらに、ハニカム乾燥体を脱脂してハニカム脱脂体を作製する。脱脂条件は、ハニカム乾燥体に含まれる有機物の種類及び量によって適宜選択することができるが、400℃で2時間であることが好ましい。
次に、ハニカム脱脂体を焼成することにより、円柱状のハニカムユニット11を作製する。焼成温度は、600〜1200℃であることが好ましく、600〜1000℃がより好ましい。焼成温度が600℃未満であると、焼結が進行せず、ハニカムユニット11の強度が低くなる。一方、焼成温度が1200℃を超えると、焼結が進行しすぎて、ゼオライトの反応サイトが減少する。
次に、円柱状のハニカムユニット11の両端面を除く外周面に外周コート層用ペーストを塗布する。
外周コート層用ペーストとしては、特に限定されないが、無機バインダ及び無機粒子の混合物、無機バインダ及び無機繊維の混合物、無機バインダ、無機粒子及び無機繊維の混合物等が挙げられる。
外周コート層用ペーストに含まれる無機バインダは、特に限定されないが、シリカゾル、アルミナゾル等として添加されており、二種以上併用してもよい。中でも、シリカゾルとして添加されていることが好ましい。
外周コート層用ペーストに含まれる無機粒子としては、特に限定されないが、炭化ケイ素粒子等の炭化物粒子、窒化ケイ素粒子、窒化ホウ素粒子等の窒化物粒子等が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、熱伝導性に優れることから、炭化ケイ素粒子が好ましい。
外周コート層用ペーストに含まれる無機繊維としては、特に限定されないが、シリカアルミナ繊維、ムライト繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維等が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、アルミナ繊維が好ましい。
外周コート層用ペーストは、有機バインダをさらに含んでいてもよい。
外周コート層用ペーストに含まれる有機バインダとしては、特に限定されないが、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
外周コート層用ペーストは、酸化物系セラミックスの微小中空球体であるバルーン、造孔剤等をさらに含んでいてもよい。
外周コート層用ペーストに含まれるバルーンとしては、特に限定されないが、アルミナバルーン、ガラスマイクロバルーン、シラスバルーン、フライアッシュバルーン、ムライトバルーン等が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、アルミナバルーンが好ましい。
外周コート層用ペーストに含まれる造孔剤としては、特に限定されないが、球状アクリル粒子、グラファイト等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
次に、外周コート層用ペーストが塗布されたハニカムユニット11を乾燥固化することにより、円柱状のハニカム構造体10を作製する。このとき、外周コート層用ペーストに有機バインダが含まれている場合は、脱脂することが好ましい。脱脂条件は、有機物の種類及び量によって適宜選択することができるが、700℃で20分間であることが好ましい。
なお、ハニカムユニット11又はハニカム構造体10を銅イオン及び/又は鉄イオンを含む水溶液中に浸漬することにより、ゼオライトをイオン交換してもよい。また、銅イオン及び/又は鉄イオンによりイオン交換されているゼオライトを含む原料ペーストを用いてもよい。
図3に、SCR触媒131の他の例として、ハニカム構造体20を示す。なお、ハニカム構造体20は、複数の貫通孔11aが隔壁11bを隔てて長手方向に並設されているハニカムユニット21(図4参照)が接着層22を介して複数個接着されている以外は、ハニカム構造体10と同一の構成である。
ハニカムユニット21は、長手方向に垂直な断面の断面積が10〜200cmであることが好ましい。ハニカムユニット21の長手方向に垂直な断面の断面積が10cm未満であると、ハニカム構造体20の圧力損失が増大する。一方、ハニカムユニット21の長手方向に垂直な断面の断面積が200cmを超えると、ハニカムユニット11に発生する熱応力に対する強度が不十分になる。
なお、ハニカムユニット21は、長手方向に垂直な断面の断面積以外は、ハニカムユニット11と同一の構成である。
接着層22は、厚さが0.5〜2.0mmであることが好ましい。接着層22の厚さが0.5mm未満であると、ハニカムユニット21の接着強度が不十分になる。一方、接着層21の厚さが2.0mmを超えると、ハニカム構造体20の圧力損失が増大する。
次に、ハニカム構造体20の製造方法の一例について説明する。まず、ハニカム構造体10と同様にして、四角柱状のハニカムユニット21を作製する。次に、ハニカムユニット21の両端面を除く外周面に接着層用ペーストを塗布して、ハニカムユニット21を順次接着させ、乾燥固化することにより、ハニカムユニット21の集合体を作製する。
接着層用ペーストとしては、特に限定されないが、無機バインダ及び無機粒子の混合物、無機バインダ及び無機繊維の混合物、無機バインダ、無機粒子及び無機繊維の混合物等が挙げられる。
接着層用ペーストに含まれる無機バインダは、特に限定されないが、シリカゾル、アルミナゾル等として添加されており、二種以上併用してもよい。中でも、シリカゾルとして添加されていることが好ましい。
接着層用ペーストに含まれる無機粒子としては、特に限定されないが、炭化ケイ素粒子等の炭化物粒子、窒化ケイ素粒子、窒化ホウ素粒子等の窒化物粒子等が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、熱伝導性に優れることから、炭化ケイ素粒子が好ましい。
接着層用ペーストに含まれる無機繊維としては、特に限定されないが、シリカアルミナ繊維、ムライト繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維等が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、アルミナ繊維が好ましい。
また、接着層用ペーストは、有機バインダを含んでいてもよい。
接着層用ペーストに含まれる有機バインダとしては、特に限定されないが、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
接着層用ペーストは、酸化物系セラミックスの微小中空球体であるバルーン、造孔剤等をさらに含んでいてもよい。
接着層用ペーストに含まれるバルーンとしては、特に限定されないが、アルミナバルーン、ガラスマイクロバルーン、シラスバルーン、フライアッシュバルーン、ムライトバルーン等が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、アルミナバルーンが好ましい。
接着層用ペーストに含まれる造孔剤としては、特に限定されないが、球状アクリル粒子、グラファイト等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
次に、ハニカムユニット21の集合体を円柱状に切削加工した後、必要に応じて、研磨することにより、円柱状のハニカムユニット21の集合体を作製する。
なお、ハニカムユニット21の集合体を円柱状に切削加工する代わりに、長手方向に垂直な断面が所定の形状に成形されているハニカムユニット21を接着させて、円柱状のハニカムユニット21の集合体を作製してもよい。このとき、ハニカムユニット21の長手方向に垂直な断面の形状は、中心角が90°の扇形であることが好ましい。
次に、円柱状のハニカムユニット21の集合体の両端面を除く外周面に外周コート層用ペーストを塗布する。
外周コート層用ペーストは、接着層用ペーストと同一であってもよいし、異なっていてもよい。
次に、外周コート層用ペーストが塗布された円柱状のハニカムユニット11の集合体を乾燥固化することにより、円柱状のハニカム構造体20を作製する。このとき、接着層用ペースト及び/又は外周コート層用ペーストに有機バインダが含まれている場合は、脱脂することが好ましい。脱脂条件は、有機物の種類及び量によって適宜選択することができるが、700℃で20分間であることが好ましい。
なお、ハニカム構造体10及び20は、外周コート層12が形成されていなくてもよい。
また、ハニカムユニット11又は21の代わりに、複数の貫通孔が隔壁を隔てて長手方向に並設されていると共に、ゼオライトが担持されているハニカムユニットを有するハニカム構造体を用いてもよい。
ゼオライトが担持されているハニカムユニットを構成する材料としては、特に限定されないが、コージェライト等が挙げられる。
ハニカムユニットに担持されているゼオライトとしては、特に限定されないが、β型ゼオライト、ZSM−5型ゼオライト、リン酸塩系ゼオライト等が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、NOxの浄化性能に優れるため、リン酸塩系ゼオライトが好ましい。
リン酸塩系ゼオライトとしては、SAPO−5、SAPO−11、SAPO−34等のSAPO;MeAPO;MeAPSO等が挙げられる。
ゼオライトは、NOxの浄化性能を考慮すると、銅イオン及び/又は鉄イオンによりイオン交換されていることが好ましく、銅イオンによりイオン交換されていることがより好ましい。
銅イオン及び/又は鉄イオンによりイオン交換されているゼオライトは、イオン交換量が1.0〜5.0質量%であることが好ましい。
なお、ゼオライトをイオン交換する金属イオンとしては、銅イオン及び/又は鉄イオンに限定されず、NOxの浄化性能を向上させることが可能な遷移金属イオン等が挙げられる。
図5に、本発明の排ガス浄化システムの他の例を示す。排ガス浄化システム200は、排ガス浄化装置120及び130の代わりに、排ガス浄化装置210が設置されている以外は、排ガス浄化システム100と同一の構成である。排ガス浄化装置210は、DPF121及びSCR触媒131の外周部に保持シール材212を配置した状態で、金属容器213にキャニングすることにより作製することができる。このため、排ガス浄化システム200は、ディーゼルエンジンの排ガスを浄化することができる。
さらに、排ガス浄化システム200には、排ガス浄化装置110と排ガス浄化装置210の間の配管140内に、アンモニア又は分解してアンモニアを発生させる化合物を噴射する噴射ノズル141が設けられている。これにより、配管140内にアンモニアが供給されるため、SCR触媒131により、排ガス中に含まれるNOxが還元される。
排ガス浄化システム200は、排ガス浄化システム100と比較して、排ガス浄化装置210の配置スペースを小さくすることができる。
なお、本発明の排ガス浄化方法は、本発明の排ガス浄化装置を用いて排ガスを浄化する方法であるため、詳細な説明を省略する。
以下、実施例により、本発明を詳しく説明する。なお、部は、質量部を意味する。
[DOC−1]
酸化触媒が担持されている市販のコージェライト製のハニカム構造体を用いた。ハニカム構造体は、直径が228.6mm、長さが114.3mmの円柱状である。
[DPF−1]
平均粒径が11μmであるα型炭化ケイ素60部及び平均粒径が0.5μmのα型炭化ケイ素40部を混合した。次に、カルボキシメチルセルロース5部及び水10部を加えて混合混練した。さらに、グリセリン及び潤滑剤ユニルーブ(日本油脂社製)を少量加えて、混合混練して、原料ペーストを作製した。
次に、押出成形機を用いて、原料ペーストを押出成形し、円柱状のハニカム成形体を作製した。そして、マイクロ波乾燥機及び熱風乾燥機を用いて、ハニカム成形体を乾燥させて、ハニカム乾燥体を作製した。
次に、ハニカム乾燥体の貫通孔の一方の端部に原料ペーストを充填した。そして、マイクロ波乾燥機及び熱風乾燥機を用いて、ハニカム成形体を乾燥させた後、脱脂した。次に、アルゴン雰囲気下、2200℃で3時間焼成して、ハニカムユニットを作製した。ハニカムユニットは、一辺が34.3mm、長さが203.2mmの正四角柱状であり、貫通孔の密度が46.5個/cm、隔壁の厚さが0.15mm、平均気孔径が11μm、気孔率が42%であった。
次に、平均繊維径が20μmのアルミナ繊維30部、平均粒径が0.6μmの炭化ケイ素21部、固形分が30質量%のシリカゾル15部、カルボキシメチルセルロース5.6部及び水28.4部を混合混練して、接着層用ペーストを作製した。
ハニカムユニットの両端部を除く外周面に、接着層の厚さが1.0mmになるように接着層用ペーストを塗布して、ハニカムユニットを36個接着させ、120℃で乾燥固化した。次に、ダイヤモンドカッターを用いて、長手方向に垂直な断面が略点対称になるように円柱状に切削加工し、ハニカムユニットの集合体を作製した。
次に、平均繊維径が50μmのシリカアルミナ繊維23.3部、平均粒径が0.3μmの炭化ケイ素30.2部、固形分が30質量%のシリカゾル7部、カルボキシメチルセルロース0.5部及び水39部を混合混練して、外周コート層用ペーストを作製した。
ハニカムユニットの集合体の両端部を除く外周面に、外周コート層用ペーストを塗布した後、120℃で乾燥固化して、直径が228.6mm、長さが203.2mmの円柱状のハニカム構造体を作製した。
[DPF−2]
貫通孔の一方の端部が目封じされている市販のコージェライト製のハニカム構造体を用いた。ハニカム構造体は、直径が228.6mm、長さが279.4mmの円柱状であり、単一のハニカムユニットの両端部を除く外周面に、厚さが0.2mmの外周コート層が形成されている。また、ハニカムユニットは、貫通孔の密度が46.5個/cm、隔壁の厚さが0.30mm、平均気孔径が15μm、気孔率が48%であり、触媒が担持されていない。
[SCR触媒−1]
まず、平均粒径が3μmであるSAPO3100g、ベーマイト895g、平均繊維径が6μm、平均繊維長が100μmのアルミナ繊維485g、メチルセルロース380g、オレイン酸280g及びイオン交換水2425gを混合混練して、原料ペーストを作製した。
次に、押出成形機を用いて、原料ペーストを押出成形し、円柱状のハニカム成形体を作製した。そして、マイクロ波乾燥機及び熱風乾燥機を用いて、ハニカム成形体を110℃で10分間乾燥させた後、400℃で5時間脱脂した。次に、700℃で2時間焼成して、ハニカム焼成体を作製した。
次に、ハニカム焼成体の両端部を除く外周面に、外周コート層12の厚さが0.2mmになるように前述の外周コート層用ペーストを塗布した後、120℃で乾燥固化して、ハニカム構造体を作製した。さらに、ハニカム構造体を硝酸銅水溶液中に浸漬することにより、SAPOを銅イオンでイオン交換して、ハニカム構造体10を作製した。ICPS−8100(島津製作所社製)を用いて、ICP発光分析することによりSAPOのイオン交換量を測定したところ、2.7質量%であった。ハニカム構造体10は、直径が228.6mm、長さが203.2mmの円柱状であり、ハニカムユニット11は、隔壁の厚さが0.28mm、貫通孔の密度が62個/cmであった。
[SCR触媒−2]
銅イオンにより2.7質量%イオン交換されているSAPOの分散液中に、市販のコージェライト製のハニカム構造体を浸漬して、SAPOを170g/L担持した。ハニカム構造体は、直径が228.6mm、長さが304.8mmの円柱状であり、単一のハニカムユニットの両端部を除く外周面に、厚さが0.2mmの外周コート層が形成されている。また、ハニカムユニットは、隔壁の厚さが0.28mm、貫通孔の密度が62個/cmであった。
[実施例1]
DOC111、DPF121及びSCR触媒131として、それぞれDOC−1、DPF−1及びSCR触媒−1を用い、DOC111とDPF121の間の距離が800mm、DPF121とSCR触媒131の間の距離が30mmとなるように設置して、排ガス浄化システム200(図5参照)を作製した。その結果、排ガス浄化システムの長さが1351mmとなった。なお、排ガス浄化システムの長さとは、排ガスの流れる方向に対して、DOC111の上流側の端部からSCR触媒131の下流側の端部までの距離を意味する。このとき、DPF121からの距離が600mmである位置で、配管140内に尿素水が噴射されるように、噴射ノズルを設置した。
[実施例2]
DPF121として、DPF−2を用いた以外は、実施例1と同様にして、排ガス浄化システム100を作製した。その結果、排ガス浄化システムの長さが1427mmとなった。
[実施例3]
SCR触媒131として、SCR触媒−2を用いた以外は、実施例1と同様にして、排ガス浄化システム100を作製した。その結果、排ガス浄化システムの長さが1452mmとなった。
[実施例4]
DPF121及びSCR触媒131として、それぞれDPF−2及びSCR触媒−2を用いた以外は、実施例1と同様にして、排ガス浄化システム100を作製した。その結果、排ガス浄化システムの長さが1529mmとなった。
[実施例5]
DOC111、DPF121及びSCR触媒131として、それぞれDOC−1、DPF−1及びSCR触媒−1を用い、DOC111とDPF121の間の距離が800mm、DPF121とSCR触媒131の間の距離が200mmとなるように設置して、排ガス浄化システム100(図1参照)を作製した。その結果、排ガス浄化システムの長さが1521mmとなった。このとき、DPF121からの距離が600mmである位置で、配管140内に尿素水が噴射されるように、噴射ノズルを設置した。
[比較例1]
DOC111とDPF121の間の距離を200mm、DPF121とSCR触媒131の間の距離を800mmとなるように、配管140及び150の長さを変更し、SCR触媒131からの距離が600mmである位置で、配管150内に尿素水が噴射されるように、噴射ノズルを設置した以外は、実施例5と同様にして、排ガス浄化システムを作製した。その結果、排ガス浄化システムの長さが1521mmとなった。
[比較例2]
DPF121とSCR触媒131の間の距離が1300mmとなるように、配管150の長さを変更し、SCR触媒131からの距離が1100mmである位置で、配管150内に尿素水が噴射されるように、噴射ノズルを設置した以外は、比較例1と同様にして、排ガス浄化システムを作製した。その結果、排ガス浄化システムの長さが2021mmとなった。
[NOxの浄化率の測定]
実施例1〜5及び比較例1、2の排ガス浄化システムを用いて、排気量が4.2Lのエンジンから排出された排ガスに含まれるNOxの浄化率を測定した。
なお、NOxの浄化率は、排ガスの流れる方向に対して、SCR触媒131の上流側及び下流側にNOxセンサーを設置して、排ガス中のNOxの濃度を30分間検知することにより測定され、式
(NOxの流入量−NOxの流出量)/(NOxの流入量)×100[%]
で表される値の平均値である。このとき、排ガスの温度が250℃になる条件で、定常運転した。また、SCR触媒131の温度が180℃以上である時に、排ガスの流れる方向に対して、SCR触媒131の上流側に設置されたNOxセンサーにより検知されるNOxに対するアンモニアのモル比が1となるように、噴射ノズルを用いて配管140又は150内に尿素水を噴射した。さらに、ミキサー及びスワラーを用いて、配管140又は150の径方向に尿素水を拡散させた。
その結果、実施例1〜5及び比較例1、2の排ガス浄化システムのNOxの浄化率は、それぞれ85%、83%、78%、72%、80%、47%、83%であった。
表1に、排ガス浄化システムの長さ及びNOxの浄化率の測定結果を、DOC、DPF及びSCR触媒の種類と共に、示す。
Figure 2012215166
表1より、実施例1〜4の排ガス浄化システム200及び実施例5の排ガス浄化システム100は、NOxの浄化率を72〜85%に維持しながら、排ガス浄化システムの長さを1351〜1529mmにできることがわかる。このとき、実施例1の排ガス浄化システム200は、DOC111、DPF121及びSCR触媒131が同一である実施例5の排ガス浄化システム100よりも、NOxの浄化率が5%高く、排ガス浄化システムの長さが170mm短いことがわかる。
一方、比較例1の排ガス浄化システムは、DOC111、DPF121及びSCR触媒131が同一である実施例5の排ガス浄化システム100と排ガス浄化システムの長さが同一であるが、NOxの浄化率が47%に低下することがわかる。
また、比較例2の排ガス浄化システムは、NOxの浄化率が83%であり、DOC111、DPF121及びSCR触媒131が同一である実施例5の排ガス浄化システム100は、NOxの浄化率が80%である。このため、比較例2の排ガス浄化システムは、実施例5の排ガス浄化システム100とNOxの浄化率がほぼ同一であるが、排ガス浄化システムの長さが2021mmに増大することがわかる。
10、20 ハニカム構造体
11、21 ハニカムユニット
11a 貫通孔
11b 隔壁
12 外周コート層
22 接着層
100、200 排ガス浄化システム
110、120、130、210 排ガス浄化装置
111 DOC
112、122、132、212 保持シール材
113、123、133、213 金属容器
121 DPF
131 SCR触媒
140、150 配管
141 噴射ノズル

Claims (10)

  1. ディーゼルエンジンの排気経路の排ガスの流れる方向に対して、酸化触媒、ディーゼルパーティキュレートフィルタ及び選択触媒還元触媒が順次設けられていると共に、前記酸化触媒及び前記ディーゼルパーティキュレートフィルタの間にアンモニアを供給する手段が設けられていることを特徴とする排ガス浄化システム。
  2. 前記ディーゼルパーティキュレートフィルタは、複数の貫通孔が隔壁を隔てて長手方向に並設されていると共に、該貫通孔の一端が目封じされているハニカムユニットを有するハニカム構造体であることを特徴とする請求項1に記載の排ガス浄化システム。
  3. 前記ハニカムユニットは、触媒が担持されていないことを特徴とする請求項2に記載の排ガス浄化システム。
  4. 前記ハニカムユニットは、炭化ケイ素又はケイ素結合炭化ケイ素を含むことを特徴とする請求項2又は3に記載の排ガス浄化システム。
  5. 前記ハニカムユニットは、隔壁の厚さが0.10mm以上0.18mm以下であることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一項に記載の排ガス浄化システム。
  6. 前記選択触媒還元触媒は、複数の貫通孔が隔壁を隔てて長手方向に並設されているハニカムユニットを有するハニカム構造体であり、
    該ハニカムユニットは、ゼオライト及び無機バインダを含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の排ガス浄化システム。
  7. 前記選択触媒還元触媒に含まれるハニカムユニットは、無機繊維、鱗片状物質、テトラポット状物質及び三次元針状物質からなる群より選択される一種以上をさらに含むことを特徴とする請求項6に記載の排ガス浄化システム。
  8. 前記ゼオライトは、リン酸塩系ゼオライトであることを特徴とする請求項6又は7に記載の排ガス浄化システム。
  9. 前記ディーゼルパーティキュレートフィルタ及び前記選択触媒還元触媒は、一つの金属容器内に設けられていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の排ガス浄化システム。
  10. 請求項1乃至9のいずれか一項に記載の排ガス浄化システムを用いて排ガスを浄化することを特徴とする排ガス浄化方法。
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