JP2006342737A - 排気浄化装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 酸化触媒(36)とHC選択還元型NOx触媒(44)との間にパティキュレートフィルタ(40)とアンモニア選択還元型NOx触媒(42)とを備え、HC供給手段(52)からHCを供給することによりパティキュレートフィルタ(40)の強制再生を行っているときには、アンモニア供給手段(54)からのアンモニアの供給を中止すると共に、HC選択還元型NOx触媒(44)が活性化していると判断するとHC供給手段(52)から供給するHCの量をパティキュレートフィルタ(40)の強制再生に必要な量より所定量だけ増量する制御手段を備える。
【選択図】 図1
Description
このような排気浄化装置では、アンモニア選択還元型NOx触媒の上流側に尿素水を供給し、この尿素水が排気の熱により加水分解して生じたアンモニアがアンモニア選択還元型NOx触媒に供給される。アンモニア選択還元型NOx触媒に供給されたアンモニアは一旦アンモニア選択還元型NOx触媒に吸着され、このアンモニアと排気中のNOxとの間の脱硝反応がアンモニア選択還元型NOx触媒によって促進されることによりNOxの浄化が行われる。
このパティキュレートフィルタでは、捕集したパティキュレートがパティキュレートフィルタ内に堆積することにより次第に排気抵抗が増大するので、パティキュレートの堆積量が所定量に達したときにパティキュレートフィルタを昇温し、パティキュレートを強制的に焼却してパティキュレートフィルタを強制再生することにより、パティキュレートフィルタの排気浄化機能を維持するようにしている。
特許文献1に示された排気浄化装置では、エンジンの排気通路にパティキュレートフィルタが配設され、パティキュレートフィルタの下流側にアンモニア選択還元型NOx触媒が配設されている。そして、パティキュレートフィルタによりパティキュレートが捕集された後、排気がアンモニア選択還元型NOx触媒に供給され、尿素水から生成されたアンモニアを還元剤として、この排気中のNOxがアンモニア選択還元型NOx触媒により選択還元され浄化されるようになっている。
そして、パティキュレートフィルタの強制再生を行う場合には、HC供給手段からHCを供給することによりパティキュレートフィルタを昇温する一方、制御手段はアンモニア供給手段からのアンモニアの供給を中止すると共に、HC選択還元型NOx触媒が活性化していると判断するとHC供給手段から供給するHCの量をパティキュレートフィルタの強制再生に必要な量より所定量だけ増量する。
より具体的には、このような排気浄化装置において、前記制御手段は、前記エンジンから排出されるNOxの量を検出するエンジンNOx排出量検出手段と、前記エンジンNOx排出量検出手段によって検出された前記エンジンからのNOx排出量に基づき、前記所定量を決定するHC増量算出手段とを備えることを特徴とする(請求項2)。
このとき好ましくは、エンジンから排出されるNOxの量は、エンジンの運転状態に基づき推定するようにしてもよい。
更に、前記排気浄化装置において、前記HC選択還元型NOx触媒から排出されるNOxの量を検出する触媒NOx排出量検出手段を更に備え、前記HC増量算出手段は、前記エンジンNOx排出量検出手段によって検出された前記エンジンからのNOx排出量と、前記触媒NOx排出量検出手段によって検出された前記HC選択還元型NOx触媒からのNOx排出量とから、前記HC選択還元型NOx触媒のNOx浄化率を求め、前記所定量を前記NOx浄化率に応じて補正することを特徴とする(請求項3)。
また、前記目的を達成するため、本発明の排気浄化装置は、エンジンの排気通路に配設された酸化触媒と、前記酸化触媒の下流側に配設され、HCを還元剤として排気中のNOxを浄化するHC選択還元型NOx触媒と、前記酸化触媒と前記HC還元型NOx触媒との間に配設され、排気中のパティキュレートを捕集するパティキュレートフィルタと、前記酸化触媒と前記HC還元型NOx触媒との間に配設され、アンモニアを還元剤として排気中のNOxを浄化するアンモニア選択還元型NOx触媒と、前記パティキュレートフィルタを昇温して強制再生を行う昇温手段と、前記アンモニア選択還元型NOx触媒にアンモニアを供給するアンモニア供給手段と、前記HC選択還元型NOx触媒にHCを供給するNOx触媒用HC供給手段と、前記昇温手段により前記パティキュレートフィルタを昇温して前記強制再生を行っているときには、前記アンモニア供給手段からのアンモニアの供給を中止すると共に、前記HC選択還元型NOx触媒が活性化しているときに前記NOx触媒用HC供給手段から前記HC選択還元型NOx触媒にHCを供給する制御手段とを備えたことを特徴とする(請求項4)。
そして、パティキュレートフィルタの強制再生を行う場合に、昇温手段によりパティキュレートフィルタを昇温する一方、制御手段はアンモニア供給手段からのアンモニアの供給を中止すると共に、HC選択還元型NOx触媒が活性化しているときにNOx触媒用HC供給手段からHC選択還元型NOx触媒にHCを供給する。HC選択還元型NOx触媒は供給されたHCを還元剤として排気中のNOxを選択還元し浄化する。
更にまた、請求項3の排気浄化装置によれば、エンジンNOx排出量検出手段によって検出されたエンジンのNOx排出量と、触媒NOx排出量検出手段によって検出されたHC選択還元型NOx触媒のNOx排出量とから求めたHC選択還元型NOx触媒のNOx浄化率に応じて、前記増量の所定量を補正するようにしたので、HC選択還元型NOx触媒の浄化能力を最大限有効に発揮させるのに必要な量のHCを精度よく供給することができ、HCの無駄な消費をなくすことができる。
図1は、本発明の1実施形態に係る排気浄化装置が適用される4気筒のディーゼルエンジン(以下、エンジンという)のシステム構成図を示しており、図1に基づき本発明に係る排気浄化装置の構成を説明する。
エンジン1は各気筒共通の高圧蓄圧室(以下コモンレールという)2を備えており、燃料噴射ポンプ(図示せず)から供給されてコモンレール2に蓄えられた高圧の燃料である軽油が、各気筒に設けられたインジェクタ4に供給され、各インジェクタ4からそれぞれの気筒内に軽油が噴射される。
排気管20はターボチャージャ8のタービン8bを経た後、排気絞り弁26を介して排気後処理装置28に接続されている。また、タービン8bの回転軸はコンプレッサ8aの回転軸と連結されており、タービン8bが排気管20内を流動する排気を受けてコンプレッサ8aを駆動する。
上流側ケーシング30内には、酸化触媒36が収容されると共に、酸化触媒36の出口側排気温度を検出する酸化触媒温度センサ38が設けられている。
また、下流側ケーシング34内には、その上流側からパティキュレートフィルタ(以下フィルタという)40、アンモニア選択還元型NOx触媒42、及びHC選択還元型NOx触媒44が収容されている。
また、アンモニア選択還元型NOx触媒42は、アンモニアを還元剤として排気中のNOxを選択還元することによりエンジン1の排気を浄化し、HC選択還元型NOx触媒44は、HCを還元剤として排気中のNOxを選択還元することによりエンジン1の排気を浄化する。
フィルタ40が酸化触媒36の下流側に配設されることにより、酸化触媒36で排気中のNOから生成されたNO2がフィルタ40に供給される。フィルタ40に捕集されて堆積したパティキュレートは、このNO2と反応して酸化することによりフィルタ40から除去され、フィルタ40の連続再生が行われるようになっている。
尿素水噴射装置58は、エアポンプ(図示せず)によって圧縮された加圧空気を蓄えたエアタンク60から供給される加圧空気中に、尿素水タンク62から尿素水供給ポンプ(図示せず)により供給される尿素水を噴出し、尿素水噴射管56を介して噴射ノズル54に加圧空気と共に尿素水を供給するものであって、エア供給管64を介してエアタンク60に接続されると共に、尿素水供給管66を介して尿素水タンク62に接続されている。
このときNOxと反応せずにアンモニア選択還元型NOx触媒42から流出したアンモニアは、HC選択還元型NOx触媒44の酸化機能によって酸化され、N2またはNOxとなる。ここで生成されるNOxはHC選択還元型NOx触媒44に流入するHCと反応してN2になるので、HC選択還元型NOx触媒44に流入するアンモニアは無害なN2となって大気中に放出されるようになっている。
ECU(制御手段)74は、エンジン1の運転制御をはじめとして総合的な制御を行うための制御装置であり、CPU、メモリ、タイマカウンタなどから構成され、様々な制御量の演算を行うと共に、その制御量に基づき各種デバイスの制御を行っている。
尿素水制御弁70によって供給量が調整された尿素水は、エア制御弁68によって供給量が調整された加圧空気と尿素水噴射装置58で混合され、加圧空気と共に噴射ノズル54から連通路32内の排気中に噴射供給される。こうして噴射供給された尿素水は、排気の熱により加水分解してアンモニアとなり、アンモニア選択還元型NOx触媒42に吸着する。アンモニア選択還元型NOx触媒42は吸着したアンモニアと排気中のNOxとの間の脱硝反応を促進し、排気中のNOxは無害なN2となる。
このように構成された排気浄化装置では、エンジン1から排出された排気が排気管20を通って排気後処理装置28に導入され、排気中のパティキュレートがフィルタ40に捕集されると共に、前述したように酸化触媒36から供給されるNO2を用いた連続再生により、フィルタ40に堆積したパティキュレートの酸化除去が行われる。また、尿素水供給制御により噴射ノズル54から尿素水の供給が行われ、この尿素水から生成されるアンモニアを還元剤として、アンモニア選択還元型NOx触媒42により排気中のNOxが選択還元され、無害なN2となって大気中に排出される。
まず、ステップS2では、排気中への尿素水の供給が可能であるか否かを判定する。例えば、エンジン1の始動直後などでアンモニア選択還元型NOx触媒46が活性化温度に達していない場合や、排気温度が尿素水の加水分解を可能とする温度に達していない場合などでは、アンモニアを還元剤とするNOxの浄化ができないため、尿素水を排気中に供給することができない。従って、ステップS2では酸化触媒温度センサ38によって検出された酸化触媒36出口側の排気温度などのエンジン運転状態に基づき、尿素水の供給を行ってもよい状態であるか否かを判定する。
ステップS2で尿素水の供給が可能であると判定した場合は、ステップS4に進み、強制再生フラグF1の値が1であるか否かを判定する。強制再生フラグF1はフィルタ40の強制再生が行われるか否かを示すものであり、後述する強制再生制御において強制再生の要否を判定し、その判定結果に応じて値が設定されるものであり、値が1であると強制再生が行われることを示し、値が0であると強制再生が行われないことを示す。
一方、強制再生フラグF1の値が0である場合は、フィルタ40の強制再生が行われていないので、尿素水の供給を行っても上述したようなNOx濃度の増大のおそれはないものとして、ステップS6に進む。
噴射ノズル54から噴射された尿素水は排気の熱によって加水分解し、アンモニアが生成される。このアンモニアはアンモニア選択還元型NOx触媒42に供給されてアンモニア選択還元型NOx触媒42に吸着し、排気中のNOxと吸着したアンモニアとの間の脱硝反応がアンモニア選択還元型NOx触媒42によって促進され、排気中のNOxが選択還元されて無害なN2に転化される。
噴射ノズル54から尿素水の供給を行っているときに、フィルタ40の強制再生が必要になると、後述の強制再生制御により強制再生フラグF1の値が0から1に切り換えられるので、ステップS4からステップS6には進まず、前述のようにステップS4でその制御周期での処理が終了する。従って、フィルタ40の強制再生が行われると、噴射ノズル54からの尿素水の供給が中止される。
まず、図3のステップS12において、強制再生フラグF1の値が1であるか否かを判定する。強制再生フラグF1の初期設定値は0となっており、最初の制御周期ではステップS12からステップS14へと進む。
一方、強制再生が必要と判断した場合にはステップS16に進み、強制再生フラグF1の値を1として、強制再生を行っていることを示すように変更し、次のステップS18に進む。
酸化触媒36出口側の排気温度Tfcが250℃未満である場合には、酸化触媒36が活性化していないものとしてステップS20に進み、酸化触媒36の昇温制御を行う。
上述のように酸化触媒36はまだ十分活性化していない状況であるため、パティキュレートの焼却は行われておらず、パティキュレートの推定堆積量は強制再生終了判定値より大であると判定されて今回の制御周期を終え、次の制御周期で再びステップS12から強制再生制御を行う。
ステップS18で、酸化触媒36出口側の排気温度Tfcが250℃未満で酸化触媒36が依然として活性化していないと判定した場合には、再びステップS20で吸気制御弁12及び排気絞り弁26の制御と第1の燃料添加による触媒昇温制御が行われる。
このようにして触媒昇温制御が繰り返され、酸化触媒36出口側の排気温度Tfcが250℃以上になって酸化触媒36が活性化したと判定すると、ステップS18からステップS22へ進む。
一方、NOx触媒温度センサ50によって検出されたHC選択還元型NOx触媒44出口側の排気温度Tpc、即ちHC選択還元型NOx触媒44の温度が、HC選択還元型NOx触媒44の活性温度下限値Tal以上かつ活性温度上限値Tah以下であって、HC選択還元型NOx触媒44が活性化しているとステップS22で判定した場合にはステップS26に進む。
このようにして第2の燃料添加が行われることにより、添加されたHCは酸化触媒36に達し、活性化温度にある酸化触媒36で燃焼する。この燃焼により排気温度が上昇し、フィルタ40に堆積したパティキュレートが焼却されることにより、フィルタ40が強制再生される。このとき、第2の燃料添加により供給されたHCの量は、フィルタ40の強制再生に必要な量より所定量Qaだけ増量されているため、余剰となったHCは燃焼することなくHC選択還元型NOx触媒44に達する。
このようにして、第2の燃料添加において燃料供給量を、フィルタ40の強制再生に必要な量より所定量Qaだけ増量することにより、HC選択還元型NOx触媒44による排気中のNOxの浄化が行われることから、ステップS22では所定量Qaを、エンジン1からのNOxの排出量と、HC選択還元型NOx触媒44からのNOx放出量とに基づいて決定するようにしている。
一方、実際のNOx浄化率が基準NOx浄化率に達している場合には、HC選択還元型NOx触媒44のNOx浄化機能が十分発揮されているものの、HCが過剰に供給されている可能性があるとして前記基本量を減量補正する。
また、エンジン1からのNOx排出量は、上述のようにエンジン1の運転状態に基づき推定して検出する代わりに、排気後処理装置より上流側の排気管20にエンジンNOx排出量検出手段としてエンジン排出NOxセンサを設け、このエンジン排出NOxセンサで直接検出するようにしてもよい。
ステップS30において強制再生フラグF1の値が0となることにより、尿素水供給制御では前述したように尿素水の供給が再開され、アンモニア選択還元型NOx触媒42に再び還元剤のアンモニアが供給されるようになる。
フィルタ40の強制再生が完了した後の制御周期では、強制再生フラグF1の値が0となっていることから、ステップS12からステップS14へと処理が進むようになり、ステップS14で再びフィルタ40の強制再生が必要と判定するまでは、ステップS12とステップS14の処理が繰り返されることになる。
またフィルタ40の強制再生を行っているときには、尿素水供給制御により尿素水の供給が中止され、尿素水からのNOx生成による排気中のNOx濃度の増大が防止される。このとき、HC選択還元型NOx触媒44が活性化していれば、フィルタ40の強制再生に必要なHC供給量より所定量Qaだけ増量したHCが酸化触媒36に供給されることにより、酸化触媒36で燃焼せずにHC選択還元型NOx触媒44に達したHCが還元剤となり、HC選択還元型NOx触媒44で排気中のNOxが選択還元され、排気中のNOxが浄化される。
以上で本発明の一実施形態に係る排気浄化装置についての説明を終えるが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。
例えば、前記実施形態では燃料添加弁52からの第2の燃料添加の際にフィルタ40の強制再生に必要なHC供給量を所定量Qaだけ増量することにより、HC選択還元型NOx触媒へのHCの供給を行うようにしたが、HC選択還元型NOx触媒へのHCの供給方法はこれに限られるものではなく、燃料添加弁52とは別にNOx触媒用燃料供給弁80を設けるようにしてもよい。
また、フィルタ40の強制再生制御は図5に示すフローチャートに従って行われるが、図3に示した前記実施形態における強制再生制御のフローチャートから、ステップS22とステップS26が削除され、ステップS18で酸化触媒36が活性化したと判定すると直ちにステップS24にて、第2の燃料添加によりフィルタ40の昇温を行う点のみが前記実施形態と相違する。このため、図5の強制再生制御については、この相違点の部分について説明し、他の各ステップについての説明は省略する。
ステップS24では、前記実施形態のステップ24と同様に、フィルタ40に流入する排気の温度が所定温度(例えば600℃)となるように予め設定された燃料量Qfsを、第2の燃料添加により燃料添加弁52から供給すべき燃料添加量Qfとして設定し、燃料添加弁52から排気中に燃料添加量Qfの燃料、即ちHCを供給する。
このように、本変形例の強制再生制御では、HC選択還元型NOx触媒にHCを供給するための増量は行わず、フィルタ40の昇温のためにのみ第2の燃料添加を行う。
まず、ステップS40では強制再生制御フラグF1の値が1であるか否かを判定する。強制再生フラグF1の値が0であるときは、フィルタ40の強制再生が行われておらず、尿素水供給制御によって尿素水の供給が行われていることから、アンモニア選択還元型NOx触媒42によるNOxの浄化が行われている。従って、HC選択還元型NOx触媒44によるNOxの浄化は不要であるため、何もせずに今回の制御周期を終了する。
そこで、この場合にはステップS42に進み、NOx触媒温度センサ50によって検出されたHC選択還元型NOx触媒44出口側の排気温度Tpc、即ちHC選択還元型NOx触媒44の温度が、HC選択還元型NOx触媒44の活性温度下限値Tal以上かつ活性温度上限値Tah以下であるか否かを判定することにより、HC選択還元型NOx触媒44が活性化しているか否かを判定する。
一方、ステップS42で、HC選択還元型NOx触媒44出口側の排気温度Tpc、即ちHC選択還元型NOx触媒44の温度が、HC選択還元型NOx触媒44の活性温度下限値Tal以上かつ活性温度上限値Tah以下であって、HC選択還元型NOx触媒44が活性化していると判定した場合にはステップS44に進む。
一方、フィルタ40の強制再生が行われているときに、アンモニア選択還元型NOx触媒を通過した排気中のNOxは、HC選択還元型NOx触媒44に達する。
このときNOx触媒用燃料供給弁80から供給される燃料量は、前記実施形態における所定量Qaと同様にして決定される。
以上で前記実施形態の変形例についての説明を終えるが、前記実施形態の変形例はこれに限られるものではない。
この場合、フィルタ40を強制再生する際に酸化触媒36を活性化させるため、前記実施形態と同様に吸気制御弁12や排気絞り弁26を閉方向に制御すると共に、各気筒の膨張行程においてインジェクタ4から第1の追加燃料噴射を行う。第1の追加燃料の噴射タイミングは、膨張行程終期よりも比較的早期であって、このようなタイミングで追加燃料を気筒内に噴射することにより、追加燃料と気筒内の高温の燃焼ガスとが混合して排気ポートや排気マニホールド18内で追加燃料が燃焼し、高温の排気が酸化触媒36に供給されることにより、酸化触媒36の温度が上昇する。
更に、排気後処理装置28を上流側ケーシング30と下流側ケーシングとに分けて構成したが、単一のケーシング内に酸化触媒36、フィルタ40、アンモニア選択還元型NOx触媒42及びHC選択還元型NOx触媒44を収容するようにしてもよい。
更に、前記実施形態では噴射ノズル54から尿素水を供給することにより、アンモニア選択還元型NOx触媒42にアンモニアを供給するようにしたが、噴射ノズル54或いは他の手段によりアンモニアそのものをアンモニア選択還元型NOx触媒42に供給するようにしてもよい。
更に、前記実施形態では、フィルタ40の強制再生要否及び終了の判定を、フィルタ40前後の差圧とフィルタ40への排気流量とに基づき推定したパティキュレートの堆積量に基づき行ったが、これに限られるものではなく、前回の強制再生実施後のエンジン1への燃料供給量の積算値に基づいて行ってもよく、種々知られている方法を採用することが可能である。
20 排気管(排気通路)
36 酸化触媒
40 パティキュレートフィルタ
42 アンモニア選択還元型NOx触媒
44 HC選択還元型NOx触媒
52 燃料添加弁(HC供給手段、昇温手段)
54 噴射ノズル(アンモニア供給手段)
74 ECU(制御手段)
80 NOx触媒用燃料供給弁(NOx触媒用HC供給手段)
Claims (4)
- エンジンの排気通路に配設された酸化触媒と、
前記酸化触媒の下流側に配設され、HCを還元剤として排気中のNOxを浄化するHC選択還元型NOx触媒と、
前記酸化触媒と前記HC還元型NOx触媒との間に配設され、排気中のパティキュレートを捕集するパティキュレートフィルタと、
前記酸化触媒と前記HC還元型NOx触媒との間に配設され、アンモニアを還元剤として排気中のNOxを浄化するアンモニア選択還元型NOx触媒と、
前記酸化触媒にHCを供給することにより前記パティキュレートフィルタを昇温して強制再生を行うHC供給手段と、
前記アンモニア選択還元型NOx触媒にアンモニアを供給するアンモニア供給手段と、
前記HC供給手段からHCを供給することにより前記強制再生を行っているときには、前記アンモニア供給手段からのアンモニアの供給を中止すると共に、前記HC選択還元型NOx触媒が活性化していると判断すると前記HC供給手段から供給するHCの量を前記パティキュレートフィルタの強制再生に必要な量より所定量だけ増量する制御手段と
を備えたことを特徴とする排気浄化装置。 - 前記制御手段は、
前記エンジンから排出されるNOxの量を検出するエンジンNOx排出量検出手段と、
前記エンジンNOx排出量検出手段によって検出された前記エンジンからのNOx排出量に基づき、前記所定量を決定するHC増量算出手段と
を備えることを特徴とする請求項1に記載の排気浄化装置。 - 前記HC選択還元型NOx触媒から排出されるNOxの量を検出する触媒NOx排出量検出手段を更に備え、
前記HC増量算出手段は、前記エンジンNOx排出量検出手段によって検出された前記エンジンからのNOx排出量と、前記触媒NOx排出量検出手段によって検出された前記HC選択還元型NOx触媒からのNOx排出量とから、前記HC選択還元型NOx触媒のNOx浄化率を求め、前記所定量を前記NOx浄化率に応じて補正することを特徴とする請求項2に記載の排気浄化装置。 - エンジンの排気通路に配設された酸化触媒と、
前記酸化触媒の下流側に配設され、HCを還元剤として排気中のNOxを浄化するHC選択還元型NOx触媒と、
前記酸化触媒と前記HC還元型NOx触媒との間に配設され、排気中のパティキュレートを捕集するパティキュレートフィルタと、
前記酸化触媒と前記HC還元型NOx触媒との間に配設され、アンモニアを還元剤として排気中のNOxを浄化するアンモニア選択還元型NOx触媒と、
前記パティキュレートフィルタを昇温して強制再生を行う昇温手段と、
前記アンモニア選択還元型NOx触媒にアンモニアを供給するアンモニア供給手段と、
前記HC選択還元型NOx触媒にHCを供給するNOx触媒用HC供給手段と、
前記昇温手段により前記パティキュレートフィルタを昇温して前記強制再生を行っているときには、前記アンモニア供給手段からのアンモニアの供給を中止すると共に、前記NOx触媒用HC供給手段から前記HC選択還元型NOx触媒にHCを供給する制御手段と
を備えたことを特徴とする排気浄化装置。
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