JP2012211499A - 墓石の外柵における燈明台装置 - Google Patents

墓石の外柵における燈明台装置 Download PDF

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Abstract

【課題】燈明台として使用可能であり、また、墓参に使用する物品も収納可能な内部空間を設けるとともに、風雨の影響を著しく減少できる装置の提供。
【解決手段】墓石を囲んで配置される石材製の外柵において、外部が外柵の一部を構成し、内部に燈明台として使用可能な内部空間18を有し、かつ、内部空間18への物品の出し入れのために火入れ口22を備えた石材製の外柵部材を具備し、火入れ口22に、引き戸又は開き扉から成る開閉手段23を装備した構成を有する。
【選択図】図4

Description

本発明は、墓石を囲んで配置される石材製の外柵における燈明台装置に関するもので、特には、外柵の一部に燈明台として使用可能な内部空間を備えるとともに、内部空間に燈明以外の物品も納められるようにしたものである。
本発明において、外柵とは、墓石を囲んで配置される石材製の構築物を意味しており、墓石に向かって正面の参拝口は開口し、左右両側面と背面の三方に低い囲みをめぐらしたもので、通常はそれによって墓の区域つまり墓所が画定されている。墓所には、墓石とともに水鉢、香炉及び拝石、花立て、墓誌、灯篭などが付属しており、また、外柵の前端部分には親柱などと称する石塊が配置され、その正面に家紋を彫り込んだものが良く見受けられる。墓所はお参りするところであり、墓参者は必要なものを持参しかつ持ち帰るものという観念から、墓所には上記付属物以外の何物も置かないのが普通である。しかし、忘れ物がある場合には、十分な墓参ができないことになる。
また、上記のような従来の墓所の設備では、墓参者は、墓石を清掃し、花立てに花を生け、線香に火を付けるなどの動作を狭い墓所にて行うことになる。特に、暗い状況において灯篭に火を点す場合には、頭など身体の一部を墓石や灯篭などにぶつける恐れがある。そこで、本発明者は墓所用燈明空間付きの羽目石を考案し、先に実用新案の登録を出願して第3135829号の実用新案登録を得ている。これによって、外柵の前部に設けた燈明の明かりで、墓所に入る前でも墓前を照明することができ、安全性が高められるようになった。
ところが、従来の燈明の火入れ口は、石燈籠の時代の構造を引き継いでいるためか、燈明空間が吹きさらしの環境にあり、ゴミや埃の侵入を防ぐことができない。また、虫の侵入も避けられず、ときには蜂が巣を作るという問題も起こる。紙を貼った格子枠を火入れ口に嵌め込んで、風除けのために蓋をすることは従来から行われているが、その程度のものでは強風によって吹き飛ばされ、紛失することもしばしばである。墓所の設備は全てが石材製であるため、このような不便があり、中々改善が進まなかったという特殊な事情がある。他の先行技術を見ると、例えば、特開2007−327323号があるが、この燈明台は外部から内部を看取するため石材に窓や透孔を設けており、風雨の影響を或る程度抑制できるとしても、その効果は限定されると思われる。
実用新案登録第3135829号 特開2007−327323号
本発明は前記の点に着目してなされたもので、その課題は、燈明台として使用可能であり、また、墓参に使用する物品も収納可能な内部空間を外柵に設けるとともに、この内部空間の火入れ口を閉じて、風雨の影響を著しく減少できるようにすることである。また、本発明の他の課題は、内部空間を完全に閉じて埃や虫の侵入を遮断することを可能にした墓石の外柵における燈明台装置を提供することである。また、本発明の他の課題は、石材製の墓所の設備の重厚感を損なわない、墓石の外柵における燈明台装置を提供することである。
前記の課題を解決するため、本発明は墓石を囲んで配置される石材製の外柵において、外部が外柵の一部を構成し、内部に燈明台として使用可能な内部空間を有し、かつ、上記内部空間への物品の出し入れのために火入れ口を備えた石材製の外柵部材を具備し、上記火入れ口に、引き戸又は開き扉から成る開閉手段を装備して燈明台装置を構成するという手段を講じたものである。
本発明は、墓石を囲む配置を取る石材製の外柵に、燈明台装置を設けたものである。本発明の燈明台装置は、外部が外柵の一部を構成し、内部に燈明台として使用可能な内部空間を有していることが条件であり、燈明台の「台」は「部」というほどの意味である。上記内部空間は燈明台としてだけではなく、墓参に使われる燈明以外の様々な物品を納める目的も有している。燈明用のローソク及び燭台以外の物品としては、例えば、線香、着火用具、清掃用品などを挙げることができる。
内部空間の具体的形状は、自由にデザインすることができる。また、本発明の燈明台装置は、上記内部空間への物品の出し入れのために火入れ口を備えた石材製の外柵部材を具備しているが、外柵の前後左右及び上面、正面等のどの面に火入れ口を設けるかについても自由に選択することができる。火入れ口は、上記の物品類を出し入れするために、少なくとも片手を差し入れることができるだけの大きさを有する必要がある。ここで、外柵部材とは、外柵の一部を構成する部材を意味している。例えば、墓石に向かって左右両側面と背面から成る外柵では、左側面の外柵部分や右側面の外柵部分が1個の石材から成るものも、また、複数個の石材を組み合わせて成るものもあるので、どちらの外柵部材にも内部空間を形成することができる。
本発明の燈明台装置として、外柵部材の前端部に内部空間が位置しており、上記内部空間は正面と内側面又は外側面を開放し、後面と外側面又は内側面及び上下両面を閉塞した構造を有している外柵部材と、上記開放した正面を閉じる石材製の正面閉塞部材と開放した内側面又は外側面を閉じる石材製の内側面閉塞部材又は外側面閉塞部材を具備し、上記内側面閉塞部材又は外側面閉塞部材は片手を挿入可能な火入れ口を備えているものは、望ましい構成を有していると言える。外柵部材も石材製であるが、その端面(小口)であれば、内部空間を形成することが、より容易であるからである。上記内部空間は、内側面又は外側面のどちらを火入れ口として開放しても良いのでこのように記載しており、開放した側面に内側面閉塞部材又は外側面閉塞部材を配置するものである。但し、複数の墓所が隣接した配置を取る場合、火入れ口は内部空間の内側面に配置せざるを得ないが、また、実際にもこの例が多いであろう。
本発明の装置は、上記火入れ口に、引き戸又は開き扉から成る開閉手段を装備した構成を有するものとする。引き戸から成る開閉手段は、石材以外の材料を用いなくても設置が可能であり、かつまた、極端に狭い場所でも開閉可能という点で、本発明の装置に適している。一方、開き扉には、引き戸を設けるときには必要なスペースが不要になる分、内部空間の容積を大きく取ることができ、また、既存の墓石に後付けも可能であるという利点がある。
開閉手段を構成するのが石材製の引き戸である場合、内部空間の開放した側の上下の縁に溝部を設け、上記溝部に引き戸の上部と下部を摺動可能に嵌め込み、嵌め込まれた引き戸を外部から覆うように、内側面閉塞部材又は外側面閉塞部材を、外柵部材に接合した構成を有することが望ましい。これによって、石材の加工品だけで開閉手段を構成することができる。
開閉手段を構成するのが石材製の開き扉である場合には、内部空間の開放した側を外部から覆うように、内側面閉塞部材又は外側面閉塞部材を、外柵部材に接合し、上記内側面閉塞部材又は外側面閉塞部材に火入れ口を開口し、上記火入れ口に金属製部材から成る扉外枠を接合するとともに、扉外枠に金属製部材から成る扉内枠をヒンジ部により開閉可能に取り付け、上記扉内枠に化粧部材を接合した構成とすることができる。金属製のヒンジ機構を石材製の装置に組み合わせ、扉のスムーズな回転が得られる。
上記の引き戸又は開き扉及び石材製の正面閉塞部材は、任意の模様から成る開口部を有しており、これらの開口部は、光を透過するシート状の素材によって閉塞されているものも望ましい構成である。光を透過するシート状の素材であれば、燈明の本来の機能を妨げることがなく、かつまた、塵埃や虫の侵入の防止に最も効果的である。上記の素材としては旧来の紙類の他、プラスチックシート、ガラス等を使用することができる。
外柵部材として、内部空間が正面のみで開放しており、内部空間に通じる火入れ口の開閉手段として、引き戸を、金属製の戸枠を用いたアセンブリーとした構成を取ることができる。また、外柵部材について、内部空間が上面のみで開放しており、内部空間上面の開放している部分は上面部材によって閉塞され、内部空間に通じる火入れ口を開閉する引き戸は、上記内部空間の底面と上面部材の内面とに加工した開閉手段によって開閉可能に構成することができる。内部空間は、正面と内側面又は外側面等2面で開放している例のほか、上記正面のみ、上面のみ、内側面又は外側面のみでの開放という構成を取ることができることは明らかである。
本発明は以上のように構成されかつ作用するものであるから、燈明台として使用する本来の用途、機能を外柵に具備させることができ、これに加えて、燈明以外の墓参に使われる様々な物品も内部空間に収納可能であり、しかもこの内部空間を閉じて、風雨の影響を著しく減少することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、内部空間を完全に閉じて埃や虫の侵入を遮断することを可能にした墓石の外柵における燈明台装置を提供することができる。また、本発明によれば、石材製の墓所の設備の重厚感を損なわない墓石の外柵における燈明台装置を提供することができる。
以下図示の実施形態を参照して本発明をより詳細に説明する。図1は本発明に係る墓石の外柵における燈明台装置10の一例に関するものである。図中、符号11は墓石を示しており、水鉢12、花立て13、香炉14等を具備し、それらを囲んで外柵15が配置されている。外柵15は向かって左側面部分15a、背面部分15b及び右側面部分15cとから構成されている。16、17は左右の外柵部材であり、左外柵部材16は外柵の左側面部分15aの前半部を構成し、右外柵部材17は外柵の右側面部分15cの前半部を構成している。
左外柵部材16と右外柵部材17とは、内部に燈明台として使用可能な内部空間18を有しており、ここに本発明の燈明台装置10が配置されている。内部空間18は左右対称で左右の区別があるが、備えるべき構成は基本的に左右で相違がないので、以後、左側の内部空間18を主として説明し、必要が生じた場合に右側の説明を追加することとする。本発明の燈明台装置10では、装置を構成する全てが石材製品から成っている。その石材製の外柵部材16、17の上記内部空間18は、正面と内側面(右側面、右側については左側面)が開口部19になっており、その正面の開口部分を正面部材20で閉じ、内側面の開口部分を、内側面閉塞部材21により閉じるものである(図2ないし図5参照)。
正面部材20は外柵部材16の正面に、内側面閉塞部材21は内側面に、それぞれ接合されている。接合のために、接合面20a、21aが、外柵部材16の正面と内側面にそれぞれ設定されている(図4及び図5参照)。なお、接合には石材用接着剤が用いられる。正面部材20は接合面20aの上下に形成された凹段部20b、20c間に嵌め込んで取り付けられ、内側面閉塞部材21は、接合用凸部21gを内部空間側に有しており、この凸部分の上下端部21d、21eを内部空間18の内側上下に設けられた凹段部21b、21cに嵌め込んで取り付けられている。正面部材20は装飾的な小開口20dを有しており、小開口20dは、墓に適した模様で構成され、通気可能であることが望ましいが、しかし、光を透過するシート状の素材によって閉じることもできる。21fは接合面であり、内部空間18よりも奥の位置において、内側面閉塞部材21の上記接合用凸部21gを接合する部分である。
内側面閉塞部材21には、物品類を出し入れするために、少なくとも片手を差し入れることができるだけの大きさ及び形状を有する火入れ口22が開口しており、火入れ口22は開閉手段23によって開閉される。開閉手段23を含む装置詳細は、図2以下に例示されている。図2ないし図9は実施形態の例1に関する参照図面である。ここに図示されている例1は、引き戸24から成る開閉手段23に関するもので、図2は引き戸24を引いて火入れ口22を閉じた状態、図3は火入れ口22を開いた状態の外観を示している。
開閉手段23を構成する石材製の引き戸24は、内部空間18の開放側の上下に設けられている前記凹段部21b、21cと、内部空間18を閉じる内側面閉塞部材21との隙間を、引き戸24を前後に摺動させる上下の溝部25a、25bとして利用する構造である(図6及び図8参照)。上記溝部25a、25bに組み込まれた引き戸24は、内側面閉塞部材21によって外部から覆われ、かつ、正面部材20によっても外れないように取り付けられているが、前端にストッパー(戸当たり)として小片26を取り付けることで位置決めをすることができる。図8は、例1における、左外柵部材16の開閉手段23部分の横断面を示すものである。左外柵部材16と内側面閉塞部材21との間に記載した隙間は接合代(しろ)を表しており、隙間のままであることを示すものではない。
また、引き戸24は、火入れ口22の部分を開閉するが、この引き戸自体にも小窓27が形成されている。同様の小窓28は、内部空間18の外側面を閉塞している壁面にも設けられている。上記の小窓27、28は、通常は、陰陽思想にモチーフを取った模様から成り、同時に、一種の装飾と燈明の燃焼のための通気を兼ねているものである。しかし、燈明として使用するときには、墓参者等が引き戸24を開けることができ、通気も確保し易く、墓参が終われば引き戸24を閉めて燈明が消えても良いので、小窓27、28が貫通した構造である必要性は必ずしもない。とすれば、小窓27、28の代わりに単なる凹状の模様を形成するという選択、或いは正面部材20の小開口20dのように、光を透過するシート状の素材によって閉じるという選択も可能である。さらには、正面部材20の小開口20dも非貫通状の単なる模様などとして形成することができる。
次に、本発明の燈明台装置10の実施形態の例2を説明する。例2に関する参照図面は図10ないし図18である。ここに図示されているのは、開閉手段23が開き扉30から成るものであるが、内部空間18、開口部19、正面部材20、内側面閉塞部材21等については例1と同様の構成で良いので、同じ符号を使用するものとし、詳細な説明を繰り返さない。図10は開き扉30により火入れ口22を閉じた状態、図11は火入れ口22を開いた状態をそれぞれ示している。
開閉手段23を構成する開き扉30も石材製であるが、石材製のみではヒンジ機構に支障を生じる恐れがある。そこで、例2の開閉手段23では、開き扉30のヒンジ機構を、金属材料を用いて形成するために、上記火入れ口22に金属製部材から成る扉外枠29を接合するとともに、扉外枠29に金属製部材から成る扉内枠31をヒンジ部32により開閉可能に取り付け、上記扉内枠31に石材製の化粧部材33を接合した構造としている(図12〜図15参照)。ヒンジ部32は扉外枠29と扉内枠31の一端部に上下方向の軸孔32a、32bを形成し、その軸孔32a、32bにヒンジ軸34を差し込んで構成されている。なお、上記扉内枠31は窓状開口部31aを有している。33aは摘みを示す。金属製部材の素材としては、例えば、ステンレススチール或いは真鍮などの、錆び難く、対候性を有するものを使用することが望ましい。
上記扉外枠29は火入れ口22の内壁に嵌め込まれ、化粧部材33は扉内枠31に嵌め込まれ、それぞれ石材用接着剤を用いて接合されている(図12、図13参照)。また、扉外枠29にはストッパー35を設けるととともに、ストッパー35に当たる戸当たり36を扉内枠31の対応位置に設けている(図14〜図17参照)。開き扉30を閉じ位置に固定するには、このストッパー35と戸当たり36に磁石を用いることで、開き扉30を閉じ位置に固定することができる。しかし、ばねを用いたり、或いはヒンジ軸33を鉛直線から傾けたりすることでも、戸当たり36がストッパー35に当たるように付勢することが可能になる。
例2も、内部空間18の開放している内側を外部から覆う、内側面閉塞部材21を左外柵部材16に接合し、上記内側面閉塞部材21に火入れ口22を設けた構造に関する説明である点は、例1のものと共通である。なお、火入れ口22の部分を開閉する開き扉30の化粧部材33にも小窓37が形成されており、同様の小窓38は、内部空間18の外側面を閉塞している壁面にも設けられている。これらの小窓37、38は、例1のものと同様のもので、一種の装飾と燈明の燃焼のための通気を兼ねている。図18は、例2において、正面部材20を接合する前の状態を示す正面図であり、左外柵部材16と内側面閉塞部材21との間に記載した隙間は、例1と同様の接合代(しろ)である。
引き戸24又は開き扉30及び石材製の正面閉塞部材20は、任意の模様から成る開口部を有しているが、光を透過するシート状の素材によって閉塞されているものも望ましい構成であることを既に記載した。しかし、内部空間18を閉塞する内側面閉塞部材又は外側面閉塞部材に、小窓27、28、37、38を設けない選択も採用することができる。図20により、そのような開閉手段23に関する例3を示しており、引き戸式の開閉部材39には摘み39a以外、何も設けられていないが、陰陽思想にモチーフを取った模様や、家紋などをレリーフ等の手段により形成しても良いことは勿論である。正面部材20についても同様であるが、燈明台装置10という本件発明の思想からは、内部に配置した燭台40の光が外部から見えた方が望ましく、従って、小開口20dや小窓27、28、37、38を開けた上で、光を透過する素材から成るシート状のもので塞ぐのが良いであろう。また、開閉部材自体を、光を透過する素材から成るシート状ないしは板状の部材によって形成しても良い。
以上の説明では、火入れ口22として内側面閉塞部材21の一部を切り抜いた構造のものを示したが、切り抜きではなく切り欠いた構造としても良いので、図21以下を参照し、これを例4として説明する。例4の場合、切り欠いた構造であるので、符号にダッシュを付して、内側面閉塞部材21′、火入れ口22′と区別する。火入れ口22′は内側面閉塞部材21′を、その前端部にて切り欠いており、この火入れ口22′に、小窓27′を有する、引き戸24′から成る開閉手段23を装備している。引き戸24′は正面部材20をストッパー(戸当たり)として奥の方へスライドさせるように構成されている。なお、他の構成については符号を援用し、詳細な説明に代える。例4についても、その引き戸方式に代えて開き扉方式にすることは何も問題がない。
上述した実施形態では、内側面閉塞部材21に接合用凸部21gを設けた構造について説明している。この接合用凸部21gは、内側面閉塞部材21の自重を支えるために、内部空間18の内側上下に設けられた凹段部21b、21cに嵌め込んで取り付けているものである。しかし、内側面閉塞部材21が軽量であり、相対的に石材用接着剤の接着力の信頼性が十分に高いと判断できるならば、敢えて段部と凸部による嵌め込み構造を設けなくても良く、平面接合のみで足りる。
上述した実施形態は、何れも上記内部空間18の正面と内側面又は外側面を開放した構成になっている。しかし、内部空間18は、内部空間18を構成する面の内のどれか一か所のみが開放された構成であれば良いので、この例について、図23以下を参照して説明する。図23〜図27は本発明による実施形態の例5を示しており、内部空間18は正面が開放されているのみである(図24、図25等参照)。このような奥行きの深い内部空間18は、円筒型のドリルを用いて、外柵部材16の正面部から内方へ内部空間18の後壁に達するまで深穴を穿孔し、この作業を内部空間18の全域に亘って行い、その後に隣接深穴間に残る部分を削除し、直方体状の深穴に整形することによって形成することができる(この方法は、浅深は別として前述した実施形態の例1ないし4にて内部空間18を形成する場合にも同様に行なわれる常套技術である。但し、穿孔方向は異なる)。
このようにして、無垢の石材を刳り抜いて形成した内部空間18は、正面が開放されているのみであるから、構造的に単純、かつ、例4までの構造よりも強固であり、内側面閉塞部材又は外側面閉塞部材も不要である。内側面及び外側面には、それぞれ内部空間18に通じる小窓47及び火入れ口41を形成する。例5の場合、加工の手間と費用は多少余分にかかることになるが、しかし、内側面閉塞部材又は外側面閉塞部材を張り合わせる必要がないため、内側面又は外側面を段差の無い平滑面に仕上げることも可能であり、コストよりもデザインを重視する選択を可能にする。
例5では、火入れ口41の開閉手段23として、前後スライド式の引き戸42を使用する。引き戸42は、金属製の戸枠を用いたアセンブリー43として構成するものとし、この戸枠アセンブリー43は、上下の溝部44a、44bを奥の後縦枠44cで結合した、コノ字型の戸枠と、上区溝部44a、44bに嵌る上記引き戸42と、戸枠のコノ字型を閉じる前縦枠44d及びストッパー45を有しており、内部空間18の内側の接着部46に石材−金属接着用の接着剤を用いて取り付けられる(図25参照)。なお、引き戸42には小窓48が形成されている。よって、戸枠アセンブリー43の取り付け後、正面部材20を正面の接合面20aに接着剤を用いて取り付けることで、例5の燈明台装置10を完成することができる。
さらに、内部空間18は、上面一か所のみが開放された構成であっても良いので、その例6について、図28、図29を参照して説明する。図28は本発明に図示されているように、内部空間18は上面が開放されているのみで、例4までの構造よりも強固であり、この深い内部空間18を、円筒型のドリルを用いて、外柵部材16の上面部から下方へ穴を掘り下げて形成し得ることは前述のとおりである。例6において、内部空間18には外側面に小窓49、内側面に火入れ口51、正面に小開口20dを設けることができ、開放した上面は、上面部材50を用いて蓋をすることで閉塞される。外柵部材16の上面は、開放部分のみ上面部材50の高さ分だけ低く形成され、蓋をすることで平坦になる。
例6の火入れ口51の開閉手段23は、引き戸52によって構成され、引き戸52には小窓53が形成されている。引き戸52から成る開閉手段23には、内部空間18の底面と上面部材50の内面とに加工した上部の溝部54a又は下部のずれ止め部54bが設けられている(図28及び図29参照)。溝部54aとずれ止め部54bは上下逆であっても良いし、上下とも溝部54aだけで又はずれ止め部54bだけで構成することも可能である。なお、例1から例6を通じて外側面、内側面及び正面に小窓27、28、37、38、49、53或いは小開口20d等を設ける場合のみ説明して来たが、これらは全てが貫通した構造である必要はなく、特にゴミや埃の侵入を防ぎ、虫が巣を作ることを防止する見地からは、必要と考えられる箇所のみ貫通構造とし、それ以外は閉塞した非貫通構造とすることが望ましい。
このように構成されている本発明の燈明台装置10では、引き戸24、24′又は開き扉30、開閉部材39、引き戸42、52などによって構成されている開閉手段23を開いて、内部空間18に、例えば、燭台40を配置することができる(図19参照)。燭台40の光は、基本的には正面部材20に形成された小開口20d、内側面閉塞部材21に形成された小窓27又は左外側部材16に形成された小窓28を通して周囲を照らし、所期の目的を果たすことになる。目的に反して、光に引き寄せられる虫の害を減少するか無くすには、上記小開口20d、小窓27、28を、光を透過するシート状の素材によって閉塞することが好適である。また、内部空間18には、墓参に使われる、燈明以外の様々な物品も収納可能であり、墓参や墓の管理をつつがなく行うことができる。以上のように、内部空間18は左右対称であるから左右の区別があるが、備えるべき構成は基本的に左右で相違がないので、左外柵部材16と右外柵部材17を置き換えて読むことで、右外柵部材17にも左外柵部材16と同じ構成が備わっていることを、容易に理解することができるであろう。また、開閉手段23を構成する引き戸24、24′又は開き扉30、開閉部材39、引き戸42、52などの材質については石材製であることが墓石という設置対象との関係から好ましいのであるが、必ずそうでなければならないということはできないので、石材以外の、例えば樹脂製品、金属製品、木材製品を選択的に使用することも可能である。
本発明に係る墓石の外柵における燈明台装置の一例を示す墓所の斜視図である。 同上における左外柵部材の開閉手段を閉じた例1を示す斜視図である。 同じく開閉手段を開いた例を示す斜視図である。 同じく要部を右方から示す分解斜視図である。 同じく要部を左方から示す分解斜視図である。 同じく正面部材接合前を左方から示す斜視図である。 同じく外柵の左側面部分全体を示す上面図である。 図7のVIII−VIII線断面 図である。 同じく図7のIX−IX線断面図である。 同上における左外柵部材の開閉手段を閉じた例2を示す斜視図である。 同じく開閉手段を開いた例を示す斜視図である。 同じく要部を右方から示す分解斜視図である。 同じく要部を左方から示す分解斜視図である。 同じく開閉手段を内側から示す斜視図である。 同じく開閉手段を外側から示す斜視図である。 同じく例2の内側面閉塞部材の正面図である。 図16のXVII−XVII線断面図である。 同じく例2の正面部材接合前の状態を示す正面図である。 正面部材接合前の斜視図で、本発明の使用方法を併せて示すものである。 本発明の例3を示す左外柵部材の部分正面図である。 本発明の例4を示す左外柵部材の分解斜視図である。 本発明の例4を示す左外柵部材の斜視図である。 本発明の例5を示す左外柵部材の斜視図である。 本発明の例5を示す左外柵部材の右方分解斜視図である。 本発明の例5を示す左外柵部材の左方分解斜視図である。 本発明の例5を示す左外柵部材の縦断面図である。 本発明の例5を示す左外柵部材の左方斜視図である。 本発明の例6を示す左外柵部材の斜視図である。 本発明の例6を示す左外柵部材の縦断面図である。
10 墓石の外柵における燈明台装置
11 墓石
12 水鉢
13 花立て
14 香炉
15 外柵
16 左外柵部材
17 右外柵部材
18 内部空間
19 開口部
20 正面部材
21 内側面閉塞部材
22 火入れ口
23 開閉手段
24 引き戸
25a、25b 溝部
26 小片
27、28 小窓
29 扉外枠
30 開き扉
31 扉内枠
32 ヒンジ部
33 化粧部材
34 ヒンジ軸
35 ストッパー
36 戸当たり
37、38 小窓
39 開閉部材
40 燭台
41 火入れ口
42、52 引き戸
43 戸枠アセンブリー
44a、44b、44c、44d
45 ストッパー
46 接着部
47、48、49、53 小窓
50 上面部材
51 火入れ口
54a 溝部、54b ずれ止め部

Claims (7)

  1. 墓石を囲んで配置される石材製の外柵において、
    外部が外柵の一部を構成し、内部に燈明台として使用可能な内部空間を有し、かつ、上記内部空間への物品の出し入れのために火入れ口を備えた石材製の外柵部材を具備し、
    上記火入れ口に、引き戸又は開き扉から成る開閉手段を装備した構成を有する
    墓石の外柵における燈明台装置。
  2. 外柵部材の前端部に内部空間が位置しており、上記内部空間は正面と内側面又は外側面を開放し、後面と外側面又は内側面及び上下両面を閉塞した構造を有している外柵部材と、
    上記開放した正面を閉じる石材製の正面閉塞部材と、開放した内側面又は外側面を閉じる石材製の内側面閉塞部材又は外側面閉塞部材を具備し、
    上記内側面閉塞部材又は外側面閉塞部材は片手を挿入可能な火入れ口を備えている
    請求項1記載の墓石の外柵における燈明台装置。
  3. 開閉手段を構成するものは石材製の引き戸であり、内部空間の開放した側の上下の縁に溝部を設け、上記溝部に引き戸の上部と下部を摺動可能に嵌め込み、嵌め込まれた引き戸を外部から覆うように、内側面閉塞部材又は外側面閉塞部材が外柵部材に接合されている
    請求項2記載の墓石の外柵における燈明台装置。
  4. 開閉手段を構成するものは石材製の開き扉であり、内側面閉塞部材又は外側面閉塞部材に火入れ口を開口し、上記火入れ口に金属製部材から成る扉外枠を接合するとともに、扉外枠に金属製部材から成る扉内枠をヒンジ部により開閉可能に取り付け、上記扉内枠に化粧部材を接合した構成を有する
    請求項2記載の墓石の外柵における燈明台装置。
  5. 引き戸又は開き扉及び石材製の正面閉塞部材は、任意の模様から成る開口部を有しており、これらの開口部は、光を透過するシート状の素材によって閉塞されている
    請求項2ないし4の何れかに記載の墓石の外柵における燈明台装置。
  6. 外柵部材は、内部空間が正面のみで開放しており、内部空間に通じる火入れ口の開閉手段として、引き戸が、金属製の戸枠を用いたアセンブリーとして構成されている請求項1記載の墓石の外柵における灯明台装置。
  7. 外柵部材は、内部空間が上面のみで開放しており、内部空間上面の開放している部分は上面部材によって閉塞され、内部空間に通じる火入れ口を開閉する引き戸は、上記内部空間の底面と上面部材の内面とに加工した開閉手段によって開閉可能に構成されている請求項1記載の墓石の外柵における灯明台装置。
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