JP2012207958A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】安全性が高いB/Iテスト工程を含んだ半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】B/Iテスト工程の際に、B/Iテスト装置からB/IボードBIBDに供給する最大電流リミットIlmt(max)を被テストデバイスDUTの最大動作電流Icc(max)とBIBD上のDUTの搭載数Nとばらつきを加味した余裕度αに基づいて設定する。B/Iテスト装置は、BIBDに供給している電源電流値を監視し、この値が最大電流リミットIlmt(max)を超えた場合に、アラームの発生や当該電源供給の遮断等を行う。
【選択図】図2
【解決手段】B/Iテスト工程の際に、B/Iテスト装置からB/IボードBIBDに供給する最大電流リミットIlmt(max)を被テストデバイスDUTの最大動作電流Icc(max)とBIBD上のDUTの搭載数Nとばらつきを加味した余裕度αに基づいて設定する。B/Iテスト装置は、BIBDに供給している電源電流値を監視し、この値が最大電流リミットIlmt(max)を超えた場合に、アラームの発生や当該電源供給の遮断等を行う。
【選択図】図2
Description
本発明は、半導体装置の製造方法に関し、特に、バーンインテスト工程を含む半導体装置の製造方法に適用して有効な技術に関する。
例えば、特許文献1には、バーンインボード上に遅延回路を備え、バーンインボード上の一部の半導体装置の動作タイミングと他の一部の半導体装置の動作タイミングに差を持たせることで消費電流のピークを分散させた半導体製造検査装置が示されている。また、特許文献2には、電源部と複数のICチップ間にそれぞれリレーを備え、あるICチップに過電流が流れた場合に対応するリレーを開成するバーンイン装置が示されている。
半導体装置の製造工程には、主に半導体装置の初期不良を排除する目的で、半導体装置に所定の時間、高温および高電圧の負荷を印加するバーンイン(B/I)テストと呼ばれる工程が備わっている。B/Iテストの中には、半導体装置を所定の時間、高温下で実際に動作させるダイナミックB/Iテストと呼ばれるものや、ダイナミックB/Iテストの過程で適宜半導体装置の良否判定を行うモニタB/Iテストと呼ばれるものが知られている。このようなB/Iテストは、通常、B/Iボード上に例えば数十個レベルの半導体装置を搭載すると共に複数のB/IボードをB/I検査装置における高温漕内の複数のスロットにそれぞれ装着することで行われ、同時に多数の半導体装置を対象として行われる。
一方、例えば、B/Iテスト中の不良サンプルによって、又は半導体装置内やあるいはB/Iボード上に接触不良が発生することによってショート状態が生じると、B/I検査装置から当該B/Iボードに向けて大電流が流れ、これに伴い半導体装置やB/Iボードの焼損や、場合によってはB/I検査装置の故障が生じる恐れがある。したがって、B/I検査装置に対しては特に電源供給系の安全機構を設けることが重要となる。具体的には、例えば、B/I検査装置の各スロット(各B/Iボード)毎に電源供給部を設けると共に、各電源供給部に供給電流値を監視させることが望ましい。この場合、B/I検査装置は、各電源供給部の供給電流値が所定のリミット値を超えた際には、アラームの発生や、該当するスロットへの電源供給の遮断等を行う。
図10(a)、(b)は、本発明の前提として検討した半導体装置の製造方法において、そのB/Iテスト工程における電流リミット値の設定方法の一例を示す概念図である。図10(a)、(b)には、36個のICソケットSKTが実装されたB/IボードBIBDが示されている。図10(a)のBIBDにはSKTを介して36個の被テストデバイス(半導体装置)DUTが搭載されている。通常、各BIBD毎(各スロット毎)の最大電流リミット値は、全てのSKTにDUTが挿入された場合を想定し、各DUTの最大動作電流Icc(max)とSKTの実装数Mと電流ばらつきを加味した余裕度αを用いて、「Icc(max)×M×α」で定められる。図10(a)では、この最大電流リミット値が例えば10Aとなっている。ここで、この電流リミット値は全てのBIBD(全てのスロット)に対して一律に設定される。具体的には、例えば、B/I検査装置で用いるテストプログラム上の記載等で、予め「最大電流リミット値=10A」といったように固定的に設定される。
しかしながら、B/Iテスト工程は、デバイス管理の観点から、ロットと呼ばれる単位で行われることが多い。1個のロットに含まれる被テストデバイスDUTの数は、必ずしも前述したICソケットSKTの実装数Mの整数倍とはならず、Mより小さい端数(すなわち空のSKT)が生じ得る。また、予め故障が判明している一部のSKTを除外し、正常なSKTのみにDUTを挿入してB/Iテストを行うことでも端数が生じ得る。このような場合、図10(b)に示すように、BIBD上にSKTを介して例えば13個のDUTが搭載された状態でB/Iテストが行われる。ただし、当該BIBDに対する最大電流リミット値は図10(a)の場合と同じ10Aに設定されているため、実際よりも過大な電流を許容することになり、前述したような安全性を十分に確保できない恐れがある。
本発明は、このようなことを鑑みてなされたものであり、その目的の一つは、B/Iテスト工程を含んだ半導体装置の製造方法において、その安全性を向上させることにある。本発明の前記並びにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的な実施の形態の概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
本実施の形態による半導体装置の製造方法は、前工程プロセス、ダイシング、ならびにパッケージングが行われた半導体装置を対象にB/Iテストを行う工程を含んでいる。B/Iテストを行う工程では、まず、(d1)複数のICソケットが実装されるB/Iボードが準備される。次いで、(d2)複数のICソケットに単数または複数の半導体装置が挿入される。続いて、(d3)B/IボードがB/Iテスト装置に電気的に接続され、B/Iテスト装置の電源出力端子が複数のICソケットの電源入力端子に共通に接続される。次いで、(d4)B/Iテスト装置の電源出力端子から出力される電源電流に最大制限値が設定され、B/Iテスト装置を用いて、B/Iボードに搭載される半導体装置を対象にB/Iテストが行われる。この際に、前述した最大制限値は、予め設定される半導体装置の最大動作電流の値と、B/Iボードに搭載される半導体装置の個数とに応じて可変に設定されることが特徴となっている。
このような製造方法を用いることで、B/Iテストの際に、B/Iテスト装置からB/Iボードに供給する電源電流の最大制限値を適切な値に設定することが可能になり、B/Iボード、半導体装置、B/Iテスト装置等の適切な保護が図れる。その結果、B/Iテスト工程の安全性を向上させることが可能になる。
また、本実施の形態による半導体装置の製造方法は、前述した最大制限値に加えて、最大制限値と同様に最小制限値が設定されるものとなっている。これによって、ICソケットに半導体装置が挿入されているにも関わらず、動作を行っていない半導体装置が存在していることを検知することができ、B/Iテスト工程の信頼性を向上させることが可能になる。
本願において開示される発明のうち、代表的な実施の形態によって得られる効果を簡単に説明すると、B/Iテスト工程を含んだ半導体装置の製造方法において、その安全性を向上させることが可能になる。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらは互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
《半導体装置の製造フロー》
図1は、本発明の実施の形態1による半導体装置の製造方法において、その処理内容の一例を示すフロー図である。図1においては、まず、半導体ウエハが準備されたのち(S1000)、当該半導体ウエハに対して各種半導体製造装置を用いて成膜工程が行われる(S1001)。成膜工程(S1001)では、薄膜形成処理(S1001a)、フォトリソグラフィ処理(S1001b)、エッチング処理(S1001c)、不純物添加処理(S1001d)、熱処理(S1001e)、CMP(Chemical Mechanical Polishing)処理(S1001f)、洗浄処理(S1001g)が適宜組み合わされると共に繰り返し実行される。これによって、所定の形状を備えた薄膜が複数層に渡って堆積され、半導体ウエハ上に所定の回路が形成される。
《半導体装置の製造フロー》
図1は、本発明の実施の形態1による半導体装置の製造方法において、その処理内容の一例を示すフロー図である。図1においては、まず、半導体ウエハが準備されたのち(S1000)、当該半導体ウエハに対して各種半導体製造装置を用いて成膜工程が行われる(S1001)。成膜工程(S1001)では、薄膜形成処理(S1001a)、フォトリソグラフィ処理(S1001b)、エッチング処理(S1001c)、不純物添加処理(S1001d)、熱処理(S1001e)、CMP(Chemical Mechanical Polishing)処理(S1001f)、洗浄処理(S1001g)が適宜組み合わされると共に繰り返し実行される。これによって、所定の形状を備えた薄膜が複数層に渡って堆積され、半導体ウエハ上に所定の回路が形成される。
薄膜形成処理(S1001a)では、CVD(Chemical Vapor Deposition)装置やスパッタ装置等を用いて半導体ウエハの主面に所定の膜が形成される。フォトリソグラフィ処理(S1001b)では、形成された薄膜上にレジストが塗布され、マスク(レチクル)を用いた露光ならびに現像によってレジスト上に回路パターンが転写される。エッチング処理(S1001c)では、エッチング装置によってレジストを介して薄膜が加工され、薄膜上に所定の回路パターンが形成される。不純物添加処理(S1001d)では、半導体ウエハ又は薄膜に対してイオン注入が行われる。熱処理(S1001e)では、酸化膜の形成やアニール(リフローや結晶性の回復等)が行われる。CMP処理(S1001f)では、CMP装置によって半導体ウエハの主面が化学的・機械的に研磨され、平坦化される。洗浄処理(S1001g)では、薬品を用いたウエット方式やガス等を用いたドライ方式によって前述した各種処理によって生じる様々な汚染(コンタミネーション、パーティクル等)が洗浄される。
このような成膜工程(S1001)を経て半導体ウエハの加工が完成すると、当該半導体ウエハを対象にプローブカードやプローブ検査装置等を用いたプローブテスト工程が行われる(S1002)。次いで、半導体ウエハが各半導体チップに分断(ダイシング)され、前述したプローブテスト工程で良品と判定された半導体チップを対象にパッケージへの組み立て工程が行われる(S1003)。続いて、パッケージングされた半導体チップ(パッケージ品)を対象に、詳細は後述するが、バーンイン(B/I)テスト工程が行われる(S1004)。なお、図1では省略しているが、B/Iテスト工程と前述した組み立て工程の間に、組み立て不良を検出するための電気的テストが行われる場合もある。次いで、B/Iテスト工程で良品と判定されたパッケージ品を対象に、テスタ等と呼ばれる半導体検査装置を用いて、機能や電気的特性等の詳細をテストするための最終テスト工程が行われる(S1005)。
なお、最終テスト工程で良品となったパッケージ品は市場に出荷され、最終テスト工程やB/Iテスト工程で不良となったパッケージ品は不良解析の対象として使用される。当該不良解析結果は、前述した成膜工程や、場合によっては、その前段階の設計工程に反映される。特に、製品の開発初期段階では、B/Iテスト工程による不良が比較的多く生じる可能性があり、B/Iテスト工程での安全性が求められる。また、当該B/Iテスト工程に伴う不良解析結果を早期に反映することで、信頼性が高い半導体装置の製造フローを早期に構築することが重要となる。
《本実施の形態1の基本概念》
図2(a)、(b)は、図1のB/Iテスト工程で行われる最大電流リミット値の設定方法の一例を示す概念図である。図2(a)、(b)に示すように、本実施の形態1による半導体装置の製造方法は、B/Iテスト工程において、B/IボードBIBD上に搭載する被テストデバイスDUTの数に応じて電流リミット値を可変設定することが主要な特徴となっている。図2(a)、(b)には、36個のICソケットSKTが実装されたB/IボードBIBDが示されている。図2(a)のBIBDにはSKTを介して36個の被テストデバイス(半導体装置)DUTが搭載され、図2(b)のBIBDにはSKTを介して13個の被テストデバイス(半導体装置)DUTが搭載される。
図2(a)、(b)は、図1のB/Iテスト工程で行われる最大電流リミット値の設定方法の一例を示す概念図である。図2(a)、(b)に示すように、本実施の形態1による半導体装置の製造方法は、B/Iテスト工程において、B/IボードBIBD上に搭載する被テストデバイスDUTの数に応じて電流リミット値を可変設定することが主要な特徴となっている。図2(a)、(b)には、36個のICソケットSKTが実装されたB/IボードBIBDが示されている。図2(a)のBIBDにはSKTを介して36個の被テストデバイス(半導体装置)DUTが搭載され、図2(b)のBIBDにはSKTを介して13個の被テストデバイス(半導体装置)DUTが搭載される。
ここで、各B/IボードBIBD毎の最大電流リミット値Ilmt(max)は、各DUTの最大動作電流Icc(max)とDUTの搭載数Nと電流ばらつきを加味した余裕度α(α>1)を用いて、「Icc(max)×N×α」で定められる。例えば、Icc(max)=100mA、α=2とすると、図2(a)の場合にはN=36であるためIlmt(max)=7.2Aとなり、図2(b)の場合にはN=13であるためIlmt(max)=2.6Aとなる。各BIBDに供給する電源の電流値が当該最大電流リミット値Ilmt(max)を超えた場合には、アラームの発生や、当該BIBDに対する電源供給の遮断が行われる。
このように、最大電流リミット値をDUTの搭載数に応じて可変設定することで、前述した図10(a)、(b)の場合と異なり、B/Iテスト工程の安全性を向上させることが可能になる。すなわち、B/Iテスト工程は、デバイス管理の観点から、例えば図1の組み立て工程等で定められるロットと呼ばれる単位で行われることが多く、1ロット内のDUTの数は必ずしもBIBD上に搭載されたICソケットSKTの実装数M(図2(a)、(b)の場合には36個)の整数倍とはならない。また、予め故障が判明している一部のSKTを除外し、正常なSKTのみにDUTを挿入してB/Iテストが行われることがある。このような場合、図2(b)に示すように、BIBD上のDUTの数にMより小さい端数(すなわち空のSKT)が生じ得るが、この際にも最大電流リミット値は適切な値に設定されることになる。
《B/Iテストシステムの構成》
図3は、図1のB/Iテスト工程で用いられる半導体テストシステムの構成例を示す概略図である。図3に示す半導体テストシステム(B/Iテストシステム)は、ホストコンピュータHSTと、挿抜機(ICハンドラ)HDL1,HDL2と、B/Iテスト装置BIEQ[1]〜BIEQ[n]と、これらを相互に接続する通信ネットワークNWを備えている。HSTは、NWを介してICハンドラおよびB/Iテスト装置を適宜制御し、B/Iテスト工程の全体管理を行う。
図3は、図1のB/Iテスト工程で用いられる半導体テストシステムの構成例を示す概略図である。図3に示す半導体テストシステム(B/Iテストシステム)は、ホストコンピュータHSTと、挿抜機(ICハンドラ)HDL1,HDL2と、B/Iテスト装置BIEQ[1]〜BIEQ[n]と、これらを相互に接続する通信ネットワークNWを備えている。HSTは、NWを介してICハンドラおよびB/Iテスト装置を適宜制御し、B/Iテスト工程の全体管理を行う。
HDL1は、前段の工程(図1の例では組み立て工程)から搬送されたトレイTR内から各被テストデバイスDUTを取り出し、B/IボードBIBD[m]上のソケットに順次挿入する。BIEQ[1]〜BIEQ[n]のそれぞれは、BIBD[m]上のDUTを対象に、高温条件下で劣化試験(B/Iテスト)を実行する。HDL2は、BIBD[m]から各DUTを取り外し、B/Iテストの結果に基づいて各DUTを良品用のトレイTRpと不良品用のトレイTRfに分別して格納する。
図4(a)は、図3の半導体テストシステムにおけるB/Iテスト装置の構成例を示す概略図であり、図4(b)は、図4(a)における電源生成部の構成例を示す概略図である。図4(a)に示すB/Iテスト装置BIEQ(図3のBIEQ[1]〜BIEQ[n]のそれぞれ)は、モニタB/Iテスト装置となっており、装置本体部BIEQUと高温漕TCによって構成される。TC内には、B/IボードBIBD(図3のBIBD[m])が挿入され、また、TC内を所定の温度に設定するための温度制御部TCTLBが備わっている。
BIBD上には、複数のICソケットSKTが実装され、各SKTには適宜DUTが挿入される。BIBD上には、共通の電源配線LN_Pおよび共通の入力信号配線LN_Iと、個別の出力信号配線LN_O[j]が形成されている。LN_PはBIBD上の各SKTが備える電源入力端子に共通に接続され、LN_IはBIBD上の各SKTが備える信号入力端子に共通に接続される。各SKTに挿入された各DUTは、LN_P,LN_Iを介して電源および入力信号が共通に印加される。一方、LN_O[j]は、BIBD上の各SKTが備える信号出力端子に個別に接続され、各SKTに挿入された各DUTからの出力信号は、各LN_O[j]を介して個別に伝送される。
装置本体部BIEQUは、電源生成部PWGENと、パターン発生部PNGENと、比較・判定結果記憶部RSUTBと、制御部CTLBと、ドライバ回路DRVと、複数のコンパレータ回路CMPを備えている。各CMPは、各SKT(DUT)に対応してそれぞれ設けられる。PWGENは、所定の電源電圧を生成し、当該電源電圧をBIBD上の共通の電源配線LN_Pに供給する。PNGENは、所定のパターン信号を生成し、当該パターン信号をDRVを介してBIBD上の共通の入力信号配線LN_Iに出力する。BIBD上の各DUTは、このパターン信号に応じた動作を行い、各出力信号配線LN_O[j]に所定の出力を行う。この各LN_O[j]上の出力信号は、各CMPにおける2入力の一方に印加される。各CMPにおける2入力の他方には、PNGENによって別途生成された所定の期待値信号が印加されており、各CMPは、各出力信号を期待値信号を基準として比較・判定する。RSUTBは、この各CMPによる比較・判定結果を記憶する。CTLBは、前述したPWGEN,PNGEN,RSUTB,TCTLBを適宜制御すると共に、図3の通信ネットワークNWを介した通信の制御を行う。
ここで、電源生成部PWGENは、図4(b)に示すように、電圧源VGと、電源スイッチPSWと、電流計MEASと、監視部MONI等を備えている。VGから生成された電源電圧VDDは、PSWならびに電源出力端子Pvddを介してB/IボードBIBD上の共通の電源配線LN_Pに供給される。この際に、VGから生成された電源電流は、MEASによって計測され、MONIは、この電源電流の計測値が予め設定された最大電流リミット値Ilmt(max)を超えた際に、アラームを発生したり、PSWをオフに駆動する。なお、PWGENにおけるVDDの値や、前述したPNGENにおけるパターン信号や期待値信号の値などは、B/Iテストプログラム上で適宜設定可能となっている。特に限定はされないが、Ilmt(max)の値も、このB/Iテストプログラム上で適宜設定される。
また、ここでは、1枚のB/IボードBIBDに対して1個の電流計MEASおよび1個の電源スイッチPSWが備わっている。図4(a)では省略しているが、実際には、高温漕TC内には複数のスロットが備わっており、各スロットに1枚ずつBIBDが挿入できる構成となっている。この場合、各スロット(各B/Iボード)毎に1個のMEASおよびPSWが設けられ、各スロット毎に電流値の検出や電源の供給・遮断の制御が行われると共に、各スロット(各MEAS)毎に最大電流リミット値の設定が可能となる。なお、勿論、このような割り付け方に限定されるものではなく、例えば、2個のスロット毎に1個のMEASおよびPSWを設けたり、場合によっては1個のスロットに対して2個のMEASおよびPSWを設ける(すなわち1個のB/Iボード上に共通の電源配線LN_Pを2本設ける)ことも可能である。ただし、電源生成部の電源供給能力や電源管理の容易性などの観点からは、1個のスロットに1個のMEASおよびPSWを割り付けることが望ましい。いずれにしても、各MEAS毎に、当該MEASが検出対象としているDUTの数に応じた最大電流リミット値を設定することで、B/Iテスト工程の安全性を向上させることが可能になる。
《B/Iテストフロー[1]》
図5は、図1のB/Iテスト工程における処理内容の一例を示すフロー図である。図5では、まず、図3のホストコンピュータHSTに対して被テストデバイスDUTの基本情報が登録される(S2000)。基本情報の中には、DUTの品種やロットNoに関連付けて、当該DUTのB/Iテストプログラム等を含んだB/Iテスト条件の情報が含まれている。具体的には例えば、B/Iテストの際の電源電圧値や、パターン信号及び期待値信号の値や、高温漕TC内の設定温度や、テスト時間等が含まれている。そして更に、この基本情報の中には、設計段階等で予め判明しているDUTの最大動作電流が含まれている。
図5は、図1のB/Iテスト工程における処理内容の一例を示すフロー図である。図5では、まず、図3のホストコンピュータHSTに対して被テストデバイスDUTの基本情報が登録される(S2000)。基本情報の中には、DUTの品種やロットNoに関連付けて、当該DUTのB/Iテストプログラム等を含んだB/Iテスト条件の情報が含まれている。具体的には例えば、B/Iテストの際の電源電圧値や、パターン信号及び期待値信号の値や、高温漕TC内の設定温度や、テスト時間等が含まれている。そして更に、この基本情報の中には、設計段階等で予め判明しているDUTの最大動作電流が含まれている。
次いで、図3のICハンドラHDL1が、トレイTR内のDUTをB/IボードBIBD[m]上のICソケットSKTに順次挿入する(S2001)。この際に、各BIBD[m]には例えば個別のIDが備わっているため、HDL1は、どのIDのBIBD[m]に対してどのようにDUTを挿入したかを把握することができる。HDL1は、各BIBD[m]毎のDUTの挿入情報(挿入個数、挿入箇所等)をホストコンピュータHSTに向けて送信する(S2002)。続いて、各BIBD[m]がB/Iテスト装置(図3(b)のBIEQ[1])内の各スロットに装着される(S2003)。
一方、HSTは、前述したDUTの基本情報に基づき、B/Iテスト装置(BIEQ[1])に向けてB/Iテスト条件(B/Iテストプログラムを含む)を送信する。この際に、HSTは、S2000におけるDUTの最大動作電流と、S2002におけるDUTの挿入情報に基づき、図2(a)、(b)で述べたようにして、各BIBD[m](各スロット)毎に設定する最大電流リミット値Ilmt(max)を算出する。HSTは、この算出した各スロット毎の最大電流リミット値を、B/Iテスト条件の一部として、例えばB/Iテストプログラム中に書き込むこと等で送信する(S2004)。なお、ここでは、Ilmt(max)をHSTで算出しているが、場合によっては、必要な情報をB/Iテスト装置に送信することでB/Iテスト装置で算出することも可能である。
次いで、B/Iテスト装置(BIEQ[1])は、HSTからの送信されたB/Iテスト条件(B/Iテストプログラムを含む)に基づいて、高温漕TCを所定の温度に設定し、各BIBD[m]上の各DUTに対してB/Iテストプログラムを実行する(S2005)。この際に、図4(b)に示した電源生成部PWGEN内の監視部MONIにはHST等によって算出された最大電流リミット値Ilmt(max)が設定される。これによって、B/Iテスト工程の安全性が確保される。B/Iテストプログラムの実行が終了すると、BIEQ[1]は、HSTに向けてB/Iテスト結果(図4(a)のRSUTBの内容)を送信する(S2006)。また、各BIBD[m]がBIEQ[1]から取り外される(S2007)。図3(a)のICハンドラHDL2は、各BIBD[m]から各DUTを取り外すと共に、HSTを介してB/Iテスト結果を取得し、これに基づいて、取り外した各DUTを良品用のトレイTRpか不良品用のトレイTRfに分別して格納する(S2008)。
このようなB/Iテストシステム並びにB/Iテストフローを用いることで、図2(a)、(b)で述べたような電流リミット値の設定を自動的に行えることから、前述したB/Iテスト工程の安全性の向上と共に、B/Iテスト工程の効率化あるいは容易化を図ることが可能になる。なお、ここでは、良否判定機能を備えたモニタB/Iテスト装置を用いたが、良否判定機能を備えないダイナミックB/Iテスト装置を用いることも可能である。この場合、例えば図5のS2007とS2008の間で、テスタ等を用いた良否判定処理が行われることになる。
(実施の形態2)
《B/Iテストフロー[2]》
図6は、本発明の実施の形態2による半導体装置の製造方法において、図1のB/Iテスト工程における処理内容の一例を示すフロー図である。図6に示すB/Iテストフローは、図5で説明したS2000〜S2003の処理の後に、S3000の処理が行われ、その後、図5で説明したS2007,S2008の処理が行われるものとなっている。ただし、詳細は後述するが、S2002における被テストデバイスDUTの挿入情報の送信処理は必ずしも必要ではない。以下、図5のフローとの違いに着目して説明を行う。
《B/Iテストフロー[2]》
図6は、本発明の実施の形態2による半導体装置の製造方法において、図1のB/Iテスト工程における処理内容の一例を示すフロー図である。図6に示すB/Iテストフローは、図5で説明したS2000〜S2003の処理の後に、S3000の処理が行われ、その後、図5で説明したS2007,S2008の処理が行われるものとなっている。ただし、詳細は後述するが、S2002における被テストデバイスDUTの挿入情報の送信処理は必ずしも必要ではない。以下、図5のフローとの違いに着目して説明を行う。
図6のS3000においては、まず、図3(a)のホストコンピュータHSTがB/Iテスト装置(BIEQ[1])に向けてDUTに対応するB/Iテスト条件(B/Iテストプログラムを含む)を送信する(S3000−1)。この際には、図5のS2004の場合と異なり、最大電流リミット値の送信は行われない。続いて、BIEQ[1]が各B/Iボード(図3のBIBD[m])上の各DUTに対してコンタクトチェック(具体的にはDUTとICソケットSKTの導通確認)を実行する(S3000−2)。コンタクトチェックは、モニタB/Iテスト装置が、例えば各DUTに対して簡単なパターン信号を入力し、これに応じた各DUTからの出力信号を良否判定すること等で行われる。このコンタクトチェックによって、各BIBD[m]毎のDUTの挿入情報(挿入個数、挿入箇所等)が判明する。
次いで、B/Iテスト装置(BIEQ[1])は、HSTからDUTの最大動作電流を取得し、この最大動作電流と前述したコンタクトチェックの結果に基づいて、図2(a)、(b)で述べたような各B/IボードBIBD[m]毎の最大電流リミット値Ilmt(max)を算出し、自身の電源生成部に設定する(S3000−3)。続いて、図5のS2005およびS2006と同様に、BIEQ[1]が所定の温度条件の下でB/Iテストプログラムを実行し、そのテスト結果をHSTに送信する(S3000−4,S3000−5)。
このようなB/Iテストフローを用いることで、図5の場合と同様に、図2(a)、(b)で述べたような電流リミット値の設定を自動的に行えることから、前述したB/Iテスト工程の安全性の向上と共に、B/Iテスト工程の効率化あるいは容易化を図ることが可能になる。更に、図5の場合と異なり、コンタクトチェックによってDUTとICソケットSKTの導通状態を実際に確認した上で最大電流リミット値を定めていることから、最大電流リミット値をより適切な値に定めることが可能になる。すなわち、SKTとの接触が不完全であり、実動作を行わないDUTを除外して最大電流リミット値を定めることができる。
(実施の形態3)
《B/Iテストフロー[3]》
図7は、本発明の実施の形態3による半導体装置の製造方法において、図1のB/Iテスト工程における一部の処理内容の一例を示すフロー図である。本実施の形態3によるB/Iテストフローは、図6に示したB/Iテストフロー内のS3000の処理が図7に示すS3000aの処理に置き換わったものとなっている。このS3000aの処理は、例えばスクリーニング性の向上等を目的として、それぞれパターン信号、電源電圧、温度、時間等が異なる複数のB/Iテスト条件(B/Iテストプログラムを含む)を用いてB/Iテストを行うものとなっている。以下、このS3000aの処理内容について説明を行う。
《B/Iテストフロー[3]》
図7は、本発明の実施の形態3による半導体装置の製造方法において、図1のB/Iテスト工程における一部の処理内容の一例を示すフロー図である。本実施の形態3によるB/Iテストフローは、図6に示したB/Iテストフロー内のS3000の処理が図7に示すS3000aの処理に置き換わったものとなっている。このS3000aの処理は、例えばスクリーニング性の向上等を目的として、それぞれパターン信号、電源電圧、温度、時間等が異なる複数のB/Iテスト条件(B/Iテストプログラムを含む)を用いてB/Iテストを行うものとなっている。以下、このS3000aの処理内容について説明を行う。
図7のS3000aにおいては、まず、図3(a)のホストコンピュータHSTがB/Iテスト装置(BIEQ[1])に向けてDUTに対応するB/Iテスト条件[1](B/Iテストプログラム[1]を含む)を送信する(S3000a−1)。続いて、BIEQ[1]が、図6のS3000−2の場合と同様に、各B/Iボード(図3のBIBD[m])上の各DUTに対してコンタクトチェック(具体的にはDUTとICソケットSKTの導通確認)を実行する(S3000a−2)。ここで、コンタクト不良がある場合には、作業者等によって該当するDUTの再挿入が行われ、再びコンタクトチェックが行われる(S3000a−3,S3000a−4)。このコンタクト不良の有無を識別するため、本実施の形態3によるB/Iテストフローでは、図6のS2002における各BIBD[m]毎のDUTの挿入情報(挿入個数、挿入箇所等)が必要となる。
S3000a−3においてコンタクト不良が無い場合には、図6のS3000−3の場合と同様に、BIEQ[1]が、HSTからDUTの最大動作電流[1]を取得し、この最大動作電流[1]と前述したコンタクトチェックの結果に基づいて、各BIBD[m]毎の最大電流リミット値[1]を算出し、自身の電源生成部に設定する(S3000a−5)。次いで、BIEQ[1]は、図6のS3000−4,S3000−5の場合と同様に、所定の温度条件[1]の下でB/Iテストプログラム[1]を実行し、そのB/Iテスト結果[1]をHSTに送信する(S3000a−6,S3000a−7)。
続いて、HSTは、BIEQ[1]に向けて前述したB/Iテスト条件[1](B/Iテストプログラム[1]を含む)とは異なるB/Iテスト条件[2](B/Iテストプログラム[2]を含む)を送信する(S3000a−8)。次いで、BIEQ[1]は、HSTからDUTの最大動作電流[2]を取得し、この最大動作電流[2]と前述したB/Iテスト結果[1](すなわちB/Iテストプログラム[1]で良品と判定された数)に基づいて、各BIBD[m]毎の最大電流リミット値[2]を算出し、自身の電源生成部に設定する(S3000a−9)。その後、BIEQ[1]は、図6のS3000−4,S3000−5の場合と同様に、所定の温度条件[2]の下でB/Iテストプログラム[2]を実行し、そのB/Iテスト結果[2]をHSTに送信する(S3000a−10,S3000a−11)。
以降同様にして、HSTは、BIEQ[1]に向けて更に異なるB/Iテスト条件[k](B/Iテストプログラム[k]を含む)を送信する(S3000a−12)。そして、BIEQ[1]は、HSTからDUTの最大動作電流[k]を取得し、この最大動作電流[k]と前回のB/Iテスト結果[k−1]に基づいて、各BIBD[m]毎の最大電流リミット値[k]を算出し、自身の電源生成部に設定する(S3000a−13)。その後、BIEQ[1]は、図6のS3000−4,S3000−5の場合と同様に、所定の温度条件[k]の下でB/Iテストプログラム[k]を実行し、そのB/Iテスト結果[k]をHSTに送信する(S3000a−14,S3000a−15)。
このように、図7のB/Iテストフローは、B/Iテスト条件(B/Iテストプログラムを含む)を変えながら、各条件毎に、予め定められるDUTの最大動作電流値と直前に行われたテスト結果(コンタクトチェック結果又はB/Iテスト結果)を用いて各BIBD[m](各スロット)毎の最大電流リミット値を設定するものとなっている。B/Iテスト条件が変わると、その条件下にて動作異常となるDUTが新たに発生したり、また例えばDUTとICソケットSKTの接触状態が変化することで、図7のB/Iテストフローの実行過程で動作を行わないDUTが突如発生する場合がある。図7のB/Iテストフローを用いると、このようなDUTを対象外としつつ各B/Iテスト条件毎に異なり得るDUTの最大動作電流値を用いて最大電流リミット値を設定できるため、最大電流リミット値の更なる最適化が図れる。
その結果、B/Iテスト工程の安全性を更に向上させることが可能になる。特に、B/Iテスト中の各DUTの電流量は、実行されるプログラムの内容によって大きく異なる場合がある。このため、各プログラム単位で、各プログラム毎に規定されるDUTの最大動作電流値を反映して最大電流リミット値を設定できることは、B/Iテスト工程の安全性を高める上で非常に有効となる。また、図7のB/Iテストフローを用いることで、図5等の場合と同様に、電流リミット値の設定を自動的に行えることから、B/Iテスト工程の効率化あるいは容易化を図ることが可能になる。なお、ここでは、B/Iテスト装置が最大電流リミット値を算出するものとしたが、勿論、図2の場合と同様にして、ホストコンピュータHSTに算出させることも可能である。また、ここでは、各B/Iテストプログラム[1]〜「k]が実行直前に個別に送信されるフローとしたが、勿論、BIEQ側に十分な格納容量があれば、最初の段階で一度に送信されるようなフローを用いることも可能である。
(実施の形態4)
《B/Iテスト装置の電源生成部の変形例》
図8は、本発明の実施の形態4による半導体装置の製造方法において、図4(b)の電源生成部の変形例を示す概略図である。図8に示す電源生成部PWGEN1は、図4(b)の電源生成部PWGENと比較して、監視部MONIに対して最大電流リミットIlmt(max)に加えて最小電流リミットIlmt(min)を設定可能な構成となっている。これ以外の構成に関しては図4(b)と同様であるため、詳細な説明は省略する。MONIは、電流計MEASによって計測した電源電流値がIlmt(min)よりも小さい場合に例えばアラーム等を発生する。このIlmt(min)の値は、これまでの各実施の形態で述べたIlmt(max)の場合と、例えば、被テストデバイスDUTの最小動作電流値を予め設定しておくこと等で定められる。
《B/Iテスト装置の電源生成部の変形例》
図8は、本発明の実施の形態4による半導体装置の製造方法において、図4(b)の電源生成部の変形例を示す概略図である。図8に示す電源生成部PWGEN1は、図4(b)の電源生成部PWGENと比較して、監視部MONIに対して最大電流リミットIlmt(max)に加えて最小電流リミットIlmt(min)を設定可能な構成となっている。これ以外の構成に関しては図4(b)と同様であるため、詳細な説明は省略する。MONIは、電流計MEASによって計測した電源電流値がIlmt(min)よりも小さい場合に例えばアラーム等を発生する。このIlmt(min)の値は、これまでの各実施の形態で述べたIlmt(max)の場合と、例えば、被テストデバイスDUTの最小動作電流値を予め設定しておくこと等で定められる。
《本実施の形態4の基本概念》
図9(a)、(b)は、図1のB/Iテスト工程で行われる最小電流リミット値の設定方法の一例を示す概念図である。図9(a)、(b)に示すように、本実施の形態4による半導体装置の製造方法は、前述した図2(a)、(b)の場合と同様に、B/Iテスト工程において、B/IボードBIBD上に搭載する被テストデバイスDUTの数に応じて電流リミット値を可変設定することが主要な特徴となっている。ただし、図2(a)、(b)の場合と異なり、ここでは最小電流リミット値が可変設定される。図9(a)、(b)には、36個のICソケットSKTが実装されたB/IボードBIBDが示されている。図9(a)のBIBDにはSKTを介して36個の被テストデバイス(半導体装置)DUTが搭載され、図9(b)のBIBDにはSKTを介して13個の被テストデバイス(半導体装置)DUTが搭載される。
図9(a)、(b)は、図1のB/Iテスト工程で行われる最小電流リミット値の設定方法の一例を示す概念図である。図9(a)、(b)に示すように、本実施の形態4による半導体装置の製造方法は、前述した図2(a)、(b)の場合と同様に、B/Iテスト工程において、B/IボードBIBD上に搭載する被テストデバイスDUTの数に応じて電流リミット値を可変設定することが主要な特徴となっている。ただし、図2(a)、(b)の場合と異なり、ここでは最小電流リミット値が可変設定される。図9(a)、(b)には、36個のICソケットSKTが実装されたB/IボードBIBDが示されている。図9(a)のBIBDにはSKTを介して36個の被テストデバイス(半導体装置)DUTが搭載され、図9(b)のBIBDにはSKTを介して13個の被テストデバイス(半導体装置)DUTが搭載される。
ここで、各B/IボードBIBD毎の最小電流リミット値Ilmt(min)は、各DUTの最小動作電流Icc(min)とDUTの搭載数Nと電流ばらつきを加味した余裕度β(β<1)を用いて、「Icc(min)×N×β」で定められる。例えば、Icc(min)=80mA、β=0.8とすると、図9(a)の場合にはN=36であるためIlmt(min)=2.3Aとなり、図9(b)の場合にはN=13であるためIlmt(min)=0.8Aとなる。各BIBDに供給する電源の電流値が当該最小電流リミット値Ilmt(min)を下回った場合には、アラームの発生等が行われる。
このように、最大電流リミット値に加えて最小電流リミット値をDUTの搭載数に応じて可変設定することで、B/Iテスト工程の信頼性を向上させることが可能になる。すなわち、図2(a)、(b)の場合と同様に、BIBD上のDUTの搭載数が端数の場合を考慮して適切な最小電流リミット値が設定できることに加えて、最小電流リミット値の設定によって、ICソケットSKTにDUTを挿入しているにも関わらず当該DUTが動作していないような状況を検出することができる。これによって各DUTに対してB/Iテストが確実に行われていることを保証することができる。なお、ここでは、最大電流リミット値に加えて最小電流リミット値を設定したが、場合によっては最小電流リミット値のみを設定することも可能である。また、当該最小電流リミット値は、勿論、前述した実施の形態1〜3の最大電流リミット値と組み合わせる形で適用することが可能である。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
例えば、ここでは、B/Iテスト装置が複数の被テストデバイスDUTに対して共通に電源供給を行う場合を例に説明を行ったが、本実施の形態による半導体装置の製造方法は、例えば、プローブ検査装置やテスタ等が複数のDUTに対して共通に電源供給を行いながら所定のテストを行うような場合にも同様に適用可能である。
本実施の形態による半導体装置の製造方法は、特に、B/Iテスト工程を含む半導体装置の製造方法に適用して有益なものであり、これに限らず、B/Iテスト装置ならびにB/Iテスト装置を含んだ半導体テストシステムを含めて広く適用可能である。
BIBD B/Iボード
BIEQ B/Iテスト装置
BIEQU 装置本体部
CMP コンパレータ回路
CTLB 制御部
DRV ドライバ回路
DUT 被テストデバイス
HDL ICハンドラ
HST ホストコンピュータ
LN 配線
MEAS 電流計
MONI 監視部
NW 通信ネットワーク
P 端子
PNGEN パターン発生部
PSW 電源スイッチ
PWGEN 電源生成部
RSUTB 比較・判定結果記憶部
SKT ICソケット
TC 高温漕
TCTLB 温度制御部
TR トレイ
VG 電圧源
BIEQ B/Iテスト装置
BIEQU 装置本体部
CMP コンパレータ回路
CTLB 制御部
DRV ドライバ回路
DUT 被テストデバイス
HDL ICハンドラ
HST ホストコンピュータ
LN 配線
MEAS 電流計
MONI 監視部
NW 通信ネットワーク
P 端子
PNGEN パターン発生部
PSW 電源スイッチ
PWGEN 電源生成部
RSUTB 比較・判定結果記憶部
SKT ICソケット
TC 高温漕
TCTLB 温度制御部
TR トレイ
VG 電圧源
Claims (11)
- (a)半導体ウエハの主面に複数の半導体チップを形成する工程と、
(b)前記半導体ウエハを前記複数の半導体チップ別に分断する工程と、
(c)前記分断される前記複数の半導体チップをそれぞれ半導体装置としてパッケージに組み立てる工程と、
(d)複数の前記半導体装置をテストする工程と、を備え、
前記(d)工程は、
(d1)複数のICソケットが実装されるバーンインボードを準備する工程と、
(d2)前記複数のICソケットに単数または複数の前記半導体装置を挿入する工程と、
(d3)前記バーンインボードを前記バーンインテスト装置に電気的に接続し、前記バーンインテスト装置の電源出力端子を前記複数のICソケットの電源入力端子に共通に接続する工程と、
(d4)前記バーンインテスト装置の前記電源出力端子から出力される電源電流に最大制限値を設定し、前記バーンインテスト装置を用いて、前記バーンインボードに搭載される前記半導体装置を対象にバーンインテストを行う工程と、を有し、
前記最大制限値は、予め設定される前記半導体装置の最大動作電流の値と、前記バーンインボードに搭載される前記半導体装置の個数とに応じて可変に設定されることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
前記(d2)工程は挿抜機によって行われ、
前記最大制限値を定める前記半導体装置の個数は、前記挿抜機が生成する前記半導体装置の挿入情報から取得されることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
前記(d3)工程と前記(d4)工程の間に、更に、(d5)前記バーンインテスト装置を用いて、前記バーンインボードに搭載される前記半導体装置を対象に前記ICソケットと前記半導体装置との間のコンタクトチェックを行う工程を有し、
前記最大制限値を定める前記半導体装置の個数は、前記コンタクトチェックの結果から取得されることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
前記(d4)工程では、更に、前記バーンインテスト装置の前記電源出力端子から出力される電源電流に最小制限値が設定され、
前記最小制限値は、予め設定される前記半導体装置の最小動作電流の値と、前記バーンインボードに搭載される前記半導体装置の個数とに応じて可変に設定されることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - (a)半導体ウエハの主面に複数の半導体チップを形成する工程と、
(b)前記半導体ウエハを前記複数の半導体チップ別に分断する工程と、
(c)前記分断される前記複数の半導体チップをそれぞれ半導体装置としてパッケージに組み立てる工程と、
(d)複数の前記半導体装置をテストする工程と、を備え、
前記(d)工程は、
(d1)複数のICソケットが実装されるバーンインボードを準備する工程と、
(d2)前記複数のICソケットに単数または複数の前記半導体装置を挿入する工程と、
(d3)前記バーンインボードを前記バーンインテスト装置に電気的に接続し、前記バーンインテスト装置の電源出力端子を前記複数のICソケットの電源入力端子に共通に接続する工程と、
(d4)前記バーンインテスト装置の前記電源出力端子から出力される電源電流に第1最大制限値を設定し、前記バーンインテスト装置を用いて、前記バーンインボードに搭載される前記半導体装置を対象に第1条件でバーンインテストを行うと共に良品・不良品の判定を行う工程と、
(d5)前記バーンインテスト装置の前記電源出力端子から出力される電源電流に第2最大制限値を設定し、前記バーンインテスト装置を用いて、前記バーンインボードに搭載される前記半導体装置を対象に第2条件でバーンインテストを行うと共に良品・不良品の判定を行う工程と、を有し、
前記第1最大制限値は、予め設定される前記半導体装置の第1最大動作電流の値と、前記バーンインボードに搭載される前記半導体装置の個数とに応じて可変に設定され、
前記第2最大制限値は、予め設定される前記半導体装置の第2最大動作電流の値と、前記(d4)工程で得られる前記良品の数とに応じて可変に設定されることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項5記載の半導体装置の製造方法において、
前記(d2)工程は挿抜機によって行われ、
前記第1最大制限値を定める前記半導体装置の個数は、前記挿抜機が生成する前記半導体装置の挿入情報から取得されることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項5記載の半導体装置の製造方法において、
前記(d3)工程と前記(d4)工程の間に、更に、(d6)前記バーンインテスト装置を用いて、前記バーンインボードに搭載される前記半導体装置を対象に前記ICソケットと前記半導体装置との間のコンタクトチェックを行う工程を有し、
前記第1最大制限値を定める前記半導体装置の個数は、前記コンタクトチェックの結果から取得されることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項5記載の半導体装置の製造方法において、
前記(d4)工程では、更に、前記バーンインテスト装置の前記電源出力端子から出力される電源電流に第1最小制限値が設定され、
前記(d5)工程では、更に、前記バーンインテスト装置の前記電源出力端子から出力される電源電流に第2最小制限値が設定され、
前記第1最小制限値は、予め設定される前記半導体装置の第1最小動作電流の値と、前記バーンインボードに搭載される前記半導体装置の個数とに応じて可変に設定され、
前記第2最小制限値は、予め設定される前記半導体装置の第2最小動作電流の値と、前記(d4)工程で得られる前記良品の数とに応じて可変に設定されることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - (a)半導体ウエハの主面に複数の半導体チップを形成する工程と、
(b)前記半導体ウエハを前記複数の半導体チップ別に分断する工程と、
(c)前記分断される前記複数の半導体チップをそれぞれ半導体装置としてパッケージに組み立てる工程と、
(d)複数の前記半導体装置をテストする工程と、を備え、
前記(d)工程は、
(d1)複数のICソケットが実装されるバーンインボードを準備する工程と、
(d2)前記複数のICソケットに単数または複数の前記半導体装置を挿入する工程と、
(d3)前記バーンインボードを前記バーンインテスト装置に電気的に接続し、前記バーンインテスト装置の電源出力端子を前記複数のICソケットの電源入力端子に共通に接続する工程と、
(d4)前記バーンインテスト装置の前記電源出力端子から出力される電源電流に最小制限値を設定し、前記バーンインテスト装置を用いて、前記バーンインボードに搭載される前記半導体装置を対象にバーンインテストを行う工程と、を有し、
前記最小制限値は、予め設定される前記半導体装置の最小動作電流の値と、前記バーンインボードに搭載される前記半導体装置の個数とに応じて可変に設定されることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項9記載の半導体装置の製造方法において、
前記(d2)工程は挿抜機によって行われ、
前記最小制限値を定める前記半導体装置の個数は、前記挿抜機が生成する前記半導体装置の挿入情報から取得されることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 請求項9記載の半導体装置の製造方法において、
前記(d3)工程と前記(d4)工程の間に、更に、(d5)前記バーンインテスト装置を用いて、前記バーンインボードに搭載される前記半導体装置を対象に前記ICソケットと前記半導体装置との間のコンタクトチェックを行う工程を有し、
前記最小制限値を定める前記半導体装置の個数は、前記コンタクトチェックの結果から取得されることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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JP2021043060A (ja) * | 2019-09-11 | 2021-03-18 | キオクシア株式会社 | 試験システムおよび試験方法 |
-
2011
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