JP2012207327A - 難燃性モノフィラメント及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】非晶性ポリエーテルイミド系ポリマーからなる繊維であって、180℃雰囲気下での乾熱収縮率が2%以下、且つ200℃雰囲気下での乾熱収縮率が5%以下であり、延伸をしていない、繊度が100〜10000dtexであることを特徴とする難燃性モノフィラメント。
【選択図】なし
Description
溶融紡糸性を向上する観点から、例えば、熱安定剤を含むのが好ましく、熱安定剤としては、ヒンダードフェノール系熱安定剤、リン系熱安定剤、ラクトン系熱安定剤、ヒドロキシルアミン系熱安定剤、ビタミンE系熱安定剤、イオウ系熱安定剤などが挙げられ、これらのうち、リン系熱安定剤が好まし<、特にトリス(2、4一ジーtert一ブチルフェニル)フォスファイトなどのアリールフォスファイト系化合物が好ましい。
JIS L1O13試験法に準拠して、予め調湿されたヤーンを、室温(250C)において試長20cm、初荷重O.25cN/dtex及び弓1張速度50%/分の条件で測定し、n=20の平均値を採用した。また繊維繊度(dtex)は質量法により求めた。
10cmに切り出した繊維、あるいは10cm角に切り出した該繊維からなる布帛を、末端を固定しない状態で200℃に保たれた空気恒温槽中で10分間保持した後の繊維長あるいは布帛長(Xcm)から、次式を用いて算出した。
乾熱収縮率(%)=<X/10>×100
JISK7201試験法に準拠して、繊維を三つ編みにした試長18cmの試料を作り、試料の上端に着火したとき、試料の燃焼時間が3分以上継続して燃焼するか、又は着火後の燃焼長さが5cm以上燃えつづけるのに必要な最低の酸素濃度を測定し、n=3の平均値を採用した。
1000kgの樹脂を紡糸・繊維化する工程において、何回断糸するかによって、次のように評価した。
○:3回以内/1000kg
△:4回〜7回/1000kg
×:8回以上/1000kg
(1)390℃、剪断速度1200sec−1における溶融粘度が2500poiseである非晶性ポリエーテルイミド系ポリマー(サービックイノベイティブプラスチックス社製「ウルテム9011」)を140℃で6時間乾燥させた。
(2)上記(1)のポリマーを混練溶融し、紡糸頭温度390℃、紡糸速度1500m/分、吐出量45g/分の条件で丸孔ノズルより吐出し、300dtexのモノフィラメントを得た。得られた繊維の性能評価結果を表1に示す。
(3)得られた繊維の外観は毛羽等なく良好で、強度は1.8cN/dtex、200℃における乾熱収縮率は1.3%、LOI値は34であり、力学物性、耐熱性共に優れるものであった。また、1000kgの紡糸試験において、圧力変動等もなく断糸回数は1回であり、紡糸安定性は良好であった。
(1)実施例1において、吐出量を90g/分とし、紡糸速度を3000m/分としたこと以外は、実施例1と同じ方法で紡糸してモノフィラメントを得た。得られた繊維の性能評価結果を表1に示す。
(2)得られた繊維の概観は毛羽なく良好で、強度は2.3cN/dtex、200℃における乾熱収縮率は2.8%、LOI値は34であり、強度はやや向上する一方で、収縮率が若干増大した。また、1000kgの紡糸試験において、圧力変動等もなく断糸回数は7回であり、紡糸安定性はやや不良であった。
(1)実施例1において、使用したノズル孔径を2倍とし、かかるドラフトを2倍としたこと以外は、実施例1と同じ方法で紡糸してモノフィラメントを得た。得られた繊維の性能評価結果を表1に示す。
(2)得られた繊維の概観は毛羽なく良好で、強度は2.1cN/dtex、200℃における乾熱収縮率は1.9%、LOI値は34であり、強度はやや向上する一方で、収縮率が若干増大した。また、1000kgの紡糸試験において、圧力変動等もなく断糸回数は2回であり、紡糸安定性は良好であった。
(1)実施例1において、吐出量を3倍の125g/分とし、得られる繊維の繊度を3倍の900dtexとしたこと以外は、実施例1と同じ方法で紡糸してモノフィラメントを得た。得られた繊維の性能評価結果を表1に示す。
(2)得られた繊維の概観は毛羽なく良好で、強度は1.6cN/dtex、200℃における乾熱収縮率は1.1%、LOI値は34であり、強度はやや低下し、収縮率が減少した。また、1000kgの紡糸試験において、圧力変動等もなく断糸回数は0回であり、紡糸安定性は良好であった。
(1)実施例1において、吐出量を1/3倍の15g/分とし、得られる繊維の繊度を1/3倍の100dtexとしたこと以外は、実施例1と同じ方法で紡糸してモノフィラメントを得た。得られた繊維の性能評価結果を表1に示す。
(2)得られた繊維の概観は毛羽なく良好で、強度は2.2cN/dtex、200℃における乾熱収縮率は2.0%、LOI値は33であった。また、1000kgの紡糸試験において、圧力変動等もなく断糸回数は1回であり、紡糸安定性は良好であった。
(1)PPS樹脂(ポリプラスチック社製「フォートロン」)を120℃で6時間熱風乾燥させた。
(2)上記(1)のポリマーを混練溶融し、紡糸頭温度310℃、紡糸速度500m/分、吐出量45g/分の条件で丸孔ノズルより吐出し、900dtexのモノフィラメントを得た。さらに120℃の熱風炉を通して上記紡糸原糸を3倍に延伸し、300dtexとした後、得られた繊維の性能評価結果を表1に示す。
(3)得られた繊維の強度は4.7cN/dtex、200℃における乾熱収縮率は7.1%、LOI値は32であった。また、1000kgの紡糸試験において、圧力変動等もなく断糸回数は1回であり、紡糸安定性は良好であったが、刺激臭が発生した。
(1)280℃、剪断速度1200sec−1での溶融粘度が1200poiseであるPET樹脂(クラレ社製「HV」)を150℃で6時間熱風乾燥させた。
(2)上記(1)のポリマーを混練溶融し、紡糸頭温度350℃、紡糸速度500m/分、吐出量45g/分の条件で丸孔ノズルより吐出し、900dtexのモノフィラメントを得た。さらに150℃の熱風炉を通して上記紡糸原糸を3倍に延伸し、300dtexとした後、得られた繊維の性能評価結果を表1に示す。
(3)得られた繊維の外観は毛羽等なく良好で、強度は4.4cN/dtex、200℃における乾熱収縮率は11.5%、LOI値は23であり、力学物性に優れるものの、耐熱性、難燃性が大きく劣っていた。
(1)実施例1において、吐出量を3倍の125g/分とし、得られる繊維の繊度を3倍の900dtexとしたこと以外は、実施例1と同じ方法で紡糸してモノフィラメントを得た。さらに、200℃の温度にて上記紡糸原糸を3倍に延伸し、300dtexとした後、得られた繊維の性能評価結果を表1に示す。
(2)得られた繊維の概観は毛羽なく良好で、強度は2.4cN/dtex、200℃における乾熱収縮率は15%、LOI値は34であった。また、1000kgの紡糸試験において、圧力変動等もなく断糸回数は1回であり、紡糸安定性は良好であった。強度はやや向上するものの、延伸することによる熱安定性が失われ、ガラス転移点以下の温度である200℃においても大きく収縮する結果となった。
(1)実施例1において、吐出量を1/6倍の7.5g/分とし、得られる繊維の繊度を1/6倍の50dtexとしたこと以外は、実施例1と同じ方法で紡糸してモノフィラメントを得た。得られた繊維の性能評価結果を表1に示す。
(2)得られた繊維の概観は毛羽なく良好で、強度は2.5cN/dtex、200℃における乾熱収縮率は2.8%、LOI値は33であった。また、1000kgの紡糸試験において、圧力変動等もなく断糸回数は1回であり、紡糸安定性は良好であった。強度はやや向上するものの、繊度が細いため繊維の剛性が得られず、モノフィラメントとしての特徴が損なわれる他、吐出量が少なくなるため生産量が低下する等の問題が生じた。
Claims (3)
- 非晶性ポリエーテルイミド系ポリマーからなる繊維であって、繊度が100〜10000dtexであることを特徴とする難燃性モノフィラメント。
- 180℃雰囲気下での乾熱収縮率が2%以下、且つ200℃雰囲気下での乾熱収縮率が5%以下である請求項1記載の難燃性モノフィラメント。
- 前記モノフィラメント製造工程において、延伸していないことを特徴とする請求項1または請求項2記載の難燃性モノフィラメント。
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JP2011072442A JP2012207327A (ja) | 2011-03-29 | 2011-03-29 | 難燃性モノフィラメント及びその製造方法 |
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