JP2012204178A - 光電変換素子および光電変換素子アレイおよびその製造方法ならびに電子機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】透明基板1の一主面に透明電極2が設けられ、この透明電極2が設けられている透明基板1の面上には集電配線保護層9を備えた集電配線8が所定間隔を置いて設けられており、透明基板1の集電配線8が設けられた側の面には多孔質電極3が設けられている構造を有する色素増感光電変換素子において、透明基板1の集電配線8が設けられている面とは逆側の面である光入射側の面には、凸型立体形状を有する光導波構造11を設ける。
【選択図】図1
Description
従来の太陽電池としては、単結晶または多結晶のシリコンを用いた結晶シリコン系太陽電池および非晶質(アモルファス)シリコン系太陽電池が主に用いられている。
しかしながら、この色素増感太陽電池では、光の取り込み効率向上の為、透明電極を光透過性の高い極薄い層に形成する必要があり、そうすると透明電極のシート抵抗が高くなることで光照射によって発生した電力を外部に取り出す際の抵抗損失が増大してしまうという問題があった
本開示が解決しようとする他の課題は、上記のように優れた光電変換素子を用いた高性能の電子機器を提供することである。
基板上に設けられた多孔質電極と、対極と、上記多孔質電極と、上記対極との間に電解質層が設けられた構造を有し、
上記基板の多孔質電極が設けられている面には集電配線が設けられ、
上記基板の光入射側には光導波構造が設けられている光電変換素子である。
複数の光電変換素子が配置され、
上記複数の光電変換素子は集合配線により互いの集電配線が接続されて集合化しており、少なくとも一つの上記光電変換素子は、
基板上に設けられた多孔質電極と、対極と、上記多孔質電極と、上記対極との間に電解質層が設けられた構造を有し、
上記基板の多孔質電極が設けられている面には集電配線が設けられ、
上記基板の光入射側には光導波構造が設けられている光電変換素子であって、
上記集合配線の光入射側には、さらに光導波構造が設けられている光電変換素子アレイである。
基板の光入射側の面に光導波構造を設ける工程と、
上記基板の光入射側の面とは逆側の面に集電配線を形成し、さらに多孔質電極を積層して形成する工程と、
上記多孔質電極と対極との間に電解質層が充填された構造を形成する工程とを有する光電変換装置素子の製造方法である。
少なくとも一つの光電変換素子を有し、
上記光電変換素子が、基板上に設けられた多孔質電極と、対極と、上記多孔質電極と、上記対極との間に電解質層が設けられた構造を有し、
上記基板の多孔質電極が設けられている面には集電配線が設けられ、
上記基板の光入射側には光導波構造が設けられている光電変換素子である電子機器である。
また、光導波構造の一部を鏡面または半鏡面にすることも出来る。また、光導波構造の光入射面における入射光の反射を抑制するために、光導波構造11の表面上に多層成膜またはナノサイズ構造体を形成して光反射防止層とすることも可能である。光導波構造の大きさは特に制限されず、光の透過率や、集電配線の大きさなどを勘案して、適宜設計・選択することができる。
図25に示すように、この色素増感太陽電池100においては透明基板101の一主面にFTO層である透明電極102が設けられ、この透明電極102上にTiO2の焼結体で構成された多孔質電極103が設けられている。この多孔質電極103には一種又は複数種の光増感色素(図示せず)が結合している。一方、対向基板104の一主面には透明導電層が設けられ、この透明導電層上に対極105が設けられている。そして、透明基板101上の多孔質電極103と対向基板104上の対極105との間にレドックス対としてI-/I3 -の酸化還元種を用いた電解液からなる電解質層107が充填され、これらの透明基板101および対向基板104の外周部が封止材(図示せず)で封止されている。
色素増感光電変換素子100は多孔質電極103内に光が入射すると、透明電極102を負極、対極105を正極とする電池として動作する。具体的には、透明基板101および透明電極102を透過し、多孔質電極103に入射した光子を多孔質電極103に結合した光増感色素が吸収すると、この光増感色素中の電子が基底状態(HOMO)から励起状態(LUMO)へ励起される。こうして励起された電子は、光増感色素と多孔質電極3との間の電気的結合を介して、多孔質電極3を構成するTiO2の伝導帯に引き出され、多孔質電極103を通って透明電極102に到達する。
一方、電子を失った光増感色素は、電解質層7中の還元剤、例えばI-から下記の反応によって電子を受け取り、電解質層7中に酸化剤、例えばI3 -(I2とI-との結合体)を生成する。
2I- → I2+2e-
I+I- → I3 -
I3 - → I2 +I-
I2 +2e- → 2I-
透明電極102から外部回路へ送り出された電子は、外部回路で電気的仕事をした後、対極105に戻る。このようにして、光増感色素にも電解質層107にも何の変化も残さず、光エネルギーが電気エネルギーに変換される。
しかしながら、透明電極102は光の透過損失が大きい為、透明基板101に入射してくる光を最大限に利用するには透明電極102を極薄に形成する必要があり、透明電極102は比較的電気抵抗が大きくなってしまうのが実情である。
例えば、概ねコリメートされた平行光として近似できる光が入射面である透明基板101に垂直に入射する場合に、多孔質電極103の幅を5mm、集電配線108の幅を1.5mmとして透明電極102上に集電配線108が繰り返し配置された場合では、集電配線8が配置されていない場合の光入射面の開口率を100%とすると、集電配線108を設けることにより開口率は76.9%にまで低下し、これはそのまま光電変換効率の低下に寄与し、ひいては発電効率低下として寄与してしまうこととなる。
1.第1の実施の形態(色素増感光電変換素子およびその製造方法)
第1の実施の形態の変形例(色素増感光電変換素子およびその製造方法)
2.第2の実施の形態(色素増感光電変換素子およびその製造方法)
第2の実施の形態の変形例(色素増感光電変換素子およびその製造方法)
3.第3の実施の形態(色素増感光電変換素子およびその製造方法)
4.第4の実施の形態(色素増感光電変換素子およびその製造方法)
5.第5の実施の形態(色素増感光電変換素子およびその製造方法)
6.第6の実施の形態(色素増感光電変換素子およびその製造方法)
7.第7の実施の形態(色素増感光電変換素子アレイおよびその製造方法)
[色素増感光電変換素子]
図1は第1の実施の形態による色素増感光電変換素子10を示す要部断面図である。
図1に示すように、この色素増感光電変換素子10においては、透明基板1の一主面に透明電極2が設けられ、この透明電極2が設けられている透明基板1の面上には集電配線保護層9を備えた集電配線8が所定間隔を置いて設けられており、透明基板1の集電配線8が設けられた側の面には多孔質電極3が設けられている。この多孔質電極3には一種または複数種の光増感色素(図示せず)が結合している。さらに、透明基板1の集電配線8が設けられている面とは逆側の面である光入射側の面には、凸型立体形状を有する光導波構造11が設けられている。一方、対向基板4の一主面には透明導電層が設けられ、この透明導電層上に対極5が設けられている。そして、透明基板1上の多孔質電極3と対向基板4上の対極5との間に電解液からなる電解質層7が充填され、これらの透明基板1および対向基板4の外周部が封止材(図示せず)で封止されている。
上記の半導体微粒子の粒径に特に制限はないが、一次粒子の平均粒径で1〜200nmが好ましく、特に好ましくは5〜100nmである。また、半導体微粒子よりも大きいサイズの粒子を混合し、この粒子で入射光を散乱させ、量子収率を向上させることも可能である。この場合、別途混合する粒子の平均サイズは20〜500nmであることが好ましいが、これに限定されるものではない。
電解質層7の電解質としては、上記の中でも特に、ヨウ素(I2)と、ヨウ化リチウム(LiI)、ヨウ化ナトリウム(NaI)、イミダゾリウムヨーダイドなどの第四級アンモニウム化合物とを組み合わせた電解質が好ましい。電解質塩の濃度は溶媒に対して0.05M〜10Mが好ましく、さらに好ましくは0.2M〜3Mである。ヨウ素(I2)または臭素(Br2 )の濃度は0.0005M〜1Mが好ましく、さらに好ましくは0.001〜0.5Mである。
集電配線8の設置形態は、多孔質電極3と接していれば基本的にどのような設置形態でもよく、典型的には透明基板1または透明電極2上の少なくとも一部に、集電配線8の少なくとも一面が接し、上記透明基板1または透明電極2に接する面以外の面が多孔質電極3と接している構成で設けられ、例えば、等三重基板1または透明電極2上に設けられる集電配線8が、柱体である場合には、柱体の一側面または一側面の一部が透明基板1または透明電極2に接する形態で設けられる。集電配線8の設置形態は、典型的には透明基板1の辺に平行に帯状、直線状、曲線状などの中の一種または複数種を組み合わせた形態であって、多孔質電極3に設けられた溝と嵌合するように設けられるが、集電配線8の設置形態はこれらに限定されない。
また、集電配線8を電極とすることにより、色素増感光電変換素子10に透明電極2を設けなくても、集電配線8を負極として、好適には集電配線8を連結、接続することによって、色素増感光電変換素子10の外部に電子を取り出すことができる。その場合、集電配線8は透明基板1の多孔質電極3が設けられている側の面に多孔質電極3に接して設けられるが、集電配線8の設置は、これに限定されず、多孔質電極3内に集電配線を設けてもよい。
集電配線8の多孔質電極3に接する面には、電解質層7を構成する電解液などが常時接することから、集電配線8を構成する材料に電解液耐性、溶剤耐性の低いものを選択する場合には、集電配線8を電解液などから保護するための集電配線保護層9を設けることができる。集電配線保護層9の形態は、典型的には集電配線8の表面全体または多孔質電極3と接する面を包被する形態で構成されるが、集電配線保護層9の形態は、これに限定されない。
集電配線保護層9に用いる材料は、耐電解液性、耐溶剤性に優れた材料から適宜選ばれ、具体的には金属酸化物材料、金属材料が挙げられる。酸化金属材料であれば、酸化アルミニウム(Al2O3)、酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化タングステン(WO3)、酸化ニオブ(Nb2O5)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)、酸化スズ(SnO2)などが挙げられ、金属材料であれば、例えば、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、ステンレス(SUS)、インジウム−スズ複合酸化物(ITO)などが挙げられるが、集電配線保護層9に用いる材料は、これらに限定されない。
また、光導波構造11の形状は、上記に挙げた他にも、光導波構造11の設置位置、透明基板1の構成、集電配線8の形状などによっても適宜設計選択され、光導波構造11に入射した光が集電配線8による光導波路の遮断を回避可能で、多孔質電極3内に最も効率良く導波できる形状が選ばれ、特に集電配線8の幅を光導波構造11の幅と同じ長さにすることが好適である。
光導波構造11は、透明基板1の光入射側の面上に、透明基板1に関して集電配線8の反対側に設けられ、以下のように設計することができる。また、この場合においては、入射光は透明基板1に垂直な方向から入射する光に限定して考えるが、光導波構造11に入射する光は、これに限定されるものではなく、斜め方向からの入射光に関しても同様に設計することができる。
また、透明基板1の屈折率をng、光導波構造11から透明基板1に光が入射する界面での入射角をφ1、出射角をφ2とすると、スネルの法則より
ここで、
ここで、光導波構造11を透明基板1上に設ける場合において、光導波構造11の幅方向における端面から入射した光が、光導波構造11内を導波し通過する際の光路に沿った距離の幅方向成分をLp、透明基板1内を導波し通過する際の光路に沿った距離の幅方向成分をLgとすると、集電配線8による光導波路の遮断を回避するためには
さらに、光導波構造11の頂角部に上記平行光が入射するときを考えると、入射した光は反転照射となるため集電配線8をより避ける光路を通るが、光導波構造11の厚さL4が高くなりすぎると光導波構造11内部の鉛直面で光が反射してしまい、多孔質電極3に効率よく光を導波できない。これを避けるためには、光導波構造11内を通過する際の光路に沿った距離の幅方向成分Lp'として、
本実施の形態における色素増感光電変換素子10は、数式(4)および(5)を満足するように、集電配線8の幅L1、厚さL2、光導波構造11の幅L3、厚さL4、透明基板1の厚さL5、光導波構造11の屈折率np、透明基板1の屈折率ng、光導波構造11に光が入射する界面での入射角θ1および光導波構造11の設置位置が適宜決定されるが、光導波構造11の設計方法は、これに限定されるものではない。
光増感色素としては、典型的には、これらのうちの一種類のものを用いるが、二種類以上の光増感色素を混合して用いてもよい。二種類以上の光増感色素を混合して用いる場合、光増感色素は、好適には、多孔質電極3に保持された、MLCT(Metal to Ligand Charge Transfer)を引き起こす性質を有する無機錯体色素と、この多孔質電極3に保持された、分子内CT(Charge Transfer)の性質を有する有機分子色素とを有する。この場合、無機錯体色素と有機分子色素とは、多孔質電極3に互いに異なる立体配座で吸着する。無機錯体色素は、好適には、多孔質電極3に結合する官能基としてカルボキシル基またはホスホノ基を有する。また、有機分子色素は、好適には、同一炭素に、多孔質電極3に結合する官能基としてカルボキシル基またはホスホノ基とシアノ基、アミノ基、チオール基またはチオン基とを有する。無機錯体色素は例えばポリピリジン錯体、有機分子色素は例えば、電子供与性の基と電子受容性の基とを併せ持ち、分子内CTの性質を有する芳香族多環共役系分子である。
次に、この色素増感光電変換素子10の製造方法について説明する。
まず、ガラス材料を所望の凸形立体形状に加工成形し、光導波構造11を形成する。光導波構造11の形成には従来公知の技術を適宜選択することができる。例えば、鋳造成形、切削成形、モールド成形、射出成形などが挙げられ、特に透明(光硬化)樹脂ディスペンスによるフロー法またはナノインプリント法により形成することが好ましいが、光導波構造11の形成方法は、これらに限定されるものではない。
次に、ガラス板を所望の大きさに切り出し、これを透明基板1とする。
次に、透明基板1の一主面に、光導波構造11を接合する。接合方法は従来公知の技術を適宜選択することができる。例えば、接着、融着、光学溶着などが挙げられるが、光導波構造11の接合方法は、これに限定されるものではない。光導波構造11の接合は、接合に高温、高圧などの特殊な環境を必要としない限り、これ以降の工程において、または色素増感光電変換素子10が完成した後において接合することも可能である。
また、上記の工程に代えて、透明基板1を加工することによって凸形立体形状を形成することによっても光導波構造11とすることもできる。透明基板1を光導波構造11とする場合の加工方法には従来公知の方法が適宜選択され、例えば、切削成形、モールド成形などが挙げられるが、透明基板1の加工方法は、これに限定されるものではない。
次に、透明基板1の光導波構造11が設けられている面とは逆側の面にスパッタリング法などにより透明導電層を形成して透明電極2を形成する。集電配線8を互いに連結、接続して電極とする場合にはこの工程を省略する。
次に、透明基板1と対向基板4とを多孔質電極3と対極5とが所定の間隔、例えば1〜100μm、好ましくは1〜50μmの間隔をおいて互いに対向するように配置する。そして、透明基板1および対向基板4の外周部に封止材(図示せず)を形成して電解質層7が封入される空間を作り、この空間に例えば透明基板1に予め形成された注液口(図示せず)から電解液を注入し、電解質層7を形成する。その後、この注液口を塞ぐ。
集電配線8を互いに連結、接続して電極とする場合には、集合配線などにより集電配線8を適宜接続する。
以上により、目的とする色素増感光電変換素子が製造される。
次に、この色素増感光電変換素子の動作について説明する。
この色素増感光電変換素子は、光が入射すると、対極5を正極、透明電極2または集電配線8を負極とする電池として動作する。その原理は次の通りである。なお、ここでは、集電配線8の材料としてアルミニウム(Al)、透明電極2の材料としてFTOを用い、多孔質電極3の材料としてTiO2を用い、レドックス対としてI-/I3 -の酸化還元種を用いることを想定しているが、これに限定されるものではない。また、多孔質電極3に一種類の光増感色素が結合していることを想定する。また、特別な場合を除き、透明基板1または光導波構造11に入射する光は概ねコリメートされた平行光として近似できる光が透明基板1に垂直に入射する場合を想定する。
2I- → I2+2e-
I2+I- → I3 -
I3 - → I2+I-
I2+2e- → 2I-
色素増感光電変換素子10を以下のように製造した。
まず、無色透明のガラス板を用意し、上記ガラス板を加工成形し光導波構造11を形成する。光導波構造11の形状は、五角形を底面とし、底面から垂直に伸びる直柱体であって、光導波構造11の底面は五角形の5つの角度のうち3つが90°、残りの2つの角度は135°である線対称な形状を有しており、端部における角度がいずれも90°である辺に対向する角を頂角θtとし、光導波構造11の底面の幅L3は集電配線8の幅L1と同一とする。また、集電配線8の奥行きをL6とすると、本実施例で製造される光導波構造11においては、L3=0.4mm、L6=40mm、θt=90°において、厚さはL4=0.21mm、屈折率はnp=1.49となる。光導波構造11の詳細な設計方法については後述する。
次に、厚さ1.1mmの無色透明なガラス板を、縦方向を40mm、横方向を42.8mmの大きさに切り出し、これを透明基板1とする。
次に、透明基板1の一主面と、光導波構造11の上記頂角と対向する側面とを融着によって接合する。光導波構造11は透明基板1上に、光導波構造11の長手方向が奥行き方向と平行となるように透明基板1上に、5mm間隔ごとに透明基板1上からはみ出すことなく7本設けられる。すなわち、5mmの間隔は透明基板1上に8つ設けられる。
図2は実施例1−1による色素増感光電変換素子10の光導波構造11の一端部に光が入射した場合の光導波路を示す断面図であり、図中の太線は入射光の光導波路を示す。
図3は実施例1−1による色素増感光電変換素子10の光導波構造11の頂角部に光が入射した場合の光導波路を示す断面図で、図中の太線は入射光の光導波路を示す。
図2に示すように本実施例による色素増感光電変換素子10の光導波構造11は、その形状が五角形を底面とし、底面から垂直に伸びる直柱体であって、上記底面は五角形の5つの角のうち3つの角度が90°、残りの角の角度は135°である線対称な形状を有しており、角度が135°である2つの角に挟まれたθt=90°を頂角とする。
具体的には、光導波構造11の入射面における左右の端部のうちの一方の端部に光が入射すると、空気から光導波構造11に光が入射する界面での入射角は
θ1=90°−(θt/2)=45°となり、空気の屈折率をna=1.00、光導波構造11の屈折率をnp=1.49とすると、数式(1)より空気から光導波構造11に光が入射する界面での出射角θ2=28.3°となる。
次に、光導波構造11から透明基板1に光が入射する界面での入射角をφ1、出射角をφ2、透明基板1の屈折率をng=1.55とすると、数式(3)よりφ1=16.7°となり、数式(2)よりφ2=16.0°を得る。
このように、光導波構造11の厚さL4の値を大きくなると光導波構造11内での内部反射と言う問題が起こる。この問題が起こりにくくするためには、光導波構造11内を導波し通過する際の光路に沿った距離の幅方向成分Lpの値に対して透明基板1内を導波し通過する際の光路に沿った距離の幅方向成分Lgの値を十分に大きくする必要がある。
また、本実施例における光導波構造11は線対称な形状であって、集電配線8底面の幅方向における中心軸と上記対称軸とが同一直線上にあるように透明基板1上に設置されるので、上記端部と反対側の端部から入射した光についても同様に集電配線8による光導波路の遮断を回避できる。
本実施例においては、頂角θt、光導波構造11の屈折率npおよび透明基板1の屈折率ngを設定した後に、数式(4)および(5)を満たすL3、L4およびL5を適宜設定することで、光導波構造11が設計されるが、これに限定されるものではなく、例えば、L3、L4およびL5を設定した後にθt、npおよびngを適宜設定して光導波構造11を設計することもできる。
次に、多孔質電極3をこの光増感色素溶液に室温下で24時間浸漬し、TiO2 微粒子表面に光増感色素を保持させた。次に、4−tert−ブチルピリジンのアセトニトリル溶液およびアセトニトリルを順に用いて多孔質電極3を洗浄した後、暗所で溶媒を蒸発させ、乾燥させた。
光導波構造11を、頂角を有し底面が線対称な形状である柱形状の凸型プリズムとして、幅L3を、集電配線8の幅L1よりも小さいものとし、この形状に基づいて光導波構造11の寸法と透明基板1の厚さを決定した。その他のことは実施例1−1と同様にして色素増感光電変換素子10を製造した。
図4は実施例1−2による色素増感光電変換素子10の光導波構造11を示す断面図であり、図中の太線は入射光の光導波路を示す。
図4に示すように、本実施例による色素増感光電変換素子10の光導波構造11は、幅L3=0.2mm、頂角θt=90°として実施例1と同様に設計される。光導波構造11に入射した光は空気と光導波構造11との入射界面での屈折および光導波構造11と透明基板1との入射界面での屈折により光導波の光路が変更され、多孔質電極3に入射する。このとき、透明基板1上に設けられ集電配線8による光導波路の遮断を、上記屈折による光路変更によって回避するように光導波構造11を設計する必要がある。設置位置については、透明基板1の光入射側の面に、光導波構造11の底面が線対称な形状を有しているので、光導波構造11の底面の対称軸が集電配線8底面の幅方向における中心軸と同一直線上にあるように光導波構造11を設置すればよい。
また、本実施例における光導波構造11は線対称な形状であって、透明基板1の光入射側の面に、上記底面の対称軸が集電配線8の幅方向における中心軸と同一直線上にあるように設置されるので、光導波構造11を、光導波構造11の幅L3=0.2mm、頂角θt=90°、光導波構造11の厚さL4=0.17mm、および光導波構造11の屈折率np=1.49として構成すれば、入射面右端部から入射した光についても同様に集電配線8による光導波路の遮断を回避できる。
また、透明基板1の厚さL5が大きい、例えばL5≧1.1mmの場合では、ngの値のみで数式(4)を満足するので、光導波構造11は光導波路の変更のみに寄与すれば良く、光導波構造11の厚さL4によらずに光導波が集電配線8による光導波路の遮断を回避可能である。これにより、光導波構造11の厚さL4の値がごく小さい、例えば三角柱のような形状とすることもできる。さらに、本実施例における光導波構造11の設計する場合において、L5を予め設定し、数式(8)を満足するφ2を得ることによって、各材料の屈折率およびL5に応じて、光導波構造の大きさによらず集電配線8による光導波路の遮断を回避可能な入射角θ1および頂角θtを設定することもできる。
光導波構造11を、頂角を有し底面が線対称な形状である柱形状の凸型プリズムとして、幅L3を集電配線8の幅L1よりも大きいものとし、この形状に基づいて光導波構造11の寸法と透明基板1の厚さを決定した。
その他のことは実施例1−1と同様にして色素増感光電変換素子10を製造した。
図5は実施例1−3による色素増感光電変換素子の光導波構造11を示す断面図であり、図中の太線は入射光の光導波路を示す。
図5に示すように、本実施例による色素増感光電変換素子10の光導波構造11は、幅L3=0.6mm、頂角θt=90°として実施例1と同様に設計される。光導波構造11に入射した光は空気と光導波構造11との入射界面での屈折および光導波構造11と透明基板1との入射界面での屈折により光導波の光路が変更され、多孔質電極3に入射する。このとき、集電配線8による光導波路の遮断を、上記屈折による光路変更によって回避可能なように光導波構造11を設計する必要がある。設置位置については、光導波構造11の底面が線対称な形状を有しているので、集電配線8の幅方向における中心軸と上記対称軸とが同一直線上にあるように透明基板1上に設置すればよい。
また、本実施例における光導波構造11は、線対称な形状である底面を有すr柱体であって、集電配線8の幅方向における中心軸と上記対称軸とが同一直線上にあるように透明基板1上に設置されているので、光導波構造11を、幅L3=0.6mm、頂角θt=90°、厚さL4=0.68mm、および屈折率np=1.49とすれば、上記端部と反対側の端部から入射した光についても同様に集電配線8による光導波路の遮断を回避できる。
また、透明基板1の厚さL5の値が大きい、例えばL5≧1.79mmの場合などには、透明基板1内を導波し通過する際の光路に沿った距離の幅方向成分Lgのみで光導波が集電配線8による光導波路の遮断を回避可能であるので、光導波構造11は光導波の光路変更のみに寄与すればよく、光導波構造11の厚さL4の長さがごく小さい、例えば三角柱のような形状とすることもできる。さらに、本実施例における光導波構造11の設計する場合において、透明基板1の厚さL5を予め設定し、数式(8)を満足するφ2を得ることによって、各材料の屈折率およびL5に応じて、光導波構造の大きさによらず集電配線8による光導波路の遮断を回避可能な入射角θ1および頂角θtを設定することもできる。
光導波構造11を、頂角を有し非対称な形状である底面を有する柱体型凸型プリズムとし、この形状に基づいて光導波構造11の寸法および設置位置と透明基板1の厚さを決定した。その他のことは実施例1−1と同様にして色素増感光電変換素子10を製造した。
図6は実施例1−4による色素増感光電変換素子の光導波構造11を示す断面図であり、図中の太線は入射光の光導波路を示す。
図6に示すように、本実施例による色素増感光電変換素子10の光導波構造11は、幅L3=0.4mm、頂角θt=90°として、頂角θtは頂角θt対向する辺に下ろした垂線が対向する辺を3:1に分割するような位置となるような形状を有している。光導波構造11に入射した光は空気と光導波構造11との入射界面での屈折および光導波構造と透明基板1との入射界面での屈折により光導波の光路が変更され、多孔質電極3に入射する。このとき、集電配線8による光導波路の遮断を、上記屈折による光路変更によって回避するように光導波構造11を設計する必要がある。また、本実施例における光導波構造11は、底面が左右非対称な形状を有する柱体であるので、光導波構造11の光入射側の面の左右の端部から入射するそれぞれの光について独立に考えて設計する必要がある。また、光導波構造11の設置位置についても光導波構造11の底面の形状が非対称であるので、適宜設定する必要がある。
一方、光導波構造11の光入射側の面右端部から入射する光について考えると、光導波構造の頂部右側の入射角θ1Rはθ1R=30°となり、数式(1)より出射角θ2R=19.6°、数式(3)よりφ1R=10.4°、数式(2)よりφ2R=9.9°が導かれる。よって、数式(6)および(7)から、数式(4)を満たす光導波構造11の幅L3R、光導波構造11の厚さL4Rは、例えば、透明基板1の厚さL5をL5=1.0mmとすると、透明基板1内を導波し通過する際の光路に沿った距離の幅方向成分LgR=0.17となり、光導波構造11を光導波構造11の底面の中心軸と集電配線8の中心軸とが同じとなる位置に設置した場合、上記光導波が集電配線8を回避することができない。そこで、LpRを考える必要が出てくるが、数式(6)より集電配線8による光導波路の遮断を回避可能な光導波構造11を設計すると、光導波構造11の厚さL4R=2.57+0.14=2.71mmとなる。
そこで、光導波構造11の底面の中心軸を、集電配線8の底面の中心軸から右側にL1−LgR=0.23mmシフトした位置として設置すると考えると、光導波構造11の光入射側の面左端部から入射した光導波はLpL+ LpR>0.4+0.23=0.63mmを満たす必要があり、同様に透明基板1の厚さL5をL5=1.0mmとすると、数式(6)および(7)より、L4=0.40+0.14=0.54mmとなる。
また、光導波構造11の光入射側の面右端部から入射した光導波においてはLpL+LpR>0.4−0.23=0.17mmを満たす必要があり、L4=0.54mmであれば、LgL+LpL=0.24>0.17で満足している。また、LpL'=L4tanφ1L=0.24mm、LpR'=L4tanφ1R=0.095mmであり、LpL'=<0.3mm、LpR'=<0.1mmとなるので数式(5)を満足する。よって光導波構造11内の鉛直面での反射が起こることはない。
光導波構造11を、円の一部を直線で切り取った欠円形状の底面を有し、奥行き方向に垂直に伸びる直柱体である片凸型のレンズとし、この形状に基づいて光導波構造11の寸法および設置位置と透明基板1の厚さを決定した。その他のことは実施例1−1と同様にして色素増感光電変換素子10を製造した。
図7に示すように、本実施例による色素増感光電変換素子10の光導波構造11は円の一部を直線で切り取った欠円形状の底面を有し、底面から垂直に伸びる直柱体である片凸型の直柱体レンズである。
本実施例による色素増感光電変換素子10の光導波構造11は柱体であって、その底面は円の直線で切り取った欠円形状であるので、光導波構造11に入射した光はレンズ効果によって集光され、透明基板1を透過し、多孔質電極3に入射する。このとき、集電配線8による光導波路の遮断を、上記集光によって回避するように光導波構造11を設計する必要がある。
ここで、集電配線8は、底面が幅L1=0.4mm、厚さL2=10μmの矩形であって、底面から垂直に伸びる直柱体とし、この集電配線8が、5mmの間隔で透明基板1上に、透明基板1の縦方向と平行に設けられている。光導波構造11は集電配線8の底面の中心軸上に光導波構造11の端点が来るように透明基板1の縦方向隙間無く並べている。そうすると、光導波構造11の底面の幅L3である欠円の弦の長さをL3=5.4mmすることができる。また透明基板1の厚さを1.0mmとして、光導波構造11に入射した光が集電配線8の遮断を回避するには、簡単の為、光導波構造11の厚さを無視すると、光導波構造11の焦点距離Fは、焦点距離Fが1mm以上の場合は、0.4:1.0=5.4:Fを満たすFよりも小さくなければならない。また、焦点距離Fが1未満の場合は、5.2:1.01=5.4:2Fを満たすFよりも大きくなければならない。そうすると、焦点距離Fは0.53mm≦F≦13.5mmであればよく、例えば焦点距離がF=13.5mmの場合にあっては、簡単の為、透明基板1と光導波構造11の屈折率を同一とし、その値をnp=ng=1.50とすると、数式(9)より半径R=6.75mmとなる。これにより、本実施例の光導波構造11の形状は、半径R=6.75mmの円を、弦が5.4mmとなるように直線で切り取った欠円形状を底面であって、上記底面から垂直に伸びる直柱体であり、集電配線8の底面の中心軸上に光導波構造11の幅方向の端点がくるように、透明基板1の光入射側の面に設置される。
光導波構造11の作製および光導波構造11を設ける工程を省略し、その他は実施例1−1と同様にして色素増感光電変換素子10を製造した。
図8においては、光導波構造11を設けた実施例1−1の色素増感光電変換素子10の電流−電圧特性を「光導波構造あり」、光導波構造11を設けなかった比較例1の色素増感光電変換素子10の電流−電圧特性を「光導波構造なし」とした。
図8に示すとおり、「光導波構造あり」である実施例1−1の色素増感光電変換素子10が、「光導波構造なし」である比較例1の色素増感光電変換素子10よりも、電流特性、電圧特性ともに向上し、実施例1−1の色素増感光電変換素子10の光電変換効率は比較例1の色素増感光電変換素子10と比較して放電変換効率が0.53%上昇した。これは、入射光に対する光入射面の開口率が93.5%である色素増感光電変換素子10を、開口率100%として光電変換効率を計算したときの理論値(0.66%の上昇)と非常に合致するものであり、実施例1−1の色素増感光電変換素子10の入射光に対する光入射面の開口率は、光導波構造11によって100%に近い値となったと考えられ、本実施の形態における光導波構造11の効果が実証された。
図9は第1の実施の形態の変形例による色素増感光電変換素子10を示す要部断面図であり、図中の太線は入射光の光導波路を示す。
図9に示すように、この色素増感光電変換素子10において、光導波構造11を透明基板1上には設けず、光導波構造11の光入射側の面の上方に設けたものである。光導波構造11は、好適には、光導波構造11の一主面と透明基板1の一主面とが平行に所定の距離を置いて対向した形態で設けられる。光導波構造11の一主面と透明基板1の一主面との間には開空間が形成され、上記開空間内は気体で満たされた気体層となっている。
気体層は典型的には空気層17であるが、これに限定されない。また、光導波構造11の上方に、第2の気体層を介して、さらに光導波構造を設けた多段構造で構成してもよい。多段構造で構成する場合に新たに設けられる光導波構造は、無色透明であって、光の透過力に優れ、入射光の導波光路を変更可能であるものであれば基本的にはどのようなものであってもよく、凸面形状であっても、凹面形状であってもよい。また、これらの光導波構造11の設置についても集電配線8による光導波路の遮断が回避可能であれば、設置に用いる光導波構造の個数、設置方法はどのようなものであってもよい。
また、光導波構造11を多段構造としたときに光導波構造11の上方に設けられる光導波構造11aは、特にその形状が柱形状であって底面が線対称な形状である場合には、集電配線8の幅方向における中心軸と光導波構造11の底面の対称軸と光導波構造11aの底面の対称軸とが同一直線上にあるように透明基板1上に設けられるのが好ましいが、光導波構造11aの形状および設置は、これに限定されるものではない。
また、光導波構造11の形状は、第1の実施の形態で挙げた他に、透明基板1への設置を前提としないので、設置の際に透明基板1と対向する面を平面とする必要がない。よって、光導波構造11に入射した光が、透明基板1を透過し、集電配線8による光導波路の遮断を回避して多孔質電極3内に最も効率良く到達できる形状であれば基本的にはどのような形状であってもよく、円柱形状、円錐形状であってもよい。光導波構造11の大きさに関しては、特に、集電配線8の幅を光導波構造11の幅と同じ長さにすることが好ましいが、光導波構造11は、これらの形状、寸法には限定されない。
上記以外のことは第1の実施の形態による色素増感光電変換素子10と同様である。
次に、この色素増感光電変換素子10の製造方法について説明する。
まず、ガラス材料を所望の形状に加工成形し、光導波構造11を形成する。光導波構造11の形成には従来公知の技術を適宜選択することができる。例えば、鋳造成形、切削成形、モールド成形、射出成形などが挙げられるが、光導波構造11の形成方法はこれに限定されるものではない。
次に、透明基板1の一主面にスパッタリング法などにより透明導電層を形成して透明電極2を形成する。集電配線8を互いに連結、接続して電極とする場合にはこの工程を省略する。
次に、透明電極2上にアルミニウム(Al)を所望のパターンに真空蒸着し集電配線8を形成する。さらに、集電配線8の表面を熱処理または電気的処理もしく化学的処理によって酸化させることによって集電配線保護層9を形成する。
上記以外のことは第1の実施の形態による色素増感光電変換素子10の製造方法と同様である。
次に、この色素増感光電変換素子の動作について説明する。
色素増感光電変換素子10の光入射側の面から入射した光は、その一部が光導波構造11および気体層を経て透明基板1を透過して多孔質電極3に達する。
上記以外のことは第1の実施の形態による色素増感光電変換素子10の動作と同様である。
光導波構造11を、底面が頂角を有し線対称な形状である柱形状の凸型プリズムとして、光導波構造11を上記頂角に対向する側面と、透明基板1の光入射側の面とが平行に対向した形態で、集電配線8の幅方向における中心軸と光導波構造11の底面の対称軸とが同一直線上にあるように、透明基板1と所定の距離を置いて設け、この形態に基づいて光導波構造11の寸法および設置位置と透明基板1の厚さを決定した。その他のことは実施例1−1と同様にして色素増感光電変換素子10を製造した。
図10に示すように、本実施例の色素増感光電変換素子10に設けられる光導波構造11は、実施例1−1で設計するものと同様なものを用いる。すなわち、光導波構造11の形状は、五角形を底面とし、底面から垂直に伸びる直柱体であって、上記底面が五角形の5つの角のうち3つの角度が90°、残りの角の角度は135°である線対称な形状を有しており、角度が135°である2つの角に挟まれたθt=90°を頂角とする。光導波構造11は、光導波構造11の頂角θtに対向する側面と、透明基板1の光が入射する側の面とが、平行に所定の距離を置いて対向した形態で設けられる。光導波構造11と、透明基板1との間の空間には空気層17が形成される。
光導波構造11に入射した光は、光導波構造11と空気との入射界面、光導波構造11と空気層17との入射界面および空気層17と透明基板1との入射界面でそれぞれ屈折することにより光導波の光路が変更され、透明基板1を透過して多孔質電極3に入射する。このとき、透明電極2上に設けられ集電配線8による光導波路の遮断を、上述した屈折による光路変更によって回避可能なように光導波構造11を設計する必要がある。光導波構造11の設置位置については、光導波構造11の底面が線対称な形状を有しているので、集電配線8の幅方向における中心軸と上記底面の対称軸とが同一直線上にあるように透明基板1上に設置すればよい。
本実施例による色素増感光電変換素子10の光導波構造11は、実施例1−1と同様に設計され、光導波構造11の底面は、幅L3=0.4mm、厚さL4=0.5mmおよび頂角θt=90°で線対称な形状を有しており、光導波構造11は上記底面に垂直な方向に伸びる直柱体である。
ここで、光導波構造11の入射面左端部に、透明基板1と垂直な方向から平行光が入射したとすると、光導波構造11から空気層17を経て透明基板1に入射するため、空気層17の厚さをL7として、空気層17における光導波も考慮に入れる必要がある。
そこで、空気の屈折率をna、光導波構造11の屈折率をnp、空気から光導波構造11に光が入射する界面での入射角をθ1、出射角をθ2とすると、スネルの法則より数式(1)が成立する。
また、光導波構造11から空気層17に光が入射する界面での入射角をφ1、出射角をφ3とすると、スネルの法則より
また、このときφ1は数式(3)を満たしている。
また、光導波構造11と透明基板1は平行に設置されているので、空気層17を介した光の入射面と出射面も平行であり、空気層17から透明基板1に光が入射する界面での入射角はφ3であり、出射角をφ4、透明基板1の屈折率をngとすると、スネルの法則により、
本実施例においては、光導波構造11の頂角はθt=90°であるので、入射角θ1はθ1=45°となり、空気の屈折率をna=1.00、光導波構造11の屈折率をnp=1.49とすると、数式(1)より空気から光導波構造11に光が入射する界面での出射角θ2=28.3°となる。
次に、光導波構造11から空気層17に光が入射する界面での入射角をφ1、出射角をφ3とすると、数式(3)よりφ1=16.7°となり、数式(10)よりφ3=25.4°を得る。
次に、空気層17から透明基板1に光が入射する界面での入射角をφ3、出射角をφ4、透明基板1の屈折率をng=1.55とすると、数式(11)よりφ4=16.1°となる。
ここで、光導波構造の幅をL3、厚さをL4、空気層17の厚さをL7、透明電極2を備えた透明基板の厚さをL5として、光導波構造11内を通過する際の導波光路に沿った距離の幅方向成分Lpは数式(6)より導かれ、また、空気層17内を通過する際の光路に沿った距離の幅方向成分Laおよび透明基板1内を通過する際の光路に沿った距離の幅方向成分Lgは、
また、透明基板の厚さL5をL5=0.5mmと設定すると、数式(14)よりLg=0.14mmとなる。ここで、Lpは数式(6)よりLp=0.09mmであるので、Laを0.17mm以上にするためには、空気層17の厚さL7は数式(14)より、0.36mmよりも大きければよい。
また、光導波構造11は数式(5)を満たしている必要があるが、実施例1−1と同様な光導波構造11を用いているので、数式(5)を満たすのは明らかである。
また、本実施例においては、光導波構造11の形状、寸法および透明基板1の厚さL5を予め設定し、それに対応させて光導波構造11の設置位置を決定する方法を選んだが、この方法に限定されるものではなく、設置位置を予め決定し、その後に数式(12)および(5)を満たすように、光導波構造11のその他の形状および寸法を決定することもできる。
光導波構造11を、底面が頂角を有し線対称な形状である柱形状の凸型プリズムとして、光導波構造11を上記頂角と透明基板1の光入射側の面とが対向した形態で、集電配線8の幅方向における中心軸と光導波構造11の底面の対称軸とが同一直線上にあるように、透明基板1と所定の距離を置いて設け、さらに、光導波構造11の上方に、光導波構造11と同一形状を有する光導波構造11aを光導波構造11の頂角に対向する面と光導波構造11aの頂角に対向する面とを向かい合わせた形態で設け、光導波構造11および11aは、底面の対称軸が、集電配線8の底面の幅方向における中心軸と光導波構造11の底面の中心軸とが同一の直線上となるように設けられおり、この形態に基づいて光導波構造11の寸法および設置位置と透明基板1の厚さを決定した。その他のことは実施例1−1と同様にして色素増感光電変換素子10を製造した。
図11に示すように、本実施例の色素増感光電変換素子10に設けられる光導波構造11は、実施例1−1で用いたものと同様なものを用いる。すなわち、光導波構造11の形状は、五角形を底面とし、底面から垂直に伸びる直柱体であって、上記底面が五角形の5つの角のうち3つの角度が90°、残りの角の角度は135°である線対称な形状を有しており、角度が135°である2つの角に挟まれたθt=90°を頂角とする。光導波構造11は、光導波構造11の上記頂角と、透明基板1の光が入射する側の面とが向かい合った形態で、光導波構造11と透明基板1は所定の距離を置いて設けられる。光導波構造11の上方に設けられる光導波構造11aは、光導波構造11と同一形状、同一寸法であり、光導波構造11aは光導波構造11の頂角に対向する面と光導波構造11aの頂角に対向する面とを向かい合わせた形態で、光導波構造11および11aの底面の対称軸と、集電配線8の底面の中心軸とが共通となるように設けられている。
光導波構造11aと、光導波構造11との間、光導波構造11と透明基板1との間の空間には、それぞれ空気層17、第2の空気層18が形成され、光導波構造11aに入射した光は、光導波構造11aと空気との入射界面、光導波構造11aと第2の空気層18との入射界面、第2の空気層18と光導波構造11との入射界面、光導波構造11と空気層17との入射界面および空気層17と透明基板1との入射界面でそれぞれ屈折することにより入射光の光導波路が変更され、透明電極2を経て多孔質電極3に導波される。このとき、透明電極2上に設けられ集電配線8による光導波路の遮断を、上記屈折による光路変更によって回避するように光導波構造11および11aを設計する必要がある。設置位置については、光導波構造11の底面が線対称な形状を有しているので、集電配線8底面の幅方向における中心軸と光導波構造11の底面の対称軸とが同一直線上にあるように透明基板1上に設置すれすればよい。このとき、光導波構造11および11aの少なくとも一方が線対称な形状を有していない場合には水平方向の設置位置を設定する必要がある。
本実施例において、光導波構造11aの幅方向における端面から入射した平行光が光導波構造11内を通過する際の光路に沿った距離の幅方向成分をLp1、空気層17内を通過する際の光路に沿った距離の幅方向成分をLa1、光導波構造11a内を通過する際の光路に沿った距離の幅方向成分をLp2、第二の空気層18内を通過する際の光路に沿った距離の幅方向成分をLa2、透明基板1内を通過する際の光路に沿った距離の幅方向成分をLgとすると、上記入射光の光導波が集電配線8の光導波路の遮断を受けないためには、
また、光導波構造11および/または11aの設置位置を変更することによって、様々な角度からの入射光に対応することができる。さらに、光の入射方向や位置に応じて光導波構造11および/または11aを動かすことが可能なので、光の入射方向や位置が時刻とともに変化する場合にあっても、色素増感光電変換素子10の光入射面の開口率が常に最大となるようにすることもできる。
また、光導波構造11および/または11aは透明基板1から所定の距離をおいて設置されるので、光導波構造11と透明基板1との間には空気層17、光導波構造11と光導波構造11aとの間には第2の空気層18が形成され、空気層17および/または第2の空気層18における光導波路の距離を大きくとることにより、入射光が集電配線8による光導波路の遮断を回避するために、透明基板1を必要以上に厚くしたり、光導波構造11を必要以上に大きくしたりする必要がない。
また、光導波構造11は色素増感光電変換素子10とは独立して設けられるので、光導波構造11が破損した場合においても光導波構造11のみを交換すればよく低コストを実現できる。
また、光導波構造11の上方に光導波構造を設ける多段構造とすることにより、様々な形態の光導波構造を組み合わせて光導波路を適宜設計できるので、例えば、局所的な領域でのみでしか採光ができない場所などに色素増感光電変換素子10を設置する場合にあっても、色素増感光電変換素子10の光入射面における開口率を高い値に維持することができる。
[色素増感光電変換素子]
図12は第2の実施の形態による色素増感光電変換素子10を示す要部断面図であり、図中の太線は入射光の光導波路を示す。
図12に示すように、この色素増感光電変換素子10において、光入射側の面に、凹型立体形状を有する光導波構造12が設けられている。
上記以外のことは第1の実施の形態による色素増感光電変換素子10と同様である。
また、光導波構造12の形状は、上記に挙げた他にも、光導波構造12の設置位置、透明基板1の構成、集電配線8の形状などによっても適宜設計選択され、光導波構造12に入射した光が集電配線8による光導波路の遮断を回避可能で、多孔質電極3内に最も効率良く導波できる形状が選ばれ、特に集電配線8の幅を光導波構造12の幅と同じ長さにすることが好適である。
光導波構造12の寸法は、光導波構造12が柱形状のプリズムである場合にあっては、底面の幅が0.1mm〜5mm、底面の厚さが0.1mm〜5mmおよび奥行きが10mm〜500mmであるのが好ましく、また、底面の幅が0.1mm〜0.8mm、底面の厚さが0.1mm〜1mmおよび奥行きが100mm〜500mmであることがより好ましく、また、底面の幅が0.1mm〜0.4mm、底面の厚さが0.1mm〜0.5mmおよび奥行きが200mm〜400mmであることが最も好ましい。また、光導波構造12が透明基板1に設けられた凹面である場合には、凹部の幅が0.1mm〜5mm、深さが0.1mm〜5mmおよび奥行きが10mm〜500mmであるのが好ましく、また、凹部の幅が0.1〜0.8mm、深さが0.1mm〜0.5mmおよび奥行きが100mm〜500mmであることがより好ましく、また、凹部の幅が0.1mm〜0.4mm、深さが0.1mm〜0.4mmおよび奥行きが200mm〜400mmであることが最も好ましいが、光導波構造12の形状、寸法は、これらの形状、寸法には限定されない。
また、透明基板1の屈折率をng、光導波構造12から透明基板1に光が入射する界面での入射角をφ1、出射角をφ2とすると、スネルの法則より数式(2)が成立する。また、数式(3)も成立している。
本実施の形態における色素増感光電変換素子10においては、数式(16)および(17)を満足するように、集電配線8の幅L1、厚さL2、光導波構造12の幅L3、厚さL4、透明基板1の厚さL5、光導波構造12の屈折率np、透明基板1の屈折率ng、光導波構造12に光が入射する界面での入射角θ1および光導波構造12の設置位置が適宜決定される。
次に、この色素増感光電変換素子10の製造方法について説明する。
まず、ガラス材料を所望の凹形状に加工成形し、光導波構造12を形成する。光導波構造12の形成には従来公知の技術を適宜選択することができる。例えば、鋳造成形、切削成形、モールド成形、射出成形などが挙げられるが、光導波構造12の形成方法は、これに限定されるものではない。
次に、ガラス板を所望の大きさに切り出し、これを透明基板1とする。
次に、透明基板1の一主面に、光導波構造12を接合する。接合方法は従来公知の技術を適宜選択することができる。例えば、接着、融着、光学溶着などが挙げられるが、光導波構造12の接合方法はこれに限定されるものではない。光導波構造12の接合は、接合に高温、高圧などの特殊な環境を必要としない限り、これ以降の工程において、または色素増感光電変換素子10が完成した後において接合することも可能である。
また、上記の工程に代えて、透明基板1を加工することによって凹面形状を形成することによっても光導波構造12とすることもできる。透明基板1を光導波構造12とする場合の加工方法には従来公知の方法が適宜選択され、例えば、切削成形、モールド成形などが挙げられるが、透明基板1の加工方法は、これに限定されるものではない。
上記以外のことは第1の実施の形態による色素増感光電変換素子10の製造方法と同様である。
次に、この色素増感光電変換素子の動作について説明する。
色素増感光電変換素子10の光入射側の面から入射した光は、その一部が光導波構造12を経て透明基板1透過して多孔質電極3に達する。
上記以外のことは第1の実施の形態による色素増感光電変換素子10の動作と同様である。
光導波構造12を、直方体プリズムに長手方向に垂直な断面形状が線対称なV字形状である溝が設けられている柱形状の凹型プリズムとし、上記プリズムの底面形状は線対称であって、上記溝角は90°であり、上記溝部を有する側面が光入射面であって、上記溝部に対向する側面と、透明基板1の光が入射する側の平面とが平行とを接合する形態で透明基板1上に設け、この形状に基づいて光導波構造12の寸法および設置位置と透明基板1の厚さを決定した。その他のことは実施例1−1と同様にして色素増感光電変換素子10を製造した。
図13に示すように、本実施例の色素増感光電変換素子10に設けられる光導波構造12の形状は、2つの凸部と、1つの凹部とを有する線対称な形状を底面とし、底面から垂直に伸びる直柱体であって、上記底面は、上記四つの凸部のうち二つの凸部の角度はθt2=45°、上記二つの凸部に挟まれたV字の凹部の最凹部の溝角は90°の角度を有しており、最凹部は底面の幅方向の中心軸上にあり、その他の角度は90°である多角形状を有している。光導波構造12は、光導波構造12の上記凹部に対向する面と、透明基板1の光が入射する側の面とが接合されている形態で、光導波構造12の底面の対称軸が集電配線8の底面の幅方向における中心軸と同一直線上にあるように透明基板1上に設けられており、光導波構造12に入射した光は、光導波構造12を通過した後に、透明基板1を経て多孔質電極3に入射する。
図13に示すように、本実施例による色素増感光電変換素子10の光導波構造12の光入射側の面において、頂角を除く一端部に概ねコリメートされた平行光として近似できる光が透明基板1に垂直に入射する場合、透明電極2に形成される集電配線8の幅L1=0.4mmと設定すると、数式(16)から、光導波構造12の底面の中心軸上の入射面から入射した光が、集電配線8による光導波路の遮断を回避するためには、光導波構造12内の入射光路に沿った距離の幅方向成分Lpと透明基板1内の入射光路に沿った距離の幅方向成分Lgとの和が0.2mmよりも大きくなればよい。
具体的には、光導波構造12の中心線部から光が入射すると、空気から光導波構造12に光が入射する界面での入射角はθ1=90°−θt2=45°となり、空気の屈折率をna=1.00、光導波構造12の屈折率をnp=1.49とすると、数式(1)より空気から光導波構造12に光が入射する界面での出射角θ2=28.3°となる。次に、光導波構造12から透明基板1に光が入射する界面での入射角をφ1、出射角をφ2、透明基板1の屈折率をng=1.55とすると、数式(3)よりφ1=16.7°となり、数式(2)よりφ2=16.0°を得る。
ここで、光導波構造の幅をL3、厚さをL4、透明電極2を備えた透明基板の厚さをL5とすると、数式(6)および(7)から、数式(16)を満たすL3、L4、L5は、例えば、L4=0.2mm、L5=0.71mmと設定できる。そうすると、Lp=0.2mm、Lg=0.01mmとなり、Lp+Lg=0.21mmでLp=0.2mmよりも大きくなり、数式(16)を満足する。
さらに、光導波構造12内での光導波の反射を検討すると、光導波構造12の端面に上記平行光が入射するときを考えると、数式(17)を満たす必要がある。ここで、光導波構造12に設けられる凹部の幅をLpw=L1=0.4mmであるので、数式(17)より、とりうるべき幅L3はL3=0.8mmとなり、図14に示すような光導波構造12の形態となる。
また、本実施例においては、光導波構造12の幅L4をあらかじめ設定し、それに対応させて光導波構造12のその他の寸法および透明基板1の厚さL5決定する方法を選んだが、光導波構造12の設計方法は、この方法に限定されるものではなく、例えば透明基板1の厚さL4を予め設定し、その後に数式(16)および(17)を満たすように光導波構造12のその他の形状、寸法などを決定することもできる。
図15は第2の実施の形態の変形例による色素増感光電変換素子10を示す要部断面図であり、図中の太線は入射光の光導波路を示す。
図15に示すように、この色素増感光電変換素子10において、光導波構造12を透明基板1上には設けず、光導波構造12の光入射側の面の上方に設けたものである。光導波構造12は、好適には、光導波構造12の一主面と透明基板1の一主面とが平行に所定の距離を置いて対向した形態で設けられる。光導波構造12の一主面と透明基板1の一主面との間には開空間が形成され、上記開空間内は気体で満たされた気体層となっている。
気体層は典型的には空気層17であるが、これに限定されない。また、光導波構造12の上方に、空気層を介して、さらに光導波構造を設けた多段構造で構成してもよい。多段構造で構成する場合に新たに設けられる光導波構造は、無色透明であって、光の透過力に優れ、入射光の導波光路を変更可能であるものであれば基本的にはどのようなものであってもよく、凸面形状であっても、凹面形状であってもよい。また、これらの光導波構造12の設置についても集電配線8による光導波路の遮断が回避可能であれば、設置に用いる光導波構造の個数、設置方法はどのようなものであってもよい。
また、光導波構造12を多段構造としたときに光導波構造12の上方に設けられる光導波構造11aは、特にその形状が柱形状であって底面が線対称な形状である場合には、集電配線8の底面の幅方向における中心軸と光導波構造12の底面の対称軸と光導波構造11aの底面の対称軸とが同一直線上にあるように透明基板1上に設けられるのが好ましいが、光導波構造11aの形状および設置は、これに限定されるものではない。
上記以外のことは第2の実施の形態による色素増感光電変換素子10と同様である。
次に、この色素増感光電変換素子10の製造方法について説明する。
まず、ガラス材料を所望の形状に加工成形し、光導波構造12を形成する。光導波構造12の形成には従来公知の技術を適宜選択することができる。例えば、鋳造成形、切削成形、モールド成形、射出成形などが挙げられるが、これに限定されるものではない。
次に、ガラス板を所望の大きさに切り出し、これを透明基板1とする。
次に、透明基板1の一主面にスパッタリング法などにより透明導電層を形成して透明電極2を形成する。
次に、透明電極2上にアルミニウム(Al)を所望のパターンに真空蒸着し集電配線8を形成する。さらに、集電配線8の表面を熱処理または電気的処理もしく化学的処理によって酸化させることによって集電配線保護層9を形成する。
上記以外のことは第2の実施の形態による色素増感光電変換素子10の製造方法と同様である。
次に、この色素増感光電変換素子の動作について説明する。
色素増感光電変換素子10の光入射側の面から入射した光は、その一部が光導波構造12および空気層を経て透明基板1を透過して多孔質電極3に達する。
上記以外のことは第2の実施の形態による色素増感光電変換素子10の動作と同様である。
光導波構造12を、光導波構造12を、直方体プリズムの一側面に左右対称なV字の溝が設けられている柱形状の凹型プリズムとし、上記プリズムの底面形状は線対称であって、上記溝角は90°であり、光導波構造12における上記凹部に対向する平面と、透明基板1の光が入射する側の平面とが平行に対向した形態で、光導波構造12と透明基板1は所定の距離を置いて設け、光導波構造12は、底面の対称軸が、集電配線8の底面の幅方向における中心軸と共通な直線上にあるように設けられおり、この形態に基づいて光導波構造12の寸法および設置位置と透明基板1の厚さを決定した。その他のことは実施例1−1と同様にして色素増感光電変換素子10を製造した。
図16に示すように、本実施例の色素増感光電変換素子10に設けられる光導波構造12は、実施例2−1で設計するものと同様なものを用いる。すなわち、四つの凸部と、一つの凹部とを有する線対称な形状を底面とし、底面から垂直に伸びる直柱体であって、上記底面は、上記四つの凸部のうち二つの凸部の角度はθt2=45°、上記二つの凸部に挟まれた凹部の最凹部の角度は270°の角度を有しており、最凹部は底面の幅方向の中心軸上にあり、その他の角度は90°である多角形状を有している。光導波構造12は、光導波構造12の上記凹部に対向する面と、透明基板1の光が入射する側の面とが、平行に所定の距離を置いて対向した形態で設けられる。光導波構造12と、透明基板1との間の空間には空気層17が形成され、光導波構造12に入射した光は、光導波構造12を通過した後に、上記空気層および透明基板1を経て多孔質電極3内に入射する。
光導波構造12を、四つの凸部と、一つの凹部とを有する線対称な形状である底面を有する柱形状の凹型プリズムとして、上記凹部に対向する平面と、透明基板1の光が入射する側の平面とが平行に対向した形態で、光導波構造12と透明基板1は所定の距離を置いて設け、光導波構造12の上方に、頂角を有し線対称な形状である底面を有する柱形状の凸型プリズムである光導波構造12aを設け、光導波構造12および12aは、底面の対称軸が集電配線8の底面の幅方向における中心軸とが同一の直線上になるように設けられおり、この形態に基づいて光導波構造12および12aの寸法および設置位置と透明基板1の厚さを決定した。その他のことは実施例1−1と同様にして色素増感光電変換素子10を製造した。
図17に示すように、本実施例の色素増感光電変換素子10に設けられる光導波構造12の形状は、四つの凸部と、一つの凹部とを有する線対称な形状を底面とし、上記底面から垂直に伸びる直柱体であって、上記底面は、上記四つの凸部のうち二つの凸部の角度は45°、上記二つの凸部に挟まれた光導波構造12の凹部は270°の角度を有しており、その他の凸部の角度は90°である多角形状を有している。光導波構造12は、光導波構造12の上記凹部に対向する面と、透明基板1の光が入射する側の面とが、平行に所定の距離を置いて対向した形態で設けられている。光導波構造12の上方には、さらに、光導波構造12と同一形状を有する光導波構造12aを、光導波構造12aの上記頂角に対向する面と、光導波構造12の上記凹部とが、所定の距離を置いて対向した形態で設けられ、光導波構造12および12aは、底面の対称軸が集電配線8の底面の幅方向における中心軸とが同一の直線上にあるように設けられている。
光導波構造12aと、光導波構造12との間、光導波構造12と透明基板1との間の空間には、それぞれ空気層17が形成され、光導波構造12aに入射した光は、光導波構造12a内を通過し、空気層17を経て光導波構造12に入射し、光導波構造12内を通過した光は第2の空気層18および透明基板1を経て、多孔質電極3に入射する。
また、光導波構造12および/または12aの設置位置を変更することによって、様々な角度からの入射光に対応することができる。さらに、光の入射方向や位置に応じて光導波構造12および/または12aを動かすことが可能なので、光の入射方向や位置が時刻とともに変化する場合にあっても、色素増感光電変換素子10の光入射面の開口率が常に最大となるようにすることもできる。
また、光導波構造12および/または12aは透明基板1から所定の距離をおいて設置されるので、光導波構造12と透明基板1との間には空気層17、光導波構造12と光導波構造12aとの間には第2の空気層18が形成され、空気層17および/または第2の空気層18における光導波路の距離を大きくとることにより、入射光が集電配線8による光導波路の遮断を回避するために、透明基板1を必要以上に厚くしたり、光導波構造12を必要以上に大きくしたりする必要がない。
また、光導波構造12は色素増感光電変換素子10とは独立して設けられるので、光導波構造12が破損した場合においても光導波構造12のみを交換すればよく低コストを実現できる。
また、光導波構造12の上方に光導波構造を設ける多段構造とすることにより、様々な形態の光導波構造を組み合わせて光導波路を適宜設計できるので、例えば、局所的な領域でのみでしか採光ができない場所などに色素増感光電変換素子10を設置する場合にあっても、光入射面の開口率を高い値に維持することができる。
[色素増感光電変換素子]
図18は第3の実施の形態による色素増感光電変換素子10を示す要部断面図であり、図中の太線は入射光の光導波路を示す。
図18に示すように、この色素増感光電変換素子10においては、光導波構造として透明基板1の一主面である光入射側の面を加工することにより、凸面形状または凹面形状を形成し、これを光導波構造13としたものである。上記以外のことは第1の実施の形態による色素増感光電変換素子10と同様である。
光導波構造13の寸法は、光導波構造13が透明基板1に設けられる溝である場合にあっては、溝部の幅が0.1mm〜5mm、深さが0.1mm〜5mmおよび奥行きが10mm〜500mmであるのが好ましく、また、溝部の幅が0.1〜0.8mm、深さが0.1mm〜0.5mmおよび奥行きが100mm〜500mmであることがより好ましく、また、溝部の幅が0.1mm〜0.4mm、深さが0.1mm〜0.4mmおよび奥行きが200mm〜400mmであることが最も好ましいが、光導波構造11の形状、寸法は、これらの形状、寸法には限定されない。
上記以外のことは第1の実施の形態による色素増感光電変換素子10のと同様である。
次に、この色素増感光電変換素子10の製造方法について説明する。
まず、ガラス板を所望の大きさに切り出し、これを透明基板1とする。
次に、透明基板1の一主面を加工し、反対側の面に形成される集電配線8に対応した位置に溝を削成などして光導波構造13を形成する。透明基板1の加工方法は、透明基板1の光透過を低下させることなく溝を形成できるものであれば、基本的にはどのような方法であってもよく、具体的には、切削成形、モールド成形、射出成形などが挙げられるが、透明基板1の加工方法は、これらに限定されるものではない。
上記以外のことは第1の実施の形態による色素増感光電変換素子10の製造方法と同様である。
次に、この色素増感光電変換素子の動作について説明する。
色素増感光電変換素子10の光入射側の面から入射した光は、光導波構造13が形成されている透明基板1を透過して多孔質電極3に達する。
上記以外のことは第1の実施の形態による色素増感光電変換素子10の動作と同様である。
透明基板1を切削加工して透明基板1の光入射側の面上に凹部である溝を形成し、これを光導波構造13とした。
次に、透明基板1の光入射側の面とは逆側の面にスパッタリング法により透明導電層であるFTO層を形成して透明電極2を形成する。その他のことは実施例1−1と同様にして色素増感光電変換素子10を製造した。
図19に示すように、色素増感光電変換素子10に設けられた透明基板1の光入射側の面上には、5mmの間隔を置いて長手方向に垂直な断面形状がV字の溝が形成される溝列を形成しており、上記溝が光導波構造13となっている。
光導波構造13は、透明基板1の光入射側の面側に、長手方向に垂直な断面形状がV字形状の溝を形成することによって構成され、上記溝の垂直断面は、溝の最深部の角度が90°であって線対称な形状を有している。透明基板1に入射した光の一部は上記V字の溝である光導波構造13を通過した後に、透明基板1を経て多孔質電極3に入射する。
光導波構造13は、光導波構造13の鉛直断面の中心軸と、透明電極2に形成される集電配線8の鉛直断面の中心軸とが同一線上となるように透明基板1の光入射側の面に設けられる。
本実施例による色素増感光電変換素子10の光導波構造13の光入射側の面において、頂角を除く一端部に概ねコリメートされた平行光として近似できる光が透明基板1に垂直に入射する場合、透明電極2に形成される集電配線8の幅L1をL1=0.4mmと設定すると、数式(16)から、光導波構造13である透明基板1の上記V字の溝の中心軸部から入射した光が集電配線8による光導波路の遮断を回避するためには、透明基板1内の入射光路に沿った距離の幅方向成分Lgと透明基板1内の入射光路に沿った距離の幅方向成分Lgが0.2mmよりも大きくなれば良く、この条件を満たす、光導波構造13の寸法が適宜決定される。
また、本実施例においては、光導波構造13である透明基板1に設けられた溝の幅L3をあらかじめ設定し、それに対応させて、光導波構造13のその他の寸法および透明基板1の厚さL5決定してもよいし、透明基板1の厚さを予め設定し、その後に数式(16)を満たすように光導波構造13の形状、寸法などを決定してもよいが、光導波構造13の設計方法はこれらに限定されない。
[色素増感光電変換素子]
図20は第4の実施の形態による色素増感光電変換素子10を示す要部断面図であり、図中の太線は入射光の光導波路を示す。
図20に示すように、この色素増感光電変換素子10においては、光導波構造として透明基板1の一主面である光入射側の面の逆側の面を加工することにより、凸面形状または凹面形状を形成し光導波構造13とし、光導波構造13および光導波構造13が形成されている側の透明基板1上に透明電極2を形成したものである。上記以外のことは第1の実施の形態による色素増感光電変換素子10と同様である。
上記以外のことは第1の実施の形態による色素増感光電変換素子10と同様である。
次に、この色素増感光電変換素子10の製造方法について説明する。
まず、ガラス板を所望の大きさに切り出し、これを透明基板1とする。
次に、透明基板1の一主面を加工し、同一面側に透明電極2を介して形成される集電配線8に対応した位置に凹型形状または凸型形状である光導波構造13を形成する。透明基板1の加工方法は、透明基板1の光透過を低下させることなく凹型形状または凸型形状を形成できるものであれば、基本的にはどのような方法であってもよく、具体的には、切削成形、モールド成形、射出成形などが挙げられるが、透明基板1の加工方法は、これらに限定されるものではない。
次に、透明基板1の光導波構造13が設けられた側の面に、スパッタリング法などにより透明導電層を形成して透明電極2を形成する。透明電極2は集電配線8および多孔質電極3に接する面が平面となるように形成されるのが好ましいが、透明電極2の形態はこれに限定されるものではない。
上記以外のことは第1の実施の形態による色素増感光電変換素子10の製造方法と同様である。
次に、この色素増感光電変換素子の動作について説明する。
色素増感光電変換素子10の光入射側の面から入射した光は、光導波構造13が形成されている透明基板1を透過して多孔質電極3に達する。
上記以外のことは第1の実施の形態による色素増感光電変換素子10の動作と同様である。
以上のように、この第4の実施の形態の色素増感光電変換素子10によれば、上述した実施の形態と同様な利点に加えて、透明基板1自体を加工して光導波構造としたので、プリズムなどの光導波構造が不要となり、製造工程も簡素化できるので低コストを実現でき、また光導波構造13と透明基板1は同一材料なので、光導波構造13と透明基板1との界面での入射光が反射することによる損失がない。また、特に凹型の光導波構造13としたことにより、透明基板1上にプリズムなどの突起物を設けないので、薄型に形成することができる。
[色素増感光電変換素子]
図21は第5の実施の形態による色素増感光電変換素子10を示す要部断面図であり、図中の太線は入射光の光導波路を示す。
図21に示すように、この色素増感光電変換素子10において、透明基板1の透明電極2が設けられている面とは逆側の面である光入射側の面に、光導波構造14が設けられており、光導波構造14をエレクトロウェッティング(電気毛管現象)効果を利用した光学素子である液体レンズとしたものである。
上記以外のことは第1の実施の形態による色素増感光電変換素子10と同様である。
次に、この色素増感光電変換素子10の製造方法について説明する。
まず、ガラス板を所望の大きさに切り出し、これを透明基板1とする。
次に、透明基板1の一主面に、光導波構造14である液体レンズを設置する。設置方法は従来公知の技術を適宜選択することができる。光導波構造14の接合は、これ以降の工程において、または色素増感光電変換素子10が完成した後において接合することも可能である。
上記以外のことは第1の実施の形態による色素増感光電変換素子10の製造方法と同様である。
次に、この色素増感光電変換素子の動作について説明する。-
色素増感光電変換素子10の光入射側の面から入射した光は、光導波構造14または透明基板1を透過して多孔質電極3に達する。
光導波構造14は液体レンズで構成されているので、絶縁体を介して導電性を有する液体と電極との間に電圧を印加すると、液体が帯電することによってその界面自由エネルギーが減少し、気−液界面、あるいは液−液界面の形状(曲率)が変化する現象であるエレクトロウェッティング効果が起き、入射光の入射角を、電圧によって可変させることで、光導波構造14内を透過する光導波路を制御可能とし集電配線8の光導波路の遮断を回避することができる。
上記以外のことは第1の実施の形態による色素増感光電変換素子10の動作と同様である。
[色素増感光電変換素子]
多孔質電極3を帯状に分割し透明電極2に設けられる集電配線8を、色素増感光電変換素子10の発電量に従った抵抗値計算から導かれた最適な形状(配置、太さ、本数)とし、集電配線8の形状に対応して光導波構造15を透明基板1または透明基板1上に設けたものである。
上記以外のことは第1の実施の形態による色素増感光電変換素子10と同様である。
光導波構造15は上述した実施の形態における光導波構造について適宜適用することができる。
次に、この色素増感光電変換素子10の製造方法について説明する。
まず、ガラス板を所望の大きさに切り出し、これを透明基板1とする。
次に、透明基板1の一主面にスパッタリング法などにより透明導電層を形成して透明電極2を形成する。
次に、透明電極2上にアルミニウム(Al)を所望のパターンに真空蒸着し集電配線8を形成する。さらに、集電配線8の表面を熱処理または電気的処理もしく化学的処理によって酸化させることによって集電配線保護層9を形成する。
次に、透明基板1または透明基板上に、集電配線8の形状に対応して光導波構造15を設ける。
また、上記の製造方法における工程は、先に透明基板1または透明基板1上に光導波構造15を形成する工程を経た後に、透明基板1上に透明電極2を形成する工程としてもよい。
上記以外のことは第1の実施の形態による色素増感光電変換素子10の製造方法と同様である。
[色素増感光電変換素子の動作]
色素増感光電変換素子10の光入射側の面から入射した光は、光導波構造15が形成されている透明基板1を透過して多孔質電極3に達する。
上記以外のことは第1の実施の形態による色素増感光電変換素子10の動作と同様である。
図22A、BおよびCは、実施例6−1による色素増感光電変換素子10の透明基板1を示す要部外観図および要部断面図である。図22Aは色素増感光電変換素子10の光入射側の面を上部から見た外観図、図22Bは色素増感光電変換素子10の透明基板1を図22Aに示すA−A’直線で切った要部垂直断面図、図22Cは色素増感光電変換素子10の透明基板1を図Aに示すB−B’直線で切った要部垂直断面図である。
図22A、BおよびCに示すように、この色素増感光電変換素子10においては、透明電極2に設けられる集電配線8の厚さおよび幅を、集電配線8の伸びる方向に可変とし、集電配線8に対応させて光導波構造15として透明基板1に設けた長手方向に垂直な断面形状がV字形状の溝の深さおよび幅を、V字の溝が伸びる方向に関して可変としたものである。集電配線8に対応して光導波構造14を設計する場合には、上述した実施の形態において示された、数式(4)を満たすように光導波構造14の形態を適宜決定する。
図23A、B、CおよびDは、実施例6−2による色素増感光電変換素子10を示す要部外観図および要部断面図である。図23Aは色素増感光電変換素子10の光入射側の面を上部から見た外観図、図23Bは色素増感光電変換素子10を図23Aに示すC−C’の直線で切った要部垂直断面図である。図23Cは色素増感光電変換素子10を図23Aに示すD−D’の直線で切った要部垂直断面図である。図23Dは色素増感光電変換素子10を図23Aに示すD−D’の直線で切った要部垂直断面図である。
図23A〜Dに示すように、この色素増感光電変換素子10においては、透明電極2に設けられる集電配線8の形状を長手方向が直線と曲線とで組み合わされたベンド形状とし、集電配線8による入射光の光導波路の遮断が回避可能な光導波構造15として透明基板1に長手方向に垂直な断面形状がV字形状の溝を設け、光導波構造15のV字の溝の形状の長手方向の形状を集電配線8と同様にベンド形状としたものである。
[色素増感光電変換素子アレイ]
図24A、BおよびCは、第7の実施の形態による色素増感光電変換素子アレイ30を示す要部外観図および要部断面図である。図24Aは色素増感光電変換素子アレイ30の光入射側の面を上部から見た外観図、図24Bは色素増感光電変換素子アレイ30を図24Aに示すF−F’直線で切った要部垂直断面図である。また、図24Cは色素増感光電変換素子アレイ30を図24Aに示すG−G’直線で切った要部垂直断面図である。
図24A、BおよびCに示すように、本実施の形態における色素増感光電変換素子アレイ30は、色素増感光電変換素子10が複数配置され、集合配線31でそれぞれの色素増感光電変換素子10の集電配線8が互いに連結、接続することにより集合化(タイリング)し構成される素子アレイとすることで、色素増感光電変換素子の光入射側の面を大面積化し光電変換効率を向上させたものである。集電配線8を接続する集合配線31の接続形態は色素増感光電変換素子アレイ30として所望の電圧、電流に従い任意に決定することができ、具体的には、直列であっても、並列であっても、これらを組み合わせた形態であってもよい。また、集合配線31には配線を介して負荷22が接続されるが、負荷22の接続はこれに限定されるものではない。また、集合配線31でそれぞれの色素増感光電変換素子10の集電配線8を連結、接続することで、色素増感光電変換素子アレイ3の負極とすることもできる。
また、色素増感光電変換素子アレイ30は、例えば、同一構成の色素増感光電変換素子10を4つ並べることにより構成され、色素増感光電変換素子10は同一方向に所定の間隔を設けて2行2列で整列して配置され、それぞれの色素増感光電変換素子10集電配線8に直交する方向の側面には、集電配線8を互い接続可能に集合配線31が設けられるが、色素増感光電変換素子10の構成、色素増感光電変換素子アレイ30の構成はこれらに限定されるものではなく、色素増感光電変換素子アレイ30を、少なくとも2つ以上の色素増感光電変換素子10で構成することができ、また、違う構成の色素増感光電変換素子10を組み合わせて構成することもできる。
具体的には、図24Cに示すように、第2の光導波構造である光導波構造16を集合配線31上に設ける。光導波構造16は、集合配線31の長手方向に沿って透明基板1に溝を設けることで構成され、透明基板1に入射した光の光導波路を光導波構造16による屈折により変更することにより、集合配線31に遮断されていた入射光の光導波路が、集合配線31による光路遮断を回避し多孔質電極3に入射することで、色素増感光電変換素子アレイ30の光入射面の開口率を向上させることができる。具体的には、図24AおよびCに示すように、透明基板1を集合配線31の光入射側の面を覆うように延長して設置し、集合配線31の上部の透明基板1に入射した光の光導波が、集合配線31による光路遮断を回避し多孔質電極3に到達可能なように、集合配線31の上部の透明基板1に光導波構造16を設けられる。
光導波構造16は図24に示したような、長手方向に垂直な断面形状がV字である溝が好適であり、上記V字形状が線対称であることが最も好適であるが、光導波構造16はこれに限定されるものではなく、上述した実施の形態および実施例における光導波構造を適宜選択することができる。
光導波構造16として、長手方向に垂直な断面形状が線対称なV字の溝を透明基板1に設けた場合においては、色素増感光電変換素子アレイ30の光入射面の開口率は、5%の開口率向上となるが、光導波構造16の形態および配置はこれに限定されるものではなく、上述した実施の形態から適宜選択して適用することができる。
次に、この色素増感光電変換素子アレイ30の製造方法について説明する。
まず、上述した色素増感光電変換素子10の製造方法により色素増感光電変換素子10を少なくとも2つ以上作製する。
次に、作製した複数の色素増感光電変換素子10を、色素増感光電変換素子10同士が集合配線31で接続可能なように配置する。
次に、集合配線31によりそれぞれの色素増感光電変換素子10の集電配線8を接続し、集合配線31に集電配線8が集合した形態とする。接続形態は並列接続であっても、直列接続であっても、これらを組み合わせ形態であってもよい。
次に、集合配線31の光入射側の面上に透明基板1を設ける。
次に、集合配線31の上部の透明基板1に入射した光の光導波が、集合配線31の光路遮断を回避し多孔質電極3に到達可能なように、透明基板1に光導波構造16を形成する。
光導波構造16は、集合配線31上もしくは上方に、透明基板1を介さずに直接設けることもできる。
次に、必要に応じて集合配線31に配線を介して負荷を接続する。
こうして、色素増感光電変換素子アレイ30が完成した。
次に、この色素増感光電変換素子アレイ30の動作について説明する。
色素増感光電変換素子アレイ30を構成する色素増感光電変換素子10の光入射側の面から入射した光は、光導波構造15が形成されている透明基板1を透過して多孔質電極3に達する。
また、集合配線31に入射した光の一部は透明基板1に設けられた光導波構造16を透過し、多孔質電極3に入射する。
上記以外のことは第1の実施の形態による色素増感光電変換素子10の動作と同様であり、さらに集合配線31により、各々の色素増感光電変換素子10から集電され、外部に電子が取り出される。
例えば、上述の実施の形態および実施例において挙げた数値、構造、構成、形状、材料などはあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれらと異なる数値、構成、形状、材料などを用いてもよい。
Claims (20)
- 基板上に設けられた多孔質電極と、対極と、上記多孔質電極と、上記対極との間に電解質層が設けられた構造を有し、
上記基板の多孔質電極が設けられている面には集電配線が設けられ、
上記基板の光入射側には光導波構造が設けられている光電変換素子。 - 上記光導波構造は上記集電配線による上記入射光の光導波路の遮断を回避し、上記多孔質電極内に上記入射光を導波可能に設けられる請求項1に記載の光電変換素子。
- 上記光導波構造は柱形状を有する凸型プリズムである請求項2に記載の光電変換素子。
- 上記光導波構造の底面の形状が線対称な形状である請求項3に記載の光電変換素子。
- 上記集電配線は矩形を底面とする柱体であって、上記集電配線には上記電解質層中の電解液から上記集電配線を保護するための集電配線保護層が設けられている請求項4に記載の光電変換素子。
- 上記基板は透明基板であって、上記光導波構造は上記透明基板の光入射側の面上に設けられている請求項5に記載の光電変換素子。
- 上記基板と上記多孔質電極との間には透明電極が設けられている請求項6に記載の光電変換素子。
- 上記光導波構造の表面上に光反射防止層が設けられている請求項7に記載の光電変換素子。
- 上記光反射防止層は上記光導波構造の表面上に多層成膜またはナノサイズ構造体を形成して構成される請求項8に記載の光電変換素子。
- 上記光導波構造は液体レンズである請求項2に記載の光電変換素子。
- 上記光導波構造は上記基板の光入射側の面上に形成された凸面または凹面である請求項2に記載の光電変換素子。
- 上記光導波構造は上記基板の上記光入射側の面上に設けた溝である請求項2に記載の光電変換素子。
- 上記溝は、その長手方向に垂直な断面形状がV字形状であって、上記V字形状が線対称な形状を有する請求項12に記載の光電変換素子。
- 上記光電変換素子は色素増感太陽電池である請求項7に記載の光電変換素子。
- 複数の光電変換素子が配置され、
上記複数の光電変換素子は集合配線により互いの集電配線が接続されて集合化しており、少なくとも一つの上記光電変換素子は、
基板上に設けられた多孔質電極と、対極と、上記多孔質電極と、上記対極との間に電解質層が設けられた構造を有し、
上記基板の多孔質電極が設けられている面には集電配線が設けられ、
上記基板の光入射側には光導波構造が設けられている光電変換素子であって、
上記集合配線の光入射側には、さらに光導波構造が設けられている光電変換素子アレイ。 - 上記光導波構造は長手方向に垂直な断面形状がV字形状である溝である請求項15に記載の光電変換素子アレイ。
- 上記光電変換素子は色素増感太陽電池である請求項16に記載の光電変換素子アレイ。
- 基板の光入射側の面に光導波構造を設ける工程と、
上記基板の光入射側の面とは逆側の面に集電配線を形成し、さらに多孔質電極を積層して形成する工程と、
上記多孔質電極と対極との間に電解質層が充填された構造を形成する工程とを有する光電変換素子の製造方法。 - 上記光導波構造は透明(光硬化)樹脂ディスペンスによるフロー法またはナノインプリント法により形成する請求項18に記載の光電変換素子の製造方法。
- 少なくとも一つの光電変換素子を有し、
上記光電変換素子が、基板上に設けられた多孔質電極と、対極と、上記多孔質電極と、上記対極との間に電解質層が設けられた構造を有し、
上記基板の多孔質電極が設けられている面には集電配線が設けられ、
上記基板の光入射側には光導波構造が設けられている光電変換素子である電子機器。
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