JP2012202636A - 空気調和機の室外機 - Google Patents

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Abstract

【課題】分流バラツキが無く、冷媒が円滑に分流器に導入され、熱交換効率の向上を得る空気調和機の室外機を提供する。
【解決手段】室外熱交換器3を構成する伝熱管3Dは、フィン3F外部において冷房運転時に導入側となる冷媒管Pに対して上下方向に所定間隔を存して接続する複数の分岐伝熱管3Da〜3Dfと、これら分岐伝熱管と接続されフィンにおいて上下方向に蛇行する互いに区画された複数の冷媒流路D1〜D6と、これら複数の冷媒流路と接続しフィン外部において複数の冷媒流路を1つの分流器40A,40Bに合流する中間伝熱管30Da〜30Dfと、分流器から冷房運転時に導出側となる冷媒管に接続する連通管45A,45Bとからなり、分流器の高さ位置は、冷房運転時に導入側となる冷媒管に接続する分岐伝熱管のうちの、最も低い部位の分岐伝熱管の高さ位置よりも、鉛直方向の下方部位に位置する。
【選択図】 図4

Description

本発明の実施形態は、空気調和機の室外機に関する。
室外機と室内機とからなる空気調和機において、室外機を構成する室外機本体内に室外熱交換器と送風機とが対向して配置される。前記室外熱交換器は、熱交換空気が流通するよう互いに狭小の間隙を存して並設される複数枚のフィンと、これらフィンを貫通し冷媒流路となる複数本の伝熱管を備えている。
室外熱交換器において、通常、冷媒の導入側となる冷媒管に複数本の伝熱管が接続され、それぞれの伝熱管はフィン貫通部分において複数の冷媒流路を形成する。これら複数の冷媒流路はフィン貫通部の外部において1つの分流器に合流し、ここから直接、もしくは一旦フィン貫通部分において冷媒流路を形成した部位に、冷媒の導出側となる冷媒管が接続される。
特開2009−287837号公報
伝熱管をフィンにおいて複雑な形状経路の冷媒流路にすると、冷媒の導入側となる冷媒管に接続する伝熱管の高さ位置が、前記分流器の高さ位置よりも、低くなってしまう場合がある。この状態で、分流器の導入直前の位置で冷媒流路毎に分流バラツキが生じるとともに、冷媒が溜り易く、室外熱交換器として熱交換効率の低下を招く。
このような事情から、分流バラツキが無く、冷媒が円滑に分流器に導入され、熱交換効率の向上を得る空気調和機の室外機が望まれている。
本実施形態の空気調和機の室外機では、室外熱交換器は、熱交換空気が流通するよう互いに狭小の間隙を存して並設する複数枚のフィンおよび、これらフィンを貫通し冷媒が流通する冷媒流路を形成する複数本の伝熱管を備え、冷凍サイクル構成部品と連通する冷媒管は、伝熱管と接続する。
室外熱交換器を構成する伝熱管は、フィン外部において冷房運転時に導入側となる冷媒管に対して上下方向に所定間隔を存して接続する複数の分岐伝熱管と、これら分岐伝熱管と接続されフィンにおいて上下方向に蛇行する互いに区画された複数の冷媒流路と、これら複数の冷媒流路と接続しフィン外部において複数の冷媒流路を1つの分流器に合流する中間伝熱管と、この分流器から冷房運転時に導出側となる冷媒管に接続する連通管とからなる。
分流器の高さ位置は、冷房運転時に導入側となる冷媒管に接続する分岐伝熱管のうちの、最も低い部位の分岐伝熱管の高さ位置よりも、鉛直方向の下方部位に位置する。
本実施形態に係る、空気調和機の冷凍サイクル構成図。 同実施形態に係る、室外熱交換器の基本構成を分解して示す図。 同実施形態に係る、室外機の概略構成図。 同実施形態に係る、室外熱交換器の流路構成図。 同実施形態に係る、室外熱交換器の流路構成を模式的に示す図。 同実施形態に係る、室外熱交換器を構成する伝熱管と分流器の高さ位置を説明する図。 同実施形態に係る、伝熱管の配管長さと配管径を説明する図。
以下、本実施形態を図面にもとづいて説明する。
はじめに、空気調和機について説明する。
図1は、本実施形態に係る空気調和機Kの冷凍サイクル構成図である。
空気調和機Kは室外機Kaと室内機Kbとから構成される。室外機Kaには圧縮機1、四方切換え弁2、室外熱交換器3、膨張装置4が配置され、室内機Kbには室内熱交換器5が配置される。これら圧縮機1−四方切換え弁2−室外熱交換器3−膨張装置4−室内熱交換器5は、順次冷媒管Pを介して接続され、冷凍サイクル回路Rを構成している。
室外機Kaにおいて、室外熱交換器3に対向して室外送風機6が配置される。さらに、図示しない圧縮機駆動装置、温度センサ、各構成部品を接続する配管や電気配線などが搭載される。
室外送風機6は、プロペラ型の室外ファン6Fと、これを駆動する駆動モータ6Mとからなる。室外熱交換器3では、室外ファン6Fの回転により通風される室外空気と、内部を流れる冷媒とが熱交換される。
また、室内機Kbにおいて、室内熱交換器5に対向して室内送風機7が配置される。さらに、図示しない圧縮機駆動装置、温度センサ、各構成部品を接続する配管や電気配線などが搭載される。
室内送風機7は、横流ファン型の室内ファン7Fと、これを駆動する駆動モータ7Mとからなっている。室内熱交換器5では、室内ファン7Fの回転により通風される室内空気と、内部を流れる冷媒とが熱交換される。
このようにして空気調和機Kが構成されていて、図示しないリモートコントローラ(遠隔操作盤)から運転開始信号を受けた図示しない制御部は、圧縮機1と、室外送風機6および室内送風機7に対して駆動制御信号を送る。
冷房運転時では、圧縮機1で圧縮され冷媒管Pに吐出される高温高圧のガス冷媒が、実線に示すように切換えられた四方切換え弁2を介して室外熱交換器3に流入する。室外熱交換器3に導かれたガス冷媒は、室外送風機6の室外ファン6Fによって送風される外気と熱交換して冷却され、室外熱交換器3を流通中に徐々にガス状から液状に変わる。
室外熱交換器3の出口では冷媒の全てが凝縮し液状になることで、室外熱交換器3は凝縮器として機能する。室外熱交換器3から導出される高圧の液冷媒は、膨張装置4に導かれて断熱膨張し、ガス冷媒と液冷媒の混ざった、いわゆる気液二相状態となる。
この冷媒は室内熱交換器5に導かれ、室内送風機7から送風される室内空気と熱交換して蒸発し、室内空気から蒸発潜熱を奪う。室内空気は温度低下した熱交換空気に変って室内へ吹出され、冷房作用をなす。室内熱交換器5において冷媒は気液二相状態からガス状態へ変化し、蒸発器として機能する。
室内熱交換器5から出たガス冷媒は圧縮機1に戻り、冷房サイクルが形成される。
四方切換え弁2を破線に示すように切換えることにより、圧縮機1から吐出される高温高圧のガス冷媒が冷房サイクルとは逆方向に導かれ、循環する。この状態で室内熱交換器5が凝縮器として作用し、室外熱交換器3が蒸発器として作用する。
室内熱交換器5に導かれた室内空気は、冷媒が凝縮する際に発する凝縮熱を吸収して温度上昇し、暖房作用をなす暖房サイクルが形成される。
図2は、図1に示す室外熱交換器3の基本構成を部分的に、かつ分解して示す図である。
室外熱交換器3は、狭小の間隔を存して複数枚並置されたアルミニウム製のフィン3Fと、このフィン3Fに貫通して蛇行状に延びる銅製の伝熱管3Dとからなる、いわゆるクロスフィンチューブ型の熱交換器である。
伝熱管3Dは、複数枚のフィン3Fを貫通する複数のU字管30dと、このU字管30dの両端部に溶接され、U字管30dとともに蛇行状の冷媒流路を形成する配管部品であるリターンパイプ31dとから構成される。
なお、実際の室外熱交換器3は、図2に示すフィン3Fを空気の流れ方向に沿って2つ重ねて配置する、いわゆる2列フィンになっている。このような室外熱交換器3では、伝熱管3Dの外側を流れる空気は、伝熱管3Dの管軸と交差する方向である、フィン3F相互間の隙間に沿って流れる。
図3は、図1に示す室外機Kaの概略構成図である。室外熱交換器3は平面視で略L字状に形成され、上述したフィン3Fは底板8に対して鉛直方向に立設される。室外熱交換器3の内側に室外送風機6と圧縮機1が配置されていて、室外送風機6を駆動することで、この外気吸込み側に室外熱交換器3が位置する。
図4は、室外熱交換器3に設けられる伝熱管3Dで構成される冷媒流路を模式的に示す図である。すなわち、図2では室外熱交換器3に設けられる伝熱管3Dを1つの冷媒流路として表しているが、実際には後述するように複数の冷媒流路からなっている。
先に説明したように室外熱交換器3は2列のフィン3Fから構成されていて、ここでは図の左側のフィンを、「第1フィン」3Faと呼び、図の右側のフィンを、「第2フィン」3Fbと呼ぶ。
第1フィンFaのさらに左外側面の上下方向に沿って、前記圧縮機1から延出される冷媒管Pが設けられる。
この冷媒管Pには、上下方向に所定間隔を存して複数(6本)の伝熱管3Da〜3Dfが分岐し、水平方向に延びて第1フィン3Faの伝熱管3Dに接続される。最上部の分岐伝熱管3Daを、「第1の分岐伝熱管」と呼び、順次下方に第2〜第5の分岐伝熱管3Db〜3Deとし、最下部の分岐分岐伝熱管3Dfを、「第6の分岐伝熱管」と呼ぶ。
ここでは、第1、第2の分岐伝熱管3Da、3Dbと、第3、第4の分岐伝熱管3Dc,3Ddと、第5、第6の分岐伝熱管3De,3Dfとが、互いに近接して設けられる。そして、第2、第3の分岐伝熱管3Db,3Dcとの間と、第4、第5の分岐伝熱管3Dd,3Deとの間が、互いに離間した状態で設けられる。
すなわち、先に説明したように、冷房運転時に圧縮機1から吐出された高温高圧のガス冷媒が四方切換え弁2を介して導かれる冷媒管Pに、第1〜第6の分岐伝熱管3Da〜3Dfが分岐して接続されることになる。
さらに、第1フィン3Faと第2フィン3Fbとに亘って設けられる伝熱管3Dは、第1の分岐伝熱管3Daと接続する第1の冷媒流路D1が形成され、以下、第2ないし第6の分岐伝熱管3Db〜3Dfと接続する第2ないし第6の冷媒流路D2〜D6が形成されている。
なお説明すると、第1、第3、第5の冷媒流路D1,D3,D5は、第1フィン3Faに設けられる導入部aから、一旦、上部へ延出し、この上端から第2フィン3Fbに移り、ここから下方へ延出して導出部bに至る。
これに対して、第2、第4、第6の冷媒流路D2,D4,D6は、第1フィン3Faに設けられる導入部aから、一旦、下部へ延出し、この下端から第2フィン3Fbに移り、ここから上方へ延出して導出部bに至る。
このようにして、第1ないし第6の分岐伝熱管3Da〜3Dfと接続する第1ないし第6の冷媒流路D1〜D6は、それぞれが第1、第2のフィン3Fa,3Fbにおいて上下方向に蛇行するとともに、区画された冷媒流路を構成することになる。
第1ないし第6の冷媒流路D1〜D6の導出部bには、第2フィン3Fbの側方部位に突出する、中間パイプである第1ないし第6の中間伝熱管30Da〜30Dfが接続される。ここでは、第1ないし第5の中間伝熱管30Da〜30Deは、一旦、水平方向に延出されてから、下方に折曲される。
第6の中間伝熱管30Dfのみ、導出部bから一旦、水平方向に延出されてから、上方に折曲された後、下方に折曲される。なお、後述する配管構成を採用することで、第6の中間伝熱管30Dfにおいても、第1ないし第5の中間伝熱管30Da〜30Deと同様、導出部bから一旦、水平方向に延出されてから、下方に折曲することは可能である。
第1ないし第3の中間伝熱管30Da〜30Dcは、水平方向から下方に折曲される折曲部下端において、第1の分流器40Aに接続され合流する。第4ないし第6の中間伝熱管30De〜30Dfは、水平方向から下方に折曲される折曲部下端において、第2の分流器40Bに接続され合流する。
第1、第2の分流器40A,40Bともに、第2のフィン3Fbの側方部位に設けられている。したがって、ここでは1組当り、3本の冷媒流路が1つの分流器に集合される構成が、2組備えられることになる。
冷房運転時は、冷媒は第1ないし第6の分岐伝熱管3Da〜3Dfから、第1ないし第6の冷媒流路D1〜D6に導かれる。そして、第1ないし第3の冷媒流路D1〜D3に導かれた冷媒は第1の分流器40Aに合流し、第4ないし第6の冷媒流路D4〜D6に導かれた冷媒は第2の分流器40Bに合流する。
ただし、暖房運転時は、冷媒の流れが逆になるので、第1の分流器40Aから第1ないし第3の冷媒流路D1〜D3に冷媒が分流し、第2の分流器40Bから第4ないし第6の冷媒流路D4〜D6に冷媒が分流することになる。
さらに、第6の冷媒流路D6の下部側に、第1、第2のフィン3Fa,3Fbに亘って第7の冷媒流路D7が設けられ、この下部に第8の冷媒流路D8が設けられる。いずれの冷媒流路D7,D8も第1ないし第6の冷媒流路D1〜D6と同様、第1のフィン3Faと第2のフィン3Fbとに亘って設けられる。
前記第1の分流器40Aと第8の冷媒流路D8の導入部aは、第1の連通管45Aを介して連通し、第2の分流器40Bと第7の冷媒流路D7の導入部aは、第2の連通管45Bを介して連通する。
そして、第7、第8の冷媒流路D7,D8の導出部bには、第2のフィン3Fb外部から延出される冷媒管Pが接続される。この冷媒管Pは冷房運転時に導出側となるところから、前記した膨張装置4に連通することになる。
図5は、以上の室外熱交換器3に係る配管構成を模式的に示す図である。
冷房運転時に導入側となる冷媒管Pから6本の伝熱管である、第1の分岐伝熱管3Da〜第6の分岐伝熱管3Dfが分岐し、それぞれがフィン3Fa,3Fbに亘って設けられる第1の冷媒流路D1〜第6の冷媒流路D6に接続される。
そして、第1の冷媒流路D1〜第3の冷媒流路D3は第1の分流器40Aに接続され、第4の冷媒流路D4〜第6の冷媒流路D6は第2の分流器40Bに接続される。第1の分流器40Aから第1の連通管45Aを介して第8の冷媒流路D8に接続され、第2の分流器40Bから第2の連通管45Bを介して第7の冷媒流路D7に接続される。
第7の冷媒流路D7および第8の冷媒流路D8は、冷房運転時に導出側となる冷媒管Pが接続される。
冷房運転時に、冷媒管Pから第1の分岐伝熱管3Da〜第6の分岐伝熱管3Dfを介して、第1ないし第3の冷媒流路D1〜D3に導かれた冷媒はフィン3Fと熱交換し、一旦、フィン3F外部の第1の分流器40Aで合流する。ここから第1の連通管45Aを介して第8の冷媒流路D8に導かれ、再びフィン3Fと熱交換する。
また、第4ないし第6の冷媒流路D4〜D6に導かれた冷媒はフィン3Fと熱交換し、一旦、フィン3F外部の第2の分流器40Bで合流する。ここから第2の連通管45Bを介して第7の冷媒流路D7に導かれ、再びフィン3Fと熱交換する。第7、第8の冷媒流路D7、D8から出た冷媒は、冷媒管Pで合流し膨張装置4に導かれる。
暖房運転時は、冷媒の流れが逆になり、膨張装置4から冷媒管Pに導かれた冷媒が、室外熱交換器3に形成される第7の冷媒流路D7と、第8の冷媒流路D8に導かれてフィン3Fと熱交換する。
第8の冷媒流路D8を出た冷媒は、第1の連通管45Aを介して第1の分流器40Aに導かれ、ここから第1ないし第3の冷媒流路D1〜D3に分流する。これ以降は、先に説明したとおりである。
第7の冷媒流路D7を出た冷媒は、第2の連通管45Bを介して第2の分流器40Bに導かれ、ここから第4ないし第6の冷媒流路D4〜D6に冷媒が分流する。これ以降は、先に説明したとおりである。
このようにして、冷房運転時と暖房運転時ともに、冷媒は室外熱交換器3において伝熱管3Dによって構成される複数の冷媒流路に分流され、フィン3Fに対して伝熱する。フィン3F相互間には外気が導通し、伝熱管3D内の冷媒と効率良く熱交換し、よって、室外熱交換器3における熱交換効率の向上を得られる。
図6は、冷房運転時に導入側となる冷媒管Pから分岐する第1ないし第6の分岐伝熱管3Da〜3Dfとの接続高さ位置と、第1の分流器40Aおよび第2の分流器40Bの高さ位置との関係を示す図である。
上述したように、第1ないし第3の冷媒流路D1〜D3は、第1ないし第3の中間伝熱管30Da〜30Dcを介して第1の分流器40Aに合流する。この状態で、最も低い位置にある第3の分岐伝熱管3Dcの高さ位置を「La」とし、第1の分流器40Aの高さ位置を「Lb」とすると、LaよりLbが低い位置にある。
同様に、第4ないし第6の冷媒流路D4〜D6は第4ないし第6の中間伝熱管30Dd〜30Dfを介して第2の分流器40Bに合流する。この状態で、最も低い位置にある第6の分岐伝熱管3Dfの高さ位置を「Lc」とし、第2の分流器40Bの高さ位置を「Ld」とすると、LcよりLdが低い位置にある。
このような高さ位置の設定であるので、冷房運転時に各分岐伝熱管3Da〜3Dfから液冷媒が第1の分流器40Aと第2の分流器40Bに円滑に導かれ、これらの導入部寸前の位置で溜ることがない。各冷媒流路D1〜D6における冷媒の圧力損失を低減して熱交換効率の向上を得られ、空気調和機Kとしての空調能力の増大に繋げられる。
また、室外熱交換器の熱交換効率を向上させるには、室外熱交換器を構成するフィン(筐体)の形状寸法を増大して大型化すること、もしくはフィンの形状寸法を最小限に抑制したうえで、冷媒流路を細分化し、流路の総合長さを増大すること、のいずれかを選択すればよい。
ここでは、フィン3Fの形状寸法を最小限に抑制したうえで、複数(6条)の冷媒流路D1〜D6を備えて流路の総合長さを、より長く形成し、これらを複数(2個)の分流器40A,40Bに接続したので、各冷媒流路D1〜D6間の分流バラツキを最小化したうえで、室外熱交換器3の小型化を得られ、空気調和機Kの小型化に繋げられる。
図7は、暖房運転時の冷媒の流れに適用した室外熱交換器3を示している。
すなわち、暖房運転時は冷房運転時とは逆に、室外熱交換器3の最下部に接続する冷媒管Pから室外熱交換器3に冷媒が導入される。先に説明した第8の冷媒流路D8と第7の冷媒流路D7との2方向に分かれて流通し、この間にフィン3Fと熱交換する。
そして、第8の冷媒流路D8から第1の連通管45Aを上昇して第1の分流器40Aに導かれ、3方向に分かれて分流する。また、第7の冷媒流路D7から第2の連通管45Bを上昇して第2の分流器40Bに導かれ、3方向に分かれて分流する。
このようにして、暖房運転時は、1本の冷媒管Pから、2方向に分かれてフィン3Fと熱交換し、その後、一旦、フィン3Fから出て、それぞれが2個の分流器40A,40Bに導かれ、3方向に分流する。合計6本の冷媒流路D1〜D6に冷媒を同一の流れ量で導き、それぞれの流路がフィン3Fと均一な熱交換をしなければならない。
ただし、第1、第2の分流器40A,40Bの高さ位置が互いに異なり、それぞれの分流器40A,40Bと、フィン3Fにおける第7、第8の冷媒流路D7,D8とを接続する第1、第2の連通管45A,45Bの配管長さが互いに異なる。同じ配管径であると、各分流器40A,40Bから出る冷媒の流量が異なってしまう。
そこで、第1、第2の連通管45A,45Bの長さに応じて配管径を異なるよう構成した。具体的に、第1の連通管45Aは配管長が長く、第2の連通管45Bは配管長が短い。そのため、第1の連通管45Aの配管径を太くし、第2の連通管45Bの配管径を細く設定する。
このことから、第1の連通管45Aと第2の連通管45Bの圧力損失が略均等となり、冷媒の流れ量が互いに略均一となる。フィン3Fに設けられる第1の冷媒流路D1〜第6の冷媒流路D6に略同一の冷媒が導かれてフィン3Fと熱交換する。したがって、室外熱交換器3での熱交換効率が向上し、空気調和機Kの性能低減を防止できる。
以上、本実施形態を説明したが、上述の実施形態は、例として提示したものであり、実施形態の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
3F…フィン、3D…伝熱管、3…室外熱交換器、1…圧縮機、4…膨張装置、5…室内熱交換器、P…冷媒管、3Da〜3Df…第1ないし第6の分岐伝熱管、D1〜D6…第1ないし第6の冷媒流路、40A…第1の分流器、40B…第2の分流器、30Da〜30Df…第1ないし第6の中間伝熱管、45A…第1の連通管、45B…第2の連通管。

Claims (2)

  1. 熱交換空気が流通するよう互いに狭小の間隙を存して並設される複数枚のフィンおよび、これらフィンを貫通し冷媒が流通する冷媒流路を形成する複数本の伝熱管を備えた室外熱交換器と、
    この室外熱交換器を構成する前記伝熱管と接続され、冷凍サイクル構成部品と連通する冷媒管と、を具備する空気調和機の室外機において、
    上記室外熱交換器を構成する伝熱管は、フィン外部において冷房運転時に導入側となる冷媒管に対して上下方向に所定間隔を存して接続する複数の分岐伝熱管と、これら分岐伝熱管と接続され前記フィンにおいて上下方向に蛇行する、互いに区画された複数の冷媒流路と、これら複数の冷媒流路と接続し、フィン外部において複数の冷媒流路を1つの分流器に合流する中間伝熱管と、前記分流器から冷房運転時に導出側となる冷媒管に接続する連通管とからなり、
    前記分流器の高さ位置は、冷房運転時に導入側となる冷媒管に接続する分岐伝熱管のうちの、最も低い部位の分岐伝熱管の高さ位置よりも、鉛直方向の下方部位に位置することを特徴とする空気調和機の室外機。
  2. 前記分流器は複数備えられ、それぞれの分流器から前記フィンにおける冷媒流路と接続する連通管は、その連通管の長さに応じて配管径を異なるよう構成した
    ことを特徴とする請求項1記載の空気調和機の室外機。
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