JP2012201254A - 2輪車の姿勢制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】二輪車のロール運動やヨー運動などの車両運動を制御して、転倒事故や横滑り事故を防止する。
【解決手段】二輪車に自転する弾み車1,6を装着し、その弾み車の自転軸を回転制御することによりジャイロモーメントを発生させて、二輪車の運動を制御する2輪車の姿勢制御システムにおいて、ヨー運動、ロール運動、ピッチ運動や3軸の加速度運動などの車両運動のセンサ情報に応じて制御量ωa1,ωa2を決定することを特徴とした2輪車の姿勢制御システム。
【選択図】図1

Description

本発明は弾み車を利用した2輪車の姿勢制御システムに関するものである。さらに詳しくは、自転する弾み車の自転軸が回転する事により生じるジャイロモーメントを利用する、該2輪車の姿勢制御システムに関するものである。
近年四輪車の安全技術の進歩は目覚ましく、多くの安全技術が開発されている。
車両運動性能を確保するための、急ブレーキ時にタイヤのロックを防ぐABS(Anti-lock Brake System)や横滑り防止システムとしてのVSC(Vehicle Stability Control)、また運転支援のための、車線維持支援システムとしてのLKA(Lane-Keeping Assist)等、四輪車用においては現在販売されている製品に多くの安全技術が搭載されている。
しかし2輪車においては、現在の2輪車用安全技術としてABSが挙げられるが、他に実用化された有効な安全技術は今のところ無い。2輪車は特有の不安定さが要因となる事故が多く、事故による致死率が四輪車と比較すると非常に高いという現状である。故に2輪車の不安定さが要因となる事故を防ぐ安全技術の開発が必要とされているが、2輪車は車両を前輪と後輪の路面との2つの接点のみで支えるという、不安定な構造であるため、安全技術の開発が容易ではない。
また二輪車は四輪車と比較してエネルギの消費が少ない事に加え、短・中距離においては利便性が高いため、移動手段としては優れていると言える。従って持続可能な社会を築く上で、移動手段としての二輪車が担うべき役割は大きい。しかし女性や年配者が二輪車に乗る場合、上記した二輪車の不安定さが運転上の問題となる場合もあるため、二輪車を誰にとっても便利で乗り易い乗り物とする技術開発も必要とされている。
本発明は2輪車の安全性を飛躍的に高め、二輪車を誰にとっても便利で乗り易い乗り物とする、全く新たな技術に関するものである。
特開2004-82903号公報
2輪車はロール方向とヨー方向の不安定さを孕んでおり、この特有の不安定さが事故の要因となる場合が多い。2輪車事故は事故類型別では車両単独事故が多い。そのうち転倒する事故は事故件数自体が多く、工作物に衝突する事故はライダが死亡する場合が非常に多い。2輪車はライダの影響を受けやすい乗り物であり、咄嗟の外乱にライダが対応できない場合は前記のような事故に至る。従来の2輪車に関する予防安全技術においても、最終的に2輪車の安定が保たれるかどうかは、ほぼライダ次第という現状であり、これらの事故を防止するためには、ステアリング制御やブレーキ制御では限界がある。
また2輪車のタイヤが走行中に大きく滑り転倒するような場合、該2輪車のロール運動の制御のみではヨー方向の安定が得られず、結果的に車両を安定に保つ事ができない場合がある。
停車時においては、ライダの足や車両に取り付けられている車体の補助器具、またその他の外力で車体を支えない限り、重力によって二輪車は倒れてしまう。この不安定さが女性や年配者に二輪車を乗り辛くしている要因の一つである。
従って、本発明の目的は上記した課題を解決する、2輪車の姿勢制御システム及びそのシステムの制御方法を提供する事にある。
例えば独楽を回転させた場合、外部からトルクが作用しない限り、自転軸の向きは常に一定の方向を向く。また自転軸の向きを変えるようなトルクが作用した場合、自転軸とトルクの向きに直角な軸回りの回転が生じる。ジャイロ効果とはこの方向保持性と歳差運動性を指し、歳差運動時には回転体を支持する軸に、ニュートンの第三法則に従って、反作用としてのトルクが作用する。このトルクがジャイロモーメントである。
本発明はこのジャイロモーメントを利用して、2輪車の姿勢を制御する姿勢制御システム及び制御方法である。本発明は2輪車のロール運動、ピッチ運動、ヨー運動のいずれか一つ以上の運動を同時に制御し、車両の運動を安定化する効果を発揮するため、2輪車特有の不安定さが要因となる事故を大幅に少なくする事が可能となる。またライダに依存する事無く車両の安定を保つ事が可能となるため、ライダのミスに起因する事故を未然に防ぐ事ができ、結果として2輪車を誰にとっても安全な乗り物に近付ける事が可能となる。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明は、自転する弾み車を少なくとも一つ以上有し、一つの該弾み車につき少なくとも一軸以上の制御回転自由度を持つ2輪車に搭載するシステムであって、一つ以上の該弾み車にトルクを加え各該弾み車の自転軸の向きを変える事で発生するジャイロモーメントにより、該2輪車のロール運動、ヨー運動、ピッチ運動の少なくともいずれか一つ以上の運動を同時に制御する手段を有し、そのジャイロモーメントの制御量を該2輪車のロール運動、ヨー運動、ピッチ運動を検出するセンサ情報に応じて決定する事を特徴とする。
上記構成によれば、該2輪車のロール運動、ヨー運動、ピッチ運動のいずれか一つ以上の運動を同時に制御する事が可能であるため、走行中該2輪車に突然外乱が生じた場合でも該2輪車の姿勢を安定に保つ事が可能となる。
請求項2に記載の発明は、請求項1において、自転する一つの弾み車の自転軸を略略直交する2方向のまわりに回転制御するか、もしくは自転する弾み車を二つ有して、該2輪車のロール軸とヨー軸回りにジャイロモーメントを同時に発生させる事によって、該2輪車のロール運動とヨー運動を同時に制御する手段である事を特徴とする。
上記構成によれば、該2輪車のロール運動、ヨー運動を同時に制御する事が可能であるため、走行中該2輪車のタイヤが大きくスリップし該2輪車のロール方向とヨー方向の運動状態が不安定で危険な状態に陥る場合でも、その危険を回避して姿勢を安定に保つ事が可能となる。
また従来の技術(特許文献1参照)のように、装置初期始動時の弾み車の自転軸の向きを路面に対して垂直となるよう設置してしまう形態は、段差乗り越え時のように該装置を搭載した2輪車が大きくピッチ運動する際、該2輪車を不安定にさせる車両のロール方向のジャイロモーメントが大きく発生してしまうため、2輪車の運動制御には不向きである。また該装置初期始動時の該弾み車の自転軸の向きを車両の進行方向と一致するよう設置してしまう場合も同様に、車両のロール軸回りに必要なジャイロモーメントを大きく得る事が出来ないため、2輪車の運動制御には不向きであるが、
請求項3に記載された発明は、請求項1において、一つ以上の運動を同時に制御する手段として、一方向の制御回転自由度を有する二つの弾み車を持ち、初期の該弾み車の自転軸の向きを上記2輪車の後輪転動軸の向きと略略平行に配置した事を特徴とする。
上記構成によれば、前記2輪車の各軸まわりの運動を制御するジャイロモーメントを同時に発生させる事ができ、かつ段差乗り越え時のように該2輪車が大きくピッチ運動する場合でも該2輪車のピッチ軸と該弾み車の自転軸の向きが略略平行であるため、該2輪車を不安定にさせるジャイロモーメントが大きく発生してしまう事を防ぐ事が可能となる。
請求項4に記載の発明は、請求項3において、各前記弾み車のそれぞれの自転軸を2輪車の車体のロール方向及びヨー方向に回転制御できる自由度を与えた事を特徴とする。
上記構成によれば、段差乗り越え時のように該2輪車が大きくピッチ運動する場合でも該2輪車のピッチ軸と該弾み車の自転軸の向きが略略平行であるため、該2輪車を不安定にさせるジャイロモーメントが大きく発生してしまう事を防ぐ事ができ、かつ該2輪車のロール運動とヨー運動を制御するジャイロモーメントを同時に発生させる事が可能であるため、該2輪車が大きくスリップするような場合でも該2輪車の運動を安定に保つ事が可能となる。
請求項5に記載された発明は、請求項1において、一つ以上の運動を同時に制御する手段として、二方向の制御回転自由度を有する一つの弾み車を持ち、初期の該弾み車の自転軸の向きを上記2輪車の後輪転動軸の向きと略略平行に配置したことを特徴とする。
上記構成によれば、該2輪車の各軸まわりの運動を制御するジャイロモーメントを一つの弾み車で同時に発生させる事ができるため、本発明のシステムの軽量化が可能となり、かつ段差乗り越え時のように該2輪車が大きくピッチ運動する場合でも該2輪車のピッチ軸と該弾み車の自転軸の向きが略略平行であるため、該2輪車を不安定にさせるジャイロモーメントが大きく発生してしまう事を防ぐ事が可能となる。
請求項6に記載の発明は、請求項5において、前記弾み車の自転軸を2輪車の車体のロール方向及びヨー方向に回転制御できる自由度を与えた事を特徴とする。
上記構成によれば、段差乗り越え時のように該2輪車が大きくピッチ運動する場合でも該2輪車のピッチ軸と該弾み車の自転軸の向きが略略平行であるため、該2輪車を不安定にさせるジャイロモーメントが大きく発生してしまう事を防ぐ事ができ、かつ該2輪車のロール運動とヨー運動を制御するジャイロモーメントを同時に発生させる事が可能であるため、該2輪車が大きくスリップするような場合でも該2輪車の運動を安定に保つ事が可能となる事に加え、該2輪車の各軸まわりの運動を制御するジャイロモーメントを一つの弾み車で同時に発生させる事ができるため、本発明のシステムの軽量化が可能となる。
また従来の技術(特許文献1参照)では、前記2輪車の姿勢を制御するジャイロモーメントを発生させるために、前記弾み車の自転軸の向きを変化させた場合の、変化が大きくなるにつれて得られる該ジャイロモーメントが小さくなる事に対する補償手段が考えられていない上に、前記ジャイロモーメントにより前記2輪車の姿勢を制御する際の、詳細かつ効果的な制御方法が具体的に示されていないが、
請求項7に記載された発明は、請求項1におけるロール運動を制御する手段では、弾み車の制御軸の回転角度が大きくなるにつれて得られるジャイロモーメントが小さくなる事に対し、該制御軸の回転角度に比例して大きくなる制御トルクを該制御軸に入力する事で補償する手段を備えた事を特徴とする。
上記構成によれば、上記得られるジャイロモーメントが少なくなる事が補償されるため、上記2輪車の姿勢を制御するジャイロモーメントを安定して発生させる事が可能となる。
請求項8に記載の発明は、請求項1において、2輪車のロール方向のトルク制御は、2輪車の運動状態から目標ロール角を算出し、その目標ロール角と実際の車両のロール角を比較して、その差を減少せしめるように、上記弾み車によって生成されるジャイロモーメントを加えることを特徴とする。
上記構成によれば、ライダが目標ロール角を実現し易くなるため、従来よりも少ない努力でライダは思い通りの運転ができるため快適性が上がる上に、上記2輪車が走行中の安定を高く保つ事が出来る事に加え、同様の制御アルゴリズムによって該2輪車の速度が略略0に近い場合でも該2輪車の安定を保ち、ライダの足や該2輪車に取り付けられた補助器具等によってその車体を支えずとも、該2輪車の直立を維持する事が出来る。
請求項9に記載の発明は、請求項8において、2輪車の前後方向の速度と現在のヨー運動の情報から旋回加速度を算出する事によって目標ロール角を求める事を特徴とする。
上記構成によれば、加速度センサ等を用いずとも目標ロール角を求める事が可能であるため、上記発明を安価かつシンプルにする事が可能となる。
請求項10に記載の発明は、請求項8において、2輪車の車体垂直線に対して直交する左右方向の加速度を検出する手段を備え、その加速度が略略ゼロになるように、上記弾み車のジャイロモーメントを制御することを特徴とする。
上記構成によれば、該二輪車に咄嗟の外乱が加わった場合でも、突然車両の運動が大きく乱される事が無くなるため、走行中の安定を高く保つ事が可能となる。
請求項11に記載の発明は、請求項1において、運動センサもしくは画像センサなどの運動情報から車体横滑り角を算出して、前輪および後輪の横滑り角が過大にならないように、ヨーモーメントを弾み車のジャイロモーメントとして加え、2輪車のヨー運動を制御する事を特徴とする。
上記構成によれば、該2輪車が大きくスリップした場合でも該2輪車を安定に保つ事が可能となる。
請求項12に記載の発明は、請求項1に記載のロール運動を制御する手段において、弾み車の制御軸まわりの回転角度が大きくなるにつれて、該2輪車のロール方向に重力によるトルクが徐々に大きく発生するように錘を取り付けた事を特徴とする。
上記構成によれば、該2輪車の姿勢を制御するためにトルクを発生させたい方向に、錘により生じるトルクが加わるため、該弾み車によって発生させるべきジャイロモーメントが小さくなる。そのため該弾み車のヨー角が大きくなるにつれて得られるジャイロモーメントが小さくなる事の補償となる事に加え、該二輪車のロール運動制御を行い該二輪車が目標ロール角近傍で安定した後に残る該弾み車のヨー角の、初期状態からの差分を徐々に小さくする事が可能となる。
(a)は、この発明の実施例1における、車両のロール運動を制御するための装置の初期始動時の状態を表している。(b)は、この発明の第1実施例における、車両のヨー運動を制御するための装置の初期始動時の状態を表している。 図1(a)の装置と(b)の装置を設置する位置を表すと共に、角加速度センサやロータリーエンコーダ、電動モータと信号の授受を行う制御ユニットを表している。 この発明の装置を搭載した車両の概観を表す。 実施例1で示した制御方法を示すブロック線図を表している。 旋回運動をする車両を後方から見た様子を表す。図中の符号はそれぞれ以下を表す。 この発明の実施例2における、車両のロール運動とヨー運動を同時に制御する姿勢制御システムの初期始動時の状態を表している。 図6の装置を設置する位置を表すと共に、角加速度センサやロータリーエンコーダ、電動モータと信号の授受を行う制御ユニットを表している。 この発明の実施例3における、姿勢制御システムの初期始動時の状態を表している。 図8の装置を設置する位置を表すと共に、角加速度センサやロータリーエンコーダ、電動モータと信号の授受を行う制御ユニットを表している。 図8の装置の制御方法を示すブロック線図を表している。 この発明の実施例4における、姿勢制御システムの初期始動時の状態を表している。 図11の装置を設置する位置を表すと共に、角速度センサやロータリーエンコーダ、電動モータと信号の授受を行う制御ユニットを表している。
本実施例では本発明の姿勢制御システムを、一つの弾み車につき二軸のジンバル機構を有する装置を一つの構成単位とした場合、該装置を二つつまり構成単位を二つとするシステムとし、第一の装置は弾み車がヨー軸回りの制御回転自由度を持つ装置、第二の装置は弾み車がロール軸回りの制御回転自由度を持つ装置とし、該両装置初期始動時の弾み車の自転軸の角速度ベクトルの向きを、該両装置を搭載する2輪車の走行時の後輪転動軸の角速度ベクトルの向きと平行にするものとして、この発明を説明する。
図1(a)は前記第一の装置の初期始動時の状態を表し、図1(b)は前記第二の装置の初期始動時の状態を表している。また図2は該第一の装置11と該第二の装置12を設置する位置と、前記2輪車の各軸方向の角加速度を計測する角加速度センサ18、該角加速度センサや前記姿勢制御システムと信号の授受を行う制御ユニット22を表している。図3は、姿勢制御システム23を搭載した車両の立体図を表している。また図4は該姿勢制御システムの制御方法を表すブロック線図を表し、図5はロール角 の付与された車両の車体垂直線24を後方から見た様子を表す。
装置11には、弾み車1をωo1で自転させるための電動モータ4と、弾み車1をζ1軸回りに回転させるための電動モータ5の二つのモータと、弾み車1に自転軸回りの回転自由度を与える第一のジンバル2と、該弾み車にζ1軸回りの回転自由度を与える第二のジンバル3が設けられており、第二のジンバル3は前記2輪車に固定されている。また電動モータ5には、その回転量を検出するロータリーエンコーダが設けられている。
ここで座標系を定義する。図3に示す如く、車両が運動する前のリアタイヤと路面との接点を原点Owとし、車両の進行方向にX軸を正、左向きにY軸を正、上向きにZ軸を正に取った右手系の絶対座標系を定義する。また運動開始前において、これらXYZ軸に平行に一致する、タイヤに固定した右手系のO-xyz運動座標系を定義する。このO-xyz座標系は,タイヤの転動と共に回転せず、絶えず路面との接点を原点Oとして運動するものとする。また運動開始前において、XYZ軸に平行な重心に固定した右手系のOg-xgygzg運動座標系を定義する。
装置11の弾み車1を円柱と仮定し、質量中心を原点O'1として、初期の車両の進行方向にξ1軸を正、直角左向きにη1軸を正、直角上向きにζ1軸を正とした右手系の運動座標系を定義する。座標系O'11η1ζ1は、該弾み車の自転と共に回転はしないが、該弾み車のζ1軸まわりの回転とは共に回転する。
装置12の弾み車6を円柱と仮定し、質量中心を原点O'2として、初期の車両の進行方向にξ2軸を正、直角左向きにη2軸を正、直角上向きにζ2軸を正とした右手系の運動座標系を定義する。座標系O'22η2ζ2は、該弾み車の自転と共に回転はしないが、該弾み車のξ2軸まわりの回転とは共に回転する.
装置12には、弾み車6をωo2で自転させるための電動モータ9と、弾み車6をξ2軸回りに回転させるための電動モータ10の二つのモータと、弾み車6に自転軸回りの回転自由度を与える第一のジンバル7と、弾み車6にξ2軸回りの回転自由度を与える第二のジンバル8が設けられており、第二のジンバル8は前記2輪車に固定されている。また電動モータ10には、その回転量を検出するロータリーエンコーダが設けられている。
続いて、前記両制御装置の動作を説明する。
角加速度センサ18により検出された、前記両制御装置を搭載した2輪車の各軸方向の角加速度の信号19を制御ユニット22に入力し、該2輪車の各軸方向の角速度を算出する。
各前記ロータリーエンコーダにより、前記両装置11、12が有する弾み車のヨー角とロール角の信号20を検出し、制御ユニット22に入力する。
制御ユニット22に入力された各信号19、20を用いて、車両のロール運動とヨー運動が安定するようなジャイロモーメントが発生するように、弾み車1のζ1軸及び弾み車6のξ2軸回りに付与する制御トルクを制御ユニット22において算出する。
続いて、前記両装置により得られるジャイロモーメントについて説明する。該ジャイロモーメントを算出するためには、該両装置11、12及び該両装置を搭載した車両の運動時における弾み車1及び弾み車6の角速度ベクトルを求める必要があるため、該車両の角速度ベクトルを弾み車1及び弾み車6の座標系に座標変換する必要がある。そこで、回転前の座標系を基準として、角速度ベクトルを目的の座標系へ座標変換するための座標変換ベクトルを以下のように定義する。
Figure 2012201254
該車両及び装置11及び装置12の運動は、該車両のヨー運動、ロール運動、ピッチ運動、そして弾み車1のヨー運動もしくは弾み車6のロール運動の順で起こるものと仮定し、この順で角速度ベクトルの座標変換を行う。
以下装置11により得られるジャイロモーメントについて説明する。まず前記車両がヨー運動する際の運動座標系O-xyzの、z軸まわりの角速度をヨーレートΩと定義する。続いて該車両がロール運動する際の運動座標系O-xyzの、x軸まわりの角速度をロールレートωrollと定義する。この際、該車両の重心に固定されたOg-xgygzg座標系もO-xyz座標系と共に回転する事は明らかである。続いて該車両がピッチ運動する際の、yg軸まわりの角速度をピッチレートωpitchと定義する。また運動座標系Og-xgygzgに対してヨー方向に回転するO'11η1ζ1座標系のζ1軸まわりの角速度を、弾み車1のヨーレートωrot1と定義する。
Ω、ωroll、ωpitch、ωrot1はそれぞれ異なる座標系における角速度を表すので、個別にこれらの角速度の座標変換を行い、最後にそれらを足し合わせる。
Ω、ωroll、ωpitchをそれぞれが発生する座標系から、弾み車1がヨー運動した後のO'11η1ζ1座標系に以下の手順で座標変換する。
Figure 2012201254
運動座標系表示でのO'11η1ζ1座標系自体の角速度ベクトルは、式(6)、(7)、(8)、及び弾み車1の制御軸まわりの角速度ωrot1を足し合わせたものであるため、運動後のO'11η1ζ1座標系自体の角速度ベクトルは以下のように表す事が出来る。
Figure 2012201254
弾み車1は円柱と仮定するため、慣性テンソルを、
Figure 2012201254
とする。弾み車1の自転角速度をωo1とすると、弾み車1の角速度ベクトルは、
Figure 2012201254
なので、運動座標系表示での弾み車1の角運動量ベクトルは、
Figure 2012201254
である。これよりオイラーの運動方程式は、
Figure 2012201254
と立式できる。ニュートンの第三法則に従い、Trel1の反作用としてのトルクがジャイロモーメントなので、各軸まわりに作用するジャイロモーメントは,以下のように表す事が出来る。
Figure 2012201254
式(14)は弾み車1の、ξ1、η1、ζ1軸回りに作用するトルクであるが、装置11を制御しない場合、このうちTξG1のみが車両に加わる事となる。従って、トルクTξG1を逆座標変換し、最終的に前記車両のヨー軸、ロール軸、ピッチ軸に作用するジャイロモーメントを求める。ここでは装置11に、ζ1軸まわりに制御トルクTrot1を加えるため、Trot1の反作用としてのトルクも車体に加えられる。従って該車両に加えられるジャイロモーメントは以下の様に表される。
Figure 2012201254
これらの式の、Troll1、Tpitch、Tyaw1がそれぞれ車両のロール軸、ピッチ軸、ヨー軸まわりに作用するジャイロモーメントを表しており、整理してまとめると、装置11により得られるジャイロモーメントTg1は、
Figure 2012201254
となる。
ここで、車両はヨー、ロール、ピッチ運動せず、弾み車のヨー角は0、またIξ1=Iζ1と仮定すると、Troll1、Tpitch1、Tyaw1は以下のように表す事が出来る。
Figure 2012201254
式(19)によれば、ωrot1を操作する事で該車両のロール軸回りのジャイロモーメントTroll1を操作する事が可能であるため、ωrot1を適切に操作する事で該車両のロール運動の制御が可能である事がわかる。
同様に、装置12により得られるジャイロモーメントについて説明する。まず上記した手順と同様に、Ω、ωroll、ωpitch、をそれぞれが発生する座標系から弾み車6自体の運動後のO'22η2ζ2座標系に、以下の手順で座標変換する。
Figure 2012201254
運動座標系表示でのO'22η2ζ2座標系自体の角速度ベクトルは、式(20)、(21)、(22)、及び弾み車6の制御軸まわりの角速度ωrot2を足し合わせたものであるため、運動後のO'22η2ζ2座標系自体の正味の角速度ベクトルは以下のように表す事ができる。
Figure 2012201254
弾み車6も同様に円柱と仮定するため,慣性テンソルを、
Figure 2012201254
とする。また弾み車6の自転角速度をωo2とすると、弾み車6の角速度ベクトルは、
Figure 2012201254
なので、運動座標系表示での弾み車6の角運動量ベクトルは
Figure 2012201254
である。これよりオイラーの運動方程式は、
Figure 2012201254
と立式できる。ニュートンの第三法則に従い、Trel2の反作用としてのトルクがジャイロモーメントなので、各軸まわりに作用するジャイロモーメントは、以下のように表す事が出来る。
Figure 2012201254
式(28)は、弾み車6のξ2、η2、ζ2軸回りに作用するトルクであるが、装置12を制御しない場合、このうちTζG2のみが車両に加わる事となる。従って、トルクTζG2を逆座標変換し、最終的に車両のヨー軸、ロール軸、ピッチ軸に作用するジャイロモーメントを求める。またここでは弾み車6のξ2軸まわりに制御トルクTrot2xを加えるため、Trot2の反作用としてのトルクも車体に加えられる。従って、車両に加えられるトルクは以下の様に表される。
Figure 2012201254
これらの式のTroll2、Tpitch2、Tyaw2が、それぞれ車両のロール軸、ピッチ軸、ヨー軸まわりに作用するジャイロモーメントを表しており、整理してまとめると装置12により得られるジャイロモーメントTg2は、
Figure 2012201254
となる。
ここで、車両はヨー、ロール、ピッチ運動せず、弾み車のヨー角は0、またIξ2=Iζ2と仮定すると、Troll2、Tpitch2、Tyaw2は以下のように表す事が出来る。
Figure 2012201254
式(33)によればωrot2を操作する事で該車両のヨー軸回りのジャイロモーメントTyaw2を操作する事が可能であるため、ωrot2を適切に操作する事で車両のヨー運動の制御が可能である事がわかる。
装置11及び装置12により得られるジャイロモーメントは、式(18)、(32)で表したモーメントを、以下のように足し合わせたものである。
Figure 2012201254
角加速度センサ18により計測された、前記車両の各座標軸方向の角加速度を信号として制御ユニット22に送り、該車両の姿勢を制御するために必要な制御トルクTrot1、Trot2の大きさを、式(34)及び図4に示すブロック線図に従いPID制御を用いて決定する。
図4のPID1と書かれたブロックは、前記車両の実ロール角φと、2輪車の運動状態から算出した目標ロール角φdesとの差分に、適切な比例ゲイン、微分ゲイン、積分ゲインをそれぞれかけ、それらを足し合わせたものを、該車両のロール運動を制御するためのトルク、即ち目標ロールトルクτcrとして出力するブロックを表す。
前記目標ロール角 は図5に示す如く、前記車両の重心に旋回時に作用する遠心加速度ベクトルacと、重力加速度ベクトルgの和をとったベクトルの絶対座標系Z軸との間の角度とし、制御ユニット22において算出する。遠心加速度ベクトルacは、2輪車の前後方向の速度と現在のヨー運動の情報を,車両に搭載したセンサを用いて検出し、その情報を用いて制御ユニット22において算出する。
「τcr to ωrot1des」と書かれたブロックは、τcrを実現するために必要な弾み車1のζ1軸まわりの角速度を計算するブロックを表す。この計算では式(34)のTrollをτcr、ωrot1をωrot1desと置き換え、ωrot1desについて解いた式を用いる。
PID2と書かれたブロックは、弾み車1の実ヨーレートωrot1と目標ヨーレートωrot1desとの差分に、適切な比例ゲイン、微分ゲイン、積分ゲインをそれぞれかけ、それらを足し合わせたものを制御トルクTrot1として出力するブロックを表す。
PARAM1及びPARAM2は、「τcr to ωrot1des」ブロックの計算の際に必要な、弾み車1及び前記車両の運動状態を表すパラメータを示す。
PID3と書かれたブロックは、前記車両の実ヨーレートΩと2輪車の運動状態から算出した目標ヨーレートΩdesとの差分に、適切な比例ゲイン、微分ゲイン、積分ゲインをそれぞれかけ、それらを足し合わせたものを、該車両のヨー運動を制御するための目標ヨートルクτcyとして出力するブロックを表す。
角加速度センサ18からの情報や車両の速度情報から前記両装置を搭載する2輪車の横滑り角を制御ユニット22において算出し、前輪及び後輪の横滑り角のバランスを考慮して目標ヨーレートΩdesを決定する。
「τcy to ωrot2des」と書かれたブロックは、τcyを実現するために必要な、弾み車6のξ2軸まわりの角速度を計算するブロックを表す。この計算では式(34)のTyawをτcy、ωrot2をωrot2desと置き、ωrot2desについて解いた式を用いる。
PID4と書かれたブロックは、弾み車6の実ロールレートωrot2と目標ロールートωrot2desとの差分に、この場合の比例ゲイン、微分ゲイン、積分ゲインをそれぞれかけ、それらを足し合わせたものを制御トルクTrot2として出力するブロックを表す。
PARAM3及びPARAM4は、「τcy to ωrot2des」ブロックの計算の際に必要な、弾み車6及び前記2輪車の運動状態を表すパラメータを示す。
決定した前記両制御トルクTrot1及びTrot2の値を信号21として電動モータ5と電動モータ10に入力し、該2輪車のロール角とヨーレートを目標とする値に制御する事で、該2輪車の操縦性を上げると共に、高い安定性を持たせる事が可能となる。
ここで前記姿勢制御システムを搭載した車両が、直進状態にある場合を想定する。この状況で突然、横方向に横風が外乱として入力されたとする。該姿勢制御システムを搭載しない場合は、二輪車の特性上転倒を回避するために、ライダは目標走行軌道をあえて逸れて車両の安定を取り戻さなければならない。
しかし、前記姿勢制御システムを搭載する車両は、目標ロール角及び目標ヨーレートを実現しようとするため、ライダは転倒を回避するために大きく目標軌道を逸れてまで該車両の安定を保つ努力せずに済む。例えば直進状態にある場合はライダの目標ロール角は0であるため、該姿勢制御システムが、横風等の突然の外乱等によるライダの意図しない該車両のロール運動の発生を防ぎ、車両の安定を保つ効果を発揮する。
次に前記姿勢制御システムを搭載する前記2輪車が、あるロール角をもって旋回運動をする場合を想定する。この時突然路面の状況が滑りやすく変化し、すぐに転倒してしまう程の大きなロールレートが生じるとする。当然このような場合は、ヨーレートもライダの意図しない不安定な状態である事が多い。
前記姿勢制御システムを搭載しない2輪車であればすぐに転倒してしまう事が多いが、該姿勢制御システムを搭載する場合、該姿勢制御システムはライダの目標ロール角及び目標ヨーレートを実現する効果を発揮するため、タイヤが大きく滑っている状況であっても、安全に転倒を回避する事が可能となる。
続いて前記姿勢制御システムを搭載する前記2輪車が、完全に停止している場合を想定する。この場合二輪車の特性上、ライダの足や車両に取り付けられた補助器具無しでは車両は直立を維持する事ができない。
前記二輪車が完全に停止している状態では、進行方向に対して横方向に加速度は発生しておらず重力加速度のみが作用するため、前記目標ロール角は0となる。該姿勢制御システムはロール角が0、すなわち直立状態を維持するようにジャイロモーメントを発生させるため、ライダの足や車両に取り付けられた補助器具等で車両を支えずとも、車両の直立を維持し続ける事が可能となる。
図6、7は本発明の一実施例を示すものである。
以下、本発明の姿勢制御システムを、一つの弾み車と3軸のジンバル機構からなる、該弾み車がロール軸とヨー軸回りの二方向の制御回転自由度を持つシステムとし、該姿勢制御システム初期始動時の該弾み車の自転軸の角速度ベクトルの方向を、該姿勢制御システムを搭載する2輪車の走行時の後輪転動軸方向の角速度ベクトルの向きと平行にするものとして本発明を説明する。
図6は前記姿勢制御システムの初期始動時の状態を表し、図7は該姿勢制御システム32を設置する位置を表すと共に、前記2輪車の各軸方向の角加速度を計測する角加速度センサ18、該角加速度センサ18からの信号19、該姿勢制御システム32のロータリーエンコーダや電動モータ29、30、31と信号33、34の授受を行う制御ユニット35を表している。
前記姿勢制御システムには、弾み車25をωoで自転させるための電動モータ29と、該弾み車をζ軸回りに回転させるための電動モータ30と、該弾み車をξ軸回りに回転させるための電動モータ31の三つのモータと、該弾み車に自転軸回りの回転自由度を与える第一のジンバル26と、該弾み車にζ軸回りの回転自由度を与える第二のジンバル27と、該弾み車にξ軸回りの回転自由度を与える第三のジンバル28と、前記2輪車の各軸方向の角加速度を検出する角加速度センサ18と、該姿勢制御システムの制御値を算出する制御ユニット35が設けられており、該第三のジンバル28は車両に固定されている。また三つの電動モータ29、30、31には、その回転量を検出するロータリーエンコーダが設けられている。
ここで座標系を定義する。前記姿勢制御システムを搭載する車両に関する座標系は、実施例1で定義したものと同じものを利用する。
装置32の弾み車25を円柱と仮定し、質量中心を原点O'として、初期の車両の進行方向にξ軸を正、直角左向きにη軸を正、直角上向きにζ軸を正とした右手系の運動座標系を定義する。座標系O'-ξηζは、該弾み車の自転と共に回転はしないが、該弾み車のξ軸及びζ軸まわりの回転とは共に回転する。
続いて前記装置32により得られるジャイロモーメントについて説明する。ここでは、該装置32を搭載する車両及び弾み車25の運動は、該車両のヨー運動、ロール運動、ピッチ運動、そして弾み車25のロール運動、ヨー運動の順で起こるものと仮定する。
電動モータ30、31が弾み車25に加える制御トルクTrot1、Trot2の反作用としてのトルクが、装置32によって車両に加えられるジャイロモーメントとなるため、該ジャイロモーメントは以下のように表さる。
Figure 2012201254
これらの式のTroll,Tpitch,Tyawが、それぞれ車両のロール軸、ピッチ軸、ヨー軸まわりに作用するジャイロモーメントである。
続いて、この制御装置の動作を説明する。
角加速度センサ18により検出された、装置32を搭載した2輪車の各軸方向の角加速度の信号19を制御ユニット35に入力し、該2輪車の各軸方向の角速度及を算出する。
前記ロータリーエンコーダにより、弾み車25のヨー角とロール角の信号33を検出し、制御ユニット35に入力する。
制御ユニット35に入力された各パラメータ用いて、車両のロール運動とヨー運動を安定させるジャイロモーメントを発生させるために必要な、弾み車25の制御軸回りに付与する制御トルクTrot1、Trot2を算出する。
制御ユニット35により決定された弾み車25に加える制御トルクTrot1、Trot2の信号34を該システム内の電動モータ30、31に入力し、弾み車25をヨー軸とロール軸回りに同時に回転させる事で、前記車両のヨー軸とロール軸回りにジャイロモーメントを該車両が安定する向きに必要な大きさ同時に発生させ、ロール運動とヨー運動の制御を両立する。
図8、9、10は本発明の一実施例を示すものである。
以下、本発明の姿勢制御システムを、ヨー軸回りに制御回転自由度を持つ一つの弾み車と二軸のジンバル機構からなるシステムとし、該システム始動時の該弾み車の自転軸の角速度ベクトルの向きを、該システムを搭載する2輪車の後輪転動軸の角速度ベクトルの向きと平行にするものとし、この発明を説明する。
図8は前記姿勢制御システムの初期始動時の状態を表し、図9は該姿勢制御システム41と、前記2輪車の各軸方向の角加速度を計測する角加速度センサ18、該角加速度センサや該姿勢制御システムと信号19、43、44の授受を行う制御ユニット42を表している。
前記姿勢制御システムには弾み車36をωoで自転させるための電動モータ39と、該弾み車をζ軸回りに回転させるための電動モータ40の二つのモータと、弾み車に自転軸回りの回転自由度を与える第一のジンバル37と、弾み車にζ軸回りの回転自由度を与える第二のジンバル38が設けられており、該第二のジンバル38は車両に固定されている。また電動モータ39、40には、その回転量を検出するロータリーエンコーダが設けられている。
図10は制御ユニット42内の処理を示すブロック線図を表す。このブロック線図はライダが目標とする車両のロール角φdesと実際の車両のロール角φの差分を小さくするように前記姿勢制御システムにジャイロモーメントMgを発生させる制御系を表している。
前記姿勢制御システムを搭載する車両に関する座標系は、実施例1で定義したものと同じものを利用する。
装置41の弾み車36を円柱と仮定し、質量中心を原点O'として、初期の車両の進行方向にξ軸を正、直角左向きにη軸を正、直角上向きにζ軸を正とした右手系の運動座標系を定義する。座標系O'-ξηζは、該弾み車の自転と共に回転はしないが、該弾み車のζ軸まわりの回転とは共に回転する。
次にこの制御装置の動作を説明する。
前記角加速度センサ18により検出された各軸方向の角加速度の信号19と、前記ロータリーエンコーダにより検出された装置41の弾み車36のヨー角の信号43を、制御ユニット42に入力する。
制御ユニット42に入力された車両のロール角φ、車両のロールレートdφ/dt、弾み車36のヨー角θを用いて、図10に示したように以下の式に従って弾み車36のζ軸回りに付与する制御トルクTrotを算出する。
Figure 2012201254
但し、Kfa、Kfrはそれぞれフィードバックゲインを表す.
この算出された制御トルクTrotの信号を装置41内の電動モータ40に入力し、弾み車36をζ軸回りに回転させてジャイロモーメントを発生させる。これにより、ライダの目標ロール角と前記車両の実ロール角との差を小さくする制御が可能となる。当然車両の速度が0に違い場合でも該車両は、乗車するライダの制御無しで直立を維持することができる。
また(38)式は弾み車36のヨー角 に比例して大きくなる制御トルクであるため、ヨー角 が大きくなるにつれて装置41により、得られるジャイロモーメントが小さくなる事に対する補償も行っている。
図11、12は本発明の一実施例を示すものである。
以下、本発明の姿勢制御システムを、一つの弾み車と2軸のジンバル機構からなる、弾み車がヨー方向の制御回転自由度を持つシステムとし、該姿勢制御システム始動時の弾み車の自転軸の角速度ベクトルの向きを、該2輪車走行時の後輪回転軸の角速度ベクトルの向きと平行にするものとし、また該姿勢制御システム始動時において該2輪車のロール軸に平行で進行方向後ろ向きの位置に、該弾み車にヨー方向の自由度を与えるジンバルに錘を取り付けたシステムとしてこの発明を説明する。
図11は前記姿勢制御システムの初期始動時の状態を表し、図12は該姿勢制御システム51を設置する位置と、前記2輪車の各軸方向の加速度を計測する加速度センサ52と、該加速度センサや該姿勢制御システムと信号53、55、56の授受を行う制御ユニット54を表している。
前記姿勢制御システムには弾み車45をωoで自転させるための電動モータ48と、該弾み車をζ軸回りに回転させるための電動モータ49の二つのモータと、弾み車45に自転軸回りの回転自由度を与える第一のジンバル46と、弾み車45にζ軸回りの回転自由度を与える第二のジンバル47が設けられており、該第二のジンバル47は車両に固定されている。また電動モータ48、49には、その回転量を検出するロータリーエンコーダが設けられている。
続いて、この制御装置の動作を説明する。
走行中にyg軸方向の重心加速度を、加速度センサ52により検出し、検出した信号53を制御ユニット54に送る。また同時に前記ロータリーエンコーダにより検出された装置51の弾み車45のヨー角の信号55を、制御ユニット54に入力する。
制御ユニット54に入力された前記信号53、55を用いて、yg軸方向の重心加速度が0となるために必要な、弾み車のζ軸まわりの制御トルクを制御ユニット54においてPID制御等を用いて算出し、算出した該制御トルクの信号56を姿勢制御システム51内のモータ49に送る。この結果、前記2輪車に咄嗟の外乱が加わった場合でも、走行中の安定を高く保つ事が可能となる。
制御中もしくは制御後は、弾み車45のヨー角は初期の状態とは異なる場合が多い。この場合、取り付けた錘50が前記2輪車のロール軸回りにトルクを発生させる。該トルクはライダの目標ロール角を実現する方向に作用する事に加え、弾み車のヨー角を初期の状態に徐々に戻す働きをする。
1:ロール運動制御用弾み車
2:弾み車の自転軸に回転自由度を与えるジンバル
3:弾み車の制御軸に回転自由度を与えるジンバル
4:自転軸回りに弾み車を回転させるモータ
5:ヨー軸回りに弾み車を回転させるモータ
6:ヨー運動制御用弾み車
7:弾み車の自転軸に回転自由度を与えるジンバル
8:弾み車の制御軸に回転自由度を与えるジンバル
9:自転軸回りに弾み車を回転させるモータ
10:制御軸回りに弾み車を回転させるモータ
11:ロール運動制御用装置
12:ヨー運動制御用装置
13:2輪車の後輪
14:2輪車のスイングアーム
15:2輪車のハンドル
16:2輪車のフロントフォーク
17:2輪車の前輪
18:角加速度センサ
19:角加速度センサからの信号
20:ロータリーエンコーダからの信号
21:モータに伝える信号
22:モータに伝える信号を計算する制御ユニット
23:姿勢制御システム
24:車両の中心線
25:ロール・ヨー運動同時制御用弾み車
26:弾み車の自転軸に回転自由度を与えるジンバル
27:ロール運動制御軸の回転自由度を弾み車に与えるジンバル
28:ヨー運動制御軸の回転自由度を弾み車に与えるジンバル
29:自転軸回りに弾み車を回転させるモータ
30:ロール運動制御軸回りに弾み車を回転させるモータ
31:ヨー運動制御軸回りに弾み車を回転させるモータ
32:ロール・ヨー運動同時制御用装置
33:ロータリーエンコーダからの信号
34:モータに伝える信号
35:モータに伝える信号を計算する制御ユニット
36:ロール運動制御用弾み車
37:弾み車の自転軸に回転自由度を与えるジンバル
38:弾み車の制御軸に回転自由度を与えるジンバル
39:自転軸回りに弾み車を回転させるモータ
40:ヨー軸回りに弾み車を回転させるモータ
41:ロール運動制御用装置
42:モータに伝える信号を計算する制御ユニット
43:ロータリーエンコーダからの信号
44:モータに伝える信号
45:ロール運動制御用弾み車
46:弾み車の自転軸に回転自由度を与えるジンバル
47:弾み車の制御軸に回転自由度を与えるジンバル
48:自転軸回りに弾み車を回転させるモータ
49:ヨー軸回りに弾み車を回転させるモータ
50:制御後に弾み車に残るヨー角を徐々に0に戻す働きをする錘
51:ロール運動制御用装置
52:加速度センサ
53:加速度センサからの信号
54:モータに伝える信号を計算する制御ユニット
55:ロータリーエンコーダからの信号
56:モータに伝える信号

Claims (12)

  1. 自転する弾み車を少なくとも一つ以上有し、一つの該弾み車につき少なくとも一軸以上の制御回転自由度を持つ2輪車に搭載する2輪車の姿勢制御システムであって、
    一つ以上の該弾み車にトルクを加え各該弾み車の自転軸の向きを変える事で発生するジャイロモーメントにより、該2輪車のロール運動、ヨー運動、ピッチ運動の少なくともいずれか一つ以上の運動を同時に制御する手段を有し、そのジャイロモーメントの制御量を2輪車の運動を検出するセンサ情報に応じて決定する事を特徴とする2輪車の姿勢制御システム。
  2. 請求項1において、自転する一つの弾み車の自転軸を略略直交する2方向のまわりに回転制御するか、もしくは自転する弾み車を二つ有して、該2輪車のロール軸とヨー軸回りにジャイロモーメントを同時に発生させる事によって、該2輪車のロール運動とヨー運動を同時に制御する手段である事を特徴とする2輪車の姿勢制御システム。
  3. 請求項1において、一つ以上の運動を同時に制御する手段として、一方向の制御回転自由度を有する二つの弾み車を持ち、初期の該弾み車の自転軸の向きを上記2輪車の後輪転動軸の向きと略略平行に配置したことを特徴とする2輪車の姿勢制御システム。
  4. 請求項3において、各前記弾み車のそれぞれの自転軸を2輪車の車体のロール方向及びヨー方向 に回転制御できる自由度を与えた事を特徴とする2輪車の姿勢制御システム。
  5. 請求項1において、一つ以上の運動を同時に制御する手段として、二方向の制御回転自由度を有する一つの弾み車を持ち、初期の該弾み車の自転軸の向きを上記2輪車の後輪転動軸の向きと略略平行に配置したことを特徴とする2輪車の姿勢制御システム。
  6. 請求項5において、前記弾み車の自転軸を2輪車の車体のロール方向及びヨー方向に回転制御できる自由度を与えた事を特徴とする2輪車の姿勢制御システム。
  7. 請求項1におけるロール運動を制御する手段では、弾み車の制御軸の回転角度が大きくなるにつれて得られるジャイロモーメントが小さくなる事に対し、該制御軸の回転角度に比例して大きくなる制御トルクを該制御軸に入力する事で補償する手段を備えた事を特徴とする2輪車の姿勢制御システム。
  8. 請求項1において、2輪車のロール方向のトルク制御は、2輪車の運動状態から目標ロール角を算出し、その目標ロール角と実際の車両のロール角を比較して、その差を減少せしめるように、上記弾み車によって生成されるジャイロモーメントを加えることを特徴とする2輪車の姿勢制御システム。
  9. 請求項8において、2輪車の前後方向の速度と現在のヨー運動の情報 から旋回加速度 を算出することによって目標ロール角を求める ことを特徴とする2輪車の姿勢制御システム。
  10. 請求項8において、2輪車の車体垂直線 に対して直交する左右方向の加速度を検出する手段を備え、その加速度が略略ゼロになるように、上記弾み車のジャイロモーメントを制御することを特徴とする2輪車の姿勢制御システム。
  11. 請求項1において、運動センサもしくは画像センサなどの運動情報から車体横滑り角を算出して、前輪および後輪の横滑り角が過大にならないように、ヨーモーメントを弾み車のジャイロモーメントとして加えることを特徴とする2輪車の姿勢制御システム。
  12. 請求項1に記載のロール運動を制御する手段において、弾み車の制御軸まわりの回転角度が大きくなるにつれて、該2輪車のロール方向に重力によるトルクが徐々に大きく発生するように錘を取り付けた事を特徴とする2輪車の姿勢制御システム。
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