JP2012200770A - 評価用鋳造型、評価用鋳造型を用いた評価方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】鋳造型の設計に有用な評価結果を得ることにより鋳造品の品質の向上を図ることができる評価用鋳造型、当該評価用鋳造型を用いた評価方法を提供すること。
【解決手段】本発明の一態様は、鋳造時における鋳造材料の流れの状態を評価する評価用鋳造型1において、鋳造材料を鋳込む湯口部34と、湯口部34に連通する第1キャビティ部36および第2キャビティ部38と、第1キャビティ部36および第2キャビティ部38の間を連通させる橋渡し部40と、を有し、第1キャビティ部36および第2キャビティ部38の内部に鋳込まれた鋳造材料の長さをもとに鋳造材料の流動性を評価し、橋渡し部40の内部に鋳込まれた鋳造材料の成形状態をもとに鋳造材料の湯流れ性を評価すること、を特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ダイカストなどを用いた鋳造時における鋳造型内の鋳造材料の流れの状態を評価することができる評価用鋳造型、当該評価用鋳造型を用いた評価方法に関するものである。
ここで、非特許文献1には、金型に形成した螺旋形状のキャビティ部に中心部の湯口から鋳造材料を流し込み、キャビティ部内にて鋳造材料が流動する長さを測定して鋳造材料の流動性を評価する評価用の金型が開示されている。
また、非特許文献2には、鋳物の左右両端に設けた湯だまりから溶湯を流入して、鋳物の中央付近で合流させることにより、湯じわや湯境などの発生状況を評価する評価方法が開示されている。
「銅−すず合金の初晶晶出に伴う湯流れ停止」〔鋳物、第52巻第2号〕 「AC4Cアルミニウム合金鋳物の湯境と湯じわの観察及び湯流れ解析による数値予測」〔鋳造工学、第78巻(2006)第5号〕
しかしながら、非特許文献1に開示された評価用の金型のように螺旋形状のキャビティ部を形成しただけでは、後述する鋳造材料の湯流れ性を直接的に評価することができない。また、非特許文献2に開示された評価方法のように鋳物の左右両端に設けた湯だまりから溶湯を流入するだけでは、後述する鋳造材料の流動性を直接的に評価することができない。
ここで、例えば、自動変速機におけるケースのようなハウジング部材を鋳造により成形する際には、鋳造型においてゲートとハウジング部材の各部分との位置関係やハウジング部材の各部分の長さや厚みなどによって、鋳造時の鋳造型の各部分における鋳造材料の流動性と湯流れ性が異なってくる。そのため、鋳造材料の流動性や湯流れ性の両方を直接的に評価することができる評価用鋳造型が望ましい。そして、このような評価用鋳造型を使用した評価結果をもとに鋳造型を設計すれば、鋳造品の品質を向上させることができる。
そこで、本発明は上記した問題点を解決するためになされたものであり、鋳造型の設計に有用な評価結果を得ることにより鋳造品の品質の向上を図ることができる評価用鋳造型、当該評価用鋳造型を用いた評価方法を提供すること、を課題とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の一態様は、鋳造時における鋳造材料の流れの状態を評価する評価用鋳造型において、前記鋳造材料を鋳込む湯口部と、前記湯口部に連通し複数設けられたキャビティ部と、各々の前記キャビティ部の間を連通させる橋渡し部と、を有し、前記キャビティ部の内部に鋳込まれた前記鋳造材料の長さをもとに前記鋳造材料の流動性を評価し、前記橋渡し部の内部に鋳込まれた前記鋳造材料の成形状態をもとに前記鋳造材料の湯流れ性を評価すること、を特徴とする。
この態様によれば、鋳造材料の流動性と湯流れ性の両方を直接的に評価することができるので、鋳造型の設計に有用な評価結果を得ることができる。そして、様々な鋳造条件のもと行った評価結果に応じて鋳造型を設計することにより、成形状態の優れた鋳造品を成形でき、鋳造品の品質を向上させることができる。ここで、鋳造材料の流動性とは、鋳造材料の流れ易さをいう。また、鋳造材料の湯流れ性とは、鋳造材料がキャビティ部から橋渡し部へ流れ込む度合い(流れ込み量)や鋳造材料同士が合流して結合する時の結合性(結合状況)をいう。
上記の態様においては、前記キャビティ部および前記橋渡し部は、鋳造により成形する製品の任意の断面における各部分の寸法をもとに前記製品用の鋳造型の流路を簡易化して表現した評価用キャビティモデルの形状に基づいて形成され、前記評価用キャビティモデルは、前記流路を円柱形状に表現しており、前記流路の径を前記製品の任意の断面における各部分の厚みの寸法の大きさに合わせて表現していること、を特徴とする。
この態様によれば、実際の製品の鋳造時の鋳造材料の流動性と湯流れ性とを直接的に評価することができる。そのため、様々な鋳造条件のもと評価を行うことにより、実際の製品の鋳造時における最適な鋳造条件を見出すことができる。また、キャビティ部および橋渡し部は、製品用の鋳造型の流路を簡易化した形状に形成すればよいので、評価用鋳造型の製造コストを抑制することができ、評価に要するコストを低減することができる。
上記の態様においては、前記キャビティ部は前記湯口部を中心に螺旋形状に形成されていること、が好ましい。
この態様によれば、評価用鋳造型に複数のキャビティ部をコンパクトに形成することができるので、評価用鋳造型の小型化を図ることができる。
上記の態様においては、前記キャビティ部として第1キャビティ部と第2キャビティ部とを備え、前記湯口部から離れる方向について前記第1キャビティ部と前記第2キャビティ部とは交互に形成されていること、が好ましい。
この態様によれば、評価用鋳造型において2つのキャビティ部をコンパクトに形成することができ、評価用鋳造型の小型化を図ることができる。
上記の態様においては、前記キャビティ部は前記湯口部から直線状に伸びるように形成されていること、が好ましい。
この態様によれば、キャビティ部を容易に形成することができるので、評価用鋳造型の製造コストを抑制することができる。
上記課題を解決するためになされた本発明の他の態様は、鋳造時における鋳造材料の流れの状態を評価する評価用鋳造型を用いた評価方法において、前記評価用鋳造型は、前記鋳造材料を鋳込む湯口部と、前記湯口部に連通し複数設けられたキャビティ部と、各々の前記キャビティ部の間を連通させる橋渡し部と、を有し、前記キャビティ部の内部に鋳込まれた前記鋳造材料の長さをもとに前記鋳造材料の流動性を評価し、前記橋渡し部の内部に鋳込まれた前記鋳造材料の成形状態をもとに前記鋳造材料の湯流れ性を評価すること、を特徴とする。
この態様によれば、鋳造材料の流動性と湯流れ性とを直接的に評価することができる。そして、この評価結果をもとに製品を成形する製品用の鋳造型の設計を行うことにより、成形状態の優れた製品を成形することができ、製品の品質を向上させることができる。
本発明に係る評価用鋳造型、当該評価用鋳造型を用いた評価方法によれば、鋳造型の設計に有用な評価結果を得ることにより鋳造品の品質の向上を図ることができる。
基本的な評価用鋳造型の外観斜視図である。 図1の評価用鋳造型を分割した第1分割型の外観斜視図である。 図1の評価用鋳造型を分割した第2分割型の外観斜視図である。 図1の評価用鋳造型により成形された鋳造品の一例を示す図である。 ケースと鋳造型のゲートの配置位置を表した3次元モデルの一例を示す図である。 図5の3次元モデルにおいてゲートを通るケースの断面を指定する例を示す図である。 図6のA−A断面の輪郭と第1湯流れルートとを示す図である。 図6のB−B断面の輪郭と第2湯流れルートとを示す図である。 第1キャビティモデルを示す図である。 第2キャビティモデルを示す図である。 橋渡しキャビティモデルにより第1キャビティモデルと第2キャビティモデルとを連結したキャビティモデルを示す図である。 評価用キャビティモデルを示す図である。 図12の評価用キャビティモデルをもとにキャビティ部を形成した評価用鋳造型の外観斜視図である。 図13の評価用鋳造型を分割した第1分割型の外観斜視図である。 図13の評価用鋳造型を分割した第2分割型の外観斜視図である。
以下、本発明を具体化した実施例について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
〔基本的な評価用鋳造型〕
まず、本発明の技術的思想を用いた基本的な評価用鋳造型1について説明する。ここで、図1は評価用鋳造型1の外観斜視図であり、図2は第1分割型10の外観斜視図であり、図3は第2分割型12の外観斜視図である。図1に示すように、評価用鋳造型1は、図2に示す第1分割型10と図3に示す第2分割型12とにより構成される。この評価用鋳造型1は、後述するように、鋳造時における鋳造材料の流れの状態を評価する型である。
第1分割型10は、図2に示すように、開口部14と、第1連通溝16と、第2連通溝18と、橋渡し溝20などを備えている。開口部14は、第1分割型10の正方形の面22における中央部分にて、第1分割型10の厚み方向について第1分割型10を貫通するように形成されている。
第1連通溝16と第2連通溝18は、各々、一端が開口部14に連通しており、開口部14を中心にして螺旋形状に形成され、他端が第1分割型10の外部に連通している。そして、第1分割型10の面22における中央部分から外側部分に向かって第1連通溝16と第2連通溝18とが交互に形成されており、このようにして第1分割型10の面22には2重の螺旋形状の溝が形成されている。
橋渡し溝20は、第1連通溝16と第2連通溝18との間を橋渡すようにして複数形成され、詳しくは、第1連通溝16と当該第1連通溝16の外側にて隣り合う第2連通溝18との間を連通するように複数形成されている。図2に示す例においては、橋渡し溝20は、第1連通溝16や第2連通溝18の螺旋方向に沿って等間隔に配置されている。
また、第2分割型12は、図3に示すように、窪み部24と、第1連通溝26と、第2連通溝28と、橋渡し溝30などを備えている。窪み部24は、第2分割型12の正方形の面32における中央部分にて、第2分割型12の厚み方向について窪むように形成されている。
第1連通溝26と第2連通溝28は、各々、一端が窪み部24に連通しており、窪み部24を中心にして螺旋形状に形成され、他端が第2分割型12の外部に連通している。そして、第1分割型12の面32における中央部分から外側部分に向かって第1連通溝26と第2連通溝28とが交互に形成されており、このようにして第2分割型12の面32には2重の螺旋形状の溝が形成されている。
橋渡し溝30は、第1連通溝26と第2連通溝28との間を橋渡すようにして複数形成され、詳しくは、第1連通溝26と当該第1連通溝26の外側にて隣り合う第2連通溝28との間を連通するように複数形成されている。図3に示す例においては、橋渡し溝30は、第1連通溝26や第2連通溝28の螺旋方向に沿って等間隔に配置されている。
そして、第1分割型10の面22と第2分割型12の面32とを合わせて、第1分割型10と第2分割型12を組み合わせることにより、前記の図1に示すような評価用鋳造型1が形成される。この評価用鋳造型1は、図1に示すように、湯口部34と、第1キャビティ部36と、第2キャビティ部38と、橋渡し部40とを有している。
すなわち、湯口部34は、第1分割型10の開口部14と第2分割型12の窪み部24とにより形成される。また、第1キャビティ部36は、第1分割型10の第1連通溝16と第2分割型12の第1連通溝26とにより形成され、湯口部34に連通しており、湯口部34を中心にして螺旋形状に形成されている。
また、第2キャビティ部38は、第1分割型10の第2連通溝18と第2分割型12の第2連通溝28とにより形成され、湯口部34に連通しており、湯口部34を中心にして螺旋形状に形成されている。そして、湯口部34から離れる方向について(外側に向かって)第1キャビティ部36と第2キャビティ部38とが交互に形成されており、このようにして評価用鋳造型1には2重の螺旋形状のキャビティ部が形成されている。
さらに、橋渡し部40は、第1キャビティ部36と第2キャビティ部38との間を橋渡すように形成されるキャビティ部であり、第1分割型10の橋渡し溝20と第2分割型12の橋渡し溝30とにより形成される。これにより、第1キャビティ部36と第2キャビティ部38との間は、橋渡し部40を介して連通している。
そして、この評価用鋳造型1を使用して、各鋳造条件(温度条件や鋳造材料の鋳込み量など)において、湯口部34から鋳造材料(例えば、アルミニウムなど)を鋳込んで鋳造を行う。そして、第1キャビティ部36や第2キャビティ部38の内部に鋳込まれた鋳造材料の流動長(湯口部34からの長さ)や、橋渡し部40の内部に鋳込まれた鋳造材料の成形状態をもとに、鋳造時における鋳造材料の流れの状態を評価する。
具体的には、図4に示すように、評価用鋳造型1により成形された鋳造品42において、鋳造材料が第1キャビティ部36や第2キャビティ部38を流動して螺旋形状に形成された部分44,46の長さ(湯口部48から材料が流動した先端部までの距離)により、各鋳造条件における鋳造材料の流動性を評価する。ここで、鋳造材料の流動性とは、第1キャビティ部36や第2キャビティ部38内における鋳造材料の流れ易さを示す性質である。
また、鋳造品42において、鋳造材料が橋渡し部40に鋳込まれた部分50の形状の有無や結合性(結合状況)により、鋳造材料の湯流れ性を評価する。具体的には、鋳造品42における湯じわ(鋳造材料に形成されたシワ)の発生状況や湯境(鋳造材料同士が合流した境界部分)の位置などを確認することにより、鋳造材料の湯流れ性を評価する。ここで、湯流れ性とは、第1キャビティ部36および第2キャビティ部38から橋渡し部40への鋳造材料の流入度合い(流れ込み量)や、橋渡し部40にて鋳造材料同士が合流して結合する時の結合性(結合状況)などを示す性質である。
そして、様々な鋳造条件のもと鋳造材料の流動性や湯流れ性を評価することにより、実際の製品(鋳造品)を成形する製品用の鋳造型において、各鋳造条件下での、流路内での鋳造材料の流動性や、主流路部から支流路部への鋳造材料の流れ込み度合いや、鋳造材料同士が合流して結合する時の鋳造材料の結合性(結合状況)などを推定することができる。そして、この推定結果をもとに、製品用の鋳造型についてゲートや流路の最適な位置を検討したり、最適な鋳造条件を見出すことにより、成形状態の優れた製品を成形することができ、製品の品質を向上させることができる。このように、評価用鋳造型1によれば、製品用の鋳造型の設計に有用な評価結果を得ることができ、これにより、実際の製品の品質を向上させることができる。
〔製品設計における適用例〕
次に、鋳造品の製品を設計する場面における適用例として、当該場面において使用する評価用鋳造型の作成方法について説明する。まず、製品設計の対象となる鋳造品の一例であるケース52について、図5に示すように、当該ケース52と、当該ケース52を成形する鋳造型におけるゲート54,56,58,60,62の配置位置およびその周辺部分とを表した3次元モデルを用意する。
次に、図6に示すように、図5の3次元モデルにおいてゲートを通るケース52の任意の断面を指定する。図6においては、例えば、隣り合うゲート56,58を通るケース52の断面として、A−A断面とB−B断面とを指定する。
次に、図6のA−A断面において材料を流動させる経路である第1湯流れルートR1を図7に示すように設定し、図6のB−B断面において材料を流動させる経路である第2湯流れルートR2を図8に示すように設定する。そして、設定した第1湯流れルートR1と第2湯流れルートR2について、各々のルート上に存在するケース52の各部分の厚みや長さなどの寸法を測定する。なお、図7と図8では、ケース52の各部分の寸法について引き出し線のみ示して具体的な寸法値は省略している。
次に、第1湯流れルートR1と第2湯流れルートR2を各々直線化して、各々のルート上に存在するケース52の各部分の厚みや長さの測定結果をもとに、図9や図10に示すようにケース52の各部分の厚みや長さを簡易化して3次元で表現した第1キャビティモデル64と第2キャビティモデル66を作成する。なお、図9は第1湯流れルートR1に対応する第1キャビティモデル64を示し、図10は第2湯流れルートR2に対応する第2キャビティモデル66を示す。
次に、ケース52において隣り合うゲート56,58を通る断面の間にある連続形状のうち、材料の湯流れ性を良好にしたい重要部位(例えば、図6にて符号68,70,72,74で示す部位)の位置を選び出す。そして、ケース52において当該重要部位を通る断面の厚さを簡略化して3次元で表わした橋渡しキャビティモデル76,78,80,82により、図11に示すように、第1キャビティモデル64と第2キャビティモデル66とを連結する。
次に、図12に示すように、実際の鋳込み位置(湯口の位置)を想定した位置に鋳込み部モデル84を追加して、最終的に作成する評価用鋳造型88(図13参照)の内部に形成するキャビティ部を3次元で表現した評価用キャビティモデル86を作成する。すなわち、この評価用キャビティモデル86は、ケース52用の鋳造型の流路を簡易化して円柱形状に表現しており、ケース52用の鋳造型の流路の径をケース52の任意の断面における各部分の厚みの寸法の大きさに合わせて表現している。
次に、このように作成した評価用キャビティモデル86をもとに、図13に示すような評価用鋳造型88を作成する。この評価用鋳造型88は、図14に示す第1分割型90と図15に示す第2分割型92とにより構成される。図14に示すように、第1分割型90には、開口部94、第1連通溝96、第2連通溝98、複数の橋渡し溝100などが形成されている。また、図15に示すように、第2分割型92には、窪み部102、第1連通溝104、第2連通溝106、複数の橋渡し溝108などが形成されている。
そして、第1分割型10と第2分割型12を組み合わせることにより、前記の図13に示すような評価用鋳造型88が形成される。この評価用鋳造型88は、図13に示すように、湯口部110と、第1キャビティ部112と、第2キャビティ部114と、橋渡し部116とを有している。
すなわち、湯口部110は、第1分割型90の開口部94と第2分割型92の窪み部102とにより形成される。また、第1キャビティ部112は、第1分割型90の第1連通溝96と第2分割型92の第1連通溝104とにより形成され、湯口部110から直線状に伸びるように形成されている。また、第2キャビティ部114は、第1分割型90の第2連通溝98と第2分割型92の第2連通溝106とにより形成され、湯口部110から直線状に伸びるように形成されている。さらに、橋渡し部116は、第1分割型90の橋渡し溝100と第2分割型92の橋渡し溝108とにより形成される。
そして、このように作成した評価用鋳造型88により様々な鋳造条件のもと鋳造品を成形し、成形した鋳造品の結果から鋳造材料の流動性や湯流れ性を評価する。そして、この評価結果をもとに、ケース52を成形するケース52用の鋳造型において、各鋳造条件下での、流路内での鋳造材料の流動性や、主流路部から支流路部への鋳造材料の流れ込み度合いや、鋳造材料同士が合流して結合する時の鋳造材料の結合性(結合状況)などを推定することができる。
特に、橋渡しキャビティモデル76,78,80,82をもとに形成した橋渡し部116の材料の湯流れ性を評価することにより、ケース52の重要部位68,70,72,74における鋳造材料の流れ込み度合いや鋳造材料の結合性(結合状況)などを的確に推定することができる。
そして、この推定結果をもとに、ケース52用の鋳造型についてゲートや流路の最適な位置を検討したり、最適な鋳造条件を見出すことにより、成形状態の優れたケース52を成形することができ、ケース52の品質を向上させることができる。このように、評価用鋳造型88によれば、ケース52用の鋳造型の設計に有用な評価結果を得ることができ、これにより、ケース52の品質を向上させることができる。
なお、上記の実施例においては、湯口部に連通するキャビティ部を2つ形成した評価用鋳造型について説明したがこれに限定されず、湯口部に連通するキャビティ部を3つ以上形成することも考えられる。例えば、図6においてゲート54,56,58,60,62を通る5つの断面における湯流れルートを含めた評価用キャビティモデルを作成し、この評価用キャビティモデルに基づき評価用鋳造型を作成してもよい。
また、前記の評価用鋳造型1と評価用鋳造型88とは、製品開発の進捗状況に合わせて使い分けることが考えられる。例えば、製品形状が確定していない開発段階では基本的な評価用鋳造型1を使用して評価を行い、製品形状が確定している開発段階では製品形状により近づけた評価用鋳造型88を使用して評価を行ってもよい。
〔本実施例の効果〕
次に、本実施例により得られる効果について説明する。本実施例によれば、鋳造材料の流動性と湯流れ性の両方を直接的に評価することができるので、製品用の鋳造型の設計に有用な評価結果を得ることができる。そして、様々な鋳造条件のもと行った評価結果に応じて製品用の鋳造型を設計することにより、成形状態の優れたケース52などの鋳造品を成形でき、ケース52などの鋳造品の品質を向上させることができる。
また、評価用鋳造型1において第1キャビティ部36や第2キャビティ部38は湯口部34を中心に螺旋形状に形成され、評価用鋳造型1において湯口部34から離れる方向について第1キャビティ部36と第2キャビティ部38とは交互に形成されている。そのため、評価用鋳造型1に第1キャビティ部36や第2キャビティ部38をコンパクトに形成することができるので、評価用鋳造型1の小型化を図ることができる。
また、評価用鋳造型88において第1キャビティ部112や第2キャビティ部114や橋渡し部116は、ケース52の任意の断面における各部分の寸法をもとにケース52用の鋳造型の流路を簡易化して表現した評価用キャビティモデル86の形状に基づいて形成している。そのため、ケース52の鋳造時の鋳造材料の流動性と湯流れ性とを直接的に評価することができる。そして、この評価結果をもとにケース52用の鋳造型を設計することにより、成形状態の優れたケース52を成形でき、ケース52の品質を向上させることができる。
また、評価用キャビティモデル86は、ケース52用の鋳造型の流路を円柱形状に表現しており、ケース52用の鋳造型の流路の径をケース52の任意の断面における各部分の厚みの寸法の大きさに合わせて表現している。そのため、第1キャビティ部112や第2キャビティ部114や橋渡し部116は、ケース52用の鋳造型の流路を簡易化した形状に形成すればよいので、評価用鋳造型88の製造コストを抑制することができ、評価に要するコストを低減することができる。
また、第1キャビティ部112と第2キャビティ部114は湯口部110から直線状に伸びるように形成されているので、第1キャビティ部112と第2キャビティ部114を容易に形成することができる。そのため、評価用鋳造型88の製造コストを抑制することができる。
なお、上記した実施の形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。例えば、評価用鋳造型88において、第1キャビティ部112と第2キャビティ部114とを湯口部110を中心に螺旋形状に形成してもよい。
1 評価用鋳造型
10 第1分割型
12 第2分割型
14 開口部
16 (第1分割型の)第1連通溝
18 (第1分割型の)第2連通溝
20 (第1分割型の)橋渡し溝
24 窪み部
26 (第2分割型の)第1連通溝
28 (第2分割型の)第2連通溝
30 (第2分割型の)橋渡し溝
34 湯口部
36 第1キャビティ部
38 第2キャビティ部
40 橋渡し部
42 鋳造品
44 部分
46 部分
50 部分
52 ケース
54 ゲート
56 ゲート
58 ゲート
60 ゲート
62 ゲート
64 第1キャビティモデル
66 第2キャビティモデル
68 重要部位
70 重要部位
72 重要部位
74 重要部位
76 橋渡しキャビティモデル
78 橋渡しキャビティモデル
80 橋渡しキャビティモデル
82 橋渡しキャビティモデル
86 評価用キャビティモデル
88 評価用鋳造型
90 第1分割型
92 第2分割型
94 開口部
96 第1連通溝
98 第2連通溝
100 橋渡し溝
102 窪み部
104 第1連通溝
106 第2連通溝
108 橋渡し溝
110 湯口部
112 第1キャビティ部
114 第2キャビティ部
116 橋渡し部
R1 第1湯流れルート
R2 第2湯流れルート

Claims (6)

  1. 鋳造時における鋳造材料の流れの状態を評価する評価用鋳造型において、
    前記鋳造材料を鋳込む湯口部と、
    前記湯口部に連通し複数設けられたキャビティ部と、
    各々の前記キャビティ部の間を連通させる橋渡し部と、を有し、
    前記キャビティ部の内部に鋳込まれた前記鋳造材料の長さをもとに前記鋳造材料の流動性を評価し、
    前記橋渡し部の内部に鋳込まれた前記鋳造材料の成形状態をもとに前記鋳造材料の湯流れ性を評価すること、
    を特徴とする評価用鋳造型。
  2. 請求項1の評価用鋳造型において、
    前記キャビティ部および前記橋渡し部は、鋳造により成形する製品の任意の断面における各部分の寸法をもとに前記製品用の鋳造型の流路を簡易化して表現した評価用キャビティモデルの形状に基づいて形成され、
    前記評価用キャビティモデルは、前記流路を円柱形状に表現しており、前記流路の径を前記製品の任意の断面における各部分の厚みの寸法の大きさに合わせて表現していること、
    を特徴とする評価用鋳造型。
  3. 請求項1または2の評価用鋳造型において、
    前記キャビティ部は前記湯口部を中心に螺旋形状に形成されていること、
    を特徴とする評価用鋳造型。
  4. 請求項3の評価用鋳造型において、
    前記キャビティ部として第1キャビティ部と第2キャビティ部とを備え、
    前記湯口部から離れる方向について前記第1キャビティ部と前記第2キャビティ部とは交互に形成されていること、
    を特徴とする評価用鋳造型。
  5. 請求項1または2の評価用鋳造型において、
    前記キャビティ部は前記湯口部から直線状に伸びるように形成されていること、
    を特徴とする評価用鋳造型。
  6. 鋳造時における鋳造材料の流れの状態を評価する評価用鋳造型を用いた評価方法において、
    前記評価用鋳造型は、前記鋳造材料を鋳込む湯口部と、前記湯口部に連通し複数設けられたキャビティ部と、各々の前記キャビティ部の間を連通させる橋渡し部と、を有し、
    前記キャビティ部の内部に鋳込まれた前記鋳造材料の長さをもとに前記鋳造材料の流動性を評価し、
    前記橋渡し部の内部に鋳込まれた前記鋳造材料の成形状態をもとに前記鋳造材料の湯流れ性を評価すること、
    を特徴とする評価用鋳造型を用いた評価方法。
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