JP2012197679A - 斜板式可変容量圧縮機の揺動板の回り止め機構およびこれを構成する等速自在継手 - Google Patents

斜板式可変容量圧縮機の揺動板の回り止め機構およびこれを構成する等速自在継手 Download PDF

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卓 板垣
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Abstract

【課題】斜板式可変容量圧縮機内の希薄潤滑下での使用に耐え、加工性が良好で、材料歩留まりが高く、低コスト化が図れることができる揺動板の回り止め機構およびこれを構成する等速自在継手を提供する。
【解決手段】ハウジングに回転自在に支持された駆動軸6に連結されて回転すると共に、前記駆動軸6に対して傾斜可能な斜板13と、回転が阻止された揺動板18と、前記揺動板18を支持するために前記ハウジングに支持された中心軸30とを備えた斜板式可変容量圧縮機1の揺動板18の回り止め機構36において、前記揺動板18の回り止め機構36が等速自在継手21で構成され、その外側継手部材22が前記揺動板18に取付けられ、内側継手部材23が前記中心軸30に取付けられると共に、前記等速自在継手22の構成部材の少なくとも1つが金属焼結体からなり、その表面に熱処理による硬化層が形成されている。
【選択図】図1

Description

この発明は、斜板式可変容量圧縮機の揺動板の回り止め機構およびこれを構成する等速自在継手に関する。
斜板式可変容量圧縮機は、ハウジングに回転自在に支持された駆動軸と、この駆動軸に連結されて回転すると共に、駆動軸に対して傾斜可能な斜板と、この斜板に軸受を介して連結され、回転が阻止された揺動板と、この揺動板に連結されて駆動軸の軸方向に往復運動するピストンと、揺動板を支持するために前記ハウジングに支持された中心軸とを主な構成部品としている。そして、揺動板の回転を阻止するために回り止め機構が設けられており、この回り止め機構として等速自在継手が用いられた構造が、例えば、特許文献1において知られている。この回り止め機構では、等速自在継手が揺動板の中央に配置され、
その外側継手部材が揺動板に取付けられ、内側継手部材が中心軸に取付けられる。
上記の揺動板の回り止め機構を構成する等速自在継手は、斜板式可変容量圧縮機内の希薄潤滑下で使用されるので、等速自在継手の各摺動部やボールとトラック溝間への潤滑剤の供給が少なく、潤滑性や耐久性等において過酷な状態となっている。
また、上記の等速自在継手の各構成部品には、中実の金属材料(溶製材)が用いられている。そのため、鍛造加工等により素形材を得る工程、外径面や内径面などの旋削加工工程、焼入れ等の熱処理工程や高精度が要求される部位の研削加工工程などを経て最終製品に仕上げられる。このため、加工量が多く材料ロスも多く、製造コストの低減には限界がある。
一方、等速自在継手の保持器に焼結金属を適用したものが、特許文献2に記載されているが、斜板式可変容量圧縮機内の希薄潤滑下で使用される等速自在継手として、強度、耐久性や潤滑性の面で問題に着目したものではない。
特開2006−200405号公報 実開平3−105726号公報
上記のような問題に鑑み、本発明は、斜板式可変容量圧縮機内の希薄潤滑下での使用に耐え、加工性が良好で、材料歩留まりが高く、低コスト化を図ることができる揺動板の回り止め機構およびこれを構成する等速自在継手を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の目的を達成するために種々検討した結果、斜板式可変容量圧縮機の揺動板の回り止め機構を構成する等速自在継手として、高密度の金属焼結体を活用するという着想と、この金属焼結体の空孔を潤滑剤のオイルポットにするという二つの新たな着想を行い、これが相俟って本発明に至った。
前述の目的を達成するための技術的手段として、本発明は、ハウジングに回転自在に支持された駆動軸と、この駆動軸に連結されて回転すると共に、前記駆動軸に対して傾斜可能な斜板と、この斜板に軸受を介して連結され、回転が阻止された揺動板と、この揺動板に連結されて前記駆動軸の軸方向に往復運動するピストンと、前記揺動板を支持するために前記ハウジングに支持された中心軸とを備えた斜板式可変容量圧縮機の揺動板の回り止め機構において、前記揺動板の回り止め機構が等速自在継手で構成され、その外側継手部材が前記揺動板に取付けられ、内側継手部材が前記中心軸に取付けられると共に、前記等速自在継手の構成部材の少なくとも1つが金属焼結体からなり、その表面に熱処理による硬化層が形成されていることを特徴とする。
等速自在継手の構成部材の形状に対応した圧粉体を形成し、これを焼結して金属焼結体を得た後、その表面に熱処理による硬化層を形成する。熱処理としては、ずぶ焼入れ、浸炭焼入れなど種々適用でき、また、材料や製品仕様により適宜選択することができる。これにより、所定の精度および機械的強度を有する構成部材が得られる。したがって、斜板式可変容量圧縮機内の希薄潤滑下での使用に適し、揺動板の回り止め機構として必要とされる機能を備えた等速自在継手の構成部材を加工性よく量産することができる。複雑な形状の構成部材であっても材料の無駄なく製作することができ、ひいては、斜板式可変容量圧縮機の低コストを図ることができる。
等速自在継手の構成部材の少なくとも1つを形成する金属焼結体の空孔率が5%以上で20%以下であることを特徴とする。ここでいう空孔率は以下に示す計算式で示される。
空孔率=(1−金属焼結体の密度/真密度)×100[%]
上式における「真密度[g/cm3]」とは、溶製材からなる素材のように、素材内部に空孔が存在しないような材料の理論密度を意味し、下記の計算式から求めることができる。
(1)単一組成からなる材料の場合
真密度=100/(100/材料を構成する元素の密度)=材料を構成する元素の密度
(2)複数組成からなる材料の場合(ここでは組成A〜Cの3種類からなるものを例示)
真密度=100/[(元素Aの配合度/元素Aの密度)+(元素Bの配合度/元素Bの密度)+(元素Cの配合度/元素Cの密度)]
例えば、Fe/Crの化学成分が、それぞれ87.0/13.0[wt%]のステンレス材の真密度は、上記各元素の密度がそれぞれ7.87/7.15[g/cm3]であることから、
真密度=100/[(87.0/7.87)+(13.0/7.15)]≒7.78
となる。
空孔率が5%以上で20%以下という高密度の金属焼結体からなるものであるため、等速自在継手の構成部材に必要とされる機械的強度を確保すると共に斜板式可変容量圧縮機内の希薄潤滑下での使用に耐えうる潤滑性を確保することができる。金属焼結体の空孔率が5%未満と小さすぎると、潤滑剤のオイルポットとしての機能を果たさず、転動強度や摺動性の面で劣る場合がある。一方、金属焼結体の空孔率が20%を超えて大きすぎると、硬度低下の一因となる。したがって、構成部材としての機能を両立させるためには金属焼結体の空孔率が5%以上で20%以下が望ましい。
金属焼結体は、鉄系合金の金属粉末を主成分とし、これに少なくともクロムおよびモリブデンを含む合金化粉からなることを特徴とする。具体的には、例えば、クロムの含有量が1.0〜2.0mass%、モリブデンの含有量が0.05〜0.5mass%であり、残部を鉄系合金および不可避的不純物とした合金化粉の圧粉体を焼結することで成形する。これにより、より高強度な金属焼結体が得られ、強度、耐久性が向上する。クロムの含有量は、好ましくは1.0〜2.0mass%、さらに好ましくは1.2〜1.8mass%であり、モリブデンの含有量は、好ましくは0.05〜0.5mass%、さらに好ましくは0.1〜0.3mass%である。クロムおよびモリブデンの添加は、焼入れ性を向上させ、硬度が低くなりやすい金属焼結体の欠点を補うことができる。
圧粉体の成形に用いる原料粉末としては、原料粉末同士や粉末と成形金型間の摩擦力を低減させるための潤滑剤を含むものを使用することが望ましく、特に粉末体成形時の加圧力を受けることによって液相化し、原料粉末間に拡散・浸透していくような固体潤滑剤を含むものが望ましい。すなわち、金属焼結体は、固体潤滑剤を混合した原料粉末の圧粉体を加熱することで成形されたものとすることができる。これにより、圧粉体を成形金型からスムーズに離型することができるので、金属焼結体の高精度化を達成することができる。
金属焼結体の表面硬度がHV513〜750であることを特徴とする。金属焼結体の表面硬度がHV513より低いと、磨耗しやすく摩耗粉が転動部や摺動部に入り込んで更なる摩耗を引き起こす原因となったり、摩耗粉が金属焼結体の空孔に詰まり、オイルポット効果を減少させる原因となる。また、転動疲労による耐久性低下の一因にもなる。
金属焼結体は潤滑剤が初期含浸されていることを特徴とする。潤滑剤を初期含浸することにより、斜板式可変容量圧縮機内の希薄潤滑下にもかかわらず、運転開始時より良好な潤滑状態を得ることができる。初期含浸する潤滑剤は、具体的には、ポリアルキルグリコール(PAG)が好ましい。PAGは、カーエアコン用コンプレッサで一般的に使用される冷媒と相溶性があり、冷媒と共存する潤滑剤として好ましい。
本発明の斜板式可変容量圧縮機の揺動板の回り止め機構を構成する等速自在継手の好ましいものとして、外側継手部材と、内側継手部材と、トルク伝達ボールと、保持器とから構成される等速自在継手がある。この等速自在継手の例として、ツェッパ型等速自在継手やアンダーカットフリー型等速自在継手などが挙げられるが、これに限定されるものではない。また、ボールの個数も3個〜8個程度で適宜設定できる。このような等速自在継手の構成部材である内側継手部材、外側継手部材や保持器の少なくとも1つを金属焼結体で形成することができる。したがって、等速自在継手の構成部材の1つを金属焼結体で形成する場合から構成部材のすべてを金属焼結体で形成する場合のいずれの場合でも適宜実施することができる。
保持器を金属焼結体で形成した場合には、保持器の球状外周面および球状内周面と球面嵌合する外側継手部材、内側継手部材が溶製材であっても、各球面嵌合部に潤滑剤が入り込むので、良好な潤滑状態を得ることができる。また、外側継手部材および内側継手部材を金属焼結体で形成した場合には、保持器が溶製材であっても、各球面嵌合部に潤滑剤が入り込むと共に、さらにボールとトラック溝との間にも潤滑剤が入り込むので、さらに良好な潤滑状態を得ることができる。
内側継手部材を中心軸と一体の金属焼結体で形成した場合には、部品点数が削減され、さらに低コスト化が図れる。
本発明によれば、斜板式可変容量圧縮機の揺動板の回り止め機構を構成する等速自在継手が、所定の精度および機械的強度を有する。したがって、斜板式可変容量圧縮機内の希薄潤滑下での使用に適し、揺動板の回り止め機構として必要とされる機能を備えた等速自在継手の構成部材を加工性よく量産することができる。複雑な形状の構成部材であっても材料の無駄なく製作することができ、ひいては、斜板式可変容量圧縮機の低コストを図ることができる。
また、空孔率が5%以上で20%以下という高密度の金属焼結体からなるものであるため、等速自在継手の構成部材に必要とされる機械的強度を確保すると共に斜板式可変容量圧縮機内の希薄潤滑下での使用に耐えうる潤滑性能を確保することができる。
本発明の第1の実施形態に係る斜板式可変容量圧縮機の揺動板の回り止め機構と斜板式可変容量圧縮機の全体構造を示す縦断面図である。 第1の実施形態の回り止め機構を構成する等速自在継手を示す図である。 等速自在継手の外側継手部材を示す図である。 等速自在継手の内側継手部材を示す図である。 等速自在継手の保持器を示す図である。 金属焼結体の製造工程を示す図である。 本発明の第2の実施形態の回り止め機構を構成する等速自在継手を示す図である。 本発明の第3の実施形態の回り止め機構を構成する等速自在継手を示す図である。 金属焼結体からなる内側継手部材の変形例を示す縦断面図である。
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本発明の第1の実施形態である斜板式可変容量圧縮機の揺動板の回り止め機構を図1〜図6に基づいて説明する。図1は斜板式可変容量圧縮機の全体構造を示す縦断面図である。斜板式可変容量圧縮機1は、フロントハウジング2とミドルハウジングとしてのシリンダブロック3とその後方の2点鎖線で示すリアハウジング4が図示しない締結手段によって一体化されて圧縮機1のハウジングを形成している。シリンダブロック3には、複数個(例えば5個)のシリンダボア5が、中心線Aの周りに概ね均等に配置されるように形成されている。図示は省略するが、リアハウジング4の内部には概ね環状の空間としての吐出室が形成されていると共に、中心部分には空間として吸入室が形成されている。
駆動軸6は、外部の動力源(例えばエンジン)から回転動力を受け入れるものであって、この駆動軸6と直交するようにロータ7が一体的に取り付けられている。ロータ7は駆動軸6と一体部品の場合もある。ロータ7の外周寄りの一部からアーム部8が後方に向かって突出するように形成されている。アーム部8には、カムとして作動する長孔15が設けられている。駆動軸6はラジアル転がり軸受9、10を介して、ハウジングの一部であるフロントハウジング2に回転自在に支持されていると共に、駆動軸6に一体的に取り付けられたロータ7の背面をスラスト転がり軸受11を介して、スラスト方向にも回転自在に支持されている。ラジアル転がり軸受9および10の間にはシール装置12が設けられて、駆動軸6の周囲から流体が外部に漏洩することを防止している。
斜板13は、概ね円環状であって、その一部から前方へ突出するアーム部14を備えている。アーム部14には、ピン16が設けられていて、駆動軸6に取り付けられたロータ7のアーム部8に設けられた長孔15に挿入されて係合している。これらの部分によってリンク機構17が構成されて、斜板13が駆動軸6と共に回転することができ、かつ駆動軸6やロータ7に対して角度変位でき傾斜可能となっている。斜板13には、後述する手段により回転を阻止されて揺動のみをする概ね円環状の揺動板18が、ラジアル転がり軸受19とスラスト転がり軸受20を介して支持されている。
揺動板18の内周孔には、等速自在継手21の外側継手部材22が圧入嵌合され、止め輪26によって位置決め固定されている。揺動板18の小径部分27にラジアル転がり軸受19の内輪が組み込まれて、止め輪28によって位置決め固定されている。ラジアル転がり軸受19の外輪は斜板13の内周孔29に組み込まれて、その肩部で位置決め固定されている。
斜板13と揺動板18を支持する中心軸30は、駆動軸6の軸線Aと一致した状態で、回転しないようにシリンダブロック3によって支持されている。具体的には、中心軸30の大径部に雄スプライン31が形成され、シリンダブロック3の中心部の雌スプライン32に係合している。この結果、中心軸8はシリンダブロック3に対して回転は阻止されるが、軸方向には移動可能に、シリンダブロック3に支持される。中心軸30の軸端に形成された雄スプライン33に等速自在継手21の内側継手部材23の雌スプライン34が嵌合され、止め輪35によって軸方向に位置決め固定されている。詳細は後述するが、等速自在継手21は、外側継手部材22、内側継手部材23、トルク伝達ボール24および保持器25とからなる。保持器25に保持されたトルク伝達ボール24が外側継手部材と内側継手部材23の各トラック溝に係合され、作動角を取った状態でトルクが伝達できる。
本実施形態の回り止め機構の概要として、等速自在継手21の外側継手部材22が揺動板18に取り付け固定され、一方、内側継手部材23が中心軸30に取り付け固定されて、揺動板18の回転を阻止するための回り止め機構36が構成される。この回り止め機構36により、揺動板18が斜板13と共に揺動運動するものの、斜板13の回転運動とは無関係に回転しないように停止していることが可能となる。回り止め機構36を構成する等速自在継手21の外側継手部材22、内側継手部材23および保持器25が金属焼結体で形成されている。本実施形態の回り止め機構36の詳細は、図2〜図5に基づいて後述する。
揺動板18の周辺部には、シリンダボア5と同数の球状の窪み部37が設けられており、これに対応して同数のコネクティングロッド38の一端に形成された球状端部39が嵌合している。また、シリンダボア5内に摺動可能に挿入されたピストン40にも球状の窪み部41が設けられていて、コネクティングロッド38の他端に形成された球状端部42が嵌合している。
リアハウジング4の内部については図示を省略するが、概要は次のとおりである。前述したように、リアハウジング4の内部には概ね環状の空間としての吐出室が形成されていると共に、中心部分には空間として吸入室が形成されている。そして、シリンダブロック3とリアハウジング4との間には、バルブプレートが介在され、各シリンダボア5に対応する位置においてバルブシートに吐出口と吸入口が開口している。各吸入口には吸入バルブが配置されシリンダボアの側から閉鎖されており、一方、各吐出口には吐出バルブが配置され吐出室の側から閉鎖されている。また、リアハウジング4の後端部に制御弁が取り付けられており、制御装置によって制御されて流体圧が作り出される。これを制御圧として斜板13や揺動板18が配置されたフロンハウジング2の内部の制御圧室に導入されて、揺動板18の傾斜角が制御されている。
上記の構成からなる斜板式可変容量圧縮機1の作動について説明する。駆動軸6が外部の動力源によって回転駆動されると、駆動軸6のロータ7に対してアーム部8、長孔15、ピン16、アーム部14を介して連結されている斜板13が駆動軸6と共に回転する。しかし、揺動板18は、斜板13に対してラジアル転がり軸受19およびスラスト転がり軸受20を介して連結されているのと、中心部が回り止め機構36を構成する等速自在継手21を介して回転しない中心軸30によって支持されているので回転することはなく、揺動板18は、その傾斜角度に応じた大きさの振幅で揺動運動のみを行う。それによって、揺動板18にコネクティングロッド38を介して連結されている複数個のピストン40が、シリンダボア5内で往復運動する。その結果、複数個のピストン40の頂面に形成される作動室43の中で、吸入工程にあるものは拡大して低圧となるので、リアハウジング4内の吸入室(図示省略)内にある冷媒が作動室43内に流入する。これとは反対に、圧送工程にあるピストン40の頂面に形成される作動室43は縮小されるため、その内部にある冷媒は圧縮されて高圧となり吐出室(図示省略)に吐出される。駆動軸6の1回転当たりの圧縮機1の吐出量は、斜板13および揺動板18の傾斜角度によって決まるピストン40のストロークの長さに概ね比例している。上記のような圧縮機1の作動状態において、転がり軸受、等速自在継手や各構成部材の摺動部分は、圧縮機1内の微量な潤滑剤による過酷な潤滑条件下にある。このような潤滑条件下にあるが、本実施形態の回り止め機構36を構成する等速自在継手21は、その構成部材の少なくとも1つが金属焼結体からなるので、潤滑性能を確保することができる。
本発明の第1の実施形態である揺動板の回り止め機構を構成する等速自在継手の詳細を図2〜図5に基づいて説明する。図2に示す等速自在継手21は、図1に示した等速自在継手21を拡大したものである、図2(a)は等速自在継手21の縦断面図であり、図2(b)は正面図である。この等速自在継手21は固定式等速自在継手であるツェッパ型等速自在継手である。等速自在継手21は、外側継手部材22、内側継手部材23、トルク伝達ボール24および保持器25からなる。外側継手部材22の球状内周面50には6本のトラック溝51が円周方向等間隔に、かつ軸方向に沿って形成されている。内側継手部材23の球状外周面52には、外側継手部材22のトラック溝51と対向するトラック溝53が円周方向等間隔に、かつ軸方向に沿って形成されている。外側継手部材22のトラック溝51と内側継手部材23のトラック溝53との間にトルクを伝達する6個のボール24が介在されている。外側継手部材22の球状内周面50と内側継手部材23の球状外周面52の間に、ボール24を保持する保持器25が配置されている。外側継手部材22は円環状に形成されその外周面は円筒状であり、図1に示すように揺動板18の内周孔に圧入嵌合される。また、内側継手部材23の雌スプライン34は、図1に示すように中心軸30の雄スプライン33に嵌合される。
図2に示すように、外側継手部材22の球状内周面50と内側継手部材23の球状外周面52の曲率中心は、いずれも、継手の中心Oに形成されている。これに対して、外側継手部材22のトラック溝51の曲率中心Bと、内側継手部材23のトラック溝53の曲率中心Cとは、継手の中心Oに対して軸方向に等距離オフセットされている。これにより、継手が作動角をとった場合、外側継手部材22と内側継手部材23の両軸線がなす角度を二等分する平面上にボール24が常に案内され、二軸間で等速に回転トルクが伝達されることになる。このような等速自在継手21の機能を利用して揺動板18の回り止め機構36を構成したので、揺動板18の傾斜角度に応じて、ボール24が外側継手部材22と内側継手部材23のトラック溝51、53に係合しながら往復移動して揺動板18の回り止めをスムーズに行える。また、揺動板18の揺動運動が、等速自在継手21の継手中心0とし、外側継手部材22、保持器25および内側継手部材23の球面接触部で行われるので、振動のない安定した揺動運動が実現する。
本実施形態では、等速自在継手21の外側継手部材22、内側継手部材23および保持器25が金属焼結体で形成されている。これらの各構成部材を図3〜図5に示す。図3は外側継手部材22の単体図である。図3(a)は縦断面図であり、図3(b)は図3(a)のD−D線における横断面図である。図4は内側継手部材23の単体図である。図4(b)は正面図であり、図4(a)は図4(b)のE−E線における縦断面図である。図4(a)に示す切欠部54は、保持器25内に内側継手部材23を組み立てる際、保持器25のポケット55(図5参照)内に内側継手部材23を潜らせて組み立てるためのものである。図5は保持器25の単体図である。図5(a)はポケット55の中心面(図5(b)のG−G線)における縦断面図であり、図5(b)は図5(a)のF−F線における横断面図である。
外側継手部材22、内側継手部材23および保持器25は、金属粉末を主成分とする原料粉末の圧粉体を焼結することによって形成された金属焼結体22”、23”、25”(図3〜図5参照)からなり、その表面には、熱処理による硬化層(図示省略)が形成されている。このような構成を有する外側継手部材22、内側継手部材23および保持器25は、主に、図6に示すような原料粉末準備工程S1、圧粉工程S2、脱脂工程S3、焼結工程S4、熱処理工程S5、仕上げ工程S6および潤滑剤含浸工程S7を経て製造される。
原料粉末準備工程S1では、金属焼結体からなる外側継手部材22、内側継手部材23および保持器25の成形用材料としての原料粉末が準備・生成される。原料粉末は、例えば、鉄(Fe)を主成分とし、これに少なくとも1.0〜2.0mass%のクロム(Cr)および0.05〜0.5mass%のモリブデン(Mo)を含み、残部を鉄系合金および不可避的不純物とした合金化粉とされる。これにより、より高強度な金属焼結体が得られ、強度、耐久性が向上する。クロムの含有量は、好ましくは1.0〜2.0mass%、さらに好ましくは1.2〜1.8mass%であり、モリブデンの含有量は、好ましくは0.05〜0.5mass%、さらに好ましくは0.1〜0.3mass%である。クロムおよびモリブデンの添加は、焼入れ性を向上させ、硬度が低くなりやすい金属焼結体の欠点を補うことができる。
この原料粉末には、必要に応じて、添加剤として、銅、二硫化モリブデン、黒鉛等の固体潤滑剤や、成形を容易にするためにステアリン酸亜鉛や非金属系潤滑剤であるエチレンビスステアルアミド等の潤滑剤を混合しても良い。
圧粉工程S2では、上記の原料粉末を圧粉することにより、外側継手部材22、内側継手部材23および保持器25の形状をなした圧粉体22’、23’、25’(図3〜図5参照)を形成する。圧粉体22’、23’、25’は、焼結温度以上で加熱することにより形成される金属焼結体22”、23”、25”の空孔率が5%以上で20%以下となるように高密度に圧縮成形される。本実施形態で用いられる原料粉末は鉄を主成分とするものであり、鉄の密度は7.87g/cm3であるので、上記の圧粉体22’、23’、25’は、金属焼結体22”、23”、25”となったときの密度が7.0〜7.5g/cm3の範囲内になるように圧縮成形することが望ましい。
具体的には、例えばサーボモータを駆動源としたCNCプレス機に圧粉体形状に倣ったキャビティを画成してなる成形金型をセットし、キャビティ内に充填した上記の原料粉末を600〜1500MPaの加圧力で加圧することにより圧粉体22’、23’、25’を成形する。圧粉体22’、23’、25’の成形時において、成形金型は70℃以上に加温してもよい。
金属焼結体22”、23”、25”の空孔率を上記の範囲内となるような圧粉体22’、23’、25’を得るべく、原料粉末を高密度に圧縮すると、圧粉体22’、23’、25’の表面がキャビティの内壁面に密着してしまい、圧粉体22’、23’、25’をスムーズに成形金型から離型することができない恐れがある。この点、本実施形態では、原料粉末に固体潤滑剤を混合したことから、圧粉体22’、23’、25’の成形時には、上記の高い加圧力により固体潤滑剤を液相化し、この液相化された固体潤滑剤を原料粉末相互間に拡散・浸透させることができる。したがって、脆性品である圧粉体22’、23’、25’をスムーズに離型することができ、離型に伴う圧粉体22’、23’、25’の形状の崩れを回避することができる。
脱脂工程S3では、圧粉体22’、23’、25’に含まれる潤滑剤等が除去される。脱脂は、一般的な焼結金属製品を製作する場合と同様の条件で行うことができる。
焼結工程S4では、脱脂された圧粉体22’、23’、25’を焼結温度以上で加熱し、隣接する原料粉末同士を焼結結合させることによって金属焼結体22”、23”、25”を形成する。原料粉末は鉄を主成分とするものであることから、酸化を可及的に防止するために、例えば窒素ガスおよび水素ガスの混合ガス雰囲気下に圧粉体22’、23’、25’を配置し、これを1150〜1300℃(例えば1250℃)で60分間以上加熱することにより金属焼結体22”、23”、25”を形成する。なお、圧粉体22’、23’、25’の焼結は、上記のような不活性ガス雰囲気下のみならず、真空下で行うようにしてもよい。
焼結工程S4を経た金属焼結体22”、23”、25”のトラック溝51、53や球状面50、52、56、57に転造加工やバニシング加工などの塑性加工を施すことにより、より高密度に成形することができる。この場合には、上記の加工を施した金属焼結体22”、23”、25”の表層部の空孔率は小さくなるが、この表層部を含めた金属焼結体22”、23”、25”の全体の空孔率を5%以上で20%以下にする。上記の塑性加工は、必要に応じて実施すればよく、必ずしも実施する必要はない。
熱処理工程S5は、金属焼結体22”、23”、25”に焼入れ処理等の熱処理を施すことにより、その表面に硬化層(図示省略)を形成する工程である。これにより、金属焼結体22”、23”、25”の摺動面やトラック溝などの表面にHV513〜750の高い表面硬度を付与する。これにより、摩耗粉が転動部や摺動部に入り込んで更なる摩耗を引き起こす原因となったり、摩耗粉が金属焼結体22”、23”、25”の空孔に詰まり、オイルポット効果を減少させる等の問題を防止でき、球面接触部やボールとトラック溝間の転動疲労に対する耐久性を確保することができる。焼入れの手段としては、ずぶ焼入れや浸炭焼入れを採用することができ、また、材料や製品仕様により適宜選択することができる。
仕上げ工程S6は、金属焼結体22”、23”、25”の所定部位に対して、研削加工等の仕上げ処理を施すことにより、金属焼結体22”、23”、25”の必要な部位を一層高精度化する工程である。この仕上げ工程S6は、必要に応じて実施すればよく、必ずしも実施する必要はない。
潤滑剤含浸工程S7は、金属焼結体22”、23”、25”に潤滑剤を初期含浸する工程である。これにより、斜板式可変容量圧縮機内の希薄潤滑下にもかかわらず、運転開始時より良好な潤滑状態を得ることができる。初期含浸する潤滑剤は、具体的には、ポリアルキルグリコール(PAG)が好ましい。PAGは、カーエアコン用コンプレッサで一般的に使用される冷媒と相溶性があり、冷媒と共存する潤滑剤として好ましい。また、この潤滑剤含浸工程S7も、必要に応じて実施すればよく、必ずしも実施する必要はない。
次に、第2の実施形態を図7に基づいて説明する。図7(a)は本実施形態における等速自在継手の縦断面図であり、図7(b)は正面図である。前述した第1の実施形態と同様の機能を有する箇所には同一の符号を付して重複説明は省略する。以降の実施形態においても同様とする。
第2の実施形態の回り止め機構では、等速自在継手21の保持器25のみが金属焼結体で形成されている。外側継手部材22、内側継手部材23およびボール24は、通常用いられる溶製材で形成されている。金属焼結体からなる保持器25は、その球状外周面56が外側継手部材22の球状内周面50と球面接触し、球状内周面57が内側継手部材23の球状外周面52に球面接触するので、外側継手部材22、内側継手部材23が溶製材であっても、各球面嵌合部に潤滑剤が入り込むので、良好な潤滑状態を得ることができる。金属焼結体の組成、性状や製造の工程などは、第1実施形態において前述した内容と同様であるので、説明を省略する。
次に、第3の実施形態を図8に基づいて説明する。図8(a)は本実施形態における等速自在継手の縦断面図であり、図8(b)は正面図である。本実施形態の回り止め機構では、等速自在継手21の外側継手部材22と内側継手部材23が金属焼結体で形成され、ボール24と保持器25は通常用いられる溶製材で形成されている。金属焼結体からなる外側継手部材22と内側継手部材23は、その球状内周面50と球状外周面52が保持器25の球状外周面56と球状内周面57にそれぞれ球面接触するので、保持器が溶製材であっても、各球面嵌合部に潤滑剤が入り込むと共に、さらにボールとトラック溝との間にも潤滑剤が入り込むので、さらに良好な潤滑状態を得ることができる。金属焼結体の組成、性状や製造の工程などは、第1実施形態において前述した内容と同様であるので、説明を省略する。
次に、金属焼結体からなる内側継手部材の変形例を図9に示す。この変形例では内側継手部材23が中心軸30と一体の金属焼結体で形成されている。この内側継手部材23はアンダーカットフリー型等速自在継手に適用するものである。すなわち、トラック溝53は、曲線状トラック溝部53aと直線状トラック溝部53bとから構成されている。図示は省略するが、外側継手部材のトラック溝は、継手中心平面において、内側継手部材23のトラック溝53と鏡像対象に形成され、その結果、外側継手部材の開口端側に直線状トラック溝部が形成され、奥側に曲線状トラック溝部が形成される。このようなアンダーカットフリー型等速自在継手の形式にしたので、中心軸30が一体となった内側継手部材23でも、これに保持器を嵌合させ、さらにボール組み込んだ状態で、外側継手部材に軸方向から組み込むことを可能にできる。この変形例においても金属焼結体の組成、性状や製造の工程などは、第1実施形態において前述した内容と同様であるので、説明を省略する。
本発明の実施例および比較例を以下に説明する。第2の実施形態の回り止め機構を構成する図7に示す等速自在継手において、保持器を形成する金属焼結体の粉体組成を表1に示すように、実施例1では、0.5mass%の炭素(C)、1.0mass%のモリブデン(Mo)、2.0mass%の銅(Cu)、3.0mass%ニッケル(Ni)を含み、残部を鉄(Fe)および不可避的不純物とした。実施例2では、0.25mass%の炭素(C)、1.5mass%のクロム(Cr)、0.2mass%のモリブデン(Mo)を含み、残部を鉄(Fe)および不可避的不純物とした。このような組成の粉末を表2に示す条件で圧縮成形し、焼結した。その後、浸炭焼入れを行い、保持器を製作した。実施例1、実施例2の保持器の空孔率および表面硬さを表2に示す。なお、空孔率は、前述した段落0011に示す計算式により算出した。
比較例は、溶製材としてのSCr420材で保持器を製作し、浸炭焼入れ焼き戻しを行った。比較例の表面硬さを表2に示す。
Figure 2012197679
Figure 2012197679
(評価試験および試験結果)
実施例1、実施例2および比較例について評価を行った。評価試験を行った図7のツェッパ型等速自在継手として、NTN製BJ75を用い、これに実施例1、実施例2の焼結製保持器と比較例の溶製材製保持器を組み込んだ。外側継手部材をS53C材、内側継手部材をSCr420材の溶製材とし、ボールを鋼球とした。本評価試験では、斜板式可変容量圧縮機内の潤滑条件に近づけるため、外側継手部材、内側継手部材、ボール、保持器を組込み、内側継手部材にシャフトを連結した上で、外側継手部材の外周とシャフトの外周との間をブーツで密封するに際し、その継手空間容積の10%にあたる量のPAG(ポリアルキレングリコール)を潤滑剤として封入した。
試験条件を以下に示す。
トルク:80Nm
ジョイント角度:6deg
回転数:5000rpm
規定運転時間後、継続運転可能なものをOK、内部部品に不具合が生じ継続運転不可のものをNGとした。評価試験の結果、比較例1は、運転開始後5hで焼き付きが生じ運転不可となったが、実施例1および実施例2は規定運転時間終了後も継続運転可能であった。これにより、実施例1および実施例2は良好な潤滑性能と耐久性を有することが判明した。
以上の各実施形態やその変形例では、ツェッパ型等速自在継手およびアンダーカットフリー型等速自在継手を回り止め機構に適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、保持器のないデルタ型等速自在継手や更には摺動式等速自在継手も適用することができる。
1 斜板式可変容量圧縮機
2 フロントハウジング
3 シリンダブロック
4 リアハウジング
5 シリンダボア
6 駆動軸
7 ロータ
8 アーム部
9 ラジアル転がり軸受
10 ラジアル転がり軸受
11 スラスト転がり軸受
13 斜板
14 アーム部
17 リンク機構
18 揺動板
19 ラジアル転がり軸受
20 スラスト転がり軸受
21 等速自在継手
22 外側継手部材
22’ 外側継手部材の圧粉体
22” 外側継手部材の金属焼結体
23 内側継手部材
23’ 内側継手部材の圧粉体
23” 内側継手部材の金属焼結体
24 トルク伝達ボール
25 保持器
25’ 保持器の圧粉体
25” 保持器の金属焼結体
30 中心軸
36 回り止め機構
38 コネクティンロッド
40 ピストン
43 作動室
50 球状内周面
51 トラック溝
52 球状外周面
53 トラック溝
56 球状外周面
57 球状内周面
B 曲率中心
C 曲率中心
O 継手中心

Claims (14)

  1. ハウジングに回転自在に支持された駆動軸と、この駆動軸に連結されて回転すると共に、前記駆動軸に対して傾斜可能な斜板と、この斜板に軸受を介して連結され、回転が阻止された揺動板と、この揺動板に連結されて前記駆動軸の軸方向に往復運動するピストンと、前記揺動板を支持するために前記ハウジングに支持された中心軸とを備えた斜板式可変容量圧縮機の揺動板の回り止め機構において、
    前記揺動板の回り止め機構が等速自在継手で構成され、その外側継手部材が前記揺動板に取付けられ、内側継手部材が前記中心軸に取付けられると共に、前記等速自在継手の構成部材の少なくとも1つが金属焼結体からなり、その表面に熱処理による硬化層が形成されていることを特徴とする斜板式可変容量圧縮機の揺動板の回り止め機構。
  2. 前記金属焼結体の空孔率が5%以上で20%以下であることを特徴とする請求項1に記載の斜板式可変容量圧縮機の揺動板の回り止め機構。
  3. 前記金属焼結体は、鉄系合金の金属粉末を主成分とし、これに少なくともクロムおよびモリブデンを含む合金化粉からなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の斜板式可変容量圧縮機の揺動板の回り止め機構。
  4. 前記金属焼結体の合金化粉のクロムの含有量が1.0〜2.0mass%、モリブデンの含有量が0.05〜0.5mass%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の斜板式可変容量圧縮機の揺動板の回り止め機構。
  5. 前記金属焼結体は、固体潤滑剤を混合した原料粉末の圧粉体を焼結することで形成されたものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の斜板式可変容量圧縮機の揺動板の回り止め機構。
  6. 前記金属焼結体の表面硬度がHV513〜750であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の斜板式可変容量圧縮機の揺動板の回り止め機構。
  7. 前記金属焼結体は潤滑剤が初期含浸されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の斜板式可変容量圧縮機の揺動板の回り止め機構。
  8. 前記潤滑剤がポリアルキレングリコールであることを特徴とする請求項7に記載の斜板式可変容量圧縮機の揺動板の回り止め機構。
  9. 前記等速自在継手が、外側継手部材と、内側継手部材と、トルク伝達ボールと、保持器とから構成されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の斜板式可変容量圧縮機の揺動板の回り止め機構。
  10. 前記等速自在継手の保持器が金属焼結体であることを特徴とする請求項9に記載の斜板式可変容量圧縮機の揺動板の回り止め機構。
  11. 前記等速自在継手の内側継手部材が金属焼結体であることを特徴とする請求項9に記載の斜板式可変容量圧縮機の揺動板の回り止め機構。
  12. 前記内側継手部材が中心軸と一体の金属焼結体であることを特徴とする請求項11に記載の斜板式可変容量圧縮機の揺動板の回り止め機構。
  13. 前記等速自在継手の外側継手部材が金属焼結体であることを特徴とする請求項9に記載の斜板式可変容量圧縮機の揺動板の回り止め機構。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の斜板式可変容量圧縮機の揺動板の回り止め機構を構成する等速自在継手。
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