JP2012197490A - 高熱伝導性マグネシウム合金 - Google Patents

高熱伝導性マグネシウム合金 Download PDF

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Abstract

【課題】延性および耐クリープ性を両立する高熱伝導性マグネシウム合金を提供する。
【解決手段】本発明のマグネシウム合金は、全体を100質量%としたときに(以下単に「%」という。)、1.5%以上4.3%以下のZnと、0.3%以上2%以下のSiと、0.1%以上0.5%以下のMnと、残部がMgと不可避不純物および/または改質元素とからなることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、高温下での使用に好適な高熱伝導性マグネシウム合金に関する。
アルミニウム合金よりもさらに軽量なマグネシウム合金は、軽量化の観点から航空機材料や車両材料などとして広く用いられつつある。しかしながら、マグネシウム合金は、用途によっては要求される特性が十分に発揮されないため、さらなる特性の向上が求められている。
たとえば、一般的なマグネシウム合金として、AZ91D(ASTM記号)がある。AZ91Dの熱伝導率は60W/mK程度であるため、使用環境が高温であったり使用中に発熱したりする部材に用いられると、放熱が良好に行われず、部材に熱変形が生じることがある。特に、内燃機関のシリンダヘッドやシリンダブロックに用いられるマグネシウム合金として熱伝導率の低いマグネシウム合金を用いると、シリンダヘッドが熱変形したり、シリンダブロック内に熱がこもりシリンダボアが変形することで、摩擦が増大したり気密性が低下したりするなどの悪影響が生じる。そのため、高い熱伝導率をもつマグネシウム合金が求められている。また、一般的なマグネシウム合金は、その延性についても十分とは言えない。
高温環境での使用を前提としたマグネシウム合金は、これまでにも開発されている。特許文献1には、高温での使用を目的としたマグネシウム合金が開示されている。実施例13のマグネシウム合金は、亜鉛を6.1重量%、珪素を1.0重量%、マンガンを0.30重量%含む。
また、特許文献2には、実施例13よりも亜鉛含有量を大きく低減させた、延性に優れたマグネシウム合金が開示されている。表2には、亜鉛を0.2〜1.0重量%、珪素を0.4〜1.4重量%、マンガンを0.2〜0.4重量%含むマグネシウム合金が示されている。
特開平5−255794号公報 特公昭38−1954号公報
特許文献1では、実施例13のマグネシウム合金に対して、150℃において引張試験を行い、高温での強度を評価している。しかしながら、マグネシウム合金の熱伝導率については全く触れられていない。また、特許文献2では、マグネシウム合金の延性を改善するために亜鉛の含有量を0.5〜1.3重量%とすることが記載されているが、高温での特性については評価されていない。つまり、高温で使用するマグネシウム合金に必要とされる熱伝導性および高温耐クリープ性、さらには延性を、十分なレベルで満足するマグネシウム合金は得られていないのが現状である。
本発明は、延性および耐クリープ性を両立する高熱伝導性マグネシウム合金を提供することを目的とする。
本発明の高熱伝導性マグネシウム合金は、全体を100質量%としたときに(以下単に「%」という。)、
1.5%以上4.3%以下の亜鉛(Zn)と、
0.3%以上2%以下の珪素(Si)と、
0.1%以上0.5%以下のマンガン(Mn)と、
残部がマグネシウム(Mg)と不可避不純物および/または改質元素とからなることを特徴とする。
本発明者等は、Zn、SiおよびMnを含むマグネシウム合金が、一般的なAZ91Dよりも熱伝導性に優れることを新たに見出した。さらに、Zn含有量を上記の範囲とすることで、延性および耐クリープ性を両立する本発明のマグネシウム合金が得られることがわかった。Znを含まずSiを含むマグネシウム合金は、α−Mg結晶粒の粒界にMgSiが三次元網目状に晶出するが、このような構造は、耐クリープ性に有利に働かないことがわかった。そして、SiとともにZnを含むマグネシウム合金は、粒状のMgSiが均一に分散する金属組織が得られやすいことがわかった。上記の範囲でZnを含む本発明のマグネシウム合金は、Znがマグネシウムのα相に固溶してマグネシウム合金が固溶強化されるとともに、MgSiが金属組織に均一に分散することで、マグネシウム合金の延性および耐クリープ性がともに高く維持される。
本発明のマグネシウム合金は、熱伝導性が高く、延性および耐クリープ性を両立する。
種々のマグネシウム合金のZn含有量に対する熱伝導率を示すグラフである。 種々のマグネシウム合金のZn含有量に対する応力保持率を示すグラフである。 種々のマグネシウム合金のZn含有量に対する引張強さを示すグラフである。 種々のマグネシウム合金のZn含有量に対する伸びを示すグラフである。 種々のマグネシウム合金のZn含有量に対する0.2%耐力を示すグラフである。 種々のマグネシウム合金のZn含有量に対する硬さを示すグラフである。 Mg−0.9Si−0.2Mn合金のEPMA(エレクトロンプローブマイクロアナライザ)反射電子像(組成像)を示す図面代用写真である。 Mg−0.9Si−0.2Mn合金をEPMAにより面分析した結果である。 Mg−1.4Zn−1.1Si−0.3Mn合金のEPMA反射電子像(組成像)を示す図面代用写真である。 Mg−1.4Zn−1.1Si−0.3Mn合金をEPMAにより面分析した結果である。 Mg−1.9Zn−1.7Si−0.3Mn合金のEPMA反射電子像(組成像)を示す図面代用写真である。 Mg−2.2Zn−1.1Si−0.3Mn合金のEPMA反射電子像(組成像)を示す図面代用写真である。 Mg−3.1Zn−1.3Si−0.2Mn合金のEPMA反射電子像(組成像)を示す図面代用写真である。 Mg−3.1Zn−1.3Si−0.2Mn合金EPMAにより面分析した結果である。 Mg−4.1Zn−1.6Si−0.3Mn合金のEPMA反射電子像(組成像)を示す図面代用写真である。 Mg−4.6Zn−1.2Si−0.2Mn合金のEPMA反射電子像(組成像)を示す図面代用写真である。 Mg−4.6Zn−1.2Si−0.2Mn合金をEPMAにより面分析した結果である。 Mg−6.0Zn−0.9Si−0.3Mn合金のEPMA反射電子像(組成像)を示す図面代用写真である。 Mg−2.9Zn−0.6Si−0.3Mn合金のEPMA反射電子像(組成像)を示す図面代用写真である。 Mg−2.9Zn−3.1Si−0.3Mn合金のEPMA反射電子像(組成像)を示す図面代用写真である。
以下に実施形態を挙げて本発明をより詳しく説明する。
本発明の高熱伝導性マグネシウム合金は、Znと、Siと、Mnと、残部がマグネシウム(Mg)と不可避不純物および/または改質元素とからなる。
Znは、α相に固溶して、マグネシウム合金の機械的強度を向上させる元素である。Znの含有量が多いと機械的強度および耐クリープ性は向上するが、1.5%以上とすることで十分な耐クリープ性を確保することができる。好ましいZn含有量は、1.8%以上、1.9%以上、2.5%以上、2.7%以上、さらに好ましくは2.8%以上、特に好ましくは2.9%以上である。しかし、Znが過多であると、粗大なMgZnが晶出したり、MgSiを粗大化させたり、といった延性を低下させる要因となる。また、過剰なZnの添加は、熱伝導率を低下させる。そのため、Zn含有量は4.3%以下とする。好ましくは3.6%以下、3.4%以下、さらに好ましくは3.2%以下、特に好ましくは3.1%以下である。
Siは、α−Mg結晶粒の粒界にMgSiとして晶出し、マグネシウム合金の機械的強度を向上させる元素である。Znを含有しないマグネシウム合金では、MgSiが三次元網目状に晶出するが、前述のとおり、本発明のマグネシウム合金では、SiとともにZnが存在することで、粒界に晶出するMnSiは粒状に分断されて均一に分散される。このような金属組織を有する本発明のマグネシウム合金は、機械的強度を大きく低下させることなく、延性および耐クリープ性を十分に維持できると考えらえる。MgSiの晶出量を確保する観点から、Si含有量は0.3%以上とする。好ましくは、0.4%以上さらに好ましくは0.5%以上である。しかし、Siが過多であると、MgSiが粗大な初晶として晶出して延性を低下させる。また、Si量の増加とともに液相温度が上昇し、鋳造の際の湯流れが悪くなる。そのため、Si含有量は2%以下とする。好ましくは、1.8%以下さらに好ましくは1.5%以下である。
Mnは、Znと同様にα相に固溶して、マグネシウム合金の機械的強度を向上させる元素である。そのため、Mnは、高い熱伝導性および高い延性を維持するために添加を抑制したZn量を補う役割を果たす。しかし、Mnが過多であると、粒界に粗大な塊状の化合物が晶出して延性が低下する。そのため、望ましいMn含有量は0.1%以上0.5%以下である。
本発明のマグネシウム合金に含まれる不可避不純物としては、たとえば、Al、Fe、Ni、Cu、Cl、Ca、K、Be等が挙げられる。これらの各不可避不純物は、0.02%以下さらには0.01%以下とするのが好ましい。
また、本発明のマグネシウム合金は、金属組織、耐酸化性、耐腐食性、電気的特性等、種々の特性を改善するための改質元素を添加してもよい。つまり、本発明のマグネシウム合金に対して、公知の改質元素の添加を妨げるものではない。改質元素としては、たとえば、Sr、Y、Zr等が挙げられる。これら各元素の含有量は、マグネシウム合金に要求される特性によって適宜調整される。コストや基本組成への影響等の観点から、改質元素は含有総量で1%以下、0.8%以下さらには0.6%以下程度が好ましい。
本発明のマグネシウム合金は、高熱伝導性であって、延性および耐クリープ性を両立する。具体的に規定するのであれば、本発明のマグネシウム合金の熱伝導率は、100W/mK以上さらには120W/mK以上であるとよい。延性は、伸びが5.5%以上、6.0%以上さらには6.5%以上であるとよい。なお、熱伝導率の測定にはレーザフラッシュ法、伸びの測定にはJISに規定の引張試験、を行うとよい。また、耐クリープ性は、後述の方法により算出される応力保持率が55%以上さらには60%以上であるとよい。
マグネシウム合金は、上述した組成を有するものであれば、溶製材でも焼結材でもよい。溶製または焼結中のマグネシウム合金の酸化を防止するために、酸化防止雰囲気さらには真空雰囲気で鋳造または焼結されてもよい。また、マグネシウム合金を鋳造する場合、その冷却速度に特に限定はなく、たとえば、大気中で徐冷するとよい。また、砂型、金型のいずれを使用して鋳造を行ってもよい。
本発明のマグネシウム合金は、熱伝導性が高く、延性および耐クリープ性に優れることから、高温下で使用される部材に好適である。具体的には、自動車エンジン用シリンダブロック、ベッドプレート、オイルパン、コンプレッサ用ハウジング、シリンダ等が挙げられる。なお、本発明のマグネシウム合金を使用する温度領域に特に限定はなく、0〜200℃程度であれば、その特性を良好に発揮する。また、高温下とは、80〜200℃さらには100〜200℃程度を想定している。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲において、当業者が行い得る変更、改良等を施した種々の形態にて実施することができる。
実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
マグネシウム合金中の合金元素の含有量を変更した試験片を複数製作し、それらの特性の評価および金属組織の観察を行った。
〔試験片#01〜#08、#11、#12、#21および#22の作製〕
電気炉中で予熱した鉄製るつぼの内面に塩化物系のフラックスを塗布し、その中に秤量した純マグネシウム地金、純Siおよび純Mn、必要に応じて純Znを投入して750℃で溶解した。この溶湯を十分に攪拌し、原料を完全に溶解させた後、700℃でしばらく沈静保持した。こうして得た各種の合金溶湯を所定の形状の鉄製鋳型に流し込み、大気中で空冷して凝固させて、各試験片(マグネシウム合金鋳物)を鋳造した。なお、得られた試験片は、20mm×30mm×200mmであった。
各試験片の化学組成を表1に示した。表1の「分析組成」は、蛍光X線(XRF)分析による元素分析により測定した。
〔熱伝導率の測定〕
上記の手順で作製した各試験片に加え、市販のAZ91Dから作製した同様の試験片について、レーザフラッシュ法により熱伝導率を求めた。試験結果を表1および図1に示した。
〔応力緩和試験〕
表1に示した各試験片について、応力緩和試験を行い、マグネシウム合金の耐クリープ性を調べた。応力緩和試験は、試験片に試験時間中、所定の変形量まで荷重を加えたときの応力が、時間とともに減少する過程を測定した。具体的には、150℃の大気雰囲気中において、試験片に100MPaの圧縮応力を負荷し、そのときの試験片の変位が一定に保たれるように、時間の経過に併せてその圧縮応力を低下させていった。試験開始から40時間後の圧縮応力の値を、初期の値に対する割合(応力保持率)として表1および図2に示した。
〔引張り試験〕
表1に示した各試験片からJISZ2201の14号引張試験片を作製し、JISZ2241の引張試験を室温にて行い、引張強さ、伸び、0.2%耐力およびヤング率を求めた。結果を表1に示した。また、Zn含有量に対する引張強さを図3に、伸びを図4に、0.2%耐力を図5に、それぞれ示した。
〔ビッカース硬さ測定〕
表1に示した各試験片について、ビッカース硬さ測定を行った。ビッカース硬さ測定は、試験片中央部の断面に対して、ビッカース硬さ計を用いて測定荷重10kgfで室温にて行った。測定結果を表1および図6に示した。
なお、各試験片を熱処理してから、上記と同様の引張試験および硬さ測定を行った。熱処理は、200℃1〜8時間の人工時効処理(T5処理)のみとした。結果を表1に示した。
また、図1〜図6のグラフに示したAZ91Dの熱伝導率等は、比較のための参考値であって、Zn量に依存する値ではない。
〔金属組織の観察〕
表1に示した試験片のうち、Zn含有量の異なる#01〜#08、#21および#22の金属組織を観察した。各試験片から切り出された断面からEPMA(エレクトロンプローブマイクロアナライザ)の反射電子像(組成像)を得た。また、同じ表面を、EPMAにより面分析した。観察結果を図7〜図20に示した。
〔鋳放し材の測定結果について〕
熱伝導性は、いずれの試験片もAZ91Dよりも優れた(図1)。しかし、Zn含有量が増加するにしたがい熱伝導率は徐々に低下し、図示していないが、Zn含有量が12%になるとAZ91Dに近づく。つまり、熱伝導性の観点からは、Znの含有量は、少ないほうが好ましいと言える。また、同程度の量のZnを含む場合には、Si量の差は熱伝導率の値に影響しないことがわかった。
応力保持率は、Zn含有量が多いほど高くなる傾向にあった(図2)。特に、Zn含有量が1.4%以下の#01および#02では、40時間後の応力が初期の応力の半分程度であった。耐クリープ性の観点からは、Zn含有量が1.5%以上必要であることがわかった。なお、60%以上の応力保持率を安定しているためには、Zn含有量を1.8〜3.2%さらには1.9〜3.1%とするのが好ましいことがわかった。また、同程度の量のZnを含む場合には、Si量の差は耐クリープ性に影響しないことがわかった。
引張強さおよび伸びは、Si含有量が3%を越えると極端に低下することがわかった。しかし、Si含有量を適切な量とすることで、引張強さおよび伸びは、Zn含有量が3%付近で最も優れ、Zn含有量が過少でも過多でも低下する傾向があった(図3および図4)。Zn量が4.6%の#07の伸びは、延性に乏しいAZ91Dと同等であった。さらに、Zn量が6.0%である#08は、引張強さも伸びも大きく低下した。Zn含有量を2.8〜3.2%さらには2.9〜3.1%とすることで、高い延性を示すことがわかった。
図7および図8は、耐クリープ性が不十分である#01のEPMA反射電子像(組成像)および面分析結果である。図7および図8より、α−Mg結晶粒の粒界にMgSiが晶出していることがわかった。この構造は、図2のグラフから、耐クリープ性の向上には寄与しないことがわかった。また、#01はZnを含まないため十分に固溶強化されず、引張強さの値は低かった(図3)。#02のようにZnを少量添加しても、固溶強化による引張強さの向上は見られたものの、図9および図10には#01に見られた連続的な網目構造は観察されなかったため、耐クリープ性はさらに悪化したと推測される。#02よりもZn量が多い#03〜06では、網目構造が細かく分断されて粒状のMgSiが均一に分散している様子が観察された(図9〜図15)。細かいMgSiが均一に分散した#03〜06は、耐クリープ性および延性を両立し、引張強さも高かった。さらにZn量が多い#07および#08では、網目構造が分断されて分散している様子が観察されたが、大きな塊状であった(図16および図18)。EPMAより、これらの塊は、MgSiおよびMgZnであることがわかった(図17)。#21および#22は、Zn含有量およびMn含有量は同じであるが、Si含有量が異なる。Si含有量の少ない#21では、粗大なMgSi粒の形成が抑制され、耐クリープ性も延性も良好であったと考えられる。一方、過剰にSiを含む#22は、粗大なMgSiが形成され、延性が極端に低下したと考えられる。
また、いずれの試験片も、AZ91Dに近い耐力と硬さを示した。
組成によっては、T5の熱処理をすることで、機械的強度が向上することがわかった。特に#06は、T5熱処理の影響が顕著に表れ、熱処理後の引張強さおよび硬さが向上することがわかった。

Claims (5)

  1. 全体を100質量%としたときに(以下単に「%」という。)、
    1.5%以上4.3%以下の亜鉛(Zn)と、
    0.3%以上2%以下の珪素(Si)と、
    0.1%以上0.5%以下のマンガン(Mn)と、
    残部がマグネシウム(Mg)と不可避不純物および/または改質元素とからなることを特徴とする高熱伝導性マグネシウム合金。
  2. Znを3.6%以下含む請求項1に記載の高熱伝導性マグネシウム合金。
  3. Znを1.8%以上含む請求項1または2に記載の高熱伝導性マグネシウム合金。
  4. Znを3.2%以下含む請求項1〜3のいずれかに記載の高熱伝導性マグネシウム合金。
  5. Znを2.5%以上含む請求項1〜4のいずれかに記載の高熱伝導性マグネシウム合金。
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