JPH08120390A - Mg−Si合金チップ及びMg−Si合金の成形法 - Google Patents
Mg−Si合金チップ及びMg−Si合金の成形法Info
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- JPH08120390A JPH08120390A JP26250394A JP26250394A JPH08120390A JP H08120390 A JPH08120390 A JP H08120390A JP 26250394 A JP26250394 A JP 26250394A JP 26250394 A JP26250394 A JP 26250394A JP H08120390 A JPH08120390 A JP H08120390A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 Siを1〜18重量%、Al、Zn及びAg
の少なくとも1種を12重量%以下、Zr及びTiの少
なくとも1種を0〜1重量%、希土類金属の少なくとも
1種を0〜7重量%、Mn、Cu、Co、Ni及びCr
の少なくとも1種を0〜1重量%含有し、残部がMgで
ある合金の溶湯を急冷凝固させて得た、微細な初晶Mg
2Siを有するMg−Si合金チップ、Al2O3 、Si
C、C、AlN又はSi3N4 からなる繊維状強化材を
追加含有するMg−Si合金チップ、及び該合金をチキ
ソキャスト成形する成形法。 【効果】 本発明により自動車、航空機などのエンジン
部品、特にピストンが安価にマグネ化でき、軽量化が達
成できる。また、ピストン以外にも軽量で耐熱性を要す
る用途にMg−Si合金が使用できるようになる。
の少なくとも1種を12重量%以下、Zr及びTiの少
なくとも1種を0〜1重量%、希土類金属の少なくとも
1種を0〜7重量%、Mn、Cu、Co、Ni及びCr
の少なくとも1種を0〜1重量%含有し、残部がMgで
ある合金の溶湯を急冷凝固させて得た、微細な初晶Mg
2Siを有するMg−Si合金チップ、Al2O3 、Si
C、C、AlN又はSi3N4 からなる繊維状強化材を
追加含有するMg−Si合金チップ、及び該合金をチキ
ソキャスト成形する成形法。 【効果】 本発明により自動車、航空機などのエンジン
部品、特にピストンが安価にマグネ化でき、軽量化が達
成できる。また、ピストン以外にも軽量で耐熱性を要す
る用途にMg−Si合金が使用できるようになる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車、航空機などの
エンジン部品、特にピストンなどの耐熱性が要求される
部品の製造に適した、微細な初晶Mg2Siを有するM
g−Si合金チップ並びにMg−Si合金製部材の成形
法に関する。
エンジン部品、特にピストンなどの耐熱性が要求される
部品の製造に適した、微細な初晶Mg2Siを有するM
g−Si合金チップ並びにMg−Si合金製部材の成形
法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車、航空機の分野において、軽量
化、特にマグネ化の取り組みがなされているが、その中
でも燃費向上効果の大きいピストンなどエンジン部品の
マグネ化が要求されている。ピストンで要求される程度
の耐熱性を有するマグネシウム合金としては、マグネシ
ウム−希土類金属系、例えばMg−5Y−4Nd−0.
5Zr系(特開昭57−210946)などがあるが、
これらの合金は希土類金属を多量に使用するため極めて
高価であり、レースカー用などに用途が限定されている
のが実情である。
化、特にマグネ化の取り組みがなされているが、その中
でも燃費向上効果の大きいピストンなどエンジン部品の
マグネ化が要求されている。ピストンで要求される程度
の耐熱性を有するマグネシウム合金としては、マグネシ
ウム−希土類金属系、例えばMg−5Y−4Nd−0.
5Zr系(特開昭57−210946)などがあるが、
これらの合金は希土類金属を多量に使用するため極めて
高価であり、レースカー用などに用途が限定されている
のが実情である。
【0003】このような実情から、低価格で耐熱性に優
れたマグネシウム合金を提供しようとして開発された合
金がMg−Si系合金(EP478025A)である。
この合金は、安価で且つピストンに使用できる程度の耐
熱性を有するが、一般的な鋳造法では初晶Mg−Siの
粗大化を制御することができず、機械的強度が不安定と
なり、実用には耐えられない製品となる。また、得られ
た合金素材は鍛造することができないなど、ピストンを
製造する上で重大な課題を有している。
れたマグネシウム合金を提供しようとして開発された合
金がMg−Si系合金(EP478025A)である。
この合金は、安価で且つピストンに使用できる程度の耐
熱性を有するが、一般的な鋳造法では初晶Mg−Siの
粗大化を制御することができず、機械的強度が不安定と
なり、実用には耐えられない製品となる。また、得られ
た合金素材は鍛造することができないなど、ピストンを
製造する上で重大な課題を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、自動車、航
空機などのエンジン部品にマグネシウム合金を適用する
にあたって、上記したEP478025Aに開示された
安価なMg−Si合金を用いることとし、その課題であ
るMg2Siの粗大化とそれに伴う脆化を解決しようと
するものである。
空機などのエンジン部品にマグネシウム合金を適用する
にあたって、上記したEP478025Aに開示された
安価なMg−Si合金を用いることとし、その課題であ
るMg2Siの粗大化とそれに伴う脆化を解決しようと
するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】Mg−Si合金の初晶M
g2Siの粗大化を抑制するアプローチとしては微量添
加元素を探索するか、従来の鋳造法を用いずに全く別の
プロセスを用いることが考えられる。前者のアプローチ
はAl−高Si系において試みられているが、未だ限定
的な効果しか得られていない。後者のアプローチとして
は多数のアプローチが知られているが、本発明では半溶
融凝固法の一つであるチキソキャスト成形法との組み合
せを研究し、本発明に至った。
g2Siの粗大化を抑制するアプローチとしては微量添
加元素を探索するか、従来の鋳造法を用いずに全く別の
プロセスを用いることが考えられる。前者のアプローチ
はAl−高Si系において試みられているが、未だ限定
的な効果しか得られていない。後者のアプローチとして
は多数のアプローチが知られているが、本発明では半溶
融凝固法の一つであるチキソキャスト成形法との組み合
せを研究し、本発明に至った。
【0006】チキソキャスト成形法とは半溶融状態の金
属に剪断力を連続的に加えることにより固相の成長を止
めると同時に固液複合相に流動性を付与し、直接金型に
射出成形しようというものである。チキソキャスト成形
法は最近開発されたものであり、マグネシウム合金への
適用については鋳造法に対する安全性の優位性や金型寿
命の延伸のメリットを検討するのみで、上記したEP4
78025Aに開示されたMg−Si合金への適用は未
だ為されていない。勿論、Mg−Si合金への重力鋳造
や低圧鋳造などの鋳造法以外の試みもなされていない。
属に剪断力を連続的に加えることにより固相の成長を止
めると同時に固液複合相に流動性を付与し、直接金型に
射出成形しようというものである。チキソキャスト成形
法は最近開発されたものであり、マグネシウム合金への
適用については鋳造法に対する安全性の優位性や金型寿
命の延伸のメリットを検討するのみで、上記したEP4
78025Aに開示されたMg−Si合金への適用は未
だ為されていない。勿論、Mg−Si合金への重力鋳造
や低圧鋳造などの鋳造法以外の試みもなされていない。
【0007】Mg−Si合金へのチキソキャスト成形法
の適用は、チキソキャスト成形法の根幹である上記のチ
キソトロピー現象を積極的に利用し、Mg−Si合金の
欠点を克服しようとするものである。本発明は最近開発
されたEP478025Aに開示されたMg−Si合金
及びチキソキャスト成形法の両者の技術の特質を見極
め、組み合わせることにより達成されたものである。
の適用は、チキソキャスト成形法の根幹である上記のチ
キソトロピー現象を積極的に利用し、Mg−Si合金の
欠点を克服しようとするものである。本発明は最近開発
されたEP478025Aに開示されたMg−Si合金
及びチキソキャスト成形法の両者の技術の特質を見極
め、組み合わせることにより達成されたものである。
【0008】また、原料としてMg−Si合金チップを
用いてチキソキャスト成形する場合に、Mg−Si合金
チップ中のMg−Si相の粒径が最終部材中の粒径に相
関するので、Mg−Si合金の溶湯を急冷凝固させて、
例えば金型、アトマイズ、水中滴下、メルトスピンなど
の技術を利用して製造して、微細な初晶Mg2Siを有
するMg−Si合金チップ(粒あるいは切削粉状物)と
し、これを用いることが好ましい。
用いてチキソキャスト成形する場合に、Mg−Si合金
チップ中のMg−Si相の粒径が最終部材中の粒径に相
関するので、Mg−Si合金の溶湯を急冷凝固させて、
例えば金型、アトマイズ、水中滴下、メルトスピンなど
の技術を利用して製造して、微細な初晶Mg2Siを有
するMg−Si合金チップ(粒あるいは切削粉状物)と
し、これを用いることが好ましい。
【0009】即ち、本発明のMg−Si合金チップは、
ケイ素を1〜18重量%、アルミニウム、亜鉛及び銀の
少なくとも1種を12重量%以下含有し、残部がマグネ
シウムである合金の溶湯を急冷凝固させて得た、微細な
初晶Mg2Siを有するMg−Si合金チップである。
また、本発明のMg−Si合金チップは、ケイ素を1〜
18重量%、アルミニウム、亜鉛及び銀の少なくとも1
種を12重量%以下含有し、更に下記の(a)、(b)
及び(c)からなる群から選ばれた少なくとも一群の金
属元素を含有し、残部がマグネシウムである合金の溶湯
を急冷凝固させて得た、微細な初晶Mg 2Siを有する
Mg−Si合金チップである: (a)単独又は合計で1重量%以下のジルコニウム及び
チタンの少なくとも1種、(b)単独又は合計で7重量
%以下の希土類金属の少なくとも1種、(c)単独又は
合計で1重量%以下のマンガン、銅、コバルト、ニッケ
ル及びクロムの少なくとも1種。
ケイ素を1〜18重量%、アルミニウム、亜鉛及び銀の
少なくとも1種を12重量%以下含有し、残部がマグネ
シウムである合金の溶湯を急冷凝固させて得た、微細な
初晶Mg2Siを有するMg−Si合金チップである。
また、本発明のMg−Si合金チップは、ケイ素を1〜
18重量%、アルミニウム、亜鉛及び銀の少なくとも1
種を12重量%以下含有し、更に下記の(a)、(b)
及び(c)からなる群から選ばれた少なくとも一群の金
属元素を含有し、残部がマグネシウムである合金の溶湯
を急冷凝固させて得た、微細な初晶Mg 2Siを有する
Mg−Si合金チップである: (a)単独又は合計で1重量%以下のジルコニウム及び
チタンの少なくとも1種、(b)単独又は合計で7重量
%以下の希土類金属の少なくとも1種、(c)単独又は
合計で1重量%以下のマンガン、銅、コバルト、ニッケ
ル及びクロムの少なくとも1種。
【0010】更に、本発明のMg−Si合金チップは、
急冷凝固させる前の上記の如き合金溶湯にAl2O3 、
SiC、C、AlN又はSi3N4 からなる繊維状強化
材を追加含有させた溶湯を急冷凝固させて得た、微細な
初晶Mg2Siを有するMg−Si合金チップである。
本発明のMg−Si合金の成形法は、ケイ素を1〜18
重量%、アルミニウム、亜鉛及び銀の少なくとも1種を
12重量%以下含有し、残部がマグネシウムである合金
を用いるか、又はそのような合金の溶湯を急冷凝固させ
て得た、微細な初晶Mg2Siを有するMg−Si合金
チップを用いてチキソキャスト成形することを特徴とす
る。
急冷凝固させる前の上記の如き合金溶湯にAl2O3 、
SiC、C、AlN又はSi3N4 からなる繊維状強化
材を追加含有させた溶湯を急冷凝固させて得た、微細な
初晶Mg2Siを有するMg−Si合金チップである。
本発明のMg−Si合金の成形法は、ケイ素を1〜18
重量%、アルミニウム、亜鉛及び銀の少なくとも1種を
12重量%以下含有し、残部がマグネシウムである合金
を用いるか、又はそのような合金の溶湯を急冷凝固させ
て得た、微細な初晶Mg2Siを有するMg−Si合金
チップを用いてチキソキャスト成形することを特徴とす
る。
【0011】また、本発明のMg−Si合金の成形法
は、ケイ素を1〜18重量%、アルミニウム、亜鉛及び
銀の少なくとも1種を12重量%以下含有し、更に下記
の(a)、(b)及び(c)からなる群から選ばれた少
なくとも一群の金属元素を含有し、残部がマグネシウム
である合金を用いるか、又はそのような合金の溶湯を急
冷凝固させて得た、微細な初晶Mg2Siを有するMg
−Si合金チップを用いてチキソキャスト成形すること
を特徴とする: (a)単独又は合計で1重量%以下のジルコニウム及び
チタンの少なくとも1種、(b)単独又は合計で7重量
%以下の希土類金属の少なくとも1種、(c)単独又は
合計で1重量%以下のマンガン、銅、コバルト、ニッケ
ル及びクロムの少なくとも1種。
は、ケイ素を1〜18重量%、アルミニウム、亜鉛及び
銀の少なくとも1種を12重量%以下含有し、更に下記
の(a)、(b)及び(c)からなる群から選ばれた少
なくとも一群の金属元素を含有し、残部がマグネシウム
である合金を用いるか、又はそのような合金の溶湯を急
冷凝固させて得た、微細な初晶Mg2Siを有するMg
−Si合金チップを用いてチキソキャスト成形すること
を特徴とする: (a)単独又は合計で1重量%以下のジルコニウム及び
チタンの少なくとも1種、(b)単独又は合計で7重量
%以下の希土類金属の少なくとも1種、(c)単独又は
合計で1重量%以下のマンガン、銅、コバルト、ニッケ
ル及びクロムの少なくとも1種。
【0012】更に、本発明のMg−Si合金の成形法
は、下記の(イ)、(ロ)又は(ハ)の原料を用いてチ
キソキャスト成形することを特徴とする: (イ)ケイ素を1〜18重量%、アルミニウム、亜鉛及
び銀の少なくとも1種を12重量%以下含有し、残部が
マグネシウムである合金及びAl2O3 、SiC、C、
AlN又はSi3N4 からなる繊維状強化材、(ロ)ケ
イ素を1〜18重量%、アルミニウム、亜鉛及び銀の少
なくとも1種を12重量%以下含有し、更に下記の
(a)、(b)及び(c)からなる群から選ばれた少な
くとも一群の金属元素を含有し、残部がマグネシウムで
ある合金及びAl2O3 、SiC、C、AlN又はSi3
N4 からなる繊維状強化材: (a)単独又は合計で1重量%以下のジルコニウム及び
チタンの少なくとも1種、(b)単独又は合計で7重量
%以下の希土類金属の少なくとも1種、(c)単独又は
合計で1重量%以下のマンガン、銅、コバルト、ニッケ
ル及びクロムの少なくとも1種、(ハ)急冷凝固させる
前の上記の如き合金溶湯にAl2O3 、SiC、C、A
lN又はSi3N4 からなる繊維状強化材を追加含有さ
せた溶湯を急冷凝固させて得た、微細な初晶Mg2Si
を有するMg−Si合金チップ。
は、下記の(イ)、(ロ)又は(ハ)の原料を用いてチ
キソキャスト成形することを特徴とする: (イ)ケイ素を1〜18重量%、アルミニウム、亜鉛及
び銀の少なくとも1種を12重量%以下含有し、残部が
マグネシウムである合金及びAl2O3 、SiC、C、
AlN又はSi3N4 からなる繊維状強化材、(ロ)ケ
イ素を1〜18重量%、アルミニウム、亜鉛及び銀の少
なくとも1種を12重量%以下含有し、更に下記の
(a)、(b)及び(c)からなる群から選ばれた少な
くとも一群の金属元素を含有し、残部がマグネシウムで
ある合金及びAl2O3 、SiC、C、AlN又はSi3
N4 からなる繊維状強化材: (a)単独又は合計で1重量%以下のジルコニウム及び
チタンの少なくとも1種、(b)単独又は合計で7重量
%以下の希土類金属の少なくとも1種、(c)単独又は
合計で1重量%以下のマンガン、銅、コバルト、ニッケ
ル及びクロムの少なくとも1種、(ハ)急冷凝固させる
前の上記の如き合金溶湯にAl2O3 、SiC、C、A
lN又はSi3N4 からなる繊維状強化材を追加含有さ
せた溶湯を急冷凝固させて得た、微細な初晶Mg2Si
を有するMg−Si合金チップ。
【0013】本発明のチキソキャスト成形法をさらに説
明すると、Mg−Si合金又は上記したようなMg−S
i合金チップ(粒あるいは切削粉状)を半溶融状態と
し、一定温度で(560℃〜630℃の範囲内で±数℃
の精度で)でスクリュウの剪断力(スクリュー回転数1
50〜200rpm)を加えながら金型に射出成形する
(射出圧力700〜1600kg/cm2 )方式で、具
体的には日本製鋼所製チキソキャストマシンLM450
E−MGを用いて実施する。
明すると、Mg−Si合金又は上記したようなMg−S
i合金チップ(粒あるいは切削粉状)を半溶融状態と
し、一定温度で(560℃〜630℃の範囲内で±数℃
の精度で)でスクリュウの剪断力(スクリュー回転数1
50〜200rpm)を加えながら金型に射出成形する
(射出圧力700〜1600kg/cm2 )方式で、具
体的には日本製鋼所製チキソキャストマシンLM450
E−MGを用いて実施する。
【0014】
【実施例】Mg−12Si−4Al合金を溶解後水冷金
型に鋳造し、その鋳造品を切削して合金チップを製造し
た。また、同じ合金を溶解後水中滴下法により合金粒を
製造した。製造したチップ及び粒はそれぞれ2〜7mm
であり、Mg2Si相は前者が10〜15μm、後者が
5〜10μmであった。
型に鋳造し、その鋳造品を切削して合金チップを製造し
た。また、同じ合金を溶解後水中滴下法により合金粒を
製造した。製造したチップ及び粒はそれぞれ2〜7mm
であり、Mg2Si相は前者が10〜15μm、後者が
5〜10μmであった。
【0015】上記の各原料を用いてLM450E−MG
(日本製鋼所製)によりチキソキャスト成形して、径1
00mm、高さ100mmの円筒を作製した。チキソチ
ャスト条件は次の通りであった: 射出温度:590℃ 射出圧力:1500kg/cm2 スクリュー回転数:160rpm 金型温度:200℃ 得られた素材はいずれも健全であり、Mg2Si相の径
は、水冷金型品を用いた場合には15〜20μm、水中
滴下品を用いた場合には7〜13μmであり、何れの場
合も微細に保つことが出来た。得られた素材の機械的強
度は表1に示す通りであった。
(日本製鋼所製)によりチキソキャスト成形して、径1
00mm、高さ100mmの円筒を作製した。チキソチ
ャスト条件は次の通りであった: 射出温度:590℃ 射出圧力:1500kg/cm2 スクリュー回転数:160rpm 金型温度:200℃ 得られた素材はいずれも健全であり、Mg2Si相の径
は、水冷金型品を用いた場合には15〜20μm、水中
滴下品を用いた場合には7〜13μmであり、何れの場
合も微細に保つことが出来た。得られた素材の機械的強
度は表1に示す通りであった。
【0016】表1には同じ合金を用いて石膏型に重力鋳
造して得た同形の素材の数値も付記した。この場合の鋳
造温度は700℃であり、Mg2Si相の径は50〜1
00μmであった。
造して得た同形の素材の数値も付記した。この場合の鋳
造温度は700℃であり、Mg2Si相の径は50〜1
00μmであった。
【0017】
【表1】 表1のデータから明らかなように、本発明の場合には高
温での伸び/変形能が改善され、熱間鍛造性は向上し
た。
温での伸び/変形能が改善され、熱間鍛造性は向上し
た。
【0018】
【発明の効果】本発明により自動車、航空機などのエン
ジン部品、特にピストンが安価にマグネ化でき、軽量化
が達成できる。また、ピストン以外にも軽量で耐熱性を
要する用途にMg−Si合金が使用できるようになる。
ジン部品、特にピストンが安価にマグネ化でき、軽量化
が達成できる。また、ピストン以外にも軽量で耐熱性を
要する用途にMg−Si合金が使用できるようになる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C22C 32/00
Claims (6)
- 【請求項1】 ケイ素を1〜18重量%、アルミニウ
ム、亜鉛及び銀の少なくとも1種を12重量%以下含有
し、残部がマグネシウムである合金の溶湯を急冷凝固さ
せて得た、微細な初晶Mg2Siを有するMg−Si合
金チップ。 - 【請求項2】 ケイ素を1〜18重量%、アルミニウ
ム、亜鉛及び銀の少なくとも1種を12重量%以下含有
し、更に下記の(a)、(b)及び(c)からなる群か
ら選ばれた少なくとも一群の金属元素を含有し、残部が
マグネシウムである合金の溶湯を急冷凝固させて得た、
微細な初晶Mg2Siを有するMg−Si合金チップ: (a)単独又は合計で1重量%以下のジルコニウム及び
チタンの少なくとも1種、 (b)単独又は合計で7重量%以下の希土類金属の少な
くとも1種、 (c)単独又は合計で1重量%以下のマンガン、銅、コ
バルト、ニッケル及びクロムの少なくとも1種。 - 【請求項3】 Al2O3 、SiC、C、AlN又はS
i3N4 からなる繊維状強化材を追加含有する請求項1
又は2に記載の合金の溶湯を急冷凝固させて得た、微細
な初晶Mg2Siを有するMg−Si合金チップ。 - 【請求項4】 ケイ素を1〜18重量%、アルミニウ
ム、亜鉛及び銀の少なくとも1種を12重量%以下含有
し、残部がマグネシウムである合金又は請求項1記載の
合金チップを用いてチキソキャスト成形することを特徴
とするMg−Si合金の成形法。 - 【請求項5】 ケイ素を1〜18重量%、アルミニウ
ム、亜鉛及び銀の少なくとも1種を12重量%以下含有
し、更に下記の(a)、(b)及び(c)からなる群か
ら選ばれた少なくとも一群の金属元素を含有し、残部が
マグネシウムである合金又は請求項2記載の合金チップ
を用いてチキソキャスト成形することを特徴とするMg
−Si合金の成形法: (a)単独又は合計で1重量%以下のジルコニウム及び
チタンの少なくとも1種、 (b)単独又は合計で7重量%以下の希土類金属の少な
くとも1種、 (c)単独又は合計で1重量%以下のマンガン、銅、コ
バルト、ニッケル及びクロムの少なくとも1種。 - 【請求項6】 下記の(イ)、(ロ)又は(ハ)の原料
を用いてチキソキャスト成形することを特徴とするMg
−Si合金の成形法: (イ)ケイ素を1〜18重量%、アルミニウム、亜鉛及
び銀の少なくとも1種を12重量%以下含有し、残部が
マグネシウムである合金及びAl2O3 、SiC、C、
AlN又はSi3N4 からなる繊維状強化材、 (ロ)ケイ素を1〜18重量%、アルミニウム、亜鉛及
び銀の少なくとも1種を12重量%以下含有し、更に下
記の(a)、(b)及び(c)からなる群から選ばれた
少なくとも一群の金属元素を含有し、残部がマグネシウ
ムである合金及びAl2O3 、SiC、C、AlN又は
Si3N4 からなる繊維状強化材: (a)単独又は合計で1重量%以下のジルコニウム及び
チタンの少なくとも1種、 (b)単独又は合計で7重量%以下の希土類金属の少な
くとも1種、 (c)単独又は合計で1重量%以下のマンガン、銅、コ
バルト、ニッケル及びクロムの少なくとも1種、 (ハ)請求項3記載の合金チップ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26250394A JPH08120390A (ja) | 1994-10-26 | 1994-10-26 | Mg−Si合金チップ及びMg−Si合金の成形法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26250394A JPH08120390A (ja) | 1994-10-26 | 1994-10-26 | Mg−Si合金チップ及びMg−Si合金の成形法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08120390A true JPH08120390A (ja) | 1996-05-14 |
Family
ID=17376714
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26250394A Pending JPH08120390A (ja) | 1994-10-26 | 1994-10-26 | Mg−Si合金チップ及びMg−Si合金の成形法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08120390A (ja) |
Cited By (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003504509A (ja) * | 1999-07-06 | 2003-02-04 | チキソマット インコーポレーテッド | 活性化供給材料 |
US6564854B1 (en) | 1995-07-28 | 2003-05-20 | Mazda Motor Corporation | Parts formed by injection molding and manufacturing method thereof |
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