JP2003504509A - 活性化供給材料 - Google Patents

活性化供給材料

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JP2003504509A JP2001508383A JP2001508383A JP2003504509A JP 2003504509 A JP2003504509 A JP 2003504509A JP 2001508383 A JP2001508383 A JP 2001508383A JP 2001508383 A JP2001508383 A JP 2001508383A JP 2003504509 A JP2003504509 A JP 2003504509A
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イー レボウ,ステフェン
マテウ ワルカス,ディ
エフ ディッカー,レイモンド
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チキソマット インコーポレーテッド
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    • C22C1/00Making non-ferrous alloys
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B22D17/007Semi-solid pressure die casting
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半固体金属射出成形機の供給速度を速めサイクル時間を減少させるような液相線を形成する微粒子供給材料を提供し、さらに、低いバレル温度、バレル壁での温度勾配を減少させ、そしてバレルでの熱ショックを少なくする供給材料を提供することである。 【解決手段】 合金材料が不均一な構造を有し、その主溶融反応ピーク高さの20%において40℃以上の温度範囲を有し、主溶融反応ピーク高さに対する共晶反応ピーク高さの割合が0.5以下である微粒子形状の合金材料からなる、半固体、金属、射出成形のための合金供給材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半固体金属射出成形での使用のために特に適合した供給材料に関する
。より詳しくは、本発明は液相線をより容易に形成する供給材料に関する。この
ように、この供給材料はより低い温度で、より少ない温度勾配で、半固体金属射
出成形機の初期帯域での詰まりを少なくしまた熱衝撃を少なくしてその液相線を
形成する。このことは順番により供給速度を早め、供給材料の奔流供給、より長
いバレル寿命、より少ない停止時間、より少ないエネルルギー消費、優れた成形
部品と低操作コストを可能にする。
【0002】
【従来の技術】
一般に半固体金属射出成形は合金供給材料が加熱され、せん断応力がかけられ
そして高圧下で成形用型に射出されるプロセスである。加熱はせん断応力を加え
ることによって半固体合金に樹状突起構造の生成を妨げている間に供給材料を固
体と液体の相が共に存在するような状態に至らしめる。この状態において、合金
はチキソトロピック特性を示す。本発明が適用できるのはこのような合金である
【0003】 供給材料は半固体金属射出成形機のバレルに三種類の形態:液体、半固体又は
微粒子状固体のいずれかとして受け入れられる。前二者の形態は追加の装置と合
金材料のコンタミを防ぐために特別の操作上の注意が必要でありそのためコスト
が増加する。後者は、より簡単に操作できるが長いサイクル時間とバレルの最初
に遭遇する部分の重大な熱勾配とバレルのその部分により顕著な熱ショックをも
たらす。それゆえに、上述の状態を生じない固体供給材料が望まれている。
【0004】 より特徴的には、半固体金属射出成形(SSMI)は合金供給材料を半固体金
属射出成形機のバレルに供給することも含む。バレル中では、合金供給材料は加
熱されそして設置されているスクリューによってたびたびせん断力をかけられる
。加熱とせん断力の結果として、合金供給材料の温度は固相線温度以上でその液
相線温度以下まで上げられる。この温度範囲内では、供給材料は固液共存相を有
する半溶融物質に変化する。加熱を促進するのに加え、せん断力はさらに合金中
で樹状突起構造の生成を防ぐ。このチキソトロピック状態において、半固体合金
材料はスクリューの往復運動またはショットスリーブに移動する過程で、鋳型空
隙部に射出され希望の部品を形成するために固形化される。
【0005】 ダウケミカル社が出願した米国特許4,694,881号、4,964,88
2号、および5,040,589号は半固体金属射出成形の方法と上記プロセス
を実施する装置を開示している。これらの特許はここでは比較のために取り入れ
ている。
【0006】 微粒子状供給材料の従来の調製方法においては、インゴット(鋳塊)またはビ
レット(棒状鋼材)は最初に合金から形成される。特に、インゴットあるいはビ
レットの最初の形成の後に、冷却がゆっくり行われる。AE42のようなマグネ
シウム合金やA356のようなアルミニウム合金が上記の形態で使用できる。
【0007】 これまで述べたように、半固体金属射出成形プロセスを実施する上で、従来の
合金供給材料の使用はバレルの最初の部分において、供給材料が最初に受け入れ
られ、続いて供給材料の状態を初期化するために高度に周期的な荷重に晒される
(バレルのこの部分の外側は高温に加熱されるのに対し、内側はそれぞれ新しく
交換される供給材料の流れで充分に冷却される)。そこでの高い熱勾配の結果と
して、バレルのこの部分は高い熱応力を体験する。
【0008】 上記のタイプの合金供給材料の一般的性質は、示差走査熱量計(DSC)曲線
を観察することによって、合金供給材料が初期融点におけるシャープで強いエネ
ルギー吸収を示すことで特筆される。狭い温度領域でのシャープなエネルギー要
求は高い温度勾配(バレルの内側と外側表面の間の)と高い熱応力に遭遇するバ
レルの狭い領域で異常な熱が必要とされることを示している。溶融の約50%に
相当する量が低融点成分の固相線温度である30℃以内で起こるために、もしバ
レル内の材料の前進移動が厳密に制御されないと、少ない温度変化に対する顕著
な感度はスクリューの周りの詰まりとしてバレル内に材料の固定化を生じさせる
。このような固定化と詰まりの形成が起こると、良好な部品はもはや得られない
。それはスクリューの引き抜きとスクリューおよびバレルの掃除という時間を浪
費する操作を要求することになり、高いコストと製造ロスにつながる。もし固定
化と詰まりの形成が起こらなければ、適切な成形温度までの材料の加熱に必要な
時間は供給速度と機械のサイクル時間を限定する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従って、これらの問題を解決し、より容易に供給速度を速めそして半固体金属
射出成形機のサイクル時間を減少させるような液相線を形成する微粒子供給材料
を提供することが本発明のひとつの目的である。さらに、本発明の目的は低いバ
レル温度、バレル壁での温度勾配を減少させ、そしてバレルでの熱ショックを少
なくする供給材料を提供することである。更なる本発明の目的はバレルの次の加
熱ゾーンにおいて合金の残りの成分への熱伝導を改善することによって機械の最
初の加熱ゾーンにおける合金の最初の液相線の割合を少なく存在させる(5から
20%)ような供給材料を提供することである。本発明の別の目的はそのDSC
曲線が一般的にバレル長さに対するバレルの温度プロフィールをフォローし、そ
れによってバレルの温度勾配と熱ショックを減少させるような合金供給材料であ
る。本発明のひとつの特徴はそれゆえに半固体成形において従来使用されてきた
合金より高い固相線温度を有する合金を成形する能力である。
【0010】
【課題を解決するための手段】
従来技術の供給材料における上述の問題点や他の制限を克服するために、本発
明は半固体金属射出成形機のバレルの最初の領域で液相線部分をより容易に形成
する活性化された微粒子状供給材料を提供する。本発明による合金供給材料は微
粒子の形態で提供されそして不均一な構造を含み、その主溶融反応ピーク高さ(
)の20%において40℃以上の温度範囲(△T20%)を有し、主溶融反
応ピーク高さ(H)に対する共晶反応ピーク高さ(H)の割合(RE/L
が0.5以下である。本発明による合金供給材料はまた固相線から液相線への溶
融温度範囲(△TS−L)が140℃以上、亜鉛の場合は80℃以上である。上
記に従った合金供給材料をバレルの最初の領域の入り口に供給することによって
、低融点成分のいくつかは急速に溶融しそして結果的に、さらなる供給材料の溶
融を“活性化”させる。従って本発明の題名は“活性化供給材料”となる。さら
なる溶融の活性化において、初期に低融点成分の液相線が存在することは供給材
料の未溶融部分の熱伝導性を高め、溶融速度を増加させる。
【0011】 バレルの最初の部分でのより急速な初期溶融によって、バレル壁に沿った熱勾
配の結果として低い熱応力がバレルに加えられる。改善された熱伝導によって奔
流供給を含むより早い供給速度が機械で使用することができる。それはまたより
低いバレル温度を可能としスクリューの詰まりを防止する。また、半固体金属射
出成形には典型的に固相線温度が高すぎると思われた合金でもいまや半固体金属
射出成形機で成形することができる。 本発明のこれらの及びその他の目的と特徴は図面を参照すれば以下に述べる記
載と特許請求の範囲から当業者にはより容易に理解されるであろう。
【0012】
【発明の実施の形態】
図面の参照は、図1に例示するように半固体金属射出(SSMI)成形に用い
られる装置/機械10である。機械10の構造は、或る観点では、プラスチック
射出成形機の構造と類似している。 機械10の例示において、供給材料はホッパー12によって往復動スクリュー
射出システム14の加熱されたバレル17に供給される。システム14は供給材
料をアルゴンや他の不活性ガスのような空気遮断雰囲気16に維持する。供給材
料はスクリュー18の回転運動によって前方へ移動するにつれ、供給材料はヒー
ター20によって加熱されそしてスクリュー18の作用で混合されせん断される
。この加熱とせん断は供給材料物質を固体と液体の両相が混在する状態をもたら
し、それによってチキソトロピックなスラリーを形成する。この物質はそれから
逆止弁22を通って射出システム14の前方端に進みそれから蓄積室24に入る
。蓄積室24中に必要とされる材料の量の蓄積によって、射出サイクルは水力駆
動機(図中記載なし)でスクリューを進め物質をノズル28を通して鋳型26に
満たしてから開始される。
【0013】 半固体成形の他の方法に対比して、上述の方法はスラリー生成と鋳型充填を一
段で合体できる利点がある。それはまた反応性半固体合金の溶融と鋳造を別々に
行うときに起こる安全面での危険性を最小限にする。明らかに、そして後述する
ように、本発明の合金供給材料は例示された変形の一例以外では機械での有用性
を持つであろう。例示の代わりにそして限定はしないが、そのような他の変形機
械や装置は二段階装置やダイカストマシンと類似のスラリー生成と射出成形が装
置の別々の場所で起こるプラスチック射出成形機、および非水平方向機械を含む
【0014】 機械10のバレル17はその長さ方向に沿って異なった加熱ゾーンの連続に分
割されている。ゾーン数が多い場合も少ない場合もあるが(機械10のノズル2
8領域に追加のゾーンを含む)、9個のノズルがここでは例示の目的で議論され
る。加熱ゾーンとそのそれぞれの温度は成形される微粒子状合金、所望の部品の
特性及び機械10それ自身の特質によって変化するが、図11はその底軸に沿っ
た8個の加熱ゾーンとそれぞれの温度を例示する。これらのゾーンと温度は次の
とおりである;ゾーン1−427℃;ゾーン2−538℃;ゾーン3−566℃
;ゾーン4−594℃;ゾーン5−605℃;ゾーン6から9−605℃。上記
の温度はバレルの方向(バレルの内側に向かって)の約3/4に設置されたサー
モカップルで測定される。ここでバレルは合金718で作られ約3.7インチの
壁厚である。温度は微粒子状供給材料からのAZ91およびAE42合金を成形
する場合の代表値である。
【0015】 このように、本発明者らは供給材料を段階的な溶融反応でバレル17に沿った
温度プロフィールに適合するように設計することを見出した。この方法では、供
給材料物質の加工は半固体に重要なせん断を分け与え、詰まりを回避し、熱ショ
ックとバレルの割れを防ぎまた小部分の固体を次の鋳型部分に厳密に固定できる
ようにしてなされる。
【0016】 上述のように、本発明者らの目的のひとつは機械10での熱ショックと熱応力
を減少させるためにサイクル時間を早めることができる合金供給材料を開発する
ことであった。それを実施する過程で、発明者らは結果として生ずる合金はバレ
ルに最初に導かれる際に、溶融の緩やかな開始または大きな温度範囲で共晶反応
の広がりを示す必要があるという仮説を立てた。溶融の開始と共晶反応の広がり
を容易にすることによって、バレルの最初の部分における熱ショックは減少する
筈である。溶融の開始と供給材料に液相線を導入することによって、熱伝導は加
速され更なる溶融が活性化される筈である。
【0017】 SSMIで一般に使用される微粒子状供給材料はAZ91として知られている
マグネシウム合金である。通常利用できるAZ91供給材料は最初にインゴット
で合金を作成しそれから合金を微粒子状にするためにインゴットを機械的に破砕
することによって実現される。
【0018】 上述のように、AZ91のDSC曲線は図2に示される。図2および後に続く
図に示されるDSC曲線は明確化のためにお互いに関連して場面を変えているこ
とに注意すべきである。
【0019】 図2で最初の描線31を描くために使用された微粒子状供給材料はAZ91合
金インゴットを機械的に破砕して作られたものである。インゴット原料から作ら
れると供給材料のミクロ構造は適度に不均一でそして結果としてのインゴットの
ゆっくりとした冷却(約3℃/s)を生ずる。AZ91合金インゴットから作ら
れた微粒子状供給材料はTs(433℃、ここでTsは最初の溶融開始点である
)の後で直ちに始まる共晶反応時のシャープで大きなエネルギー吸収に伴うDS
C曲線を示す。図とTsにおける最初の一本角からみて、有為性のある熱量が狭
い温度範囲で約450℃の溶融開始点まで供給材料に流れるに違いないことが示
される。結果として、バレル17はこの供給材料が最初に導入されるときに重大
な熱ショックを受ける。
【0020】 この描線で、Hは主溶融ピークを表しそしてHは一般におよそ602℃で
合金の液化温度に到達することを表す。固体温度Tsから液体温度Tへの温度
変化(△TS−L)は169℃である。
【0021】 この最初の描線31から、主溶融反応ピーク高さ(H)に対する共晶反応ピ
ーク高さ(H)の割合(RE/L)が0.3であることがわかる。その主溶融
反応ピーク高さの20%における主溶融反応ピーク幅を測定することによって、
温度範囲(△T20%)が主溶融反応ピークの正及び負の傾きの辺間で確定する
ことができる。図2の最初の描線31の場合、(△T20%)は約55℃である
【0022】 供給材料の異なった熱履歴の影響を決定するために、最初の描線31の微粒子
状合金は完全に溶融するまで加熱されそれから引き続き約0.6℃/sの速度で
ゆっくり冷却され、均一ミクロ構造の平衡状態近傍となる。図2のDSC曲線の
二番目の描線33からわかるように、最初の描線31よりもシャープでより激し
い反応が共晶反応開始点Tsで起こる。二番目の描線33の微粒子状合金はそれ
ゆえより狭い温度でより激しいエネルギー吸収が起こりそして主溶融反応ピーク
高さ(H)に対する共晶反応ピーク高さ(H)の割合(RE/L)が0.8
である。その液相線温度はおおよそ610℃に達する。これから、溶融変化△T S−L はおおよそ181℃である。
【0023】 最初の描線31からわかるようにあまり激しくない最初の反応によって、二番
目の描線33に見られる近平衡均一のAZ91の場合よりも最初の描線31の適
度に不均一のAZ91合金供給材料の場合に溶融エネルギーを伝えるために、バ
レル17のより長い距離が最初の供給材料により使われる。結果として、二番目
の描線33の材料に比較して、バレル17の最初のそしてそれに続くゾーンにお
ける熱ショックはより減少しそして供給材料がまだ相対的に固体である間に供給
材料の機械的前進を促進するためにより長い“供給ゾーン”が維持される。もし
溶融ゾーンが短すぎると、瞬時にスクリュー18に近接した供給材料はさらに冷
たい供給材料がバレル17に導入されるために再固化しやすくなる。特に、スク
リュー18はバレル17より冷たくこれがさらに再固化を促進する。この再固化
した供給材料はスクリュー18でバレル内に詰まりの形成の原因となり、これが
続いてくる供給材料のスクリュー18による前進を妨げる。一旦詰まると、機械
10は停止して冷却しなければならず、バレル17とスクリュー18は取り外し
て一緒に再設置する前に掃除して、予熱した後に再使用しなければならない。最
悪の場合、バレルまたはスクリューを交換しなければならないこともある。
【0024】 図3を参照すると、異なった熱履歴と構造をもち(比較的早く約20℃/sで
冷却されたダイカストスクラップから作られた)、図2の描線31で示されたA
Z91供給材料よりさらに不均一なミクロ構造をもつAZ91合金の二番目の試
料は最初の描線35のようなDSC曲線を示す。
【0025】 最初の描線35は431℃より低いTsで表される共晶温度になる前に始まる
と信じられているブロードな反応を示し、この反応はそれに伴う小さな一本角で
実証されるように非常に緩やかで幅広の温度で起こる。液体温度Tは約609
℃に達する。合金の溶融変化△TS−Lは従って178℃以上と計算される。主
溶融反応ピーク高さ(H)に対する共晶反応ピーク高さ(H)の割合(R /L )が0.2である。温度範囲(△T20%)は約71℃である。
【0026】 図3の最初の描線35の微粒子状供給材料における異なった熱履歴の影響を決
定する最初の例として、AZ91合金(ダイカストスクラップ)は完全に溶融す
るまで加熱され、近平衡均一のミクロ構造を形成するまで冷却されそしてそのD
SC曲線がプロットされる。図3の二番目の描線37からわかるように、より激
しい共晶反応が起こり、それはTsにおけるシャープなピークの開始によって証
拠づけられる。Tsは約430℃であると認められ、そしてTは約612℃に
達する。△TS−Lは従って182℃である。この二番目の描線の△T20%
約37℃でありそしてRE/Lは0.5と認められる。
【0027】 さらに別の熱履歴を持つAZ91合金の第三の試料は図4にプロットされるD
SC曲線を示す。この微粒子状供給材料はSSMI成形部品からの薄スクラップ
から作られる。従って、この第三の試料の微粒子状供給材料のミクロ構造は約4
0℃/sの高冷却速度のためにAZ91合金から作られた最も不均一な試料であ
った。固体温度Ts(439℃以下)から液体温度T(601℃)への溶融範
囲(△TS−L)はそれゆえ約162℃以上と計算される。
【0028】 図4の最初の描線38からわかるように、Tsでの小さなピーク開始の前に始
まると信じられているこの微粒子状供給材料の場合は幅広い共晶反応が起こる。
主溶融反応ピーク高さ(H)に対する共晶反応ピーク高さ(H)の割合(R E/L )は約0.01でありそして温度範囲(△T20%)は66℃である。
【0029】 上の二つの例のように、図4の描線38を描くのに使用された微粒子状供給材
料は完全溶融まで加熱され近平衡均一ミクロ構造を形成するまでゆっくり冷却さ
れた。合金の再溶融は図4の描線40のようなDSC曲線となる。最初の描線3
8と比較すると、固体温度Tsのすぐ後に、物質が共晶反応を起こしている結果
としての非常に意味のある激しいエネルギー吸収が始まる。この反応の熱持続時
間は約425℃のTsでのシャープなピーク開始によって証明されるように極め
て狭い(高々約13℃)。液体温度Tは607℃に到達する。溶融範囲(△T S−L )はこのように約182℃で計算できる。この描線40から、主溶融反応
ピーク高さ(H)に対する共晶反応ピーク高さ(H)の割合(RE/L)は
約0.8であり一方温度範囲(△T20%)は66℃である。
【0030】 共晶反応の拡大とTsより低い温度での反応開始は描線35および38に示さ
れる。これはこれらの供給材料の急速冷却と結果として生じる不均一性による。
急速冷却速度による溶融開始温度の低下は表1に示すAZ91Dのデータによっ
て確認される。
【0031】
【表1】
【0032】 ショットのような急速冷却はミクロ構造の均一化を許容せず、合金要素中に高
度な偏析を起こす。偏析量は固化前の共晶温度以下での超冷却の度合いによる。
替わりに加熱時はこの量は平衡共晶温度以下で溶融する傾向がある。
【0033】 予備偏析は図12の2相α+β領域で溶融を維持することによってショット化
する前に作り出すことができる。液体は合金要素中で温度をさらに高められ、超
冷却効果をさらに大きくする。これは最終固化温度とショットの特殊形態の初期
溶融温度をさらに低くする。
【0034】 主溶融ピークHの温度範囲(△T20%)は、また大いに興味がある。それ
は主溶融ピーク高さHの20%におけるこのピークの幅によって測定される。
この範囲が狭すぎると前述の熱ショックや詰まりの問題が激化する。狭い温度範
囲はバレル17の最初のゾーンでのより高い外側バレル温度を要求し、結果とし
てこのゾーンでのより大きな熱ショックを生ずることになる。広い温度範囲では
、DSC曲線はその種々のゾーンを通じてバレル17の温度曲線により近づいて
いく。
【0035】 これはAM50合金のインゴットを機械的に破砕して作られた微粒子状供給材
料を用いる別のマグネシウム試料によって説明される。インゴットから破砕され
ると、AZ50合金は適度な不均一相のみのミクロ構造を示す。図5の最初の描
線42からわかるように、この微粒子状供給材料のDSC曲線は約520℃の固
相線温度を表す。AM50合金微粒子状供給材料の液体温度(T)は631℃
で溶融範囲(△TS−L)はそれゆえ約111℃である。
【0036】 最初の描線42には特徴的な初期ピークがないので、主溶融反応ピーク高さ(
)に対する共晶反応ピーク高さ(H)の割合は無視できるか又は0である
。温度範囲(△T20%)は約34℃とみなせる。この合金は低△T20%のた
めに図4のAZ91Dよりも成形が難しい。
【0037】 AM50合金の二番目の描線44は、最初の描線の合金が完全溶融まで加熱さ
れそして引き続き近平衡均一ミクロ構造を形成するまでゆっくり冷却された後で
は、図5でも同様に認められる。この均一供給材料は約507℃の固相線温度(
Ts)、約632℃の液体温度(T)そして約125℃の固相線から液相線へ
の溶融範囲(△TS−L)を示す。△T20%は約32℃そして割合RE/L
約0.05であるとみなされる。
【0038】 適度に冷却されたインゴットから破砕されそしてそれゆえに適度に不均一なミ
クロ構造をもつAE42合金の微粒子状供給材料は、図6の最初の描線46に示
される。この5番目の試料の最初の描線46はAM50合金の最初の描線42と
同様の特性を示し、特徴的なピークをもたない拡がった初期反応は約500℃の
Tsで始まる。初期反応は一本角ピークを持たず穏やかであるが、この描線は狭
い主溶融ピークHとまもなく633℃に達する液相線温度Tを示す。結果と
して生ずる固相線から液相線への加熱範囲(△TS−L)はそれゆえ約133℃
である。初期反応には特別の一本角ピークがないので、RE/Lは無視できるか
又は0である。主溶融ピークのシャープさのために、△T20%での温度範囲は
狭く20℃とみなされる。
【0039】 AE42合金を完全溶融するまで加熱し引き続き近平衡均一ミクロ構造を形成
するまでゆっくり冷却し引き続きこの物質のDSC曲線を測定すると図6の第二
の描線48となる。最初の描線46と比較すると、Tsは約508℃の高い温度
までシフトしておりこれは初期共晶反応のよりシャープな一本角を明示している
。液相線温度(T)は約638℃まで緩やかにシフトする。結果として固相線
から液相線への温度範囲(△TS−L)は実際に最初の描線46に比較して13
0℃まで減少している。
【0040】 図7は6番目の試料、インゴット原料から機械的に破砕されたZK60合金の
DSC曲線を示す。インゴットから破砕されると、ZK60合金は適度に均一な
もののみか又は幾分不均一であるミクロ構造を示す。図7の最初の描線50から
わかるように、主溶融ピークH間で初期ピークは現われない。液相線温度(T )は約648℃と認められ、それゆえに固相線から液相線への温度範囲(△T S−L )は約163℃(後述するようにZK60合金の再溶融の場合の二番目の
描線52に基づく)またはそれ以上と予測される。初期反応ピークの証拠が見ら
れないので、主溶融反応ピークに対する共晶反応ピークの割合は無視できるか又
は0である。主溶融ピークから、温度範囲△T20%は49℃とみなされる。
【0041】 図7の二番目の描線52は完全加熱及び引き続くゆっくりした冷却の後で得ら
れる近平衡均一ミクロ構造のものである。図7の二番目の描線52において、T
sは約475℃である。比較的シャープな共晶反応が続きピークは485℃にあ
る。二番目の描線52から、液相線温度は約638℃に達しており固相線から液
相線への温度範囲(△TS−L)は約163℃である。共晶反応ピークに対して
主溶融ピークを比較すると、これらのピークの比は約0.21と認められる。温
度範囲△T20%は約40℃である。
【0042】 図8を参照すると、最初の描線54はインゴット原料から作られたZAC合金
のDSC曲線である.初期溶融が始まる固相線温度は約337℃で液相線温度T は約601℃とみなされる。これから、固相線から液相線への温度範囲(△T S−L )は264℃と計算される。主溶融反応ピーク高さに対する共晶反応ピー
ク高さの割合(RE/L)は約0.14であり一方温度範囲(△T20%)は約
59℃である。図8の二番目の描線56は最初の合金を完全溶融するまで加熱後
合金をゆっくり冷却して得られる近平衡均一ミクロ構造のものである。この二番
目の描線56においては、Tsは約340℃で起こり、△Tは603℃そして
△TS−Lは約263℃である。RE/Lは約0.13であり一方温度範囲△T 20% は約63℃である。
【0043】 これまで議論してきた合金はマグネシウム合金であるが、二つのアルミニウム
合金もまた調べられた。これらのアルミニウム合金はA356合金及び520合
金を含む。図9はその最初の描線58において、ゆっくり冷却されたインゴット
からの微粒子状供給材料の代表的チップであるA356合金のDSC曲線を示す
。即ち、ミクロ構造は適度に不均一である。描線58から、固相線温度Tsはそ
のピークがHと定義される非常にシャープで大きな共晶反応のすぐ前の約57
0℃と認められる。二次溶融ピークは共晶反応のすぐ後に起こりそしてその液相
線温度は約630℃と認められる。これから、固相線から液相線への温度範囲(
△TS−L)は60℃でありそして引き続く反応よりも共晶反応の方がより大き
なエネルギーを要求される。主溶融ピークである共晶反応ピークにおいて、二次
溶融反応(H)に対する共晶反応(H)ピークの比RE/Lは4.2である
。温度範囲(△T20%)はわずか約19℃と認めれる。
【0044】 図9に見られる二番目の描線60は近平衡均一ミクロ構造をつくるために合金
を完全溶融するまで加熱後合金をゆっくり冷却した後のA356合金を代表する
ものである。描線60の基本構造は描線58のそれと同じであるが、その固相線
温度は約560℃とより低めにシフトしている。液相線温度Tは約630℃そ
してそれゆえに固相線から液相線への温度変化(△TS−L)は約70℃である
【0045】 前の描線58のように、共晶反応は引き続く反応よりも大きくそして二次溶融
反応(H)に対する共晶反応(H)ピークの比(RE/L)は3.4である
。温度範囲(△T20%)はわずか約17℃と認めれる。
【0046】 次のアルミニウム試料は微粒子状供給材料が急速冷却され二次破砕工程をもち
、そのミクロ構造が不均一である520合金を含む。この特殊な供給材料のDS
C曲線は図10で描線62として同定される。最初の描線62においては、固相
線温度(Ts)を確認できるような有意のピークは認められない。しかしながら
、二番目の描線64と447℃近傍の固相線温度の後で始まる共晶反応のピーク
(H)に基づけば、最初の描線62の合金の固相線温度はその範囲以下である
と推定される。最初の描線62から証明される液相線温度はおおよそ625℃で
、そしてこれから固相線から液相線への温度変化(△TS−L)は約178℃以
上であると計算される。共晶反応と定義されるピークがないことから、主溶融反
応ピーク高さに対する共晶反応ピーク高さの割合は無視できるか又は約0である
。温度範囲(△T20%)は約68℃である。
【0047】 最初の520合金を完全溶融まで加熱しそしてそれからゆっくり冷却し近平衡
均一ミクロ構造をつくりこの物質のDSC曲線を測定することにより、図10の
二番目の描線64が得られる。上記のように、シャープな共晶反応ピークは45
0℃近傍に見られ、固相線温度はほぼ447℃である。液相線温度は約625℃
である。従って、固相線から液相線への温度変化(△TS−L)は約178℃で
ある。この描線64から、主溶融反応ピーク高さに対する共晶反応ピーク高さの
割合は約0.23である。温度範囲(△T20%)は67℃である。 これまで説明したそれぞれのデータを表2に示す。さらに、発明者らによるそ
れぞれの合金の制御性の分類もまた表に示す。
【0048】
【表2】
【0049】 上記表およびSSMI制御結果に基づけば、供給材料が導入されるバレル17
における熱ショックを減少させそしてバレル17の引き続く領域での熱ショック
と疲労を最小にするためには、より狭い範囲に対比するものとして、固相線から
液相線への大きな温度範囲(△TS−L)をもつ供給材料を供給することが望ま
しい。さらに同じ理由及び詰まりを防ぐ理由から、比較的大きな温度範囲(△T 20% )が望ましい。表示の例から、AM50合金、AE42合金及びA356
合金は全て140℃より低い固相線から液相線への温度変化(△TS−L)、4
0℃より低い温度範囲(△T20%)をもち、その他の試料より低い制御性を示
した。このことから望ましいマグネシウムおよびアルミニウム供給材料は次のよ
うな特性をもつものと思われる;140℃より高いそしてより好ましくは160
℃より高い△TS−L;0.5以下そしてより好ましくは0.3以下のRE/L ;そして40℃以上そしてより好ましくは55℃以上の△T20%。結果として
生ずる供給材料はバレルの複数のゾーンに溶融を広げそしてまた詰まりの可能性
を減少させることによってバレルへの熱ショックを減少させる。さらに、より不
均一構造の供給材料(最初の冷却過程で得られる)は一般に高い△TS−L、低
いRE/L、そして高い△T20%に導き、それらの全てはSSMI成形の良好
な操作性を与えるのに協力することが発見されてきた。
【0050】 図11はバレルそれ自身の熱曲線を導く合金のDSC曲線の発明概念を説明し
ている。それによって、少ない熱ショック(内側バレル温度に対する外側バレル
温度)と詰まりがバレル17で体験される。要求される外側バレル温度と結果と
して起こる供給材料温度との差が大きくなればなるほど、機械の熱ショックも大
きくなる。図11では、バレルに要求される温度(バレルの外側で測定された)
とバレルの内側温度がバレル17の種々のゾーンに対して、二つの異なった供給
材料の場合について示されている。例示されている合金はAE42(74で定義
)とAZ91(SSMIスクラップ)(76で定義)である。AE42合金とA
Z91(SSMIスクラップ)のDSC曲線が加熱ゾーンに対応して示される。
図から、AZ91(SSMIスクラップ)DSC曲線はより近接して要求された
バレル温度に従い、このように低いバレル温度を要求することと熱ショックを少
なくすることが理解される。図から、共晶反応が広がることによって適度に起こ
る時にはエネルギー要求量は少なくさらにこれは不均一性の結果であることが理
解される。AZ91合金の曲線は66(外側バレル温度)と68(内側バレル制
御温度)で定義され、一方AE42の場合は70(外側バレル温度)と72(内
側バレル制御温度)で定義される。外側バレル温度の高温制御はAZ91Dに比
べAE42の場合により必要とされる。
【0051】 図11に示されていない試料については、合金の不均一形態が、合金のより均
一形態の場合より△T20%、RE/Lに良好な寄与を示した。より大きな温度
変化△T20%、バレル17の種々の加熱ゾーンでの少ない熱ショック、そして
最終成形部品の固体部の制御性の向上。より短い温度範囲△T20%、半固体ス
ラリーの温度のより大きな変化は最終成形部品の固体分率に関係する。例示試料
のうち、不均一なAZ91D合金、ZAC合金およびA520のみが55℃以上
の20%溶融エネルギー(△T20%)と0.3以下のRE/Lの温度範囲をも
つ。この反応をさらなる供給材料の供給に広げることによって、スクリューの周
りのバレルに既に溶融した合金成分の再固化する能力およびそれゆえに機械10
のブロッキングや詰まりは減少する。例示試料の全てにおいて、物質の近平衡均
一ミクロ構造形態はよりシャープなより激しい共晶反応を示す。微粒子状供給材
料合金の好ましい特性は共晶反応の広がりにおいて、バレルの最初の部分の温度
勾配を減少させるものである。
【0052】 これらの特性はマグネシウムおよびアルミニウム、およびそれゆえに亜鉛、銅
及びその他の合金基質に適用できる一般的な挙動であることがわかる。亜鉛合金
の場合は100℃以上の△TS−Lが許容できる。 例示した合金の組成は表3に示す。
【0053】
【表3】
【0054】 上記に加え、A356の加工性を改善し、改善された△T20%、RE/L
よび△TS−Lで定義される合金は:Al基質、2.6から5.0Si、1.5
から3.0Cu,2から4Mg,0.5から3Znの範囲である。 Zamac3の加工性を改善し、上記の改善された特性をもつZn合金は:Z
n基質、25から50Al,0.5から6.0Cuの範囲である。改善された特
性をもつ加工可能なCu合金は:Cu基質、25から30Zn、0から6Ni、
3から7Pの範囲である。
【0055】 改善された特性をもつMg基質合金は:Mg基質、4−6Al、1−2Siの
範囲である。 また、ショットとして、特にチキソトロピックなショットとして作られたAZ
91D、および再破砕されたAZ91DのSSMIMスクラップが、破砕された
インゴットAZ91Dより好ましい。そのような処理はまた合金520、ZAC
、ZK60そして程度は少し落ちるが、AM50およびAE42に有効である。
【0056】 上述の議論のように、非−平衡または不均一構造をもつ微粒子状供給材料によ
って種々の利点が得られる。この構造は上記で見られたように供給材料のミクロ
構造でもマクロ構造でもよく共晶反応の広がりを生ずる。
【0057】 供給材料のミクロ構造に不均一構造を形成するためには、供給材料に引き続き
形成される合金の急速冷却が粒子中の合金要素の偏析をもたらしそれによって共
晶反応の範囲を広げそして開始温度を下げる。初期溶融の急速冷却は種々の方法
で実施できる。比較的ゆっくり冷却されたインゴットは引き続き機械的に破砕さ
れ微粒子状供給材料において適度な不均一構造をもつ。結果として、それらは共
晶反応の過程で比較的大きな一本角ピークを示す。これはダイカストスクラップ
の薄スクラップから作られたその他のAZ91合金やインゴットから作られた半
固体射出成形スクラップAZ91合金に比較すると最も容易に認められる。前二
者の場合、冷却は非常に早く起こりその結果としてミクロ構造の不均一性を生ず
る。冷却速度はインゴット原料の3℃/sに対し一般に20℃/sから40℃/
sである。同様に、粉砕品もまた成形鋳造シートから作られる。
【0058】 急速冷却微粒子状供給材料が不均一ミクロ構造として作ることができる他の方
法は良く知られているショット製造方法である。これらの方法は水スプレー法、
空気又は空気遮断下でのスプレー法及び溶融流れを回転板、ドラムまたはホイー
ルにスプレーする方法である。これら三通りの方法全てにおいて、溶融滴は急速
冷却され結果として微粒子状供給材料を所望の不均一ミクロ構造とする。高めら
れたミクロ不均一性は図12のα+β領域で起こりそして急速冷却されてショッ
ト化したりペレットに押出すことができる。
【0059】 微粒子状供給材料の不均一性はまたマクロ構造レベルでも行うことができる。
そのような供給材料では、低融点成分の微粒子は高融点成分の合金化された微粒
子と混合される。高融点成分を含む合金粒子は最初に低融点成分が少ない状態で
作られる。結果として、低融点成分の微粒子は最初に溶融し、合金微粒子に熱伝
導を増加させそしてその溶融を促進する。高融点微粒子が溶け始めるにつれ、そ
れらは既に溶融した低融点成分と混合し、結合して最終の合金組成を所望の組成
に調整する。例えば、381℃の共晶温度を持つZAMAC8(Zn−8Al)
合金は、通常の合金と比較して亜鉛が少ないために△T20%と△TS−Lをと
もに上昇させ一方RE/Lを低下させる515℃の共晶温度のアルミニウム合金
384(82Al、11.2Si、3Zn、3.8Cu)に加えることができる
、。上記を成し遂げるために混合するその他の組成は以下のものを含む:2.6
−5.0Si、1.5−3.0Cu、2−4Mg、0.5−5Znの520合金
が混ぜられたAl基質合金;AE42とZAMAC3(Zn−3Al)は2−5
Znをもたらす;AS41と1−5ZnをもたらすZAMAC3;AM50と2
−5ZnをもたらすZAMAC3およびCu8.3Pと混合したCu25−30
Zn。上記で生ずる混合物は初期溶融反応を広げると思われる。
【0060】 上記から、本発明の発明者らが半固体成形プロセスでの使用に特に適用できる
新しい微粒子状供給材料を設計したことが明白になるであろう。この基準に適合
する微粒子状供給材料は以下の一般的特性を有する:不均一構造、固相線から液
相線への溶融温度範囲(△TS−L)が少なくとも140℃(亜鉛の場合は80
℃)、0.3以下のRE/Lおよび55℃以上の温度範囲(△T20%)。供給
材料のさらに望ましい特性は溶融に必要とされるエネルギーの10%以上を使用
しない共晶反応である。上記の溶融反応は熱勾配と熱ショックを減少させ、最終
部品における固体分率およびそれぞれの射出ストロークの末端のノズルでの詰ま
り生成のより厳密な制御を可能にし、そしてまた操作温度、操作エネルギー消費
量およびスクリューの詰まりの可能性を減少させる。
【0061】 本発明は上に例示および説明した厳密な態様に限定されるものではなく、特許
請求の範囲に規定した本発明の精神と範囲を逸脱しないかぎり、種々の変形や修
正がなされてもよい。
【0062】
【発明の効果】
本発明の活性化供給材料はより低い温度で、より少ない温度勾配で、半固体金
属射出成形機の初期帯域での詰まりを少なくしまた熱衝撃を少なくしてその液相
線を形成する。これにより供給速度を早め、供給材料の奔流供給、より長いバレ
ル寿命、より少ない停止時間、より少ないエネルルギー消費、優れた成形部品と
低操作コストを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明で使用される半固体金属射出成形機の一態様を説明するための概
略図である。
【図2】 図2は適度の不均一構造を有するAZ91D合金及び均一構造を有する同一の
合金でのDSC曲線、温度対熱流である。この測定では加熱速度は20°K/m
in、試料重量12−15mgを用いたDSC曲線である。
【図3】 図3は再利用のダイカストスクラップから作られたAZ91D合金の不均一形
状及び均一形状の両方のDSC曲線である。
【図4】 図4は半固体金属射出成形スクラップから作られたAZ91D合金の不均一形
状及び均一形状の両方のDSC曲線である。
【図5】 図5はAM50合金の不均一形状及び均一形状の両方のDSC曲線である。
【図6】 図6はAE42合金の不均一形状及び均一形状の両方のDSC曲線である。
【図7】 図7はZK60合金の不均一形状及び均一形状の両方のDSC曲線である。
【図8】 図8はZACマグネシウム合金の不均一形状及び均一形状の両方のDSC曲線
である。
【図9】 図9はアルミニウム基質のA356合金の不均一形状及び均一形状の両方のD
SC曲線である。
【図10】 図10はアルミニウムベースの520合金の不均一形状及び均一形状の両方の
DSC曲線である。
【図11】 図11はバレルの種々の加熱ゾーンと交差するバレル温度の変化のプロットで
あり、バレルの位置に相関する図4および6の不均一合金のDSC曲線を含む。
【図12】 図12は半固体金属射出成形プロセスでの使用における本発明に従った合金の
好ましい範囲を説明する一般的な状態図(相図)である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22C 18/04 C22C 18/04 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ディッカー,レイモンド エフ アメリカ合衆国ミシガン州 48104 アン アバー プロビンシャル 3065

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合金材料が不均一な構造を有し、その主溶融反応ピーク高さ
    の20%において40℃以上の温度範囲を有し、主溶融反応ピーク高さに対する
    共晶反応ピーク高さの割合が0.5以下である微粒子形状の合金材料からなる、
    半固体、金属、射出成形のための合金供給材料。
  2. 【請求項2】 さらに固相線から液相線への溶融範囲が140℃以上である
    請求項1記載の合金供給材料。
  3. 【請求項3】 不均一な構造が供給材料のマクロ構造である請求項1記載の
    合金供給材料。
  4. 【請求項4】 不均一な構造が供給材料のミクロ構造である請求項1記載の
    合金供給材料。
  5. 【請求項5】 供給材料がショットである請求項1記載の合金供給材料。
  6. 【請求項6】 ショットが急速冷却されたショットである請求項5記載の合
    金供給材料。
  7. 【請求項7】 急速冷却されたショットが2相領域から冷却されたものであ
    る請求項6記載の合金供給材料。
  8. 【請求項8】 材料がアルミニウム合金である請求項1記載の合金供給材料
  9. 【請求項9】 材料がマグネシウム合金である請求項1記載の合金供給材料
  10. 【請求項10】 材料が亜鉛合金である請求項1記載の合金供給材料。
  11. 【請求項11】 材料が銅合金である請求項1記載の合金供給材料。
  12. 【請求項12】 材料が混合顆粒を含み、その混合顆粒が少なくとも2個の
    異なった固相線温度を有する請求項1記載の合金供給材料。
  13. 【請求項13】 その混合顆粒が予め決定された成分の合金材料を形成する
    ために半固体金属射出成形後に合体するような割合で供給される請求項12記載
    の合金供給材料。
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