JP2012196941A - 記録材料用支持体及び記録材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】紙シート上に熱膨張性樹脂粒子を膨張させた発泡層を有する記録材料用支持体において、紙シートと発泡層の接着性に優れ、且つカール発生の少ない記録材料用支持体を提供する。更に印字品位の良好な記録材料を提供する。
【解決手段】紙シート上に熱膨張性樹脂粒子を膨張させた発泡層を有する記録材料用支持体であって、該発泡層が、熱カレンダー処理にて該熱膨張性樹脂粒子を熱膨張させた後、更にカレンダー処理を施すことにより形成したものであり、且つパーカープリントサーフにて測定される発泡層側の平滑度が0.5μm以下である。
【選択図】なし

Description

本発明は、紙シート上に熱膨張性樹脂粒子を膨張させた発泡層を有する記録材料用支持体に関する。詳しくは、紙シートと発泡層の接着性に優れ、且つカール発生の少ない記録材料用支持体に関し、また上記記録材料用支持体を用いた印字品位の良好な記録材料に関する。
感熱記録材料、熱転写記録材料、インクジェット記録材料、電子写真受像紙、銀塩写真印画紙などに代表される記録材料は、通常シート形態で使用されるケースがほとんどで、その場合、シート状支持体の上に各種記録層を設けることで作製される。これら記録材料の物理性能の多くは、支持体の物理特性に由来しており、優れた支持体の開発は記録材料の性能向上には欠かせない。例えば紙シート上に熱膨張性樹脂粒子を膨張させた発泡層を設けた記録材料用支持体は、その発泡層の断熱性、クッション性、バリア性、耐水性などに優れた点から、感熱記録材料、熱転写記録材料、インクジェット記録材料、電子写真受像紙、銀塩写真印画紙など、様々な記録材料用の支持体として非常に有用である。例えば、感熱記録材料、熱転写記録材料では、そのクッション性から印字ヘッドと記録材料の密着性が向上し優れた印字品位が得られ、更にその断熱性から印字ヘッドからの熱効率が向上し高い熱応答性が得られる。インクジェット記録紙では、そのバリア性から印字インクの紙シートへ浸透が抑制さえコックリング(波打ち)が起き難くなる。またその他記録材料においても、そのクッション性から優れたボールペンなどの筆記性が付与されたり、水に浸けても紙シートが破れにくいなどの利点がある。また記録材料用支持体自体の性能としても、従来の紙にはない、独特の風合いや、カールが起き難い、摩擦性が高い(滑り止め機能)など特徴的な点が多くある。
このように熱膨張性樹脂粒子を膨張させた発泡層は、様々な記録材料の性能を向上させうるが、未だ改善すべき欠点がある。一般に発泡層は基材上に設けた熱膨張性樹脂粒子を加熱により熱膨張させて形成される。例えば特許文献1では、感熱記録材料における印字ヘッドとの密着性及び熱応答性を高める目的で、熱膨張性樹脂粒子塗工面を回転式ドラムドライヤー表面に密着させて、表面温度120〜130℃の条件下で約2分間加熱発泡させ更にカレンダー処理を行っている。また特許文献2では、感熱記録材料において熱応答性を高める目的で、熱膨張性樹脂粒子塗工面を110℃に加熱した回転ドライヤーの表面に接触させて加熱発泡させ更にカレンダー処理によりベック平滑度が2000秒以上になるようにカレンダーを行っている。特許文献3では、熱転写記録材料において、熱膨張性樹脂粒子塗工面に熱板を密着させたり、回転式ドラムドライヤー(120〜130℃)に約2分間密着させたりした後スーパーカレンダー処理を行う方法が提示されている。更に特許文献4では、インクジェット記録材料においてカール防止の目的で、熱膨張性樹脂粒子を塗工後オーブンにて90〜180℃、1〜5分間加熱乾燥する方法が提示されている。これら特許文献1〜4の発泡層の形成方法は、いずれも加熱時間が1分以上と比較的長い時間をかけて熱膨張処理を行っており生産性が悪く、また特許文献1〜4の発泡層の形成方法において高温、短時間で熱膨張処理を行おうとすると熱膨張が不均一となり未膨張部や破裂部が発生してしまい本来の性能を発揮することができない。更に、発泡層と紙シートとの接着性が不十分で、粘着テープなどにより発泡層が簡単に剥がれる欠点がある。またカール防止や、記録材料とした場合の印字ヘッドとの密着性の点でも改良の余地がある。
一方、熱膨張性樹脂粒子を短時間の加熱処理で均一に熱膨張させる方法として、特許文献5では、熱転写記録材料において、近赤外線照射装置を用いる方法が提案されている。しかしながら特許文献5の方法においても発泡層と紙シートの接着性は十分満足できるものではなかった。更に、特許文献6では、感熱記録材料において熱応答性を高める目的で、熱膨張性樹脂粒子塗工面を熱カレンダー処理により熱膨張させる方法が提示されており、接着性については一定の効果が見られるが、カール防止、印字ヘッドとの密着性は未だ満足のいくものではなかった。
特開昭63−299973号公報 特開平1−30785号公報 特開平2−3396号公報 特開2003−285538号公報 特開平7−89251号公報 特開平6−262857号公報
本発明の課題は、紙シート上に熱膨張性樹脂粒子を膨張させた発泡層を有する記録材料用支持体において、紙シートと発泡層の接着性に優れ、且つカール発生の少ない記録材料用支持体を提供することである。更に印字品位の良好な記録材料を提供することである。
(1)紙シート上に熱膨張性樹脂粒子を膨張させた発泡層を有する記録材料用支持体であって、該発泡層が、熱カレンダー処理にて該熱膨張性樹脂粒子を熱膨張させた後、更にカレンダー処理を施すことにより形成したものであり、且つパーカープリントサーフにて測定される発泡層側の平滑度が0.5μm以下であることを特徴とする記録材料用支持体。
(2)上記記録材料用支持体上に、感熱記録層もしくは熱転写受像層を有することを特徴とする記録材料。
本発明によって、紙シート上に熱膨張性樹脂粒子を膨張させた発泡層を設けた記録材料用支持体において、紙シートと発泡層の接着性に優れ、且つカール発生の少ない記録材料用支持体を提供することができる。更に印字品位の良好な記録材料を提供することができる。
本発明の記録材料用支持体の断面図の例 従来技術における記録材料用支持体の断面図の例
以下、本発明の内容を更に具体的に説明する。本発明の記録材料用支持体は、紙シート上に熱膨張性樹脂粒子を膨張させた発泡層を有するものである。また本発明の記録材料は、該記録材料用支持体上に、感熱記録層もしくは熱転写受像層を少なくとも1層有するものである。
本発明の熱膨張性樹脂粒子を膨張させた発泡層を設けた記録材料用支持体の断面図の例を図1に、従来技術における記録材料用支持体の断面図の例を図2に示す。なお、これら断面図は発泡層を設けた記録材料用支持体をイオンミリングにより切削処理した後、走査型電子顕微鏡にて倍率1000倍にて撮影した画像である。本発明の発泡層は、図1に示すように、発泡層は膨張させた熱膨張性樹脂粒子で構成される多数の中空セルからなり、更に各セルの側面が蛇腹状の襞を複数有している。この側面の蛇腹構造と内部の広い空隙により、紙シートに対して垂直方向に容易に伸縮し、カール発生を抑制することができると推測される。更に、空隙により断熱性を付与するだけでなく、伸縮可能で弾性に富んだ構造により、記録材料とした際の印字ヘッドとの密着性や、熱転写用ドナーシートを介した印字ヘッドとの密着性を高め、印字品位を飛躍的に向上させることが可能となる。
本発明の記録材料用支持体は、パーカープリントサーフにて測定される発泡層側の平滑度が0.5μm以下である。感熱記録材料及び熱転写記録材料などの記録材料において、記録材料と印字ヘッドとの密着性や、記録材料と熱転写用ドナーシートを介した印字ヘッドとの密着性は非常に重要である。紙シートを基材に用いた場合、紙由来の密度・サイズ度のムラはプラテン圧下において印字ヘッドとの密着性にムラを与えやすい。紙シート上に弾性に富んだ発泡層を設けることは、このムラを緩和し印字ヘッドとの密着性を向上させることに非常に有効であるが、その指標としてはパーカープリントサーフ平滑度(PPS平滑度)が好適である。従来多用されてきたベック平滑度は、加圧力の低い状態での空気漏洩により、表面の平滑度を測定するものであるが、実際の印字ヘッドのプラテン圧の加圧力はもっと高く、高圧下での空気漏洩により平滑度が測定できるPPS平滑度計により得られる平滑度がヘッドとの密着性を示す指標として有用である。本発明において、このPPS平滑度を0.5μm以下にすることで、発泡層上に感熱記録層や熱転写受像層を設けても印字ヘッドとの密着性が高く、印字品位の優れた記録材料を得ることが可能となり、記録材料用支持体としても、紙シートと発泡層の接着性に優れ、カールの発生が少なくなる。より好ましくは0.2μm以下である。なお本発明で示すPPS平滑度は、ハードタイプのバッキングを用い、クランプ圧2000kPaにて測定される値である。
本発明に係る発泡層は、熱膨張性樹脂粒子を含む塗液を紙シート上に塗工・乾燥後、熱カレンダーにて熱膨張性樹脂粒子を熱膨張させた後に、更にカレンダー処理を施すことにより得られる。熱膨張の方法として熱カレンダーを用いることにより、加熱と加圧を同時に行うことができ、熱膨張性樹脂粒子の熱膨張と中間層の平坦化が同時に可能となるだけでなく、高温・短時間での加熱形成処理により、紙シートのパルプ繊維と熱膨張性樹脂粒子が瞬時に結着し、紙シートと発泡層の接着性が向上する。更に、その後熱膨張性粒子がそれ以上膨張しない温度でカレンダー処理を施すことにより、上述したような弾性に富んだ発泡層となり、カール発生が少ない記録材料用支持体が得られる。また得られた記録材料用支持体上に、感熱記録層もしくは熱転写受像層を設けることで、特に印字ヘッドとの密着性が高まり、印字品位の良好な記録材料が得られる。
本発明に係る熱カレンダー処理とは、熱膨張性樹脂粒子が塗設された紙シートを、両方または片方が加熱された、金属ロール−金属ロール間もしくは金属ロール−弾性ロール間でニップして通すことで熱膨張させる方法である。金属ロールの加熱方式は、蒸気、電気などがあり、本発明の効果の範囲においては特に限定はされないが、誘導発熱式のジャケットロールが好ましく用いられる。誘導発熱ジャケットロールは、温度調節の精度が高く加熱の均一性に優れるため、瞬間的な熱膨張に適している。特に温度誤差が1℃以内に制御されているものが好ましく用いられる。またロール表面はメッキ処理されていても良く、特に表面粗さが低く鏡面のものが好ましく用いられる。
熱カレンダーの加圧条件は、線圧200N/cm以上が好ましく、600N/cm以上が特に好ましい。加圧条件をこの範囲とすることで熱膨張性樹脂粒子の垂直方向の膨張を抑えつつ十分に熱膨張させることができ、より弾性に富んだ発泡層が得られることから、紙シートとの接着性やカール防止に優れた記録材料用支持体が得られ、更には記録材料にとりわけ優れた印字品位を付与することが可能な記録材料用支持体が得られる。ロール加熱温度は、熱膨張性樹脂粒子の膨張開始温度により適宜選択されるが、150℃以上が好ましく、160〜180℃が特に好ましい。ロール温度を150℃以上にすることで、紙シートと発泡層の接着性が更に向上する。接着性が向上する理由は定かではないが、150℃以上の高温での熱カレンダー処理により紙シート内のパルプ繊維の間に、熱膨張した熱膨張性樹脂粒子がアンカーしやすくなるためと推測される。また熱カレンダー処理の効率を上げるために、ニップ前及び/またはニップ後に、紙シートを熱ロールに抱角を持たせて熱ロールに巻き付けることで、熱ロールとの接触時間(接触長)を高めることができる。熱ロールとの接触時間は、熱ロールの加熱温度次第で任意に選択されるが、0.7〜5秒が特に好ましい。接触時間をこの範囲とすることで、生産性良く均一に熱膨張処理ができるだけでなく、接着性、カール防止の面でもより好ましい。更に熱カレンダー処理直前に、熱膨張が開始しない程度に予熱を加えることにより熱膨張の効率を向上させることもできる。
本発明に係るカレンダー処理としては、チルドニップカレンダー、ソフトニップカレンダー、スーパーカレンダーなどがあり、ニップ数は1以上であれば特に限定はされないが、ソフトニップカレンダーが特に好ましく用いられる。カレンダー処理の加圧条件は、本発明の効果の範囲において特に限定はされないが、線圧300〜2000N/cmが好ましく用いられる。加圧条件をこの範囲にすることで、熱膨張性樹脂粒子を潰さずに粒子側面に襞状を形成し易く、発泡層の弾性を高めることができる。熱膨張後のカレンダー処理におけるカレンダーロールは、熱膨張がそれ以上進行しない温度で行われることが好ましい。具体的には、熱膨張性樹脂粒子の膨張開始温度よりも低い温度で、概ね常温〜100℃の範囲である。カレンダー処理にて熱膨張が進行しない条件であれば、熱カレンダーの余熱を持った状態でカレンダー処理を行っても良いし、熱膨張後一旦熱膨張性樹脂粒子を塗設した支持体を常温まで冷却した後カレンダー処理を行っても良い。特に発泡層が熱カレンダーの余熱を持った状態(40℃以上の温度)でカレンダー処理を行うことで発泡面の平滑性がより向上し、記録材料にとりわけ優れた印字品位を付与することが可能な記録材料用支持体が得られる。
本発明において熱膨張性樹脂粒子とは、加熱により粒子径が増大する樹脂粒子のことを指す。例えば、揮発性液体を内包する中空樹脂粒子があり、加熱により樹脂が軟化すると同時に揮発性液体が気化(体積増加)することで粒子が膨張する。より具体的には、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系モノマー、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、アクリロニトリル等のアクリル系モノマー、塩化ビニリデンモノマー、酢酸ビニルモノマーなどの重合体及び共重合体を外殻樹脂とし、プロパン、ブタン、イソブタン、ペンタン、イソペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の低沸点炭化水素を揮発性液体として内包した中空樹脂粒子である。本発明においては、熱膨張性能、襞形状の形成の点から、メタクリル酸メチル−アクリロニトリル共重合体または塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体を外殻樹脂とし、イソブタンまたはイソペンタンを揮発性液体とする中空樹脂粒子が特に好ましく用いられる。更に、外殻樹脂を多官能性モノマーで架橋したり、外殻樹脂の表面にシリカなどのナノスケールの無機粒子を吸着させたりしても良い。また、本発明の熱膨張性樹脂粒子の膨張開始温度は80〜150℃の範囲であるのが好ましく、90〜120℃が特に好ましい。熱膨張性樹脂粒子の膨張開始温度をこの範囲とすることで、熱カレンダーでの短時間の熱膨張が効率良く行われ、また紙シートとの接着性も良好となる。
また熱膨張性樹脂粒子の未膨張時の平均粒子径としては、好ましくは1〜25μmであり、加熱により体積が10〜50倍に膨張し、中空率が80%以上となるものが好ましく用いられる。平均粒子径を1μm以上とすることで加熱形成処理後十分な体積及び表面積が得られ弾性に富んだ発泡層を形成しやすく、カールがより抑制される。また加熱後粒子内に十分な空隙が生じ、断熱効果も得やすくなる。また平均粒子径を25μm以下とすることで熱膨張後の発泡層の平坦性が得やすくなり、記録材料とした場合の印字品位が良好となる。より好ましくは3〜10μmであり、平均粒子径をこの範囲にすることで、記録材料とした場合の印字品位がより良好となる。ここで言う平均粒子径とはレーザー回折散乱法により測定される平均粒子径(D50)である。また加熱後の中空率を80%以上とすることで熱カレンダー加熱後粒子内に十分な空隙が生じ、断熱効果が得やすくなる。また殻が薄膜化しやすくなり、中空セル側面の襞形状の形成が容易になる。ここで言う中空率とは、中空樹脂の中空部の体積を、中空粒子の体積で除した値である。
本発明において、熱膨張性樹脂粒子を膨張させた発泡層の塗工量は、本発明の所望の効果を損なわない範囲で適宜設定されるが、2〜30g/mが好ましく、3〜15g/mが特に好ましい。また発泡層における熱膨張性樹脂粒子の含有量は発泡層の総固形量に対して20質量%以上とすることが好ましく、更に60〜90質量%とすることがより好ましい。
本発明に用いられる基材は紙シートであり、LBKPやNBKPなどのパルプ繊維から成るもので一般的な上質紙が用いられるが、特に抄紙時に使用されるパルプ比率においてLBKPが80質量%以上占める紙シートが熱カレンダー後の地合の点で好ましく用いられる。更に、密度1.0g/cm以上、坪量30〜100g/mの紙シートが好ましく用いられる。紙シートの密度と坪量をこの範囲にすることで、熱カレンダーにおける紙シート側からの熱伝導が良好となり、発泡層における瞬間的な熱膨張に有効である。
本発明の発泡層には発明の効果を損ねない範囲で、必要に応じて各種無機顔料、有機顔料、及び有機無機複合顔料を含有することができる。顔料としては、ケイソウ土、タルク、カオリン、焼成カオリン、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、二酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸亜鉛、非晶質シリカ、ケイ酸カルシウム、コロイダルシリカ、メラミン樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、ポリエチレン、ポリスチレン、エチレン−酢酸ビニル等の通常塗工紙等に使用される顔料が挙げられ、これらを単独または2種以上併用して使用できる。また有機球状粒子、有機中空粒子なども使用可能である。これら無機及び有機顔料の含有量は熱膨張性樹脂粒子に対して0〜30質量%の範囲であるのが本発明の効果を損ねることなく好ましい。
また発泡層にはバインダーとして、通常の塗工で用いられる種々の水溶性高分子化合物、または水分散性樹脂を用いることができる。その具体例としては、例えば澱粉類、ヒドロキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、完全鹸化ポリビニルアルコール、部分鹸化ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、アルギン酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸三元共重合体、ポリアクリル酸のアルカリ塩、ポリマレイン酸のアルカリ塩、スチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、エチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩等の水溶性樹脂、及びスチレン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン三元共重合体、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル/アクリル酸エステル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、ポリアクリル酸エステル、スチレン/アクリル酸エステル共重合体、ポリウレタン等の水分散性樹脂が挙げられるが、これらに限定されるものではない。バインダーは単独、もしくは2種以上混合して用いることができる。バインダーの使用量は熱膨張性樹脂粒子に対して10〜400質量%とすることが好ましい。
また、発泡層には、本発明の効果を損ねない範囲において、他の添加剤、例えば、顔料分散剤、蛍光染料、着色染顔料、紫外線吸収剤、導電性物質、滑剤、耐水化剤、消泡剤、腐敗防止剤等などを含有することができる。
熱膨張性樹脂粒子を含む塗液の紙シート上への塗工方法は、特に限定されるものではなく、従来公知の技術に従って塗工することができる。具体的な例としては、エアナイフ塗工、ロッドブレード塗工、バー塗工、ブレード塗工、グラビア塗工、カーテン塗工、Eバー塗工などが挙げられる。本発明においては、熱膨張性樹脂粒子の安定性の点から、エアナイフ塗工、カーテン塗工が特に好ましい。
本発明の記録材料用支持体は、感熱記録材料、熱転写記録材料、インクジェット記録材料、電子写真受像紙、銀塩写真印画紙、感圧記録材料、磁気記録材料など、様々な記録材料用の支持体として用いることができる。具体的には、本発明の記録材料用支持体上に、感熱記録層、熱転写受像層、インクジェット受像層、電子写真受像層、銀塩写真感光層、感圧記録層、磁気記録層などの公知の記録層を公知の技術を用いて設けることで作製される。中でも本発明の記録材料用支持体上に感熱記録層もしくは熱転写受像層を有する記録材料は、とりわけ優れた印字品位が得られるため好ましい。
本発明の記録材料は、上記記録材料用支持体上に感熱記録層もしくは熱転写受像層を有する記録材料である。本発明の感熱記録層とは、熱により発色する感熱記録成分を含む層であり、公知のものが使用できる。感熱印字ヘッドによる印加エネルギーで呈色反応を生じるような組み合わせならいずれも使用可能である。例えば、無色あるいは淡色の電子供与性染料前駆体と電子受容性化合物の組み合わせ、芳香族イソシアナート化合物とイミノ化合物の組み合わせ、無色あるいは淡色の電子供与性染料前駆体とイソシアナート化合物の組み合わせ、金属化合物と配位化合物の組み合わせ、ジアゾニウム塩とカプラーの組み合わせなどが挙げられる。発色濃度、発色しやすさ、発色の制御のしやすさなどの点で、通常無色あるいは淡色の電子供与性染料前駆体と電子受容性化合物の組み合わせ、芳香族イソシアナート化合物とイミノ化合物の組み合わせ、通常無色あるいは淡色の電子供与性染料前駆体とイソシアナート化合物の組み合わせが好ましく用いられる。また本発明の熱転写受像層とは、記録材料が感熱印字ヘッドとプラテンロールによってリボン(熱転写用ドナーシート)と共に挟まれ、印字ヘッドからの熱により溶融、蒸発または昇華して移行(転写)する受像層であり、熱溶融型及び昇華型に分類され、本発明ではこれら公知のものが使用できる。また熱転写受像層を有するフィルム等を、本発明の記録材料用支持体に貼り合わせても良い。
本発明に係る感熱記録層に用いられる染料前駆体としては、一般に感圧記録材料、または感熱記録材料に用いられているものに代表されるが、これらに制限されることはない。
具体的な例を挙げれば、次のとおりである。
(1)トリアリールメタン系化合物:3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(クリスタルバイオレットラクトン)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチルインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−フェニルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(9−エチルカルバゾール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(2−フェニルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3−p−ジメチルアミノフェニル−3−(1−メチルピロール−2−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリドなど、
(2)ジフェニルメタン系化合物:4,4−ビス(ジメチルアミノフェニル)ベンズヒドリルベンジルエーテル、N−クロロフェニルロイコオーラミン、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオーラミンなど、
(3)キサンテン系化合物:ローダミンBアニリノラクタム、ローダミンB−p−クロロアニリノラクタム、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−オクチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(3,4−ジクロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ブチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−トリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−トリル)アミノ−6−メチル−7−(N−メチル−N−フェニル)アミノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−トリル)アミノ−6−メチル−7−フェネチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ブロモフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−フェノキシフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−フェニルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(4−ニトロアニリノ)フルオラン、3−(N−メチル−N−プロピル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランなど、
(4)チアジン系化合物:ベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾイルロイコメチレンブルーなど、
(5)スピロ系化合物:3−メチルスピロジナフトピラン、3−エチルスピロジナフトピラン、3,3−ジクロロスピロジナフトピラン、3−ベンジルスピロジナフトピラン、3−メチルナフト−(3−メトキシベンゾ)スピロピラン、3−プロピルスピロベンゾピランなどを挙げることができるが、これに限定されるものではなく、また必要に応じて単独、もしくは2種以上混合して使用することができる。
電子受容性化合物としては、例えば粘土物質、フェノール誘導体、芳香族カルボン酸誘導体、N,N′−ジアリルチオ尿素誘導体、N−スルホニル尿素などの尿素誘導体、またはそれらの金属塩などが使用される。具体的な例としては、酸性白土、活性白土、ゼオライト、ベントナイト、カオリン等の粘土物質、p−フェニルフェノール、p−ヒドロキシアセトフェノン、4−ヒドロキシ−4′−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−n−プロポキシジフェニルスルホン、3−フェニルスルホニル−4−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−ベンゼンスルホニルオキシジフェニルスルホン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−エチルヘキサン、2,2−ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,3−ビス〔2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル〕ベンゼン、1,3−ビス〔2−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−2−プロピル〕ベンゼン、1,4−ビス〔2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル〕ベンゼン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテル、ビス[4−(4−トルエンスルホニル)アミノカルボニルアミノフェニル]メタン、N−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゼンスルホンアミド、N−(2−ヒドロキシフェニル)−p−トルエンスルホンアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)ベンゼンスルホンアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)−p−トルエンスルホンアミド、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,3′−ジクロロ−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,3′−ジアリル−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−アリルオキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−メチルジフェニルスルホン、N−p−トルエンスルホニル−N′−3−(p−トルエンスルホニルオキシ)フェニルウレア、N−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)アニリン、3,3′−ジクロロ−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ブチル、4,4′−チオビス(2−t−ブチル−5−メチルフェノール)、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸クロロベンジル、4−ヒドロキシフタル酸ジメチル、没食子酸ベンジル、没食子酸ステアリル、サリチルアニリド、5−クロロサリチルアニリド、ノボラックフェノール樹脂、変性テルペンフェノール樹脂、3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸、3,5−ジ−t−ノニルサリチル酸、3,5−ジドデシルサリチル酸、3−メチル−5−t−ドデシルサリチル酸、5−シクロヘキシルサリチル酸、3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)サリチル酸、3−メチル−5−(α−メチルベンジル)サリチル酸、4−n−オクチルオキシカルボニルアミノサリチル酸等、及びこれらの亜鉛、ニッケル、アルミニウム、カルシウム等の金属塩等が挙げることができるが、これに限定されるものではなく、必要に応じて2種類以上併用して使用することもできる。
芳香族イソシアナート化合物は、常温で固体の無色または淡色の芳香族イソシアナート化合物、あるいは複素環イソシアナート化合物であり、具体的には、2,6−ジクロロフェニルイソシアナート、p−クロロフェニルイソシアナート、1,3−フェニレンジイソシアナート、1,4−フェニレンジイソシアナート、1,3−ジメチルベンゼン−4,6−ジイソシアナート、1,4−ジメチルベンゼン−2,5−ジイソシアナート、1−エトキシベンゼン−2,4−ジイソシアナート、2,5−ジメトキシベンゼン−1,4−ジイソシアナート、2,5−ジエトキシベンゼン−1,4−ジイソシアナート、2,5−ジブトキシベンゼン−1,4−ジイソシアナート、アゾベンゼン−4,4′−ジイソシアナート、ジフェニルエーテル−4,4′−ジイソシアナート、ナフタリン−1,4−ジイソシアナート、ナフタリン−1,5−ジイソシアナート、ナフタリン−2,6−ジイソシアナート、ナフタリン−2,7−ジイソシアナート、3,3′−ジメチルビフェニル−4,4′−ジイソシアナート、3,3′−ジメトキシ−4,4′−ジイソシアナート、ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアナート、ジフェニルジメチルメタン−4,4′−ジイソシアナート、ベンゾフェノン−3,3′−ジイソシアナート、フルオレン−2,7−ジイソシアナート、アンスラキノン−2,6−ジイソシアナート、9−エチルカルバゾール−3,6−ジイソシアナート、ピレン−3,8−ジイソシアナート、ナフタレン−1,3,7−トリイソシアナート、ビフェニル−2,4,4′−トリイソシアナート、4,4′,4″−トリイソシアナート−2,5−ジメトキシトリフェニルアミン、p−ジメチルアミノフェニルイソシアナート、トリス(4−フェニルイソシアナート)チオフォスフェートなどの物質が挙げられるが、本発明に係る芳香族イソシアナート化合物は、これらに限定されるものではなく、また必要に応じて単独もしくは2種以上混合して使用することができる。
これらの芳香族イソシアナート化合物は、必要に応じて、フェノール類、ラクタム類、オキシム類などとの付加化合物である、所謂ブロックイソシアナートの形で用いてもよく、ジイソシアナートの2量体、例えば、1−メチルベンゼン−2,4−ジイソシアナートの2量体、及び3量体であるイソシアヌレートの形で用いてもよく、また、各種のポリオールなどで付加したポリイソシアナートとして用いることも可能である。
イミノ化合物とは、常温で固体の無色または淡色の化合物であり、具体的には、3−イミノ−4,5,6,7−テトラクロロイソインドリン−1−オン、1,3−ジイミノ−4,5,6,7−テトラクロロイソインドリン、1,3−ジイミノイソインドリン、1,3−ジイミノベンズ(f)イソインドリン、1,3−ジイミノナフト(2,3−f)イソインドリン、1,3−ジイミノ−5−ニトロイソインドリン、1,3−ジイミノ−5−フェニルイソインドリン、1,3−ジイミノ−5−メトキシイソインドリン、1,3−ジイミノ−5−クロロイソインドリン、5−シアノ−1,3−ジイミノイソインドリン、5−アセトアミド−1,3−ジイミノイソインドリン、1,3−ジイミノ−5−(1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)−イソインドリン、5−(p−t−ブチルフェノキシ)−1,3−ジイミノイソインドリン、5−(p−クミルフェノキシ)−1,3−ジイミノイソインドリン、5−イソブトキシ−1,3−ジイミノイソインドリン、1,3−ジイミノ−4,7−ジメトキシイソインドリン、4,7−ジエトキシ−1,3−ジイミノイソインドリン、4,5,6,7−テトラブロモ−1,3−ジイミノイソインドリン、4,5,6,7−テトラフルオロ−1,3−ジイミノイソインドリン、4,5,7−トリクロロ−1,3−ジイミノ−6−メチルメルカプトイソインドリン、1−イミノジフェン酸イミド、1−(シアノ−p−ニトロフェニルメチレン)−3−イミノイソインドリン、1−〔(シアノベンゾチアゾリル−2′)−カルバモイルメチレン〕−3−イミノイソインドリン、1−〔(シアノベンズイミダゾリル−2′)−メチレン〕−3−イミノイソインドリン、1−〔(シアノベンズイミダゾリル−2′)−メチレン〕−3−イミノ−4,5,6,7−テトラクロロイソインドリン、1−〔(シアノベンズイミダゾリル−2′)−メチレン〕−3−イミノ−5−メトキシイソインドリン、1−〔(1′−フェニル−3′−メチル−5−オキソ)−ピラゾリデン−4′〕−3−イミノイソインドリン、3−イミノ−1−スルホ安息香酸イミド、3−イミノ−1−スルホ−4,5,6,7−テトラクロロ安息香酸イミド、3−イミノ−1−スルホ−4,5,7−トリクロロ−6−メチルメルカプト安息香酸イミド、3−イミノ−2−メチル−4,5,6,7−テトラクロロイソインドリン−1−オン等の物質が挙げられるが、本発明に係るイミノ化合物はこれらに限定されるものではなく、また必要に応じて単独もしくは2種以上混合して使用することができる。
本発明に係る感熱記録層は、その熱応答性を向上させるために熱可融性化合物を含有させることもできる。この場合、60〜180℃の融点を有するものが好ましく、特に、80〜140℃の融点を持つものがより好ましい。
具体的には、ステアリン酸アミド、N−ヒドロキシメチルステアリン酸アミド、N−ステアリルステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、N−ステアリル尿素、ベンジル−2−ナフチルエーテル、m−ターフェニル、4−ベンジルビフェニル、4−アセチルビフェニル、2,2′−ビス(4−メトキシフェノキシ)ジエチルエーテル、α,α′−ジフェノキシキシレン、1,2−ジフェノキシエタン、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、ビス(4−メトキシフェニル)エーテル、アジピン酸ジフェニル、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ビス(4−メチルベンジル)、シュウ酸ビス(4−クロロベンジル)エステル、テレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジベンジル、ベンゼンスルホン酸フェニルエステル、ビス(4−アリルオキシフェニル)スルホン、4−アセチルアセトフェノン、アセト酢酸アニリド類、脂肪酸アニリド類、等公知の熱可融性物質が挙げられる。これらの化合物は単独もしくは2種以上併用して使用することもできる。
また、熱可融性化合物の含有量は上記電子受容性化合物に対し質量比で30〜200質量%が好ましい範囲であり、更に好ましい範囲は50〜150質量%である。この範囲とすることで、熱応答性、発色画像の飽和濃度、ならびに地肌の白色度など基本特性も良好な記録材料が得られる。
その他、感熱記録層には、顔料として、ケイソウ土、タルク、カオリン、焼成カオリン、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、二酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸亜鉛、非晶質シリカ、非晶質ケイ酸カルシウム、コロイダルシリカ等の無機顔料、メラミン樹脂フィラー、尿素−ホルマリン樹脂フィラー、ポリエチレンパウダー、ナイロンパウダー等の有機顔料を含有することができる。
その他の添加剤としては、加熱印字ヘッドの摩耗防止、またはスティッキング防止などの目的でステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの高級脂肪酸金属塩、パラフィン、酸化パラフィン、ポリエチレン、酸化ポリエチレン、ステアリン酸アミド、カスタードワックスなどのワックス類、また、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムなどの分散剤、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系などの紫外線吸収剤、更に界面活性剤、蛍光染料などを必要に応じて含有することができる。
感熱記録層のバインダーとしては、通常の塗工で用いられる種々の水溶性高分子化合物、または水分散性樹脂を用いることができる。その具体例として、発泡層に用いられるバインダーの具体例として記述したバインダーが挙げられる。バインダーは単独、もしくは2種以上混合して用いることができる。
感熱記録層の塗工量は、通常染料前駆体の塗工量で0.1〜2.0g/mの範囲が十分な熱応答性を得るために適当であり、更に好ましい範囲は0.15〜1.5g/mである。
本発明の感熱記録層を設けた記録材料は、耐水性、耐薬品性、耐可塑剤性の向上、引っ掻き等の擦れによる発色(擦れカブリ)を防止することを目的として、感熱記録層の上に1種、あるいは数種のバインダー、及び/または顔料からなる保護層を1層以上設けることができる。保護層に用いられるバインダーとしては、通常の塗工に用いられる種々の水溶性高分子化合物、ならびに水分散性樹脂を挙げることができる。その具体例として、中間層に用いられるバインダーの具体例として記述したバインダーが挙げられる。バインダーは単独、もしくは2種以上混合して用いることができる。
本発明に係る感熱記録層上に設ける保護層には、必要な場合はエポキシ基を持つ化合物やジルコニウム塩類などの硬膜剤、架橋剤を含有することもできる。更に、筆記性、ならびに走行性をより向上させるため、顔料などを含有することもできる。
保護層に用いられる顔料として、ケイソウ土、タルク、カオリン、焼成カオリン、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、二酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸亜鉛、非晶質シリカ、非晶質ケイ酸カルシウム、コロイダルシリカなどの無機顔料、メラミン樹脂フィラー、尿素−ホルマリン樹脂フィラー、ポリエチレンパウダー、ナイロンパウダーなどの有機顔料が挙げられるが、これに制限されるものではない。なお、顔料は単独、もしくは2種以上混合して用いることができる。
その他の添加物としては、ヘッド摩耗防止、スティッキング防止などの目的でステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの高級脂肪酸金属塩、パラフィン、酸化パラフィン、ポリエチレン、酸化ポリエチレン、ステアリン酸アミド、カスタードワックスなどのワックス類を、また、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムなどの分散剤、更に界面活性剤、蛍光染料などを含有することもできる。
保護層の塗工量は、0.2〜10g/m、好ましくは1〜5g/mの範囲であり、必要に応じて、2層以上の多層構造にすることもできる。
本発明に係る熱転写受像層には、熱溶融型の場合、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ワックス、ロジン化合物に加えて公知の樹脂がバインダーとして混合使用される。これらの樹脂としては、ポリビニルアルコール類、澱粉類、アクリル樹脂類、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カゼイン、ゼラチン、ポリビニルピロリドンなどの水溶性樹脂及び、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニリデン樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体樹脂、アクリル酸エステル共重合樹脂、メタクリル酸エステル共重合樹脂、ブチラール樹脂、シリコン樹脂、ポリエステル樹脂、フッ化ビニリデン樹脂、ニトロセルロース樹脂、スチレン樹脂、スチレン−アクリル共重合体樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体などのような非水溶性樹脂が用いられる。熱転写受像層形成の際には、上記樹脂を溶液、エマルジョン、またはラテックスとして、本発明の記録材料用支持体上に塗工することができる。
また昇華型の場合、昇華性染料に対して染着性を有する樹脂を熱転写受像層に使用する。このような染料染着性を有する樹脂としては、染料との相互作用が強く、染料が安定して樹脂中へ拡散しうるものであればいずれも好適に使用でき、例えば、ポリエステル樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、スチレンアクリレート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、尿素樹脂、ポリカプロラクトン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリアクリロニトリル樹脂等が使用可能である。また、これらの樹脂の構成モノマーの共重合体である、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体等も使用可能である。更に、これらの樹脂は単独でまたは2種以上混合して使用することが可能である。熱転写受像層形成の際には、上記樹脂を溶液、エマルジョン、またはラテックスとして、本発明の記録材料用支持体上に塗工することができる。
本発明に係る熱転写受像層の形成において樹脂と共に用いられる顔料としては、例えば酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸カルシウム、けい酸、けい酸塩、クレー、タルク、マイカ、焼成クレー、水酸化アルミ、硫酸バリウム、リトポン、二酸化チタン、酸化亜鉛などの無機顔料、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、スチレン−アクリル共重合体などの粉末やビーズ、澱粉粉末、セルロース粉末、マイクロスフェアー、中空粒子などがあり、これらは単独に、または2種類以上混合して使用できる。一般に、熱転写受像層とリボンの密着性を良好にし、転写不良を起こさないためにも、熱転写受像層に使用される顔料の平均粒子径は5μm以下であることが好ましい。
本発明に係る熱転写受像層に使用される樹脂の合計量は、全固形分の20〜100質量%の範囲内にあることが好ましく、顔料の合計量は0〜80質量%の範囲内にあることが好ましい。
感熱記録層及び保護層、熱転写受像層など記録層の形成方法は、特に限定されるものではなく、従来公知の技術に従って形成することができる。具体的な例としては、エアナイフ塗工、ロッドブレード塗工、バー塗工、ブレード塗工、グラビア塗工、カーテン塗工、Eバー塗工などの方法により塗液を塗工し、乾燥により感熱記録層を形成させることができる。また本発明においては、発泡層を保護するため、エアナイフ塗工及びカーテン塗工が特に好ましく用いられる。各層は塗工後にカレンダー処理等の平滑化処理を施すこともできる。
また、平版、凸版、フレキソ、グラビア、スクリーンなどの方式による各種印刷機などによって各層を形成しても良い。
なお、本発明の記録材料用支持体及び記録材料においては、必要に応じて発泡層を設けていない裏面側にもバックコート層、粘着剤層を設けたり、任意の記録層を設けたりすることができる。
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。なお、実施例において、%及び部はすべて質量基準であり、塗工量は絶乾塗工量であり、平均粒子径はレーザー回折散乱法により測定された平均粒子径(D50)である。
実施例1
(1)熱膨張性樹脂粒子の塗工
熱膨張性樹脂粒子エクスパンセル461DU20(AkzoNovel社製、平均粒子径7μm、膨張開始温度100℃)100部を完全鹸化ポリビニルアルコールNM−11(日本合成化学工業製)の10%水溶液200部に分散させた後、LBKP100%(パルプ内比率)、密度1.1g/cm、坪量60g/mの紙シートに、塗工量5g/mとなるようにエアナイフ塗工し、紙面温度が80℃以下となるように保って乾燥した。
(2)熱膨張処理
その後、共に130℃に加熱された熱ロール(トクデン製誘電発熱ジャケットロール)2つを用いた2段型1ニップ式熱カレンダーを用い、ニップ直前に熱膨張性樹脂粒子塗設面が熱ロールに180秒間接触するように抱かせ、ニップ線圧200N/cmの条件にて熱カレンダー処理を行い、熱膨張性樹脂粒子を熱膨張させた。
(3)カレンダー処理
更にその後、一旦紙シートを常温に冷却後、線圧500N/cmにて常温のソフトニップカレンダー処理を施し、発泡層を有する記録材料用支持体を作製した。
実施例2
実施例1の(2)熱膨張処理において、熱ロールの温度130℃及び接触時間180秒間に代えて、熱ロールの温度140℃及び接触時間60秒間とした以外は実施例1と同様にして発泡層を有する記録材料用支持体を作製した。
実施例3
実施例1の(2)熱膨張処理において、熱ロールの温度130℃及び接触時間180秒間に代えて、熱ロールの温度150℃及び接触時間12秒間とした以外は実施例1と同様にして発泡層を有する記録材料用支持体を作製した。
実施例4
実施例1の(2)熱膨張処理において、熱ロールの温度130℃及び接触時間180秒間に代えて、熱ロールの温度160℃及び接触時間5秒間とした以外は実施例1と同様にして発泡層を有する記録材料用支持体を作製した。
実施例5
実施例1の(2)熱膨張処理において、熱ロールの温度130℃及び接触時間180秒間に代えて、熱ロールの温度170℃及び接触時間1秒間とした以外は実施例1と同様にして発泡層を有する記録材料用支持体を作製した。
実施例6
実施例1の(2)熱膨張処理において、熱ロールの温度130℃及び接触時間180秒間に代えて、熱ロールの温度180℃及び接触時間0.7秒間とした以外は実施例1と同様にして発泡層を有する記録材料用支持体を作製した。
実施例7
実施例1の(2)熱膨張処理において、熱ロールの温度130℃及び接触時間180秒間に代えて、熱ロールの温度190℃及び接触時間0.5秒間とした以外は実施例1と同様にして発泡層を有する記録材料用支持体を作製した。
実施例8
実施例1の(2)熱膨張処理において、熱ロールの温度130℃、接触時間180秒間及びニップ線圧200N/cmに代えて、熱ロールの温度170℃、接触時間1秒間及びニップ線圧600N/cmとした以外は実施例1と同様にして発泡層を有する記録材料用支持体を作製した。
実施例9
実施例1の(2)熱膨張処理において、熱ロールの温度130℃、接触時間180秒間に代えて、熱ロールの温度170℃、接触時間1秒間とし、更に実施例1の(3)カレンダー処理において、熱膨張処理した紙シートを一旦冷却後常温のソフトニップカレンダー処理を施す代わりに、熱膨張処理した紙シートを冷却させずに連続して(余熱を持った状態、カレンダー処理直前の紙面温度約60℃)ソフトニップカレンダー処理を行った以外は実施例1と同様にして発泡層を有する記録材料用支持体を作製した。
実施例10
実施例1の(1)熱膨張性樹脂粒子の塗工において、熱膨張性樹脂粒子エクスパンセル461DU20(AkzoNovel社製、平均粒子径7μm、膨張開始温度100℃)100部に代えて、熱膨張性樹脂粒子エクスパンセル461DU40(AkzoNovel社製、平均粒子径13μm、膨張開始温度98℃)100部を用い、更に実施例1の(2)熱膨張処理において、熱ロールの温度130℃及び接触時間180秒間に代えて、熱ロールの温度170℃及び接触時間1秒間とした以外は実施例1と同様にして発泡層を有する記録材料用支持体を作製した。
比較例1
実施例1の(3)カレンダー処理を行わなかった以外は実施例1と同様にして発泡層を有する記録材料用支持体を作製した。
比較例2
実施例1の(2)熱膨張処理において、熱カレンダー処理に代えて、130℃に加熱されたドラム式ドライヤーを用い180秒間かけて熱膨張性樹脂粒子を熱膨張させた以外は実施例1と同様にして発泡層を有する記録材料用支持体を作製した。
比較例3
実施例1の(2)熱膨張処理において、熱カレンダー処理に代えて、130℃に加熱されたドラム式ドライヤーを用い180秒間かけて熱膨張性樹脂粒子を熱膨張させ、更に実施例1の(3)カレンダー処理を行わなかった以外は実施例1と同様にして発泡層を有する記録材料用支持体を作製した。
比較例4
実施例1の(2)熱膨張処理において、熱カレンダー処理に代えて、近赤外線照射装置を用い150℃で12秒間かけて熱膨張性樹脂粒子を熱膨張させた以外は実施例1と同様にして発泡層を有する記録材料用支持体を作製した。
比較例5
実施例1の(2)熱膨張処理において、熱カレンダー処理に代えて、近赤外線照射装置を用い150℃で12秒間かけて熱膨張性樹脂粒子を熱膨張させ、更に実施例の(3)カレンダー処理を行わなかった以外は実施例1と同様にして発泡層を有する記録材料用支持体を作製した。
実施例11
(4)感熱記録層用塗液の作製
<電子供与性染料前駆体分散液>
電子供与性染料前駆体3−(N−エチル−N−トリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン30部をスルホン酸変性ポリビニルアルコールL3266(日本合成化学工業製)の2.5%水溶液70部に分散し、ビーズミルで平均粒子径が0.8μmになるまで湿式粉砕し、電子供与性染料前駆体分散液を調製した。
<電子受容性化合物分散液>
電子受容性化合物N−p−トルエンスルホニル−N′−3−(p−トルエンスルホニルオキシ)フェニルウレア60部をスルホン酸変性ポリビニルアルコールL3266(日本合成化学工業製)の2.5%水溶液140部に分散し、ビーズミルで体積平均粒子径が0.8μmになるまで粉砕し、電子受容性化合物分散液を調製した。
上記で調製した分散液を使用して、次の配合の感熱記録層用塗液を作製した。
<感熱記録層用塗液>
電子供与性染料前駆体分散液 100部
電子受容性化合物分散液 200部
ポリビニルアルコールNM−11(日本合成化学工業製)の10%水溶液 200部
水酸化アルミニウムH−42(昭和電工製)の30%水分散液 100部
ステアリン酸亜鉛エマルジョンP647(中京油脂製) 25部
フッ素系界面活性剤S111(旭硝子製)1%水溶液 5部
水 60部
(5)感熱記録材料の作製
実施例5の記録材料用支持体上に、(4)の感熱記録層用塗液を、電子供与性染料前駆体の塗工量が0.5g/mとなるようにエアナイフ塗工し、カレンダー処理を行って感熱記録材料を作製した。
実施例12
実施例11の(5)感熱記録材料の作製において、実施例5の記録材料用支持体の代わりに、実施例8の記録材料用支持体を用いた以外は実施例11と同様にして感熱記録材料を作製した。
実施例13
実施例11の(5)感熱記録材料の作製において、実施例5の記録材料用支持体の代わりに、実施例9の記録材料用支持体を用いた以外は実施例11と同様にして感熱記録材料を作製した。
実施例14
実施例11の(5)感熱記録材料の作製において、実施例5の記録材料用支持体の代わりに、実施例10の記録材料用支持体を用いた以外は実施例11と同様にして感熱記録材料を作製した。
比較例6
実施例11の(5)感熱記録材料の作製において、実施例5の記録材料用支持体の代わりに、比較例1の記録材料用支持体を用いた以外は実施例11と同様にして感熱記録材料を作製した。
比較例7
実施例11の(5)感熱記録材料の作製において、実施例5の記録材料用支持体の代わりに、比較例2の記録材料用支持体を用いた以外は実施例11と同様にして感熱記録材料を作製した。
比較例8
実施例11の(5)感熱記録材料の作製において、実施例5の記録材料用支持体の代わりに、比較例3の記録材料用支持体を用いた以外は実施例11と同様にして感熱記録材料を作製した。
比較例9
実施例11の(5)感熱記録材料の作製において、実施例5の記録材料用支持体の代わりに、比較例4の記録材料用支持体を用いた以外は実施例11と同様にして感熱記録材料を作製した。
比較例10
実施例11の(5)感熱記録材料の作製において、実施例5の記録材料用支持体の代わりに、比較例5の記録材料用支持体を用いた以外は実施例11と同様にして感熱記録材料を作製した。
実施例15
(6)熱転写記録材料の作製
実施例5の記録材料用支持体上に、次の配合の熱転写受像層用塗液を絶乾塗工量が5.0g/mになるように塗工し、カレンダー処理を行って、昇華型の熱転写記録材料を作製した。
<熱転写受像層用塗液>
ポリエステルエマルジョンMD−1220(東洋紡製) 60部
ポリエチレンエマルジョンW400(三井化学製) 15部
コロイダルシリカ スノーテックスO(日産化学工業製) 25部
アミノ変性シリコンエマルジョン 5部
フッ素系界面活性剤S111(旭硝子製)1%水溶液 5部
実施例16
実施例15の(6)熱転写記録材料の作製において、実施例5の記録材料用支持体の代わりに、実施例8の記録材料用支持体を用いた以外は実施例15と同様にして熱転写記録材料を作製した。
実施例17
実施例15の(6)熱転写記録材料の作製において、実施例5の記録材料用支持体の代わりに、実施例9の記録材料用支持体を用いた以外は実施例15と同様にして熱転写記録材料を作製した。
実施例18
実施例15の(6)熱転写記録材料の作製において、実施例5の記録材料用支持体の代わりに、実施例10の記録材料用支持体を用いた以外は実施例15と同様にして熱転写記録材料を作製した。
比較例11
実施例15の(6)熱転写記録材料の作製において、実施例5の記録材料用支持体の代わりに、比較例1の記録材料用支持体を用いた以外は実施例15と同様にして熱転写記録材料を作製した。
比較例12
実施例15の(6)熱転写記録材料の作製において、実施例5の記録材料用支持体の代わりに、比較例2の記録材料用支持体を用いた以外は実施例15と同様にして熱転写記録材料を作製した。
比較例13
実施例15の(6)熱転写記録材料の作製において、実施例5の記録材料用支持体の代わりに、比較例3の記録材料用支持体を用いた以外は実施例15と同様にして熱転写記録材料を作製した。
比較例14
実施例15の(6)熱転写記録材料の作製において、実施例5の記録材料用支持体の代わりに、比較例4の記録材料用支持体を用いた以外は実施例15と同様にして熱転写記録材料を作製した。
比較例15
実施例15の(6)熱転写記録材料の作製において、実施例5の記録材料用支持体の代わりに、比較例5の記録材料用支持体を用いた以外は実施例15と同様にして熱転写記録材料を作製した。
以上の実施例1〜10、比較例1〜5で作製した発泡層を有する記録材料用支持体、実施例11〜14、比較例6〜10で作製した感熱記録材料、及び実施例15〜18、比較例11〜15で作製した熱転写記録材料について、それぞれ以下の評価を行った。結果を表1、表2及び表3に示す。
[中空セルの襞]
実施例1〜10及び比較例1〜5の記録材料用支持体を、イオンミリングにて断面処理し、日立製走査電子顕微鏡S−2300を用い倍率1000倍にて観察し、中空セル側面の襞の程度の観察を行った。評価は以下の基準に従った。なお参考として、実施例5の断面図を図1に、比較例3の断面図を図2に示す。
◎:ほとんどの中空セルに襞が確認できる。
○:多くの中空セルに襞が確認できる。
△:一部の中空セルでしか襞が確認できない。
×:ほとんどの中空セルで襞が確認できない。
[PPS平滑度]
実施例1〜10及び比較例1〜5の記録材料用支持体の発泡層面を米国TESTING MACHINES INC社製パーカープリントサーフ平滑度計にてハードタイプのバッキングを用い、クランプ圧2000kPaにて測定した。なお表1中の数値は、5カ所を測定した平均値の小数点第二位以下を四捨五入した値である。
[発泡層と紙シートの接着性]
実施例1〜10及び比較例1〜5の記録材料用支持体の発泡層面にニチバン製セロテープ(登録商標)CT−15Sを10cmの長さで十分に貼り付けた後、一定の速度でテープを剥がし発泡層の塗層の剥がれ具合をみることで、発泡層と紙シート間の接着性を評価した。評価の以下の基準に従った。
◎:塗層の剥がれがほとんど認められない。
○:塗層の剥がれが少し認められるが、実用上問題が無い。
△:塗層の剥がれが認められ、実用上問題となる。
×:大きく塗層の剥がれが発生する。
[カール]
実施例1〜10及び比較例1〜5の記録材料用支持体を、外径10cmの紙管に発泡層が内側になるように巻き付け40℃90%RHの環境下に24時間静置後、常温常湿の室内に取り出し、一片が15cmの正方形紙片にそれぞれ2枚ずつ切り取り、1枚を発泡層側が上になるよう、残りの1枚を発泡層側が下になるように水平な台に静置し、カールによる正方形紙片の台からの浮き上がりの最大値を測定し、カールを評価した。評価は以下の基準に従った。
◎:浮き上がりの最大値が、5mm未満。
○:浮き上がりが、5mm以上10mm未満。
△:浮き上がりが、10mm以上15mm未満。
×:浮き上がりが、15mm以上。
[感熱記録材料の印字品位]
実施例11〜14及び比較例6〜10の感熱記録材料の感熱記録層側の面を、大倉エンジニアリング製印字試験機TH−PMDを用いて感熱印字した。ドット密度8ドット/mm、ヘッド抵抗1685Ωのサーマルヘッドを使用し、印可電圧20ボルトで、印加パルス幅0.2〜1.0ミリ秒の範囲で0.1ミリ秒ずつ変化させベタ画像を階調印字し、中間調部の印字品位を目視にて評価した。評価基準は以下の指標に従った。
◎:印字欠け・印字ムラがほとんど認められず、印字濃度が均一である。
○:印字欠け・印字ムラが少し認められるが、実使用上問題が無い。
△:印字欠け・印字ムラが認められる。
×:顕著な印字欠け・印字ムラが発生する。
[熱転写記録材料の印字品位]
実施例15〜18及び比較例11〜15の熱転写記録材料を三菱電機製昇華型熱転写プリンターS3600−30にて階調印字し、中間調部の印字品位を目視にて評価した。評価基準は以下の指標に従った。
◎:印字欠け・印字ムラがほとんど認められず、印字濃度が均一である。
○:印字欠け・印字ムラが少し認められるが、実使用上問題が無い。
△:印字欠け・印字ムラが認められる。
×:顕著な印字欠け・印字ムラが発生する。
表1から明らかなように、熱カレンダー処理にて熱膨張性樹脂粒子を熱膨張させた後、更にカレンダー処理を施すことにより発泡層を形成し且つPPS平滑度が0.5μm以下である実施例1〜10の発泡層を有する記録材料用支持体は、熱カレンダー処理による熱膨張処理は行ったがその後カレンダー処理を行わなかった比較例1、及び熱カレンダー以外の方法で熱膨張処理を行った比較例2〜5の発泡層を有する記録材料用支持体に比べ、紙シートと発泡層の接着性に優れ、且つカール発生の少ない記録材料用支持体であることが判る。
表2から明らかなように、熱カレンダー処理にて熱膨張性樹脂粒子を熱膨張させた後、更にカレンダー処理を施すことにより発泡層を形成し且つPPS平滑度が0.5μm以下の発泡層を有する記録材料用支持体上に感熱記録層を設けた実施例11〜14の感熱記録材料は、上述の比較例1〜5の記録材料用支持体上に感熱記録層を設けた比較例6〜10の感熱記録材料に比べ、印字品位の良好な記録材料であることが判る。
表3から明らかなように、熱カレンダー処理にて熱膨張性樹脂粒子を熱膨張させた後、更にカレンダー処理を施すことにより発泡層を形成し且つPPS平滑度が0.5μm以下の発泡層を有する記録材料用支持体上に熱転写受像層を設けた実施例15〜18の熱転写記録材料は、上述の比較例1〜5の記録材料用支持体上に熱転写受像層を設けた比較例11〜15の熱転写記録材料に比べ、印字品位の良好な記録材料であることが判る。

Claims (2)

  1. 紙シート上に熱膨張性樹脂粒子を膨張させた発泡層を有する記録材料用支持体であって、該発泡層が、熱カレンダー処理にて該熱膨張性樹脂粒子を熱膨張させた後、更にカレンダー処理を施すことにより形成したものであり、且つパーカープリントサーフにて測定される発泡層側の平滑度が0.5μm以下であることを特徴とする記録材料用支持体。
  2. 請求項1の記録材料用支持体上に、感熱記録層もしくは熱転写受像層を有することを特徴とする記録材料。
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