JP2012193058A - 化粧コンクリートブロック及び化粧コンクリートブロックの製造方法 - Google Patents

化粧コンクリートブロック及び化粧コンクリートブロックの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】コンクリートブロック本体の外表面に好適な模様が形成され、雨等で水に濡れた場合と乾燥している場合とで、ブロックに形成された模様の見え方が変わる、意匠性に優れた新たな化粧コンクリートブロックを提供することを目的とする。
【解決手段】コンクリートブロック本体3を構成するフェイスシェル32のフェイスシェル外表面32Sに、活性エネルギー硬化型インクのインク滴を着弾させ、着弾したインクドット5を硬化させて硬化膜を形成し、この硬化膜により模様が形成されている化粧コンクリートブロック1とした。
【選択図】図4

Description

本発明は、コンクリートブロック本体の外表面に活性エネルギー硬化型樹脂の硬化膜が形成された化粧コンクリートブロックに関し、特に意匠性に優れる化粧コンクリートブロックに関するものである。
従来、外表面に画像が形成されたコンクリートブロックに関する技術が提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。具体的に、特許文献1には、コンクリート製の母材と、該母材の表面に焼成により一体に形成した文字,記号,図案,模様等の化粧層とからなる化粧コンクリート成形体が開示されている。また、特許文献1には、次のような製造方法が提案されている。すなわち、所望の型枠内にセメント,水,骨材,混和材等を混合したセメント混練物を打設し、振動及び押圧力を加えて一次成形する工程と、この一次成形物を加熱して内部のガスを抜く工程と、該成形物の表面に釉薬を塗布する工程と、乾燥した前記成形物の表面に主として釉薬,顔料,オイルからなるスラリー状の化粧材料により印刷する工程と、これを焼成する工程とを順次経る化粧コンクリート成形体の製造方法が開示されている。なお、特許文献1には、インターロッキングブロックが例示されている。
特許文献2には、色模様つきコンクリートブロックの製法等が開示されている。例えば特許文献2には、コンクリートブロック成形用即時脱型枠、又はその型枠へ1回ごとに材料を運び込む移動ホッパーへの材料投入の際、連続的又は間欠的に、降り積もるように材料を落下させ、その積もりつつある材料の模様つけ予定位置へ適時、適量の顔料を噴射又は散布して色付けし、出来上がった製品ブロックの表面に上記色付けによる模様が出るようにする色模様つきコンクリートブロックの製法が開示されている。
特開2000−327455号公報 特開平9−19915号公報
コンクリートブロックは、複数個積み上げて壁として使われたり、花壇等の間仕切りとして使われたりと、屋外で使用されることが多い。屋外での使用は天気の影響を受けるが、コンクリートブロックの色は、雨の日には水分を吸収して全体的に暗くなるだけで変化に乏しいものであった。
本発明は、コンクリートブロック本体の外表面に好適な模様が形成され、雨等で水に濡れた場合と乾燥している場合とで、表面に形成された模様の見え方が変わる、意匠性に優れた新たな化粧コンクリートブロックを提供することを目的とする。
上記従来の課題に鑑みなされた本発明の一側面は、外表面に凹部が形成されているコンクリートブロック本体の少なくとも一つの外表面に、活性エネルギー硬化型樹脂が付与されている樹脂付与部と、前記活性エネルギー硬化型樹脂が付与されていない樹脂未付与部とを有し、前記樹脂付与部は前記活性エネルギー硬化型樹脂の硬化膜により少なくとも前記凹部以外の部分を被覆していることを特徴とする化粧コンクリートブロックである。これによれば、活性エネルギー硬化型樹脂が付与されている樹脂付与部と付与されていない樹脂未付与部とがコンクリートブロックの一つの外表面に存在していることで、化粧コンクリートブロックが水に濡れた場合は、樹脂未付与部は水分を吸収して色が暗くなり、樹脂付与部は水分の吸収が抑制されて色の変化があまりみられないので、乾燥している場合とはコンクリートブロックの外表面に形成された模様の見え方が変化し、これまでになく意匠性に優れるものとなる。
ここで、化粧コンクリートブロックを構成するブロック本体には、建築用として用いられる各種のコンクリートブロックが含まれる。例えば、JIS A 5406:2005に規定された建築用コンクリートブロックが含まれる。また、平板形状のコンクリートブロック、すなわち、JIS A 5406:2005に規定された建築用コンクリートブロックを例にすれば、ウェブを有さず、一つのフェイスシェルによって構成された形状のブロックが含まれる。
この化粧コンクリートブロックは、次のような構成とすることもできる。すなわち、前記活性エネルギー硬化型樹脂の硬化膜は顔料を含むことを特徴としてもよい。これによれば、模様に色彩を付加することができ、さらに意匠性に優れた化粧コンクリートブロックを提供することができる。
また、前記活性エネルギー硬化型樹脂はインクジェット記録方式によりコンクリートブロックの外表面に付与されていることを特徴としてもよい。これによれば、高精細な模様をコンクリートブロックに形成することができ、さらに意匠性に優れた化粧コンクリートブロックを提供することができる。
また、前記活性エネルギー硬化型樹脂の硬化膜は、連続したインクドットが互いに結合した状態で形成されていることを特徴としてもよい。これによれば、樹脂付与部と樹脂未付与部が明確になり、さらに意匠性に優れた化粧コンクリートブロックを提供することができる。
また、本発明の他の側面は、外表面に凹部が形成されているコンクリートブロック本体の少なくとも一つの外表面に活性エネルギー硬化型樹脂が付与されている化粧コンクリートブロックの製造方法であって、前記外表面に、前記活性エネルギー硬化型インクが付与されているインク付与部と、前記活性エネルギー硬化型インクが付与されていないインク未付与部とにより模様を形成する模様形成工程と、前記模様形成工程の後、前記外表面に付与された前記活性エネルギー硬化型インクに活性エネルギー線を照射して硬化膜を形成する活性エネルギー線照射工程と、を含み、前記硬化膜は少なくとも前記凹部以外の部分を被覆していることを特徴とする化粧コンクリートブロックの製造方法である。
これによれば、上述した優れた機能を奏する化粧コンクリートブロックを製造することができる。活性エネルギー硬化型樹脂が付与されている樹脂付与部と付与されていない樹脂未付与部とがコンクリートブロックの一つの外表面に存在していることで、化粧コンクリートブロックが水に濡れた場合は、樹脂未付与部は水分を吸収して色が暗くなり、樹脂付与部は水分の吸収が抑制されて色の変化があまりみられないので、乾燥している場合とはコンクリートブロックの外表面に形成された模様の見え方が変化し、これまでになく意匠性に優れるものとなる。
本発明によれば、コンクリートブロック本体の外表面に好適な模様が形成され、雨等で水に濡れた場合と乾燥している場合とで、表面に形成された模様の見え方が変わる、意匠性に優れた新たな化粧コンクリートブロックを得ることができる。
化粧コンクリートブロックを示す図である。 化粧コンクリートブロックを構成するブロック本体のフェイスシェル外表面の写真である。 図1に示すM部の拡大図であって、インクドットの直径と、化粧コンクリートブロックを構成するブロック本体のフェイスシェル外表面に形成された空孔の開口部の開口幅との関係を説明する図である。 図3に示すH−H´断面図であって、化粧コンクリートブロックのフェイスシェル外表面に形成された活性エネルギー硬化型樹脂の硬化膜を説明する図である。 ライン型のインクジェット記録装置を示す図であって、(a)は平面図であり、(b)は正面図である。
本発明を実施するための実施形態について、図面を用いて説明する。本発明は、以下に記載の構成に限定されるものではなく、同一の技術的思想において種々の構成を採用することができる。例えば、以下に示す構成の一部は、省略し又は他の構成等に置換してもよい。また、他の構成を含むようにしてもよい。
(化粧コンクリートブロック)
本実施形態の化粧コンクリートブロック1について、図1〜図4を参照して説明する。化粧コンクリートブロック1は、図1に示すように、コンクリートブロック本体3の外表面に、模様が形成されている。詳細には、化粧コンクリートブロック1は、ブロック本体3の外表面に、活性エネルギー硬化型樹脂が付与されている樹脂付与部(A)と、前記活性エネルギー硬化型樹脂が付与されていない樹脂未付与部(B)とを有し、図1に基づけば、菱形格子状の模様が形成されている。模様が形成されるフェイスシェル32の外表面を、以下フェイスシェル外表面32Sともいう。図1に示すブロック本体3は、JIS A 5406:2005に規定された建築用コンクリートブロックである。本実施形態では、図1に示すような、JIS A 5406:2005に規定された建築用コンクリートブロックを例として説明する。
ブロック本体3は、互いに平行に対向した一組のフェイスシェル32と、複数のウェブ34とによって構成されている。フェイスシェル32は、側面視(図1に示す矢印Y参照)において、長手方向に細長い形状、つまり長方形形状を有する。複数のウェブ34それぞれは、長手方向に平行に配置され、一組のフェイスシェル32と一体で形成されている。
なお、本実施形態の化粧コンクリートブロック1は、図1に示すような形状のブロック本体3によって構成される他、建築用として用いられる各種のコンクリートブロックを用いて構成することができる。例えば、ウェブ34を有さず、単一のフェイスシェル32によって形成された平板状のコンクリートブロックを用いた構成としてもよい。また、上述した特許文献1のようなインターロッキングブロックを用いた構成としてもよい。
ところで、ブロック本体3は、セメントと、骨材と、水と、混和材量とが混合され、図1に示すような形状に成形される。模様が形成されるフェイスシェル外表面32Sを含むブロック本体3の外表面には、複数の凹状の空孔36(凹部)が形成され存在する。つまり、模様が形成される範囲であるフェイスシェル外表面32Sには、複数の空孔36が形成され存在する。空孔36は、所定の幅寸法で、所定の開口面積を有する。複数の空孔36は、図2に示すように、それぞれ形状及び大きさが異なる。なお、本実施形態における空孔36は、ブロック本体3を構成する上記材料の形状等に起因して、ブロック本体3の製造上形成される凹状の空孔(凹部)を意味する。
今回、一般的に入手可能な3種類のブロック本体3(図1に示すブロック本体3とは形状の異なる建築用のコンクリートブロックを含む)をサンプルとして、空孔36を観察し、その形状を測定した。その結果、フェイスシェル外表面32Sには、4個/cm〜60個/cmの空孔36が形成されていた。また、空孔36の形状に関し、空孔36における開口部の開口幅L1,L2(図3参照、以下、開口幅L1,L2のうち、いずれか開口幅の大きい方を「開口幅L」ともいう。)は、0.25mm〜2.0mmであった。同じく、空孔36の深さは、0.4mm〜4.0mmであった。このことから明らかな通り、化粧コンクリートブロック1を構成するブロック本体3は、開口部の開口幅Lが0.25mm〜2.0mmで、深さが0.4mm〜4.0mmの空孔36が、4個/cm以上の頻度で形成されたフェイスシェル外表面32Sを含む。なお、空孔36における開口部の開口幅L1は、第一方向の最大幅であり、開口幅L2は、第一方向に直交する第二方向の最大幅である。本実施形態において第一方向は、ブロック本体3(化粧コンクリートブロック1)の長手方向に一致する。
化粧コンクリートブロック1において、ブロック本体3を構成するフェイスシェル外表面32Sには、複数のインクドット5が記録され、これによって模様が形成(記録)される。詳細には、フェイスシェル32を構成するコンクリート地肌面に、直接、複数のインクドット5が記録され、模様が形成される。化粧コンクリートブロック1は複数個が積み重ねられる等して所定の大きさのブロック塀等の壁を構成する。この際、インクドット5が記録されるフェイスシェル外表面32Sは、このブロック塀等の壁の壁面となる。つまり、この壁面は、フェイスシェル外表面32Sに模様が形成された状態となる。なお、本実施形態において、インクドット5とは、イエロードット5Yとマゼンタドット5Mとシアンドット5Cとブラックドット5Kとを総称した名称である。
ここで、インクドット5の直径φ1と空孔36における開口部の開口幅Lとの関係について、図3を参照して説明する。なお、図3と図4は説明の都合上、インクドット5を、空孔36に対して拡大して図示している。また、図3では、インクドット5と、開口幅L1,L2の開口部を有する空孔36との大小関係が明らかに視認できるようにするため、インクドット5と空孔36とが重複する部分において、空孔36の開口部の外縁を示す実線を、インクドット5上に図示している。
まず、インクドット5の直径φ1(着弾したインク滴の着弾径)について説明する。本実施形態では、フェイスシェル外表面32Sに形成される画像の解像度は、90dpi〜2500dpiに設定される。この場合、円形状をなすインクドット5の直径φ1は、15μm〜500μm程度となる。より具体的に、例えば解像度が360dpiに設定された場合、インクドット5の直径φ1は、70μm〜130μm程度(実測値)となる。これに対し、模様が形成されるフェイスシェル外表面32Sに形成された空孔36における開口部の開口幅Lは、上記の通り0.25mm〜2.0mmである。従って、本実施形態の化粧コンクリートブロック1では、インクドット5の直径φ1は、フェイスシェル外表面32Sに形成された空孔36における開口部の開口幅Lより小さく設定されている。詳細には、インクドット5の直径φ1は、フェイスシェル外表面32Sに形成された空孔36における開口部の開口幅L1又は開口幅L2のうち、いずれか大きい開口幅Lより小さく設定されている。なお、インクドット5の直径φ1は、上述したような範囲の寸法である、フェイスシェル外表面32Sに形成された空孔36の開口部の深さに対しても、開口幅Lと同じく、小さく設定されている。なお、本実施形態において、インクドット5の直径φ1とは、1液滴が着弾したときに円形状に形成される直径である。また、本実施形態におけるフェイスシェル外表面32Sに形成される画像の解像度とは、1画素あたり1液滴とした場合に導き出されるものをいう。
ここで、化粧コンクリートブロック1のフェイスシェル外表面32Sに形成された活性エネルギー硬化型樹脂の硬化膜について図4を参照して説明する。図4は、図3のH−H´断面図である。インク滴が吐出され、フェイスシェル外表面32Sに着弾すると、空孔部(凹部)ではインクドット5は空孔36に入り込み、活性エネルギー線により硬化される。またフェイスシェル外表面32Sの空孔のない部分(凹部以外の部分)ではインクドット5はフェイスシェル外表面上で活性エネルギー線により硬化され、これにより活性エネルギー硬化型樹脂の硬化膜Fが形成される。この硬化膜Fはフェイスシェル外表面32Sの少なくとも空孔(凹部)以外の部分を被覆しており、硬化膜Fが形成されたフェイスシェル外表面32Sに水をかけた場合、この膜が存在している部分は水分の吸収が緩やかになり、膜が存在していない部分と比較して、色の変化が少なくなる。このフェイスシェル外表面32Sに存在する空孔(凹部)は活性エネルギー硬化型樹脂の硬化膜により必ずしも被覆されている必要はないが、被覆されていてもよい。
フェイスシェル外表面32Sに形成される模様については、特に限定しない。コンクリートブロックが雨等の水に濡れた時の色と、樹脂を付与した時の色を合わせておき、乾燥しているときは模様が見えやすく、水に濡れたときは見えにくくなるように設定してもよい。逆に、乾燥しているときは模様が見えにくく、水に濡れると見えやすくなるように設定してもよい。化粧コンクリートブロックを積み上げて、全体として一つの模様を形成するようにしてもよいし、一つずつそれぞれに独立した模様を形成してもよい。
(活性エネルギー硬化型インク)
本実施形態の活性エネルギー硬化型インクとしては、紫外線硬化型インク、電子線硬化型インクなどが挙げられるが、汎用性がある点で紫外線硬化型インクを用いることが好ましい。
紫外線硬化型インクは、反応性モノマーおよび/または反応性オリゴマー、光重合開始剤を含み、さらに必要に応じて顔料、添加剤などを含む。電子線硬化型インクは、反応性モノマーおよび/または反応性オリゴマーを含み、さらに必要に応じて顔料、添加剤などを含む。インク色は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの他、ライトシアン、ライトマゼンタ、ライトイエロー、ホワイト、グレー、クリア(透明)色など適宜選定することができる。ライトシアン、ライトマゼンタ、ライトイエローのエネルギー硬化型インクは、シアン、マゼンタ、イエローのエネルギー硬化型インクに対し淡色、具体的には濃度比が例えば10〜30%のインクである。
紫外線硬化型インクまたは電子線硬化型インクは顔料を含むことが好ましい。顔料を含むことにより、模様に色彩を付加することができ、意匠性に優れた化粧コンクリートブロックを得ることができる。顔料濃度は、紫外線硬化型インクまたは電子線硬化型インク100重量部中に0.5〜20重量部であることが好ましい。インクの顔料濃度が0.5重量部未満の場合には、着色が不十分となり、色彩を付加した模様形成が困難になるおそれがあり、また、顔料濃度が20重量部を超える場合には、インクの粘度が高くなって模様形成の際の取り扱いが難しくなる。
顔料には、有機顔料および無機顔料が存在する。有機顔料としては、ニトロソ類、染付レーキ類、アゾ類、フタロシアニン類、アントラキノン類、ペリレン類、キナクリドン類、ジオキサジン類、イソインドリン類、キノフタロン類、アゾメチン類、ピロロピロール類などが挙げられる。無機顔料としては金属の酸化物類、水酸化物類、硫化物類、フェロシアン化物類、クロム酸塩類、炭酸塩類、ケイ酸塩類、リン酸塩類、炭素類(カーボンブラック)、金属粉などが挙げられる。有機顔料それぞれまたは無機顔料それぞれを単独または複数種類を混合して使用可能である。
反応性モノマーとしては、例えばジペンタエリスリトールヘキサアクリレートやそれらの変性体などの6官能アクリレート;ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタアクリレートなどの5官能アクリレート;ペンタジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレートなどの4官能アクリレート;トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレート、グリセリルトリアクリレートなどの3官能アクリレート;ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリテトラメチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパンアクリル酸安息香酸エステル、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール(200)ジアクリレート、ポリエチレングリコール(400)ジアクリレート、ポリエチレングリコール(600)ジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート、ビスフェノールAジアクリレートなどの2官能アクリレート;および、カプロラクトンアクリレート、トリデシルアクリレート、イソデシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、イソミリスチルアクリレート、イソステアリルアクリレート、2−エチルヘキシル−ジグリコールジアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、2−アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、ネオペンチルフリコールアクリル酸安息香酸エステル、イソアミルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、エトキシ−ジエチレングリコールアクリレート、メトキシ−トリエチレングリコールアクリレート、メトキシ−ポリエチレングリコールアクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシ−ポリエチレングリコールアクリレート、ノニルフェノールアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、イソボニルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−アクリロイロキシエチル−コハク酸、2−アクリロイロキシエチル−フタル酸、2−アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチル−フタル酸などの単官能アクリレートが挙げられる。特に、強じん性、柔軟性に優れる点で、2官能モノマーが好ましい。2官能モノマーの中では、難黄変性である点で、炭化水素からなる脂肪族反応性モノマー、具体的には1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレートなどが好ましい。
反応性モノマーとしてはさらに、上記の反応性モノマーにリンまたはフッ素、エチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイドの官能基を付与した反応性モノマーが挙げられる。また、これらの反応性モノマーを単独または2種以上を組み合わせて使用することができる。
反応性モノマーは、紫外線硬化型インクまたは電子線硬化型インク100重量部中に50〜85重量部含まれることが好ましい。50重量部未満の場合、インクの粘度が高くなって模様形成を行う上で取り扱いが難しくなり、85重量部を超えると硬化に必要な他の成分が不足し、硬化不良になるおそれがある。
インクに用いる反応性オリゴマーとしては、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、シリコンアクリレート、ポリブタジエンアクリレートが挙げられ、これらを単独または2種以上を組み合わせて使用することができる。特に、強じん性、柔軟性および付着性に優れる点で、ウレタンアクリレートが好ましい。ウレタンアクリレートの中では、難黄変性である点で、炭化水素からなる脂肪族ウレタンアクリレートがさらに好ましい。
反応性オリゴマーは、紫外線硬化型インクまたは電子線硬化型インク100重量部中に1〜40重量部含まれることが好ましく、5〜40重量部がより好ましく、10〜30重量部がさらに好ましい。反応性オリゴマーが1〜40重量部の範囲であれば、インク滴の硬化した皮膜が、強じん性、柔軟性および密着性の点でより優れたものとなる。
紫外線硬化型インクに用いる光重合開始剤としては、ベンゾイン類、ベンジルケタール類、アミノケトン類、チタノセン類、ビスイミダゾール類、ヒドロキシケトン類およびアシルホスフィンオキサイド類が挙げられ、これらを単独または2種以上を組み合わせて使用することができる。特に、高反応性であり、難黄変性である点で、ヒドロキシケトン類およびアシルホスフィンオキサイド類が好ましい。
光重合開始剤の添加量は、紫外線硬化型インク100重量部中1〜15重量部であることが好ましく、3〜10重量部であることがより好ましい。1重量部未満では重合が不完全で皮膜が未硬化となるおそれがあり、一方、15重量部を超えて添加しても、それ以上の硬化率および硬化速度の向上が期待できず、コスト高となる。
紫外線硬化型インクまたは電子線硬化型インクには、必要に応じて、顔料を分散させる目的で分散剤を添加してもよい。分散剤としては、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、両性イオン界面活性剤および高分子系分散剤などが挙げられ、これらを単独または2種以上を組み合わせて使用することができる。
さらに必要に応じて、インクには、光重合開始剤の開始反応を促進させるための増感剤、熱安定剤、酸化防止剤、防腐剤、消泡剤、浸透剤、樹脂バインダー、樹脂エマルジョン、還元防止剤、レベリング剤、pH調整剤、顔料誘導体、重合禁止剤等の添加剤を加えることもできる。また、紫外線硬化型インクには添加材として、紫外線吸収剤(以下、「UVA」ともいう。)及び光安定剤(以下、「HALS」ともいう。)を加えることもできる。
ここで、UVAとしては、代表的なものとしてベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、ヒドロキシフェニルトリアジン系、オギザニリド系及びシアノアクリレート系のものがあり、単独及び2種以上を混合させた混合系のいずれの使用も可能である。また、HALSにおいても様々なものが提案されており、その中より任意に単独及び混合系のいずれの使用も可能である。ところで、UVA及びHALSの添加において重要な点として適正な添加量が挙げられる。添加量が少ない場合は十分な耐候性は期待できず、反対に添加量が多い場合は物性面ではブリードアウトの問題が懸念され、またコスト高にも繋がる。本実施形態の紫外線硬化型インク中への好ましい添加量は、UVAが0.3%〜5%、HALSも同様に0.3%〜5%である。
活性エネルギー硬化型インク付与部のインク塗布量としては、0.25mg/cm以上付与することが好ましい。0.25mg/cm未満であると、コンクリートブロックに活性エネルギー硬化型インクが浸透し、活性エネルギー硬化型インクの硬化膜により表面が被覆されにくくなる。つまり、化粧コンクリートブロックが水に濡れた場合と乾燥している場合との模様の見え方に変化が期待できない。
(化粧コンクリートブロックの製造方法)
本実施形態のコンクリートブロックに活性エネルギー硬化型インクを付与する手段については特に限定されないが、インクジェット記録方式を用いることが好ましい。インクジェット記録方式を用いることで、高精細な模様をコンクリートブロックに形成することができ、さらに意匠性に優れた化粧コンクリートブロックを得ることができる。インクジェット記録方式は、例えば、ライン型のインクジェット記録装置100(図5(a),(b)参照)が用いられるが、シリアル型のインクジェット記録装置を用いてもよい。インクジェット記録装置を使用する場合は、荷電変調方式、マイクロドット方式、帯電噴射制御方式およびインクミスト方式などの連続方式、ピエゾ方式、パルスジェット方式、バブルジェット(登録商標)方式および静電吸引方式などのオン・デマンド方式などを用いることができる。また、インクジェット記録装置を使用せず、スクリーン、ローラ、転写等により活性エネルギー硬化型インクをコンクリートブロックに付与して模様形成されるようにしてもよい。これによっても、本実施形態の化粧コンクリートブロック1と同様の作用を奏し、同様の効果を得ることができる。
本実施形態における化粧コンクリートブロック1の製造方法は、模様形成工程と、活性エネルギー線照射工程としての紫外線照射工程とを含む。化粧コンクリートブロック1の製造方法は、例えば、図5に示すようなライン型のインクジェット記録装置100によって実現される。まず、図5を参照して、インクジェット記録装置100について説明する。インクジェット記録装置100は、搬送部110と、記録ヘッド120K,120C,120M,120Yと、紫外線照射部130とを備える。搬送部110は、コンベア等によって構成され、設置面112にセットされたコンクリートブロック本体3を、搬送部110の一端側(図5(a),(b)を正面視したとき左端側)から、記録ヘッド120K,120C,120M,120Y及び紫外線照射部130を通過させ、搬送部110の他端側に搬送する(図5(a),(b)を正面視したとき右側に示す2点鎖線のブロック本体3(化粧コンクリートブロック1)参照)。
記録ヘッド120K,120C,120M,120Yは、搬送部110によるコンクリートブロック本体3の搬送方向に隣り合った状態で配列されて設置されている。記録ヘッド120Kは、ブラックの紫外線硬化型インク(紫外線硬化型ブラックインク)を吐出する記録ヘッドである。記録ヘッド120Cは、シアンの紫外線硬化型インク(紫外線硬化型シアンインク)を吐出する記録ヘッドである。記録ヘッド120Mは、マゼンタの紫外線硬化型インク(紫外線硬化型マゼンタインク)を吐出する記録ヘッドである。記録ヘッド120Yは、イエローの紫外線硬化型インク(紫外線硬化型イエローインク)を吐出する記録ヘッドである。なお、搬送方向における記録ヘッド120K,120C,120M,120Yの配列は、図5の構成の他、これとは異なる配列順序としてもよい。各色の配列順序は種々の点を考慮し決定される。
記録ヘッド120K,120C,120M,120Yそれぞれには、搬送部110の設置面112に対向するようにノズルが形成されている。ノズルは、搬送方向に直交する方向に複数個配列された状態で、ノズル列を形成する。ノズル列は、記録ヘッド120K,120C,120M,120Yそれぞれに複数列形成されている。記録ヘッド120K,120C,120M,120Yそれぞれに対応する色の紫外線硬化型インクは、記録ヘッド120K,120C,120M,120Yそれぞれに形成されたノズルから吐出される。
活性エネルギー線照射部としての紫外線照射部130は、記録ヘッド120K,120C,120M,120Yに対して、搬送方向下流側の所定の位置に配置されている。紫外線照射部130は、搬送部110の設置面112に向けて設置された紫外線ランプを備え、設置面112の方向に活性エネルギー線としての紫外線を照射する。紫外線照射部130は、紫外線ランプから発せられた紫外線が外部に照射されることを防止可能なシャッタ機構を備え、このシャッタ機構を開閉させることで、紫外線の照射を開始し停止することができる。なお、紫外線の照射の開始及び停止は、紫外線照射部130が備える紫外線ランプの点灯及び消灯によって実現する構成としてもよい。この場合、シャッタ機構を省略することができる。インクジェット記録装置は、紫外線照射部130に換えて、活性エネルギー線照射部として電子線照射部を備えていてもよい。
紫外線の照射の開始は、例えば、記録ヘッド120Yに対して搬送方向下流側でかつ紫外線照射部130に対して搬送方向上流側の所定の位置に設置された検知センサ(図5(a),(b)で図示を省略)によって、ブロック本体3が検知されたことを条件として行われる。これによって、記録ヘッド120K,120C,120M,120Yで、ブラックドット5K、シアンドット5C、マゼンタドット5M、イエロードット5Y(図3参照)が記録される。そして、その後、さらに搬送部110によって搬送されるブロック本体3に、紫外線が照射される。換言すれば、コンクリート地肌面であるフェイスシェル外表面32Sに着弾し、ブラックドット5K、シアンドット5C、マゼンタドット5M、イエロードット5Yを形成する各色の紫外線硬化型インクによるインクドット5に、紫外線が照射される。一方、紫外線の照射の停止は、搬送方向下流側の所定の位置に設置された検知センサ(図5(a),(b)で図示を省略)によって、ブロック本体3が紫外線照射部130を通過したことが検知されたことを条件として行われる。紫外線の照射の開始後、所定の時間経過したとき、紫外線の照射を停止する構成とすることもできる。
インクを硬化させるための光として、紫外線を使用する場合、紫外線ランプの出力が、
50〜280W/cmであることが好ましく、80〜200W/cmであることがより好
ましい。紫外線ランプの出力が50W/cm未満であると、紫外線のピーク強度および積
算光量が小さいために、インクの硬化速度が遅くなり、また、インクが硬化不十分となる
おそれがある。また、280W/cmを超えると、硬化したインクが、紫外線ランプが発
する熱によって劣化するおそれがある。
インクジェット記録装置100は、この他、例えば、ブラック、シアン、マゼンタ及びイエローの紫外線硬化型インクをそれぞれ貯留したメインタンクを備える。各色のメインタンクに貯留された紫外線硬化型ブラックインク、紫外線硬化型シアンインク、紫外線硬化型マゼンタインク及び紫外線硬化型イエローインクは、各色毎のインク供給ラインを介して記録ヘッド120K,120C,120M,120Yに供給される。また、インクジェット記録装置100は、自装置内で実行される処理を制御する制御部を備える。制御部は、各種の機能手段を構成する。制御部は、次に示す化粧コンクリートブロック1の製造方法の各工程を制御する。
インクジェット記録装置100では、インクジェット記録装置100に通信可能に接続されたパーソナルコンピュータ等のような外部装置から、ブロック本体3に形成される模様を示すデータが入力される。そして、入力されたデータに対して、ラスタライズ等の処理が実行され、所定のデータが生成される。また、搬送部110の一端側の設置面112にセットされたブロック本体3が、搬送部110によって、搬送方向に搬送される。なお、図5(a),(b)では、ブロック本体3の長手方向(図1参照)が搬送方向に一致するように、ブロック本体3が設置面112にセットされ、この状態で搬送されている。しかし、ブロック本体3のセット方向は、種々の条件の下適宜設定される。ブロック本体3の長手方向が搬送方向に交差する、例えば直交するようにブロック本体3を設置面112にセットしてもよい。
そして、ブロック本体3は、図5(a),(b)を正面視したとき中央部に示す2点鎖線(符号3参照)の位置に到達する。つまり、ブロック本体3は、記録ヘッド120K,120C,120M,120Yのノズルが形成された面と、フェイスシェル外表面32Sとが対向した位置に搬送される。このとき、インクジェット記録装置100では、ラスタライズによって生成された所定のデータに従って、フェイスシェル外表面32Sに対して、記録ヘッド120K,120C,120M,120Yが配置された順に、紫外線硬化型ブラックインク、紫外線硬化型シアンインク、紫外線硬化型マゼンタインク及び紫外線硬化型イエローインクが吐出される。吐出されたこれら紫外線硬化型インクのインク滴は、コンクリート地肌面であるフェイスシェル外表面32Sに、直接、着弾し付着する。これによって、フェイスシェル外表面32Sに、ブラックドット5K、シアンドット5C、マゼンタドット5M、イエロードット5Yが記録され、入力されたデータによって示される模様が形成される(模様形成工程)。ここで、吐出されるインク滴のサイズは、インクドット5の直径φ1が、フェイスシェル外表面32Sに形成された空孔36における開口部の開口幅Lより小さくなるように設定される。
さらに、インクジェット記録装置100では、インクドット5が着弾したブロック本体3が搬送部110によって、紫外線照射部130側に搬送される。また、上述したタイミングで、紫外線照射部130から設置面112側に向けた紫外線の照射が開始される。そして、コンクリート地肌面であるフェイスシェル外表面32Sに着弾し付着した、インクドット5それぞれを形成する各色の紫外線硬化型インクによるブラックドット5K、シアンドット5C、マゼンタドット5M、イエロードット5Yに、紫外線が照射される(紫外線照射工程)。これによって、インクドット5が硬化してフェイスシェル外表面32Sの少なくとも凹部以外の部分が硬化膜によって被覆され、硬化した複数のインクドット5によって模様が形成される。
紫外線照射部130を通過し、化粧コンクリートブロック1となったブロック本体3が、図5(a),(b)を正面視したとき右側に示す2点鎖線(符号3(1)参照)の位置に到達した時点で、ブロック本体3が設置面112から取り除かれる。そして、新たなブロック本体3がセットされ、上述した各工程が再度実行される。なお、上記において模様が形成されたフェイスシェル32とは異なる他方のフェイスシェル外表面32S等に対しても模様を形成する場合、再度、他方のフェイスシェル外表面32S等が、記録ヘッド120K,120C,120M,120Yに対向するように設置面112にセットされ、上述した各工程が再度実行される。
例えば、化粧コンクリートブロック1が、上述したブロック塀等の壁を構成する場合、化粧コンクリートブロック1が複数個積み重ねられる等した状態において、隣接する他の化粧コンクリートブロック1の外表面と対面することとならない、化粧コンクリートブロック1の外表面(フェイスシェル外表面32Sを含む。)の全て又はその一部が順次、記録ヘッド120K,120C,120M,120Yに対向するように設置面112にセットされ、上述した各工程が再度実行される。これによって、化粧コンクリートブロック1が複数個積み重ねられる等して所定の大きさのブロック塀等の壁とされた場合、ブロック塀等の壁面の全て又は一部に、模様が形成された状態とすることができる。
以下、本発明について実施例を挙げて説明するが、本発明は以下の実施例によって限定されるものではない。
基材としてのコンクリートブロックは、そのフェイスシェル外表面に6個/cm〜24個/cmの空孔を有し、それらの空孔の開口幅は0.4mm〜2.0mm、またそれらの空孔の深さは0.5mm〜2.0mmのものを用いた。フェイスシェル外表面の色はL*=81.96、a*=0.01、b*=5.53であった。尚、L*a*b*の測色はコニカミノルタセンシング(株)製の分光測色計MINOLTA CM 2600を使用した。
用意したコンクリートブロックのフェイスシェル外表面の一面に以下の処方にて調整した紫外線硬化型インクを用いてインクジェット記録を行い、これに紫外線を照射して紫外線硬化型インクを硬化させ、模様が形成された化粧コンクリートブロックを得た。
<紫外線硬化型インクの作製>
1.分散液の作製
表1に示した配合にて各色顔料の分散液組成物を混合し、ビーズミルにて分散して分散液を作製した。
表1に記載の各材料の詳細は以下のとおりである。
TSY−1(シー・アイ・ピグメントイエロー42):戸田工業(株)製
160ED(シー・アイ・ピグメントレッド101):戸田工業(株)製
BLUE#9410(シー・アイ・ピグメントブルー28):大日精化工業(株)製
NIPex35(シー・アイ・ピグメントブラック7):エボニックデグサジャパン(株)製
SOLSPERSE32000(高分子分散剤):日本ルーブリゾール(株)製
SOLSPERSE36000(高分子分散剤):日本ルーブリゾール(株)製
SR9003(PO変性ネオペンチルグリコールジアクリレート、2官能):サートマージャパン(株)製
2.インクの作製
1で作製した分散液を用い表2に示した配合にてインクを作製した。なおインクはイエロー分散液、マゼンタ分散液、シアン分散液およびブラック分散液を使用し、それぞれイエローインク、マゼンタインク、シアンインクおよびブラックインクを作製した。なお、クリアインクに関しては顔料を含まないため、分散液を用いずに作製した。
表2に記載の各材料の詳細は以下のとおりである。
CN963B80(ウレタンアクリレートオリゴマー、2官能):サートマージャパン(株)製
SR238F(1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、2官能):サートマージャパン(株)製
SR9003(PO変性ネオペンチルグリコールジアクリレート、2官能):サートマージャパン(株)製
Irgacure184(1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケトン、ヒドロキシケトン類):BASFジャパン(株)製
Irgacure819(ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、アシルホスフィンオキサイド類):BASFジャパン(株)製
TINUVIN479(2−(2ヒドロキシ−4−{1−オクチロキシカルボニルエトキシ}フェニル)−4,6−ビス(4−フェニルフェニル)−1,3,5−トリアジン、ヒドロキシフェニルトリアジン類):BASFジャパン(株)製
TINUVIN123(デカン二酸,ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1−(オクチロキシ)−4−ピペリジニル)エステルと1,1−ジメチルエチルヒドロパーオキサイドとオクタンとの反応生成物、HALS):BASFジャパン(株)製
<インクジェット記録方法>
作製したイエローインク、マゼンタインク、シアンインク、ブラックインクおよびクリアインクを、図5のライン型インクジェット記録装置に搭載し、準備したコンクリートブロックの外表面に下記条件にて各種インクを付与した。
<インクジェット記録条件>
ノズル径 70(μm)
印加電圧 50(V)
パルス幅 15(μs)
駆動周波数 1.06(KHz)
解像度 180(dpi)
ヘッド加熱温度 50(℃)
<紫外線照射条件>
ランプ種類 メタルハライドランプ
出力 80(W/cm)
照射時間 0.5(秒)
照射高さ 50(mm)
照射開始までの時間 22(秒)
<目視評価1>
上述のコンクリートブロックに紫外線硬化型インクを用いて、波の合間に魚が泳いでいる模様を記録した。波は紫外線硬化型シアンインク、魚は紫外線硬化型マゼンタインクを用いた。魚は縦約3cm、横約5cmの大きさの模様であって、0.25mg/cmの量でインクを塗布して紫外線を照射した。記録された模様のインク付与部では、空孔以外の部分が硬化膜で覆われていた。水への浸漬前は波が目立っていたが、浸漬後はインクを付与していない箇所が暗くなって濃いグレーに変わったため、記録した魚が浮かびあがってみえた。これを下記項目で評価したところ、10人中10人が、変化があると認識できると答えた。
a:変化があると認識できる
b:変化が少しあると認識できる
c:変化に乏しい
<目視評価2>
上述のコンクリートブロックに、紫外線硬化型イエローインクを用いて、菜の花の模様を記録した。菜の花の花びらは約1cm角の大きさの模様であって、1mg/cmの量でインクを塗布して紫外線を照射した。記録された模様のインク付与部では、空孔以外の部分が硬化膜で覆われていた。水への浸漬前は菜の花は見えにくかったが、浸漬後はインクを付与していない箇所が暗くなって濃いグレーに変わったため、記録した菜の花が浮かびあがってみえた。これを<目視評価1>と同様の項目で評価したところ、10人中9人が、変化があると認識できると答えた。
<目視評価3>
上述のコンクリートブロックに紫外線硬化型インクを用いて、猫の模様を記録した。猫の毛は紫外線硬化型イエローインクを1%、紫外線硬化型マゼンタインクを12%、紫外線硬化型シアンインクを63%および紫外線硬化型ブラックインクを24%の割合で打滴して濃色グレーを表現した。また猫の目の白目の部分は紫外線硬化型イエローインクを10%、紫外線硬化型マゼンタインクを18%および紫外線硬化型シアンインクを72%の割合で打滴して淡色グレーを表現した。猫は縦約20cm、横約30cm(寝そべっている)、猫の白目部分は約1cm角の大きさの模様であって、1.5mg/cmの量でインクを塗布して紫外線を照射した。記録された模様のインク付与部では、空孔以外の部分が硬化膜で覆われていた。水への浸漬前は猫の全体像が見えていたが、浸漬後はインクを付与していない箇所が暗くなって濃いグレーに変わったため、記録した猫の毛は目立たなくなり、猫の目だけが浮かびあがって存在感を有していた。これを<目視評価1>と同様の項目で評価したところ、10人中10人が、変化があると認識できると答えた。
<目視評価4>
0.12mg/cmの量でインクを塗布すること以外は、上述の<目視評価2>と同様にコンクリートブロックに紫外線硬化型インクを用いて、菜の花の模様を記録した。記録された模様のインク付与部には紫外線硬化型樹脂の硬化膜が一部形成されており、空孔以外の部分が硬化膜で覆われていたということはなかった。水への浸漬前は菜の花は見えにくかったが、浸漬後はインクを付与した箇所もインクを付与していない箇所と同様に暗くなって濃いグレーに変わったため、記録した菜の花が浮かびあがってみえることはなかった。これを<目視評価1>と同様の項目で評価したところ、10人中7人が、変化に乏しいと答えた。
<浸漬前と浸漬後の色差と塗布量の試験>
上述のコンクリートブロックのフェイスシェル外表面の一面に、上述の処方にて調整した紫外線硬化型インクを用いてインクジェット記録を行い、これに紫外線を照射して紫外線硬化型インクを硬化させ、模様が形成された化粧コンクリートブロックを得た。尚、記録した模様は、インク塗布量に差をつけた(0mg/cm、0.12mg/cm、0.25mg/cm、0.5mg/cm、1mg/cm、2mg/cm、4mg/cm)線幅20mmの直線模様を長手方向に等間隔に複数配置したものである。
得られた化粧コンクリートブロックに形成された各模様部分に対し、ランダムに10箇所抽出し測色をおこなった。測色の結果は抽出した10箇所の平均値を出した。また、この時得られた化粧コンクリートブロックを1分間水に浸漬した際の各模様部分に対しても同様に測色を行った。測色はコニカミノルタセンシング(株)製の分光測色計MINOLTA CM 2600を使用した。L*a*b*表色系(JIS Z 8729)により表される値を浸漬前(L1*、a1*、b1*)と浸漬後(L1’*、a1’*、b1’*)で測定し、以下式(1)により定義する。

色差ΔE1=((L1*-L1’*)^2+(a1*-a1’*)^2+(b1*-b1’*)^2)^0.5 ・・・式(1)
インク塗布量は、化粧コンクリートブロックのインク付与部1cmを測定した。各塗布量時の色差を表3に記す。
インクを付与しない箇所と比べて、インクをコンクリートブロックに0.25mg/cm付与することで約6割、0.5mg/cm付与することで約4割程度に水への浸漬前と浸漬後との色の変化を抑えられる。また、特にブラックインク、シアンインク、クリアインクについては、浸漬前と浸漬後の色変化が少ない。つまり、インクを付与した箇所とインクを付与していない箇所の存在により、雨等で水に濡れた時は、インクが付与されている箇所の色変化がインクが付与されていない箇所の色変化に比べて少ないため、コンクリートブロックが濡れた場合は模様が浮き出たように見え、コンクリートブロックが乾燥している時と濡れている時の見え方が変わるといえる。
<浸漬前と浸漬後の色差と塗布量の試験>で得られた化粧コンクリートブロックを水に浸漬した場合に、形成された模様の見え方について、白色蛍光灯(色温度4200K)のもとで、3m離れたところから10人に観察してもらい評価をおこなった。模様が形成されている箇所と形成されていない箇所の模様の見え方が、浸漬前と浸漬後に、どのように変化するかという評価方法として、以下の基準で点数をつけ、平均値を出した結果を表4に記す。
3点:見え方の差が非常に大きく、違いを認識できた。模様がよくみえた
2点:見え方の差があり、違いを認識できた
1点:見え方の差が少しあるが、あまり違いを認識できなかった
0点:見え方の差がほとんどなく、違いを認識できなかった
点数の高い方が浸漬前と浸漬後とでの見え方の差が大きく、点数の低い方が見え方の差が小さいことを示す。つまり点数の高い方が、活性エネルギー硬化型樹脂の硬化膜で覆われている部分と覆われていない部分との対比により、乾燥している場合とはコンクリートブロックの外表面に形成された模様の見え方が変化しやすく、雨の日などコンクリートブロックが水に濡れた場合でもブロックの外表面に形成された模様の存在感を保つことができる。評価結果により、紫外線硬化型インクの塗布量としては、0.25mg/cm以上付与することがより好ましいことがわかる。
(本実施形態の構成による有利な効果)
本実施形態の化粧コンクリートブロック1では、紫外線硬化型インクが付与されて硬化膜を形成している箇所と紫外線硬化型インクが付与されていない箇所の存在により、化粧コンクリートブロックが水に濡れた場合と乾燥している場合とでは、コンクリートブロックの外表面に形成された模様の見え方が変化し、これまでになく意匠性に優れるものとなる。また、インクジェット方式で紫外線硬化型インクを付与することにより、高精細な模様をコンクリートブロックに付与することができ、さらに意匠性に優れた化粧コンクリートブロックを提供することができる。
1 化粧コンクリートブロック
3 ブロック本体
32 フェイスシェル
32S フェイスシェル外表面
36 空孔
5 インクドット
A 樹脂付与部
B 樹脂未付与部

Claims (5)

  1. 外表面に凹部が形成されているコンクリートブロック本体の少なくとも一つの外表面に、活性エネルギー硬化型樹脂が付与されている樹脂付与部と、前記活性エネルギー硬化型樹脂が付与されていない樹脂未付与部とを有し、前記樹脂付与部は前記活性エネルギー硬化型樹脂の硬化膜により少なくとも前記凹部以外の部分を被覆していることを特徴とする化粧コンクリートブロック。
  2. 前記活性エネルギー硬化型樹脂の硬化膜は顔料を含むことを特徴とする請求項1に記載の化粧コンクリートブロック。
  3. 前記活性エネルギー硬化型樹脂はインクジェット記録方式により、前記コンクリートブロックの外表面に付与されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の化粧コンクリートブロック。
  4. 前記活性エネルギー硬化型樹脂の硬化膜は、連続したインクドットが互いに結合した状態で形成されていることを特徴とする請求項3に記載の化粧コンクリートブロック。
  5. 外表面に凹部が形成されているコンクリートブロック本体の少なくとも一つの外表面に活性エネルギー硬化型樹脂が付与されている化粧コンクリートブロックの製造方法であって、前記外表面に、前記活性エネルギー硬化型インクが付与されているインク付与部と、前記活性エネルギー硬化型インクが付与されていないインク未付与部とにより模様を形成する模様形成工程と、前記模様形成工程の後、前記外表面に付与された前記活性エネルギー硬化型インクに活性エネルギー線を照射して硬化膜を形成する活性エネルギー線照射工程と、を含み、前記硬化膜は少なくとも前記凹部以外の部分を被覆していることを特徴とする化粧コンクリートブロックの製造方法。
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