JP2012191357A - 位相ずれ補正回路、位相可変増幅回路、位相ずれ補正方法及び位相調整方法 - Google Patents

位相ずれ補正回路、位相可変増幅回路、位相ずれ補正方法及び位相調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】被補正回路の入力信号と出力信号との間の位相差と、その目標となる位相差との間に生じている位相のずれを容易に検出すると共に、位相のずれを容易に補正して、ノイズ波を最適にキャンセルすることのできる正確な位相の出力信号を出力することのできる位相ずれ補正回路、位相可変増幅回路、位相ずれ補正方法及び位相調整方法を提供する。
【解決手段】合成部17aは、入力信号と出力信号とを合成する。検出部17bは、その合成信号の信号レベルに基づいて、位相のずれを検出する。又、レベル判定部18aは、現在の合成信号の信号レベルと、1つ前の位相補正値が設定されていた時の合成信号の信号レベルとの大小関係を判定する。位相可変部18dは、その合成信号の信号レベルとの大小関係に基づいて、合成信号の信号レベルが最小値になるように位相のずれを補正する。
【選択図】図1

Description

本発明は、位相ずれ補正回路、位相可変増幅回路、位相ずれ補正方法及び位相調整方法に関し、特に被補正回路の入力信号と出力信号との間の位相差と、その目標となる位相差との間に生じている位相のずれを補正する位相ずれ補正回路、位相可変増幅回路、位相ずれ補正方法及び位相調整方法に関する。
携帯電話等の電子機器で、受信した信号波にノイズ波が多く含まれることがある。このノイズ波は周囲からの電磁波等であり、ノイズ波が多いと受信した信号を処理する際に様々な影響が出る。このため、このノイズ波を除去、つまりノイズ波をキャンセルするノイズキャンセル技術がある。ここで、一般的なノイズキャンセル技術を用いた特許文献1のノイズキャンセル回路について説明する。
図6に示すノイズキャンセル回路100は、下記のような方法でノイズ波をキャンセルしている。まず、EMIノイズ取得部109は、ノイズ波を取得する。そして、位相可変増幅器102は、取得したノイズ波の位相を反転させる。さらに、バンドパスフィルタ103、遅延処理部104及びVGA105は、ノイズ波の信号出力レベルを調整する。最後に、加算器は、信号出力レベルが調整されたノイズ波と、受信部107で受信した信号波とを加算する。つまり、ノイズキャンセル回路100は、信号波に含まれるノイズ波を、位相を反転させたノイズ波で打ち消すようにキャンセルしている。
このようにしてノイズ波をキャンセルするためには、ノイズ波の位相を変える必要がある。このため、ノイズキャンセル回路には、一般的に位相とゲインとを独立して可変することのできる位相可変増幅器が用いられている。このノイズキャンセル回路100においては、位相可変増幅器102を有している。
但し、位相可変増幅器102の位相特性や位相を可変にする精度には、製造上の固有の位相誤差があるのが一般的である。このため、制御部101は、例えば位相可変増幅器102に設定されている位相設定値で示される位相と実際の位相とを逐次比較するようなアルゴリズムを用いて、位相可変増幅器102に位相設定値を再設定している。制御部101は、このような処理を実行することによって、位相可変増幅器102に設定する位相設定値を、ノイズ波が丁度キャンセルされるような位相設定値に追い込んでいる。
ところが、入力信号と出力信号との間の位相差と、その目標となる位相差との間の位相のずれが大きく生じている場合がある。このような場合には、位相可変増幅器102の位相とゲインとの設定を少し変化させただけでは、ノイズ波のレベルの変化量が小さいことがある。このため、入力信号と出力信号との間の位相差と、その目標となる位相差との間に位相のずれが生じている場合には、ノイズ波をキャンセルすることのできる正確な位相の出力信号が位相可変増幅器102から出力されるように、位相可変増幅器102の位相特性を補正するのが望ましい。
米国特許出願公開第2007/0060059号明細書
しかしながら、上記のノイズキャンセル回路100においては、位相可変増幅器102に製造上の位相誤差が含まれているままの状態で、位相可変増幅器102に設定する位相設定値を追い込んでいる。このため、ノイズキャンセル回路100においては、入力信号と出力信号との間の位相差と、その目標となる位相差との間の位相のずれを直接検出するのは比較的難しい。同時に、位相可変増幅器102に設定する位相設定値を最適値に直接設定するのは比較的難しい。
そこで、本発明は、上記の課題に鑑み、被補正回路の入力信号と出力信号との間の目標の位相差と、実際の位相差との間の位相のずれを容易に検出すると共に、位相のずれを容易に補正して、ノイズ波を最適にキャンセルすることのできる正確な位相の出力信号を出力することのできる位相ずれ補正回路、位相可変増幅回路、位相ずれ補正方法及び位相調整方法を提供することを目的とする。
本発明による位相ずれ補正回路、位相可変増幅回路、位相ずれ補正方法及び位相調整方法は、上記の目的を達成するために、次のように構成される。
本発明による位相ずれ補正回路は、被補正回路の入力信号と出力信号とを合成した合成信号の信号レベルを検出する位相ずれ検出部と、前記位相ずれ検出部により検出された合成信号の信号レベルの変化に基づいて、前記入力信号と前記出力信号との間の位相差と、その目標となる位相差との間に生じている位相のずれを補正する位相ずれ補正部と、を備えたことを特徴とする。
上記の位相ずれ補正回路によれば、被補正回路である位相可変増幅器等の入力信号と出力信号との間の位相差を変化させた時に合成信号の信号レベルが変化することを応用して、位相ずれ補正部が、被補正回路の入力信号と出力信号との間の位相差と、その目標となる位相差との間に生じている位相のずれを補正する。
つまり、位相ずれ補正回路は、位相ずれ検出部が入力信号と出力信号との位相差を合成信号レベルに変換することで、実際の位相差と本来の位相差との間に生じている位相のずれを容易に検出することが可能となる。これと共に、位相ずれ補正回路は、位相ずれ補正部がその合成信号の信号レベルが最小値になるように入力信号と出力信号との位相差を変えていくことで、実際の位相差と本来の位相差との間に生じている位相のずれを容易に補正することが可能となる。
本発明による第1の位相可変増幅回路は、入力信号と出力信号との間のゲイン及び位相を変更する位相可変増幅部と、前記入力信号と前記出力信号とを合成した合成信号の信号レベルを検出する位相ずれ検出部と、前記位相ずれ検出部により検出された合成信号の信号レベルの変化に基づいて、前記入力信号と前記出力信号との間の位相差と、その目標となる位相差との間に生じている位相のずれを補正する位相ずれ補正部と、を備えたことを特徴とする。
上記の第1の位相可変増幅回路によれば、位相可変増幅器等の位相可変増幅部の後段に、位相のずれを容易に補正するための位相ずれ検出部及び位相ずれ補正部が接続されている。このため、位相ずれ検出部及び位相ずれ補正部が、位相可変増幅部の入力信号と出力信号との間の実際の位相差と本来の位相差との間に生じている位相のずれを容易に検出することができると共に、その位相のずれを容易に補正することができる。つまり、位相ずれ検出部及び位相ずれ補正部によって、位相のずれが生じるのを抑えることができる。
これにより、位相可変増幅回路は、ノイズ波を最適にキャンセルすることのできる正確な位相の出力信号を出力することが可能となる。
本発明による第2の位相可変増幅回路は、前記位相ずれ補正部は、前記入力信号と前記出力信号との間の位相差に対する合成信号の信号レベルに基づいて、前記位相のずれを補正することを特徴とする。
上記の第2の位相可変増幅回路によれば、まず、位相可変増幅部が、入力信号と出力信号との間のゲイン及び位相を変更する。その後で、入力信号と出力信号との間の位相が逆位相、つまり位相差が丁度180度になる時に合成信号の信号レベルが最小値になることを応用して、位相ずれ検出部が合成信号の信号レベルを検出し、位相ずれ補正部が位相可変増幅部の入力信号と出力信号との間の位相差と、その目標となる位相差との間に生じている位相のずれを補正する。
つまり、位相ずれ補正部が、位相補正値を変化させた時に検出された合成信号の信号レベルが最小になるように位相補正値を変化させていくことで、位相可変増幅部の入力信号と出力信号との間の位相差と、その目標となる位相差との間に生じている位相のずれを容易に補正することが可能となる。
本発明による第3の位相可変増幅回路は、前記位相ずれ検出部は、前記入力信号と前記出力信号とを合成し、その合成した信号を前記合成信号として出力する合成部と、前記合成部により出力された合成信号の信号レベルを検出する検出部と、を備え、前記位相ずれ補正部は、前記位相のずれを補正する際の補正量を示す位相補正値を出力する制御部と、前記検出部により検出された合成信号の信号レベルが、1つ前の位相補正値が設定されていた時の合成信号の信号レベルよりも大きいか否かを判定するレベル判定部と、を備え、前記制御部は、前記検出部により検出された合成信号の信号レベルが、前記1つ前の位相補正値が設定されていた時の合成信号の信号レベルよりも大きくなるまで、出力する位相補正値を進ませていく、又は遅らせていくことを特徴とする。
上記の第3の位相可変増幅回路によれば、合成部が、入力信号と出力信号とを合成した合成信号を出力する。又、検出部が、その合成信号の信号レベルを検出する。そして、レベル判定部が、検出部により検出された合成信号の信号レベルと、1つ前の位相補正値が設定されていた時の合成信号の信号レベルとの大小関係を判定する。そして、制御部が、その判定結果に基づいて、合成信号の信号レベルが最小値になるように位相補正値を出力していく。これにより、最終的に、実際の位相差と本来の位相差との間に生じている位相のずれを容易に補正することが可能となる。
本発明による第4の位相可変増幅回路は、前記位相ずれ補正部は、前記制御部により出力された位相補正値に基づいて、前記出力信号の位相を変更することが可能な位相可変部を備えたことを特徴とする。
上記の第4の位相可変増幅回路によれば、位相可変部が、位相可変増幅部の後段に接続され、制御部から出力された位相補正値に基づいて、位相可変増幅部の入力信号と出力信号との間の位相差と、その目標となる位相差との間に生じている位相のずれを容易に補正することが可能となる。
本発明による第5の位相可変増幅回路は、前記位相ずれ補正部は、前記位相可変増幅部の位相を制御するための位相制御信号に、前記制御部により出力された位相補正値を加算する加算部を備えたことを特徴とする。
上記の第5の位相可変増幅回路によれば、加減算部が、位相可変部に入力される位相制御信号で示される位相値に、制御部から出力された位相補正値を直接加算する。これにより、上記の位相可変部を用いなくても、位相可変部を用いている時と同様に、位相可変増幅部の入力信号と出力信号との間の位相差と、その目標となる位相差との間に生じている位相のずれを容易に補正することが可能となる。
本発明による第6の位相可変増幅回路は、前記位相ずれ補正部は、少なくとも、前記検出部により検出された合成信号の信号レベルが、前記1つ前の位相補正値が設定されていた時の合成信号の信号レベルよりも大きくなった時に、前記制御部により出力されていた位相補正値を記憶する記憶部を備えたことを特徴とする。
上記の第6の位相可変増幅回路によれば、レベル判定部により判定された合成信号の信号レベルと、1つ前の位相補正値が設定されていた時の合成信号の信号レベルとの大小関係の判定結果を、記憶部が記憶しておく。これにより、制御部は、記憶部に記憶されている判定結果に基づいて位相可変部に出力させる位相補正値を決定し、位相可変部に位相補正値を設定することが可能となる。
本発明による第1の位相ずれ補正方法は、位相ずれ検出部が、被補正回路の入力信号と出力信号とを合成した合成信号の信号レベルを検出する位相ずれ検出ステップ、位相ずれ補正部が、前記位相ずれ検出ステップで検出された合成信号の信号レベルに基づいて、前記入力信号と前記出力信号との間の位相差と、その目標となる位相差との間に生じている位相のずれを補正する位相ずれ補正ステップを有することを特徴とする。
上記の第1の位相ずれ補正方法によれば、上記の各ステップを実行することで、上記の位相ずれ補正回路と同様の作用が得られる。
本発明による第2の位相ずれ補正方法は、前記位相ずれ検出ステップを実行する前に、前記位相ずれ補正部が、自補正部を初期状態とする位相初期化ステップを有することを特徴とする。
上記の第2の位相ずれ補正方法によれば、位相ずれ検出ステップを実行する前に上記のステップを実行することによって、位相ずれ補正部を初期状態とすることが可能となる。
本発明による第1の位相調整方法は、位相可変増幅部が、入力信号と出力信号との間のゲイン及び位相を変更する位相可変増幅ステップ、位相ずれ検出部が、前記入力信号と前記出力信号とを合成した合成信号の信号レベルを検出する位相ずれ検出ステップ、位相ずれ補正部が、前記位相ずれ検出ステップにより検出された合成信号の信号レベルの変化に基づいて、前記入力信号と前記出力信号との間の位相差と、その目標となる位相差との間に生じている位相のずれを補正する位相ずれ補正ステップを有することを特徴とする。
上記の第1の位相調整方法によれば、上記の各ステップを実行することで、上記の第1の位相可変増幅回路と同様の作用が得られる。
本発明による第2の位相調整方法は、前記位相ずれ補正ステップは、前記位相ずれ補正部が、前記入力信号と前記出力信号との間の位相差に対する合成信号の信号レベルに基づいて、前記位相のずれを補正することを特徴とする。
上記の第2の位相調整方法によれば、上記の各ステップを実行することで、上記の第2の位相可変増幅回路と同様の作用が得られる。
本発明による第3の位相調整方法は、前記位相ずれ検出ステップは、合成部が、前記入力信号と前記出力信号とを合成し、その合成した信号を前記合成信号として出力する合成ステップ、検出部が、前記合成ステップで出力された合成信号の信号レベルを検出する検出ステップを有し、前記位相ずれ補正ステップは、制御部が、前記位相のずれを補正する際の補正量を示す位相補正値を出力する制御ステップ、レベル判定部が、前記検出ステップで検出された合成信号の信号レベルが、1つ前の位相補正値が設定されていた時の合成信号の信号レベルよりも大きいか否かを判定するレベル判定ステップを有し、前記制御ステップは、前記制御部が、前記検出ステップで検出された合成信号の信号レベルが、前記1つ前の位相補正値が設定されていた時の合成信号の信号レベルよりも大きくなるまで、出力する位相補正値を進ませていく、又は遅らせていくことを特徴とする。
上記の第3の位相調整方法によれば、上記の各ステップを実行することで、上記の第3の位相可変増幅回路と同様の作用が得られる。
本発明による第4の位相調整方法は、前記位相ずれ補正ステップは、位相可変部が、前記制御ステップで出力された位相補正値に基づいて、前記出力信号の位相を変更する位相可変ステップを有することを特徴とする。
上記の第4の位相調整方法によれば、上記の各ステップを実行することで、上記の第4の位相可変増幅回路と同様の作用が得られる。
本発明による第5の位相調整方法は、前記位相ずれ補正ステップは、加算部が、前記位相可変増幅部の位相を制御するための位相制御信号に、前記制御ステップで出力された位相補正値を加算する加算ステップを有することを特徴とする。
上記の第5の位相調整方法によれば、上記の各ステップを実行することで、上記の第5の位相可変増幅回路と同様の作用が得られる。
本発明による第6の位相調整方法は、前記位相ずれ補正ステップは、記憶部が、少なくとも、前記検出ステップで検出された合成信号の信号レベルが、前記1つ前の位相補正値が設定されていた時の合成信号の信号レベルよりも大きくなった時に、前記制御ステップで出力されていた位相補正値を記憶する記憶ステップを有することを特徴とする。
上記の第6の位相調整方法によれば、上記の各ステップを実行することで、上記の第6の位相可変増幅回路と同様の作用が得られる。
本発明による第7の位相調整方法は、前記位相ずれ検出ステップを実行する前に、前記位相可変増幅部が、前記入力信号と前記出力信号との間のゲインを0にするためのゲイン制御信号を入力するゲイン制御信号入力ステップ、前記位相可変増幅部が、前記入力信号と前記出力信号との間の位相を逆位相にするための位相制御信号を入力する位相制御信号入力ステップ、前記位相ずれ補正部が、自補正部を初期状態とする位相初期化ステップを有することを特徴とする。
上記の第7の位相調整方法によれば、上記の各ステップを実行することによって、上記の第2の位相ずれ補正方法と同様の作用が得られる。
本発明による位相ずれ補正回路及び位相調整方法は、入力信号と出力信号との位相差を合成信号に変換し、その合成信号の信号レベルにより実際の位相差と本来の位相差との間に生じている位相のずれを容易に検出することができる。これと共に、位相ずれ補正回路及び位相調整方法は、その合成信号の信号レベルが最小値になるように入力信号と出力信号との位相差を変えていくことにより、実際の位相差と本来の位相差との間に生じている位相のずれを容易に補正することができる。
又、本発明による位相可変増幅回路及び位相調整方法は、位相可変増幅部に接続された位相ずれ検出部及び位相ずれ補正部によって、位相のずれを容易に検出することができると共に、位相のずれを容易に補正することができる。つまり、位相ずれ検出部及び位相ずれ補正部によって、位相のずれが生じるのを抑えることができる。これにより、位相可変増幅回路及び位相調整方法は、ノイズ波を最適にキャンセルすることのできる正確な位相の出力信号を出力することができる。
第1実施形態に係る位相ずれ補正回路12を用いた位相可変増幅回路10の構成を示すブロック図である。 入力信号と出力信号との間の位相差に対する合成信号の信号レベルを示すグラフである。 入力信号と出力信号との間の位相差に対する合成信号の信号レベルを示すグラフである。 第1実施形態に係る位相ずれ補正回路12における位相ずれ補正方法を用いた位相可変増幅回路10における位相調整方法の処理の流れを示すフローチャートである。 第1実施形態に係る位相ずれ補正回路12における位相ずれ補正方法を用いた位相可変増幅回路10における位相調整方法の処理の流れを示すフローチャートである。 第2実施形態に係る位相ずれ補正回路21を用いた位相可変増幅回路20の構成を示すブロック図である。 従来の一般的なノイズキャンセル回路の構成を示すブロック図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明を適用した位相ずれ補正回路及び位相可変増幅回路の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(第1実施形態)
(位相ずれ補正回路12を用いた位相可変増幅回路10の構成)
まず、図1を参照して、第1実施形態に係る位相ずれ補正回路12を用いて構成された位相可変増幅回路10の構成を説明する。
図1に示す位相可変増幅回路10は、位相可変増幅器11と、位相ずれ補正回路12と、入力信号入力端子13と、ゲイン制御信号入力端子14と、位相制御信号入力端子15と、出力信号出力端子16とを備えて構成される。この位相可変増幅回路10は、被補正回路である位相可変増幅器11の後段に、位相可変増幅器11の入力信号と出力信号との間の位相差と、その目標となる位相差との間に生じている位相のずれを補正するための位相ずれ補正機能を有した位相ずれ補正回路12が接続されている。なお、位相可変増幅回路10は、位相可変増幅器11を位相可変増幅部とする。但し、位相可変増幅部は、入力信号と出力信号との間のゲインと位相とを変更することのできる回路であれば、位相可変増幅器以外の回路であっても構わない。
位相可変増幅器11は、位相可変増幅回路10が搭載されたシステムや装置の全体を統括して制御する、図示しない主制御部等から、ゲイン制御信号入力端子14を介して、ゲイン制御信号を入力する。又、位相可変増幅器11は、主制御部等から、位相制御信号入力端子15を介して、位相制御信号を入力する。そして、位相可変増幅器11は、ゲイン制御信号と位相制御信号とに基づいて、入力信号入力端子13から入力された入力信号と、出力信号出力端子16から出力された出力信号との間のゲイン及び位相を変更する。例えば、位相可変増幅器11でその入力信号と出力信号との間の位相差が180度になるようになっていれば、その目標となる位相差は180度である。そして、実際の位相差が180度でなければ、位相のずれが生じていることになる。
位相ずれ補正回路12は、位相ずれ検出部17と、位相ずれ補正部18とを備えて構成される。そして、位相ずれ補正回路12は、位相可変増幅器11の入力信号と出力信号との間の位相差と、その目標となる位相差との間に生じている位相のずれを補正する。
位相ずれ検出部17は、合成部17aと、検出部17bとから構成される。
合成部17aは、入力信号入力端子13から入力信号を入力し、位相可変増幅器11及び位相可変部18dによってゲイン及び位相が変更された出力信号を入力する。合成部17aは、入力信号と出力信号とを合成し、合成した信号を合成信号として出力する。なお、この合成信号の信号レベルは、位相のずれがない時に最小値になる。
検出部17bは、合成部17aから出力された合成信号の信号レベルを検出する。
従来技術で説明したように、検出部17bが、位相可変増幅器11の入力信号と出力信号との間の位相差と、その目標となる位相差との間に生じている位相のずれを直接検出するのは、比較的難しい。そこで、合成部17aが、上記の位相のずれ具合を合成信号の信号レベルに変換している。これにより、検出部17bが、位相のずれを容易に検出することができるようになる。
位相ずれ補正部18は、レベル判定部18aと、記憶部18bと、制御部18cと、位相可変部18dとを備えて構成される。そして、位相ずれ補正部18は、位相可変増幅器11の入力信号と出力信号との間の位相差と、その目標となる位相差との間に生じている位相のずれを補正する。
レベル判定部18aは、検出部17bによって検出された合成信号の信号レベルが、後述する位相補正値(位相補正コード)が1つ前の設定されていた時の合成信号の信号レベルよりも大きいか否かを判定する。
記憶部18bは、レベル判定部18aによって判定された判定結果や、制御部18cによって出力されている位相補正値を記憶するためのメモリやトリミング回路等である。具体的に言えば、この記憶部18bには、検出部17bにより検出された合成信号の信号レベルが、1つ前の位相補正値が設定されていた時の合成信号の信号レベルよりも大きくなったことが記憶される。さらに、記憶部18bには、その時に制御部18cから出力されていた位相補正値等が記憶される。
制御部18cは、記憶部18bに記憶されている判定結果に基づいて、位相可変部18dに位相補正値を変化させて出力する。この位相補正値とは、位相可変増幅器11の入力信号と出力信号との間の位相差と、その目標となる位相差との間に生じている位相のずれを、位相可変部18dにおいて補正する際の補正量を示すものである。なお、制御部18cが、位相可変部18dに位相補正値を出力する処理手順については、この後で詳細に説明する。
位相可変部18dは、位相可変増幅器11の後段に接続される。そして、位相可変部18dには、制御部18cから出力された位相補正値が設定される。位相可変部18dは、位相可変増幅器11に入力された入力信号と、その入力信号のゲイン及び位相が変更された出力信号との実際の位相差と、本来の位相差との間に生じている位相のずれを容易に補正する。
従来技術で説明したように、位相可変部18dが、位相可変増幅器11の位相設定値を最適値に直接設定するのは、比較的難しい。そこで、制御部18cが、位相可変部18dに設定する位相補正値を変えていく。さらに、レベル判定部18aが、1つ前の位相補正値が設定されていた時の合成信号の信号レベルと、現在の合成信号の信号レベルとの大小関係を判定する。そして、制御部18cは、その判定結果に基づいて、合成信号の信号レベルが最小値になるように位相可変部18dに位相補正値を設定していく。これにより、位相可変部18dが、位相のずれを容易に補正することができるようになる。
(入力信号と出力信号との間の位相差に対する合成信号の信号レベル)
続いて、図2及び図3を参照して、入力信号と出力信号との間の位相差と、それに対する合成信号のレベルとの関係について説明する。
図2及び図3に示すグラフの縦軸は、合成部17aから出力された合成信号の信号レベルを示す。又、グラフの横軸は、入力信号と出力信号との間の位相差を示す。図2に実線で示すように、入力信号と出力信号との間の位相差が、0度から大きくなるのにつれて、合成信号の信号レベルは次第に小さくなっていく。そして、入力信号と出力信号との間の位相差が、180度から大きくなるのにつれて、合成信号の信号レベルは次第に大きくなっていく。つまり、入力信号と出力信号との間の位相差が、丁度180度になる時点で、合成信号の信号レベルは最小値になる。
ところが、位相可変増幅器11に入力された入力信号と、位相可変増幅器11から出力されたゲイン及び位相が変更された出力信号との実際の位相差と、本来の位相差との間に位相のずれが生じている場合には、図2に破線で示すように、合成信号の信号レベルが実線で示した合成信号の信号レベルと比較してずれている。つまり、位相可変増幅器11が入力信号と出力信号との間の位相差を180度にした場合であっても、実際の位相差が180度になっていなければ、合成信号の信号レベルは最小値にならない。
まず、位相可変増幅器11は、入力信号入力端子13と出力信号出力端子16との間のゲインが0になり、又入力信号と出力信号との間の位相差が180度になるように初期設定をしておく。そして、制御部18cは、合成信号の信号レベルが最小値になるように、位相可変部18dの位相補正値を1つずつ進ませていく。このようにして、位相可変増幅器11の入力信号と出力信号との実際の位相差と、本来の位相差との間に生じている位相のずれを容易に補正することができる。
又、上記とは逆に、図3に示すように、入力信号と出力信号との間の位相差が180度よりも大きいところで、合成信号の信号レベルが最小値になる場合がある。この場合には、合成信号の信号レベルが最小値になるように位相可変部18dの位相補正値を1つずつ遅らせていく。このようにして、位相可変増幅器11の入力信号と出力信号との実際の位相差と、本来の位相差との間に生じている位相のずれを容易に補正することができる。
上記で説明したように、従来技術の位相可変増幅器においては、位相可変増幅器11の入力信号と出力信号との実際の位相差と、本来の位相差との間に生じている位相のずれを直接検出したり、位相可変増幅器11の位相設定値を最適値に直接設定するのは比較的難しかった。しかしながら、本実施形態に係る位相ずれ補正回路12を用いた位相可変増幅回路10においては、位相可変増幅器11の入力信号と出力信号との位相差を合成信号レベルに変換することで、実際の位相差と本来の位相差との間に生じている位相のずれを容易に検出することができるようになっている。これと共に、この位相可変増幅回路10においては、その合成信号の信号レベルが最小値になるように位相可変部18dに設定する位相補正値を変えていくことで、その位相のずれを容易に補正することができるようになっている。
このような、位相可変増幅回路10の入力信号と出力信号との位相差を最適に調整する位相調整方法では、位相ずれ補正回路12により位相可変増幅器11の入力信号と出力信号との実際の位相差と、本来の位相差との間に生じている位相のずれを補正する位相ずれ補正方法を用いている。
(位相ずれ補正方法を用いた位相調整方法の処理の流れ)
続いて、図4−1及び図4−2を参照して、第1実施形態に係る位相ずれ補正回路12における位相ずれ補正方法を用いた位相可変増幅回路10における位相調整方法の処理の流れを説明する。
まず、位相可変増幅器11の初期設定を行う。このため、位相可変増幅器11は、入力信号入力端子13から入力信号を入力する(ステップS101)。次に、位相可変増幅器11は、入力信号入力端子13と出力信号出力端子16との間のゲインを0にするためのゲイン制御信号を入力する(ステップS102)。又、位相可変増幅器11は、入力信号と出力信号との間の位相差を180度にするための位相制御信号を入力する(ステップS103)。このようにして、位相可変増幅器11のゲイン及び位相を予め設定しておく。これにより、製造上のばらつきによる位相ずれがない場合には、図2及び図3のグラフに示したように、入力信号と出力信号との間の位相差が丁度180度になる時点で、合成信号の信号レベルを最小値にすることができる。
又、この初期状態では、位相のずれを補正する位相可変部18dに設定される位相補正値を、補正量がないことを示す初期値に初期化しておく必要がある。このため、制御部18cは、記憶部18bに位相補正値として0を記憶させる(ステップS104)。続いて、制御部18cは、位相可変部18dの位相補正値を0に設定する(ステップS105)。
上記の初期設定が終了すると、製造上のばらつきによる位相ずれがない場合には、この時の合成信号のレベルは、図2及び図3のグラフに示したように、入力信号と出力信号との間の位相差が丁度180度の時の値、つまり最小値になる。しかしながら、この初期状態で位相にずれが生じている場合には、合成信号のレベルは、例えば、図2及び図3の中に破線で示したように位相差が180度のところで最小値にならない。このような場合には、上記の初期設定が終了した後で、さらに位相のずれを補正する必要がある。
まず、制御部18cは、位相可変部18dの位相補正値を1つだけ進ませる(ステップS106)。検出部17bは、合成器17aで入力信号と出力信号とを合成した合成信号の信号レベルを検出する(ステップS107)。レベル判定部18aは、検出部17bで検出された現在の検出レベルが、1つ前の位相補正値が設定されていた時の検出レベルよりも大きくないと判定した場合には(ステップS108のNO)、記憶部18bに判定結果を記憶させる。その上で、制御部18cは、位相可変部18dに設定されている位相補正値を1進ませる(ステップS109)。検出部17bは、合成信号レベルを検出する(ステップS110)。さらに、レベル判定部18aは、検出部17bで検出した現在の検出レベルと、1つ前の位相補正値が設定されていた時の検出レベルとの大小関係を判定する。又、レベル判定部18aは、検出部17bで検出された現在の検出レベルが、1つ前の位相補正値が設定されていた時の検出レベルよりも大きくないと判定した場合には(ステップS111のNO)、記憶部18bに判定結果を記憶させる。その上で、再びステップS109に戻り、上記の処理を繰り返す。
そして、ステップS111で、レベル判定部18aが、検出部17bで検出した現在の検出レベルが、1つ前の位相補正値が設定されていた時の検出レベルよりも大きいと判定した場合には(ステップS111のYES)、入力信号と出力信号との間の位相差が180度よりも大きくなったことを意味する。このため、レベル判定部18aは、1つ前に設定されていた位相補正値を記憶部18bに記憶させる(ステップS112)。最後に、制御部18cは、位相可変部18dに、記憶部18bに記憶されている位相補正値を設定する(ステップS113)。これにより、位相のずれが補正され、位相のずれが生じていない状態になる。
又、ステップS108で、レベル判定部18aは、検出部17bで検出した現在の検出レベルが、1つ前の位相補正値が設定されていた時の検出レベルよりも大きいと判定した場合には(ステップS108のYES)、記憶部18bに判定結果を記憶させる。この時、合成信号の信号レベルは、図3に破線で示したように入力信号と出力信号との間の位相差が180度よりも大きいところで最小値になる。このため、制御部18cは、位相可変部18dに設定されている位相補正値を1つだけ遅らせる(ステップS114)。さらに、検出部17bは、この時の合成信号レベルを検出する(ステップS115)。又、レベル判定部18aは、検出部17bにより検出された現在の検出レベルと、1つ前の位相補正値が設定されていた時の検出レベルとの大小関係を判定する(ステップS116)。そして、レベル判定部18aは、検出部17bにより検出された現在の検出レベルが、1つ前の位相補正値が設定されていた時の検出レベルよりも大きくないと判定した場合には(ステップS116のNO)、記憶部18bに判定結果を記憶させる。その上で、再びステップS114に戻って、上記の処理を繰り返す。
そして、ステップS116で、レベル判定部18aが、検出部17bにより検出された現在の検出レベルが、1つ前の位相補正値が設定されていた時の検出レベルよりも大きいと判定した場合には(ステップS116のYES)、入力信号と出力信号との間の位相差が180度よりも小さくなったことを意味する。このため、レベル判定部18aは、1つ前に設定されていた位相補正値を記憶部18bに記憶させる(ステップS112)。最後に、制御部18cは、位相可変部18dに、記憶部18bに記憶されている位相補正値を設定する(ステップS113)。これにより、位相のずれが補正されて、位相のずれが生じていない状態になる。
これで、位相ずれ補正方法を用いた位相調整方法の全ての処理が完了する。
(位相ずれ補正回路12を用いた位相可変増幅回路10のまとめ)
上記で説明したように、第1実施形態に係る位相ずれ補正回路12を用いた位相可変増幅回路10においては、位相可変増幅器11の入力信号と出力信号との間の実際の位相差と、その目標となる位相差との間に生じている位相のずれを合成信号の信号レベルに変換することにより、位相のずれを容易に検出することができる。
又、位相可変増幅回路10においては、その合成信号の信号レベルが最小値になるように位相可変部18dが入力信号と出力信号との間の実際の位相差を調整していくことにより、位相のずれを容易に補正することができる。
(第2実施形態)
(位相ずれ補正回路21を用いた位相可変増幅回路20の構成)
続いて、図5を参照して、第2実施形態に係る位相ずれ補正回路21を用いた位相可変増幅回路20の構成を説明する。
図5に示す位相可変増幅回路20は、図1に示した位相可変増幅回路10が備える各部を備えて構成されるものである。しかしながら、位相可変増幅回路20は、位相ずれ補正回路21のうちの位相ずれ補正部22の回路構成が、位相ずれ補正回路12の位相ずれ補正部18の回路構成と異なるものである。位相ずれ補正部22は、位相ずれ補正部18が備えていた位相可変部18dを備えていない代わりに、加算部18eを備えている。
加算部18eは、位相可変増幅器11に入力される位相制御信号で示される位相値に、制御部18cから出力された位相補正値を直接加算した上で、その位相値を示す位相制御信号を出力する。
(位相ずれ補正方法を用いた位相調整方法の処理の流れ)
この位相ずれ補正回路21を用いた位相可変増幅回路20と、図1に示した位相ずれ補正回路12を用いた位相可変増幅回路10との違いは、位相を補正する構成部が異なるだけである。従って、位相ずれ補正回路21を用いた位相可変増幅回路20においても、位相ずれ補正方法の処理の流れは、位相ずれ補正回路12を用いた位相可変増幅回路10と実質同じである。
(位相ずれ補正回路21を用いた位相可変増幅回路20のまとめ)
上記で説明したように、第2実施形態に係る位相ずれ補正回路21を用いた位相可変増幅回路20においては、位相のずれを補正する際に位相可変部18dを用いていない。但し、位相ずれ補正回路21を用いた位相可変増幅回路20においても、位相可変増幅回路10と同様に、位相のずれを合成信号の信号レベルに変換することで位相のずれを容易に検出することができる。このため、位相可変増幅器11に入力される位相制御信号で示される位相値に、制御部18cから出力された位相補正値を直接加算すれば、位相ずれ補正回路21を用いた位相可変増幅回路20においても、位相のずれを容易に補正することができる。
(各実施形態に係る位相ずれ補正回路を用いた位相可変増幅回路のまとめ)
上記で説明した各実施形態に係る位相ずれ補正回路を用いた位相可変増幅回路においては、被補正回路である位相可変増幅器11の入力信号と出力信号との間の位相差が丁度180度である時に、入力信号と出力信号とを合成した合成信号の信号レベルが最小値になることを応用して、位相可変増幅器11の入力信号と出力信号との間の位相差と、その目標となる位相差との間に生じている位相のずれを検出すると共に、位相のずれを補正する。
具体的には、位相可変増幅回路は、入力信号と出力信号との位相差を合成信号に変換し、その信号レベルにより、実際の位相差と本来の位相差との間に生じている位相のずれを容易に検出することができる。これと共に、位相可変増幅回路は、合成信号の信号レベルが最小値になるように入力信号と出力信号との位相差を変えていくことにより、実際の位相差と本来の位相差との間に生じている位相のずれを容易に補正することができる。
これにより、位相可変増幅回路は、位相可変増幅器の位相特性や位相とを可変にする精度に、製造上の固有の位相誤差が含まれているような場合であっても、位相のずれを抑えることができる。このため、位相可変増幅回路は、ノイズ波をキャンセルすることができる正確な位相の出力信号を出力することができる。
ノイズキャンセル機能が搭載された携帯電話機等の電子機器で、信号波に含まれているノイズ波を最適にキャンセルすることのできる正確な位相の出力信号を出力ための位相ずれ補正回路、位相可変増幅回路、位相ずれ補正方法及び位相調整方法として利用することが可能である。
10,20 位相可変増幅回路
11 位相可変増幅器
12,21 位相ずれ補正回路
13 入力信号入力端子
14 ゲイン制御信号入力端子
15 位相制御信号入力端子
16 出力信号出力端子
17 位相ずれ検出部
17a 合成部
17b 検出部
18,22 位相ずれ補正部
18a レベル判定部
18b 記憶部
18c 制御部
18d 位相可変部
18e 加算部

Claims (16)

  1. 被補正回路の入力信号と出力信号とを合成した合成信号の信号レベルを検出する位相ずれ検出部と、
    前記位相ずれ検出部により検出された合成信号の信号レベルの変化に基づいて、前記入力信号と前記出力信号との間の位相差と、その目標となる位相差との間に生じている位相のずれを補正する位相ずれ補正部と、
    を備えたことを特徴とする位相ずれ補正回路。
  2. 入力信号と出力信号との間のゲイン及び位相を変更する位相可変増幅部と、
    前記入力信号と前記出力信号とを合成した合成信号の信号レベルを検出する位相ずれ検出部と、
    前記位相ずれ検出部により検出された合成信号の信号レベルの変化に基づいて、前記入力信号と前記出力信号との間の位相差と、その目標となる位相差との間に生じている位相のずれを補正する位相ずれ補正部と、
    を備えたことを特徴とする位相可変増幅回路。
  3. 前記位相ずれ補正部は、前記入力信号と前記出力信号との間の位相差に対する合成信号の信号レベルに基づいて、前記位相のずれを補正することを特徴とする請求項2に記載の位相可変増幅回路。
  4. 前記位相ずれ検出部は、
    前記入力信号と前記出力信号とを合成し、その合成した信号を前記合成信号として出力する合成部と、
    前記合成部により出力された合成信号の信号レベルを検出する検出部と、
    を備え、
    前記位相ずれ補正部は、
    前記位相のずれを補正する際の補正量を示す位相補正値を出力する制御部と、
    前記検出部により検出された合成信号の信号レベルが、1つ前の位相補正値が設定されていた時の合成信号の信号レベルよりも大きいか否かを判定するレベル判定部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記検出部により検出された合成信号の信号レベルが、前記1つ前の位相補正値が設定されていた時の合成信号の信号レベルよりも大きくなるまで、出力する位相補正値を進ませていく、又は遅らせていくことを特徴とする請求項3に記載の位相可変増幅回路。
  5. 前記位相ずれ補正部は、前記制御部により出力された位相補正値に基づいて、前記出力信号の位相を変更することが可能な位相可変部を備えたことを特徴とする請求項4に記載の位相可変増幅回路。
  6. 前記位相ずれ補正部は、前記位相可変増幅部の位相を制御するための位相制御信号に、前記制御部により出力された位相補正値を加算する加算部を備えたことを特徴とする請求項4に記載の位相可変増幅回路。
  7. 前記位相ずれ補正部は、少なくとも、前記検出部により検出された合成信号の信号レベルが、前記1つ前の位相補正値が設定されていた時の合成信号の信号レベルよりも大きくなった時に、前記制御部により出力されていた位相補正値を記憶する記憶部を備えたことを特徴とする請求項5又は6に記載の位相可変増幅回路。
  8. 位相ずれ検出部が、被補正回路の入力信号と出力信号とを合成した合成信号の信号レベルを検出する位相ずれ検出ステップ、
    位相ずれ補正部が、前記位相ずれ検出ステップで検出された合成信号の信号レベルに基づいて、前記入力信号と前記出力信号との間の位相差と、その目標となる位相差との間に生じている位相のずれを補正する位相ずれ補正ステップを有することを特徴とする位相ずれ補正方法。
  9. 前記位相ずれ検出ステップを実行する前に、
    前記位相ずれ補正部が、自補正部を初期状態とする位相初期化ステップを有することを特徴とする請求項8に記載の位相ずれ補正方法。
  10. 位相可変増幅部が、入力信号と出力信号との間のゲイン及び位相を変更する位相可変増幅ステップ、
    位相ずれ検出部が、前記入力信号と前記出力信号とを合成した合成信号の信号レベルを検出する位相ずれ検出ステップ、
    位相ずれ補正部が、前記位相ずれ検出ステップにより検出された合成信号の信号レベルの変化に基づいて、前記入力信号と前記出力信号との間の位相差と、その目標となる位相差との間に生じている位相のずれを補正する位相ずれ補正ステップを有することを特徴とする位相調整方法。
  11. 前記位相ずれ補正ステップは、前記位相ずれ補正部が、前記入力信号と前記出力信号との間の位相差に対する合成信号の信号レベルに基づいて、前記位相のずれを補正することを特徴とする請求項10に記載の位相調整方法。
  12. 前記位相ずれ検出ステップは、
    合成部が、前記入力信号と前記出力信号とを合成し、その合成した信号を前記合成信号として出力する合成ステップ、
    検出部が、前記合成ステップで出力された合成信号の信号レベルを検出する検出ステップを有し、
    前記位相ずれ補正ステップは、
    制御部が、前記位相のずれを補正する際の補正量を示す位相補正値を出力する制御ステップ、
    レベル判定部が、前記検出ステップで検出された合成信号の信号レベルが、1つ前の位相補正値が設定されていた時の合成信号の信号レベルよりも大きいか否かを判定するレベル判定ステップを有し、
    前記制御ステップは、前記制御部が、前記検出ステップで検出された合成信号の信号レベルが、前記1つ前の位相補正値が設定されていた時の合成信号の信号レベルよりも大きくなるまで、出力する位相補正値を進ませていく、又は遅らせていくことを特徴とする請求項11に記載の位相調整方法。
  13. 前記位相ずれ補正ステップは、位相可変部が、前記制御ステップで出力された位相補正値に基づいて、前記出力信号の位相を変更する位相可変ステップを有することを特徴とする請求項12に記載の位相調整方法。
  14. 前記位相ずれ補正ステップは、加算部が、前記位相可変増幅部の位相を制御するための位相制御信号に、前記制御ステップで出力された位相補正値を加算する加算ステップを有することを特徴とする請求項12に記載の位相調整方法。
  15. 前記位相ずれ補正ステップは、記憶部が、少なくとも、前記検出ステップで検出された合成信号の信号レベルが、前記1つ前の位相補正値が設定されていた時の合成信号の信号レベルよりも大きくなった時に、前記制御ステップで出力されていた位相補正値を記憶する記憶ステップを有することを特徴とする請求項13又は14に記載の位相調整方法。
  16. 前記位相ずれ検出ステップを実行する前に、
    前記位相可変増幅部が、前記入力信号と前記出力信号との間のゲインを0にするためのゲイン制御信号を入力するゲイン制御信号入力ステップ、
    前記位相可変増幅部が、前記入力信号と前記出力信号との間の位相を逆位相にするための位相制御信号を入力する位相制御信号入力ステップ、
    前記位相ずれ補正部が、自補正部を初期状態とする位相初期化ステップを有することを特徴とする請求項10〜15のいずれか1項に記載の位相調整方法。
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